一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2021年1月~)

2021年1月29日
 雪の日もヒクン動くよボクの耳
 鬼の子のひとりやふたり葱畑
 三角耳よ大地の春の音聴いたかい
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

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 きょうは金曜日。ここ日本の濃尾平野は、今週の水曜日までは連日すばらしい快晴が続いたが、きのうは曇天。そしてきょうは風がつよい寒い朝で、白い雪が降ったり止んだりの1日となった。
 早朝。2階の凍えて縮み上がってしまいそうな小窓の窓辺で両足をそろえ、口を真一文字にガラス越しに下方の雪降る町をじっと見続けたのは、わが愛猫、白狐のシロちゃん(「白」の俳号を持つ俳句猫。本名はオーロラレインボー)である。実際、このところの好天もあって、シロちゃんはきのうまで連日、お外に吟行に出かけていたが、けさはさすがに朝から強い風混じりの雪降りもあってか、それこそ白一面の【雪降る町】を窓辺に座って自らの目で見、耳で静かに聞いていたのである。
 というのも、シロは入院中のおかあさんから「シロちゃん、おかあさんは今病院にいるのよ。だから、オカンの分まで吟行していい俳句をどんどんドンドンと詠むのだよ」と電話で何度も言われているからである。そんなわけで、耳をピンと立てたシロちゃん、けさは雪降る町を真剣な顔でじっと見ていた。そして。シロは連日、ほんの僅かの時間ではあるが、おかあさんから電話がくるつど、その日の吟行の様子を報告、【白猫の俳句づくり】に役立ててもらっている。

 白い雪に押しつぶされてしまいそうな庭の木々
 
 俳句を推敲するシロちゃん
 
 
 そして。私はといえば、だ。きょう29日午後。この寒空の下、雪の礫がフロントを怒涛となって襲うなか、こうした時だけに家族みんなの努力に私自身もついていかなければ、と隣町の一宮市スポーツ文化センターへ。これもコロナ禍時代のある面で象徴と言っていいマスクに手袋、フェイスシールドといった物々しいいでたちで1週間に1日の社交ダンスのレッスンに励んできた。そして。きょう学んだのはブロンズ級のワルツ。それも佳境に入ったといってもいい、難しい場面の習得で、それこそ何度も何度も、シャドウ訓練も含めて繰り返し、繰り返しダンス教師若さん(愛称)の下で学んできたのである。
 というわけで、これでもか。これでもか、との厳しいレッスンのかいあってか、少しだけ自信がついてきたことも確かだ。

 一宮の真清田神社も白一色になっていた
 
 

  ここで、このところのチョットいい話について。
 その➊。大相撲の明瀬山光彦(愛知県春日井市出身、本名は深尾光彦。35歳)が先に開かれた大相撲初場所で28場所ぶりに幕内に復帰。9勝をあげた。「おかげさまで9番勝てました。これからもみんなに喜ばれるような力士をめざします」とは、本人の言。その➋楽天のマー君、すなわち田中将大投手が米大リーグ、ヤンキースから楽天に復帰することが29日、決まった。「東日本大震災から10年を迎えるが、マー君が帰ってくることで東北が元気になる」とは楽天ファンの声だ。その❸中日新聞の29日付夕刊には【がん楽しみカフェ開く 碧南の男性「みんなが楽になれる店に」】の記事。近年は、がんの治療中、治療後も仕事を続ける人が多く、がんと共に生きる人を指す「がんサバイバー」の言葉が定着しつつある。

 29日付の中日新聞夕刊【がん楽しみカフェ開く】の記事
 

 愛知県は29日、新たに164人が新型コロナウイルスに感染したと発表。名古屋市と安城市の高齢者計6人が死亡し、県内の死者は394人になった。大村秀章知事は記者会見で、2月7日が期限の緊急事態宣言を延長するかどうかについて「今週末の感染状況の数値を見て週明けに判断し、国と協議したい」と述べた。
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 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によれば、新型コロナウイルスの感染者が26日(日本時間27日未明)、世界全体でとうとう1億人を超えた。人口約78億人の地球で80人に1人以上が感染したこととなり深刻な状況が改めて浮き彫りとなった。昨年11月上旬に5000万人に達してから、その後も欧米などでの感染急拡大を受け、約2カ月半で倍増。日本はじめ各国でウイルス変異種という新たな脅威が広がるなか、ワクチン接種の遅れも目立ち、収束への見通しはより不透明のまま推移しているのが現状だ。
 そのワクチンだが、英オックスフォード大などによれば、世界のワクチン接種率は0・8パーセントほどで世界的な集団免疫の獲得には程遠いのが現状。こんごワクチンの争奪戦も懸念され、日本政府は2月の接種開始に向けて米製薬大手ファイザー製ワクチンの承認を急ぐ一方、27日には厚生労働省と川崎市が同市立体育館で新型コロナウイルス感染症ワクチンの集団接種を想定した全国初の会場運営訓練も実施。医師や看護師ら必要な運営スタッフの数や会場の「密」を避けられる動線などを確認。それこそ、まさにコロナ禍のなかの戦場の兵士たちのような、全ての人間が緊迫した状況下にあると言っていい。

 こうしたなか政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は、先に再発令した宣言の効果に関し「おそらく今週末から来週初めに分かる。新規感染者数が、ここ数日、減っているように見えるのは、忘年会の影響がなくなってきたからだ」と説明。まだまだ予断を許さない、としている。

 菅義偉首相が28日未明、バイデン米大統領と初の電話会談を行い、日米同盟を強化し、【自由で開かれたインド太平洋】の実現に向け、緊密に連携する方針を確認。また、この日はワクチン供給を含めた新型コロナウイルス対策や脱炭素を巡る協力も互いに申し合わせたという。
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 大相撲の第49代横綱栃ノ海の花田茂広さんが29日未明、誤嚥性肺炎のため死去。82歳だった。青森県出身、存命の横綱経験者では最年長だった。90年に先々代の春日野親方(元横綱栃錦)の死去に伴い、春日野部屋を継承し、2003年に日本相撲協会を定年退職するまで関脇栃乃洋らを育てた。
 バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領は26日、初の電話協議を行い、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)の5年間延長で合意。2月5日に同条約が期限切れとなる直前での存続が決まった。米上院本会議は26日、米外交のかじ取りを担う国務長官にアントニー・プリンケン元国務副長官(58)を充てる人事を賛成多数で承認。
 与野党は28日午前、新型コロナウイルス対策の関連法改正案を巡る修正協議で、入院措置を拒んだ患者への刑事罰を、懲役刑だけでなく罰金刑も含め全面的に撤回し前科がつかない行政罰の過料に見直すことで合意。休業命令に応じない事業者への過料も減額することで一致。これにより、改正案は29日の衆議院本会議で審議入りし、来月初めにも成立する日程が固まった。
 トヨタ自動車が28日、ダイハツ工業と日野自動車を含むグループの2020年の世界販売が、前年比11・3%減の952万8400台だったと発表。新型コロナウイルス拡大の影響からの回復が早く、独フォルクスワーゲンの930万5400台を上回って5年ぶりに世界首位に返り咲いた。
 津地検は27日、三重大病院(津市)の医師による薬剤投与カルテ改ざん事件で、薬剤を製造販売する小野薬品工業に対して発注量を増やす見返りに200万円を病院側に寄付させたとして、第三者供賄の疑いで臨床麻酔部元教授の亀井政孝容疑者(54)を再逮捕。
 自民党の松本純国対委員長代理と公明党の遠山清彦幹事長代理が29日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言発令中の深夜に東京・銀座のクラブを訪れた問題の責任を取り、それぞれ役職を辞任。

