【生きてゆく人間花たち/2014年11月の唄】

平成二十六年十一月三十日
 名古屋市の名駅近く「つちやホテル」であった中部ペンクラブのことし最後の理事会に出席。中ペンの一役員として、文学散歩などの務めを仲間たちの助けもあってナントカ終えることが出来、ホッとしている。
 この日は、来年の中部ペンクラブ30周年記念大会をどうするか、につき三田村博史会長から鋭意努力中である旨、途中の経過報告があり先にあった中ペンの公開シンポジウムの反省、近江への文学散歩など各委員会報告があり、会報65号の配布についての説明もあった。ほかにウエブ文学館の効率的運用につき、三田村会長から特に協力要請があった。
 理事会のあと。一緒に帰る道すがら、中部ペンクラブの仲間で「文芸きなり」代表の石川好子さんらと喫茶店に寄り、しばし文学談義。石川さんが小説「複合汚染」で知られる有吉佐和子の小説「紀ノ川」をつい最近、読み直した話をされ「千人針の場面など、何げないシーンに昔読んだときとは、また違う時代の感慨を感じた」などと話され同席の「峠の会」代表桑原加代子さんも「あすの朝、NHKBSプレミアムの〈こころ旅「火野正平が晩秋の熊本県を走る!」〉で、私の手紙が紹介されます。ぜひ、ご覧になって」と話され、楽しく有意義なひとときとなった。 
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 テレビを見ていてネットへの投稿動画で稼いだ億万長者がいる、との現実を知り、いやはや驚いた。なんでも、カリスマのユーチューバーがいるとか、でこれにはぶったまげた。またYouTubeを一番よく見るのは小学生だという意外な事実を知り、とても信じられない。社会というか、人間が進化している表れなのか。それとも老成かつ退廃化の証明なのか。どちらなのか、は私には分からない。
 秋篠宮さまが30日で49歳に。これに先立つ記者会見で宮さまは次女佳子さま(19歳)が今夏に学習院大を中退して国際基督教大への入学を決められたことについて昨年4月に学習院大に内部留学した当初から「環境を変えて勉強したい」という希望があったことを明かされ「ごく自然な流れだったのかな、というふうに受け止めました」と説明。この間、娘との親子喧嘩もあったことを話され人間的でいいな、と思う。
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【きょうの一文・ことば】
 この試合に優勝するとは全然思っていなかっただけに、表彰台に立ち涙ぐんでしまいました。これ以上は無理かな、と思ったときもありましたが、最後まであきらめないで続けてよかった。=30日夜のNHKサンデースポーツ〈N杯フィギュア活躍選手が勢揃い!〉のなかで。N杯初優勝の村上大介さん(23歳、陽進堂)
 
【新聞テレビから】
☆『攻防・危険ドラッグ 捜査当局VS闇の業者▽追跡チャイナルート▽謎の秘密工場に迫る』(30日夜、NHKスペシャル)
☆『内閣不支持が上回る衆院選調査 比例自28%、民10%』『原発城下町に吹く風は「0増5減」福井新2区の行方』、『長野北部地震1週間 白馬復旧 支える高校生』『90㌢の隆起確認 名大など神城断層調査』『木曽川が運んだ笑顔 御嶽の麓へ 応援バスツアー』、『羽根が王冠戦4連覇』、『秋篠宮さま49歳に 戦地慰霊の大切さに思い』、『偽装結婚で7人逮捕 愛知県警 あっせん容疑の女ら』(30日付、中日朝刊)
☆『〈2014衆院選〉ネット生中継 経済、安保で応酬8党首が初討論』『大阪では幹事長ら論戦』、『フラが描く希望の虹 ――福島400人に伝えた心』、『出水のツル高病原性 鳥インフル鹿児島県、対策本部』、『加藤(桃子)2期ぶり女流王座復帰』、『学生音コン全国大会ピアノ 小学1位進藤(実優さん)=愛知県大府市立共長6年= 中学1位荒川(浩毅さん)=札幌市立真駒内1年』、『「出場正しかった」 羽生選手ファイナル進出』(30日付、毎日朝刊)

十一月二十九日
 ♪あの日あなたは そう言った/元気でいてほしい また会える/ラブバード・カトマンズ……。岐阜県のやまあいに【ラブバード・カトマンズ】の調べが〈かぜ〉に乗ってどこまでも流れた。

 【ラブバード・カトマンズ】のハープ演奏に挑む伊藤玲子さん=岐阜県各務原市にあるギャラリー「風庵」で
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 岐阜県各務原市の法福寺内のギャラリー「風庵」へ。
 ここで先ごろ、この世に生まれ出た恋歌「ラブバード・カトマンズ」(作曲・張柳春、作詞・伊神権太)の伊藤玲子さんによるハープ演奏があり、「ひとことあいさつを」とお招きを受けたからである。法福寺は自然豊かな山間にあり、周辺の紅葉も赤く染まり、絶景のなかハープの音と歌声が小道を伝って響きわたる、忘れられないひとときとなった。

 ハープの音が〈かぜ〉に乗って山あいに流れる。雨上がりのなか、全山がうすく真っ赤に染まっていた
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 演奏は「茶と食の提案―テーブルクリエイト・U」代表として活躍中の梅村真夕美さんが主催し〈ランチタイムコンサート「クリスマスはハープの調べで和やかに」〉として実現。「ラブバード・カトマンズ」はアメイジンググレイスなど数々の曲の演奏のあと、フィナーレで伊藤玲子さんご自身の弾き語りで演じられたが、哀愁のある声がハープの音に乗り流れるさまは、いっぷくの絵さながら。訪れた人々は、みな満足そうに音と歌の世界に浸った。

 演奏後のひととき、記念写真に納まる伊藤玲子さんと梅村真夕美さん
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 この日は各務原市内に住む「熱砂」同人作家のひとり、山の杜伊吹さんもわが子2人の手を引いて訪れ、鑑賞。「とても良かった」と話すなど、ユニークな試みにはハープ鑑賞に訪れた誰もが満足そう。途中、あいさつに立った私は「この歌を通じて世界の隅々にまで人が人をおもう【思いやりの心】が広がっていってほしい。相手のことを心配したり気遣う気持ちがあれば、戦争とか争いごとのない平和な社会がきっと、生まれるはずです」と述べさせていただいた。
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 熊本・阿蘇山の22年ぶりマグマ噴火に「もしかしたら、かなりの量のマグマが上がってきているかもしれません」とは、ある火山学者。何人もの夫が毒殺などの不審死で殺人容疑で逮捕された筧千佐子容疑者。今月28日に満68歳を迎えた彼女は今何を思っているのか。捜査当局は、青酸化合物の入手ルートなどの解明を急いでいるが「私は絶対、殺してなんかはいません」と彼女。真相を知るのは、千佐子容疑者ただ一人である。
 フィギュアの羽生結弦(ANA)が大阪でのグランプリ(GP)シリーズ第6戦のNHK杯に出場、昨日のショートプログラムに続き、フリーを演じ失敗するなどしたが総合4位でGPファイナルへの出場権を得た。先の中国杯での手痛い負傷を克服、傷つきながらの出場が人々の胸を打っている。人気の秘密については各メディアが愛らしい少年の顔と茶目っ気、逆境にも強く立ち向かう逞しさなどをあげている。
 ひと言私に付け加えさせてもらうなら「羽生はフィギュアスケートが大好きで滑るために生まれてきたのだから」と。

【きょうの一文。ことば】
 この世の中、縁あってひとつずつが繋がっています。私と本日ハープを演奏して頂く伊藤玲子さん、そして恋歌「ラブバード・カトマンズ」のきっかけを生んでくださったネパール在住の裕子さまニルマニさま夫妻、作詞者の伊神権太さまとのご縁もこの世の中、不思議な運命の糸で結ばれています。この「ラブバード。カトマンズ」が日本とネパール、中国を発信源に世界中に広がり、平和な世の中になるとよいですね。=29日、岐阜県各務原市の法福寺内ギャラリー「風庵」であった伊藤玲子ハープ演奏会の席で。「茶と食の提案―テーブルクリエイト・U」代表の梅村真夕美さん

【新聞・テレビから】
☆『〈12・14見極める衆院選〉政治とカネ本気度は? オンブズ「公金意識が希薄」』 『主要政党の公約点検 公開掲げる野党 自民は記載なし』、『長野北部地震から1週間 全壊家屋 解体始まる』、『台風被害の信楽鉄道 1年2カ月ぶり再開』、『1世紀遭難語り継ぐ歌 11人犠牲駒ヶ岳の事故 琵琶曲の音源見つかる 新田次郎小説「聖職の碑」のモデル』、『女性介護士殺害される 浜松の民家敷地、首に傷』、『足踏み外した知人ぶつかり… 駅エスカレーターで77歳男性転倒し死亡』、『ベッドうつぶせ乳児死亡 岡崎母不在、帰宅の父発見』(29日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉来年42歳イチローどこへ メジャーでプレー希望 歴代最多安打達成も目標』、『御嶽 変わらぬ恵みも 高山・スキー場開業』、『原油急落66㌦台 5年2カ月ぶり安値 NY市場』、『往年の名車100台ずらり』、『オオワシ 滋賀・長浜 「おばあちゃん」今冬も飛来』(29日付、毎日夕刊)
☆『ベア統一要求6000円以上 自動車総連が春闘方針』、『奇跡の救出村の底力 長野北部地震 安否確認直後から』、『〈ニュース前線〉名古屋の84歳男性にニセ電話 老い先案じ…2億円被害』『同居長男装う電話「父に内緒で」 緑区60代 3000万円被害』、『光の魔法見においで=木曽三川公園センターで』、『自民収入233億円トップ 13年 企業献金総額43%増』、『「朝生」評論家の出演取り消す テレ朝、「質問偏る」と政治家のみに』、『〈訃報〉中島啓江(なかじま・けいこ、オペラ歌手)=23日、呼吸不全のため死去、57歳。』(29日付、中日朝刊)
☆『型染めで禅の世界 愛知の染色画家 建仁寺襖絵を披露 京都』、『13年政治資金 自民へ企業献金43%増 好業績 証券、重電急増』『民主、政権時代の1/3 「個人」割合減少』『「庶民置き去り」加速懸念』、『羽生不安を抱え』、『保育施設5万人不足 17年度 待機児童ゼロ困難』、『執筆記者ら6人処分 吉田調書問題で朝日新聞』『(朝日新聞社)営業利益が半減』、『松本健一さん死去 近代思想史「評伝 北一輝 68歳』(29日付、毎日朝刊)

十一月二十八日
 午前中、各務原に行って、また戻り、嶺田久三さん率いる名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟用の恋歌の高齢者向き新作版〈ラブバード・カトマンズ(作詞・イガミゴンタ、作曲・ミネダキュウゾウ)〉に目を通したあと、こんどは江南駅で待ち合わせたある女性を伴って、喫茶「音彩(ねいろ)」へ、と結構バタバタはしたが、意義深い1日だった。
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 メ~テレの報道ステーションによると、世界の異常気象と温暖化は尋常ではない。オーストラリアのブリスベーンではナント、ソフトボール大の大粒なヒョウが天から地上に墜ち、つい先日まで深刻な干ばつに陥っていた南米ブラジルのサンパウロでは極端に激しい雨が降って、大洪水に。信じられないが、あのモンゴルでも大変な大雪に襲われた、とか。世界は混沌としている。
 ヤクルトと大リーグで活躍した岩村明憲さん(35)が独立リーグの福島ホープスの選手兼監督に。今月上旬の中国杯フリーの直前練習で中国選手と衝突して負傷したフィギュアの羽生結弦選手(ANA)が大阪なみはやドームでのNHK杯に挑んだ。ショートプログラムでショパンの「バラード第1章」を踊ったが4回転がうまくいかず、あすのフリーにファイナルへの出場をかけた勝負に挑むという。
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【きょうの一文・ことば】
 放送法の文言をひいて「公平中立」を求めているが、実態はテレビ局への恫喝(どうかつ)だ。しかも、以前の報道を「偏向報道」と批判している。批判的な識者を出演させないよう予防線を張っているともとれる。政権担当者は批判されるのが当たり前なのに、都合のよい報道を求めるのは危険な行為だ。=28日付毎日朝刊『選挙報道に異例注文 自民、テレビ局へ4項目』の記事のなかで。服部孝章・立教大教授(メディア法)の談話

【新聞テレビから】
☆『消費支出10月4.0%減 7カ月連続マイナス 〈解説〉衆院選家計支援争点に』、『トヨタ系のデンソー・アイシン ブレーキ事業統合へ』、『おもてなし実務と無関係 通訳案内士試験 珍問だらけ』『観光庁 見直し検討』、『〈12・14見極める衆院選〉投票所 クマに備える』『高山 撃退用に爆竹、猟友会も協力』、『黒人青年射殺事件 抗議デモが鎮静化 NYなどでは逮捕者』『米のエアガン少年(黒人)死亡 警官、到着2秒で発砲』(28日付、中日夕刊)
☆『消費者物価2.9%上昇 10月 増税分除き1%割れ』、『NY原油一時67㌦台 OPEC(石油輸出国機構)減産見送り、急落』、『〈人生は夕方から楽しくなる〉「5万回斬られた男」福本清三さん 遅咲きの名優は痛みでできている』、『羽生名人チェス対局 ロシアの元世界王者と』、『ドイツで捜査 患者180人不審死 看護師関与か 薬物投与の疑い』『国道に塩酸流出 山梨トラック同士衝突』、『米IT企業などハッキング被害 「シリア電子軍〉表示』、『24歳男性巡査が交番で拳銃自殺 宮崎県警』(28日付、毎日夕刊)
☆『大河内君いじめ自殺 20年 なくならぬ悲劇 「もっと学校見て」父訴え』、『原発再稼働「考えられない」 大津地裁 事故対策遅れ指摘 大飯、高浜差し止め却下』、『大村氏「またお世話に」 除名解除 自民愛知県連が申請』、『阿蘇マグマ噴火』、『トヨタ 円安でも輸出減』『海外生産増 アベノミクス誤算』、『認知症もろい診療態勢「急患対応困難」94% 長寿研全国調査』(28日付、中日朝刊)
☆『噴火2カ月冥福祈る 御嶽山』『阿蘇中岳マグマ噴火 気象庁確認21年ぶり、小規模』、『〈2014衆院選〉主要8政党公約出そろう 「成長戦略」で対決』『アベノミクス是非激論』、『学生音コン全国大会フルート 中学1位脇坂さん=脇坂颯(兵庫県立宝塚市立光ガ丘3年)= 高校1位清水さん=清水怜さん(東京芸大付1年)=』、『愛知県議政調費流用か 親族給与、政治団体に 知立市選出・柴田氏』『各地で不適切支出相次ぐ』(28日付、毎日朝刊)

十一月二十七日
 午前中、睡眠不足の自身を叱咤激励して愛車で市内の宮田公民館まで社交ダンスのレッスンに。ワルツにタンゴ、ルンバ、ジルバ、チャチャチャ…とステップを踏んだが、睡眠不足もあってか、なかなかうまくいかない。帰宅後は、いっそ、そのまま寝てしまおうか、とは思ったものの、あれやこれや、とせねばならない雑事に追われ、そのまま時の流れに身を任せた。
 やはり、きのう列車内での執筆活動に集中しながら吹田までとんぼ返りしたのが結構、からだに堪えたようで、朝からのダンスレッスンは少しきつかった。でも、ステップを踏むうち次第に体調がよくなってきて、これも健康づくりには良いかな、と思った次第である。なかでも私が作詞した恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉のメロディーを練習曲に少しスローテンポで、これに合わせながらのチャチャチャのステップは結構、楽しく気分爽快であった。
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 ウニが魚介類や藻場を取る〝海の砂漠化〟が各地で深刻化。海の磯焼き現象が進んでいるという。リニア中央新幹線はいよいよ、来月17日に着工。2027年、すなわち東京五輪までの完成を目指す、とのこと。オリンピックと言えば、地元札幌市が2026年の冬季五輪を前に、札幌を五輪候補にする旨を発表。あすからのNHK杯に出場する羽生結弦が記者会見。「中国杯では皆さんに心配をおかけし、お詫びします」の弁。高野連が延長でのタイブレーク制導入を発表した。
 富士山がいつのまにやら、4合目まで雪化粧。やはり、冠雪した富士山は、たとえようもない程に美しく華麗である。
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【きょうの一文・ことば】
 「遺族の方の悲しみを考えると言葉にならない。御詠歌が亡くなった方に届いてほしい」=27日付中日夕刊『御嶽 追悼の御詠歌 噴火2カ月麓の献花台で』の記事のなかで。今回の噴火で多数の犠牲者が出たことに心を痛めた長野県王滝村内の鳳泉寺御詠歌会のメンバー、佐口幸子さん(80)

【新聞テレビから】
☆『連続不審死67歳女の手口 高齢男性の〝心の隙間に〟』(27日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『和紙無形文化遺産に決定 本美濃紙など一括登録 後世へ継承 美濃市本腰』、『大飯、高浜差し止め認めず 大津地裁 仮処分申請を却下』、『白馬 復興に汗 長野北部地震』『松本城の壁数カ所亀裂』、『左目手術の少女名市大病院退院 カザフスタン帰国へ』、『産経前支局長全面否認 ソウルで初公判 大統領の名誉棄損』、『米、6月以降25件 無人機と民間機 ニアミス相次ぐ』、『びっくり住宅地にトド 北海道・斜里 港から250㍍』、『ジョニー大倉さん死去 元「キャロル」、俳優』(27日付、中日夕刊)
☆『「手すきは伝統工芸技術」 「和紙」無形遺産登録 石州半紙・本美濃紙・細川紙』『「感激と感謝」本美濃紙保存会』『首相「後世へ継承を」』、『タカタに全米リコール命令 運輸当局拒否なら制裁金も』、『産経前支局長、無罪主張 大統領名誉棄損「ひぼう目的なし」ソウル地裁』、『元キャロル、俳優ジョニーさん死去』、『東海学園大の学長に松原氏 前名古屋市長』(27日付、毎日夕刊)
☆『昨年の参院選「違憲状態」 一票の格差4・77倍 最高裁判決』、『筋ジス遺伝子iPSで修復 京大グループ成功』、『高浜原発初の特別点検 関電表明 40年超運転目指す』、『御嶽の恵みでがんばろう 噴火2カ月 木曽の特産品セット販売』『4合目の献花台麓に 王滝村 積雪期も訪れやすく』、『3教諭 生徒らにわいせつ行為 愛知県教委 懲戒免公表せず』、『カザフ少女 名市大で網膜手術 明るい将来見えるよ』(27日付、中日朝刊)
☆『プロ野球80周年名選手11人選出 ベストナイン=王、長嶋、野村、高木、山内、吉田ら』『「最低でも2桁勝利 来季50歳 中日・山本昌が抱負』、『被災地の少年 手紙の交流1年半 健さんの励まし忘れない』、『静岡新聞取締役傷害容疑で逮捕 タクシー運転手に』、『〈長野北部地震〉ボランティア参加続々』『宿泊施設を避難所に 白馬村 借り上げ方針』『阿蘇中岳で噴煙1000㍍に』、『日本芸術院新会員 飯守氏ら4人』、『小倉記者特派員賞 英協会 本紙「ストーリー」ルポ』、『「アナ雪」May J.さんら紅白初出場 51組発表』(27日付、毎日朝刊)

十一月二十六日
 ペンの日のきょう。私は、東京での日本ペンクラブ創立を祝う「ペンの日」懇親会への出席を敢えて止め、JRで関西方面へ。途中で往復し、この間、車内で書き続け、夜遅く帰宅したときにはノート1冊分を書き上げていた。いろいろな発想を頭に、いろいろな方向から車中で書くという執筆活動が私にとっては何よりの薬になるからだ。
 ここにその書き出しのほんの1節だけを記しておく。
――ペンの日。私は東京ではなく大阪に向かった。この日を少しでも意義深くと思った私は、ある強い思いから、大阪行きを選んだのである。もっとも東京には「ペンの日だから」と私が立ち寄るのを、1日千秋の思い出で待ってくれている、ある女性詩人がいる。そのことも十分承知のうえで、である。
 バスは雨のなか空気を切り裂いて進んでいく。対面する車たちもそのことが当然の責務であるように擦れ違い、何も言わないで反対方向に流れ、走り去っていく。空気という空気、目には見えないが、そんな〝気〟といふようなものが視界に浮かぶ。雨に打たれての存在なので、私の心にはいっそうけなげなそれに映る。気は何も言わないし、どちらかと言えばされるがままのようだ。(中略)
 列車の車窓の右手遠く山ふところに白い雲が大蛇のとぐろの如く浮かんでいる。まるで生きものみたいに見える。いやいや、彼らは確かにこの世に生きている。あの白い雲たちは一体、どこへ行くのか。どこへ流れていくのだろうか。………
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 夜遅く。妻の大好きな柿の葉ずしを土産に帰ったら、あの嶺田久三さんから嶺田さんご自身が名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟用に、とトーン(音階)をさげて作曲し作られた「ラブバード・カトマンズ」の歌詞入りオタマジャクシが送られてきていた。そして、今ひとつ。かつて空飛ぶ記者として小牧に在任当時にことのほかお世話になった名古屋空港近くのお蕎麦屋さん「八右衛門」のご主人伊藤敬八郎さんの永眠を知らせる葉書が妻の英子さんから届いていた。享年七十四歳だった。とても、よくして頂いた方だけに涙がこぼれ落ちた。合掌―
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 「東北の復興なくして日本の復興はない」とは岩手から衆院選の舌戦を始めた安倍総理。米国ではミズーリ―州ファガーソンで黒人を射殺した白人警官に米大陪審が不起訴の決定をしたことに端を発し「人種差別だ」との抗議活動が全土に拡大。ナイジェリアでは将来ある少女二人が相次ぎ自爆テロ。香港の雨傘革命はデモの拠点で強制排除が行われて148人が逮捕されたという。世界中が、きょうも混沌としたなかにある。
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【きょうの一文・ことば】
 「党は消えても喜美は消えず、無所属で戦うことにしました」=各社の取材に応えて。新党結成を断念した、みんなの党前代表の渡辺喜美衆議院議員

