あぁ~大震災を悼む 笛猫野球人間日記/7月6日
平成二十三年七月六日
(この日記はアタイ=こすも・ここ=が、お父さんの「私」になりきって書き進めています。ごくごく、たまにアタイそのものが出てくることがあります)
今夜のナゴヤドームでの阪神戦は0―3の六回裏、2安打と四球で満塁から和田の四球で押し出し、さらに1死満塁で、ベテラン小島がひと振りで左中間に4号本塁打を放って一挙4点で、この回、5―3と試合を引っくり返し、痛快な勝ちっぷりとなった。ここへ来てベテランも、若手も、落合監督の下、心がひとつになってきている。先発ネルソンに続いて投げた小林正が今季初勝利、岩瀬も13セーブとなった。
けさの中日スポーツ1面見出しは「9回サヨナラ打 小田やりましたーっ !!」「竜30勝到達」だった。ほかに3面下に「『16』でストップ」の一段見出し入りのベタ記事で「平田は連続試合安打が『16』でストップした。5番・右翼でスタメン出場したが、4打数無安打に終わった」というもの。くらはしかんさんの漫画・おれたちゃドラゴンズの中で先発投手の岩田はじめ「(出場選手のなかに)田が多い!」の視点が気に入った。
月曜(4日付)の各紙に第百四十五回芥川賞・直木賞の候補作が発表されていたが、M曰く「亡くなった人の作品は、なぜ候補作品にならないの」と。彼女が言いたいのは、先に文学界新人賞に輝いた大垣の山内令南さんの「癌だましい」を、せめて候補にということだが、私もこの意見に同感である。
死の前の自分。食道癌と宣告されながらも、ただひたすらに人間本来の欲求である「食」に挑んだその姿は壮絶と言っていいし、こうした場面の人間のありようを活写した点でも意義深いと思うのだが。令南さんご自身の作品の積み重ねがあと一年でも多くあったなら、と悔やまれる。合掌―
【きょうの1番ニュース】きのうの続きになるが、昨日付本欄で紹介した木曽川うかい物語「飛翔の舞」(犬山市観光協会発行)を半分ほど読んだが、鵜匠と鵜の世界への理解が深まり、なかなか面白い。読者の皆さんにも、ぜひご一読をお勧めしたい。
☆「後任復興相に平野氏 松本氏辞任 岩手出身、収拾図る 即時退陣論が再燃」、「夏色の笑顔 16万本 南知多・ヒマワリ見ごろ」(6日付、中日朝刊)
「全原発で追加安全検査 経産相表明 再稼動に影響も 佐賀知事 玄海再開判断を延期」、「首相『任命責任ある』 衆院予算委 復興相辞任で陳謝」(6日付、中日夕刊)
平成二十三年七月五日
昨シーズン、「やりましたあ」で有名になったドラゴンズの小田幸平捕手が阪神戦で復活し、最後の土壇場九回裏に1死一、二塁から左翼線に適時打を放って勝ちをもぎとった。もちろんサヨナラヒットを打った小田のヒーローインタビューでのひと声は「やりましたあ」である。そして、今夜のナゴヤドームでは、岐阜出身でジュンキと同じ三年目の先発岩田投手が、もう一人のヒーローとして、よく投げた(7イニング無失点)。なんだか、ここ二試合の戦いぶりを見ていると、戦うドラ戦士たちがここにきて一気に若返り勢いづいてきた。これからは日替わりで若きヒーローがどんどん出てくるような、そんな予感がするのだ。
岩田のあとは浅尾、河原の継投も決まり、河原が今シーズン初の勝利。ドラゴンズは、今季5度目のサヨナラ勝ち。我々、ファンにとっても、いよいよ毎日が楽しくなってきた。おそらく東日本大震災で被災した東北のファンの皆さんも、こうした勝ち方には日々、元気が戻りつつあるかもしれない。プロ野球には純粋に人々に希望と勇気を与えてくれる、そんな滋養のようなものが潜んでいる。
野球といえば、しんぶん赤旗の日曜版(七月三日付)で、あさのあつこさんの新連載小説「グラウンドの詩(うた)」が始まった。また同日付の赤旗「ひと」欄では「いいものは残る」を信念に日々、努力して書き続ける小説家で最近、日本ペンクラブの新しい会長になった浅田次郎さんが紹介されていた。
東日本大震災の被災地復興で「知恵を出さないやつは助けない」などと暴言を吐き、人間としての最低限のモラルさえ欠いた松本龍復興対策担当相(六十歳)が当然のことながら、発言した問題の責任をとり辞任した。私は、こうした男は見るのも嫌いだ。何よりも日本人古来の美学、武士道に、もとるからだ。私だったら、白の喪服を着てMだけが見守るなか、日本刀で腹をかき切り、彼女に介錯させるだろう。なぜ、どうして、あんな発言をしたのか、が未だ分からない。九州男児だから、なぞ博多の男たちが怒るだろう。もう一度、ナニサマニなっていたのだ、と糾弾しておく。
夜、帰宅するとM曰く「(菅直人首相の妻)ノブコさんがねえー、夫のことを、もう切腹ものだってサ」と。「なんで、そんなこと、知ってるのか。セップクすべきだ、とはオレの言葉じゃないのか。いがみの権太のブログを読んでいるのか」と言うと、彼女曰く「毎日に書いてあるよ」と。そこで朝、夕刊と見てみたが、どこに書いてあるのか、が分からないまま読むのをあきらめた。それよりも、猛烈な眠けがボクを襲ってきた。
【きょうの1番ニュース】M自らが学ぶ俳句教室の皆さんと犬山の名勝・日本ラインの木曽川うかい(昼膳コース)に。心配された雨も、晴れ女たちが吹き飛ばしたようで、すっかり堪能して帰ってきた。岐阜の長良川鵜飼いや関の鵜飼いは行ったことがあるのに。すぐ近くの犬山鵜飼いには、まだないだけに、少しばかりうらやましく思った。Mの持ち帰ったパンフレットによれば、木曽川うかいには▽木曽川夕膳▽昼膳▽ゆかた舟の三種類があり、いずれも予約制になっている。木曽川うかい物語「飛翔の舞」(作・画 土屋慎吾)という貴重な、それも隠れたマンガ本までお土産として売っているとは、知らなかった。この本、一読の価値がある。
☆「『被災者を傷つけた…』 復興相陳謝 辞任は否定 野党追及へ 国会火だねに」、「福島第1周辺 子ども45パーセント甲状腺被ばく 安全委調査『精密検査必要ない』」、「原発住民の賠償支払い 2回目、1人30万円」(5日付、中日朝刊)
「松本復興相が辞任 被災地で放言 引責 就任9日目後任、仙石氏固辞」、「いま寄りそう・虹 岩手の住民ら 一緒に泣こうよ 笑おうよ 被災地を巡回『復興食堂』 食事や漫才無料で提供『前向きになれる場に』」、「『吉里吉里人』『青葉繁れる』 井上(ひろしさん)氏遺族が自筆原稿寄贈 仙台市が公開へ」(5日付、中日夕刊)
平成二十三年七月四日
今夜は月曜日でもあり、ドラゴンズの試合はない。ちょっとだけ寂しい。デ、あらためて中日新聞スポーツ面を開くと「伊藤が復活 プロ2勝目 竜巨人に快勝 昨春以来 五回2死まで完全」の活字が躍っていた。
そしてー
「大きな賭けともいえる策だが、歯がゆい試合が続くチームにはむしろ劇薬の方が効く。先発マウンドを今季初登板の20歳に託し、野手も先発メンバーを前日から5人入れ替えた。その結果が、投打がかみ合う快勝で交流戦後、同一カードで初の勝ち越し。まず期待に応えたのが、伊藤だった。……」とは、球心記者の中村彰宏だ。