2021年1月26日
 白梅一枝白磁の壺に投げ入れる
 知っている? ボクの肉球梅の花
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 火曜日。きょうは文化財防火デー。愛知県犬山市では国宝犬山城で消火訓練が行われた。
 24日。東京・両国国技館で行われた大相撲初場所の千秋楽で西前頭筆頭の大栄翔(27)=本名高西勇人、埼玉県出身=は隠岐の海を突き出しで破り、13勝2敗で初優勝。「今はうれしさしかない。(優勝旗が)あんなに重いものだとは思わなかった」と語れば、同じ24日、1966年(昭和41年)9月いらい54年ぶりの「保守分裂選挙」となった岐阜県知事選挙(投票率は48・04%で過去2番目に低かった2017年の前回選挙を11・65%上回った)を制し、県政史上初の5選を果たした現職古田肇さん(73)は「大変、難しい選挙だった。勝たせてもらい感無量だ。戦いの相手は新型コロナで、これをまず乗り越えるなかで新しい岐阜県を見出していきたい」との弁。
 ここで大栄翔の優勝だが。25日付の中日スポーツ1面【プッシュプッシュで歴史の扉開いた 隠岐の海を突き出し 埼玉に悲願 大栄翔 212年ぶり】によれば、埼玉県出身力士の優勝は、現行制度となった1909年以降は初。だが、もっと昔にいた。江戸時代に活躍した柏戸だ。」という。そして。この記事は、なかなかよく「コロナ禍で初日から関取15人が休場した異例の場所は、埼玉県のニューヒーロー登場で幕を閉じた。」と結ばれていた。さすがは、日本に誇る〝中スポさん〟である。

 大栄翔の優勝を報じる25日付中日スポーツ
 

 中国の習近平国家主席が25日、オンライン会合で講演し「【新冷戦】で他国を脅し制裁するのは世界を対抗に向かわせる」と述べてバイデン米政権をけん制。これに対してサキ米大統領報道官は、米国が21世紀を定義づける中国とのし烈な競争下にあるとして「一定の対中強硬姿勢を維持しながら同盟国や与野党と連携し、忍耐強く新たな戦略を探る」との考えを表明した。

 さて。新型コロナウイルスだが、相変わらずの感染爆発(パンデミック)が続いており、本日26日付中日新聞朝刊も1面の見出しで【コロナでない患者受け入れ11回断られ 搬送中 2人心肺停止 病床逼迫】【無症状の70代「不安なかった」 名古屋持病ある女性 自宅療養 油断は禁物 専門家「ひどい肺炎の場合も」】などと深刻な現況を伝えている。言わば、病院に入りたいのに入れない人が日に日に増え自宅で亡くなる例までが出ており、そんな深刻な状態が現実のものとなっている、というのである。
 こうしたなか、26日付中日夕刊によれば、愛知県は新型コロナウイルス感染から回復途上にある患者の転院を受け入れる医療機関に対して患者一人当たり10万円の支援金を26日から独自に支給する方針を固めたという。県内では〝コロナ病床〟が逼迫しており、自宅療養中の高齢者が死亡する事例が発生している。それだけに、回復期の患者を受け入れる医療機関を増やすことで、治療が必要なコロナ患者が入院できる体制づくりを強化するのが狙いだという。よいことだと思う。ちなみに新型コロナウイルスに感染しても自宅で療養する人はこのところ急増。全国の自宅療養者は13日時点で初めて3万人を超え、20日時点では3万5394人に上るという。
 なお、26日の衆院予算委員会で菅首相は新型コロナウイルス感染者の容体が自宅療養中に急変し亡くなった事案に関し「責任者として大変申し訳ない」と陳謝。医療提供体制に不備があるため国民が不安を感じている、との認識を示した。

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 バイデン米大統領が25日、政府調達で米製品購入を優先する大統領令に署名。米製品の購入拡大を通じて国内産業の活性化を促す、と説明。同時に「米国再建への第一歩だ」と強調。米製造業の保護に重点を置く内向き志向が鮮明になった形だ。またバイデン大統領はこの日の記者会見でロシア当局による民主派野党指導者ナバリヌイ氏の逮捕について「ロシアの行動をとても懸念している」とも表明した。
 イスラエル政府が26日午前零時(日本時間同7時)からベングリオン国際空港の航空便の発着を、一部を除いて停止。31日までの予定で、保健省によるとワクチンに対応しない変異種の侵入を防ぎ、現在実施中であるワクチン接種を迅速に進めるためだ、という。
 経団連は26日、主要企業の経営者や産業別労働組合の代表らが参加する「労使フォーラム」を東京都内で開き、2021年春闘がスタート。コロナ禍で企業の経営環境が悪化しており、リンパ腫治療で欠席した経団連の中西宏明会長は「事業継続と雇用維持が最優先」とのメッセージを寄せた。
 愛知県岩倉市長選が24日、投開票され、無所属で現職の久保田桂朗氏(59)=自民、公明推薦=が無所属新人の広告代理業、塚崎海緒氏(40)を破り、再選された。投票率は32・94%で過去最低だった。

2021年1月23日
 春を待つ白猫ボクも春を待つ
 寄り道をしましょいさざの踊り喰い
 早梅や濃きほほ紅にお嬢さん
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 土曜日である。入院中の舞は日々、治療に専念。先日、個室もかわって、それまでの部屋よりは、少し窓も広くなり、その分、ゆったり感が増し安心できる。俳句を詠むにもよいかと思う。
 そして。きのう22日に、核兵器を非人道的で違法と明記し開発や保有、使用を全面的に禁じ廃絶をめざす歴史的な初の国際法規、核兵器禁止条約が発効した。広島、長崎の被爆から75年半が過ぎ被爆者らの願いを条約に結実させた国際社会が、この先、手と手を携え【核なき世界】に向け、やっと大いなる一歩を踏み出した、と言っていい。条約参加を拒否する米国やロシアなど核保有国の対立が目立つなか、こんご条約発効を軍縮停滞の打開につなげられるかどうか。被爆国・日本の役割も合わせ、世界の目が集まっているといえよう。
 日本は当然ながら、ノーモア広島、長崎の先頭にたつべきなのに。米国の核の傘に依存する日本の菅義偉首相は22日、「条約に署名する考えはない」と述べたばかりか、締約国会議のオブザーバー参加にも慎重姿勢を示しているという。何たることなのか。

