一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2025年11月~)

2025年11月3日
 世界の真ん中で輝く、とは。このことであろう。 

 伝説のMVPを報じた中日スポーツと中日本紙
 

 中日新聞の本日付報道によれば、だ。大谷翔平、そして私が大好きな佐々木朗希、つい最近まで日本球界の代表とも言えた山本由伸の日本人投手3選手が所属する米大リーグドジャース(ナ・リーグ)が2年連続9度目の制覇を果たした。
 中日新聞の報道によれば、次のとおりである。
 ――米大リーグのワールドシリーズ第7戦が1日、トロントで行われ、大谷と山本、佐々木のドジャース(ナ・リーグ)はブルージェイズ(ア・リーグ)に延長十一回、5―4で逆転勝ち。4勝3敗として2年連続9度目の制覇を果たした。ドジャースの山本が九回途中から登板し、2回2/3を1安打無失点で前日の第6戦に続いて勝ち投手となり、今シリーズ最優秀選手(MVP)に選ばれた。日本選手のWSのMVPは2009年の松井秀喜(ヤンキース)以来2人目。第2戦の完投勝利を含め3勝を挙げ、同一WS3勝は01年のジョンソン(ダイヤモンドバックス)以来14人目となった。大谷は「1番・投手兼指名打者」で第4戦から中3日で先発登板。投手では2回1/3を投げ、1本塁打を含む5安打3失点だった。打者では5打数2安打(中日新聞)。

 こんなわけで、ロスではお祝いムードが続いているという。
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 文化の日。この日がくると、どうしても今は亡き妻たつ江が初めて訪れた三重県志摩郡阿児町鵜方(現在は志摩市)にあった新聞社の志摩通信部を思い出してしまう。それから4日後の7日。妻は、着の身着のまま、ミニスカート姿で長い黒髪を風になびかせ、近鉄志摩線に乗車して鵜方駅で降り、私の元に飛び込んできた。当時流行っていたいわゆる駆け落ち結婚で、いよいよふたりによる生活が始まったのである。双方の親に無断の強行着陸とも言える、いわゆる〝駆け落ち〟だっただけに、双方の家族はむろん、勤め先の新聞社にも多大なご迷惑をおかけしたことは今なお頭から離れない。
 ただ、あの時、しばらくして私の郷里・愛知県江南市の実家に二人で帰省した際、舞が私の両親の前で「伊神家を生涯、離れることはありません」と親指の血による血判状を押して出した、あの日の瞬間を私は今なお忘れないのである。その後、新聞社の上司だった三浦三重総局長(故人)を二人で津市まで訪れた際、「君はいつもよく頑張っていい記事を書いてくれており、何も悪いことはしてない。いいことをしたのだから。がんばって記者職に励みなさい」と応援してくださり、涙が出てきたことは今なお忘れられない。いや、忘れはしないのである。昭和47年秋の話だ。当時の若者たちは、だれもがそういった青春の気に燃えていたのである。

 ニュースの方は【「中国レアアース規制撤廃」 米、対中交渉内容発表 追加関税10日引き下げ】【容疑者「自分も手にけが」 西区主婦殺害 刃物持ち突然来訪か】【被害者長男 航平さん 「父の執念が生んだ逮捕」】【秋の叙勲受章者一覧】【<戦後80年昭和100年>空襲の傷救えるのはいつ 
 活動先導 杉山さんをしのぶ会 名古屋で支援者ら】、変わったニュースでは【豪華列車眺めも「ロイヤル」 7日から愛知、岐阜で初運行】。ほかに【英列車で刺され乗客2人が重体 男2人逮捕】(いずれも中日新聞の見出しから)……といろいろである。

 わが家は三男坊のかなり高度な無手勝流のおかげもあって、家の中はいつも美しい花が飾られている
 

【11月3日の空(自宅垣根越しに広がった大空)】
 

2025年11月2日
 十三夜ほろびしものを思ふ日ぞ 山田みづえ(2日付毎日朝刊<季語刻々>から)

