【生きてゆく人間花たち/2013年11月の唄】

平成二十五年十一月三十日
 きょうは、前日朝から続いた明け方までの小説執筆でさすがに、睡眠不足のせいか、体全体がグルグルと宙を舞っている。地球一周の船旅で右にふらり、左にふらり、後ろへヨロリ、前にもヨロヨロ…と体全体がふらつき異次元にいるみたいな、そんな感じである。

 殺し、サンズイ(汚職)、付け火(放火)、業よこ(業務上横領)、選挙違反、公安がらみの事案……と、記者時代に深夜から未明、明け方にかけ、それこそ連日続いた〝夜討ち朝駆け〟取材に追い立てられ半分【寝歩き】しながら、まるで宇宙遊泳でもする如く、夢遊病者のように、かつダニみたいに、執念で歩き回っていたころのことが思い出される。それこそ、朝も昼も夜もなかった。
 あの日々に比べたら、どおってことはない。

 ただ確実に言えるのは、まだ若かった。それに引き替え、今の私は妻に言わせれば「アナタ。もう、イイじいちゃんの歳なのよ」ということになる。
 そこでふと、思いを巡らしてみる。いま大事件の現場へ行け、と厳命が下ったとして、だ。おそらく私は飛び出すだろう。そして当然、やり切る力もある、と。一方で、「何を自惚れているのよ。もう、若くはないの」といった妻の声も聞こえてくる。

 良いのか悪いのか。昔からの癖で、やると決めたらやる、書くと決めたら書き通す―との信念で執筆に打ち込んでいる。とはいっても、寝ていない分だけ眠さがぶり返してしまうのでプラスマイナス0。すべては夢のなかにある。
 
【きょうの一文・ことば】
 なにもかもみんな偶然の連続だと岡は言った。偶然に生まれて、ある日突然、偶然死ぬ。コイントスして出た裏表の結果に従って生きたほうがずっとラクじゃない。……
 偶然の出来事など人間にはコントロールできないのだ。哲学者や、宗教家や、科学者にも、医者にも、芸術家にも、およそ考え付く人間にそれは当てはまった。……=文學界十二月号〈アフリカ鯰 前田隆壱〉より抜粋
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【新聞テレビから】
☆『米「中国に飛行計画提出」 防空圏、民間に要請へ』『日航、全日空「提出せず」』『防衛相 中国の緊急発進否定』、『ゆるキャラどんどん 一宮でも6体活動 増えすぎ?』(30日付、中日夕刊)
☆『シリア化学兵器 公海上米船内で中間処理 最終処理28社応札 プロセス確定』、『徳洲会から5000万円猪瀬知事 職員なら懲戒処分 利害関係者から借金 都の内規違反』、『昇地三郎さん死去 しいのみ学園 障害時教育に尽力 107歳』(30日付、毎日夕刊)
☆『猪瀬氏都議会で謝罪 徳洲会問題「借り入れ」再度主張』、『徳洲会資金、90議員に 12年報告書 閣僚7人にも』『徳田氏団体収入 パーティー1回1億円超』『献金24%増144億円』、『学力テスト学校別公表解禁 愛知は公表せず』、『73歳母親を絞殺 容疑の次男逮捕 松阪署』(30日付、中日朝刊)
☆『森担当相 ぶれる答弁 秘密保護法案参院委 記者との接触規範巡り 「過去の外交文書も指定」』(30日付、毎日朝刊)
☆『(中日を自由契約となり巨人入団が決まった)井端来季楽しみ 竜16年最後のメッセージ 恨み言うつもりない』(30日付、中ス)

十一月二十九日
 きょうは朝から夜遅くまで、一日執筆に専念する時間が延々と続いた。書くこと、すなわち体力勝負。自分自身との闘いである。この調子だと、あすの明け方まで書き続けるに違いない。ただ、それしきのことである。

 アイソン彗星の消滅、せっかく太陽系の果てからやってきたのに。太陽の熱に耐えきれずに蒸発とは。直径二キロ、大部分が水分とはいえ、可哀そうな気もする。

【きょうの一文・ことば】アイソン彗星が太陽に接近した際、急激に暗くなった。氷などでできた彗星の本体は、蒸発して消滅したようだ。…=29日付中日夕刊、国立天文台の縣秀彦准教授(天文教育)
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【新聞テレビから】
☆『〈夕刊文化面・秘密保護とエビ 小中陽太郎〉社会の健全さ透明性の危機 世論興し公開の機運を』、『アイソン彗星消えた 太陽接近 熱で蒸発か』、『女子児童だけの軟式野球チーム〈イチノミヤドリーム〉 チーム一丸「まず1勝」(写真・文 中村千春)』、『吉良邸討ち入り資料公開 来月2日から 宮内庁HP、浪士の配置図も』、『学力テスト学校別公表 来年度 市町村教委が判断』(29日付、中日夕刊)
☆『プロ10年目 故郷へFA帰還 ソフトバンク決断 中田賢 さらば竜 「本当に悩んだ…育てていただいて感謝」』(29日付、中ス)
☆『秘密法案「直ちに廃案を」 ノーベル賞学者ら決起』『益川さん警鐘 無制限、恐ろしい』、『井山天元が3連覇』(29日付、中日朝刊)

十一月二十八日
 詩人で小説家でもあった元セゾングループ代表堤清二さん(ペンネームは辻井喬さん)が肝不全で25日に東京都内で亡くなった。八十六歳だった。日本ペンクラブの集まりなどで何度か、お話をさせていただいたことはあるが、人に接する際にはいつも温厚で、やわらかな受け答えが印象に残っている。それだけご苦労なさってきたのだなっ、というのが私、伊神権太の実感である。
 作家としても、詩人としても、いい作品を何遍も世に生み出し、実績をどんどんあげられていただけに、惜しい。〈メ~テレ・報道ステーション〉でコメンテーターが「経営者堤清二を包み込むようにして文化人(作家)辻井喬がいた」と表現していたが、まさにその通りだったと思う。
        ×        ×

 「3歳娘の目前で 千葉の女性刺殺 夕方の繁華街、騒然」「知人から詐取で容疑の母子逮捕」「中3強殺に懸賞金 三重 警察庁、最高300万円」「清須市内で不審火4件」「公園で遊ぶ子を木製の棒で殴る 緑署、容疑者逮捕」「救急隊 搬送病院誤る 15分ロス、豊田の男性死亡」=いずれも28日付中日新聞から=など。
 新聞の見出しは相変わらず血なまぐさく、身の毛がよだつ記事ばかりだ。これらの活字を目にする限り、日本社会は【無法地帯】なのか、と思ってしまう。いや、現に無法社会化しつつある、と言われても仕方あるまい。
 けさの朝刊、その極め付きといっていいのが、3歳の娘の目前で女性が刺殺された1面トップニュース「22歳女性 路上で刺殺」「千葉 交際問題 警察に相談」というものだった。
 殺し、火事、詐欺、サンズイ(汚職)……。犯罪は世の宿命なのか、とさえ思ってしまう。
        ×        ×

 眠さに負けまい、と午前中、市内・宮田公民館での社交ダンス教室へ。
 昨夜も遅かったので。最初のうちは半分、眠りながら踊っていた。でも、ジルバ、ルンバ、タンゴ、ワルツと繰り返しステップを踏むうち、だんだんと目が覚め、調子も出てきた。
 ふと、こんなことやっていてイイのだろうか、と自虐の気持ちに襲われる。
 が、そこは「ニンゲン全てが遊ぶために生きているのだから」と自身に言いきかせ、先生の指導の術中に自らをはまらせ、♪ヨコトンヨコトン、アルマーナ、ニューヨークニューヨーク…、スピンターン、リバースターン、ウィスク、シャッセ、ヘジテーション…といった具合に熱を込め挑んだ。

 (女性のからだを持つときは)案山子を持つ要領で円を描くように。その際、ハンドル替わりの〝てのひら〟の動きがポイントになる。自分のおへそを出すようにまっすぐ前に足を出す、など。教えに忠実に踊り、一つひとつマスターしていく。
 先生とタンゴを踊り終えたとき、「ゴンタさん。うまい。花丸です。初めての花丸です」と仲間の前で言われたときは、なんだか小学生が友だちの前で先生にほめられたような、そんな晴れやかで恥ずかしい気がした。

 横笛と同じく誰が見てもまだまだではある。
 でも、自分なりに少しずつ極めていけたなら、それでいい。私にとっての横笛、そして社交ダンスが、いつか私の極意になれば、と思う。
 
【きょうの一文・ことば】両親の写真を見せてもらったが、出来れば生きて会いたかった。病院が(赤ん坊をとり違えるなどという)そうした間違いは起こすことはありえないと思っていた。…=28日メ~テレの〈梶原しげるの夕刊フラッシュアップ〉で。60年前の出生時に13分違いで取り違えられた男性のやるせない言葉

【新聞テレビから】
☆『7月の参院選「無効」 一票の格差岡山選挙区 高裁支部が違憲判決』、『千葉女性刺殺 男を逮捕 八丈島で男を確保、容疑認める』、『堤清二氏死去 元セゾン代表、作家「辻井喬」』、『ベルルスコーニ元首相失職 脱税実刑、伊上院で議決』(28日付、中日夕刊)
☆『「生まれた日に時間戻して」 60年前取り違え 男性、苦渋の思い』、『岡崎 11年前、娘の命奪われた父 周囲の支えで今がある(=犯罪被害者への支援をテーマにした講演会の席で)』、『「中国、安全を損ねる」 ケネディ大使が初公演』(28日付、中日朝刊)
☆『秘密保護法案参院審議入り 「市民も処罰」懸念消えず 野党一斉批判 与党から苦言』、『辺野古容認「知事に求める」 自民沖縄 基地固定回避を強調』、『両陛下53年ぶり訪印へ 30日から ガンジー火葬地で供花』(28日付、毎日朝刊)
☆『出会い求め感動(津市、片岡孝之)』『来季強竜を期待』(三重県いなべ市、出口清隆)』(28日付中日スポーツファンクラブ通信、〈通信員だより〉)

十一月二十七日
 午後、久しぶりに横笛のけいこ場へ出向いた。

 午前中のいっときをあて、家で〈さくら〉〈越後獅子〉〈風の盆恋歌〉〈酒よ〉〈カモメ〉〈赤とんぼ〉を、じっくりふいてみてから出掛けたのだが。師匠の前では緊張してか。音はかすかす、ふく息も絶え絶えにしか出ず、悔しいったら、ありゃしない。家では、あんなにも透明な、ほれぼれとする音が出たのに。
 あら、情けなやである。笛は気まま、機嫌が悪いと全然、音を出してはくれない。意識とでもいったものがあるのかも。それとも、私と師匠に対するジェラシーか。

 結局のところ、けいことは別に師匠と私とは同世代なので、この先の〝老い〟=ふたりとも、まだまだ若いので、この言葉はふさわしくはないのだが。でも六十を過ぎた戌年同士といえば、しかたあるまい=の人生をどう、生きていけばよいか、という話に落ち着いた。
 話し合ううち、互いの名前の字画、即ち姓名判断にまで話が及び大変、教えられた。彼女いわく「字画の本も何種類もあるので、いちがいには言えない。でも、以前に私が調べたところでは、本名の伊神孝信が、とてもよかった」だってサ。
        ×        ×

 けさの中日新聞朝刊によれば、芸能活動を事実上休止している桜田淳子さん(55歳)のデビュー40周年を記念した【一夜限りのイベント】が昨日、東京・銀座の博品館劇場でマスコミには非公開で開かれ、桜田さんは〈追いかけてヨコハマ〉など7曲をメドレーで披露したという。喜ばしいことだ。
 桜田さんは、かつて山口百恵さん、森昌子さんと「花の中3トリオ」と呼ばれ、70年代を代表するアイドルで知られた。92年に世界基督教統一神霊協会(統一教会)の合同結婚式に参加し、その後は表舞台からも遠ざかっていただけに、この日は特別のステージに。桜田さんも「いまだに変わらず私のファンでいてくださることに感動し、幸せな一日となりました」とコメントしたという。

【きょうの一文・ことば】本願(ほんがん)ぼこりが仏の慈悲に対する甘えなら、造悪無碍(ぞうあくむげ)は念仏者の驕りといってもいいだろう。=27日付中日朝刊〈しんらん親鸞完結篇 146 作・五木寛之〉
 
【新聞テレビから】
☆『秘密法案参院審議入り 与党議員も「説明不十分」』『日本版NSC(国家安全保障会議)法成立 外交と安保一元化』『「秘密法案は劇薬」栄で訴え』、『米軍機が中国識別圏に 尖閣周辺、通告せず飛行』、『干潟保全 活動の軌跡 「藤前」尽力 辻淳夫さの文、一冊に』(27日付、中日夕刊)
☆『日本のメジャーリーガー草分け評価は 1月8日発表 野茂氏初の殿堂候補 123勝、無安打無得点2回』、『アレフ2審も勝訴 長官狙撃捜査公表 謝罪文交付取り消し』、『「美しい光景届けたい」 アイソン彗星 若田さん撮影』、『壁が泣く泣く法隆寺 重文に(「殺すぞボケ」などの)落書き 修復は困難』(27日付、毎日夕刊)
☆『秘密保護法案衆院通過 与党が採決強行 維新棄権 みんな3人造反』『曖昧という不気味 社会部長島田佳幸』『世論 耳貸さぬのか 疑念晴れず 怒り、失望』『なぜそんなに急ぐ』、(27日付、中日朝刊)
☆『返済日記載なし/無利子・無担保 不可解5000万円借用 猪瀬知事』(27日付、毎日朝刊)

