あぁ~大震災を悼む 笛猫野球人間日記/10月8日
平成二十三年十月八日
(この日記はアタイ=こすも・ここ=が、お父さんの「私」になりきって書き進めています。ごくごく、たまにアタイそのものが出てくることがあります)
井上ファーム竜が、ひと足早く「日本一」になった。プロ野球のファーム日本選手権がきょう、宮崎市のサンマリンスタジアム宮崎で行われ、ウエスタン・リーグ覇者のドラゴンズがイースタン・リーグ覇者の日本ハムを4―3で破った。ドラゴンズ2軍では二年ぶり六度目の日本一である。そういえば昨日ファンクラブのお母さんの安江都々子さんから「いがみさん、セントレアまで2軍選手の見送りに行ってきました」との連絡があった。
安江さんは、ナゴヤ球場であった2軍戦を、皆勤観戦してきただけに、その喜び、感慨たるや想像もつかない。優勝が決まるか決まらないかのころ、私はナゴヤドームの総合案内所近くで他のスタッフとともに、ファンクラブの次年度会員受付と入会PRをしていた。
その少し前には、中日スポーツの九月の月間MVPに輝いた吉見投手にファンクラブ会員代表プレゼンターからの賞金とトロフィーの授与式があり、そこに同席していたが、たまたまその場で4―0から八、九回に3点を入れられ1点差にまで追い上げられていたことを耳にしていただけに、優勝と知ったときは本当にうれしかった。
最優秀選手には中日・前田章宏捕手が選ばれ、賞金50万円を獲得、ルーキーの大野雄大投手が先発し、勝利投手になった。一樹2軍監督はこの日も、晴れ渡った南国宮崎の空の下、現役時代の背番号と同じ「9」度、宙を舞ったという。おめでとう! ドラゴンズ
一方、今夜のナゴヤドーム。ジュンキ(伊藤準規)が先発で投げたので、どうしても勝ってほしかったのだが。三、四回と巨人打線の阿部、坂本らに打たれ4―0で負けた。神宮の方も、ヤクルトが広島に7―4で敗れたので、首位とのゲーム差に変わりはない。NHKの解説者・小早川さんが話していたが、今後、ドラが勝つかそれともヤクルトが勝つか、鍵はずばり経験力が雌雄を決する、なかでもヤクルト宮本とドラゴンズ谷繁の出来いかんにかかってくる、とのこと。私自身もそんな気がする。
NHKスペシャル「日野原重明100歳」を見て、ずっと前に日本の着物着付け界の第一人者で何かとお世話になり通しだった清水ときさんと東京の聖路加国際病院に出向き、栄中日文化センターの創立記念公演の講師をお願いし、快諾してくださった日々が懐かしく思い出された。
あのとき、日野原先生は葉っぱのフレデリーの話しをしてくださり、どんなものにも代えがたい生があり、それを大切にしなければーと、命の尊さをこんこんと教えてくださった。番組のなかで先生は「いのち開く きみの笑顔 土の香り」の自作の俳句を末期がんの女性患者に読んで贈るなど、いのちの大切さにこだわる姿勢がよく描かれていた。
九十二歳の同士でもある妻静子さんの容態悪化のなかで「しずこ、大丈夫だ、大丈夫だよ。分かる、分かる」と手を握って何度も繰り返しながら「自身の診察も、肉親と接するのと同じ、そのような思いでボクは患者さんと接していかなければ」とあらためて決意され、おっしゃられてもいた。あの日、院長室でお会いした日野原さんは何ら変わることなく、いつも同じだ。東日本大震災の被災地も訪れられたが、先生の存在には皆、生きる勇気と希望を与えられていた、すばらしい方とは、こういう実践する人間のことを言うのだろう。
【きょうの1番ニュース】午前中、(仕事で)ナゴヤドームに行く前にヤマダ電機に寄り、USBフラッシュメモリを購入した。いまのパソコンのデータを入れておくためである。USBメモリーを手にしたのは、恥ずかしながら、これが初めてだ。これでは同僚たちや若いカメラマン氏らから笑われバカにされるはずだ。
☆ノーベル平和賞 アフリカ、中東3女性に リベリア大統領ら 非暴力活動を評価」(8日付、中日朝刊)
「笑いの力で犬山発信 漫才コンビ・サムタイムズ 鵜飼い船城ガイド住み込み『街の顔』(8日付、夕刊中日)」
平成二十三年十月七日
序盤戦、和田、ブランコらの打線が火を噴きせっかくの4―0も九回表にそれまで完璧なピッチングを続けていた先発吉見が巨人阿部に打たれ、継投の浅尾も高橋由に打たれ、たちまちのうちに4―4に。結局、試合時間は三時間三十分という特別ルールで引き分けとなった。野球はこれだから面白い。もう、スッカリあきらめていたのに浮上し、勝つと思い込んでいたのに追いつかれてよもやの引き分けという結果―
ゲーム後、CBCのアナウンサーが「勝ったような巨人」と「負けたような中日」とベンチの様子を伝えていたが、まさに云い得て妙なる表現だ、といってよい。
おかげでテレビをつけたり、テレビの野球中継が終わるや、今度はCBCドラゴンズナイターをラジオで聞くなど、なかなか忙しい夜となった。
ただ和田が、井端が、荒木や森野、谷繁らと本領を発揮しにかかっているだけに、なんだかうれしい気がするのである。
季刊雑誌・全作家の第六回全作家文学賞に選ばれた富崎喜代美さんの小説「櫻の忌」を読み終えた。読者を物語のなかに引きこんでゆく筋立ての巧みさ、そして最後に「わたし」が「全身で末治のすべてを受けとめる。そうして、わたしと末治は、はじめて一つになれたのでした。」と、ふたりがひとつになるシーンには、わが胸に迫るものがあり、秀作だった。
【きょうの1番ニュース】こすも・ここが私の書斎の掘り炬燵の中で丸くなった。これから秋が一斉に深まりゆくのは、間違いないだろう。
☆「『小沢氏 救急車で搬送 陸山会事件初公判後 腰の痛み訴え」、「秋の夜空に“万華鏡”=国重要文化財の指定を目指す名古屋市庁舎に六日夜、色とりどりの光を重ね合わせてライトアップする「デジタル掛け軸」が映し出された。=」、「東北 例年並みの寒さ 仮設住宅 急げ冬支度 防寒対策遅れ『ここで越せるか不安』」
「吉村昭さん著『三陸海岸大津波』 夫の力作 警告にならず 『生きていたらまた書いたでしょう』」、「あの人に迫る 横田早紀江 拉致被害者、めぐみさんの母 返してほしいと言っているだけ(増村光俊)」、「小1社会見学バス転落 運転手死亡、39人けが 瀬戸 瑞浪から長久手へ」「小沢氏は尿管結石 担当医『入院、一週間程度』」 (7日付、中日夕刊)
平成二十三年十月六日
今夜は吉見が投げるものとばかり思っていたが、ネルソンが投げ八回まで広島打線をパーフェクトの零点に抑えた。このままいけば、初めての完封かーと見守るファンの胸をときめかせたが、最終回はノーアウト満塁と崩れ3点を献上、最後は守護神岩瀬が抑えた。この日ヤクルトが阪神に7―1で敗れたため、ドラゴンズはヤクルトとのゲーム差1で首位にたった。
中日の首位奪還は五月三十日いらい。これでドラゴンズは5連勝、ヤクルトは3連敗で、このままだとドラゴンズが昨シーズンに続いてリーグ優勝する可能性が大いに出てきた。なにしろ、このところのドラゴンズには勢いがあるからだ。それにボール球に手を出すことがない。手堅い。
Mが朝の食卓で私に話した言葉が非常に印象深かったのでここに記しておく。
―「(科学者や技術者たちは)スマートフォンなどやっておらないで、台風(のエネルギー)を集めて電気にするとか、出来ないものかしら。(台風がきたら)ただ注意してください、気をつけてください、とばかり言っておらないで」
「それってスマートフォンに傾注されるエネルギーを集めて電気に変えろ、ということなんだよな」と私。
これだけ科学が進んでいるなかで放射能汚染を食い止めるには意外と単純な方法があるのでは、とMもボクも本能的に、そのにおいのようなものを感じている。そのうち偉大な科学者が突然現われ、温暖化とか放射能汚染といったものを、そっくりそのまま失くしてしまう。そんな気がする。
【きょうの1番ニュース】帰宅してMがこしらえてくれた食事をしていると、「少し頭が痛いの」と彼女。食事の食器の後片付けと洗濯物を干すと、早々に「もう寝るわよ」と二階の寝室に上がっていってしまった。なんでも昼間、自ら営むサイクルショップに大勢の人たちが顔を出し、ああだこうだーと近ごろ流行の“女子会”さながらの年配女性たちの雑談に神経が参ってしまったようだ。それに季節の変わり目もあるみたいだ。早く、よくなってほしい。
☆「被ばく限度『年1ミリシーベルト』超過を容認 国審議会近く提言 中間目標設定へ」、「復興の桜 児童見守る 宮古津波で開花早く?」、「世界最大の“星空”好評 名古屋市科学館入館100万人突破」、「岐阜県職員 収賄で逮捕 事業発注、便宜の疑い 贈賄容疑、社長も」(6日付、中日朝刊)
「ジョブズ(スティーブ・ジョブズ氏)前CEО死去 アップル創業 次々に革新技術 56歳」、「小沢代表が全面否認 陸山会事件『虚偽記載、共謀ない』 強制起訴で初公判 指定弁護士 元秘書の独断否定」(6日付、中日夕刊)
平成二十三年十月五日
今夜も勝つような気はしていたのだが。まさか本当に勝ってしまうとは。というのは、相手チーム広島の先発はマエケン、すなわち前田健太投手だったため、そうそう簡単には打たれないのでは、と勝手に思い込んでいたからである。
そのマエケンを大島が、ブランコが本塁打で打ち崩した。1―1で迎えた八回、ブランコが左越えに決勝の12号ソロを放ったときはドーム全体が大きく揺れ、歓声が沸きあがったのである。中日の川井は8イニング1失点で今シーズン4勝目。九回を締めた浅尾が8セーブ目を挙げた。広島はマエケンが1発に沈んで引き分け二つを挟んで6連敗で、なかなか波に乗れない。この日の勝利により首位ヤクルトとのゲーム差はなくなった。
今夜は帰宅後、三重テレビで広島戦を、と思って帰ったが、テレビはNHKのBSプレミアムから変わりそうにない。黒木メイサのスペイン・アンダルシアへのフラメンコの旅をやっていたため、Mに完全にチャンネルを奪われてしまったためだ。
