一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2022年11月~)

2022年11月30日
 30日朝。いつものようにラインをチェックすると。「森川(雅美)さんは大俳句会30人抜きで記念品もらいました。わたしは新人賞。さらに森川さんが東京新聞特選。とラッキーな日々です 皆様のおかげです。」とのラインが「やった」の絵文字入りで東京の由佳璃さんから届いていた。森川さん、由佳璃さん。心からおめでとうございます。森川雅美さん・由佳璃さんご夫妻は共にそろって私も属する「脱原発社会をめざす文学者の会」のメンバーでもあるので、さっそく返信させて頂く。

 きょうは、お昼前に名古屋金山のペインクリニックへ。先日、抜歯したあとの顔面三叉神経の痛みもなくなり、それとやや高かった血圧も下がってまずまず、といったところか。何よりも嬉しいのは、帰宅するとシロが決まって玄関先にまで走って出てきてくれ、きょうもいつものように出迎えてくれたことか。ほんとに嬉しく思う。ありがとう。シロちゃん。おまえは、おかあさん(伊神舞子)の代わりだね。

 きょうは出かける前に、久しぶりに舞が元気で生きていたころ、いつも毎朝、二人で一緒に計って一喜一憂していたオムロンの血圧計を久しぶりに引っ張り出してきて血圧測定をしてから、名古屋に出向いたがペインクリニックで測定した血圧も自宅での数値とそんなに変わりはなくて高くはなく、ホッとした。川瀬医師からは「順調ですね。社交ダンス、大いにやってくださいね」とまで言われてしまった。なんで医師は、私が社交ダンスをしていることを、ご存知なのか。それとも私が治療の合間に何かの弾みで「社交ダンスをやっています」と話してしまったのだろうか。
 いずれにせよ、「よくなっていますよ」との診断にはホッとしたのである。

(11月29日)
 火曜日。午後、雨の中を愛車で大口町のドン・キホーテへ。ここで炊き込みご飯とミニラーメン、野菜サラダにあんみつを頼んでひとり寂しい昼食とあいなった。
 先日、金山のペインクリニックに行き、あれこれ診察して頂いたところ、その医師によれば、「血液検査の結果は腎臓も肝臓もすい臓もどこも悪くはありません。ただ元気があり過ぎでして。甘いもの、お好きですか。糖分過多ですので控えめに、と言われたので、いつものクリームぜんざいをあんみつにかえてみた。糖分接種を少しでも控えめに、というわけだが、あまり変わりはなさそうだ。
 舞が生きていたなら、面と向かって顔をしかめ「そんなに甘いの、よく食べるわね。信じられない」と言うに決まっているが、ここはあえて「それでも少しでも糖分を少なくと思い、いつものクリームぜんざいを、あんみつにしたのである(あんみつもクリームぜんざいもそんなに変わらないか。かえってあんみつの方が糖分は増えるかもしれない。まあっ、いいか。本人がおいしいならば、それでいいのである)
 というわけで、私は敢えて食べたのである。帰宅すると、いつものように愛猫シロちゃんが玄関まで出迎えてくれていた。
    ※    ※

    ☆    ☆
 このところ、中国各地で中国政府の抑圧的ともいえるコロナに対する防疫措置【ゼロコロナ】政策への抗議デモが北京から上海、湖北省武漢、四川省成都、広東省広州…へと、国をあげて飛び火、全国各地に広がりつつある。一連の抗議活動の発端となったのは、今月24日に新疆ウイグル自治区ウルムチ市で起き10人が死亡した高層住宅火災だといわれる。コロナ対策で封鎖された現場に消防車が入れなくて被害を広めるきっかけとなったと見られ、これが政府への不満の発火点となったようだという。
 けさの新聞はこうした中国に触れ、【ゼロコロナ抗議 多数の警官配備 北京や上海】(29日付中日)【ゼロコロナ デモ全土拡大 中国・北京中心部にも】(29日付毎日)といった見出しが目立つ。中国では、こうした中、11月に入り新型コロナの感染者が急増、中国政府の統計によれば、27日に確認された(無症状を含む)感染者数は4万52人と4万人を超え、無症状患者を統計に加え始めた20年4月以降、過去最多を5日連続で更新している。一方、英BBC放送によれば、27日に上海で抗議デモを取材していたBBCの記者兼カメラマンが警察に一時拘束された。数時間にわたって身柄を確保され、「警察官に殴られたり蹴られたりした」と話している。

 他のニュースは【防衛費2% 首相指示 27年度に「財源、年末決着」GDP比】【五輪談合業界ぐるみか 疑惑7社に 博報堂など捜索 テスト大会】(29日付毎日朝刊)【救済新法自公が政府案了承 寄付勧誘「意思の抑圧」規制 「洗脳下」明記見送り】【博報堂も五輪談合疑い テスト大会巡る捜索 計6社】(29日付中日朝刊)といったところか。

 愛知県北名古屋市が28日、新型コロナウイルスのファイザー社製ワクチン約1万1600回分を廃棄したと発表。保管していた冷凍庫が故障し、適切な温度が保たれていたか確認できなくなったためだという。クーデター後の国軍が実権を握るミャンマーで抗議デモを撮影中に一時拘束されたドキュメンタリー制作者の久保田徹さん(26)が28日、都内の日本外国特派員協会で記者会見。「ミャンマー国軍の抑圧を強い立場で非難すべきだ」と訴えた。

(11月28日)
 午前中、月に一回の歯のクリーニングで近くの歯科クリニックへ。この歯科クリニックは生前の舞も大変、お世話になった。特に、子宮がんで自宅療養中だった晩年に「訪問治療して頂けたら、彼女も喜ぶに違いない」と思いはしたが、そこは「訪問治療までは、とても無理に違いない」と思い、我慢し踏みとどまったあの日々がついきのうのことのように思い出される。

 小牧のころから何かとおせわになり通しばかりか、今なお民間の会社勤めの傍ら〝演劇の虫〟を貫き通す、〝おばやん〟こと小畠辰彦さん(ヒロセプリント社員)がわが家に。ことし6月1日の満102歳を前に、5月26日に天国に旅立った私の母、伊神千代子の喪中はがきの件があったので、せっかくなのでーと、近くの喫茶店で昼食がてら雑談を兼ねての演劇談議とあいなった。現在の「希望舞台」の前身が「統一劇場」で、その前が新制作座だったこと。「統一劇場」が希望舞台、現代座、ふるさとキャラバンとなり、統一劇場は現在何かと批判が多い統一劇場とは何ら関係がない-ことなどについても話し合ったのである。

 さて、世間の方といえば、だ。【第8波 拡大緩やか 進むワクチン接種/7波の感染者多く免疫か 専門家 年末・新変異株、警戒緩めないで】【日本苦杯 第2戦コスタリカに0―1】【犬山市長に原氏=原欣伸(はらよしのぶ、54歳) 初当選】(28日付中日朝刊)【大相撲九州場所 阿炎初賜杯 ともえ戦制す 高安連破 貴景圧倒 「リハビリの場所」無心 高安またも届かず】(28日付毎日朝刊)といったところか。なかでも阿炎(あび)=西前頭9枚目、阿炎政虎(あびまさとら)、錣山部屋=の大相撲九州場所の優勝は、28年ぶりの優勝決定ともえ戦となり、阿炎が高安と貴景勝を破り、12勝3敗で初優勝を勝ち取ったのである。

 28年ぶりのともえ戦を制して初優勝した阿炎には優勝トロフィーが渡された(NHKより)
 