マツダオールスターゲームの監督推薦選手がきょう発表され、ドラゴンズからは岩瀬投手、吉見投手、荒木内野手が選ばれた。セ・リーグの指揮を執る落合監督は二十二日に行われるナゴヤドームでの第1戦で岩瀬の先発起用を明言している。楽しく、かつ面白い試合となりそうだ。
また夕刊報道によれば、米大リーグは三日、第82回オールスター戦(12日・フェニックス)の出場選手を発表、メジャー移籍1年目の2001年から昨季まで10年連続で出場していたマリナーズのイチロー外野手は選ばれなかったという。
NHKの午後九時のニュースを見ながら、「これはいけない、このニンゲンはユルセナイ。一体、何さまになってるんだ」と思ったことがある。それは、松本龍復興対策担当相の腐りきった言動と生意気な態度である。松本担当相は昨日、東日本大震災の被災地、岩手、宮城両県を訪問し岩手県で「知恵を出さないやつは助けない」との暴言を吐いた。そればかりか、宮城県では訪問時に知事が居なかったことに腹を立て「先にきていて(私を)出迎えるべきだ」などとも。
それも被災地の県庁を訪れてのふるまいだけに、被災地で耐えて、耐えて、耐え抜いて毎日を生きている人々がこんな発言を聞いたら、どう思うか。みな、どうにもならない悲しみのなか日々を必死で生きているのに。嘆き悲しむに違いない。いくら私が菅直人びいきとは言え、なんでこんな生意気な言動をはく人間を復興対策担当相にしたのか。信じられない。
もう一度言う。復興相は知事よりも、市長よりも偉いのか、と。人間は皆、同じだ。切腹ものだ。自分で切腹せよ、と言いたい。被災者のことよりも、自分のことばかりが先に立っているから、こうした言動が出るのだ。ナニサマニなっている。こんな男なぞ、最低限といっていい。完全に被災者と被災地を愚弄している。陳謝ですむ問題ではない。いますぐにやめさせるべきだ。
【きょうの1番ニュース】うっかりしていたが、Mの短歌がきのう権威ある日曜日付(3日)の中日歌壇に岡井隆さん選の入選作として掲載され佐佐木幸綱門下の歌人、田中徹尾さんらあちこちから励ましの電話をいただいた、とのこと。私こそが、Mの短歌を誰よりも早く紙面で見つけなければいけないのに、と思うと申し訳ない気がする。
ともあれ、おべっかなしですばらしい短歌だ。ここに紹介しておこう。
とれたてのピーマンみどりつやつやに空気のギュッと詰まっておりぬ(江南市)伊神 舞子
☆「太平洋レアアースの宝庫 東大チームが分析 2海域 陸上の800倍埋蔵」、「“中部製”B787日本上陸 エコ旅客機 羽田着」、「タクシン派 政権奪還 タイ総選挙圧勝 初の女性首相へ」(4日付、中日朝刊)
「『知恵出さないと助けない』 被災地訪問 松本復興相が発言 野党反発『暴言』」(4日付、中日夕刊)
平成二十三年七月三日
とにかく目出度い。めでたい、とは、こういうことを言うのだろう。共に尾張びとの一人として。本当に、心から、私、すなわち“いがみの権太”は、うれしいのだ。
そう。ジュンキ(伊藤準規投手)が東京ドームで巨人をやっつけて今季初勝利をあげてくれたのだ。稲沢出身のジュンキが、とうとうやってくれた。ただ、私に言わせれば、このチャンスを逃さず出来うる限り、より多くの勝ち星を取り、ドラゴンズのエースの座を取ってほしい、ということだ。ヒーローインタビューでのジュンキの言葉は「がむしゃらに投げたのが良かった」だった。これからも、がむしゃらになって投げてくださいね。
ドラゴンズは、ここに来て和田の当たりが確実になってきたのが心強いかぎりだ。和田は一回に先制3ランを放った。五回には、小池も2ランを放って6ー2の完勝だった。ケータイ中スポのジュンキ評は「角度のある速球と緩い球を組み合わせて打たせて取り、八回途中2失点の力投だった。」となっていた。ファンクラブのお母さんの安江さん、そしてジュンキのおばあちゃん、本当におめでとう! ボクは思わず、ジュンキのことをいつも心配してくださっている安江さんにあてて、おめでとうメールを打ってしまったのだ。
きょうは、ひさしぶりにMを伴い、母の元へ。
家で亡き父の仏前に「みんな、元気でやっています」と手を合わせた。ふと、東日本大震災が起きたときに父がいたら、私たちにどう言ったかを聞いてみたい気がした。おそらく父は「人間みな平等であるべきだが、この世の中はいつ何が起きるか知れたものでない。だから、たかのぶたちは、今を大切に生きていかなアカン。なかなか難しいことではあるが、こういう時は何よりも被災地の人々の気持ちになって生きてゆくことだ」と言うだろう、な。
母は案の定、「畑で野菜をとってきたるで持ってけ」と茄子やジャガイモをMに持たせてくれMは「いつもスミマセン」と言いながら先日、三男坊が東京に出張した際に「おばあちゃんに」と気をきかせて買ってきた東京スカイタワーの土産を手渡すと、「仏さまに飾ってかないかん」と、お菓子はそのまま仏前に供えられた。
日本の平和な一日である。東日本の人たちを思うと、こんなにして居ていいのだろうか、と自責の念にかられる。被災者みんなが早く普通の生活を取り戻せる日がくるよう、心のなかで祈った。
【きょう1番のニュース】一日遅れたが、きのうは雑節の半夏生(はんげしょう)で、太陽暦で言う夏至から十一日目に当たる。半夏生は七月二日ごろで、梅雨が明け田植えの終期でもある。その半夏生に近くの魚店に行ってもサバがなかった、とM。能登なら当然、焼きサバを食べる風習があったのに、と少し不満げなMに「あっ、そうか。だから二日前に某記者はあの時、開口一番ボクに向かって焼きサバ食べにいきましょうかーと言ったのだ」と。さすがだと感心する一方、いまごろになって、ハタと気付いたこの鈍感さには、あきれ返った。
ちなみに二日付毎日新聞・余録によれば、関西では半夏生にタコを食べる地方があるという。稲が根付くよう、吸いつくタコにあやかるというのだそうだ。半夏生に食べる「焼きサバ」が広辞苑には載っていなかったが、精気をつけようーといった意味合いがあるのでは、と思う。
☆「復興は絆つなぐこと 3・11から 構想会議提言 超党派で実現を 五百旗頭(いおきべ)真さん」、サンデー版大図解「震災と日本 大津波」(3日付、中日朝刊)
「落合監督『もうちょっとだな』 森野3番2安打 和田4番3安打 あとは5番…」(3日付、中日スポーツ)
☆「福島第1原発 循環注水へ完全移行 汚染水増加食い止め ロボットが汚染物清掃3号機」(3日付、毎日朝刊)
平成二十三年七月二日
なんだか、いつの間にかに負けてしまっていた。ドラゴンズは、東京ドームで先発にチェンを投入。チェンもよく投げた。だが、2―1で敗れた。
私はこの日、仕事で岐阜県大垣市へ。帰途、尾張一宮駅近くの居酒屋「平和」に少しだけ寄り、ここでケータイ中スポでチェックしたら、ドラは既に巨人に1―2で負けていた。チェンは合格点で投げていたのに両チーム1―1のままできた八回裏に長野に8号ソロを打たれてしまい、敗れたのである。チェンは毎試合、そこそこ期待に応えて投げているのにと思うと、勝ちに見離されているとしか、いいようがない。それこそ、涙の敗戦投手だ。チェンは、これで2勝6敗。巨人は、山口投手が今季うれしい初勝利となった。