 一方、これに先だつ20日、米民主党のジョー・バイデン氏(78)が連邦議会議事堂で宣誓し、第46代大統領に就任。就任演説では米国社会の分断を乗り越え「米国の未来のため結束が必要だ」と呼びかけ、初日に地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」再加入や世界保健機関(WHO)脱退撤回の大統領令などに署名。トランプ前大統領の【米国第一主義】を転換し、【再び世界と関わり合う国際協調路線】への復帰を明確にした。この日は上院議員だったカマラ・ハリスさん(56)も宣誓。女性、黒人、アジア系として米史上初の副大統領に就任した。こんごアメリカがトランプ時代とどう決別し、変わっていくか。注目したいところだ。

 バイデン大統領就任を報じた21日付夕刊各紙
 

        ☆        ☆
 舞の入院生活はなお続いているが、俳句づくりが再開されたばかりか、数日前には、あの作家太田治子さんから何よりの励ましといってよい、聖母マリアさまの命でつくられ人々に奇跡の恵みが与えられるとされる楕円の【不思議のメダイ(ペンダントやネックレス)】、そして子を抱いた女性が描かれたブローチ(ペンダント)までが届き、舞にさっそくメールで連絡。うれしそうな弾んだ声には私の気持ちまでが軽やかになった。近く本人に届けたく思っている。
 病床の彼女自身、とてもうれしそうで「太田さんに、ありがとうございます、って。言っておいてください」と受話器の向こうから弾んだ声が飛び込んできたのである。彼女の支えは、ほかに能登七尾の歌人山崎国枝子さんら人生の大先輩ばかりたくさんおいでだが、こんなにまで大切にされ、なんて幸せなことだ、と心から感謝したのである。

 「ありがとうございます。舞には、きっとお似合いのはずです」。治子さんから届いたペンダントとブローチ
 
 

 それから、今ひとつ。21日午後に私が所属する「脱原発社会をめざす文学者の会」の幹事会が東京、札幌、名古屋など全国各地を結ぶオンラインで行われ、私も出席。久しぶりに、北海道の川村湊さんはじめ、東京の村上政彦さん、山本源一さん、竹内充さん、森川雅美夫妻らのお元気そうな顔に接することができた。当初、映像はでたものの、なかなか音声が出ず、ちょっと手こずったが会議が進むに従い正常な画面とともに肉声も聞こえるようになり、懐かしい仲間たちの笑顔が顔面に迫ったのである。
 会議の内容も、東日本大震災と福島第一原発の事故からちょうど十年になるのにちなんだ企画案の積極的前向きな提言が作家森詠さんらから出されるなど中身の濃いものとなった。文学者の会では、これまでに会報を20号まで出してきたが、ほかに文学サロンや福島の被災地行など、こうした過去の数々の足跡、努力の結晶を眠らせることなく社会に広く知ってもらうためにはどうしたらよいか、についても文学者の会そのもののホームページ化などと合わせ、真剣に話し合われたのである。

 写真はオンラインで熱心に進んだ脱原発社会をめざす文学者の会の幹事会
 

 23日未明。こんどは文学者の会代表でもある作家加賀乙彦さんがNHKラジオの深夜便アーカイブに出演され【芭蕉の俳句】について<芭蕉に学ぶ美しい日本語>の題で語られている場面にたまたま接することが出来、今朝になりさっそく入院中の舞にその内容につき説明したのも、何かの因縁か。加賀さんは、そのなかで♪閑(しずか)さや岩に染み入る蝉の声、などを例に出し「芭蕉は何度も何度も作り直す、その推敲の姿勢には頭が下がる。それに文体が何よりも上品ですね、と話されていたが俺もそう思う」と話すと、舞は「そうよ。そのとおりだわ。こう見えてもあたしも、俳句を詠むとき何度も何度も納得いくまで書き直し、作り直しているのよ」ときたのである。久しぶりに話し合うことが出来てよかった。

 私は私で、きのうも執筆はむろんのこと、忙しいさなかを縫ってマスクにフェイスシールド、手袋姿で週に一度の一宮スポーツ文化センターへ。社交ダンスのレッスンをあくなく続け、ブロンズ級のワルツに挑んだのである。入院し治療をしていただいている相棒、舞ともども私たちはまだまだ、そんなに簡単に挫折するわけにはいかないからだ。
 実際、舞は舞で、今は病院を修行の場に日々、回復をめざしている。きっと、負けないで復帰してくれるものと信じ、きょうも私たち家族と心を重ねて生きているのだ。人間、生きてる限り、時には【ぽとぽとはらはら】と涙を流しながらの人生航路が果てなく続く。このことは、誰とて同じなのである。人は、やはり悲しさと喜びの道を繰り返し、歩いていく生きものなのか。

 そして。今ひとつ。きょうの午後、私は尾張芸術文化懇話会の集まりで江南市内の永正寺さんへ。いつもの仲間たちの熱心な話し合いの輪に加わったのである。席上、コロナ禍のなかの年少女性の自殺や増える一方の空き家問題などが熱心に話し合われたが、皆わが街をよくしよう、との情熱と意欲がありありだった。
 なかには、懇話会活動につき、しっかりした年間プランを当初からたてて活動すべきだ、とのもっともな指摘もあり、有意義なひとときがアッという間に過ぎ去った。いずれにせよ、ふるさとを思う有志によるこうした情熱溢れる自発的な話し合いは、こんごこの地方の文化向上に必ず役立つはずだけに、私はいいなっ、と思い拍手を送って帰宅したのである。
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 バイデン米政権は21日、2月5日に期限切れが迫るロシアとの新戦略兵器削減条約(新START)について、5年延長をロシアに提案する方針を固めたという。
 政府関係者が21日、明らかにしたところによれば、新型コロナウイルス感染症ワクチンの第一弾として、ファイザー製1万回分超が2月中旬に日本に届く見通し。菅義偉首相はこれに先立つ参院本会議の代表質問に答え「全体として3億1000万回分を確保できる見込みだ」と述べた。また、この量は20日に正式契約を発表した米ファイザー製をふくめ、政府が契約した欧米3社の合計の供給量を意味するという。
 東京地裁は21日、2019年7月の参院選広島選挙区を巡り、票の取りまとめを依頼する趣旨で地元議員5人に現金計170万円を渡したとして公選法違反(買収)に問われた参院議員河井案里被告(47)に対して「選挙の公正を害する犯行だ」として懲役1年4月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
 2016年1月、長野県軽井沢町で大学生ら15人が死亡、26人が重軽傷を負ったスキーツアーバス転落事故で長野地検は21日、業務上過失致死傷罪でバスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)の高橋美作社長(59)と運行管理者だった荒井強元社員(52)を在宅起訴した。
 厚生労働省が22日、海外渡航歴がない東京都内の10歳未満の女児から、英国で流行する新型コロナウイルスの変異種が検出された、と発表。自民党の石原伸晃元幹事長(63)が新型コロナウイルスに感染。石原氏の事務所が22日、発表した。
 1年延期された東京五輪は23日で開幕まで、半年に。新型コロナウイルスの収束が見通せないなか、政府や国際オリンピック委員会、大会組織委員会などは実現へ準備を続ける姿勢を崩してはいない。米大リーグのブレーブスで活躍。メジャー歴代2位の755本塁打を放ったハンク・アーロンさんが死去。86歳だった。

