詩二編/「だいじに」、「愛の輪」

      詩「だいじに」

      気づかぬことに  気がついて
      知らないことを  知らされて
      とんでもないほど 世界は広くて
      すべてに値打ちが ありまして
      おろそかには   出来ません

      流れて 流れた  昨日のわたし
      浮かれ 浮かれた 昨日のわたし
      みんなを忘れた  昨日のわたし
      わたしを忘れた  昨日のわたし
     
      謙虚に生きる   そんなあなた
      正直に喜ぶ    そんなあなた
      愛で満ちてる   そんなあなた
      生命が輝く    そんなあなた

      わたしに真似は出来ないけれど
      きっと すべてに 意味があるから
      だいじにすれば きっと意味がわかる
      何でも 何でも だいじにしたい
      小さなことでも だいじにしたい

      決して 決して
      わたしは こころを 捨てたくはない
      わたしは こころを 捨てたくはない

      詩 「愛の輪」
 
      しゃあないか
      怒ったって しゃないか
      それとも 憤怒の赤いだるまさん
      にらめっこで わっはっはっ

      しゃあないか
      泣いたって しゃあないか
      それとも しとしと つゆの雨
      泣きくらべで 腹ぺこグウグウ
   
      しゃあないか 
      恨んだって しゃあないか
      それとも 鏡を覗いたら
      歪んだ醜い顔に 腰抜かす

      しゃあないか
      嘆いたって しゃあないか
      それとも どん底に首突っ込めば
      深い深い闇に ポトンと消えた

           
      しゃあないか
      世のなか でかくて しゃあないか
      ひとりは ちいさく しゃあないか
      それでも 手と手をつないだら
      おおきな おおきな
      おおきな 愛の輪ができるんだ