【新聞テレビから】
☆『米各地で抗議続く 黒人射殺不起訴 逮捕者80人超』、『迫る降雪焦る避難者 長野北部地震 立ち入り禁止続く』『海江田代表が白馬村を視察』、『〈12・14 見極める衆院選〉各党キャッチ響くか 与党は経済政策 野党は対決・独自色』、『子の名に【巫】使用OK 親勝訴で規則改正へ』、『名大観世会1年生4人入部頼もし 50周年節目に学生能復活』、『絶好撮影スポットさらば』『コスプレ愛好家惜別 旧イタリア村解体へ』、『最高齢ホッキョクグマ天国へ 26歳』、『静岡新聞社の取締役運転手けがさせ逮捕 容疑を否認』(26日付、中日夕刊)
☆『マイケルだけじゃない黒人が負けたんだ』『怒り全米に拡大 ミズーリ―警官不起訴』『37州で抗議デモ』、『強硬派拠点に着手 香港デモ強制排除』、『60接骨院4億円申告漏れ 岐阜や大垣 自賠責分を除外』、『教研集会の学校使用不許可 大阪市な40万円賠償命令 地裁判決』、『愛知の高校野球部員死亡 落雷事故防げ! 警報機設置 10分前、校庭のライト点滅』(26日付、毎日夕刊)
☆『高倉健さん負けないよ 手紙で交流 気仙沼の少年』、『〈長野北部地震〉隙間50㌢2歳救った 余震の中 消防士「奇跡」』『避難318人に』、『国弘正雄氏が死去 月着陸中継同時通訳=都内で。老衰のため。84歳』(26日付、中日朝刊)
☆『「護憲遺志引き継ぐ 土井たか子さんお別れの会』、『ナナちゃん感謝の礼 名鉄百貨店開店60周年で』、『黒煙対策ボイラー設置 新日鉄住金 不完全燃焼原因で』、『京都・夫殺害 死別の度初婚の姓に 千佐子容疑者 婚姻歴 隠ぺいか』、『障害者虐待2280件 施設内が増加傾向 昨年度』(26日付、毎日朝刊)

十一月二十五日
 午前中、妻の舞と江南厚生病院へ。
 舞の大手術後、ずっと続いている術後の定期検診のためで、きょうは久しぶりに血液検査もあるとあって、少しばかり緊張した。幸い「血液の方、大丈夫でした。問題ありません」との担当医師の話には、ホッとしたのである。ただ、このところ寒さが厳しくなるにつれ、血圧の方が高い値で推移してきているだけに油断は禁物。「血圧の方をしっかり見たうえで(薬の)処方を施したいので、来月もきてください。経過を見たうえで処方をどうするか、を決めましょう」とのことだった。
 夜。名古屋の兄から『おふくろ、きょう愛知国際病院から隣にある老人保健施設「愛泉館」に変わったから』の電話が入る。

 私が日本の現代文学界ではもっとも尊敬する一人で、生前の井上靖さんとも親交が深かった東京在住の詩人最匠展子さん=日本ペンクラブ名誉会員=と携帯で、あすの日本ペンクラブ創立を祝う〝ペンの日〟懇親会(東京會舘 ローズ・ルーム)の件などに関して話し合う。彼女は現在、寝た切りの闘病生活中の身で「〝ペンの日〟に東京へ来るのなら、ぜひ会いたい」とけさ速達が届いたためである。二人だけの話を交わし「あすは、どうしても行かねばならないところがあるので東京へは行かない。でも必ず近いうちに会いに伺います」と電話を切る。日本ペンクラブといえば、きょうはこれまた信頼に足る他の大先輩に、ある件で電話しお知恵を拝借した。
        ☆        ☆
 きょうの夕刊各紙を見ると、長野県北部地震の被災地で小中学生が震災発生後、初めて避難所から登校する模様が報道されていた。写真を見る限り、みな元気そうで何よりだと思った。避難所からの登校で思い出すのは、昭和60年夏に長野市地附山で起きた地滑り災害である。
 あの時は、災害発生と同時に、空飛ぶ記者として新聞社の取材ヘリで現場へ急行。その後、何度も「山が動く」という深刻な事態がつづき、始業式には被災した少年少女が急きょ避難所に充てられた小学校体育館から、それぞれの教室まで渡り廊下を歩いて登校、各教室単位で始業式が行われた。
 渡り廊下ひとつを隔てての登校時には担任が入り口に立ち「よくがんばった。(教材は無くなったが)みんなの元気な顔をこうして見られただけで、先生は嬉しい」「心配しなくていいから」と児童1人ひとりに声をかける姿を目の前に、教育の神髄を見た思いでカメラマン氏と涙したことがある。あの光景は今も忘れられない。
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 青森県の八戸北高2年の女子生徒による海への入水自殺。学校側は「自殺と断定できない」と言っているが、ラインやツィッターでいじめに遭っていた事実から判断しても、これは明らかに自殺である。片や、子宮頸がんワクチンの副作用について厚労省は〝すべての報告〟に関する追跡調査を明言。
 香港では、民主化を訴えるデモ隊の強制排除が再び始まり、雨傘を広げての学生たちの抵抗がどこまで続くか。五輪金メダリストの羽生選手のNHK杯フィギュアスケートへの出場問題。体調が良ければ、出てもよい。逆に今ひとつ気分が乗らなかったのなら、出る必要なぞは、毛頭ないのである。32回優勝の白鵬曰く。「土俵のなかの稽古より、土俵の外の稽古の方が大切だ」と。味わい深いことばである。
 元衆議員議長で社民党党首だった、土井たか子さんのお別れの会が都内で開かれた。大好きなタイプの政治家だっただけに、惜しい気がする。プロ野球オリックスの投手でFA交渉の成り行きが注目されていた金子千尋投手(31)が近く右肘を手術するという。手術したら全治までは3カ月かかるそうだ。
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【きょうの一文・ことば】
「あなた方の業績はよく分からないけど(中村氏が発明した)青色発光ダイオードのことだけは分かるよ」
「(オバマ氏が環境に優しい)グリーンテクノロジーを推進しているからですよね」
=25日付毎日夕刊『米大統領「青色LEDは分かるよ」 中村教授らと面会』の記事のなかで。科学分野のノーベル賞を受賞する米国籍の4人がホワイトハウスの執務室を訪れた際のオバマ大統領とノーベル物理学賞に決まった中村修二カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授のやりとり

【新聞テレビから】
☆『夢、天まであがれ 西区で和だこ作り最盛』、『〈長野北部地震〉徐々に日常 児童登校 雨で土砂崩落警戒』、『米ミズーリ―黒人青年射殺 白人警官不起訴』『抗議抑制呼び掛け オバマ大統領声明』、『日本画壇の未来描いて 仏の三岸節子さんアトリエ 孫が開放』、『黒煙防止に別電源確保 新日鉄住金対策 役員報酬を返上』(25日付、中日夕刊)
☆『〈中央道笹子トンネル崩落事故2年〉5人の笑顔今も輝き シェアハウスに当時の写真 「ここにいたこと忘れない」』、『避難所から初登校』、『米(ヘーゲル)国防長官が辞任 シリア政策対立 事実上の更迭』、『追加緩和副作用懸念強い 先月決定会合 反対派が主張 議事要旨』『NY株最高値 3営業日連続 先行き期待感』(25日付、毎日夕刊)
☆『全半壊141棟けが44人に 長野北部地震 240人以上避難』、『〈安倍政治2年を問う 岐路 12・14衆院選〉輸出を推進/核燃サイクル継続  消えた脱原発依存』、『女性不明16年 両親「情報を」 伊勢で呼び掛け』、『御嶽山犠牲妻の告別式 山梨、登山の夫なお不明』、『〈通風筒〉◇…全国コロッケフェスティバルが二十四日、静岡県三島市であり、全国の十一県十九市町から出店。四万七千人が訪れ、各地の個性豊かな味を堪能した。』◇…飛騨牛を使った「ひだコロッケ」(岐阜県高山市)などが並び、長い行列ができた。……』(25日付、中日朝刊)
☆『東京芸大が英才教育 音楽家の「原石」地方で発掘 福岡・札幌で来春施行』、『民主、公約発表 「厚い中間層」復活主張』、『サンゴ密漁容疑 中国船 横浜に』(25日付、毎日朝刊)

十一月二十四日
 勤労感謝の日。

 わが家のアイドルでもある長女猫のこすも・ここ。日ごろはポーズを取るのが得意だが、スマホから流れる歌声に目を瞑って聴き入ることもしばしばだ
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 食後のひととき。妻の舞が突然、『うちの長女猫の〝こすも・ここ〟ちゃんって。ホントにもう【妖怪】なんだよね』と聞いてきた。『あぁ、そうだよ。こすもは、人間猫であると同時に立派な妖怪猫だよ』と私。そう答えると、舞は『猫は人間でいえば、のカウントで100歳(20歳)になると、尾がふたつに分かれ妖怪「猫又」になる』ってきのうの新聞に書いてあった=23日付毎日日曜くらぶ〈毎日が一日だ いしいしんじ 百歳 「犬以上の犬」魔法の鎖でひととつなぐ〉=。だから聞いてみただけ。やっぱりそうだったか』と妙に神妙な納得口調で疑問が解けたといった表情で頷き『そうか』と言葉を足した。
 舞の場合、日ごろは殆ど無口なので彼女から口を開くことなぞ、皆無に等しい。それだけに、私は彼女の心を射止めたと言ってもいい、その日曜版の記事とやらに興味を抱き、探して読んでみた。なるほど。以下のように書かれていた。
―――猫は百年生きると尾がふたつに分かれ妖怪「猫又」になる。千年を生きた狐ともなると「九尾の狐」と呼ばれ、最強の神通力をもつにいたる。……
 二十歳。よくいわれる「人間でいえば」というカウントでいけば、百歳にあたる。……
 それにしても百歳。猫又は「猫以上の猫」、九尾の狐は「狐以上の狐」。百歳を過ぎたパチを「犬以上の犬」。百歳を越した「ひと以上のひと」に会ったことがある。百五歳の「きんさん」と百五歳の「ぎんさん」。全国的に有名なふたりは、目の前で、目がさめるような爆笑対話を繰り広げ、場の空気を何度も炸裂させたあと、絵の具を水に垂らすように、すっ、と部屋から消えた。百歳を過ぎたらきっと誰でも魔法が使えるのだ。

 ざあっと、こんな具合である。とすると、愛猫こすも・ここは十分、魔法を使える妖怪猫だと言っていい。後進の次女猫とんぬら(シロちゃん)とて、あと一年もたてば人間妖怪猫の第2号となる。そう言えば、こすもは、このところスマホから流れてくる〈夜空のトランペット〉、〈明日に架ける橋〉〈ラブ・ミィー・テンダー〉〈からたちの小径〉、そして私作詞の恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉にじっと、聴き入っている。これらの曲が好きなのだろう。曲を聴きながら、そのうちスッとわが家から消えてしまうかもしれない。だから1日1日が大切なのである。
 こんなことを思っていると傍らから珍しく、また舞の声が飛んできた。「そんなことよりも、アタシたち、そのうちに〝こすも〟と〝シロちゃん〟の介護をしなければならなくなるかも、ね。人間が猫ちゃんたちを老々介護しなければならなくなるんだ」。その目はまんざらでもなさそうだった。
        ☆        ☆
 合間を縫って名神高速道を突っ走って日進の愛知国際病院へ。昨夜あったお姉さんのリサイタルが盛況だったことを知らせたくて二人で出向くと、妖怪に間近い満94歳の母は「あぁ、そうだったの。よかったね」と満足そう。「ちょうど良かったわ。あすから、お母ちゃん、すぐ隣の(老人保健施設の)愛泉館に移ることになった。帰りに見てったら」と言うので、少しだけ館内を見学させて頂き、女性スタッフに「わがままな母ですが、くれぐれもよろしく。あすは兄夫妻がくるはずです」とだけ話し、夜の名神を突っ走って帰った。
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 プロ野球で日本一になったソフトバンクの優勝パレードが福岡市内で開かれ、沿道には35万人が詰めかけた。国際千葉駅伝では日本がケニアを破って5年ぶりの優勝。22日夜、長野県北部を震源に発生した長野北部地震。白馬村では多くの民家が全壊したが、隣人たちの助け合いの精神が功を奏し、いったん下敷きになった人々も全員、救出された、という。安倍首相も自衛隊ヘリで被災地を訪れ、国として責任をもって復旧に努める旨を約束した。
 2011年の3・11東日本大震災で多大な被害を蒙った岩手県山田町で特産カキが育ち、きょうカキ小屋で地元民にふるまわれた。なかには一人で50個以上食べた人まで現れ、復興への手がかりはありあり、地元漁民の顔に笑顔と生気がもどってきた。京都の大本山東福寺一帯。ここでは、いま紅葉が鮮やかな色彩で深山を燃えるが如くいろどっている。 
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【きょうの一文・ことば】
「この10年を生き抜いたイラクの人々を描きたい。そして生き抜いた人々が戦争をどう思っているのか。未来に対する願いがもう少し、はっきり言えるのではないか。」
=24日夜、NHK〈ニュースウオッチ9〉の中の【イラクの日常を撮る綿井健陽×井上あさひ】の中で。監督兼フリージャーナリストの綿井健陽さんのことば

【新聞テレビから】
☆『41人けが 全壊34棟 長野北部地震 余震70回に』『つぶれた家になすすべなく』『地表南東へ29㌢移動』、『白鵬32度目優勝 歴代最多 大鵬に並ぶ』『「角界の父」白鵬並んだ V32約束果たし涙』、『ゴルフ 松山が今季初V』『』『全焼鳥久旧店舗実況見分始まる 中村署など』『木工所を全焼住宅一部焼く 中村区』(24日付、中日朝刊)
☆『長野北部地震 41人重軽傷47棟全壊 「神城断層」活動指摘』『住民団結80歳救助 長野北部地震 暗闇の中駆けつけ 壊れた屋根の下から 「もう住めないかも」』『善光寺の石灯籠倒壊』『首相、白馬視察へ』、『〈2014衆院選〉アベノミクス評価 景気期待か実感か 雇用と賃金で攻防』、『現新2氏の争い 犬山市長選告示』、『6歳未満女児脳死判定 2例目 家族同意、臓器提供へ』『親の喪失感に留意必要』、『民家火災で3遺体 青森 10人の80代女性ら不明』(24日付、毎日朝刊)

十一月二十三日
 表彰式のさなか、目に涙。タオルでぬぐう横綱白鵬、万感の思いの元モンゴル少年 草原を走った日々がよみがえる=NHK画面から
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 ひと筋の汗が涙に。
 三十二回目の優勝で表彰式に臨んだ東横綱白鵬(29歳)の両目に涙が浮かんで流れた。

 大相撲九州場所千秋楽の大一番。白鵬は西横綱鶴竜に寄り切りで勝ち、14勝1敗で優勝。史上最多優勝の昭和の大横綱大鵬と並ぶ優勝三十二回という偉業を打ち立てた。勝負のあと、NHKのサンデースポーツに出演した白鵬は「白鵬という人間は、これ以上は強くはならない。この強さをどのように維持していくか、です」「けがもなく、丈夫に生んでくれた両親に感謝したい」「やはり、32回優勝しないと自分の考えたことを皆さんに伝えることがいえない、と思っていました」「きょうの優勝が一番うれしかったです」などと歯切れのよい言葉で心境を語っていた。
 この日は立呼び出し〝秀男〟が46年に及ぶ呼び出し生活最後の登板で土俵に立ち両横綱を呼び出すと、場内は満場からの拍手で割れんばかりに。華やかなお相撲さんたちの一方では、こうして裏方ひと筋に務め上げ角界を去ってゆく人もいる。

 夜。私は花霞町内会役員選挙の投開票の準備で近くの福祉センターへ。妻の舞は、これより少し早く、名古屋の電気文化会館内、ザ・コンサートホールでの伊神妙子ソプラノリサイタルの鑑賞に知人を誘って出かけた。それぞれに、それぞれの予定をこなしての帰宅となったが、きょうもバタバタと1日が通り過ぎていく。ただ、互いにそれなりに実りある時間となったことだけは確かだ。
 特に舞にとっては、日本を代表する作曲家林光さんの〈四季の歌より〉に始まり、音楽療法士として終末期の患者に関わり続ける歌の数々をエピソードを語りながら披露した〈いのちによりそって(ホスピス ターミナルケアの現場より)〉、金子みすゞの詩を二十数年前から作曲している高橋英郎さんの〝雪〟などを〈金子みすゞ歌曲集〉としてうたった〝歌声〟が大変、心に残ったようである。
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 長野北部を震源として22日夜起きた震度6の地震。その後も余震は続いており、白馬村や長野市など各地で多くの人がケガをし白馬、小谷、小川村では全貌が明らかになるにつれ、全壊被害もふえている。長野といえば、昭和40年8月3日から5年半続いた、世界でも稀な【松代群発地震】が思い起こされる。そうならないことを天に願うばかりだ。
 大相撲での横綱白鵬の快挙に「ケガをしないことと、横綱になって休みがなく、これが強みとなっている。来年も白鵬中心の場所の連続となり、優勝回数もこんご40回を超すかもしれない。ただ対抗する力士が出てこないと、相撲人気が低迷しかねない」と自身も昭和の大横綱だった北の湖理事長。また大鵬の妻、納谷芳子さんも「大鵬も話していましたが白鵬さんを倒せるような強い力士がもっと出てきてほしいとも思います」と語っていた。
 今場所はこのほかにも40歳2カ月の西幕内11枚目の旭天鵬が10勝5敗で敢闘賞を受賞、これは1958年九州場所で技能賞になった若瀬川の38歳9か月を抜き、三賞獲得の最年長記録である。期待の西幕内8枚目の遠藤は盛り返して10勝をあげるふたけた勝利、新関脇逸ノ城も8勝7敗で勝ち越し、来場所からの相撲人気に一段と拍車がかかりそうだ。 
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【きょうの一文・ことば】
 15年前に62㌔の少年がここまできたことは誰も想像しないと思います。この国の魂とお相撲の神さまが認めてくれたから、この結果があります。長く続いた伝統文化を守ってくれた先人たちにも感謝したい。角界の父(横綱大鵬)の偉大な記録と並んだことは、約束と恩返しができた。この優勝に恥じないよう今後もがんばっていきたい。九州のみなさん、15日間ありがとうございました。
=優勝のインタビューに答え。横綱白鵬のことば

【新聞テレビから】
☆『沖縄知事選 翁長さん圧勝 さあ総選挙 政治変えるチャンス 安倍暴走ストップ』『つきつけた新基地ノー 沖縄に新たな歴史』(23日付、しんぶん赤旗日曜版)
☆『長野北部で震度6弱 M6・8 負傷20人、民家倒壊』『陸自先遣隊を派遣』『続く余震眠れぬ夜 1週間は警戒を 気象庁「震度5強程度」』『M6・5以上たびたび発生』、『〈安倍政治2年を問う 岐路12・14衆院選〉偏る豊かさ 「億ション」活況/250円弁当に殺到』、『「鳥久」旧店舗全焼 きょう現場検証』『河村市長「寂しい」』『マンションの計画 所有者「変えない」』、『来たぞ1762人、60㌔力走 木曽三川ウルトラマラソン』(23日付、中日朝刊)
☆『〈2014衆院選〉アベノミクスかリスク隠しか 街頭・TVで激論』『揺れる小渕氏お膝元 群馬・中之条町長選 共産前議長 接戦か』、『〈Sストーリー〉苦闘2年半 友が支え―不屈の和田メジャーデビュー』、『宝塚・柚希さんが武道館コンサート』、『中山義秀文学賞、伊東さんの「峠越え」』、『ブルーダイヤモンド、38億円で落札』(23日付、毎日朝刊)

十一月二十二日
 午後十時八分。長野県北部の深さ10㌔地点を震源に、震度6弱の地震が発生。大町市や白馬村、小谷村の1部では家屋が倒壊、下敷きになった人も出ている。幸い、津波の心配はなさそうだ。被害が軽ければよいのだが。
        ☆        ☆
 きょうは、寒くなって雨が雪になるころ。小雪(しょうせつ)。それに11月22日、〝いいふうふ〟即ち、いい夫婦の日だそうな。私自身、〈いい夫婦の日〉なぞといった、恥ずかしくて照れくさい日は苦手で「やめてよ」と言いたくなる。私たちにとっては、それこそ日々、喜びも悲しみも、喧嘩も仲直りも幾歳月で、互いに花も嵐も乗り越えての生活だ。これは、皆さんだって大抵、同じではないか。
 ここで思い浮かぶのが以前、本欄で連載した私の小説「カトマンズの恋」。そして、この小説がきっかけとなり私の作詞で最近誕生した恋歌「ラブバード・カトマンズ」のキーワード、〝ラブバード〟である。ネパールのチトワン国立公園には、番いで離れず、いつだって互いを思い合う鳥が生息しているが、この世に住む全ての夫婦が〝ラブバード〟でありたい、と。そう願うのである。私は思う。別に夫婦に限らず、国境を超えて親や兄妹、友だちのことをいつだって思いやる。それこそ「あなたは今……世界のどこでどうしていますか」といった、そうした気持ちこそ大切だ、と。あらためてかみしめてみたい。
 みんなが互いのことを心配して気遣う。この気持ちでいれば、戦争とか争いごと、暴力、人が人を騙す詐欺、ましてや親が子を虐待したり、妻が夫を毒殺するなどといった残忍な事件は起きないと思うのだが。かと言って、憎しみが憎しみを生む人間社会の悪の連鎖、ニンゲンたちの醜さはどうにもならないものなのか。せめて、家族や友人、知人だけでも思いやりの気持ちでいたい。そんな気にさせられる一日だった。