2021年1月20日
 晴れ渡る大寒の空シュプール
 寒雀ダイエットするなよ寒雀
 また一つ薬のふへて寝正月
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 大寒。寒くはあるが、すばらしい好天だ。
 第二百四通常国会が18日召集され、菅義偉首相が衆参両院の本会議で施政方針演説。演説は、新型コロナウイルスの感染拡大に関し昨秋の臨時国会所信表明演説で触れた【新型コロナ対策と経済の両立】との表現が消え、「当面は感染症対策に全力を尽くす」といった内容。賛否両論のある罰則を新たに盛り込んだ新型コロナ特別措置法の改正案などの提出についても表明した。
 また菅首相は、感染拡大による11都府県への緊急事態宣言について(感染状況が最も深刻である現在の)『ステージ4』を早急に脱却する」とも表明。飲食店向け協力金の最大180万円への引き上げや午後8時までの営業時間の短縮徹底、コロナ患者の病床確保に向けた1床で最大1950万円の助成増額などの対策も強調。ワクチン接種は2月下旬までに開始できるよう準備し「私も率先して接種する」と明言。東京五輪・パラリンピックは「感染対策を万全なものとし大会を実現するとの決意の下、準備を進めたい」とも述べた。

 厚生労働省が18日、静岡県の20~60代の男女3人が英国で流行した新型コロナウイルスの変異種に感染していた、と発表。いずれも英国滞在歴はなく、滞在歴がある人との接触の有無も確認できていないことから「国内で感染した経路が分からない〝市中感染〟とみられる」という。
 それにしても日本国内で新型コロナウイルスで重症となっている人は20日午前零時の時点で1014人で前日より13人増え、17日連続で過去最多を更新。こうしたなか、日本医師会の中川俊男会長は「現在、緊急事態宣言対象地域を中心に医療崩壊という状態が多発し、日常化してきました。現状のままではトリアージ(最初に扱うべき者を優先度を決定して選別すること)もせざるをえない状態です。【助かる命に優先順位をつけねばなりません。】こうしたなか、6つの医療関係団体が病床の確保に向けた新たな対策会議を開き、民間病院を含む医療機関の役割分担などについて意見を交わした結果、公立・公的・民間を問わず協力して病床の確保に努力しましょうということで一致しました」と話している。

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 ところで、私はきのう、ハンドルを手に車窓を流れる冬の空を見て、ふと思った。空には雲が浮かんでいる。私は、これらの白い雲をこれまでも何十、何百、何千回と。いや、数えられないほど多くみてきた。そして。きょうは、雲一つない青空の下、久しぶりに木曽川河畔を訪れた。川面をわたる風と流れる怒涛のごとき水の音。これらにからだを浸し、その時々に思うのは決まって入院中である妻、舞のことだ。

 久しぶりに訪れた木曽川河畔。そこには何ものをものみ込むスケールの大きさが感じられた
 

――志摩半島の鵜方ではたちの舞とのふたりきりの地方記者生活が始まったときから、岐阜、名古屋と岐阜県庁汚職事件や長良川決壊豪雨、ナゴヤキャッスルホテルを舞台に発生した愛知医大をめぐる3億円強奪事件などの取材で延々と続いた夜討ち朝駆け、さらには長崎大水害、中部日本海地震、赤いフェアレディ―Zに乗ったトンボめがねの女が捕まった長野富山連続女性誘拐殺人事件、航空自衛隊小牧基地から飛び立ち編隊飛行中だった自衛隊輸送機C1の鳥羽市菅島への墜落、さらには稚内沖オホーツクの海への大韓航空機撃墜、御巣鷹山への日航ジャンボ墜落など等。突然の厳命に日本中至るところに幾度となく現地取材に派遣され、取材機で飛び立ったあの日あのとき。
 今になって思えば、私と舞は、そのつど引き裂かれながらも結構、生きがいを感じてここまで楽しく生き、歩いてきた。月日は流れ、流れて。これら以外にもその後、数えきれないほどに多くの事件が私たち家族を襲い、そのつど皆で支えあって苦境をなんとか乗り超えてはきた。そして、昨年の令和2年6月27日。こんどは思いもかけない突然の舞の自転車ごとの転倒による左大腿部骨折という悲劇が私たちを襲った。大手術に続くリハビリ入院、そしてリサイクルショップ「ミヌエット」の再開……と。一つひとつを克服し、やっとこせ元の生活が動き始めたと思った、その矢先のこんどは大病発覚である。
 なんだか、愛しい舞だけが、なぜかは知らないが、いつも見えない何者かに狙い撃ちされ続けてきたような。私には、そんな気がしてならない。そして俺たちの人生はなぜ、これほどまでに痛めつけられねばならないのか。そこが分からない。実際、自業自得の所業とはいえ引き裂かれ引き裂かれ、しながらの人生をふたりでここまで歩んできたのだ、と。そこにはいつもそう思って、苦しみに耐え「それでも決して負けまい」と唇をかむ私と舞がいたのである。

 実際にいま現在の舞は何もかもが今の社会、コロナ禍に苦しむ人間社会と歩調を合わせているような。そんな気さえする。現に入院中の彼女には放射線照射と点滴による抗がん剤投与が行われており、こうした治療そのものがナンダカ、人間社会のコロナ禍の【ステージ4】とよく似ており、なんとかして、この地上の日本におけるコロナ禍が【ステージ4】から脱却するのと同じように、彼女の病も回復に向かってくれれば、と愛猫シロちゃんも含め、私たち家族の全員が心よりそのように願っているのである。きっと回復する、と信じながらだ。

 おかあさんのことをきょうも心配し早く良くなりますように、とひたすらに願うシロちゃん(俳句猫「白」、オーロラレインボー)
 

 