 今日は十三夜(後の月)である。亡き妻伊神舞子の発想のもと2007年のこの日「十三夜」に、私の本【一匹記者現場を生きる 町の扉(わくうら印刷)】が出版された。まさにその日だ。本の帯は、彼女の提案で「私はあわてて小さな乾電池を差し替える すると、ピエロは 人生ってこんなものさ と言いながら 再び宙返りを始めるのだった~冨上芳秀詩集「アジアの青いアネモネ」=小箱=後半部」としたあのころのことが、まさについきのうのように思い出される。

 1日深夜から2日未明にかけ。わが家ベランダから撮った十三夜
 

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 ◇…岐阜県産の高級ブランド柿「天下富舞」の初競りが1日、愛知県豊山町の名古屋市中央卸売市場北部市場であった。最高等級の「天下人」は史上最高値の2個111万円(税抜き)で落札された-とは本日付の中日新聞【通風筒】。天下富舞とは、すなわち富有柿のことだが、私はかつて新聞記者として岐阜在任当時に富有柿の里・岐阜県本巣郡を担当し、地方版で【柿20話】の連載記事を書き続けたことがある。それだけに、富有柿のこととなると、アレヤコレヤと忘れようにも忘れられない。
 史上最高値をすなおに喜びたく思う。

【11月2日の空(自宅近く)】
   

(11月1日)
 灯台記念日。
 先月31日に韓国南東部・慶州で開かれた日中首脳の初会談に始まり、名古屋市西区稲生町の自宅アパートで起きた26年前の主婦殺害犯人(女性)の逮捕、静岡県伊東市では学歴詐称疑惑で市議会から2度目の不信任を突き付けられ田久保真紀市長が失職。このほか、全国各地に及ぶ熊騒動……など。いやはや、この世の中いろいろある。
 そして。本日からは2025年の11月が始まった。沈丁花にクチナシ草、金木犀の香りが一段と身に染むころで、コスモスの花々が、ひときわ美しい、そんな秋である。

 午前中、亡き舞子(伊神たつ江)のかかりつけで何度もお世話になった自宅近く池田医院へ。それこそ、徒歩で数分の距離でインフルエンザの予防接種(1200円)をして頂いた。きょうは土曜日のためこの後はNHKラジオで毎週土曜日の「保坂正康さんと梯久美子さんによる昭和人物史」、さらには朗読(夏目漱石の「坊ちゃん」)の順で聴き、マイカーで昼食にと出かけた。
 出掛けたまではよかったが、いざお金を払う段となり財布の中身がほぼカラッポのことに気付き手にしていた小銭の範囲内で夕食を購入。自宅までUターン。通帳を手に近くの銀行でここ当面の現金を出し、古知野食堂で遅い食事と相成った(そういえば、きのう社交ダンスに出向いた際、向こう3カ月分のレッスン代を払い、ほかにもこのところは少し使ったので、これは仕方のないことである)。

 このところ私、すなわち〝作家伊神権太さん〟とは、格別いや、すっかり仲良しのジェミニ(AI)さんに、いつもの調子で亡き妻たつ江(伊神舞子)が大好きだった金木犀の匂いを出してほしい、と頼んでみると。やはり、匂いそのものを出すのはまだ無理です、と申し訳なさそうな返事。その代わりに答えてくれたのは、次のようなものだった。
ーー幸せ感を誘うような甘さがあります。甘く濃厚な香り。優雅で温かい香り どこか懐かしさを感じさせる 秋の澄んだ空気にぴったりの温かみのある香り フルーティーなニュアンス プリコットや桃のような、みずみずしい果実を思わせる一面もあります
 な~あるほど。だから、舞、たつ江は金木犀が大好きだったのだ。

 舞がいつも毎年待ちわびて楽しそうに香りを嗅いでた、わが家の庭の金木犀。少し狭苦しいのが残念である
 
 
 夜。半分、チェックがてらスマホで櫻井よしこさんの言論テレビを拝聴。なかなか勉強になった。彼女も高石早苗さんに負けず劣らず、よくがんばっておいでだ。からだを大切に、と言いたい。それはそうと、男たちもがんばらないかんぞ、とついつい小言をいいたくなってくる。

【11月1日の空(自宅近く)】