 夜。「熱砂」同人で詩人、牧すすむさんからメールで出稿されてきた詩「約束」をアップ。自分との約束をしっかりと守って、〈いくつになっても夢は持てるし希望だって そう希望は人生の道灯りさ〉といった牧さんならでは、の詩の世界を皆さん、どうぞ楽しんでください。
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 中米である日突然、起きたミスホンジュラスの姉妹殺人事件。なんでもホンジュラスでは殺しが多発している、という。恋人でもあるミスホンジュラスの姉が他の男性とダンスを踊っていた。ただ、それだけで姉妹ともに銃弾を浴びせるなど、とても正気の沙汰とは思えない。米国では今週の火曜日、米本土の全州で最低気温が氷点下を記録する異常寒波に襲われ、10人が亡くなった。世界中が、きょうも病みながら進む。
 名古屋では堀川沿いで手作業による解体が始まったばかりの、江戸時代末期から明治時代に建てられた、あの料理店「鳥久」の旧店舗で火災が発生。火はまたたくまに燃え広がり地下1階地上2階の建物のうち木造2階建て部分の大半を焼失。河村市長があれほどまでに保存にこだわっていた建造物だけに、あっけなさが残る昼火事だった。警察は失火と不審火の両面捜査を進めているが、もしかして何者かによる放火か。
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【きょうの一文・ことば】
 東北の被災地に、この選挙の金(衆議院選に要する費用は、推定約700億円)を全部持ってったら、どうか。=22日夜、CBCの『ニュースキャスター』でビートたけしさん

【新聞テレビから】
☆『河村市長 保存主張「鳥久」旧店舗が全焼』『「ちゃんと解体したかった」 全焼の鳥久所有者嘆く』『「まちの財産失った」河村市長が落胆』『いたずら行為警戒する最中』、『「命のビザ」奇跡再び 救出ユダヤ人の写真 家族の元へ』、『奇襲選挙与党も大わらわ 民主と維新 20弱 競合、調整めどたたず』、『NY株91㌦高 史上最高値更新 17800㌦超』、『百名山人力「ひと筆」踏破 群馬の男性 208日11時間、連続で』、『若冲絵画に洋風の輝き 名古屋で公開 ベネチアングラス使う』(22日付、中日夕刊)
☆『海底に息づく命 ●eye 震災3年半=コンブ、藻、ハゼ、ダイゴウオ、ナマコ、メジナ=』、『2014年衆院選 師走選挙自民に有利? 過去5回は2勝3敗』、『中国広がる「健さん」追悼 日本大使館に花 著名俳優ら連名「映画は人生の1部』、『「めぐみ」上映待った 家族会の増元さん出馬で 24日予定 三重県は中止』(22日付、毎日夕刊)
☆『首相「アベノミクス解散」 衆院選12・14へ火ぶた 原発、安保も問う 首相会見』『経済・憲法・原発 三つの議席数 焦点』『選挙違反警告80件 警察庁まとめ』、『大垣共立銀 豊橋出店へ 東三河に初、来月2支店』、『ニセ電話詐欺で80代1760万円被害 松本、混乱狙う手口』(22日付、中日朝刊)
☆『アベノミクス争点 衆院解散 総選挙 来月2日公示、14日投票』『消費、輸出低迷…マイナス成長 経済立て直し問われ 成長戦略の行方は』『約1000人が立候補予定』、『多様な視点が重要 新聞協会シンポ 識者ら報道に注文』(22日付、毎日朝刊)

十一月二十一日
 昼近くになって携帯電話をチェックし名古屋のお姉さん(兄嫁)から電話が入っていることに気付いた。
「一体何ごと」が起きたのか。日進の愛知国際病院で療養中の母の身に何か起きたのでは、と少し緊張して折り返すと「たかのぶさん(私の本名)、わたしのこと、中日の市民版に載ったのよ」と明るい声。こちら(江南)は尾張版なので中日プラスで確認してみると、ナント【音楽療法 癒やしの歌声】【名東の伊神さん、23日にリサイタル】の縦3段見出しと横見出し付きトップ扱いで掲載されているではないか。
 内心「こりゃ、大変だ。反響が大きいに違いない。でも、お姉さんの場合、これまで努力を重ね、日本でも最初に死と向き合う患者に対する音楽療法を切り拓いてきた、その道の先駆者だけに、それなりのニュースバリューがあるから仕方ないか」と自らに言い聞かせた次第。それより、亡きお姉さんの父(生前は岩手県一関市の病院長、優しく威厳のある方だった)、そして夫の兄貴が驚いているだろう。要は新聞を通じて「お姉さんは立派な女性だ」ということを再認識させられたということか。若き記者にも敬意を表したい。

 21日付中日朝刊名古屋市民版に紹介された記事
 11月21日新聞

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 1等前後賞を合わせて7億円という、とてつもない額が当たる年末ジャンボ宝くじの発売が始まった。「ポジティブな思いで年末だけは買っています」という人から「77枚買いました。7は縁起が良いので」という人まで、日本中で大勢の人々が宝くじ売り場の窓口に列を連らねた。来月19日まで販売される。ただ大当たりして、人生が狂ってしまう人が出なければ良いのだが、とあらぬ心配をしたりして。
 衆議院の解散でなぜバンザイをするのか、が各紙に書かれている。それはそれとして、かつて在任した石川県能登半島では、バンザイをすることに凄い抵抗感を示す人々が多く、驚いたことがある。バンザイをすると、両脇が空くので、ものごと皆、甘くなることを心配するあまりからの苦言であった。なので、私は能登びと同様、バンザイをすることを望まない。国会議員の皆さん! 脇が甘くなってはいませんか。
 京都府日向市の無職筧勇夫さん=当時75歳=が青酸化合物で殺害された毒殺容疑事件。逮捕された妻千佐子容疑者(67)は、結婚相談所に「一定の資産のある独り身の高齢者」との条件で紹介を依頼。筧さんの死亡前後に複数の男性と付き合っていたほか、2006年以降、大阪、兵庫、奈良3府県の男性5人とも結婚や交際を続け、これら男性全員が数年以内に死亡していることもあり、殺しの疑いは深まる一方だ。これに対して千佐子容疑者は「私は絶対殺してなんかいません」と話している。冤罪だけは避けたい。
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【きょうの一文・ことば】
「アベノミクスを前に進めるのか。それともそれを止めてしまうのか。それを問うアベノミクス選挙です」=21日、衆院選解散に伴う記者会見で。安倍首相のことば
「予選も合わせてたくさんの曲を用意するのが大変で、諦めようと思ったこともあったけど必死で頑張った。歴史あるホールで弾けて幸せ」=21日付中日夕刊『ロン・ティボーコンクールバイオリン部門 青木さん2位』の記事のなかで。2位に入った東京都出身で英国王立音楽大に留学中の青木尚佳さん(22)の談話

【新聞テレビから】
☆『にっぽんの芸能 新作舞踊「櫻草紙」』(21日付、NHKEテレ)
☆『狙え一攫千金年末ジャンボ 売り場に行列』、『衆院解散総選挙 「経済」「憲法」「原発」争点に 来月14日投開票 〈解説〉政治資金、定数減も問う(政治部・高山晶一)』『三重知事が出馬を表明 再選目指す』『福井知事が四選出馬へ』、『タカタ05年に問題把握 米公聴会で証言 組織的隠蔽は否定』、『冨田選手 正式裁判を請求』、『結婚後さらに見合い 千佐子容疑者 借金1000万円超』(21日付、中日夕刊)
☆『〈2014衆院選 民意→どこへ→↑〉1年生議員の嘆き 「2年短すぎた」「解散の意味分からない」』、『京都・夫殺害 10年で8億円相続 千佐子容疑者 金融投資で損失』、『NY株最高値 2日ぶり更新』、『懲役10年を求刑 PC遠隔操作 検察「卑劣な犯行」』、『サンゴ密漁漁船 領海でも逮捕へ 海保が戦術転換』(21日付、毎日夕刊)
☆『直立ナナちゃん お辞儀 名鉄百貨店60周年 感謝 25日夜から』『名鉄百貨店と三越伊勢丹 カード相互利用停止へ』、『10~15人に不正貸与 携帯700台分 詐欺被害 数十億円』、『食事与えず3歳長女殺害 大阪府警、容疑の両親逮捕 アルミ箔、ろう腸に残る』『はだしで母捜すアパートで目撃』、『川に落として3歳長女殺害 新潟、容疑の母逮捕』、『夫死亡時期 数人と交際 京都・毒殺容疑者 借金1000万円超か』(21日付、中日朝刊)
☆『羽生名人1300勝 最速/最年少/最高勝率』、『〈2014衆院選 「大義」の陰で②〉 首相お膝元明と暗 株高恩恵富裕層に利益』『「地方創生」かけ声倒れ 自慢の看板中身は白紙』『突然の選挙大わらわ 選管やレンタル業者』、『24時間振り込み 18年にも 新システム参加率カギ』(21日付、毎日朝刊)

十一月二十日
 今夜のNHKの〈クローズアップ現代〉。今月十日に亡くなった映画俳優、高倉健さんの貫いた信念と秘蔵の映像、名言集について特集しており、その内容には胸打たれた。なかでも「人間が人間のことを想う。これ以上に美しいことはない」と【人を想う】ことの大切さを強調する、そんな健さんの優しさに感動した。全く同感だ。だから、健さんは中国やアメリカなど世界中の人々に好かれたのだと思う。
 「やっぱり、出会う人が大切ですね。そこで決まるのでしょうね。」との生前の言葉もその通りで実感として迫った。あらためて。健さん! 私たちにお金ではとても買うことが出来ない、ステキな人生訓を教えてくれ、心からアリガトウ。そう言えば健さんの亡くなった【11月10日】は森繁久弥さん(2009年、96歳)、森光子さん(2012年、92歳)とも同じ命日=二人とも文化勲章の受章者=で、運命的な何かを感じたのも事実である。お三人とも、おやすらかに。
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 午前中はいつも通り社交ダンスのレッスンに。午後は本紙・ウエブ文学同人誌「熱砂」ホームページのセキュリティ強化のための管理画面URAの変更作業が行われる―ということで作業の間、少し緊張したが作品の編集方法は管理画面URAのアドレスが替わっただけで、これまでと何ら変わることがない点を確認し、やっとひと安心。
 室内に閉じこもって、すべきことをあれやこれやとするうち、知らぬ間に夜が暗く更けた。このところは相も変わらず「喪中につき年末年始のご挨拶は失礼させていただきます」のはがきが次々と舞い込んでいるが、きょうはあの女流彫刻家緋月真歩さん(春日井市在住)からもご母堂の死の報が一通のはがきで届けられた。
 「母が四月に八十五歳にて永眠いたしました。大変な時代に青春を過ごし懸命に家庭を守り 子供第一に生きた昭和のひとでした。生前に賜りましたご厚情を深謝いたしますと共に皆様にはよい年をお迎え下さいますようお祈り申し上げます。…」といった内容。空欄には「(柳家)小三亀松夫人・純子さんも亡くなり、さびしくなりました」のひとことが肉筆で添えられていた。あ~ぁ、人生の師たる方々が次々と世を去られてしまうと思うと、やるせなさが募る。
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 アメリカでは全土が異例の寒波と大雪で7人が死亡。ハワイでも氷点下を記録し、国の半分が積雪。東京では鳥インフルエンザが初めて確認され不安が高まっている。このインフルエンザはエジプトでも確認されるなど世界的な広がりを見せつつあり、鳩、スズメ、カラス、鶏と全ての鳥に感染する可能性がある。それだけに、厄介だ。「日本では鳥から人に感染した例はない」というが、「鳥と人のインフルエンザが合わさって人へと感染する新しい鳥インフルエンザの発症が心配だ」とは、大槻公一鳥インフルエンザ研究センター長。
 蔵王で19日午後9時49分、ことし最大の火山性微動が発生。微動は7分30秒にわたって続いたという。AEPECの開催中に限って車の通行規制や企業の生産中止などが功を奏して「青い空。APECブルー」が広がった中国・北京だが、AEPECが終わって日常が戻るや、青く澄んだ空も、どこへやら。街は再びスモッグですっぽり覆われている。これでは北京市民の健康が心配だ。日本ではスーパーの売り上げが低迷しており、7カ月連続でマイナス売り上げが続いているという。
 訪日外国人は、ことし1100万人に及ぶそうだ。なかで、意外なヒット商品は岐阜県関市でつくられた包丁で一丁2万~3万円とか。「日本と言えば、侍、刀のイメージが強く残っているからだ」とは、三越銀座店の責任スタッフのことばだ。最新鋭機の「A350」がお披露目された、とか。25年前のこの日、国連で「子どもの権利条約」が採択された。
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【きょうの一文・ことば】
「引きこもりから立ち直れず母につらい思いをさせ、申し訳ない気持ちでいっぱい」。「今後は人と接しながら生きて」=20日付中日朝刊『〈ニュース前線〉脱・引きこもり母に誓う 名古屋 急病放置死 被告に猶予判決』の記事のなかで。被告と、松田俊哉名古屋地裁裁判長のことば

【新聞テレビから】
☆『あす衆院解散 師走選挙業者も走る レンタル、印刷など活況』、『円118円台前半 7年3か月ぶり水準』、『小3から英語 高校日本史必修 文科相指導要領改訂を諮問』、『愛称は「はやぶさ」「はやて」北海道新幹線』、『「鳥久」解体始まる 手作業で』、『ミスコン女王と23歳姉殺される 中米、男2人拘束』、『真っ赤なウソいけません 神戸・異人館に「号涙県議」サンタ』、『米大統領権限で移民改革 あす会見 500万人送還対象外 共和の反発必至』(20日付、中日夕刊)
☆『太陽に巨大黒点 先月下旬観測 地球66個分』、『京都・夫殺害 オブラート押収 青酸、薬装い飲ます?』、『「ナンパの達人」英が入国認めず 女性蔑視批判受け』、『猪瀬前知事 一水会代表に360万円提供 都政治資金報告 強制捜査と同日』、『振り込み24時間可能に 全銀協 18年にも新システム』、『貿易赤字7100億円 10月 28カ月連続、額は減少』(20日付、毎日夕刊)
☆『大人の味 解禁 ボジョレ・ヌーボー』、『〈快護目指して 若年性認知症の妻㊦〉家族会で気持ち楽に(佐橋大)』、『御嶽の絆胸にキラリ 歌のお礼にブローチ 自衛隊OBが王滝児童らに』、『減税、愛知1区に広沢県議 河村氏地盤 奪還目指す』『佐藤夕子氏は市議選へ』、『みんな解党を決定 賛成多数 渡辺喜氏らは反対』、『関係先で微量青酸検出 京都・毒殺容疑者 相続計1億円超か』『小説「後妻業』に酷似と話題』、『中国人密航組織的か 出港前日甲板長らと合流』、『息のむ「オ―ヴォ」=世界を巡業するカナダのスーパーサーカス「シルク・ドゥ・ソレイユ」の新作「オーヴォ」名古屋公演、中日新聞社など主催= 名古屋できょう開幕』(20日付、中日朝刊)
☆『〈さらば大スター 列島涙の秋〉健さん、しばらく口きいてくれなかった――倉本聰さん映画製作秘話 弱い男演出に「入れません」』『国民栄誉賞を検討 追悼番組や関連本増刷』、『敦賀活断層を再認定 2号機 再稼働、一層困難に 規制委調査団』、『〈2014年衆院選〉目玉政策「地方創生」あす成立 臨戦モード突入 野党早くも街頭へ』『軽減税率公約に 自公 消費増税時導入目指す』(20日付、毎日朝刊)

十一月十九日
 瀬戸内海に面した愛媛県大洲市。ここでは、大洲盆地で発生した霧が肱川(ひじかわ)を下り、白い霧を伴った冷たい強風が河口を吹き抜ける初冬の風物詩、〝肱川あらし〟が観察されたという。自然現象は、どこまでも正直だ。ニンゲンとて、その自然のなかの、ごく1部に過ぎず吹くかぜに打たれながら、何を思いあがっているのか。と、ついつい余分のことまで考えてしまう。
        ☆        ☆
 午後。かねて約束していた名古屋市昭和区前山町の嶺田久三さん宅へ。
 といっても、八十四歳の嶺田さん自らがマイカー運転。車で地下鉄鶴舞線の川名駅まで出迎えてくださって、恐縮至極。ご自宅を伺った私は嶺田さんから、音楽に関するさまざまな話を教えて頂いた。北原白秋の親類でもある彼は、先ごろ百回記念の定期演奏会を終えたばかりの南山大学管弦楽団(オーケストラ)創設メンバーの一人でもあり、現在は名古屋の平均年齢80歳から成る〝ばあちゃん合唱団〟生みの親兼リーダーとして日々、活躍されている、その人でもある。
 その彼が、私の作詞によるカトマンズ恋歌「ラブバード・カトマンズ」に大いなる関心を示され、詩を尊重したうえ「ばあちゃん合唱団でも歌えるよう」音階を落とした新しい歌をつくってみたい―との申し出があったためで、私自身も「それはそれで、高齢の女性たちに歌っていただけたら何より」と協力を約束…、こんな事情から訪れたのである。
 こんなわけで、きょうはピアノを前に、新曲作成途次のメロディーに耳を傾け、作詞作曲時に大切なリフレイン(繰り返し)や、短調は悲しさや哀愁を、長調は楽しさや明るさを出すときのメロディーであること、さらに日本人には日本人にふさわしい七五調がよい、などナンダカ音楽教室で学んでいるような、そんな感覚にとられた。〈ラストダンスをあなたに〉など数々の名曲も目の前でピアノ演奏して頂け、楽しく有意義なひとときとなった。ついでながら、先日のリサイタルで公表された「ラブバード・カトマンズ」については「レベルが高く、音が高すぎるので私たち〝ばあちゃん合唱団〟がそのまま歌うには少し厳しい気がする。でも、テンポのいい、ジプシーカルメン調である点がなかなか素敵で、海外で受けるかもしれません」とのことばをいただいた。
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【「内閣改造をするほど総理の権力は下がり、解散をするほど上がる」とは、長期政権だった佐藤栄作元首相の言葉。大義があろうがなかろうが、何とか大叔父にあやかりたい解散、ということか。】とは、本日の中日夕刊の〈夕歩道〉氏。さもありなん、である。
 みんなの党が国会内で両院議員総会を開き、衆院選前に解党することを賛成多数で決議した。安倍政権との距離感を巡って浅尾慶一郎代表と党創立者の渡辺喜美前代表の路線対立が解消できないためで、結党から五年あまりで消滅することとなった。渡辺前代表曰く。「極めて独裁的。みんなの党抹殺事件だ」と。
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【きょうの一文・ことば】
「デタラメな収支報告の実体は何一つ明らかにされていない。そんな状況で何を訴えようと信用できない」「政治とカネの問題を抱える候補が当選すれば、政治へのあきらめにも似た思いが広がる」=19日付毎日朝刊『「疑惑」リセットか 地元擁護と不信交錯』『何一つ明らかでない 群馬5区・小渕前経産相』の記事のなかで。有権者の率直な声

【新聞テレビから】
☆『名著・菜根譚 人づきあいの極意とは』(19日夜、NHKEテレ)
☆『〈伊那の城取さん(80)〉笑い療法士 元気を処方 「妻亡くして以来初めて笑った」』、『自公270議席目標 衆院選「絶対安定多数」守る』『首相、経済界に賃上げを要請』『急な解散 選管大わらわ 各自治体 休日返上「時間との闘い」』、『三菱UFJ違法取引で米当局 新たに和解金370億円』『タカタリコール全米に エアバッグ欠陥 数百万台拡大』、『夫毒殺疑い67歳逮捕 京都 青酸検出、他5人不審死』『遺産相続総額8億円 千佐子容疑者 相談所通じて交際』、『海津の小学校 (児童の殺害を予告する)脅迫電話2回 臨時休校に』、『小学生ら7人犬にかまれる 大分の路上』『犬放置「報酬100万円」 栃木の事件 愛知の業者からか』(19日付、中日夕刊)
☆『「健さん ありがとう」夕張で 東京で』『中国紙 健さんしのぶ』、『Xマスもレリゴー♪銀座にアナ雪ツリー』『割れた第三極 維新二分 みんな解党危機』『総選挙へ 候補者調整に活路』『270議席超目標 与党確認』、『〈家康くん〉♪若き時代は浜松で苦しい戦い三方ケ原 「家康くん」の生涯歌に 地元の高校生CD発売』、『サンゴ密漁船 夜に集中 内調が衛星画像公開 行動パターン判明』、『北朝鮮非難を決議 国連総会委 人権侵害追及促す』(19日付、毎日夕刊)
☆『「敬老パス」改革先送り 名古屋市長 利用者負担増認めず』、『〈ニュース前線〉松阪・男性遺棄あす一部時効 3年犯人逮捕願う日々』、『NHK記者が虚偽通報容疑 警視庁、書類送検へ』(19日付、中日朝刊)
☆『冤罪で受刑者釈放 強姦事件で再審請求 被害者証言覆す 大阪地検』、『群馬大病院 別の科=十二指腸粘膜下腫瘍の腹腔鏡手術=でも患者死亡 50代男性 腹腔鏡手術でミス』、『メッキはがれたアベノミクス 浜矩子同志社大教授』、『■おので交番襲った男性、不起訴処分に=名古屋地検半田支部が男(68)は精神保健福祉法に基づき県知事に通報しており、刑事責任は問えないと判断』、『「生まれ変わった」 錦織選手 充実の今季振り返る』(19日付、毎日朝刊)