 それはそうと、月日は相も変わらずきょうも容赦なくとおり過ぎていく。
 舞が今月7日に入院してから、だいぶたつ。この間、舞は日々の治療に耐え、私たちは今再び【回復という名の発車のベル】が鳴る日をただひたすらに待っている。前にも触れたが、思い起こせば、今回の事態はいろんな事象が舞の人生と重なって起き、何だか不思議な気がしてしまう。日本が新型コロナウイルスのステージ4なら、舞のがんも入院時には同じようなレベルだったのである。どちらも、こんごどんな方向を辿るか、は神のみぞ知ることも事実だ。でも最善を尽くせば、元通りに近い社会、からだに戻ることだって十分にありうる、と。私はそう信じている。
 そんな状況下にいる舞は、なんとも人が良くてまるでコロナ禍と同居でもするようにして、きょうも入院しているのである。大好きな長谷川町子さんの<サザエさん>を読みながら。
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 菅首相が自身のツイッタ―で米国のバイデン新大統領とハリス新副大統領の就任につきお祝いのメッセージを投稿。菅首相は早期にバイデン新大統領と電話会談したうえ来月中には渡米して首脳会談の開催をめざしたい、としている。
 米国のバイデン次期大統領が19日、翌日の就任式を控えて首都ワシントンに到着。就任式を前に厳戒態勢が敷かれたなか、さっそく米国で計40万人を突破した新型コロナウイルスの犠牲者を追悼する式典に参列した。
 19日午前11時50分ごろ、宮城県大崎市の東北自動車道下りで車の多重事故が発生、18人が救急搬送され、乗用車を運転していた岩手県一関市の無職須藤美洋さん(65)が死亡。約1㌔にわたって断続的に事故や立ち往生が発生し、130台超、約200人に影響が出た。事故当時は、雪がはげしく降ったり、積雪が吹き上げたりして視界が悪くなるホワイトアウト現象が起きていた可能性があるという。
 大相撲の東大関貴景勝(24)が初場所10日目の19日、休場した。昨年11月場所で2度目の優勝を果たしたが、今場所は初日から4連敗を喫するなど9日目まで2勝7敗と不振。師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)によると、3日目の北勝富士戦で左足首を痛めていたという。十両以上で17人目の休場者で、2002年名古屋場所の16人を上回り戦後最多の休場となった。
 大阪府の吉村洋文知事が18日、新型コロナウイルスに感染した60代男性が保健所からの入院勧告を拒否した後、自宅で死亡した事例があったと発表。また50代男性の容体が急変し、救急搬送直後に死亡したことも明らかにした。
 沖縄民謡の代表的歌手大城美佐子さんが17日、那覇市の自宅で急性心筋梗塞のため死去。84歳だった。大城さんは大阪で生まれ、沖縄で育った。
 第164回芥川賞・直木賞の選考会が20日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に宇佐見りんさん(21)の「推し、燃ゆ」(「文芸」秋季号)が、直木賞には西條奈加さん(56)の「心淋(うらさび)し川」(集英社)が、それぞれ選ばれ、決まった。
 JR東日本と首都圏の大手私鉄などは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う1都3県の知事や国土交通省の要請を受け、20日からの終電時刻一斉繰り上げに踏み切った。

2021年1月17日
 冬の風閉じ込めただに合掌
「ブルースだってただの歌」だよ冬木の桜
 百円のパック寿司よけれ茶の花
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 平成7年1月17日午前5時46分に淡路島を震源にマグニチュード7・3、震度6強~7の阪神淡路大震災が起き、6434人の尊い命が奪われてから26年がたつ(私は当時、新聞社の大垣支局長だったが、すぐに現場を訪れた。自分の目で被災地の現状を確認したかったためだ)。そして。きのう16日には、新型コロナウイルスの流行で11都府県に緊急事態宣言が出されているさなかに、大学入試センター試験の後継として初めて実施される大学入学共通テストが全国の会場で始まった。コロナ禍の風に流されつつ、世の中は「それでも」と動いていくのである。

 阪神淡路大震災から丸26年。追悼の模様を報じるNHK
 
 
 

 日本国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が発見されてから15日で丸1年。世界も、日本も感染拡大は増加の一途だ。このままだと、医療体制の逼迫による医療崩壊、事と次第によっては〝医療壊滅〟という最悪事態までが各地で心配されている。米国ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によれば、新型コロナウイルス感染症による死者はさる15日に200万人を突破。昨年9月末に100万人を突破したが、その後、約三カ月半で倍増したことになる。一方で世界保健機関(WHO)はウイルス対策の緊急委員会を開き、現時点ではワクチン接種や免疫獲得の証明を海外渡航の条件にしないよう提言したという。

 それはそうと、この先、世界は。日本は、どんな道をたどるのか。ここは今こそ、人間の英知を結集してこれ以上の感染者と死者を出さないことだ。とはいうものの、見えない敵を駆逐するには、一体全体どうしてよいものか。ワクチンの一刻も早い早期開発と適用以外には、私には何ひとつ分からない。いまこそ、医師や看護師ら医学界に従事する人々はむろんのこと、科学者たちの真の力が発揮されるべき時だと思う。

【自宅でコロナ悪化 搬送8倍 昨年10月比 名古屋市先月126人 在宅療養の確立を】【新型コロナ 国内感染から1年 回復しても空かない病床 転退院難航「行政が調整を」】とは、16日付中日新聞の1面見出しだ。ことほどさようにコロナ禍は、いまなお日に日に悪化。そして。きょう17日付朝刊の見出しは【阪神大震災きょう26年 私だから励ませる 母失くした26歳東日本の遺児と交流】【初の共通テスト始まる 宣言下コロナ対策徹底 「感染心配」迎えの車列 東海3県では5万3000人出願】【マスク緊張負けない 共通テスト 換気対策で防寒 昼食は黙々と せき申告者 別室で受験】【昼も夜もにぎわい薄れ 宣言再発令 愛知・岐阜 初の週末 追加7府県一部人出増 東海3県は減少】【愛知323人感染 4日連続300人超え 岐阜は89人 三重は40人】といった具合である。

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 能登七尾から短歌雑誌【澪(れい)】の2021年1月号が送られてきた。<澪>には私の相棒、伊神舞子が所属しているためで、どの歌もなかなか味わい深く、読み応えがあって面白い。そのごく一部、数編をここに紹介させていただく。
 コロナ禍の話題はさまざま忘年歌会 明るい声の何時もより張る
 ひとりでは大きすぎると大根をどすんと老いは置いてゆきたり(山崎国枝子)
 清流の釣人見えて亡き夫の岸辺に眺めし姿偲びぬ(明 道子)
 「初めてやね」病歴探る医師の指ピアノ打つやにパソコン弾(泉淑子)
 イマジンをたて笛で吹く中学生よジョン・レノンを知っていますか(小倉由美子)
 ビー玉に透かす双子座流星群冬晴れの空にも星はある
 宇宙飛ぶ若狭鯖缶野口さんはやぶさ2のおみやげは何だろう(伊神舞子)

 舞が入院し、10日たつ。この間、私の妹と義姉(兄の妻)から先日のパジャマとショールに続き、きょうは新たにインスタントのお米、カレーなどの支援物資までを届けてくれ、恐縮。なかでもパジャマとショールは先に舞に届けたところ、彼女は大変うれしそうだったので私はホッとしたのである。まだまだ入院してまもないが、放射線と抗がん剤投与による治療もまずまずで「順調ですね」(担当医の話)とのことなので、このまま良くなってくれれば、と私たち家族は、愛猫シロちゃんも含めて日々、天にも祈る思いでいるのである。

 パジャマとショールに<わあ~、いいよ。これ、すてきだよ>と喜ぶ舞
 

 心配顔のシロちゃん。「でも、アタイは白狐。オカンを助けて見せるよ」
 

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 話は前後するが、菅義偉首相が13日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部を首相官邸で開き、栃木、愛知、岐阜、京都、大阪、兵庫、福岡の7府県に追加で新型コロナ特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令した。期間は、14日から2月7日まで。宣言は今月7日に首都圏の1都3県に再発令したが、感染拡大に歯止めがかからないためで対象地域は大都市部を中心に7日に宣言した首都圏4都県に7府県を追加し、対象を計11都府県に拡大した。西村康稔経済再生担当相は13日午前の衆院内閣委員会で、宣言の対象地域を全国に拡大することに関しては否定的な見解を示した。
 これに伴い、愛知県は飲食店への午後8時までの営業時間短縮要請については18日からとする方針を固めた。宣言の再発令後、4日間の周知期間を設けるためだという。また愛知県内の医療現場では緊急事態宣言が再発令された13日以降も新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の姿は多く、医師や看護師らは、そのつど慌ただしい対応に追われている。