 優勝インタビューに答える阿炎(NHKより)
 

 ほかには「月はどっちに出ている」「血と骨」など在日コリアンの物語を描いた作品で知られる映画監督で前日本映画監督協会理事長の崔洋一さんが27日午前一時、ぼうこうがんで東京都内の自宅で死去した。73歳だった。

(11月27日)
 午前中、私が住む地元花霞町内会の来年度役員と、その仕事の内容などに関する会議で近くの市福祉センターへ。本年度の評議員の一人として出向いた。幸い、来年度の新役員も決まって私自身も正直ホッとした。シロは左後ろの足のケガがまだまだ痛そうなので自宅謹慎とあいなった。それにしても、いつ、どこで、だれに傷をつけられたのだろう。先代の〝ここ〟に似た猫で、毎朝決まって顔を見せ、時にはシロとも遊んでいる〝ニャンニャン〟の仕業か。それとも、たまにわが家の庭に顔を見せる黒白くん、それともヒョウ柄の寅くん? いずれにせよ、美男美女の猫たちばかりである(でも、この中にはシロちゃん同様、常時、首輪をしている猫ちゃんもいるので、野良ではなく飼い猫にやられたかもしれない)。

 岐阜県海津市の木曽三川公園センターで26日、恒例のイルミネーション企画「冬の光物語」が始まったーとは27日付中日新聞【通風筒】。三重県名張市で1961年に女性5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件の第十次再審請求の特別抗告審で2015年に獄中で病死した奥西勝・元死刑囚の遺族の弁護団が、ぶどう酒の瓶のふたに巻かれていた「封かん紙」に関する意見書などを最高裁に提出したことがわかった、とこれも中日新聞の報道。

 昨日付中日新聞尾張版の記事【「ここまで来たら生涯現役 舟木一夫さん芸能生活60周年】を受け、けさ(27日付)の尾張版紙面は【<尾張まち物語>「萩原の舟木の中継点」 一宮・舟友➊ 同級生の樋口さんと青山さん】と郷土愛に満ち、徹した展開だった。というのも、舟木さんに私は過去4、5回ほどお会いしているが、わが母校である愛知県江南市の滝学園滝高校で高校三年生の時、当時大ヒットした青春歌謡【高校三年生】のロケが行われた際、滝学園の自転車置き場で何度も何度も自転車で転ぶ様子をロケされていた、あのときの様子が一番強烈である。
 というわけで、彼は私たち昭和39年春の高校卒業世代にとっては忘れられない存在なのである。この点については、機会をあらためて本欄でも詳しく書くつもりでいる。いずれにせよ、高齢者に元気と回想を与えてくれるよい記事だった。

 26日付中日新聞尾張版紙面

 

(11月26日)
 わが家の愛猫シロちゃん。そのシロの左足大腿部に大きな傷跡があるのを息子が見つけ「お父さん。シロがケガをしている」と夕食を終えたところで教えてくれた。傷はかなり深いので私はオキシドールにするか、それともマーキュロクロム、私自身の唾にしようか、迷ったが、とりあえずはマーキュロクロムを塗ってやる。塗った時には痛そうにしたが、傷痕はケガをしてから2、3日経過しているようで、傷の大きさの割にはそれほど痛がることもないので「このまま治ってくれる」ことを天に願う。

 大阪地裁は25日、森友学園に関する財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時54歳=の妻雅子さん(51)が佐川宣寿元国税庁長官に1650万円の損害賠償を求めた訴訟判決で佐川氏個人の賠償責任を否定し、請求を棄却。佐川氏が改ざんの方向性を決定づけたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたーとした。
 東京都労働委員会は25日、食事宅配サービス「ウーバーイーツ」の配達員でつくる労働組合との団体交渉を拒んだ運営会社の対応を巡り、不当労働行為だとする労組側の申し立てを認め、運営会社に交渉に応じるように、と救済命令を出した。配達員はフリーランス(個人事業主)で運営会社と雇用契約はないが、労働組合法上の労働者に当たると判断。労組結成や団体交渉の権利を認めた。

 中国広東省広州市の高級人民法院(高裁)は25日、中国から日本に覚醒剤を密輸しようとした罪に問われ、一審で無期懲役判決を受けた愛知県稲沢市の元市議、桜木琢磨被告(79)の控訴を棄却し一審判決を維持。中国は二審制のため無期懲役刑が確定した。新聞報道によれば、新型コロナウイルスの感染対策のため桜木被告は、この日、オンラインで出廷したが、判決を聞いたときには非常にがっかりしていたようだという。12月中旬ごろ、刑務所に移送されるという。
 桜木被告は2013年10月、広州市の空港手荷物検査でスーツケースに入っていた3・3㌔の覚醒剤が見つかり拘束された。スーツケースは知人のナイジェリア人男性に「日本で商売をする妻に届けてほしい」と渡され、くりぬかれた靴の厚底部分などに覚醒剤が入っていた。

 2011年3月の東電福島第一原発事故が発生した当初、国の旧原子力安全委員会の委員長として首相官邸で政府に対する助言役を務めた班目春樹(まだらめ・はるき)さんが22日、脳梗塞のため埼玉県内の病院で死去。74歳だった。

(11月25日)
 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会初戦でドイツを2-1で破った日本チームの歓喜の余韻が少しはおさまり、きょうの新聞各紙、ラジオ、テレビも多少、落ち着きを取り戻したといってよかろうか。
 新聞紙面は【次戦へ気を引き締め 日本 勝利から一夜明け】【オウム解散命令 地裁が記録廃棄】【洗脳下寄付取り消し明記せず 政府・自民 救済新法 野党は批判】【オウム解散命令 地裁が記録廃棄】【首相、領収書不備認める 衆院選運動費ただし書き不掲載98枚 内閣改造「全く考えていない」】【東北電 32%値上げ申請 家庭向けの規制料金】【中電「現在、計画はない】(25日付中日朝刊)など等といった具合である。

(11月24日)
 シロは毎日、たつ江の部屋の窓際に座り、彼女が元気でいた時のように何かを思い出すでもするように感慨深げにじっとお外の庭の樹々を見ている。この世でたった一匹しかいない俳句猫、白(俳号)ならでは、の表情というか。たたずまいである。シロの頭からは病床にあっても自室で「白」自身を傍らに、いつだって俳句を詠み続けたおかあさんの、あの姿が忘れられないに違いない。シロちゃんは、こうして、きょうもただ黙って外の景色を見続けているのである。

 昨夜、いや、きょうは未明までテレビの前でくぎづけとなった。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で1次リーグE組の日本が当地のハリファ国際競技場で行われた初戦でドイツと対戦し、ドイツに2-1で逆転勝利し、勝ち点3を獲得する歴史に残る名試合を見せてくれたからである。そこには、思わず、いつのまにか、ゲームの展開に引き込まれていく私自身がいた。
 そのドイツは西ドイツ時代を含めて優勝4度の強豪。日本は7大会連続7度目の出場で歴代優勝国を初めて撃破。世界ランキングはドイツが11位、日本は24位。両国がW杯で対戦するのは、今回が初。1次リーグで日本は27日午後1時(日本時間27日午後7時)からコスタリカ、12月1日午後10時(日本時間2日午前4時)からスペインと対戦する。
 朝刊見出しは【日本ドイツ撃破 「因縁」ドーハで金星 逆転2-1浅野決勝弾】(24日付中日1面)【日本 独に初勝利 <カタールW杯2022>初戦2-1 格上に堂々】(24日付毎日1面)といった具合である。そして。24日付毎日新聞夕刊は<近事辺々>で次のように報じた。
 「歓喜」の瞬間に沸く。サッカーW杯で日本がドイツを破る大金星。29年前、出場逃した「悲劇」のドーハで。◇得点決めた堂安選手や浅野選手はドイツリーグ在籍。海外経験積み、成長した世代。◇日本サッカーの父、クラマーさんもあの世で観戦していたのでは。約60年前、黎明期の日本代表育てたドイツ人。

