【生きてゆく人間花たち/2017年2月の唄】

平成二十六年二月二十八日
 両陛下がベトナムの首都ハノイにお着きになった。

 きょうは、いや暦の上では幻だが。舞の誕生日(正しくは2月29日)である。デ、執筆の合間を縫って午後、ケーキと彼女の好きなモンブランを買いに出かけた。それ以外はずっと執筆、主人公が動き始めているだけにナントカ物語の展開を、と願う。
 ほかに「熱砂」同人から届いている〈まわる〉をテーマとしたエッセイの編集、出稿、連絡を進めるなど「時」は矢のごとくに、過ぎていく。
 長男の嫁から舞に誕生日祝いのバラが届き、彼女はうれしそうだった。

【きょうの一文・ことば】
 人間の愚かさをどう書くか。
「小説の面白さは破綻の面白さ。火事場の底力のようなものが読むものに感動を与えます。切り替えも大事だが、つながりもだいじですよ。いざ、次の作品を書くとなると、それまでの作品は何の役にもたちません。」
=28日深夜NHKスペシャル『又吉直樹 第二作への苦闘に密着』のなかで。作家古井由吉さんはこう、話した

【新聞テレビから】
☆『両陛下ベトナムへ「友好関係の増進願う」』、『民間人月周回飛行来年に 米スペースXが発表』、『コテコテ名古屋弁まんが人気 八十亀ちゃん PRするがね 市の観光特命大使に』『森友側の要望後基準緩和 大阪府 小学校の設置認可』『森友学園勅語唱和の幼稚園児 運動会で「中国、韓国は心を改めて」「安倍首相頑張れ」 護国神社で軍艦マーチ演奏』、『豊胸手術の女性死亡 中村区の美容外科 意識失い搬送後に』、『住宅全焼 4人不明 岩手・遠野 70~90代親子』、『不明の男性4人死亡 岩手、ワカサギ釣り事故』、『措置入院患者の支援強化 相模原事件受け 行政が退院後計画』(28日付、中日夕刊)
☆『両陛下、ベトナムへ出発』、『南スーダン 救いの手を ローマ法王 年内訪問検討』、『米国防費1割6兆円増 南シナ海展開強化へ 対外援助予算は減額 官房長官「注視」』、『ロス米商務長官承認 上院通商政策の司令塔に』、『トランプ氏 中国要人と初会談 楊国務委員「協力を拡大」』、『「北朝鮮に国際圧力を」 核・ミサイル 日米韓が声明』『3容疑者訴追へ 正男氏殺害 殺人罪であすにも』、『執務室施錠 「撤回せず」世耕経産相』(28日付、毎日夕刊)
☆『春の舞姫心も温か ギフチョウ羽化』、『「共謀罪」テロの文言なし 全容判明 市民も対象の余地』『「共謀罪は憲法違反」弁護士6団体声明』、『米軍事費6兆円増額 トランプ氏表明 今年度比10%』、『アカデミー賞反トランプ一色』『作品賞間違えて発表 〈誤〉ラ・ラ・ランド 〈正〉ムーンライト』、『〈スピードスケート女子・世界スプリント選手権〉小平総合V』、『森友用地 ごみ1年放置か 業者聴取 豊中市 「処理法に違反」』、『ラーメン店強殺 無期判決 名地裁 元従業員の殺意認定』、『母親の生存装い年金140万円詐取 中川署、容疑の男逮捕』、『89歳祖父を強殺 孫の23歳男逮捕 調布、容疑を否認』(28日付、中日朝刊)
☆『映画界「分断NO」 アカデミー賞授賞式 トランプ氏への懸念相次ぐ』『映画監督や俳優 社会問題を意識』『作品賞 発表後に訂正「ムーンライト」受賞』、『大阪府、認可基準を緩和 私立小学校 森友学園の要望で「土は1年前から仮置き」』『「安倍首相がんばれ」系列幼稚園で唱和 首相「適切ではない」』、『正男氏殺害「北朝鮮テロ」 国家機関6人関与 韓国断定』、『東芝、最大2.5兆円調達へ 半導体 全株売却で上乗せ金』、『袴田事件 DNA鑑定再現できず 高裁委託専門家 弁護側手法を検証』、『母生存装い年金詐取 名古屋64歳容疑者逮捕』(28日付、毎日朝刊)

二月二十七日
 カルガリーで行われていたスピードスケート女子世界スプリント選手権で小平奈緒さん=相沢病院(長野県松本市)所属。30歳=が日本女子初の総合優勝。彼女が所属する相沢病院といえば、ホームラン打者王貞治さんが巨人時代によく治療を受け、新聞社の松本支局員として駆け出しの記者時代にそのつど取材に訪れた、あの名門病院である。
 伊那西高、信大教育学部を出た小平さんが、そのご相沢病院に入ったとはつい最近、新聞で初めて知ったが、それだけに「あの相沢病院に所属しているのか」と小平さんにはどこか親近感を覚える。

 米ハリウッドで26日開かれた第89回アカデミー賞の発表会。当初、作品賞が主催者側のミスでミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」と誤って発表され、混乱するハプニングがあったが、俳優ブラッド・ピットさんが製作総指揮を務めた「ムーンライト」が選ばれた。
 それはそれとして、授賞式では、不法移民の摘発強化などを主張するトランプ大統領への批判が相次ぎ、終始異様な空気に包まれたという。
※「ムーンライト」は貧しい黒人少年の成長と葛藤を描いた作品で監督はバリー・ジェンキンスさん。作品賞のほか、助演男優賞に同作の黒人俳優マハーシャラ・アリさんが選ばれた。「ラ・ラ・ランド」は、作品賞こそ逃したもののデイミアン・チャゼルさんが史上最年少の32歳で監督賞、エマ・ストーンさんが主演女優賞を受賞し、撮影賞と作曲賞など6部門を制した。
 このほか主演男優賞には脚本賞に輝いた「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のケイシー・アフレッドさんが、助演女優賞には「フェンシズ」の黒人俳優ビオラ・デイビスさんが選ばれた。ことしは演技部門の候補者が全て白人となり「白人偏重だ」との批判を浴びた昨年とは違い、黒人の受賞が目立つ結果に。

【きょうの一文・ことば】
 揚がった凧も風がなきゃ、落ちるわよ
=27日、名古屋は大須の師匠宅で。横笛稽古の雑談のなかで。お師匠さんが大阪市の学校法人「森友学園」の名誉校長に安倍首相夫人の昭恵さんがなっていた件で。揚がった凧が安倍首相なら、風は昭恵夫人か。「ひとつ間違えばキリモミ状態となり、落下することだって十分ある」ということか。「こんなふうに話した人がいたわよ」と師匠。

 「分断が恐怖を生み、人権や民主主義を脅かしている。国籍や宗教に対する偏見を打ち破ることができるのが映画だ」
=28日付中日朝刊『ハリウッド「分断ノー」 アカデミー賞授賞式 トランプ氏批判 監督も俳優も』の記事のなかで。授賞式の席上、読み上げられたイスラム圏7カ国からの入国を一時禁止した米大統領令に反発して欠席した外国語映画賞「セールスマン」のイラン人監督アスガル・ファルハディさんからのメッセージ

【新聞テレビから】
☆『日本勢30年ぶり、女子初 小平総合V 世界スプリント』、『米アカデミー賞 イラン作品受賞 入国禁止トランプ氏に抗議の監督』、『〈元名大生の闇〉中間論告・弁論 検察側「障害の影響限定的」 弁護側「心神喪失の状態」』、『日航破綻乗り越え空へ パイロット候補生100人 訓練再開きょうデビュー』、『かこさとしさん=福井県武生市(現越前市)出身の絵本作家。神奈川県藤沢市在住。 90歳 =「だるまちゃん」 知恵絞る子描き50年』、『ダイコー産廃撤去終了 愛知知事「県費投入は苦渋」』、『森友学園用地調査へ 豊中市 きょうにも業者聴取』、『熱田のニワトリピンチ 参道シンボル「最後の1羽」に かつて数百羽』、『睡眠薬使用の表現「ガッテン!」謝罪 NHK』(27日付、中日夕刊)
☆『〈東日本大震災6年〉韓国出身女性 祖国よ「古里」福島見て 農家や学生招く 風評被害解消へ』『浪江来月31日解除 避難指示 町長が受け入れ表明』、『稀勢 「一からのスタート」 横綱昇進番付発表』、『小平総合V 日本女子初 世界スプリント』、『北朝鮮が上納金圧力 正男氏ともトラブルか』、『退位各党に論点提示 衆参正副議長 2、3日に全体会議』、『異例のアカデミー トランプ氏批判にじむ イラン映画抗議の上映』、『国有地取得「ごみの土は仮置き」 森友学園 サイトに反論掲載』、『リオ五輪広場荒廃 新都心構想後退 プールでは蚊が大発生』『カーニバルはパレード熱狂』、『執務室の施錠経産省始める』(27日付、毎日夕刊)
☆『カズ知(三浦知良選手)命の50歳Jリーガー J2開幕先発 記録更新』『J2名古屋 白星発進 (ファジアーノ岡山を2―0で下す)』、『再審無罪の大阪女児焼死 最高裁判事が「冤罪」書面 故滝井氏 審理終結前に退官』、『記者会の夕食会欠席へ トランプ氏、対決姿勢鮮明』、『「汚染土、5~10㌢下に」森友学園用地 業者、半分を埋め戻し 学園側反論「業者が誤認」』、『ライオンに襲われ重傷 小諸市動物園 飼育員、おりの中で 村上春樹さんも紹介「ナナ」』『相次ぐ猛獣事故 施錠、複数人 チェックを』『名大にジェンダー図書館 9月ごろ開館 4万冊 男女共同参画を加速』、『〈冬季アジア大会〉宇野選手お家芸の意地 フィギュア男子金「成績残せて良かった」』、『★福島県で震度4』(27日付、中日朝刊)
☆『両陛下いちずに国際親善 20回目訪問 あすからベトナムとタイへ 市民との交流貫く 「慰霊の旅」忘れない戦争の記憶』、『2・26事件は「昭和維新」元将校の手紙見つかる 半世紀後も「北一輝は偉大」』『〈東日本大震災6年〉作業1人5分 数十秒で警報音 廃炉 焦りと誇り 福島2号機内部調査』、『新コース「江戸」発信 東京マラソン』、『「監視カメラ停止」誤信か 手配の男ら 空港下見し確認 正男氏殺害』、『京都府医大 学長退任へ 虚偽報告書 選考会議で解任方針』(27日付、毎日朝刊)

二月二十六日
 おかえりなさい 帰宅を待ってくれていた齢20歳のシロちゃん(トンヌラ)
 20170204_152339

 何度も読み直すうちボロボロに擦り切れた吉川英治の新書太閤記(全八巻)の第二巻=織田信長の桶狭間出陣と合戦、戦勝とその後の場面が〈出陣〉〈この一期〉〈田樂狭間〉〈白雨・黒風〉〈虹〉に描かれている=をバッグにしのばせ上京し昨夜、帰った。
 この二日間、敢えて新聞、テレビのニュースを隔絶した社会に身を置いてみたが帰宅し各紙やテレビニュースをチェックしながら世の中、確かに動いてはいるものの劇的には変わってないことを実感。ただ、留守のあいだの朝夕刊の連載小説とコラム関係の記事だけは例によって頭に全て叩き込むように読み進めたが目が他の記事にも移ってしまい結構の時間を費やした。
 現役記者時代の習慣が今なお尾を引いている。自分を捨てて断ち切らねば、とあらためて思った次第。

 東京は人、ひと、ヒトでいっぱいだった=中野のサンモール商店街で
 20170225_123722
 20170225_123929

 さて。上京したわけは、私自身も会員の1人である【脱原発社会をめざす文学者の会】の年に一度の総会(文藝春秋ビル新館・日本文藝家協会事務局内、会議室)に出席するためで総会後にあった居酒屋での懇親会では久しぶりに作家仲間たちとの楽しく有意義なひとときとなった。本心を言うなら、私は懇親会のあと、その足で東日本大震災の被災復興現場へ深夜の列車でまっすぐと思ってはいたが。やはり、かなりの深酒でもあり無理は禁物だ、と自らに言い聞かせ、強行軍は避けることに。

 〈ちんとんしゃん〉では、馴染みのママさんの太鼓と三味の音に合わせ端唄を
 20170224_230206
 20170224_222918

 こんなわけで、懇親会の後は仲間とともに高円寺の居酒屋〈ちんとんしゃん〉へ。久しぶりに端唄〈縁かいな〉を唄った。ほかに〈鶴次郎心して〉や〈潮来出島〉〈雪のだるま〉、都々逸節も、とも思ったが。ここは遠慮し〈縁かいな〉1曲だけに留めておいた。店を出てからは高円寺純情商店街を1人とぼとぼとあちこちをさまようかの如く歩き、高円寺駅に併設されたホテルで一泊。
 翌日午後には、中野サンモール内のマンション「BROADWAY」で寝たきり闘病生活を過ごす詩人最匠展子さんを見舞い、しばらく文学談議を交わし、あす以降のこともあるのでそれ以上、足をのばすことは止め帰った。今回の上京目的は総会に出席することと現在執筆中の【私はお類 吉乃と申します】(仮題)の桶狭間の場面の筋立てをすることにあったが、新幹線の車中やホテルでの翌日のゆったりした時間を充て、なんとか方向づけも定まったので「それは、それでよし」と思っている。 

 旅の途中、私とは旧知の仲のある女性画家から思いがけず、近況を記したどっきりメールが届くなどハプニングも。外出中はずっと、わが家の愛猫シロちゃんのことが気になったが、帰宅し〈ニャン、ニャン〉と出迎えてくれた時には、つくづく感激。私のいまの恋人はシロちゃんなのだ、との実感を強くした。
 むろん、シロには好物のチーズ、舞にはいつもの〈東京バナナ〉を土産に持ち帰った。あちこち歩き回り、少し疲れた。東日本には日を改めて行き、いまの現実をこの目で見てこなければと思っている。

【きょうの一文・ことば】
 織田上總介信長。
 その信長も、血と泥土にまみれた姿のまゝ、間米山の中腹に見えた。そこの床几から數歩を距てた地上を今、數名の足輕たちが、鋤鍬を持つて、大坑を掘りにかゝつていた。坑のまわりには高く土が盛り出されていた。
 二千の首級は、一つひとつ検分された上、やがてその坑へ投げ込まれてゆく。信長は合掌して見ていた。周囲の將士も、粛然と口を結んだまゝ立ちならんでいた。
 誰も念佛一つ云わない。
……
 誰も皆、掌はひとりでに、鎧の胸に合わさつていた。土がかぶせられ、塚に盛られ、氣がつくと、雨後の大空には、美しい虹が懸かつていた。
=吉川英治の新書太閤記2巻〈虹〉の中から。抜粋

【新聞テレビより】
☆『〈人生の集大成 最後の小説『夜の歌』 作家・作詩家 なかにし礼さん〉戦争の狂気語り続ける 僕の使命それしかない トランプ大統領と仲良くする危うさ』(2017年2月26日号 しんぶん赤旗日曜版)
☆『〈サンデー版大図解〉夏目漱石生誕150年』、『6年ぶりの大漁旗 避難の漁船、浪江に帰港』『原発処理費 40兆円に拡大 本紙集計 国民負担重く』『横浜の原発避難いじめ 検証会合議事録作らず 市教委 録音データも消去』、『記者説明 締め出し 米政権、メディア選別鮮明』『CNNなど反発「報復だ」「前例ない」』『名前理由に一時拘束 ムハマド・アリ氏 息子 米空港で』、『北 テロ支援国 再指定も 米政権、正男氏殺害で検討』『「毒と知らなかった」逮捕の女2人が領事面会』、『「森友学園不認可も」大阪府知事 ごみ再調査指示』、『札幌高裁 即日判決9割 他高裁は1割弱「慎重審理してない」批判』、『農水管塗装中1人死亡 西尾1人重体1人軽傷』、『レゴランド間近 5000台立体駐車場』『物流と観光両立へ 交通指導対策に力 金城ふ頭巨大駐車場』、『都議会のドン 内田氏引退へ』、『タキヒヨーの社長まちづくりに助言 江南で講演会=反対意見を出す人は、よく考えている人(尾張版)』(26日付、中日朝刊)
☆『〈東日本大震災6年〉 避難者支え会報100号 南相馬出身の80歳栃木・下野で発行 長期化に思い複雑』『廃炉担う 人材育成 福島高専「長期的に技術者確保」』、『米政権10メディア排除 定例会見 記者会、抗議声明』『「国民の知る権利侵害」 メディア 米政権に猛反発 =【ホワイトハウスに取材拒否されたメディア〈新聞〉ニューヨーク・タイムズ、ロサンゼルス・タイムズ、ニューヨーク・デーリー・ニューズ、英デーリー・デーリーメール〈テレビ〉CNN、英BBC〈政治専門メディア・ニュースサイト〉ポリティコ、ザ・ヒル、バズフィード】』、『正男氏VX毒殺 実行役の女「ベビーオイルのような液体」危害加える意図否定 対北朝鮮追加措置もマレーシア』『顔にVX体内吸収早く オウム被害者治療の医師 正男氏の確実な殺害狙う?』、『「共謀罪」5分野277に 来月上旬閣議決定へ』、『経産省 取材対応に制限 面談は会議室 広報に報告要求 「情報公開に逆行」』、『JR草津線変化の術「忍者裝束」で運行開始=滋賀県甲賀市や三重県伊賀市など忍者ゆかりの地を走るJR草津線で25日、忍者がデザインされたラッピング列車「SHINOBI―TRAIN」の運行が始まった』、『特別養子縁組288件不調 14~15年度「実親の同意困難」7割』(26日付、毎日朝刊)

二月二十四日
 きょうは午後から、そとへ。
 デあるので、原則として連日掲載の本欄【生きてゆく人間花たち/2月の唄】の執筆はあす以降、帰ってからにさせていただく。

平成二十九年二月二十三日
 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件。マレーシア治安当局はその後の調べで聴取を求めている北朝鮮大使館のヒョン・グァンソン二等書記官が事件を画策した主導的人物だとし、これに対して北朝鮮の中央通信が事件について初めて「南朝鮮(韓国)当局が台本を書いた陰謀だ」と非難するなど、これまで友好国だった北朝鮮とマレーシア両国政府の対立が際立っている。
 大阪市の学校法人「森友学園」が小学校用地として大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安い価格で取得した問題で河戸光彦会計検査院長がこの日開かれた衆院予算委員会で「一連の事実関係を確認し国会の議論も踏まえて多角的観点から検査を実施する」と述べた。
 一体どういういきさつがあったのか。「森友学園」の名誉校長は安倍晋三首相の妻昭恵さんが務め四月に開設予定の小学校ホームページでも写真入りで紹介されていたが、なぜか問題発覚後に削除された。国有地取得の背後に隠されたものは。当然、明らかにされるべきだ。
        ☆        ☆

 午後。江南市福祉センターへ。「戦争映画を見る会・太平洋戦争(半藤一利監修)」の第9巻〈フィリピン さらば祖国 特攻隊の出撃〉を見るためである。若くして戦地に散った特攻兵の出撃には言葉もなく、あらためて戦争などはするものではない―との思いを新たにした。