 ちなみに16日現在の世界全体の感染者数は、米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によれば、9392万6742人(死者は201万0700人)。日本は16日午後9時半現在で32万5422人(同4488人)。感染者は依然、世界中で拡大している。この世で、一体全体何ということが起きているのか。ついぞ、そんなことまで思ってしまうのである。

 広島県は15日、新型コロナウイルスの感染拡大が目立つ広島市中心部4区の全住民と就業者を対象に無料のPCR検査実施を検討している、と明らかにした。対象者は最大80万人。全国的にも珍しい大規模検査となる。また警視庁も新たに留置される予定の容疑者に対して新型コロナウイルス感染防止対策としてPCR検査を全員に実施。早ければ来週にも開始、全国の警察では初めての試みという。
 JR東海は15日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東海道新幹線の運行本数を減らすことにより業務量が減るとして工場などで勤務する社員400人の一時帰休の実施を労働組合に提示。労組側が受け入れれば、会社発足いらい初めてのことだという。
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 米下院は13日、トランプ米大統領が支持者をあおり米連邦議会議事堂を襲撃させた、として罷免を求める弾劾訴追決議案を賛成多数で可決。トランプ氏は2019年の「ウクライナ疑惑」でも弾劾訴追されており、米史上、初めて二回弾劾訴追された大統領となった。
 「日本のいちばん長い日」などの著作で知られ、日本近現代史の〝歴史探偵〟を自称していた作家の半藤一利(はんどう・かずとし)さんが12日午後、東京都世田谷区の自宅で倒れているのが見つかり、死亡が確認された。90歳だった。東京都出身。東京の下町で生まれ、14歳の時に東京大空襲を体験。父の郷里である新潟・長岡に一家で疎開し終戦を迎えた。東大を卒業後の1953年に文芸春秋に入社。「週刊文春」「文芸春秋」編集長などを歴任し、1994年から著述に専念。「ノモンハンの夏」(山本七平賞)「昭和史」シリーズ(毎日出版文化賞特別賞)、エッセー「漱石先生ぞな、もし」(新田次郎文学賞)など数々の作品を手掛けたことで知られる。
 54年ぶりの保守分裂選挙となった24日投開票の岐阜知事選。11日までの期日前と不在者投票者数が前回選同時期の3倍近いペースとなっているという。「4人が立候補し、関心が高まっていることに加え、コロナ禍で早い段階で投票を済ます有権者が増えているためでは」とは、県選管の担当者。
 CBCテレビは12日、東海地方の文化の発展に尽くした人に贈る「CBCクラブ文化賞(くちなし賞)」に、和傘の骨をまとめる重要部品「ろくろ」を製造している長屋一男さん(71)=岐阜県笠松町在住=を選んだ。同賞は1960年に始まり、受賞者は長屋さんで99人目。
 長野県軽井沢町で大学生ら15人が死亡したスキーツアーバス転落事故が15日、発生から5年目を迎え、現場付近に建立された「祈りの碑」に遺族や犠牲者が通った首都大学や法政大など関係者が訪れ、冥福を祈った。

2021年1月10日
 雪女ヒュウヒュウと一吹きよ
 海に山に雪雪雪の街に町に
 アホな奴みんなに会える初仕事
 軽やかにがん告知されおらが春
 コロナ禍や朝のゆうべの冬桜
 冬桜舞ひ吟ずるは黒田節
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 日曜日。ものみなすべて。何もかもが寒い朝である。起きたら、自宅周辺は白一色に染まり、窓辺の樹木にも白い雪がかかっていた。愛猫シロちゃん(俳句猫「白」。オーロラレインボー)は、いつもなら傍でオカンが座っていてくれるはずの床暖房に座ったまま、身じろぎもしないで一夜を過ごした。心配顔である。

 おかあさんのことを心配して日々を過ごす愛猫シロちゃん。シロは白狐でもある
 

 自宅周辺の道路は、この地方では珍しく白く染まり、庭の樹木には雪がかぶさっていた
 
 

        ☆        ☆
 かけがえのない相棒で私の小説とは異なり、俳句・短歌と歩む道こそ違っても文学をひたすらに愛する点では同じで、頼りがいのある同志でもある、そんな妻・舞(伊神舞子)が7日、愛知県江南市の江南厚生病院に入院した。いつのまにか子宮がんに罹っており、これを治すためで7日の患部への放射線照射を皮切りに8日には抗がん剤投与も始まった。放射線照射はこんご休日を除く連日、抗がん剤の投与は週に一度、点滴による方法で続く。
 この先の副作用がどうなるのか。とても心配だが、なってしまったものは仕方ない。このうえは、無事の回復と生還を、ただ祈るばかりだ。がんは肥大化、CT検査の結果、肝臓や肺などへの転移も少し考えられるため至急入院による両刀遣いの治療が始まったのである。それにしても、私が傍らにいながら、だ。なぜもっと早くに妻のからだの異常に気付いてやれなかったのか。それを思うと、今はただやりきれなさでいっぱいだ。とはいえ、悔やんでばかりいてもよくないので、ここは最先端の現代医療と医師の的確なる治療、本人の治るのだという強い意志を信じるほかあるまい。
 モノは考えようで、発見が遅れたというのではなく、今気づいて即座の入院治療が功を奏すれば、それで良い。終わり良ければ全てよし、である。そしてその可能性は十分にある、と。そう心から信じたい。その一方で人は誰とて、所詮、いつかは【〝悲しみの道〟を歩いていかねばならぬ生きものなのか】とも思ってしまう。いやいや、悲しみの道などにしてはならない。悲しみの道を、再びプレイバックさせ幸せな道にUターンさせねば、と。そう思うのである。アレヤコレヤと考えるうち、この人生なるもの【幸せな道も、悲しい道も結局は一本の道でどこまでも、つながっているのだ】とそんなことを、ふと思ったりもする。【悲しみの道が、再び、楽しく幸せな道になる】ことだって十分あるはずだ。

 舞が入院して、きょうは4日目。コロナ禍のさなかでもあり、面会もなかなか容易ではないが、きのう9日に、それまでの四人部屋から個室に替わった。いまのところは幸い、メールと電話でのやり取りが続いている。彼女から届いた最初のメールを、ここに記しておきたい(原文どおり)。
【ほうしゃせんがおわり、今はおひるです(7日12時28分)】【じかんがあってないような もうおわりました(13時10分)】【まだいっかいめだし なんとも言えない(13時18分)】
【きょうの治療はすべておわりました まさつらからメールがあり緊急事態になっても出勤だそうです(8日13時18分)】