 浅野が放ったシュートが決勝弾となった
 

 喜びを語るふたり。2選手とも途中からの交替出場後にシュートを決めた
 
 

 歓喜の森安監督 落胆のドイツ監督
 
 

 感激にとびはねる観客たち
 
=いずれもNHKから

 歌謡浪曲の二葉百合子さん(91)が今月、東京・中野サンプラザで開催された「第49回歌謡祭」(日本歌手協会主催)で、特別功労賞を受賞。ステージで「岸壁の母」を披露すると、情感のこもった高い歌唱力に盛大な拍手が送られたという。ことしは、日本歌手協会創立60周年。記念の節目に田辺靖雄会長から表彰された。

(11月23日)
 勤労感謝の日。空は一面が灰色だ。雨がぽとぽと、はらはらと声もなく、この大地に降り注いでいる。で、さすがのシロちゃんも窓辺から外を見つめるだけで、出ようとはしない。

 ラジオから流れる【ひるのいこい】になぜか、頭と心をいやされる。聞けば、この番組が始まってもう70年になるそうで、きょうは、その特番だそうだ。そういえば、ことし5月16日に満102歳で亡くなった母も、昨年10月15日に満69歳で旅立った妻のたつ江(伊神舞子)も、この【ひるのいこい】がそろって大好きだった。デ、新聞の番組欄を確かめると、<70年特番で2時間! おなじみ古関裕司曲にのせて伝えた故郷の便り、みんなの思いをこれからも>(中日新聞番組欄から)といった特番であった。聴かせたいのに聴かせられない。少し残念に思ったのである。

(11月22日)
 名古屋市の市街地に20日、イノシシ2頭が出没。このイノシシの目撃情報が21日も相次いだ。愛知県警などによると、2頭は20日、千種、守山両区の矢田川沿いで相次いで目撃され、夜は北区大曽根周辺などの市街地で姿が確認された。21日も東区の矢田と白壁に現れたが、午後5時過ぎ、矢田川の河川敷に姿を消したという。2頭が身を潜めた川辺に近い公園は安全確保のため封鎖されたという。
 名古屋市教委は市立の幼稚園と学校の約400カ所に対して状況に応じた子どもの登下校の安全確保を求めた。また各署とも巡回時に警戒し、一方で市は猟友会との捕獲準備を進め、大村知事も「見かけたら、絶対に近づかないように」と呼びかけた。たかがイノシシ、されどイノシシではある。

 世の中の方は、といえば、だ。警視庁サイバー犯罪対策課が21日、就職採用試験で企業が学生の学力や適性を判断するウエブテストで替え玉受験をしたとして大阪市の会社員、田中信人容疑者(28)を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで逮捕。替え玉受験を依頼した20代の大学4年の女子学生についても同容疑で22日に書類送検した。ほかに新聞の見出しから拾えば【妻殺害高裁差し戻し 最高裁「自殺の審理不十分」 元講談社社員 無罪主張 「有罪不当」署名2800人分】【教団調査きょうにも開始 質問権行使 審議会が了承 旧統一教会】【首相、内閣再改造を検討 年内にも政権浮揚狙い】(いずれも22日付毎日朝刊)といったところか。

2022年11月21日
 サッカーの第22回ワールドカップ(W杯)カタール大会が20日(日本時間21日の未明)、一次リーグA組のカタールとエクアドルが当地のアルベイト競技場で対戦し、開幕。第1回大会が1930年にウルグァイで行われていらい、中東での開催は初。競技場前では試合開始前から、民族衣装姿のカタール、エクアドルのサポーター同士が写真撮影して交流を深めるなどした。ヒップホップ調の音楽も鳴り響き、活気にあふれているという。

 ウクライナ南部のザボロジエ原発で19日から20日にかけ、砲撃によるとみられる十数回の爆発が発生。放射能漏れは起きてはいないという。一方、ウクライナ政府高官はロシアの軍事侵攻による民間人の死者が8311人、負傷者が1万1000人超に上ったと表明。北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」が20日、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射に18日に成功し、「名実共に核保有国になった」と宣言。
 バイデン米大統領が20日、80歳となり大統領在任時の最高齢記録を更新。米西部コロラド州コロラドスプリングスのナイトクラブで銃乱射事件が発生。5人が死亡し、18人が負傷したという。

 エジプト東部シャルムエルシェイクで開かれていた国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が20日、閉幕。洪水や干ばつなど温暖化が引き起こした「損失と被害」を救済するための基金設立で合意し、「(気候変動に)特に脆弱な国を支援する」と記した成果文書を採択して閉幕。欧州連合(EU)などが求めた温室効果ガスの排除削減努力の強化は成果文書に盛り込まれなかった。今回の締約国会議は、気候変動による損失と被害に苦しむ途上国にとって、大きな成果となったといってよい。当初基金の設立に難色を示していた先進国側が最終的には歩み寄った。

 そして国内の方はといえば、である。【岸田内閣 1カ月で3人目 寺田総務相更迭 政治資金問題相次ぐ 後任 松本剛氏へ】(21日付中日朝刊)といった具合で、山際大志郎前経済再生担当相、葉梨康弘前法相に続いて1カ月弱で3人目の閣僚の辞表受理である。岸田文雄首相は今回の〝辞任ドミノ〟を受け、記者団に任命責任を認め「深くおわびする」と陳謝する一方、2022年度の第二次補正予算案などの政策課題を挙げ「正念場を迎えている」とも述べたという。

(11月20日)
 日曜日。シロちゃん(オーロラレインボー)が朝から、どこか寂しそうで、きょうは一向に外に出たがらない。やはり、かわいがられたオカン、すなわち大好きだったおかあさん(伊神舞子)の姿が家の中には、ないからなのか。それとも、お兄ちゃんがきのう、きょうと土、日休みで家の中にいるので、遠慮してなのか。このところ寒くなったからなのか。ニャンとしか言わないので、なぜか、がわからない。

 フィギュアスケートのグランプリシリーズの第5戦、NHK杯最終日が19日、札幌市の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われ、男子はSP2位の宇野昌磨(トヨタ自動車)がフリー1位で逆転し、合計279・76点で2連覇。SP1位の山本草太(中京大)がフリー6位となったが257・85点で2位に。ペアは三浦瑠来、木原龍一組(木下グループ)が前日のショートプログラム(SP)に続いてフリー1位で合計216・16点をマークし、同種目の日本勢で初制覇を果たした。
 新聞はこれらの結果を運動面で【宇野貫禄 逆転で連覇 <フィギュアスケートNHK杯> できることを一つずつ成し遂げた先に満足できる演技がある】【りくりゅうGP連覇 NHK杯ペア日本勢初】(いずれも20日付中日新聞の見出し)と、わかりやすく報じている。

