【生きてゆく人間花たち/2015年4月の唄】

〈読者のみなさまへ・おわび〉【はじめに】4月30日深夜から5月1日未明にかけ、何者かによってサーバーが攻撃され、本紙ウエブ文学同人誌「熱砂」画面(紙面)が1日昼前まで1時、見えなくなりました。すぐに復旧しましたが、この間の不具合を心からお詫びします。
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平成二十七年四月三十日
 米国議会で痛切な反省につき言及する安倍首相=30日夜、CBC〈NEWS23〉の映像から
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 あの泥沼化の一途をたどったベトナム戦争が終結して、きょうで40年。涙雨でもあるまいが、鹿児島は大雨。ネパールでは増える一方の死者が6120人を越え、ケガ人となると1万3000人以上に達しているという。人はやはり、誰もが不幸の連鎖のなかで生きているのか。
 
 昔、取材をはじめ何かとお世話になった偉大な政治家・元小牧市長佐橋薫さんが亡くなった。89歳だった。佐橋さんといえば母子家庭の逆境のなかを青年団活動を通じて政界に。自民党愛知県連幹事長として若くして故江崎真澄自民党代議士を支えたばかりか、愛知県議会議長、小牧市長として桃花台ニュータウン開発や新交通システム桃花台線(現在は廃線)導入に伴う駅前再開発など郷土発展への貢献度は限りない。
 そればかりか、尾張徳川家を縁に北海道・八雲との児童交流を実現させたばかりか、同じ境遇で音楽の道ひとすじにがんばる若者を育てようと【励ます会】を再三提唱するなど並々ならぬ情熱と郷土愛は忘れられない。特に尾張徳川家の縁もあって、自ら提唱して始めた北海道の八雲と小牧っ子との交流が報じられた中日新聞を早朝、自ら新聞店にまで出向いて大量に購入、こどもたちに土産としてプレゼントされた。あのとき。それこそ、思いがけないやさしさに触れ、涙があふれでた。
 その〝かおるサ〟がもはや、この世にはいない。「がみちゃん」「がみさん」「中日サン」と、よくかわいがられもしたが農地を巡る不正疑惑問題では社会面トップで報道(最終的に佐橋さんは議会で深々と市民に陳謝された)。その後、ほとぼりがさめたところで佐橋邸で奥さんのお酌で朝まで飲んで、画家の息子さんのことや小牧の将来のことなどを語り合ったこと、ほかに小牧岩倉衛生組合の新ごみ焼却場をめぐる差し止め訴訟によるゴタゴタ劇など思いは尽きない。偲ぶ会でもあれば、ぜひ出なければ、とは思っている。お安らかに―
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 悲劇の地・ネパールのカトマンズ。ここでは苦闘の日々が続いている(各ニュース画面から)
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 北部ゴンゴブ地区で倒壊した7階建てホテルのがれきに埋まっていた15歳の少年が数時間に及ぶネパールと米国救援隊による救出作業で5日ぶり、120時間ぶりに助け出されたのに続いて、倒壊家屋ガレキのなかからも女性(42歳)が5日ぶりに救出され、歓声がわきあがった。ネパールではほかにも生後4か月の赤ちゃんが22時間後に助け出されるなど、嬉しい奇跡が相次いでもいる。
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 JR名古屋駅前では、中京学院大短期大学部(岐阜県瑞浪市)の学生たちが同大経営学部(中津川市)のネパール人留学生2人とともにプラカードを持って募金を呼びかけた。民放各社や新聞社による義援金の呼びかけも始まり、助け合いの輪は広がりつつある。

 直接、ネパールに住む被災者の皆さまに行き渡れば、どんな方法でもよいかと思います。救援の手、心よりお待ちしています。
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 安倍首相の米議会演説について韓国外務省報道官は「演説は、正しい歴史認識を通じて周辺国との真の和解と協力を実現できたにもかかわらず、そのような認識も真の謝罪もなく非常に遺憾に思う」と反発。先に日中両国首脳会談で戦略的互恵関係の推進で一致した中国は「村山談話にあるように歴史を直視し、侵略を反省する態度を守るように」と述べるにとどめた。
 香川県土庄町の小豆島で水道工業所事務所兼住宅の2階住宅部分で60代の経営者夫妻が鈍器のようなもので頭を殴られ血を流して倒れ、死んでいるのを従業員が発見、香川県警は殺人事件として捜査を始めた。あの幸せ感あふれる島で一体なにがあったのか。人間が人間を殺める、こんなことが続くのでは、この世はやはり地獄の果てだ。
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【きょうの一文・ことば】
「日本の議会は米国議会の下請け機関ではありません。これから国会で議論する、しかも法案も提出されていないことを他国の議会で約束してくるというのは、まさに国家の代表としてあるまじき発言であると大変憤ってます。これは法案の中身以前の問題だ。要するに安倍首相は議会を大政翼賛会だと思っている」=安倍首相がアメリカ議会で安全保障法制の関連法案を夏までに成立させる方針を明言したことについて、民主党の枝野幸男幹事長
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▲戦争は終わっても長い間にわたって人の体と心を苦しめる。ベトナム戦争終結を見ずに世を去ったちひろが生前残したメッセージは今も胸に響く。「ベトナムのこども/わたしたちの日本のこども/世界中のこどもみんなに/平和としあわせを」
=30日付毎日朝刊1面こらむ〈余録〉から。

【新聞テレビから】
☆『「洋上の街」名港に再び』、『〈戦後70年〉中区出身 学徒出陣作曲家の遺作 早世の才能音色響け』『自らの運命予感か』、『死者5500人超す ネパール地震 自衛隊先遣隊到着』『日赤医療団が出発』、『青空の下開幕 中日クラウンズ』、『安倍演説評価割れる 米議員「慰安婦」で非難も』、『オウム高橋被告無期 東京地検判決』、『大リーグ初の無観客試合 ボルティモア黒人暴動余波で』(30日付、中日夕刊)
☆『「あっ、馬だ」―さあ、田植え=岐阜県高山市の北アルプス笠ケ岳(標高2898㍍)の西側斜面に、山の岩肌と残雪が織りなす馬の「雪形」がくっきりと浮かびあがっている』、『ネパール地震 最大の被災地孤立 がれきから食べ物』『雪崩「爆風のように」エベレスト 生還の男性』『赤ちゃん希望の産声 カトマンズ近郊の病院』『自衛隊21人到着 医療活動開始へ』、『世代超え奇跡の握手 「硫黄島の戦い」の敵』、『米景気判断下げ FRB利上げ「秋以降」強まる』、『日歯連を強制捜査 自民議員へ迂回献金容疑 東京地検』、『小中高校の制服やトイレ 柔軟な対応など 文科省 性的少数者への配慮通知』(30日付、毎日夕刊)
☆『先の大戦「痛切な反省」 首相、米議会で演説 安保法制夏成立を約束』『「侵略」再び言及せず』、『82時間ぶり男性救出 ネパール地震 建物倒れ下敷き』『首都 日本隊が本格創作』、『東北新幹線 架線切れ不通』『全線4時間半6万人に影響』『GMの足 車内は蒸し風呂状態』、『〈戦後70年〉戦争に揺れた心残したい 信州大生 旧制高校日誌データ化』、『注ぐ薄紫のシャワー 江南・曼荼羅寺 フジ見ごろ』、『〈訃報〉佐橋薫氏(さはし・かおる=元愛知県小牧市長、元同県議長)28日、心室細動虚血性心不全のため死去、89歳。小牧市出身』(30日付、中日朝刊)
☆『ネパール地震 脱出バス待ち2㌔ 余震・食料不足「首都は怖い」』『うなる山 降る巨岩』『神奈川の冒険家 マナスル近郊惨状語る』『診療所治療追いつかず メラムチ 負傷者1000人、8人で対応』、『温室ガス 日本の削減目標26% 13年比 電源構成で21%』、『首相「大戦、痛切に反省」 米との和解強調 議会演説』『「辺野古揺るぎない 普天間移設 首脳会談で首相』(30日付、毎日朝刊)

四月二十九日
 「昭和の日」。妻は「ミヌエット」に出かけていった。長い間共に生きてきたわが家の愛猫ふたりとて〝平成猫〟なのだ。昭和は遠くなりにけり、か。
 1日じゅう何かに追われる如くすべきことをやっていたのだが。途中、眠くなり床に入ったら、それっきり。熟睡してしまった。何よりの薬は睡眠以外になさそうだ。事実、よほどのことがない限り薬をのんだためしがない。でもこの齢になるとポッポッと心臓が消え入ってしまいそうな、そんなことをふと思う。
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 おはようございます。朝。小鳥のさえずりで、目が覚めました。昨日は電気が通電した自宅で震災後初めての食事と宿泊。ドアの前に寝床をつくり、いつでも動けるように。ラジオのニュースを明方まで聞きながら、ウトウト。車や外のテントで寝るより、やっぱり落ち着く。一日でも早く、ネパールの人々にそんな思いを感じられるように、生き残れた者として、これからの日々を考えたいです。
――上記はネパール大震災で被災したカトマンズ在住のポカレル本田明美さん=ラジオ放送【ニッポンチョウタリ】のパーソナリティー=から、フェイスブックで届いた近況。大変ななか電源を確保しつつ届いた貴重な情報なので日々の様子が身にしみる。明美さんからの〝地震日記〟とでもいえようか。「震災後初めての食事と宿泊」には胸が痛んだ。

 ネパールでは、その後も家を、家族を失った多くの人たちが水や食料、電気、医薬品がないなか、がれきに埋まった親、きょうだい、わが子を求め放心状態でさまよい、日本も含めた各国からの援助隊が必死の捜索作業を進めている。80時間ぶりに助かった女性、82時間ぶりに助かった男性。孤立した村では離れ離れになった母と子が再会。死闘のドラマが続くなか、ひと筋の光りも出始めている。いまは支援物資を一刻も早く届けることだ。
 今夜もその一端をニュース画像から記憶にとどめておきたい=〈メ~テレ〉報道ステーション、NHKなどから
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「どんな山もどんな谷も2人の恋を破ることは出来ない。必要ならいつでも私を呼んでください。どんなに遠くても私はかけつけます」とは、日米首脳会談のあと、安倍首相がオバマ大統領に語ったことば。これに対して「自由の女神はフランスから。さ・く・らは、日本からいただいた。【春、緑と友情 アメリカと日本なごやかに】」と応えたオバマ大統領。自衛隊が地球規模の応援部隊に、と安倍首相は言うが日本国民が黙ってはいない。当然ながら「強い憤りを感じます」と沖縄知事の翁長さん。
 福島県内の東北新幹線・新白河駅と福島駅間が停電、東京―新青森間の全線で上下線とも運転をストップ。6万1千人の足に影響が出た。東京・代々木公園での連合主催の第86回メーデー中央大会に4万人が参加。「まずは長時間労働を是正し、過労死の一掃を」などと訴えた。投打がかみあわず4連敗だった谷繁ドラゴンズが東京ドームで5―1で巨人に圧勝し勝ち越し1に。再スタートである。
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【きょうの一文・ことば】
「新内って、艶っぽいねえ。やってみたい」。
この兄談が禍の因。
婆役専門の私に、関取の役。
私の芝屋作りとは逆な注意ばっかり。
悔んでも悔んでも逃げる時間さえもうない。
こうなったら
〝窮鼠猫を噛む〟心境である
                山田 昌
=平成17年10月22日に名古屋の今池ガスホールであった「京派 新内勝知与の会」の演目パンフレット20㌻【一、関取千両幟(稲川内の段)】より

【新聞テレビから】
☆『ネパール地震死者5000人超す 火葬場あふれる涙 日本救助隊が始動』、『日米同盟強化を確認』『首脳会談 辺野古「唯一の選択肢」』、『原発比率20~22% 再生エネ22~24% 経産小委30年電源構成を了承』、『介護保険料初の5000円台 月5514円 10年後は8000円超えも』、『あの日の熱狂 49年ぶり ポールさん武道館に』、『ニセ電話詐欺1億2900万円 愛知で最高被害か(80代の女性)』、『やらせ認めず「過剰演出」 NHK 記者ら15人処分(43人から聞き取り)』(29日付、中日朝刊)
☆『ネパール地震72時間経過 古都バクタプル がれき除去手作業 軍の救助隊十数人重機なく』『死者5100人超える 日本チーム活動開始』、『(名古屋の)栄に大型の丸善開店 東海最大蔵書120万冊』、『小渕氏2元秘書在宅起訴 政治資金虚偽記載 3億2000万円認定』『〈解説〉法の網くぐる不正次々』、『がんと診断今年98万人 国立がんセンター予測 昨年比10万人増』、『テレ朝「報ステ」担当部長ら処分 古賀氏発言問題で』(29日付、毎日朝刊)

四月二十八日
 負けないでほしい。ネパールの惨禍を心配する愛猫こすも・ここ=28日夜遅く。自宅で
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 いつ時分三八なしに紅葉散る  朴 志旋(パクジソン。22歳)
=28日付中日朝刊1面『平和の俳句 戦後70年』から。〈金子兜太〉南北を分断する北緯三八度線、早くなくなれと願う句。平和を待望
 朝起き、上記の俳句にまず感動した。本紙記事【分断の半島に嘆きと希望と】によれば、韓国南部・亀尾市に住む家業手伝いの朴さんは学校の歴史の授業を通じて祖国が分断国家であることを常に意識してきたと言い「南北が平和に仲良くなればいいのに」との思いを込め応募したという。

 愛知県西尾市。ここでは母の日を前に赤いカーネーションの出荷作業に追われている。
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 沖縄屈辱の日。【〈屈辱の日〉とは】63年前のこの日、サンフランシスコ講和条約の発効で日本が主権を回復したなか、沖縄だけが切り離され米軍の施政権下に置かれた、そんな過去があるからだ(その後、沖縄は1972年に本土に復帰)。〈屈辱の日〉に合わせ那覇市では県民集会が開かれ雨のなか、2500人が参加。名護市辺野古に新基地を建設することは「絶対に許さない」と口々に訴えた。
 一方で安倍首相はサンフランシスコ講和条約発効の日にあわせたように渡米、ワシントンのホワイトハウスでオバマ米大統領との首脳会談に臨み、安全保障や経済分野での日米同盟の強化を確認。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題では名護市辺野古への新基地建設が唯一の選択肢であることを再確認したという。沖縄の痛みこそを伝えなければならないのに、だ。1人ではしゃいでいる気がせぬでもない。名指しは避けるが、彼を取り巻く周りもいけない。

 地震発生から三日目の被災地。大地震に襲われたネパールではその後も犠牲者が増え続け、数十万人が避難生活をしているという。首都カトマンズの川沿いの火葬場では遺体を焼く炎が延々と立ち上がり、遺族らが悲しみにくれている。そんななか午後3時(日本時間)過ぎ、瓦礫に埋まった中から62時間ぶりに女性が助け出されたとのニュースも伝えられてきた。
 悲嘆の被災地ネパール。近隣国も含めた死者は5000人を越え事態は悪化の一途だ。現地では各国からの援助隊による捜索が続いており、日本の国際緊急援助隊も空路、遅れてカトマンズに到着。旧王宮広場がある広場一帯でのガレキの撤去作業などが始まった。国連によると、今回のネパール大地震で推定800万人、国内75地区のうち39地区が被災し今現在、約140万人が食料支援を待っているという。
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 元ビートルズのポール・マッカートニーさん(72歳)の公演が東京の日本武道館で開かれた。日本武道館のステージに立つのは故ジョン・レノンさんらと出演した1966年のビートルズ来日公演いらい。「イエスタデイ」など往年の大ヒット曲を28曲うたいあげ、49年ぶりの熱狂が1万人をわかせた。
 ビートルズと言えば、昭和40年代の後半、自分の力で購入した新車サニーで志摩半島を地方記者として飛び回っていたころ、「イエスタデイ」などビートルズナンバーをカセットに入れ車内でよく聴いた。あの日々が忘れられない。舞は、はたちになったばかり。ふたりで駆け落ち生活を始めたころだ。

 昨年5月14日に放送されたNHKの番組〈クローズアップ現代「追跡〝出家詐欺〟~狙われる宗教法人~」〉での、やらせ指摘問題。NHKの調査委員会(委員長・堂元光副会長)がその後の調べで「過剰な演出と誤解を与える編集があった」として視聴者に謝罪した。私に言わせれば、取材不足からの特ダネ意識先行と捏造編集が招いた結果といっていい。
 放送記者の場合、新聞記者に比べどうしても映像重視に頼ってしまう分だけ、取材が軽薄短小になりがちだ。かといって、NHKに寄せる視聴者らの期待が大きいだけに、この際「今後は【取材した事実に基づく正確な番組づくり】を進めていきます」(放送局長)との言葉を信じたい。拙い経験から言わせていただけば、取材陣には当然ながら【現場100回】の記者魂を貫いてほしい。
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【きょうの一文・ことば】
「生きているうちに記念館を造ってもらうなんて、聞いたときは恥ずかしかった」=28日付毎日朝刊『〈雑記帳〉◇「別れの一本杉」などで知られる作曲家、船村徹さん(82)の記念館が27日、栃木県日光市今市にオープンした。船村さんの楽曲を歌う北島三郎さんも駆け付けた。』の記事のなかで。船村さんが式典で語ったことば

【新聞テレビから】
☆『「72時間」懸命の捜索 ネパール地震 死者4400人超える』『負傷者次々余震恐怖 ネパール邦人女性らに懸命治療』『両親の家全壊届かぬ物資 東海地方で支援の輪』『ツアー催行中止相次ぐ』、『被爆70年「核兵器もう二度と」 NY国連近く ヒロシマ・ナガサキ集会』『沖縄「屈辱の日」に… 辺野古移設再確認地元の怒り高まる』『新指針「世界で防衛協力」』『合意受け会見 米、日本に期待』、『警察への抗議暴徒化 米ボルティモア 非常事態を宣言』、『小渕氏元秘書在宅起訴へ 規正法違反で東京地検』、『跳ねる銀鱗 豊田・矢作川 アユ遡上最盛期』『映える新緑 富山・黒部トロッコ列車再開』、『男児不明両親を逮捕 東京・足立 監禁致死、遺棄疑い』『児相調査時 人形で生存偽る』(28日付、中日夕刊)
☆『72時間懸命救助 ネパール地震 死者4400人超え』『自衛隊110人派遣』『火葬の煙やまず カトマンズ 救助活動に期待も』、『米メディア、首相に辛口 歴史認識に警戒感』『アジア歴史問題各国に決着促す 米「未来志向で」』、『控訴審は殺人罪で無期 セウォル号船長に判決 韓国の高裁』、『〈戦後70年〉潜水艦死と向き合う戦時しのぶ 碧南・大浜小 艦内誌写す平和教育』、『職転々原発話題にせず 官邸ドローン事件 山本容疑者』(28日付、毎日夕刊)
☆『エベレスト200人孤立 ネパール地震死者4000人超 迫る雪崩』、『〈ネパール地震発生3日目〉「1歳の息子が下に…」 進まぬ救助募るいら立ち』『「逆断層型」有数の危険帯』『10年前から指摘増える』『「悲しい気持ちパワーに」ネパール人80人が支援会議』、『米軍を支援地球規模に 新防衛指針決定 自衛隊活動 戦時の掃海明記』『〈解説〉安保法制協議飛び越え』、『浅田次郎さん=紫綬褒章=ら春の褒章 675人26団体』、『〈訃報〉バレエブームけん引 谷桃子さん=26日午後11時20分、敗血症のため死去、94歳。兵庫県出身』、『貞奴が見た「初夏」の光 ステンドグラス発見 来月30日公開』(28日付、中日朝刊)
☆『ネパール国土半分被災 国連推定 死者は3800人に』『〈ネパール地震 首都カトマンズ〉空港混乱遅れる救援 迫る72時間焦る被災者』『襲いかかる雪崩』『数万年前は湖 地盤軟弱』『専門家3氏が分析 レンガの建物被害を拡大』、『NHK会長ら20人処分へ 報道番組「やらせでなく過剰演出」』『「テレビ幹部 聴取は圧力 日テレ社長』、『谷桃子さん死去 戦後のバレエ界けん引 94歳』(28日付、毎日朝刊)

四月二十七日
 カトマンズは今なお、泣いている。ないたままだ。
 ヒマラヤ山ろくに広がる被災地では、きょうも試練のときが続く。いったい、何時になったら平穏な日々が戻ってくるのか。人々は胸を痛めている。

 写真は、ネパール大地震を報じる中日(東京)など新聞各紙とニュース画面=27日夜のメ~テレ〈報道ステーション〉から
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 ネパールで大きな地震がありましたが、お知り合いの方は大丈夫でしたか? /日を追うごとに被害が大きくなっているネパール大地震。皆さんがご無事だったことにまず安心したものの、日々被災者が増え、救援も遅れている現地の状況に胸が痛みます/自分一人では何もできませんが、もし「ラブバード・カトマンズ」が復興の為に歌われたりする機会がありましたら、その際には是非、私も拙いハーブと歌で、微力ながらお手伝いさせていただきたいと願っています/▽▽さん、大丈夫だよね。「〇〇ちゃん 日本に帰っていらっしゃるとのこと! まづはホッとで~す。」よろしくお伝えください……
―きょうも私のメールにネパール大震災のその後を心配する声が相次ぎ寄せられた。こうした心からの声ほど嬉しいものはない。感謝したい。
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 日本はまだ4月。だというのに。暑い1日に。北海道の帯広、福島、兵庫……と、日本列島の各地で30度を越える真夏日に。北海道で4月に30度を超すのは17年ぶりのことだという。そして福島第1原発事故の放射能汚染で悩む福島県浪江町では32.0度と、きょう日本一の暑さとなり、路上には陽炎がゆるゆる、ユラユラと立ち上がったという。
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 大震災が起きたネパール。各地で死者の数は、増える一方で4000人を越え、最悪の事態となっている。このままだと、死者は8000人を越えそうだという。ヒマラヤ連山直下の首都カトマンズ。ここでは、れんが造りの家々が粉々に倒壊したなか、途方にくれる人々が「水を」「食糧を」「電気もない」と叫んで、こぶしをふり上げ、ガレキを踏みながら行進する姿が痛々しい。
 世界遺産も含め、伝統の歴史的建造物など建築美が粉々に破壊され〝ガレキの海〟と化したなか、半ば放心状態で親や兄弟、友人の姿を求めてさがしまわる人たち。いまだに強度の余震がつづく。広場という広場にはテントが張られ、ここで過ごす人々が多い。
 この悪夢はカトマンズから車で1時間。かつてはチベットとインドとの交易路として栄え、旧王宮や築約600年の寺院が集まるバクタプルでも同じだ。町には救助隊がなかなか到着せず、人々の疲労と困憊、不安が頂点に達するなか無残な姿をさらした崩壊家屋を前に下敷きになったままの子らを助けよう、と必死の救出作戦が続く。このほか、エベレスト一帯では、今なお200人の登山者が孤立している。
 こうしたなか、中部地方に住むネパールの人たちが名古屋市内の名古屋国際センターで緊急の支援会議を開き交流サイト「フェイスブック」などを通じて留学生ら有志で寄付金を募ることや、衣服など支援物資の搬送方法などにつき話し合う動きも出てきた。日本各地でNPOによる追悼集会や義援金の呼びかけ、など支援の輪が広がりつつある。