大垣へは、自ら障害と闘い続ける、木偶(でく)の坊ことデクさん、“栗木大輔クン”らが大垣のイオン1階インフォメーション横特設広場で宮城県下にある被災地障害者施設「工房地球村」(山元町)の仲間たちの手で作られた廃油リサイクル製品・せっけんの即売と被災地への義援金呼びかけを実施することになり、この場に公式ファンクラブのマスコット「ガブリ」が助っ人として登場するため、取材を兼ねてはせ参じた。
この日は、栗木クンのお父さんはじめ、友人、大垣市社会福祉協議会からの派遣スタッフ、そして大垣ケーブルの大塚英司ディレクターらもせっけん販売などに、見ていても献身的なほどの奉仕作業にひと役、用意されたせっけんは完売され、大垣では初登場となった「ガブリ」も、ちびっこを中心に人気の的だった。即売会場一角では大垣ケーブルが、被災地でのデクさんの活動ぶりを映像で流し関心を誘っていた。この即売と義援金呼びかけは、あす三日も同じ場所で行われる。
大垣では十八、九年ほど前、新聞社の支局長として在任したこともあり、イオンに向かう車内から見る光景のすべてが懐かしかった。なぜか在職中の市長の「病死」が続いた大垣(五期続いた)。かつては女傑として知られ私自身、よくお世話にもなった浅野千恵子さんのヤナゲンに代表された地方都市も、いまでは駅前の一店にその名が残されるだけで、滋賀の平和堂傘下に。ツルタマの愛称で知られた鶴見のタマコシもタマコシが消えた後は、これまた近江商人の平和堂の手に。そこへ最近では、このほかにもイオンの大型店などが新しく出店して商圏は見事に様変わりしていた。来年は、ぎふ国体の年とあってか総額三十三億円を投入しての芭蕉の館が着々と建設中だという。
こんな水都(すいと)・大垣は、私たち家族が一時期を共に暮らした町でもある(次男はこの町が好きで、今も住んでいる)。それだけに、水門川の流れなど、すべての光景が美しく、かつての町と重なって見えたのである。
【きょうの1番ニュース】大垣支局長時代に大変、お世話になった大垣ケーブルテレビの河嶋厚さん(現企画室長)と取材後、イオン店内の喫茶コーナーで懇談。河嶋さんは昨日付の中日新聞西濃版を手に大垣ケーブルテレビの快挙を遠慮がちに教えてくださった。持参された西濃版トップ記事の見出しは、「日本ケーブルテレビの番組アワード 大垣CATV奨励賞 がんサロン舞台に特集『ひとりじゃない』姿描く 患者の生の声20時間録音」。内容はリード部分だけを紹介すると、以下の通りだった。
―大垣市の大垣ケーブルテレビが今年一月に放送した特集番組「ひとりじゃないー大垣市民病院がんサロンなごみ庵から」が、日本ケーブルテレビ大賞・番組アワードで、企画番組部門の奨励賞を受賞した。……
☆「中日こどもウイークリー 創刊準備号きょう発行」、「木金休み節電上々 土日創業きょうスタート 浜岡3基分需要減 中電初日気温も味方?」「モンゴルに核処分場構想 東芝、米高官に推進要請」、「東大が秋入学検討 国際化狙い春併存案も」(2日付、中日朝刊)
「紙つぶて 仮設から常設へ 杉良太郎(法務省特別矯正監、歌手・俳優)」=この通りだと思う=、「震災復興の願い 阪神から東北へ はるかのひまわり 被災者ら種まき」、「再建の箸 福井の製造会社が内職依頼 宮城・南三陸 『自力の復興手伝いを』」「奇跡の酒 岩手・宮古 酒造残ったタンク1基で製品化」(2日付、中日夕刊)
☆2日夜のNHKスペシャル「巨大津波・医師の苦闘衝撃映像▽奇跡の救出突然の病・夫婦を救え涙の再会」(限られた医療資源のなかでの限りなき格闘。大震災後、必死の治療にもかかわらず3カ月で二百六十四人が亡くなった石巻市民病院。ここでの石井正医師をはじめとした医師団、看護師らの献身的かつ苦闘の物語には、ただただ、頭が下がった。ありがとう!)
平成二十三年七月一日
今夜のドラゴンズは東京ドームで巨人戦だったが、土壇場の九階表に2死満塁から代打堂上剛裕の右中間三塁打で3点を挙げて劇的な逆転、さらに敵投手の暴投でも1点を加え、5―3で勝った。吉見投手は8イニング、2失点で7勝目。岩瀬、浅尾投手と続き、浅尾は今季3セーブ目を挙げた。和田は前日に続くマルチヒットで、これまで半ば眠っていた獅子がいよいよ、ムックリと立ち上がった感じがする。
七月一日のきょうは、各地で海、山開きだ。
左足の痛みは、昨夜来のMの介抱もあって、朝起きると嘘のようになくなっていた。M自身も「時がたたなきゃ治らないよ。日薬だよね」と半ばあきらめの表情だったが、きのうの珍事は一体全体、なにごとだったのか。回復力のすごい自身に驚いた。
わが家の三男坊が一週間に及ぶ東京への出張研修を無事終え、高さ六百三十四メートルもある東京スカイツリーのお菓子のお土産を手に夜遅く帰宅した。昨夜は、弟思いのお兄ちゃんの特段の配慮もあり、東京ドームでプロ野球巨人×ヤクルト戦も堪能し満足そうで何よりである(彼は、小学生のころ、ヤクルトが強かったことから、自ずとヤクルトファンになってしまった)。
【きょうの1番ニュース】午後一時過ぎ食事に出ようとエレベーターに乗ったところで論説トップで“アラブの春”にこだわる、好漢・F論説主幹とバッタリ。彼のお勧めでもある某食事どころまで少しばかり歩いて行った。茶碗いっぱいのジャコおろしに魚、味噌汁に、なんとも言えない素朴さと真のおいしさを感じた。
これで六百円。値打ちだ。さすがは、Fさんだなっ、と感心。食事ひとつにしても十分に吟味したうえでの判断と行動には、恐れ入った。何回でも行きたくなる店であるから、ここで店の名前までを公開することは、他のニンゲンたちまで来てワイワイと騒々しくなるといけないから、まことに自分勝手ながら、恋人以外に教えるのは、やめておこう。
それより、自分で探しなさい! と言いたい(実は私も、秘密のそうした穴場は確保している)。 いい記事、いや食事どころは、やはり目と耳、そして足で突き止めるほかないのだ。
☆「消費税『10年代半ば10パーセント』 一体改革案決定 政府、党に譲歩」、「113世帯『特定避難勧奨』 ホットスポット伊達市で指定 原子力災害本部」、「名古屋6月最高35・8度」(7月1日付、中日朝刊)
「『節電の夏』本格化 電力使用制限始まる 東北電・東電管内 勤務時間を変更」、「南三陸『命がけの放送』 娘の英雄視 父複雑 庁舎保存の動き『好まない』」、「節電『木金休業』スタート 平日トヨタひっそり」(1日付、中日夕刊)
平成二十三年六月三十日
ビジター球場の横浜で一体どこまでコテンパンにやられるのか、と心配していたが、そこはわれらがドラゴンズだ。三回に1死二、三塁から森野が右前打を打って先制、続く和田が左越えへ3ランを放ち、一挙4点を入れ4―1で勝った。やれやれ、だ。先発ネルソンは7イニング1失点で6勝目。やっと中日らしさが戻ってきた。やはり、こうして勝つと、あすの中日スポーツ、そして中日本紙を読みたくなる。不思議だ。
