詩二編/「風が吹く」、「人間の絆」

   
   詩「風が吹く」
   風が怒った 風が怒った
   とてつもなく 風が怒った
   家が軋んで 庭はざわめく
   雨戸を閉めた子どもたち
   怖い怖いと耳をふさぐ

   風が笑った 風が笑った
   おおらかに 風が笑った
   ふんわり綿雲 小鳥の囀り
   凧上げしている子どもたち
   天まで上がれと走り出す

   風が優しい 風が優しい
   そっと頬をなで 風が優しい
   窓に青空 風鈴の音色
   蝉取りしている子どもたち
   涼しい木陰でお弁当

   風に舞うタンポポの羽
   お空でダンス ゆーらゆら
   風に揺られてどこまでも
   野を越え山越え 夢のせて
       

   詩「人間の絆」
   我ら人間として
   生まれたって
   すごいことだよね
    
   こころを唄おうよ
   四季を彩る自然の美しさ
   この感動を天に届けよう

   愛を語ろうよ
   同じ地球に誕生した人と人
   めぐり逢う愛に感謝しよう

   生命を讃えよう
   この世に生を受けた喜び
   限りない生命の繁栄を願おう

   生命と愛とこころが響き合い
   人と人の絆が生まれる
   時として
   絆の儚さに涙しても
   力強い生命の波動は
   決して途切れないバトンで
   あらたな世界に繋がれるよ