フラメンコには、とうとう、最後まで付き合わされたが、フォークダンスなど世界の踊りが大好きな彼女の言うとおり、最近、キャスターの能書きばかりが目立つニュースよりは数段よかった。ついつい私までがMのお供をさせられたが、番組の内容は極めてよく、黒木メイサが真剣にフラメンコに挑むひたむきさも私たちの心をつかんだ。
【きょうの1番ニュース】出勤時に地下鉄鶴舞線の豊田行き車内に青い色の傘を忘れてきてしまった。社に上がるや、地下鉄豊田駅に電話したが、そういう傘はありませんでしたーとのつれない返事。帰宅時に乗った同じ地下鉄路線の上小田井駅で奥平なる車掌さんに問い合わせると「調べてみます」と親切な応対だった。
きょうは本当の雨降りだったため、傘を忘れてきた誰かが「これはいい」と勝手に使い捨てしたのかもしれない。これって、自転車の乗り逃げと同じ占有離脱物横領になるのでは? 私には『奥平さん』が、ナントナク1番、誠意のある人のような気がしたので、もしかしたら手元に帰ってくるのでは、となお、淡い期待でいる。
☆「初の無敗三冠馬 シンボリルドルフ死す(三十歳で、人間で言えば百歳前後の“長寿馬”だった)」、「桑名市主幹ら逮捕 競売入札妨害容疑 最低制限価格漏らす 愛知県警」(5日付、中日朝刊)
「広がる大学『秋入学』 国際化の流れ留学生ら37人 名大、学部で初」、「iPhone商戦新時代 14日に『4S』auも参入 普及へ毎年『世代更新』」、「回顧展に『これから』への挑戦 屏風絵『2011311日本の祈り』 『今』を率直に希望願う 平松礼二」(5日付、中日夕刊)
平成二十三年十月四日
運命の、それも東日本大震災が起きたシーズンという、歴史に残るドラゴンズ十三番勝負がいよいよ今夜、ナゴヤドームで始まった。
初日から和田が、平田が、そして先発・山井のあとを引き継いだ久本の好投も光り、6―4で逆転した。岩瀬が35セーブ目、広島はバリントンが不調で2引き分けを挟んで5連敗。和田は六回、2死一、三塁から右前打で同点に追いつき、続く平田が三塁打を放って2点を勝ち越した。久本はシーズン初の白星。この日は首位ヤクルトが阪神に破れたため、ゲーム差は1にまで迫った。
ちなみに中日スポーツによれば、十三連戦は球団史上最長、中日は本拠地がナゴヤ球場だった93年、十月十三日から二十一日までの九日間連続で公式戦を消化、このうち二十日はダブルヘッダーだった。この十連戦(成績は6勝4敗)がこれまでの最長だった。
きょうは東京で一四・九度まで下がり、軽井沢も氷点下〇・四度と、全国的に肌寒い一日となり、この秋一番の冷え込みとなった。蔵王では早々と初冠雪があったという。ついこの間まで暑い暑い、と言っていたのに。季節の移ろいの前に、ニンゲンたちは何もできっこない。
「潮来(いたこ)花嫁さん」の歌手、花村菊江さんが七十三歳で、くも膜下出血のため東京都内の病院で亡くなり、米国の歌手レディー・ガガさん(二十五歳)が東日本震災後、日本の観光復興に貢献したとして観光庁から「第3回観光庁長官表彰」を贈られた。
【きょうの1番ニュース】Rさんから電話を頂いた。以前から要請のあった、十三日のロータリークラブでの卓話の件で、演題を「出会った人々」にさせていただいた。
☆「あの被災地を忘れない 福島・相馬 (原発さえなければ)心の叫び残し 酪農家自殺 原乳の出荷停止」「飯館の仲間 語り部に 『苦しみ、風化させない』(4日付、中日特報面)「ノーベル賞 医学生理学 米仏3氏 1人死亡 発表後に判明」、「スマートフォン版 ドラゴンズ情報正式サービス開始(中日新聞1面社告)」(4日付、中日朝刊)、「中4日でも!! 吉見(中日投手) 『腕がちぎれてもいい』」(4日付、中日スポーツ)
「原発やらせ 6人処分 経産省 次官らに職務命令」、「発表前死去の米教授 ノーベル賞授賞変えず 研究最期まで没頭 がん治療自ら実験台」(4日付、中日夕刊)
平成二十三年十月三日
あすからのナゴヤドームでの10連戦を前に今宵は、ことのほか静かな夜だ。一体全体、何事が起きるのか。不気味でさえある。
「いよいよ、明日から13連戦、毎日、見ます! (笑)」とは、中日ドラゴンズ公式ファンクラブのマスコット・ガブリ生みの親で、公式ファンクラブの名誉会員第1号かつ大のドラゴンズファンでもあるスタジオジブリ代表兼プロデューサーの鈴木敏夫さんから私に届いた宣言メールだ。
あの多忙きわまる鈴木さんがぜんぶ見ます、とおっしゃられる以上、落合戦士、すなわちドラゴンズの選手たちも負けるわけにはいくまい。私、いがみの権太も毎日、見ながら、聞きながら、書きながら、しゃべりながらの日々となりそうだ。
たとえが良いのか悪いのか。実を言うと、今夜は主君の首をとられた赤穂の浪士、四十七士が吉良邸に討ち入る前夜のような、そんな気がしてならない。主君、すなわち落合監督を思うドラゴンズの戦士たちが無事、職責を果たして本懐を遂げるのかどうか。あすからは、プロ野球史に残る名舞台が繰り広げられる、と言っても過言ではない。日本中のプロ野球ファンが見守るなか、いよいよ幕が切って落とされようとしているのだ。ドラゴンズとしては初めてのセ・リーグ連覇と完全日本一への扉が開かれるかもしれない。デ、今夜は月光の下、あすの勝利をのみ、ただヒタスラに祈りたい。
今は、無の境地である。落合監督の退任発表を巡ってその方法や時期がよいとか、悪いとか、は1人のドラゴンズファンとしては、もはやこれ以上、追及する必要もないし話したくもない。それよりも、あすは落合監督の契約切れに伴う退任を前に、仕事を休んで、その無念さを晴らすため東京から駆け付けるファンも大勢いるという。
【きょうの1番ニュース】帰宅すると、わが家は寝室に始まり、居間、台所…とすべての部屋がすっかり、冬の装いとなっていた。Mの仕業に違いない。新しいカーペットが室内を明るくしている。
☆「『脱原発』へ日本転換を 中沢新一氏ら『緑の党』 来月にも結成」、「WBC世界戦 西岡7度目防衛 35歳2カ月 日本人最年長」(3日付、中日朝刊)「被災者の癒やしに 福島」(3日付、毎日朝刊)=福島県二本松市の「あだたら高原スキー場」で、キバナコスモスなどが咲き誇っている=
「朝霞宿舎 5年間凍結 復興集中期間 首相、財務省に指示」(3日付、中日夕刊)
平成二十三年十月三日
和田、平田、谷繁…と、ドラゴンズ打線が火を噴いて快勝した。甲子園での阪神最終戦は、立ち上がりの初回2死から1安打2四球で満塁に。ここでわれらが岐阜出身のベンちゃん(和田)が左前適時打で2点を入れ、さらに進境著しい平田が、左越え二塁打を放って計4点を先取。五回には谷繁が2ランを、七回またまたベンちゃんが左中間への二塁打と点を重ね、終わってみれば7―2で完勝した。
投げても先発チェンが7イニングを無失点で抑え8勝目をあげた。それにしても、このところの谷繁は本当にすごい。ケガから復帰したとき、「私たちチームはあすから生まれ変わります」と自ら宣言した、あの言葉を見事に体現して見せているほか、ベンちゃんも一度2軍に落ち戻ってきてからの復調ぶりが著しい。そればかりか、ブランコや井端の打撃も確実さを増し、シーズンを通して好調を続ける荒木と平田はじめ、堂上兄弟、ジュンキ(伊藤投手)ら若竜のヤル気もびんびんと伝わってくる。
そして。落合監督の顔が、ひと皮めくれたように輝いている。退任が決まり、残る試合に打ち込む姿勢がよくなければ、あんな笑顔にはならないはずだ。真偽のほどは別に一部、低俗週刊誌で書きたてられたようなフロントを呼びつけどなりつけたなぞ、とても考えられないのである(人間だから、本当にあったのかもしれない。だが今こそ、落合中日の本領を見せるときがきた、と思う)。いよいよ、あさってからはナゴヤドームで天王山ともいえる、長期の連戦が始まる。
自宅を出入りしてくれている町の本屋さん(江南の杉浦書店)に随分と前に取り寄せてほしい、とお願いしてあった鈴木敏夫さんの著書「ジブリの哲学―変わるものと変わらないものー」(岩波書店)がバイクに乗った店員により、やっときのう届けられた。
いつものように目をつぶり、パッと本を開いてみる。137ページだ。最初に目に飛び込んだのが新聞では小見出しとでもいおうか。「大事なのは、まずはじめること」といった十四の活字である。そこには、次の如く書かれていた。
―『風の谷のナウシカ』を映画にしよう。その言い出しっぺが尾形さんだった。ただし、一〇分な、とつけくわえたのも尾形さんだった。日ごろの言動から、それは、彼が吝薔(けち)からだと誰もが思った。
しかし、尾形さんの意図は別にあった。
日本初のアニメーション雑誌『アニメージュ』を創刊したのも、この人だった。それは、単に一冊の雑誌の創刊という枠を超えて、その後の、いわゆる<アニメブーム>を日本中に巻き起こすきっかけとなるが、話はそこに止まらない。
……
ここまで読んで面白い、と思った。
そして、このページに限って言えば、内容もさるものの「大事なのは、まずはじめること」の小見出しに魅かれた。私はいま、ドラゴンズ公式ファンクラブの会報編集担当の職にあり、中日スポーツ(東京中日スポーツ)や公式ファンクラブのホームページで会員の皆さんのドラゴンズに対する「生の声」を紹介させて頂く立場にある。でも、年内にはこの職を辞し、作家として新たな道を歩む決意をしただけに、「まずはじめること」の言葉が大変刺激となって胸の奥に入り込んできたのである。職を辞したら、私には次の目的でもある「まずはじめること」が、あるからだ。
それとは別に本のあちこちを開くうちに鈴木さんが「あとがきにかえて」の中で
「最後に、この本だが、原稿の並べ方に妙があるが、どこから読んで戴いても結構である。
二〇一一年夏 鈴木 敏夫」とあった。
これには、わが意を得たり、で、ますますこの本を好きになった。