十一月二十六日
 ペンの日。東京の東京會舘九階ローズルームでは日本ペンクラブの「ペンの日」懇親会が開かれたはずである。
 残念ながらことしは、いろいろあって、とても出席は出来ず、欠席させて頂いた。ただ本音を言えば、福島県南相馬市の在住詩人・若松丈太郎氏を招いてのアサ―・ビナード氏との冒頭対談「東京はいつまでつづくのか?」は聴くに値した気がする。
 ペンの日で誰かと話したくなったせいか。久しぶりに作家太田治子さんに電話させて頂いた。お元気そうで何よりだった。
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 中日ドラゴンズ公式ファンクラブ事務局の〝華〟であり、顔といってもいいルナ(平田瑠奈さん)がとうとう、お嫁に行ってしまう。彼女はファンクラブができた2006年からずっと、ファンクラブの発展に尽くしてきた、いわば生き字引的存在でもある。ファンクラブ結成当初は喜怒哀楽の日々の連続で、大変な苦労もして、いろいろあったが功績は、やはり大である。これまでの努力と尽力に心から敬意を表したい。
 実は、ルナからはこの夏、たまたま熱海の宿で花火を見た、その日に携帯に電話が入った。何ごとか、と聞くと「アタシ、北海道の人と結婚します」との電撃告白で、一瞬目の前が真っ暗になってしまったことを覚えている。
 でも、まだペラペラと喋ってはいけないと私なりに思い、これまで沈黙を保ってきたのだが…。きょう正式にお招きの葉書を頂いたことは公表させて頂いてもよい、と判断。こうして本欄にも書かせて頂いた。いまでは懐かしい話だが、ルナをお嫁さんにほしい、という若者がファンクラブ事務局にやってきたことが何度かある。でも、結婚相手はどうやら、その人たちとは違うようだ。
 ルナ! 心からおめでとう。幸せになってくださいね。
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 夕刊各紙には「秘密保護法案 衆院委可決」「与党強行 みんな賛成」(毎日)とか「秘密法案 採決を強行」「午後、衆院通過へ 特別委で自公、みんな」(夕刊)といった見出しが乱れ飛んだ。
 この日はほかに、猪瀬東京都知事が「徳洲会」グループから五千万円を受け取っていた問題で都庁で記者会見、受領の際に書いたとする借用証を公開したが、私には言い逃れのための会見としか映らなかった。足掻けばあがくほどに、より大きなボロが出てきている。傷口は、さらに広がりかねない。これは元事件記者の勘として言わせていただく。

【きょうの一文・ことば】「もし波風も立たずに法案が成立したのなら、民主主義の暴力だ。議員の数だけで物事が決まっていく危険な世の中になる。それは日本にとって、経済が不景気になることよりも大ピンチなことだ」=26日付中日朝刊〈日本ペンクラブ 浅田次郎会長 言論統制の第一歩〉より

【新聞テレビから】
☆『黄金に染まる街 祖父江』、『秘密法案採決を強行 午後、衆院通過へ 特別委で自公、みんな』、『猪瀬知事「辞職せず」 徳洲会問題、借用証を公開』、『来年のカレンダー 定番さらに人気 365日「世界」の富士と』、『大須演芸場今回も存続を 28年前の執行官 激励はがき』(26日付、中日夕刊)
☆『HIV血液輸血 2人に』(26日付、毎日夕刊)
☆『傘の花風に傾く 東海3県大荒れ』、『ずっとトモダチ ケネディ大使 被災地訪問』、『秘密法案賛成論ゼロ 衆院採決めぐり攻防』『福島公聴会不信感強く』、『「防空識別圏 撤回を」 日本抗議、中国側応じず』、『美濃・石川市長辞任へ 任期途中「将来へ道筋見えた」』(26日付、中日朝刊)
☆『NMB、泉谷さんら初 紅白出場51組発表』、『女児に障害ミス和解 豊橋市民病院、1・5億円支払い』、『HIV血液数人に輸血 日赤検査すり抜け』(26日付、毎日朝刊)

十一月二十五日
 一日中、暗く。寒く。そして、風の強い日であった。

 私は昨夜遅く名古屋から帰宅後、深夜から未明、朝にかけ延々と本欄【生きてゆく人間花たち】の執筆をはじめ「熱砂」例会の結果資料づくりに追われた。そして今日も、「熱砂」作品集への〈世界の窓〉欄開設のための業者との連絡調整、過去の作品の英訳化、文学界や各地から届いた同人誌などのチェック、義母が入院中である病院への妻の送り迎え……などに時間を費やした。
 全身に疲労が張り付いたままのなか、一日が戸外の雨風とともに過ぎ去っていった。

 というわけで、夜は久しぶりに熱燗で一杯(いつもはビール1、2本。今宵はことのほか熱燗を飲みたい衝動にかられたので、ほかにコップ酒も)。すると「あんまり飲むと、またあとで〝頭が痛くなっても知らないから。ほどほどにしておかなきゃ〟」とオカミさま。
 そんな彼女に「酒は飲むためにある」と私。隣にはいつものように長女猫のこすも・ここサマが黙って座って控え「そのとおり。ドンドン飲まなきゃあ、いい小説なんて書けっこないよ。ネ、おとん」と理解を示す視線を私に対して投げかけてきた。

 そうだ、そう通りなのだ。だから、俺サマはおまえが好きなのだよ―と、わ・た・し。
        ×        ×
 かくして全身が眠りこけてきたので、自らにノルマを科している本欄を、ここまで執筆。もう寝よう。このままでは、意識どころか全身の神経までが寝入ってしまいかねない。相変わらずの睡眠不足が続いている。
 寝る子は育つ、だ。寝なきゃ、いい文は書けない…
 酔ってクダをまいて生きていたところで仕方がない。それでは死人と同じである。少しくどくなってきた。

【きょうの一文・ことば】浪江町民は、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)が非公開だったため(放射性物質が)飛散した方向に避難してしまった。いち早く情報が公開されていれば、低線量被ばくを避けることができた。=25日付毎日夕刊、〈原発情報隠しに懸念 秘密保護法案 福島で公聴会〉の記事中、浪江町の馬場有町長

【新聞テレビから】
☆『足元深まる秋 名古屋』、『「秘密より情報公開を」 福島で公聴会懸念相次ぐ』、『沖縄5自民議員 辺野古移設容認』、『千両役者勢ぞろい (京都)南座、顔見世まねき上げ』、『電気街64年「ラジオストアー」 秋葉原の顔勇退』、『比の略奪〝人情裁き〟 非常事態…刑事告訴せず「被災者で分け合え』、『東近江で突風 男性死亡 葬儀テント飛び 2人けが』(25日付、中日夕刊)
☆『特定秘密保護法案 福島市民怒り「公聴会はアリバイ作り」 入場50人に限定』『菅原文太さんも訴え 戦争片りん透ける』、『「遺志を引き継ぐ」 豊田英二さんお別れの会 1100人参列』(25日付、毎日夕刊)
☆『ビッグ! (サッカーくじで日本のくじ史上最高額となる)10億円 一気に9口』、『イラン核協議初の合意』『制裁緩和 ウラン濃縮制限』、『米、中国に「強い懸念」 防空識別圏は「一方的」』『韓国も識別圏重複 済州島沖』、『1億円「都知事選の相場」 猪瀬氏周辺、徳田議員に』(25日付、中日朝刊)
☆『7人の身元判明 立山の雪崩全員が窒息死』、『5000万円受領 猪瀬都知事を告発 市民団体 公選法違反容疑で』(25日付、毎日朝刊)

十一月二十四日
 けふは、冷たくさむくもあったが、やわらかな〈かぜ〉が心を吹きぬける一日だった。

 球団創設九年目で初の日本一に輝いたプロ野球東北楽天の優勝パレードが本拠地の仙台市内であり、二十一万人が歓喜を味わった。星野仙一監督、田中将大投手、人呼んで〝マーくん〟をはじめとした選手たちがオープンカーから「ありがとう」と叫べば、ファンも「東北最高! 楽天ありがとう」の声。
 杜の都は、この日Vパレード一色に包まれた。
 大相撲の方は、一敗同士の横綱対決で日馬富士が常勝白鵬を寄り切りで倒して五場所ぶり、六回目の優勝を遂げた。私の大好きな能登半島・穴水出身の遠藤は六勝九敗、エジプト出身の大砂嵐も七勝八敗と試練の場所になった。来場所以降の奮起に期待したい。
        ×        ×

 きょうは、名古屋の「つちやホテル」で中部ペンクラブの理事会を皮切りに、私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の例会、ことし八月二十二日に心不全で急逝された詩誌「宇宙詩人」の元主宰鈴木孝さん=享年75歳=を偲ぶ会があった。

 写真は終刊となった宇宙詩人19号。表紙の写真はありし日の鈴木孝主宰
 

 このうち【鈴木孝氏を偲ぶ会】には、長谷川龍生さん(現大阪文学学校校長、元日本現代詩人会会長、東京)はじめ、新藤凉子さん(熱海市)、松尾真由美さん(東京)、川上明日夫さん(福井市)、宮内憲夫さん(城陽市)ら日本を代表する詩人の多くが遠方から訪れたほか、三田村博史中部ペンクラブ会長や詩人久野治さんら地元文学界の主だったところも顔を見せ、悲しく、かつ寂しくはあるものの、孝さんの生前の人となりを伺わせる会となった。

 それぞれが、それぞれの思いで生前の孝さんを偲んでスピーチに立った。
 どの方の口からも孝さんへの熱き思いと無念さが伝わってきた。こんなに多くの人々に惜しまれ旅立ってしまわれた孝さん。孝さんの生前の詩才と努力、そして人徳への讃歌だといってもよい。
 もう帰らない、ひとりの詩人の死、旅立ち。あの日、文部科学省からの派遣でユネスコに勤務、パリ暮らしをしていた息子夫妻を訪ねたとき、たまたまフランスを訪れていた詩人鈴木孝さんがあれやこれや、と気遣ってくださり随分な迷惑をおかけしてしまった。ありがとうございました。

 鈴木孝は長谷川龍生と同じ野球少年だった。
 独学に等しい努力でフランス語を体得し大学教授としてフランス文学を教える傍ら、大のドラゴンズファンで草野球チームの監督としても情熱の火を燃やし続けた。これだけの人々が遺影に向かって孝さん、ムッシュ! と呼びかけ、叫びつづけた。人々から慕われていた証拠で「孝さんは、やはり凄い詩人だったのだ」との思いを新たにした。

 【孝さんは亡くなっても、孝さんの詩人の魂はいつまでも生きている―。私はふと、田宮虎彦の「別れて生きるときも」の一節を思い出していた。いつだったか。「ゴンタさん、詩、なかなかうまいよ。書いたらいい」とほめられ、つい身のほども知らないで書いた詩こそ、私の近著「マンサニージョの恋」のなかの〈雨の花〉=41~42頁=である、ことをここに告白しておきたい。孝さんとは、ノーベル文学賞詩人パブロ・ネルーダの詩「裸のおまえは」などについてトコトン話し合い、教えてほしいことがいっぱいあったのに。】
☆        ☆

 ここにこの日のスピーチのごくごく一部を記させて頂く。
◆「実は、孝さんが亡くなる前に私も心筋梗塞で倒れ、救急車で病院に運ばれカテーテルで手術しました。いま、ここに立っていても、どうしていいかわからない。宇宙詩人が19号で終わり、だなんて。若い人を宇宙詩人に紹介しようと思っていた矢先だけに、ハタと困っている。まだまだ、これからだというのに。私が先にそっちへ行かにゃならんのに…」(放浪の詩人長谷川龍生)
◆「あなたは、ボクより悪いことをしてないので長生きします、とあれほど言っていたのに先に亡くなった。孝さんの場合、〈国境のない詩〉が魅力的だった」(宮内憲夫)
「孝さんは、ふらりと現れ、ふらりと帰る、そんな人だった。あの霧がかかったような声を忘れることができない。【ボクは女を待たせているから】とよくおっしゃったが〈女〉は〈奥さん〉のことで、いつも奥さんのことを愛しておいででした」(川上明日夫)
◆「新幹線でここにくるまで、涙が出てしかたありませんでした。孝さん、おやすらかに。〈ハクが、ハクが〉といつだって奥様(柏實夫人)のことを気遣われ、連絡するにしても電話で分かっているに拘わらず、ちゃんと葉書を出され本当に几帳面な方でした。亡くなられる直前までホントに律義で努力を怠らない人でした」(新藤凉子)
◆「中部ペンの理事会ではいつも隅の方に座っておられ、発言こそ遠慮がちで控えめでした。でも、とても存在感のあるお方でした。亡くなる少し前に声をおかけした際、〝もう、だめだ〟とおっしゃられ…」(三田村博史)
◆「皆さん! 鈴木孝さんのことを書いて記録にとどめておこうじゃありませんか。僕はそうすることこそが、大切だと思っています」(高井泉)
◆「めったには姿を見せない龍生さんが(東京から杖をついて)おいでになった。これは大変なことだと思う。孝さんはいつだって思いやりのある、心優しき方だった。三年前、四国の三好であった同人雑誌全国大会では同室で夜、酔っぱらって東京の龍生さんに電話したが、翌朝起きると姿はなく、既にほかの地に出かけられていたのが印象深い」

 最後に、この偲ぶ会開催に当たっての紫圭子さん、尾関忠雄さんら「宇宙詩人」詩友の方々の大変なご苦労とご尽力に心から敬意を表しておきたい。

【きょうの一文・ことば】「死んで生きる」というか、父には早く成仏していただいて〝色即是空〟の〈空〉になってほしい。皆さん! みなさまの中でこの先、もし〈空〉のなかで父が詩を書いている姿にお会いになられることがありましたら、くれぐれもよろしくお願いいたします。父にはあの世で、また詩を書いてほしいのです=鈴木孝を偲ぶ会で。長男新さん

【新聞テレビから】
☆『秘密保護法廃案を 戦争への道止める 元自民党幹事長野中広務さん 昔の「大政翼賛会」のよう』(24日付、しんぶん赤旗日曜版)
☆『北ア雪崩7人死亡 富山・真砂岳斜面600㍍崩落』、『中国尖閣に防空識別圏 日本と重複 巡視飛行、即日実施』『尖閣北方に中国機空自スクランブル』『外務省が厳重抗議』(24日付、中日朝刊)
☆『「猪瀬氏が1億円要求」 徳洲会関係者証言 本人は否定』、『震災遺構 「保存せず」13自治体 岩手・宮城 すでに解体も』、『山崎豊子さんにファンが別れ 大阪』(24日付、毎日朝刊)