【きょうの一文・ことば】
 (天皇陛下が退位の意向をにじませた昨年八月のビデオメッセージに)とても心を揺さぶられました/陛下のお気持ちがそこに至った背景は十分にお察し申し上げる。真摯に重く受け止め私自身が活動するに当たって心にとどめつつ務めに取り組みたい/(象徴天皇の在り方は)その望ましい在り方を求め続けることが大切/(天皇、皇后両陛下の姿勢に倣い)国民のために祈るとともに、常に寄り添い、共に喜び、共に悲しむことを続けていきたい。(皇太子妃雅子さまとも)将来の務めを話し合っていきたい。
=23日付中日朝刊『退位の意向「心揺さぶられた」皇太子さま57歳に』の記事のなかで。23日、57歳の誕生日に先だつ記者会見での皇太子さまのおことばと決意。東京・元赤坂の東宮御所で。21日

【新聞テレビから】
☆『正男氏殺害書記官が主導 4容疑者逃亡 空港で見送る映像』『北が事件に初めて反応 「南の陰謀」と非難』、『ロンドン警視庁初の女性総監に』、『愛知製鋼元役員秘密漏えい 愛知県警 計2容疑者逮捕』『秘密漏えい 氷山の一角か 企業で続発 中途退職者関与多く』、『日産ゴーン社長退任へ 会長は継続、後任に西川氏』、『嘉手納爆音 国に賠償命令那覇地裁支部 300億円、過去最高』、『定光寺=国定公園内にある尾張徳川家の菩提寺。愛知県瀬戸市=住職を解任 違法開発 本山「信用損ねる行為」』、『バイト欠勤に罰金 北区のコンビニ経営者書類送検 「1回1万円」契約締結疑い』、『小6が飲酒運転 同乗の中3死亡 沖縄、バイクに3人乗り』、『女子大生刺傷懲役17年求刑 地裁立川支部』『冨田さん「反省してない」』(23日付、中日夕刊)
☆『39光年先「地球」7個 NASA(米航空宇宙局)など発表 生命育む可能性』、『嘉手納301億円 賠償命令 3次爆音訴訟 2万人に 那覇地裁支部判決 飛行差し止め認めず』『原告ため息と落胆 嘉手納爆音訴訟「でも闘い続ける」』『静かな夜を子や孫に 原告男性「お金じゃない」』、『北朝鮮「韓国の陰謀」 正男氏殺害 関与指摘に反論』、『30年ぶり9日連続最高値 NY株2万775㌦』、『ルペン氏言動物議 仏大統領選見据えレバノンへ スカーフ着用拒否・シリア政権支持』、『ハンガリー五輪断念 ブダペスト「巨額経費」市民反発 24年夏季』、『「悪魔払い」知人の女逮捕 前橋1歳死亡 傷害致死容疑』『母親を洗脳か立件まで6年』、『名古屋城「部屋貸します」 40畳の「孔雀の間」今春にも』、『室蘭線で貨物列車脱線 JR北 特急など44本運休』(23日付、毎日夕刊)
☆『退位の意向「心揺さぶられた」 皇太子さま57歳に』、『〈名古屋市長選 2017 4.23〉河村氏正式出馬表明 早くも選挙モード 岩城氏、刷新訴え』、『北朝鮮大使館員関与か マレーシア警察 正男氏殺害で捜査』、『小原、キルワら15選手招待 来月12日 名古屋のウィメンズマラソン』、『鈴木清順監督 死去 93歳 独特の色彩、映像美』、『小4いじめ認定報告書 第三者委 大津市教委が公表検討』『「子どもの命は重い」「尾木ママ」「最終講義』、『引責の前文科次官に退職金 天下り問題 5000万円超支給か』、『大麻草1万本栽培 揖斐川町 組員ら4容疑者逮捕』、『「誰かに刺された」事件自作自演疑い 西春、春日井の男逮捕』(23日付、中日朝刊)
☆『北朝鮮大使館員が関与 マレーシア警察 出頭を要請 正男氏殺害 「中心人物」現地報道』、『都、負担割合示さず 20年五輪 438億円の都外仮設費』、『おことば「重く受け止めます」皇太子さま57歳』『皇太子さま会見 次の天皇にじむ覚悟 表情引き締め丁寧に』『雅子さま 活動の幅広がる』『愛子さま 皇族の務め 理解』、『女流5冠 里見守る 女流名人8連覇』、『GPS(全地球測位システム)捜査 最高裁弁論 プライバシーどう判断』『警察、秘密保持を徹底』、『小学校認可 持ち越し 森友学園 審議会 「財務に不安」』『理事長招致民進が要求 参院予算委』(23日付、毎日朝刊)

二月二十二日
 2月22日は、長男の誕生日。ニャンニャンの日、すなわち【猫の日】でもある。
 デ、自分にとって大切な日であることを意識してなのか。きょうの愛猫シロちゃんは朝起きるや〈ニャン、ニャン〉〈ニャ、ニャア~ン〉と何かを訴える如く私たちニンゲンの顔をみて2度、3度と声を出して以外は、恥ずかしさもあってか。どこかよそよそしかった。
 大好物のチーズもなぜか、いつもに比べると少ししか食べず、私たち家族を心配させ、私は深夜遅くから未明にかけ、傍らに寄り添って執筆を続けた。時折「元気でな。もっと、もっと長生きせなアカンぞ」と声をかけながら、だ。

 そして、今ひとつ。伊賀流忍者発祥の地である三重県伊賀市では、この日、忍者市を宣言。地元観光協会などがニンニンニンの語呂合わせで定めた〈忍者の日〉が正式に誕生。岡本栄市長が忍者の衣装姿で「忍者を生かした観光誘客やまちづくりを行う」との宣言文を日本語と英語で力強く読み上げた、とのこと。なかなか微笑ましくて、よいことだと思う。
       ☆        ☆

 金正男氏殺害でマレーシア警察が在マレーシア北朝鮮大使館のヒョン・グァンソン二等書記官(44)と北朝鮮国営・高麗航空のキム・ウクイル職員(37)に対する事情聴取を要請。事件を主導し、既に北朝鮮に帰国したとみられる北朝鮮国籍の男4人の身柄引き渡しを求めるとともに、4人とは別に容疑者とみられる北朝鮮国籍の男、リ・ジウ容疑者(30)を新たに指名手配、こんごの成り行きが注目される。
 映像の魔術師と呼ばれ、仙人髭でも知られた映画監督鈴木清順(すずき・せいじゅん、本名清太郎=せいたろう)さんが13日、慢性閉塞性肺疾患のため死去。93歳だった。鈴木さんは「ツィゴイネルワイゼン」(1980年)でベルリン国際映画祭審査員特別賞、日本アカデミー賞の最優秀作品賞と最優秀監督賞に輝き、2005年の「オペレッタ狸御殿」が最後の作品となった。実弟は元NHKアナウンサーの鈴木健二さん。

【きょうの一文・ことば】
 「日本人の心に響く演歌は時代が変わっても不滅だと思いますよ。ただ危惧はしている。北原白秋にしても、私が晩年に一緒に仕事をした西条八十にしても、日本の古典をよく勉強し、ずば抜けた国語力がありました。近ごろの日本の歌にはその力が欠けている。それにリズム重視で、メロディーもおろそかで」
 「いわき、そう口にするだけで、泣けてくるんです。海も山も、すべてが僕にとっては演歌でした。アリーナにヨットとクルーザーを預けていたんですが、すべて流されました。あれだけの津波でひばり像が残ったのはうそのようです。戦後、そしてこれからの震災後、ひばりさんの歌はずっと、ずっと日本人の力になる。きっとなる。そのための奇跡が起きたと信じています」。
 「……私にとって日本の原風景は、手ぬぐいをかぶり、かごをしょって歩く母の姿。夕暮れ、家から煙が上り、ご飯の匂いが漂ってくる。戦後70年、そんな風景は遠のきましたが、心の中にずっと残っています」
=22日付毎日夕刊『〈特集ワイド 戦後歌謡史を彩った作曲家船村徹さんを悼む〉いつも心で泣いていた 津波に耐えた(塩屋の岬の)「ひばり像」に涙』『北島三郎さんが紅白「卒業」を相談 演歌づくり「難しくなった」(鈴木琢磨)』の記事の中から。船村徹さんが語った生のことばのいくつかを拾った

【新聞テレビから】
☆『5億円の夢ふくらむ グリーンジャンボ発売』、『キモノ 和のエスプリ パリで松坂屋』、『〈名古屋市長選2017 4.23〉河村氏3期目出馬表明「粉骨砕身ご奉公する」「コメントはない」愛知・大村知事』、『北朝鮮大使館員新たに手配 金正男氏殺害 航空会社職員も』、『大飯3、4号機「適合」 規制委了承 関電、夏にも再稼働』『〈解説〉福島事故前に後戻り (福井支社報道部・中崎裕)』、『都外五輪整備 都が負担 小池知事表明 仮設費438億円分』『豊洲問題百条委 本会議で可決へ』、『〈14億人の日常 中国のキリスト教事情㊤〉隠れ大国信者ら受難 非公認教会への弾圧続く』、『〈大波小波〉官能小説家の屈折』、『日本人28人犠牲 NZ(ニュージ―ランド)地震追悼式 七回忌一つの区切り』『ビル倒壊 「責任をはっきり」 悲しみ、出会い…揺れる心 娘失った語学校長』、『アスクルの火災 ほぼ消火状態に』、『庄内通駅で男性背中刺される? 殺人未遂容疑視野』『「刃物持った男」一宮で目撃情報 春明地区、署が巡回』(22日付、中日夕刊)
☆『〈特集ワイド 戦後歌謡史を彩った作曲家船村徹さんを悼む〉いつも心で泣いていた 津波に耐えた(塩屋の岬の)「ひばり像」に涙』『北島三郎さんが紅白「卒業」を相談 演歌づくり「難しくなった」』、『米、強制送還 対象を拡大 不法移民対策指針 退去迅速化』、『6道県仮設 都が負担検討 五輪整備費知事表明へ』『都外総経費1600億円超』、『NZ地震 鎮魂の折り鶴 発生6年 日本人遺族「七回忌」』『長周期地震動 高層ビルの揺れ予測へ 気象庁 緊急速報で伝達』、『〈東日本大震災6年〉父失った青年の心 歌(「親父の漁場」)に 釜石の三味線奏者 三陸の情景編み「一人でも古里に」』(22日付、毎日夕刊)
☆『琵琶湖 アユの稚魚(氷魚、ヒウオ) 不漁 平年の4分の1、原因不明』『アユ稚魚不漁 放流 半分が琵琶湖産 岐阜の友釣りピンチ』、『民進市議団岩城氏支援 名古屋市長選 革新市政の会も』『木造天守構想 選挙が追い風? 「河村氏刺激だめ」可決探る動き』、『石原氏を来月喚問 豊洲問題 百条委 都議会が合意』、『千畝の手記取り下げ 八百津町 世界記憶遺産の申請』『文科省天下り「隠蔽マニュアル」監視委調査で偽装促す』(22日付、中日朝刊)
☆『パンダに恋の季節 雄・リーリー 雌・シンシン 発情の兆候展示中止へ 東京・上野』『〈現場報告 トランプと世界〉 「米産トウモロコシ買わぬ」 メキシコ 国境税に抵抗』『「保護主義は理解不能」 相互依存の経済 打撃必至 米の翻意祈るメキシコ』、『正男氏殺害 ジャカルタで予行か 逮捕の女「番組撮影」1月訪問』『針痕や外傷なし マレーシア保健省』、『文科省「常勤」格上げ要請 天下り早大の非常勤講師』『天下り大学以外も 違法あっせん 共済組合や生保』『文科相「信用失墜」 大学新設情報漏えい 違法認める』、『ふるさと納税 赤字30億円 愛知知事 「返礼品上限を」 志摩市は恩恵黒字6億円』、『「申し訳ないことした」 四日市母親殺害 少年が供述』(22日付、毎日朝刊)

二月二十一日
 このところ低迷続きの中日ドラゴンズ。そのドラゴンズの新社長にこれまでの佐々木崇夫氏(70)に代わり、本日付で矢野博也氏(67)=2015年6月から中日新聞の常務販売担当=が就任。「お客さまに喜んでもらえる球団にすることが第一です」と第一声を語った。矢野ちゃん。がんばれ! ドラゴンズ。
 札幌冬季アジア大会は第3日目。500㍍女子で小平奈緒(相沢病院)が37秒39で前日の1000㍍に続き2冠を達成、1500㍍女子も高木美帆(日体大)が1分56秒07で勝ち、3000㍍に続き個人2種目を制覇。ニッポンの女子は強く、来年韓国平昌で開かれる冬季五輪への期待は膨らむ一方だ。

 金正男殺害事件。マレーシア保健省がこの日、「遺体に心臓発作の証拠や外傷はない」と発表。まだ死因の特定には至っておらず、毒殺かどうかについても明言を避け、謎が謎を生んでいる。なんとも、分からない部分が多い。
        ☆        ☆

        ×        ×
 夜。江南市民文化会館小ホールであった江南商工会議所青年部の2月公開例会(入場無料)に。江南で誕生して266年、日本を代表する長寿企業であるタキヒョー株式会社十代目社長滝一夫氏講演会=演題は、〈地域の魅力再発見 「江南の地に今も残る、先人が残した文化遺産」〉=を聴くためだが、講演はいろいろ考えさせられる、とてもステキな内容で「行って良かったナ」と思っている。
        ×        ×

【きょうの一文・ことば】
 何よりも〈人が命〉です。人間は機械ではない。必ず感情がある。その人間を機械のようには使えません。江南には必ず何かいいところがあるはずで、そこをどうするか、だ。そこを伸ばしていく。そうすれば、きっと光りとなって輝くはずです。そのためにも行動に移せるかどうか、がポイントになってきます。常に進化し進歩してゆく。そういう姿勢を貫きたい。どうか皆さん! 足を前に踏み出してください。私どもに出来ることがあれば、応援させていただきたい。これからも市民を大切に、お客さまを大切に。謙虚に。丁寧に。みなさまと共に歩んでいきたい。
=21日夜。江南市民文化会館小ホールでの講演会で。タキヒョー10代目社長滝一夫さんの話から
※滝一夫さんは、米国ニューヨーク州Fordham Universityの経済学部を卒業、57歳。滝さんは、この日老舗を誇るタキヒョーの歴史についても詳しく説明。1751年に初代瀧兵右衛門が古知野(愛知県江南市)にて京呉服商「絹屋」を創業、その後1825年に2代兵右衛門が名古屋に支店を開設。1837年には尾張藩十人衆の1人として「瀧」姓を名乗ることが許され、1912年には「株式会社滝兵商店」を設立、同時に蒲郡に料理旅館「常磐館」を開業し(その後1932年には竹島橋も寄付、2年後の1934年には日本最初の国際観光ホテル「蒲郡観光ホテル」も開業)、1915年の瀧文庫開設につづき1926年には瀧実業学校(現滝学園)を設立するなど代々、地域振興のためさまざまな社会貢献を行ってきたことなどについても触れた
 ちなみに私、伊神権太はその滝学園の卒業生である

【新聞テレビから】
☆『〈目耳録〉大川小学校』、『〈県境――ものがたり 比叡山②〉自然と共存 山の命綱 坂本ケーブル』、『市民交流最大の良薬 自宅ホールを開放「余命3ヵ月」宣告 名古屋の弁護士』、『愛猫情報マイニャンバー 浜松の企業(「猫の日」の)あすから販売 飼い主登録番号でネット交流』、『犯行1時間後国外に逃亡か 正男氏殺害、4容疑者』、『違法天下り新たに17件 文科省中間報告職員16人関与』『省内に「隠蔽マニュアル」』『前次官再就職時期を指示 文科省天下り「疑念を防ぐため」』、『米安保補佐官に陸軍中将 マクマスター氏 フリン氏の後任』、『オランダ国王と誕生日会 4月27日生まれ150人招待』、『アフリカ200万人食糧難 南スーダンなど難民急増』、『ロシアの国連大使 チュルキン氏急死』、『福島出身学生に「放射能で光る」 関学大外国人講師差別的発言で処分』、『経産省「密室化」の恐れ 勤務中も全執務室を施錠』、『活性炭納入で談合か 公取委 クラレなど立ち入り』、『アスクル火災で3万種が欠品に 個人向けサイト』『発生から5日 続く消火活動』、『警視庁1階で警官切られる 腹刺した70代止める際』(21日付、中日夕刊)
☆『「大統領の日」うねる抗議 米25都市で反トランプデモ』、『〈東日本大震災6年〉社長室は保育室 石巻の水産会社 求職ゼロから21人に』、『北朝鮮 国外潜伏か 正男氏殺害、逃走の1人』、『フリン氏後任に軍中将 米安保補佐官 マクマスター氏』、『文科省天下り 隠蔽手口引き継ぎ 中間報告 順法意識が欠如』『大学審査情報流す 人事課に OB関与の設置申請』(21日付、毎日夕刊)
☆『歩みは止めず 成り上がる 将棋界初外国人女流プロ ポーランド出身の25歳』『〈この人〉将棋界初の外国人女流プロ カロリーナ・ステチェンスカさん(25)』『三浦九段 復帰後2連敗』、『退位典範に特別法根拠 各党聴取 大島議長が妥協案』『〈核心〉早期決着へ政権譲歩 女性宮家、女系天皇…議論拡散を警戒』、『出向から復職翌日再就職 文科省26人、元の大学も 監視委のチェック外』、『106ビジョンでらすげー ナゴヤDでお披露目』、『道の駅 カミオカンデ体験』『「宙ドーム神岡」新年度に改修へ』、『「はぐれものであれ」真意は? 大隅スクール酔談』、『「ニュートン」 再生手続き 東京地裁に申請 出版は継続の意向』、『相模原事件「責任能力ある」精神鑑定で判断、起訴へ』(21日付、中日朝刊)
☆『襲撃の瞬間 マレーシア・クアラルンプール国際空港第2ターミナルの出発ロビーで、白い服を着た女に背後から飛びつかれ襲われる金正男氏と見られる男性』、『他省職員をあっせんの疑い 天下り 文科省、大学に』、『典範付則案に言及 衆参議長、一致点探る 退位各党聴取』、『〈東日本大震災6年 復興の検証〉防潮堤費用4割増 1.4兆円 資材・人件費高騰』、『元名大生公判 責任能力 全面対立 精神障害の影響で差異』、『毎日新聞創刊145年特集面〈ともに2020 バリアーゼロ社会へ〉●●よりそうSPECIAL INTERVIEW●● 作家の平野啓一郎さん 生きる意味 問い続け』『排他的大声に「ノー」』(21日付、毎日朝刊)

二月二十日
 東海、近畿地方で春一番。〈かぜ〉が、つよい。
 
 ポーランドから来日修行中のカロリーナ・ステチェンスカさん(25)=山梨学院大大学院に在学中=がこの日、女流棋士の2級に合格。外国人が女流棋士になるのは将棋界史上初の快挙でもある。ステチェンスカさんは、ポーランド語に翻訳された日本の漫画で将棋を知り、インターネットの対戦サイトで独学で腕を磨きつづけてきた。
 日本語も上達し、そばや天ぷら、刺し身が大好物というステチェンスカさん。プロ棋士の2級に昇格、夢をかなえたが次の目標は「将棋を世界に広めることです」という。心からおめでとう、と祝福したい。そして「日本の将棋道を世界じゅうに広めて」とも。