というのも、私自身、自分の著書をどこから読んでもらってもいい、というのが持論(どこからでも読みやすいように心がけてもいる)であるばかりか、文学界はじめ、各地から送られてくる同人雑誌を読む時などにも、そうした手法をとっているからだ。私の場合は、開いたページをさらりさらり、と読んだあと、良いと判断すれば、そのまま読む、そんな読み方をしている。それから。本は買って読んだ方が身につく。人からもらった本はなかなか読まないものだ。やはり、文学、すなわち自分自身への投資と、努力、そして、あくなき情熱である。
東日本大震災の影響で休業し、約二百日ぶりに営業を再開した福島県いわき市の温泉施設「スパリゾートハワイアンズ」で一日夜、ダンスチーム「フラガール」が約半年ぶりに地元ステージで復活した(2日付、中日・通風筒から)と知り、心から嬉しく思った。十月に入り、伊勢志摩では熊野灘で伊勢えび漁が始まったはずだ。あの、網にかかり漁師らの手で生け捕りにされるときに出す彼女らのキュッキュッ、キュッ、と泣く、哀しそうな声には恩讐と哀愁の音(ね)が漂い、深まりゆく秋の寂しさにもつながる。
いまは午前四時過ぎ。昨夜は、ある場所で、ある女性と楽しい酒を飲み、語り合い、全身に酔香が染みてきた。その人は誰か。名前は言わぬが花、だ。彼女の今後の活躍と飛躍を願っている。
☆「セシウムの雨降る町に並びつつ水求めむと幾時間待つ(今野金哉さん) 原発の恐怖短歌に 福島の男性最優秀 長野でコンクール(第二十五回全国短歌フォーラムin塩尻) 創作全て震災がテーマに」、「M9・0『3連動』津波 8メートル超浸水域 53倍に 名大院准教授 国想定M8・7と比較 名古屋港付近は5メートル」、「ゲイジュツ にぎわう モンキーパーク『若い太陽の塔』公開」(2日付、中日朝刊)
「ソフトバンク連パ 八十勝…貯金36…最強証明6度舞い!! 」(2日付、中日スポーツ)
平成二十三年十月一日
「○…中日は接戦を制し3年連続で阪神戦のシーズン勝ち越しを決めた。序盤から点の取り合い。四回、平田のソロ本塁打で同点にし、六回、ブランコに勝ち越しソロが出た。ソトが三回途中、アクシデントで降板。二番手伊藤が七回途中まで踏ん張り、2勝目を挙げた。」(2日付、中日朝刊)「急きょマウンドに上がったのが伊藤準規投手(20)。若武者が4イニングを1失点に抑える好投を見せれば、打者も平田とブランコの一発攻勢で逆転。伊藤は7月3日の巨人戦以来今季2勝目。ヤクルトが横浜に負けたため、ゲーム差は「2」となった。」(2日付、中日スポーツより)
マイカーを運転しながら、ラジオで、この阪神戦を聴いた。七回に伊藤から代わった浅尾が無死満塁のピンチを逃げ切ったときは、本当に嬉しかった。最終回、抑えの岩瀬が出てきても、ハンドルを握りながら、どこか不安でハラハラドキドキの連続だったが、どうにかストッパーの役割を果たしてくれた。きょうはナントいってもブランコの一打が逆転につながりドラゴンズは4―3で勝った。首位を走るヤクルトは横浜に10―3で敗れた。
一方、パ・リーグの方はソフトバンクが西武に勝って昨年に続き、パ・リーグ連覇を果たした。
さて、落合監督の退任が決まって、なおこれだけの戦いを続けるドラ戦士たち。そこには、やはり監督と選手間に強い絆、信頼関係があればこそ、だと思うのだが。あ~あ、それなのに。マスコミのなかには、このところ面白半分で書き立てるケースが目立つ。
きょうも熱心な会員からの連絡で中京スポーツをコンビニで購入して読んだが、同紙は同時進行ドキュメントプロ野球2011<7412>の解任発表3日後にあった“事件”、の中で「フロントと落合監督が一触即発だった」と指摘し、「俺の前に二度と姿を見せるな」と監督があるフロント幹部を呼び出し、ぶち切れたというのだ。この記事の内容を信じたくはないが、もしも事実だとしたら、もはやそれは泥仕合を超えた、スポーツマンとして、いや人間としての品格さえ疑わざるをえない。そのうち嫌気をさしてファンが逃げ始めやしないか、と心配になってくる。
赤い羽根共同募金の十月に入った。
きょうは休みではあるが午前中、江南市民まつりが行われている木曽川河畔のスイトピア広場へ。中日新聞の販売店主さんたちがまつり広場の一角にブースを設け、来季のファンクラブ会員の入会案内と受け付けなどをされているためで、「顔だけでも」と取材も兼ねて訪れた。
一角では、訪れたこどもたちがドラゴンズに対する熱い思いを寄せ書きにするコーナーもあって盛況そのものだった。昼からは中部ペンクラブの秋の文学散歩に先だち、今回は私が世話役を務めることもあって、訪問地のひとつである一宮市の万葉公園へ。
ここには郷土の生んだ詩人佐藤一英さんの碑があるためで、コースを今一度、事前に訪ねておこう、と足を運んでみた(文学散歩の場所選定に当たって前にも一度、現地に足を運んではいたが道順に少し不安があったので再び訪れてみた)。
【きょうの1番ニュース】万葉公園を訪れ、故佐藤一英さんのご子息である史門さん方を訪ね歩くうち史門さんの弟でいまは亡き「蓮さん」という大画家がいた事実を知った。私はたまたま、その蓮さんの奥さまにお会いでき、ひと言二言、ことばを交わしたがトテモすてきな女性だった。「文学散歩当日、一英さんの生前のお話を聞かせて頂けたら助かります」と私。史門さんは、あいにく不在だったので後日、私から電話をさしあげることで辞した。
☆「避難準備区域を解除 政府 本格帰還は来年に 除染、住宅は後回し」、「堤防染めるヒガンバナ 半田」、「本社への義援金寄託 84億2782万円 東日本大震災 ご協力ありがとうございます」(1日付、中日朝刊)
「花祭り デジタル伝承 準備から神事 映像に記録 奥三河15地区」、『横浜球団売却 TBSが交渉 『モバーゲー』軸か」(1日付、中日夕刊)
平成二十三年九月三十日
甲子園での阪神戦。ドラゴンズは3―1で敗れた。この日、ドラゴンズはネルソン、阪神は岩田投手がそれぞれ先発したが、中日は四回、井端の守備ミスもたたって新井、ブラゼルのホームランなどで3点を入れられ、最後は阪神の抑えの切り札・藤川の前に為すすべもなかった。
帰宅したときには、既にゲームも後半で「きょうは負けよ」の言葉に内心、それでも「もしかして」と、淡い期待を込めはしたが、やっぱりダメだった。それよりも、きょうの名古屋は空模様が降ったり止んだりの天気。阪神地方もよく似た天気でゲーム開始は午後六時の定刻より少し遅れて始まった。人間、おかしなものだ。こんなくらいなら中止になれば良かった。
きょうは珍しく特筆すべきものはない。それよりも午後のひとときを食事に出た際、私は傘をさして町中を歩きながら、あらためて思った。「人間って、みな寂しいものなのだな」と。時折、すれ違う人々が、みな寂しそうに何かをこらえて歩いているように、私には見えたからである。目の前に広がる森羅万象もの皆すべてが、もしかしたら「無の世界」なのかも知れない。何も高齢者たちばかりではない。ちいさなこどもだって、どこかに不安を潜めて生きている。そんなことをおもい歩き続けるうち、ふと私の胸奥から「オレはさ~びしいんだ~」の旋律が川の流れの如く浮かんで、ながれて、消えたのだった。
人間、ふつうであっても寂しい。東日本の人たちは、ある日突然の大地震と大津波により、愛する妻を、夫を、わが子を、親、兄弟、友を奪われた。どんなに悔しく、切なく、耐え切れなかっただろう。寂しい、なんて表現では表せられない。それでも人々は、この世に生を与えられている限り、前を向き、上を向いて歩いていかなければならないのだ。
【きょうの1番ニュース】お櫃から、ごはんをMによそってもらい食べたことぐらいか。昭和の時代いらいのことで「これからは、古き良きものを大切にしようよ」と私たち。
☆「名古屋でマスコミ倫理懇 震災、原発報道を検証」、「岐阜・郡上 古民家で自給自足実験自然の恵み 優しい電気 水と光と蓄電で 代替エネ普及の鍵に」、「いわきで震度5強」(30日付、中日朝刊)
「イグ・ノーベルに日本人7人 わさび臭の火災警報装置 滋賀医大講師ら 障害者向けに開発」、「中津川 住民投票 年内にも 市長リコール 署名3万2170件提出」(30日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十九日
ドラゴンズ・吉見、広島・前田健太のエース対決で始まったマツダスタジアム。3―3で迎えた八回に中前打で出た井端をバントで送った1死二塁からブランコが左前への決勝打で勝ち越し、4―3で勝った。吉見はリーグ単独トップの16勝目。中日は貯金を今季最多の11とした。この日、嬉しかったのはいったんは打率が奮わず2軍落ちしていた和田が四回、四十二日ぶりの復活弾、意地の本塁打11号をマエケンから打ったことである。
絶好調の谷繁も十試合連続打点となり、1949年に西沢道夫氏が打ち立てた球団記録の「11」に、あと1と迫った。広島は今季ワーストに並ぶ借金10となった。
ドラゴンズの落合監督退任に伴う世論は、事実上の「解任だ」との見方も多く、相変わらずの沸騰ぶりである。週刊誌や各紙とも「『落合監督』優勝目前の斬首で『中日球団』との悔恨試合」とか「『彼はご機嫌とりがうまくないんだよ』落合クビ 白井オーナーを直撃!」「『立浪監督』はオーナーが却下」などと、半ば興味本位、面白半分に書きたてている。だが当たらずとも遠からずで、その通りだと思わせる記述が随所に散りばめられている。記事そのものも含めて、にんげんの醜さが露呈したといってよい。
【きょうの1番ニュース】文芸誌「北斗」十月号の清水信さんの「ひたすら書いた人たち(27) 福島以後読む文芸」の中の「山内令南+相馬悠々」を読んでいて胸打たれる個所があった。
清水さんはここで山内令南についてこう、書いていた。
「山内令南という名で、この世に発表されたのは、たった二つの作品である。「癌だましい」=文学界6月号=、「癌ふるい」=文学界7月号=、」の下りだ。