 ここで私はネパールのチトワン国立公園に生息し、いつだって一緒のつがいでいる【2羽のラブバード】に思いがいく。そのラブバードに代表されるように夫婦はむろん、両親はじめきょうだいなどを互いに思い合う家族愛、さらに友人や知人を思う心の深さで知られる国こそが、こんどの大地震で傷ついたネパールである。それだけに、テレビ画面に映し出される涙という涙がいっそう痛々しく私に迫り、胸をしめつけてくる。でも、きっと。ネパールは。カトマンズは復活する。人々の心に、思いやりと連帯の環があるからだ。
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 午後。一段落ついたところで何度、携帯電話をかけても出ない。とうとう痺れを切らしてかけるのをやめた。といっても相手はわが妻、舞である。彼女は私が一緒に行く時間など、とても取れないためきょうは1人で名鉄と地下鉄鶴舞線、タクシーを乗り継いで日進の老健施設「愛泉館」へと出かけて行った。
 満94歳の私の母に会うためだが帰宅した舞に聞くと案の定「きょうは携帯を持っていかなかったから」としゃあしゃあと言ってのける。いつもこうなのだから。全くもって困ったお姫さまである。でも、これとて自業自得か。勝手きわまる存在こそ自分でまいた種なのだからと、ここはあきらめるほかあるまい。
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 安倍首相が訪米。ボストンの国際空港に到着しジョン・F・ケネディ図書館を訪ねるなど訪米日程がスタート。ニューヨークでは核拡散防止条約(NPT)再検討会議開幕を前に、訪米した被爆者や世界各国の非政府組織(NGO)メンバーらが中心部のユニオン・スクエアから国連本部近くの広場まで約3㌔を行進して核兵器廃絶を訴えた。行進には松井一実広島市長も加わって「核兵器のない平和な世界のため大きなうねりを起こしましょう」と呼びかけた。よいことだ。
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【きょうの一文・ことば】
 おはようございます。/皆様からのメッセージ、ありがたいです。色んな方と、つながっていることと、祈りの思いを感じています。/震災から2日明けて、月曜日。昨晩は、雨が降って、屋外で避難している方にとっては、体調管理がきついかと思います。特に高齢者、子どもたち、持病のある方には。今朝も高齢の方が、血圧が、下がって、気を失うという場面が。何も出来ないことがモヤモヤしていますね。/電気は、地域の配電の安全確認をしながら、通電を始めているようです。今は、車でスマホを充電しているので、何とか持ってます。
=27日朝、ポカレル本田明美さんのフェイスブックを使っての近況報告から
「実家は壁などが壊れて住めなくなった。余震が続いていて不安だ」「(母親は頭をぶつけるなどしてけがを負ったといい)病院にはたくさんのけが人があふれかえっていて食べ物も水もわずか。今は畑にテントを張って生きている」=27日付読売朝刊『里帰りした男性「余震続き不安 岐阜のNPOメンバー』の記事のなかで。ネパールの支援を続ける岐阜県美濃加茂市のNPO法人「KIZUNA日本ネパール」メンバーで岐阜市の飲食店長デイタル・クシャルさん(34歳)の話

【新聞テレビから】
☆『もう夏? 名古屋26.5度、多治見27.7度』、『市長選投票率 最低50・53% 町村長も 市議は50%割れ』、『ネパール地震、死者3300人 8000人可能性も 山間部、壊滅的か』『余震デマ寒い外で一夜 カトマンズ 広場、数千人すし詰め』『歴史遺産に大被害』、『アブダビで油田権益 国際石油開発帝石が取得へ』(27日付、中日夕刊)
☆『「美女」彩るミズバショウ』、『ネパール地震緊張の首都 余震きしむ建物 ホテル客ら床に雑魚寝』『死者8000人の恐れ』『「復旧を支援」安倍首相』『ネパール地震 支援続々』『市民団体、募金や物資輸送』、『仙台白菜子どもたちと守る 塩釜 津波にのまれた畑復活』、『核兵器廃絶訴え被爆者デモ行進 ニューヨーク』、『大阪都構想住民投票告示 来月17日投開票 政令市廃止問う』(27日付、毎日夕刊)
☆『ネパール地震死者2800人超 エベレスト雪崩2邦人死傷』『エベレスト最悪の惨事 死者18人 雪崩、氷の壁襲う』『続く余震おびえる邦人ら』『日本の援助隊出発』、『空の安全願い21年 中華航空機事故の慰霊式』、『〈大リーグ〉1968得点 (マーリンズの)イチロー王を抜いた』『日米通算でプロ新 俊足好打の「1番」 記録破る秘けつは』『王氏の記録「どれも特別、光栄」』、『女性新たな扉開く 鈴鹿市長選 末松さん中部発再選』(27日付、中日朝刊)
☆『ネパール地震 死者2500人超す 雪崩で日本人男性も』『「200㍍流された」生存者証言』『余震、食料募る不安 ネパール地震「早急に支援を」 日本人ら身寄せ一夜』『断層のずれ最大4㍍ 専門家解析 範囲150㌔×120㌔』『グーグル幹部(ダン・フレディンバーグ氏)も雪崩犠牲』『負傷女性は札幌の50歳』『国内の関係者は情報に一喜一憂』、『統一地方選 女性市長最多4人に 瀬戸市長選 民主系が制す』『投票率 37市区で最低』、『大谷(日本ハム投手)、開幕5連勝 ふわっと投げズバッと来る 脚つり降板…でも無失点27回に』(27日付、毎日朝刊) 

四月二十六日
 あの、心やさしい多くの人々が暮らしているカトマンズが泣いている。涙はとめどない。でも皆さん! 負けないでほしい。力を合わせあって、この危機を乗り超えてほしい(「熱砂」主宰伊神権太)。

 ネパールで起きた悲惨な巨大地震を報じた新聞各紙とテレビ映像(NHKから)
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 ロイター通信などによれば、ネパールで起きた巨大地震の被害はその後もふえる一方で、死者2700人、負傷者も6200人以上に達しているという(ネパール内務省調べ)。インドやチベット自治国、バングラデシュなど周辺国も合わせれば2800人以上が犠牲になったとみられる。またネパールの日本大使館によれば、世界最高峰エベレスト(8848メートル)のベースキャンプ付近で日本人の男女2人が雪崩に巻き込まれ、ヘリで首都カトマンズの病院に搬送されたが男性は死亡が確認された。女性は札幌市の小幡友子さん(50)で、命に別条ないという。
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 統一地方選挙の後半戦が終わった。全国の市長選で女性の当選は、再選された三重県鈴鹿市の末松則子さん(44)ら4人。過去、最多となった。各地で開票作業が進むにつれ、悲喜こもごもの人生ドラマが演じられた。私の住む江南市長選では24962票を得た新人で元市議、沢田和延さん(60)が、17131票を得票した現職堀元さん(69)の4選を阻んで当選した。沢田さん曰く。「ラグビーで言えばノーサイド。味方も敵もない思いで市政を動かしてゆきたい」と。

 名古屋駅近く「つちやホテル」喫茶室で私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の例会が開かれ、若手黒宮涼さんの掌編小説連載〝黒宮シリーズ〟の実現や、書き手の真伏善人さんの推理小説の随時連載化、その他俳句の出稿など何でもあれの自由な文学観についても話が弾んだ。席上、「つちやホテル」の女将から社長で同人でもある平子純さんが最近、転んで左足大腿部の股関節を骨折し手術して入院中だと知り、帰りに入院先の病院に見舞いに寄ってみた。心配して顔を出したが思っていた以上にお元気そうだったのでひと安心。例会で出た話にも触れて帰ったが、この世のなか、いつ何が起きるか知れたものでない。
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 昨日起きたネパール大地震。その後、時がたつにつれ傷口は広がり被災地域や死者の数が増える一方だ。首都カトマンズを中心に隣国のインドやチベットの一部も大変な事態に陥っている。幸い、きょうになって〝カトマンズのおしんサン〟、ポカレル本田明美さんとその家族が無事だったことが明美さんご自身のフェイスブックのなかの【地震情報】で伝えられ、まずは胸をなでおろした。
【地震情報】といえば名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟の歌〈愛のラブバード〉や、この歌の元になった恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉のきっかけにもなった1人、長谷川裕子さんも随時、情報を発信しており、こうしたフェイスブックを通しての的確な情報発信が現地や日本国内で家族や友人、知人の安否を心配する人々の無用な混乱を防ぐことにもなっている。
 ここに明美さん、裕子さん、そして今一人カトマンズ日本人協会代表で大阪府吹田市在住の立山さんが公開したフェイスブックの一部を、こんごのためにも、本紙「熱砂」紙面にも掲載させて頂く。

「皆様、おはようございます。昨日の地震でネパールでは、今もなお犠牲者が増え続けています。我が家族や在留の友人たちも、日頃の訓練のおかげ。冷静な行動で、みな元気です。ご心配をお掛けしていますが、無事です。まずは、ご報告まで。」(ポカレル本田明美さん)
「甚大な被害の様子にショック・・ああ、ネパールの世界遺産が。。。。心優しいネパールの人たちが早く救出され、安心できますように」「主人がメンバーになっているロータリークラブ、カトマンズ・ニューロードシティー支部のメンバーが3名亡くなりました。怪我人も数名いて、今軍隊の病院にヘリコプターで運ばれました。みんな泣いています。今のところ電話、skypeなど繋がるので、助かります。」「日本の救助隊も今日出発するとか。1人でも多くの命を早く助けてほしいです(Yuko Hasegawa)
「◆ネパール大地震M7.8発生、友人の安否を気遣う ネパール中部で25日正午頃、強い地震が発生、首都カトマンズなどで多数のビルや家屋が倒壊しました。米CNNなどによると国内の死者は1400人以上。死者数は昨日の報道の14倍の多数にのぼります。世界最高峰エベレスト(8848メートル)では雪崩などで少なくとも外国人18人が死亡。インド、中国、バングラデシュでも計約50人が死亡した模様です。実は、私たちの会員さんのひとりと連絡がとれないでいます。……日本語学院の先生方は全員ご無事で、ひとまずホッとしています。ネパールには約千人の在留邦人がいるといわれていますが、みなさん大変な状態です。
 震源地はカトマンズの北西約80キロ。カトマンズでは市内で最も高い歴史的建造物であるダラハラタワー(約60メートル)が倒壊、死傷者が多数出ているようです。数百年前に建てられた寺院などが集中する世界遺産、ダルバール広場にも被害が出ています。地震はネパールでは約80年ぶりの大規模で、同国政府は被害の大きな地域に非常事態を宣言。ヒマラヤ山脈は登山シーズンを迎え、多くの外国人が訪れています。私たちが建設し、その後も支援している カトマンズ日本語学院は建物が一部崩壊しました。詳細ははっきりしていないので心配です。」(Kiyohiro Tateyamaさん、Tateyamaさんは今夜、【カトマンズの世界遺産に輝く旧王宮あたりの惨状をみよ! 悲鳴と怒号が入り交じっている】と題してRockin Shresthaさんの動画を自らのフェイスブックにシェア。現地の悲惨な状況がよく分かる)
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 26日のテニスのバルセロナ・オープン、シングルス決勝。世界ランク5位で第1シードの錦織圭=日清食品=は同66位のパブロ・アンドゥハール=スペイン=に6―4、6―4でストレート勝ちして大会2連覇を達成。日本人選手では女子のクルム伊達公子を抜き、ツアーのシングルス歴代単独最多の通算9勝目となった。
 北海道・苫小牧市にあるキノコ生産・販売会社の「ホクト苫小牧工場」で火事があり、工場の中にいた男性4人が逃げ遅れて死亡。この日工場は休みで、亡くなった4人は、工場のメンテナンスの外部委託を受けていた作業員で当時、溶接作業中だったという。溶接火花が、断熱材に燃え移ったとみられる。
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【きょうの一文・ことば、ネパール特集(ごく1部)】
「被害の出た村は、これからが大変。できることがありましたら呼びかけてください(人見ルミさん)」「無事でよかった。妻も心配で妻の家族も何人か連絡がとれない感じです(Annaさん)」「これから余震のほかにも食料不足やライフラインの復旧で大変だと思いますが、早く復旧することを祈ってます(Yuko Shahさん)「あの素晴らしい世界遺産が倒壊…涙。裕子さんのご家族がご無事で何より。1人でも多くの方の命が助かりますように!(竹村亜希子さん)」「復興にも時間がかかります。私達の団体でも募金活動を始めます(長濱恵美子さん)
「世界遺産も心配ですが1日も早く被災地域のみなさん、普段の日常が戻ってきますように(Aya Itoさん)「長谷川さん、まずはお見舞い申し上げます。朝から心配していましたが、とりあえず、ご家族無事でよかったです。何かお手伝いできることがあれば、おっしゃってください(ロシア旅行社・かとうさん)「詳細がわかるにつれて被害が大きくなるのに心を痛めています。世界からの救援がもっと必要ですね。お見舞い申し上げます(北川隆治さん)」「東日本大震災のとき。ニルさん(裕子さんの夫)たちの呼びかけで義援金を寄せてくださった方たちが亡くなってしまうだなんて。いまは心の底からお悔やみ申し上げます(私)」=フェイスブックで交わされた心配の声

 伊神さんの行動は虫の知らせだったのでしょうか……。ネパールが大変なことになって、お気の毒です。伊神さんのお知り合いの女性も大事になっていないことを祈りたいです。
=ネパール地震で時がたつにつれ死者が増えていくなか、東京に住む女優片山美穂さんから届いたメール。ネパールの被災者を心配してくださっている日本人は多い

【新聞テレビから】
☆『ネパール地震1100人超死亡 M7.8、エベレスト雪崩』『世界遺産がれきと化す ネパール地震 素手で取り除き救出』『「足元グラグラ」野口健さん語る TV番組に電話で』、『辺野古構想49年前にも 公文書入手 米軍「基地に最適」』、『機体に「再稼働反対」 官邸ドローン 容疑者、ブログ投稿』、『〈テニス〉■バルセロナOP 「パーフェクト」錦織決勝へ 集中力切らさず圧倒』(26日付、中日朝刊)
☆『ネパール地震「目の前で突然ビル崩れ」 停電の病院に殺到』『日本人の安否確認続く』『「M8級」過去にも』、『知床沿岸10㍍隆起 裏山陥没 地中で地滑りか』、『ドローン 官邸西200㍍から飛ばす 容疑者駐車場で操縦か』『小説まねた可能性=東野圭吾さんのサスペンス小説「天空の蜂」(1995年出版)を参考にした可能性大』、『米リニア構想 地元州政府が参画へ 日本が推進 実現向け具体化』『JR東海、米で鉄道営業権申請』、『教員免許、国家資格に 自民提言へ資質向上図る』(26日付、毎日朝刊)

四月二十五日
「こんにちは。今日15時過ぎにネパールで大きな地震(M7.9)がありました。私は今、日本にいるので大丈夫です。ご心配のメッセージたくさんいただき、誠にありがとうございます。ネパールにいる主人と家族は、怪我もなく無事です。カトマンズの町はあちこち倒壊しているところもあり、心配です。また詳しい状況がわかりましたら、お知らせしたいと思います。ありがとうございます」(旅行会社AshutoshTravels&Toursのエグゼクティブディレクター、長谷川裕子さんのフェイスブックから)
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 午後3時11分(現地時間では午前11時56分)ごろ、カトマンズの北西80㌔地点を震源にマグニチュード7・9の強い地震があった。私は日本に滞在中である長谷川裕子さんに名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟の歌〈愛のラブバード〉翻訳依頼の件で電話した際、「カトマンズでつい先ほど、大きな地震がありました。メールやスカイプ、国際電話で安否を尋ねる交信が相次いでおり、大変なことになっています」と聞き、初めて地震の発生を知った。冒頭のことばは、地震発生まもなく、裕子さんからフェイスブック上の世界じゅうの友人、知人らに発信された第一報である。
 被害は広がる一方で裕子さんからフェイスブックに届いた第2報は「ネパール地震情報 時間が経つにつれて、だんだん被害状況がわかってきました。カトマンズの世界遺産の古いお寺も倒壊、町全体が世界遺産のバクタプルは、建物が特に古いのでかなり被害が大きく、お寺の一部や民家はほとんど倒壊しているようです。サクーの民家は全滅。現在カトマンズの死者は650人という発表ですが、バクタプルなども含めると1000人は超えそう?です……。とにかく1人でも多くの人が、早く安全を確保して、助かってほしいです(日本時間の9時現在)」というものだった。

 夜遅く。「少なくとも108人以上が死亡。被害はインド東部のビハール州、中国チベット国境にまで。広範囲に及んでいます」とテレビニュース。
―その後、ロイター通信が伝えたところによれば、ネパール政府は首都カトマンズなどに非常事態を宣言。カトマンズ市内では、旧王宮があるユネスコの世界遺産・ダルハール広場が〝ガレキの山〟に。伝統建築美が美しく、寺院などが集中する中心部タメル地区ではレンガ造りの倒壊家屋の下敷きになった人も多く、白煙が立ち上がるなか、素手でがれきを取り除くなど命がけの救出作業が続いているという。
 ネパール当局者らの話として、これまでに1130人の死亡が確認され、世界最高峰のエベレスト=8848㍍=でも雪崩が起き、10人が犠牲に。近隣国でも被害が拡大しインドや中国などで計50人以上が死亡する大惨事となった、と報じられている。

 きょうは外出先から帰り、夕方、落ち着いたところで裕子さんに2度、3度と電話をするも、話し中ばかり。不安を感じ時間をおいて再び電話し、彼女の口からカトマンズが大地震に襲われた、と知った。ご主人のニルマニ・ラル・シュレスタさん、そしてご家族、カトマンズでお世話になった通訳のあのスシルさんと皆無事だ、と知りホッとはしたが、やはりネパールのことが心配である。
 日本向けのラジオ放送〈ニッポンチョウタリ〉のパーソナリティー、ポカレル本田明美さんにも最近、裕子さんから教えられたばかりのフェイスブックのメッセージ欄でお見舞いメールを送信したのだが、いま現在、音信は途絶えたままだ。ご家族とスタッフの皆さまの無事を祈っている。ほかにカトマンズ訪問時に大変、お世話になったネパールペンクラブの友人らの顔も思い浮かび、安否が気になってはいるのだが。どうするわけにもいかない。ただ無事を祈るばかりだ。
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 警視庁麹町署捜査本部は先に首相官邸屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件で昨夜、福井県警小浜署に「私が飛ばした」と出頭してきた小浜市内に住む無職山本泰雄容疑者(40歳)を威力業務妨害の疑いで逮捕。その後の調べで、ドローンには「原発再稼働反対 官邸サンタ」という紙がつけられ、同容疑者自らが書いたインターネットのブログに酷似した写真まで載っていたという。
 それにしても今月7日のブログでは、官邸で見つかったドローンに酷似した写真とともに「原発再稼働反対 官邸サンタ」と書かれた紙の写真まで載っていたのに。誰も気がつかなかった。調べに対し山本容疑者は「昨年12月24日にも官邸にドローンを飛ばそうとした」と話しているというではないか。日本の中枢機能が、そのことに気付いていなかった点である面、いい警句になったと言えなくもない。
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【きょうの一文・ことば】
 どんな記録も破られ、更新されるべきもの。この記録も、いずれ彼に更新してもらえると思っている。(大リーグには)まだ上の記録があるんだから、これからも積み上げていってほしいね。=25日付中日夕刊『〈大リーグ〉イチロー日米1967得点=マーリンズのイチローがマイアミでのナショナルズ戦に「7番・左翼」で臨み、4試合連続安打となる3打数1安打1得点= 王のプロ野球記録並ぶ』『持ち味生かし快足生還』の記事のなかで。王貞治・ソフトバンク球団会長の話

【新聞テレビから】
☆『「安全な鉄道」誓い新た 尼崎脱線10年 JR西が追悼式』『事故現場通過合掌 福知山線車内』『娘へこれからも頑張るよ 尼崎脱線事故現場鎮魂』、『出頭の40歳男逮捕 官邸ドローン 威力業務妨害疑い』『ドローン経緯ブログに「9日午前3時半離陸」』『山本容疑者 住民「おとなしい」』、『「少女依頼 暴行し埋めた」千葉・18歳監禁 遺体確認、借金か』、『奈良、千葉の寺 似た男』『液体被害、防犯カメラに』(25日付、中日夕刊)
☆『官邸ドローン「昨年12月から計画」 山本容疑者 ブログに書き込む 「反原発強調なら汚染土か」』、『米「村山談話継承を」 首相訪米前にけん制』、『氷川丸建造85年 悲劇越え 平和の尊さ伝える 戦後70年 本やアニメで注目』(25日付、毎日夕刊)
☆『リニア輸出へ米で申請 鉄道営業権移転JR東海側が初』、『官邸ドローン男出頭 小浜署に「福島の砂入れた」』、『安保国内より対米重視 日米防衛指針が先行』、『海外馬券、国内で購入可 改正法成立 凱旋門賞など対象か』、『7月は雨多い 東海の3カ月予報』(25日付、中日朝刊)
☆『弘前城と桜の共演』、『安保関連法案 来月中旬閣議決定へ 与党条文案を了承』、『M6・8超活断層関東に24 「30年以内(発生する確率は)50~60%」地震調査委』、『高線量の土の塊回収 滑り台付近 原因物質か 池袋』(25日付、毎日朝刊)