十一月十八日
 名古屋での横笛の稽古から帰宅後は文學界12月号を読む一方で、ここ数日間空いた時間を縫ってかかりきりだった同人、真伏善人の小説「果ての賭け」のアップ作業に挑み、深夜になってようやく終える。記事の行替えのところが、どうしても凸凹になってしまうので、これらの修復に数時間を要した。再度点検の必要があるが、現代社会にとかくあっても不思議でない男女の赤裸々な秘密暴露が描かれた意欲作だけに、皆様にはぜひ、読んで頂きたい。
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 日本刀を構え、唐獅子牡丹の入れ墨を背負い、義理と人情の世界を演じきった男が消えて逝った。
 映画「日本侠客伝」や「網走番外地」「昭和残侠伝」「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」「南極物語」「鉄道員(ぽっぽや)」など日本映画史上に残る名作に主演し、【健さん】の愛称と、【不器用な男ですから】のことばで知られ、2013年には文化勲章を受章した俳優の高倉健さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で亡くなった。83歳。福岡県出身。最後の出演作は2012年8月公開の「あなたへ」だった。出演映画は205本に及んだ。

 安倍晋三首相が今夜、記者会見し当初、来年10月に予定していた消費税率10%への再増税を18カ月延期し、衆院解散に踏み切ると正式表明。これにより衆院選は12月2日に公示、14日投開票が確実となった。
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 「解散に反対するのは政権を取る気がない、ということ。これでは野党の存在意義が放棄されている」との安倍首相に「何と言われようが、もうシナリオは出来ているのよ」の声。札幌ドームでの日米野球最終戦(第5戦)。日本ハムの大谷投手はうなる投球で4回7奪三振2失点と存在感を見せつけたが、結果は3―2で米大リーグオールスターが日本代表に勝ち、対戦成績を2勝3敗とした。
 「セウォル号沈没船長ら15人控訴」「中学生個人情報不正に提供依頼 自衛隊21地協」「自転車無断使用 職員を懲戒処分 名古屋市交通局」「★車の3遺体、死因を発表」……。きょうも新聞各紙には、1段ベタ記事があふれている。これらのなかに、今を生きる人間たちの顔がある。南極海での調査捕鯨がミンククジラに限り、昨年までの3分の1、333頭の捕獲数で来年冬から再開されるというニュース。捕鯨団体の出方が気になる。
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【きょうの一文・ことば】
 生ききった安らかな笑顔でございました。
 「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」
 八十三歳の命を全ういたしました。
=18日付中日夕刊『「不器用」貫いた83年 〝男の美学〟健さん愛され』の記事のなかから。〈安らかな笑顔 所属事務所コメント〉から

【新聞テレビから】
☆『高倉健さん死去 83歳「幸福の黄色いハンカチ』『「不器用」貫いた83年 〝男の美学〟健さん愛され』『現場で気配り忘れず 3年前に高山でロケ』『「奥が深い人」高山で悼む声』、『トヨタ燃料電池車 ミライ来月15日発売 723万円、650㌔走行』、『首相、今夜解散表明へ 再増税 財務相「景気条項削除も」』、『国産漆 フィギュアで光 岡崎 プラスチック塗装可能に』、『中区で女性刺される 70代? 男性もけがか』(18日付、中日夕刊)
☆『調査捕鯨3分の1に 南極海 国際司法裁判決受け ミンククジラ』、『原発ADR(和解仲介手続) 福島市の998人申し立て 高線量地域 避難区域と同等賠償を』、『消防無線5社談合か 公取委が立ち入り』、『徳田虎雄氏裏金1億円 国税認定 ゼネコンからリベート』(18日付、毎日夕刊)
☆『GDP(国内総生産)「景気後退」の水準 増税延期・解散きょう表明 首相、公明代表と会談 連続マイナスV字回復誤算』『〈中日ボイス〉1万1821人回答 8割超解散に否定的』『総選挙なら一斉提訴 一票の格差で弁護士ら』、『偽装結婚疑い ホステス2人 他人になりすまし在留』(18日付、中日朝刊)
☆『〈’14秋ヒバクシャ 千の証言に寄せて⑥〉姉さんが帰ってきた 「あの日伝えて」届いた遺影』、『トレンチ止水できず 福島第1東電、追加策も不完全』、『ナポレオンの帽子 2億7500万円ナリ』、『「2時間以上家事する夫」 休日 家事メン 25%』(18日付、毎日朝刊)

十一月十七日
 夜。名古屋でいっぱい。片や放送、肩や新聞とメディアで活躍する円熟の記者二氏と楽しいひとときを過ごした。
 懇談では、ふたりの得意分野でもある医学記事の大切さに始まり、尾張が生んだ婦人参政権生みの親といっていい故市川房枝さんの話、名古屋に端を発したピンポン平和外交、武功夜話にまつわる前野家や信長の側室となった生駒家の吉乃の話、その昔〝ウッちゃん(内田記者、現東海テレビ社長)〟と現場に取材ヘリとタクシーを乗り継いで飛んだ自衛官による山口県小銃乱射事件など数々の事件取材、私にとってはチョット苦手なフェイスブックの生かし方、政治のありよう、授業を通してみた最近の若者像=二氏とも大学での講義も抱えている=、さらには作家小中陽太郎さんのことなど。楽しい場となった。

 帰宅してあらためてきょうわが家に届いた書簡類を確認し、目を通してみる。
「十一月に 母 三原道子が百五才にて永眠いたしました……  石川県七尾市…」
 この季節になると、相も変わらず連日のように投函されてくる「喪中につき新年のご挨拶ご遠慮申し上げます」のはがき1通1通が胸に重く響く。小牧通信局在任当時、わが家で一緒に食事をするなど家族同然の付き合いだった当時のミス小牧・たかみ(貴美)ちゃんの母親余語富貴子さんの死に始まり、中国でしばらく教壇にたち帰国してまもない文学仲間の松嶋節さんの母、能登半島の老舗旅館「加賀屋」の女将真弓さんの母と、皆かけがえのない方々に先立たれた無念な表情が手に取るように迫った。
 中で特に気になったのが、1昨年の102日間地球一周ピースボートの船旅でご一緒した船友・尾崎夏子さん(東京在住)から届いた、吊り橋を中央に燃え盛るような、真っ赤な紅葉の写真入り手書きのはがきで「木々が紅葉する季節となりました。如何お過しでしょうか。一月七日 夫・酒井功一が急逝いたしました。楽しい老後を期待したのに残念でした。喪中につき新年のご挨拶失礼いたします」といった内容だった。
 夏子さんといえば、船内で社交ダンスのパートナーを務めてくださった忘れられない女性である。その彼女が船内でたまたま出会ったあの酒井さんと熱く激しい恋に陥り、船内結婚。ふたりは私の小説「マンサニージョの恋」のヒントにもなったカップルで、幸せそのものだったのに、と思うとなんだか可哀そうでたまらなくなったのである。船内で二人の写真を撮らせて頂き、伊神権太の本欄【地球一周船旅ストーリー〈海に抱かれて みんなラヴ〉】でも紹介=2012(平成24)年7月18日付で掲載。ぜひ、も一度読んでください=させて頂き、あのときの幸せそうなお二人が目に焼き付いているだけに残念だ。
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 この日、内閣府により発表された7~9月期の国内総生産(GDP)は、前期比実質0・4%減、年率換算1・6%減。マイナス成長率は二・四半期連続に。予想外の結果を受け、東京株式市場では日経平均株価が急落、終値は一万七千円を割り込んだ。景気浮揚を歌い文句とした「アベノミクス」は、一体全体どこへ行ってしまったのか。安倍内閣の閣僚のダブル辞任、沖縄知事選の敗北、そして景気の後退と、ここにきて安倍内閣の潮の目は変わりつつある。さて。解散総選挙の結果やいかに。
 海上保安庁が鹿児島沖で違法サンゴ漁をしていた中国漁船の船長ふたりを逮捕。岐阜では市道を歩いていた84歳の女性がひき逃げされ、死亡した。新関脇逸ノ城は横綱白鵬に敗れて4勝5敗。私が応援する能登・穴水出身のイケメン力士遠藤は、舞が応援しているロシア出身の同じ前頭の阿夢露(あむうる)に勝ち、4勝5敗と持ち直してきた。両力士の活躍に期待したい。
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【きょうの一文・ことば】
 アベノミクスは失敗と言うより何もなかった。=解散に関するテレビのインタビューに答えて。小沢一郎衆議院議員

【新聞テレビから】
☆『GDP年1・6%減 7~9月期 2期連続マイナス〈解説〉アベノミクス失速 消費回復鈍く』、『東証一時1万7000円割れ』、『辺野古移設阻止へ翁長氏「権限行使」 沖縄知事当選一夜明け』、『アフリカ・コンゴ子ども兵士実態 誘拐され友を銃殺 23日 名古屋で体験者講演』、『偽装結婚疑い6人逮捕 愛知県警 仲介の元パブ店長ら』、『強殺7470万円賠償命令 金沢地裁、元NHKカメラマンに』(17日付、中日夕刊)
☆『すくすく「1歳」西之島』、『北海道新聞も記事取り消し 慰安婦問題 吉田証言「誤報」 17日1面で謝罪』、『組員ら19人に逮捕状 警視庁 架空投資詐欺容疑 被害15億円超か』、『クロマグロ絶滅危惧種 自然保護連合 カラスフグも』、『〈テニス ツアー・ファイナル〉フェデラー故障決勝棄権 ジョコビッチ3連覇 「今が頂点」揺るがぬ王者』(17日付。毎日夕刊)
☆『辺野古反対の翁長氏圧勝 沖縄知事選現職破る 政権、移設に影響も』『〈解説〉率直な民意 尊重を』『那覇市長選も反対派 城間氏が初当選』、『首相あす解散表明へ 再増税「国民の理解必要」』、『三重知事再出馬へ 来春統一選21日に表明』、『錦三ぼったくり渦巻く 増える被害 100万円超す請求』(17日付、中日朝刊)
☆『桜と紅葉のコラボ 豊田』、『「成長率2・1%上げ可能」 世界経済現状に懸念 G20首脳宣言』、『米大統領アジア太平洋歴訪終了 対中改善一定の成果 同盟国と「対抗軸固め」も』、『米国人の斬首映像公開 イスラム国 欧米人で5人目』、『車内で3人死亡親子無理心中か 東海』(17日付、毎日朝刊)

十一月十六日
 やはり、沖縄県民の〝魂〟は強かった。
 というのは、今日行われた沖縄知事選で米軍普天間飛行場移設に反対する無所属新人の前那覇市長翁長雄志(おながたけし)氏(64)が移設に賛成する無所属現職の仲井真弘多氏(75)=自民、次世代推進=を大差で破り、初当選したからである。同時にあった那覇市長選の方も、辺野古反対を掲げ前翁長市長の後継で無所属新人の前副市長城間幹子さん(63)が元副知事で無所属新人の与世田兼稔氏(64)=自民、公明推薦=を大差で破った。
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 きょうは昨日行われた「熱砂」例会の内容を欠席者全員にメールなどで一人ひとりに伝えるのに、かなりの時間を割いた。全員への連絡を終えたところで今度は同人から届いている力作を印刷して読み始め、ほかにも名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟リーダー・嶺田久三さんと「ラブバード・カトマンズ」の詞や曲の件で、あれやこれやと電話で話し合ううち、瞬く間にときが過ぎ去っていった。
 夕方。名古屋へ。名駅近くキャッスルプラザで開かれた南山の第17期同期会に出席した。席上、司会者によって私の作詞曲カトマンズ恋歌「ラブバード・カトマンズ」が紹介され、スピーチに立たされたあと恋歌が流される場面まで演出され嬉しく思った。皆、同窓生との旧交回想に夢中のなかでのお披露目。少しざわついたなかではあったが、粋な試みだった。
 でも、何を隠そう。この企画は学生時代の親友でフェンシング部キャプテンだった川口譲さんの心からの配慮によるもので皆さん、懇親おしゃべりのなかでの演出となったが、そこはなかなかどうして。歌の作曲をし、かつ歌手でもある張柳春さんならでは、の甘さが加わったビブラートの効いた【高音の妙】には思わず、耳を傾けられた方も多かったに違いない。

 その恋歌「ラブバード・カトマンズ」といえば、誕生のきっかけとなった私の小説「カトマンズの恋」のモデルになったカトマンズ在住のユウコさんから以下のような国際メールが、たまたま午後、飛び込んできた。内容の1部を、ここに紹介させていただこう。
―「ナマステ! ようやく13日間の喪が明け、通常生活に戻りました。/13日間、外出禁止、肉、卵、魚、ニンニク、玉ねぎなど食べられず、10日間洗髪もできない(でも私は洗髪しちゃいました…)、/10日目に親族の男性は全員坊主頭に……というような厳しい環境におりました。/これはヒンズー教の決まりだそうで、亡くなった方を尊重し、偲ぶための規制だそうです。/昨日から2週間ぶりに会社に出て、ようやく通常通り仕事にかかっています。……」
 このメールを読みながら、ユウコは本当にネパールの地に融け込んで頑張っているなあ、これもご主人との愛があればこそ【ラブバード・カトマンズ】そのものだなっ、と思った次第。凄い女性である。
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 注目の沖縄知事選は、辺野古移設反対の新人・翁長氏の圧勝に終わった。国は「県知事選の結果にかかわらず普天間の危険性を早期に除去するため、辺野古移設を粛々と進めていく」としているが、やはり、こうした結果が出た以上、政府は沖縄県民の民意を重く受け止め、計画を再考する必要があるのではないか。
 ロンドンで行われている男子の年間成績上位8人による今季最終戦、ATPツアー・ファイナルで日本の錦織圭(日清食品)は15日、3連覇を狙う世界最強のノバク・ジョコビッチ(セルビア)とシングルス準決勝で対戦、1ー6、6―3、0―6で敗れ、決勝進出を逃し4強で終了。でも錦織は、この1年日本中を熱狂させてくれ「よくやった!」。
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【きょうの一文・ことば】
 私は太陽光発電を20年前から、やっている。太陽光発電で分からないことがあったら、どんどん聞いてください。=南山17期同期会の席上。株式会社光設備工業の代表取締役志水篤彦さん(経営学部卒)が自己紹介のなかで

【新聞テレビから】
☆『12月14日投開票固まる 集団的自衛権見えぬ総選挙 安保体制骨子先送り』『民主・みんな合流構想 浅尾氏、野党勢力結集訴え』、『フィギュアGP 本郷=昨季全日本ジュニア選手権女王、本郷理華(18、愛知みずほ大瑞穂高)=初V』、『脱原発訴訟広がる共闘 大飯、浜岡 県外から原告に』、『〈サンデー版大図解〉染色』(16日付、中日朝刊)
☆『教員採用で性、宗教質問 「同性にひかれる?」/「キリスト再臨信じる?」心理テスト4自治体使用』『「プライバシー侵害」 教員心理テスト 受験者ら募る不信 悪霊がつく/自衛隊員になりたい』、『総選挙 野党 競合区調整急ぐ 計55区 共倒れを回避』『選挙前再編意欲 みんな・浅尾代表』、『豪州できょう日米首脳会議』、『東工大元教授ら逮捕 研究費1490万円詐取容疑』、『男性「死にたかった」新幹線登り感電 やけどで重傷』(16日付、毎日朝刊)

十一月十五日
 七五三。子どもの成長をお祝いする日である。

 愚直なる自分を感じた。
〝殺し〟にせよ、凶悪犯の心理描写表現にせよ、現場を足を棒にして踏まなければ、核心をついた記事はむろん、リアルな小説なぞ書けっこない。というわけで、私の日常はいまだに「現場優先」が第一だと言いたいところだが、きょうは、それこそ1日中、愚直な動きでからだに堪えたことだけは事実だ。
 午後二時から名古屋の「つちやホテル」喫茶室で私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の例会があるため、午前中に岐阜での社交ダンスレッスンなど、あれこれこなしてから名古屋へ、と思いきや。最初から、躓いてしまった。ダンスのレッスン会場を間違えていたため遅れて到着。そこから私の足はおかしなものに。結局は他にも重要な用事があったため、ダンスのレッスンはあいさつだけでパス。用事とは、久しぶりに母が家に帰る、と聞かされていたので伊勢の赤福=きのう社員旅行で息子が気を遣って、わざわざ買ってきてくれた=を手に〝和田〟の実家へ出向くことだった。
 が、玄関先で待っても母は一向に来ない。デ、いったん、わが家へ帰宅。こんどはバスと名鉄を乗り継いで、名古屋の例会会場へと出向いたのである。
 
 例会のさなか、携帯が鳴る。なにごとか、と耳に当てると「きょうは花霞の三役会です。(いつもの場所で)待っていますが」と落ち着きはらった総代さんの声。「あっ、しまった。大事な会議を忘れてしまっていた」と反省したが今さらどうしようもなく「申し訳ありません。いま名古屋です」と言うしかない。帰りには自宅近くで転びそうになり、よろけて民家石壁に思わずついた左てのひらを裂傷するありさま。きょうという日がドタバタ劇さながらに過ぎていったのである。失敗、失敗、また失敗の、愚かなニンゲンをさらけ出した、そんな1日であった。あ~ぁ。眠い。
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 新聞によれば、愛知・日間賀島では特産のタコを使った「干しだこ」づくりが最盛期を迎えている。天皇、皇后両陛下はきょうの午前、「全国豊かな海づくり大会」の式典出席などのため、東京駅から奈良県に向かわれた。東海道新幹線と近鉄を乗り継いで奈良県入りされ、明日香村の県立万葉文化館で2011年9月の紀伊半島豪雨の被災者らと懇談される。
 けさ早く横浜市の東海道新幹線新横浜駅構内で、男性が停車中の車両に上がって感電したため停電が発生、品川―小田原間で始発から上下線で一時運転を見合わせる事態に。男は自称20代。架線に近づいたと見られ、感電して洋服が燃え、駅員が消火器を使って消し止めた。男はやけどを負い、線路に落ちたが発見時には意識があったという。
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【きょうの一文・ことば】
「景気回復に向けて全てを傾注する時に、政治空白をつくるべきではなく、解散の大義はない」「地方議員は統一地方選の準備を本格的に進めており、衆院選に力を入れる余裕はない」「解散になった場合は選挙運動はするが、われわれは怒っている。この時期の解散は説明がつかない」=15日付中日夕刊『衆院解散に「反対」決議 自民岐阜県連また反旗』の記事のなかで。県連幹事長・猫田孝県連幹事長らの発言

【新聞テレビから】
☆『来月14日投開票固まる』『衆院選 石破氏「予算日程を考慮」』、『本能で突っ走る姿爽快 「紙の月」主演宮沢りえ「とてつもない映画できた」』、『空港行き特急 車と衝突 常滑の名鉄踏切、女性重傷』『搭乗急ぐ旅行客騒然』、『彗星着陸機ピンチ 電池が切れ休眠状態に』、『受験者激減、廃止相次ぎ曲がり角 「ご当地検定」智恵絞る』(15日付、中日夕刊)
☆『冬の使者(ハクチョウが)続々 新潟・瓢湖』、『経済てこ入れ策協議 G20開幕 2%越成長目指す』、『円安、一時116円後半 NY株 米景気先行き期待』、『サンゴ船摘発 中国本腰 衛星で動き監視 日本側も資料提供 洋上取引で立件困難か』、『新幹線屋根に登り感電 新横浜駅で停車中 客の男性搬送』、『日本人男性撃たれ死亡 米ロサンゼルス 犯人は逃走中』(15日付、毎日夕刊)
☆『首相、消費増税延期へ 17年4月の意向 来週 解散と併せ発表』、『西之島噴火から1年 溶岩 島のみ込む』、『中部企業下方修正が増 決算予想 円安直撃、消費低迷』、『チョークの魂 消さない』『春日井 来春廃業 独自製法他社へ』、『世界一レッスン 2700人挑む 23日・ナゴヤドーム オカリナでギネス』、『テレビ塔周辺 LEDの光世界 点灯式に天野さん参加』、『朝日新聞社長引責辞任 吉田調書など「大きな判断の誤り」』(15日付、中日朝刊)
☆『総選挙来月14日 再増税は17年4月 首相固める』、『大学生内定率68% 4年連続上昇 リーマン前水準』、『三重大、欧州で「忍術」学 17~28日 英など3カ国で 実演交え「心」も解説』、『小保方氏、研究員「降格」 理研再生研、21日に再編』、『新啓発ポスター作製 めぐみさん拉致きょう37年』、『クラブでバイトアナ内定取り消し 大学生が日テレ提訴』(15日付、毎日朝刊)