午前中、名古屋経済短期大学の講義(午後零時四十五分まで)へ。午後、本社に上がった。今日のテーマは「メディア・リテラシー」で新聞を読んだり、テレビを聴いたりする際、流される報道が全て正しいと思うことのないように、自らの頭でしっかりニュース(記事)の価値判断をすることの大切さを説いた。このうち長野富山連続誘拐殺人事件で赤いフェアレディーゼッドに乗ったトンボめがねの宮崎智子と共に、共犯に仕立て上げられてしまい私の目の前を「ボクはやってなあーい。やってなあーい。やってないのに」と涙をポタポタ落とし、ワッパをかけられた両手でこぶしを振り上げイヤイヤをしながら長野中央署にしょっ引かれ、その後の半生を台無しにされた北野さんの例は、私の取材体験を元に、誤認捜査がいかに危険なものであるか、について述べた。
そして松本サリン事件でこれまた容疑者として誤認逮捕された河野さんの悲惨な例、パパラッチのしつこいほどの取材から逃れようとして恋人とともに事故死した英国・ダイアナ妃の例など思うことを述べたが、学生諸君は私が何を言わんとしているか、を分かってくれたようだ。
このほか、老人福祉施設崩落の原因となった長野・地附山(じづきやま)が“動いた”際の団地住民の一時帰宅時の目も当てられないほどの過熱報道、さらには自家用機墜落で一家が全滅、小牧市内で年老いた女性一人が残された留守宅への先を争っての集団的加熱報道の見苦しさ、長崎大水害被災地での異常ともいえた過熱取材―など。私の実体験からの話しもさせていただいた。東日本大震災に対するさまざまな報道についても、過ちが多い点を心すべきだ、と強調しておいた。
【きょうの1番ニュース】授業のあと、突然左足の膝、ふくらはぎ、太ももに強烈な痛みを感じ、名駅近くのビル六階大学講義室から地下鉄と徒歩で社に上がるのに休み休み、足を引きづりながらの帰還とあいなった。いやはや、なんともすさまじい痛さで「プロ野球でよく選手が違和感を感じ、2軍落ち」などのケースは、こういうことを言うのだな、と思った。
私の場合は女子学生から「センセイ、かわいいよ」「センセイはアタシたちのことをすごく思っていてくれる。話しぶりから分かる。愛が、すごく伝わってくる。きょうも、とっても楽しかった」なぞと言われ、少しばかり有頂天になり過ぎ、そこに油断が生じ足を痛めたと今更ながら深く感じた。そして「違和感を感じる」というのは、緊張感が緩み、瞬間的に心に油断が生まれたそのときに起こる、ことも久しぶりに味わった。
思い返せば、きょうの授業で私はヘンな姿勢のままイスに座って教鞭をとっていた。これが何よりも間違いだった。時たま体を捻ったり、左右、上下に動かすのはいいが、一時間どころか、九十分もからだを捻ったままの状態でいたのでは、からだにガタがくるのは当然だ。
柔よく剛を制す、だ。柔道のたしなみから言えば、自然体の大切さを忘れてしまっていた(背負いや大内刈りなど技をかける瞬間は違うが。それでも自然体から入った方が決め手はよく決まるのだ)。
ということは、違和感を感じて、2軍落ちする選手は練習不足も含めて心にスキがあればこそ、「違和感にやられ1軍を落とされる」のではないか。最近で言えば、いまは1軍に復帰したが、日本ハムのルーキー、斉藤佑樹投手がその好例だ。ファンにちやほやされ本人はしっかりしたつもりでいたものの、やはりどこかにスキが生じたのである。
さて、この痛みがあすの朝、出勤時にどうなっているか、だ。昨夜はほとんど一睡もすることなく、ある小説を書き続けていたので、ここからスキが私の心身に入ってきたのかもしれない。やはり、睡眠が一番である。
「自分のからだは自分で守るのよ」とMが口を酸っぱくしてよくボクをたしなめるではないか。自分で自分を殺してしまったのでは何ともしがたい。
☆「列島猛暑 4人熱中症死 小牧、飯田で六十代男性 71地点で6月最高気温」「中部6県 94人搬送 桑名で37・5度、電力不安も」、「玄海原発 佐賀知事が再開容認 経産省要請受け 議会意向で最終判断」、「女流王位戦 (石川県七尾市生まれの)甲斐が初防衛」(30日付、中日朝刊)
「取り調べ 自白立証97パーセント『有効』 警察庁717件検証 全面可視化は9割反対」「長野中部で震度5強 13人重軽傷、松本城にひび」、「三菱重工に立ち入り 検査飛ばし問題で国交省 大江工場」(30日付、中日夕刊)「対テロ戦争 米、アルカイダに照準 『世界規模』を転換 『9・11』から10年を前に」(30日付、毎日夕刊)
平成二十三年六月二十九日
今宵の横浜球場。誰もが待ち望んでいたドラゴンズ・森野選手が一回にやっと本塁打を打ってくれたと喝采したが、それもつかの間、期待の先発・岩田投手が崩れ、あとは小熊、武藤、ソトとズルズルベッタンに横浜打線にたたきのめされ、12―3で敗れ去った。
悔しいけれど、しようがない。みな、一生懸命にやって負けたのだ。誰ひとりとして負けようとして負けたのでは、ない。私としては、岩田投手に1勝してほしかったが、次のチャンスに期待をつないでおこう。
きょうも暑い一日だった。Mは寝るのが一番と言って午後十時過ぎに、早々と寝てしまった。それでよい。
【きょう1番のニュース】昼間、食事に、と外に出たが、お金を百円持っただけだったことに気付き、社へ引き返すはめに。結局、近くのカレー屋さんで食事をした。
☆「王手から一カ月…初回“足攻”、 300盗塁荒木 竜大敗…白星で祝えなかった 史上27人目」(29日付、中日スポーツ)「B型肝炎訴訟 全面解決へ 首相謝罪、基本合意に調印」、「東電株主総会 原発撤退の提案否決 賛成8パーセント昨年超す 9300人、最長6時間」(29日付、中日朝刊)「『玄海』再開 町長が容認 経産相、知事らと会談」(29日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十八日
今夜のドラゴンズは敵地・横浜スタジアムで横浜と対戦し、14―5で敗れた。涙の敗戦投手は川井である。この日、平井、小林正、三瀬、鈴木と続いた投手陣はなんと18安打を浴び、たたきのめされた。あ~あ。
きょうこそ、本物の休みで自室にずっと閉じこもった。これなら、納得のゆく作品が書ける。
昼過ぎ、自宅近くに出来た回転寿司へと出かけたが案の定、Mはその騒々しさにたまりかね、返って疲れてしまったようなので、帰りに先日一緒に入ったことのある喫茶店に立ち寄ってみた。幸い、こちらの方はゆったりと落ち着いた雰囲気で満足そうだった。
それでも、Mは回転寿司で能登塩味極旨ネギまぐろなる一品を見つけ、この点に関しては満足そう。それどころか、喫茶店では「どうしやうもないわたしが歩いている」「寝ている猫の年とっているかな」と山頭火の自由律俳句が書かれた色紙の展示を目の前にし、納得の感。
山頭火のほかの句は、の私の問いに、彼女曰く「エーと、ね。この季節なら、♪分け入っても分け入っても青い山、かな」の弁。
私は思わず、三年ほど前ふたりで訪れた小豆島に眠る同じ自由律俳句の達人、尾崎放哉の墓に思いをはせた。
午後七時からのNHKニュース。岩手県気仙沼港で大震災後、初のカツオの水揚げがあり、港は活気に満ちていたという。私はその光景を見て、思わず目頭が熱くなった。よくぞ、ここまでと拍手を送りたい。