十一月二十三日
 土曜日。勤労感謝の日である。

 きょうは何といっても、大関稀勢の里と横綱白鵬の立ち会い前、立ったままの長い間の睨み合いが非常に印象に残った。勝負の方は稀勢の里が上手投げで今場所(九州場所)これまで十三連勝で負けなしだった白鵬に勝ち、昨日の対横綱日馬富士戦に続いて二日連続で好調の横綱陣を破り、十二勝二敗である。
 日馬富士の方は、大関鶴竜を一方的な押し出しに破ったため、あすの千秋楽で白鵬と一敗同士、横綱対決で優勝が決着する。終盤に入り、大いに盛り上がってきた場所だけに、最後の大一番がどう落ち着くのか。いまから楽しみである。

 大相撲といえば、今場所をかど番で迎え、左肩負傷で四日目から休場。大関からの陥落が決まっている大関琴欧州(30歳)=本名カロヤン・マハリャノフ、ブルガリア出身、佐渡ケ嶽部屋=が日本国籍取得の意向を固めたことが、けさの中日新聞に載っていた。このほか、二十四日に千秋楽を迎える九州場所を最後に65歳の定年で日本相撲協会を退職する三保ケ関(元大関増位山)、不知火(元関脇青葉城)、武隈(元関脇黒姫山)の三親方がきのう、福岡国際センターで記者会見。
 父の先代親方に続いて大関に昇進した三保ケ関親方は「親子で大関になれたことが最大の思い出です」などと語り、今後は歌手活動に力を入れる、とのこと。人生いろいろ、お相撲さんもいろいろ、である。

【きょうの一文・ことば】「いずれこういう時が来るのかと思っていたが、あらためて残念。こういった日本の伝統文化がうまく引き継がれるといいのだが」=23日付中日朝刊〈大須演芸場の明け渡し期限 2月22日まで再延長〉の記事のなかで大村秀章知事

【新聞テレビから】
☆『母と息子 3000日の介護記録』(23日夜、NHKスペシャル)
☆『横須賀葉山にコカイン72億円分が漂着』(23日夜、CBCの〈ニュースキャスター〉)
☆『16年前伊賀強殺無期懲役 津地裁判決「元従業員、残虐」』『被害者の姉「長かったね」』『未解決遺族「時効撤廃の成果』、『女性連れ去り死懲役16年 名古屋地裁 状況証拠で犯行認定』、『(滋賀県東近江市百済寺甲町の県道から)夫婦の車転落11日後保護 携帯通じず 谷川の水でしのぐ』(23日付、中日朝刊)
☆『猪瀬氏 徳洲会から5000万円 「個人的な借用」 無利子・無担保 (徳田)毅氏現金で渡す 使途・経緯 説明あいまい』、『秘密保護法案 衆院委採決25日見送り 与党・みんなは「26日に」』(23日付、毎日朝刊)

十一月二十二日
 11月22日。語呂合わせで【いい夫婦の日】だそうだ。昼間、合間を縫ってコンビニへ。ここでホッカホカの焼きいも2個を買い求めて妻の店へ。喜ぶと思ったからだが、案の定大喜びで「お客さんと一緒に食べた。みんな喜んでくれた」とのこと。よかった。

 小雪。
 新明解国語辞典によれば、二十四節気の一つで、陽暦十一月二十三日ごろ。根雪とはならぬ程度の雪に見舞われるころ、とのことだ。
        ×        ×

 「返すつもりで…。あくまで個人の借用なので」「すぐに返すつもりだったが、チャンスがなく返却が遅れてしまった…」。
 嘆かわしいというか。聴いてあきれるとは、猪瀬なる男の、この発言である。
 というのは、東京地検が強制捜査中の医療法人「徳洲会」グループが昨年十二月の東京都知事選の告示直前に、猪瀬直樹知事(67歳)側に五千万円を提供していた事実が、今日の夕刊各紙で報道されたが、記者団の質問に彼が答えた言葉が前述のとおりである。

 報道によれば、猪瀬氏は、きょうの午後、報道陣に対して徳洲会の徳田虎雄前理事長を訪問したことを認め「五千万円を借り、ことし九月に返した。資金提供ということで応援してもらうことになった」と述べたというが、なぜそれほどの大金を、それも都知事選前に。選挙のための資金集めは歴然としている―と思うのは万人に共通ではないか。
 ならば当然、「選挙運動費用収支報告書」に収入として記されていなければならないのに記されてはいなかった。第一「五千万円」ものお金を借りること事態、金銭感覚がマヒしていると言われても仕方ない。

 その点、名古屋の河村たかし市長の方が金銭感覚はまともで100倍、いや比較にならないほど「上」である。比べること自体が失礼に当たる。河村さん、あなたは東京都知事の某よりも人間的にも庶民感覚からも数段上です。知事が、こんな按配では「東京五輪」は自発的に撤退を申し出た方がよいのではないか。
 かといって、多くの人々がその東京五輪開催には夢と希望を抱いている。都知事が五輪開催への道に泥を塗ったことだけは間違いない。ならば、私に言わせてもらおう。「猪瀬さん、あなたは金銭感覚が相当マヒしています。知事をおやめなさい」と。

 私は最近の彼のはしゃぎぶりというか、何ごとにつけ人を食ったような表情を見るにつけ、この男は何か悪めいたことをしている。そのうちにきっとドジを踏む―と、記者時代から培ってきた〝におい〟のようなものを感じ心配していたが、残念ながらその通りになってしまった。猪瀬氏はこの際、言い訳はやめて全身の血を入れ替え、猛省してほしい。
 このままでは、東京五輪開催までの過程を安心して見ておれない。ジャブジャブの資金投入の背後を国民みんなでしっかりと、監視すべきである。

【きょうの一文・ことば】「ネタの大きさと危険度は比例するものだろう。もし今の段階で記事がでたら、連合の構想は頓挫する。…」=22日付、中日朝刊連載小説「雨の狩人」から、大沢在昌

【新聞テレビから】
☆『7億円夢でっかく 年末ジャンボ発売』、『徳洲会、猪瀬氏側に5000万円 都知事選前 報告書記載なし』、『テレビ塔耳の記憶 名古屋の創造集団内外の音CDに』、『猪木氏登院停止30日 63年ぶり、参院で懲罰可決』、『井端巨人が獲得へ 課題の二塁手補強図る』(22日付、中日夕刊)
☆『改ざん、さらに8部署 レール検査 JR北社長証言 衆院・参考人招致』、『島倉さん遺作曲 来月CD発売へ 死去3日前に録音』(22日付、毎日夕刊)
☆『秘密法案「なぜ急ぐ」 「世論の力を」各地で集会』『国民主権に逆行 デモ参加者怒り』、『噴き出す陸地 小笠原・西之島』、『ポールさん=元ビートルズのポール・マッカートニーさん(71歳)=懸賞 結びの一番沸く 大相撲九州場所』(22日付、中日朝刊)
☆『新出生前診断 陽性53人が中絶 3500人解析 羊水検査後』『〈解説〉選択の背景 議論必要』、『土砂崩れ5人埋まる 1人死亡 災害復旧の作業員 秋田』(22日付、毎日朝刊)

十一月二十一日
 新聞記者の現役時代。
 「忙しい」という言葉は嫌いだったが、きょうに限れば一歩譲って〝忙中閑あり〟とでも言えようか。

 午前中、週に一度の社交ダンス教室を楽しんだ。
 例によって、ジルバ、ルンバ、タンゴ、ワルツと仲間たちと和気あいあいの内にこなしていったが、先生の踊る際に〈腰を落として〉の徹底指導ゆえからか、先回からステップを踏む足が開眼してきたようで気持ちよくおどれた。
 というわけで「ゴンタさん。すごい。だいぶ変わってきたじゃない。特にタンゴが静かで、よりリズミカルで上手になった。前みたいにゴツゴツした踊りでなく、一緒に踊っていても、とても気持ちがいいわよ」とお褒めまで頂いた。

 先生が指摘するのは相方とホールドするに当たっての心構えとでもいえようか。腰を落として両手を円を描くように大きく広げる。すなわち〝コマネチライン〟とゴリラみたいなホールド、すなわち〝ガオラ〟のような手の動作にもこだわってみる。そうすると、音楽に合わせ、流れはよりスムーズに、華麗になるのである。

 少しだけ、わかってきた。でも、実はまだまだ分かっていない気もする。確実なのは、昨年の今ごろよりはうまくなっている、ということぐらいか。

【きょうの一文・ことば】…自分も愛する漫画の世界で、夢を追う若者を見守る仕事。「こんな店があって良かった」と言われることが一番うれしい。(中村千春)=21日付中日夕刊「目耳録〈漫画〉」から。名古屋・大須の漫画喫茶「漫画空間」で店主内藤泰弘さん/「何を秘密にするのか定義がはっきりせず、結局は官僚がきわめて恣意的に秘密を作ることになる」=21日付毎日朝刊、『「知る権利侵害 廃案を」 秘密保護法案 ジャーナリストら集会』『国際ペンも批判』の記事中、田原総一朗さん

【新聞テレビから】
☆『「ケネディの理想 国変える」 暗殺から50年オバマ氏称賛』、『1人でぶらり 気楽に交流 立ち飲み 名古屋で人気↝』『喫茶王国進出 時代追い風』、『「B787」里帰り 中部空港に就航』(21日付、中日夕刊)
☆『米大統領来春来日で調整 アジア歴訪 同盟強化を確認』、『ボクシング「高校4冠」中京高・田中恒成選手 夢の王者へ一歩 世界ランカー破り鮮烈デビュー』(21日付、毎日夕刊)
☆『昨年衆院選「違憲状態」 一票の格差最高裁判決 「0増5減」を評価』『〈解説〉遠のいた抜本是正』、『中国で拘束稲沢市議の身分は 無実主張戸惑う議会』『逮捕前最大30日拘束』、『空自レイテへ支援物資 小牧の2機被災者も搬送』、『「秘密法禍根を残すな」報道関係者ら廃案要請』(21日付、中日朝刊)
☆『海底噴火で小島 小笠原』、『来年1月末に閉館 大須演芸場 関係者ら合意』、『テレ朝男性社員 1・4億円私的流用 「Mステ」など担当』(21日付、毎日朝刊)

十一月二十日
 北陸地方は雷が鳴り、雹(ヒョウ)が降る大荒れの一日に。

 きょうも大車輪の一日だった。
 いやはや、本欄(生きてゆく人間花たち/11月の唄)のここには書けないことがヤマほどあって、振り回されている。前にも書いたが、本欄で活字となり火の目をみているのはホンのワンシーンに過ぎない。そのワンシーンを切り取ることで私、すなわち一匹文士伊神権太の全体像を想像して頂ければ、と勝手に思ってはいる。

 いまは「カトマンズの恋」以降、新たに執筆してきた小説を私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」紙上で公開したい気持ちもある。でも、ここは修正や補筆も必要になってくるだろうから、しばらく寝かせたままにしておきたい。だから現段階での公開は避けておこう。自分の胸に秘めたものがたり。これこそが、本物の文学である。
 ということは、私の脳のなかには宝の山の如くに、文学のエキスが詰まっているということか。それにしても今日は疲れた。仕事を早めに切り詰め義母の看病のため病院通いしている相棒がクタクタなら、私もあれやこれやで少しだけクタクタである。このところは睡眠不足が続いている。
 それでも時々、けんかをしつつ「よく頑張ってるよナ」と励まし合っている。
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 東電が福島原発5、6号機を廃炉にする方針を固めた。東京都江東区の東京ビッグサイトでは世界12カ国の178社が最新の技術を投入したエコカー(燃料電池車)など426台を展示する東京モーターショーが報道陣に公開された。
 米国ニューヨークのブルームバーグ市長は十九日(現地時間)、禁煙を推進するためたばこ一箱の最低価格を10・5ドル(1050円)とする条例案に署名し条例が成立。六カ月後から施行される。若者の喫煙防止が目的で、条例ではたばこを購入できる最低年齢も従来の十八歳から二十一歳に引き上げられるという。
 いやはやニュースというもの、絶えることがない。

【きょうの一文・ことば】…しょうもないし、しんどいんだけど、何かこう、成長できるんじゃないか、わかりあえるんじゃないか、昨日とは違う今日なんじゃないのか、と。そういうことを描いていると思うんですよね。=20日付中日夕刊【この道〈テーマ〉】で漫画家安彦良和さん

【新聞テレビ】
☆『〈ニュースセンター〉ダルビッシュ有 田中将大を語る=僕はちょっと、マー君持ち上げすぎだと思う。24勝ですか。まぁ、それはどの選手にも可能性はある。それより、マー君の防御率1・27をちゃんと見てあげなければ…』(20日夜、メ~テレ)
☆『医の志学んだレイテ救おう 三重大生が募金活動』『フィリピン台風死者4000人超える』、『シャルソン=参加者がフェイスブックやツィッターなどで情報発信しながら自由に走るマラソンを指す= 楽しまなきゃ損 23日、伊賀 ネットで集結、交流ラン』、『タクシー減車を強制 改正法成立 格安運賃認めず』、『東浦町長 減給へ 人口水増し、3人再処分』(20日付、中日夕刊)
☆『危険運転厳罰法が成立 来年5月施行 適用範囲拡大』、『答案改ざん点数上乗せ 各務原の中学教諭 テストやり直しへ』、『民家火災2遺体 「ドライヤー使用中出火」三重・東員』(20日付、毎日夕刊)
☆『一緒にできたら 谷繁監督電話で 憲伸(3000万円で)再契約』(20日付、中日スポーツ)
☆『桜とモミジ奏でる 豊田・小原』、『福島4号機 22体を収納 プール保管核燃料』、『風車騒音被害認めず 地裁豊橋支部 停止申し立て却下』、『高3自殺暴行でも起訴 名古屋地検 恐喝未遂の知人男』(20日付、中日朝刊)
☆『ケネディ大使爽やかに登場 信任状奉呈式』(20日付、毎日朝刊)

十一月十九日
 テレビは、西日本を中心に初雪前線が列島走る―などと報じている。
 東京の皇居では、新駐日大使キャロライン・ケネディ氏による馬車による信任状奉呈式が行われ、大勢の日本人が見守った。

 ピースボートの船友仲間、八重姉さん(小泉八重子さん=神奈川県大和市在住)から、昨年に続いてことしも真っ赤な信州リンゴが届き、なんだか恐縮至極である。もらう資格なぞ、どこにもないのに。出来の悪い弟(私、伊神権太のこと)のことを不憫に思って、に決まっているが八重姉さん、本当に。心の底から、ありがとう。