 わずか2秒の間の大胆不敵な犯行。実行犯の女ふたりがそのまま空港を静かに立ち去った北朝鮮の金正男氏殺害。事件に関連し北朝鮮の康哲(カンチョル)駐マレーシア大使が20日午後、クアラルンプールの大使館前で記者会見。「マレーシア警察の捜査は信用できない」と非難、共同捜査を要求した。北朝鮮は死亡した男性が正男氏とはまだ認めておらず、北朝鮮政府の関与も強く否定している。
 一方、マレーシア政府は駐北朝鮮大使を召喚した、と発表。両国間で遺体の引き渡しや捜査をめぐる非難応酬が続き両国関係が急速に悪化。北朝鮮が求める遺体引き渡しについてマレーシア政府は「死因を調べるのは政府の責任で終了後は手続きにしたがって近親者に引き渡す」としている。
 もしかして。遺体が金正男氏とはまったくの別人で、どこかから「私は生きている」などと突然現れたとしたなら。そんなことまで思ってもおかしくない。奇々怪々なる事件の真相と全容を突き止めたい気がしてきた。
        ☆        ☆

 寒いところに風が吹き荒れる尾張之国である。このところ急な用事が飛び込み、そのつど2度にわたって延期させていただいた歯の定期治療に出向く。午後にはザアーザアー雨が降り、身も心も震え、縮む日に。やっぱり空は晴れ、太陽の光りがこの地上にふり注いでくれていた方がよい。

【きょうの一文・ことば】
 「女川から新しいものづくりを発信したい」「日本のものづくりを被災地から発信し、復興の音色を世界に響かせたい」「(女川町は)新しいことに挑戦する雰囲気があり、ここならいいものができる」「大手メーカーと違って販売まで手がければお客のニーズに応えやすい。既に受注もあり、当面は月産30本を目指す」
=20日付毎日朝刊『〈東日本大震災6年〉復興のエレキ世界に 女川で一念発起 第1弾開発』の記事のなかで。東京の楽器店セールスマンから転身し東北の伝統技術と国産木材を使ってエレキギターを製造する「セッショナブル」を設立した梶屋陽介さん(33)のことば
※記事によれば、梶屋さんの強い意気込みには趣味でギターを弾く須田善明女川町長も「伝統技術が生かされている。女川からビッグなメーカーになってほしい」とエールを送っているという

【新聞テレビから】
☆『〈文化彩々〉生きている(三田村泰和)』、『現存最古? 石取祭の祭車 処分寸前桑名帰郷へ 江戸期に製造か ユネスコ登録機に』、『豊洲百条委の設置合意 都議会理事会 石原氏ら証人尋問へ』、『〈目耳録〉原発の代償』、『英紙報道「殺害の危険」 正男氏の息子 英留学を断念』『駐北朝鮮大使をマレーシア召喚 正男氏遺体巡り対立』『正男氏殺害受け韓国NSC(国家安全保障会議)開催「北朝鮮に対価を」』、『看護学校一宮市廃校へ 20年度末 近隣大学で養成可能』、『FX(外国為替証拠金取引)詐欺 懲役15年求刑 名地裁 2被告、計19億円詐取』、『女子大生殺人未遂認める 小金井刺傷 初公判 ファンの被告』『顔に傷痕、恐怖今も 被害者の冨田(真由)さん』、『俳壇賞・歌壇賞の授賞式』『蜂谷一人さん(俳壇賞) 読者に花束届ける/大平千賀さん(歌壇賞) 誠実さ自問しつつ/佐佐木頼綱さん(歌壇賞) 先人の生涯に触れ』、『ヒトラーの電話2700万円 死亡前2年間使用』(20日付、中日夕刊)
☆『寒風でうまみ ヤナギダコ =北海道釧路市音別町の国道38号沿いでヤナギダコが浜風に揺れている。海産物販売「ミフネ商店」が30年以上続けている冬の風物詩。』、『退位 主張隔たり鮮明 衆参議長ら 与野党意見聴取』、『北朝鮮 暗殺に現地人利用 数年前から韓国内で指摘』、『〈チェック〉「ファミレス24時間」異変 消える?深夜営業 生活変化・コンビニ台頭で』、『危険物検査決め手なし 新幹線ガソリン持ち込み』、『コーヒーでヒョウ減少 信州大まとめ 日本人の消費 792絶滅危惧種に影響』、『〈東日本大震災6年〉ボランティア延べ152万人 社協通じ活動「まだニーズある」』、『あす未明にかけ東海で25㍍暴風』(20日付、毎日夕刊)
☆『金正男氏殺害 北旅券の4容疑者手配 マレーシア警察 平壌到着報道も』『「背後に北朝鮮」韓国政府が発表』、『〈フィギュアスケート■四大陸選手権〉 17歳チェン(全米王者)逃げ切り初V』『羽生2位猛追及ばず 自身初4度 4回転新時代 史上初5度』『会心ループ含め4度 宇野攻めて3位』、『冬季アジア大会 札幌で開幕』『金1号 スノーボード女子大回転で金メダル第1号になった家根谷依里』、『首相 F35値下げ「ありがとう」 訪米時の模様 トランプ氏語る』『トランプ米大統領 就任1カ月 側近辞任など 混乱続く』、『米女性解放運動の象徴 「ジェーン・ロー」さん死去 =テキサス州の介護施設で心臓病などのために亡くなった。享年69歳だった』、『4県産業活性化 中経連が新組織 4地銀トップ陣頭指揮』、『レゴ列車で行こう あおなみ線来月27日からスタート』、『好天の輪中地帯 223チームが力走 西濃駅伝』(20日付、中日朝刊)
☆『〈東日本大震災6年〉復興のエレキ世界に 女川で一念発起 第1弾開発』、『新たに北朝鮮籍4人 マレーシア手配 正男氏殺害関与』、『札幌で大志を抱く 冬季アジア大会 開幕』、『求心力回復に躍起 トランプ大統領1カ月』、『対等交渉できず67% 本社世論調査 日米経済対話で』、『深海1万㍍ 汚染 甲殻類から有害物質』、『千葉など震度4』、『アスクル倉庫消火難航 埼玉 近隣住民に避難勧告』、『秋吉台山焼きで作業の男性死亡 山口』、『電車にはねられ76歳女性が死亡 犬山』(20日付、毎日朝刊)

二月十九日
 日曜日。朝から冬の澄んだ空が広がり、寒さもやわらいだ。比較的平穏な1日となった。

 トランプ米大統領が18日、南部フロリダ州で就任一カ月の演説。「この1カ月間で米国を再び偉大にするために信じられないほどの進展があった。ホワイトハウスはとても順調に動いている」と述べ、国内の雇用確保や環太平洋連携協定(TPP)からの離脱などの実績を訴えた。でも、本当だろうか。移民に対する入国禁止の大統領令などで世界を混乱に陥れたことも事実だ。
        ☆        ☆

 昼。携帯に1通のショートメールが入った。
 小泉八重子さんからで「こんにちは~告別式終わりました。一番に権太さんの電報読み上げてくれました。嬉しいです。ピースボートを代表して贈る言葉を話しました。涙が溢れましたが、ピースボート仲間から良かったと褒めていただきました。良い告別式でした。」といった内容で、私は「ありがとうございました」と返信させていただいた。

 私は、きのうから執筆の合間に始めた室内の整理を思い出したように進めるが、記録資料や書籍類を片付ければ片づけるほどに、まるで傷口でも広げる如く、返って室内の秩序が乱され荒れ広がっていく。
 そんな錯覚にドンドンとらわれていった。でも、ここらで捨てるものはドンドン捨て整理してしまわなければ良いものは書けない、そう自らに言い聞かせ整理を続けた。とはいえ、自分の納得する位置にそろえ終えるまでには、まだまだかかりそうだ。
 写真の整理も始めたが中に一枚、舞が志摩半島の阿児町にいた私の元に飛び込んできてまもなく、生後間もない長男を伴って私のふるさとを訪れた時の貴重な1枚が目の前に現れた。さすがに捨てるわけにはいかない。この1枚は両家から勘当されながらも、強引に彼女をわが家に連れてきたときの「1枚」である。両親は思っていた以上に舞にやさしく、私たち2人の新たな人生航路が始まった、

 そのときの忘れられない写真である(前列右が私の妹、左が母。後ろ中央が舞。右手赤ん坊=私の長男=を抱いているのが亡き父)。
 20170220_084923 
 それから20年後。舞は俳句叢書「ひとりあやとり」を出版した(大垣市内で)
 20170220_085115

【きょうの一文・ことば】
 発明王にしてトヨタグループ創始者の豊田佐吉が生まれて、ことしで百五十年。今も佐吉ゆかりの織機が生産現場で活躍している。
「百年後も動くつもりだったのか。佐吉翁が発明王と言われる理由がわかった」
=19日付中日朝刊1面トップ『佐吉の織機100年現役 伊勢木綿やさしく■ジーンズ力強く 後継機も長年活躍』の記事のなかで。書き出しの総合リードと本文のなかの1部
※記事によれば、現役として動いているのは、一九一五(大正四)年に発売された「鉄製小幅動力織機Y式」の四十台。よりが緩い糸を使うので、高速が売りの現代の織機は適さないという。宮城県栗原市の「若柳地織」の工場にも、大正期から残る豊田佐吉のこのY式織機で千葉孝順さんが布を織り上げている

【新聞テレビから】
☆『ダウントン・アビー5(終)』(19日夜、NHK総合)
☆『きらめく源氏の舞 揖斐川で「谷汲踊」』、『佐吉の織機100年現役 伊勢木綿やさしく■ジーンズ力強く 後継機も長年活躍』、中国、北の石炭輸入停止 今年末まで 制裁履行アピール』、『〈元名大生の闇〉責任能力あすから審理』『行動制御できたか焦点 南山大法務研究科教授丸山雅夫氏 「壁」越えての理解必要 児童精神科医高岡健氏』、『集団暴行事件医師と飲み会 「怪しい部屋だった」』、『寝たきりの母 放置死 東京 容疑の姉妹 逮捕』、『〈NIE✑教育に新聞を〉心に響く紙面できたよ 切り抜き作品 表彰式』、『中日フォトメイツ 伊藤さんに栄冠』、『「この世界の片隅に」ゆかりの建物を公開 広島にファン集う』、『江南の路上で男性刺される 殺人未遂容疑 男逮捕』、『〈サンデー版大図解〉黄砂』(19日付、中日朝刊)
☆『豊年願い鳳凰舞う 揖斐川・谷汲踊』、『東海地震 予知データ即時公開 気象庁検討
精密観測「ひずみ計」』『「独り歩き」より信頼構築』、『被爆3日後の広島 今に』『本紙記者が撮影 アーカイブ開設 ニュースサイト』、『〈Sストーリー〉保育事故止めたい――我
が子失った母2人の闘い』『悲劇の母 生まぬため 保育事故防止へ遺族奔走 熱意で国を動
かす』『園の敵ではない』、『正男氏殺害「日本の番組」偽装か 逮捕の女 家族に話す』、『高齢運転講習待ち長期化 愛知など5カ月以上』、『認知症施策に「本人の声」56% 自治体調査』、『路上で切りつけ20代? 男を逮捕 江南・殺人未遂容疑』(19日付、毎日朝刊)

二月十八日
 マレーシア警察が18日、金正男氏殺害で主犯格とみて北朝鮮国籍の男リ・ジョンチョル容疑者(46)を逮捕。警察は既に逮捕した28歳のドアン・ティ・フオン名義のベトナム旅券を持っていた女とインドネシア人の女シティ・アイシャ容疑者(25)のほか男3人の計6人を犯人グループと特定、男3人を指名手配し行方を追っているという。
 中国商務省と税関総署が国連安全保障理事会の制裁決議に基づき、北朝鮮からの石炭輸入を19日から年末まで停止する、と発表。韓国平昌で行われたフィギュアスケート四大陸選手権女子で初出場の17歳、三原舞依(神戸ポートアイランド)が自己ベストを10点近く更新する合計200・85点で優勝、新星が誕生した。
        ☆        ☆

 またしても悲しい訃報が飛び込んできた。
 船友仲間の八重姉さん(小泉八重子さん)からメールとはがきで弟の私あてにもたらされたのは。2012年のピースボートによる地球一周の船旅でご一緒し何かとお世話になりどおしで、あの船旅当時からずっと強靭な精神力で病と闘ってこられた津江慎弥さん死す、の知らせだった。あの日あのころ、オーシャン・ドリーム号による102日間に及ぶ地球一周の船旅で私は人生の大先輩である津江さんからそれこそ、多くを学んだのである。
 その人が今は既に、この世にはいない。合掌――

 私あてにも届いた津江慎弥さんの死を伝えるはがき
 20170218_145436
 在りし日の慎弥さん(中央、左端が妻美也子さん)
 CIMG4399

 楽しかった日々 ご自身も属された船上社交ダンスクラブの仲間たちと 船上では〈広島・長崎の日〉に戦争許すまじの歌を皆でうたい代表してノーモア戦争の祈りを捧げられる場面も
 CIMG2909
 CIMG5622

 海はどこまでも青くキラキラと輝いていた
 CIMG4427

 今はただ〈おやすらかに〉の言葉しか出てこない。デ、気を取り直したところで、津江さんと同じく船友だった奥さまの美也子さまあてに以下のような弔電を打たせていただいた。
 津江さん 慎弥さん!/ありがとう/ありがとう/ありがとうございました♪/おやすらかに 船友伊神権太 藤沢市の「カルチャーbonds(ボンズ)藤沢」津江美也子さまあて

【きょうの一文・ことば】
 津江慎弥さん!ありがとう♪/PEACEBOAT 第76回オーシャンドリーム/出会いに感謝!船から降りてからも出会いの機会をたくさん作ってくださった/「津江慎弥さんありがとう」
=船友仲間の姉さん小泉八重子さん(神奈川県大和市)から届いたはがきの文面から。その1部(原文どおり)

【新聞テレビから】
☆『〈札幌冬季アジア大会あす開幕 でらサタ〉平昌五輪目指す中部の10代 それぞれの原点』、『NZ地震6年 娘の夢次代に咲いて 守山区出身 犠牲看護師ら185人 慰霊壁に』『北朝鮮国籍の男逮捕 金正男氏殺害 主犯格の可能性』、『米環境局長官を承認 温暖化対策反対派 パリ協定影響も』『米ロ関係改善に中国後押し意向 王毅外相強調』、『北極と南極の海氷面積最小 1月、高い気温影響か』、『日・中夫婦で監督 中国映画 特別表彰 ベルリン国際映画祭』、『学長 組長との会食認める虚偽診断事件 京都府医大の調査』、『盗んだ自転車で走りだし900㌔ 大阪→青森 容疑の18歳逮捕』(18日付、中日夕刊)
☆『戦地へ同乗 沢村栄治しのび 同期100歳「戦争いかん」 船上の立ち姿今も 沢村栄治と同期の兵士だった中西時次郎さん(三重県鳥羽市の坂手島に1人で暮らす。生誕100年を迎えた沢村の3日後に生まれ、今月4日に100歳となった)』『生誕100年を記念 来月伊勢で試合(巨人×日本ハムのオープン戦)』、『魅惑の返礼品ふるさと納税過熱 23区208億円減収 17年度予想 「東京産物、勝ち目ない」 名古屋市税控除17億円の赤字に』、『正男氏殺害 北朝鮮籍の男逮捕 マレーシア紙 「首謀者の可能性」』『北朝鮮 マレーシア非難「検死結果受け入れず」』、『7営業日連続NY株最高値』、『日系人強制収容の歴史 米・スミソニアン博物館特別展』『5歳で体験の日系俳優会見 強制収容の無知学べ 米大統領令当時と同じ ロス特別展75年前の原本展示』、『ヘイト表現掲載 森友学園が謝罪』(18日付、毎日夕刊)
☆『〈解説〉 希望乗せた大衆賛歌 船村徹さん盟友と制作原点 (東京放送芸能部・安田信博)』『「歌手としての父親だった」北島三郎さん悼む』、『〈特報〉国有地格安払い下げ? 名誉校長昭恵夫人 ヘイト文書問題の森友学園 「安倍晋三記念小学校」寄付募集 首相「関与あれば辞職」』『全米「移民のいない日」スト 数千店が休業』、『中国大規模抗議相次ぐ 環境破壊、役人の横領に怒り 来月の全人代控え当局警戒』、『金正男氏殺害 工作員?3カ月前から接触 逮捕の女「ビデオ」入念に練習』、『北への圧力強化 米が中国に要請 外相初会議 一致点発表されず』、『PKO日報全データ保存 南スーダン 稲田氏は隠蔽否定』、『サムスントップ贈賄容疑で逮捕 朴氏、退任後起訴の公算』、『がん治療と就労 中小両立手探り 豊橋労基署が調査』『がん患者「まだ働きたい」豊橋の工場 治療との両立支援』、『生徒に「サル」「宇宙人」 海津の中学50代教諭があだ名』、『6時間で264回電話 警察業務妨害疑い 東署、51歳の男逮捕』(18日付、中日朝刊)
☆『珠玉の哀愁歌永遠に 84歳 船村徹さん死去』『「親以上」の存在 船村徹同門会会長で歌手の鳥羽一郎さん』『〈正男氏殺害女2人の謎〉 マレーシア行き頻繁 ぬいぐるみ抱え転々 かばんから毒物』『訓練受けた工作員とは思えぬ 請負殺人説を金賢姫氏(元死刑囚)指摘』、『米中、北朝鮮対応協議 外相会談 トランプ政権後初』、『月内にも起訴方針 サムスントップ逮捕 韓国検察』、『「共謀罪」対象277に 来月10日にも閣議決定 改正案』『国有地払い下げ「関与なら辞任」安倍首相』、『「弁護人を殺したい」 元名大生 勾留中、日記に記述』(18日付、毎日朝刊)

二月十七日
 ♪泣けた泣けた こらえきれずに泣けたっけ……で知られる〈別れの一本杉〉はじめ、〈王将〉〈風雪流れ旅〉〈兄弟船〉〈矢切の渡し〉〈みだれ髪〉など数々のヒット曲で知られ、2016年の文化勲章に輝いた作曲家の船村徹さんが16日午後0時過ぎ、心不全のため神奈川県藤沢市内の病院で亡くなった。家族によれば、15日までは食欲もあり、体調に異常はなかったが16日午前、自宅で異変に気付き救急車で病院に運ばれたが亡くなったという。84歳だった。
        ☆        ☆

 船村さんの死を知ったのは夕刊で、である。人の命は儚いことをあらためて思う。みんな、それぞれの思いを胸に生きている。生きていく、ことの重みが、なぜか胸にせまった。元気で楽しく「今」を平々凡々と歩いていくことの大切さ。
 国内では母殺しや自殺、集団強姦などの凶悪犯が多発。世界に目を向ければテロの続発、贈収賄の限り……、ほかに自然災害と不幸が相次いでいる。この世はどこに向かっているのか。
 そうしたなか、わが家では愛猫シロちゃんが老体をゆらゆらと揺らせ、幼い日の顔そのままにいつもどおり、けなげにかつ淡々と「今」を生きている。がんばれっ、シロちゃん!