 毎日新聞の本日付朝刊に【「瀬戸内寂聴記念会」が機関誌創刊 一周忌の9日】と【正恩氏の娘 発射に同行】の見出し。このうち金正恩氏の記事は「北朝鮮国営の朝鮮中央通信は19日、金正恩朝鮮労働党総書記が新型大陸弾道弾ミサイル(ICBM)「火星17」の発射を現地指導した際、李雪主(リソルジュ)夫人と共に「娘」も同行したと報じた/金氏にはこれまでも娘がいるとみられてきたが、公式に存在が明らかにされるのは初めて。名前は明らかにされていない。……」などといった内容。

 瀬戸内寂聴さんの機関誌創刊を報じた新聞記事
  

 同じ毎日新聞で報じられた「火星17」発射を見守る金正恩氏一家
 
 
(11月19日)
 土曜日。秋が日1日と深まっていく。けさの名古屋は7・9度にまで下がった、とラジオニュース。

 韓国軍合同参謀本部によると、18日午前10時15分ごろ、北朝鮮が平壌郊外の順安(スナン)付近から日本海に向けて大陸間弾道ミサイル(ICBM)一発を発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に、着弾。韓国軍によれば、米本土を射程に収める最新のICBM「火星17」だったと分析。日米韓の安全保障協力に対抗しての、核・ミサイル開発の進展を誇示するのが狙いとみられる。北朝鮮は17日にも短距離弾道ミサイルを発射したばかり。18日の弾道ミサイル発射は、ことしに入り31回目となる。

 「1票の格差」を是正するため衆院選挙区を10増10減する改正公職選挙法が18日の参院本会議で自民、立憲民主両党などの賛成多数で可決、成立。小選挙を10増10減する15都県を含む、過去最多の25都道府県140選挙区で区割りが変更されることとなった。「1票の格差」は、人口が最多の福岡2区と最少の鳥取2区の間で1・999倍となり,現行の2・096倍から縮小する。

 政府は18日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡り、被害者救済新法の概要を与野党6党の幹事長・書記局長会談で提示。借金や居住中の建物を処分して寄付金を調達するよう要求してはならない、と明記。寄付をしないと重大な不利益を避けられないと不安をあおる勧誘行為も禁止し、違反した場合は刑事罰を適用する方針を固めたという。政府、与党は今国会中の成立を目指したいとしているが、立憲民主党と日本維新の会は内容が不十分だとしている。

(11月18日)
 岸田文雄首相が17日午後(日本時間夜)、中国の習近平国家主席とタイ・バンコクで会談。こんごは互いに建設的で安定的な関係構築に向け協力しあい、首脳を含むあらゆるレベルで緊密な意思疎通を図っていくことで合意。岸田首相が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海情勢や中国による弾道ミサイル発射など軍事活動にについて深刻な懸念を伝達したのに対し、習氏は台湾や人権の問題を念頭に「中国内政への干渉は受け入れない」と述べた。いずれにせよ、両国首脳が顔を見合わせて会談に臨んだ事実は多としたい。

(11月17日)
 木曜日である。「先日は楽しいひとときを過ごすことが出来ました。私が煮たきゃらぶきです」と二石会のクラスメート、堀尾和代さんから珍しいキャラブキが送られてきた。私は夕食とともにさっそく味わったが、それは、おいしいこと。息子ともども少しずつ、ごはんと一緒に食べようと思っている。堀尾さん、ありがとう。先日、犬山であった第15回の二石会総会兼懇親会では堀尾さんたち女性陣には受付など何から何まで助けて頂き、感謝のしようもありません。なのに。珍しいキャラブキまでいただくだなんて。ありがとう。堀尾さん。これからも、よろしくお願いします。甘えてばかりです。

 堀尾和代さんから送られてきた真心のこもったキャラブキ。さっそく息子と一緒に味わわせて頂いたが、それはおいしかった
 

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 さて。ちまたの方は、といえばだ。
 【博物館再興 私の使命 陸前高田唯一生存の学芸員 11年8カ月ぶり再興 被災30万点 手探り修復 東北3県全施設で最後】【ドラム缶に遺体 同僚4人逮捕 愛知県警傷害致死の疑い 青森で8月に発見】【ポーランド ミサイル被弾 2人死亡 ウクライナの迎撃弾か】【G20「侵攻非難」首脳宣言 ロシア制裁に異論併記】【線状降水帯予報 的中13回中3回のみ】(17日付中日朝刊)【トランプ氏出馬表明 米大統領選「再び偉大な国に」】【日鉄社員「過労自殺」認定 「残業、責でうつ病」半田労基署】【「母さんのこと頼む」 妹へ 前日に誕生日LINE】(17日付毎日朝刊)
 相変わらずこの社会をはじめ、世界情勢も混沌として動いている。

 
(11月16日)
 金山のペインクリニックでこのところの抜歯後の顔面の痛みを診て頂いたあと(先日の初診後にだいぶよくなった)、久しぶりに大須演芸場へ。希望舞台の前身の時代、はるか昔の志摩での公演も含めれば、現在の希望舞台になってからも能登半島や琵琶湖畔の滋賀県、特報デスク長時代と随分、あちこちで取材でお世話になってきた。
 それだけに、旅から旅へと芸一筋に渡り歩く〝芸の虫〟といってもよい劇団員の芸、すなわち希望舞台の公演【<昭和からのメッセージ>希望舞台「居酒屋夢子・1969(作ニシモトマキ、演出由井数)】は、いつ観劇しても腹と心にグイと治まるのである。大須演芸場に出向いたのは、その芸を久しぶりに、この目で観劇するためだった。
 舞台がはねたあとは、本音を言えばしばらく食事でもして共に懇親したかったが、互いに忙しく私も他の用事があって早々に引き揚げたが、能登七尾で大変、おせわになった当時はまだ駆け出しだったワタル君(米田亘さん、舞台では妹の千鶴子を演歌歌手にしたい、と夢見ている兄「悟」役)にもお会いすることが出来、観劇させていただいてつくづく良かったナ、と思っている。ほかに古くからの付き合いの荻原ゆかりさんにもそれこそ、20年ぶりにお会い出来、ホントに良かった。
 それと、長年にわたってこの「希望舞台」そのものをここまで引っ張ってきている由井さんにも久しぶりにお会い出来、つくづくよかったナと思っている。出演者は、みな旅がらすの芸人とはいえ、芸にいのちをかける方々ばかりで私はあらためて、その情熱のほとばしりに感激したのである。

 観劇しただれもが感動して見守った希望舞台「居酒屋夢子・1969年」フィナーレのカーテンコール
 
 なつかしい顔、顔、顔が出演した居酒屋夢子のプログラム。ワタルくんも載っている
 

 久しぶりに歩いた大須観音の通り
 

(11月15日)
 きょうは、わが愛する伊神たつ江、舞子の祥月命日だ。
 朝から仏=静汐院美舞立詠大姉=に手を合わせる。

 午後、中日新聞の小中寿美記者が舞の俳句短歌遺稿集「泣かんとこ」の取材で、わが家に。いろいろと聴かれたが、どんな記事となって舞が、この世の中に現れる、いや浮かんで再び生まれ出るか、が楽しみだ。
 小中さん。なかなか忙しそうで私自身の地方記者時代に思いを馳せつつ、取材される身のことも考えつつ、あれこれと答え参考になった。私自身をふり返ると、いつだってドッドッドッと取材先を訪れ、自分の聴きたいことを聴き終えると、だっだっだっと帰っていった。そんな勝手きわまる取材ばかりだったような、そんな気がせぬでもない。それに引き換えると寿美記者は最初から以後まで、ていねいな取材で感心し、かつ嬉しく思ったのである。