十一月十四日
 日本列島は、各地でこの冬一番の冷え込みに。札幌がマイナス1・3度、名古屋5・4度、東京都心も8・8度と、それぞれ最低気温が平年を下回った。静岡では光の屈折で太陽がふたつ、達磨みたいに見える〝だるま朝日〟現象も。自然は、見えない神の手そのもので容赦ない。
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 きょうは新聞の話から。
 私の場合、朝刊は購読2紙の1面と下欄の「中日春秋」、毎日「余録」、中日の朝刊連載小説「拳の先」の順で。それから2紙の軟派(社会面)、各地方版、文化、運動、生活面と読み進める。夕刊も中日なら白石一文の連載小説「記憶の渚にて」とプロゴルファー樋口久子の「この道」、文化欄の〈大波小波〉と三田村博史の〈東海の文学風土記〉=金曜紙面のみ=を読む。毎日も中村文則の連載小説「あなたが消えた夜に」を通読している。
 きょうも合間を縫って、この調子で読んだ。
        
 独断と偏見が売りものとはいえ核心を突く〈大波小波〉のように、日々の小説にも出来不出来がある。最近気になったのは、独りよがりで意味不明、作者ひとりが自らに陶酔して書き殴りにも似、私には悪しき独り舞台さながらに映った中村の小説「あなたが消えた夜に」である。作者は一体全体何を書こうとしていたのか。チンプンカンで分からない場面が続いた。
 人をどんどん殺す。その間の流れがあまりに幼稚過ぎた(もっとも、12日付夕刊の「僕はやがて捕まるだろう。……中島と、小橋。あの二人は特別鋭いとは思わないが、執念がある。犯人が恐れるのは鋭さではないのかもしれない。鋭さなら対抗できる。でも執念には対抗できない。こちらは人を殺しているから、精神的な耐久力がない。」の下りから作者本来の輝きを取り戻し始め、少し分かりやすくはなったが)。
「いいかい? 俺が殺したのが真田だけだと思う? 他にも殺してる。神谷、小竹原。三人だ。……俺は捕まれば死刑だよ」とあるが、大体人を殺したことのない人間が人を殺していくこと自体が甘い。〝殺し〟なぞというものは実際に殺しをしたものにしか書けないはず。逆にいえば、小説家として作者が犯人になりきって次々に殺していく…、そこにチャレンジしようとしているその気概はよく分かる。でも安易で半熟卵のような出来だった。書き方がある。あんなに人を次々と殺していくこと自体がおかしい。天下の公器である新聞小説として道義的にもよくない。
 殺しをさながら個人の趣味、ゲームでもあるかのように書く(作者は「そうではない。心理の揺れ動きを書いている」と反駁するかもしれない。でも、分かりづらい。読者に分からなければ落第だ)のは、作家としては失格である。この点で、中日の朝刊連載小説、角田光代の「拳の先」は緻密に計算された展開で〝ノンちゃん〟の設定がうまく効いている。読者を物語の世界に引きづり込んでゆく面白い展開で、一日の長がある。小説なるもの、どこのページを開いても読者を引き込む展開が望ましく、新聞小説となればなおさら、である。粗筋も何も知らない、きょう初めて読み始めた人が読んでも分かる内容でなければ。
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 日本の錦織圭(24)=日清食品=がロンドンで行われている男子テニス今季最終戦、ATPツアー・ファイナルの一次リーグB組でダビド・フェレール(スペイン)に4ー6、6―4、6―1で逆転勝ち、準決勝進出が決まった。愛知県豊田スタジアムで行われたサッカーのアギーレジャパンは、ホンジュラスを6―0で破って、来年のアジア杯連覇への弾みをつけた。
 群馬大病院でことし六月まで三年半の間に、腹腔鏡による肝臓切除手術を受けた患者92人のうち8人が術後四カ月未満で死亡。手術は同一医師によるもので「認識が甘かった」と、この医師。いずれの手術も難易度が高くて保険適用外で事前に倫理審査が必要だが、担当医らは病院への申請も怠っていたという。病院では院内に調査委員会を八月末に設置し、手術と死亡との因果関係を含め、経緯を調べているという。
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【きょうの一文・ことば】
…滋さんは、携帯用のくしを見つめた。茶色い革製のケースは少し黒ずんでいる。拉致される前日の77年11月14日。45歳の誕生日にめぐみさんからプレゼントされた。「これからはおしゃれにも気をつけなきゃだめよ」。中学生になり、急に大人びた言葉が胸に残る。翌日、姿が見えなくなるとは思ってもいなかった。………滋さんは、きょう14日で82歳。37年の間に髪は白く染まったが、くしの歯は1本も欠けてはいない。「すごく丈夫なくしなんです」と滋さんは笑みを浮かべた。……
=14日付毎日朝刊『めぐみちゃん覚えてるよね』『拉致前日父に送り物 横田さん「また抱きしめたい」』の記事から抜粋。  

【新聞テレビから】
☆『米地上軍前線派遣検討 対「イスラム国」イラク軍に同行』『指導者=イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」の指導者バグダディ容疑者=の音声をネット上に公開』、『熊野灘の漁船LED導入 青い光でサンマ大漁』、『腹腔鏡手術後8人死亡 群馬大病院 同一医師、審査受けず』、『錦織4強 ATPファイナル』、『アインシュタインお礼の直筆 南極越冬隊長 西堀氏遺品に』、『アサヒビール なだ万を買収』、『高級品志向狙われる 愛知の侵入盗 7年連続全国最悪』『窃盗再犯48% 犯罪白書 40年ぶり100万件割る』、『公明消費増税延期に理解 「引き上げ時 軽減税率を」』(14日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉名城大ノーベル景気 LEDに期待し招請 赤崎さん天野さん支え22年 願書1万部増刷』、『クマ目撃 岐阜で3倍超 ドングリ凶作で人里へ死亡事故も 空腹で冬眠できぬ恐れ』、『教育奪うエボラ熱 今夏から全校休校続く 西アフリカ ユニセフ職員指摘』『エボラ熱 非常事態宣言を解除 リベリア「感染ペース鈍化」』(14日付、毎日夕刊)
☆『平和の俳句あなたの思いを きょうから募集します 選者は金子兜太さん、いとうせいこうさん』、『押し寄せる冬 波の花ふわり 福井・越前海岸』、『復興の花 満開タイル画 常滑で制作 女川の温泉に』、『友の死15年「解決を」 西区・主婦殺害 情報提供訴え』、『渡辺恵進氏死去 天台宗の前座主、104歳』、『貝原(俊民=としたみ)前兵庫県知事(が車で衝突)事故死 阪神大震災復興を指揮=神戸市内で死去。81歳』『名古屋市に防災総括局 来年4月 南海トラフなど備え』、『3野党連携へ調整 民・維・み 共通政策も視野』(14日付、中日朝刊)
☆『首相、総選挙準備を指示 解散最短で19日』『「景気下ぶれ」54% 再増税「予定通りに」65% 主要122社調査』、『サンゴ密漁船 週内撤退か 中国政府が帰港指示』、
『「表現の自由」VS「忘れられる権利」 検索サイト難しい対応 削除仮処分のグーグル他事例で争う姿勢 有識者会議でヤフーは検討』、『フィギュア村主=村主章枝(33)、Kappa= 今季限りで引退』、『〈テニス ツァー・ファイナル〉ラオニッチ棄権 フェレール錦織と対戦 4強かけ最終戦』(14日付、毎日朝刊)

十一月十三日
 高山の平湯峠は雪。さいたまでは午前5時過ぎ、街内が霧にスッポリ覆われる〝放射霧〟という不思議な現象が発生。懐かしい、あの能登半島七尾でも冷たいアラレが降り注いだ。かぜの強い1日。なぜかは知らないが、きょうは〈ギネス世界記録の日〉だそうだ。

 嬉しくて、かつ楽しいことがあった。
 というのは、ひょんなことがきっかけで先日、この世に生まれ出たカトマンズ恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉(作詞は私・伊神権太、作曲・張柳春)のメロディーに合わせ、社交ダンスのレッスンで【チャチャチャ】を三度、四度…と繰り返し踊ったことである。先生によれば、少しテンポが速いメロディーなので曲全体を遅くしての試みとなったが、最後まで踊りきることが出来た。踊りながら自ら書いた詩の世界に入っていく、そんな得体のしれない感覚にもとらわれた。何よりも「ゴンタさんの曲をやらなきゃ」と練習曲にして頂けた、その気持ちが嬉しかった。この日のレッスンがきっかけとなり、この〈ラブバード・カトマンズ〉が各地で幅広く流されるようになれば、もっと嬉しい。正直、きょうは先日の文学散歩での山歩きがたたって両足をはじめ全身の節々が痛く、思い切って休もうかとも思ったが、参加してよかった。

 レッスンから帰って、やっと、ひと息。このところの疲れと睡眠不足を解消せねば、と思っているところへ携帯がなった。私の所有地で野菜の栽培をしてくださっている同姓の、あのイガミさんからで「一体何事か」と耳をあてると「タマネギの植え方ですが。苗が二本ずつ束で植えてあり、これでは育ちません。一本ずつにしなければ」とのアドバイス。根が張ってしまうといけないので出来たら早い方がよい、とのこと。
聞いたら、すぐ行動に移す。すぐ動かないと、仕事がドンドンたまっていってしまう。だから、あとには残さない。私は記者時代からの習性そのままに「分かりました」と言うがはやいか、野菜づくりの真似事を始めたばかりの畑へと車で急いだ。北風のふくなか、少しハードではあったが途中、イガミさんの助言も得て全て植え直したときには、やれやれと大きく深呼吸とあいなったのである。
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 厚労省によれば、所在不明の子どもは全国で141人もいる。認知症で多くの人々が苦しむなか、数滴の血液でアルツハイマー発症の前兆が分かる時代がくるという。受験地獄が顕著な韓国では、きょう母たちが見守るなか、運命の1日に。日本のセンター試験に当たる大学修学能力試験が始まり、1200の会場で64万人が試練に挑んだという。安倍晋三首相は伝家の宝刀である衆議院の解散権を行使するつもりらしく、12月2日公示、14日総選挙が取り沙汰されている。国民に約束したはずの「定数削減」はどこへいったのか。
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【きょうの一文・ことば】
「まるで飛行機の搭乗手続きみたいで、次世代の乗り物という感じがした」「浮上しているときはタイヤ走行と感覚が全く違って静か。素晴らしかった。(約30分間の走行で)あっという間だったのでまた乗りたい」=13日付中日夕刊『リニア時速500㌔ 一足先に乗ったよ 一般向け試乗会=総延長42・8㌔の実験線(山梨県笛吹市―上野原市)で』の記事のなかで。乗客の感想

【新聞テレビから】
☆『掃除ゴンドラ69階て宙づり 米同時テロ跡ビル』、『「首相の解散意志固い」自民幹部ら相次ぎ発言』『女性活躍法案廃案へ 与党、解散にらみ成立断念』、『世界的美術コレクター・原三渓 お宝ひそかに大量売却 出所隠し入札会参加』(13日付、中日夕刊)
☆『越冬オシドリ飛来 設楽・寒狭川』、『欧州探査機=無人探査機「ロゼッタ」= 彗星着陸』『機体バウンド固定できず 通信異常なし』、『所在不明の子 全国141人 半数は国内居住か 虐待の恐れも 厚労省調査』『自治体間の連携徹底通知』、『高浜運転40年超え申請へ 20年延長 関電、来春にも』、『ウクライナ EUが治安支援団』『170人規模 露の揺さぶりに対抗』(13日付、毎日夕刊)
☆『〈ESDユネスコ世界会議名古屋市〉地球の未来目を向けて あいち・なごや宣言 採択し閉幕』、『福島第一事故調書 新たに56人分公開 政府調査委』、『消費増税の延期濃厚 年内総選挙の流れ加速 首相解散検討を伝達』、『中電、ミャンマーに石炭火力 建設調査着手 新興国で市場開拓』(13日付、中日朝刊)
☆『消費税10%先送り 17年4月軸に調整 首相方針 景気停滞続き』『自民が経済対策委「公約」骨格』『共通政策作り検討 行革・安保で民主・維新』、『米中、気候変動で連携 首脳会談 人権問題には溝』、『29少年「神社の決闘」容疑 警視庁書類送検補導 ソフトボールで仲直り』(13日付、毎日朝刊)

十一月十二日
 文学散歩疲れとでもいえようか。
 昨夜、近江への旅を終えて帰ったときは疲れがドッと噴き出した。ひと休みしたところで今度は気力を奮い立たせ朝夕刊チェックに始まり、きのう1日の文学散歩につき本欄の【生きてゆく人間花たち/11月の唄】を執筆。写真もドキュメントのグラフ形式として同時掲載したので公開までに少し時間がかかった。結局、11月11日分の公開は本日午後にまでずれ込んだが、ようやく終えてホッとしている。いやはや、わが人生。いつまでたってもバタバタと慌ただしい。人生航路の敵は誰でもない。私自身なのである。
 今回の文学散歩実施に当たっては計画立案の段階から他の仲間たちと携わってきただけに、少々ハードなスケジュールにかかわらずケガ人もなく無事終わったことを何より、と思っている。おまけに、ある女性から「昨日は、文学散歩の幹事さん お疲れ様。お天気も良くて、文学散歩にふさわしい行程でしたね。紅葉も今が盛り、楽しい一日を過ごすことができました。お骨折りのお蔭です。ありがとうございました」とねぎらいのメールまで頂き嬉しかった。
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 男子の年間成績上位8人による今季最終戦のATPツアー・ファイナルが11日、ロンドンで行われ、世界ランキング5位の錦織は、同2位のフェデラー(スイス)に3―6、2ー6で敗れた。四大大会最多17度の優勝を誇る33歳のフェデラーは好調なサーブを武器に隙を与えず「上出来の内容だった」と満足そう。これに対して錦織は「反撃のチャンスを与えてくれなかった。強かった」と脱帽。
 日米野球が京セラドーム大阪で開幕、第1戦は日本代表が米大リーグ選抜チームに2―0で勝った。先発した前田(広島)が5回を無失点に抑えたのに続き、8回には日本の誇る最速162㌔右腕の大谷(日本ハム)が登板し1回を3者凡退に抑え、存在感を示した。大相撲は能登出身の遠藤(西幕内8枚目)が2勝2敗に。今後の活躍に期待したい。白鵬、鶴竜の両横綱は4戦全勝、横綱日馬富士は2連敗の2勝2敗。注目の大型新関脇逸ノ城も2勝2敗の五分。

【きょうの一文・ことば】
……今回も「壁」というシステムを民族、宗教、不寛容、原理主義、強欲などの象徴として列挙した。そのとおりであるが、結末の「香港の若者たちにこのメッセージを送りたい」は不要ではなかったか。=中日12日付夕刊『〈大波小波〉(村上春樹がドイツの新聞の主催する「ウェルト文学賞」を受賞、その際の)受賞スピーチに一言』から

【新聞テレビから】
☆『〈ESDユネスコ世界会議名古屋市11月10~12日〉 母国に届けESDの心 アフリカの最貧国・マリの記者』、『19歳で自殺「二十歳のエチュード」 原口統三 小3の詩 旧満州で発行の新聞に投稿』、『めざせ未来の錦織 躍進…子どものテニス熱「点火」』、『首相「年内総選挙を検討」 自公幹部に 来月14日の投開票軸』『派遣法改正今国会断念』、『高山にクマ夫婦けが 男性遺体発見の畑近く』、『ハーグ条約で初出国 二重国籍 5歳児 日本から独へ』、『サッカーアフリカ選手権 エボラ熱で開催国モロッコから変更』、『史上最高額で落札 スイスの懐中時計28億円』(12日付、中日夕刊)
☆『米中、偶発衝突を防止 首脳会談「連絡措置」合意』、『1483㌘、伊で発見 世界最大か 白トリュフ』、『前方後円墳の北限北上 新潟・城の山古墳 日本海側約50㌔』、『■都が「FLASH」を不健全図書に』、『真鍋かをりさん脅迫容疑で逮捕 青森の30代男』(12日付、毎日夕刊)
☆『年内総選挙の流れ』『首相、来週中の解散検討 消費増税 判断めぐり』、『〈ESDユネスコ世界会議名古屋市11月10~12日〉地球保全教育次世代に なごや宣言の草案判明』、『重体の高齢夫婦死亡 関・20歳容疑者 若い女性狙い侵入』(12日付、中日朝刊)
☆『〈’14秋ヒバクシャ 千の証言に寄せて1〉赤い雨闘いの始まり 長崎生き延びた女性』、『円安ものかは今年も飲むよ~ ボージョレ 中部国際空港到着』、『トヨタ4度目V 社会人野球日本選手権』、『密漁の罰金最高3000万円 政府・与党調整』、『■寂聴さん、胆のうがん手術』(12日付、毎日朝刊)

十一月十一日
 事業企画委員会の運営スタッフの一人として準備を重ねた【近江の国】への中部ペンクラブの文学散歩が無事、終わった。

 ことしのメーンテーマは「近江文学と戦国の三姉妹を訪ねる」で、下見を繰り返すなどして実現したが少し欲張り過ぎたせいか、強行軍になり参加者には迷惑をおかけしたかな、と反省している。それでも、彦根城近く夢京橋キャッスルロードに面した〝ほっこりや〟での昼食が「とても美味しかったよ」と話してくださったこと、そして赤く染まった小谷山の紅葉を目の前に思わず「あ~ぁ、きれい」の声が出たことが救いとなった。三田村博史会長はじめ皆々さま、本当にお疲れさまでした。

 最初に、きょうの文学散歩の内容を、順をおって写真グラフ形式で紹介したい。

 林学芸員の話を聞きながら邸内を見て回る=近江商人屋敷・外村繁邸で
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 堤主幹の説明に聞き入る=井伊直弼学問所の国特別史跡「埋木舎(うもれぎのや)」で
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 植谷さん(白い帽子に赤い服の男性)の説明は長浜城を出発点に小谷城の番所跡を経て本丸地近くまで延々続いた。途中、夕暮れに輝く紅葉には山道を歩きながら、心身とも洗われる。往時をしのばす案内板。番所跡に建てられていた〝クマにご用心〟の警告板
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 この日は、午前9時過ぎに名古屋駅西口をつばめのマイクロバスで出発。名神に乗り八日市経由で最初に東近江市(旧五個荘町)の近江商人屋敷へ。ここで、昭和10年に小説「草筏」が第1回の芥川賞候補作になった外村繁邸へ。引き続き、井伊直弼が若き日々を過ごし舟橋聖一の小説「花の生涯」の舞台でも知られる彦根城近く国特別史跡・埋木舎(うもれぎのや)、さらには長浜城を経て今回文学散歩の主題とも言え戦国の世を逞しく生き抜いた浅井三姉妹=茶々(淀君)初(常高院)江(崇源院)=の人生の出発点ともなった小谷城跡の順で回った。
 外村邸では近江商人博物館学芸員の林純さん、埋木舎では堤義夫主幹、そして長浜城と小谷城跡は元小学校長で、小谷に生まれ育ち現在は長浜観光ボランタリーガイド協会「魞の湖会」メンバーとしても活躍されている植谷善之さんが親切な説明に一役買って下さった。いずれも限られた時間内での分かりやすい説明には心から感謝している。