私は、むろん二作とも読んでいるが、胸をつかれたのは「この哀しい女性の生涯と、その文学について、斧田千晴というペンネームの時から知っている自分は……(略)一九五八年大垣生まれ、本名は種田千里(おいだちさと)5月10日の授賞式にも参加できず、受賞第一作の活字化にも目を通せず、19日に逝去した(52歳) 俳句、川柳も創り、空手を習い、フォークリフトの資格もとっていた由。アフリカ孤児の里親にもなっていたという。二作を収めた単行本は8月に出る。」と書かれた部分である。
☆「橋田寿賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり・最終回スペシャル」(CBC、石井ふく子プロデューサー)、「浜松沖急降下 全日空機が背面飛行 117人乗り 高度1万メートルで」(29日付、中日朝刊)
「南相馬 除染作業に記者参加 子ども住める土地早く 重労働、防護服『蒸し風呂』 増える廃棄物 課題」、「イチローに200安打届かず 連続記録、10年でストップ 今季184安打で終了」(29日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十八日
広島のマツダスタジアムでの今夜の広島戦は、延長十回、1―1で特別規定に従って引き分けに終わった。双方、バリントン(広島)と川井(中日)の投げ合いで始まったが、ドラゴンズが四回、谷繁の適時二塁打で先制したものの、広島も六回、代打赤松の左越え二塁打などで追いついた。広島は十回、サヨナラのチャンスを逃してゲームセット、きょうは負けなかったドラゴンズを評価したい。 これとて、落合竜の選手たちが一体となって試合に挑んでいるからのように思われてしかたない。広島は、この日の敗戦でクライマックスシリーズへの自力進出がなくなった。
きょうの試合、いやこのところの竜戦士たちの落合監督指揮の下での生き生きした試合を前に私の頭をふと、よぎったある言葉がある。それはマスドラ会の「落合監督今季で退任に思う」に寄せられた、ある人物の次のような言葉だ。
「勝手に考えたのが(今回の落合監督の退任劇は)親会社である新聞社の嫉妬。このままオレ流野球が続くと、選手の心も、球団から落合に流れてしまう。中日での現役時代もあったとはいえ読売へのFA流出で外様の印象がぬぐえない落合に、わが子であるはずのドラゴンズ、その選手の心を奪われてしまうのが怖かったのではないか。中日ドラゴンズからオレ流ドラゴンズになってしまうのではないか、という危惧。そこには、われわれファンの存在なんてかけらもない。親会社の勝手な都合でしかない。
いまや日ハムや千葉ロッテ、楽天のように地域やファンと一体となって球団そのものを盛り上げ、球団経営に生かしていこうという球団運営が注目される時代だ。あの読売でさえも、ここ数年は新規のファンの開拓、ドームに足を運んでくれるリピーターづくりに真摯に取り組んでいる。もちろん、中日が何もやっていない、というつもりはないが、何か本気度が足りない気がしてならない。
今回の件で、ドラのことが嫌いになるわけではありません。もはやドラはわが身の一部と化しているのですから。ただ、いま球団に問いただしたいのは、ドラゴンズはだれのものなのか、だれのためにあるのか、その本音です。」(マスドラ会のメルマガから抜粋)
けさの中日スポーツ5面は、いい点を突いていた。
「ソフト猛爆 最短胴上げ30日 M5」のトップ見出しはさておいて、その下の紙面を見ると、「ハム8連敗」「オリ4連勝」「ロッテ自滅7年ぶり10連敗」「西武10連勝」といった見出しが並べられている。私は以前にも、この日記で少しだけ触れたことがある。プロ野球の世界って、なんて連敗や連勝が多いのか、という疑問である。本当に結果がそうであれば仕方ないしそうだと信じたい。デモ、だ。私、すなわち“いがみの権太”の目には、その向こう側に野球賭博と言おうか、どろどろとした、そんなような裏の世界が浮かびあがってくる。ゲスの勘ぐりならよいのだが。
ついでながら同じ5面のわいわい広場には「……落合監督退任報道後、ベテランたちが躍動しているように見える。監督は語らないが、選手たちはプレーで応えているように思えてならない。ベテランが引っ張り、チームがまとまる。監督も選手も言葉にしないが、試合で語るさま。連覇に向けて、ドラゴンズというチームが最高に魅力的になってきたと思う。 愛知県一宮市、会社員、野村泰彦(35)」という記事が掲載されている。ファンの大半が、こうした見方でいる。特に若い人たちの多くが、だ。
【きょうの1番ニュース】帰宅すると、炊事場に木の香も麗しい往年の『お櫃(ひつ)』が置かれていた。Mが愛栄通りの雑貨屋さんに頼み、やっと手に入れたものと分かった。「でかしたぞ。これから、わが家に、古き良き時代の実用品を一つひとつ集めるとよい。東日本大震災が発生して以降、時代が昔に戻りつつある。これからは、(年も取ったことだし)昔の知恵を集めていこうよ。ドラゴンズだって、いぶし銀の高木守道さんに代わるのだから」と私。
☆「(東電福島第1原発事故で放射性物質に汚染され、今後の除染で土をはぎ取るなどして発生する汚染土壌の)汚染土ドーム17杯分 環境省試算 中間貯蔵協議難航も」、「上海で地下鉄追突 信号故障発端 けが270人超す」(28日付、中日朝刊)
「『万里一空』の境地へ精進 大関琴奨菊 誕生」(28日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十七日
ここにきてドラゴンズは、なかなか負けない。なぜか。
退団が決まった落合監督を「男」にしようという、選手たちの気迫が相手チームを打ち負かしているからだ。勝って花道を飾ってもらわなければ。そういった心が選手一人ひとりの気持ちに宿し表れている。契約期間は十月いっぱいだが、クライマックス、日本シリーズと進んだ場合、そのつど契約が結ばれる、というから、今しばらくは落合政権は続く。
というわけで、今夜の広島マツダスタジアム、4―4で迎えた九回表、1死一、三塁からブランコが中前打を放って5―4と逆転し、競り勝った。この日、ドラゴンズの先発は山井、勝利投手は浅尾(6勝目)、九回を締めた岩瀬も、今シーズン32セーブ目をあげた。
仕事とからんでしまい恐縮だが、このところは私あてに「なぜ落合さんがやめさせられなきゃならないの(落合監督自身も、言っているように、これは契約切れに伴う退任。契約社会での出来事なのだが…)」といった声やメールが相次いで寄せられている。
東京都杉並区に住む、ある若い女性など、泣いて同じファンクラブ仲間に電話してきた。最後の落合監督の晴れ姿を見るためにも、これからはたとえ会社を休んででも、出来るだけ多くナゴヤドームに足を運びたい、という。
こうした落合信者はほかにも数知れず、横浜に住むある男性ファンも「最近、一試合ごとに落合さんがやせ細ってきており、心配です。なぜ、そんなにも簡単に、あれほどの成績を残した監督を辞めさせるのかが、分かりません。そのためにも、ナゴヤドームでの連戦は手に入れば全部見に行き、落合さんを応援したい」とメールを寄こしてきた。
これまでファンサービスがなってない、と落合批判を続けてきたヤカラも、ここにきて自らの認識不足と浅はかさを多少は思い知ったのか、たじろぐ姿までが見られる(特に男性ファンにこの傾向は強い。女性は嫌いなものは嫌いで「スーッとしている」と、この点はハッキリしている)。ただ落合監督自身「この世は契約社会だから」と別に抗議をしているわけでもなく、淡々としている点が救いといえば救いでもある。
良識あるファンのなかには「だから、このまま退任問題を荒らだてることなく、野球にだけ専念してもらえばイイじゃないか」といった声が多い。完全日本一を実現すれば落合人気は“悲運のヒーロー監督”として返って増し、この先も末永く語り継がれることになるだろう。
【きょうの1番ニュース】名古屋市内に住む、ある女性作家から届いた一通のメール。
「最近、津村節子さんの『紅梅』を読みました。作家である夫の吉村昭さんの死を冷静に見つめていて、さすがプロの作家だと思いました」。
☆「ノーベル賞 マータイさん死去 『もったいない』世界に」、「1億円裏献金認定 元秘書ら虚偽記入 有罪判決『癒着隠しが動機』 陸山会事件」、「河村名古屋市長 減税是非で住民投票を 9月定例会 条例案提出の意向」(27日付、中日朝刊)
「河村市長 減税住民投票を表明 議会反発、採決見送り」、「放射性セシウム 福島の花火検出は微量 日進の中止問題数十ベクレル『健康影響なし』」(27日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十六日
きょうはプロ野球のドラゴンズ戦はない。で、先の落合監督退任(十月末)に伴う、あんな話こんな話をーとも思ったが、やはり波紋が広がりすぎてもいかないので今晩のところは、自らの口を封じておく。
さて、それよりもけさの各紙からプロ野球の話題を拾ってみるとー
▼パ・リーグは二十五日、首位ソフトバンクが楽天に勝って三位以内が確定、セ、パ両リーグ一番乗りでクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。▼不用意な1球で楽天はCS進出に赤信号だ。同点の九回1死二塁、3番手・青山が初球を内川に中前打され、勝ち越された。▼中日は二十五日、ヤクルトとの19回戦で当日券5012枚を販売、6年10月15日の横浜戦の4106枚を抜き、1997年に開場したナゴヤドーム史上最多の当日券販売数になったことを発表した。▼今回の直接対決で点灯する可能性があったヤクルトの優勝マジック点灯は、早くても二十九日以降となった。
このほか、巨人の1軍1年目の藤村大介選手(二十二歳)が24盗塁を挙げ、2位とは六個差だという。一方では米大リーガー、マリナーズのイチロ ー選手の十一年連続200本安打達成は、残り3試合で18本打たなければならず、難しくなってきた。