【きょう1番のニュース】甘いものはチョコレートとケーキ以外はめったに口にしないMが、なんと時代屋で、ぜんざいを頼み、それもペロリと平らげてしまった。「回転寿司で、あの騒々しさに疲れてしまったからなの」と彼女。一年に一度あるかないか、の珍事に私は目を見はった。へえ~エ。甘いものも、食べられるんだ、とー
☆「原発相に細野氏 環境は江田法相兼務 蓮肪氏、補佐官に 政務官に自民・浜田氏」、「なでしこ白星発進」(28日付、中日朝刊)
「日本一の活気再び 気仙沼 カツオ初水揚げ」、「東電総会『脱原発』で激論 過去最多9200人出席 会長『深くおわび』」、「震災慈善収益金 『ガガさん(レディー・ガガさん、米人気女性歌手)着服』 米弁護士が提訴」(28日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十七日
きょうはドラゴンズの試合はなし。きのうは、ヤクルトも横浜に敗れ、セ・リーグの勝敗表は、27勝20敗5引き分けのヤクルトが1位、勝ったり負けたりで、中日ファンにほぼ半分の喜びを与えてきたドラゴンズは26勝24敗1引き分けで2位につけている。ちなみに3位の巨人は、ぐんと成績が落ちて23勝29敗、一引き分けとファンの消化不良といおうか、不満足感が伝わってくる。
やはり、勝負の世界は負けて負けて、やっと勝つよりは、負けても次には勝ってくれた方が頼りにもなり、嬉しい。その点では、ドラゴンズはこれまで不満足ながらも、まずまずの戦いぶりで、これからの逆転も十分に狙える。
ただ気になるのは、このところのドラゴンズは相も変わらぬ貧打続きで、きのうの負けは「今季10度目の零敗」という点が気にかかる。中日本紙「球心」締めくくりにも書かれていたが、中日打線の梅雨明けは、一体いつになったら訪れるのか。
きょう、あすと私用で休み。
毎日新聞の朝刊で連載されている高樹のぶ子さんの小説「マルセル」がいよいよ、佳境だ。新聞社の文化部記者・千晶の母は、一体だれなのか。そして葉子さんのナゾの死が問いかけるものは。盗難名画・マルセルとの背後関係が当然からんでいる。名画事件と、実の母の存在を追う女性記者になりきった高樹のぶ子さんならでは、の本領発揮に期待したい。
【きょう1番のニュース】これまで病気とは全く縁遠かった私に人生初の試練。某病院で米粒にも満たないポリープやらを取られた。とられた、と表現すれば、まるで首でもかき切られたようなニュアンスだが、そこまではいかない。でも気持ちは同じだ。
それよりも医師や看護師たちの献身的ともいえる日々の仁術には感動した。組織細胞も摘出されたが、問題なさそうだという。それにしても、胃カメラは毎年のことだが、腸のカメラには参った。「いい経験になったでしょ。すぐ帰ってきちゃダメじゃないの。あなたらしいね。あすは、家でじっとしてなさい。安静にしてなきゃ、だめなんだから」とは、M。
でも、貴重な時間を無駄には出来ない。あす(いや、きょう)は、丸一日、自分の時間にしっかりあてよう。
☆「また必ず復興するさ 関東大震災から4度被災の88歳(女性) 大船渡 仮設暮らし周囲励ます」「仕切り直し名古屋入り 10日から本場所」、「地デジ化で来月“勇退” (名古屋)テレビ塔 解体の危機 耐震改修15億円 めど立たず」、「松本サリン事件きょう17年 『経験伝えてゆく』 鹿児島移住 河野さん誓い新た」(27日付、中日朝刊)
「自民愛知県連 藤川氏が会長就任へ 寺西氏、立候補取り下げへ」、「ネットカフェ個室規制 『児童買春の温床に』警察、指導を強化 扉透明化など対応も 業界『影響大きい』」(27日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十六日
日曜日。マツダスタジアムでの交流戦明け広島三連戦は、きょうのデーゲームで、2―0で広島に負けて1勝2敗となった。勝つ日があれば、負ける日だって当然ある。悔しいけれど、それが野球のいいところだ。ドラゴンズは先発チェン投手から浅尾への継投だったが、してやられた。チェンが好投をしながらも、なかなか勝ち投手になれない。大垣に住んでいる広島ファンの次男坊が喜んでいるだろうから、しゃくではあるが、まあっ、いいか。
そう言えば、二十四日付中日スポーツの会報中スポ版で今月十二日にKスタ宮城(仙台市)での楽天戦に被災地会員の皆さんを招待した話が紙面化されたニュースを本欄に書くことを、きょうまでスッカリ忘れていた。
デ、あらためてその日の紙面、いや会報中スポ版6月号を、ここに紹介させていただく。「東日本大震災被災地会員をKスタに招待 『がんばろう 東北!』」の見出しが躍り、自分で言うのも恥ずかしいが、まずまずの出来でスタッフ全員の努力と情熱が実ったともいえる。恒例のこらむ「ガブリの目」も、ビジター球場に初めて登場し、ファンの皆さんから喜ばれた様子が手に取るようで、それこそ見出しの通り、「被災地で大役が果たせてよかった」と、ガブリもスタッフも全員が思っている。
きょうはうちの三男坊が今週いっぱい、東京へ仕事で出張ということで午後2時過ぎ、Mと江南駅まで車で送った。能登では、まだ赤ん坊だった彼も、こんなぼんくらオヤジから、よくぞ、ここまでたくましくステキな青年に育ってくれたものだ。
【きょうの1番ニュース】久しぶりに横笛を吹いてみた。酒よ、さくら、越後獅子、風の盆恋唄……と、このところ吹いていない割りには、音程もメロディーもしっかりしており、我ながら満足した。ただMの評価は依然として厳しいもので「こっちが一人当たり1万円だしてでも聞いてもらわなきゃあ。1万円よ」と相も変わらず、ま~だだよ、と手厳しい。彼女は私にとっては、もう一人の師匠でもあるのだ。
☆「平泉 世界遺産に 『文化(遺産)』東北初、再挑戦実る ユネスコ決定」、「『減災』重視で復興 構想会議提言 財源に臨時増税」、「復興会議提言 漁業特区 関係者割れる『浜に禍根』『雇用期待』」(26日付、中日朝刊)、「マイケル(・ジャクソン)が生きていたら 命日 (ロサンゼルス近郊の墓地や住居など)ゆかりの地でファン追悼」(26日付、毎日朝刊)
平成二十三年六月二十五日
マツダスタジアムでの広島戦はドラゴンズ・吉見投手がマエケン(前田健太投手)に投げ勝ち、7―2で6勝目をあげた。きょうのドラゴンズ、1―1の七回表に荒木選手の2点三塁打で勝ち越し、スクイズで加点するや、グスマンにも4号3ランが出て打者一巡の猛攻で一挙6点、きのうの貧打がウソのような試合となった。
午前中、Mをマイカーでフォークダンス教室がある飛高会館まで送り迎えした。昼過ぎになり、それまでカラリと晴れていた空が突如荒れ、豪雨に。Mがいないので、あわててベランダの洗濯物を入れたと思ったら、今度はまたカラリと日本晴れに。あわてて入れた寝蒲団や洗濯物が雨を含んだままだったため、二度干す破目となった。それでも通り雨のあとは、カラリカラリと晴れてくれたので寝蒲団も洗濯物もスッカリ乾き、ホッとした。きょうは土曜日の休みのため、私本来の小説執筆ができて少しだけ満足―
