【生きてゆく人間花たち/2014年1月の唄】

平成二十六年一月三十一日
 ニュースによれば、愛知県の先月の有効求人倍率は1・49で全国一だとか。岐阜1・23倍、三重も1・19倍だった。これに引き換え沖縄のそれは、0・61倍だという。
 また消費者物価指数とやらは五年ぶりに上昇に転じ、先月の完全失業率も3・7%と前月比0・3ポイントの改善だ、とのこと。それでも完全失業者数は225万人に及ぶ。求人倍率が上がったとか、失業率も改善されたといったところで、底辺で苦しむ人たちは、まだまだ多い。どうもお役人には実効の伴わない統計データだけを見て「上がった、上がった」と叫ぶ悪い癖がある。
 浜松がニッポンイチのギョーザの街を宇都宮市に奪われたそうだが、「それだけ大震災からの復興が進んだ表れですね」とは浜松のギョーザ屋さん。その言やよし、である。

 中日新聞の朝刊〈通風筒〉によれば、日本在来の木曽馬では最高齢の三十三歳、人間なら120歳以上になる「幸春」が二十八日、老衰で北九州市立総合農事センターで死んだ。合掌―
 夜遅く。メ~テレ報道ステーションを見ていたら、331gで生まれた赤ちゃんが4度の手術を乗り越え、4・5㌔となって静岡県立こども病院を退院した、という。思わず、ホロリとさせられた。 

【きょうの一文・ことば】
 ……/このとき、感じたんです。ボウリングは力だけではないってことを。パワーで劣っても投球の正確さで上回れば勝てる。これまでの力に頼ったプレースタイルを修正するきっかけになった。/……=31日付中日夕刊『〈この道 中山律子〉アメリカ遠征』のなかで。中山さん
 そんなときは、自分だけの宝物を探しにいく感覚で会場を歩いてみよう。=31日付中日夕刊写真グラフ〈日展 東海展 心に響いた作品あった?〉の記事から抜粋、文・宮川まどか
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【新聞テレビから】
☆『NHK籾井会長が弁明 国会論戦〝経済〟〝原発〟』(31日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『バラバラの外国語表記 「指針」でどう変わる?』(31日夜、NHK総合)
☆『「被災を乗り越え金候補に」―五輪組織委HP フィギュア羽生選手を称賛』、『県立病院医師がバイト 愛知県処分 26年で報酬3500万円』(31日付、中日夕刊)
☆『消費者物価5年ぶりプラス 昨年 失業率も改善』、『年金4月に0.7%減 物価上昇で下げ幅圧縮』、『東海地方の50店紹介 ガイド本が人気 古書店巡りのお供に』(31日付、毎日夕刊)
☆『STAP細胞サルで実験 ハーバード大 人間でも研究』『大人になるのは夢捨てること、じゃない 小保方さん中2の読書感想文』『吹くかリケジョ旋風 小保方さん快挙に後輩ら「励み」』(31日付、中日朝刊)
☆『大学中退全国調査へ 年6万人以上 予防策検討 文科省 非正規雇用増が背景』、『あと1週間 ソチ選手村オープン』、『「脱原発」NHKが拒否 ラジオ番組 大学教授出演取りやめ』(31日付、毎日朝刊)

一月三十日
 科学の世界にスーパースターが躍り出てきた。マウスの体細胞に刺激を与えることで、さまざまな組織や細胞になる能力を持つ万能細胞=STAP細胞=を世界で初めて作製することに成功した理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)チーム代表の小保方晴子・研究ユニットリーダー(30歳)、その人である。
 私はむろん臓器再生への可能性に期待したいが、これだけの科学技術の進歩がありながら、一方でなぜ福島の人たちが除染で苦しんでいる放射能汚染を消失させる技術開発が遅々として進まないのか。そこを科学者たちに問いたい。

 冬の雨。雨、雨、雨の冷たく寒い、暗い一日だ。寒さが加わるため、全身が冷え冷えとする。そんな雨のなか、私は社交ダンスのレッスン会場へ。車を飛ばし、途中ふり注ぐ雨をウィンドゥー越しに見ながらこんなことを思いメモってみる。
 ♪みんな悲しい 苦しい 辛い 泣いている
 誰だって。みんなかなしさ、寂しさ…の道を歩いている
 生きてゆく 一人ひとりが奇跡に近い

 雨。それも人を凍らすような暗い雨は心までをも打ちのめす。そうは言っても、私は胸に染み入るシトシト雨が大好きである。
        ×        ×

 そんなわけで、きょうは病魔と闘っておいでになる、ドラゴンズ公式ファンクラブのお母さんでファンクラブの通信員でもある安江都々子さんに電話。「イガミさん。今は国立病院にいますが、もう生きてなどいたくない」とおっしゃるので「そんなこと言わないで。生きていれば、きっと楽しいことがあるはずだから。弱音をはかないでください」と私。
 それでも久しぶりに聞く安江さんの声はいつもとなんら変わってはいなかった。少しでもよくなられて春にはまた、ドラゴンズを応援してほしい。

 週刊新潮。きょう発売の2月6日号モノクログラビア見開き3ページは、矢沢栄吉なる男の【乗ってくぜ! YAZAWAの巨大クルーザー】を扱った記事だった。記事に〈YAZAWAの〝成りあがり〟は、まだまだ止まらない。〉とあったが、その通りだ。もしかしたら、矢沢自身の策を労しての? タレこみの気がしないでもない。
 タレこみネタでないなら、じっと現れ出るのを待ったうえでのスクープ、たいしたものだ。それにしても、どこにそんなお金があるのか。まず、それが不思議だ。

【きょうの一文・ことば】「この研究は、今すぐ誰かの役に立つわけではない。いつか、世界に貢献できるようになりたい」=30日付毎日朝刊〈おしゃれ好き努力家「新星」 万能細胞小保方さん 祖母のかっぽう着姿で実験〉の記事中、小保方晴子さん

【新聞テレビなど】
☆『新万能細胞 世界が称賛』『「また日本人が成果」「革命的』、『海賊訓練終え「みずほ」名港へ』、『ネット銀 被害14億円 13年不正送金 愛知急増、岐阜でも』(30日付、中日夕刊)
☆『万能細胞世界が称賛』、『ソチ五輪でJOCにもテロ警告』、『米のパートナー日本か中国か 佐々江駐米大使』『安保理で日本を批判 中韓、歴史認識めぐって』(30日付、毎日夕刊)
☆『新たな万能細胞作製 理研iPSより簡易』『否定された研究再生 新万能細胞主導 小保方さん』『かっぽう着 白衣代わり■実験室 ピンクの壁』、『「卑弥呼の鏡」は魔鏡 複製し確認 裏の文様映し出す』、『農薬混入一転認める 阿部容疑者「やったのは私」』、『ノロウイルス 殺菌マスク開発』(30日付、中日朝刊)
☆『大須演芸場連日大入り あす最終興行』『ファンへの感謝 1~3日無料公開』(30日付、毎日朝刊)

一月二十九日
 夜。メ~テレの(報道ステーション)を見ていたら、理化学研究所研究所の小俣方晴子ユニットリーダーが万能細胞をつくる新技術を発見した、との報道が【非常識が常識になってしまった】と大々的に流されていた。あすの新聞が楽しみである。
 楽しみといえば、週刊新潮の明日発売号モノクログラビア扉、見開き三ページが大変、待ち遠しい。風の伝えによれば、どうやら、このスクープ、週刊新潮のM敏腕カメラマンが粘りに粘った末、ものにしたらしい。もしこの〈生きてゆく人間花たち〉をお読みの読者がおいでなら、ぜひ、足と目、耳を結集してモノにした週刊新潮の特ダネ写真を見てほしい。
        ×        ×

 このところは寒くはあるが、好天が続いている。
 昨夜遅く帰宅したところで私のお気に入りメガネの右耳ケタ部分のフックのネジが何故かはずれ、どこかに紛失してしまっていたことに気付きどうしたものかと窮地に立たされる心境だった。
 でも、きょうダメもとで自宅近くメガネ屋さんに出向いたところ、たまたま合うネジがありました―とのことで修理して頂いた。修理代を払おうとすると、サービスさせてください、とのことだったので甘えることに。もし修理が不可能な場合、たった一本のネジのために新品を購入することも十分ありえたので助かった。
 こんどメガネを買うときは、この店でと決めた。
 
 午後、名古屋での横笛教室。笛の音の話になり、私愛用の笛二本のうち「福井県の笛の里で手作りでこしらえた笛の方が、材質こそ今ひとつながら、音をだすのに楽です」と話すと、師匠曰く「本当は煤竹が一番いいよね」と。でも煤竹となると、手に入れるのが難しいばかりか、一本ウン十万円単位、ともお聞きし、小市民の私が手に入れるには高嶺の花は間違いない。
 かといって、きょう師匠から「ちょっと、これでふいてみて」と言われ手にした笛は煤竹だけあって、音そのものが奥深くなんとも言えない風合といおうか。しなやかさがあり、持つ笛が一級品ならその分、腕も上達する気がしてきた。

 デ、こんご私の身に何かビッグな転機が訪れれば、そのとき思い切って手に入れても悪くはないナともおもっている。この先、私の小説がベストセラーになったりしたら、その時に、との思いがチラリと頭を掠めたことも事実だ。こうしたこと自体、私はこの歳になってなお、【夢んなか】にいるのでは、と妙な感覚にとらわれている。
      
【きょうの一文・ことば】
 僕のファンやヤクルトファン、球団とチームメートにもお詫びします。これまでと同じようにプレーし、ファンの期待に応じられるよう頑張ります=謝罪会見でのヤクルト、バレンタイン選手

【新聞テレビから】
☆『(阿部容疑者が)自宅の農薬を混入、すべて一人でやったと供述』(29日夜、NHK総合)
☆『命懸けの美 栄で日展東海展』、『日テレドラマ(「明日、ママがいない)新たに抗議書 「児童に実害」』、『シリア和平協議再び難航し中断 人道支援始まらず』、『「祝・マララさん出版」待った パキスタン式典当局圧力で中止』、『対日批判中国に乱れ 官民温度差「靖国止められず」指摘も』、『北朝鮮の制裁破り監視 通販業の男性 ネット駆使、1人で告発』(29日付、中日夕刊)
☆『中韓との首脳会談首相実現呼び掛け 衆院代表質問 民主は靖国参拝批判』、『トルコ中銀 大幅利上げ』『新興国 通貨安歯止め』『東証反発一時270円高』、『高梨3連覇 世界ジュニア ジャンプ初の快挙』『助走の滑り修正 2回とも100超え』(29日付、毎日夕刊)
☆『P・シーガー氏死去 94歳「花はどこへ行った」=1960年代に世界的にヒットした反戦ソング「花はどこへ行った」や、「ウィ・シャル・オーバーカムなどで知られる米シンガーソングライター、ピート・シーガー氏=』『小林カツ代さん死去 76歳 料理研究家、テレビで活躍』、『自転車ではね死亡 4700万円賠償命令』(29日付、中日朝刊)
☆『認知症不明・死亡578人 2012年分 遠方で保護も 本紙全国集計』、『籾井会長に厳重注意 NHK経営委 進退は議論せず』、『バット作り55年達人引退 イチロー・松井氏の活躍支え』(29日付、毎日朝刊)

一月二十八日
 ♪たび人と我名よばれむ初しぐれ 松尾芭蕉

 世のなか、思い通りにはいかない。
 思い立って忍者の里と芭蕉のふるさとで知られる伊賀上野に出向き、友の営む居酒屋を訪れたが、たまたまお休みだった。突然訪れたので、これは仕方のないことである。

 それでも、二十年ぶりに日本一高い石垣で知られる伊賀上野城や眼下に広がる城の町を高台から見ることが出来、行ってよかった。これまで伊賀上野へは、滋賀県の読書連絡協議会の女性たちとの文学散歩で大津からバスで訪れたことはある。でも、JR関西線にこうした形で乗ったのはこれが最初、それも亀山からの伊賀上野方面加茂行きワンマンカーは、その名のとおり乗員が運転士さんだけ。ひと駅停車するごとに野や山、川…を超え、どんどん秘境に入り込んでゆく、そんなワンマンカーによる牧歌的な旅は、身も心も洗われ爽快なものだった。
 伊賀上野駅に降り立ち、さっそく目に入ってきた芭蕉碑
 
 日本一高い石垣で知られる上野城。修復工事中だった
 

 上野城に続いては、忍者屋敷を横目に芭蕉翁記念館へ。
 ここで奥の細道を旅する芭蕉が頭陀袋に入れ旅の先々で♪ホーッ、ホーッ、とふいて心の寄すがとした陶笛「くひな笛」たちと再会。二十年ほど前に購入した紫色の笛こそ消えていたが、新しく生まれ変わった二種類の「くひな笛」を一個ずつ購入した。私は以前、購入した紫色の笛は今も身近に置いており、悲しいときや辛い時にふいている。手にしてまもないころには「くひな笛」という短編小説も書いたことがある。=「くひな笛」は【一宮銀ながし(風涛社刊)】に所蔵=
 新しいタイプの「くひな笛」も加わったのを機に私が進める文学世界が、さらに高みに上ればと、この城下町をあるきながら密かに神さまに願った。そして。この町を歩きながら思ったことは、線路を超えた一角の通りが、以前に何度も訪れたことがある越中おわら風の盆の町・八尾にそっくりの町だったということである。
 通りに面した民家や商店。人々の流れこそ少ないが、命に光りを投げかけてくれるような、そんな風情の門燈の灯が控えめに輝く姿はある種の桃源郷そのものだった。どこからか、胡弓の調べが流れてきそうな、おとのない音の世界を感じた。
 この通りをひとり、〈かぜ〉に吹かれて横笛をふきながら歩いたら、どんなにステキかとも思った(横笛は手にはしていたのだが。やはり、情緒が台無しになってはいけないので、ふくのはやめた)。居酒屋はそんな一角の少しだけ奥まったところに控えめな姿であった。休みで赤提灯は消えていたが、この明かりがついていたなら、情緒はさらに増したに違いない。きっと、この界隈の女神的存在にちがいない。

 帰りは、これも初めて。上野市駅から名古屋の名鉄バスセンターまで直行の三重交通高速バスに乗って帰った。家に入ると、待ちかねていたのか。二匹の猫ちゃんが心配そうな顔をあげ、ニャァーンとなきながら、頭を摺り寄せてきた。
 幸せとは、こうした何げないことなのかもしれない。