四月二十四日
【カトマンズのおしんさん】で知られるネパール在住のポカレル本田明美さん=徳之島出身。カトマンズで〝おしん言語研究所〟経営、日本向けラジオ番組「ニッポンチョウタリ」のパーソナリティー=からフェイスブックによるメッセージが私あてに届いた。先に名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟の持ち歌「愛のラブバード」のネパール語への翻訳依頼をしたことに対する返事で「おばあちゃん達が歌うのを一度聞いてみます。スタッフとも話してみますね」といった内容だった。
 平均年齢80歳。人生経験も豊富な女性ばかり。年輪を刻んだ名古屋のおばあちゃんたちの歌声が近い将来、ヒマラヤの〈かぜ〉に乗り空高く舞い上がって、幸せを運びながら世界じゅうに流れる日を想像する。そのことだけでも、楽しい。嬉しくなってくる。
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 春の温かさから夏の暑さに、とはある女子アナのことばだが、その通りで今日はポカポカを通り越して夏の気配を感じさせる日和だった。執筆と読書の合間を縫って、横笛とサンポーニャをふいてみる。サンポーニャは、まだまだ序の口。とてもふいたと言うよりは、音がやっと出せる、といったところか。かといって、乗りかかった船だ。途中で脱落することなく続けねば、と思う。

 午後8時過ぎ。先に首相官邸屋上で奇怪極まる小型無人機「ドローン」=中国製の「ファントム2」とみられ市販されている=が見つかった事件で「自分がやった。政府の原発政策への抗議だ。反原発を訴えるためにやった」と福井県警小浜署に男が出頭してきた。調べに対し、男は40代でプラスチック容器から微量の放射性セシウム134と137が検出された件につき「福島の砂を容器に入れた」と話しているという。
 東京豊島区の「池袋本町電車の見える公園」の滑り台付近地表から毎時480マイクロシーベルトの極めて高い放射線量が検出された、これまたぶっそうな事件で豊島区はこの日、地中から高い放射線量の【黒い塊】を掘り起こし、袋に入れドラム缶で熱封処理し撤去したところ、放射線量は通常の毎時0・06マイクロシーベルトに下がったという。こちらの原因物質はどうやらラジウムの可能性が強い。池袋保健所には、母親らから心配する相談電話が相次いだ。

 女童に還りゆく母ひなまつり  伊神舞子
=24日付尾北ホームニュース『〈尾北の文芸〉俳句 江南俳句同好会』から

【きょうの一文・ことば】
「人の体が燃え砂掛けて消す」=24日付中日朝刊『〈子どもたちよ!2015 私の戦争体験〉 河野義秀さん 82歳 名古屋市昭和区』の記事中の見出しから。
「長い間待っていたのでうれしい。他にも認定が必要なネパール人は多いので、助けてほしい」(親王室派の有力一族出身。迫害の標的になりやすいことや、暴行後に治療を受けた病院のカルテットなどの証拠があったことが難民認定の決めてになった、ケーシー・ディパックさん、ムナ・プルザさん夫妻)「ネパール人に難民はいない、との誤解を変えるための第一歩。さらに認定例を勝ち取りたい」(名古屋難民弁護団事務局長の川口直也弁護士)=24日付中日朝刊『ネパール難民 国内初認定』『豊川の夫婦 暴行受け治療の記録』の記事のなかで。

【新聞テレビから】
☆『江南藤まつり開幕 5月6日まで多彩な催し』(24日付、尾北ホームニュース1面トップ)
☆『城下町・岐阜など「日本遺産」 「歴史ストーリー性」重視 18件 文化庁初認定』、『安保法制主要条文を確認 与党協議、異論出ず』、『「放射能」シール市販品 ドローン機体 容器に貼付』『川内原発を空撮「再稼働是非を」映像作家、昨年7月』、『進む高齢化 藤田保健大が一役 団地に「保健室」見守る』『UR(都市再生機構)と協力 豊明に開所』(24日付、中日夕刊)
☆『香るじゅうたん 静岡・サクラエビ』、『ナスダック最高値更新 15年ぶり』、『「安全分からぬ」83人 文科省児童生徒追跡調査』、『アップルウオッチ発売 ファンにっこり』、『証拠品を自宅に隠す 隠滅容疑 巡査部長を書類送検 守山署』『警察調書破った税務署長を逮捕 新潟・文書毀棄容疑』(24日付、毎日夕刊)
☆『臥龍春眠 高山で満開』、『原発比率「20~22% 30年電源構成 経産省が案提示』、『愛知県警元警部に有罪 名地裁判決 捜査情報漏えい』『「暴力団関係者に会えば上司報告」徹底』『弁護士通し倉木被告「非常に残念で無念」』、『ジョン万次郎? 新たな写真』『米で発見 船長宅再訪時撮影か』、『愛知の中小56%「賃上げ」 人材確保苦渋の社も 本紙合同調査』(24日付、中日朝刊)
☆『〈ふるさと―原発事故49カ月― 心引き裂かれて 子と避難した姉妹 古里で両親は闘病〉』『(豊島区・池袋本町電車の見える)公園で最大480マイクロシーベルト(国の除去基準値0・23マイクロシーベルトを大幅に超え、一般人の年間被ばく線量限度1000マイクロシーベルトに2時間強で達するレベル) 2時間で年間被ばく限度 東京・池袋』、『空飛ぶHonda 初めて日本に』、『弾道ミサイル迎撃明記 日米防衛指針 機雷掃海も』、『官邸ドローン改造機 性能に詳しい人物か』、『警官の目前 盗難車乗り逃げ 一宮の路上』(24日付、毎日朝刊)

四月二十三日
 朝は、以前から頼まれていた社交ダンスの場所取りで宮田公民館へ。なんと4人もの方が入り口においでだったため、「こりゃだめだ」と諦めにかかった。それでも、もしかして、と思い切って内容を聴くと私たちの社交ダンスとは全員時間がずれており確保に成功とあいなった。それにしても、公民館はよく活用されているナ、と感心した次第。
 チリ南部でカルブコ火山が大噴火。立ちあがった噴煙は高さ15000㍍にまで達し、チリ政府は火砕流の危険があるとして住民4400人を避難させたという。登山者1人が行方不明になっている。カルブコ火山は首都サンティアゴから南に1000㌔地点にあり標高2000㍍。噴火発生当時につき「地響きをたてて大型トレーラーが走ってくるような大きな音がしたかと思ったら、地面が大きく揺れた。怖くて何も持たず家族と車に飛び乗って逃げました」と地元民。
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 千葉県船橋市で18歳の女性が行方知れずになっている事件で千葉県警は監禁容疑で少年と少女を逮捕。女性は19日夜、少年少女のほか、知人と見られる男ら2人が乗った車に同乗したあと、連絡がとれなくなっている。逮捕された少年らは調べに対し「逃げている仲間から女性を埋めた、と聞いている」と話しているという。最近、短絡的な〝殺し〟がやけに多い。
 米国の芸能誌ピープルが、ことしの世界で最も美しい女性に、2010年に映画「しあわせの隠れ場所」でアカデミー賞の主演女優賞に輝いた米女優サンドラ・ブロックさん(50歳)を選んだ。ピープル誌の取材には自虐で知られる彼女ならでは、で「ばかばかしい」と発言したが「真の美とは、内に秘めたもので善い人、良き母でいることの方が重要です」と付け加えることも忘れなかった。なんと素晴らしい。
 山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相、高市早苗総務相の女性3閣僚が、春季例大祭が行われている靖国神社を参拝。いずれも「国務大臣」の肩書で玉串料は私費で納めたという。参拝後、山谷氏は記者団に向かって「国のために戦い、尊い命を捧げた英霊に感謝の念を捧げた」と述べ、日中関係に及ぼす影響については「平和な国づくりを誓いました」。
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【きょうの一文・ことば】
 権力でもなく、全国各地の人びとが心を合わせながらこの寺を支えてきたのだな、と思う=22日夜、NHK総合『〈クローズアップ現代〉復活清水寺絵巻 知られざる1200年の歩み』のなかで。作家五木寛之さん

【新聞テレビから】
☆『向き合った死4000通り 検視50年 名古屋の警察医が引退』、『北陸新幹線開業に花添える 富山=「2015となみチューリップフェア」』、『全過程「可視化」17% 取り調べ 法制化控え20倍に』、『ドローン規制「今国会で」 きょうにも省庁連絡会議』『ドローン飛来数日内か 官邸屋上 機体に雨の跡なし』、『TPP大統領に権限一任 通商政策法案を米上院委が可決』、『「大和」悲惨さ伝え10年=広島県呉市の大和ミュージアムが23日、開館から10周年を迎えた』、『〈女子マラソン〉ロンドンで引退「特別な気持ち」ラドクリフ=2時間15分25秒の世界記録保持者。41歳=が会見』、『チリ南部で火山噴火』、『岐阜県 三重県 「移住して」東京でPR 今月から相談員配置』(23日付、中日夕刊)
☆『中国、対日世論に配慮 首脳会談報道 他国と差』『米「歓迎する」』、『官邸300㍍内で操縦か ドローン 防犯カメラ分析へ』、『「南南協力」強化 首脳会議で協議 バンドン会議』『首相帰国の途に』、『認知症サポーター拡大 りそなG全社員1万5000人 山形県警全職員2250人 対応学び業務に活用』、『FC2運営社長ら逮捕 公然わいせつ容疑 京都府警など 若者人気 動画投稿サイト』、『■美濃加茂市長事件の控訴審8月25日』、『31連勝注目集める右腕 「打者以上に強い気持ちで」 女子ソフト2連覇目指すトヨタ・山根』(23日付、毎日夕刊)
☆『ドローンからセシウム 首相官邸 容器に液体鑑定へ』、『「日中改善している」 5ヵ月ぶり首脳会談 習氏歴史認識には注文』『「反省」直接表明せず バンドン会議演説 首相「おわび」なし』、『住民側 即時抗告へ 川内差し止め却下受け』、『村上春樹さん語る㊦』(23日付、中日朝刊)
☆『日中首脳「関係改善進む」 首相「歴史認識引き継ぐ」』、『囲碁の十段戦 21歳伊田(篤史八段。三重県鈴鹿市出身)制す』、『スズキ187万台リコール 過去最多 9車種火災の恐れ』、『終値2万円回復 東証』、『2審も「大津波予測不能」 女川・七十七銀行 行員遺族が敗訴 仙台高裁判決』『遺族「残念だ」』『河川敷「謎の石像」すくすく 無許可4年で高さ2㍍ 長野・男を書類送検』、『萩原流行さんがバイクで事故死』(23日付、毎日朝刊)

四月二十二日
 札幌でソメイヨシノが開花した。春の桜はやはり、いつだって日本人のこ・こ・ろを映し出している。そして。その季節が終わっても、いつまでも胸のなかに日本の美、ときには郷愁としても潜み続ける。

 ダンス仲間の尾関鋹和さんが78歳、それも新内京派の新内勝和太夫さんであることを今日、名古屋から江南まで車で送って頂いた車中で初めて知った。尾関さんは、昨年亡くなられた新内勝知与さんとは同じ一門で刎頚の友も同然、あげくに浄瑠璃の師範から三味線教師…と何でもござれの達人。むろん社交ダンスも、この道17年の熟達者だと知り、いやはや驚いた。
 人は話してみないと分からない。偉大な人ほど分からぬことを思い知った。あげくに私が大変お世話になった〝クロちゃん〟こと、中日(東京)新聞の元芸能記者黒川光弘さん(故人)や都々逸漫談の柳家小三亀松師匠(故人)らとも懇意の仲だったとは。話すほどに時代とその芸達者ぶりが解き明かされていったのである。まさに邦楽の友で、江南市では貴重な存在である。
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 一体何の目的で。だれがやったのだ!
 午前10時20分ごろ、東京・千代田の首相官邸屋上に直径50㌢のプロペラ4つがついた無人小型飛行機「ドローン」がある、と官邸職員から警視庁に通報があった。このドローン、本来は白いはずが黒色に塗られており、どうやら着陸に失敗し落下したものらしい。その後の調べによると、この〝ドローンくん〟、長さ10㌢のプラスチック容器や小型カメラ付き。発煙筒のようなものもあって、容器からは放射性物質セシウムが検出されたという。
 官邸へは一時【ドローンテロ】では、と爆発処理班が急行するなど、騒然とした雰囲気に。それにしても、一体だれが。集団的自衛権の事後承認など、このところ審議が進む安保法制化など軍事色が強まる一方の安倍首相に対する嫌がらせ? それともテロを前提とした予行演習か。いずれにせよ、捨て置けない事件が発生した。

 その安倍首相は、といえば。アジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年を記念した首脳会議で演説。首相は60年前のバンドン会議で採択された「侵略、武力行使によって他国の領土保全や政治的独立を侵さない」を盛り込んだバンドン10原則に触れ「この原則を、日本は【先の大戦の深い反省】とともに、いかなる時でも守り抜く」などと述べた。
 この日は 中国の習近平国家主席とも5か月ぶりに会談。会談後、記者団に対し「大変有意義だった」と述べるとともに、戦略的互恵関係を推進し、地域の安定や繁栄に貢献することで習主席と一致したと説明。首相はまた、「日中の交流を進め、日中関係改善の流れを確かなものにしたい」とも強調した。
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 2005年のバンドン会議50周年記念首脳会議で演説した、ときの小泉純一郎首相。小泉さんは村山談話に沿って先の大戦を「植民地支配と侵略」と認め、「痛切なる反省と心からのおわび」を表明した。この日の安倍演説では歴史認識に関する4つのキーワード「植民地支配」と「侵略」「痛切な反省」「心からのおわび」発言が期待されたが、「大戦の深い反省とともに」の言葉に凝縮された形に。
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【きょうの一文・ことばから】
「(歴史問題に関連して)中日関係の歴史を正視し前向きに発信してほしい」(習近平国家主席)「深い反省の上に歩んできた道は不変だ」(安倍首相)「日中関係は共に改善しつつある。両国関係が発展していくように共に努力していきたい」(両首脳)=22日インドネシア・ジャカルタで開かれた日中首脳会談での発言から。

【新聞テレビから】
☆『川内原発差し止め却下 鹿児島地裁仮処分 高浜と判断割れる』『「安全確保に万全」九電』、『「侵略」「おわび」言及せず バンドン演説 首相「深い反省」』、『首相官邸にドローン(=無線などの遠隔操作で飛ばすことができる無人小型機の通称) 屋上着地 カメラ、容器付き』、『二審も津波遺族敗訴 七十七銀訴訟 企業の責任認めず』、『不審な男?他の寺にも 奈良、「油」被害』、『弘道会に経済制裁 米財務省』、『今夜春のスターショー こと座流星群』(22日付、中日夕刊)
☆『首相「先の大戦反省」 バンドン会議 午後、日中首脳会談』、『アウシュビッツの会計係 謝罪 独で初公判責任認める』、『川内原発「これからも闘う」 地元住民無念の表情』『「事故起きるかも」7割超「避難計画不十分」9割 原発根強い不安 東京女子大名誉教授が意識調査』、『「死因は脳挫滅」殺人・放火と断定 湯河原・女性遺体』(22日付、毎日夕刊)
☆『集団的自衛権事後承認も 「事前」義務化1法制のみ』、『免震性能不足新たに90棟 愛知最多13棟 東洋ゴム4人関与か』、『両陛下赤崎教授らと歓談 春の園遊会 ノーベル賞ねぎらう』、『ポールが帰ってきた! 日本公演始まる』、『〈戦後70年〉平和願う曲 歌い継ぐ 憲法記念日 中田喜直さん命日、蒲郡で』(22日付、中日朝刊)
☆『汚染雨水また外洋流出 福島第1 移送ポンプ全停止』『首相、日中会談に意欲 バンドン会議「ドアはオープン」』『過去文言不使用 強い言及避ける 70年談話で中国』、『■猿橋賞に米ワシントン大の鳥居教授=鳥居啓子教授(49歳)、「植物の細胞間コミュニケーションと気孔の発生メカニズムの研究」=』(22日付、毎日朝刊)

四月二十一日
 桜前線が、北の大地に到達。函館では桜が7分咲きとなり、満開目前だという。
 ヒット曲「想い出の渚」などで知られ、一世を風靡したグループサウンズ「ザ・ワイルドワンズ」の元リーダー、加瀬邦彦さんが死去。74歳だった。何があったのか。自殺らしい。

 日照不足が野菜の生育に被害をもたらす深刻な長雨のなか、久しぶりに好天に恵まれた。
 名古屋での横笛レッスンの帰り、江南の駅から自宅まで歩く。途中、市議選や市長選に立候補した候補者の街宣カーと何度も擦れ違う。みな、鉢巻きをして街宣カーと一緒に候補者本人が自転車にまたがってマイクを手に至近距離から政策を訴えて回るなど、いつもながらの光景である。この町をよくしよう、とする候補者たちの熱意と気迫が伝わってくる。みな、一生懸命だ。
        ×        ×
 けさの中日春秋。世界各地で戦争などのため家を追われた人々は5千万人を超え、第2次世界大戦後で最悪とあった。地中海での度重なる難民・移民船の沈没の背後には、そういう現実がある。安保法制に関する与党協議。「例外のない事前承認」を定める国際平和支援法など、なんとも理解しづらい。もっとスッキリ分かりやすい表現にはならないものか。ナントナク分かるのは、戦争をしやすくするための〝戦争準備ごっこ〟をしている。そんな気がして仕方ない。
 この日告示された統一地方選の122町村長選と373町村議選。総務省によると、町村長選は全体の43・4%、53町村で無投票に。町村議選の方も89町村の930人が無投票当選したという。神奈川県湯河原町の民家では焼け跡から額に包丁が突き刺さった女性の遺体が発見される奇怪な殺人事件が発生。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
「私は素直に、皇室の制度を残してもらいたいと願っています。ただし今までのように、神の如き特別扱いは絶対にしないこと。英国のキングやクイーンのように、一般市民とも和やかに接し、生活もある程度同じにして、理解しあえるようにするのがいいと思います。絶対的な存在ではなく、人間天皇の御一家であって欲しい」=橘かがり作『焦土の恋』(祥伝社文庫最新刊)のなかで。子爵夫人鳥尾鶴代がGHQ民生局のケーディス大佐に向かって意を決し伝えた心の底の思い

【新聞テレビから】
☆『「例外なく事前承認」了承 自公安保法制 月内に主要条文案』、『122町村長選が告示 統一選』、『リニア時速603㌔ 世界最速を更新』、『液体まく?男の映像 奈良の寺 他の寺社でも似た姿』、『高校時代の同人誌60年ぶり手元に 黒井千次さん「友と批評、育てられた」』、『ダンデム自転車愛知の公道OK 視覚障害者も風体感』『芦ノ湖にエヴァ主題歌の道 路面の凸凹聞こえてくるよ♪』(21日付、中日夕刊)
☆『米ピュリツァー賞 エボラ報道などでNYタイムズ受賞』、『廃棄ミカンでバイオ燃料 三重大成功 農家収入安定へ実用目指す』、『学テ222万人参加し実施 活用法で迷走 大阪府…内申活用競争激化 静岡県…公表巡り人事混乱』、『鳥貴族「まねするな!」「看板など酷似』鳥二郎を提訴 大阪地裁』(21日付、毎日夕刊)
☆『苦悩それでも生きる〈尼崎JR脱線10年〉命の代償失った記憶 伝える残された記憶』、『(長谷川)等伯の屏風絵発見 今秋公開』、『名鉄社長に安藤(隆司)氏発表 名駅再開発「需要見極め柔軟に」』、『村上春樹さん語る㊤』(21日付、中日朝刊)
☆『長旅前の羽休め=各地で越冬を終えシベリアへ向かうマガンの群れが、北海道美唄市の宮島沼で羽休めをしている。日の出と共にエサを探しに出掛け、日が暮れるころに大挙して沼に戻り周囲を真っ黒に覆い尽くす』、『過去の文言使わず 70年談話 首相改めて表明』、『日米TPP(環太平洋パートナーシップ協定)深夜の攻防 コメ・自動車「厳しい交渉」』(21日付、毎日朝刊)

四月二十日
 きょうは、24節気に言う【穀雨(こくう)】だ。穀雨とは、穀物をうるおす〝春の雨〟をさす。このころに種まきをすれば、植物を成長させる雨に恵まれると言われる。とはいえ、鹿児島県徳之島では50年に1度の大雨だといい被害のないことを願いたい。ほかにも奄美大島、長崎県佐世保市、高知市、尾鷲市などでもがけ崩れなどが相次ぎ、名古屋や東京でも強いかぜまじりの雨と風がふきあれた。

 月曜日。舞のリサイクルショップ「ミヌエット」がお休みということもあって、歌の台詞じゃないが、♪雨、雨ふれふれ、もっとふれ…、と半ば開き直って妻の運転手役に徹した。銀行に始まり、すぎ薬局、歯医者、ショッピングセンター…と、あちこち回る間、待ち時間をあて私は読書三昧。雨音を聴きながらの読書もたまにはイイナ、ものは考えようだと思った次第である。むろん、執筆中の小説の筋がきも雨のなか、次々と浮かび上がってきたのである。

 写真は橘かがりさん著による「焦土の恋」(祥伝社文庫最新版)と「判事の家」(ランダムハウス講談社刊)
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 読書といえば、つい最近、日本ペンクラブの作家仲間で森詠さんや山本源一さん、志賀泉さんらとともに【脱原発社会をめざす文学者の会】メンバーでもある橘かがりさんから送られてきた「焦土の恋 〝GHQの女〟と呼ばれた子爵夫人」を読み始めたが、占領下にあって日本のために尽くしたケーディス大佐と子爵夫人鳥尾鶴代との恋の行方が、この先どう展開していくか、が注目される。
 まだ50㌻ほどしか読んではいないが、橘さんの確かな目と足、耳、すなわち的確な取材力に裏打ちされた内容の深さが随所にうかがわれる。かがりさんは、2003年に〈月のない晩に〉で小説現代新人賞を受賞した実力派だけに、こんごますますの飛躍を期待したい。と同時に、かがりさんらが取り組む「脱原発をめざす女たちの会~原発のないくにを後世に 豊かな自然を未来に~」活動のさらなる充実も願う。
        ×        ×
 北アフリカのリビア沖100㌔の地中海でソマリア、エチオピア、シリア、マリなどからの不法移民が乗った密航船が転覆。700人以上が死亡。全長20㍍の船に900人がすし詰め状態で乗っていたという。政情不安と極度の貧困の中からの死の脱出行の破綻といってもよい結末で、言葉もない。
 こうして地中海を渡る不法移民は昨年だけでも21万8000人以上に及び、ほとんどがリビアからの出港だという。うち昨年だけでも航海途中に3500人以上が死亡、ことしに入ってからも1500人は命を落とした、とのこと。なんとも胸が塞がれる悪夢だが、EUでもルクセンブルクで急きょ緊急会議を開き、事態収拾の方策を探るという。難しい問題である。
       ×        ×
【きょうの一文・ことば】
…若いうちは社会の不条理に泣きたくなる日もあるが、見ていてくれる人が必ずいる。コツコツやろう。チャンスはその先にある。=19日付中日朝刊『〈中日新聞を読んで 内藤洋子〉新人の皆さんへ』の記事のなかで。エッセイストの内藤洋子さん