 中日の夕刊報道によれば、国際ラグビーボード(IRB)が監督、総監督として京都・伏見工高を4度の高校日本一に導いた山口良治氏(70歳)を、競技を通じて社会に貢献したとして「IRBラグビースピリット賞」に選んだという。
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 早朝の不燃物の指定収集場へのゴミ出しから、一カ月に一度の病院での妻の術後の定期診療、同じ病院に入院中である義母の看病…と、きょうもモノ書きの間を縫ってあちこちへバタバタと動き回るうち、一日が過ぎようとしている。
 現役記者時代だったら、とても信じられない話だが、大体はその相棒と一緒で私は、かわいそうな運転手、すなわちアッシーくんである。でも、やりがいはあり、満足の日々である。ただひとつ本音を言えば、本来のリサイクルショップの仕事以外にもバタバタと忙しい妻の健康が一番心配である。
 いやがる妻の血圧測定を毎日するのも今では日課となったが、このところは少し高めだけに「無理するな」とは言っているのだけれど。動き回るのは本人の勝手なので自業自得だ、と冷たく突き放したってよいのだが。そんなわけにもいかない。

【きょうの一文・ことば】…大型店やインターネットの台頭など書店をめぐる状況は厳しいが、「いろんな規模で、それぞれの個性の出し方がある。飲み屋でいえば、宴会ができる店も必要だが、店員一人でカウンターだけの店も求められる。大事なのは、自分の店の味」…「自分の経験値を捨てるのが経験。八勝七敗でいい。失敗してもそこから学べばいい」=19日付中日朝刊文化面〈ひと・仕事〉出版業つづった本出版「ちくさ正文館」店長古田一晴さん

【新聞テレビから】
☆『名古屋の味全国区 しるこサンド土産で再注目』、『ラブジョイ彗星あす最接近』、『復興へ輝く「星の村」17年前発見の小惑星命名=17年前に発見した小惑星を、東日本大震災で被災した福島県田村市の天文台にちなんだ「星の村」と命名』、『同一犯か映像公開 仏紙(左派系日刊紙リベラシオン)襲撃 3日前にTV局侵入』(19日付、中日夕刊)
☆『「母語で親子対話」手助け 南山大の学生 南米系児童らにスペイン語教室』、『中国、東京五輪に投票 1回目3人 2回目4人全員 9月IOC総会』、『伊賀の強殺 無期求刑』(19日付、毎日夕刊)
☆『ナイジェリア人に借金か 稲沢市議、仕事上トラブル』、『駐車場の車など4カ所に弾痕か 伊勢』、『★伊勢で捜査車両追突』(19日付、中日朝刊)
☆『核燃料4体取り出し 福島4号機 廃炉作業本格化』、『■「100万円札」で買い物か(盛岡市内の「イオンモール盛岡南」に入居する食糧販売店のレジ売上金から)』、『強制連行被害 韓国人女性ら来日 尊厳回復へ基金創設求める』(19日付、毎日朝刊)

十一月十八日
 満月の夜。
 深夜、家の外に出て空を見た。
 そこには笑っているようなまんまる月が光りを大地に降り注いでおり、私は、しばし頭上を仰いだままでいた。こんな夜の霊峰富士は、どんな顔をしてこの地上に立っているのか。ふと、月下の富士山を思い、頭のなかで描いてみる。

 きょうも寒い一日となった。晩秋とはいえ、もう冬だ。皆さん、おからだにはくれぐれもお気をつけて。
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 「喪中につき年末年始のごあいさつをご遠慮申し上げます 本年八月 妻康子が闘病のかいなく永眠いたしました 故人が生前に賜りましたご厚誼にあらためて感謝し貴家の無事越年をお祈り申し上げます」「勝己の母 ちよが二月二十三日、百六歳で永眠、天寿を全うしました…」「今年十月に兄 杉田慎一郎が九十六歳にて永眠いたしました…」「実母が4月26日に老衰のため88歳で他界しました…」など

 このところは毎日のように、わが家に年末年始の賀状欠礼はがきが届いている。
 はがきを手に、一人ひとりが生きていくことの大切さ、重みが染み入る。この一年に亡くなられた方、そしてご家族には心から哀悼の意を申し上げたい。お安らかに

【きょうの一文・ことば】「生き物の命は、おいしくて、楽しくて、いろんなことを教えてくれて、わたしたちを幸せにしてくれるんだね」「だから生き物の命を大切にしないといけないんだね」。…=18日付中日夕刊〈夕歩道〉から抜粋

【新聞テレビから】
☆『エアアジアX中部就航 来年3月 マレーシアと直行便』、『名古屋市敬老パス 負担倍増議会が検討拒否 市長「慎重」、当局と相違』、『〈新ヒロイン誕生〉特殊能力を持ったイスラム系女子高生が主人公の新シリーズが米で登場』『漫画の主役に イスラム女子(スパイダーマンなどで知られる米大手漫画出版会社マーベル・コミックスが)米で初構想来年1月発表』(18日付、中日夕刊)
☆『核燃料、午後取り出し 福島原発4号機』、『〈Interview 八千草薫〉90代の足腰 体になじませ 映画「くじけないで」主演 詩人の柴田トヨ役』、『旅客機墜落50人死亡 露タタールスタン 着陸失敗か、炎上』、『イタリア・ミラノの古城 壁画下からダビンチ 天井から続く絵 18世紀、白く塗る』(18日付、毎日夕刊)
☆『福島市長選現職が大敗 復興遅れに批判 小林氏初当選』『県内4月以降 現職敗北4市町目(郡山市、富岡町、いわき市に次いで)』、『黒沢清さん最優秀監督賞(「セブンスコード」で) ローマ国際映画祭』(18日付、中日朝刊)
☆『「出火直後 寮にいた」袴田死刑囚の元同僚証言 再審判断影響か』、『稲沢市議拘束「事実無根だ」家族がコメント(覚醒剤所持容疑で)』、『佐川急便でも常温配達 飛脚クール 苦情34件、調査開始』(18日付、毎日朝刊)

十一月十七日
 きょうも秋空が広がった。
 と思ったら、午後のいっとき雨粒がパラパラと落ち、しばらくして終わったと思ったら、夜に入って八時半過ぎにおったまげるほどの大音響で稲妻を伴った雷が天井を揺るがすほどに鳴り響いた。自然は、いつなんどき私たちを襲ってくるか。知れたものではない。
 不思議なことに雷鳴はこの一度だけ、雨も直後にパラパラと少し降っただけだった。いつもなら怖がる次女猫シロちゃんもなぜか、びくつきはしなかった。

 私の母、入院中の義母の順で回る。ふたりとも、とても90歳代なぞとは、思われない。元気で居てくれ、安心した。実家では仏壇の亡き父に線香を立て、持ちこんだおはぎを妻も加え三人で一緒に食べ、NHKテレビで故島倉千代子さんを追悼する歌謡番組を見ながら雑談した。
 病院の義母も少しずつ回復されているので、この調子で良くなってくれたら、と願っている。きょうの江南厚生病院の駐車場は日曜日とあってか、珍しくガラ空きだった。

【きょうの一文・ことば】突然、中段の中に『海の壁』が眼に飛び込んできた。う~ム? しばらく考え込んだ。……(中略)何と言っても、自分が探していた本と出会ったときの喜びははかり知れない。本が私を呼び込むのだと信じている。神通力というのが生まれるのだろう。不思議な縁というべきかも知れない。…=〈吉村昭研究第十五号〉大震災考 古市充雄

【新聞テレビから】
☆『橋の先燃ゆる秋 香嵐渓』、『オールジャパン 被災地に希望 大震災の恩返しを 比台風 支援本格化』『邦人新たに34人無事(なお41名の安否が不明) 死者3637人に』、『稲沢市議拘束 夫婦で上海に誘われる ナイジェリア人が手配 家族、広州訪問に驚き』、『回収菓子から毒物 (人気漫画)「黒子のバスケ」脅迫 微量ニコチン』、『廃油ガソリン混入か 千葉の爆発 当日、大量に回収』(17日付、中日朝刊)
☆『介護施設車衝突 93歳女性が死亡 一宮・2人けが』、『■稲沢市議覚醒剤「所持は3・3㌔』、『比台風高潮の恐怖 ボトルにつかまり濁流に3時間』、『リンカーンの演説(「人民の、人民による、人民のための政治」の名文句で世界中に知られている) 社説で批判の米紙(米ペンシルベニア州の地元紙パトリオット・ニューズ電子版) 150年で撤回 謝罪記事』(17日付、毎日朝刊)

十一月十六日
 ♪秋空に未来永劫と書いてみし(伊神舞子)
 自宅ベランダから写す

 一点の雲もない太陽の光りが目立つ秋の一日となった。

 合間を縫って月に一度、ボランティアによる〈ちいさな音楽会〉が開かれている自宅近くのリサイクルショップ「ミヌエット」へ。この日も【キーボードと歌】の集いで大勢の女性が集い、楽しい時間を過ごしていた。
 ミヌエットで開かれた〈ちいさな音楽会〉。秋のひとときを、みんな一緒に声に出して楽しく歌った

 どこに、いつのまにか。お願いしたのか。今回も、ステキなゲストふたりの出演で「楽しく歌いましょう!」を合言葉に和やかで朗らかなひとときとなった。
 出演者は〝まゆ〟さん。とはいえ、まゆの〝ま〟はキーボードのまみ子さん、〝ゆ〟はボーカルの裕子さんのそれぞれ頭文字をとっての名前、とのことである。
 ちいさな音楽会は、裕子さんの軽妙な司会で〈もみじ〉〈大きな栗の木の下で〉、東日本大震災支援ソングの〈花は咲く〉などをみんなでそろって歌い、フィナーレはミヌエットのテーマ曲でもある〈みかんの花咲く丘〉。最後に誰いうとなく、先に亡くなった島倉千代子さんを偲んで歌いましょうよ―とのアンコールまで飛び出し、みんなで〈人生いろいろ〉をうたって終えた。
 
 夜は、舞に誘われるままベアンテ・ボーマン・チャペルコンサートが開かれている自宅近くの古知野キリスト教会へ。「チェロソナタ6番」や「白鳥」「アメイジンググレイス」などしびれるようなチェロ演奏の世界に浸った。

【きょうの一文・ことば】「なぜ、私たちは平和をもつことができないのか。平和の心を持っていないからなのです」=ベアンテ・ボーマン・チャペルコンサートで。チェロリストのベアンテ・ボーマンさん

【新聞テレビから】
☆『アメリカ進出! くまモンのゆるくない戦略』、『カジノに100億! 井川受刑者が手記』、『24億円不明豪遊の実態 長野県建設業厚生年金基金の巨額不明金事件の坂本芳信容疑者(元基金事務長)』(16日夜、CBCテレビ〈ニュースキャスター〉)
☆『「名古屋心中」商店街丸ごと舞台 円頓寺は江戸時代』、『秘密保護法案「第三者的仕組み重要」 首相が組織設置示唆か』、『東電希望退職 1000人募集へ』、『ウラジオストクでリレー 長野の女性友好願い聖火』、『NY株、1万6000㌦目前 3日連続で最高値更新』(16日付、中日夕刊)
☆『伊勢エビ3割高騰 築地市場 食材偽装で「本物」需要増』、『〈伊豆大島土石流1カ月〉名取出身不明者「ふびん過ぎる」捜索続行 東北の惨状語った友よ 住民ら祈りささげ』、『稲沢市議拘束 靴サンプルに覚醒剤 「ナイジェリア人から」主張』(16日付、毎日夕刊)
☆『10カ国関税全廃要求 TPP交渉、日本が孤立』、『国の重要文化的景観 「長良川中流域」選定 東海初』、『廃棄物工場爆発 従業員2人死亡 千葉・野田、16人負傷』(16日付、中日朝刊)
☆『中国、一人っ子政策転換 3中全会決定公表 高齢化で緩和』、『大学生内定率3年連続改善 1・2ポイント増64・3% 高校生4・6ポイント増=高校生の就職内定率は45・6%、9月末現在=』(16日付、毎日朝刊)

十一月十五日
 金曜日。
 執筆中の小説書きと読書などに専念。妻の舞は、自ら営むボランティアのリサイクルショップ「ミヌエット」の仕事に始まり、先に左大腿骨の股間骨折の手術をしたお母さん(私にとっては、義母)が入院する病院通い、夜は夜で家事、俳句の創作、あすの〝ちいさな音楽会〟の準備…と忙しそうである。
 こうした姿を見るにつけ、かつて新聞社の地方記者時代に支局、通信局部での〈かごの鳥〉同然だった環境下で、彼女がどれほど体をはって私の戦力になってくれたか、をあらためて思い知り、その一コマひとコマが脳裏に浮かんでくる。
 あのころは携帯電話などなく、当初は私の不在時など(夜勤はむろん、事件取材などで帰りが深夜未明になることはしばしばだった)おさな児を抱えての電話番や来客の応対が大切な役割だった。まもなくポケベルが登場し、少し楽にはなったものの、舞に限らず一線記者の留守を預かる妻たちは皆、大変だったのである。

 ただ、本音を言わせてもらえば、舞は後年、長年の精神的負担がたたってか、何度も倒れ救急車などで二度、三度…と病院に運ばれ、そのつど大手術をするなどして奇跡の回復をしたつらい体験がある。
 それだけに、正直、彼女のからだを一番心配している。義母の方は手術後の抜糸も終え順調だけに、あとは回復を願うばかりだ。当然、私も出来る範囲内で病院へのアッシー役などを務めてはいる。これまでの罪滅ぼしだ、と思っている。

 というわけで、家族の絆は、こんなところから生まれ、より強いものになっていくのだな、とつくづく思うのである。

【きょうの一文・ことば】一方で「プア充」という言葉が若者の間に広がっている。お金がなくても、それなりに充実した生活が送れればいいという言い分だ。しかし、それは本当に自分で導き出した結論なのか、問い掛けたい。=15日付中日朝刊生活面〈格差社会を生きる若者〉作家・中村文則さんに聞く、から