相変わらず、落合監督の退任に伴うファンの皆さんの声(賛否両論)が町中に渦巻いている。中には新聞社が悪いのだ、の声も。当の監督がそれはそれで「契約社会なのだから」と納得しているのだから、「皆さま! ここは冷静に。」
【きょうの1番ニュース】稀有の名将・落合監督の退任劇が社会的にも大きな波紋を呼んでいる。なかには、新聞社社内でのクーデター説、近く始まる暴力団関係者への摘発へのそなえ、社主二派の派遣争い、落合監督を外そうとする球界の一部暗躍グループの介在、個人的私怨から出たサビ…などなどだ。私は、たちのわるい悪評であれば、と願っている。
☆「新米10~20パーセント値上がり JA取引価格 震災で品薄感」「白鵬20度目V 史上6人目」(26日付、中日朝刊)
「小沢氏元3秘書に有罪 虚偽記入を認定 陸前会事件で判決 東京地裁」(26日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十五日
きょうのナゴヤドーム。ドラゴンズは初回、1死二塁からの投ゴロで二塁走者を挟みながら、森野の悪送球で2死満塁とピンチを広げ、あげくに連続二塁打を打たれて4失点。いいところなく、6―1で敗れた。勝ち投手はヤクルトの赤川、負け投手はチェン。それでも、九回2死二塁から谷繁が意地の中前適時打を浴びせ、1点をあげた。このところの谷繁の打撃には、本人の努力もさることながら、どこか神がかり的なものさえ感じる。いずれにせよ、きょうは負けた。
日曜日。金、土曜日と仕事だったこともあり、きょうは朝一番で和田霊苑へ。Mと一緒に私の父の墓参りをしたあとは、午前中、名古屋市内であった中部ペンクラブの理事会に出席。午後からも「中部ペン」第十八号の合評会があり、合評のあとは同市内の電気文化会館コンサートホールに出向いた。
私の兄嫁のソプラノリサイタルをMと待ち合わせて聴くためだった。日ごろ、自らの音楽活動を何か社会に還元できることはないか、と模索し音楽療法士となった義姉ならでは、のすばらしいコンサートだった。このソプラノコンサートに関しては書き留めておきたい、という衝動にかられたこともあり、念のためICレコーダーへの録音もしておいた。
歌曲集「歳をとるほど大胆になるわ」や作曲化された啄木短歌集を歌声で表現するなど、なかなか粋な内容でもあった。ピアノは私の甥でもある実クンの妻池原陽子さんの演奏で進んだが、これまたすばらしかった。身内のことをあまり褒めないほうがよい、といわれるかも知れないが、イイモノはいいのだ。
ここまで書いて、私はウトウトし始め、このところの極度の睡眠不足を解消しなければ、と思い今夜(といっても、既に時計はまわり、二十六日午前1時だが)は、早く寝なければ、とそれでもこうして書き続けている。
【きょうの1番ニュース】義姉が今宵、名古屋の電気文化会館で「伊神妙子ソプラノリサイタル~現代日本歌曲をうたう~」を開演。石川啄木の短歌や、井上靖の詩(「残照」など)を歌曲としてうたった。
そして、もう一つ。Mの俳句♪赤とんぼふる里の空見てきたか(江南市)伊神舞子、が中日俳壇=長谷川久々子選=に佳作として掲載されていた。コンサート会場で「お兄ちゃん、○○さんの作品が新聞に載っていたよ」と言われて初めて気がついた次第。なにはともあれ、Mよ、おめでとう。人々の心に残る名作の数々を、これからもドンドンと作っていってくれたまえ。
☆「ロ大統領選 プーチン氏 出馬表明 来年3月 4年ぶり復帰へ メドベージェフ氏 首相に」、「琴奨菊 大関確実に 大相撲 日本人昇進4年ぶり」、「山本昌 来季も現役 右足首手術へ」
平成二十三年九月二十四日
ナゴヤドームでのヤクルト四連戦という天王山―きょうのデーゲームは、その三試合目だったが、このところ絶好調の男・谷繁が、ケガから復帰後、ファンの前で「チームは生き返ります」と約束した言葉通り、きょうも見事に決着をつけてくれた。それも九回2死一、二塁から、左前打でヤクルトの息の根を止めてくれた。これにはファンも狂喜、ドーム全体がなだれを打ったような歓声に包まれた。
この日、ヤクルトは一回表にドラゴンズの先発ソト投手から主砲畠山が21号2ランを打って先制したが、追加点に恵まれず敗退した。ドラゴンズは浅尾が5勝目。今シーズン六度目のサヨナラ勝ちで5連勝、首位ヤクルトとのゲーム差を1・5にまで縮めた。当然、このところの連勝でナゴヤドーム全体が終盤に入り最高の盛り上がりとなってきた。このうえは、あすも勝って一気に連覇を果たしてほしい、とはファンの誰もが願うところだ。
ファンサービスがなっていない、などといろいろ厳しい批判もされてきたが、ここは落合博満監督ならでは、の采配でこのまま突き進み有終の美を飾ってほしい。そして最終戦のあと「ここまで来られたのも、選手、コーチ、スタッフら全員のたゆまぬ努力と、ドラゴンズファンの応援があればこそ、です。ありがとう」と別れの言葉を述べたらいい。ファンはたった、そのひと言に対し「落合さん、ありがとう! 落合さんはやっぱりファンのことを大切にしてくれていたのだ」と、その労をねぎらうに違いない。
私は思う。いまは、稀有の名将・落合監督のファンとの別れの試合が続いているのだ、と。谷繁はじめ吉見、岩瀬、浅尾、チェン、森野、荒木、井端、小田、平田、堂上兄弟…と、ヤクルトと闘うどの選手もここまで育ててくれた監督のためにも負けるわけにはいかない。
和田、山本マサさんも連覇達成に満を持しているに違いない。ファンクラブ名誉会員である峰竜太さんも先日のトークライブで話されていたが、いろんな面から今シーズンほどスリリングで、かつ面白い年はない。ドラゴンズファンは贅沢過ぎるといってよい。
(ここからは権太日記なのだが)野球の話しばかりになって申し訳ない。でも、きょうはもう少し語らせて頂く。けさの中日スポーツ2面の「高木(次期監督)ラブコール」を読んで、夢が膨らんできたからだ。記事には、来季監督に就任が決まった高木守道さん(七十歳)が記者団からの補強についての質問に対して「大砲も欲しいし。イチローでしょ。福留でしょ。川上もいるよね。冗談みたいだけど実際に来てほしいですよ。契約の切れる選手もいますから」と真剣そのものに答えたことだ。
そればかりか、高木さんは二十三日の朝、イチローの父・宣之氏と電話で話し「今度こういうこと(監督就任)になったので、イチローさんに来てほしいんで伝えてください」と話したら「『言っときます』と言っていた」という。愛知県豊山町出身、愛工大名電高校出の世界のイチローが元々中日ファンだったことはよく知られていることで、私は高木発言を真剣に報じてくれた中日スポーツを、さすが地元を大切にする大新聞だ、とつくづく思い、近い将来、(これは私の持論ではあるものの)高木監督の次にはイチロー監督も十分ありうる、と思う。いや、そうでなければならない、と確信している。
【きょうの1番ニュース】ナゴヤドームで公式ファンクラブ通信員でもある小林奈々恵さんに、ヒョッコリお会いした。彼女は社会人になって一年目。刈谷市のケーブルテレビで活躍している。相変わらずの快活さで、何よりだった。彼女は谷繁捕手の大ファンだけに、谷繁の大活躍にはさぞかし満足したに違いない。
☆「素粒子ニュートリノ 光より早く到達 名大参加欧施設で観測 相対性理論と矛盾」(24日付、読売朝刊)、「パレスチナ 国連加盟を申請 安保理採決 困難な情勢」「「国連演説 首相『日本を再生』 財政再建 国際公約へ たばこ増税『選択肢に』 首相復興財源で」「『オバマは敵』『米うそつき』 ヨルダン川西岸 反発広がる」、「ニュートリノ 光より速い? 相対性理論 覆す測定結果」「(俳優の)杉浦直樹さん死去 『あ・うん』『父の詫び状』 79歳」(24日付、中日朝刊)「竜最強タッグで 2・5差 V打井端『僕より…』荒木です!」(24日付、中日スポーツ)
「国連加盟申請 『パレスチナ 春来た』 アッバス議長 米拒否権に焦点」(24日付、毎日夕刊)
平成二十三年九月二十三日
竜が火を噴いた。 まさに火の打線とは、このことをいうのだろう。
ナゴヤドームでの竜打線に“点火”されたのは、2対2で迎えた八回裏、それも首位ヤクルトを相手に2死になってからだ。このまま三者凡退か、と観客席一隅から、席を立とうとすると、荒木がバッターボックスに立ち、左翼線に二塁打を打った。次いで井端も中前打を打つと、荒木は走った。森野がバッターボックスに立ち、アライバに続けとばかり、こちらも左越えに二塁打を放つ。続くブランコと適時打が相次ぐ。これを見た、目の前に居た観客の一人が「ヨシ!」とこぶしを振り上げると、自らに言い聞かせるように「完璧だ」と大声で叫んだ。
そればかりではない。続く谷繁が四球で出ると、堂上兄弟のお兄ちゃん、剛裕も右前打…と、もうどうにも止まらない。打戦という打線が火を噴き、この回だけで計5長短打で4点を奪い、6―2で圧勝した。ドラゴンズは4連勝、ヤクルトは3連敗で、中日は首位ヤクルトとのゲーム差を2・5まで縮めたのである。ちなみに勝ち投手は浅尾、負け投手は久古。
秋分の日。つい先日までの猛暑がウソのような秋の風が吹き始めた。ナゴヤドームに向かう道すがら、供花を手にした何人かと出くわした。あ~あ、そういえば今日は墓参りの日なのだ、と妙に自らに納得した。わが家でも、Mが、父上が眠るお墓まで出向いて一人、花を供え、お参りをしているはずだ。朝など少しばかり、こ寒くなってきた。
この日、ナゴヤドームには東日本大震災と震災に伴う大津波で家を失ったり、福島第1原発の放射能漏れで自宅を追われ、愛知県で暮らす被災六十家族、二百三十八人が公式ファンクラブにより中日新聞社会事業団の協力もあって招かれ、試合を楽しんだ。皆、ふるさと東北から離れて苦しみのなかを生きているとは、とても思われないほどの笑顔で、人間とはたとえ苦しく辛くっても、家族を支えにたくましく明日に向かって歩いていくものだな、とあらためてその強さを思い知った。皆さん、だれもが笑顔で「ナゴヤドームに来るのは初めてなんです」といった声が相次いだ。ナゴヤドームには、同じこの日に大勢のジュニア会員も招かれた。