【新聞テレビから】
☆『〈NEWS23〉「家ごと流されている」 緊迫の警察無線記録を入手 広島74人死亡土砂災害』(20日夜、CBC)
☆『稲には「酷雨」? 弥富で田植え』『明け方にかけて東海大雨の恐れ』、『谷崎穏やかな素顔 お手伝いさんとのスナップ』、『ロックな夜を今年こそ ポールさん来日』、『「宇宙嵐」的中へタッグ 名大観測連携で影響防ぐ』、『4人遭難死ガイド有罪 白馬岳事故判決「危険予見できた」』『アサリ漁着服一部否認 地裁支部で初公判 愛知県漁連前会長』、『名鉄社長に安藤氏 専務から昇格 山本氏は会長に』、『町村衆院議長辞任へ 体調不良 後任 大島氏が有力』、『本興寺更さん受賞 中部ペンクラブ文学賞=本興寺さんの「蔵の中」(文芸中部97号掲載)に決まった。ほかに同文学賞特別賞として高井泉さんの詩集「女神む」が選ばれた』、『〈朝刊小説「沈黙法廷」連載を前に〉逮捕の先も続くドラマ 佐々木譲』(20日付、中日夕刊)
☆『沖縄に津波注意報 与那国・震度4』、『独立戦争で活躍 復元の帆船出航 フランス』、『難民700人以上死亡か 地中海 密航船海難 最悪規模』、『ジンベエザメ黒潮乗って3000㌔ 大阪の水族館が確認 発信器つけ放流 高知→宮城沖に回遊』『アーケード泳ぐ(愛知県一宮市の本町商店街)』、『竹中工務店所得隠し 利益付け替え 4年間で1・5億円 大阪国税指摘』(20日付、毎日夕刊)
☆『「支え合い、強く生きる」 御嶽山噴火遺族会発足』、『全国27市長選無投票 無投票当選率30・3%』『瀬戸は4新人の激戦 豊明は現職と2新人』、『日本初月面着陸計画 18年度 高精度の無人探査機』、『熱い鼓動我こそ 古川祭・起し太鼓』、『闘志貫く頂に咲く ネイチャーラン 安孫子さん初V』、『大塚久美子社長 栄で騒動おわび』(20日付、中日朝刊)
☆『辺野古移設 政府対応に「反対」53% 本社世論調査「賛成」は34%』、『100市区長選に211人 統一地方選後半戦 27市で無投票』、『【福島第1原発・正門周辺の大気中の環境放射線量 19日正午現在1.060マイクロシーベルト毎時】』、『柔道全日本女子選手権 (78キロ超級で)田知本愛気迫で初V』(20日付、毎日朝刊)

四月十九日
 統一地方選挙の後半戦(89市長選と295市議選、東京特別区の11区長選、21区議選。このうち中部6県では14市長選と49市議選)が告示された。ここ江南市でも立候補あいさつを兼ねた選挙カーが町なかに飛び出し選挙一色に。今回は新旧入れ替わり比較的若い候補者が目立つ。さて結果やいかに。
        ☆        ☆
 溜息をひとつ大きく春の闇 (志摩市)上村格也=19日付朝刊14面・中日俳壇/長谷川久々子選・入選作から
 この日の中日新聞朝刊で来年夏、日本で開かれる主要国首脳会議(サミット)の開催地として真珠のふるさと・英虞湾で知られる三重県志摩市の【賢島】が有力視されている、とのホットニュースが伝えられた。へぇ~、と思い頁をめくっていくと、中日俳壇にかつて地方記者として志摩に在任中、大変お世話になった上村格也さん(賢島の志摩観光ホテル元総務部長。中日写協志摩支部会員。父は志摩郷土史会会長だった上村角兵衛さん)の作品が紹介されており、不思議な縁を感じた。それにしても、この【溜息】は。一体何だったのか。妻としばらく想像を膨らませた。

 不思議な縁といえば、今ひとつ。朝、スマホにメールが入ったので確かめると名市大名誉教授の山田明さんからで『ご存知かもしれませんが、14日の(中日新聞の)「発言」欄に私の投書が掲載されました。掲載されないと思いつつ、「エール」を送るつもりで投書したので、嬉しかったです。今朝早く、関連レポートにも書きましたので、添付にてお送りします。/今の政治に危機感を抱いています。だからこそ、中日(東京)新聞の価値がますます高まっていると考えています。「特報」をはじめとした記者の皆さんに「エール」を送りたくて投書しました。……』とあった。
 気がつくと、私はこのメールを読みながら「ありがたいことだ」と頭を下げていた。つくづく山田さんの、あの温かな人間性と正義感に反骨魂、研究熱心さ、真理を探究する意欲と情熱の熱さにあらためて思いを新たにしたのである。山田さんには、名市大で非常勤講師として学生に講義していたころ、随分と多くを教えられ感謝している。ここに本紙発言欄に掲載された全文【原発の情報隠さないで】の写真(拡大可)と、教授から届いた「発言」への〝嬉しいメッセージ〟を掲載させていただく。まだ読んでいない皆さまには、ぜひ一読してほしい。
        ♪        ♪
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 久しぶりに中日新聞「発言」に投稿した。ヤングを含めて、多くの人が投稿しているようであり、たぶん掲載されないと思っていた。想定外にも14日掲載された。それも右上「発言」欄トップである。
 その夜、卒業生から「発言」を読んだというメールが届き、やはり嬉しかった。この卒業生は前から、私が投稿していないか、中日・朝日両紙を毎日チェックしているそうだ。卒業生自ら投稿してくれることを期待しているのだが。
 翌日には、京ちゃんお母さんからiPadに嬉しいメッセージが届いた。お母さんの了解を得て、褒められ過ぎですこし恥ずかしいが一部をしよう。
「昨日、『発言』を家族、スタッフ全員で拝見致しました。先生の鋭い切り込みが、短い文章の中で全て伝えられていて、素晴らしい内容でした。原発問題が、だんだんと忘れ去られていく事を私達がもっと声を出していくべきなのに、大切なことほど、利権が絡んでややこしいことになってしまうこと。本当に自分達の無力さを感じずにはいられません。先生のような方が、それを監視し、社会に伝えて下さる事はとても大切な積み重ねですよね。障害児の就学問題も、原発に比べたら小さい内容ですが、同じような事があります。(たとえば就学時健康診断のことなど)——
 どんな事にも、深い深い裏事情が隠されている世の中。常に疑問を持って『正しい目』を養っていきたいです。権力やお金が沢山あっても、それが必ず幸せとは言えないという事が、全てに通じているような気がします。先生に出会えた事で、又々熱い感情が高まってきました。」
 こんなメッセージをもらうと、また「発言」したくなる。レポートに書きたいことが山ほどある。これからもレポートなどを書き、それを発信したい。(2015年4月19日)
        ♪        ♪
【きょうの一文・ことば】
「野球は打つことも守ることも全てが好きなんだね」「いやもうライバル意識というタイプじゃない」「わが巨人は永遠に不滅です」「なにも、いさかいなどありませんでした。ことONに関しては全くありませんでした」「日本の野球、スーパースターとなると、ちょっと寂しい」「一本足は難しいというけれど、最高の技術だ」(長嶋茂雄さん)
「常に目標。(長嶋さんは)太陽みたいに輝いた存在。常にそう思っていました」「4打席立ったら、3三振、1ホームランという選手はいいね」「(大切なのは)絆ですね」(王貞治さん)=19日夜。NHKサンデースポーツ『▽長嶋茂雄×王貞治! 〝ON〟の全てを語る』から

 立花はまた一瞬にして相手のふところに踏みこんでアッパーを突き上げた。しかし読んでいたのだろう。チョーファーはみずから動いて力を逃し、すかさず距離をとってパンチを出し続ける。立花は逃げ、逃げ、逃げ、逃げながら隙をうかがっている。=19日付中日朝刊連載小説〈拳の先 404 角田光代作〉から。

【新聞テレビから】
☆『〈NHKスペシャル〉戦後70年・日本の肖像「日本人と象徴天皇」▽歴史と向き合う天皇▽平和への願いと祈り』(19日夜、NHK総合)
☆『「賢島サミット」開催期待 警備面で有利・世界に観光地PR』『軽井沢、名古屋も誘致に名乗り』、『〈戦後70年〉愛知600人「体験談聞ける最後の世代」 戦争高校生が語り継ぐ』、『若年性認知症 8割失職 厚労省調査 職場の配慮不十分』、『セウォル号抗議100人連行 ソウル 機動隊と衝突』、『中川区のゼネコン開発で農地交換 「申告誤り」思わぬ課税 「事前説明ない」地権者、提訴検討』『最高2000万円近い税負担「どう工面したら…」』、『〈訃報〉三條美紀さん=9日、うっ血性心不全のため死去。86歳。』(19日付、中日朝刊)
☆『原発避難生々しく 福島・富岡町 災害対策本部公開』『震災自治体 非正規職員、補償に格差 特殊公務災害規定なし』『浮かばれぬ「非正規」 「特殊公務災害」認定格差 嘆く遺族「同じ仕事なのに」』『蔵王火山活動でホテル廃業へ 団体客キャンセル相次ぎ』、『〈Sストーリー〉美ら海は沖縄の宝だ―辺野古移設問題県民の誓い』、『ツシマヤマネコ発見! 対馬で撮影成功』、『アジア投資銀、陰の主役 G20閉幕 米の守勢鮮明』、『東大2年連続総合1位 科学論文引用数 国内ランキング理研は4位』(19日付、毎日朝刊)

四月十八日
 土曜日。妻は俳句の会、私は各務原の蘇原コミュニティセンター「そらーら」へ。社交ダンスのレッスンのためだが、指導者が代わり少しずつ新しい形のダンスレッスンになれてきた、といったところか。こんどの水野先生は筋道と基本をしっかりわきまえた、どちらかといえば厳格な方だなっ、というのが印象である。
 先週、私は仕事もかねて東京界隈を歩いていたため欠席。デ、水野さん伝授によるレッスンは2度目である。ルンバの踊りはあまり変わらなかったが、ワルツのステップが初心者用に学んできたこれまでとは違い、知らない間に一度の欠席の間にかなり高度化しており面食らい、驚きもした。

 というわけで、レッスンのあとは水野さんの歓迎会を兼ね仲間と各務原市内の「和楽居」なる和食料理店へ。大いにダンス談議が弾んだが、先生はこの席でイメージトレーニングの大切さを強調。また4分の4拍子でステップを踏む場合は〈1、2、3、4、5、6〉ではなく、あくまで〈1、2、3、4。1、2〉、〈スロー、スロー、クィック、クィック〉でなければ、と力説され大変、勉強になった。
 このほか「社交ダンスでジーパンは、ご法度。ジーパンをはいてダンス場に行ったら門前払いを食らいますよ」と服装についての説明も。さらに踊っているときの〈アイ・コンタクト〉の存在や、男性なら女性をいかに自在に踊らせ美しく見せるか、がポイント。それが出来るようになれば楽しくてたまらなくなります、とも。「難しいことなんてない。2本、足があれば踊れますよ」とのことだった。
 不思議なもので、まだまだ未熟ではあるが先生のおっしゃられることが、よく分かる。
        ×        ×
 16日(米時間)。ニューヨークであった米大リーグのメッツ対マーリンズ戦。七回に代打出場し三塁打で出塁したマーリンズのイチロー選手は、次打者の二ゴロで一度止まりながらも本塁へ突入。5分44秒のビデオ判定の結果、セーフに。イチローならでは、のクロスプレーが観客の喝采を浴びた。「再加速 絶妙本塁タッチ」とは、中日朝刊運動面の見出しである。さすがは、イチロー。41歳の現役最年長野手が保つトップレベルの身体能力、スリリング極まるこの日の美しい走塁には絶賛が集まっている。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
……俳句詩の「高圧線の幾すじ/凍れる国に絃を張る/音楽圏の北の涯て」では、凍った冬の風景に自らが失った言語能力への隠喩とも取れる描写をしている。そこへむき出しのエネルギーを送ろうという意思も感じさせる。……(SHIKI)=18日付中日夕刊『〈大波小波〉ノーベル賞詩人を悼む』から。スウェーデンのノーベル賞受賞詩人、トーマス・トランストロンメル氏の死にふれて

「この道」とはどんな道か。人生それぞれによって「この道」はちがう。「この道」は人間の数だけある。決して統一されてはならない。「この道」が統一されたときは、すでに「この道」ではなく、「軍の道」となる。(略)
「この道」一筋、それは世界と個人の自由と平和につながる人生の道である。=18日付中日夕刊連載『〈この道 作家森村誠一〉人生の道 87(最終回)』から。森村誠一さん

「兵士たちは夫を生きたまま切り裂き、その肉を私に料理しろと命じました」「戦闘が終わっても、この人たちの戦争は一生続く。被害者も加害者も、魂を破壊されているから」=18日付中日夕刊『〈土曜訪問〉紛争地を撮り続け「戦場」を出版 亀山亮さん(写真家) 魂の破壊一生癒えぬ(出田阿生)』の記事から。

【新聞テレビから】
☆『〈ETV特集〉福島・終わりなき戦い▽除染後の現場はいま』(18日夜、NHKEテレ)
☆『春の長雨直撃 観光地高山祭の人出激減 農作物湿度高く病気懸念』『東海の日照時間例年の3割切る』、『〈戦後70年〉被爆者の歌声 米国でこそ 長崎の合唱団29日から公演』、『〈さくら道国際ネイチャーラン〉さくら道250㌔粘走を 名古屋スタート』『ANAがスカイに出資へ 20%未満で最終調整』(18日付、中日夕刊)
☆『〈eye見つめ続ける 大震災〉妻を捜しに海の中へ 語り継ぐ命=宮城県女川町で妻祐子さん(当時47歳)を海に潜って捜し続ける夫高松康雄さん(58歳)を紹介』、『スターへの一歩 宝塚入学式』、『春のパレット 赤、白、黄…チューリップ180万本 三重・なばなの里』、『成長強化へ投資促進 G20共同声明 各国が戦略策定』『アジア投資銀 新興国中心に支持』、『TPP 米大統領、妥結に意欲「日本市場を開放」』、『米領事館前で車爆発 3人死亡ISが犯行声明 (イラク北部の)クルド人自治区』(18日付、毎日夕刊)
☆『「平和の俳句」優秀作(3月応募作のうち180句)特集』『〈編集局デスク〉平和背負う旅人 編集局長臼田信行』、『安保 首相、訪米強く意識』『沖縄 知事「反対、大統領に伝達を」』『辺野古移設で初会談』、『TVジャーナリズム危機 自民の聴取 識者「抗議すべきだ」』、『小島功さん死去 87歳 漫画家、清酒のカッパ』(18日付、中日朝刊)
☆『BPO(放送倫理・番組向上機構)に政府関与検討 自民「放送局から独立」』、『首相に「辺野古撤回を」 沖縄知事 米大統領へ伝達要請』(18日付、毎日朝刊)

四月十七日
 「平和ぼけと言われている。平和は大切だ、と言い続けましょう」。平和にこだわり続けた声優で俳優、タレントの愛川欣也さんが都内の自宅で15日早朝、亡くなった。享年80歳。肺がんだったという。「キンキン」の愛称で知られ、司会から俳優まで何をやっても、大衆に親しまれるお方だった。おやすらかに
 私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」同人の真伏善人さんから詩「まっすぐ」が届いたので、さっそく紙面化。真伏さんならでは、の観察眼鋭い軽妙でユーモアがあり、かつ、どこかしらお洒落な作品なので皆さんには、ぜひ読んでほしい。
        ☆        ☆
 ……ノンちゃんがいるのかと一瞬思い、違う、あの子だと空也はすぐ気づく。あの子、ムエタイジムにいたあの少年。逃げ場を持つことが許されず、だから今いる場で強くなるしかない少年。タイガー! その声に重ねていくつかの声がタイガーと叫ぶが、すぐにオーエオーエにかき消される。そうだマンコーンだ。空也はそのリングネームを思い出すのに、なぜか今、本当にノンちゃんがここにいて、周囲の反感などおそれもせずに立花の名を叫んでいるような錯覚を抱く。………

 上記は、中日新聞の本日付朝刊連載小説〈拳の先 402〉の1節だが、角田光代さんの筆さばきは読者を作品世界に引きづり込んでゆく点で、絶妙の、えもいわれぬ魅力がある。この小説は毎朝、わが家に届けられる新聞の楽しみのひとつだが、どうフィニッシュするのか。興味津々である。
        ×        ×
 米軍普天間飛行場移設に伴う辺野古への新基地建設をめぐり安倍晋三首相と翁長雄志沖縄県知事の会談が初めて実現。首相が「辺野古への移転こそが(普天間返還の)唯一の解決策だ。理解を得るよう努力したい」と述べたのに対し、翁長さんは「絶対に辺野古に新基地を造らせません。(新基地建設が)嫌なら代替案を出せと言われるが、こんな理不尽なことはない」などと語った。これを機に話し合いを続け、なんとか糸口を見出すことはできないものか。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
「(会談冒頭、辺野古の新基地建設を)唯一の解決策だ」「普天間の危険除去は、われわれも沖縄県も同じ思いだ。ていねいな説明で理解を得るべく努力したい」(安倍晋三首相)/「(過去の沖縄が新基地建設を)受け入れたという認識は間違いだ。政府は埋め立て承認を錦の御旗にしているが、知事選や衆院選などすべての民意は反対だ」(翁長雄志沖縄県知事)/「双方がそれぞれの考え方を説明して率直な意見交換をすることになる。これを機会に沖縄県との話し合いを進めていく」(会談に先立ち、菅義偉官房長官)=17日付中日夕刊『首相と沖縄知事が初会談 辺野古移設の是非を議論』の記事のなかから。安倍首相、翁長知事、菅官房長官の声から

【新聞テレビから】
☆『愛川欣也さん死去 80歳「トラック野郎」「アド街」』『「TVの宝」名古屋でも活躍』『耳に残る「はい、消えた」堺正章さん』、『安保法制原案を提示 政府「存立危機事態」明記』、『NHKとテレ朝聴取 自民、報道番組内容めぐり』、『高浜再稼働差し止めで関電 午後にも異議申し立て』、『TPP推進へ法案提出 米議会、大統領の権限強化』、『流出IDなど785万件 中国向け中継サーバーに』、『熱田の森に名車の息吹 京都ゴール、ラリー号砲』(17日付、中日夕刊)
☆『後方支援日米安保が中核 安保関連法案 政府が提示』、『広島空港が再開』、『ケネディ米大使 原爆資料館見学 広島・就任後初』、『■白斑問題、新たに31人がカネボウ提訴』『サンデー記事巡り稲田氏が本社提訴 550万円賠償求め=記事は十分な取材に基づいて掲載しています。当方の主張は法廷で明らかにします(毎日新聞社社長室広報担当)』(17日付、毎日夕刊)
☆『雪間の小屋の春を見せばや 涸沢ヒュッテ』、『シャープ本社売却 再建計画案 亀山工場は分社化』、『首相、沖縄知事きょう会談 翁長氏辺野古反対「伝える」』『〈解説〉訪米前に対話姿勢示す』、『リニア590㌔ 鉄道世界最速を更新』、『自民による聴取「放送法違反だ」 古賀氏、特派員協会で』、『村上春樹さん 片付け本・近藤さん 「世界の影響力100人」に』(17日付、中日朝刊)
☆『福島第1原発 2機目ロボ映像公開 配管覆うカーテン落下』、『安倍政権下で格差拡大 地域別所得 最大6.5倍 本紙調査』、『ALS(筋委縮性側索硬化症)関与たんぱく室 名大など特定 新薬開発に期待感』、『「大須演芸場」商標登録出願 名称利用の前席亭と対立か』、『「天国への階段」白川道さん死去 本紙で「人生相談』(17日付、毎日朝刊)

四月十六日
 4月に入り、わが家も御多分に漏れず、連日のように市からの課税通知書が洪水の如く届き、ナンダカ俺たちは税金を払うために生きているのか、と思ってしまう。現住の土地家屋への課税はむろん、現役の記者時代、サラリーマンの身ながら苦労し長年かけて確保した土地、そして親から譲り受けた大切な土地にも、これら全てへの課税で容赦ない。
 しばらくすれば、こんどは自動車税の通知も届くだろう。ほかに国民健康保険の保険料徴収通知など。ホントに庶民の私たちにとっては、税金をむしり取られるばかりなのが、この季節だ。とは思いつつ家族そろって元気でそれなりの生きがいを求めて楽しく暮らしているのだから、と自身に言い返してもみるのだが。高額所得者への課税をもっと見える形でドーンと増やし、私たち一般国民への課税は少しでも減額する。それだけのことができないのか。
 妻の舞は、といえば。「税金をたくさん払えるだけ有り難いと思わなきゃあ。口座引き落とし分以外は、コンビニで出来るだけ早く払ってくるから。いつまでも、税の負担金が頭にこびりついているようで嫌よ」とあっさりしたものだ。

 きょうは書くうちに思いがけず、筆先がヘンな方向に走ってしまった。
 それはそうと、今は亡き私の父は生前は税の査察官、高級官僚として長年税務署に勤め、とても厳格な人だった(四日市、千種両税務署長を経て名古屋国税局監察官室長など)。それも〝マルサの男〟で、この道ひと筋。融通が利かず、おそらくは随分と嫌われたに違いない。デ、あるからこそ、税金はしっかりと国民の幸せのため平等に徴収し、かつ使ってほしい。なんだか、お堅い話になってしまった(それでも父は生前、長年の努力と功労が認められ、勲4等瑞宝章を受章した。あのときの笑顔は忘れられない)。