【新聞テレビから】
☆『〈にっぽんの芸能〉 舞踊「三人生酔」』(15日夜、NHKEテレ)
☆『伝統の寄席賃料滞納 大須演芸場立ち退き 2月中にも閉鎖の危機』『大須演芸場危機 出演芸人「ついに来たか」 足立席亭 正月興行で引退意向』、『稲沢・桜木市議 覚せい剤3㌔所持疑い 外務省連絡 中国当局、司法手続き』、『東証(日経平均株価、約半年ぶりに)1万5千円回復』(15日付、中日夕刊)
☆『比台風 死者4460人 国連発表』、『女性刑法犯高齢化進む 全体の27% 目立つ万引き』(15日付、毎日夕刊)
☆『両陛下葬送火葬方式に 陵は縮小並べて配置 宮内庁検討結果』、『東海の大企業 内部留保過去最高に 6月末 19兆円超 賃金に回らず』、『稲沢市議中国で拘束 覚せい剤所持容疑「本人は否認」』『麻薬密輸4邦人死刑 中国で2010年 薬物に厳しい姿勢』(15日付、中日朝刊)
☆『〈クローズアップ2013〉「象徴」望ましい形に 全体で一つの陵 皇后さま合葬は「畏れ多い」 「本葬」場所の選定課題』(15日付、毎日朝刊)

十一月十四日
 八日に七十五歳で死去した歌手、島倉千代子さん。
 その島倉さんの葬儀・告別式が東京・青山葬儀所で営まわれたこの日、私は葬儀会場で流された新曲【からたちの小径〈お千代さん 奇跡の歌声〉】をユーチューブで繰り返し聴いてみた。
 この新曲は、島倉さんが亡くなる三日前に島倉さんご自身の希望で予定を早めて自宅で録音されたもので「私の部屋のなかにスタジオができて、それで私はできるかぎりの声でうたいました。でも、いまは人生の最期の日。もう二度と見られない風景をみせて頂きながら、歌を選び入れられるって。こんな幸せはありませんでした。人生の最期にすばらしい、すばらしい時間をありがとうございました」の肉声入りで、私はその一言ひと言に聴き入った。
 歌詞も♪あぁ 恋のかほり残して あなたは消えた/好きです いついつまでも 涙がぽろぽろり……/帰らない日々を くやみはしないけど /人生は流れゆく 旅景色(げしき)/たった一度の ときめきの香りが/夢見るように 淋しそうについてくる…など。島倉さんならでは、の抒情が染みた内容となっている。この先、多くの人々に愛唱してほしい歌である。
        ×        ×
 私の著書2冊がきょう三重県四日市市の古市充雄さん宅にお嫁入りしていった。
 1冊は地方を歩いた新聞記者の実録ルポルタージュ「町の扉 一匹(いっぴき)記者現場を生きる」(わくうら印刷)であり、いま1冊は連作長編小説「マンサニージョの恋」(幻冬舎ルネッサンス)である。
 きのう古市さんから「吉村昭研究」の貴重な小冊子がわが家に5冊も送られてきたため、きょう社交ダンスを終えたその足で郵便局まで出向いて、ひと言を添え手持ちの本を送らせて頂いた。投函するとき、なんだか何時にもまして私の心が高ぶったのはなぜか。2冊とも私、伊神権太にとっては思い入れの強い著作だったからかも知れない。
 本屋さんやアマゾンで買っていただけるのもむろん嬉しいことではあるが、たまにはこうして手間暇かけ心を込めて、自著を自分で送ることもいいナと思う。

 一方の社交ダンスだが。きょうも、いつも通りジルバ、ルンバ、タンゴ、ワルツとステップを踏んだが、なんとか社交ダンスの奥義とでもいったような光りがトンネルの向こうに見えてきた感じがする。
 なかで、これまでのジルバに新しく加わった女性の背中を止めて戻す〈ストップ・アンド・ゴー〉の挿入や、踊る際には壁に向かってステップを踏んでゆく世界共通のLOD(ラインオブダンス)の徹底など、なかなか楽しく学ぶことができた。またタンゴでは下半身を心持ち〝くの字〟型にしてやると、これまでよりも静かでスムーズな動きになることを発見、なんだか一皮むけたダンスが踊れそうな気がしてきた。
 そう! 開眼した気がしたのである。

【きょうの一文・ことば】じかに向きあって語りあった人びとは、みずからを面授(めんじゅ)の弟子と称している。肉声で語りあうというのは大事なことだと親鸞も感じている。
 自分は法然上人の面授の弟子である。その声をきき、その言葉にはげまされて生きた日々の記憶は、どんなにすぐれた経典よりも貴重なものだった。=14日付中日朝刊〈しんらん親鸞 完結篇133 作。五木寛之 画・山口晃〉より
 
【新聞テレビから】
☆『「できる限り歌った」 島倉千代子さん葬儀で肉声』、『長野年金基金 横領疑い元事務長逮捕 県警逃亡先タイから移送』『巨額損失 運用の「要」 24億円不明 基金欠損 計181億円』『逃亡3年2カ月…最後は困窮 羽振りよい日続かず』、『生徒に「好き」メール月1000通 愛知の教諭停職3カ月』(14日付、中日夕刊)
☆『■世界最大のピンクダイヤ82億円』(14日付、毎日夕刊)
☆『比台風 広がる混乱』『邦人新たに10人が無事 93人連絡つかず』、『富岡鉄斎不老不死願う掛け軸 「幻」の3幅そろい踏み 別々に所蔵 碧南の美術館で来月公開』、『窓口トラブル女性に腹いせ 元市職員偽の確定申告 江南、容疑者逮捕』(14日付、中日朝刊)
☆『比台風 略奪横行銃撃戦も 物資輸送進まず 死者2000人超 自衛隊派遣1000人規模』、『冬の賞与 5・79%増 バブル以来伸び 大手平均82万円』、『志摩のホテルで「伊勢海老」偽装 合歓の郷』(14日付、毎日朝刊)

十一月十三日
 ♪山は海の夕陽をうけてかくすところ無し(尾崎放哉)
 ♪ひたすらに石段登る蝉時雨(伊神舞子、鳳来寺表参道俳句短歌入選作品集から)

 「先日は楽しい宴会をありがとうございました。想定外のご縁に驚いております。手持ちの「吉村昭研究」をお届けします。次号は24号(12月)になり、11月下旬にはお届けしたいと思います。今後共ご指導ください. 伊神権太様  11/11古市充雄」
 帰宅すると、先日、鈴鹿を訪れた際、たまたま知己を得た古市さん=文芸誌『XYZ』同人、吉村昭研究会会員=から「吉村昭研究」なる冊子5冊が届いており、これには感激した。「ご指導ください.」だなんて。私の方から「ご指導をお願いしなければならない」のに…。
 たまたま、その日は中部ペンクラブの文学散歩のあとに鈴鹿市内で有志が集まり文芸評論家・清水信さんを囲んでの宴席があり、古市さんとは偶然に隣り合わせの席となり私が敬愛する自由律俳句の俳人尾崎放哉の晩年を描いた故吉村さんの小説「海も暮れきる」(講談社文庫)について話が弾んだ。
 そればかりか、古市さんからは「ここ数年というもの、海洋小説全体の力が落ちてきている。この先が、とても心配だ」といった話も伺い、なぜか息が合い、いまの文学の抱える問題点についてあれやこれやと雑談させて頂いた。でも、まさか。わざわざ「吉村昭研究」の本をこうして送ってくださる、なんて。なんだか嬉しくなってきた。

 きょうは、横笛のお稽古で名古屋へ。
 女優の宮沢りえさんそっくり=もしかしたら歳の分だけ、りえさんよりも美しく魅力的かもしれません=で、私とは同年代のお師匠さんから【人間としての品格と、生きる姿勢の大切さ】を教えていただいた。そして。どこまでも男勝りの彼女の口から出た言葉で印象深かったのは〈逃げるな〉〈隠すな〉〈嘘つくな〉の三言である。
 が、よくよく考えてみると、ふつうの人間の場合、〈逃げて〉〈隠して〉〈嘘をついて〉生きているのが大半だ。さて、どうしたら〈逃げないで〉〈隠さないで〉〈嘘をつかないで〉生きてゆくのか。なかなか至難の業ではある。なかでも【隠す】となると恋の場合、じっと明かさないで耐える場合もあり文学上から言えば、そこはかとない抒情性にもつながる。
 それだけに、〈隠す〉に限れば、あながち否定的要素ばかりとも言えない。難しいところだ。

【きょうの一文・ことば】「政府の支援は遅く、食料も何も届かない。仕方なく商店から食料を盗んだ。家族はそれで何とか食いつないだ」=13日付毎日夕刊、『比レイテ島タクロバン 「生きるため盗んだ」』の記事中、タクロバン郊外に住む男性運転手、ジュディ・オガディアさん(45)
【新聞テレビから】
☆『世界行ってみたらホントはこんなトコだった「ネパール」』(13日夜、東海テレビ)
☆『ひんやり黄金の秋 熱田神宮』『伊吹山白いベール 初冠雪』、『尾鷲で養殖「幻の高級魚」マハタ全国ブランドに 来月、伊勢神宮に奉納』、『ケネディ新大使 米で就任祝う式典 友好深める誓いの一服 15日来日』、『猪木氏懲罰を可決 無許可訪朝 参院が61年ぶり』(13日付、中日夕刊)
☆『琴欧洲休場 大関陥落必至』(13日付、毎日夕刊)
☆『「原発即ゼロに」 小泉氏首相に決断迫る 世論軽視できない』、『〈通風筒〉◇…二十一日の解禁を前に、フランス産ワイン「ボジョレ・ヌーボー」の輸入が愛知県常滑市の中部国際空港で最盛期を迎え、十二日、税関の輸入検査が公開された』(13日付、中日朝刊)
☆『〈クローズアップ2013〉習体制権力一手に集約 中国版NSC(国家安全保障会議)創設へ 「国内外機関を統合」 経済「質の向上」重視』(13日付、毎日朝刊)

十一月十二日
 三重県御在所岳山頂に今シーズン初の積雪。日本列島は西高東低の気圧配置となり、真冬並みの寒気に。東海地方も今季一番の冷え込みとなった。
 最低気温は名古屋が4・5度とこの秋初めて5度を下回ったほか、岐阜市4・7度、三重県四日市で4・8度といった具合である。また岐阜県高山市では、氷点下2・2度を記録。軒並み11月下旬~12月上旬並みの寒さとなった。

 今夜のメ~テレの報道ステーション。
 原発即ゼロを唱え、安倍総理に「首相が決断すれば出来る。百考不如一行(百考は一行に如かず)」と政策転換を迫った小泉純一郎元首相(71歳)の日本記者クラブでの講演内容を流していた。今後の展開次第では安倍首相の政局問題にまで発展しかけないだけに、この際、首相には国としてのしっかりした方向性を示してほしい。
 というのは、最近、小泉元首相と会談した細川護熙元首相も安倍政権の原発再稼働路線を「犯罪的行為だ」として批判、原発ゼロを叫び続けていきたい、との姿勢を示しているからだ。それに各メディアの世論調査でも脱原発派が70~80%を示しており、国民の原発に対する関心は高い。

【きょうの一文・ことば】「地震や津波は自然災害だが、原発の事故は、日本の文明の在り方を問う『文明災』。倫理の問題だ。日本では政治家も官僚も倫理から逃げている。企業だって、産業廃棄物の処分のめどが立たなければ、工場の操業は許可されない」=12日付中日朝刊『〈核心〉細川護熙氏インタビュー 原発は倫理の問題』の記事のなかで細川さん

【新聞テレビから】
☆『水産特区が本格始動 サラリーマン漁師の挑戦』(12日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『御在所 初雪 冬木立』、『フィリピン台風 インフラ壊滅状態 「生きるため」略奪』『邦人106人と連絡とれず』、『「新製品を」「技術拠点に」 炭素素材 名工大・ランボルギーニが研究所』、『長崎地裁 諫早開門差し止め命令 確定判決と異なる判断』、『大須生まれ江戸後期の人気画家 山本梅逸作友情の肖像画 尾張の学者・秦鼎描く』、『徳洲会事件 徳田議員姉ら6人逮捕 公選法違反容疑 連座制の適用も 虎雄前理事長は「共犯」』(12日付、中日夕刊)
☆『レール幅データ改ざんか JR北海道 国が緊急調査』、『日本とレイテ島歴史的関係深く マッカーサー元帥上陸/大岡昇平「俘虜記」』、『■モンローの整形記録、253万円』(12日付、毎日夕刊)
☆『〈大相撲九州場所2日目〉白鵬史上4人目横綱500勝 在位38場所で到達は史上最速』(12日付、中日スポーツ)
☆『細川元首相インタビュー 脱原発小泉氏と共闘 「国民運動に」意欲』、『フィリピン 台風死者1700人超す 不明多数、救援も難航』『襲う高潮…一面廃墟 レイテ島 街と人のみ込む』、『「秘密チェックない」 田原さんら 保護法案に反対声明』、『ポール(元ビートルズのポール・マッカートニーさん)、まいど! 11年ぶり日本公演始まる』、『不当価格の商品 楽天が全額補償 Vセール』、『Qちゃんとタッチ いびがわマラソン』(12日付、中日朝刊)
☆『星野監督に正力賞 特別賞にマー君』、『秘密保護法案「反対」59% 審議「慎重に」75% 本社世論調査』(12日付、毎日朝刊)

十一月十一日
 日本列島はきょう真冬並みの寒気に。
 東京で昨年より七日早い木枯らし1号が吹き、秋田、青森、北海道の留萌…と降雪や吹雪の舞う、寒い一日となった。

 午後六時前、日本ペンクラブからメールマガジン「P.E.N.」第84号の号外が届く。何事か、と目を通すと【「島崎藤村と日本ペンクラブの昨日・今日・未来」11月15日開催せまる。シンポジウム「国家秘密と情報公開」第二弾「国家秘密の公開と歴史的検証―特定秘密保護法案で秘密はどうなるのか?」11月18日開催。】【〈国際獄中作家の日―世界の獄中作家にこころを寄せて〉……】といった内容だった。
        ×        ×
 新聞休刊日明けで朝刊はなし。