 そして。この日のメーンは何と言っても、浅井長政とお市の方の間に生まれた三姉妹のふるさとである国指定史跡、小谷城の城跡をたどる試みだった。長浜城を出た私たちはマイクロバスで小谷山中腹の番所跡へ。ここからは、全山が鮮やかな紅葉のなか、照り返してくる木漏れ日に全身真っ赤に染まり焼け尽くされてしまいそうな中、植谷さんの案内で、岩が随所でむき出しとなった山道をヒタスラに上へ、と歩いた。
 事前の下見では中腹から上は道が険しく危険と判断。そればかりか、この秋はクマの目撃者も多く出没も十分考えられるので番所跡で植谷さんに一帯の説明をして頂いて引き返すことにしていた。ところが、だ。この日は好天もあり参加者の間で「上に行きたい」との声も多く一部バス車内に残る方を除き番所跡から、さらに上へ歩くことに。「もし事故にでもなったら大変だ」と心配だったが気がついたときには大半が本丸跡・赤尾屋敷跡の手前まで登り切っていた。
 それ以上は、さすがにそのまま歩いていたのでは、日が暮れてしまう。「早く山を下りなきゃあ。帰れなくなっちゃうわよ。ゴンタさん」との強くて優しく、適切な某女史らの〝愛のムチ〟もあり、退却とあいなった。ただ、この間の植谷さんの説明はさすがに小谷に生まれ育ち、愛着も人一倍の彼ならでは、の奥深いもので、あらためて出直して小谷城と三姉妹にまつわるお話をじっくりとお聴きし次は歴史ものの小説に本気で挑みたい、との衝動にもかられた。
 秋の日はそれこそ短く、つるべ落としそのもので山を下りたときには、辺り一面が暗くなっていた。ここで私たちは状況を判断、引き続き予定していた高月図書館内の井上靖文学記念室と、すぐ近くにある国宝十一面観音で知られる渡岸寺行きは中止に。まるで戦国武将の秀吉隊のおうむ返しさながらに太閤殿下のふるさと名古屋へと引き返したのである。近江商人屋敷に始まって埋木舎、長浜城、小谷の山道……、と皆さん、本当によく歩きに歩かされ、お疲れになったと思う。少し強行スケジュールではあった。でも「戦国の歴史を訪ねて小谷城のあそこまで登り切った」点では、一人ひとりにとって〈勲章もの〉のような気がしてきたのも事実だ。そしてガイド役を買って下さった御年、満80歳の植谷さんの健脚と博識ぶり、何より郷土を知ってもらおうとする情熱にも驚かされた。
        ☆       ☆
 この日、私はバスの中の暇つぶしにでもなれば、と新聞社の大津主管支局長在任時に3年にわたって書き続けた大型こらむ【てんびん棒を担いで】のうち今回の文学散歩に関係ありそうな記事だけ、数編を少しだけコピーして車内で回覧させて頂いた。また私自身、数年前に8巻すべてを完読した吉川英治の新書太閤記のうち〈於市・於虎〉と〈姉川〉の場面が出てくる第3巻と、これも読破済みの畑裕子さんの「近江 戦国の女たち」の2冊をバッグにしのばせ持参したが行く先々での時間調整に追われ、紹介はかえって混乱の元になると判断して控えさせていただいた。
 最後に近江商人屋敷でバス駐車場から外村邸まで行き帰りの道案内をしてくださった女性スタッフのみなさん、長い間お待ちくださっていた戦国ステーション、さらには井上靖文学記念室の担当者にも、本欄この場を借りて心からその非礼をお詫びするとともに、いつの日か、伊神権太個人としてお伺いすることを約束させていただく。後輩でもある中日新聞記者の熱心な取材にも「ありがとう」と礼を述べておきたい。
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 南極観測船「しらせ」が175人の隊員を乗せて東京・晴海ふ頭を出航。韓国の旅客船「セウォル号」沈没事故で死刑を求刑されていた船長に対し光州地裁が「船長は避難指示はしていた」として懲役36年を言い渡した。ハワイではキラウエア火山の溶岩流が住宅地にまで流れ出して民家が全焼、日本はといえば佐賀、栃木、群馬など各地で犬が生きたまま捨てられ社会問題化。捨て犬はその多くがメスで10歳近い高齢で犯人は繁殖業者と見られている。使い捨ての典型で人間の身勝手さは醜いほどだ。醜さといえば、酔ってキスされ口座から出したばかりの現金の盗難に遭う男が増えている。その額。850件、3億円に及ぶと言い、それこそ「ほんとかしら」と信じられない。
 30分ほどで終わった北京での日中首脳会談につき「戦略的互恵関係の原点に立ち戻り、協力関係をさらに発展させる強いメッセージを世界に発信できた。世界の多くの国々が日中の関係改善に期待している。小笠原諸島周辺でのサンゴの密漁を狙った中国船の違法操業問題については前向きな対応を求めた。こんご閣僚レベルの対話を積み重ねたい」などと安倍首相。一方で習近平国家主席は国賓のオバマ大統領に7時間を費やすもてなしぶり。日、中、米の三国関係と温度差が露骨に見えてくる。
 与党内で年内解散総選挙の容認論が膨らむなか、公明党の山口代表は党幹部に衆院選準備を急ぐように、と指示。野党各党も衆院選への態勢作りが進んでいるという。岐阜県関市では、いたずら目的で若い女性を狙って侵入した二十歳の無職20歳が、高齢の夫妻に刃物で切り付け殺害。一帯、この世の中、どうなっているのか。
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【きょうの一文・ことば】
 10月中旬から、長浜署管内の旧湖北町、旧浅井町を中心に、熊の目撃情報が多数寄せられています。小谷山でも目撃例があるので、音のなる物を持つ等、注意して登山をするようお願いします。近隣でも熊の目撃は増えてきており、木之本署管内では熊に襲われる被害も発生しています。朝方や夕暮れ時の外出にも十分注意をして下さい。熊を見た方はすぐに通報をお願いします。=11日戦国ガイドステーションで渡された小谷駐在所速報「熊 出没!」の警告チラシより

【新聞テレビから】
☆『〝確定死刑囚〟涙の告白 裁判員「死刑が覆ってほしかった」』(11日夜、CBCテレビ〈NEWS23〉)
☆『自由貿易圏推進を協議 APEC首脳会議』、『経営黒字過去最少に 上半期 巨額貿易赤字響く』、『年内総選挙へ準備 公明代表が対応指示』、『シャチ絶やすな 鴨川シーワールド 血縁濃く人工授精に挑戦(千葉支局・柚木まり)』『コアラなど国内外繁殖協力』、『白蓮揺れる女心 駆け落ち直後の書簡 期待や不安』、『JR妨害容疑で逮捕 清須の男、うその通報10回』『非常ボタン押し逃げなど 清須駅周辺で多発』、『高齢男女刺され重体 関の民家 容疑者か男逮捕』『800㍍逃走、河川敷で確保』(11日付、中日夕刊)
☆『チュニジア イスラム国に戦闘員供給 民主化「優等生」に深い闇』、『APEC 日韓首脳夕食会で会話 局長級協議円滑化で一致』、『威容再び公開へ エジプト・ギザ 大スフィンクス修復終了』、『津波、自宅全壊 サーフィンで連続アマ王者 家族の死も波も越え 活躍することが恩返し』『女子刑務所改善拡大 看護師・保健師ら派遣 笠松など新たに4施設 受刑者高齢化や刑務官離職に対応』(11日付、毎日夕刊)
☆『3年ぶり首脳会談 日中関係改善へ努力 尖閣、連絡体制構築へ』、『ユネスコ日本賞創設へ 世界会議 名古屋で開幕 ESDユネスコ世界会議名古屋市11月10~12日』『ESD参加国の取り組みに格差 資金不足や紛争…教育に影』、『天国に届け結婚ブーケ 御嶽山で婚約者と犠牲 男性の両親』、『震災忘れないともしびの輪 気仙沼移住の男性ら 毎月11日、追悼活動』、『「矢場とん」タイ進出 きょう初の海外店』『江南市の給食批判 記事間違いで謝罪 「SAPIO」編集長』、『群れをサル? 岐阜の繁華街で目撃』(11日付、中日朝刊)
☆『海上連絡メカニズム早期運用合意 日中首脳2年半ぶり会談 見極める習氏「首相の考えを」』、『〈未来へつなごう●ESDユネスコ会議〉学ぶ権利私が守る アフガン命がけで勉学続けた女性』、『「変な給食」出してません 小学館、江南市に謝罪』、『今度は生きた小型犬29匹放置が判明 栃木など』(11日付、毎日朝刊)

十一月十日
 妻は名古屋へ。午前中、名駅前ミッドランドのシネマで「窓から逃げた100歳老人」を観賞し、その後、地下鉄鶴舞線で日進の愛知国際病院へ。「一人で寂しいだろうから」と私の母に会うためで夕方帰ったが、病院には私の姪の久美ちゃんも来ていた、とのこと。映画の感想については「来ていたのは、爺ちゃんばっかり。面白かったけど途中から寝込んでしまい惜しいことをした」との弁。いつも夜寝るのが遅すぎるためで「早く寝ないからだ」と私。おまけに、携帯を持たずに出掛けたのでは連絡しようがない。

 大津在住作家の眞鍋京子さん=ウエブ文学同人誌「熱砂」同人、大津市「湖都の文学」編集委員=から「やっと出来上りましたのでお送りします。明日退院してはじめて日赤の眼科へ行きます。ご自愛ください」の文面入りで【湖都の文学 2014年号】が、わが家に送られてきた。
 この【湖都の文学】は、大津市文化祭の一環として毎年、年に一度発刊されており、ことしの第四十六集には詩、川柳、俳句、冠句、短歌、随筆、短編小説と幅広い分野に計377点の作品が寄せられ、これらを全て網羅。「市民がペンを持って思い思いに心を綴る文芸活動は、日頃の市民生活に安らぎと活力をもたらし、本市の市民文化の創造と発展にとって意義深い……」(発刊に寄せて 大津市長 越直美)の巻頭言どおり、大津の文芸熱の表れともいえる。これからじっくりと読ませて頂くが、眞鍋京子さんご自身の短編小説「小栗の里」も掲載されており、読むのがとても楽しみだ。

 手紙といえば、きょうはあの中日ドラゴンズの元監督(現GM)落合博満さんを崇拝するドラ公式ファンクラブ会員で落合信者でもある〝むさしのガブリ〟こと、原田禎知さんから46歳のご自身の誕生日を期しての〈日本の鉄道全線完乗への道のり〉と題し決意のほどが記された葉書が届いた。
 そしてもう1通、名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟生みの親でリーダーの嶺田久三さんからも封書をいただいた。「先日はおでかけいただきありがとうございました。ラブバード・カトマンズ、5音階と12音階をミックスし短調から長調へと移調させ単純にして即興的に書いてみました。一案としてご笑覧下さい」といった内容で、封書には五線譜までが同封されていた。嶺田さんたちが本気で合唱団の持ち歌に、との意欲がありありで正直嬉しいような、かつ、少し恐ろしい気もした。ともあれ、あのカトマンズ恋歌が、この世の隅々にまで広がり人間社会に愛と平和、思いやりの心を広めるきっかけとなれば、それ以上のものはない。
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 世界第2位と3位の経済大国同士、中国と日本の首脳会談がやっと実現。世界の繁栄と平和に責任ある立場にある習近平国家主席と安倍首相の英知と手腕に期待がかかっている。「きょう両首脳が直接会い、関係改善に向けて率直な話し合いをもったことに最大の意味がある」。会談後、政府筋はこう振り返ったという。環境や人権など地球規模の課題をどう解決していくか、をテーマに持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議の話し合いが熱田区の名古屋国際会議場で始まった。
 ロンドンでのATPツアー・ファイナル。過去3戦し全敗だったアンディ・マリー選手に今度は6―4、6―4で快勝したのは日本のテニス界のエース、錦織圭選手である。日本人なら誰しもこの勢いでATPファイナルを勝ち進み、世界の頂点を極めてほしいと願っているに違いない。大相撲九州場所、きのう横綱日馬富士に完敗した新関脇逸ノ城、2日目は平幕の宝富士を下手投げで破り初白星を挙げた。
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【きょうの一文・ことば】
 「持続可能な開発を実現するためには、一人一人が自然環境とともに、世界や未来の人々とのつながりも認識しなければならない。そのためには教育が基本となる」=10日付中日夕刊『ESD(持続可能な開発のための教育)ユネスコ世界会議 名古屋市11月10~12日 世界会議が開幕』の記事のなかで。皇太子さまのおことば

【新聞テレビから】
☆『日中首脳が会談 第2次安倍政権で初 首相「関係改善へ第一歩」』『〈解説〉対話継続へ努力が必要(北京で、高山晶一=首相同行)』、『プーチン氏来年に訪日 日露首脳準備本格化で一致』、『壁崩壊市民の力称賛 ベルリン 25年で独首相演説』、『テニス■ATPファイナル 錦織 A・マリー初撃破 攻め貫き「ほぼ完璧」 ストレート勝ち好発進』、『独立投票を強行 カタルーニャ、賛成8割』『米アカデミー 「不戦が大きな力に」 宮崎駿監督が名誉賞受賞』、『首相「解散全く考えず」 与野党は選挙準備』、『現代の名工149人を選出』、『小雨の中 9000人力走 いびがわマラソン』、『三重・答志島 並べた干物129㍍ ギネス申請へ』(10日付、中日夕刊)
☆『露大統領訪日へ準備 「来年、適切な時期」 日露首脳合意』、『「法人税減税2・5%以上」 宮沢経産相が初言及』、『早期妥結へ道筋探る TPP首脳会合 午後開幕』、『APECの首脳会議も』、『イスラム国指導者負傷か AP通信など報道』、『新潟市長に篠田氏4選 現職政令市で最多』、『〈大相撲九州場所〉逸ノ城 日馬に完敗 一気に寄り切られ』、『雪じゃなくて泡 名古屋・大須 消火設備が誤作動』(10日付、毎日夕刊)

十一月九日
 日曜日。朝から雨、夕方止んだ。
 妻は古知野キリスト教会へ。~メゾ・ソプラノ加藤愛~チャペル・コンサートを聞くためで〈あなたの声にわが胸は開き(オペラ「サムソンとデリラ」より)〉などを鑑賞し満足して帰ってきた。「最初、プロフィールの写真を見て加藤さんを男の人かと思ったが白とピンクのドレスで出て来たので女性と分かった。とてもよかった」との感想。

 そして私はといえば。妻の帰宅と前後して、名鉄犬山ホテルで行われた滝実業高等学校(滝高校)の第13回普通科卒業生のクラス会、二石(にせき)会=恩師で今は亡き二村善銀、石田和彦両先生の名を取って名付けた=総会に出向いた。オショウにタケウチ、タジマ、カメイ、フナハシ、オガワ、ハヤシ、スギモト、テラサワ、クリモト、横浜からきたキンちゃんに、ハヤシモトさん、イトウさん、多治見からのタカモリさん……現役の会社社長から公認会計士、旅行業者、元弁護士会長、同小中学校長、同大手百貨店やスーパー、商社幹部と懐かしい顔には高校生に戻った心地にさせられた。最初にこの一年に世を去った二人に対して全員で黙とう、総会でタケウチの会長挨拶に続き、新しい会長に前愛知北農協組合長の要職にあったオショウを満場一致で選び、懇親会へと移った。
 この日、私にとっての最大の喜びは学生時代に同じ柔道部仲間でもあったケンちゃんにそれこそ、何十年ぶりかで会えたこと。風の便りに、健康を害して闘病中なのでこれまで出てこなかった、と聞いてはいたが。病を克服して目の前に現れたケンちゃん。少し太ってはいたが、色白の甘いマスクは相変わらずだった。今は工務店グループの相談役として存在感も大きく、ホッと安心。元大手銀行のお偉いさんだったイマイも一時、腰を悪くするなど健康を害していたが、いまは朝早くから格闘して百姓三昧の日々だとのこと。これまた相変わらずの甘いマスクにスタイルの良さ、若々しさは昔と変わらず圧倒されたのである。
 そして、神戸から駆け付けたイトウさん。彼女は現在、社交ダンスの教師(それも競技科)をしているそうだ。というわけで、二次会のカラオケで一緒に踊ろうよ、と話していたのに。気が付くとなかに1人、タカクワが先を越して彼女の手を取りルンバを踊り始めたので万事休す。帰りの新幹線の時間がきてしまい、シンデレラ姫さながらに級友の元を去ったのには悔やまれた。それでも私は「踊ったことなどない」というホリオさんにお願いし無理やりのワルツを踊ったが、カラオケに合わせて踊る楽しさをあらためて知った。
 カラオケではご当地ソングで我らがふるさと音楽家牧すすむさん=ウエブ文学同人誌「熱砂」同人、詩人で作曲家。琴伝流大正琴の大師範で弦洲会会主=作曲による都はるみの〈恋の犬山〉をリクエストしたのだが、ホテル内のカラオケラウンジではテープの用意がないので歌えないと知りガックリ。「天下の名鉄さんが、それも地元の誇る犬山ホテルのカラオケコーナーにご当地ソングひとつ置かないとは、なにごとだ。そんなことでいいのか。次に来た時には歌えるようにしておいてほしい」と、きつく注文をつけさせて頂いた。あとは「そのようにさせて頂きます」(スタッフのサカイさん)との返事を信じるほかない。
 フィナーレは、私たちが高校3年生の時に大ヒット。地元出身の舟木一夫が姿美千子や高田美和、倉石功らと時計台のある校内でロケを行った郷愁も手伝ってか、全員で校歌、高校3年生の順にマイクを回しながら歌ってジ・エンド。行きも帰りも、ひとり木曽川河畔を歩いてみたが河畔に白く浮かび上がった国宝犬山城は、白帝城の名のとおりそれは見事で〈恋の犬山〉そのままに旅情をかきたてるものだった。
 ついでながら本欄を読んでくださっている皆さまには、これを機会にぜひ〈恋の犬山〉を聴いてほしく思う(ユーチューブでも聞けます)。拙著「マンサニージョの恋」を読んでくださった多治見市からのタカモリさんには「ぜひ、一言」と思っていたのだが。ビールをお注ぎしながらお礼を、と席を訪ねた時にはひと足はやく帰られた直後。介護施設と認知症疾病センターを経営し多忙のなかの出席だっただけに、これは仕方のないこと。でも、一言も交わせず残念だった。
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 ベルリンの壁が崩壊してから25年のこの日、壁の跡地には多くの人々が訪れ、東西冷戦中に壁を越えようとして亡くなった犠牲者を追悼する姿が相次いだ。「世界は新しい冷戦の瀬戸際にある」とは壁崩壊時に軍事介入せず冷戦を終結に導いたゴルバチョフ元ソ連大統領(83)。事実、壁の消滅は第二次世界大戦後の冷戦の終わりを意味したが、このところのウクライナ危機は欧米とロシアとの抜けがたい対立に悪化。そこへ台頭したイスラム過激派「イスラム国」、米国と覇権を競う中国など世界の「分断化」は、かつてないほど顕著になってきている。
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【きょうの一文・ことば】
 「センセイが死ぬまで見てほしい」だって。患者さんに言われた時はジーンときちゃってね。=滝高クラス会(二石会)の懇親会の席で。くじ引きでたまたま隣の席に座った医師・ミズノのことば。ミズノは今も現役で大忙しの日々を過ごし、専門の胃がんなど外科手術を施した患者の数は、軽く1万人を超える、とのこと。医は仁術のお手本といっていい。

【新聞テレビから】
☆『介護保険料400~500円上げ 名古屋市 低所得者層は軽減』、『日中合意文書解釈に溝 尖閣・歴史問題双方都合よく』『政府間対話の早期開催一致 日中外相会談』、『傷だらけの2位=上海で行われたフィギュアスケート中国杯男子で羽生結弦選手』、『革新系小松氏擁立へ 愛知知事選、一騎打ちの公算』『大村氏の除名解除 自民県連が申請へ』、『〈首相所信表明〉古橋源六郎暉兒(てるのり)』三河の篤農家再び光 首相の演説効果で来館者アップ』、『マララさんの夢支えよう 名古屋出身 自伝翻訳の女性、善意募る』、『中部空港 冬の彩飾兼備』(9日付、中日朝刊)
☆『御嶽のライチョウ守れ 繁殖期 火山灰で餌の高山植物危機 来春個体数調査へ』、『密漁の拠点不法横行 中国・福建省霞浦県の漁港 「日本の赤サンゴ16万円で」 海保と繰り返し攻防』、『入札不調東海で急増 名古屋、1年で3倍 公共工事敬遠』、『TPP年内合意見送り あすの首脳会合 早期妥結指示』(9日付、毎日朝刊)

十一月八日
 晩秋の風情のなか、鮮やかな紅葉が深まってきた。

 夜。江南市の老人福祉センター2階実習室で開催された平成27年度花霞町役員候補選考委員会に三役の一人(副総代)として出席。各組で事前にとりまとめて持ち寄られた素案をたたき台に総代、副総代、会計、評議員の順に過去の役職歴も含め慎重な話し合いが進み、推薦候補者を選出した。こんごは意向を打診し候補者を最終的に決め、選挙で新役員が決まる。皆さん、お忙しいところを出席され、いよいよ、この町の次年度役員選考のゴングが鳴らされた。地域社会は、こうした方々の努力と情熱で成り立っていることをあらためて強く感じた。私はといえば、この季節初めてジャンパーを着込んで出向いた。
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 上海であったフィギュアスケートのグランプリシリーズ中国杯。日本の羽生結弦(ANA)選手は直前練習で中国選手と激突、頭部とあごを負傷しながらも、フリーの演技を滑り切って2位に。演技終了後にあごを7針、右側頭部を3針縫ったが包帯姿で号涙する姿が痛々しかった。28日開幕のNHK杯(大阪)の出場に意欲的だという。みんな苦しんで生きている。
 毎日朝刊1面下の各書店や出版社による本の紹介コーナー。そこに〈西村書店 全世界で800万部 世界40カ国で翻訳 大ベストセラー!! 映画11/8全国公開 窓から逃げた100歳老人 人生はまさに冒険。100年の人生論! ヨナソン著 柳瀬尚紀訳〉の案内。この活字を見ただけで、読みたくなる。
 社交ダンスレッスンは終わりがない。ルンバでスピンターンをする際の足の運び方はといえば。「からだを回転させるには肘から動かすとよい。下から押し上げるように。肘の下にエラがある感じで。そしたら、かっこよくなります」とは、女性ダンス教師。このほか「両手で相手とホールディングする際、右てのひらは小指を少し上向きに。樽をかかえるように」など。課題は多く私のダンスは、まだヒョッコである。
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【きょうの一文・ことば】
 ジョン・レノンが歌ったように誰もが想像する力を持っています。壁に取り囲まれていても壁のない世界について語ることはできるのです。それが、大切で不可欠な何かが始まる出発点になるかもしれない。一四年のベルリンは、そんな力についてもう一度考えるのに最適の場所です。今、壁と闘っている香港の若者たちにこのメッセージ送りたい。(ベルリン・共同)=8日付中日夕刊の〈村上春樹氏スピーチ要旨〉から1部抜粋