【きょうの一文・ことば】
〝政冷経熱〟という状態が残念ながら続いている。=28日夜、CBC〈NEWS23〉で武田薬品の社長
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【新聞テレビなど】
☆『〈大リーグMLB〉7年220億円「すごい責任」 カーショー社会貢献に意欲』、『中台初の公式会談へ 台湾閣僚が来月訪中』、『聖火リレー街に出られず ロシア南部 テロ警戒、競技場内周回』、『NHK会長発言 海江田氏が追及 衆院代表質問』(28日付、中日夕刊)
☆『学習指導要領 竹島・尖閣「固有の領土」自衛隊 解説書改訂し明記』、『オウム中川死刑囚 米教授に証言』『「サリン5倍の毒ガス製造」サリン事件の1年前 教団の化学解明半ば』(28日付、毎日夕刊)
☆『三陸鉄道喜びの春 4月6日全線復旧』、『日朝交渉 極秘に再開 1年2カ月ぶり 拉致など協議か』、『敦賀事故30㌔圏外も懸念 岐阜県、異例の避難対策』、『永井一郎さん死去 82歳、磯野波平の声=「サザエさん」の放送が始まった1969年から波平の声を担当』、『名古屋の漫画喫茶店員遺棄 夫婦に懲役3年求刑 娘の死「なぜ」遠く』、『浴室に男女の遺体 東区、心中か』(28日付、中日朝刊)
☆『日本一早咲き 寒緋桜 沖縄』、『神奈川県警 ストーカー対策本腰 千葉県警 失敗教訓に情報共有』、『小泉氏「やっぱり、やる」 ツィッター再開』(28日付、毎日朝刊)

一月二十七日
 今夜のNHK総合〈クローズアップ現代〉によると、若年女性の3分の1が年収百十四万円未満の貧困に喘ぎ今の生活を何とか維持してゆくのがやっとで、このままだと、とても理想などないに等しく、あしたの見えない十代、二十代の若者たちが増える一方だという。
 アベノミクス効果を力説するのもいいが、安倍首相はじめ国会議員の皆さんは、こうした未来ある世代への手厚い政治を一体全体、考えたことがあるのかどうか。貧困と闘いながら、今を必死になって生きる若年女性たち。ひたむきに生きる彼女たちの爪の垢でも煎じてのめ、と言いたい。
 逆にこうした逆境を生き抜く若年女性を目の前に、私は日本の若者たちも捨てたものではない。まだまだ期待していい、とも思う。

        ×        ×
 月曜日のわが家。妻が営むボランティアのリサイクルショップ「ミヌエット」が日、月と休みであることもあって、朝から慌ただしい。妻が進める掃除、洗濯、ふとんの上げ下げ、買い物などを私なりに、あれこれ手助けしようとするが、わが崇高なる思惑とは関係なく妻のペースで、ことは淡々とすすんでゆく。
 でも、居ないよりはましだと自らに言い聞かせてバタバタやっている。デ、あるので、月曜は落ち着いて文筆なぞに励むわけにもいかない。ここは、ある種の運命共同体でもあるのでお互いに相手の気持ちを分かりあっていなければ、とも思う。私は私で合間を見て、母の顔を見に実家へ。ここでは八~九十代の女性たちが集まっての雑談会、すなわちウルトラ級の〝女子会〟が行われている、さなかだった。

 午後。ひと通りの家事を終えた妻が義母(妻の母)の入院する病院に出向いたところで私は、お年玉プレゼントで当たった年賀状10枚を手に郵便局窓口を訪れた。「スゴイですね。10シールも当たるお方は、めったにいませんよ」と女性局員に言われたが、わが家に届いた年賀状から言えば、確率は60~70枚に1枚といったところか。ことしも相変わらず、切手シートだけで少し残念な気はする。

 それでも〈福〉を与えてくださった10人の方の顔を一人ひとり思い浮かべると、皆さん、社会で活躍中の人ばかりで、やはり見えない神さまが当たる人を決めているのではないか、とおもってしまう。これで、しばらくは切手を買わなくていい。ナントナク、気が楽になった。
 郵便局に行ったついでに日本ペンクラブから届いた会員短信欄に簡単な短信を書いて返信しておいた。返信(規定は、なるべく六十字内)には次のように書いておいた。
―「マンサニージョの恋」に続く「カトマンズの恋」は〝熱砂〟作品集で公開中。英訳化を終え世界の読者にも読んでほしく思っている。

【きょうの一文・ことば】
…歴史や社会には、下から見なければ絶対に気付かない〝真実〟があるという問題意識がある。…=27日付中日夕刊『〈大波小波〉時代を冷静に見つめた受賞作』記事中から抜粋
▼文芸評論家の小林秀雄は「批評」の中で、「自分の仕事の具体例を顧ると、批評文としてよく書かれているものは、皆他人への讃辞であって、他人への悪口で文を成したものはない事に、はっきりと気附く。(中略)批評とは人をほめる特殊の技術だ、と言えそうだ。人をけなすのは批評家の持つ一技術ですらなく、批評精神に全く反する精神的態度である、と言えそうだ」と書いている。=文學界二月号〈第百八回 鳥の眼・虫の眼「『酷評』考」 相馬悠々〉から
 桶狭間に突っ込んでいくように、やっていかなきゃならん=27日夜、CBC〈NEWS23、東京都知事選首都決戦〉。東京・巣鴨で細川候補の街頭演説

【新聞テレビから】
☆『貿易立国ニッポンの行方は? 貿易赤字過去最大化 11兆4745億円』(27日夜、CBC〈NEWS23〉)
☆『広がるガールズ・プア 若い女性がなぜ…』(27日夜、NHK総合〈クローズアップ現代〉)
☆『チュニジア新憲法承認 信教の自由など民主的内容』、『過激派幹部1人をソマリアで殺害か 米が無人機攻撃』、『NHK会長 慰安婦発言 「非常に不適当だった」』『官房長官「辞任必要ない」』、『五嶋みどりさん参加作 受賞 グラミー賞』、『坂東真砂子さん死去 直木賞作家』、『「農薬混入は可能」 逮捕前、県警に 阿部容疑者を送検』(27日付、中日夕刊)
☆『貿易赤字最大11兆円 昨年 円安で燃料費増』『東証一時1万5000円割れ』、『農薬混入容疑者 「マラチオン」保有 失踪10日間「覚えてない」』『混入「いくらでもできる」発覚後、同僚に』(27日付、毎日夕刊)
☆『〈核心〉FRB(連邦準備制度理事会)新議長来月1日就任 緩和縮小いばらの道 イエレン氏雇用重視 労働者の街出身、父は医師』、『仏大統領が破局を公表 事実婚「夫人」と』、『大阪国際女子マラソン ガメラシュメルコ連覇 引退赤羽2位=2時間26分0秒= 堂々の走り「やり切った」』、『〈この人〉大相撲初場所で敢闘賞 遠藤聖大さん(23)』(27日付、中日朝刊)
☆『農薬混入 容疑者 包装室出入り 群馬県警、行動確認へ』『給与減「休めないのに」』『趣味のバイク 事件後も』(27日付、毎日朝刊)

一月二十六日
 きょうは午前零時までには城に帰らなければならない、ガラスの靴のシンデレラ姫の境地だった。
 妻が半年ほど前に予約しチケットを確保した、江南市民文化会館大ホールでの【小椋佳歌談の会】が午後四時開演のためである。たまたま、中部ペンクラブのことし初めての理事会が名古屋のつちやホテルで午後一時半から開会。熱心な討議が続いていたが、皆さまには失礼と思いつつ午後三時前、席を立った。

 それからが大変。名鉄名古屋駅まで一気に駆け抜け、江南駅からはタクシーに飛び乗り開演とほぼ同時、いや二、三分遅れで〝現場〟へ(まるで取材に駆け付けるみたい、だった)。あとは妻の傍らの「た列の6番」席で、小椋さんの渋い声を耳に、目を瞑ってしばしの休憩とあいなった。間に合った、といえるかどうか。遅れてこそ〝現場〟に着いたが、それでも傍らの妻が満足そうだったので滑り込みセーフだったと言ってよいと思う。

 コンサートの方はやはり、妻が待ち望んでいただけのことはあり、小椋さんのメロディーと歌詞には、人生を歌うとともに老境に入っても、いつも前に向かって歩もうとする、なんともいえない希望への道のようなものが流れていることをあらためて知った。むろん、歌がかもし出す哀感とか郷愁、運命感といったようなものも随所に流れていた。今月、満七十歳の古希を迎えたというだけに、重厚さも感じられた。

〈シクラメンのかほり〉〈愛燦々と〉〈さらば青春〉など。作詞、作曲、歌唱と、どれをとっても味わい深く、遠くから見るとステージに立つ彼がなんだか私の兄であるような、そんな錯覚さえ覚えた。そういえば、私の兄と同じ東大生。確か同学年だった、と聞いた気がする。

 帰りは。
 市民文化会館まで歩いてきたという妻と一緒に少し遠いが寒空を歩いて帰ろう、ということで一致。途中、焼き肉の「美之」に寄って少しだけ飲んで帰った。最近では大病のあとの病み上がりもあって、ほとんど飲まない妻だが、今夜はビールをコップに半分ほどのみ、いまは自室で横になっている。
 帰りの夜道がかなり冷え、寒かったので、少し心配だ。でも、おそらく大丈夫だろう。

 いずれにせよ、きょうのコンサートはシンガーソングライター小椋さんが昨年、最後のアルバムとして14曲を入れつくったという〈闌(たけなわ)〉の披露もあったが、なかなか味わい深かった。小椋さんは最後に、ことし9月にNHKホールで4日間にわたって開く自らの生前葬コンサートについても触れ、これまでつくった全2000曲のうちの100曲を4日間かけ歌うことも公表し、満場の喝采を浴びた。

【きょうの一文・ことば】二十八歳の最後の優勝が二十八回目で、本当に嬉しいです。=大相撲初場所千秋楽、本割で大関鶴竜に敗れこそしたが、優勝決定戦で勝ち優勝した横綱白鵬
…長谷川龍生「老僕」、岩成達也「教父達のみた夢」は語り口、手法で気を吐く。……本誌は一九五九年の創刊。半世紀以上にわたって同時代の全景に向き合い、状況誌を主導。詩は、散文にさきがけて、未来を開示するもの。日本のことばの方向を知るためにも、この一冊は欠かせない。(門)=26日付毎日朝刊〈今週の本棚・現代詩手帖1月号(思潮社・1600円)〉

【新聞テレビから】
☆『農薬混入契約社員を逮捕 冷凍食品事件 容疑を否認』『マルハニチロ社長引責辞任』、『秘密法「カッカしないで」領土「国際放送で主張」』『NHK新会長 持論展開』(26日付、中日朝刊)
☆『古都に春呼ぶ炎 奈良・若草山山焼き』、『来月1~3日 大須演芸場「無料公開」 席亭意向 明け渡し強制執行日まで』、『NHK会長 慰安婦「他国にもあった」 秘密保護法は「通ったこと」』(26日付、毎日朝刊)

一月二十五日
 アクリフーズ群馬工場の冷凍食品農薬混入事件で群馬県警太田署は昨夜、偽計業務妨害容疑で契約社員の阿部利樹(49歳)を、さいたま市内で逮捕した。阿部容疑者は今月十四日の勤務以降、行方不明になっていたという。調べに対して阿部容疑者は「覚えていません」と話している。
 この農薬混入事件。同社の冷凍食品である、コロッケやピザ、フライ類を食べ、全国で計2800人が腹痛やおう吐、発熱、めまいなどを訴えた。その後、農薬は殺虫剤の一種でマラチオンだと分かったが、なんとも物騒で厄介な事件だ。
        ×        ×

 ソチ五輪がいよいよ、間近に迫ってきた。
 ただ、このところソチ周辺で三回にわたって連続で起きた自爆テロが気になる。スポーツの祭典なのだから、ここは何もなく終わってほしいところだ。
 なんでも冬季五輪が行われるソチ周辺の北カフカス地方はロシアの火薬庫とまで言われている。この先、ロシアに不信を抱くイスラム武装勢力や〝黒い未亡人〟による報復テロが十分考えられるだけに、油断はならない。

【きょうの一文・ことば】
「小さな子どもでも安心して遊んでもらえる工夫がないと、スケート場は立ちゆかない。スケート競技としても、選手層が広がらない」=25日付中日夕刊〈育て未来の真央ちゃん 大須スケートリンク初心者教室〉の記事中、長江和弘同スケートリンク社長
「(マー君について)いずれは、ニューヨークヤンキースのエースになれる存在だ。自分のなかでアドバイスできれば、アドバイスをしてゆきたい」=ヤンキースの黒田博樹投手の話

【新聞テレビから】
☆『新「儺追殿」完成祝う 国府宮』、『バレンティン選手 キャンプ初日OK』、『マー君 19 背番号決まる』、『14時間後 男性身柄確保 春日井立てこもり「散弾銃を誤射」』(25日付、中日夕刊)
☆『安定と対話願い交錯 エジプト デモ3年』『革命ビジョンつかめず』、『NY株1万6000㌦割れ 新興国経済に懸念拡大』(25日付、毎日夕刊)
☆『経産省の認識不足指摘 消費者事故調 パロマ最終報告』、『秘密法反対国会包囲』、『銃所持か男立てこもり 春日井 発砲音、自殺ほのめかす』『厳戒数時間 住民は避難』、『小2殺害容疑 母逮捕 大分』、『94歳 侵入の79歳を〝一本〟 岐阜』(25日付、中日朝刊)
☆『反体制派と初交渉 国連が仲介 シリア政権側』、『三重2年ぶり 豊川は初 センバツ32校決まる』、『序盤情勢本社世論調査 都知事選舛添氏が先行 追う細川、宇都宮氏』『「争点」原発は3位』(25日付、毎日朝刊)

一月二十四日]
 アラブの春からあすで三年。
 カイロの警察本部など三カ所で自動車爆弾による連続爆破テロが発生、五人が死亡、数十人がケガをしたという。裁判所に続いてのテロで、治安機関のみを狙っていることから、犯人はムスリム同胞団だとか、なかには〝エルサレムの支援者〟によるテロだ、の声まで聞かれる。

 きょうも相変わらず寒かった。でも、日中は太陽の陽射しがポカポカと温かく、どこかホッとさせられる一日だった。わが家の猫二匹も陽射しの当たる窓辺に交互に座っていたかと思うと、室内に点在する温熱カーペットを求め、ジプシー猫さながらに適地を探し、暖を取っていた。
        ×        ×
 ちまたは小学生殺し、ストーカー殺人にからんだ偽計業務妨害、高校野球の名門野球部員による暴行傷害、立体駐車場での操作ミスが招いた突然の事故死、、愛知県春日井市での散弾銃男立てこもり…と事件の止むことがない。
 こんな折、新聞各紙をはじめとした各メディアは、昨年まで楽天で活躍した田中将大投手(25歳)が日本プロ野球史上、最高額となる七年総額一億五千五百万㌦(約百六十一億円)でヤンキースと契約合意したニュースを伝えている。
 でも、私に言わせてもらえば、マー君よ。この先よほど自らを律しないと人間がダメになっていく、とあえて苦言を呈したい。これでは、金銭感覚がずれ人間そのものが壊れてもおかしくない。

 私は、マー君のこの先を非常に不安視している。それ相応の待遇で楽天に残って東北の人たちと泣き、笑い、喜びも、悲しみも分かち合って乗り超えていってこそ、本物のプロではないのか。
 私のなかのあの田中投手は、どこか軽薄な世界に飛んで行ってしまいそうな、そんな危険が感じられるのだ。人間、貧しさとか逆境と闘う姿の方がより清らかで美しく、人の心をつかむ。
 こんご、彼がどんな人間に改造されていくのか。そこいら辺りもじっくり見てゆきたい。東日本大震災の被災者はむろんのこと、世界には貧困や飢え、内戦などに苦しむ人々がいっぱいいる。
 マー君には、こうした人々にこそ、一筋の希望の光りを投げかけてほしい。