 取材では生前の舞が亡くなる前に、続けていた俳句のブログ【白猫俳句】を詠むに当たって毎日「シロ。シロ。シロちゃん」と呼びかけながら【シロは何でも知っているのだから】といつも私にそう話しながら作句していたわが家の俳句猫シロ(俳号は「白」。本名はオーロラレインボー)までが私と共にパチリと写真を撮られた。舞はその写真が紙面に掲載されたら、どんなに喜ぶことか。もちろん、ブログでは売れっ子のシロちゃんだが。こんな体験は初めて。さて、どんな紙面となるか。

 取材されて、このところは少し緊張気味のシロちゃん。でも。おかあさんのことなら、シロは何でも知っている。今でもだ。
 

2022年11月14日
 月曜日。NHK朝のラジオニュースによれば、岸田首相は13日夜、韓国のユン・ソンニョル大統領と会談し、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題について懸案の早期解決を図ることで一致。日本が掲げる【自由で開かれたインド太平洋】の実現に向けても、両国ともに連携していくことを確認したという。トルコの最大都市イスタンブール中心部で13日、爆発があり6人が死亡、81人がけが。トルコ政府は監視カメラの映像などから女の実行犯によるテロとみて捜査を進めているという。トルコは以前、旅の取材で訪れ、イスタンブールにも滞在したことがあるだけに、あの街並みが目の前に大きく浮かんだ。

 こうして毎日毎日いろいろなことが起き、この世は過ぎていく。昨日は、先日ホテルインディゴ有楽苑犬山で久しぶりにつどった滝高校の同窓会「二石会」総会の模様を倉橋基文くんが〝激写〟してくれた写真のフェイスブックへの貼り付けなどで夜遅くまでバタバタした。みんな、いい友だちばかりである。

2022年11月13日
 きょうのニュースはマスコミ報道関連では【ウクライナ、へルソン奪還 露、州中部ダム攻撃か】【一戦一戦生きるか死ぬか 迫る サッカーW杯日本代表・森保一監督】(毎日13日付朝刊)【敵基地攻撃「先制」認めず 政府要件検討 対象は明示避ける】【日韓首脳きょう会談 3年ぶり 台北で結束確認】(中日13日付朝刊)といったところか。

 13日午後。小雨降るなか、息子の「行こうよ」との声に舞の墓に行き、ひと足早くお参りをしてきた。というのは、あさっては舞の月命日。息子が出勤ということもあって彼の提案で一緒に行ってきたが、舞のお兄さんがおいでになったのか墓前には、たくさんの花が供えられていた(もしかしたら、ほかの方かもしれない)。花が多すぎるので少し間引きしようと思ったが、せっかくのお花だ。
 それもよくない、と思いそのままにしておき、線香を焚いて手を合わせ「俺たちはなんとか元気にやっているから。シロちゃんも元気でいるよ」と墓前に報告した。

 花が供えられた舞の墓
 

 帰宅後、三田村博史さん(前中部ペンクラブ会長、全国同人雑誌協会名誉会長)中村賢三さん(中部ペンクラブ会長)の順で電話をかけ、来年の全国同人雑誌協会の全国大会実施の件で先日、大阪にまで全国同人雑誌協会代表理事(会長)の五十嵐勉さん(文芸思潮編集長)ともども大阪にまで足を運んだ旨を電話で報告。久しぶりに語り合ったが両氏とも、とても理解があり、お元気そうで何よりだった。順調なら、来年の7月には大阪で初の全国同人雑誌協会の全国大会が実現する。大阪での全国大会は初めてのことで画期的なことだといって良い。つくづくすばらしいことだと思っている。

 ホッとしたところに滝高校時代の同級生「二石会」の仲間かつ出納長でもある板津武志くんから、「先日犬山で行われた二石会の第15回通常総会と懇親会の模様を倉橋基文くんが撮って送ってくれたので二石会のフェイスブックに何とか載せられないものか」とQRコードつきの写真がどっさり送られてきた。こんなに沢山の写真をフェイスブックにアップすること自体が初めてだが、幸い休みで自宅にいた息子(システムエンジニア)にSOSを発信すると、アレヨアレヨという間にアップしてくれたのでやれやれ。これで、やっとこせ、二石会の大役を曲がりなりにも、果たすことが出来た。

2022年11月12日
 土曜日。相変わらず、コロナ禍の感染者と死者が全国的に日々、増えつつあり第8波への突入が心配されているなか、ここ尾張名古屋の一隅にある愛知県江南市では普通の1日、宇宙の1日が、きょうも何ごともないかの如く過ぎていく。昼には、法被に身を包んだ地元花霞の子ども会の子たちが自宅前に来たので、小銭を渡したが私自身、かつて少年の頃、祭りが来るとは獅子頭を抱いて頭に鉢巻きし和田部落の一角を回り、家々でお金をもらうと嬉しい気がしただけに、「この子らもきっと、嬉しいに違いないだろうな」と思ったのである(うっかり、執筆に夢中になっていて写真を撮ることを忘れてしまった。失策だ。それも久しぶりの子ども行列というのに、だ)。

 1日の出来事をチェックし、記録に残すにはやはり新聞が一番わかりやすくていい。そんななか、けさの朝刊トップニュースは「朝、死刑(執行)のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのは、そういう時だけという地味な役職」と述べた葉梨康弘法相に関するもので【葉梨法相更迭 「死刑はんこ」失言 岸田政権2人目 続投方針一転 <解説>遅い判断 遠のく「信頼と共感」(政治部・金杉貴雄)】(12日付中日朝刊)といった見出しと解説記事が痛々しい。

 私はわたしで先日無事終わった、高校時代のクラス会「二石会」を他役員らの応援協力もあって、なんとか終えることが出来、ほっとし、きのう午後には社交ダンスのレッスンで一宮市のスポ文(スポーツ文化広場)へ、と出向いた。タンゴのレッスンを繰り返したが、なかなかうまくはいかない。それに引き換え桑名から来ておいでになる水谷さんはからだの動き、身のこなしといい、たいしたものである。悦ちゃんは、むろん先生級だ。
 そして。きょう12日午前、二石会の受付などで大変お世話になった堀尾和代さんから電話が入ったので、何ごとかと聞くと「同窓会のあと、私たち女性陣は滋賀県に行って琵琶湖の湖畔のホテルで一泊し旧交を温めてきた。そりゃあ、よかったよ」とのこと。「ところで、いがみくん。ツワブキ食べる? たべるなら、送ってあげる」とのこと。私は、同級生の思いやりに心から感謝したのである。

2022年11月11日
 夕方。帰宅すると、玄関先に鉢植えの胡蝶蘭ランが置いてあるので、だれかと思い花のまわりを探してみると、名刺が置かれていた。大脇園芸さんからで「ありがとう」と手を合わせる。お礼を言うと、大脇さん曰く「水は10日に1回ぐらい根元にやればよいですから」と。

 愛知県愛西市の飯岡綾乃さん(42)さんが新型コロナウイルスワクチンの接種後に死亡。愛西市は、10日、ワクチンによるアレルギー反応の一種であるアナフィラキシーショックの時に起こる症状が出ていたことを明らかにした。当然のことながら愛知県医師会は重大事案として、急変後の医療対応を検証する方針で、愛知県も応急体制を再点検するよう各市町村に周知したという。飯岡さんの夫、英治さん(45)は急変後の対応について「息苦しさを訴えた時点でアナフィラキシーショックを疑って対処するべきだった」と語り疑問を示しているというが、その通りだと思う。