【きょうの1番ニュース】ナゴヤドームで入社三年目だという女性記者Sさんの真剣に取材する姿を目の前に、自らの若き日々を思い出した。昭和四十年代に松本を、伊勢志摩を…、カメラを肩に下げ、走り回ったころが懐かしくまぶたに浮かんだ。すなおで、美人で、とても愛らしくてこの先大いに可能性があり、多くの読者から愛される記者だな、と感じた。順調な成長を心から願う。
またパノラマ席で観戦していた男性ファンクラブ会員とパソコンの話になり、私が自分の、このパソコンの不具合を話すと「五年も使い続ければ、もう寿命かもしれません。バックアップだけでも早くされておいた方がよいです、との指摘を受けた。この男性は、大のドラゴンズファンの一方でプロのシステムエンジニアリングというだけに、説得力がある。早く、しなければ。ある日突然、このパソコンからすべての文章が消え去ってしまうかもしれない。
☆「愛知県と中電 原発覚書 浜岡事故時の通報で 月内にも締結」、「高木次期監督 『野球人として決断』 中日ドラゴンズ落合監督の退任発表」「なぜ今/新しい風か 中日球団代表会見 厳しい質問相次ぐ」、「クリーン電力の町 岩手・葛巻(くずまき) 自給自足送電が壁 電力会社独占状態 発電しても停電 脱原発考」
平成二十三年九月二十二日
ナゴヤドームでいよいよ首位ヤクルトとの四連戦が始まった。初戦のきょうは、中日・吉見とヤクルト・館山が先発、ヤクルトに0―1とリードされていた六回、ブランコが2死二塁から左前打で同点としたあと、谷繁の二塁打で勝ち越し、堂上剛裕も適時打で続いた。というわけで、ドラゴンズは逆転で3連勝。吉見もリーグトップの15勝目、ヤクルトの先発・館山投手は10勝3敗に終わった。
台風15号が日本列島を通り抜け、急に秋らしい一日となった。きのう、一昨日と雨台風を気にしながら、あわただしくしていた人間どもーなど、まるでうそのようでもある。それはそうと、CBCTVで長い間続いてきた橋田寿賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり・2時間スペシャル」は毎回、世相をうまく反映した内容が光り、注目を浴びてきた。あと一回の放送で終わると思うと、なんだか寂しくなってしまう。
【きょう1番のニュース】プロ野球中日ドラゴンズは本日開いた定例取締役会で落合博満監督(五十七歳)の今季限りでの退任と、1992年から1995年途中まで監督を務めた高木守道氏(七十歳)の新監督就任を決めた。球団の佐藤代表は記者会見で「ドラゴンズに新しい風を入れたい」と語ったというが、高木さんに新しい風を吹かせてもらおう、ということか。年齢的には球界での七十歳はかなりの高齢だが、私はきっとやってくれる、と信じている。
高木さんといえば、現役時代、球界を代表する名二塁手でも知られた。最近ではプロ野球解説者としても活躍されている。人格、識見とも豊かで、なんと言っても、このところはともすれば欠けがちだったファンへの思いやりとなると、ピカ1だけに、そうした面では「新しい風」の意味するところも十分に分かる。
息子のHさんは、現在、岐阜県下で新聞販売業を営んでおられるが、このHさんがまた仕事熱心で、新聞販売店主として日々、業務にまい進されている。今回人事はどうやらHさんの新しいお店の店舗披露(今月十三日)の際、トップから打診され、守道さん、最初は躊躇されたそうだが、わが息子Hさんに勧められ大役を引き受けることになったらしい。私は、この高木親子ともに大好きだけに、どんな采配が始まるのか、いまから楽しみだ。
ここで私が1番思っている願望を述べさせていただく。
「しばらく高木さんにお願いして、時期がきたら大リーガーのイチロー選手にドラゴンズの監督になっていただく」と。イチローにバトンタッチし、かつファンを大切にしてくれる人物となると、高木さんをおいてほかにはない。おかげで、きょうのボクのところには、携帯メールが各地から相次いで寄せられ、恐縮至極の1日となった。
わが家の会話―
「やっぱり、観客が伸びない今の、この“ドラゴンズの国難”にはモリミチさんしか居ないと思うよ。モリミチさんになって、よかったよ。人間的にも温かくて最高の方なのだから」(私)
「でも、なんだか時代が昔にかわっていくみたい。それでアタラシイかぜ、なの?」(M)
「世の中、みなそういうものだよ。東日本大震災で日本中が嘆き、悲しみ、再起をかけるなか、ある面で時代が昔の良き日々に戻りつつあるだけに、こうした時には一番ふさわしい人物だ。年配者に道筋、レールを敷いていってもらわなきゃ。高木さんなら、ファンの船頭役を司るお店(中日新聞の販売店)の人たちがついてくる。」(私)
「でも、強い中日にしたのは、なんたって落合さんなのだから。あなただって、ファンサービスがなってないーとの新聞社内の意見に『そうじゃない。確かに彼は名もなき多くのファンに対しての心配りはできてない。でも、選手一人ひとりの気持ちを大切にし、育て、チームを強くしてきた点では、たいしたものだ。ましてや勉強不足のヌクヌク記者に、厳しくて当然だ。それで何が悪いのだ』と反論し、かばっていたじゃないの」(M)
「いずれにせよ、落合監督にはまだリーグ連覇達成を果たしてもらわなければ。できたら、完全日本一も、だ。それでファンサービスができたかどうか、が分かる」(私)
「そして。落合さんや高木さんという巨木のあとは、イチロー監督の誕生だよ。それしかない。イチローを他球団に取られることだけは、あってはならない。ファンクラブも、その時代に対応できるよう、早め早めに手を打ってゆく必要があると思うよ」(私)
☆「台風15号 列島を縦断 7人死亡6人不明 震災被災地 6万人避難指示」、「東電 人件費1000億円削減 希望退職や年金下げ検討。 原発事故賠償(22日付、中日朝刊)
「プロ野球 中日監督に高木氏 落合監督 今季限り」、「被災地仮設 非情の雨 宮城・女川『山津波の心配とは』」、「普天間移設『結果を』 米大統領、首相に要求 初の首脳会談」(22日付、中日夕刊)
平成二十三年九月二十一日
ドラゴンズの試合は、きょうはない。それよりも、昨夜あの台風接近に伴う雨のなか、横浜では横浜戦が行われていたこと自体、不思議な気がする。消化試合は消化しておかないと、あとの日程調整が大変だから強行したのではーと率直に思う。
デ、きのうの横浜での横浜戦を新聞記事で振り返ってみる。まず、中日本紙スポーツ面は「竜快勝 4・5差接近 山井雨中の粘投 7回無四球」(球心)ときた。そしてワールドクリックでは、落合監督の谷繁に対する全幅の信頼を紙面化。「うちにベテランはいないよ。みんな若い。まだ四十歳だ」と上機嫌だったーと伝えている。中日スポーツの方も1面で「プロ2号は左越え 大島びっくり先制弾 竜連勝4・5差であすからYS4連戦」といった見出しで、なかなかよい。ちなみに快進撃中の首位ヤクルトは東京ドームで巨人と対戦し、ルーキー沢村投手の前に沈黙、6―1で破れた。
ついでながら、目を米国大リーグに向けると、マリナーズのイチローはインディアンス戦に「1番・右翼」で出場し、5打数2安打1打点だった。見出しは「イチロー2安打 『200』へ 残り9試合25本」。連続200安打を続けるには、1試合3安打を続けなければならない。
台風15号の東海地方への最接近のニュースにきょうは自主的に仕事を休み、台風の接近、通過の様子をテレビなどで注視しながら一日休んだ。本来なら、きのうが手術後のMの定期受診の日だったが、何かとせねばならぬことが多く出勤した、その罪滅ぼしもある。
というわけで、台風の通過に先だち、両方の母をそれぞれ見舞ったあとはスーパーにも付き合い、帰宅後は戸締まりのあと、新聞のチェックに始まり、読書、執筆…とアッという間の一日だった。幸い、台風の方は、渥美半島を経て浜松に上陸後は関東、東北から北海道へと、日本列島を縦断するように北上していった。
だが夜に入り東京では一時JRや私鉄各線の運休で帰るに帰れなくなった人々が渋谷駅一帯にあふれ、東北の被災地でも再び冠水し行き場を失った被災者が相次いだ。荒れ狂う河川、自然を前に人間たちは、一体全体何ができるというのか。何も出来ず、ただ為されるがままだ。渋谷で強風のなかを右往左往する人たちを見ていると、半年前の東日本大震災発生当時の教訓は何ひとつ生かされていないことを思い知った。
けさの朝刊各紙の1面見出しは、「避難指示・勧告100万人超 東海地方 きょう再接近」(中日)「避難勧告・指示 109万人」「名古屋 庄内川あふれ 住宅浸水」(朝日)「142万人 避難指示・勧告 台風15号 名古屋市109万人 きょう上陸の恐れ」(毎日)といった具合。
ところで、ちまたでは、愛知県日進市の花火大会で福島製の花火だけが外されたことが問題化している。朝日新聞によれば、「放射能をまき散らす」などの苦情が、復興を後押しする催しに水を差した(天声人語)というものだが、風評被害以外の何ものでもない。
【きょうの1番ニュース】事件は、きょうというか、きのうの未明に発生し、そのままの異常事態が続いている。このノートパソコンで執筆中、突然、コトリと、まるで心臓でも止まるように、まさに息が切れてしまったーといった感じで使い慣れたパソコンの画面部分が反対側に倒れたのである。要するに画面が立った状態では、居られなくなった。それからというもの「いつ息絶えるか」を心配、かつ覚悟もしつつこうしてパソコンキーを打っている。