【きょうの一文・ことば】
(―被災地の人たちに。)「仙台を離れてしまうけど、テレビや新聞を通して、いいニュースを届けられるように頑張りたい。」
(―契約に見合うだけの責任もあると思うが。)「背負えるものは背負うけど、つぶれてしまうようなことはしたくない。自分のしっかりしたプレーを心掛けてやることは、これからも変わらない。」=24日付中日朝刊〈これからも田中スマイル〉の記事中、記者の質問に答えて田中将大投手
【新聞テレビから】
☆『中国当局の拘束から半年 朱建栄氏 突然〝解放〟の裏側』、『「アラブの春」から3年 カイロでテロ』(24日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『南山歌舞伎 有終の見え 学生ら「立派な舞台で教授送る」』、『集団的自衛権に意欲 首相施政方針 中国名指し批判』『原発推進路線、鮮明に』、『小2自宅で血流し死亡 大分県警 殺人事件で捜査』、『零下196度でも死なないヒル』(24日付、中日夕刊)
☆『流氷迫る 知床半島』『桜 平年並みか早め ウエザーマップ開花予想』、『南スーダン停戦合意 政府・反乱軍「24時間以内」』、『米大使ツイート イルカ論争に火 「追い込み漁非人道性を懸念』『「文化へ敬意欠く」反論』(24日付、毎日夕刊)
☆『春の訪れ 遅いかも 3カ月予報』、『トヨタ3年連続1000万台 15年世界生産見通し』、『大須演芸場へ恩返し公演 29日 青木さやかさんら』(24日付、中日朝刊)
☆『三重の「あまちゃん」無形文化財 県が指定全国初』、『25億円宝くじ山分け病院職員失踪 ブラジル 共同購入』、『立体駐車場女性挟まれ死亡 稲沢』(24日付、毎日朝刊)

一月二十三日
 友、遠方より来たる。
 日本を飛び出し、ネパールの男性と結婚。カトマンズを本拠に、インド、ブータン、中国を中心に全世界をステージに旅行会社オーナーを務める友・裕子さんが、コーディネーターを務めるご主人を伴って一時、故郷の稲沢に帰国。先方の多忙さも手伝ってなかなか都合が取れなかったが、きょうの夜、やっと互いに時間調整がつき名古屋で再会した。
 知人も、誘うつもりでいたが急なことなので、かえって迷惑をかけてはと思い、私一人でお会いした。

 ところは、名古屋市中区錦の中国湘菜料理で知られる「湖南家」。このお店は、私とは旧知の仲でもあり日中親善友好コンサートの旗手で名古屋在住のソプラノ歌手・張柳春さんご自身が営んでおり、久しぶりの再会には「アラ。イ、ガ、ミさん。ちっとも変わってない。お会いでき、ウレシイヨ。」などと言われると、悪い気はしない。
 というわけで、「マンサニージョの恋」、そして近作「カトマンズの恋」など私の小説のことなどを酒の肴に始まった話の花びらが、店内を蝶々が浮遊でもするかの如く、色彩を帯びてどんどん拡大。気がつくと、あちらこちらに飛び「将来的には、カトマンズでホテルも開業予定でいるので、オープンしたらそこで各国の歌をうたってもらえるとありがたい」という話にまで発展した。
 この裕子さん夫妻。張柳春さんと一緒で、ふたりとも大変な働き者で努力家だ。旅行業のほかにも、近くカトマンズでは最初の地元ネパールをはじめ、インド、日本、中国の歌などを集めたカラオケ店開設の準備まで着々と進めている、とのこと。カトマンズ初の本格的カラオケ店が、本当に実現したあかつきには日本人はじめ各国観光客からも重宝がられることは間違いない。

 この夜はJR名駅高島屋タワー1階の大時計前で待ち合わせたが、数限りない人々が通り過ぎていくなか、ネパールから来日したふたり以外には誰ひとり知らない人々ばかりで、人と人が何かの因縁で奇跡的に会うことの重さをあらためて思う一日にもなった。
        ×        ×

 東京都知事選に十六人が立候補、原発政策をはじめ都民の暮らしや既に開催が決まっている2020年東京オリンピックをどうするか、についての論戦が始まった。
 安倍晋三首相がスイス・ダボスでの世界経済フォーラム年次総会の場で「今の日中関係は、第一次世界大戦前の英独関係に似ている」と発言し、波紋を呼んでいる。菅義偉官房長官はきょうの記者会見で「第一次大戦のようにしてはならないという意味だ。おかしくはない」と釈明。

【きょうの一文・ことば】「イガミさん。会えてうれしい。わたし歌をうたうことのほかに、もう一つだけ大好きなものがあるよ。それは、お料理。私の生まれ育った中国の味をひとりでも多くの日本の皆さんに知ってほしくて、大変ですけれどこのお店も開業しています」=名古屋市中区錦の湖南家で。張柳春さん

【新聞テレビから】
☆『原発、五輪首都の針路は 都知事選告示』『主要4氏が第一声』、『田中と7年契約ヤンキース発表』、『ベア4000円要求へ トヨタ労組が最終調整』(23日付、中日夕刊)
☆『シリア和平会議閉幕 国連総長 限定停戦呼びかけ』、『猪瀬前知事から聴取 東京地検特捜部「徳洲会」問題、任意で』、『総連本部売却は不許可 モンゴル企業に東京地裁』(23日付、毎日夕刊)
☆『原発 東京から国を問う 都知事選きょう告示』『細川氏 佐川問題陳謝』、『田中ヤンキーズ 7年161億円で合意』、『明け渡し当日も「執行まで公演」 大須演芸場3日〝延命〟』(23日付、中日朝刊)
☆『政権と反体制派応酬 シリア和平会議開幕』、『百貨店に偽ブランド品 「チャン・ルー」4社200個販売 催事場は「業者任せ」』、『名駅で異臭騒ぎ 薬剤師が強硝酸こぼす』(23日付、毎日朝刊)

平成二十六年一月二十二日
 まず、日本から。
 給食パンが原因のノロウィルス食中毒で休校中だった浜松市の小学校が、きょう14校で一斉に授業を再開した。京都では病院で入院患者67人がノロウィルスに院内感染、4人が亡くなったという。かと思えば、松坂屋など大手百貨店で人気ブランド品の模倣品が出回っていた。東京都知事選はあす、告示される。
 次に長期化する反政府デモの拡大に備えタイ政府が首都バンコクとその周辺地域に非常事態宣言を発令。一方、スイスではこれまでに12万人以上が亡くなったシリアの泥沼化した内戦終結になんとか道筋をつけよう、と米露など世界四十カ国から集まった代表が打開策を、と文殊の知恵を寄せ合っている。
 
 というわけで、日本も、世界も、混沌としたなかでいずこか、とも知れぬ方向に歩みを進めている。なかでも原発事故に翻弄され続ける福島では、仮置き場に置かれたままの除染廃棄物をこんご中間貯蔵施設に運ぶ作業が始まろうとしている。だが、最終処分場をどうするか、は相変わらず不透明のままだ。
 日本と世界の闇。もう、そろそろ、いいかげんに少しは晴れてほしい。

【きょうの一文・ことば】「被爆地の長崎では核兵器は絶対に使わないとの思いがある。限定的に使う余地があるのは納得できない」(被爆2世)「日本が核廃絶に向けてイニシアチブをとるという姿勢が感じられない(元長崎大学長・土山英夫さん、88歳)=22日付朝日朝刊〈核使用「極限状況に限定を」 岸田外相発言に被爆者反発〉の紙面から

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉▽どうする除染廃棄物▽揺れる福島の住民』(22日夜、NHK総合)
☆『院内感染4人死亡 京都 101人発症、公表せず』『浜松の集団食中毒 14小学校授業再開 残る1校もあす』、『大空襲 漫画誌に登場 名古屋が舞台 体験者に取材』、『北陸新幹線談合で捜査 東京地検 業者を一斉聴取』、『純金購入勧誘で7400万円詐欺被害 港区の70代女性』、『ブレア元首相に「逮捕する」 英市民、イラク戦争 責任問う』(22日付、中日夕刊)
☆『期待乗せソチへ 高梨ら』、『〈チェック〉強盗神出鬼没 中南米ご用心 窓割り泥棒/警備員と内通/ホテルに恐喝電話 遭遇時は抵抗せずに』(22日付、毎日夕刊)
☆『血液1滴30分で アルツハイマー検査 長寿研・豊橋技術大 家庭に普及期待』、『曹洞宗管長に総持寺江川氏 小牧・正眼寺住職』、『改革へ「ラモス節」FC岐阜会見』(22日付、中日朝刊)
☆『露大統領来日へ 今秋にも 安倍首相の招請受託』(22日付、毎日朝刊)
☆『逮捕の稲沢市議 報酬供託を開始 中国 ナイジェリア人2人逮捕』、『船井幸雄さん死去 81歳 船井総研創業者』(22日付、朝日朝刊)

一月二十一日
 きょうも朝から寒い一日だった。

 夜。たまたま目にしたのがNHKクローズアップ現代の〈急拡大する仮想マネー 通貨制度を破壊!?〉という番組。この仮想マネー、すなわち仮想通貨はビットコイン(Bitcoin)と呼ばれるもので、そもそもがヨーロッパ・キプロスの信用不安をきっかけに生まれ、最近インターネット上での取り引きが急速に増えてきているらしい。
 番組では【仮想通貨VSビットコインの衝撃】のサブタイトル付きで、米国で発覚した14万ビットコイン=日本円にして30億円相当=にも及んだ【ビットコインを使った闇取引の実態】にも触れる、といった内容。
 いわば国家から独立した通貨で銀行とも関係なく、世界のどこでもインターネット取り引きが出来、国家の経済政策に左右されることもないのが利点だと説明。ただ麻薬犯罪などに多用されており、社会の規範からはずれ要注意である点も指摘する―といったものだった。
 ちなみに各国のビットコインへの対応は、容認がドイツ、シンガポール、警告がアメリカ、フランス、禁止は中国、インド、タイで、日本は「ただいま検討中」とのこと。いずれにせよ、このビットコイン、今後どんな道を歩んでいくのか。大変、気になる。現代社会の暗部を露呈しており、小説の素材にも十分なりそうだ。
        ×        ×

 沖縄防衛局はきょう、米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸部への移設に向け、代替施設の設計などの受注業者を募る入札を公告。これに対して辺野古移設に反対して再選された稲嶺進名護市長は「ノーという意思表示が出たばかりなのに。選挙結果が出たにかかわらず、地元を無視してのこうした事業発注は許されない。民意をどう受け止めているのか。その真意が分からない」と話している。
 能登半島の穴水出身の幕の内力士、遠藤が8勝2敗で勝ち越しを決め、ホッとした。

【きょうの一文・ことば】
〈われ移民さくらさくらとうたえどもはなびらあびる夢にとどかず〉=21日付中日夕刊『最後の海外日系文芸祭 短歌がかなえた移住者の夢 小塩 卓哉』の記事中、短歌部門で大賞・衆議院議長賞を受賞したブラジル・サンパウロ市在住の尾山峯雄さん(81)の受賞作
 文学は、権威や権力からいちばん遠い所に位置しなければならない。威光や商業主義に反発が出てもよい。=21日付中日夕刊『〈大波小波〉初心に帰れ芥川賞』から

【新聞テレビから】
☆『オウム平田被告公判に出廷 中川死刑囚を証人喚問』『警備数百人、防弾パネル… 異例の厳戒態勢』、『JR北海道に監督命令 改ざん問題、国交省が初』、『元事務長横領認める 長野の基金不明初公判 ホステスに貢いで貢いで…』、『豚の汚水排出業者逮捕 田原の川へ流した疑い』(21日付、中日夕刊)
☆『国連総長、イラン招待撤回 シリア和平会談 移行政府否定で』(21日付、毎日夕刊)
☆『氷雪を熱く ソチ五輪結団式 葛西主将ら決意』『五輪組織委副会長 豊田氏で最終調整』『ソチ五輪テロ予告動画公開 イスラム武装勢力か』、『シリア内戦アルカイダ系が市民襲撃 クルド人難民続々イラクへ』(21日付、中日朝刊)
☆『強打善戦 錦織敗れる ナダル相手にラリー主導権も』、『クラウディオ・アバド氏死去 ベルリン・フィルを指揮 80歳』、『〈訃報〉木村起子さん 91歳=きむら・かずこ料亭「新喜楽」おかみ』(21日付、毎日朝刊)

一月二十日
 大寒。北海道枝幸(えさし)町では今季最低の氷点下、マイナス31・3度を記録。ここ東海地方もけさは冷え込み、名古屋でも同マイナス2・1度を記録、日本中が冬の真只中にある。
 名古屋市がノロウィルス食中毒警報を発令した。

 テレビのニュースで知ったのだが多治見市では頭の上で、お灸をする「さらやいと」という風習があり、灸をしながら♪おんころころ、おんころころ…と唱えると、その年は健康でいられる、とのこと。いやはや日本は広い。
 あちこちにその土地の民族の英知をこらした風習や習慣が息づいているのである。
        ×        ×
 青木新門さんの新著「それからの納棺夫日記」
 

 きょうは、富山在住の作家で詩人の青木新門さんから、まもなく初版第一刷が発行される貴重な著書「それからの納棺夫日記」(法蔵館)が贈呈本として丁重に送られてきた。
【シンモンさん】といえば、私が新聞社の七尾支局長時代、当時詩人である一方、平安閣専務でもあり和倉温泉北陸中日三尺玉花火の玉代提供や、全国を代表する詩人が七尾湾に浮かぶ能登島に集結して詩を朗読した〈能登島パフォーマンス〉などでも、何かとお世話になった。
 地元在住作家でエッセイストでもあった小林良子さんらとよく一緒に七尾の夜を飲み歩いたものだ。ある日、「支局長、読んでください。私が書いたものです。これは実体験でもあります」と支局に立ち寄られ、最初の読者として読ませて頂いた、その名作こそが、何を隠そう。後にアカデミー賞受賞映画「おくりびと」のきっかけを生んだ「納棺夫日記」の初稿だった。
 あのとき、私は書き上げられたばかりの原稿を一気に読ませて頂いたが、遺体を洗って納棺する主人公が腐乱した死体に群らがってはりつく蛆虫たちを見て、蛆虫たちだって一生懸命に生きてゐるのだ、と実感する下りに、なぜか涙があふれてやまなかったことを覚えている。
 【シンモンさん】には、その後も、大津支局など行く先々でお世話になってきたが、このところは少し音信がなかっただけに、きょうはとても嬉しく感じた。風のうわさによれば、なんでも故井上ひさし夫人と子守唄行脚をして全国を歩いて回っておいでだ、とも聴いたが。とにかく、元気そうで何より、なんだか減っていた腹が満たされた気がした。
 それとも【シンモンさん】のことだ。暴れん坊のゴンタクレの私のことが心配になって本を送ってくださったのかもしれない。ありがとう!