 それにしても舞は、世の中に大変な災難が降りかかった時を選ぶように、その歴史の大渦のなかにまるでそのつど、自ら突進でもしていくように大病に冒されてしまう。なぜか。なぜなのか。この前のわが家、すなわち私たち家族の一大事となった舞の脳腫瘍摘出の大手術の時は東日本大震災と福島第一原発事故が起きた、まさに、その年、2011年であった。ちょうど10年前である。そして今回は、といえば、だ。100年前にヨーロッパ各地を襲ったスペイン風邪いらいの人類史上未曽有の体験ともいえるコロナ禍が世界中に吹き荒れ、人びとが呻き、苦しみ、悲しんでいる、そのさなかでの昨年6月27日の左大腿骨骨折による手術、そしてリハビリ入院に続く思いもしなかった、がんへの罹患である。
 歴史の証言者でもあるまい。のに、だ。ああ、何ということなのか。私にとっては可愛くてたまらない大切な舞が、彼女が、この世の中で悪いことでもしたというのか。私の胸は、押しつぶされそうに重い。まさに、私がかつてこの地方の情報サイト「江南しえなん」で連載小説を書いた際に、題として舞が考え、私に教えてくれたタイトル【ぽとぽとはらはら】そのものの日々をシロちゃんも含めた私たち家族は今こうして歩んでいるのである。人はどんな人とて、どんな時だって。共に信じあい、生きていく家族はじめ、恋人や友人のことを、どこまでも守ろうとしてハラハラドキドキしながら、時には涙を流しながら、幸せと希望の道を求めて未知への一歩を日々踏みしめ、ただひたすらに前に向かって生きていく。「だから小説の題は【ぽとぽとはらはら】にしたら、どお」と、あのとき彼女は私にそう、直言してくれたのである。私たちは今まさに、【ぽとほとはらはら】の人生を歩んでいるのである。

 私はきょう10日の午後、息子と舞の入院している江南厚生病院へ出向いた。そして。看護師を通じ、妹と義姉から届いた心からのパジャマとショールをはじめ、能登七尾の歌人山崎国枝子さんから郵送されてきた短歌雑誌「澪(れい) 2021 1月号」、ほかに中日新聞などを届けたが、心待ちにしていた直接の手渡しはやはり、出来なかった。コロナ禍で社会全体が病んでいるときだけに、これはやむをえないだろう(ただ診察状況につき担当医師からの説明があるときに限り、面会は許される、とのことである)。何もかもが息苦しい世の中だ。

「あのころよ、もう一度」。舞の病との闘いは続く。くにえこさんはじめ、はるこさん、すすむさん、そのこさん、ゆうこさん、かよこさん、みほさん、いくよさん……と多くの心ある人々から励ましの電話やメールが届いており、私は恐縮してしまう、ドラゴンズがリーグ優勝した当時と、能登七尾にいたころ。いまよりは若かった
 

 江南厚生病院入口に掲げられた完全面会禁止を告げる看板
 

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 話は変わって。新型コロナウイルスの感染拡大は、その後もきのう、きょうと世界中で日に日に広まっている。日本とて同じで、このままだと医療提供体制がますます逼迫し、〝感染爆発〟と〝医療崩壊〟が同時多発しても決して不思議でない、そんなギリギリのコロナ禍のなかにあって菅義偉首相は7日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、東京と埼玉、千葉、神奈川の一都三県に新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令した。期間は8日から2月7日までの1カ月間。感染リスクが高いとされる飲食店に営業時間短縮を要請し、応じない場合は店名を公表できるというもので、同時に国民にも午後8時以降の不要不急の外出自粛を呼びかけた。
 ともあれ、この感染拡大は再発令後も、このところは東京、埼玉、千葉、神奈川以外にも兵庫、愛知、静岡、岐阜など各県でも広がる一方で、9日は全国で新たに7790人の感染が確認され、8日の7883人に次いで過去2番目に多く、国内の累計感染者数は28万3309人、死者も4035人となった。また9日午前零時現在の重症者数は前日比1人増の827人で過去最多を更新したという。

 コロナ禍と大雪を報じる10日付の新聞各紙
 

 10日は北陸地方を中心に全国的に大雪となった。
 このところ続く強い冬型の気圧配置で新潟、秋田、富山、石川、福井、岐阜の山間部などが積雪241㌢の上越地方はじめ125㌢の富山、231㌢の郡上市白川村など各地で猛吹雪による大雪にスッポリ包まれ、なかには除雪が追いつかず郡上市白鳥町では集落が孤立する事態に。富山では35年ぶりに積雪1㍍を超える最悪事態となった。そればかりか、東海北陸自動車道や新潟上越地方の国道8号線など各地の主要な道路でも通行車両が至る所で立ち往生。福井県の国道8号では一時、1200台の車が立ち往生し身動きできなくなり、陸上自衛隊が出動して、除雪や閉じ込められた人々への食料提供などをしたというが、いやはや、これほどまでの事態に発展するとは。かといって、ここは復旧するまで様子を見守るほかなかろう。自然は容赦も何もない。私たちニンゲンは、ただ黙って治まってくれるのを待つほかない。

 立ち往生する車の列(NHKの10日正午のニュースから)
 
 
 大相撲初場所が10日、新型コロナウイルスによる感染拡大で東京など1都3県に緊急事態宣言が出される中、東京・両国国技館で始まった。新型コロナに感染した横綱白鵬はじめ場所前のPCR検査で新たに感染が判明した九重部屋の計5人など十両以上の休場者が戦後最多16人を数えるなか、異例の幕開けとなった。
 あす11日は成人式である。
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 9日付中日新聞(東京新聞)の1面に【映像息づく 永遠の都 戦前の記録デジタル化 作家・加賀乙彦さんの父が撮影 84年前 宝塚最古のカラー 90年前の新宿駅前】の見出しと写真説明。コロナ禍で傷ついた世の中に、いっぷくの清涼剤といってもいい、どこかホッとさせられる明るく清らかで、かつ美しい話である。

 加賀さんの自伝的小説「永遠の都」が80年以上の時を経て蘇ったことを報じた9日付の中日新聞夕刊
 

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 厚生労働省が10日、羽田空港にブラジルから到着した男女4人に新型コロナウイルスの変異種を確認した、と発表。国立感染症研究所は「英国や南アフリカで報告されている変異種との共通部分はあるが、異なる部分もある。新しいタイプではないか」とみている。
 韓国の元慰安婦と遺族ら12人が日本政府に損害賠償を求めた訴訟の一審判決が8日あり、ソウル中央地裁は原告の請求どおり一人当たり1億㌆(約950万円)の支払いを命じた。これに対して日本政府は「地裁が国際法上の主権免除の原則を否定し、原告の訴えを認める判決を出したことは極めて遺憾であり、断じて受け入れられない」と強く抗議。
 トランプ米大統領は7日、凍結が解除されたツイッターに動画を投稿。「新政権が20日に発足する。いまは政権移行に集中している」と述べ、バイデン次期大統領の大統領選勝利を認めた。トランプ氏の支持者が6日に連邦議会議事堂を一時占拠したことを受け、閣僚らが相次いで辞任したため、与野党双方がトランプ大統領の責任を問い、解任圧力が強まっており、これらの追及を交わす狙いとみられる。AP通信は、トランプ氏の敗北宣言だと報じた。米下院民主党は8日、トランプ氏を弾劾訴追する決議案を作成。「反乱の扇動をした」として即時の弾劾裁判と罷免を求め、11日にも下院に提出するという。
 東京など1都3県への緊急事態宣言を受け、三重県は8日、新型コロナ措置法に基づき、県民に対し首都圏など感染拡大地域への移動を自粛するよう要請した。
 朝鮮中央通信が9日、金正恩朝鮮労働党委員長が党大会の5日から7日まで行った党中央委員会の活動総括報告の内容を報道。金委員長は「最大の主敵である米国を制圧し、屈服させることに焦点を当てていかねばならない」と主張したという。

