詩二編/「叶わぬ夢」、「一生いっしょ」

   「叶わぬ夢」
   私は捨てたのです
   叶わぬ夢を捨てたのです
   それは それは
   とても潔いのです
   とても気持いいのです

   かつての私は
   ありえない将来を望み
   空想に夢を追い求め
   あきらめにもがき
   抗いつづけたのです

   私は知ったのです
   空を望むことよりも
   大地に根を張ることが
   とても楽なことを
   私は知ったのです

   私はジッと見ています
   自分の裸足を見ています
   大地に踏ん張っている
   私を支えている裸足
   頑張ってきたしるしを

   そして私は想うのです
   叶わぬ夢を持ったならば
   捨て去る勇気を
   それは それは
   とても心に良いのですから

   詩「一生いっしょ」
   だいじな だいじな身体さんは
   生きる世界をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   まるい まるい太陽さんは
   明るい心をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   いっぱい いっぱいの雨粒さんは
   大地に恵みをあたえてくれる
   一生いっしょ 

   つよい つよい向かい風は
   負けない力をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   はるかな はるかな水平線は
   挑む勇気をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   たかい たかい山々さんは
   生きる努力をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   あおい あおい大空さんは
   素直な気持をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   たくさん たくさんの生き物さんは
   いつでも愛をあたえてくれる
   一生いっしょ 

   みんないるんだよ
   独りだなんてありえないさ
   いつもいっしょに生きるんだよ