 きょうは1が4つ並んだ日。デ、調べてみて〈○○の日〉が、やたら多いことに気付いた。第一次世界大戦停戦記念日(1918年のこの日、ドイツとアメリカ合衆国が停戦協定に調印。4年あまり続いた第一次世界大戦が終結した)に始まり、介護の日、公共建築の日、電池の日、配線器具の日、ジュエリーデー、麺の日、ピーナッツの日、チーズの日、サッカーの日、靴下の日…といやはや、驚いた。
 このうち、電池の日は乾電池の+-を「十一」に見たてて。配線器具の日もコンセントの差込口の形状から。ピーナッツの日は、ピーナッツの場合、2粒の豆が同居する双子であることから11のぞろ目の日を記念日にしたという。ほかに靴下の日は、2足並べた時の形が1111に見えることから。サッカーの日は、サッカーが11人対11人で行うスポーツであるので。
 ついでながら、この日に生まれた主な著名人は、亡き沢村貞子さん(生前は女優であり、エッセイスト)と乃木希典さん(陸軍大将)といったところか。誕生花は「椿」で、花言葉は〝控えめな愛〟だそうである。

 こうして○○の日を書き連らねていくうち、私はハタと重要なことに気がついた。
 そういえば、名古屋の人間社から私の記者小説集「懺悔の滴」が発行された日こそ、2004年11月11日だった。当時、私は新聞社の編集局デスク長だった。月日のたつのは本当に速い。

【きょうの一文・ことば】温暖化を憂える学者らは簡潔に警告する。「われわれが地球を理解するペースよりも、われわれが地球を変えているペースの方が速い」。…=11日付中日夕刊・夕歩道より抜粋

【新聞テレビから】
☆『日本列島に真冬並み寒気 あす朝〝冷え込み〟さらに』(11日夜、報道ステーション)
☆『B―1豊川大会閉幕 福島の「浪江焼麺太国」栄冠 「高浜」8位次回は郡山で』『「まち残し」夢と絆 避難生活乗り越え』、『「脱原発」にメール攻撃 9月から今月上旬 33団体狙い253万通』、『障害者虐待被害1505人 家庭や施設 死亡3例 12年度後半、初集計』(11日付、中日夕刊)
☆『福島「全員帰還」を転換 復興加速化案 与党が提案』、『〈ボクシング王座戦 WBCバンタム級〉山中KO 5度目防衛 4戦連続KO 難敵にイラッ 踏み込んでトドメ』、『比台風 街一面にがれき 救助進まず治安も悪化』、『所得隠し「無知で意識足りなかった」 板東英二さん謝罪会見』(11日付、毎日夕刊)

十一月十日
 自然は怖い。フィリピンではレイテ島を中心に瞬間最大風速90㍍もの台風30号に全域が襲われ、一万人以上の尊い命が亡くなったという。室内に吹き込む横殴りの雨、風圧で砕け散っていく窓ガラス、舞い散るトタン屋根、堤防を超え密集地に流れ込む高波、逃げ惑う人々…。テレビ画面に次々映し出される地獄絵図には胸がつまる。
 でも、まさに猛威にされるがままで、どうにもできない人間たち。この画面を見て生きてゆく人々の悲哀と落胆、無念さが痛いほど伝わってくるのだ。人間たちは、それでも生きてゆかなければならない。運命とは、こういうことなのだろうか。一夜明けた町は、至るところ廃墟と化していた―
        ×        ×
 きょうは、私が住むここ日本の木曽川河畔に広がる尾張地方も、朝からずっと冷たいシトシト雨が天から降り注ぐ、そんな日であった。寒い冬が日一日と近づいてきている。

 昨夜、帰りが遅くお酒の量も、いつもに比べたらチョッピリ多かったので体調を元に戻すのに、少し時間がかかった。頭がふらつき、なんだか透明人間が地表をふらつきながら歩いているような。いつもの自分ではない。
 デ、こうしたときは寝るに限ると床に入りはするものの、自身に毎日のノルマと科している本欄〈生きてゆく人間花たち/11月の唄〉の執筆が気になり、そのつど起きて書くという繰り返しで、やっとの思いで、昨日(9日)分を全部書き上げ、公開した。
 でも、これが終わると、義母が入院中の病院へ行ったり、スタンドに出向いて切れる寸前のガソリンを入れてもらったり、私たちをいつも待ってくれている私の母の方にも行かなければ。本も読みたい、執筆中の作品も書かなければ。新聞も読まなければ…と結構、めまぐるしい。
 こんなわけで結局、今日という一日はアレヨアレヨと言う間に通り過ぎていった。

 いずれにせよ、体調がいつも万全でなければ、いい文は書けない。それには、よく眠ることが一番だ。名作を誕生させるには、まず健康で体調がよくなければならない。

【きょうの一文・ことば】二〇一二年に中国籍初ノーベル文学賞を受賞した莫言の小説を読んだ。その一冊の最後に「私は成熟に逆らいたい」と題した作者から日本の読者に向けたあとがきが収められている。……この莫言の主張に、わたしは。かなり強く心を動かされた。一つの主義主張に固まってしまうのではなく、未熟や不安の中で揺れ動くこと。そのあがきの中から文学は生まれるのだ、と思った。(しませ)」=同人誌「文宴 120 2013/10」の編集後記より

【新聞テレビから】
☆『〈この人に聞きたい〉俳優60年仲代達矢さん㊤ いま次世代に伝えたいこと 改憲に抗する心つなげて 「ロミオとジュリエット」無名塾流』『おもしろいだけより生きる道示す芝居を』(しんぶん赤旗日曜版 11月10日号)
☆『中国で相次ぐ事件…不満の理由 命がけ「貧困テロ」の実態』『暴動やデモ 推定20万件以上 中国民衆の不満が爆発』(10日夜、東海テレビ〈Mr・サンデー〉)
☆『ハロー ポール(元ビートルズのポール・マッカートニーさん=71歳=が)日本公演で来日』、『見破れたのは7人中3人 加工肉は? 判別難しく 料理教室で食べ比べ』『クルマエビでは正解2人だけ(名古屋市中区の栄中日文化センターで)』、『比台風、死者1200人超か』、『浅田、高橋VフィギュアNHK杯』『ソチの熱意宇宙にも ISS船外 聖火トーチ遊泳』(10日付、中日朝刊)
☆『〈ストーリー〉終わりなき悲劇 パレスチナとイスラエルの対立』『16歳「凶悪テロ犯」 投石は抵抗の象徴か』、『北朝鮮進まぬ日本人遺骨収容 あの山すそに両親が 鹿児島の84歳 67年ぶり「墓参」』『海外戦没者埋葬唯一調査できず』(10日付、毎日朝刊)

十一月九日
 ♪おきまよふ霜の花ふく朝風に菊の香寒く冬はきにけり(佐佐木弘綱)
 ♪ころ〱と尾をふりあそふ犬ころは道ゆく人のあとしたひゆく(佐佐木信綱、六歳のころの作品)

 佐佐木信綱記念館で学芸員の話に耳を傾ける中部ペンクラブ会員、信綱がつかった産湯、卯の花の歌詞




  
 中部ペンクラブの文学散歩「鈴鹿市出身の文学者や歴史人物を訪ねる」に参加。中部ペンクラブでチャーターしたバスで午前九時過ぎ名古屋駅を出発。鈴鹿市内の荒神山、白鳥陵などを車窓に見たあと、旧東海道石薬師宿に建つ佐佐木信綱記念館へ。
 続いて中日文化賞受賞者でもある文芸評論家清水信さん宅前、明治の小説家で評論家でもある斎藤緑雨=別名に「正直正太夫」「江東みどり」「登仙坊」=生家跡、井上靖の長編小説「おろしや国酔夢譚(おろしやこくすいむたん)」で知られる大黒屋光太夫記念館、かつて五つの格納庫があったとされる鈴鹿海軍航空隊跡など、主に文学に関係した鈴鹿の名所旧跡を中部ペンの有志仲間とともに見て回った。
 この間、鈴鹿市在住の名村和実さん(文芸中部)の名司会は大変分かりやすくてよかった。この日のための準備にも大変なご尽力をおかけし心からお礼を申し上げておきたい。

 途中、あなご料理のおいしい伊勢若松の「魚長」で食事し、ひと通り見学後には「小説に未来はあるか」をテーマに平成25年度緑雨文化賞授与を兼ねた鈴鹿文学祭が開かれている神戸のコミュニティセンターにも立ち寄り、有意義なひとときとなった。文学祭の場のシンポジウムでは、宇佐美宏子さん(カプリチオ)に続いて突然スピーチを指名されたのには驚いた。
 私は「一瞬一瞬、新しい瞬間をおっかけ、出来たらそれを小説化していけたら。今この場においでになる多くが、この悠久な世の中で初めてお会いした方々ばかりです。こうした出会いも大切にしたい」なぞと話した。

 楽しく進んだ鈴鹿の宴の一コマ(中央が緑雨文化賞・長編小説賞に輝いた駒瀬銑吾さん、左端が松嶋さん)

 文学散歩はここまで。
 夜は近鉄白子駅近くの料理屋さんに場所を移し有志が集まって、ことし九十三歳になられた清水信先生を囲む会が開かれ楽しいひとときとなった。帰る途中、白子駅で電車を待つ間に中部ペンクラブの行く末を思うあまりからの、チョットした口論と叱咤、いわゆる〝鈴鹿の変〟が勃発した(証人一人がいるが、これは後世に留めておこう)。とはいえ、心はひとつだ。中部ペンをこれまで以上によくしていこう―という情熱がなせるわざで、最後はあっけらかんと手打ちとあいなった。

 いずれにせよ、きょうはしばらく離れ離れのまま年月が過ぎ去り、会いたくてしかたなかった方々にお会いでき、とても嬉しく久しぶりに飲んだ。みなさん、いっこく者ばかりの集まりでもあるが、こよなく文学を愛して、それぞれに〝弓なりの道〟を生き、歩いている。約一名(私)を残したら、とても好い人ばかりである。

 きょうも私の周囲ではいろいろな事件が勃発した。以下に今日の上位10傑を記しておきたい。
▽誰にも言えない事実。白子駅で発生した中部ペンクラブを巡って、ある激しき男女の〝鈴鹿の変〟発生
▽清水信先生はじめ、戸田鎮子さん(じゅん文学)、しばらく中国での日本語教師を務めるうち「日本人になった」松嶋節さん(文宴)らに久しぶりにお会いできた
▽新聞記者として新聞社に入社後まもなく新人研修で毎朝走った、白子の浜と45年ぶりに再会。まもなく、私たち編集局入社組も販売店実習へ、と向かった日々が甦った
▽郷土に残る佐佐木弘綱・信綱親子の資料―石薬師を中心として―はじめ、信綱の生家、そして卯の花と「夏は来ぬ」の歌詞に出会えたこと
▽海に面して建つ井上靖文学碑との出会い
▽「海女、このすばらしき人たち」(北斗書房)の著者川口祐二さんに偶然にもお会いでき、サイン入りの1冊をその場で購入した
▽宇佐美宏子さんと私にシンポジウムでの直撃弾を何の予告もせず、投げつけた日本文学研究家河原徳子さん(朗読文学サークルパティオ主宰)、ほかに四日市在住の海洋文学者古市充雄さん(XYZ222)らすばらしき人々を知った
▽中日新聞三重総局から高畑章記者が取材に訪れてくれた
▽集合時間の午前9時に1分遅れで着き、叱られた
▽文学祭の会場で「清水信文学選 詩人の恋(2) 鈴鹿文化祭2013記念誌」などためになる多くの本をいただいた
▽(番外)海に面した井上靖文学碑近くに野良猫たちが大切にされている【ニャンニャン天国】があることを発見
 
 何十年ぶりかに出会った白子の浜(新入社員教育で、この浜を走った日が懐かしい)

【きょうの一文・ことば】着物=正絹の綸子=を洗い張りして友禅模様のチャイナドレスに仕立て直しました。(赤、緑、黒は典型的な中国のデザイン。)=清水信さんをお祝いする会の席で。松嶋節さん。とてもお似合いでした

【新聞テレビから】
☆『(劇団四季のミュージカル)キャッツ 型破りの30年』『8600回 860万人動員 「ぴあ」で販売、地方巡業「大衆に定着』、『秘密保護法案 修正前向き 自公幹部「多くの党理解を」』、『核協議 米イラン外相が会談 日程延長、ロ外相も参加へ』、『ご当地グルメ 食欲が結集 豊川でB―1グランプリ開幕』『最多64団体参加 あすまで来場42万人見込み』(9日付、中日夕刊)
☆『薄化粧の冬支度 北ア』、『島倉千代子さん死去 昭和歌謡を代表「人生いろいろ」 75歳』『気さくな人柄しのぶ 東海の関係者』、『250年前〝宗春ノミクス〟 尾張徳川第七代藩主 多額支出…財政は悪化』『積極財政、規制緩和で繁栄』、『一宮の平安閣 加工肉知らせず使用 運営の結婚式場8カ所で』(9日付、中日朝刊)

十一月八日
 〈東京だヨおっかさん〉〈からたち日記〉〈東京の人さようなら〉〈人生いろいろ〉…。
 数々のヒット曲で知られ、私の母(彼女も〝千代子さん〟である)が大好きだった歌手島倉千代子さんが肝臓がんのため東京都内の病院で本日、亡くなった。七十五歳だった。
 私は、その一報を例によって「あのねえ」と突然、語りかけてきた妻によって知らされた。「なんだよ」と聞くと、妻は「あなたの好きな歌手だった」とまでは言わなかったが【シマクラチョコが亡くなったって、よ。ほんとよ】と答えた。

 私がまだ小学生の頃、母が裁ち台を前に和裁をしながら、いつもうたっていた歌。
 それが〈東京だヨおっかさん〉と〈からたち日記〉である。だから、私は島倉千代子と聞くだけで、若かったころ、裁縫一筋だったあの美しくて自慢でもあった母を思い出す。(九十三歳の今も美人であることは間違いないが)。それに島倉千代子の声は、母と同じで伸び伸びと艶があり透明感もあって、天下一品だったことを、こども心に覚えている。
 島倉千代子の死を知った母は、おそらくショックだったかと思う。美空ひばり、越路吹雪と並んで戦後の歌謡界を代表する歌手の死は、今の時代、まだまだ若いだけに惜しい。私はさっそくパソコンのユーチューブで〈東京だヨおっかさん〉など四曲を、あらためて聴いてみたが、なぜか涙が出てしかたなかった。
 こういう歌が人々の生きる支えになっている、とあらためて確信したのである。
        ×        ×