【きょうの一文・ことば】
 『沈黙』は、島原の乱(一六三七~三八年)の後、日本教区の最高責任者で恩師でもある司祭が棄教したとの伝聞を確かめるため長崎に潜入したポルトガル人司祭の苦悩を描いている。信徒が簀巻きにされ海に沈められる光景や穴の中に逆さづりにされるさまを見せられ、聞かされる彼もまた「転べ」と棄教を迫られる。「信徒の呻きがみち、司祭の赤い血が流れ、教会の塔が崩れていくのに」「あなたはなぜ黙っているのです」と神に何度も問う。
=17日付中日夕刊『〈旅〉潜伏キリシタンの里 長崎市・外海地区 神に問う「沈黙」の舞台 文・写真 川瀬真人』の記事の中から。抽出

【新聞テレビから】
☆『〈ドキュメント72時間〉軍艦が見える公園で』(17日夜、NHK総合)
☆『(大口町)南三陸町から教育長来訪―職員派遣に感謝―』、『みんなで考える犬山の未来 行政、市民団体、町内会など120人参加』(17日付、尾北ホームニュース)
☆『船村徹さん死去 84歳 作曲家「王将」「矢切の渡し」』『日本癒やした大衆音楽 船村徹さん死去 欧州訪問で決意』、『〈大波小波〉室井佑月の、もう待てない(頑張り屋)』、『サムスントップ逮捕 国政介入事件、贈賄容疑 韓国経済に打撃も』、『トヨタ創業工場保存決定 「心伝える場」研修などに活用』、『待機児童ゼロ「厳しい」 首相、新年度政府目標で見解』、『陸前高田・名古屋 博物館が提携 震災の記憶 共に伝える』、『被爆2世 国を初提訴 広島地裁22人、援護法適用求め』、『E型肝炎慢性化 腎移植でも確認 筑波大』、『通話傍受捜査33人逮捕 全国で昨年 詐欺事件にも初適用』、『「声の白杖」見せる芝居 名古屋の団体19日に朗読劇 目の不自由な人と健常者 一緒に』、『佐藤さとるさん死去 88歳「コロボックル物語」』(17日付、中日夕刊)
☆『〈東海百景〉成長見守る「ひなピッド」瀬戸』、『船村徹さん死去 84歳 作曲家「王将」「矢切の渡し」』、『米入国禁止 来週再提出 永住権者除外など検討か』『自由貿易否定「公正に」 トランプ大統領主張 「他国はつけこんできた」』、『サムスントップ 逮捕 韓国警察「国政介入」追及 贈賄・横領容疑』、『五輪都外施設437億円 6道県11会場、組織委が試算』、『下請け?工作員? 金正男氏殺害 実行犯の報道錯綜』、『■関東、北陸で「春一番」』、『自爆テロ72人死亡 パキスタンISが犯行声明』『爆弾テロで51人が死亡 イラク(の首都バクダッドで)』(17日付、毎日夕刊)
☆『福島事故 今春一部除き避難解除 早期帰還戸惑う住民』『店も仕事もない 福島・富岡町 住民「避難解除ありき」』『サソリ型ロボ 炉内調査失敗 福島第一2号機 目標前堆積物で停止 国費投入「切り札」成果出ず』『柏崎再稼働審査長期化も 規制委・更田委員が示唆』『川内原発1号機には「熊本地震影響なし」 専門家委が報告』、『正男氏殺害に猛毒VXか 逮捕の女「100㌦で誘われた」』、『〈クルマ革命〉概念変えるITの巨人』、『鳥人高梨小さな超人 最多タイ53勝89戦目で決めた 「まさか勝てるとは」 圧倒的な勝率、連勝』(17日付、中日朝刊)
☆『高梨 最多53勝W杯ジャンプ 空気乱さず飛行安定』、『夏井いつきさん迎え3月に伊勢神宮俳句会 =3月20日(月・祝)午後3時から伊勢市の神宮会館で』、『炉直下達せず ロボ調査断念 福島2号機』『想定以上の破損 福島2号機』『脱原発巡り、民進紛糾 党勢回復切り札 支援労組反発』、『山口の名産は「首相」 自民党挙げて観光PR』、『トランプ氏「2国家固執せず」中東巡る発言波紋』、『殺害関与疑い 逮捕3人に 正男氏遺体、引き渡しへ』、『元名大生の母 涙で謝罪 地裁公判 異変に対処できず 妹証言「かま見せられた」』、『ごみ部屋の女性救出 体埋もれ 両足壊死 千葉 セルフネグレクト(自己放任)か 娘「相談できず」』、『準強姦容疑 研修医ら送検 10~20代7人被害 埼玉県警』(17日付、毎日朝刊)

二月十六日
 きょうは、このところの寒さが嘘のように少しだけ温かな日に。九州北部では〈春一番〉が舞った、という。春の足音が近づいてきている。自然の動きは偉大、自然そのものが〈神の存在〉である気がする。
 そうして今ひとつ。神は、私たちの内のなかにも宿されており精神細胞のなかに、その魂といったようなものが潜んでいる。それは私たち生きてゆくものの気持ちそのもので、笑ったりもすれば、泣いたりもする。
        ☆        ☆

 トランプ米大統領が15日ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と初の首脳会談。会談前の記者会見でイスラエルとパレスチナの2国家共存を模索する中東和平に関して「2国家共存でも1国家でも、どちらでもいい」との考えを表明。これまで一貫して2国家共存を解決策としてきた米国の方針転換を示唆した形となった。トランプ氏は、さらに「テルアビブにある米大使館をエルサレムへ移転したい。注意深く状況を見守っている」とも語った。
 韓国平昌冬季五輪のテスト大会を兼ねたノルディックのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子が16日、当地で個人第18戦が行われ、高梨沙羅(クラレ)が99・5㍍、97㍍の合計215・1点で1回目の2位から逆転して今季9勝目をあげ、男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)に並ぶジャンプ歴代最多の通算53勝目をマークした。2回目に最長不倒の111㍍を飛んだ伊藤有希(土屋ホーム)が2位で続いた。

        ×        ×
 夕方。本欄にも登場した、あのソノコさん(長谷川園子さん。愛知県江南市在住)の日本ペンクラブへの入会が承認されました、と東京のペンクラブ仲間から携帯に連絡が入り、ソノコさんに「おめでとうございました」と電話。「ありがとうございます。皆さまのおかげです」との彼女の声には、こちらまでが嬉しくなってきた。
 「だって、ソノコさん。86歳なのでしょ。あの歳で新しい人生の扉を開く、だなんて。やはりたいしたものだよ」と舞。彼女の人生に比べたら私などまだまだヒヨッコである。日本ペンクラブの先輩としてこんごの健筆に期待したい。

 毎日の夕刊小説「カットバック(今野敏 河野治彦画)」が面白い展開に。中日夕刊宮部みゆきの「三島屋変調百物語 あやかし草紙」はずっと読みづらい、独りよがりの筆運びが気になっていたが、ここに来て少しは分かりやすくなってはきたが。さて、この先どうなるか。やはり葉室麟の「影ぞ恋しき」(中日朝刊連載)と浅田次郎の「おもかげ」(毎日同)の方が分かりやすく読者をひきつける。
 文は小説であろうが何であろうが、だ。やはり分かりやすさが大切だ。作者ばかりが分かっていても一般読者がすらすら読めないことには失格である。ましてや、新聞小説となれば、多くが読んでいる貴重な紙面なのだから。

【きょうの一文・ことば】
 「移民は米国にとって不可欠な労働力だ」「(入国制限は)間違いなく経済成長を減速させるおそれがある」
=16日付中日夕刊『移民制限は成長を減速させる FRB(米連邦準備制度理事会)議長 政権に反対』の記事のなかで。FRBのイエレン議長は15日、議会下院で証言しトランプ政権の移民政策に反対の立場を、こう表明した

【新聞テレビから】
☆『〈大波小波〉同人雑誌にささげた生涯(雑草) =文芸評論家の清水信が没した。九十六歳という高齢だが、つい最近まで現役で批評しつづけていたというから驚くばかりだ』、『米イスラエル首脳会談 2国家共存 こだわらず トランプ氏中東和平転換 入植活動は自制促す』『パレスチナは様子見 議長声明、米を批判せず』『2国家共存路線日本政府は支持』、『ママパンダ コパンダ順調だ 引き離さず繁殖大成功 和歌山・白浜』、『米労働長官候補が辞退 不法移民雇用 共和内も批判』、『実行犯か新たに女逮捕 遺体は正男氏指紋で確認』『秘密資金管理で正恩氏と対立か 返還指示従わず』、『「進学先巡り母と口論」四日市殺害容疑の高3供述』、『認知症無自覚不起訴 横浜7人死傷 運転の88歳』、『〈元名大生の闇〉「小6時 給食にホウ酸 母証言 「担任に混入図る」』、『地震全想定耐えられず 柏崎刈羽原発の重要棟』『東電試算説明に誤り』『「かなり重症、信義に反する」規制委・田中委員長が東電批判』『「安全確保が最優先」菅官房長官』『福島第一2号機にサソリ型ロボ投入 溶けた核燃料調査』『金具119個 取り付け不備 浜岡3、4号機全体の1割』、『ファンたまらぬベイダーの衣装 スター・ウォーズ展開幕』、『今回からマイナンバー必要 確定申告始まる』(16日付、中日夕刊)
☆『いざ「かまくら」 秋田・横手』、『2・26日誌事態収拾の記録 8月末公開 国立公文書館に寄託』、『天王山か関ケ原か 「天下分け目」クリック合戦 天王山京都VS関ケ原岐阜 地元が共同企画 「軍配」ボタンで投票』、『米、2国家共存固執せず イスラエル政策転換 首脳会談 入植は自制要求』、『正男氏殺害2人目の女拘束 当局、男4人追う』、『労働長官指名辞退 パズダー氏トランプ政権痛手』『施設入居や里親家庭の子 22歳まで自立支援 国、4月から 住居や生活費』、『組長術後も院長が検査 京都府立医大症状把握か 虚偽報告書作成』(16日付、毎日夕刊)
☆『〈CD沖縄キャンプ〉白井オーナー(白井文吾中日新聞社会長)が激励 =前に出る野球をやるという監督の明快な指示を選手が守っている。それが得点につながり、勝利につながっていくだろう』、『正男氏殺害 6人関与か ベトナム旅券の女拘束』『一瞬の隙に女2人接近』、『GPS(衛星利用測位システム)捜査対象あいまい「社会的反響大きい犯罪」など規定』、『保育所整備に28億円 名古屋市が新年度、過去最高』、『〈スキー■W杯ジャンプ女子〉 高梨沙羅が2位 伊藤有希4勝目』『4度目総合V 悔い残す 「やってしまったな」』、『母殺害進路巡り対立か 四日市 高3、容疑認める』『中学時生徒会に/理想的な家族の印象 同級生や知人ら驚き』、『〈元名大生の闇〉妹「タリウム混入頼まれた」2回渡されるも使わず』(16日付、中日朝刊)
☆『東芝、東証2部降格へ 半導体株売却先送り』、『正男氏殺害 女逮捕 関与疑い ベトナム旅券所持 マレーシア』、『防衛相の辞任要求 野党4党 PKO(国連平和維持活動)日報「戦闘」答弁』『「一般的に戦闘 法的には武力衝突」 南スーダン派遣 稲田氏答弁批判続出 識者「撤退し議論を」』、『元名大生 「今日、人殺した」 電話で告白、妹が証言』、『80代夫婦か自宅に遺体 豊橋』、『虚偽報告署 京都府警OBが仲介 組長と府立医大学長、会食』、『銀幕の顔勢ぞろい 毎日映画コン表彰式』『「アニメの努力認められた」 毎日映コン表彰式 片渕監督ら喜びの声』(16日付、毎日朝刊)

二月十五日
 韓国の情報機関・国家情報院がこの日開いた国会情報委員会で「北朝鮮は5年前から金正男氏=金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄でマレーシアの首都クアラルンプール国際空港で工作員らにより殺害された。享年45歳=を暗殺しようと継続して試みてきた」と指摘。
 一方、マレーシアの警察当局は、ベトナム国籍の旅券を持っていた女ひとりを拘束。その後の調べで、監視カメラの映像分析などから空港第2ターミナルで金正男氏に近づいたもう1人の女のほかに男4人も事件に関わったとみて行方を追っているという。

 文部科学省が14日、2020年度以降の小中学校の教育内容を定めた次期学習指導要領の改定案を発表。歌などを通じて英語に親しむ小学5、6年の外国語活動を3、4年に前倒しをして5、6年は教科に格上げするといった内容だが、国語教育もしっかりしないうちの英語導入には「国語が手薄になるのではないか。国の日本語をしっかり教えたあとの語学導入なら分かるが」と危惧する向きもある。
 ただ英語(特に英会話)に幼いころから親しむことは、英語を自由に話せない日本人にとって確かに必要であることも事実だ。難しい問題だが簡単な英語を学ばせる過程において、しっかりした日本語教育を徹底させていくことも一つの方法かもしれない。
        ☆        ☆

 きょうもバタバタと1日が過ぎ去っていった。先日、社交ダンスの先生からいただいたダンス曲が収められたDVに耳を傾け、ユーチューブでサンポーニャの曲を頭に叩き込む。高齢の愛猫シロちゃんは、好物のプリンとチーズでなんとか命を永らえている。お付きのピリケンさん(ミニぬいぐるみ)たち従者の力も大きい、と思う。

【きょうの一文・ことば】
 「荒野」と「切羽」という名前を娘につけた井上さんに驚く人は多いが、私はそれを平然と受け入れてきた郁子さんの度胸にいつも感じいっている。荒野さんの連載第一回を読み、私もまた、この関係を題材にして長編を書きたいなと、一瞬、胸がざわめいたが、もはやその余力はない自分の九十四歳の老衰の現実をかえりみて、独り笑った。
=15日付中日夕刊『〈縁の行方、今 瀬戸内寂聴〉 ―奇妙な不倫の行方―荒野さんの母の度胸』のなかで。作家瀬戸内寂聴さん
※記事によれば、瀬戸内寂聴さんと荒野(あれの)さんの父井上光晴さんとの長い仲が始まった時、荒野さんはまだ幼稚園にも上がっていなかった。「井上さんご自慢の、日本の小説家の妻の中では最高に美人という荒野さんのママのお腹には、二人めの赤ちゃんが育っていた。/その赤ちゃんが生まれるまでに、私(寂聴)と井上さんは、世にいう不倫の仲になっていた。それが原因ではないけれど、きっかけの一つとなって、私は家と子を捨てる原因になった因縁の男と、別れるはめになった。男と井上さんは同い年で、私より四歳年下だった。」という。
 文中の連載第一回とは、井上荒野さんが週刊朝日別冊の『小説トリッパー』2016年冬季号で始めた連載小説「あちらにいる鬼」をさす。

【新聞テレビから】
☆『北、5年前から暗殺計画か 亡命意向 引き金の見方』『政府、情報収集中』『〈世界の街海外リポート〉ソウル――北の真実もう隠せぬ(島崎諭生)』、『フリン氏FBI聴取 対ロ協議問題 先月、政権発足すぐ』、『春闘交渉スタート 自動車ベア3000円要求』、『名古屋市子ども施策重点 新年度予算案 一般会計は過去最大』、『「飛び出し坊や」と永遠の旅 栗東 47歳 命の限り見た世界』、『庁舎風化止める 南三陸・補修完了』『「放射能で背丈が大きく」 LIXIL社長 環境相会談で発言』、『〈大波小波〉 佐佐木兄弟(頼綱、定綱)の実力 (岡目八目)』『江戸絵画の収集家プライスさんに 水田三喜男記念国際賞』、『チリ人容疑者殺人否認 仏留学生不明 捜査当局に書面で』、『母殺害の疑い 高3逮捕 四日市 庭の物置に遺体』『近所「仲良し家族」』、『一宮・中3自殺担任対応「父見舞い」で後回し』(15日付、中日夕刊)
☆『春はすぐそこ 静岡・河津桜』、『町の未来 時間かけ考える 南三陸・防衛庁舎補修完了』『災害がれき連携処理「東海被災時は北陸で支援」』、『ゲノム(全遺伝情報)編集で出産容認 米学術機関 遺伝病防止に限定』、『金正男氏殺害、工作員か 北朝鮮、遺体返還要求』『米補佐官事実上の更迭 対露協議 「大統領が懸念」』、『「同盟盤石」世界へ 首相 日米会談を総括 衆院本会議』、『東芝、融資延長要請 巨額損失 銀行団に経緯説明』、『別病院(康生会武田病院)も虚偽診断書疑い 組長収監逃れ 京都府警捜索』、『給食時間に心霊動画 滋賀の小学校臨時講師』、『既婚警官不倫相手と披露宴 福岡県警懲戒「ずるずると…」』(15日付、毎日夕刊)
☆『サルに去れず =長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑で、温泉につかるニホンザルが観光客らを楽しませている』、『指導要領改定案 授業増負担重く 小5から英語教科化 竹島・尖閣は領土明記』、『金正男氏が死亡 正恩氏異母兄 マレーシアで毒殺か』、『東芝原発損失7125億円 決算発表延期 昨年末に債務超過 志賀会長引責辞任』、『スマホ運転禁錮4年求刑 一宮ポケGO事故 検察「過失重大」』『怒り、悲しみ法廷包む』『現場近く信号機設置へ 1万人超署名実る』、『(昨年9月の体育祭で両手親指の骨を折った)骨折で成績低下、悩む 一宮・自殺中3 志望校進学厳しく』(15日付、中日朝刊)
☆『次期指導要領 英語小3から プログラミング必修』『〈変わる学び① 学習指導要領改定〉「楽しむ」から「テスト」へ 手探り英語教科化 中学からスムーズに/国語手薄の可能性』『竹島、尖閣「固有」明記 小中、領土教育を重視』『幼稚園で「国歌親しむ」』『学校でない保育所でも』、『東芝債務超過1912億円 米原発子会社不正疑い 半導体経営権売却も 決算発表延期 会長 引責辞任』、『金正男氏毒殺 マレーシア 正恩氏の異母兄』『金正男氏 日本通い、後継脱落 01年TDL(東京ディズニーランド)目指す 世襲批判も』、『学長立ち会い組長手術 周囲の反対押し切り 京都府立医大』、『チリ人容疑者が出頭 仏留学生不明で、最高裁へ』(15日付、毎日朝刊)

二月十四日
 フリン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が13日、就任わずか3週間で辞任。フリン氏は就任前の昨年12月末、オバマ前政権の対ロ制裁について駐米ロシア大使と電話で協議しながらその事実をペンス副大統領に隠していたという。北朝鮮の故金正日総書記の長男で金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄・金正男氏(45歳)が13日午前、マレーシアの首都クアラルンプール国際空港で近づいてきた女性工作員2人により毒針で刺され、死亡していたことが14日分かり、世界に衝撃が走った。
 原発関連の損失が7125億円にも膨らみ経営再建中の東芝・志賀重範会長が責任を取って15日付で辞任する。また東芝は14日に予定していた2016年4~12月期連結決算の発表を最長1カ月延期する、とも発表した。米原発子会社のウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の会計で不正を示唆する内部通報があり、東芝の監査法人が決算を承認しなかったためだという。
        ★        ★

 バレンタインデー。舞が何を思ってか。「ハイ、これ。あなたの財布、ボロボロみたいだったから」とチョット粋な黒革財布をくれたので「ありがとう」ともらっておいた。でも、たいしてお金もないのに財布ばかりが立派であっても、とも思う。ただ保険証やら各種カード、日本ペンクラブの会員証などナンダカンダと常備していなければならない貴重品が多いだけに、助かる。新調の財布には彼女の写真もいれておこう。
 ここはすなおに嬉しくて。アリガトウ。