 葉梨康弘法相は10日、「法相は死刑執行のはんこを押す。ニュースのトップになるのはそういう時だけ、という地味な役職だ」などと失言した自らの9日の発言を巡り、松野博一官房長官と首相官邸で面会。厳重注意を受けた。これを受け、岸田文雄首相は11日、葉梨法相を更迭した。

 11日午前3時10分ごろ、東京都世田谷区成城の元プロ野球選手村田兆治さん(72)宅から出火。2階建て住宅の二階約40平方㍍が焼け、村田さんが2階から意識不明の状態で見つかり、病院に運ばれたが、死亡が確認された。死因は煙を吸ったことによる一酸化炭素中毒とみられる。村田さんは広島県出身。プロ野球ロッテのエースとして215勝を挙げ、現役時代は豪快な投球ホーム「マサカリ投法」で知られ、引退後の2005年に野球殿堂入り。名球会のメンバーにも名を連ねている。
 その村田さん。ことし9月、羽田空港の保安検査場で女性検査員の肩を押したとする暴行容疑で現行犯逮捕されたが、村田さんが携帯電話を手にしていたため金属探知機に引っかかってトラブルになったとみられている。釈放後は「たくさんのファンや子どもたちに深くおわびしたい」と話していた。

2022年11月10日
 中学生時代の私(左から2人目)。きのう、二石会の懇親会で複写
 

 新聞の見出しは【共和下院「勝利」 米中間選上院は接戦 民主、インフレ逆風】【元理事 賄賂総額2億円 4回目起訴 捜査区切り 五輪汚職】(10日付毎日朝刊)【米共和下院奪還へ優勢 中間選挙上院は接戦 民主予想超える猛追】(10日付中日朝刊)といったところか。

 きのう9日午後5時40分ごろ、茨城県城里町で震度5強の地震。気象庁が記者会見を開き「揺れの強かった地域では1週間ほど最大震度5強程度の地震に注意してほしい」と。この地震による津波は、なかった。

(11月9日)
 アメリカでは米中間選挙が始まった。そして日本では愛知県犬山市の国宝犬山城直下の木曽の流れに面したホテルインディゴ犬山有楽苑で私たち昭和39年春に滝学園の滝高校普通科を卒業したクラスメートでつくる誇り高く、かつ栄えある同窓会「二石会」の久しぶりの第15回通常総会兼懇親会が開かれたのである。
 コロナ禍の第8波が入り口にある、と心配されるなか、このところは郵便による文書総会はじめフェイスブック=昭和39年滝高校普通科卒で検索=などを通じて何とか互いの交友と親交を切り抜けてきたクラス会の仲間たちによる総会がとうとう実現したのである。この日は神戸から駆けつけた社交ダンス教師の村尾香代子さんも出席。みな昔と少しも変わらないかつての〝高校三年生〟ばかりで、堀尾和代さんら女性陣が自発的に受け付けを買って出てくれ、おかげで会は終始なごやに進んだ。

 最初に会長である私、伊神孝信が「このところは【会う】ということのありがたさ、会うということがどんなに幸せなことなのかを実感させられる日々が続きました。そうした中、昔のクラスメートであるみんなに、それもこんなにも素晴らしい天候の日に奇跡的に会うことが出来、これほどの幸せはありません。みなさん。楽しく、よいひとときを過ごしましょう」とあいさつ。この4年間に亡くなった級友14人に対し全員で1分間の黙とうを捧げ、引き続いて栗本幸彦副会長の司会進行で次期会長を須賀藤隆くん、副会長を田島正廣くんと決めたのち懇親会にはいった。
 懇親会では、往年の名水泳選手だった舩橋日範くんや名物校長だった寺沢富士夫くんら男性陣、今なお会社を切り盛りする波多野鈴子さんら女性陣もそれぞれがマイクを手に近況など思うところを話し、座は一転してかつてのクラスが再現されたかのよう。最後にみんなで在学中に大ヒットしていた【高校三年生】と【校歌】を一緒に歌って終えた。級友の中には、がんとの闘いを告白したクラスメートの姿も。「なんとか、よくなるよう闘っています」の声には皆「がんばれっ」と励ます声が目立った。会ではそれこそ、舟木一夫さんよりも青春歌謡がうまかった石田祥二くんが【高校三年生】のCDを持参してくれたので、高校三年生はこの曲にあわせて校歌はアカペラで歌ったが、みんななかなかのノドであった。

 みんなで校歌を歌う二石会のクラスメートたち
 

 昔の楽しい話は延々と続いたが、元県弁護士会長を務めた小川宏嗣君は私の兄(弁護士)に触れ「お兄さんの弁護は私と違い、判例などをとっても歴史に残るものが多い」と言ってくれ、ちょっと嬉しく思った。そして倉橋基文くんが手にしていたアルバムを開き「これ伊神君だよ」の声に見てみると、なんとそこには私の中学三年生、滝中始まって以来の中学三年で講道館柔道の初段を取ったころの写真があったのである。冒頭の写真はその写真を複写したものだ。倉橋君、思ってもいなかった写真を見せてくれて、ほんとにありがとう。

 このほか、姪っこさんの結婚式で来たかったがこれなかったはずが、こうした時でもあり式の延期で急きょ来れることになった元大手銀行の重役だった今井浩壱くんには「今の日銀は、あまりにもじゃぶじゃぶ過ぎてよくない。今井くんが日本銀行の頭取になればいいのに。そしたら日本経済はよくなっているはずだ」と私が思ったままをぶつけると、今井君はまんざらでもない顔をして「ウンウン」とにこやかな笑みを浮かべ重みのある声で「黒田君はよくないよな」とひと言だけ、つぶやいたのである。
 彼は頭脳も明晰だが、やはりたいした男だナと私はしみじみ思った。ほかにも伊藤優くん、武内章くんら皆、優秀で頼りがいのある級友ばかりで、私はつくづく「滝高健児は皆すばらしいな」と思ったのである。

(11月8日)
 火曜日。
 夜。舞が生きていたなら、一緒に見たであろう皆既月食が気になり、午後5時過ぎベランダに出て夜の空を仰ぎ見る。確かに下の方が欠けている。これからどんどん欠けていくに違いない。ことしは皆既月食を見るには絶好のときらしく、次の皆既月食は2024年9月4日ということだ。そのころに私の舞への思いはどうなっているだろう。おそらく変わってはいないと思う。
 新聞によれば、皆既月食と惑星食の共演は1580年7月の「土星食」いらい約442年ぶり。次回は2344年7月の土星食となるという。そのころには、誰も生きてはいまい。

 皆既月食を報じた新聞、テレビ
 
 
 

 朝から午後にかけ。あす犬山のホテルインディゴ犬山有楽苑でいよいよに3年ぶりに開かれる高校時代のクラス会である二石会の通常総会兼懇親会を前に、私はたまたま現在、会長職にあることもあって当日の準備の手はずを栗本幸彦くん(副会長)はじめ、板津武志くん(会計)、堀尾和代さん(女性の援軍)らと電話とメールであれこれ話し合う。何はともあれ、あす、天変地異が起きない限り、いよいよ私たちの待ち望んだクラス会が三年ぶりに開かれるのである。