 きょうは私の学生時代からの定期愛読書で昨日、本屋さんから届いた文學界十二月号をペラペラ、ペラリとめくってみた。曽野綾子の超短編連作「手で掬う人生(その四)」、五木寛之の追悼秋山駿「秋山駿さんのこと」、川上弘美の連載小説「水声」などの冒頭書き出しを例によって、サラサラサラリ、と何度も読み返し十二月号のあらかたの内容を頭に入れた。
 かつてのように楽しみにしていた同人雑誌評がないことを除けば、中身はまずまず満足できる内容といっていい(もちろん、気に止まった作品は毎号、全編読んではいるが)。

 きょうもバタバタと一日が過ぎ、午後は義母が入院している病院に妻ともども出向いた。正直言って書く時間がほしい。ほしい、と言っているだけではなく自分で作らなければ―と自身に言いきかせてはいるのだが。

【きょうの一文・ことば】ひとつ大事なものが失われた気がする=8日夜、島倉千代子死去に関する報道ステーションのインタビューに市民の声

【新聞テレビから】
☆『中学生誘拐の容疑者3人 〝闇サイト〟で犯行当日に連絡』(8日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『山西省爆発 男を拘束 手製装置や犯行車両押収 中国』、『皇室行事の出席禁止 山本議員「陛下に手紙」処分』、『逗子事件の探偵業者 自治体50以上に電話 今春以降家族構成など聞く』、『道路が陥没!標識見にくい!…スマホで投稿スピード解決』『半田市来春にも運用 市民の「声」生かす』『千葉市は市が全体管理』、『PRポリス効果抜群 稲沢の催し 何でも出勤 場内宣伝兼ね防犯呼びかけ』(8日付、中日夕刊)
☆『猪木議員に懲罰動議 参院議運 山本氏の処分も決定』(8日付、毎日夕刊)
☆『秘密保護法案 知る権利めぐり論戦 衆院審議入り 与党にも懸念』『〈国家のヒミツ 秘無期限①〉何も知らされず命失った 那覇市 情報公開国と対決12年』(8日付、中日朝刊)
☆『65歳河村市長「敬老パス」辞退=3日に65歳になった河村たかし名古屋市長が7日の定例記者会見で「年800万円の給料がある人がもらうのはどうかという気持ちになった」と』(8日付、毎日朝刊)

十一月七日
 立冬や柚子熟れてゐる百姓家  樂天

 立冬。秋が真っ只中のなか、冬は目前に迫っている。
 そんななか午後、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた(日本人宇宙飛行士では初の船長となる)若田光一さんらが乗ったロシアの宇宙船・ソユーズが夜に入り、国際宇宙ステーションとドッキングした(ソユーズ宇宙船は予定通り9分後にロケットから分離され、打ち上げは成功した)とのニュースが伝えられた。
 各メディアの報道によれば、このところ日本では宇宙開発経費が削減される傾向で、有人宇宙開発の危機と逆風が唱えられ【宇宙開発そのものが曲がり角にきている】だけに、若田さんに期待する声はとてつもなく大きい。

 秋田県で突風で電柱が倒れるなど、北日本は大荒れの一日となった。

 きょうは午前中、社交ダンスのレッスンに出たあと、ある方からカラオケに誘われ、帰ったその足で妻の母親が入院中の病院へ妻と出向き、夜遅い帰宅となった。それから新聞チェックに始まり、なんやかんやとこなし、今は眠たくて仕方がない。カラオケだけは余分だった気がしないでもないが、せっかく誘われて行かないのも失礼になる。
 おかげで〈霧の中の少女〉と〈黒い花びら〉、〈学園広場〉、〈千曲川〉を歌ったが、こうして歌うのはひさしぶりである。新聞社の現役時代はそれこそ、よく歌ったものである。

【きょうの一文・ことば】
 ほとけはつねに いませども
 うつつならぬぞ あわれなる
 ひとのおとせぬあかつきに
 ほのかにゆめに みえたまう
 =中日7日付朝刊、〈しんらん親鸞完結篇127 作・五木寛之〉から。念仏をしてうたった今様から

【新聞テレビから】
☆『NSC(国家安全保障会議)法案衆院可決 政府年内発足図る 秘密保護法案審議入り』、『ビルマの絆再び 「松坂屋」初代社長・伊藤祐民留学生受け入れから100年 9日、千種・揚輝荘 両国の子孫ら交流会』、『若田さん宇宙へ出発 打ち上げ成功 日本人初の船長』、『コメダも虚偽表示 生クリーム、実はホイップ』(7日付、中日夕刊)
☆『本場示す黄色の印 越前がに漁解禁』、『トヨタ 円安で国内事業最高益 3月期見通し 営業益2兆2000億円』、『虚偽表示 三越伊勢丹、そごうも 品質管理、テナント任せ』『近鉄系社長が辞任 「三笠」以外にも新たに不正』『楽天Vセール不当表示? 出店業者一部 割引前、価格上げる』(7日付、中日朝刊)
☆『〈クローズアップ2013〉競争力会議三木谷氏が辞意 安倍官邸戸惑い 成長戦略の旗手失う』『薬市販3年でネット販売 薬害懸念 折れた政権』(7日付、毎日朝刊)

十一月六日
 ネパールのカトマンズを中心に世界を舞台に活躍されている愛知県稲沢市出身の旅行会社オーナー、長谷川裕子さんからラブコールされていたフェイスブックの友だちに晴れてなることが出来た。友だちリクエストを受けていながら、どうしたらよいのか。それだけのことが分からず、ユウコさんに電話やらメールであれやこれやと教えて頂き、やっとゴールインした。
 なぜ分からないのよ、とフェイスブックを嗜む皆さんに叱られそうだ。これからは、もっと積極的にフェイスブックにも挑戦していきたい。三日坊主に終わらないように……。

 それはそうと。どこもかしこも偽装偽装のオンパレードだ。〈あ~ぁ、やんなっちゃう。驚いた〉とはこのことか。それにしても、伊勢えび、クルマエビといったら、安乗や浜島、波切など志摩の漁師にとって、自慢の食材なのに。いくら経費が高くなるからといって、それを贋物でごまかす、とは。かつて地方記者として伊勢志摩に住んでいた私としては、情けないっタラ、ありゃしない。これでは、志摩の漁師や海女さんたちが可哀そうだ。
        ×        ×

 きのうの朝、不意の事故に遭った妻(舞)のお母さんの左足大腿骨の手術。当初予定の下半身の局部麻酔がなかなか効かず、途中から全身麻酔に切り替えられるなど一時ハラハラしたが、午後七時四十分過ぎに無事、縫合に成功し病室に戻った、とのこと。何はともあれ、ホッとした。

 病院には私たちふたりも控えて手術が終わるのを待ったが、当初二時間の予定が午後四時に手術室に入ったまま一向に終わる気配がない。心配していると「実は、局部麻酔が思うように効かないので、まだかかります」と看護師さんが知らせにきた。「ならばいったん帰宅を」とは思うが、舞が「気がすむまで、ここに居たい」というので七時過ぎまで待って帰った。帰宅後、しばらくすると「無事終わったそうよ。お兄ちゃんから電話があった」と教えてくれた。
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 きょうは、【日ごとに秋の深まりを感じるようになって参りました。「マンサニージョの恋」読ませて頂きました クィーンヴィーナス号で権太さんといっしょに旅をさせて頂きました 楽しかったです かしこ】など、能登の女性から私あてに届いていた手紙など数通への返事を一通一通丁寧に出したり、銀行に行ったり、病院、郵便局に行ったり…。結局のところ、本日に限って言えば、小説を書いている時間はほとんどなかった(もっとも早朝に二時間ほどあったのだが…)。
 
【きょうの一文・ことば】「アメリカに渡ったのち帰国して幕末に活躍したジョン万次郎のような人物ではなく、一介の男を描きたかった。船頭に抜擢されて張り切って舟に乗った重吉と極限状態を経験して帰国した重吉は同じ人間ではなかった。今でいえば宇宙を漂流して生還したようなものだ。200年後の今年に出版が間に合ってよかった」=6日付朝日朝刊地域総合版『極限経て生還 船頭の悲劇 三田村博史著「漂い果てつ」(風媒社)』の記事中、三田村さんの談話

【新聞テレビから】
☆『世界行ってみたらホントはこんなトコだった 「ネパール」』(6日夜、東海テレビ)
☆『天日と潮風 育む味 日間賀島 干だこ作り最盛期』、『千葉で情報不正取得容疑 逗子ストーカー事件で情報漏えいか 探偵業の男逮捕 愛知県警』、『名古屋で8日しのぶ会開催 早世のシャンソン歌手橋本奈央子さん 優しき歌声 今も心に』『仲間ら「祈り込め」追悼』(6日付、中日夕刊)
☆『(今月21日の解禁を前に)ボージョレ・ヌーボー初荷、羽田に』、『化学兵器全量国外へ シリア OPCW=化学兵器禁止機関=主要国合意』(6日付、毎日夕刊)
☆『毒ぶどう酒8次再審請求 奥西死刑囚弁護団 使用毒物争点に』、『夕日と穂先一瞬の共演 長野・槍ケ岳』、『高島屋虚偽表示おせち 松坂屋、名鉄百貨店も』『加工肉を「ステーキ」丸栄のテナント』、『スマホ離せぬ中高生 授業中も隠し見/LINE気になる ネット依存対策遅れ 全国教委調査 「予防教材不足」57%』(6日付、中日朝刊)
☆『名張毒ぶどう酒 「獄中死 容認できぬ」 第8次再審請求 弁護団、語気強め』、『逗子ストーカー殺人 1年後の私へ「ステキな人に囲まれてますか?』 妻の手紙事件翌日に 「幸せに生きた」』、『食材偽表示 百貨店も 高島屋大丸松坂屋』(6日付、毎日朝刊)
☆『高島屋・東急ホテルズ・JR九州系 食の偽装 まん延』『おせちエビ名古屋3百貨店も』(6日付、朝日朝刊)

十一月五日
 きょうは朝から大変だった。
 でも、みんなのスクラムでなんとか、この危機を乗り越えられそうだ。
 というのは、妻の九十二歳になるお母さんが、自宅玄関先で誤って転倒、左足大腿骨折というアクシデントが発生したためだ。朝早く義兄から電話が入り、妻が急きょ、お母さんと義兄が経営するビルへ。お母さんは妻に付き添われて救急車で病院に運ばれるという事態となった。
 幸い、骨折こそしてしまったものの義母は気丈で、私が遅れて病院に駆けつけた時は痛さをこらえながらも転倒したときの模様について詳しく話してくださった。話を聴きながら、これならあすの手術も乗り切れそうだ、と少し安心した。不幸中の幸い、とはこのことで〝急の知らせ〟を聴いたとき、一番心配した命は心配ないため、ここは一つ腹をくくって気長に養生してもらうしかない。
 ただ、年が歳だけに、あすの手術が心配ではある。無事成功を願うほかない。起きてしまったものは仕方がない。
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 実際、この世の中、いつ何が起きるか知れたものでない。
 私は妻が営むボランティアのリサイクルショップ「ミヌエット」に〝臨時休業〟の貼り紙をしてくるなどしたが、それでも彼女の携帯電話にはあちこちから「お店、どおしたの」といった問い合わせが相次いだという。少し落ち着いたところで妻と昼食に入った和食料理店がなかなかよく、こんな大事が起きなければ恐らく永久に入らなかったと思うと、なんだか不思議な気がしてきた。

 これとて、人間万事塞翁が馬か、と自らを慰めるほかないか。

【きょうの一文・ことば】「レッドソックスをホワイトハウスに迎え、祝意を直接伝えるのを楽しみにしている」=5日付中日夕刊『「上原来季も抑え」Rソックス監督が明言』『「上原素晴らしい」米大統領が祝意』の記事中、米大統領オバマ氏の発言

【新聞テレビから】
☆『台風ついに「30号」 高い海水温の産物◆9・10月だけで14個』、『高島屋6店不適切表示 58品目牛肉やエビ、カニ』『名古屋でも販売 「車エビ」のおせち61点』、『ナチス略奪の絵画1500点発見 ドイツ南部ピカソ、シャガールなど(総額10億ユーロ―、1330億円)』(5日付、中日夕刊)
☆『頼れる上司 若田船長 7日、4度目の宇宙へ出発 極寒地でサバイバル訓練 全員で会話しながら夕食』、『見~つけた モンロー肉声「寝間着は香水」 シャネルが広告に活用』、『前穂高岳「ザイル切断事故」原因究明 石岡さんの半生たどる 登山具や論文展示 名大博物館で企画展始まる』(5日付、毎日夕刊)
☆『韓国の幼稚園→緑区の兄弟のもとへ 風船 縁運んだ』『台風通過後に飛来 願い事の紙に返事、交流』『距離700㌔「奇跡に近い」』(5日付、中日朝刊)
☆『国内最大メガソーラ―完成式典 鹿児島』、『七五三詣で 晴れ着楽しく 熱田神宮』(5日付、毎日朝刊)
☆『交渉決裂 井端退団 谷繁監督必死の慰留も… 「今は何も考えずリハビリに専念します」「ファンの皆さまには感謝の気持ちでいっぱい』『アライバもう見られない』(5日付、中日スポーツ)

十一月四日
 わが家の庭でこの秋初めてとれた柿

 まもなく二十歳とはいえ、まだまだ若く主人思いのこすも・ここちゃん

 振り替え休日。
 食卓にトンガリ帽子のおいしそうな柿が数個置かれているので聞くと「最後よ。」の弁。庭の柿の木になっていた柿がこれで終わり、ということだ。それにしても、あんなにも、ちぃっちゃな庭でよく実ったものだと思う。
 【思う】といえば、こちらもチト、オーバーか知れない。でも、来年で二十歳になる長女猫、こすも・ここが私をよほど好きだと見えて、いつも傍を離れない。これとて、なんでもないことのようだが、実は人間と猫との底知れない触れ合いだと思う。前からそうだが、ここの場合、私が少しさぼっていると盛んにニャアニャアと、吠え立てるのである。
 それに、〝ここ〟の静かで落ち着いた表情はユーチューブでも全世界に既に発信済みだが、本当にポーズを取るのがうまい。役者以上の見事さのため、妻はポーズ猫と命名したほどだ。
 一方の次女猫シロ。こちらはいつだって妻の傍から離れない。朝になれば、間違いなく起こしに枕元にくる。妻が帰宅するころになると、決まって玄関で両手をそろえて静かに待っている。神が仕組んだのか。二人とも、ホントに家のためになっている。だから私はこのふたりを、いつだって〝人間猫〟だと思っている。