2021年1月2日
 初夢や主食は昆虫パンよ
 正月や時の子たちの出番まち
 =伊神舞子の<白猫の俳句minuetto-mi>から

 皆さま。あけましておめでとうございます。コロナで明け、コロナに暮れた昨年が去り、夢と希望に向かっての新しい年が明けました。そして。ことしも、よろしくお願いいたします。互いに、よい年になるといいですね。

 2021年1月1日付の朝刊。【コロナ病棟不眠不休 警告音鳴り響く中 新年】【国内感染最多4520人 東京1337人 初の4桁】【<核心>東京緊迫 募る焦り 新規感染1300人超 見えぬ終息 対策手詰まり】の見出しが躍る一方で、新年一般参賀に代わり公表された天皇陛下と皇后さまのビデオメッセージ全文も掲載されていた。

 1日付新聞各紙
 
 

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、小池東京都知事をはじめとした神奈川、千葉、埼玉県の1都3県の知事が2日午後、西村経済再生担当大臣と面会し政府に対して緊急事態宣言の発出をするよう直接、要請した。このなかで小池知事らは「感染爆発の瀬戸際ともいえる状況下で医療提供体制が極めて逼迫しており、通常の医療にも大きな影響を及ぼす危機的状況にある」としたうえで「国とより一層の連携強化を図ることで直ちに徹底した〝人の流れ〟の抑制をはじめとする感染拡大防止対策の強化が必須だ」と述べた。

 夜。NHK総合テレビで【若冲「華麗天才絵師と美しき僧侶 傑作誕生運命の出会い 死ぬまで私のそばに! アートな男の愛と絆】を見たが、文学的視点からも、とても参考になった。そして。きのう、元日の夜にはNHKラジオの第1でたまたま耳にした【高橋源一郎の飛ぶ教室 新春! 初夢スペシャル】。こちらも作家瀬戸内寂聴さんのあの独特な声を久しぶりに聴くことが出来、「まだまだ書き続けるわよ」とおっしゃった、彼女の強い宣言にも似た言葉が何よりも刺激になり、懐かしい声に嬉しく思ったのである。
 寂聴さんとは、だいぶ昔のことになるが、新聞社の大津支局長時代に比叡山で新しい天台座主就任式の際、たまたま同じ来賓として隣り同士に座り、話し合ううち、大いに気が合い談笑したことがある。「支局長。アタシの周りには誰も座ろうとしないのよ。みなさん。アタシのこと、よほど怖いとみえる。あなた、だけよ。こうして何食わぬ顔でアタシの隣に座ってくれた方は。あなた、面白い方ね」と興味津々の真顔でおっしゃっられたことを。覚えておいでか。
 どこかの誰かさん、青い作家よりは、私の印象の方がはるかに強烈だとは思うのだが。そのうちに寂聴さんと再会できる日を夢見て私も大いに書き続けよう、と新年の決意をしたのである。若冲さんと寂聴さん。私は、新春早々からテレビとラジオから聞こえてくる声に大いに感化、刺激を受けたのである。そして2日夜の深夜便で思いがけず、耳に入ってきた高樹のぶ子さんと小島ゆかりさんの新春対談。高樹さんは、このなかで自らの著作「小説伊勢物語 業平」に触れ、5757の韻律の大切さを強調。文(小説、物語)には「流れというものがあって、その流れに乗っかれば」との言葉は私もまったく同感で、大変勉強になったのである。
 この点では天下の〝公共放送〟NHKさんには大いに感謝しておきたい。まだまだ青二才の私だ。これでもか、これでもか。と書き続けることをここに誓っておきたい。高樹さんといえば、かつて私の発案もあって、滋賀県読書連絡協議会と新聞社で近江八幡市にお招きし、文学講演会を開いた時のことがついきのうのようである。【波光きらめく果てに】の彼女の文体は、私がもっとも好きな文の調べでもある。
 ともあれ、寂聴さん。そして高樹さん。新春にあたって、いついつまでも健筆で、とのエールを生意気にもさせていただく。

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 きのう元日には家族が集まり、食事を囲んだが、濃厚接触で互いに新型コロナウイルスへの感染は避けねば、と手を洗い、消毒をし、マスクを時々はずしながらの食事と、まことに奇妙奇天烈なる再会劇となった。でも、家族全員とはいかなかったが、愛猫シロちゃんも加わってみんな元気で楽しく集まることが出来たので「何よりも、それで良かった」としよう。
 いやはや、へんな世の中になってしまったものである。

 舞の手で細々ながら彩られたわが家の玄関。これも日本の正月文化か
  

 加賀屋選定のおせちを、みんなで囲んでのひととき
 
 
 

 久しぶりの再会に嬉しさいっぱいの愛猫シロちゃん。お年玉プレゼントを傍らに神妙な顔である
 
 

 ことしも多くの賀状をいただいたが見事な賀状には、しばし目が奪われた
 

 一夜明けたきょう、2日の朝。「日の出と富士山です。おかあさんに見せてください」と突然、名古屋の宿泊先アソシアホテルにいる長男夫妻からメールが入った。なるほど見事で、幸先と縁起の良い写真であった。それにしても一体全体どこで撮ったのか? 
 長男たちが撮り、朝一番で送られてきた初日の出と富士山の写真
 
 

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 共同通信が東日本大震災(東電福島第一原発事故含む)で被災した岩手、宮城、福島各県100人ずつ計300人に実施したアンケートでふるさとの復興が順調だと考える人が福島では30%にとどまることが分かった。宮城は80%、岩手は66%が順調だと答え、地域差が目立ったという。
 英国は12月31日午後11時(日本時間1月1日午前8時)、昨年1月末の欧州連合(EU)離脱後も加盟国並みの状態を保つ移行期間が終了し、EUを完全に離脱した。
 中国疾病予防センターが31日までに英国で拡大している新型コロナウイルスの変異種の感染者が中国でも初めて確認された、と発表。また中国政府は31日、国有医薬会社「中国医薬集団(シノファーム)」の傘下企業が開発した新型コロナウイルスのワクチンを承認した、と発表。
 総務省が発表した2021年1月1日時点の人口推計によれば、丑年生まれの年男、年女は計1066万人。十二支では子(ね)年、亥(い)年に次いで多く、総人口の8・5%を占めるという。
 菅義偉首相が1日付で年頭所感を発表。「新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済回復に引き続き、総力をあげて取り組む」と強調。夏の東京五輪・パラリンピック開催への決意も示した。