【きょうの一文・ことば】
 韓国国家情報院によると、正恩氏は権力継承後五年間で、朝鮮労働党や政府、軍の幹部約百六十人を処刑する「恐怖政治」を敷いている。銃口を向けられた側近がいつか、捨て身の反撃を試みるかもしれない。実は正恩氏は米国や韓国より、身内の「窮鼠猫を噛む」事態を最も恐れているのではなかろうか。(山本勇二)
=14日付中日夕刊『〈論説委員のワールド観望〉北朝鮮は崩壊しない…』から。山本勇二論説委員のワールド観望の要点
※この夕刊記事を読んで間もなく、まるで時を合わせたように金正男氏暗殺のニュースが世界のメディアを駆け巡った。確かな目には、さもありなんかと思う

【新聞テレビから】
☆『フリン米補佐官辞任 就任前にロシアと接触』、『北ミサイル強く非難 安保理報道声明「重大な決議違反」』『日米首脳協議ネットに 米メディア、情報の扱い問題視』『トランプ米大統領「強い態度で対応」』、『(発明王の豊田)佐吉の原点開けてみよ 生誕150年母屋初の一般公開』、『山中毅氏死去 78歳 五輪競泳四つの銀』、『育児世帯 3割生活苦 愛知県、子どもの貧困調査』、『バレンタインゆがんだ愛の形? 「1500m牛丼」動画の男性に恋愛感情 ストーカー容疑で 岡崎署が女を逮捕』、『披露宴直前 警官既婚 バレた』、『台湾バス横転33人死亡 11人負傷 スピード出し過ぎか』(14日付、中日夕刊)
☆『〈特集ワイド〉同い年57歳記者が思う――皇太子さまの「重責」「ご学友」に見せた後ろ姿 「政治家は皇室を押し入れの中に…」(鈴木琢磨)』、『パンダも氷玉バレンタイン 和歌山』、『NAFTA(北米自由貿易協定)メキシコ中心に再交渉 トランプ氏対カナダ「微調整」』『「日米 毎回首脳会談」衆院予算委 首相、訪米の成果強調』、『安保理、北朝鮮を非難 ミサイル 重大措置警告 報道声明』『トランプ氏「大問題」』『東証もみ合い』、『おもてなし英会話で 伊勢神宮近くのカフェ武雷庵 海外の若者50人以上店員に』、『宅配装い侵入、殺害容疑 東京・多摩 配送会社元従業員逮捕』、『組長収監逃れ「院長指示で虚偽診断書」京都府立医大病院の担当医 病院を家宅捜索』(14日付、毎日夕刊)
☆『福島第一汚染水に苦闘 溶接型タンク、新設に追われ』『金銭授受いじめ認定 原発避難 横浜市教委、見解一転』『「いじめ受けた」福島で中2自殺』、『北朝鮮新型ミサイル ICBM(大陸間弾道ミサイル)に転用可能か 固体燃料化、探知も困難』、『「米、北方領土交渉に理解」 首相、駐留費問題は「解決」』、『ATM(現金自動預払機)還付金詐欺防げ 70歳以上振り込み 名古屋銀も制限へ』、『「担任不信」の対応不徹底 一宮中3自殺で学校側 担任「いじめ一度もない」』『生徒へ あなたの話分かる先生いる 尾木直樹教授がメッセージ』、『慶大にも天下り2件 10年と16年 文科省OBが仲介』『高山短大理事長が死去 昨年末、自宅で 後任に妻が就任』、『新オフィス活性化の根城 東三河の過疎地 廃旅館を改装利用期待 沿線の観光客増加 新東名豊田東―浜松いなさ開通1周年』(14日付、中日朝刊)
☆『竹に託す今年の運 =名古屋市中村区の神社「七所社(しちしょしゃ)に伝わる「きねこさ祭」の川祭りが13日、近くを流れる庄内川であった。川の中に立てた竹が折れた方角で一年の吉凶を占う神事で、今年は真南の「吉」と出た』、『着床前検査 今春研究開始 中心の慶大 不参加 日産婦(日本産科婦人科学会)』『〈解説〉 「命の選別」加速危惧【千葉紀和】』、『北朝鮮「新型ミサイル」 安保理、緊急会合』、『自民、特別法で一致「退位一代限り」党見解』、『三浦九段、復帰戦黒星「こんなものかもしれない」』、『ATM前回から3年以上 70歳以上 振り込み制限 名古屋銀 銀行では初』、『治安悪化3日目「戦闘」 PKO日報「死傷者は計150人」』、『乳児死亡元少女無罪「首絞めた証明できず」 東京地裁判決』、『組長収監逃れ診断書偽造 京都府立医大病院 近く強制捜査へ』(14日付、毎日朝刊)

二月十三日
 新聞休刊日のため残念ながら朝刊はない。大雪の鳥取市ではこの日、全ての小中高校が臨時休校に。

 愛知県一宮市立浅井中で3年男子生徒(14)が今月6日夜、「人生の全てを壊された」との担任あてメモを残し大阪市内のビルから飛び降り自殺した問題で上田隆司校長が記者会見し陳謝。担任によるいじめの有無については12日夜のPTA総会で「担任のいじめがあった」と発言したものの、会見では「分からない」と答えるなど説明が二転三転。文部科学省も担当室長を派遣して市教委から状況聞き取りをする事態に発展している。
 北朝鮮が12日に日本海に向けて発射した新型中距離弾道ミサイル「北極星2」につき韓国軍は潜水艦発射弾道ミサイルの技術を利用した高度な技術を要する新型ミサイルだった、との見解を示した。
        ★        ★

 このところ妻とともに準備しそろえておいた医療費など各種データと書類を手にふたりで市民文化会館へ。確定申告の受付が始まったためだが、会場を2人で訪れると人、人、人で「受け付けは午後2時以降になります」とのこと。で、館内で開かれていた市美術協会の作品展を見て回るなどして時間を費やしたが、見事な作品ぞろいには感嘆した。
 いずれにせよ、年に一度の申告を済ませ、ふたりともホッとしたのである。

【きょうの一文・ことば】
 「近木は僕の分身で、かつ狂言回し。チョウのように拘置所内を行き来することで、さまざまな囚人たちの姿が浮かび上がる仕掛けです」。
 「死刑囚の多くは泣いたと思ったら笑うといった興奮状態です。でも彼=39歳の死刑囚・楠本他家雄=だけは異常なまでに普通で、40歳で刑死するまで全く取り乱さなかった。ふと、小説にできるかもしれないと思ったのです」
 「世界で最も不思議なのは人間の行動です。ファンタジーに閉じ籠もるのはまだ早い」。時間の経過と共に変化してこそ人間。説得力ある変化をつむぐのが長編小説の使命でもあるのだろう。『宣告』はその金字塔である。
=13日付毎日夕刊「〈私の出発点〉加賀乙彦さん『宣告』 人間の条件深く問い」のなかで。鶴谷真記者の記事表現から抜粋 

【新聞テレビから】
☆『北朝鮮新型ミサイル発射 日米会談に合わせる? 500㌔飛行、日本海落下』『「断じて容認できず」日米首脳が共同発表』、『愛知県税収減り基金枯渇 新年度予算案 総額4年ぶり減』、『内田光子さん グラミー賞 共演アルバム、受賞2度目』、『「担任の指導不適切」一宮中3自殺で校長謝罪』『「事実なら遺憾」愛知県知事』『保護者「組織の責任は」学校への不信感あらわ』、『不遇時代 勝利の糧に アイスホッケー女子 次世代のため使命負い』、『雪解けの城下快走 犬山シティマラソン』(13日付、中日夕刊)
☆『▼寄稿 川村湊(文芸評論家) 三つの質問したかった 三浦朱門さん追悼文の代わりに ※作家、三浦朱門さんは3日、肺炎のため死去。91歳』、『大雪 交通混乱続く 鳥取と京都では死者』、『日米首脳 「容認できぬ」北朝鮮ミサイル発射』『改良ムスダンか 距離500㌔ 高度550㌔』『【日米首脳】箸休め会談/ビジネスのよう/親密さ歓迎 蜜月どう見る? 27ホール満喫』『メラニア夫人 外交デビュー』、『アイスホッケー女子 平昌一番乗り』『主将笑顔でけん引 平昌五輪出場決定アイスホッケー女子 全敗ソチ バネに結束』、『GDP(国内総生産)年1.0%増 4期連続プラス 個人消費は減少 10~12月』、『内田光子さんグラミー賞 ピアニスト 歌手と共演アルバム』、『A・ジャロウさん死去 米ジャズ歌手グラミー6度 76歳』、『■清水富美加さん引退し(宗教団体「幸福の科学」の)宗教活動へ』、『■又吉さんが第2作「劇場」発表へ』(13日付、毎日夕刊)

二月十二日
 日曜日。鳥取、舞鶴など西日本を中心に平年の3~5倍に達する記録的な積雪に。日本海に面したあの町この町が1㍍前後もの大雪に。どこもが冬景色を超え、雪国に一変している。

 北朝鮮では日米首脳会談さなかに両国の共同歩調と親密さに〈異〉を唱えるように戦略弾道ミサイル・ムスダン(北極星2号)が500㌔離れた日本海に向け発射され成功。米国内では首脳会談後の夕食会の席にこの報がもたらされ、トランプ大統領と安倍首相がそろって「北朝鮮のミサイル発射は断じて許されない。北朝鮮は国連憲章を遵守すべきだ」といった共同声明が出される場面まで見られた。
        ★        ★

 名古屋市覚王山の料亭「松楓閣」で私が所属する七種会(指導・家入三津恵師匠)の端唄・三味線・笛のおさらい会。私は横笛で〈さくら〉と座頭市の〈およしなさいよ〉をふいたが、出だしからつまづいてしまい、満足する出来ではなかった。いやはや最低であった。

♪おれたちゃナ、ご法度の裏街道を歩く渡世なんだぞ いわば天下の嫌われもんだ……笛をふくまえに冒頭のこの台詞を自分の声で、と少し欲張ってしまい色気を出した演出が、オーバーにいえば破滅への道、こける直接のきっかけとなった。暗記したはずの台詞が、どうにも思うように出てこず、躓き、そして見事に転んでしまったのである。いやはや情けなかった。
 やはり世の中、欲張ってはいけないことを身にしみて感じた。でも、うまくいえば最高のステージになったのに。みんなを驚かしてやりたかったのに。返す返すも残念ではある。おかげで、その後の横笛までが私に造反、思うようには音を出してはくれなかった。
 
 帰宅後。舞に「それできょうはうまく出来たの」とポツリと聞かれ、「いや駄目だったよ。出だしで失敗したので全て総崩れになってしまった。あ~あ」とは私の今さらどうにもならないため息だ。
 でもナントカおさらい会も終わったので、これからは執筆に専念できる。気を取り直して、また最初からやり直し、めげないで頑張ってわが道を歩んでいこう。
 夜。きょうのおさらい会の席で名取「三津晶」襲名の披露をされたその女性、ウメちゃん(梅村有沙さん)から「伊神さんの笛の演出素晴らしかったです」のメールが入り、励ましのことばとは知りつつホッとしたのである。

【きょうの一文・ことば】
 ♪ボウフラが人を刺すよな蚊になるまでは泥水のみのみ浮き沈み
 ♪明けの鐘ゴンと鳴るころ三日月形の櫛が落ちてる四畳半
=きょうあった七種会おさらい会の後に開かれた宴席の余興で来賓の口から出た都々逸。この2曲はいずれも私が大好きな都々逸。現役記者時代には社への通勤の行き帰りの道すがら、それこそ毎日のようにくちずさんだ都々逸である。
※社への道すがら歌った端唄では、ほかに〈縁かいな〉や〈雪の達磨〉〈鶴次郎心して〉〈潮来出島〉などがある。おさらい会のあとの宴席では例によってハモニカ演奏を、と言われ〈赤とんぼ〉〈ふるさと〉〈ゴンドラの唄〉を披露、中には一緒に歌ってくださる方までいたりして。こちらの方はまずまずの出来だった

【新聞テレビから】
☆『日米で新経済対話 両首脳同盟強化を確認 共同声明 尖閣に安保適用明記』『自動車対米投資を評価 トランプ氏「摩擦遠い過去」一致』、『中3男子飛び降り自殺 一宮の生徒 遺書に担任の不満 組み体操で骨折報告されず 父「学校に数回行き相談」』、『★中也賞に野崎有以さん=東京大大学院生。31歳。受賞作は「長崎まで」』、『豊田佐吉生誕150年名誉市民を授与 静岡・湖西市』、『谷口ジローさん死去 69歳漫画家「孤独のグルメ」』、『中部の花粉今年は多め 昨年比2~5倍予測』『多めの花粉 ガードは? ポリウレタンのマスク人気』(12日付、中日朝刊)
☆『大雪 新東名1000台足止め 西日本、列車立ち往生』、『日米経済対話を新設 両首脳「同盟強化」トランプ氏通商要求せず 共同声明 年内訪日固まる 日米首脳会談 「友好」前面に』『FTA(2国間の日米自由貿易協定)今後の焦点』『〈クローズアップ2017〉日米首脳会談 手応え予想以上 安保、日本に「満額」』『通商火種そのまま 投資、雇用を強調』『強硬姿勢を封印 巧妙「トランプ流」 与野党、歓迎と批判』『日米首脳、親密さ強調 別荘で夕食会』『夫人2人は庭園散策へ』『「緊密関係維持」示す ジェームズ・ジョフ氏 米カーネギー国際平和財団上級研究員(日米関係)』『米報道 日米同盟に焦点』、『鈴鹿のNPO(「災害ボランティアネットワーク鈴鹿」)熊本被災地へ1000体 ハマグリの殻使用 「シェルびな」で元気を』、『宮崎3人殺害 死刑囚、再審請求へ 遺族感情変化理由に「減刑を」』(12日付、毎日朝刊)

二月十一日
 建国記念の日。土曜日。祝日なので夕刊はこない。
 安倍首相が米ホワイトハウスでトランプ大統領と首脳会談。首相はこれに先だつ米国商業会議所主催の朝食会に出席。「日本から米国へ輸出する車より、はるかに多くの車が米国の工場で、米国人の手によって生産されている」と述べ、日本企業の米国経済への貢献をアピールした。会談後は共同記者会見と昼食会をはさんでトランプ氏の別荘があるフロリダ州パームビーチへそろって移動、11日はゴルフをしながらの会談が始まるという。
        ☆        ☆

 早朝。外界は一面雪化粧だったが。でも午前10時過ぎには地上に照りつける太陽の光で路上の雪は解けたので、愛岐大橋を渡って社交ダンスのレッスンへ。
 この日は他の仲間とともに先生から思いもかけないチョコとダンスの曲が入ったDVまでプレゼントされた。帰宅後、パソコンにセットしチャチャチャ、ルンバ、ワルツ、スローフォックス、タンゴと全曲を聴いてみたが、この心のこもったプレゼントをとても嬉しく思った。
 要はワルツであれ、タンゴ、ルンバであれ、社交ダンスを踊るに当たって何よりも〈音〉を取ることが大切。だから彼女はこんな贈り物をしてくれたのだと思う。感謝したい。

【きょうの一文・ことば】
 路上で踊る大道芸人・ギリヤーク尼崎と、それぞれの思いを胸に見守る観客=NHKEテレから
 20170211_235150
 20170211_235545

 生きてる限り、踊って踊って踊って死にたい。それ以外の死に方はしたくない。
=11日夜のNHKEテレ『〈ETV特集〉伝説の大道芸人』のなかで。老いと病と闘いながら路上大道芸を演じる伝説の大道芸人、86歳のギリヤーク尼崎は、こう語った

【新聞テレビから】
☆『自動車重要議題に 日米首脳が会談へ』『日本企業貢献 米財界に強調』『尖閣の防衛義務確認 日米外相、同盟強化で一致』、『〈スピードスケート女子〉小平(奈緒)が世界距離別V 女子500 平昌前哨戦で弾み 今は毎レース楽しみ』、『〈東日本大震災 忘れない3・11〉被災松 楽器で第2章 バソン完成、きょう披露 名古屋』、『大隅師弟 原点・岡崎で乾杯 本社主催居酒屋座談会』『大隅さん古巣に錦 基生研にノーベル賞メダルの複製寄贈』、『スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン 16日(木)~4月9日(日)名古屋城大天守閣(名古屋市中区)』、『NHK、小保方氏名誉毀損 STAP番組 BPO(放送倫理・番組向上機構)、最も重い勧告 小保方氏「影響は一生消えず」 NHK反論「人権侵害してない」』『「ニュース女子」BPO審議入り』、『南スーダン答弁に抗議 国会前でデモ』(11日付、中日朝刊)
☆『「一つの中国」維持 首脳電話協議 米大統領一転』『トランプ政権に打撃 控訴裁 入国禁止の停止支持』『「尖閣防衛」明記方針 日米首脳会談 安保を適用』『〈クローズアップ2017〉米、バランス重視 「一つの中国」維持 関係悪化を回避』『首脳会談前 日本警戒』『〈揺れる世界〉トランプ氏に司法の壁 入国禁止の停止支持 大統領令「正当化できない」「違憲確認」が焦点』『司法の役割果たした 前嶋和弘氏・上智大教授(米政治学)』『日本 通商手探り 避けたい2国間交渉』、『iPS(人工多能性幹細胞)で脊髄損傷治療 来年実施へ 慶大チーム臨床研究』、『タクシー業界 高齢化顕著 法人運転手65歳以上27% 10年前の5倍』『個人は52% 事故率も高く』(11日付、毎日朝刊)

二月十日
 米トランプ大統領が出した大統領令をめぐる訴訟――。西部サンフランシスコの連邦高裁は9日、全米でのイスラム国7カ国からの入国を一時禁止した大統領令の全米での差し止めを命じたワシントン州シアトルの連邦地裁決定を維持する決定を3人の裁判官全員一致の判断で出した。
 大統領令の前に「待った!」と立ちはだかる司法。これでこそ、アメリカ民主主義である。当然の判断に世界中がホッとしている。
        ★        ★

 鳥取で、広島で。兵庫、長崎、福岡と西日本各地が今季最強の寒波と暴風雪に襲われ、雪にすっぽり包まれた。鳥取砂丘が白一面と化し鹿児島の桜島までが雪化粧。70㌢以上の積雪となった広島では100台以上の車が立ち往生、兵庫では特急車内で乗客500人が3時間の足止めを食らった。あるめんで、あこがれにも似た〈雪の精〉なのに。ニンゲン社会に容赦なき自然の姿に人々が翻弄されている。
 この寒さのなか、私が住む江南市内では曼荼羅寺近く前飛保の民家で昼火事があり、強風にも煽られ、またたく間に住宅や倉庫計7棟に延焼する火災が発生。83歳の女性ひとりが不明になっている。ブンヤの世界では、よく〈殺し3年、火事8年〉といわれる。火事の取材はそれほど難しいとの例えだが、今回の火災は犯罪がらみではなく、どうやら火の不始末といった失火のようだ。

        ×        ×
 文芸評論家清水信さんの葬儀が三重県鈴鹿市内の鈴鹿中央斎奉閣であった。私は次のような弔電を伊神権太個人として毛筆の押し花電で打たせていただいた。
――清水信先生、ありがとうございました。先生の魂、そして同人誌その土俵は「永遠ナリ」です。おやすらかに
        ×        ×  

【きょうの一文・ことば】
 清水は「自由で独立した同人雑誌でこそ真実が書ける。守らねばならぬし積極的に発言せねばならぬ」とし、木全(円寿)も「同人雑誌は文壇の二軍ではない。それ自体が王国なのだ」と、それぞれ強い信念と誇りを持っていた。
=10日付中日夕刊『清水信さんをしのぶ――竹中忍 同人誌への愛貫く』の中で。同人誌「北斗」の4代目主宰者竹中忍さんは、亡き清水さんを思い、こうしのんだ
※今月7日に心筋梗塞で亡くなった文芸評論家清水信さん(享年96歳)は、木全円寿、井澤純、川島学とともに1949年(昭和24年)9月に月刊同人誌「北斗」の創刊にも携わっている。「北斗」は、この3月号で実に635号を数える