このノートパソコン(東芝製)は、私が六十歳の定年を迎えた際、長男夫妻が当時としては最新鋭だったノートパソコンを散在してプレゼントしてくれた、大切な宝物である。“事件”発生後、私は画面の背中部分に小型辞書三冊を、突っかいとして置いて恐る恐る、パソコンキーを打ち、使用している。
どうしたらよいのか、思案投げ首でいるが、職場のシステムプロに聞いても、そっと使う以外に方法はない、下手したら内臓部分が悪くなれば、それで一貫の終わりですよ、とのお達し。それこそあ~あ、とため息が出る。たとえパソコンとはいえ、寿命と使い過ぎは、どうしようもない。誰か直してくださる人はいないでしょうか。あとは、わが家の切り札であるパソコン博士に聞くほか、あるまい。この先、「熱砂」の、この笛猫日記が突然途絶えたとしたら、私すなわち『いがみの権太』が、いっときポックリ死に襲われたと哀れんでください。
☆「東海豪雨の悪夢 再び 台風15号 また『百年に一度』? 教訓生かし早め避難」、「日進市長 福島で謝罪へ 花火取りやめ 市への抗議1850件に」、「科学者・猿橋勝子氏 女性先駆者に学べ 核実験の海洋汚染訴え■平和運動も 特報面」(21日付、中日朝刊)
平成二十三年九月二十日
今夜の横浜スタジアム。ドラゴンズは三回に大島のソロホームランで先制、四回にはケガを克服して1軍復帰後に「生まれ変わります」とナゴヤドームで宣言し、以降、守備面はむろん打撃面でも好調が続く谷繁が見事な2ラン、さらに九回には井端の適時打で加点し4―1で勝った。
ドラゴンズの先発山井投手は7イニング無失点で2勝目。横浜はプロ初先発の小林寛が黒星。ドラゴンズはこれで横浜戦6連勝となった。
きょうは台風15号の大雨の影響で名古屋市内を流れる庄内川が氾濫危険水位を上回り、天白川でも避難判断水位を超えたため、流域の十一区の五十万人を超える住民に避難勧告が出された。そればかりか、帰宅時には名鉄、JRの各鉄道が運休したため通勤客が各駅にあふれるなど都市機能のマヒで大混乱に陥った。
私自身も、帰りにはわずかに開業していた地下鉄鶴舞線で丸の内で柏森行きに乗り、上小田井経由の犬山線で江南に辿り着いた。辿り着いたというと命からがら、といったニュアンスに取れるが、そこまではいかなくとも満員電車のなかで“調整運転”とやらで、各列車ともダンゴ状態の中、毎駅止まりながら、やっとのことでの帰宅となったのである。
それにしても台風の足は異常なほどに遅く、その分各地に大雨の被害を与えてきている。夕刊によれば、台風は今後「次第に速度を速め、二十一日には西―東日本に再接近し上陸の可能性もあるという。帰宅すると、Mが真剣な表情で、私に向かってこう、言った。
「人間、原発(放射能)を作ったのだから台風ぐらいは征服してくれなくちゃあ」。実際、その通りで「台風のエネルギーをなんとか、そっくりそのまま電力として吸い上げられないものか」と私。
科学者には、こうした時にこそ人類を守り、役立つ、そんな人間力を発揮してほしいものだ。
【きょうの1番ニュース】Mが江南厚生病院へ。私は仕事の関係で悪いと思いながらも病院まで彼女を車で送っただけで出勤したが、担当のI医師が優しく診察してくださり現状維持、とのお墨付きをもらったと聴き、心からホッとした。昨年四月の手術後、私はこれまですべての診察に立ち会ってきたが、きょうは仕事の関係でどうしてもせねばならないことがあったので、M一人だけの受診となった。
☆「『原発いらない』声高く 市民『福島と思い同じ』 『仲間心強い』福島からの参加者 脱原発考=作家大江健三郎さんらの呼び掛けで十九日、東京・明治公園で開かれた「さようなら原発五万人集会」。東京電力福島第一原発事故の影響に苦しむ福島の人たちも加わり、「原発はいらない」と声を上げた。「脱原発」の思いは大きなうねりとなって広がった=」、「三菱重にサイバー攻撃、11拠点ウィルス感染 防衛情報狙う?」(20日付、中日朝刊)
「名古屋50万人超 避難勧告 庄内・天白流域11区 大雨守山で堤防越える」「台風15号 あす東海に再接近」、「守山・東谷山『一気に増水 怖かった』 台風豪雨 車水没、夫婦が脱出」、「池から濁流 民家孤立 守山・上志段味 はしご車で女性救助」(20日付、中日夕刊)
平成二十三年九月十九日
きょうの東京ドーム。ドラゴンズは巨人を、8―3と、得点を見る限り、コテンパンにやっつけてくれた。和田選手の2軍陥落が、これほどまでに選手を、いやチーム全体の気力を奮い立たせたのか、というのが私の率直な実感である。
そして何よりも先発チェンが、巨人のエース・内海に投げ勝ってくれたのがうれしい。チェンは7勝目。内海は吉見と同じ14勝のままに終わった。打線はとなると、一回に谷繁の適時打などで2点を先制、三回は森野が2ランを放ち、四回以降も着実に大島、森野、谷繁のバットが火を噴き加点し、巨人を突き放した。
落合竜が、ここにきていよいよ“竜の火”を天に向かって噴き上げ始めた。このまま、止まらないほどの勢いを持続し、ヤクルトをたたきのめしてほしいのだが…。今シーズンのヤクルトは、そんなに簡単にはいかないかも。でも、ここは落合竜を信じるほかない。
それはそうと、さる十七日の巨人戦。
「最終回がスリリングでした。浅尾が打たれ、岩瀬がリリーフ。最後は、もうだめかもしれない。そう思いました。あの恐怖、なかなか記事には反映されないですね。やっぱ、見るしかない。でも、勝利を手にし、心底、ほっとしました。……」とは、ドラゴンズをこよなく愛していてくださっている、私が敬愛する、さるお方の言だ。
これには「(新聞記者の世界の)現場百回は、どうなっているのか」と、ガチンと一本とられた気持ちだ。この日の九回、浅尾は三者凡退に片付けた八回から一転して制球が定まらなくなり、先頭打者・長野に四球を与え、続くラミレスにも3球続けてボールを与えてしまい、絶体絶命のピンチでラミレスを3ボール1ストライクから速球で右飛に打ち取り、やっとの思いで岩瀬にバトンをつないだのだった。
「これを見逃していたのでは、この笛猫人間野球日記も見逃し三振ですよね」。
現場、現場、現場だ。現場ひとつ見ないで分かったようなことを書くなよ! と、駆け出し記者当時に戻ってデスクから糾弾されているようで、反省しきりの一日となった。それでも私は無知と努力不足を承知で、この野球日記を、これからも書き続けてゆく。恥さらしとは知りながら、だ。野球は泣いたり笑ったりで、面白い。
敬老の日で休みだったが、名古屋へ。ピースボートのパートナーAさんとお話しをさせて頂く機会を得た。彼は、さわやかな好青年で全身に温かみが感じられた。将来の、この地球をこうした若者たちが背負っていくと思うと、嬉しいかぎりである。話し合いのなかで、私は書き手として、ある提案をさせて頂いた。彼がこれにどう応えてくれるか、期待していい気がする。どんなアイデアが返ってくるのか、しばらく答えを待ってみたい。
帰宅すると、M曰く。「きょう草取りをしていたら横庭の一角に大きな穴が、ポッカリと空いてた。なんだか気味が悪く不気味なので穴をふさいでおいたよ」と。私は、この穴は吉報の知らせのような気がしてならない。穴が出来る、ということ自体、蛇やらモグラやら、ヤモリといった小動物または、雨とか風といった何かが行動、または作用した跡に違いないからである。
ドラゴンズが完全日本一になるとか、私の身の回りに突如として異変が起きる、とか。美人が目の前に現れるとか。私には、そのうちMやK、T、Yも含め、私の家族に、思いもかけない果報が持たらされる、そんな気がしてならない。
【きょうの1番ニュース】午前中、実家を訪れ、仏壇横の床の間で見たものは。光触媒による微笑ましいカラフルなワンちゃんの顔をした花の束だった。満九十一歳の母は、このところ「寂しい、寂しい」とよく言うのでMが元気になってもらおう、と私の知らぬ間に送ってくれていた。私に言わせてもらえば、人間誰だって寂しいのだから。みな、ひとりぽっちなんだから。
☆「愛知で国連環境教育会議 万博、CОP10(生物多様性条約第十回締約国会議) 14年開催 『持続可能な開発』探る」、「失踪のJR北海道・中島社長 小樽沖 遺体で発見 遺書『戦線離脱おわび』」、「過疎、津波『もう住めね』 石巻・雄勝地区 人口4300人から1000人に 自治会解散相次ぐ」(19日付、中日朝刊)
平成二十三年九月十八日
ドラゴンズのウエスタン・リーグ。ところは、ナゴヤ球場。竜戦士たちはソフトバンクを4―1で下し優勝を決めた。
久しぶりにナゴヤ球場の空を色鮮やかな紙―プが乱舞し、井上一樹監督が胴上げされる姿を目の前に、熱いものが走ってじわりときた。ファンの高揚感とでも言ったらよいのか。九回の表、グラウンドに目を集中させ、自ずと「あと1人、あと1人」とスタンドのあちこちから、湧き上がる声には、私の体そのものまでが金縛りに遭ったといおうか、身動きできなくなっている自身に気付いてもいた。
いずれにせよ、井上監督は監督一年目にしてウエスタン・リーグの覇者となったのである。球場で、出先で…と、彼は選手会長のころからファンサービスにも人一倍熱心であった。沖縄でただ1人、いつまでもサイン色紙に黙々とサインされていた日々が思い起こされる。ことし春の公式ファンクラブの沖縄キャンプ観戦ツアーでも読谷球場に立ち寄った際には、駐車していた観戦ツアーのバス車内にまで乗り込み、Tシャツやユニホームへのサイン書きに汗だくとなってやってくれた。これはカズキの天性のサービス精神によるものにほかならず、ファンクラブ会員が「一生の宝ができた」と、どんなに喜んだことか。
カズキがプロとしてのファンサービスに徹している姿を見て私はどれほど嬉しかったことか。思わず、沖縄から新聞記者の大先輩でもある元球団社長佐藤毅さんに電話をしたものである。佐藤さんは私の電話に「そうか。カズキは、よお、やってくれてる。わざわざ、ありがとう」と話してくださったのも、つい先日のことのようだ。
カズキさんと全選手に、心からおめでとう!