 逆にこことシロちゃんは私たちのことを〝猫人間〟だ、と思っているかもしれない。
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 きょうは近畿地方に木枯らし1号が吹いたという。あすの朝にかけてはグンと冷え込みそうだ、とテレビも報じている。中国では「H7N9型」鳥インフルエンザを法定伝染病と認定、感染したら24時間以内の報告義務が課せられることになった。
 東北では嶋選手が、東日本大震災が起きてまもないころにファンを前に語ったことば「この1カ月半でわかったことがあります。【誰かのために闘う人間は強い】ということです。東北の皆さん! 絶対に乗り越えましょう。東北の底力を見せましょう。…」が今、あらためて見直されている。
 大リーグ・レッドソックスを米国ナンバー1に導いた上原浩治投手も「胴上げ投手を4回も出来るのは僕しかいないのでは。結局は反骨心。結果が出せなければ存在感を示すことは出来ない」と語っている。

【きょうの一文・ことば】「(伊勢湾台風のあと)台風の上からドライアイスをまいて進路を変える実験も行われたが、台風のコントロールは今もできていない。台風に対する人為的調節の文言は今も(気象庁に)残されている」=4日夜NHK総合『ニュースウオッチ』の中の〈台風をコントロール ある科学者の夢〉のなかで元気象庁長官・和達清夫氏の部下だった倉嶋厚さんらの証言

【新聞テレビから】
☆『まい夫人、拳突き上げた マー君支えた内助の功、ファン感謝の声』(4日付、中日スポーツ)
☆『漫画「黒子のバスケ」「撤去しろ」脅迫状相次ぐ 客の安全か表現の自由か』『書店、対応に苦慮』、『楽天初の日本一 日本S 球団創設9年目』『被災地に勇気と希望』、『全国尾鷲節コン金沢の女性優勝 豊川の小6、最優秀』(4日付、中日朝刊)
☆『(微小粒子状物質)PM2・5家族の脱出加速 北京駐在の日本人』、『「日本に生まれ、良かった」 文化勲章 俳優高倉さんらに授与』、『志摩のホテルも「エビ」で誤表示』(4日付、毎日朝刊)

十一月三日
 文化の日。
 昭和47年。はたちだった妻が三重県志摩半島で新聞社の地方記者生活をしていた私のもとに飛び込んできた、その日だ。(そのせいもあってか。彼女は帰宅した時はいまだに、いつもワッと玄関先にまるでダイビングでもするように飛び込んで入ってくるので何事か、と出迎えざるをえない)。
 あの日は、着の身着のままで、和服に身を包み、口に少しだけ紅をさし、足は素足だった。まさに2人の前代未聞ともいうべき逃亡生活はこの日が発端となり始まった(両家とも大慌てでそれぞれ親に勘当されたが、今となればホロ苦い体験である)。

 その四十年後のきょう。まさか当時は影も形も無かったプロ野球楽天の日本シリーズ初制覇に、こうして2人そろって歓喜しているだなんて。いったい誰が思っただろう。信じられない。楽天と一緒でよくぞ、ここまできたものだ。
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 東北楽天ゴールデンイーグルスがセ・リーグの覇者巨人を3―0で破り球団創設9年目にして日本一になった。MVPは巨人に1点も許さなかった美馬学投手、第6戦で160球を投げ完投負けしたマー君も登板を買って出て最終回を抑え、雨が降り注ぐなか、球史に残る感動的な日本シリーズとなった。東北の被災地の心情を思い、東北に勇気と希望、元気を与えるためにも、私はこの終わり方が一番よかったと思う。
 と同時に初の日本一となった星野監督と楽天選手、ファンのみなさん、そして、いまなお被災と闘う東北のすべての方々にも心からお祝いを申し上げたい。おめでとう。東北!

 中日新聞の朝刊〈通風筒〉によれば、開運招福や商売繁盛を願う浅草酉(とり)の市の「一の酉」がきょうの午前零時、東京都台東区の鷲(おおとり)神社で始まり、「福をかき寄せる」とされる縁起熊手を買い求める人たちでにぎわったという。

【きょうの一文・ことば】「あの大震災(東日本大震災)を思うとき、日本一になってみんなを癒すしかない、それしかない―と信じて、これまでやってきた。たとえホンの少しでも。雀の涙でも、といつも考えていた。ありがとう」「もうネ、東北のこどもたち、全国のこどもたち、そして視聴者のみなさんにこれだけの【勇気】をくれた選手たちをほめてやってください」「9年目に日本一になった。これは選手のおかげ、よく私の罵倒に耐えてくれた。…何が起きるか分からん、人生は」=優勝監督インタビューで星野楽天監督

【新聞テレビから】
☆『俺たちの憲法 「日本国憲法を口語訳してみたら」 とっつきやすく おしゃべり感覚で 著者・愛知大学4年生塚田薫さん(24)』『若者が出版「憲法大事に」』(しんぶん赤旗日曜版11月3日号)
☆『秋色輝く柿すだれ 長野・飯田』、『不安な生活「NO」 福島で脱原発集会 7千人参加』『皇太子ご夫妻が仮設住宅を訪問 釜石被災者と懇談』、『マイナリさん=1997年の東電女性社員殺害事件で昨年11月、再審無罪が確定したゴビンダ・プラサド、マイナリさん(47歳)。カトマンズ在住=の80歳母親が死去 東電事件で無罪 再会から1年半』、『上原投手「最高!」 ボストンでVパレード』(3日付、中日朝刊)
☆『田中ついに黒星』『(日本シリーズ)楽天破れタイ まさかマー君で 三振締め意地見せ』『仙台 夢持ち越し』、『〈ストーリー〉「大砂嵐を横綱に」――元十両大嶽親方の挑戦』(3日付、毎日朝刊)

十一月二日
 かつて中日ドラゴンズ公式ファンクラブの会報編集担当としての大役を預かった一人として野球文化をひと言で片づければ、【勝ったり、負けたりの文化】である。勝ちどおしも面白くないし、負けどおしもよくない。勝ったり、負けたりだからこそ、野球は味わい深い。この【勝ったり、負けたり】は、我々ふつうの人間たちが生きる人生劇場と同じで「勝つ日があれば、負ける日だってある。常勝はありえない。いい日があれば、悪い日だってある」のだ。

 だから、マー君(楽天・田中将大投手)には「このまま勝ち続けるよりも、負けてよかったと思う」と言いたい。こんなことを書くとマー君大好き人間の妻は不満かもしれない。でも、負けるからこそ、その向こう側で人間としての幅が出てくる。新しい世界が待ち構えている…。なんて言うと、「あなたがそんな気持ちでいるから負けちゃうんだよ。私は楽天が巨人をコテンパンにやっつけ、マー君に勝ってほしかったの」と言う妻に叱られそうだ。でも、私の言っていることは真実で公正、進歩的なのである。
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 今夜。仙台のKスタ宮城で行われた日本シリーズ第6戦。巨人菅野智之、楽天田中将大の投げ合いとなったが、完投こそしたものの、結果的にはマー君がロペス、高橋由、中高校時代の同級生坂本ら巨人打線に打ちのめされ4―2で敗れ、対戦成績は3勝3敗の五分に。巨人が逆王手をかけた。昨シーズンから今シーズンにかけ実に30連勝、今シーズンは24勝1セーブと負け知らずのマー君が、とうとう負けた。このうえは勝利監督のインタビューに答えて原巨人監督が「あすは世紀の闘いになると思う」と話した最終決戦に期待したい。
 星野楽天が勝てば、それこそチーム結成9年目にしての日本一、星野監督にとっても初の日本一となる。一方、原巨人が勝てば、巨人としては40年ぶりの日本一連覇達成となるだけに、両チームとも負けられない。

 ところで、かつて青春歌謡に舟木一夫の「涙の敗戦投手」というのがあった。〈みんなの期待背に受けて 力の限りなげた球……だけど敗れた敗戦投手 落ちる涙はウソじゃない〉の歌詞にある通り、敗戦投手の方が、人々の共感を呼び、よりドラマチックなのである。これまで勝ち続けた、いや負けなしだったマー君が負けてくれ、ホッとしている。

【きょうの一文・ことば】「山本氏の行動は論外だが、自民党政権は長年、天皇や皇室を政治利用してきた常習犯。反省のない自民が批判する資格はない」「自民は政治利用してもいいが、他はダメというのは、ご都合主義だ。自民の政治利用が山本氏を誤解させた面もあるのではないか」=2日付、中日朝刊『〈特報〉陛下に手紙手渡し山本太郎議員 国会でこそ闘い挑め 福島憂う思いには共感も』『政治利用禁止 議員こそ率先を』の記事中、いずれも慶応大の小林節教授(憲法学)の言葉から

【新聞テレビから】
☆『〈世界ふしぎ発見〉ムンクの叫び/ノルウェー氷河が生んだ超絶景』(2日夜、CBCテレビ)
☆『還暦祝う「日本一」 阿久比 みんなの菊花展』、『防災対策庁舎解体前に慰霊 南三陸町』、『米ロス空港で銃撃 職員1人死亡、男拘束』、『日ロが共同訓練合意 初の2プラス2(外務・防衛担当閣僚協議) テロ、海賊対処で』(2日付、中日夕刊)
☆『狭山事件を映画化 12、13日兵庫で上映会 「石川さんの半世紀の重み感じて」』、『東京の人口2060年に300万人減 20年ピーク 4分の1が75歳以上』、『世界最大14カラットダイヤ(スイスのジュネーブで)競売=涙のような形でアーモンドほどの大きさ。予想落札価格は1600万~1900万スイスフラン(約17億3000万~20億6000万)』、『●eye 絶壁の峡谷難工事の跡 黒部ダム50年川沿いの秘境を歩く』(2日付、毎日夕刊)
☆『名古屋で強制労働 元挺身隊への賠償命じる 韓国 日本側敗訴3件目 三菱重控訴へ』(2日付、中日朝刊)
☆『黄金食 くっきり 香嵐渓・ライトアップ』、『第8回マニフェスト大賞 喜びの声』『首長グランプリ 清水勇人・さいたま市長』『議会グランプリ最優秀成果賞 大津市議会』『最優秀マニフェスト賞(市民) ポリレンジャー~若者の手で政治を良くし隊!~』など(2日付、毎日朝刊)

十一月一日
 口に袖あてゝゆく人冬めける  虚子

 このところ一段と寒さが増してきた。
 季節とは自然に一番忠実といおうか、不思議なものだ。わが家の猫ちゃんふたりも「姿が見当たらない」と決まって陽ざしがあたっているところとか、温かいカーペットの上でうたた寝を決め込んでいる。幸せな二人だ。

 きょうは同人の若手作家、黒宮涼さんから寄せられたテーマエッセイ(テーマは〈東京五輪〉【日本のおもてなし】)と、熟達の詩人、牧すすむさんから届いた昭和を蘇らせる思い出の詩1編【母さんのふるさと】の編集公開作業、日々連載中である私の〈生きてゆく人間花たち〉の執筆にも追われ、現在ほかにも執筆中である小説までは、とても手が届かない。
 このほか、わずか二日ほど家を開けただけだが、悪い癖で定期購読している中日、毎日の朝夕刊はすべてチェックしないと気がすまない。きのう手にしたばかりの星新一の「気まぐれ指数」、少し前に購入したアリス・マンローの「イラクサ」なども読まなければ…。でも、ここはマッ、しかたない。

 読みの方は気の向くまま、適当にしておかないと、書くべきものが書けなくなってしまう。新聞社に務めていた現役時代に比べると、〝一匹文士〟のいまは十分時間があるので、ここは一気に書き上げなければ、とは思っている。あとは、書くに当たって発想はむろんのこと、精神力をいかに作品世界に集中させるか、だ。
 一面では体力勝負といっても過言ではない。

【きょうの一文・ことば】
「そなたの妻は女の子しかいない。早く男子をもうけなければ。そなたは国守になる身、側室をもつことが国のため、家のためでもあるのです」=1日付、尾北ホームニュース『武功夜話物語 武功夜話を読む(須賀弘之) 信長の長女、徳姫(五徳)』の中で18歳のとき、長女福子を、翌年には次女国子が誕生し幸せに暮らしていた徳姫の夫信康に対して信康の母・築山殿があらわにした心情。この徳姫、戦国の女として波乱の生涯を過ごし寛永13年(1636年)1月10日、に亡くなった。享年78歳。

【新聞テレビから】
☆『〈写真グラフ〉作品が描ける漫画喫茶 名古屋市中区大須「漫画空間」 プロ目指しペン走らす』『客同士で意見交換 写真・文 中村千春』、『ロブスターを「伊勢エビ」』『名鉄グランドが謝罪 メニュー表示』『価格は数倍違う』、『天安門突入 ウイグル独立派が指示 中国公安トップ 組織名を名指し』、『アサイーで脱税容疑 東京国税 1億円、販売員を告発』、『新指揮官秋に誓う 中日秋季キャンプ』、(1日付、中日夕刊)
☆『やっぱり年賀状でしょ はがき発売 東海は富士山柄も』(1日付、毎日夕刊)
☆『登校見守り犬天国へ 雨の朝も雪の朝もレオありがとう 長野・駒ヶ根で10年以上 児童、お礼の手紙』、『秋の美味つややか からすみ作り尾鷲で最盛期』、『山本太郎議員陛下に手紙渡す 園遊会の最中「原発の実情伝えるため」 参院理事会協議へ』(1日付、中日朝刊)
☆『滋賀医大 「データ操作」謝罪 降圧剤論文 科学性を否定』(1日付、毎日朝刊)