 あれから二十数年。青木さんは世に躍り出て活躍されている。一方の私は、といえば。名もなき一匹文士として、こうして地を這い、血を吐きだすようにして生きている。あのころ、彼は飲むとは私に向かってこういった。
「ガミさんは取材体験こそ抱負だが、新聞社の記者さんという、ヌクヌク体質で、まだまだ地獄を見ていない。地獄を見なければ、いい作品は書けないのだから」と。
 その後、私も私なりに他人には言えない地獄を何度も見てきたつもりではいるのだが。まだまだ足りない。とまれ、新門さんから届いた突然の音信にはホッとした。一人でも多くの人々が、この「それからの納棺夫日記」を読んでくれたら、と願う。【シンモンさんの目】に蛆虫が光って見えたように、世の中にも光りがさすかもしれない。

【きょうの一文・ことば】映画「おくりびと」が評判になるにつけ「なぜ原作者の名前が記されていないのか」とよく聞かれた。『納棺夫日記』を読んでいた人からは原作ではないのかと問われた。……私が著作権を放棄してでも原作者であることを辞退したのは、納棺の現場で死者たちに導かれるようにして出遇った仏教の真実が消されていることへの反抗でもあった。……
=「それからの納棺夫日記」納棺夫が伝えたかったこと(12頁)より、一部を抜粋
 「今年は甲午(きのえうま)。脱皮して一回り大きくなり、飛躍できる年とされている。成長するための元気を升に込めて届けたい」=20日付毎日夕刊〈「福」を願い升に一筆〉の記事中、愛知県知多市・大智院の長谷川実彰(じっしょう)住職

【新聞テレビから】
☆『ウクライナ反政府集会 暴徒化…デモ規制に反発 200人負傷』(20日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『イスラム武装勢力〝五輪〟攻撃を予告 「我々からプレゼント受け取る」 オリンピックにテロ行為予告』(20日夜CBC〈NEWS23〉)
☆『大寒震える朝 名古屋で今冬最低』、『毒ギョーザ無期懲役 中国 発覚6年、元従業員判決』、『新日鉄住金また黒煙 東海市 外出自粛呼び掛け』、『興正寺宗派離脱撤回 住職罷免取り消し求める』、『招き猫 聖夜の贈り物 宇都宮動物園「さんた」園長に』(20日付、中日夕刊)
☆『吉野弘さん死去 詩人「消息」「感傷旅行」 87歳』(20日付、毎日夕刊)
☆『辺野古反対の稲嶺氏再選 名護市長選推進派を破る 政権打撃、移設遅延も』『「カネで心売らない」 辺野古反対 稲嶺陣営が歓喜』『「本土も心を寄せて」 中部の出身者ら訴え』、『〈鉄のスクラム 三年目の被災地から〉1 ラガーを支え支えられ』、『中国ハルピン駅に安重根記念館』、『〈この人〉ことしの歌会始で最高齢入選 伊藤正彦さん(83)』(20日付、中日朝刊)
☆『シリア和平会議 反体制派も出席 22日開幕 政権側と直接協議も』、『歴代「春姫」が本丸御殿見学 名古屋城』、『大川小検証委 「避難決定遅かった」最終報告書案 行動の解明進まず』(20日付、毎日朝刊)

一月十九日
 日曜日。
 沖縄県名護市長選は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対を訴える無所属現職の稲嶺進さん(68歳)=共産、生活、社民、沖縄社大推薦=が、推進を掲げた無所属新人の前県議末松文信さん(65歳)=自民推薦=を破って再選を果たした。投票率は前回をを0・25ポイント下回る76・71%、稲嶺さん19839票に対して末松さんは15684票だった。
 ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子蔵王大会が山形市蔵王で行われ、17歳の高梨沙羅選手(クラレ)が98㍍の127・5点で札幌大会から4連勝、今季8勝目。通算ではジャンプの日本勢単独最多の17勝となった。

 近くのガソリンスタンドで愛車に燃料を入れ、ヘルスセンターであれやこれや、と1週間分の買い出しをし、ショッピングセンターに寄ったあと、妻と私の母を訪ねた。93歳の母は編み物の手を休め、甘酒をつくってくれ一緒にのんだ。
 いつものことだが、亡き父の部屋に入ると、書棚に読んだらためになる本がぎっしりと置かれており、目移りしてしまう。

 いつも書斎で本を読んでいた生前の父のことを私は口にこそ出さなかったが「えらいなあ」と内心、尊敬していた。きょうは、そんな父の所蔵していた日本文学全集など厖大な書物のなかでも、広く日本人に親しまれ愛誦されてきた「唐詩選 上 前野直彬注解」(岩波文庫)を拝借、これから折に触れ読んでいこう、と思っている。
 帰りには、母が「私がこしらえたのだから。途中、寄って持って帰るように」と言うので、畑に寄って母自慢の菜を数本、抜いていただき、持ち帰った。

 この日はほかに、本や新聞、文学界やこの地方の同人誌を読んだり、小説の執筆をしたり、先に書き上げた「カトマンズの恋」の英訳化などに打ち込んだ。

【きょうの一文・ことば】
 花は科学じゃない。鳥も科学じゃない。文学も、もとより科学じゃない。しかし植物学は科学である、動物学は科学である、文学の批評と歴史は科学である―と漱石は言っている。要するに「文学は科学的要素を含んでいる」と言いたいのである。……=19日のNHKカルチャーラジオ・日曜カルチャー〈漱石と明治近代科学の夜明け 漱石のたくみなレトリック〉より、講師(小山慶太早稲田大学教授)のことば
 「…人は決してわが計らうままには生きられない。その願うとおりにならないことを、業をせおっているというのだよ。そなたも、わたしも、大きな業をせおって生きておる。そのおそれと不安のなかにさしてくる光を、他力、という。救われる、というのは、そういうことではないか。わたしは、そう感じているのだ」=19日付中日朝刊〈しんらん親鸞 完結篇197 作・五木寛之 画・山口晃〉より

【新聞テレビから】
☆『西之島乗っ取る!? 新島出現2カ月』、『芸どころ名古屋役者評判記 江戸期の7冊御園座で発見』、『灯火ほんのり 白川郷浮かぶ』、『パン8万8000個回収 愛知など 浜松ノロ感染で製造元』(19日付、中日朝刊)
☆『〈世界と日本 大図解シリーズ №1130〉英知の象徴 フクロウ』(19日付、中日〈サンデー版〉)
☆『宮城のがれき焼却終了 石巻で火納め式 被災3県で初』、『「五輪テロ阻止に全力」 プーチン大統領が強調』(19日付、毎日朝刊)
☆『前代未聞〝元ドラ戦士〟レーサー転身 山崎さん』(19日付、中日スポーツ)

一月十八日
 このところ、日本列島は寒波に襲われており、北海道では氷点下30・5度まで下がったところまで出てきた。日本一の豪雪地で知られる青森県八甲田山の山麓、酸ケ湯温泉では積雪が566㌢と信じられない積雪に見舞われている。
        ×        ×

 夜、自宅近くの喫茶で開かれた地元・花霞=約320戸=の新旧役員会に。
 なんでも新年度、すなわち平成26年度の副総代に投票で選出されたとのことで、私にとっては〝寝耳に水〟の話となったのである。お断わりしようとも思ったが、地域社会がこれら役員の方々による地道な努力で成り立っていることをおもう時、やはり断るのは自分勝手過ぎる、と判断しお引き受けすることにした。
 春祭りの祭礼まつりなど、これまで無関心でいたことにも少しは心を砕かなければならない。これも天命か、と自らに言い聞かせている。とはいっても、降ってわいた大役を無事こなせるかどうか、となると全く自信はない。

 私は、ふと小学生のころ学級委員の選出に満票で選ばれ、いきなり学級委員長に抜擢されたときの、あの戸惑いを思いだしていた。あの時は、父の仕事の関係で静岡県から愛知に引っ越してきた際、物珍しさも手伝ってかクラスの全員が学級委員長の選挙で私に票を入れてくれたのである。
 どうして大役をこなしたのか。よく覚えてはいないが、こどもなりにただ夢中だった気がする。このほか、小学生のころは父の転勤でどこに替わってもガキ大将で人気者だった(その分、反対派から袋叩きに遭って満身創痍になるなど、痛い目もした)。

 でも、今回の場合は。私たち家族が花霞に住むようになり、まだ数年しか経っておらず自宅周辺の三、四軒しか知らないのになぜ私が副総代なのか。その理由が分からない。とはいえ、こうした地域社会活動を無視するわけにもいかない―と役立たず、を承知のうえでお引き受けした次第。あとは、皆さんに教えてもらいながらやっていくほかあるまい。

【きょうの一文・ことば】
 ……
 しかし福島県に住んでいると、今はどうしても政治や行政の動きが気になる。目標も持ちたくなる。震災の残り火がまだまだ燻(くすぶ)る状態だからこそ、すべてのストーブ(第一原発、第二原発)を消して(廃炉を決めて)もう一度新たに厳寒のなかから歩みだしてはどうかと思うのである。
 戸はすでに開け放たれ、しかしストーブは消されない。寒気と暖気が入り交じって寒さも中途半端である。清新の気は、究極の静寂と厳寒のなかでしか感じられないことがあらためて思われる。
……
=18日付中日朝刊生活面『〈うゐの奥山 玄侑宗久〉清新の気』から抜粋

【新聞テレビから】
☆『カルチャーラジオ〈詩歌を読む〉藤原流万葉集の歩き方―歌の人々 名もなき人まで』(18日、NHK第二ラジオ)
☆『アフガン初の女性署長 警察任務「過激派を恐れない」』、『センター試験 試練の朝』『ゆとり世代現役最後 気合と緊張と』、『猪瀬氏側 仲介者に500万円 5000万円受領 説明と矛盾』、『〈土曜訪問〉自分を伝える赤裸々著書=「ゼロ」(ダイヤモンド社)=堀江貴文さん(元ライブドア社長) 消極的空気変えたい』、『高齢者だって恋活 映画「燦燦」に共感「もう一度ときめきを」』(18日付、中日夕刊)
☆『同盟国首脳を盗聴せず NSA活動、大幅削減 米大統領方針』、『8年で15億円着服 NECグループ社員』、『賠償金返還要求 福島県弁護士会が調査 原発ADR 東電拒否、新たに2件』(18日付、毎日夕刊)
☆『敬老パス据え置き 名古屋市、新年度の負担金』、『野球殿堂入り トルネード日米席巻 「ノモマニア」熱狂生む』『佐々木氏抑えの大魔神』『秋山監督 走攻守で魅了』、『設備停止で大量黒煙 新日鉄住金、火災は短時間』(18日付、中日朝刊)
☆『任天堂営業赤字350億円 黒字予想一転 ゲーム機不振 14年3月期』、『東北と祈り重ね 阪神大震災19年』(18日付、毎日朝刊)

一月十七日
 静岡県浜松市で児童九百五人がおう吐や下痢症状で学校を欠席した集団食中毒は、その後の調べで「原因は給食パン」と分かった。浜松市が今夜、発表した。
 かつて日本のプロ野球選手として、いち早く米大リーグ入り。日米通算201勝でトルネード投法で知られ、大リーグでノーヒットノーランも二度達成した野茂英雄さんが四十五歳四カ月の史上最年少の若さでことしの野球殿堂入りを果たした。すなおに喜びたい。
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 第150回記念の芥川賞・直木賞は全員が女性。
 そんなこともあって、きょうは中部圏を代表する女性中心の同人誌といってもいい、「文芸きなり №77」を手に創作、テーマエッセイ、清水信・わが詩人抄…の中の一部を読ませていただいた。
 【山茶花 石川好子】〈地獄で仏?〉朝子は、諺に手を合わせたかった。……しかし、記憶には削除が効かない。……忌まわしかった記憶が薄れても、幸せだった日々は色濃く甦ってくるのだった。
―ホンの一例ではあるが、石川さんの〈山茶花〉を読んだだけでも、「諺に手を合わせたかった。」「記憶には削除が効かない。」など。味わい深い表現には多くを教えられ、身近なお手本には感謝せねば、と思った次第である。
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 6434人の尊い命が亡くなった阪神淡路大震災から十九年。その年の午前五時四十六分、大地震は発生した。あのとき私は新聞社の大垣支局の二階・支局長住宅で大きな揺れを感じて家族で飛び起きたことを覚えている。支局には読者から、来る日も来る日も被災地への義捐金が寄せられ、人々の優しさを痛いほど身に染みたことを覚えている。
 そして。2011年3月11日には、大津波を伴った東日本大震災が起き、福島第一原発事故までが同時に発生し、家族を失われた多くの被災者が今も厳しく、辛い、日々を過ごしている。
 そんなこともあり、きょうは岩手県陸前高田市など東日本の被災地でも追悼行事があり、被災者らが神戸市から分灯されたガス灯「希望の灯(あか)り」を囲んで祈りを捧げる光景も見られた。「今」を生きる被災者の間では「毎年ここに来ることで今ある命をもっと大事にしていきたい、と思います」「被災地に無関心でいてほしくはない」といった声が目立った。

 私はいずれの被災地にも大震災発生間もなく足を踏み入れ、現場の状況をこの目でつぶさに確かめて歩いた。歩けば、歩くほどに被害の惨状が瞼に大映しになり、人間の力が自然界の前ではいかに小さなものか、を痛感した。それでも人々は悲しみ、辛さを乗り越え生きていくしかないのである。
 いまは、被災者一人ひとりに少しでも幸いが訪れてくれることを願うほか、ない。

【きょうの一文・ことば】
ぼつぼつと空き地増えゆくこの街の復旧遠し 海へ向かへば 大沼智恵子
女なり男なりを超えたるかたち網に掛かりて帰りたまひき 梶原さい子
「十年後も生きる」と誓いし同窓会その二ヶ月後にふるさとは無し
再稼働のニュースが聞こえて心臓が脳が身体が地団駄を踏む 三原由紀子
震災を辛くのがれて一年の間にひつそりと自裁(ゆき)し人の数
生き残つただけでも死者を傷つける碑をまへにし
て額づくさへも 佐藤通雅
=いずれも17日付中日夕刊文化面『〈震災を詠み続ける歌人たち〉記憶の風化に抗う 作品を世に問う取り組み 鈴木竹志』から