【新聞テレビから】
☆『冬型が強まり日本海側大雪』、『青鬼と豊作祈願 豊橋鬼祭』、『入国禁止差し止め維持 米高裁 政権の主張退ける トランプ氏、上訴方針』『米中「一つの中国」確認 トランプ・習氏 初電話会談』、『首相別荘滞在費、支払いは? 大統領「利益相反」の懸念』、『飛騨市の主婦・藤井さん短編映画応募 人生新章探し カンヌ夢物語』、『公園内 保育所可能に 改正案閣議決定 飲食店設置許可も延長』、『伊代さん早見さん 線路立ち入り疑い 京都府警が書類送検』、『元日本兵妻子と面会へ 両陛下、ベトナム訪問時』、『東アフリカ支え伝えた サバンナクラブ来月解散』、『えひめ丸事故16年 ホノルルで追悼式 後輩高校生が初参加』(10日付、中日夕刊)
☆『米控訴裁 入国禁止差し止め維持 3判事全員一致』『トランプ政権、上訴へ』『「法廷で会おう」トランプ氏投稿』『〈揺れる世界〉州側「完全な勝利」入国禁止差し止め維持 トランプ政権打撃 早期の公約実現暗礁』『大統領令擁護へ指揮 セッションズ氏 司法長官に就任』『米大統領発言で東証一時450円高 税制改革など』『日米首脳会談 自動車が重要議題 米高官「尖閣防衛明確に」』『成果文書の発表調整 首相、米に到着』『別荘滞在費トランプ氏負担 日米会談「首相への贈り物」』『メキシコ―米国境沿いにツリーハウス 大木が語る鉄壁の理不尽 日本の若手美術家集団』、『仕事も軽快 スニーカー出勤 健康づくり県庁率先 三重毎週水曜 導入15年 じわり浸透』『子育て支援「はぐみんデー」 打ち水「クールアースデー」』、『松本伊代さん、早見優さん書類送検 線路立ち入りで京都府警 ブログ掲載し「炎上」』、『がん死世界880万人 WHO「中・低所得国集中』『変異遺伝子で肝がん高リスク 名市大など特定 C型治療後も発症』(10日付、毎日夕刊)
☆『みぞれ何の男衆ら熱く 国府宮はだか祭』、『LNG(液化天然ガス)転売制限「不当」 公取委調査 日本側調達有利に』『電気・ガス代 値下げも』、『あす未明 日米首脳会談 レーガン時代再来か 厳しい要求に譲歩?』、『「信長読本」回収、刷り直しへ 誤表記でKADOKAWA』、『「家族代行」3900万円脱税容疑 知多の法人(一般社団法人「和みの会」)受領遺産申告せず』『「無縁社会」高齢者に需要 規制なく倫理観頼み』、『「大丈夫か」声掛けてくれる人なく悔しい パナソニック下請け過労死 男性の兄が心境』(10日付、中日朝刊)
☆『仏原発で爆発 放射性物質 漏れず』、『少年法18歳未満 諮問 懲役・禁錮一本化検討』、『日報問題統幕長謝罪 報告遅れ「戦闘」表現問題視せず』『対戦車ヘリ旋回・ビルに着弾…別日報にも「戦闘」表記』、『日米で経済協力推進 あす首脳会談 成果文書調整』、『裸男8000人厄落とし 愛知』、『元名大生 友人の中毒症状「興奮」 仙台でタリウム投与』、『信長さん 本の字変 ミス30カ所 KADOKAWA作り直し』、『尾鷲のブリ ベトナムへ』(10日付、毎日朝刊)

二月九日
 寒い。きょうも冬のさなかの風の強い1日である。
 島根、鳥取、鹿児島と西日本各地も雪と風に襲われ気象予報士が「ところによっては【災害級の大雪】になる恐れも」と緊迫した表情で語っている。奈良では人気者のカモシカたちが互いに寄り添い白い雪を全身に浴びて縮こまったまま。何かに耐えるように時の過ぎゆくのを待つ、その表情が痛ましい。
 愛知県稲沢市ではそんな寒さとみぞれ降るなか、裸男たちが激しくぶつかりあう恒例の国府宮のはだか祭が勇壮に行われ、境内は男たちの熱気で湯気が立ち込めた。
        ☆        ☆

 気分一新を、と震えながらコートを羽織って近くの床屋さんへ。
 昔はその土地土地の美容院でお世話になり、本社勤務になってからはずっと定年までテレビ塔横のメナード美容院に通ったものだが、今やこの街・江南市内の普通の床屋さんでサッサッサッ、といった感じで。これが手早くて値打ちで誠にいい。願わくば、若き日々の如く髪がふさふさだったらよいのに。こればかりは、どうしようもない。
 あぁ~。これとて、わがゆく道か。
 
【きょうの一文・ことば】
「日常生活が一瞬にして止まってしまった」「普通に生活していくはずだったのに。悲しいという言葉ではくくれない」
=9日付中日朝刊『埼玉の歩道トラック乗り上げ 母死亡 1歳児けが』『夫「日常が一瞬で止まってしまった」』の記事の中で。歩道に乗り上げたトラックが妻の荒井美季さん(38)と次男(1つ)をはね、美季さんが死亡。突然の悲劇に夫荒井健次さん(43)は、こう語った

【新聞テレビから】
☆『東海でも雪 白川村で積雪112㌢』、『寒さに負けるな 「わっしょい」国府宮はだか祭』、『「人種、宗教による選別繰り返すな」 大統領令と戦ったコレマツ氏の教訓 入国禁止受け長女が訴え』『トランプ氏に失望 裁判所攻撃 指名を受けた最高裁判事候補』、『防衛相に1カ月報告せず 南スーダン日報「黒塗り判断に時間」』、『河村市長が出馬へ 名古屋市長選「子を応援する街に」』、『愛知の3人「カフェ」設立 中学生がんを癒やす 同じ悩み相談する場を』、『左利きにもっと優しく 02月10日 レフトプロジェクト発足 専用グッズ開発 参加メーカー「需要探る」』、『山梨の強姦事件も関与か NHK記者 前任地 DNA型一致』『男児ポルノ教諭ら逮捕 強制わいせつ容疑 160人超が被害』(9日付、中日夕刊)
☆『東海の花粉昨年の2.4倍 近畿は2.9倍 今年は西高東低』、『イラン女児米到着 心臓手術と未来への旅券を』、『緑区×豊明「直虎」で観光PR 「我こそ桶狭間」の戦い』、『北米に「壁」孤立主義が横行 40年前の「予言」「壁 小松左京の短編 電子書籍化』『イバンカを買え ブランド不買を批判』、『米に閣僚級協議提案へ 通商・経済で枠組み 10日首脳会議』、『基幹労連民進より自民 昨春 組合員支持率 初めて逆転』、『稲田氏に報告1月末 防衛省 「日報」確認1カ月』、『奇跡のサッカーボール 宇宙へ チャレンジャー爆発 オニヅカ飛行士所有』(9日付、毎日夕刊)
☆『防衛相「戦闘」を言い換え 9条抵触避け「衝突」 南スーダンPKO』『〈解説〉歯止め形骸化懸念(政治部・新開浩)』、『平昌祭典あと1年』、『日米首脳会談へ首相きょう出発』、『河村氏3期目出馬意向 名古屋市長選 議会改革など意欲』、『信長読本誤記だらけ KADOKAWA「正誤表で対応」』『岐阜市が三重!? 笠松は愛知!?』『出版業界の現状露呈植田康夫・上智大名誉教授(出版論)の話』、『近江八幡殺人 夫の娘逮捕 14年の事件、容疑を否認』『近所付き合いほとんどなく 44歳容疑者』、『熊野灘のサンマ今季不漁 三重沖水揚げゼロ 高い水温 回避で減少?』(9日付、中日朝刊)
☆『対トランプ氏信頼重視 首相 別荘2泊、ゴルフ 10日首脳会談』『入国禁止令 政権側、口頭弁論で弱音 「控訴裁の説得自信ない」』、『金田法相の辞任要求 野党「共謀罪」審議影響必至』、『江戸城最強の守り 家康時代の最古級絵図発見 松江市』『姫路並み連立天守 熊本並み蛇行通路』、『懲役22年判決確定 三鷹ストーカー差し戻し審』、『「意に反し性的撮影73人 内閣府2575人調査 モデルに勧誘し』、『山梨の事件も関与か NHK記者 前任地、現場に遺留物』、『「恵比寿中学」松野さん急死 18歳アイドル』(9日付、毎日朝刊)

二月八日
 名古屋の河村たかし市長(68)が4月23日投開票の市長選に3期目をめざして出馬する意向で22日開会する2月定例市議会本会議で正式表明するという。韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪開幕まで、あすで1年。ソウルでは8日、冬季五輪までの残り時間を表示するカウントダウンの時計が市庁舎前広場に設置され、花火が上がると同時に作動するなか、歓声が上がった。
        ☆        ☆

 寒い日々が続く。通りを、町を行くだれもがこの世の中を懸命に生きている。みな、どこに向かっていこうとしているのか。一瞬先のことは誰とて分かりやしない。それでもニンゲンたちは、鳥たちが空を飛ぶと同じように〈あす〉に向かひて歩き続けていく。ある者は幸せに満たされ、またある者はどうにもならない悪に手を染めながら、である。

 ことし最初の「熱砂」同人に与えられたテーマエッセイのテーマは〈まわる〉。締め切りは今月末だが平子純さんからは既に原稿が届いた。大津の眞鍋京子さんからも電話をいただき、このテーマエッセイについて話し合う。彼女いわく「わたしネ、いがみさん。回転寿司について書こうかしら。そう思っていますが」と。楽しみにしています、と私。
 横笛を語るように、いやサンポーニャも語るようにふき、本を読み、執筆し高齢の愛猫シロちゃんの世話をし、寒さのなか、私は毎度の繰り返しを続ける。寒さにも負けず、風にも負けず、ただ黙って、だ。中ペン編集委員会の編集委員今泉佐知子さんから会誌への原稿(詩)の依頼状が、文芸同人誌「果樹園 第28號」(編集・発行人 今泉佐知子)とともに、わが家に封書で届く。
 日本ペンクラブ事務局から届いた二月例会案内の近況欄に「信長が天下とりの道を歩み始めたころ、彼には尾張の女・吉乃の存在があった。目下は、この物語『私はお類、吉乃と申します』を執筆中です」と書き込んで返信。

【きょうの一文・ことば】
「(障害者の芸術作品を紹介しながら)分類不能なアートに出合うとしんどくなることがある。だが、訳の分からないまま心の中に置いておくことに意味がある。見る側に何かを生じさせ、心の胃袋を大きくする」「人間は分類しようとして分類できないものを排除しようとする」「包容力。今、社会が一番必要としているかもしれない」「歌い手が医者になった、神様のいたずらみたいな訳の分からないもの」「そんな私を置いておいてくれた大学に感謝する」
=8日付中日夕刊『排除やめて包容を 白鷗大北山修さん最終講義』の記事のなかで。「戦争を知らない子供たち」「あの素晴しい愛をもう一度」など数々の名曲を作詞した音楽家で、精神科医である白鷗大の北山修副学長(70)が、3月末の定年退職を前に栃木県小山市の同大で行った公開最終講義【『名前のないアート』について】でこう語った
※記事によれば、北山さんは京都府立医科大時代にフォークグループ「ザ・フォーク・クルセダーズ」を結成。1967年発売の「帰って来たヨッパライ」が大ヒットし、朝鮮半島の分断を歌った「イムジン河」で注目された。音楽活動の一方、精神分析を専門に教壇に立ち、2010年に九州大から白鷗大へ移り、13年に副学長に就いた

【新聞テレビから】
☆『米入国禁止是非 週内に高裁判断』『サーフィン解禁オバマ氏満喫=大統領職から開放されたオバマ前大統領がカリブ海の英領バージン諸島の小島でカイトサーフィンを楽しんだ』『米教育長官薄氷の承認 50対50、副大統領 決済票で初』、『経営黒字2番目高水準 16年20兆円 原油安で貿易改善 首脳会談米の圧力必至』、『シャープ米に液晶工場 数千億円投資 年内にも着工』、『「八つ墓村」モデル津山事件 孤立きっかけ凶行鮮明 静岡の元警官遺族宅に資料』、『JOC会長ら 聴取 五輪招致疑惑 東京地検、仏要請で』、『ウィッツ不正賠償求め提訴 関連施設経営法人など』、『ニセ電話詐欺4人逮捕 愛知県警 孫装い360万円詐取容疑』、『5人刺殺 全面否認 神戸地裁初公判 被告「完全な冤罪」』、『ニホンアナグマ「マチ」 東山に「地下アイドル」公開初日に穴ごもり 顔見せたら休園騒動 地中を見せる工夫も』、『〈大波小波 〉ハリウッド版「沈黙」への疑問(伊作)』(8日付、中日夕刊)
☆『米控訴裁「週内に判断」 入国禁止 政権・州が主張展開』『経営黒字20兆円25%増 16年 9年ぶり高水準 対米輸出火種の恐れ』、『米、対日赤字7.7兆円 16年貿易統計 7割が自動車』、『ネパール復興ジャズで応援 京都のピアニスト コンサート、若者と交流』、『留学生不明 容疑者に出頭命令 チリ最高裁 仏当局の要請説明』、『ウィッツに7億円賠償請求 大阪地裁初弁論 サポート校6法人』、『米大統領夫人が170億円賠償請求 英紙に「商機失った」』、『JOC会長ら任意聴取 五輪招致疑惑 仏要請で 東京地検』、『バッハ自筆譜 260年ぶり 故郷に』『〈特集ワイド〉「東京タラレバ娘」が…アラサー女性に刺さる理由』『仕事、恋愛、結婚…選択肢多いから迷う 駄目な生き方叱ってほしい? 「時間は巻き戻せない」』、『〈チェック バレンタインに乱入〉甘いカップ麺!? さすがにそれは…』(8日付、毎日夕刊)
☆『清水信氏死去 96歳 同人誌の文芸評論家』『〈評伝〉本流でない「雑」文学に光(紙山直泰)』、『ジュバ衝突「戦闘」と明記 日報「廃棄」一転黒塗り開示 南スーダンPKO(国連平和維持活動)政府見解と相違』『現場の声国会に届かず 南スーダン日報 PKO停止の可能性言及 日報は半年以上保管』、『愛知県が成人発達障害病床 自治体で初』、『文科前次官「脱法目的」衆院予算委 天下りにOB利用』『月2日勤務で年1000万円 文科省OB調整役 天下り先』、『商議所支援で 一転存続 蒲郡市→アワビ養殖 危機カイ避
←三谷水産高』、『石原元知事を 参考人招致 都議会特別委 豊洲問題、出席は任意』、『〈あす国府宮はだか祭〉命に感謝 裸男復活 稲沢の69歳がん克服し10年ぶり』『元中日・大島さん がん告白 大腸手術、抗がん剤治療』、『〈元名大生の闇〉タリウム症状観察、記述 少年・凶悪事件評価も』(8日付、中日朝刊)
☆『米空軍、研究者に8億円 日本の延べ128人 10~15年度 軍事応用の恐れ 軍備増強に加担するな・山崎正勝東京工業大名誉教授(科学史)の話』、『次官就任前から認識 天下りあっせん システム構築も』、『PKO日報に「戦闘」 南スーダン 政府表現と隔たり』、『切り札「ゴルフ外交」 フロリダで米大統領と安倍首相 親密さ演出に野党から懸念』、『石原元知事ら参考人招致 豊洲問題 都議会特別委が決定』『三重の高校生=県立四日市農芸高校=考案サンド ファミマで発売 地元のおいしさ「ぎゅっ」』(8日付、毎日朝刊)

二月七日
 私のデスク傍らにいつも掲げられている清水信さん手書きの色紙
 20170208_093646

 中日新聞朝刊(8日付)によれば、あの〝しんさん〟、文芸評論家の清水信さん(中日文化賞受賞者)が7日、鈴鹿市内の病院で心筋梗塞のため亡くなった。享年96歳。あゝ、無常とはこのことか。なんたることだ。
 この地方に住む文学同人誌仲間の誰もが、〝しんさん〟〝信さん〟と呼び親しみ、彼を慕い励まされ、生きてきた。【同人誌とその土俵】に関わる人たちを限りなく愛し続けた希有の巨星、そのお方が、である。あの笑顔を再び見ることは、もはや出来ない。

 清水信さんは、もう帰らない。さようなら。おやすらかに ―合掌
        ★        ★

 フィギュア女子のエース宮原知子(関大)が左股関節の疲労骨折で全治4週間との診断。このため今月の4大陸選手権(韓国・紅陵)と札幌の冬季アジア選手権を欠場する。宮原のこんごには私自身とても期待していただけに、残念無念なことだ。このうえは1日も早く元のからだになって、またあのシャープな演技を私たちに見せてほしい。
 対局中に将棋ソフトを用いた、として不正を疑われその後無実が証明された三浦弘行九段(42)が復帰を前に東京の将棋会館で記者団の取材に応じた。「将棋の世界では誤解は解けたが、一般の人々にも冤罪だったと知ってほしい」と三浦さん。

【きょうの一文・ことば】
 歌うようにかたり、語るようにうたう。笛は語るようにふくといい。
=名古屋大須の師匠宅で。横笛レッスンのさなか、師匠から学んだひとこと

【新聞テレビから】
☆『前次官組織関与認める 文科省天下り衆院で集中審議』『「万死に値」「人助けだと」文科省天下り OBら謝罪、釈明』、『インフル受験生に追試を 公立高入試 文科省が救済要請』『愛知は 今春取りやめ』、『ホンダEV(電気自動車)で協業 日立子会社と新会社も』、『「戦闘巻き込まれに注意」PKO日報 部隊危険認識』、『日本での学び楽しく後押し ブラジル人気漫画の連絡スタンプ完成』、『〈大波小波〉ディストピア文学の土壌(トランプ)』、『黒板◆連続講座「忍者を探る」』、『「共謀罪」文書 法相が撤回 「不適切」作成指示認め謝罪』、『ビル駐輪場で立ち小便有罪 「街路に該当」大阪高裁逆転判決』(7日付、中日夕刊)
☆『米入国禁止 州・政権 控訴裁に意見書 あす午前、口頭弁論』、『文科省人事課主導認める 天下りあっせん文書経緯説明 衆院予算委』、『辺野古ブロック投下 工事本格化』、『鴻海(ホンハイ)も出資名乗り 東芝半導体 10社近く提案』、『尖閣防衛米に義務 国務長官 岸田外相と初協議』、『難民の救命胴衣アートに 「苦難の象徴」反響 スペインの高校生制作』、『ペイトリオッツ 愛国者ゆえ表敬しない スーパーボール覇者 ベネット選手』、『群馬の名産・名所ネタご当地漫画 「秘境グンマ」実写化 焼きまんじゅう県外人に毒 上毛かるた読めないよそ者』、『■Topics文芸新資料 菊池寛の原稿発見 東京日日新聞「女性禍福問答」の回答』(7日付、毎日夕刊)
☆『福島事故来月で6年 廃炉の道筋 見通せず』『〈福島第一原発 報道陣に公開〉高線量 変わらぬ恐怖 原子炉建屋周辺 除染 手付かず』、『あっせんOBを支援 歴代次官認識 天下り文科省主導濃厚』、『トヨタとスズキ提携覚書自動運転など具体策協議へ』、『炎、竜のごとく 新宮「お燈まつり」』(7日付、中日朝刊)
☆『文科省天下り 人事課・OBが体制構築 歴代次官あっせん認識』『文科省職員が国立大出向 83校に241人 癒着指摘も』、『辺野古ブロック投下へ 防衛省 沖縄県は中止要請』、『ガガ、「米国の混乱」歌う スーパーボウル』『通商ルール「日米で」 広域FTA(自由貿易協定)ひな型 首相提案へ』、『国内最長飼育のオタリア死ぬ 鳥羽水族館「パンチ」31年6カ月13日記録』、『小池新党 64人超擁立 都議選 単独過半数狙い検討』『都議会自民重鎮 内田氏=内田茂氏(77歳)=、引退へ』、『NHK記者を逮捕 女性宅侵入、強姦致傷容疑 山形』(7日付、毎日朝刊)