【きょう1番のニュース】「刑事コロンボ」で名刑事役を好演した俳優ピーター・フォークさんが二十三日夜、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で亡くなった。八十三歳だった。近年はアルツハイマー病を患っていたという。
私がピーター・フォークにこだわる理由はなぜか。
それは二十五年ほど前、新聞社の七尾支局長時代に七尾市和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」をよく取材や花火など事業の打ち合わせで訪れたが、行くたびに小田禎彦社長(禎は本来、シメスヘンでなく、コロモヘン。チョンチョンの方が縁起がよいそうだ)が「ガミさんがきた。刑事コロンボがきた。あんたは、コロンボそっくりだ」と私のことを“コロンボ”呼ばわりしてくださったから、だ。
私は当時、なぜか、いつもヨレヨレのコート姿で姿を現したのでよほど印象に残ったらしく、あげくに“サダさ”の弟さん(現「加賀屋」小田孝信社長)が私と同じ「孝信」という名前だったので、「コロンボまたは、弟のタカノブ」がきたと言って、よくかわいがられたものである。
あのころは、七尾を中心としたマリンシティー運動が盛んで七尾商工会議所副理事長でもあった小田社長がリーダーとなりJCなどの若者中心の七尾マリンシティ運動推進協議会も誕生。私たちも新聞で港の町づくりキャンペーンを張り、支局員二人を交互にアメリカ西海岸に派遣、私自身もジャズの町・モントレーなどを訪れ、連載記事を書き市民運動が極致に達した時期でもある。
☆「復興相に松本防災相 任命は週明け 国会審議遅れも」、「小笠原 世界遺産に登録」(25日付、毎日朝刊)「『刑事コロンボ』好演 ピーター・フォークさん死去 83歳 新しい刑事像生む よれよれコート『うちのかみさんがね』」(25日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十四日
セ・パ交流戦のあとしばらくなかったプロ野球が再び始まりドラゴンズは広島・マツダスタジアムでの広島戦に臨んだ。先発ネルソンが七回途中まで4安打、1失点とそれなりに抑えたものの打撃陣の貧打はいかんともし難く、1―4で敗れた。
交流戦が終わってからリーグ戦再開まで四日間試合がなく、この間にドラゴンズの打線が大変身を遂げるか、と期待していたのに。何も変わってはいなかった。特に主砲のはずの森野が貧打にあえぎ眠ったままだ。森野を信じてきょうからに期待したい。堂上兄弟もそろって一軍入りしただけに、チームの流れをいい方向に変える台風の目とみたい。
きょうは、暑い、本当にアツ~い、一日だった。梅雨前線に向かって南から暖かく湿った空気、いわゆる湿舌が流れ込んだためだ。このため日本列島の各地で午前中から気温がグイグイと上昇、気象庁によると埼玉県熊谷市で午後一時三十七分、これまでの六月の最高気温記録三十八・三度=一九九一年六月二十七日に静岡市で観測=を二十年ぶりに上回り、史上最高の「三十九・七度」を記録した。Mに言わせれば、ここ江南でも日中、温度計をかざしたら四十度あったという。ただMのこと、温度計を太陽に向かって一番暑くなるよう、計ったに違いない。(だったら、気象庁が江南が日本一だったーと発表するはずだからだ)。
一方、いよいよ夏山本番が近い北アルプス・上高地に通じる県道と国道158号線の二カ所では土砂崩れが発生、一時、上高地で千二百人が足止めを食らったが、うち八百六十人の徒歩による下山が午後から始まったという。現場は、釜トンネルの上高地側の出口部分だ。釜トンと言えば、遭難死した人たちの魂が幽霊になって出てくることでも知られる。
私は、このニュースを聞きながら、かつて昭和四十五、六年当時、松本支局員のころを思い出し「崖の崩れ方から上高地入りした観光客らが缶詰めになるところまで、昔と何も変わってないな」と思った。あのころ、私はまだこの世に「M」というかわいい存在がいること自体を知らなかったが、サツ回り(山岳記者)として夏山と冬山の警戒でしばしば入山したものだ。
豪雨のたびごとに釜トンネルの前後で酷道沿い山肌の崖があちこちで土砂崩れを起こし、そのつど、オートバイやジープで現場に急行。上高地に多くの登山・観光客が閉じ込められているなか途中からは徒歩で現地に入り、原稿を登山者に託して松本支局まで送ったものだ。携帯はおろか、ポケットベルひとつないころの古き、良き時代の話である。
夜遅く、パリで開催中の国連教育科学文化機構(ユネスコ)の世界遺産委員会が日本政府が推薦した「小笠原諸島」(東京都)を世界自然遺産に登録することを決めた、とのニュースが飛び込んできた。
【きょうの1番ニュース】川崎に住む長男が、山形の自然の恵みたっぷり・ふるさとの四季と銘打った「旬果涼撰」フルーツゼリー(丸松農園)を送ってきた。無理をしないでいいのに。でも、暑い日に届いた心の熱いフルーツゼリーをMとともに、素直に喜ぼう。そういえば、フルーツゼリーは恭子さんが好きだったはず、だ。
ここで私がきょう作句しMにも評価された自由律俳句をひとつ。
―空に海があり、海にも空がある
ただ、これだけの自由律俳句だが、私の元原「空に海があるように 海にも空がある」は、「ように」がよくない、と削られた。ああ~
☆「東日本大震災 被災地会員をKスタに招待 『がんばろう 東北!』」=24日付、中日スポーツと東京中日スポーツ掲載、中日ドラゴンズ公式ファンクラブ会報2011年6月・16号(中スポ版13号)=、「遊泳 セシウム50ベクレル以下 環境省 海水浴場に指針値 134カ所で検出なし」、「上高地1200人足止め 国道・県道で土砂崩れ」(24日付、中日朝刊)
「政府、中電に1000億円融資 政投銀通じ 民間3行も2500億円 浜岡停止で支援」、「6月の『史上最高』39・7度 埼玉・熊谷 記録更新 名古屋『最速』の熱帯夜」、「震災被害 16兆9000億円 内閣府推計 阪神の1・8倍、原発含まず」(24日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十三日
きょうもプロ野球の試合はない。新聞によれば、先の「日本生命セ・パ交流戦」の表彰選手が昨日発表され、優勝したソフトバンクから最優秀選手(MVP)に内川聖一外野手が選ばれた。賞金二百万円。打率3割2分6厘、4本塁打、20打点の好成績を残し、勝負強い打撃で勝率8割1部8厘の驚異的なチームの優勝に貢献した。
このほか、中日の浅尾投手が今季のホールド1個につき1万円を積み立て、シーズン終了後に東日本大震災の義援金として寄付をする、と発表。ちなみに昨季は47ホールドをマーク、今季は現時点で16ホールド。浅尾投手は今月十日に宮城県内の被災地を訪問した際「何か続けていたい」と話していたという。