【新聞テレビから】
☆『〈にっぽんの芸能〉道成寺によせて・舞踊大和学……▽大久保信子 着物・結城紬▽玉手箱笛の魅力・藤舎名生』(17日夜、NHKEテレ)
☆『19年語り継ぐ1・17 阪神大震災各地で祈り』、『小野田寛郎さん死去 91歳 戦後 ルバング島に30年』『折り目正しい日本男児 小野田さん 教育、社会に発言』『潜伏生活踏まえ「自然塾」 「自分に厳しい人」小野田さんの親族』、『バレンティン「過ち」謝罪 25日出廷、渡航判断へ』、『新日鉄住金名古屋で火災 一帯に煙、消火続く』(17日付、中日夕刊)
☆『響け父のぬくもり 阪神大震災19年 「まだ頑張ってるよ」』(17日付、毎日夕刊)
☆『阪神大震災きょう19年』『最後の遺児今春巣立ち 奨学金募金使命全う 愛知』、『地球の中心 大量水素=地球の中心にある核の中に大量の水素が存在していることを東工大の研究チームが実験で示し、16日付の米科学誌サイエンス電子版に発表。』『東工大解明 誕生時の水、今の80倍』(17日付、中日新聞)
☆『全地域で景気「回復」 日銀報告 05年以来初めて』、『教授会の役割 法で制限 大学学長に権限 文科省検討』、『検証・首相靖国参拝 「日米揺らぐなら 私の失政」 慎重意見退け4日前側近に』(17日付、毎日朝刊)

一月十六日
 静岡県浜松市で児童九百五人がおう吐や下痢症状で学校を欠席、十一人からノロウィルスが検出されたという。一体、何があったのだろう。
 第150回芥川・直木賞の選考会がきょう開かれ、直木賞は朝井まかてさんの「恋歌」(講談社)と姫野カオルコさんの「昭和の犬」(幻冬舎)が、芥川賞は小山田浩子さんの「穴」(新潮9月号)が、それぞれ選ばれた。
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 風邪から立ち直ろうとする【こすも・ここ】ちゃん。少し元気がない
 

 きのう、きょうと、わが家のボス猫である〝こすも・ここ〟ちゃんに、まる二日近く振り回された。というのは、数日前から鼻をクシュクシュさせ、いつもに比べると元気がなく、喉をゼイゼイさせ、いかにも苦しそうで寝たまま動こうとせず、このままあの世に逝ってしまうのでは―といった按配だったからである。
 容体を家人に話すと「一緒に居るのだから、もっと早くお医者さんに連れていかなきゃ。なんのためにお付きで居るのよ」と猛烈な口調で叱られるありさま。結局のところ昨夜は息子が帰宅後、遅くまでかかりあちこちをチェック、鼻と口の洗浄をしたところ、それまで息苦しそうだったボスちゃんの顔に、やっと生気が戻ってきた。

 というわけで、けさは朝一番で近くの動物病院へ、と妻と走った。病院へ着いてからが、また大変。あれほど元気を失くしていたのに医師の前に出ると、ボスちゃんは指一本触れさせまいと牙を剥き出し〝ウーウッ、ウーッ、ウーッ〟と唸ってどこまでも抵抗するため、ネットに入れ、やっとのことで診療が始まる、といった次第。
 ネットに入れられたボスちゃん。それでもネットごと暴れ回るのを、二人で押さえつけ医師に診ていただくパターンは、いつもと変わりなく「これだけの力が出るのなら心配ない」と一方で内心、安堵するなど複雑な気持ちにかられた。
 医師も手に負えない〈札つきの猫〉を目の前に「このこは、怖いから。でも、もう二十歳。年なのだから大事にしてやらないとね」と言いながら、こわごわ近づいて隙を見て、お尻の部分に注射をポンと一本打つと「ハイ、終わったよ」の弁。
 体温も猫ちゃんの標準とされる38度に比べると少し低かったが、37度7分とまずまず、なんとか命も体力も保てそうだ、と確信しホッとしたのである。

 結局は風邪ということで、妻に聴くと、妹シロちゃんも、このところ少し風邪気味で時折、鼻をクシュクシュとやっているというので、医師から支給された薬は食事のとき、姉妹の両方のエサにかけてやることとした。いずれにせよ、たかが猫とは言っても、私たち家族にとっては国宝以上に大切な存在なのである。
 このことは、別に猫ちゃんに限らず、ワンちゃんだって同じだ。私自身も過去、犬を飼ったことがあるので、この気持ちはよく分かる。みんな、飼い主にとっては、かけがえのない家族、家宝なのである。
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 動物病院から帰った、その足で社交ダンス教室へ。
 歩みはのろくとも継続は力なり、と思いチャチャチャとルンバを中心に、シャドーを何度も繰り返してステップを踏んだ。横笛もふき、本も読んだ。やはり、私が目指すものを成就するためには、もっと時間がほしい。ということは、慌てる必要はない。もっともっと元気で長生きすればいい、ということか。自分では今でも自慢の体力だと信じてはいるのだが。さて、どうなることやら。
 この世は、神のみぞ知る。

【きょうの一文・ことば】
 ……2013年はベストナイン、ゴールデン・グラブ賞とも中日の受賞者がなく寂しい限り。今年は心に残るような試合を、ファンにたくさん見せてほしいですね。=16日付中日スポーツ・ファンクラブ通信〈わたし会員で~す〉記事中で、中村則子さん(京都市東山区)
 「平田信です」。「きょうこの日を迎えるまで長い時間がかかり、被害者や遺族、社会に多大なるご迷惑をお掛けしたことをおわびします」=16日付中日夕刊〈父の死 真相知りたい 仮谷さん長男出廷へ 「迷惑をかけた」〉平田被告、おわびの言葉

【新聞テレビから】
☆『子どもたちの未来へ 2つの震災結ぶ〝歌の力〟=1995年1月17日には阪神淡路大震災が起きた』(16日夜、CBC〈NEWS23〉)
☆『オウム平田被告一部否認 仮谷さん拉致初公判』、『本田初ゴール ミラン移籍後初先発で』、『バレンティン容疑者保釈』、『エクアドル銃撃 当局が10人拘束』、『ゆるきゃら年賀状続々 「ひこにゃん」に1万3615通』(16日付、中日夕刊)
☆『地下鉄の忍者 ローマ 日本人すり逮捕』、『海自艦、右後方から接近 重体の2人死亡 乗船者が証言』(16日付、毎日夕刊)
☆『良縁照らす灯 飛騨で三寺まいり』、『スギ花粉飛散来月上旬から 東海地方』、『6年ぶりベア容認 経団連発表、春闘スタート』、『東電の再建計画認定 中間貯蔵施設国費1兆1000億円』、『釣り船船長が死亡 海自艦事故、直前に警笛』(16日付、中日朝刊)
☆『国際iPS=人工多能性幹細胞=バンク設立へ 日米英など 備蓄細胞を融通』、『海自艦左舷に死角か 釣り船との衝突場所 重体の船長死亡』(16日付、毎日朝刊)

一月十五日
 わが家に飾られた短冊形式、クリフトン・カートンのカレンダー
 

 名古屋市内、師匠宅での横笛の初げいこに挑んだ。

 毎日一度は自宅でふくよう努めている笛の音。ことしに入ってからは自分でも透明でとてもステキな音色だ、と内心で満足して聴き惚れるほどだったのだが…。きょうは一体、何が気に入らなかったのか。笛がなぜか私にダダをこねているようで、ふいても、ふいても音は掠れるばかり。おまけに時折、異様な音までが零れ出て、師匠を前に羞恥心でからだが真っ赤になるほどだった。
 私の哲学からいえば、本来横笛というものは自分で自分の心の内面に向かって奏でるものだ。静寂のなか、かぜと月明かりだけの中にただ一人、大気に浮かぶようにして立つか座るかして、それらのものに身も心も注ぎ、全てが同化し消え入るかの如く、ふくものだ、と思っている。
 だから、発表会なぞというものは、あまり好きではない。(あとで思い当たったのだが、この日は稽古の前に大須でミニぜんざい付きお雑煮を食べたことが、調子を狂わせる原因になったのかもしれない)

 とまれ、きょうはお稽古のあと、いつものように〈お年賀〉として、細いスタイルのクリフトン・カーフの墨絵カレンダー(佳風暦)をお師匠さんから頂いた。さっそく、自宅玄関口に飾らせていただいたが1月の文言は【今 楽しんでいるなら おる所も 楽し】と、なかなか味わい深い。

 1年という誰にも解らない魔物たちが、とうとう、またそれぞれの道を歩き始めた。私が〈とき〉という魔物を引っ張るのか。それとも運命的とも言える見えない〈とき〉が私を引っ張るのか。それは分からない。
 いずれにせよ、時を駆ける人間たちが、あちらでもこちらでも走り始めた。
        ×        ×
 JR北海道元社長の坂本真一相談役の遺体が北海道余市町の港で見つかった。不祥事続きの責任を感じての自殺とみられている。

【きょうの一文・ことば】
慰霊碑の先に広がる水俣の海青くして静かなりけり=天皇陛下
み遷(うつ)りの近き宮居に仕ふると瞳(ひとみ)静かに娘(こ)は言ひて発(た)つ=皇后さま
から松の針が零れる並木道みんな静かな暮しであつた(三枝昴之さん、選者)
ひとり住む母の暮しの静かなり父のセーター今日も着ており(群馬県 山口啓子さん、入選者)
=15日付中日夕刊、この日午前、皇居・宮殿「松の間」で行われた歌会始の儀の席上、詠み上げられた天皇、皇后両陛下と選者の各一首、入選者(10人)の歌の中から2首を
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【新聞テレビなど】
☆『バレンティ容疑者「家族と日本に」 その時何が…食い違う証言=(彼は)スーパーヒーローだけど、弱さもあるわ。人間だもの。プライバシーは大切にしてあげて―とは、妻の言』(15日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『「静」お題に歌会始 来年のお題は「本」』、『「若竜の力でV奪回を」 ナゴヤ球場、合同自主トレ開始』、『海自艦と釣り船衝突 広島沖 船長ら2人重体』、『自宅から23キロ先で不明の女児を保護 神奈川』(15日付、中日夕刊)
☆『仏大統領「つらい…」』『女優と密会記者会見で認める』、『露、米記者を追放 プーチン政権批判が理由か』『米国務省「失望した」』、『脱原発議員の配車拒否 お膝元敦賀のタクシー会社 「社員の指導不足」謝罪』、『トヨタ2年連続世界一 販売台数GMを上回る』『米株高を好感 東証大幅反発』、『787機胴体から白煙 成田空港 バッテリー改良後初』(15日付、毎日夕刊)
☆『米寿再審はまだか 名古屋、奥西死刑囚支援の声』、『近江商人ヘソクリ? 2000万円 長浜の旧家 たんすに小判』、『容疑者不正取引認識か マネーミュールで愛知県警』(15日付、中日朝刊)
☆『「経済回復を確実に」経団連会長に(元経団連副会長で東レ会長の)榊原氏選出』、『是枝監督、4月から早大教授に』、『主将と旗手決まる=ソチ五輪の日本選手団主将にスキー・ジャンプ男子の葛西紀明、旗手にカーリング女子の小笠原歩が選ばれた。』(15日付、毎日朝刊)

一月十四日
 妻と病院へ。術後、欠かさず続く定期的な受診のためである。いつものように特に問題はなく「このまま、様子を診ましょう」と担当医。

 きょうは未明から、昨日開かれた「熱砂」新年例会の席で同人から寄せられた2014年の抱負を、「熱砂」の新設コーナー〈WORLD WINDOW―世界の窓―〉に英語バージョンと日本語バージョンを並べて掲載するのに、辞書を手に延々と、結構な時間を費やした。
 この試みは「熱砂」の読者が徐々にでもいいので【世界の果て】にまですそ野を広げてくれたなら、との願いを込め思い切って拙い英語を駆使して実行に移した。この先、海外からと日本からの双方向の作品紹介も少しずつ増やしていけたら、と思う。さしあたっては英文の詩でも、随筆でも書いて積極的に自作を世界に発信しようという同志が出てこれば願ってもないことだ。
 かと言って、画面上方にある〝言語選択ボタン〟をクリックすれば日本語の文でも、ある程度は希望する各国語への翻訳も可能=ただ翻訳の完璧化となると、大いに限界がある=だけに、日本語の作品でも作者からの希望があれば、世界への発信も少しずつしていく、つもりである。

 初めての試みではあるが、あくまで自然体で、あまり無理しないで新設コーナーの有効活用を図っていきたい。
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 NHKニュースによれば、飛騨高山ではけさ、最低気温氷点下13・2度を記録。氷点下10度以上は8年ぶり、とのこと。福島県いわき市の愛宕神社できのう、新婚の花婿に冷水を浴びせ、防火と家内安全を祈願する祭り「水祝儀」が行われた―とは、中日新聞の本日付朝刊の〈通風筒〉。この世には、面白い祈願があるものである。
 神奈川県相模原市で小学5年生の女児が行方不明になったままで、神奈川県警はきょう写真を公開し、公開捜査に踏み切った。

【きょうの一文・ことば】「原発ゼロでも日本は発展できるというグループと、原発なくして日本は発展できないというグループの争いだ」=14日付中日夕刊〈細川氏、出馬を表明 都知事選、小泉氏が支援〉の記事中、小泉氏の今回都知事選の位置付けに関しての発言。細川氏は、記者団の原発についての質問に「国の存亡に関わる、と危機感をもっている」と述べた。

【新聞テレビから】
☆『「秘密保護」有識者会議座長に(読売新聞グループの)渡辺恒雄氏』、『(ポルトガル代表の)C・ロナウド 涙の受賞(FIFAバロンドール賞) 神がかり的勝負強さ』(14日夜、報道ステーション)
☆『〈クローズアップ現代〉増殖する〝ポエム〟?』(14日夜、NHK総合)
☆『寒気強烈 東海地方 氷点下の朝』、『細川氏、出馬を表明 都知事選、小泉氏が支援』『「細川氏応援したい」 河村・名古屋市長』、『バレンティン選手逮捕 米で妻を監禁、暴行容疑』『原発ゼロ「国を変えられる」 小泉氏が細川氏支援』、『「マネーミュール」摘発 愛知県警が全国初 ネットで依頼受け不正送金』『新手の資金洗浄』(14日付、中日夕刊)
☆『名古屋市で氷点下1・9度』、『米 原爆映画上映後押し ケネディ駐日大使強い関心 広島の小学校と米教会との交流描く』(14日付、毎日夕刊)
☆『チュニジア革命から3年 発端の町 失望感』、『バンコク封鎖11万人 デモ収束見通し立たず』『イラン核 米大統領進展歓迎』、『★G・グラス氏=ドイツを代表する作家で、ノーベル文学賞受賞者のギュンター・グラス氏=「小説引退」』、『ミラン本田 デビュー』(14日付、中日朝刊)
☆『世界から名詞が剥がれていく 若年性認知症の56歳 忘却もがく日々 スマホにメモ記憶再現』、『〈クローズアップ 2014年〉エジプトきょう国民投票 軍主導憲法の承認 確実シシ国防省信任問う』『宗教政党を禁止 人事への文民介入排除』、『全裸でベランダ放置 名古屋 母が6歳監禁致傷容疑』(14日付、毎日朝刊)

一月十三日
 成人の日。
 私たちの誇るウエブ文学同人誌「熱砂」同人の新年会を兼ねた例会が、きょう、JR名古屋駅近くの料理旅館「つちやホテル」でなごやかに行われた。今回は、五月に結婚する同人きっての若手、黒宮涼さんのお祝いも兼ねての会となった。
 この地方ならでは、名古屋コーチンの鍋をつついての会で、どの同人も新年への抱負=本紙「熱砂」の【世界の窓】欄に掲載=を語りながら新たな意気込みが感じられる有意義なひとときに。楽しい時間は、アッというまに過ぎ去った。