二月六日
 「判事がわれわれの国を危険な状態に陥れようとしている。何か起きたら、判事のせいだ」とは、難民やイスラム圏7カ国からの入国を制限した大統領令の執行停止を命じられ、さらに連邦高裁でも命令の即時取り消しを認められなかったことに関してのトランプ氏の反論、発言である。
 でもね。こうした司法の判断を見る限り、アメリカ民主主義はまだまだ健在に機能しているな、と思う。こんごの推移を見守りたい。

 日本将棋連盟が辞任した谷川浩司会長の後任に元名人の佐藤康光九段を選出。男子ゴルフの松山英樹(24)が5日、米アリゾナ州で行われたフェニックス・オープンを制し日本勢で米ツアーの単独最多優勝となる通算4勝目をあげた。日ごろの努力、精進があってこそに違いないが、日本ゴルフ界の若き誇り、たいしたものだ。
        ☆        ☆

 きょうは月曜日。舞のお店は休みで、いつもなら買い物などその分あれこれ予定があるはずだが映画『【字幕】沈黙―サイレンス―』をどうしても見たい、というので名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマへ一緒に。
 見終えて。世界の映画人たちに最も尊敬され、アカデミー賞にも輝く巨匠、マーティン・スコセッシ監督の存在の偉大さ、そして〈神と人間〉という根源的なテーマに迫った故・遠藤周作の小説「沈黙」への思いを新たにしたのである。スコセッシ監督は人間としてのイエス・キリストを新解釈で描いた問題作「最後の誘惑」を発表した1988年に、この原作と運命的に出会い、その後28年の時を経て、とうとう完全映画化を果たした。
 その底知れない情熱とエネルギーを思うとき私は脱帽せざるをえない。ロドリゴ、ガルベ、フェレイラ神父らの葛藤する姿も迫真の演技だったが、私はなかでも踏み絵を與える井上筑後守役のイッセー尾形の味わいある名演に引き込まれた。「今まで見たどんな映画よりも重かった」とは舞の感想。帰りにはイタリアン喫茶で、紅茶をのみながら感想を語り合ったがつくづく見てよかったと思っている。
 帰り。ミッドランドのゴージャスな展示ロビーで見たものは。820余万円のレクサスだった。なんと贅沢な、と内心思いつつ横目で見て通りながら「(そんな力もないのに)そのうち、こいつを買っておまえを乗せてやるからな。元気でいなきゃ。待ってろよ」と私。

【きょうの一文・ことば】
 神はこたえもしない。あなたはいないのか。主よ あなたはなぜ黙ったままなのですか
=映画【沈黙―サイレンス―】の1場面
※1640年、江戸時代初期。日本で布教活動していたイエズス会の高名な宣教師フェレイラが捕らえられ厳しいキリシタン弾圧に屈して棄教(信仰を捨てること)したという手紙がヴァリニャーノ神父の元に届けられる。信じられない弟子のセバスチャン・ロドリゴ神父とフランシス・ガルペ神父はそれを確かめるため、棄教した日本人キチジロウの手引で、マカオから長崎へ潜入を図る。
 日本にたどりついた彼らは、弾圧を逃れた〈かくれキリシタン〉と呼ばれる日本人、モキチやイチゾウらと出会う。ロドリゴとガルペは潜伏しながら布教活動を行うが、幕府の取り締まりによりモキチらはロドリゴらを匿い最後まで信仰を捨てなかったために処刑されてしまう。しかし、キチジローはあっさりと踏み絵を踏み、裏切って逃げてしまう。……

【新聞テレビから】
☆『〈男子ゴルフフェニックス・オープン〉松山 米4勝目 日本勢最多』、『入国禁止差し止めトランプ氏が非難 「何か起きたら判事のせい」』『大統領令に不安、怒り イラク支援に暗雲 名古屋のNPO「日本は米の協力者」懸念』、『経団連副会長にトヨタの早川氏』、『三重県職員給与を削減 財源不足解消へ31億円捻出』、『辺野古海上工事に着手 政府、5月にも護岸造成』、『歴代文科次官天下り認識 あっせん体制 13年ごろに構築』、『星になっても輝いて 44歳で死去JAXA(宇宙航空研究開発機構)研究者=故・飯島祐一助教= 功績たたえ小惑星の名前=「Iijimayuichi」=に』(6日付、中日夕刊)
☆『辺野古海上工事に着手 防衛省 沖縄、抵抗の構え』『官房長官「安全に配慮」』、『入国審査厳格化を指示 トランプ氏 裁判所に対抗』、『「お前のいつくしみはどこにあるのか」「反ローマ法王」 異例ポスター=フランシスコ・ローマ法王を批判する異例の街頭ポスターがバチカンに近いローマ中心部で一斉に出現した』、『過激派400人拘束 トルコ警察 IS関連文書押収』、『パキスタンとアフガン雪崩 計100人死亡』、『原発被災者の「無念」 紙芝居で東電社員に 福島・浪江の住民団体 上演』『スマホかざすと被爆前の姿 広島市来年度アプリ提供へ』、『奥飛騨ウオッカ 注文殺到 日露首脳会談 夕食会に提供 製造半世紀細々と 亡き父に吉報』(6日付、毎日夕刊)
☆『入国禁止差し止め継続 米政府の上訴 高裁却下』、『文科省102人 教育機関天下り 退職90日以内、「翌日も41人』、『〈核心〉原発避難者苦渋の移住 「帰りたいけど先が見えない」 住宅取得1万件に迫る 指示解除も帰還進まず』、『小池氏支援の現職 5選 千代田区長選 「対自民」前面に圧勝 〈解説〉7月都議選へ弾み (東京社会部・北爪三記)』、『「レッドタートル」で本領 ジブリ作品にアニー賞』(6日付、中日朝刊)
☆『〈別大毎日マラソン〉34歳中本 初制覇 =2012年ロンドン五輪6位の中本健太郎(安川電機)がデレジェ・デベレ(エチオピア)とのマッチレースを制し2時間9分32秒で初優勝した』『世界選手権に名乗り デベレ振り切る』、『札幌雪祭りきょう開幕』、『〈現場報告 トランプと世界〉壁できても掘る メキシコ不法入国案内人』『夢抱き トンネルへ 貧困にあえぎ危険顧みず』『大統領令「メキシコ侮辱」』、『入国禁止即時復活認めず 控訴審 米政府上訴に』、『小池氏支援現職勝利 千代田区長選 自民推薦に大差』、『「日本死ね!」 今年もうねり 怒りSNSで共有 保育園落選ラッシュ』、『アパ問題に抗議デモ 東京 在日中国人ら100人』(6日付、毎日朝刊)

二月五日
 米国務省と国土安全保障省が4日、難民とイスラム圏7カ国からの入国を制限したトランプ大統領令の執行に「待った」をかけ、適正ビザ(査証)を手にした難民や渡航者の入国が再開された。ワシントン州シアトルの連邦地裁が大統領令に一時停止を命じたためで、突然の大統領令で足止めを食らっていた世界の多くの人々の間に安堵の輪が広がった。
 これに対してトランプ政権は決定を不服として命令の即時取り消しを求めて連邦地裁に上訴したというが、さてどうなるか。いずれにせよ、地裁が強引な大統領令にノーを突きつけたことでアメリカの良心が示されたといっていいだろう。トランプ大統領が「無実の多くの人々の日常生活を混乱に陥れた点では私がやり過ぎだった。」と反省表明でもすれば、少しは世界の喝采を浴びるのに。
 人間だれしも良し、と思ってしたことが、逆に相手を傷つけることは往々にしてある。「行き過ぎた」と感じたらすなおに反省し矛を収めることも大切ではないか。

 小池百合子都知事と自民都連が対決する構図となり都知事×都連の代理戦争だとされた東京都千代田区長選が5日投開票され小池都知事の支援を受けた無所属現職の石川雅己氏(75)が、無所属で外資系証券会社員の与謝野信氏(41)=自民推薦=と無所属で人材開発コンサルタント会社の元社員五十嵐朝青氏(41)の新人2氏を大差で破って5選を果たした。
        ☆        ☆

 日曜日。パソコンも治り、落ち着いた日に。遠藤周作の小説を読み、横笛をふき、執筆を進める。

【きょうの一文・ことば】
 だが、日本に二年滞在したザビエルは「日本人はわれわれによく似ている国民である。同程度の文化を有する」「自分にとってポルトガル人よりも親しい民族は日本人だ」とまで手紙に書いていた。禁教令で、六千人もが殉教したとされるが、そんな例は他に聞いたことがない。今も、少数ながら当時の隠れキリシタンの流れをくむ信者がいる。これは、日本人を理解した外国人や、キリスト教を理解した日本人がいたことの証明といえる。
/今や日本文学は世界中で読まれ、「沈黙」を撮ったマーティン・スコセッシ監督も私の本で日本について学んだという。日本や日本人は特殊でも異質でもなく、国際的に理解されている。/映画「沈黙」は残酷なシーンが、私の趣味には合わなかったが、その制作に関わったバン・ゲッセルと久しぶりに話がしたくなった。
=5日付中日朝刊企画記事『〈ドナルド・キーンの東京下町日記〉映画「沈黙」 宣教師の苦悩 自らの使命に重ね』の中で。ドナルド・キーンさん(日本文学研究者)のことばの1部
※記事によれば、『日本でキリスト教信者は一時、30万人にも増えたが、中にはポルトガルとの交易を考えての表面的な信者たちもいた。江戸幕府が禁じると、棄教が相次ぎ、キリスト教は下火になった。』という

【新聞テレビから】
☆『〈サンデー版大図解〉山・鉾・屋台行事=日本に根付く祭礼行事を紹介』、『期間限定の輝き 東京・ダイヤモンド富士』、『名大平和憲章30周年「軍事研究しない」強調』『学問戦争に屈せず 名大・平和憲章「今こそ理念を」』、『日本 南シナ海の関与強化 日米防衛相 対中、対北で連携』『米政権即時抗告の方針 入国禁止大統領令初差し止め』、『「反対決意強くなった」翁長氏 日米、辺野古推進一致で』、『三浦朱門さん死去 91歳 作家元文化庁長官』『中部大女子短大で学長』、『〈ドナルド・キーンの東京下町日記〉映画「沈黙」宣教師の苦悩 自らの使命に重ね』、『19歳辺野古ノー諦めない 毎週末 家族とともに12年』、『こども棋士プロと対局 本社で将棋塾』、『栃木火災死者5人に 4世代家族、台所が火元か 小4女児「誰とも仲良し」』(5日付、中日朝刊)
☆『米国便搭乗再開 連邦地裁「入国禁止」差し止め 政権、即時抗告へ』、『駐留費負担増求めず 米国防長官「日本の分担 手本」防衛相会談』、『三浦朱門さん死去 「第三の新人、元文化庁長官91歳』、『(東電福島第1原発事故による)汚染土再利用迷走 濃度上限は8000ベクレル 実験上限は3000ベクレル「実験の意味ない」専門家』、『希少イルカ(コガシラネズミイルカ、通称バキータ)30頭に メキシコ 漁網被害で絶滅危機』、『東本願寺 信者数2.5倍に 計算法変え792万人 最多の「西」と並ぶ』、『女性への感謝花束で形に バレンタインイベント 名古屋』、『佐賀の養鶏場で鳥インフル検出』(5日付、毎日朝刊)

二月四日
 パンク寸前のパソコン事件の推移を気遣う愛猫シロと、消滅も同然、ただ青い円がむなしく回りつづけるだけのパソコン画面(いずれも3日深夜。自宅にて)
 20170204_152303
 20170203_161136
 
 立春。春立つ日である。
 戦争目的の教育や軍事研究はしない、と明記された名古屋大学の「平和憲章」が1987年2月5日に制定されてから丸30年。この日、平和憲章30周年記念シンポジウムが、名大であった。

 3日、元文化庁長官でもあった作家三浦朱門さんが東京都内の病院で肺炎のため、亡くなった。91歳だった。葬儀・告別式は近親者で営まれたという。喪主は、妻で作家の曽野綾子さん。親交があった作家の加賀乙彦さんは「私が遠藤周作さんの影響を受け58歳でカトリック教会で洗礼を受けたとき喜んでくださったのが三浦さん。遠藤さんを通じて出会い、同じ信仰を持つ者として親しみを感じていた」と語った。
 稲田朋美防衛相とマティス米国防長官の初の日米防衛相会談が4日防衛省で行われ、「日米同盟の抑止力と対処力を高めることが必要だ」との認識で一致。稲田氏は引き続いてあった記者会見で「日本は防衛力を質も量も強化し、自ら果たす役割の拡大を図っていく」と述べた。マティス氏はこの日、トランプ大統領が選挙中に突きつけた在日米軍の駐留経費負担割合見直し問題に関連、適切だとの認識を示した。
 米西部ワシントン州シアトルの連邦地裁が難民やイスラム圏7カ国の市民の入国を禁止する大統領令の一時差し止めを認める命令を出した。「大統領令は合法で適切だ」としてホワイトハウスは即時抗告をする方針だというが、即時抗告はすべきでないと思う。
        ☆        ☆

 パソコンの不具合にそれこそ翻弄され続け「(直しているから)いいよ、と言うまではいっさいパソコンに手をふれないで。触れてはいけない」と言われているので、いつもなら決まって行う朝のパソコンチェックをしないまま後ろ髪をひかれる思いで木曽川の濃尾大橋を渡って各務原へ。社交ダンスのレッスンのためだが、1人だけだいぶ遅れての参加となった。
 それでもタンゴとチャチャチャの厳しい教えをたまわり午後、帰宅。息子が「パソコン触っていいよ。たぶん大丈夫だから」の言葉に従い、キーを打ち始めるとアラッ、不思議。そこには生き返ったようなパソコンがあった。私はこのとき心底おもった。「息子の手は〈魔法の手〉ではないか。大変な能力の持ち主だな」と。それに、これまで画面いっぱいに乱雑に広がっていた各種フォルダーの画面表示(これは私のせい)も、全てシンプルにまとめられており、それこそ神から与えられたパソコンそのものの気がしたのである。
 おかげで亡くなる直前に私が撮った愛猫こすも・ここのけなげな姿の動画も生き残った。これも息子のおかげである。ありがとう!

――というわけで、このところは受信メールのチェックひとつ出来ずじまいで、中部ペンクラブで何かとお世話になっている、ある文芸同人誌の女性リーダーからの入退院連絡はじめ、かつてのドラファンクラブ同僚から届いた誕生日のお知らせ(気がついていたら、必ず「おめでとう」と打ち返したのに)など全て失礼する結果となった。
 そればかりか、急を要しない電話は後日にするなど非礼の数々をこの紙面を通じてお詫びさせていただく。

【きょうの一文・ことば】
♪きっとあなたも忘れていない会えたらいいなと思う人  陽子/♪あの人来るかも同窓会のも一つ重ねるネックレス  香詩/♪何を思って女房を抱っこしたのかあれから痛い腰  波游/女なんぞへ寄り道しない道草肴に飲んでます  俊亮/会った瞬間結婚すると思った人です主人です  小田島陽子
=平成29年2月1日・発行の「都々逸ペンクラブ」(発行人・吉住義之助、発行所・しぐれ吟社)の新春第721集から

【新聞テレビから】
☆『香り立つ春』、『稲田氏 防衛力強化を明言 防衛相会談 駐留費米が評価』『入国禁止差し止め命令 連邦地裁、全米で効力』『ビザ6万人取り消し』、『店舗兼住宅全焼、4遺体 栃木 家族5人連絡取れず』、『名古屋で01年 経営者殺害容疑 ブラジルで2人逮捕』『一橋大生射殺で男逮捕 コロンビア 19歳容疑者 短銃押収』『チリ最高裁 拘束認めず 仏・留学生不明 男の関与「情報不足」』(4日付、中日夕刊)
☆『自衛隊と米軍連携強化 防衛相会談 対北朝鮮で一致』 駐留経費増応じぬ構え』『米入国禁止差し止め 大統領令に連邦地裁命令』『ビザ取り消し6万人』、『星の名は 「キミヤユイ」 小惑星に命名=国際天文学連合小惑星センター(米)が宇宙飛行士の油井亀美也さん(47)の名前を小惑星につけた、と発表』、『本能寺の変 仏教界喝采 信長は「清盛の再来」 豊橋曹洞宗の寺で古文書発見』、『インフル警報レベル 患者数 昨年ピーク並み 愛知、全国で3番目』、『厚相・蔵相歴任 林義郎さん死去 89歳』、『〈東海百景〉寒風のめぐみ 岐阜の玉みそ』(4日付、毎日夕刊)
☆『昇進あやかる福よ、来い 千葉・成田山 稀勢の里が豆まき』、『国宝5城 落書き深手 修復二の足「歴史的価値落ちる」』、『尖閣に 安保適用確認 首相、米国防長官と会談』『辺野古が唯一■駐留費先送り』、『愛知県備蓄5万食買い増し 熊本地震受け再計算 17年度から 市町村の不足補う』、『官民で日米貿易摩擦回避 首相とトヨタ社長一致』、『定光寺08年にも違法開発 国定公園内、県から指導』、『岡野俊一郎氏 死去 85歳元日本サッカー協会長』(4日付、中日朝刊)
☆『〈東海百景〉福と春呼ぶ(狐の)お嫁入り』、『読書感想文コンクール 皇太子さま、受賞者祝う』、『大谷WBC(ワールド・ベースボール・クラシック) 不参加 右足首の故障で』『尖閣に日米安保適用 首相と会談 マティス氏明言 辺野古移設推進』『首相、トヨタ社長会談 トランプ氏対策を協議』『長期金利乱高下 日銀後手「指し値オペ」』、『刃物の男が兵士襲撃 パリ・ルーブル付近 撃たれけが』、『IS入り全面仲介か バングラ人元立命大准教授』、『「普通の家で使われないか」汚染土再利用会合議事録 規制庁の懸念 非掲載』『■福島1号機の核燃料調査ロボ公開』(4日付、毎日朝刊)

二月三日
 節分。千葉県成田市の成田山新勝寺で節分会があり、新横綱稀勢の里関や横綱白鵬関、歌舞伎俳優市川海老蔵さんらが五穀豊穣や東日本大震災からの復興を願って豆まきをした。これより先、2日には名古屋市中区の料亭「河文」で鬼を追い払う「節分お化髪(ばけ)祭り」も。江戸時代から京都祗園などの花街で続き、節分に厄除けのため仮装する風習があったことにちなんでの催しで、名古屋の芸舞妓でつくる名妓連が4年前に名古屋で復活させたという。