 なんで、こんな税の話になってしまったのか。
 実は本日付中日新聞夕刊の〈大波小波〉で『世の表層の荒れは「貧すれば鈍する」に源がある。さて困窮は昔から作家のならいである。裕福な純文学作家は稀で、印税や原稿料では食べていけない。葛西善三ら多くの私小説家は極貧を逆手にとって描き、読者を惹きつけた。本格派の堀辰雄は軽井沢で質素に生活し、高踏的な文学を生んだ。逆境を逆手にとるか、高楊枝をくわえているかは、生き方次第である。』とここまでウンウンと読み進めるうち、なぜか課税通知書が目の前に浮かんできたから、不思議である。
〈大波小波〉は、さらに「柳美里は近著『貧乏の神様』(双葉社)で自らの苦境を綴った。貧乏と貧困の違いに触れ、貧乏は決して悪い言葉ではなく、誇りや生きる支えのニュアンスがある、と山折哲雄の言を紹介。自らの病苦や借金、通信料や保険料の滞納、手元に二千円しかない日もあったことを披歴するが、言葉とは裏腹に行間にはどこか潤いが漂う。内省的で、手元不如意を他者や社会のせいにしていないからだ。……」と続いていたが、よく分かる。
 わがウエブ文学同人誌「熱砂」とて、育児や厳しい生計に追われるなか、必死の形相で月々の会費を払ってペンの道に励む同人たちがいる。課税通知と整合性があるのかどうか、は分からない。でも、みな苦しみ抜いて〝貧乏作家〟を旗印に、好きな創作の道に夢かけていることだけは間違いない。これでいいのだ。こうした足掻きがなければ、いい作品は生まれない。私自身、こうした同人と一緒に、さらに「前へ」と思っている。私なぞは、確かに大いなる貧乏作家ではあるが、ある面、恵まれているのかもしれない。
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 韓国南西部・珍島沖の旅客船「セウォル号」沈没から1年、朴大統領はこの日、現場近く珍島の港を訪れて沈没船の早期引き揚げを明言し、犠牲者への追悼メッセージを発表。ソウル近郊の安山で実施予定だった追悼式典は遺族の反発がやまないなか、中止に。大統領は中南米への外遊に旅立った。
 この日、各メディアとも一斉に『〝原発ゼロ〟でも 夏の電力「安定供給」を確保見通し』の記事を発信。電力消費ピーク時の【供給マイナス需要】が3%確保でき、全体では7%でこの夏も節電目標は設定しない、という。だとしたら、昨年に続き原発ゼロで2年は乗り切れる、ということだ。この際、自然エネルギーへの転換を真剣に考えるべき時だ。ましてや、老朽火力発電所のフル稼働に頼っているのが現状なのだから。
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【きょうの一文。ことば】
「戦争の写真や映像は歴史の記録になる。だからこそ、戦争で何が起きているか伝える努力を絶やしてはいけない」=16日付中日夕刊『ベトナム戦争教訓40年 米記録映画(ドキュメンタリー「ハーツ・アンド・マインズ」。1974年。ピーター・デービス監督)各地で上映へ 実態いまに』の記事の中で。ベトナム戦争の最前線を取材した報道写真家、石川文洋さん(77歳。長野県諏訪市在住)

【新聞テレビから】
☆『雪の絶壁 立山に春 アルペンルート開通』、『郡上フォーク歌声40年 75年結成「ピぺファート」福島にも心寄せ』、『マララさん平和の星に NASA、小惑星に命名』、『夏の電力、安定供給確保 原発ゼロでも、2年連続』『電力の東西融通2.5倍に 2020年代後半、実現目指す』、『「船体引き揚げ 早期に」フェリー沈没1年 朴大統領が珍島訪問』、『〈大波小波〉貧乏と貧困の違い』、『交流サイト犯罪被害最多 14年18歳未満スマホ利用8割』、『気象庁HPが障害でダウン』、『国内最高齢23歳コアラ=大阪市の天王寺動物園のミク。雄=死ぬ』(16日付、中日夕刊)
☆『G7「露は約束違反」 核不拡散・軍縮宣言 広島、長崎に言及 外相会合』、『交流サイトきっかけの事件』『子どもの性的被害最多 昨年1427人 スマホ利用8割』『「交流制限」など防止策強化へ』、『アシアナ機着地 滑走路外』『周辺の雲、急激に下降』(16日付、毎日夕刊)
☆『待望の晴れ舞台 高山祭最終日』『闇に浮かぶ高遠桜』、『高浜30㌔圏避難に16時間 規制委試算 県より5時間長く』『「前提条件違う」福井県が説明』『「原発審査中止を」規制委に申し入れ 高浜弁護団』、『指定医20人資格取り消し 聖マリアンナ病院 不正取得が常態化』、『下降気流影響か 広島空港事故 30㍍低く進入』『操縦ミス指摘の声も』、『火力全面統合先送り 中電・東電 30日に新会社設立』(16日付、中日朝刊)
☆『サケ稚魚1万匹放流 福島・富岡川 震災後初』、『悲しみの遺族献花 韓国船沈没事故から1年』、『大使館再開に弾み 「テロ指定」解除 米「行動の自由」条件対キューバ』、『アジア投資銀に57カ国 創設メンバー6月に協定』、『〈雑記帳〉◇近畿大学薬学部(東大阪市)が産学連携で開発した、スッポンのコラーゲン入り化粧水の新製品が21日から販売される。肌に優しく、保湿性に優れた商品に仕上がったという。』(16日付、毎日朝刊)

四月十五日
 東京都心に久しぶりに青空が広がり、八王子市と埼玉県川口市では〝虹のアーチ〟が夕方の空を染めあげたという。このところ雨の日が続いただけに、天候回復は嬉しい。

 執筆の合間を見て、五条川へ。
 散ったあとの桜(ソメイヨシノ)たちと無言の対話をしたかったからである。つい2週間ほど前、両側堤に植わった桜の木々はサクラの名所ならでは、満開の花々を咲かせ純白の綿の如き白1色だったのに。きょうの両岸は闘いを終えた安らぎのひとときでも楽しむようにソメイヨシノは花という花を地上に落とし、代わって萌え出るような新芽が木全体を緑に染め上げようとしていた。
 ときおり頬を吹き抜けてゆく〈かぜたち〉。そのやわらかな感触としぐさに私はそのつどドキリとし、からだを震わせ、木々の梢や枝をあらためて見つめてみる。と、中に、ちいさな白いソメイヨシノの花ひとひら、ひとひらが季節の流れに抗うでもするように「落ちてなるものか」と、小枝にしがみついているではないか。私は自然の性を、このうえなく、いとおしく思い、しばらくの間、その場に立ち尽くしたのである。

 あとは、満開だった桜のなごりとでもいえようか。きょう現在の五条川の桜の写真をとくとご覧いただけたら、ほかに言うことなぞ何もない。季節はこうして流れていく。人間の命とて同じに違いない。
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 ルナ、エルナンデス、ナニータのドミニカトリオが大活躍の中日ドラゴンズは、本拠地ナゴヤドームで阪神戦。2―1で3試合連続のサヨナラ勝ちし、首位をキープ。勢いが止まらない。巨人軍の原監督がインフルエンザでダウン、代わって川相ヘッドコーチが監督を務めた。海の向こう、大リーグではジャイアンツの青木宣親選手(33歳)が9試合連続ヒット、レッドソックスの上原浩治が復帰戦を初セーブで飾った。
 韓国南西部の珍島沖で起きた死者295人、いまだ行方不明者が9人の韓国セウォル号の沈没からあすで丸1年。生存者たちの心の傷は「自分だけが助かった」という負い目などもあって、一向に解消されそうにない。ある生存者は「事故後は、死ぬ方法や死についてよく考える」と話している、という。
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【きょうの一文・ことば】
 今日、最高責任者たる者が「積極的平和」を頻繁に唱えているが、それは軍事力を背負った平和?を意味する。軍事力とは常に相対的な力であり、最強を誇っても、より強大な軍事力を達成した適性国が現れれば、限りない軍拡競争となる
 戦争は常に自国の意志を他国に強制し、すべての戦争は、正義の名分のために自衛という名目のもと、国民個々の人生を破壊することから始まる。つまり国民が権力(国)に再び騙されつつある。因みに日中、太平洋戦争も自衛の名分から始まった。自衛と侵略戦争に区別はない。=15日付中日夕刊『〈この道〉七十年前闇』から抜粋。作家の森村誠一さん
 
【新聞テレビから】
☆『「弟子」は16歳、71歳 浅草に笑顔 ゆけプッチャリン一門(東京社会部・丹羽早智子)』、『〈大波小波〉原発攻撃という想像(プロメテウス)』、『低空進入主脚接触か 広島空港事故 滑走路の325㍍手前』『尾翼折れ、胴体には穴 広島空港事故 斜面手前で止まる』、『中国成長7.0%に減速 1~3月期 6年ぶり低い伸び』、『テロ指定解除 議会通告』『対キューバ 米、国交回復へ弾み』『キューバ国民は生活向上に期待』、『音楽配信がCD超える 昨年の世界売上高』(15日付、中日夕刊)
☆『モモちゃんとこれからも 松谷みよ子さんの「家」再開 東京・練馬 作品や蔵書3000冊』、『世界の音楽配信ネットが首位に 昨年売上高』、『調査ロボ2機目投入 福島原発1号機』、『アシアナ機事故 超低空で進入か 左尾翼損傷けが27人に』『「逃げて」「赤ちゃん大丈夫か」乗客動画に混乱の機内』『専門家ら「操縦ミス」「乱気流」』、『代理サーバー 大手銀装い誘導か』『警視庁 画面、顧客IDを確認』、『帰宅途中 足に矢』『茨城 自転車の会社員けが』(15日付、毎日夕刊)
☆『高浜再稼働差し止め 福井地裁が仮処分 3、4号機 新規制基準否定 〈解説〉国の安全審査 再考促す』『「司法は生きていた」住民側全面勝利に喜ぶ』『一部30㌔圏内滋賀評価 京都「安全策説明丁寧に」』『脱原発へ「重い決定」 雇用に影響戸惑う声も』『昨年5月には「大飯判決」樋口裁判長』、『アシアナ機滑走路逸脱 広島空港着陸時 乗客22人軽傷』(15日付、中日朝刊)
☆『支援者ら「最高の決定」 高浜再稼働差し止め 500人歓声と拍手 立地自治体 住民戸惑う』『福島避難者ら「当然」』、『横田夫妻撮り10年 「命がけの姿めぐみさんに見せたい」 見守り続ける「カメラマン」』(15日付、毎日朝刊)

四月十四日
 関電高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働差し止めを求めた仮処分申し立て訴訟で福井地裁は住民側の主張を全面的に認め再稼働を認めない決定。原発の運転を禁じる仮処分は全国初。決定はすぐに効力を持つ。司法が原発再稼働を止めたといってよく政府のこんごの原子力政策に影響を与える可能性大で、ひと筋の光りがさした気がする。
 決定のなかで樋口英明裁判長は、関電が想定する基準地震動(耐震設計の目安)につき「信頼に足る根拠が見いだせない。基準値震動を超える地震が起きれば、炉心損傷に至る危険性がある」として住民側の主張を認め、政府が世界で最も厳しい安全基準だとしている規制委の新規制基準についても「合理性に欠け、万一の危険という領域をはるかに超える現実的かつ切迫した危険があり、安全は確保できない」と切って捨てた。当然の決定だといえよう。
        ☆        ☆
 鹿児島では〝寒冷渦〟とやら、の影響でヒョウが降った。当地もきょうは、あいにくの雨。〝晴れ女〟を自認する妻の舞にとっては、無念このうえない日となった。というのは、江南の俳句仲間たちと前々から楽しみにしていた名古屋城への吟行の日だからだ。それでも「そのうち晴れるよ」と慰めつつ、車で名鉄江南駅まで送った。

 いったん帰宅して今度はバスで江南駅へ。名鉄に乗って金山で降り地下鉄に乗り替え東別院へ。こちらも雨のなか傘をさしてカトマンズから帰省中の長谷川裕子さんと待ち合わせていた名古屋市女性会館「イーブルなごや」へと向かう。名古屋が誇る〝ばあちゃん合唱団〟による〈愛のラブバード〉を一緒に聴かせて頂くためだったが、合唱団生みの親でピアノ伴奏もしている嶺田久三さん(84歳)はじめ、全員が温かく出迎えてくださり、とても嬉しかった。

 ♪あなたは今どこにいますか~ 「愛のラブバード」を歌う〝ばあちゃん合唱団〟メンバー。合唱には長谷川裕子さん(左端)も加わった
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 長谷川さんは、自らと夫ニルマニさんの存在が元になり、この世に生まれ出た〈愛のラブバード〉だけに、感激した表情で聴き入った。そればかりか、途中から合唱団メンバーに誘われ嶺田さんのピアノ演奏にあわせて共に歌う場面も。ほかに東日本大震災の復興支援ソング〈花が咲く〉や、〈ふるさと〉など唱歌の数々も一緒にうたい、気がつくとレッスンの場がひとつに融け入っていた。
 長谷川さん夫妻は東日本大震災発生直後にカトマンズのロータリークラブなどネパール在住の知人らに呼び掛け義援金を募り、集まったお金を中日新聞の社会事業団を通じて被災地に送ったことがある。被災地の復興を願う気持ちもひとしお大きいだけに「早く元に戻って皆さん、だれもが幸せになってほしいですね」と笑顔で語っていた。

 ちなみに、この〈愛のラブバード〉は昨年、名古屋在住の中国人ソプラノ歌手張柳春さんが作曲しこの世に生まれた恋歌〈ラブバード・カトマンズ(作詞は私。伊神権太)〉を原曲に、嶺田さんが、〝ばあちゃん合唱団〟のメンバーでも歌えるよう音階を下げ、詞も新しい曲のメロディーにあうように軌道修正して生まれ変わって出来たいきさつがある。
 歌は派生し、大空に飛び立つとは、よく言われる。張さんが作曲した【ラブバード・カトマンズ】の歌の輪は、この先、名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟の歌声パワーとともに、世界じゅうの人々が、互いに互いを思いやる歌として、こんごますます限りなく、その輪を広げ世界の果てにまで広がっていきそうだ。
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 自民党の情報通信戦略調査会なるものがNHKとテレビ朝日の経営幹部を呼び、最近問題となっている報道番組の内容=NHKの「クローズアップ現代」やらせ問題と、テレ朝のコメンテーターだった元経済産業省官僚、古賀茂明氏の番組降板問題=を巡って直接、事情を聴くという。これに対して上智大学の音好弘教授曰く「政権、与党側が人を呼びつけるということは成熟した民主主義のなかでは相当注意しなければいけない。政治パフォーマンスを考えているのかも知れないが、国民からは支持されないだろう」と。
 今夜、広島県三原市の広島空港で韓国・仁川発のアシアナ航空162便(エアバスA320)が滑走路をそれて停止し、火柱が立ち一時騒然となった。アシアナ機には乗員乗客合わせて82人が乗っており、うち22人がケガをしたという。最近、やたらと航空機事故が多い。
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【きょうの一文・ことば】
 憲法、特に九条は、人間性を護る守護神である。これを閣議だけで変えてしまおうとする政権が、どんな暴権であるか。新年の天皇のお言葉も耳に届かぬようであれば、もはや政権ではなく、凶権である。/戦争による学習を忘れた者は、「この道」を完成できない。……=14日付中日夕刊連載〈この道〉『理念(ビジョン)への道 森村誠一』から抜粋。作家森村誠一さん

【新聞テレビから】
☆『春の長雨 今年は特別 岐阜13倍名古屋7倍の降水』『今月下旬まで前線停滞か』『高山祭も小雨模様』、『東京五輪セーリングで愛知県 蒲郡の立候補正式表明 「蒲郡は大歓迎」』、『伊方3号機補正書提出へ 四国電、再稼働に向け』、『例外なく事前承認を 安保法制協議 公明、自民に要求』(14日付、中日夕刊)
☆『グランパス会長に豊田氏(トヨタ自動車の豊田章男社長)』『蘭の花踊るデジタルアート 日本科学未来館』、『出国禁止 産経前支局長解除』、『薬物乱用による精神疾患 受診件数過去最多に 治療プログラム受講たった4割』、『高齢者施設17%で虐待 NPO調べ 職員不足するほど多く』『65歳・四つ子妊娠独で波紋 専門家、危険と警告』(14日付、毎日夕刊)
☆『豪雨復旧で所得隠し 国税指摘 三重など50社、計7億円』『特需群がる地元業者 一斉に不正「運転資金のため」 紀伊復旧工事所得隠し』、『格納容器内に複数落下物 福島第一 調査ロボ撮影画像公開』、『悪性脳腫瘍の遺伝子異常 生存率に差 3タイプ』『京大・名大グループ解明』、『支柱傾き情報共有せず 山手線 2日前の把握後、複数のミス』、『ギュンター・グラス氏死去 ノーベル賞、「ブリキの太鼓」=現代ドイツを代表する作家でノーベル文学賞受賞者のギュンター・グラス氏が13日、自宅近くのドイツ北部リューベックの病院で感染症のため死去。87歳』(14日付、中日朝刊)
☆『〈3・11それから ドキュメントにっぽんの絆〉田老地区 看護師の夢へ再挑戦 娘をそばで支える母』、『集団的自衛権行使要件 「他に手段ない」明記 安保法案 政府検討』、『蔵王山に火口周辺警報 1・2㌔範囲 小規模噴火の恐れ 宮城・山形県境』(14日付、毎日朝刊)

四月十三日
 皆さま、お久しぶりです。
 民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(67歳)が12日、インターネット上に掲載した動画で「2016年の次期米大統領選に立候補する」と正式表明。日本では、きのう統一地方選の前半戦が終わったが41道府県議選の投票率は45・05%で過去最低だった48・15%をも下回った。
 きょうの尾張地方は雨、雨、雨の1日に。幸い11、12両日あった、ここ古知野神社の祭礼は天候に恵まれ、花霞町内会の子ども会みこしもさぞや立派だったに違いない(あいにく私は留守にしており、見ることは出来なかった)。
        ☆        ☆
 さて私はといえば。11日午後、東京・日本橋は兜町の日本ペンクラブ事務局大会議室で同ペンク環境委員会主催の~福島第一原発事故の影響と現状~を演題とした研究会(講師は伴英幸NPO法人原子力資料情報室=CNIC=共同代表・事務局長)があったので、原発事故の現況をより深く知りたく思い、この研究会に出席。ついでに〝大東京〟周辺を束の間、名古屋から出向いた一匹文士、伊神権太の大いなる田舎びとの足で彷徨い、歩き回ってきたのでその間、本欄への出稿が中断。ただそれだけのことである。
 かといって筆を置いていたわけではなく、この間、行き帰りの新幹線や東海道線車内はもとより、訪れた先々でのノートへの執筆はますます勢いを増し、弾みがかかり、同時になけなしのお金も2万、3万、4万と、アレヨアレヨと言うまに湯水の如く空のかなたに消えていったのである。
 でも、いいっか。どうせないお金だ。余分にあったところで仕方がない。自身に納得いく創作活動の原資だと思えば、この「広い空」に投げ出してやろうではないか。安いものだ(チト、痩せ我慢か)。度重なる散財にも文句ひとつ言わない舞の理解があればこそ、と感謝している。というわけで、上京を幸いに八重洲ブックセンターとか、あちらこちらを現場百回の精神でフラフラ探訪してみたが、ここでは、2点だけに絞り記録に書き留めておきたい。

 わが師・最匠展子さんとツーショット=東京・中野のご自宅で
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【ときをへて】文学少女のころから。今に至る。時代を経ての詩人のアラカルト。最匠さんの感性と筆力は、ますます広がる一方だ
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 その一つは、日本ペンクラブ名誉会員でいまは寝た切り、以前から容体が気になっていた日本の詩人、最匠展子(さいしょうのぶこ)さん=元「あいなめ」「地球」「 禺婁(ぐる)」「火牛」同人。詩集に「在処(ありか)」「部屋」「そこから先に」「微笑する月」「絶章」「最匠展子詩集」など。元H氏賞選考委員ほか=を、中野のサンプラザ近くのご自宅に訪れ久しぶりにあれやこれやと文学談議を交わしてきたことである。彼女はからだこそ不自由だが、相変わらずの才覚と眼力はますます冴えわたっていた。まだまだステキな詩を書き続けてほしい。
 小説家・井上靖(故人。第9代日本ペンクラブ会長、元日本詩歌文学館名誉館長など)をして「直感の鋭さと洞察の深さで人間存在の深奥に心を尽くし、女流を超えながら、なおその詩情は、女性そのものである」と言わしめた詩界で異彩を放ち続ける稀有の詩人でもある。そして。彼女は能登で出会ったころからずっと、それこそ私にとっては長年にわたる、かけがえなき文学上の師なのである。
 岩手県北上市の日本詩歌文学館の文学賞がことし30回になるので2回目の受賞詩人(受賞作は〈微笑する月〉)として、出版社から原稿を依頼されている話に始まり、今は亡き詩人左和伸介さんや辻井喬さん、阿久悠さん、さらには現在も活躍中である長谷川龍生さんや、なかにし礼さんらの詩風や文体、気質などに話が及び、尽きるところがなく、とても参考になった。

 詩集【微笑する月】から
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 そして。最匠さんから「これが一番好きな歌よ。イガミさん。ぜひ聴いて。詩が最高なのだから。あなたも何度も聴くといいわ」と言われ、CDプレーヤーのボリュームを上げ、日ごろ何かと最匠さんを助けてくださっている詩人岡田里史さんと共に繰り返し聞いたのがフランク永井の〈公園の手品師(宮川哲夫作詞)〉と、高橋真梨子の〈桃色吐息(康珍化作詞)〉だった。
 とくに〈公園の手品師〉は私の妻、舞のお気に入り曲なので聴きながらナンダカ不思議な気持ちにかられていった。新聞社の大津支局長として家族と初めて離れて単身生活をしていたころ、琵琶湖畔は浜大津のある飲み屋で馴染みのママにリクエストするのは、いつもこの曲だったからである。
 ほかに最匠さんが好きな高橋真梨子の〈5番街のマリーへ(阿久悠作詞)〉や越路吹雪の〈ラストダンスは私に(アメリカのコーラスグループ・ドリフターズの楽曲。岩谷時子による日本語詞)〉〈愛の讃歌(E・Piaf、岩谷時子作詞)〉なども聴き、語らいの場はアッというまに過ぎ去った。帰りには「奥さま大切にしてあげて。私と同じ。何度も倒れ、そのつど立ち直って大病を克服してきたのだから。元気でいてもらわなきゃ。舞さんによろしくネ」と洒落た洋菓子エクレアと野菜ジュースまで頂き、感激したのである。私は座を辞して、夜の大東京に姿を消した。