名古屋経済大学短期大学部のキャリアデザイン学科一年生に対する私の最初の授業「新聞を読んで社会を知ろう」がきょうから始まり、午前十一時十五分から九十分間に及ぶ講義をした。学生は十八人。みな、真剣な表情でステキな学生ばかりである。私は何よりも、この悠久かつ果てしない人間社会で、たまたま一点の交差に過ぎないなか、こうして会え互いに学びあえる幸せを思った。
第一回は新聞社のビデオを流し、新聞ができるまでと新聞全般について話し、持参した新聞で新聞のきめ細かさ、版制、硬派・軟派記事や地方版について説明したが、どの学生も「新聞が多くの人々の手」によりつくられることに関心を抱いたようだ。
【きょうの1番ニュース】短大の講義できのうの22日付中日新聞朝刊を教材に話していたところ、突然「先生、先生」とある女子大生が「聞いてほしい」というので「何でも良いですよ」と応じると、彼女(が隣りの席の女性を指さしながら)いわく「この子のお父さんがね、この新聞に載ってたよ」と。
ある女性とは近藤純礼さん、近藤さんが言うこの子とは加藤瑞紀さん。瑞紀さんのお父さんは、中部管区機動隊第一大隊長の加藤尚之さん(五十三歳)で掲載記事は朝刊軟派トップ記事「石巻で苦闘 愛知県警捜索隊 1日も早く 1人でも多く 泥をかき分け『警察は最後の砦』」という内容だった。記事のその下りをここに記録しておきたい。
―「見つかった物を一つ一つ保管できない。家族に分かるよう道端に置いておくしか…」。百六十人の捜索隊を指揮する加藤尚之・中部管区機動隊第一大隊長(五三)は悔しそうに話す。……
私は、「お父さん、大変だよね。でも、世の中のために頑張ってくださっている。すばらしいよね」と話し、この部分を学生の前で私自らが声に出して読んで聞かせ「みんなで加藤さんのお父さんに拍手しようよ」と呼びかけ、全員で拍手した。加藤瑞紀さんの、このときの嬉しそうな、誇り高き父親の激務を思う顔を私は永遠に忘れないだろう。学びやで私が逆に学生から新聞の使命の一端を教えられた一瞬でもある。みんな親思いの、いい子たちばかりだ。つくづく、そう思ったのである。
☆「国会70日間延長 公債法案2次補正 自公協力 厳しく」、「原発設計の評価外 『正断層』でも地震続発 福島県南東部」、「陸前高田の響きドームで 10月名古屋で『太鼓の甲子園』」「丸ごと支援 信頼、困惑 名古屋市職員 派遣二カ月」、「がれき焼却 やっと開始 岩手・大船渡のセメント工場 炉を復興に活用・塩分の除去が課題」(23日付、中日朝刊)
「アフガン撤収 来夏までに3万3000人 米大統領表明・今年1万人」、「臓器提供見返り1000万円 医師・組員ら5人 生体移植計画 警視庁逮捕へ」(23日付、毎日夕刊)「重い基地負担 平和誓う 戦後66年、沖縄『慰霊の日』」(23日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十二日
けさ起きて中日スポーツ1面の「バック転できない ドアラ2軍落ち 成功率.182」の見出しに、目から鱗が落ちた。あっ、そうだったのか、と。ドアラと言えば、誰もが知るドラゴンズのマスコットである。そのドアラがナゴヤドームで七回裏の攻撃後に披露しているバック転が今季は大不振というのだ。昨年まで5割はあった成功率が今季は4勝18敗の1割8部2厘止まり(中スポ調べ)というのだ。当然のように選手サイドから2軍再調整の意見が出ており、「球団もリフレッシュさせるため、初の2軍調整に踏み切った。」というのだ。
が、本当にそれだけなのか。私はそれだけではない、と思う。見えない“必殺仕掛け人”は、どこかにいる。「選手サイドから…」と言わせつつ、誰かが、ともすればぬくぬく体質と誤解されがちな球団に対するショック療法として仕掛けたに違いない。球団内部か、それとも……、もしかしたら思いもかけない球団首脳陣、もしくはオーナーらトップからの司令とか、いろいろ考えられる。一方でなぜ、ドアラばかりをいじめるの、ドアラスタッフは皆、一生懸命やっているのに。ーーとの声もあるだろう。
けさ、出勤途中にたまたまあった、ある若い仕事熱心なその社員は「あんなものがトップになるんでしょうかねえ~」と納得のいかない表情で話しかけてきたが、私は内心、問題提起をいろんな面でしてくれた、最近にない良い記事だと思っている。文章もこなれていて読みやすい。
最近、新聞記者の間で私たちが若いころに、くどいほどまでによく言われた問題意識を持て! の言葉があまり言われなくなってきている。そうした面からも私は、この記事を大いに評価したい。「特別扱いはしない」という井上2軍監督、「サーキットトレ増やせ」という木俣辰彦さんの言葉も生きていた。
ドアラさん、へこたれないでください。「人に勝つより自分に勝て」「勝つと思うな、思えば負けよ…」の心意気で甦ってほしい。何よりも自分自身に厳しくしてほしい。その点、ここにきて、これまで、いじめにいじめられ下積み生活をしてきた公式ファンクラブのマスコット「ガブリ」があらためてクローズアップされてきており、大きな存在に見えて仕方がないのである。ただ、ガブリにも言いたい。自らに厳しく、ファンサービスに徹せよ、と。
夏至のきょう東日本大震災の被災地は猛暑に。冬、夏の区別なしの毛布で避難所で過ごす人々、さらには原発事故による放射能汚染におびえる現場近くの人々が大人も子どももマスクをつけ生活しているのを見ると、胸が痛む。運命というにはあまりにもむご過ぎる生活に人々は、日々耐えている。
【きょうの1番ニュース】やはりトップはドアラの2軍落ち記事だろう。ほかに、夕刊・目耳録で佐橋大記者が書いていた「傾聴」の重みか。私自身も過去、被災地に足を踏み入れたが、一番大事なことは被災者のみなさんが話すことばに耳を傾けることだと思う。被災者が今ほしいもの、してほしいことが何なのか、を聴くことのほかにない。
☆「国会会期 70日延長で最終調整 首相容認 エネ法『採択』条件 3次補は『新体制』」、「『でんき予報』節電目安に 中電、27日からHP掲載」(22日付、中日朝刊)
「夏至の海 朝日鮮明 伊勢・夫婦岩」、「宮沢賢治詩碑 津波ニマケズ 周囲は壊滅 岩手・鳥越駅前 向き変更 難逃れる」(22日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十一日
プロ野球セ、パ両リーグが交流戦終了時の十九日までの球団別観客動員数を発表した。それによると、昨年の交流戦終了時と比較した1試合平均ではセでは巨人が10・2パーセント減少するなど3・6パーセント減の2万7302人、パもロッテが24・5パーセント減となるなど1・7パーセント減の2万3139人だった。ちなみにドラゴンズの1試合平均の観客動員数は30002人と昨年の2万9533人に比べ1・6パーセントの増加となっている。
一宮支局当時からの友人、池ちゃんから私のケータイにメールが入っていた。「こんにちは、久しぶりです。また中日劇場の宝塚のチケットお願いします。9月24日4時30分、2枚です」というものだった。池ちゃん、すなわち池戸和久さんには私が一宮主管支局長のとき、前任者からの引き継ぎもあって、大変よくしていただき、それ以降はずっと忘れたころに共にお酒を飲んだりしている。いつも宝塚の券を購入していただけ、ありがたい限りである。