 マティス米国防長官がトランプ政権の閣僚として初来日。安倍晋三首相と首相官邸での会談に臨んだ。このなかでマティス長官は、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第五条を、沖縄県の尖閣諸島に適用することを確認、両氏とも米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古沖での新基地建設を進める方針で一致した。
        ☆        ☆

 このところつづいた「熱砂」編集作業を伴った作品群の異常なほどの過重アップがたたったせいか。愛用のパソコンがパンク寸前のヒートアップ状態に。本日付の【生きてゆく人間花たち】を公開するための編集作業を進めようと「熱砂」管理画面に何度アクセスしても、「開始しています」の画面表示は出るものの、ただ円形表示がグルグルといつまでも、むなしく回るばかりで目的の管理画面は一向に出ないままの状態が続いた。
 これでは埒が明かない。デ、そのつど画面の強制収容を繰り返すうち、こんどは全ての画面のアイテムのどれをクリックしても機能しない大変な事態となった。
「こりゃあ、大変だ。どうしよう」
 で、パソコン購入時の保証書を手に名古屋の購入元に電話しても、結局、担当者に直接電話に出てもらい補修の説明をしてもらうことは無理だと判断。最後は「パソコンをお持ちいただければ対応できますが、電話による故障修理の説明はしていない」と知り、こうなったら、最後の頼りとしてシステムエンジニアでもある息子の帰りを待つほかない、と自らに言い聞かせた。

――というわけで、夜遅く帰宅した息子に、きょうのパソコン故障破壊事件につきカクカクシカジカだと説明する羽目に。事情を黙って静かに聞いていた息子はそのままパソコンキーをたたきはじめ「こりゃあ、壊れてるよ。もう古いのだから。買い換えなきゃあ。替えたほうがいいよ」とぶつぶつ言いながらも、キィーやら突如現れ出た画面などをみやるうち、ハタと何かを思い当たったのか。「お父さん、こんやはパソコンに手をふれないでおいて。なぶらんとね。直してみるから」とのお達しに帰結したのである。
 とにもかくにも、私は私で機会音痴どころかナニガナニヤラ訳がわからないまま「うん、いいよっ」と答えるほかない最悪の日となったのである。(そして、このパソコンは翌二月四日の午後、外出先から戻った私に息子から復元成功の吉報としてもたらされたのである。それにしても、あんなにクチャクチャになってしまい私をして修復不可能と思わせていた、あの【急死パソコン】を直してしまう、とは。息子も見上げたものである)

 でも、よくよく考えれば昔はパソコンも携帯電話も、スマホだってなくても生きていられたはず。そういえば、昭和40年代後半に仕事でポケベル(ポケットベル)を持たされた時の、あのお荷物感は今から思えば懐かしい時代でもあった。パソコンなどなくったって。今の時代でも生きてはいけるのだが。社会そのものがパソコン社会に変容してしまった、そんないまとなっては、これを受け入れざるを得ないのも現実の世である。

【きょうの一文・ことば】
「これからも芸者ならではの表現を大切にしながらお客さまと一緒に楽しんでいただける舞台を大切に増やしたい」
=3日付毎日朝刊『〈東海百景〉お座敷で鬼は外』の記事のなかで。芸妓・ひこ乃さん(25歳)

【新聞テレビから】
☆『金色豆まき福は内 栄・成田山万福院』、『北朝鮮 帰国 自責の写真 新潟の男性出版 事業の記録1000枚超』、『NAFTA(北米自由貿易協定)5月にも再交渉 トランプ氏 ロス氏を担当に』『米、イラン追加制裁へ ミサイル実験に報復』『シュワちゃん=シュワルツェネッガー前カリフォルニア州知事=「仕事代わろう」 酷評トランプ氏に反撃』『中部企業、戦略転換も車部品メーカー メキシコに多数』『核防衛維持を確認 対北で連携 米韓国防相が会談』、『高齢者や子育て支援 閣議決定 空き家を賃貸に 17万5000戸目標』、『アリの子育て不眠不休 東大研究 未熟期 生存率高める?』、『米大で「辺野古阻止」翁長知事 新政権に期待感』、『高山の繁華街で飲食店5棟焼く』(3日付、中日夕刊)
☆『「福」をキャッチ 大須観音』、『死亡に責任負わず/講習費天引き/最長16時間勤務 比介護職員に悪質契約 施設側 謝罪し和解 大阪地裁』『100万人超え 待遇改善遅れ』、『米、イラン追加制裁へ 25団体との取引禁止 ミサイル実験』『NAFTA5月再交渉 トランプ大統領意欲』『対北朝鮮抑止確認 米韓国防相が会談』『安倍首相と午後に会談』『対露取引禁止米が一部解除 例外措置強調』『〈揺れる世界 トランプ・ショック〉米軍メキシコ派遣示唆「薬物取り締まり不十分」』、『長期金利急上昇 一時0.150% 1年ぶり高水準』、『親しい人たちと何度も訪れた温泉 「聖地」の山で清志郎ライブ 「感謝の日」新城市で初開催 山崎まさよしさん間寛平さんら出演』(3日付、毎日夕刊)
☆『福島 格納容器内530シーベルト 2号機で推定 数十秒で死亡 原子炉 直下足場に穴』、『還付金詐欺 被害額2.8倍 昨年 中部6県 6億3000万円超』、『ホテル隣に18年開業 レゴランドが体験型水族館』(3日付中日朝刊)
☆『軍民両用研究を推進 政府、月内に検討会 総合科技会議』『〈解説〉科学政策変質の恐れ【千葉紀和】』、『「尖閣に日米安保」確認へ 国防長官きょう来日 首相と会談』『THAAD(地上配備型迎撃システム)配備 韓国首相と一致 米国防長官』、『春之輔改め 四代目春団治 「継がなあかん名跡」 亡き師の思い胸に』、『タリウム公判 虚偽メールで呼び出し 検察側 元名大生の計画性強調』、『GPS(全地球測位システム)捜査「令状も適切な方法」 警察庁「違法」判例に対応』『事後告知 議論の余地』、『聴取後に死亡賠償命令 愛知県・瀬戸市に 注意義務違反認め 静岡地裁判決』(3日付、毎日朝刊)

二月二日
 東電が福島第一原発2号機の原子炉格納容器の内部調査で撮影した画像を解析。この結果、内部の空間放射線量が第一原発事故での推定最大値の毎時530シーベルトで、原子炉直下の作業用足場にも1㍍四方の穴が空いていた、ことも分かった。
 この破損穴はメルトダウン、いわゆる炉心溶融で溶け落ちた核燃料・燃料デブリの熱でできたとみられ、また毎時530シーベルトの放射線量は数十秒の被ばくで人が死亡するレベルだという。これにより、事故が起きた原子炉内の過酷な状況と同時に廃炉作業でのデブリ取り出しがいかに困難なものであるか、その現実も浮き彫りとなった。
        ★        ★

        ×        ×
 執筆の合間を縫って社交ダンスのレッスンに。ルンバ1級に続き、きょうからチャチャチャ1級への挑戦が始まった。東京の若手女性詩人から紙風船のような可愛らしい封書が届いた。開封すると「私事 年末近く母が急死してしまい……・寒い時期です お体に気をつけてお過ごし下さいませ、今年も又素晴らしい年になります様 心よりお祈り申し上げます かしこ」などと書かれていた。
 おかあさまが旅立たれたとは。それも急に。ことばが見つからない。
 上京した折にでも元気を出すよう励ますほかない。
        ×        ×

【きょうの一文・ことば】
「忍者の聖地として。他との違いを明らかにし、観光誘致やまちづくりに弾みをつけたい」
=2日付中日朝刊『伊賀は「忍者市」でござる 忍びなれど「堂々」宣言へ』の記事のなかで。伊賀流忍者発祥の地である三重県伊賀市の岡本栄市長が出したコメント
※記事によれば、伊賀市は1日、【忍者市】を宣言。忍者を生かした観光やまちづくりに一層の力を入れる。栃木県鹿沼市の【いちご市】香川県の【うどん県】宣言などにヒントを得た、とのこと。PRの第一弾としては4月から6月まで伊賀忍者のDVDを日本航空の国際線全便で流すという。なかなか面白そうだ

【新聞テレビから】
☆『原子炉下の足場 2㍍の穴を確認 福島第一核燃料で破損?』『「原発作業で白血病」訴訟初弁論 東電と九電争う姿勢』、『年金資金で米インフラ投資 政府調整首脳会談に向け』『GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)側 報道を否定』、『三菱航空機社長退任へ 森本氏、MRJ(三菱リージョナルジェット) 開発遅れで』、『共謀罪捜査で通信傍受も 衆院予算委 法相 「検討すべきだ」』、『愛知県などに賠償命令 聴取中 男性死亡で1954万円』、『絶やすな日韓懸け橋 新大久保駅事故16年 映画で留学生両親の思い追う』(2日付、中日夕刊)
☆『〈東海百景〉 「聖地」でつなぐくみひも 飛騨=糸を編むとつながる。岐阜県飛騨市で、伊賀のくみひも作り体験が人気を集めている』、『米、イランを強く非難 ミサイル実験 対抗措置検討』『ティラーソン氏承認 国務長官 上院、異例の小差』、『英首相 入国禁止「間違い」』、『賃上げ手法焦点 「官製春闘」始動 労使 トップ会談』、『還付金詐欺1.5倍 特殊詐欺 被害総額は減少16年 「オレオレ」件数減』『岡崎信金発 高齢者ATM規制で防止 各地で続々導入』、『津マイナンバー普及促進 カード持つ65歳以上 バス代を補助』、『MX(TOKYO MX 東京メトロポリタンテレビジョン)の沖縄報道東京新聞が謝罪 論説副主幹司会』、『元名大生タリウム 検察側殺意を主張 冒頭陳述 弁護側「観察が動機」』(2日付、毎日夕刊)
☆『伊賀は「忍者市」でござる 忍びなれど「堂々」宣言へ』、『山あい細寒天日和 岐阜・恵那』、『「プライバシー明らかに優越の場合」検察削除 最高裁が初基準』『〈解説〉ネット検索の社会性重視(東京社会部・清水祐樹)』、『首相「円安誘導ではない」トランプ氏批判に反論』、『全身「ヘスペロ(草食恐竜のヘスペロサウルス)」世界初 化石で6㍍骨格完成』、『〈NIE教育に新聞を〉愛教大と本社が協定 研究や職場体験で連携』、『藤村俊二さん死去 82歳多才「おヒョイ」』、『「ニュース女子」問題で本紙に批判 重く受け止め反省 沖縄報道の姿勢変わらず』(2日付、中日朝刊)
☆『「円安誘導」首相反論へ 日米会談論点に浮上 トランプ氏 日銀緩和標的か』『インフラに米国製優先 トランプ氏導入へ 日本の輸出影響も』、『ネット検索削除認めず 逮捕歴 最高裁が6基準』、『クリストファー・シムズ米プリンストン大教授(ノーベル経済学賞受賞者) 増税凍結で脱デフレ 専門家 財政拡大正当化を懸念』『インフレで債務返済 歳出拡大明確な条件を』、『新潟県知事原発視察 就任後初 再稼働に改めて慎重姿勢』、『先史美術調査研究木村重信さん死去 91歳』、『街の見守り隊高齢化 活動存続へ「若い担い手を」』、『「森のくまさん」替え歌OK 訳詞者「著作権尊重」で合意』(2日付、毎日朝刊)

二月一日
 静かな的矢湾。左が女護ヶ島と針師を兼ねたハシリガネの島で知られた渡鹿野島
 20170201_100203
 近鉄賢島駅。かつては、このプラットホームで、みえ国体開催で皇太子殿下ご夫妻(現天皇陛下ご夫妻)のお出での際などにカメラを片手に走り回った
 20170201_131619

 かけがえなき友からの温かい誘い。そこへ妻、舞の「せっかくなのだから、泊まってきたら」のアドバイスもあって、日本の海の味を代表すると言っていい旬の【的矢がき】を味わいに31、1の両日、伊勢志摩国立公園内の志摩に出かけた。つややかでふっくらした生がき。レモンをしぼって口に含むと海の香りがのどに染みて通りすぎていく。互いに顔を見合わせ、うなづきあった。きてよかったネ、と。

 酸っぱいものはどちらかといえば苦手な私。でも、ここの無菌の清浄牡蠣だけは、ひと味違う。天下にとどろく名産である。フライ、土瓶蒸し、土手鍋…、さらには、かき寿司、焼きかき、かき飯、伝宝焼きとなんでもある。それこそ〈牡蠣づくし〉の味が私たちの舌をとりこにしていった。お酒もおいしく、楽しいひとときに身をゆだねた。

 かきづくしの料理(ローカル誌「NAGI凪」の特集【牡蠣の海】から)
 20170202_155025

 そして。この【伊勢志摩】は私が地方記者となった最初の任地である松本支局から転任した2番目の任地で3年5カ月を妻と共に過ごした思い出の土地でもある。それだけに感慨もひとしおの【ちいさな旅】となった。そればかりか、泊まった宿のすぐ下が取材で何度も訪れた的矢湾養蠣研究所=現在は清浄的矢かき・有限会社佐藤養殖場=のあった場所だった。
「イガミさん。ここの的矢がきはネ。日本一おいしく、日本一高級なのだから。第一、ここのは帝国ホテルへ出荷しているんだから。新鮮で無菌で味もよくニッポンイチの牡蠣なんだよ」当時既に90歳を過ぎていた、あの佐藤さんの自信満々のだみ声が海風に乗って耳に迫ってくる。
 私は26歳、彼女は20歳、まもなく赤ん坊が生まれると、休日などに取材を兼ねて、この老水産学者の元を何度も訪ね、真珠母貝はじめ赤潮やプランクトン、富栄養化現象など海の生態系についても、よく教えてもらったものである。

 これも佐藤翁が名付け親になったという【いかだ荘】で一泊した私は、居ても立ても居られず見覚えのある急峻な坂道を下って養殖場へ、と歩いた。養殖場に着き、若い女性スタッフに伺うと現在は、私がお世話になった無菌がき育ての親である佐藤忠勇さん(故人)の孫の文彦氏が佐藤養殖場の代表取締役とのことだったが、この日はあいにく留守だった。
 このため、私は「もう随分と昔の話ですが」と、在任時の礼を女性スタッフに告げ、民間水産学の父と慕われた佐藤忠勇さんも登場する私の著書『町の扉 一匹記者現場を生きる』(わくうら印刷)1冊を贈呈本として託して帰った。帰る途中、よく訪れた養蠣研究所の建物をたまたま目の前に見つけ、懐かしく思って近づくと、私がその後の社会部時代に夕刊こらむ「目耳録」で紹介した、あの佐藤翁の【銅像】が立っていた。そこには、あふれ出る涙をこらえる私がいた。

 前夜。牡蠣づくしの食事の後は、友と脱原発社会の真のあるべき姿やら、ピースボートに関する話、旅の話や米大統領トランプ問題などにつきしばし歓談。その後に入った海に面した大浴場は平日もあってか、ひとりだけで目の前の大海をみながら湯舟に浸かる、という贅沢なものだった。翌朝も海面に太陽が昇る姿を露天風呂から撮影出来、なんだかもったいない気がしたのである。風呂から上がった私は海に向かって、さまざまな感慨を込め持参していた横笛をふき続けた。

 翌朝。宿をチェックアウト後「せっかくここまで来たのだから」と、近鉄志摩線の普通で鵜方を経て賢島へ。創業が明治38年の老舗「松井真珠」がある土産物店街と近鉄志摩観光汽船の英虞湾めぐりの船着き場へ。一帯を散策後、この地方の名物てこねずしで昼食をとり、帰った。志摩は昔のまま、私の目には何も変わっていないように映った。

 的矢のかきを食べに、と誘ってくださった友には、こころから礼をいいたい。ありがとう、と――

 ちいさな旅の写真グラフ(写真は時系列にならべてみた)
 20170131_171131
 20170131_182736
 20170131_185712
 20170201_070703
 20170201_070758
 20170201_100203
 20170201_104837
 20170201_104822
 20170201_104048
 20170201_104623
 20170201_104903
 20170201_115947
 20170201_125053

【きょうの一文・ことば】
 東京で生まれ、北海道で水産研究者となった青年はプランクトン豊かな的矢湾でかきと出会う。筏による垂下式養殖の先駆けとなり生食できる独自の浄化システムを考案。近代的かき養殖のスタンダードを構築した……
=三重を刺激する大人のローカル誌『NAGI凪 特集牡蠣の海』VOL67 2016冬号の中で。【的矢かきの生みの親 佐藤忠勇物語 吉川和之(本誌発行人)】の書き出し部分

【新聞テレビから】
☆『原点回帰の竜 キャンプイン』『キャンプ地 名大生の挑戦 宮崎・日南ファンの宿泊施設開業 「よそもんのワケモン」地元も応援』、『日銀緩和を問題視か トランプ氏「日中が為替操作」』『〈解説〉 首脳会談交渉材料にも』『東京円 買い先行 113円台前半』、『GPS捜査「秘密」指示 警察庁、06年マニュアルで』『「令状なし」春にも判断 最高裁』、『ネット検索結果削除認めず 最高裁「逮捕歴は公共の利害」』『HIS(旅行大手エイチ・アイ・エス)を家宅捜索 昨年7月、違法残業疑い』、『名前は「ホシオくん」ベビースター3代目キャラ』、『★韓国もアパ宿泊変更要請』(2月1日付、中日夕刊)
☆『大谷 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)登板せず 昨季に右足首けが』、『社会人になる前に――4日・栄の宗次ホール 学生向け教養演奏 南山大生と企画 解説付き弦楽四重奏』、『自動運転初の安全基準 駐車技術に規制 秋にも国交省』、『英原発事業縮小 東芝、運営会社の株売却へ』、『「日中は通過安依存」トランプ氏 円急伸112円台』『「為替操作せず」財務官が反論』『SNS閲覧履歴要求 米政権検討 入国審査を強化』、『冥王星天体衝突で誕生か 表面にクジラ模様の痕跡』、『ダウン症学術団体が発足 国内初 当事者と専門家ら連携』、『難民認定 地方入管も 申請急増、昨年1万人超す』(1日付、毎日夕刊)
☆『「日本は長年 円安誘導」トランプ氏が為替政策批判』『大統領令連発に関与 最側近省庁に伝えず』『NY円急伸 一時112台』、『節税目的の養子「有効」 最高裁 相続対策で初判断』、『レゴランド=4月に開業する屋外型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」=とパートナー契約 (中日新聞)本社がサポート』、『準絶滅危惧種ヒダサンショウウオ 謎の産卵 中学生撮った! 山県飼育槽改良重ね成功』(1日付、中日朝刊)
☆『蓮の葉 押し分け=網走地方気象台が31日、流氷が陸地から肉眼で見える「流氷初日」を観測したと発表』、『GPS(全地球測位システム)捜査 秘密裏指示 警察庁06年通達 書類に不記載徹底』、『国務省職員も反対 米入国禁止例「実効性欠ける』、『偽肝炎薬 裏ルート「現金問屋」通じ売買』、『薬を誤投与 男児死亡 15年 東大病院、使命確認怠る』、『慈恵医大病院 肺がん疑い1年放置 治療受けられず重篤に』、『■武田アナ「クロ現」「クロ」担当へ』(1日付、毎日朝刊)