【新聞テレビから】
☆『あす崩壊から25年 ベルリンの壁 光で再現』『壁のない自由な世界を 村上春樹氏 独紙文学賞受賞スピーチ』、『〈ESD〉山と水の絆 次世代に 愛知用水 下流住民、植林半世紀』、『歌麿作?うちわ絵 群馬の古書店発見 風景画「珍しい」』、『名産ギンナン大不作 祖父江 収穫は例年の6割』『「ブランド品」高値に?』、『晴れ着成長を祝う 熱田神宮、七五三にぎわい』、『2人はエボラ陰性』(8日付、中日夕刊)
☆『「関係改善へ一歩 日中合意文書 中国紙が評価』、『APEC FTA早期実現目指す 閣僚会議 声明採択へ TPP12カ国10日首脳会合』、『繁殖業者遺棄か 栃木・犬大量死 人気種トイプードル、コーギー……「背景に愛護法改正」』『野生猿出没 徳島の人家近くに複数 襲われけが計16人』(8日付、毎日夕刊)
☆『川内再稼働に同意 知事「やむを得ず」新規制基準で初』『〈ふくしま作業員日誌〉59歳の男性 会社がつぶれた!?(聞き手・片山夏子)』、『日中首脳来週会談へ 尖閣「異なる見解」認める』、『藤沢最年少女流本因坊 16歳1カ月』、『大内順子さん死去 80歳 ファッション評論草分け』、『小牧の女性 すでに1億円超被害 1500万円詐取未遂2容疑者を逮捕』、『警察学校で実弾不明 愛知県警50発足りず』(8日付、中日朝刊)
☆『日中「尖閣 異なる見解」 首脳会談あすにも 合意文書』『宝石サンゴ狙う船影再び 小笠原諸島』、『めぐみさんが死亡と韓国紙』『「信ぴょう性ない」官房長官』、『建設石綿訴訟 九州も国に賠償命令 福岡地裁判決 メーカー責任は否定』『■(宮内庁が)愛子さまめぐる記事で週刊文春に抗議』、『近づくクリスマス 名古屋にツリーお目見え』(8日付、毎日朝刊)

十一月七日
 立冬。満月の夜。暦の上では、きょうから立春前日までが冬になる。11日に迫った中部ペンクラブの文学散歩「近江文学と戦国の三姉妹を訪ねる」を前に念のため、長浜・高月図書館内、井上靖文学記念室にも確認の電話を入れさせて頂く。「お待ちしています」と女性スタッフ。

 大学時代の友人、それもごく親しい三重県在住のK氏から思いがけず携帯に留守電が入っており、折り返した。「16日に名古屋で同窓会があるので来てくれないか。これまで消息知れず扱いになっていて、どこにいるのか分からないので案内を出せなかったそうだ。俺が責任をもって連絡し連れてゆくからと言ってしまった以上、ぜひ顔を出してもらわなければ」と場所と時間を言ってきた。
 K氏に言われ、ノーというわけにはいかない。ひとつ返事で「分かった」と口が動いていた。なんでも、先日の張柳春リサイタルで発表された私が作詞したカトマンズ恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉=作曲・歌とも張柳春さん=が「聞けば聞くほどいい。気に入ったので会場で流して披露したい」とのこと。こちらも「オゥッ、いいよ。少しでもみんなに聞いて頂ければ何よりだ。有り難い」と了解していた。

 どこかでテレパシーが働いたのか。
 その張さんからは、CDの入った封書がK氏から電話が入るホンの少し前に、わが家に届いていた。「伊神さん。ニィハオ! メールを見ました。私はきよう午後から中国へ行くので(中略)このCDは前週録音した中国古典曲16曲です。コンピューターだけに使えるかもしれないので、……もし聞けなかったら、12月中旬頃戻ってから作り直します。(ほぼ原文通り)」との文面付き。ほかにもう1枚、張柳春「歌に生き 愛に生き」のCDまで入っており、ホロリとさせられたのである。歌が大好きな張さん。情熱的な彼女は少し勝ち気ではあるものの、本当に律義で純粋な女性だな、とあらためて思った次第である。
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 日中両首脳が来週、北京で会談へ。「靖国」「尖閣」で双方が一致点を見出し、〝領土〟という言葉は使わず互いの立場を理解し合う、といった内容になりそうで「どっちが勝った、負けたではない」。これはこれでいい方向だ、という。中国からの観光客が日本になだれ込むなど日中両国の庶民感情は決して悪くなんかはない。両国の首脳会談実現に向けてのギリギリの段階での懸命な判断には、こうした状況下にあるだけに、喝采をおくりたい。
 鹿児島県の伊藤祐一郎知事が同県薩摩川内市にある九州電力川内原発1、2号機の再稼働につき「やむを得ないと判断した」として同意を表明。年明け以降の再稼働が事実上、確実に。これに対して地元では「生活のためには仕方がない」「街の活性化には良いと思う」と賛成する人々がいる一方で「福島の教訓が生かされていない」「命とどちらが大切なのか」「拙速だ」など疑問の声も噴き出ている。見えない神々は、どんな顔をしてこの状況を見ているのだろう。
 リベリアに1カ月滞在し帰国した東京都内の60代男性が都内の診療所で発熱が確認され、エボラウイルス熱の疑いが持たれ国立国際医療センターに搬送されたが、細菌感染による喉頭炎と判明。大阪でも関空に帰国したギニア国籍の20代女性が機内で発熱。大阪府内にある「りんくう総合医療センター」に搬送された。女性にはマラリアの陽性反応が出ているという。両方とも東京・国立感染症研究所に検体(血液)を送ってなお調査中だとのこと。エボラ熱感染の疑いによる緊急事態は、まだまだ起きそうだ。
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【きょうの一文・ことば】
 「3日に接近した低気圧の影響で海面に冷たい海水が流れ込み、イワシが冷たい海水を避けようと温かい浅瀬に押し寄せた結果、酸欠状態になって死んだのではないか」=7日付毎日朝刊『ギョギョギョ! また大量イワシ 北海道』の記事のなかで。推計100㌧に及ぶ大量のマイワシが港などに打ち上げられた北海道浦賀町水産商工観光課の見解

【新聞テレビから】
☆『冬の足音まだ遠く 「立冬」暖かな朝』、『〈あの人に迫る〉宮本憲一 環境経済学者 福島原発事故は最悪の公害です(小島一彦)』、『平和を願い踏むペダル アフガニスタンからの留学生 母国で乗れなかった自転車』、『川内再稼働に同意 鹿児島県議会 知事も表明へ』、『カゴメ社員「出世」かけ熱く オムライス社内検定』、『天気のプロ 制度20年☀注目高まる ☂就職先が…』『「役立っている実感」気象情報会社の予報士』、『大府高教諭が盗撮、停職 修学旅行先など 女性付きまといも』、『中国新聞次長が千数百万円着服 懲戒解雇、患部も処分』(7日付、中日夕刊)
☆『「千枚漬け」作業たるに手際よく きょう立冬』、『中国密漁船100隻戻る 国交相方針 巡視態勢を強化』、『日経の社員を逮捕 自宅に覚醒剤所持容疑』、『教員3人 停職処分 盗撮容疑で逮捕など 愛知県教育委』(7日付、毎日夕刊)
☆『〈名古屋「ESD(持続可能な開発のための教育)ユネスコ会議」特集 伝統復興授業世界に報告へ 浪江 未来開く児童の学び』、『JKビジネス補導対象 愛知県警検討 少女らに注意喚起』『アイスで貧困問題発信 愛知商業高 ESDの夕食会で提供へ』、『〈プロ野球〉森野、大島Gグラブ賞 18年目一塁で初受賞 失策を反省成長誓う』(7日付、中日朝刊)
☆『偏見なくし希望持てる社会を 診断7年苦悩 認知症対策国家戦略に 1万人追跡調査』、『学テ公表溝埋まらず 文科相と静岡知事初論戦』、『APEC(アジア太平洋経済協力会議)を控え厳戒の北京市内』、『北里大脅迫電話容疑の男を釈放 札幌地検』、『平塚の相模川に26歳女性変死体』(7日付、毎日朝刊)

十一月六日
 きょうの社交ダンスのレッスン。苦手な朝をはねのけ、市内の公民館まで車で出かけた。ジルバ、ルンバ、タンゴ、ワルツの順で挑戦。
 なかでもタンゴのプロムナードギッタンからリンクに至る過程。ここでは、左腕を意識し前に出すことの大切さを、そして男子の目線は必ず行き先を見る、タンゴもワルツもふたりで踊るのだから、〝ご一緒で〟の気持ちを忘れない。ワルツのステップは大きく一歩を踏み出す。かといって飛び跳ねはしない。それから、チャチャチャで回転する際の足を軸にしての少し気取ったと言おうか、上品でかっこいい回り方についても丁寧に教えられた。
 チャチャチャの練習の合間には「みなさん、半年前に比べると随分よくなった。ゴンタさんも静かになったし」と先生ご自身も満足そう。これまでなかなかステップが踏み辛かったジルバの〝ストップ・アンド・ゴー〟も、どうにかサマになってきた。
        ☆        ☆
 食欲の秋。たまたま富有柿で作られた〝柿たると〟に名古屋名物の〝八丁みそまん〟そして富山が誇る〝しろえびかき餅〟を少しずつ賞味。かき餅は能登に居たころ、よく食べただけに「懐かしいね」と舞。私自身、七尾在任時代はそれほど美味しいとは思わなかったが、どうしてどうして。とても気品のある美味しさであることを実感。富山出身の知人からの戴きものだったが、あらためてその、お心遣いには感謝。
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 中日夕刊【ニューヨーク=時事】によれば、米経済誌フォーチュンが、毎年発表する恒例の「世界で最も影響力のある人物」72人のランキングを発表。それによれば、1位はプーチン・ロシア大統領で2位はオバマ米大統領、以下3位が習近平・中国国家主席、4位フランシスコ・ローマ法王、5位メルケル・ドイツ首相と続き、日本人では豊田章男トヨタ自動車社長が34位、孫正義ソフトバンク社長が38位、安倍晋三首相は63位だった。むべなるかな、である。
 高山市丹生川町の農業原田和夫さん(74)が自宅近くリンゴ畑で熊に襲われた。遺体には何カ所もひっかき傷があり前夜、畑を見回りに出掛けた夫が帰らないので畑を見回った妻が発見。夫は仰向けに倒れており、既にこときれていたという。ことしは、どんぐりの実が不作ということもあって全国的に冬眠前の熊の里への出没が続出。高山の場合も、秋以降の目撃情報は過去10年では最多の300件以上に及んでいる。先月31日には市役所に熊被害対策本部を立ち上げた、その直後の悲劇となった。
 北海道の海岸に大量のイワシの死体が打ち上げられた。「浜には40年きているが、こんなことは初めて」とイワシの大群を目の前に立ち尽くすのは地元漁民。どうやら冷たい海流の影響によるそうだが、この世のなか、いつ何が起こるか。知れたものでない。韓国・仁川で開かれたアジア大会の期間中、現地メディアのカメラを盗んだとして韓国の検察当局から窃盗罪で略式起訴され、日本選手団を追放された競泳男子平泳ぎの冨田尚弥選手(25)=愛知県東海市出身=が名古屋市内で記者会見。「ボクはやってはいません」と無罪を主張。
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【きょうの一文・ことば】
 君の命には、黄金なんて 比べ物に ならないほどの 価値がある。(Your life is worth much more than gold)  ボブ・マーリー(ジャマイカのレゲエミュージシャン)
 生きていること。自分が大切な存在であること。忘れがちですね。日ごろの外面的な仕事や忙しさの中にうずもれないように気をつけます。有り難いお言葉です。
=私、伊神権太のフェイスブック上の親しい友達、ポカレル本田明美さん(ネパール・カトマンズ在住)から届いた受信メールの一節

【新聞テレビから】
☆『〈カンブリア宮殿〉デパ地下では買えない大人気格安スイーツ 80歳社長の不屈経営!』(6日夜、テレビ愛知)
☆『東京円115円台 7年ぶり円売り加速』、『医療保険改革 修正も オバマ氏、大敗受け柔軟姿勢』『大統領と貿易協定協議 米上院 共和トップ・マコネル氏』、『費用700億円 トルコ大統領「宮殿」が完成』、『名駅近くで目撃生息数増? アカギツネ都心回帰』、『認知症対策で新戦略 首相表明、年内に策定へ』(6日付、中日夕刊)
☆『三陸の風浴びて 駅舎で柿のれん作り=岩手県沿岸を走る三陸鉄道・南リアス線の三陸駅(大船渡市)ホームで』『ズワイガニ漁 冬の味覚解禁 日本海沖』、『日中警察当局4年ぶり協議 危険ドラッグなど』、『日経サイト攻撃される 閲覧者を別サイトに誘導』、『三陸鉄道チーム 岩熊投手GMに 草野球』(6日付、毎日夕刊)
☆『トビ急降下 狩の一瞬 岐阜・長良川(榎戸直紀撮影)』、『総連本部明け渡し要求へ 高松の業者 最高裁の決定受け』、『トヨタ純利益初の2兆円 3月期予想 円安進み上方修正』、『津波防災の日鈴鹿市が訓練 いのちの鐘連打で避難』『命山、のろしグナル… 先人の知恵再び』、『朝日新聞社長退任へ 来月株主総会で新体制』、『★「マザーズ」グランプリ=民放連の第10回日本放送文化大賞テレビ部門のグランプリに中京テレビの「NNNドキュメント’14マザーズ~特別養子縁組と真実告知」が選ばれた』、『サンゴ密漁船が退散 小笠原・伊豆諸島 台風接近で』(6日付、中日朝刊)
☆『171年ぶり 奇跡の月=171年ぶりの珍しい「後(のち)の十三夜」の月が5日、各地で観察された。東日本大震災で被害に遭った岩手県陸前高田市では、復興のシンボル「奇跡の一本松』の上空に「後の十三夜」の月が浮かんだ』、『舞鶴女子高生殺害無罪の男 殺人未遂容疑で逮捕 大阪のホテル』、『「紅白」育ての親 河口幹夫さん死去』(6日付、毎日朝刊)

十一月五日
 きょうは、和歌山県広川町を舞台に描かれた小泉八雲の小説「稲むらの火」で知られる、安政の南海巨大地震発生の日=1854年。嘉永7年/安政元年11月5日=にちなんだ【津波防災の日】。というわけで、この日は高台へ逃げろ―と愛知県田原市や西尾市の小学校はじめ、高知や和歌山、羽田空港など全国各地で津波を想定した避難訓練があった。

 私は、といえば。合間をみて、車で日進の愛知国際病院で療養する母の元へ。途中、食事をとるため立ち寄った東郷パーキングエリア。ここの食堂の壁に書かれた「ゆっくりしてってくださいね! ここは東郷PAです。お仕事頑張ってくださいね! いい旅続けて下さいね!」の張り紙には気持ちを癒やされた。八丁味噌のカツドンを食べたが歯が治療中で美味しくはあったが、少し硬くてたべるのに手間取った。

 日はどんどん過ぎゆく。人も誰とてどんどん、刻々と変わっていく。きょうの自分はきのうの我にあらず。まして一年や二年、五年前の自分がその時のままではありえない。残り任期二年の政権運営を左右する米中間選挙でオバマ政権と対決する野党共和党が下院に続き、焦点の上院でも過半数を獲得、八年ぶりに上下両院で多数派となった。新聞各紙1面見出しは、どれも【オバマ民主敗北】である。
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 従業員5人以上の会社のことし夏のボーナスは一人当たり37万550円で前年比3・1%増と23年ぶりの伸びだったと各メディアが報じている。しかし従業員500人以上が前年比8・1%増に対して30人以下の中小企業の場合は同マイナス2・1%。これで暮らし向きが良くなったといえるのかどうか。かえって格差社会が際立つばかりだ。一方で、ことし8月現在の生活保護世帯は160万9000世帯と前月比836世帯増。
 プロ野球の中日ドラゴンズ山本昌投手が現状維持の4000万円で契約更改。49歳と25日の昌投手は来季、世界最年長投手の記録=来季勝てば米大リーグ・元ロッキーズのジェイミー・モイヤーの大リーグ最年長勝利記録(49歳180日)を超える=に向かって羽ばたく。「落合GMから50まで頑張れ。給料も変えない、と言われていましたが、その通りになりました。晩年も晩年ですが、もう一度優勝の感激を味わってみたい」とマサさん。テレビのアフタヌーンショーの司会などでも知られた〝怒りの小金治〟〝泣きの小金治〟の、あの落語家桂小金治さんが3日午後、川崎市内の病院で肺炎のため亡くなった。88歳だった。
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【きょうの一文・ことば】
 りょじん開場約なりて/敵の将軍ステッセル/乃木大将と会見の/所は如何 水し営
 二人の我が子それぞれに/死所を得たるを喜べり/これぞ武門のめんぼくと/大将こたえ力あり(母がノートに記した原文のまま)
=5日日進市内の愛知国際病院病床で。94歳の母が【紅葉】とともに、ノートにメモして繰り返し歌っていた。なかなかに味わい深かった

【新聞テレビから】
☆『オバマ民主敗北』『米中間選挙 共和、両院制す』、『総連本部の売却確定 高松の業者へ最高裁決定』『拉致再調査に影響か 総連本部売却確定 北朝鮮の反発懸念』、『「1回有効パスワード」破る 新種ウイルス拡大 ネットバンキング不正』、『卸販売3容疑者逮捕 愛知県警 口座に「代金」2億円』、『カナダ不明邦人捜索を打ち切り 自ら原野に入る?』、『ウミガメ産卵回数増 保護活動浸透 動物の捕食課題』(5日付、中日夕刊)
☆『米原油続落77㌦台 3年1カ月ぶり安値』『東証、もみ合い』、『京大構内に私服警官 通告なし 学生ら取り囲み騒然』『筑波大学園祭「芸バー」自粛 「同性愛者を差別」指摘受け』、『認知症にやさしく 国際会議開幕』、『スキー場(おんたけ2240)オープン断念 王滝村 御嶽山の噴火うけ』、『増え続ける女性窃盗犯 自分知り再犯防ごう 東京の更生施設 個人ごとプログラム』(5日付、毎日夕刊)
☆『消費税10%賛否割れる 点検会合初日 経済対策を要請』、『浜岡、廃炉現場を公開 完了まで20年余、840億円』、『トルコ響け防災行進曲 名古屋に倣い地震研究会』『減災への序奏 備える意識を』、『矢場とん 野球界でもカツ躍だ クラブチームを設立 監督に元中日藤王氏』(5日付、中日朝刊)
☆『東証2日で1200円上昇 株高景気置き去り 急な円安 中小企業悲鳴』『消費再増税点検会合始まる 賛成派「社会保障に必要」反対派「家計大変厳しい」』、『サンゴ密漁 中国船205隻確認 小笠原、伊豆 先月30日に次ぐ規模』、『危険ドラッグ所持免停 豊橋の27歳に 愛知県で初の適用』、『岐阜の社福法人理事長 自宅補修に188万円流用 県が返還命令』、『貴重な時間弊社に費やすことなく…中村氏との面談 白亜化学が拒否』(5日付、毎日朝刊)

十一月四日
 東別院の名古屋市女性会館へ。
 先に私が作詞したカトマンズ恋歌「ラブバード・カトマンズ」(作曲・歌とも張柳春さん)の発表会を兼ねた張柳春リサイタルで当日、来場者にお渡しするプログラムの準備や受け付けなど裏方全般から1部ステージ出演まで、大変にお世話になった嶺田久三さん率いる名古屋の〝ばあちゃん合唱団〟の馬嶋静子さんらメンバーのお一人ひとりに、あらためて礼を述べたかったからである。事前に、きょうは合唱団の練習日で皆さま、女性会館においでになるとのニュースを小耳に挟んでいたので出向いた。
 〝ばあちゃん合唱団〟とはいえ、みなさん若々しくてお美しい女性ばかりなのでチョッピリ勇気がいったが直接お礼を述べさせて頂き、つくづく良かったと満足している。おまけに持参した私のハモニカ伴奏にあわせて〈ふるさと〉の合唱までしてくださり感動した。そればかりか、嶺田さんからは、ピアノを前に童謡や小学唱歌など日本の歌に欠かせない五音階の大切さについても直接、鍵盤を指で押さえながら教えられ、ホンの少し分かった気になったのも事実である。

 小学唱歌〈蛍の光〉の原曲になったスコットランド民謡〈オールド・ラング・サイン〉にも触れ、〝ファ〟と〝シ〟はなくったっていい。5音階だと実に歌いやすい【日本の歌】が出来ます、と鍵盤を前に教えられた。そのひとコマ。左端からド、ファ、シが指で押さえられている=4日、名古屋市女性会館でNCM_1649
 