ここで胴上げのあとの井上一樹監督の言葉と、選手代表のブーちゃん(中田亮二選手)の言葉を、記しておこう。
井上監督 この1年(まだ3試合あるが)、何よりも選手たちのモチベーションとテンションをあげることを目的にやってきましたが、みなさまの応援がどれだけ励みになったことか。きょうはお客さまが来てくれるかな、と緊張しましたが、こんなにも多くの方々に来て頂け、ドラゴンズの選手は愛されているのだなっ、と心から思いました。
これからも選手の尻をたたきながらボクもがんばっていきたい。この日のために体重を増やさないで、きょうまでやってきました。おかげで、六十三勝三十三敗でナント貯金が三十です。選手たちをほめてやってほしい。ボクは難しいことは言いません。ただ相手に負けない気力と気合を常に持て! 気を抜くことは絶対するな、とだけは言い続けてきました。
ことし、私は不安だらけのなか、監督に就任しました。選手がどれだけ、ついてきてくれるかな、と思いはしましたが、まさにきょうの結果がチームワーク、チーム力だと思っています。これからもずっと見守り続けてください。
中田内野手 (ジャンプ、ジャンプせよ、のファンの声に少し照れ)本当にうれしい。ナゴヤ球場で優勝できたことが一番うれしいです。これからもボクたちは1軍定着を目指して、もっともっと活躍し、ドラゴンズの力になっていきたい。
ところで、この日のドラゴンズ一軍は東京ドームのデーゲームで巨人に挑んだが、4―0で完敗。ソトが先発したが、七回に阿部とフィールズの本塁打攻勢に遭い、打撃陣の方もわずか2安打で今季二十一度目の完封負け。巨人は東野が8イニング2安打無失点で7勝目をあげた。プロ野球というもの、やはり勝ったり負けたりが所産なのか。勝ってばかりよりは、たまには負けることも悪くはない。人間たるもの、互いに喜んだり哀しんだりしなければ。一人勝ちは精神衛生上もよくない。ちょっと言い訳めいてはいるが。
である、のだ(信長の口調を真似てみた)。
それから。きょうのナゴヤ球場、ドラゴンズのウエスタン・リーグ優勝をかけてのソフトバンク戦とあって、午前十一時予定の開門も三十分繰り上げられ、十時半開門。球場内ではジュンキ(伊藤準規投手)や藤井選手らがコンコース入り口部分に立ち、シャオロンとパオロンの頭に飾る紙飾りをお客さんに手渡す場面も見られた。
開門前は長蛇の列となったが、球場内売店も常時長い列ができ、大変なにぎわいぶりだった。
【きょうの1番ニュース】ナゴヤ球場には、やはり優勝が決まる勝負とあって、日ごろファンクラブが何かとお世話になっている多くの方々がお出でになっていた。安江さん、さやかさん、前川さん、片岡さん夫妻、滝下さん、寺田さん…。早耳の片岡夫妻からは「和田さんが1軍登録を抹消されたみたいですよ」のニュースまで教えて頂いた。
けさの中日スポーツ2面の一番下にベタ記事で“首脳陣と話し合い”の見出し入りで「和田は試合後、落合監督ら首脳陣とともにベンチ裏にこもった。他の選手が全員引き揚げてから約15分後、首脳陣と同じタイミングでベンチ裏から出てきて、帰りのバスに乗り込んだ。……この日は4打数無安打。これで25打席連続無安打と不振が続いている。」の記事を読んだ瞬間、ボクは和田選手の2軍落ちに思いが至ったが、とうとう、その通りになってしまった。
和田さんには一日も早く1軍に戻る日を待つほかない。
☆NHKスペシャル「初中継・宇宙の渚初めて見えた地球の美」(18日午後9時)、「栄ホコ天 再出発 きょう正午 27年ぶり 『名古屋で一番の街に』」、「またもノロノロ 大雨警戒 偏西風の位置 北寄りのまま」(18日付、中日朝刊)
「原発建設費13兆円 ゼネコン大もうけの裏側 ゼネコン5社が原子炉建屋独占」(18日付、しんぶん赤旗日曜版)
平成二十三年九月十七日
東京ドームでのドラゴンズ対ヤクルト戦は、ネルソンが先発し3―1で勝ち投手に。ネルソンは8勝目、八回から、いつもの浅尾→岩瀬へと継投し、逃げ切った。浅尾は155ホールドポイントとして日本記録をマークした。この日は1―1の七回2死で三塁にブランコを置き、堂上剛裕が適時二塁打を放って勝ち越したばかりか、九回には、谷繁がこの日二本目となるソロホームランを打ち、巨人の息の根を止めた。ドラゴンズは、今季最多の貯金を6とした。
昨夜、母から電話が入り、私が出ると「花をありがとう」とのこと。いきなり“花を”なので受話器を手にしたままポカンとしていると、どうやらMがなんの花だか知らないが、母の喜ぶ花を贈ったみたいで、咄嗟にMの仕業だと判断した私は「ウン、そう言っとくわ」とだけ、答えて切った。母は心からうれしそうだった。
十九日の敬老の日を前に、彼女は母が喜びそうな花を贈ったらしい。Mは元々が地味なタイプで、華やかなバラなどはあまり好まない。何の花を送ったのか、には「今度行ったら分かるよ」の一点張り。まあ、それでもいいか。母の心に通じているわけだから。
土曜日のひととき。ふと、こんなことを思った。
―これまで一ヵ月間で江南―丸の内間二万一千余円だった名鉄サンの定期料金が、先月で切れた時点から通勤はマナカに頼っている(マナカしか利用できなくなった。名鉄はJRに比べるとかなり高い。全国の私鉄でも、これだけ高い料金は珍しい)。
マナカで通勤しだしてから思うのだが、なんだか、カード料金がすぐに無くなり、いつもかも、千円札を継ぎ足してチャージばかりをさせられている。そんな気がしてならない。ありたけのお金が、わが身から血も涙もない、名鉄さんに剥ぎ取られていく、いや、いやおう無しに吸い取られてゆく気がしてならない。一私企業とはいえ、誕生日無料パスデーの開設とか、もう少し気の効いたことが出来ないものか。
この点、名古屋の満六十五歳以上の市民に対する敬老無料乗車パス券制度はうらやましい限りだ。本山市政の遺産と聞いているが、誰が最初に言い出したのか、高齢者を大切に、活動を自由にしてくれている。河村あきら市長サンが「ここは、どえりゃあマチだ」と自画自賛する前に、さすが、この点に関してだけ言えば、“いがみの権太さん”も認める! 名古屋はニッポンイチ、すばらしい国だと思う。
【きょうの1番ニュース】土曜日。Mの指図どおりにスーパーなどに買い出しやクリーニングするシャツを出しに出かけたが。台風の影響やら大気の状況変化もあってか、晴れていると思ったら急に降り出す、通り雨に二度、三度とやられた。天とはなんとも、気紛れな存在だ。それとも、雨がそれほどまでに、この私を愛してくれているのか。
☆「和歌山・奈良 4市村立ち入り制限 大雨 土砂ダム決壊 警戒 新宮全域に避難勧告」「厳戒の夜 土のう積み 熊野・井戸川」、「政府税調 復興増税11兆2000億円 首相、消費税の除外指示」(17日付、中日朝刊)
「紀伊半島 警戒続く 台風15号、沖縄付近で停滞」、「米航空ショーで墜落 ネバダ州観客ら多数死傷 大戦時の戦闘機 垂直に落下 観客ら悲鳴」、「『友達救え』子どもが実技 心臓マッサージ・AED(自動体外式除細動器)使用 愛知県教委と医師会 命の大切さも学び取る」(17日付、中日夕刊)
平成二十三年九月十六日
きょうはドラゴンズの試合はない。デ、なんとなく気合が入らない一日ではある。それでも中日スポーツを開くと「G内海に並んだ トップ14勝吉見」と勝った日の翌日紙面が目の前に飛び込んだ。「吉見は先発の理想型」などといった見出しの一つひとつが威勢いい。
オレ流語録も「▼笑顔で報道陣に きのうの質問をそっくりそのまま返すよ。それで十分だろう。(前日はミスで負けたことを聞き「これが野球だよ。何のミスもなく終わらない。どんな世界でもミスはあるよ。お互いに必死でやっているからおもしろいんだ」と答えていた)
きょうは、会報中スポ版9月号も中ス7面で紙面展開された。ナゴヤドームで先に開かれた公式フ・