 席上、人生の新しいスタート点に立つ黒宮さんに対し同人一人ひとりが【はなむけの言葉】を送ったが〈人生は旅で、いつも始まりだ〉〈早く、いいこを生んでお母さんたちを喜ばせてあげてネ〉〈何より健康に気をつけ、書き続けること〉〈互いに助け合って新しい道を歩んでほしい〉などの声に黒宮さんは感激の面持ちだった。
 この席では「熱砂」自慢とも言える次回テーマエッセイについても話し合ったが、次回のテーマは二児の母としても頑張る山の杜伊吹さん提案による【あの人】にすることで全員一致。最後に、同人を代表して山の杜さんから黒宮涼さんに花束と、はなむけの言葉が書かれた色紙が渡され、黒宮さんは「ありがとう」と感激した様子だった。

【きょうの一文】「まちがっているのは、今の、暴力団に対する法の姿勢です。こんな封じこめかたをつづけたら、暴力団はますますカメレオンのようになっていってしまう。カタギと区別がつかない、隠れ極道が増えるだけだ。数字上、暴力団犯罪は減るでしょうが、犯罪の数は増えるだけです。…」=13日付中日朝刊、連載小説〈雨の狩人(大沢在昌)〉中、刑事谷神の言葉

【新聞テレビから】
☆『樹氷に酔いしれ 御在所岳』、『辺野古めぐり現新対決 名護市長選が告示』、『星城(愛知)連続3冠 高校バレー』、『友人の遺影抱き復興へ誓い新た 陸前高田で成人式』『「亡き母の日記に励まされた」阪神大震災遺児家族を思い手紙』、『五輪組織委会長 森元首相が受諾』、『首相の靖国参拝 台湾総統「失望」』、『尖閣領海に中国船』、『★猪木氏きょう平壌入り=張成沢(チャン・ソンタク)元国防副委員長の処刑後は初めて』(13日付、中日朝刊)
☆『晴れやか成人式 東海3県で11万人』、『名護市長選「辺野古」で一騎打ち 末松・稲嶺氏が届け出』、『硬軟両様の戦略家 シャロン氏=11日に85歳で死去。イスラエルの元首相。対パレスチナ強硬派で知られた。首相として初めて公式にパレスチナ国家樹立を受け入れた=死去 称賛と非難、交錯』、『イラク「駐留英軍が虐待1000件超」人権団体など 国際刑事裁へ告発』(13日付、毎日朝刊)

一月十二日
 昨年からことしにかけ寄せられた同人誌の数々
 

 「詩誌 環 第147号」はじめ、「弦 第94号」、「文芸きなり№77」、「北斗十二月號(第603号)」「北斗一・二月合併號(第604号)」、「文芸同人誌 じゅん文学 2014/1 №78」「№64 峠 2014峠の会」、関西を代表する詩誌「詩遊№38、39、40」……
 昨年からことしにかけて。中部圏を中心に各地の同人誌が相次いで私の元に寄せられ、恐縮している。それぞれに、個性を発揮した貴重な同人誌ばかりだ。

 ただ、昨年の夏以降、ここ半年ほどは自作の執筆など創作活動に追われていたこともあり、なかなか頁を開く余裕もなかったが、きょうになり、やっと1冊1冊を拝見させていただいた。今後、関心のある作品は時間の許す限り一作でも多く読ませて頂き、出来れば私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」紙上でも紹介させていただけたら、と思っている。
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 このところは昨秋から本紙・ウエブ文学同人誌「熱砂」の【伊神権太作品集】紙上で公開済みの〈カトマンズの恋〉の英訳化に時間を割いてきたが、きょうまでに、やっと半分を終えた。和英、英和辞典を傍らに置いての難行苦行といってよく、この英訳化は世界の人々にも〈カトマンズの恋〉を読んでほしい一心で進めている。英訳化したあと、どうするかは目下、検討中である。

【きょうの一文・ことば】
……私が一番惹かれたのは氏の人生だった。家族関係や経歴を調べたり、直接的にお訊きしているうちに、氏の人生は連城三紀彦という主人公の、苦悩に満ちた小説そのものだと思った。三十六歳での直木賞受賞。人気流行作家でありながら三十八歳で得度し、生涯独身を通した作家。再婚だった父親。心を病んだ姉の存在。氏は十年余も一人で母親を介護した。数々の華麗な作品を生み出しながら、じつに献身的で無私無欲の人だった。(二〇一三年十月三十日記)戸田鎮子=『じゅん文学 14年1月 第78号〈編集室の窓〉』より
「お経よりも人の感情を引き出せるんです」「念仏を唱えるだけでは命は救えない」「生きる意味を考える歌を歌い続けたい」=12日付中日朝刊〈子の命思いシャンソン 一宮の住職「念仏だけでは救えない」〉の記事中、シャンソンを始めて13年の愛知県一宮市内の住職中野見夫(みるお)さん、74歳

【新聞テレビから】
☆『「7ドルの絵」は盗品ルノワール 米裁判所、返還命じる』、『95歳から2300万円 警察官を装い詐取』、『重文「白天目」500年ぶり再現 多治見・青山さん 苦心35年技法解明』、『41歳葛西V スキー・ジャンプW杯史上最年長』、『畑の男性遺体自殺か 岐阜 失血死、抵抗の跡なし』(12日付、中日朝刊)
☆『認知症115人鉄道事故死 05年度から8年間 遺族に賠償請求も 高齢化社会の課題に 「保険会社に相談を」』、『吉田文憲さん「生誕」に高見順賞』、『「かるたクイーン」 楠木六段が10連覇』

一月十一日
 女優の淡路恵子(あわじ・けいこ)さんが、食道がんのため東京都内の病院で死去。80歳だった。
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 辺野古沖埋め立てを承認した沖縄知事の辞職要求を県議会が決議。名護市長選は一騎打ちで地域も二分か。基地めぐり南は対立の熱い風吹く。(11日付毎日夕刊・近事片々から)
 やはり、沖縄県民は仲井真弘多知事を許してはいない。
 昨夜遅く、先に普天間から辺野古移設のための埋め立てにゴーサインを出した仲井間知事に対して「県外移設を求める公約に違反している」と反発した沖縄県議会の本会議が開かれ、同知事に辞職を求める決議を採択した。埋め立てにゴーサインを出したということは、仲井間知事が国家権力側についたと見てよく、沖縄県民の感情としては、とても容認できるものではない。だから反発が出るのは当然だ、といっていい。
 仲井真知事は可決後「極めて遺憾だ。今後とも基地負担軽減や沖縄振興といった公約の実現にまい進する」とのコメントを発表、辞任する考えのないことを明らかにしている。これにより、来月開会予定の定例議会で重要案件の審議が滞る可能性も出てきた。
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 東日本大震災から丸二年十カ月、被災地では帰らぬ人の霊を悼み、黙とうする姿が目立った。このうち宮城県毛仙沼の海岸では、今なお行方が分からない二百三十六人を求めて大規模な捜索活動が繰り広げられた。
 このほか、きょうは、各地とも厳しい冷え込みとなり、正午のNHKニュースは「雪崩や落雪などに注意するように」と盛んに呼びかけていた。この日の最低気温は札幌がマイナス8・1度、水戸同5・6度、仙台同3・8度。寒気は、ここしばらく続くという。

【きょうの一文・ことば】
 …… 
 親鸞は唇をかんだ。
「わたしが不安に思うのは、そこなのだよ。念仏は、わたしごころを捨てるところからはじまる。一心無私(いっしんむし)の道なのだ。それができぬ自分と思い知ったところに、他力(たりき)の光がみえてくる。そのことがはたして、あの善鸞にはわかっているのだろうか」=11日付中日〈親鸞完結篇 189(作・五木寛之)〉中、親鸞の言葉
「殿、ご乱心」=11日付中日朝刊、細川護熙元首相が東京都知事選への立候補を検討していることに対して。閣議後の記者会見で。甘利経済再生担当相の言葉

【新聞テレビから】
☆『〈カルチャーラジオ 詩歌を楽しむ〉藤原流万葉集』(11日午前、NHKラジオ第二)『戦後史証言・日本人は何をめざしてきたのか⑥三陸・田老▽大津波』(11日夜、NHKEテレ)
☆『仏大統領、密会?=オランダ大統領と仏女優ジュリー・ガイエさん』、『大須 部品なしでも直します 76歳 古家電の達人』、『小泉元首相宅に33歳の女が侵入』、『高梨14勝目女子最多に ジャンプW杯』(11日付、中日夕刊)
☆『さようならボーイング747 3月退役 あす大阪で記念行事』、『太陽系外惑星鮮明に チリの天文台 初めて撮影』、『三菱マテリアル 熱交換器近くに発電機 ふた開けた際、引火か』『社長、遺族に謝罪』(11日付、毎日夕刊)
☆『谷川九段A級陥落 将棋順位戦、在籍32期連続』『天才51歳の試練』、『〈二月二十一日 ある死刑囚の記録 9〉殺人者からの手紙』、『友人ら「逃げるのやめろ」 杉本容疑者、説得応じず』、『血ついた包丁畑に 岐阜の事件 男性遺体近く』(11日付、中日朝刊)
☆『細川元首相出馬へ 都知事選「原発ゼロ」争点』(11日付、毎日朝刊)

一月十日
「幸せの花咲く年になりますように願っています マンサニージョの恋、楽しく読みました 又 次々と書いてくださいね ますますうまくなるよう願っています」 
 年賀状もほぼ出尽くした感があるが、きょうになって、一昨年の第76回ピースボートによる地球一周の船旅でご一緒した愛媛県内の女性から思いがけず賀状を頂いた。
 私の著書を読んでくださっており、〝楽しく読みました 次々と書いてくださいね〟の言葉には感激、書くことへの意欲をあらたにした。この本は昨春に出版して以降、これまでに読者から感想が述べられた手紙が私のもとに百通以上寄せられた。それだけに、あらためてこの場を借りてこれら全ての方々にお礼を述べたい。わざわざ1冊買って読んで頂けるということは大変、有り難いことである。

 そればかりか、きょうは、かつて全国最年少署長として愛知県下の警察署(小牧署長)にも在任されたことがある広畑史朗さん(元福岡県警本部長など)からも「寒中御見舞」をいただいた。
 昨年八月に奥様の母が亡くなり新年の賀詞は控えさせていただいた、との丁重な言葉に続き「他方七月 長女夫婦に娘が誕生しました 両親双方の初孫ゆえ 四人の爺婆はみどり児を囲み 目じりをさげ放しです…」と悲しみと喜びが生き映しの胸が熱くなる文面で、当時まだ二十代だった署長の笑顔が目の前に大きく浮かんだ。
 そればかりか、広畑さんは私の本「マンサニージョの恋」をアマゾンで求めて読んでくださっており、この部分だけは手書きで「御著書は愛蔵すべきなのでしょうが、あえて地区センター図書館に寄贈しました。多くの人たちに読んでもらいたいと思いましたので.」と付記されていた。私は、この下りに最敬礼し、思わず「ヒロハタさん!」と言って頭を下げていた。

【きょうの一文・ことば】
「往く人あれば授かる命あり 時の流れゆくことを感じながら 甲午きのえうまの今年も 倦まず弛まず 一歩づつあゆみ 一段づつ登り続けていきたいものです 皆様の変わらぬご健勝ご多幸を念じています 平成二十六年 新春」=広畑史朗さん「寒中御見舞」から抜粋
「もう逃げません。ここ(川)から出してください」=10日付毎日朝刊〈川崎の逃走 容疑者逮捕 神奈川県警46時間後、横浜で〉〈川の中「疲れました」〉の記事中、逃走した杉本容疑者
「今日はいつもと違う現場に行くんだ」(故豊田裕久さん)「いつもは何も言わずに出掛けるのに、(お父さんは)何で今日に限ってそんなことを言ったんだろう」(豊田さんの中学生の三女)。=10日付中日朝刊〈激しい爆風 白煙と炎 四日市の工場作業員ら倒れる〉〈子煩悩な父 犠牲の豊田さん〉の記事中、犠牲者の生前の声と遺児の言葉
 「死体、見てみたいですよ。もう動かない人間を見てみたい。人生を終えたかたまり」=10日付毎日夕刊、小説〈あなたが消えた夜に 6〉中村文則

【新聞テレビから】
☆『伝え続ける宮城・山元町の臨時災害FM「りんごラジオ」』、『調査データでルール違反か 国のアルツハイマー病研究』(10日付、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『凍りついたカモ…東海冷え込み』、『カストロ氏 公の場に姿 9カ月ぶり』、『〈東海の文学風土記 三田村博史50〉戦後初の芥川賞小谷剛』、『森本哲郎さん死去 88歳 評論家、文明批評』、『畑に男性遺体、刺し傷 岐阜、殺人事件で捜査』(10日付、中日夕刊)
☆『今年の福男は元甲子園球児 西宮神社』、『日馬富士が休場 初場所左足首痛が悪化』、『四日市爆発 作業マニュアルなし 熱交換器 素手で安全確認』『原因解明に時間必要』、『中国輸出5年連続世界一 対日貿易2年連続減』(10日付、毎日夕刊)
☆『経団連会長に榊原氏 東レ会長』、『川崎から逃走の容疑者 携帯位置情報で特定』、『オウム平田被告の裁判員10人を選任』(10日付、中日朝刊)
☆『光るヒノキの升 大垣のメーカー LED仕込む 傾けると内側が光る「光枡」』、『「穏健な保守」結集を 野田前首相 野党再編巡り』、『■昨年の殺人、戦後初めて1000件下回る(939件)』(10日付、毎日朝刊)

一月九日
 午後。横浜地検川崎支部から逃走していた杉本裕太容疑者(20)の身柄を神奈川県警が横浜市内で確保した、との速報に続き、今度は四日市市の三菱マテリアル四日市工場で爆発があり、死傷者が出ているもよう―とのニュースが、いずれも中日新聞の中日プラスから私のパソコン画面に飛び込んできた。
 いつも思う。このところ大ニュースの速報は中日プラスが一番早くて正しい。四日市の爆発の方は、その後、水素爆発で五人の死亡が判明。十二人が重軽傷を負ったという。
        ×        ×

 きょうは木曜日。
 社交ダンスのレッスンの日で仲間たちと先生を囲み、ことしの踊り初めとなった。私もそうだったが皆さん、正月中のブランクも手伝い慣れるまで少し時間がかかった。でも、ステップを踏むほどに調子が戻り「これなら、いけそうだ」と自信が出てきたことも事実だ。
 ただジルバのストップ・アンド・ゴーばかりは、なかなか勘が戻らず、元に戻らなくて苦労した。しばらく、シャドーでステップを繰り返す必要がありそうだ。何はともあれ、手こずったジルバのあとはタンゴ、ワルツ、ルンバ、チャチャチャと、まずは無難にこなし先生からは「ゴンタさん。ほんとによく頑張ったわね」と励まされ悪い気はしなかった。