 私たちは昭和39年3月の滝学園滝高校(愛知県江南市)の卒業生で、ちょうど高校三年生のときに一宮出身の舟木一夫さんの「高校三年生」が大ヒット。滝学園では、姿美智子さんや高田美和さん、倉石攻さんら当時の青春スターが集結。「高校三年生」がロケされたことでも知られる。そんなころの級友たちが何年振りかで集まるのである。
 クラス会の名前は高校時代の恩師二村善銀先生と石田和彦先生の名前の頭文字から取った二石会だが、おふたりとも今は既に亡き人である。いずれにせよ。コロナ禍でこのところは前任の丹羽信好会長、伊藤優副会長時代による知恵をこらした犬山の木曽川鵜飼見物いらいのことだけに皆、楽しみにしているに違いない。もちろん私も大いに楽しみにしている。

 東京では、歌舞伎俳優の13代目市川團十郎白猿さん(44)の襲名披露公演(11、12月)か7日、東京・歌舞伎座で始まり、團十郎さんは「勧進帳」の武蔵坊弁慶役などを熱演。「成田屋!」と屋号を呼ぶ大向こうと観客の拍手が響き渡った。

 駿河湾特産のサクラエビの秋漁が解禁に。静岡市清水区の由比漁港で7日、初競りがあり、一箱(約15㌔)平均約6万8000円で昨秋より1000円ほど安かったという。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会に出場する日本代表の森保一監督とコーチ陣が7日、一足早くドーハに向けて出発。成田空港で取材に応じた森安監督は「(W杯で)一番遅いタイミングで帰国したい」の弁。

 愛知県弥富市の市立中学校で昨年11月、3年の男子生徒が同学年の少年に刺殺された事件で市教育委員会の第三者委員会が7日、調査報告書を答申。加害少年の発達特性や心理状態が周囲から見過ごされたことが背景にあると認定。再発防止策として、学校現場に子どもたちにきめ細かく対応できる人材を配置することや体制拡充を提言した。

(11月7日)
 6日に岐阜市内で行われた「信長公騎馬武者行列」が中日スポーツと中日本紙で【キムタク信長 岐阜見参】(中ス)【キムタク信長 夢のごとく 岐阜市で武者行列、46万人】(本紙)などの見出しであでやかに報道された。

 信長の騎馬武者行列を報じた中日スポーツなど
 

 ロシアのウクライナ侵攻による世界的なエネルギー危機のなか、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が6日、エジプト東部シャルムエルシェイクで開幕。先進国がエネルギー危機のなか、石炭回帰など温暖化対策に逆行する動きを見せる一方で途上国は洪水や干ばつなど温暖化による損失、被害への資金援助を求める構図となっている。焦点は、先進国と途上国の溝がそれぞれの事情で深まる中、各国が脱化石燃料という課題のもと、この動きをどうしたら維持できるか-にかかっているといってよい。

2022年11月6日
 サッカーJ1は最終節の5日、横浜F・マリノスが3年ぶり5度目のリーグ優勝を決めた。優勝回数の5度目は鹿島アントラーズの8回に続き、単独2位。体操世界選手権の第7日が4日、英国リバプールで行われ、昨夏の東京五輪を制した21歳の橋本大輝(順大)が6種目合計87・198点で初優勝。日本勢の金メダル獲得は内村航平が6連覇を果たした2015年大会いらい7年ぶり5人目。五輪との両大会制覇は内村に続き、2人目となった。6日付の中日新聞サンデー版の大図解は【オペラの魅力】。時代とともに変わりゆく魅力が図解され、充実した内容となっている。
    ※    ※

    ☆    ☆
 ちょっと恥ずかしく、多くの知人には「ガミちゃん。いつまでメソメソしとるの」と、もはや辟易とした嘲笑の視線で笑われ、お叱りをこうむるかもしれない。
 それでも私は、きょうもあえて亡き妻、俳人で歌人、詩人でもあったわが愛する伊神たつ江(ペンネームは伊神舞子)にこだわる。そして。きょうも大空の彼女に向かって、こう話しかけるのだ。

「たつ江、たつ江、たつ江よ 舞 元気でいるか この地上はおまえを抱きしめ続けてくれた俺のおふくろさんとオヤジはじめ、小牧の勝野さん、能登のテルさんに松谷繁次さん、それに大垣の貞さん、詩人の龍生さん、最匠さん。行く先々でお世話になった<新入学児を祝うよいこの会>の三宅おじさん……など等。お世話になった方々が次から次に亡くなってしまった。最近では、あの新門さんまでが旅立たれた。なんてことだ。み~んな、もはや、この世にはいない。ところで。みなさん、そちらで元気でおいでか。よくしてもらっているか。よろしく言っといて。幸せに、居てよな」と。

 いまや、私の心には恥も外聞もない。
 私は何度も何度も雲ひとつない大空に向かって呼びかける。たつ江、元気でいるか、と。
そして。今になって、つくづく思うのだ。一緒に共に人生をあるく。ただそれだけのことがどんなに大切なことで幸せなことか、と。小牧の市善意銀行理事長で社会福祉協議会会長でもあった勝野義久さん、能登の短歌雑誌「凍原」主宰で私の顔を見るとは「ソクラテスさん。元気ですか」と私までかわいがってくださった松谷繁次さん、放浪詩人でいっときは、よく妻同伴でご一緒した長谷川龍生さん……。いまでは、みんなみんなこの世から消えてしまった。
 たつ江。舞よ、マイ。みんな、元気でいるか。よろしく、な。
 
(11月5日)
 土曜日。タフさと馬力だけが自慢で、永遠に不死身のはずの私、その伊神権太にもとうとう〝そのとき〟、いやいやガタとまではいかなくとも、ある種の<衰え>がやってきたか。そんな思いにさせられた1日である。
 というのは、さる9月7日に自宅近く歯科医さんで抜歯していただいた左上歯部分の痛みがなかなか思うように取れない。それどころか、指で耳たぶの局所部分に触れるとなぜか、電流の如き痛みがサッと走るので、数年前にも同じように時折、わが額を左から右に電流のように走る痛みに悩まされていた時、心配したわが妻たつ江(舞子)が連れていってくれた名古屋は金山駅近くの金山ペインクリニックに、と足を運んだ。
 同ペインクリニックでは、あの時と同じ川瀬医師が親切な診療に当たってくださり、症状について私にあれこれ聞かれたあと、「犯人は三叉神経ですね。それも真ん中の」とのことだった。ついでに血液検査もして頂き、あらためて15日にまた診てもらうことになった。「血圧もちょっと高くなっていますので気をつけてくださいね。健康診断しばらくやられていないようですし」と言われ、少し肩を落として帰宅した。そういわれれば、舞が骨折に続く子宮がんに襲われ苦しんでいたここ2、3年ほどというもの、私は舞の入退院の繰り返しもあり、彼女のことで頭がいっぱいで自分の健康診断なぞ思いもしていなかったな、とつくづく反省した次第である。

 そればかりか、このところは気にし過ぎかもしれないが一向に歯の痛みが治まらないなか、それでも「そのうち治るだろう」と過信し、富山へ行ったり大阪に出向いたり、あげくに日々の新聞チェックなども当然ながら怠りなく、おまけに舞との約束でもある社交ダンスのレッスンにも週に一度ではあるが、全出席で打ち込んでいる。本欄一匹文士の日々の執筆、さらには9日に迫った昭和39年春滝高校卒の私たちのクラス会「二石会」の総会と懇親会(9日午前11時半から。ホテルインディゴ犬山有楽苑にて)の事前準備を他の役員諸氏=私は、現在、「二石会」の会長=と進める等など。ほかに、舞の遺稿集の発刊後の展開のことも含め、ちょっとあれやこれや追い回されてきていることも事実だ。