 ここで、もう1点だけ付け加えておきたいことがある。それは私が泊まったホテル近くの東京・八重洲口一角に店を構えたラーメン屋台のことである。東京駅を目の前に寒空の下、酒と世間の〈かぜたち〉にまみれたからだでラーメンをすする味は格別。店主は3年前、茨城の鹿島からここに来たとかで、いなせでいける男。客も博多からひいきにしているミュージシャンのライブを見に、わざわざ東京まできたという〝ズーちゃん〟らで、とても楽しかった。ラーメン屋は「日本文化を代表するものですから」と話す若い店主の言やよし、で夜が更けるのも忘れるほどに、いい独り酒だった。

 帰りは乗り継ぎ、乗り継ぎを重ねて初めて全線東海道線の在来線に乗車。名古屋まで帰ったが途中、小田原で電車を待つ間下車するなどした時間も含め、7時間ほどかかった。時折、車窓を走る海や山、川、空、流れる雲、人びとの表情、住宅地などを見ながらずっと書き続け充実した車内だった。というわけで、私、一匹文士伊神権太は、カネこそない貧乏人だが、どこまでも健在である。これからも書き続けますから。ご安心ください。

【きょうの一文・ことば】
「ボクは女好きで女たらしでない。ベッピンさんが好きなんですよ」「(輪島塗りが出来上がるまでには3年かかり)職人の魂が込められている。そういうものを感じられるのが輪島塗りです」「昔、父が新聞社の支局長で支局2階に家族で住んでおり、事件現場など自転車に乗せてもらってよく行ったものです。それがかっこよくて、ネ。だから裏の裏までよく知っていますよ。」=13日昼番組NHK総合『〈スタジオパーク〉朝ドラ「まれ」に塗師として出演・中村敦夫▽攻めの人生その原点』のなかで。木枯し紋次郎こと中村敦夫さん。中村さんは、日本ペンクラブ環境委員長の要職にもある
「チェルノブイリの場合、視察して分かったことだが比較的早い段階で除染をあきらめている。山村は(除染にこだわっていては)ダメですね。山火事など、また別の自然災害が起きてしまう。チェルノブイリで見るかぎり除染は多くはない。私たち日本人はともすれば、希望的観測がために国家を破滅させてしまう。もう一つの弱点は反対するチャンスがあっても既成事実を容認してしまい、気がついた時には後戻りが出来なくなってしまう。希望的観測と既成事実の容認が国家を破滅させてしまう。このことは心すべきだ。(除染も思うように出来ないと判断したら)時には、思い切って撤退しなければ。」(福島原発事故研究会を終えたあと。小説家浅田次郎さん=日本ペンクラブ会長)
「巨大地震が起き、どうしようもならなくなったなら、せめて自室ベッドの周りを埋め尽くした7000冊の本に埋まれて絶命したい。」(詩人岡田里史さん、最匠さん宅で)

【新聞テレビから】
☆『原発避難の店主 賠償打ち切り案にため息 「綿毛」の身 自立遠く』『半数 事業再開できず 福島の避難区域自治体』、『米大統領選「国民の擁護者に」クリントン氏正式出馬表明』、『「満足ではないが安堵」 減税の選挙結果に河村市長』『人口減対策へ知事連合 三重・再選 鈴木さん意向』、『〈訃報〉三上誠三氏(みかみ・せいぞう=「羽柴秀吉」の名で各地の選挙に立候補)11日午後5時40分、肝硬変のため死去、65歳。青森県出身』、『人気アニメ「ログ・ホライズン」 原作者3000万円脱税容疑』、『ウクライナ東部交戦 重火器使用』(13日付、中日夕刊)
☆『復興願う光と滝桜 福島・三春』、『41道府県議選 投票率5ポイント超減3割 28府県50%達せず』、『▲寄稿 岡村秀典(京都大人文科学研究所教授、中国考古学)遺跡調査で世界的な貢献 シルクロード研究者、樋口隆康さんを悼む』、『〈バイオリニスト千住真理子〉苦難越えた天才の強さ デビュー40年 再びバッハに向き合う』、『■上戸彩さんが第1子妊娠』(13日付、毎日夕刊)
☆『米・キューバ首脳会談 テロ指定数日中に解除判断』、『柱倒れ山手線止まる 9時間超、2日前傾き確認』『通過直前あわや大惨事』、『三重知事選で鈴木氏再選』『福井知事は西川氏4選』『元世界チャンプ会心デビュー 福井県議選 清水さん「風通し良くする」』『岐阜県議選 分裂自民は4勝3敗』『元マラソン戦手松野さん初当選 熊本県議選』『愛知県議選自民過半数 維新2共産が議席奪還』『名古屋市議選 減税は12議席』『道府県議選で自民過半数迫る』(13日付、中日朝刊)
☆『米キューバ首脳が会談 正常化へ59年ぶり 大使館再開で合意』『テロ支援国家解除 米「数日で決断」』、『統一選前半 三重知事鈴木氏再選 10道県現職が全勝』、『〈競泳日本選手権〉男子萩野 4冠 渡部女子』(13日付、毎日朝刊)

四月十日
 海流異変。それとも寄生虫のせいか。エサの深追い。果ては天敵シャチに追われた? 巨大地震の予兆だってないとは言えぬ。何かの原因で方位を間違えたのかもしれない。もしかして体温に合わない低水温の海域へ紛れ込んでしまい、座礁したのかもしれない。
 けさ、茨城県鉾田市の海岸に長さ10㌔以上にわたってカズハゴンドウと見られるイルカ156頭が打ち上げられているのを地元民が発見し市などに通報。ニンゲンたちによるイルカの救出作戦が繰り広げられごく1部は海に帰すなどしたが大半は死んでしまったという。この地球、自然界では一体全体、何が起きるや知れたものでない。神の摂理か。
        ☆        ☆
 雨の1日。
 きょうの東京株式市場。日経平均株価(225種)が一時2万円台に。取引時間中の2万円台は、ITバブルの2000年4月17日いらい15年ぶりだという。とはいえこの2万円台回復、新聞各紙が【解説欄】で指摘するように政府や日銀による官製相場だ、とは大方の見方だ。世界的な金融緩和でだぶついた投資資金が日本株に流れ、あわせて国内では日銀や年金基金も株式市場に投入しているから、で多くの国民が感じている景気とは乖離している、といってよい。
 政府には「政権発足から2年間で2万円まで、よくここまできた」との声もあるが自画自賛といわれても仕方あるまい。
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 核溶融燃料の取り出し調査のため福島第一原発1号機の原子炉格納容器に投入された長さ60㌢、高さ9・5㌢のカメラ付きロボットくん。きょう格納容器貫通部にある配管(直径10㌢)から投入され、1階まで下りたあと「コ」の字に周囲の温度や線量を測定しながら内部を撮影していたが途中、何らかのトラブルで走行不能に。期待が集まる調査だけに早く回復し調査を続行してほしい。
 1961年の国交断絶以降、敵対関係にあった米国オバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長が10日午後(日本時間11日午前)パナマで開かれる米州首脳会議にそろって出席予定で、その成果に世界の目が集まっている。米ホワイトハウスによると、2人は会議に先だち8日に〝電話会談〟済みだという。
 ドラゴンズはナゴヤドームで対DeNA、山井が投げ6―2で勝って初勝利。本拠地では開幕から無傷の7連勝でDeNA、ヤクルトと並び同率首位に浮上した。内弁慶のドラが戻ってきた。今シーズンは何としても優勝してほしい、とはドラファンの切なる熱き思いである。
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【きょうの一文・ことば】
「小軍たりとも大軍を恐れるなかれ。運は天にあり」。にわかに降雨、石氷を投げ打つように敵に打ち付ける激雨。向かいの西側には30㍍の高根、幕山の峰続きの丘陵地。
 信長は武路山(30㍍)の峰より、はるか山路の桶狭間、田楽坪に幔幕を張り塗輿らしきものを見た。「義元はあの幔幕の中におり。雑兵には目もふれるな。義元の首一つだけ狙え。者共続け」と信長は大太刀を振りかざし、攻め降りた。
 義元軍は弓、鑓、鉄砲など身支度する間もなく大混乱の狼狽となった。義元は塗輿も捨てて逃げたが、服部小平太が義元に討ちかかり、毛利新介が義元を討ち臥せ、首を打ち取った。
=10日付尾北ホームニュース『〈生駒と織田 歴史ものがたり(8)江南郷土史研究会須賀弘之〉生駒家長(四代生駒家長)……「桶狭間合戦」(下) 今川義元の御輿が蜂須賀党の前を通過 雨中の奇襲作戦へ、信長いざ出発』の記事の中から抜粋

【新聞テレビから】
☆『海岸にイルカ150頭 茨城』、『飛騨の味ミラノ万博へ 寒干し大根イタリアン』『パスタ〝同郷〟邦人腕振るうデザート』、『「さだ番」30年取材秘話 ファン歴は40年 西日本新聞記者が本出版』、『東証、一時2万円台 15年ぶり「官製相場」で上昇』『〈解説〉景気実感とは乖離』、『格納容器にロボット投入 福島第一 溶融燃料の状況探る』、『不正送金ウイルス8万台 国内外PC 警視庁が無力化作戦』、『〈あの人に迫る〉岡野雄一 漫画家 母に寄り添えた貴い時間に感謝(安藤明夫)』、『自民がテレ朝に中立報道ほ要請』(10日付、中日夕刊)
☆『草津よいとこ~一度は踊って♬ 来月、湯もみダンス選手権開催』、『米・キューバ外相会談へ テロ指定解除作業完了』、『辺野古反対発信へ基金 沖縄の経済人ら創設』、『日韓防衛相会談へ 4年ぶり来月末で調整』、『早くつけたい!予約開始に行列 アップルウォッチ』、『新型出生前診断拡大検討 日産婦 ターナー症候群など』(10日付、毎日夕刊)
☆『親の賠償「免責」初判断 最高裁子のボール避け事故 「危険性予測は困難」』、『戦後70年パラオ慰霊 両陛下不戦の祈り』、『〈通風筒〉◇…全国有数の生鮮マグロの水揚げ高を誇る和歌山県那智勝浦町の勝浦漁港で九日朝、重さ四一一㌔、体長二六七㌢のクロマグロが水揚げされた。勝浦漁協によると、四百㌔超は昭和二十四年の魚市場開設以来初めてという。』(10日付、中日朝刊)
☆『お姉ちゃん空から見ててネ 津波犠牲女児の妹 大川小入学』、『〈政治とカネふたたび〉世耕氏側に幹部5人献金 原発設備会社2日間に集中計750万円 個人の上限150万円ずつ』、『JA全中トップ辞任 農協改革引責か』、『消費税など8000万円脱税容疑 運転手人件費外注費に計上 名古屋国税摘発』、『社名「JERA」に 東電・中電の共同事業会社』、『ミャンマー大統領単独会見 軍人優位の憲法 改正に距離』(10日付、毎日朝刊)

四月九日
 宮城県南部、大河原町の白石川堤。ここの一目千本桜が満開に。残雪の蔵王連峰を背景にした姿は、感嘆以外のなにものでもない。
 パラオ滞在中の天皇、皇后両陛下が太平洋戦争の激戦地ペリリュー島へ。日本政府が1985年3月に建立した「西太平洋戦没者の碑」前で白菊の花を供え深く頭を下げた。両陛下が長年希望されてきた戦没者の慰霊が戦後70年の節目に実現したわけだが、これにはパラオ大統領夫妻も「今回のご訪問はパラオの国民にとって、心の宝物となるでしょう」。両陛下は夜には帰国された。
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 悲喜こもごも。あれやこれや、と本欄には書けないことも含め、何かと出来ごとの多い日であった。

 中日新聞本社6階ホールであった社友会総会後の懇親会に顔を出し、懐かしい多くの顔に出会った。
 名カメラマンで若い日々まだ少年だった息子さんを連れて少年野球の試合結果をそのつど小牧通信局まで届けてくださった近藤正さん。若々しいが81歳で今なお中日文化センター写真講師としての存在感は大きい。片や、放送芸能部記者とはいっても音楽記事には定評があり現役時代に何かとよくして頂いた田辺洋子さんのステキな笑顔も。
 つぶてのような〝こいし(小石)〟といえば、かつて岐阜県庁汚職取材で時の県知事の懐刀でフィクサーであり、かつ3億円の隠し預金まで発覚した影武者の県参事を岐阜→大阪国際ホテル→新幹線羽島駅とふたりで執拗に追いかけた石原俊洋その人である(後にソウル特派員など)。追走劇は「県参事逮捕へ」の大スクープにつながり時の県知事失墜の端緒となったが、あの過酷な日々を思い出さないはずがない。
 このほか、駆け出しの松本支局時代にサツ周りとしてのオートバイに乗っての動き方など記者のイロハを教えてくださった小林司さん(現社友会長)はじめ、互いに若かったころ能登半島で共に汗した石本光、天下一品の校閲記者だった〝山女〟牧野女史、ほかにも文化芸能局時代に文化センターについてそのノウハウを教えて頂いた諸先輩、ドラゴンズ公式ファンクラブ発足当初、激論を戦わせあった仲間たち……、新入学児を祝うよい子とお母さんの会の立役者で94歳になる長老、三宅邦夫おじさんにもお会い出来た。
 このうち石本光記者とは、それこそ20数年ぶりの再会となった。第2の人生を歩み始めた彼は現在、中日新聞社会事業団北陸支部事務長の要職にあり、時を経てその柔らかな風貌は打ってつけにも思える。そして。その彼の口から昔、七尾支局にいた女性スタッフ、ケイちゃん(大井慶子さん、当時和倉温泉「金波荘」の長女)のことを知らされたのである。何でも彼女は今、金沢に住んでいるらしい。私の「会いたいナ」の声に「支局長、また連絡しますから」とのことだった。甘えて、出来れば再会の日を待ちたい。
 そして。きょうの出会いが強烈だったのは、同じ社という釜の飯で生きながら、この世で初めてお会いし言葉を交わした89歳の大先輩、石川勉さんの存在だった。石川さんは現在、大府市にお住みだが名張で地方記者を務めたあと、速記部に所属されたとのこと。いまは最愛の妻にも先だたれ、独り暮らしで、朝はビールを食事代わりに1本、昼には外に出かけうどんをすすってまた1本、そして夜初めて「米粒を食べ、ここでも1本飲む」という。
 そんな規則正しい酒飲み人生について人生道の達人ともいえる石川さんは「時折、妻の顔が浮かんで寂しくはなるがね。今はひとりぽっちだが、私を見守ってくれており、毎日健康に幸せなときを過ごしている。私たちには子どももいなくてネ。社友会の最高齢をめざそうか。まだまだ上がたくさん、おいでだから」と上手な生き方について語ってくださり、とても参考になった。どんどんビールをコップについでくださるので、調子に乗って途中、日本酒まで受け、どんどんのんで互いにビール3本ずつを飲んでしまった。
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 全国農業協同組合中央会(JA全中)の万歳章会長が、今日開かれた定例記者会見で任期途中の会長辞任を表明。「農協法改正案が閣議決定されたことが区切りとなった」などと述べた。東京・歌舞伎町の新宿コマ劇場跡地で複合施設「新宿東宝ビル」が完成。屋外テラスの「ゴジラ」頭部がお披露目されたが、目を光らせ口から煙をはき、雄たけびをあげる姿がなんとも圧巻だ。
 奈良や京都の寺社などで重要文化財にスプレーのようなもので液体がまかれる奇怪な事件が日に日に発覚、被害カ所は5府県16カ所に。とうとう文化庁が都道府県の教育委員会に防犯態勢の強化を求める通知を出すほどの騒ぎに発展している。それにしても、なぜ、そんなことをするのだ。ドラゴンズは7連勝のあとは、ヤクルトに2連敗し2位タイに後退。踏ん張ってほしい。
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【きょうの一文・ことば】
 昔の話は触れたくなかった。天皇陛下万歳と言って死んだ戦友がいる。みんな日本を信じて死んでいった=アンガウル島の玉砕戦で生き残った元陸軍兵士倉田洋二さん(88歳)、東京都=/(戦後も洞窟に潜伏した)三十四人のうち、幸運にもここに来ることができた。一万人の戦友が喜んでいると思います=元海軍上等兵の上田喜代一さん(95歳)、福岡県筑後市=/両陛下が長く心にとめてくださり、ありがたい=戦車隊の兄を亡くした丁子八重子さん(78歳)=9日付中日夕刊『父の写真、戦友名簿胸に 両陛下慰霊 遺族や元兵士 涙』の記事から。

【新聞テレビから】
☆『パラオ激戦の島記憶継承』『両陛下慰霊の白菊』『日本から持参そっと供え』『ペリリュー悲劇の小島』『戦火に裂かれた家族 残留日本人孤児「平和よ 続いて」』、『ゆったり桜花ショー 栃木=全国の地方競馬の旗手を養成する地方競馬教養センター(栃木県那須塩原市)の候補生が、満開の桜並木を馬に乗って行進する「観桜乗馬」がこの日、行われた』『★「(大阪の造幣局で春本番を告げる八重桜の)桜の通り抜け」始まる』、『裏金前校長らを告発 大阪桐蔭1710万円横領容疑』『東証一時1万9900円台』(9日付、中日夕刊)
☆『両陛下慰霊の供花 ペリリュー島 持参の白菊』、『最大5000人集客/原発事故で中断 福島に響け復興のリズム 除染終え5年ぶりライブ』、『首相「粛々使わない」 辺野古移設 官房長官に続き』、『創立118年元女子高に学ラン1人 山形県立鶴岡北高校初の男子生徒入学』『■アグネスさん 南スーダンの学校訪問』、『東寺などでも油の被害発覚』、『金庫破り360億円被害 ロンドン宝飾店街 英最悪規模』(9日付、毎日夕刊)
☆『「すべての人々 追悼」 両陛下パラオ訪問 大統領「遺骨収集を加速」』『〈戦後70年〉悲しい歴史二度と 元日本兵「強い思い感じた」』『(パラオ)大統領日本語で「乾杯」 歓迎晩さん会、和やかに』『統治の名残今も 街並み、言語に「日本」』『眠る2600人に一筋の光』、『新幹線 検査周期延ばす JR東海 性能向上で効率化』、『市販薬副作用死亡15件 09~14年 消費者庁が注意喚起』、『枯らさない日韓の友好 岐阜出身男性の追慕祭 父から継ぎ今年も』(9日付、中日朝刊)
☆『「すべての人々追悼」 両陛下パラオ訪問』『地域の尽力に謝意』、『美浜3号機審査へ 断層結論前 規制委方針転換』、『世界規模の同盟強調 日米防衛相 対中抑止力を強化』、『吉野・金峯山寺も被害 文化財に油 国宝・蔵王堂など』、『福島・飯舘拠点の保護団体 「がんの犬」偽り里親募集 同情集める手法に批判』、『欽ちゃん駒大に入学』『青学新学部(地球社会共生学部)に異議 教授提訴「設置合意ない」』、『ウナギ養殖「許可制」に水産庁 資源保護管理強化へ』(9日付、毎日朝刊)

四月八日
「皇后とともにパラオ共和国を訪問できたことは誠に感慨深く思います。ここパラオの地において、私どもは先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んでこられた苦難の道をしのびたいと思います」。
 天皇陛下ご夫妻が念願だった慰霊の旅で南太平洋に浮かぶ、かつての太平洋戦争の激戦地パラオへ。晩さん会の席で述べられたお言葉の1節だが新聞テレビ各社とも、この慰霊の旅をトップ扱いで報じている。陛下にとっては20年来の夢が実現しただけに、1国民として心から「よかったな」と思う。平和をひたすらに希求される、両陛下の存在の大きさを、あらためて思い知りもした。この日を機会に、世界平和への思いを新たに、日本にとっての恒久平和がいついつまでも続くよう、心から願う。
 傍らで舞曰く「どうせなら、専用のチャーター機でなく、遺族の方々と一緒の飛行機に乗って行かれたらよかったのに」。思ってもいなかった発想に「ウーン、なるほど」と一撃を食らわせられた。そうだな、その通りだ。でも、天皇陛下なのだから。それは無理なのでは。
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 読んだり書いたり、今後のスケジュールをたてるなど。それなりにすることが多い。きょうは途中、激しい眠けに襲われ寝入ったりもした。自分が一体何者か、が分からない。相変わらず、文學界を傍らに必須本として時折、ページを開いて読んでいるが石原慎太郎の創作「ある失踪」が、認知症という現代世相のテーマを切り取った内容でなかなかよい。

 異常といっていい〈寒の戻り〉で東京都心、そして高山でも季節外れの降雪に。千葉県銚子市では4月としては実に90年ぶり、栃木県宇都宮市でも同17年ぶりの降雪。福島県郡山市では満開の桜に雪がかぶさった。思いもかけない〝ゆき〟が降ると、いや、散らついただけでもブル、ブルッときて。少しばかりからだが張り詰め緊張するから面白い。私はこういったピリリッこそ、人生にとって大切なことだと思う。不意打ちの緊張感があればこそ、心機一転して前に向かって進める。そんな気がするのだ。
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 新聞の片隅に『■史上最も早い「流氷終わりの日」』の活字。それによると、網走地方気象台が7日、網走市で陸から流氷が最後に見えた「流氷終日」が今年は1946年に統計を始めて以降もっとも早い3月8日だった。平年より34日、昨年より53日はやかったという。気象台では「冬の気温が平年より高めに推移し、オホーツクの海氷域も記録的に小さかったためだ」と説明。
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【きょうの一文・ことば】
 皆さん一人一人が、この学校の歴史と伝統を築き上げる開拓者です。それぞれの思い描く未来を実現していこう(県立ふたば未来学園高校の丹野純一校長)福島の未来を支え、社会に貢献できる人材を目指す。十年後、百年後も誇れる伝統と校風を築き上げたい(新入生代表日下雄太君)/これまでよく辛抱してくれた。新校舎での生活がかなわなかった先輩の思いを受け止め前進していこう(岩手県立高田高=陸前高田市=の横田昭彦校長)
=8日付中日夕刊『ふたば高校開校 復興へ人材育成 福島・広野』『高台の新校舎で高田高が始業式』の記事のなかから