【きょうの1番ニュース】新聞やテレビ報道によれば、遠隔操作で体内を“泳ぐ”小さなカプセル内視鏡を龍谷大理工学部(大津市)や大阪医科大(大阪府高槻市)などのチームが開発し、さっそく人間の胃と大腸の撮影に成功したという。医学は急速に進んでいる。
☆「原発賠償 精神的損害に月10万円 紛争審合意 事故から半年間」、「復興基本法が成立 震災から102日 担当相、週内に決定」(21日付、中日朝刊)
「福島第1汚染水浄化 除染装置でも不具合 過剰圧力 ポンプ一時停止」(21日付、中日夕刊)
平成二十三年六月二十日
日本生命セ・パ交流戦はきのうで全日程(144試合)を終了したが、結果はパが78勝57敗9分けでセを圧倒し2年連続6度目の勝ち越し。
けさの朝刊によれば、大リーグの日本人選手もよくやっており、アスレチックスの松井がジャイアンツ戦で勝ち越しの2点右前打を放ち4打数2安打2打点。日米通算500本塁打にあと1本でチームの4連勝に貢献。マリナーズのイチロー選手もフィリーズ戦で5打数1安打と十日のタイガース戦を1試合休んだ後、7試合連続安打となった。また足のケガを克服し復帰してまもないツインズ・西岡選手は、パドレス戦で無安打に終わり3戦連続安打とはいかなかったものの、堅実な守りで今季チーム初めての6連勝に貢献した。
みな、それぞれ一生懸命だ。よくやっている。
きょうは、大学時代の柔道部の仲間と久しぶりに名駅横の“日本海”なる場所で飲んだ。みな、それぞれに年こそとったものの、少しも変わらず、うれしい再会劇となった。ミユキ、サクマ、ナガタとそれぞれ、ひとつの時代を乗り越えた風格がそなわっており、素晴らしい人生街道を歩き、過ごしている。詩吟、能、俳句…とそれぞれの生きがいも語り合い、私もホンの少しだけ、都々逸やら端唄を披露させて頂いた。
ニンゲンは、みな、かよわきものだ。それぞれに家族を大切にまじめに生きていく。単純なことだが、こうした何げない人生、すなわち命が大切なのである。そういえば、きょう社の取締役会があり、新しい社長に予想されたK氏がなられた。とにもかくにも、心からおめでとう。全社員に愛を注ぎ、暴走することのなきよう…。
私は、かつてびわ湖放送と「FMしが」の取締役を務め、名古屋から大津市まで出向き取締役会に何度も出たことがある。でも役職からの義務感から出たのだが新聞社の株主総会となると一度も出たことがない。本来、そうした場が嫌なのである。
その株主総会で、きょうは衝撃的な質問が社幹部にあてて出されたようだ。ここでは控えるが、質問したご本人の本心は横に、社の前進につながれば、それはそれなりに評価してもいい気がする。内容はここでは控え、私が執筆中のある小説の中でヒントにさせていただこう、と思っている。
【きょうの1番ニュース】Mと昔よく行き、最近店を閉めていた喫茶店が、このところ改造しているので気をつけていたら、今朝新しい看板がかかっているのを出勤途上の名鉄定期バスの中から発見。「ОNE‘S MAMA」と洒落た名前だった。どんな店になるのだろう。
☆「被災者の高速無料化開始 東北道など20路線対象 『休日上限』終了」、「東電 原発輸出入札 断念へ マレーシア政府に伝達」(20日付、中日朝刊)「堀江元社長 収監へ 検察に出頭『人生リセットする』」、「『鮪立(しびたち)』『小鯖』『石浜』… 忘れぬ 気仙沼の町 津波被害の会社経営者 地名入りバッグ製造」(20日付、中日夕刊)
平成二十三年六月十九日
今季交流戦の最終章、オリックス戦はナゴヤドームで午後三時から始まり、三時間を越える試合で1―1のまま延長戦に入ったが、十回裏、ドラゴンズの背番号「44」小池選手がサヨナラホームランを打ち決着をつけた。交流戦の最終試合だけに、この勝ちは大きく、ドラゴンズの交流戦の結果は十四勝十敗と、まずまずに終わった。
小池が本塁打を打つ直前、私はそれまで籠もっていた自室から「食事だよ」とMに呼ばれて食卓へ。指定席に座って食事を始めると同時に、目の前のテレビ画面が、まるで火でも噴くように、その炸裂ぶりを報じたので思わず「やった。ヨシッ!」と声を張り上げていた。本当によくやった。小池選手!
ちなみにケータイ中スポのドラゴンズ情報の【評】は、「今季4度目のサヨナラ勝ち。1―1の延長10回1死で、代打小池が岸田から左翼ポール際へ2号ソロを放った。10回に登板した中田賢が2勝目。……」といったものだ。
九日いらい、久しぶりの休み。その気になれば、きょうも北陸と三河のドラパ仲間同士の交流会や、このほか応援団有志によるボランティアの集まり・サクランボの会が東北での活動を始めるーなど、ホットニュースが山積みだったが、そこはファンクラブの通信員さんたちにお任せし、後日補足取材することで休みを取らせていただいた。
そんなわけで、きょうこそ新聞一週間分をじっくり時間をかけて読み直し、その後、小説執筆に専念しようーと張り切って朝起きる(ちなみにこの「笛猫日記」はたいてい午前三~五時ごろにかけ書いている。いつも書かなきゃ、と起こすのは、愛猫のこすも・ここ、すなわちアタイである)と、Mが一人黙々と庭の草引きを始めたので、ほおっておくわけにもいかず一緒にやった。
ただ竹の支柱に蔦とともに巻きつけられていた昼顔の枝と葉を誤って草と一緒に除去してしまい、あげくに「あ~あ、せっかく大切に育てていたのに。やっぱり慣れないことをしてもらうんじゃ、なかった」と叱られた。それでも、ちいさな庭には、ピンクのナデシコや深紅のアサガオ、シロの昼顔、薄いピンクがまばゆいカタバミ、さらにはアジサイ……とM手づくりの花々が育っており、彼女の労をあらためて知ったのである。
【きょうの1番ニュース】昼過ぎ、これまた久しぶりにMのアッシー君役を務めアピタに行ったところ、「食料品以外に行くところがあるので“来い”と強引に連れまわすのでついて行ったら、なんと靴屋さんで「もう、そろそろ買わなくっちゃあ」という。しかたなく店内に並んでいた中でも茶色のチョッと洒落た、ハイセンスの靴を選んだところ、なんと一万七千円余の値札がついていた。
Mが「いいじゃないの」というので、せっかくの善意なので甘えることにした次第。正札に「Bee」とあるので「なんでミツバチなんだ」と思って、よく読むと「“働き者”という意味を持つBee(ビー)。アクティブマインドを大切にする若い世代に向けて新しく創り出した新時代のトラッドです」とあった。なんだか、気恥ずかしくもあるが、Mの思いやりを受けることにした。
☆「暮らしの形 考える議論を コラムニスト 天野祐吉さん」「今、決断のとき 共産党が提言 原爆から撤退 党派を超えた国民運動で(音楽評論家・湯川れい子さん) 自然エネルギーへ移行を(作家・吉永みち子さん)」(6月19日付、しんぶん赤旗日曜版)、「原発世論調査 『廃炉推進』82パーセント 事故後『不安感じる』倍増」、「大震災100日 絶えない祈り」(19日付、中日朝刊)