 毎日新聞〈雑記帳〉によれば、富士山の世界遺産登録で、江戸時代に隆盛した山岳信仰の歴史を伝える山梨県富士吉田市の御師街(おしまち)がにぎわい、ガイドツアー参加者が倍増している、という。毎日と言えば、ことしから夕刊小説として始まった中村文則さんの連載〈あなたが消えた夜に〉がたまたま目に入ってきたこともあり、昨日付から読み始めた。
 私は中日の小説3本は朝夕刊とも欠かさず読み、毎日楽しみにしているが、この〈あなたが消えた夜に〉、少し読んだだけだが面白そうだ。滅法読ませてくれている中日朝刊の大沢在昌さんの「雨の狩人」にこの先、どこまで肉薄し書き切ってくるか。楽しみである。

【きょうの一文・ことば】「文字は自分の中から毎日、毎分、毎秒あふれている。歩いてる時とかベッドの中とかで呼吸、あるいは心臓が脈打つみたいに」=9日付中日夕刊文化面『〈作家が生まれる時 それぞれの道5〉路上から 鳥居さん 絶望の先あふれる言葉』『弱い人に寄り添いたい』の記事中、本名も年齢も住所も明かせない路上文学者鳥居さんのことば(鳥居さんは昨年、掌編小説「エンドレス・シュガーレス・ホーム」で第3回路上文学賞を受賞)

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉北朝鮮・粛清の内実は』(9日夜、NHK総合テレビ)
☆『岡崎朋美42才 母として目指した五輪 挑戦し続ける人生』(9日夜、中京テレビ〈報道ステーション〉)
☆『一見さん、来まっし 金沢のお茶屋 ホテルが仲介』、『細川元首相が出馬検討 都知事選、脱原発公約に』、『逃走の容疑者逮捕 47時間ぶり、横浜で発見』(9日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉スペイン 江元主席に逮捕状 人道より対中配慮?』『慌てて法改正 元チベット人の告発認めず』、『バルサルタン(降圧剤、商品名ディオバン) 厚労省ノ社(製薬会社ノバルティスファーマ)を告発 薬事法違反容疑 データ操作、広告』、『アフリカ系1万人デモ イスラエル 難民認定求め』、『外国人入国1125万人 過去最多 円安、ビザ緩和で』(9日付、毎日夕刊)
☆『減税解党・連携 維新に提案』『河村代表 松井氏は合流要求』、『泳ぐダイオウイカ捕った 荒海や佐渡に横たう4㍍』(9日付、中日朝刊)
☆『本田「わくわく」ミラン入団会見』(9日付、毎日朝刊)

一月八日
―久しぶりの冷たい雨ですね。と云ってもアメリカ東部では氷点下42度まで下がり20人もの人々が亡くなられたとか、異常気象もここまで来ると恐怖ですね。しかし悠久の地球の歴史からみるといづれ氷河期を迎える訳ですからそれ程騒ぐ程の事では無いかも知れません。……

 知人から、こんなメールを頂き、このところ米国で続いている記録的大寒波の凄まじさを思い知った。これだけの寒波に襲われているのに。一方では地球温暖化が進んでいるとは。矛盾しているようで私には、よく分からない。自然のなせるわざには人間の科学力にも限界がある。そんな気がしてならない。
        ×        ×

 昨夜遅くから今朝にかけ、私が昨春出版した連作長編小説「マンサニージョの恋」三部作の中の〈マンサニージョの恋―女たちの船上ララバイ〉を繰り返し読み直してみた。この本は、全国各地から多くの反響が私の元に寄せられ嬉しく思っている。
 そこで次作を書くに当たって、私が信頼を寄せる、ある女性作家の指摘を頭に、この作品のよい点と悪い点を頭にたたきこんでおきたかったからである。
 いずれにせよ、彼女の言う「余分なものはカットし何を書きたいかをしっかり定め、大胆に。思い切って描写すること」の大切さはその通りだ。「迷う心があるならあるで、迷いばかりを書くのもいい」とも付け足されたが十分に分かる。今後に生かしたい。

 北朝鮮。
 きょうは金正恩第一書記の31歳の誕生日。平壌市内では、これまでのような派手な祝賀行事は無く、静かな誕生日となった。ただ元NBAの大物プレーヤー、デニス・ロッドマン氏ら米国バスケット選手が金第一書記の目の前で北朝鮮チームとの親善試合を実施、ハッピー・バースディ・トゥー・ユーを歌って祝福したという。
 金第一書記の国際社会に対しての姿勢の一端が見られた。これはこれで友好の実が上がっていいことだと思う。

【きょうの一文・ことば】「両足の親指で地面をつかんで打て」「速い球を打つには力じゃない。力を抜いて速さで勝負しろ」「大根斬りと言われていいから上からたたけ」=8日付中日スポーツ〈常識破りの落合GM指導「オレはユニホーム着てない。(野球)協約は全部確認している」〉の記事中、落合GMの言葉
 「警察を呼んでくれ。凍えて死にそうだ」=8日付中日夕刊〈「寒過ぎる…」脱獄囚自首☃米、ハワイ含め全州氷点下☃〉の記事中、脱獄者(この受刑者は破れたジーンズと薄いシャツを着ているだけだった、という)の声
 「1人の子ども、1人の先生、1冊の本、1つのペンが世界を変えることが出来ます」「国全体を変えたい。だから私は政治家になりたい。早くパキスタンに戻って人々の力になりたい」「すべてのこどもたちが学校に通うのを見てみたい」(世界で教育を受けていないこどもは5700万人)=8日夜NHK総合『〈クローズアップ現代〉マララさん独占インタビュー・不屈の少女の素顔』の番組中、16歳のマララ・ユスフザイさんの言葉

【新聞テレビから】
☆『普天間 即時・無条件返還を 米識者ら移設反対声明』、『都知事選出馬 舛添氏が表明』、『「夫失い悲しみしか…」 エクアドル銃撃 重傷の妻』(8日付、中日夕刊)
☆『〈特集ワイド・100歳の贈り物③〉大人の社会って、不合理なことが道理らしくとおっているものなのね。 「キューポラのある街」早船ちよさん(享年91) 人間の痛みを知る』、『陸前高田へ通う被災地支援バス、映画化へ 「求められる限り続ける」』、『容疑者逃走 県警4000人厳戒態勢 川崎 児童、保護者と登校』(8日付、毎日夕刊)
☆『アルカイダ系活発化で緊張 シリア、イラク混乱の中』、『痛風筒◇…京都市内の花街、祇園甲部や宮川町で七日、芸姑と舞妓の仕事始めに当たる「始業式」があり、正月用の稲穂のかんざしで正装した芸妓や舞妓が「おめでとうさんどす」と互いに新年のあいさつを交わした……』、『朝井リョウさんに初の「町民栄誉賞」 出身地の岐阜・垂井』、『やしきたかじんさん死去 64歳、「関西の視聴率男」 視聴者の怒り代弁』、『地検から容疑者逃走 川崎支部 集団強姦、接見中に』(8日付、中日朝刊)
☆『大垣の小中で「ふるさと科」 地域の歴史・文化学ぼう (20)15年度から 独自テキストを使い』、『年末年始の中部国際空港 外国人出入国者18%増 円安、ビザ緩和影響』(8日付、毎日朝刊)

一月七日
 七草粥の日。
 この日は遠い昔、雪の降り積もった日に実家で妹が生まれた。母親の異変に気付いた、三歳の私が兄と一緒に何度も転びながら雪道をかけ、急を知らせに近くのホンヤ(本家)にまで走った記憶がある。
 その妹も今では立派な税理士さんである。

 七草粥とは対極の話になってしまうが。
 きょうの中日スポーツ1面トップ記事によれば、名古屋市の中日ビルで昨日あった仕事始めの年賀式で白井文吾オーナーが挨拶に立ち、ドラゴンズの覇権奪回に向け、体力・知力・気力の「3力」を養うように厳命した、という。これは、どの世界にもあてはまる。金言である。
 ただ、記事にある【竜戦士よ、肉食系選手となれ―】の肉食系になれ、については私の場合、当てはまらない。おそらくオーナーは、肉を食べて勢いをつけ相手チームを悉く食いつぶしてしまう、ガブリ=ドラゴンズ公式ファンクラブのマスコットキャラクター=の精神を忘れず、怒涛のド迫力で敵をコテンパンにやっつけろと言いたかったに違いない。
 やっつけるためには当然体力をつけなければならない。だから、肉を食べ栄養を摂れ、と敢えて「肉食」にこだわった。そんな気がする。

 各報道によれば、アメリカが記録的な大寒波に襲われている。
 場所によっては都市機能がマヒする事態だそうだ。シカゴ西部では500人以上が3両の車両車内で動けないまま夜を過ごしたという。ミネソタ州では公立学校が閉鎖、シカゴでマイナス23度、ニューヨークでも同13度を記録、北極の寒気が南下してきているためで、これから日本への影響も十分に心配される。ひとごとではない、と報じている。

 このほか、名古屋を代表する敷島製パンの銘菓「なごやん」が異臭騒ぎで44万5千個自主回収される、など。この社会のあちこちで、ことしも泡のような人生いろいろ劇が始まった。

【きょうの一文・言葉】「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり」―相場の格言では、辰年・巳年に株価が上昇し、今年のえとである「午」年は株価が値下がりするとされている。「10年前後の景気の改善、悪化のサイクルに当てはまる」(アナリスト)という。=7日付毎日朝刊の〈相場格言、今年は〉から
 
 【新聞テレビから】
☆『健康願い七草がゆ 豊田・足助』、『再会に笑顔 小中学校で始業式』、『猪瀬前都知事を捜査へ 東京地検 5000万円問題 告発受理』、『東証続落一時1万5800円割れ』、『FRB(米連邦準備制度理事会)議長 イエレン氏承認』、『アフガンで8歳少女自爆テロ未遂で拘束』(7日付、中日夕刊)
☆『〈チェック 三省堂国語辞典改訂〉ことばの鏡 脱・男目線 用例の「7美人」消え』、『ベルリンの壁跡地 日本の桜満開』、『個人情報保護委 看板設置式行う』(7日付、毎日夕刊)
☆『欠ける熊野古道 崩落危機の石畳撤去■世界遺産縮小も』、『体調不良など200人超 農薬問題 32都道府県に拡大』『中部6県は39人症状』『新幹線最多43万人 有楽町火災の翌日』(7日付、中日朝刊)
☆『縁起物競い花奪い祭り 郡上・白鳥』、『16万光年かなた輝くチリ』、『東証大発会382円安 市場強気に「株高」消費増税、新興国失速…』(7日付、毎朝刊日)

一月六日
 東京都知事選に元日弁連会長の宇都宮健児氏が立候補を表明。夜に入り、民主党が元総理の細川氏に出馬を打診したらしい、とのニュースが一部に流れたようだが、当の本人がその意思は全くない旨表明したという。
 いずれにせよ、東京都知事選は日本中が見守るなか、誰が都知事選に打って出るか、がこのところ最大の関心事になっている。

【きょうの一文・ことば】エコな走り、なかなかそういう選手いなくて。ホバークラフトのような滑りですね。=5日夜、『メ~テレ〈報道ステーション〉独自の滑りでメダル獲得へ ノルディック複合・渡部暁斗
 「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」=6日付中日朝刊生活面〈田中正造の活動に学ぶ 足尾鉱毒、被害の背景に国策 原発問題探るヒントも〉の記事中、正造が晩年に残した言葉

【新聞テレビから】
☆『農薬混入どこで? 深まる謎』『農薬「マラチオン」 特徴は 混入量は』(6日夜、NHK総合)
☆『首相が伊勢神宮参拝』『新たな思い筆に乗せて 熱田神宮で書き初め』、『景気弾め昇れ 名証で大発会』『東証400円超下げ 大発会一時1万6000円割れ』、『駆動 仕事始め』、『画業ひもとく「点と線」 浅野弥衛 鈴鹿の油彩は「最初期」』、『本田 低迷ミランの軸に 攻撃の起爆剤 監督期待』(6日付、中日夕刊)
☆『参院議員 平均資産3770万円 昨年当選 トップは渡辺美氏』(6日付、毎日夕刊)
☆『雪の町 火から守れ 高山・出初め式』、『〈通風筒〉◇…三毛猫「たま」が駅長を務める和歌山電鉄貴志川線の貴志駅(和歌山県紀の川市)で五日、たまの駅長就任七周年を祝う式典が開かれ、ファン百五十人が詰めかけた』、『新幹線は*ハイライト*カラー 速く、新しく―旧国鉄秘話』、『御殿障壁画常設展示へ 名古屋城重文、新施設に』(6日付、中日朝刊)
☆『避難賠償返還 東電、社員家族にも請求 一家3000万円の例も』、『競り声高らか 名古屋で初市=名古屋市熱田区の市中央卸売市場。マグロの入荷は昨年より101本少ない928本。最高値を付けたのは24万5000円(1㌔当たり3500円)』(6日付、毎日朝刊)

一月六日
 東京都知事選に元日弁連会長の宇都宮健児氏が立候補を表明。夜に入り、民主党が元総理の細川氏に出馬を打診したらしい、とのニュースが一部に流れたようだが、当の本人がその意思は全くない旨表明したという。
いずれにせよ、東京都知事選は日本中が見守るなか、誰が都知事選に打って出るか、がこのところ最大の関心事になっている。

【きょうの一文・ことば】エコな走り、なかなかそういう選手いなくて。ホバークラフトのような滑りですね。=5日夜、『メ~テレ〈報道ステーション〉独自の滑りでメダル獲得へ ノルディック複合・渡部暁斗
  「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」=6日付中日朝刊生活面〈田中正造の活動に学ぶ 足尾鉱毒、被害の背景に国策 原発問題探るヒントも〉の記事中、正造が晩年に残した言葉

【新聞テレビから】
☆『農薬混入どこで? 深まる謎』『農薬「マラチオン」 特徴は 混入量は』(6日夜、NHK総合)
☆『首相が伊勢神宮参拝』『新たな思い筆に乗せて 熱田神宮で書き初め』、『景気弾め昇れ 名証で大発会』『東証400円超下げ 大発会一時1万6000円割れ』、『駆動 仕事始め』、『画業ひもとく「点と線」 浅野弥衛 鈴鹿の油彩は「最初期」』、『本田 低迷ミランの軸に 攻撃の起爆剤 監督期待』(6日付、中日夕刊)
☆『参院議員 平均資産3770万円 昨年当選 トップは渡辺美氏』(6日付、毎日夕刊)
☆『雪の町 火から守れ 高山・出初め式』、『〈通風筒〉◇…三毛猫「たま」が駅長を務める和歌山電鉄貴志川線の貴志駅(和歌山県紀の川市)で五日、たまの駅長就任七周年を祝う式典が開かれ、ファン百五十人が詰めかけた』、『新幹線は*ハイライト*カラー 速く、新しく―旧国鉄秘話』、『御殿障壁画常設展示へ 名古屋城重文、新施設に』(6日付、中日朝刊)
☆『避難賠償返還 東電、社員家族にも請求 一家3000万円の例も』、『競り声高らか 名古屋で初市=名古屋市熱田区の市中央卸売市場。マグロの入荷は昨年より101本少ない928本。最高値を付けたのは24万5000円(1㌔当たり3500円)』(6日付、毎日朝刊)