【新聞テレビから】
☆『春ブルッ 都心や高山みぞれ』『両陛下パラオへ出発 「激戦の島」念願の慰霊』、『辺野古移設推進を確認 日米防衛相 防衛指針改定加速』、『「憧れの賞、うれしい」 高見順賞の杉本真維子さん』、『寂聴節健在「祈りの力」 療養後に初めて京都でミニ法話』、『スマホ充電1分で 米でアルミ電池開発』、『比で1万2000人買春か 撮影容疑 横浜の元中学校長逮捕』、『石川の遺体放置3容疑者逮捕状 被害男性の知人ら』(8日付、中日夕刊)
☆『寒の戻り震えて出勤』、『ふたば未来学園が開校 福島 避難生活乗り越え152人入学』『陸前高田の高校新校舎で始業式』、『パラオへ出向き両陛下待つ遺族 終わらない戦後抱え 盛岡の79歳父への慰めに 慰霊碑でハーモニカ』『長野の73歳 手紙から父の愛 島の砂、亡き母へ』、『LCC(格安航空会社)専用ビル成田空港に開業 第3ターミナル』、『MRJ(国産初の小型ジェット旅客機、三菱リージョナルジェット)初飛行を延期 数カ月先に 試験準備手間取る』(8日付、毎日夕刊)
☆『「花いかだ」風情豊かに 桑名・九華公園』、『被ばく死は最悪1万8000人 原発攻撃被害極秘に研究 31年前に外務省』『「反原発」恐れ隠避 全電源喪失試算 福島で生かされず』『自民 原発比率2割提言 30年 電源構成 震災前水準に』、『特攻体験不戦の行脚 板津忠正さん死去1036人の遺影収集』『大和沈没70年呉で追悼式』、『石炭貯蔵期間守らず 新日鉄住金 爆発原因を発表』(8日付、中日朝刊)
☆『パラオの海に眠る戦跡』『両陛下きょうパラオへ 仲間の弔い全う ペリリュー島生き延びた男性』『日の丸取り付け現地で準備進む』、『倒れていた認知症男性 警察保護せず死亡 消防も搬送せず 「大丈夫と答えた」』、『大宅賞に本紙・須田記者=毎日新聞科学環境部須田桃子記者(39)= 「捏造の科学者 STAP細胞事件」』、『こども園認定返上1割 国の補助決定遅れ 設置は倍増』、『横浜マラソン186㍍短かった 公認コース認められず』、『「後藤さんに食事運んだ」IS拘束 シリア人男性証言』、『笠松の競走馬脱走死 馬主、賠償求め提訴』、『千葉県議選 選管、立候補を却下 市長時代収賄実刑 被選挙権なし』、『■向田賞に前田司郎さん「徒歩7分」』、『資源ごみ持ち去り容疑書類送検 豊橋の男2人 再三の勧告に従わず』(8日付、毎日朝刊)

四月七日
 心配して、お母さんの帰りを待ち続けてくれた御年20歳(人間なら90歳~100歳)、わが家の家長でもある長女猫こすも・ここ=7日夜。自宅にて
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 火曜日。きょうは、舞の久しぶりのMRI(磁気共鳴画像診断)検査で江南厚生病院へ。検査室に入ってからがとても長く、元気な顔で戻ったときにはホッとした。脳の大手術後、これまでも受けてきたMRIだったが、画像を見ながらの脳外科担当医師の診断は「手術痕は前回検査時と同様、おおむね変わりない」とのこと。この日は本人の希望もあり、骨密検査もしてもらったが年相応で特に問題はなかった。脳の診断に関しては、より詳しい説明を丁寧に受けた。

 MRI検査の順番がくるまでかなり時間があったので2人で病院内を〝探検〟していたところ、2階の一角に患者図書室があったのには驚かされた。ふたりとも、これまで何回も病院を訪れているのに、図書室の存在を初めて知った。この先、入院でもすることになったら、ここで本を読むに限ると、ふとそんなことを思ったりしたのである。
 図書室にセットされた無音の活字入り画面では【花ことば 4月7日〈ライラック〉 愛の芽生え】や【桜の名所】【週刊ベストセラー】、カンクン(メキシコ)やナイアガラの滝(カナダ)、エフェス遺跡(トルコ)など【世界の名所シリーズ】といった映像が常時、流れており、私たちは新たなアジトを見つけた気分に浸った。
 帰宅すると長女猫こすも・ここがよほど心配していたのか、「お母さん、どうだった。大丈夫」といった視線を投げかけてきたので「心配ない。大丈夫だよ」と頭をなでてやった。
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 全国の書店員が最も売りたい本を選ぶ2015年本屋大賞が、文化人類学者でもある上橋菜穂子さん(52歳)の「鹿の王」(角川書店)に決まった。「私の本は児童文学なのか、ファンタジーなのか、それとも何なのかと良く言われます。でも。読者の皆さまが〝あぁ、面白かった〟と思ってくれたら。それが私の夢なのです」と上橋さん。上橋さんは昨年、児童文学のノーベル賞といわれる国際アンデルセン賞作家賞も受賞している。
 ローソンと佐川急便がことし6月に新会社「SGローソン」として出発することに。いらっしゃい、と待つだけだったものをお客さまに近づいていくのが狙いで、ローソンを配達拠点に家まで商品を送り届け御用聞きもしてコンビニ商品を宅配便と一緒に届けることもする、という。中日ドラゴンズは神宮で対ヤクルト戦。1―0で先発大野が完封し5シーズンぶりの7連勝。広島は7連敗、巨人は3連勝、強い竜が戻ってきた。
 群馬県高崎市内で女性4人が相次いで硫酸とみられる液体をかけられ負傷した事件。事件直前、4人に近づいてきて複数の防犯カメラに映っていたと思われる市内に住む無職男(30)が逮捕され、自宅が家宅捜査された。男は犯行を否認しているが、このごろの日本はこうした怪体きわまる事件が多過ぎる。男は犯行を否認している。
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【きょうの一文・ことば】
 山田亡き今こそ、知りたい。山田の信念はどうやって築かれ、曲げず、折れず、貫くことがなぜ、できたのか。多くの証言や資料をひもときながら長期連載でその人生をたどる。=7日付中日朝刊『未来な会社のつくり方 未来工業故山田昭男氏の人生 連載スタート(原則、火曜―土曜日に掲載します)』の記事から。

【新聞テレビから】
☆『ローソン・佐川が新会社 6月 コンビニ拠点に宅配』、『石炭管理不徹底が原因 新日鉄住金 昨年の爆発で報告書』、『市町村の計画反映なら補助金増 高齢者用住宅市街地へ誘導』、『「大和」戦死者安らかに 沈没70年、呉で追悼式』、『女性に硫酸30歳男逮捕 群馬の大型店 容疑を認めず』、『野球部員万引報告せず 2月小牧高、県高野連に』、『歩道に車夫婦死傷 東浦、69歳容疑者を逮捕』(7日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉「世界に通ずる味で候」 酒サムライ英国照準 蔵元ら「ワイン首都」で勝負』、『「大戦へ深い反省」 外交青書 平和国家の歩み強調』、『いつかは王になるミャー ライオンの赤ちゃん誕生=静岡県裾野市の富士サファリパークで15日から、ライオンの双子の赤ちゃん(雌雄2頭)が一般公開される』、『治療薬+漢方→認知機能が改善 慶応大など アルツハイマー病に効果』(7日付、毎日夕刊)
☆『〈訃報〉板津忠正(いたつ・ただまさ)氏=知覧特攻平和会館初代館長。6日、慢性心不全のため死去。90歳』『社会科全てに竹島・尖閣 中学教科書検定 領土記述倍増』、『御嶽山麓走る復興マラソン 岐阜側、9月に開催』、『「存立危機」でも日米作戦 防衛指針4事態明記へ』、『アサリ消えた密漁か 知多半島、被害4㌧潮干狩り場痛手』、『初渡欧時の模写や日記 日本画家 片岡球子さん新資料』、『〈見極める統一地方選〉報酬800万円節約の陣 看板をのぼり旗 名古屋市議選 ウグイス嬢なし』、『徳洲会25億円申告漏れ 国税指摘 選挙応援の費用など』『吉本創業一家は3億円 マンション遺産 相続で申告漏れ』(7日付、中日朝刊)
☆『楢葉準備宿泊始まる 福島 全域避難自治体で初』『福島・楢葉 「ようやくこの日来た」 元の場所で食堂再開へ』『原発事故後 3割「離職を考えた」 福島県立医大在籍の看護婦』『格納容器にロボット 福島第1 溶融核燃料調査』、『「辺野古移設反対」東京からも 防衛省前で抗議』、『着陸やり直し車と機体1000㍍ 徳島空港』、『福知山線脱線上告 検察役弁護士』、『東海最大の書店28日開店 丸善名古屋本店 地上7階地下1階』(7日付、毎日朝刊)

四月六日
 妻、舞のリサイクルショップ「ミヌエット」は日、月曜休み(ほかに病院での術後受診日は火曜日も)。で、きょうは月曜日で本来、やすみのはずなのに。「お店やるんだから」と、なんだか忙しそうにいそいそと出かけていった。私も、久しぶりに小説の執筆に専念でき筆を進めるに従って構想も膨らみ、合間には横笛ふきにも挑んだ。

 夕食をかこんでのいっとき。
「あのねえ~」と、いつもの調子で突然、舞。「なんだよ」と聞くと「あのねえ。能登の和倉小学校で入学式があったのだけれど。新入学児の14人全員が女の子なのだって」と教えてくれた。なんでもNHKのニュースで聴いたそうだが、こりゃあ私たちにとっては、明るい大ニュースだ。最近にないビッグニュースである。和倉小は伝統校で、確か明治12年開校の老舗校だったはず。でも、新入生全員が女子だなんて。かつて例がない。
 昔の、すなわち地方記者時代の私だったら、間違いなく記事を子版(能登版)親版(石川県版)などぶっ飛ばしてイチかバチかで全国版(兼各社共通版)に送ったに違いない。それにしても、女将(おかみ)さんで持つ和倉温泉ならでは、のホットな話題である。能登半島は、輪島の朝市や石崎の魚売りの行商人たちに代表されるように、女性が働き者で男性はとかく楽をしがちな土地柄だ。
 だから〝とと楽半島〟の異名があるほどで、中でも私が七尾在任時代の和倉といえば、どの大手旅館も旦那衆はたいがい接待や外商に追われることもあって昼間から飲み歩くことも多く、内のなかは女将の采配で成り立っているようなものだった(ちょうどバブルのころで和倉温泉が全国温泉百選でも、ずっとトップを続けていたころで、勢いあまる旦那衆たちには昼間からよく付き合わされたものである。従業員教育に定評がある「加賀屋」は相変わらず、今も全国を対象とした旅館百選で日本一を続けている)。
 というわけで、女の子ばかりの新入生とは、めでたい。それこそ、♯エオエーッエオエーッ…、と両手を擦り合わせて天下の〈七尾まだら〉を唄いたい心境である。女の子が増えれば、和倉はますます勢いを増し、発展するに違いない。能登半島は、♪能登はやさしや土までも、の言葉で知られるが、その実は♪能登はやさしや〝殺しまで〟ともいわれ、女性の情念はそこまで深いのである。ほかに〈能登の海鳥〉という〝いっときの旅びと〟にとっては、それこそ哀愁と情感にあふれた歌でも知られる。そんな土地で過ごす和倉の新1年生たちに私はいま、心から拍手を送りたい。
 がんばれ、和倉っ子! そして。世界を担う和倉の花になれ、と―
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 東京電力の福島第1原発事故ですべての住民が避難している福島県楢葉町。この町で、避難指示解除に向け住民が町に帰還する準備を進めるための宿泊、〝準備宿泊〟が6日から始まった。楢葉町の場合、町内のほとんどが避難区域に指定され、住民約7500人が避難しているが、1日も早い住民の帰還を目指している。このため、6日から3か月間、その準備に充てるために夜間の自宅での宿泊が特別に認められたが、準備宿泊を申し込んだのは2700世帯のうち僅か182世帯だという。
 いわき市の避難先から自宅に戻った吉田茂さん(73歳)延子さん(67歳)夫妻は、食料や水などを運んだり窓を開けて空気を入れ替えたりしたが「4年かけ、やっとここまで来ました。これから先、どうなるかも分かりません。でも、半歩前進です。かといって、町に医療機関はなく、買い物をする場所も十分ではありません」との弁。政府は今後、住民説明会などを開いて、避難指示を解除する具体的な時期を判断するとしているが、住民の間には放射線への不安に加え、病院や商店などの生活基盤の再建を求める意見も根強い。

 群馬県のJR高崎駅ビル内のコンビニアンスストアで午後6時過ぎ、34歳の女性が何者かに液体をかけられ、ストッキングに穴があきケガをした―と警察に通報があった。高崎駅周辺では先週も若い女性ばかり3人が硫酸をかけられケガをする事件が相次いでおり、同一犯の仕業とみられている。群馬県警では防犯カメラに映っていた黒っぽいジャケットを着、黒いバッグを手にした年齢20~30歳ぐらい、身長170㌢の男の画像を公開し、行方を追っている。それにしても、どうしてそんな行為に及ぶのか。そこが分からない。
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【きょうの一文・ことば】
……作家は、本一冊書いても作家と称ばれる。作家をやめても、元作家・前作家とは言わない。つまり、作品を書いている間だけが作家である。………/書けなくなった作家は化石である。だが作品が生き残ったり、再生したりしたときは、作者と称ばれる。ただの化石ではなくなる。=6日付中日夕刊『〈この道〉化石と作者』から。作家森村誠一
……ラストの独白は、圧巻だ。「でもあのときほど 描くことに救われたことはない」「先生にあんだけ鍛えられたおかげで 描くことが体に染みついて それがいつの間にか習慣になってて 辛い時でも 描いていれば なんとか自分を保てる ということが」。……=6日付中日夕刊『〈大波小波〉マンガ大賞2015』から。大賞に輝いた東村アキコ『かくかくしかじか』(集英社)のラストの独白からの引用

【新聞テレビから】
☆『統合なごや小笑顔 愛知などで入学式』、『ハッピーニュース2014大賞 高校生社長の心動かす』『「児童の詩絵本化」本紙記事で受賞 大垣の角谷さん』、『辺野古「粛々」今後は使わず 菅官房長官』、『探幽の「八尾狐図」発見 家光が描かせ 明治期に流出』『重文本尊も液体の被害 奈良・長谷寺』『イラク世界遺産・ハトラ遺跡 「イスラム国」が破壊映像』、『未来のため〝男女共学〟 同居で協調性繁殖に備え 東山動植物園 希少ツシマヤマネコ』、『「実弟秘書官が公庫融資関与」 高市氏が(6日発売の「週刊ポスト」の)報道否定』(6日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉ガラケーまだ熱い! 出荷台数7年ぶり増 電池長持ち営業マン・子育てママが支持 中身はスマホ「ガラホ」も』、『トモ二、大正銀を傘下に 三菱UFJと株交換』、『両陛下訪問のパラオ・ペリリュー島 戦跡へ高まる関心 旅行会社「歴史学ぶ機会に」』、『管制官当時1人だけ 徳島空港の着陸やり直し』(6日付、毎日夕刊)
☆『三陸鉄道復旧1周年』、『辺野古移設で協議平行線 菅氏と初会談 知事「怒り増幅」 対話は継続で一致』、『〈戦後70年〉愛知の遺族 父ちゃん眠るパラオへ「平和でこそ子、孫に恵まれ」』、『シャープ、液晶分社化検討 産業革新機構に出資打診』、『前立本尊一目見たい 善光寺御開帳始まる』『献石でしのぶ 呉清源さん送る会』(6日付、中日朝刊)
☆『金色の輝き 善光寺御開帳』、『100歳女性1500㍍完泳 山口・長岡さん世界初「105歳まで泳ぎたい」』、『世界初の核実験場跡米で公開 根強い原爆正当論 70年経てなお日米に認識差』、『エジプト カイロ中心部で爆発 3人死亡か 日本人が多数居住』、『大学襲撃=ソマリアのイスラム過激派アルシャバブによるケニア東部ガリッサの大学襲撃事件=はケニア人か 公用語のスワヒリ語話す』『露が空爆停止決議案 国連安保理イエメン巡り』、『IS支持者アカウントは4.6万件 ツイッターで「広報」か』(6日付、毎日朝刊)

四月五日
 イースター(復活祭)である。

「上から目線の〝粛々(しゅくしゅく)〟を使えばつかうほど県民の心は離れてゆく」。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う辺野古への新基地建設を巡って、那覇市内のホテルで菅義偉官房長官との初の会談に臨んだ翁長雄志沖縄県知事のことばである。この日「移設計画の断念を求める」翁長知事に対して菅氏は「日米同盟と抑止力維持、普天間飛行場の危険性除去を考えたとき、辺野古移設は唯一の解決策だ」と強調。
 協議は平行線に終わったが、対話の継続では一致、まずは話し合いの場がもたれた点で一歩前進とみたい。なかなか難しい問題だな、と率直に思った。

 午後、6月14日に迫った中部ペンクラブ創立30周年記念行事(名古屋市千種区覚王山、ルブラ王山)を前に名駅近く「つちやホテル」であった第1回実行委員会に出席。雨のなか、傘をさしバスと電車を乗り継いで出掛けたが、車窓に映る桜の花々は散り初めており、なんだか惜しい気が。どこか心の中の灯をすくい取られでもするような、そんな感慨にとらわれた。
 引き続き、ある件で待ち合わせて頂いていた知人に会いに名古屋市内の某所へ。これでは相変わらず、なかなか落ち着いて執筆している時間などなく、メモ帳を手にしたまま歩きながら頭のなかで書いては消し、けしては書くの繰り返しに。途中、ふと立ち止まってちひさき花々の落下の如く、人々の心もそのつど〈かぜの流れ〉の如く散り初め、離れていく心象風景をメモってみる。
 帰宅すると、私にとっては恋人同然の長女猫こすも・ここがアァ~アン、ニャン…ニャンと甘えた声を出しながら、尾を震わせてにじり寄ってきた。舞も「あなた、雨男なんだから。アタシはいつでかけても〝晴れ女よ〟」と誇らしげに言い放ち出迎えてくれた。
        ×        ×
 ナゴヤドームでの広島戦。ドラゴンズは十二回に代打小笠原が左へサヨナラ打を放って5―4で今季2度目のサヨナラ勝ち。開幕3連敗のあとは2010年9月いらいの6連勝で単独首位に躍り出た。ドラゴンズが勝つと、パッと光りが射したようで周りの全てが明るくなるから不思議だ。今夜も落合信者佐藤彩乃さんから【単独首位】【問題は神宮だな!】【ガッツ今日もありがとう!!!】と送られてきた小笠原選手の写真入りフェイスブックでわがドラゴンズの勝利を知らされたのである。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
 子どもの暴走を止めるには学校や親が兆候を見逃さず、問題に対応する努力を続けるしかない。清輝の死後、各地の学校に呼ばれて講演をしたり、子どもたちの相談を受けたりしています。その中で感じるのは、いじめという言葉がいかに曖昧であるかということ。人をばかにすることも、恐喝も、学校では「いじめ」という言葉でひとくくりにされてしまう。子どもでもエスカレートすれば大人顔負けのひどいことをする。五千万円恐喝事件ではその認識が欠けていたと思いますし、今もその状況は変わっていないのではないでしょうか。
=5日付中日朝刊『いじめ防げ試行錯誤 中学生5000万円恐喝事件教訓に』『大河内清輝君の父呼び掛け 「兆候見逃さない努力を」』の記事のなかで。1994年11月、いじめを苦に自殺した愛知県西尾市の中学2年大河内清輝くん(当時、13歳)の父祥晴(さちはる)さん、68歳の話から抜粋

【新聞テレビから】
☆『赤い月 桜と競演 皆既月食』『菅氏、沖縄負担軽減訴え 式典出席 知事と初顔合わせ』、『福島の中間貯蔵施設予定地 地権者の半数1200人「不明」』、『国宝城下を夜車山彩る 犬山祭』、『中学生5000万円恐喝15年 川崎事件重なる記憶』、『日韓月内に安保対話 5年ぶり再開で大筋合意』、『〈サンデー版大図解〉江戸川乱歩』(5日付、中日朝刊)
☆『名古屋、早くも夏日』、『広島・長崎登録 被爆建物2割解体 老朽化 保存策が急務』『今なお高い放射線量 米ニューメキシコ 世界初の核実験場公開』『「原爆ドームは墓 広島の79歳 勤務中の姉死亡』、『Sストーリー ベニヤのステージ―被災地に響く「みずいろの雨」』『魂に灯をともす歌 被災地に通う八神純子さん 苦い記憶乗り越え 人のためが自分の幸せ』、『「声を捨て、生きる道選んだ」 つんく♂さん 声帯敵出』(5日付、毎日朝刊)

四月四日
 満月が地球の影に入って赤く見える皆既月食。その夜を迎えて興味津々でベランダに何度も出て空を仰ぐが、この尾張地方には雲が覆っているらしい。つゆほども見ることは出来なかった。報道によれば、北海道や東北地方では欠け始めから終わりまで3時間半に及ぶ天体ショーが見られたという。次に日本で見られるのは、2018年1月31日だそうだ。
        ☆        ☆
 桜が、つぶてとなって私の顔面にこれでもか、と吹きつけてきた。ちひさきひとひらひとひらに命が潜んでいる。まるで生きものの意思でも示すかのように、だ。私は顔に容赦なく吹きつけてくる花々に快感の如きものを感じ、川面を白く散り染めて流れゆく夥しい量の花々に視線を放ち、なおも歩き続けた。路面も真っ白で、まるで雪一色に包まれたおとぎの国のなかの雪道をあるき続けているやうな、そんな錯覚を覚えていた。ちいさき花弁には、おそらく私たちの知らない不思議な世界が宿っているに違いない……

 両岸を真っ白に染めたソメイヨシノと、川面を流れゆく命を湛えた花々
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 冒頭は、各務原市内にある蘇原コミュニティセンター「そらーら」での社交ダンスのレッスンのあと。生まれて初めて仲間と新境川の桜堤を延々とあるき続けた時の感慨である。この日は私たちの先生である後藤京子さんが今月12日にピースボートの船旅で船内でのレッスン教師を兼ね、再び地球一周北欧周りの旅に出発されるため、花見を兼ね壮行会があった。「そらーら」から最寄りの駐車場まで仲間の車に乗せていただき、そこから会場の市営公園まで歩く途中の私の心象風景とでもいったらよいか。満開の花が〈かぜ〉にふかれて散りゆく姿には圧倒され、全身が桜たちに染められていく、そんな錯覚に陥った。