 「私のピアノもいいが、これからは〝ごんたさん〟に来て頂いてハモニカを吹いて頂き、みんなで歌ってもいいのじゃないか」と冗談でおっしゃられた時には、それこそ目から火が出た。「現在のラブバード・カトマンズの音階を全体に下げ、ばあちゃん合唱団の持ち歌として、あちらこちらでしみじみと歌い繋いでいきたい」の声には、じ~んとしてしまったのである。素人には音階が高過ぎる。だから、曲そのものを全体に下げ誰もが歌えるようにさせて頂いてもよいですかの声は、こんご歌の生みの親となった張さんの考えもお聞きし実現の方向で、とお約束。楽しくかつ有意義なひとときはアッと言う間に過ぎ去った。
 メンバーのなかには、合唱の後「これから英語の勉強に行くのよ」と次のレッスン会場に出かける九十歳近くの女性もおいでで、そのバイタリティー、エネルギーには改めて恐れ入った。同時に女性会館の存在の重さをあらためて感じた1日でもあった。
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 昨夜、鹿児島や宮崎、中国地方など西日本各地の上空を明るい火の玉が空に浮かんで流れ去っていくのが確認されたと各メディアが伝えている。専門家によれば、強い光りを発しながらの流れ星の一種で、その名も【火球】というのだそうだ。空を切り裂く光り。地上に墜ちる前に消滅したようで事故もなくてよかった。人類はいつ、どこから襲われるのか。知れたものでない。
 世界の目が注視するなか、米中間選挙が日本時間の午後8時、東部地区から始まった。最大の争点は「上院も共和党が勝利するか」。この一点にある。もし、共和党が勝利すれば上、下院のねじれ現象が解消する一方で、オバマ大統領による政権運営への打撃は避けられない。終盤、クリントン前国務長官とオバマ大統領夫人ミッシェルさんによる応援行脚が報じられてはいたが、さて、どんな結果になることか。
 イスラム過激派「イスラム国」によるクルド系少数派民族ヤズディ教徒の女性に対する強制連行による奴隷化と殺害、暴力が国際問題化している。なぜ「イスラム国」の戦闘員らは、それほどまでに酷い仕打ちを続けるのか。単なる民族対立ではすまされない悪しき人間の膿のようなものが見えてくる。それに「イスラム国」の戦闘員たちは欧米を中心に世界各国から集まってきた若者たちというではないか。そんなことが横行していること自体が問題である。ヤズディの女性やこどもたちは、ただただ逃げ回っている。
 9日から福岡国際センターで始まる大相撲十一月場所を前に、史上最速で新関脇に昇進した逸ノ城(湊部屋、21歳)が報道ステーションのインタビューに答え、〈強さの秘密〉について語った。彼曰く「(強いのは)稽古しているから。それに、こどもの時からモンゴルの大草原で馬とかに乗ったり、親の仕事を手伝ったり、力仕事もいろいろやっていたから。山から木を下ろし、家から1キロぐらい離れたところに水を汲みに1日に2~3回行っていました。水は結構重いので足腰の鍛錬になります」と。その若武者が実は、帯状疱疹に襲われ部屋に閉じこもり、調整遅れが指摘されている。さて、どうなる。
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【きょうの一文・ことば】
 大柄で声も大きく荒法師的なイメージがあったが、慶応ボーイらしくダンディーで、人への心配りも細やかだった。「政治家の単身赴任は良くない」が持論で、愛妻家、良き家庭人でもあった。(荻野誠=本社参与、元政治部長)=4日付中日夕刊『〈評伝〉政変で存在感 希代の策士 田村元氏死去「総・総分離案」を提示 「庶民的で人間味あった」』から
 女性は年とともに男性的な声になり、男性も年とともに高くなっていくのよ。そして、ある年になると男性と女性の声がちょうど一致点を結んで同じになる。だから、コーラスに男性を入れると、よくなるの=4日。名古屋市女性会館で馬嶋静子さん

【新聞テレビから】
☆『東証続伸1万7000円超 一時700円高7年ぶり高水準』『東京円、113円台半ば』『消費再増税 点検会合始まる 「GDPを最重視」菅官房長官』、『田村元氏死去 90歳 元衆院議長、「寝業師」』、『NPO元幹部に実刑 盛岡地裁判決 震災事業費横領で』『名高速で衝突 壁落下』『中区バス停付近 車の5人重軽傷』『「側壁が降ってきた」男性驚き転倒』(4日付、中日夕刊)
☆『坂本弁護士一家殺害事件25年 「正義訴える大切さ」奏でる 親交合ったバイオリニスト』、『ばらばらになるオーロラを撮影 名大などのチーム』、『■ホロコースト象徴の門扉盗難』、『レノン愛用のギター競売に 60年代使用』、『横浜・東日本銀統合へ 16年春にも 地銀首位に』、『ウイスキー「山崎」世界一 本場・英国のガイドブック絶賛』、『「殺人に等しい」従わなければ暴行/女性下着着せ写真 西東京・中2自殺 密室の虐待延々』(4日付、毎日夕刊)
☆『「鳥久」問題飛ばない情報 「なぜ言わない」 河村市政を象徴?担当課だんまり 「報告は無意味」 市長の責任も重い』、『愛知・若手弁護団 県外へも出前講座 ブラックバイト学生救え』『社員並みノルマ、急に呼び出し 親の収入減背景に』、『夕日まで飛んでけっ 飯田・げたとばし』(4日付、中日朝刊)
☆『「3・11」ひっくり返した「11・3」石巻唯一こうじ店再開 逆境覆し「やるべし」「今日が復興の始まり」』、『〈千の証言〉終戦後の平壌は「生き地獄」 凍土遺体埋められず 「悲惨なのに思い出せぬ』、『「川内」再稼働、県同意へ 鹿児島 経産相訪問評価』、『そろって喜びの笑顔 天野、中村氏 文化勲章受章』『LED中村さん「日亜と関係改善 賞金半額徳島大に』『文化勲章6人に授与』(4日付、毎日朝刊)

十一月三日
 「今日は自由と平和を愛し文化をすすめる日。」「きょうは文化の日。」(3日付中日朝刊連載漫画〈おーい栗之助 森栗丸〉から)である。もっと個人的に言えば、42年前のきょう、はたちの舞が近鉄特急に乗って志摩半島の阿児町鵜方にあった新聞社通信部の私のもとに飛び込んできた、その日でもある。

 午前中、私はある面で〝意〟を決し私の実家近くにある所有地へ。土地は地元の二氏に貸与して野菜栽培をしてもらっているが、私自身がそろそろ野菜づくりをしなければ、と思い立ったからで、きょうはその初歩として畝づくりと、作った畝にタマネギの苗を植え込むという作業をして帰った。これまでヒトサマに任せっぱなしできただけに、こんごはたとえ僅かでも野菜づくりに真剣に挑み、慣れない農作業を少しずつマスターしていけたら、と思っている。

 生まれて初めてのタマネギ栽培で苗を順番に植えていく舞=江南市内の所有田でNCM_1646

 それにしても舞はどこで覚えたのか。「タマネギとジャガイモは乾燥に強いのだから」となかなか詳しい。きょうなぞ、畝づくりに始まって苗の植え込みと殆ど彼女ひとりでテキパキとやってくれ、随分と助かった。デ、彼女曰く「言ってくけど、アタシをあてにしないでよ」なんだって。「分かってるよ」と私。その名を【ミヌエット農園】とし将来的には社会にも役立つミニミニ農園にでもなれば、と思っている。
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 ネットで「あたし11月1日に死にます」と安楽死宣言をし、動画の再生が全世界から900万回にも及んだという、ブリタニー・メイナードさん。宣言どおり、オレゴン州ポートランドの自宅で1日、医師に処方された薬物を服用し家族や友人に見守られて29歳の生涯を閉じた。米国ではオレゴン州など5つの州で安楽死が認められているというが、イギリスの有力紙ガーディアンは「自殺は受け入れられない」と読者から寄せられたツィッターを紙面化、その是非が波紋を呼んでいる。
 北京でのAPEC開催を前に、汚れる一方の大気汚染の解消作戦に躍起なのが中国。車の運転をナンバーで規制して奇数日と偶数日の交互にしたほか、政府機関や学校なども7日から12日までは、お休みに。また中国からの宝石サンゴ密漁漁船団の日本近海への出没については「中国当局としても違法な採取を取り締まっていきたい」と言明。北日本は荒れた1日となり、北海道の函館と、青森で初雪。えりも岬では瞬間最大風速が39・4㍍を記録。
 日銀の緩和政策の余波でロンドン市場では円が7年ぶりに113円台にまで急落。東京の歌舞伎町で8階建て雑居ビルから出火。佐賀県では曳込みで知られる伝統の「唐津くんち」に観光客が酔いしれた。中部国際空港で開かれた〝ゆるキャラグランプリ〟では、群馬県の【ぐんまちゃん】がことしのニッポンイチ、すなわちヒーローに。第62回全日本剣道選手権大会では21歳の竹ノ内佑也(筑波大3年、21歳)が大学生としては43年ぶりの「日本一」に輝いた。テニスの錦織圭(日清食品)が世界ランキング5位に。
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【きょうの一文・ことば】
「グローバル化も地方創生もコマツが日本の縮図であると考え取り組んできました。この国の再生に貢献せよとの激励をいただいたと受け止めております」=3日付毎日朝刊『秋の叙勲4029人 「ダントツ経営」で会社再建』の記事のなかで。旭日大綬章に輝いたコマツ元社長坂根正弘さん(73)
「王さんからソフトバンクの監督就任を要請されたあと、ボクが(監督を)やりたい、と嫁に言ったら〝やりなさい〟と言われ、とても嬉しかった。嫁も5人の子たちも、ここという時に団結する力がある。」=3日夜の〈メ~テレ〉報道ステーションで。ソフトバンク新監督に就任した工藤公康さん

【新聞テレビから】
☆『秋風に揺れ深まる甘み 米原の干し柿』、『相続税人ごとじゃない 節税セミナーが活況 1月から対象者拡大』、『僕らの未来描いたよ ESD=「持続可能な開発のための教育」=、小中学生が発表』『温室ガス今世紀末ゼロに IPCC=国連の気候変動に関する政府間パネル=報告書 排出量上限示す』『原発再稼働でも追いつかず』、『東ロボくん赤門遠く 入試に挑む人工知能、偏差値47に』、『電車 乾電池でGO!』、『マンホールふた49カ所吹き飛ぶ 漏れたガソリン流れ込み爆発か 品川区の歩道など』(3日付、中日朝刊)
☆『浪江避難者の絆守る 町復興支援員の冨川さん 近畿・北陸など全103世帯訪問』、『1~9月は8割増 年200万人も 政冷旅熱 中国人客戻る』『「普通の日本」に興味』、『名古屋で路上生活者調査 3割知的障害の疑い NPOなど「個別支援が必要」』『親子面会4割実現せず 離婚・別居 調停成立でも 日弁連調査』『関係機関支援10%のみ 「子の気持考えて」裁判官』、『楽観を目指す姿勢 「若者に伝えたい」村上春樹さんインタビュー』、(3日付、毎日朝刊)

十一月二日
 氷雨とまではいかなくとも朝から晩まで、雨が降ったりやんだりで「これでは、いつまでたっても乾かない」と天を仰いで少し不満げに洗濯物を乾燥機に入れる妻の姿が印象的な、そんな一日となった。何ごともお天気次第だ、とは能く言ったものだ。
 伊勢の七夕豪雨で参院戦の投票用紙がプカプカと浮いてしまった三重県御薗村のやり直し参院戦。来る日も来る日も雨で岐阜・牛牧団地が水没し目の前での伊自良川決壊に続き、ついには安八の堤防が決壊した長良川決壊豪雨、その後の長崎大水害や山陰、嬉野豪雨禍…など。そのつど現場に飛んだ。ときが移り。今度は突如起きた能登半島沖地震で液状化現象による民家崩落など被害が一番ひどかった半島突端の珠洲まで七尾から雪道を、ただヒタスラに車で走ったあの日々。
 忘れられないのは、伊豆の修善寺温泉や天城峠方面に一人旅をした際に遭遇した川端文学のなかにも出てくる「私雨」だ。行く手を阻む、そんな雨、かぜ、雪には、ほかにもいろんな思い出がある。皮肉なことに痛めつけられた記憶ばかりが残っている。私はそんな雨、かぜ、雪がとてつもなく「好き」なのである。

――というわけで、そんな思いを胸に、時には視界が悪く運転しづらい中を七日に迫った命日に先立っての義父の墓参り(ついでに私の父の墓にも足をのばして花を供えた)、買い出しの順で相棒を助手席に乗せ、車であちこち回った。なかでも新しいシーツ購入は先日飲み過ぎて帰宅し汚してしまった息子に妻が頼まれて、とのこと。ほかに、きょうは江南駅近く農業用種苗店に初めて出向き、タマネギ苗を購入してきたのが私たちにとっての大ニュースである。ついでに店内に張られた「玉ねぎ苗の植え方」なる説明チラシをコピーしていただき帰ったが妻曰く「そういう齢になった、と言うことなの。アキラメな、よ」。
 ジタバタしたところで、ニンゲンだれとて齢はとってゆく。齢という波のなかをどう生きていくかだ、と自身に言い聞かせながら、どこか哀切な一日となったのである。雨は夜に入ってからも深々と降り続く。

 琴伝流大正琴の大師範かつ弦洲会会主・倉知弦洲として、一門の代表を伴っての沖縄・首里城での念願の大正琴演奏。こんな大役を担って遠征中の「熱砂」同人で詩人でもある牧すすむさんはじめ、全同人に名古屋市内での例会開催日時を電話やメールでお知らせする。私の主義として、皆さんに公平に連絡することにしているからだ。
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 「11月1日に死にます。好きな音楽をかけ穏やかに死ぬわ」と末期の脳腫瘍で安楽死宣言をしていた米人女性、ブリタニー・メイナードさん。29歳。自ら決めた命の選択が、その後どうなったのか、をマスコミが興味津々に伝えている。なかには「まだ、その時ではないですね」の声も。実業団中心、企業色の強いNBLに地域社会チームというか地方色の強いbjリーグと2リーグ並存の問題点を国際バスケット連盟から突かれ、五輪出場すら危ぶまれている日本のバスケット。こんごの動向が大変、気になる。
 「各ポジションの選手がほかのチームの選手に勝れば、必然的に優勝できる。成長してホークスが盤石な形で優勝できるチームにしたい」(2日付毎日朝刊)と理想を語るのは、パ・リーグのソフトバンク新監督に就任した工藤公康さん(51)。空港担当記者として名古屋空港(小牧空港)を飛び回っていたころ。何かのときに出会ったのが谷村志穂さん。当時は私も彼女も若かった。その彼女が、作家として『いそぶえ』を出版した、とけさの朝刊読書欄。
 海女さんといえば、20代の頃、海女さんの集う火場(海女小屋)に足しげく飛び込み、連載企画【海女その世界】を伊勢志摩版で書き続けた私としては、気になる存在だ。稽古海女から徒人(かちど)、舟人(ふなど)海女へと成長していく姿。そして、かつては手漕ぎ舟で済州島まで渡った日本の海女さん(魏志倭人伝)、ほかに海女信仰、男尊女卑から始まり近年地位が逆転した歴史、さらにはトマエのこと、磯着の変遷にまで触れられていれば、本物である。
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【きょうの一文・ことば】
「よい知恵が浮かんだときこそ、よくよく吟味せよ」=2日夜NHK総合『〈大河ドラマ〉軍師官兵衛「落ちゆく巨星~再び乱世か? 如水の策は』のなかで。毛利家の小早川隆景が如水に向かって語ったことば

【新聞テレビから】
☆『松本山雅J1昇格 適地に1200人 スタンド歓喜』『昇格「天国で喜んでる」 山雅J1へ 御嶽犠牲の野口さん』、『読書欄〈書く人〉『いそぶえ』作家谷村志穂さん(52) 受け入れて生きる強さ』、『秋の褒章 喜びの声 シンガー・ソングライター桑田佳祐さん(58)すし職人小野二郎さん(89)』、『泳がせ捜査?拳銃3丁不明 大阪府警協力者 奈良県警が摘発』『1年以上前から捜査協力』、『名古屋競馬6億円黒字 上半期 来年度も存続見通し』、『揚水発電利用率3% 昨年度再生エネ蓄電活用せず』、『紅葉を背に流れる星々 香嵐渓ライトアップ』(2日付、中日朝刊)
☆『〈千の証言〉攻撃された引き揚げ船生き残り 少女の最期伝えたい 脳裏の「まなざし」今も描けず』、『北海道から九州まで2150㌔ 新幹線レール締結式』、『トヨタ社長運転 燃料電池車PR 新城ラリー』、『追加緩和もろ刃の剣 株高「週明け1万7000円台」も』『円安 中小に打撃』、『危険ドラッグ「条例空白地」販路に 21県 独自規制動きなし』『45道府県 法制定望む「自治体の範囲越える」』、『「産後働く」初の減少 政府調査44% 環境整備が課題』(2日付、毎日朝刊)

十一月一日
 私のデスク傍らに「美しい日本語の風景」(中西進著、写真・井上博道、淡交社)と一緒に常時置かれているのが、名市大名誉教授・山田明さんが編んだ名著「災後の新聞 現実化する危機を前に」(風媒社刊)である。きょうは、いつもの調子でその頁を思いつくまま開いて、繰り返し読む一方で、小栗風葉作品集第六集「戀ざめ」(小栗風葉をひろめる会刊)を読み終えた。
 「災後の新聞」と「戀ざめ」は社会政治学者と文学者と書籍の内容こそ違うものの、どこか似ている。こう書くと、本のジャンルからして全然違うではないか。第一、比べる方が間違っている。いや、比べる事なぞできっこない、とのお叱りを受けるやも知れない。「災後の新聞」が硬派なら「戀ざめ」は軟派だ。でも私にとっての、この二冊は、そこはかとなく共通項があるのだ。それは、どう説明したら良いのか。
 ものごとに立ち向かう人間魂、いや、燃える心〝火音〟とでも言った方がいいのかも知れない。風葉のそれが、百枝子(もゝえこ)に対する中年男のじれったいほどの一途な純愛だとしたなら、山田教授のそれは東日本大震災の発生後、平和な社会から脱線してしまいそうな危うい現状を、各社の新聞論調を紹介しつつ告発。政治、経済、文化などあらゆる角度から、その非を指摘。人間らしい世の中にしなければ、といったある種独特の警告にも似たスピリッツだ、といってよい。
 状況と環境、時代背景こそまったく違う。でも二冊とも心のなかをパチパチと燃え盛る人間としての忘れてはいけない何か、尊厳といったようなものを、良い面でも悪い面からも教えてくれている。なんだか、理窟めいてしまった。要はそういうことである。
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 昨夜のこと。ハロウィーンのコスプレ騒動が過熱、仮装した若者たちが東京・渋谷を占拠、機動隊が出動する騒ぎに。10万人が狂乱の夜と祭りのあとを楽しんだ、という。1夜明けた、けさ。エネルギーを費やした若者たちが支えを失った枯れた老木の如く、放心状態で路上に横たわる姿が相次いだ。「アメリカのハロウィーンとは全然違う。信じられない」とは日本に住む米人。
 北朝鮮の金正恩第一書記。どうやら足根管(そっこんかん)症候群のようだ。まだ若いのだから。早くよくなって世界をアッと驚かせる「平和な国」創造をめざし国際舞台で活躍してほしい。日本では危険ドラッグが大きな社会問題に。危険ドラッグの1種であるハートドラッグによる死者は15人に達しているという。中国からの「宝石サンゴ」密漁問題。その後小笠原から伊豆諸島にかけ密漁は増えるばかりで、きょうは212隻が出没。
 「定員50人のところへ80人収容、病院のベッドに空きはありません。希望なんて。ここにはない。いつもお祈りしています。エボラ熱がなくなりますように、と。今やっている以上のことはできません。3、4カ月後には、もっとひどくなっているだろう」とは、エボラ熱まん延のなか、救急隊員として生きるか死ぬかの日々を送る西アフリカ・リベリアの救急隊員ゴードン・カマラさん。ヒトはもはや、争いごとなどにうつつを抜かしている時ではない。
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【きょうの一文・ことば】
「やった、と思う中に自分を引き締めなければ、という気持も浮かぶ。(7年ぶりの)映画出演には不安や緊張もあったが、吉田監督の粘り強く厳しい、でも愛のこもった演出のおかげで、手ごわい役を乗り越えられた」=11月1日付毎日朝刊『宮沢りえさん最優秀女優賞 「紙の月」主演「手ごわい役乗り越えた」 東京国際映画祭』の記事のなかで。りえさんの喜びのことば

【新聞テレビから】
☆『豊田・西広瀬小観察 初日小6、50歳に 矢作川の浄化見守り14000日』、〈4395人ずらり300体〉『ラインダンス・ギネス更新 宝塚でイベント』『水も滴るいいゆるキャラ 中部空港でGP開幕』、『民間宇宙船が墜落 米でテスト中 男性飛行士死亡』、『NY株史上最高値 日銀緩和受け 円急落112円台』、『★兼六園の雪つり始まる』、『モチ余生も粘る 珍名競走馬 愛知大馬術部で奮闘』(11月1日付、中日夕刊)
☆『気温上昇「2度未満可能」 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書 総会で承認へ』、『錦織ツアー最終戦へ アジア男子初』、『有終?!終夜バス 東京ハロウィーンで大混雑』(1日付、毎日夕刊)
☆『〈編集局デスク〉米新聞人の志 編集局長臼田信行』、『スー・チー氏ら野党と対話 ミャンマー大統領 民主化姿勢を強調』、『アフガン支援中国本腰 340億円無償援助 ウイグル安定、資源に狙い』、『「料理の甲子園」鶏ちゃんが決定打 郡上高トリオに栄冠』、『「昭和天皇に戦争責任」銃撃受ける 本島等長崎市長死去』、『津の商店街 昼前の日課』『街の元気は体操が第一』、『★「乗スカ」が冬季閉鎖』、『御嶽火口周辺入山無届は罰則方針 岐阜県の有識者初会合』(11月1日付、中日朝刊)
☆『追加緩和異例の僅差 日銀決定会合 賛成5反対4 供給拡大 年80兆円』『サプライズ「増税」後押し』『東証一時875円上昇 NY円112円半ば』、『伊豆諸島まで北上 サンゴ密漁中国漁船』、『拉致家族「具体性なく残念」 北朝鮮との協議 政府が説明』、『FA解禁 有資格者88人 通知期限は11日 金子、鳥谷らの動向注目』、『ベスト女優1位 ヘプバーンさん キネマ旬報調査』(1日付、毎日朝刊)
☆『解禁日スピード決着 山井3年契約4億円』(1日付、中日スポーツ)