一月五日
 小寒。寒の入り。
 日曜日ではあるが、きのう、きょうと私なりにことしの文筆生活のこれからの、あらかたのスケジュールを私なりのコンテとして組み立ててみたり、先に本欄でも公開済みである「カトマンズの恋」の英訳化を再開する―など結構、忙しい一日だった。

 世の中が2014年、即ち平成26年になり、まもなく五日が過ぎようとしている。

 東京の築地市場では恒例の黒マグロの初競りがあり、昨年と同じ築地のすし店主が一本736万円でせり落とした。ことしは中国からの競争相手が初競りに加わらなかったことで昨年記録した過去最高の落札値1億5540万円から比べると、値段も大幅にダウン。
 この値には「少し寂しい気がした」と言う声も多かったが「昨年など高過ぎて、もう魚の値段とは言えなかった。これが、本来の値段です。」と歓迎する向きも多かったようだ。私に言わせれば「それでも、やっぱり、まだ高い気がする」のである。

 夜。長男夫妻からお正月に我が家で撮った母を囲んでの写真の数々が、メールで一挙に送られてきた。手づくりのおせち料理を前に談笑する構図で、一枚一枚が味わい深く、とてもなごやかなカットばかりだった。さすがはわが子。会心作だ、と言ってよい。

【きょうの一文・ことば】たとえ傷つき心で泣いていても、まわりに笑顔を届けつづけた、やなせたかし。……あなたこそがアンパンマンです。=5日夜、NHKスペシャル「アンパンマンの夢」のなかで。漫画家里中満智子さんのことば

【新聞テレビなど】
☆『新・軍師官兵衛「生き残りの掟~戦国乱世を駆けた天才軍師その青春の日々」(5日夜、NHK総合)
☆『〈サンデー版世界と日本大図解シリーズ №1128〉ことしの干支(えと)馬』(5日夜、中日サンデー版)
☆『福よ、この手に 熱田神宮で初えびす』、『〈通風筒〉◇…平安時代に貴族の間で盛んだった蹴鞠を奉納する恒例の「蹴鞠初め」が四日、京都市の下鴨神社であった。』、『東京五輪で車の未来図 トヨタ新チーム始動へ』『高速自動走行 燃料電池車 進化証明 絶好の舞台』、『〈この人〉本紙サンデー版「300文字小説賞」で最優秀 野田充男さん(56)』(5日付、中日朝刊)
☆『Uターンピーク 渋滞は例年並み』、『新婚夫婦死傷 所持品全て奪われる エクアドル 強盗殺人容疑で捜査』、『「突然、炎が上がり吹き飛んだ」 (昨年2月の)エジプト気球墜落事故 操縦士、遺族に謝罪』(5日付、毎日朝刊)

一月四日
 お正月が、人それぞれの思いを乗せてアッという間に遠ざかっていく。
 人生いろいろ、正月の過ごし方だって、それぞれ。いろいろだ。それで良い。ことしは今日が土曜休みのため始動は六日から、ということになる。

 土曜日とはいえ、舞があす新年俳句の会がある、ということで、さっそく、ことし最初の買い出しに二人で出かけた。まずヘルスセンターへ行き猫缶に猫砂、トイレットペーパー…と、いつもの手順で買い求めた。次に市内の大型ショッピングセンターへ。店内で買い物中、案の定、舞を見失い全域を捜しにさがしやっと見つけたが、これは、はるか昔、志摩半島にいたころから毎度のこと。姿をくらまし、私を心配させるのを、どこか楽しんでいる―というか。それともゲーム感覚なのか。困ったものである。
 ということは、いつまでたっても、幼児性があるということか。今では「まぁっ、いいか。楽しませておけば」と観念している。それにしても店内を捜しまわった揚句、疲れ果てているところへ「どこへ行ってたのよ」と目の前に現れる、そういう悪さは、そろそろやめてほしいのだが…。こちらは、もはや他人も憐れむ高齢者なのだ。

【きょうの一文・ことば】妻と二人暮らしの私の元に市役所から「後期高齢者医療被保険者証」が送られてきた。/「とうとう来たか」と思うと、ため息が出た。……/妻に「よみの国から招待状が届いた」と言うと、妻は「縁起でもない。長寿大学の入学証書と思えば気持ちも若返るわ」と言い、「前向きに生きることが何より大切」と言い切った。=4日付中日朝刊生活面『〈くらしの作文〉、後期高齢者』のなかで南晃さん(岐阜県高山市、75歳)
 落語には人生がある。と、いきなり言い出しては……/ここは一歩退(ひ)いて、落語にも人生はある、と言っておこうか。=4日付中日朝刊文化欄〈落語人生劇場 「昭和の大名人・志ん生 若き日の逆境 芸の糧に〉で京須偕充(きょうす・ともみつ)さん
 40年、我々の生活は豊かになったけれど、その代償はあまりに大きい=4日夜NHKEテレ〈戦後史証言・日本人は何をめざしてきたのか〉福島・浜通り▽原発と生きた町双葉・大熊

【新聞テレビから】
☆『岩合・世界ネコ歩き 田園の南仏』(4日夜、NHKBSプレミアム)
☆『掛け声響くマグロ初市 那智勝浦』、『邦人夫妻撃たれ死傷 エクアドル、新婚旅行中』(4日付、中日夕刊)
☆『午年に誓う再起 南相馬』(4日付、毎日夕刊)
☆『〈ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子=ロシア・チャイコフスキー〉高梨開幕4連勝 通算13勝目 最多サラに並ぶ』、『新幹線運休31万人影響 沿線火災Uターン直撃』『正月休みぐったり 荷物抱え新幹線待ち』『異例の「品川折り返し」消火長引き』『帰宅難民に列車ホテル 名駅でグリーン車3両開放=「疲れた。朝の火事で、こんな深夜まで新幹線が遅れるのか」(乗客の言葉)』、『笠松で民家焼く 放火か、心中一家宅』、『三島63年に最終候補 ノーベル賞 技巧的な才能に注目』、『〈訃報〉三井葉子さん=2日、肝不全のため大阪府八尾市内で死去。78歳。99年、「草のような文字」で詩歌文学館賞を受賞』(4日付、中日朝刊)
☆『伊勢萬歳で初笑い 本家・おかげ横丁』、『メダカの「恋心スケッチ」 知らぬ彼よりそばのあなた』、『〈訃報〉海原しおりさん58歳=漫才師。3日、脳腫瘍のため死去』

一月三日
 中日新聞の中日プラスで、正月早々、わがパソコンにポロロンとこ気味よい音とともに入ってきたニュース。
 それによれば、新春恒例の第90回東京箱根間往復大学駅伝最終日がきょう、神奈川県箱根町~東京・大手町まで5区間、109・9キロの復路が行われ、前回2位の東洋大が2年ぶり4度目の総合優勝を果たした。

 けさの新聞各紙によれば、北朝鮮の金正恩第1書記が一日、ことしの国政方針を発表。〝自らの指導の絶対視〟を認め、米国などを批判する一方で「北南間の関係改善のための雰囲気を整えるべきだ」とも述べ、南北対話への意欲を見せたという。金第1書記が国際舞台で今後どう育っていくか。動きを注目したいところだ。
        ×        ×

 末っ子(と言っても20代だが)を江南の自宅に残し、長男夫妻を伴ってドライブを兼ね大垣の次男宅へ。
 事前に何も言わずに訪れ少し悪い気もしたが、仕事で居ないとばかり思っていた次男がたまたま家に居てくれ、同居する真っ黒なタンゴちゃん(ペルシャ猫)にまで会うことが出来た。タンゴには気品があり、なかなか見上げたものだった。こすも・ここもシロちゃんも、これではウカウカできないな、と思った次第。
 長男とは次男も久しぶりの再会だけに、少しの間ではあったが、かけがえのないひとときとなった。いったん江南に帰り、食事をしたあと長男夫妻は新幹線で川崎へ。
 この日は早朝、東京・有楽町付近のパチンコ遊技場から出火、この影響で新幹線の架線が傷ついて列車が動かなくなってしまい一時、帰郷の足がマヒして混乱、どうなることか、と心配したが幸い午後には新幹線も復旧、ダイヤが大混乱したなか、長男夫妻は午後九時前になりやっと名古屋から新幹線に乗ることが出来、川崎市の自宅に無事帰ることが出来た。

 それにしても、チョットしたことで新幹線はおろか都市機能の全てがマヒしてしまう怖さをあらためて感じた一日でもあった。

 ともあれ、この一年、三人の子とその家族(三匹の猫ちゃん含む)のみんなが、普通に元気でいてさえくれたら、それにかなうものはない。

【きょうの一文・ことば】「ボクなんかしょうがないな、と思う。でも、最大限生かしていこう、と思っている」「あす死ぬかも知れないし。五十になっていたら出来ないかも。若いうちのエネルギーでつくって五十になった時、見直せばいい」=3日夜、中京テレビ〈密着5年!市川海老蔵波乱人生支えた家族愛〉〈代を守り代を伝える市川家の宿命〉で市川海老蔵さん

【新聞テレビから】
☆『〈グローバルな人〉国境文化を越え働く処方箋』(3日夜、NHKEテレ)
☆『〈論説特集〉常に「民」の側に』『一人一人が大切』、『伊勢神宮 人の波』、『「安寧と幸せを祈る」新年一般参賀で天皇陛下』、『リニア中間駅亀山に 大阪延伸時、奈良にも JR方針』、『ユニーネット販売強化 アピタ全店、コンビニ活用』、『正恩氏、粛清初言及 新年の辞、「汚物を除去」』『「北は和戦両様」韓国国防省』、『大統領、2州に非常事態宣言 南スーダン』、『最後の初笑い 大須演芸場 正月公演盛況』、『廃校舎客招き猫 長野・飯田の〝校長〟人気』(3日付、中日朝刊)
☆『伊勢神宮昨年は遷宮効果 参拝1420万人突破 持続的誘客が課題』、『愛知、11年連続ワースト 昨年の交通事故死219人』、『天皇陛下の叔父 東伏見さん死去=京都仏教会会長で天台宗青蓮院問跡名誉門主の東伏見慈洽(ひがしふしみ・じごう)さんが1日、心不全のため亡くなった。103歳』、『総務相も靖国参拝 元日 中韓、反発強める』(3日付、毎日朝刊)

二日
 休刊日。
 きのうの午後、病院でリハビリ中の妻の母(義母)をみんなで訪ねたのに続き、きょうは私の母を囲んで、わが家で互いの近況を語り合いながら新年を寿ぐ、楽しい食事会となった。
 おそらく日本の多くの家庭でこんな光景が繰り広げられていると思うと、日本の正月文化はすごいな、と思ってしまう。日本は、まだまだ家族中心の社会である。九十三歳の母は、年末からきょう午前中までは名古屋の兄宅へ。きょうは兄宅から飛んで帰って私宅へと結構、からだに堪えているのでは―と心配したが、なんとか乗り越えた。

 「お母ちゃん、きょうは売れっこなの」と笑顔で話す満足そうな母。「今度はカズヨ(私の妹)宅にも、よばれているので行かなければ」とおせち料理を食べながら、会話が賑やかに弾んだ。

【きょうの一文・ことば】富士山は世界一高い山ではありません。でも、世界一大事な山です。=2日夜NHK総合、『世界遺産ドリーム対決/自然遺産VS文化遺産 ▽屋久島か富士山か?』の番組中で出演者のパックンゴックンさん

【新聞テレビから】
☆『幸福論 文学から考える幸せ/井原西鶴の「好色一代男」「好色一代女」』(2日夜、NHKEテレ)

一月一日
 「熱砂」読者の皆さま。
 明けましておめでとうございます。
 ことしもよろしくお願いいたします。

 赤々と燃え上がる薪=2014年元旦午前1時30分ごろ
 
 
 午前一時過ぎ。妻(舞)と歩いて近くの古知野神社へ。初もうでをしたあとは、真っ赤に燃え上がるたきぎに手をかざし、用意された甘酒に生姜を少しだけ入れ、のんだ。そのおいしかったこと。至福のときとは、ああいうひとときを言うのかもしれない。
 神社への道中、何を思ったのか舞が「なんだか私たち、おかしいよね。だって、この間、イヴに教会へ行ったと思ったら、今度は神社なのだから」と。で、私曰く「別にそれで、いいと思う。何も形にとらわれる必要はない。臨機応変。気の向くまま、行きたかったらそうすればいい。教会にも神社にも行けばいいよ。俺たちは普通の人間なのだから、それで良い」と。

 午後、長男夫妻もまじえ、わが家で楽しいひとときとなったが、私は合間を見て届いた賀状をチェックしながら、まだ出してない賀状書きに黙々と集中。やはり、賀状を頂いた相手のお一人ひとりに少しでも早く出すのが礼儀だと思うからだ。とはいえ、暮れの押し迫ってから書き始めた私からの賀状となると、まだついていないのが大半ではないか、と思うと心苦しい限りでもある。
 一区切りついたところで今度はこうして、「生きてゆく人間花たち」を書き始めた、という次第。きょうは、この辺で年賀状を書くのはやめておこう。

 きょう、非常に良かったのはNHK第二ラジオの〈こころをよむ・選「オリンピックと日本人」〉であった。また新聞の正月特集では【夢へ 郷土の若手 受け継ぐ技】と【伝統 和菓子「五感で楽しむ芸術」】(いずれも中日新聞)と、【大河特集・黒田官兵衛】(中日スポーツ)、そして【武功夜話物語 その133 ①江南縁(ゆかり)の七人の戦国武将】(尾北ホームニュース、武功夜話を読む(須賀弘之))もなかなかよかった。

【きょうの一文・ことば】
「国民皆が苦しい人々の荷を少しでも分かち持つ気持ちを失わず、助け合い、励まし合っていくとともに、世界の人々とも相携え、平和を求め、良き未来を築くために力を尽くしていくよう願っています」=1日付中日朝刊『「助け合い、平和を求め」 天皇陛下が新年の感想』の記事中、陛下のお言葉

【新聞テレビから】
☆『遠い春 3度目の正月』『原発事故避難者もどかしさ募る』、『災いのない幸せな年に 熱田神宮』、『〈ニセモノ魂〉①ブラックタイガー 「密林」育ちの優等生』、『中電長野に水力検討 7000世帯分 阿智村の天竜水系』
『閉鎖危機笑い飛ばせ 大須演芸場で「年忘れ毒演会」』、『大滝詠一さん急死 65歳「はっぴいえんど」=30日午後、東京都内の自宅で倒れ、搬送先の病院で解離性動脈瘤のため死去。岩手県出身。松田聖子の「風立ちぬ」、森進一の「冬のリヴィエラ」、小林旭の「熱き心に」などをプロデュース』(1日付、中日朝刊)
☆『中国、防空圏3年前提示 日本コメント拒否』『非公式会合 発表と同範囲』(1日付、毎日朝刊)