 食事をしながら別れのひとときが過ぎ去っていった。ベレー帽の女性が後藤センセイ
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        ×        ×
 桜といえば、これまで歩いてきた各地の名所が思い出される。
 若き日々。志摩にいたころ、毎年家族そろって花見の宴に招かれ、妻と赤ん坊を抱いて訪れた阿児町鵜方(現志摩市)の志摩老人ホーム、真珠の海を見はるかす横山。岐阜県本巣郡根尾村(本巣市)にたつ樹齢1500年の淡墨桜。小牧山の桜の馬場、能登七尾の小丸山公園、船下りと芭蕉むすびの地の大垣は水門川、大津の三井寺や石山寺、延暦寺、一宮の大江川河畔と桜たちには皆、それぞれの顔があった。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
「歴史と伝統あるオーケストラで、大変光栄に思う。文化が凝縮されたモナコの顔とも言えるオーケストラの活動を、世界に知ってもらえるよう頑張りたい」=4日付中日朝刊『モンテカルロ管弦楽団 音楽監督に山田さん』の記事のなかで。モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督兼音楽監督に就任することが決まった指揮者、山田和樹さん(36歳)

【新聞テレビから】
☆『ガールスカウト愛知第1号会員逝く 103歳、守山の曽我さん 戦後女性の礎築いた』、『復興「現地に入ってこそ」 73歳元官僚、福島で町職員=旧建設省技官で河川局長を務めた尾田栄章(73歳)が原発近くの福島県広野町役場で任期付き職員として働いている』、『谷崎秘めた愛と親心 未発表の手紙など発見』、『菅長官が沖縄入り 辺野古問題 知事と初会談へ』、『発煙特急と同型34両を緊急点検 JR北海道』、『米キューバ首脳接触へ 米高官見通し 会談実現が焦点』、『在宅高齢者運動した? 岐阜で今秋実験 毎日確認OK 医師にデータ送信』、『アトム ジョー メーテル 鉄郎 ラム 「アニメ発祥の地に」降臨』(4日付、中日夕刊)
☆『桜の回廊車山が行く 愛知・犬山祭』、『世紀超え「監獄」今も 奈良少年刑務所』、『過電流で配線焦げる 青函トンネル発煙 同型車緊急点検』『青函トンネル避難 トラブル再発を懸念 青森市内 乗客120人が宿泊』『地上脱出に6時間弱 ケーブルまで2.4㌔徒歩移動』、『過激派外国人2.5万人 国連報告書 戦闘員流入7割増』、『仮設生活 針仕事、心の支えに』『(女性たちの刺し子のグループ)「浪江花の会」が解散 復興住宅完成控え』(4日付、毎日夕刊)
☆『青函トンネル120人避難 特急から煙 徒歩で海底駅に』、『〈戦後70年甦る経済秘史〉軍需品何に変身?』『第2部 混沌からの復興④ 軍から民へ、改造業』『鉄かぶとから鍋 野戦砲牽引車からブルドーザー 爆撃機からスクーター 軍用ソナーから魚群探知機』、『帰還困難寂しい桜 福島・富岡町「名所」夜の森地区』、『「拉致解決手段尽くす」 家族会に首相 政府は北に抗議』『家族会「帰国優先を」』、『〈統一地方選〉無投票当選5人に1人 41都府県議選告示 愛知155人立候補』『無投票 愛知は3倍増』(4日付、中日朝刊)
☆『光と雨幻想的に 五条川の夜桜』、『華麗に僧侶ら70人行列 高野山大法衣』、『みなし仮設家賃未請求 東電が自主避難分難色 原発事故4年 国が全額負担』、『イラン核交渉継続優先 枠組み合意 解釈に差』、『私大下宿生仕送り最低 首都圏 14年連続減 月8万8500円』(4日付、毎日朝刊)

四月三日
 全国的に春の嵐がふきあれ、各地で花散らしの雨、風がうとまれる1日に。鳥取県では〈かぜ〉にふかれて激しく揺れる桜を目の前に「さくらが全部なくなりそう。すぐ散ってしまいそう」と若い女性が悲痛な叫び声をあげていた。

 私はといえば、名古屋の桜の名所で知られる鶴舞公園へ。こちらは朝のうち降っていたシトシト雨が上がり桜が散ることもなく、最高の花見となった。きょうは、ここでカトマンズから一時帰国中の長谷川裕子さん、そして、このところ上海と名古屋を行ったり来たりで日中両国でのコンサートを前に多忙な張柳春さんと花見を兼ねて久しぶりに再会。美しいソメイヨシノの花々に染まりながらひとときを過ごした。

 再会の記念写真に納まる長谷川裕子さん㊨と張柳春さん、満開の桜=鶴舞公園で
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 場所を移したイタリアンワイン&カフェレストラン「サイゼリヤ」で、先に張さん作曲・歌、私すなわち伊神権太作詞で誕生した恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉の件などに話が及んだ際、張さんから「伊神さんは〝あまり無理しないで〟とよくおっしゃるが、たとえ優しさからだとしても言っちゃいけない。無理しないでどうするのよ。無理をしてがんばるからこそ、輝いているのだから。」「年をとっても自身を鼓舞して前に向かっている方は、いつみても皆若々しいのだから。無理しなければ!」と痛い点を突かれ、残念ながら反論ひとつできなかった。
 そして張さんは「私自身日本に長年いて日本の文化ともいえる〈謙虚さ〉が身についてしまったが最近上海である音楽工房のオーナーに〝柳春さん。あなたは、健康にも恵まれそれだけ素晴らしい歌がうたえるのだから、もっと胸を張って。前向きに〟と言われ、それ以降そのように努めたら、アラ不思議。アレヨアレヨという間に、ビッグコンサートが次々成立してしまったヨ」とも続けた。
 2人と花見談議のあとは、〝名古屋のばあちゃん合唱団〟生みの親である嶺田久三さんと合唱団メンバーの代表で相談役の馬嶋静子さんとも同じ店内でお会いし、先に〈ラブバード・カトマンズ〉の姉妹歌として誕生した〈愛のラブバード〉のCD化の話を中心に今後のスケジュールなどについて話し合った。その席で出たのは、ゆくゆくはネパール語版の歌もつくり、名古屋のおばあちゃんたちが空を飛び、カトマンズの舞台で歌おうよ、ということになった。こんご夢はますます大きく膨らんでいきそうである。
        ×        ×
 けさの中日新聞〈この人〉欄で知ったのは愛知県岡崎市に助産院を開業し60年目、90歳でなお現役助産師を務める大橋縁(ちなみ)さんの存在である。「お母さんや赤ちゃんをさすって励まして。私には、子どもや赤ちゃんがかわいくて仕方がないのよ」とは、日赤従軍看護師としての役目を終え、中国・天津から故郷に帰り独学で助産師の資格を取得。誕生を見守った命は4000人を超える縁さんの実感である。
 同じ朝刊3面には、『南極で「17.5度」過去最高更新か 半島部の基地 先月観測』と『〈核心〉日銀「異次元緩和」2年 限界指摘も 消費者、中小恩恵遠く』のどちらも気になる、容赦なき自然界と浅はかな人間界に対する重い警告記事。
 プロ野球の方は、ナゴヤドームで広島戦。この日は山井が先発したが、延長十回裏、エルナンデスに「ボクの人生のなかでも最高です」と言わせた一打でドラゴンズが3―2で勝ち4連勝、いよいよ調子が出てきた。前日まで24年ぶり開幕5連勝だった西武は、工藤新監督率いるソフトバンクに7―3で負けた。

【きょうの一文・ことば】
 ……
 岸本戦で見かぎらず立花を追っていてほしかったと空也は唐突に、猛烈に思う。落ちこみ、恐怖し、恐怖しながら拳を出し続け、今なおそうしている立花を、見ていてほしかった。蒼介には、強さを、ではなく、弱さをこそ見てほしかった。弱い、その点において自分たちと変わらないふつうの男を見てほしかった。そしてそれこそ、自分が立花を追い続けている理由だと空也は思い当たる。…
=3日付中日朝刊連載小説〈拳の先 388 角田光代作 池田進吾画〉から

【新聞テレビから】
☆『たまり水高濃度汚染 福島第一保管容器 最大390ベクレル』、『京都御所公開始まる』、『愛知県議選155人届け出 41都府県議選が告示』『政争の津島、一転無風に 初の無投票か 愛知、岐阜など4割』、『トヨタ、海外に2新工場 13年以来 中国とメキシコ』、『体操の白井「実績継ぐ」 日体大で入学式 元琴欧州も』(3日付、中日夕刊)
☆『スリランカで「はだしのゲン」 日本留学した僧が翻訳「平和の大切さ訴える作品」』、『昭和また遠く成田旧管制塔撤去 占拠事件の舞台 18年春以降』、『イラン核枠組み合意 ウラン濃縮10年超制限』、『大学襲撃死者147人 当局鎮圧 ケニアテロ最悪規模』、『「残業代ゼロ」改正案を決定』、『シンガポール 夜10時半以降 屋外での飲酒禁止 今月から法施行』、『戸籍は男性 立候補は女性 名古屋市議選で受理』、『オリベイラさん死去 最高齢106歳の映画監督=ポルトガルのマノエル・ド・オリベイラさん。北部ポルトの自宅で老衰のため。1942年に貧困層の子どもの暮らしに光を当てた「アニキ・ボボ」を発表。72年の「過去と現在 昔の恋、今の恋」で国際的な知名度を獲得した(3日付、毎日夕刊)
☆『「平和とは」死の直前まで 「九条の会」奥平康弘さん 最期の1時間妻に問いかけ』『〈戦後70年〉草薙特攻隊最後の慰霊祭 豊田 高齢化細る担い手 66歳「兄の姿知った」98歳「隊員浮かぶ」』、『きょう県議・政令市議選告示』、『副操縦士が自殺方法検索 独機墜落 操縦室ドアの保安も』、『宮崎死刑囚の再審請求 富山地裁が3度目棄却』(3日付、中日朝刊)
☆『沖縄知事「民意理解を」 5日会議 移設反対表明へ』、『被ばく管理認識せず 内閣府事業 業者100人雇う 準備2週間「人集めで手いっぱい」』『国は労働者のこと考えて』、『子宮頸がんワクチン被害救済進まず 国、半年間処理なし 自治体が支援の動き』『「何とか回復を」20歳女性の母』、『北斗星 輝き再び 臨時列車出発進行』、『応急手当てに保険 救急到着前 市民協力促す 東京消防庁 けがや感染症カバー』(3日付、毎日朝刊)

四月二日
 さくらの開花が北上中だ。
 きょうは桜前線が東日本大震災の悲劇の地、福島にまで到達、平年より7日早い開花に。あすは北日本に春の嵐がやってくる、という。咲いたばかりの、いたいけなソメイヨシノの花々のことが気になる。
        ☆        ☆
「戦争は始まってしまったら止められない。私たちが最後の最後まで声を大にして戦争の恐ろしさ、命の大切さを訴えていかなければ」。
 今夜、NHK総合テレビの番組、クローズアップ現代【沖縄戦ひめゆりの70年 友が散った海で……】のなかで語っていた、自らもひめゆり学徒として戦った、沖縄のひめゆり平和祈念資料館館長、島袋淑子さん(86歳)の言である。
 島袋さんは、昭和20年4月1日、米軍が沖縄に上陸してきたころ、ひめゆり学徒として動員され兵士の介護に当たっていた悪夢の日々を振り返り「毎日、ケガをした兵隊さんが死んでいっても平気になってしまい。一方で、そんな自分たちが怖くなってきました。戦争は人災です。だから止めることが出来るのです」とも話され「(最近の政府の動きを見ていると)あれ、また戦争の準備が始まるのでは、といった不安にもかられます」と正直な胸の内を語られてもいた。
        ×        ×
 ドラゴンズは開幕直後、阪神に3連敗したが、ホームのナゴヤドームで巨人を迎え撃って3連勝、ホッとした。きょうは高橋聡、福谷らが投げ、平田が打ち、福田がこの3連戦で2本目となる3号2ランでダメ押し点を上げ、5―3で快勝。ファン心理とは微妙なもので負ければ腹が立ち、勝てば溜飲が下がる。熱しやすく冷めやすい〝なごやびと〟の証明かもしれぬ。
 本日付中日の通風筒によれば、『◇…滋賀県彦根市古沢町の龍潭寺(りょうたんじ)で一日「だるままつり」が始まり、北川宗暢住職(70)らが大小三千体に魂を入れる儀式に臨んだ。◇…禅宗の祖。達磨大師の御利益にあやかろうと、江戸時代の町人がだるまを奉納したのが始まり。この日は、本堂にぎっしり並ぶだるまを前に読経が響き、参拝者らが静かに手を合わせた。』という。だるまは、きょうまで500円~5万円で購入できる、とのこと。毎年訪れるある主婦は「何があっても起き上がれる年にしたいです」。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
 作家には定年がない。デビュー以後は常に現役であらねばならない。……
 だが、「この道」には終点がない。加齢と共に心身が衰えてくるのはやむを得ないが、未来の確認ができない限り、未知数は若者と同じである。未知数の多い者は青春である。=2日付中日夕刊『この道73 終点なき道』のなかで。筆者の作家森村誠一さん
「エレベーターが止まった場合は火や煙に巻き込まれる恐れがあり、非常に危険。鉄筋コンクリート造りの場合は延焼しにくいので、慌てず階段を使って避難して」=2日付毎日朝刊『東京・25階建て高層住宅火災 3割エレベーターで避難 「階段原則」伝わらず  普及進まぬ非常用』の記事の中で。東京消防庁の呼び掛け

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉沖縄戦から70年 〝ひめゆり〟の願い』(2日夜、NHK総合)
☆『敦賀気比優勝旗手に帰途』、『サイバー攻撃制裁可能に 米大統領令署名 国外個人など対象』、『「地球工学」効果なし 太陽熱に人工雲/CO2直接除去 米アカデミー 温暖化対策で報告』、『聴くそれが支え 東北3県被災者に「傾聴ボランティア」』、『老朽原発初の審査開始 規制委新基準 高浜、美浜の3基』、『高野山1200年信仰次代へ 記念大法衣始まる』『ダライ・ラマ14世 1年ぶりに来日』、『リベンジポルノ110件 被害相談1カ月 20代以下が6割』(2日付、中日夕刊)
☆『ICU(国際基督教大、東京都三鷹市)入学式 佳子さま=秋篠宮ご夫妻の次女、20歳=笑顔』、『露漁船沈没54人死亡 オホーツク海北部 15人安否不明』、『すき家再値上げ 15日から 牛丼並盛り(291円から)350円』、『広がらぬ自転車シェア 72自治体導入 平均利用率は1日0.4回 拠点の不便さ課題』、『IS、シリア首都迫る 南部の難民居住区制圧』、『人情しみじみリヤカーの旅 15年かけ日本一周 胃痛やトラブル乗り越え=埼玉の塩田忠市さん(73)がリヤカーを引き日本沿岸を踏破』(2日付、毎日夕刊)
☆『敦賀気比優勝 甲子園 春夏通じ北陸勢初』『母の声援イチバン 息子の夢支え続け 敦賀気比V・篠原主将』『「最高」アルプス歓喜』『急造応援団1番 豊橋工最優秀賞に』、『菅氏、沖縄知事と初会談へ 4日訪問「辺野古」に理解要請』、『’15統一地方選 41道府県議選あす告示 愛知は20選挙区無投票か』、『神宮球場五輪後建て替え 「秩父宮」と場所交換』、『薬50種 高齢者中止を 学会、指針改定案にリスト』(2日付、中日朝刊)
☆『菅官房長官沖縄知事と会談へ 普天間式典に一転、出席』『〈これまでこれから 戦後70年〉グーグルが東大で「青田買い」 A1(人工知能)技術流出に日本危機感 揺れる「ものづくり」』、『墜落直前乗客が「神様」 ドイツ紙報道 携帯に映像数秒間』、『「パッパラパッパ」(ラッパのメロディーを)商標出願 大幸薬品 正露丸のCMメロディー=これまで文字や図形などに限られていた商標の対象が、4月から音や色彩にも拡大したため』、『NHK、報告書に5500万円 会長設置の調査委 識者「通常の数倍」』『「取材はやらせ」男性が訂正要求 NHK報道番組』(2日付、毎日朝刊)

四月一日
 春のセンバツ。敦賀気比(福井)が東海大四(北海道)に3―1で勝ち春夏通じ初の優勝を北陸にもたらした。特に準決勝で連続満塁弾を放った6番松井哲幣(3年)がこの日も8回裏に大会タイ記録となる今試合3本目の本塁打(2ラン)を放ち、勝利を決定づけた。球児に触発されてか、プロ野球の方も、開幕3連敗という不名誉な記録でスタートしたドラゴンズがナゴヤドームで巨人に連勝。きょうは右肘靭帯を痛めて低迷していた吉見が昨年7月いらいの登板で6イニングを2安打無失点におさえ9―0で快勝、実に708日ぶりの勝利でエースが戻ってきた。
        ☆        ☆
 春雨のなかの年度替わり。町内会の大役(副総代)から解き放たれ、〈さあ〉といった気分だ。きのう地中に植えられたジャガイモの種芋たちも〝恵みの雨〟を喜んでくれたに違いない。きょうは大阪と静岡でも桜が満開に。この雨でソメイヨシノたちの命も長らえてくれるだろう。いや、咲き続けてほしい。

 この日、日本では89万人の新人たちが一斉に社会の荒波に向かって漕ぎ出した。
 東日本大震災に泣いた、あのいわき市でもフラガールのニューフェイスたちが、2010年の経営破たんで苦渋を味わった日本航空、立ち直りの〝ど真ん中〟のスカイマークでもそれぞれの夢を抱きしめた若者たちが一歩を踏み出した。この先、だれしも波乱の人生が待ち構えていることだろう。でも、一人ひとりに【若者たち】の歌とともに、エールを送りたい。
 ♪君のゆく道は果てしなく遠い/だのになぜ歯を食いしばり/君はゆくのか…、と。
 若者たちには、それでも前に向かいひたむきに歩いていってほしい。
        ×        ×
 日銀が発表した3月の短観(企業短期経済観測調査)では、各企業とも景気回復に確信を持つことができていないことが明確に。多くの企業とも円安や原油価格下落の恩恵こそあれ自力での業績改善には至っていない。景況感の先行き見通しは大企業、中小企業ともに悪化を予測。そこに値上げラッシュの追い打ち。誰かさんがはしゃぐが如くあれもこれもよくなっているなぞとんでもない。社会の底辺でどれだけ多くの人々が嘆き苦しんでいることか。
 ネパール南部のマクワンプールで野生のサイが市街地を暴走。61歳の女性が死亡、7人がケガをし町じゅうが騒然。サイは、近くにある動物保護区から逃げ出したらしく象も出ての大捕り物になったというが、しばらくして保護区に。入社式とはいっても、1000人を越える大規模なものから、三陸鉄道みたいなちいさな入社式、岐阜での34社合同による〝岐阜中小企業合同入社式〟と、さまざま。人はそうした環境下で浮き、沈み、それぞれに育ってゆく。
 富山では名物、シロエビ漁が解禁。日本ハムの二刀流大谷翔平が、五番指名打者でロッテ戦で今季初ホームラン。昨シーズンより三週間早い本塁打となった。

【きょうの一文・ことば】
 全線開通に向け沿線住民の足になるよう、一生懸命に取り組んでいきます。復興に貢献したい。=4月1日岩手県の三陸鉄道入社式で新入社員の決意表明
「すべては現場から始まる」「熱い情熱と素直な心でもっといいクルマをつくり上げ、百年先の未来に向けて挑戦し続けていきましょう」「感謝の気持ちを忘れない。自分たちが一番だ、との慢心がないよう、絶えず自問自答してほしい」=1日付中日夕刊『東海も入社・入庁式 未来に挑戦』の記事とニュースから。昨年より248人多い1504人の新入社員を前に豊田章男社長の訓示

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉介護職の働き方改革! ケアの質も充実?』(1日夜、NHK総合)
☆『子育て世代やりくり大変 乳製品など次々「〝値を上げない〟店探す』『生活保護の受給最多161万8817世帯 1月時点』、『挑む 友好の足跡2000㌔「21世紀の朝鮮通信使」出発式』、『117歳、世界最高齢 大川ミサヲさん死去』『大手製造業横ばい、中小悪化 3月短観先行き不安色濃く〈解説〉輸出伸びず回復に影』、『ティクリート奪還 対「イスラム国」イラク軍最大成果』(4月1日付、中日夕刊)
☆『新年度 新入社員誓い新た ユニー入社式 経営統合交渉の中』、『70年前のきょう米軍が沖縄上陸 ガマ(壕)紙一重の生死 竹やり捨て投降/「辱め受けるより」集団自決』、『親会社09年に症状把握 独機墜落 副操縦士が報告』、『振り袖で入学式 大船渡綾里小=1873年(明治6年)創立の同小では和装で入学式に出席。伝統を受け継ぎ男児8人と女児11人全員が和服に着飾って登校した』、『「原発事故悲しみ記憶に」 「猫の絵本」読み聞かせの輪 福島』(1日付、毎日夕刊)
☆『猫、津市内12日かけ戻る 飼い主を訪ねて10㌔』、『竜お待たせ初勝利 ホーム開幕戦』『米倉さん白星届けた ナゴヤドーム開幕戦で始球式』、『アジア投資銀参加46カ国 中国主導日米見送り』、『パラオ敗戦への転換点 太平洋戦争研究会 平塚代表が分析』、『ソーラー水素効率10倍 光合成ヒント光触媒開発』(1日付、中日朝刊)
☆『原発近隣校避難訓練34% 30㌔圏自治体の計画遅れ』、『3日連続欠席で対策 川崎・中1殺害 再発防止へ強化 文科省』、『東京都渋谷区 パートナーシップ条例成立 同性愛者の権利一歩前へ 議論拡大高まる期待』『他自治体へ波及も』、『センバツきょう決勝 敦賀気比普段通り挑む 道産子魂見せる東海大四』(1日付、毎日朝刊)