 ということもあって、きょう思い切って名鉄金山駅近くの金山ペインクリニックに出向いて症状について話すと、血圧測定をされ「三叉神経のまんなかが痛んでいます。それと血圧も高くなっています」との診断が出たのである。幸い、薬をのめば回復するとのことで2種類の薬を調合して頂いて帰宅。何やら肩の荷が取れた気持ちで帰ってきた。

 帰宅時に金山駅周辺が大勢でごった返しているのであちこち見て回ると、愛知県内の各商店街が名産の特売市をしており、久しぶりに名古屋の活気というようなものを感じたのである。コロナ禍に悩まされた名古屋も確実に復活しつつある。何より、元気が、勢いが出てきている-というのが、率直な感想だった。中でも半田商業高校の女子高生による手作りのコオロギで作ったコオロギマドレーヌには驚き、さっそく二個購入させて頂いた。みんな頑張っているなと思う。

 コオロギマドレーヌはいかがですか、と呼びかける半田商業高校の女子高生=金山駅総合駅連絡通路橋イベント広場で
 

 元気が、勢いが出てきた名古屋の各商店街、この日は愛知県商店街振興組合連合会・名古屋市商店街振興組合連合会主催の逸品・名品マーケットが開かれ、活気に満ちていた
 
 
 

 それはそうと、こんなときにこそ、以前のように舞が横にいてくれたら、どれほど精神的にも気が楽になるか、とないものねだりの思いをしつつ帰宅した。今にして振り返れば、舞が元気だったころには私が病院に行く時はいつだってお店を休んで、心配顔で付き添ってくれ、どれほど頼りになったことか。ありがたく、嬉しかった。
「あなたは、どんなに強がっていても。ほんとはスゴク弱っちい人なのだから。あたし、知ってるよ。よわっちいのだから」とよく半分いじめられたが、それでも彼女の存在そのものが心地よく、頼りになったのである。

 きょうも昨日同様、夕方のおぼろ月夜がポッカリお空に浮かんで美しい。私は空に向かってきのうと同じように「舞よマイ、まい。元気でいろよ」と空に向かって呼びかけた。

(11月4日)
 午後。あれやこれやとすべきことをこなした後で。一宮へ。社交ダンスのレッスンのためだが、きょうの会場は都合でいつもの一宮スポーツ文化広場ではなく、市民会館だという。一宮には23、4年ほど前に支局長として2年ほど務めただけに場所には自信があったのだが。それが、とんでもない迷路に入ってしまい通行車両の運転手さんに聞く次第とあいなった。
「バイパスに出て7番目の信号を右に」と教えられたとおり、7番目の信号を回ったところでしばらく行くと、くだんの運転手さんが後ろから車で追いかけてきて「私がお教えしたルートが違っていました。気になったので追っかけてまいりました」とおっしゃるではないか。私は言われるまま後について市民会館に無事、到着。「ありがとう。お名前だけでも教えて」というと「森と言います。嘘を教えたのではいけませんので」とのこと。私はお礼を言いつつ「一宮にも、こんなに心優しくかつ親切なお方がいるのだ」と感激してしまった。

 駐車場に着くと、ダンス教師の若さんと他のレッスン仲間の悦ちゃんらがレッスン場の2階窓から顔を出し「ゴンタ。ゴンタ。ゴンタさあ~ん。心配してたんよ。はやくう」と大声で迎えてくれたのにも、また感激。この世は捨てたものじゃないーとつくづく思った。みんな優しく温かい。そのうえ、親切な人ばかりだ。
 レッスンの方はタンゴのブロンズ級だったが、悦ちゃんと踊ると「ゴンタさん。どういうこと。うん。きょうは、うまい。ウマいよ。上手じゃないの」と若さんからお褒めの言葉まで頂いた。本当の話である。帰宅後は、相も変わらず9日に迫ったクラス会(場所はホテルインディゴ犬山有楽苑)の準備と手はずで深夜遅くまで副会長の栗本幸彦さんらと電話とメールによるやり取りが延々と続いたのである。

 きょうは夕方。帰宅すると月がポッカリわが家の上空に浮かんでいた。舞が上空から心配して俺たちを見ている。そんな気がして仕方なかった。

 何思う わが家の上空に浮かんだ月
 

2022年11月3日
 文化の日。晴天である。玄関に朝刊を取りに出ると、たつ江(舞)が生前、愛用し当時のままに置かれた自転車のすぐ傍らのコンクリート路面に逞しくも小さなちいさな草の芽が出ているのに気が付いた。いつの間に伸びたのか。いや、育ったのだろう。亡き妻、舞の仕業みたいな、そんな気がしてならない。
 あれでもって舞は私に比べたら結構、力持ちだった。一見、華奢には見えたが、一方で、生前の彼女が雑草のように力強い女性だったことをあらためて思う。それと。この日は、何かに誘われるように裏庭で眠る先代猫たちのお墓に、いまなおわが家で咲き続けている紫のアサガオを墓前に供えたのである。能登と大垣で共に過ごした〝てまり〟はじめ大垣からのこすも・ここ、先代シロと皆、とても素敵な猫ちゃんばかりだった。いまは、その重責を担って、シロちゃん、すなわちオーロラレインボーが頑張ってくれているのである。
 
 思いがけず出たちいさな芽と舞愛用だった自転車
 
 

 アサガオも供えられた先代猫の猫塚
 

 今をたくましく生きるシロちゃん、すなわちオーロラレインボー
 

    ※    ※
 昭和47年のこの日、11月3日にたつ江は着の身着のまま、まるでターザンのような姿で志摩半島の阿児町鵜方を訪れた。そして彼女は戦後しばらく続いたNHKラジオの農事放送でも知られた亡き父・勝弥さんの命日(昭和33年11月7日)である7日に私のもとに飛び込んでくることを約束。父の死から14年がたったその日、11月7日に私との約束どおり、当時駆け出し記者だった私、すなわち新聞社の松本支局から転任してまもない志摩通信部にダイビングでもするように飛び込んできたのである。

 それはそうと、それより前の9月27日。彼女は当時、松本支局員だった私に電話してきたことがある。そのときの模様は以下のとおりである。
 愛とは 47年9月27日 「本当の愛ってなあ-に」。たつ江が電話で聞いてきた。/愛って。ハッと思い、考えてみた。一体何なのだろう。取材の途中、愛車(ホンダN360)を運転しながら「それは全く単純で、しかも息の永いものだ」と思ったりもした。/あの日、彼女は、ボクの顔を澄んだ眸(ひとみ)でじっと、見つめていた-。そうだ、「見つめあい、求めあう心と心。楽しいこと悲しいこと、そのたびに〝ひとつ心〟になるもの、それが愛なのだろう」。【「泣かんとこ 風記者ごん! 伊神ごん」(能登印刷)】より)
――というわけで、きょうというこの日、文化の日と、これに続く11月7日は私と舞にとっては忘れられない日なのだ。いわば若きふたりの旅立ちの日だったのだ。けさ、偶然にも見つけた、ちいさき青い草の芽は、そんな亡き妻の若かったころの強い遺志だったような気がしてならない。
 私たちは、あのときそのまま駆け落ち結婚、以降は二人三脚も同然に時には舞に助けられながらの楽しく幸せな半面、イバラの道といってもいい、厳しくも険しい地方記者生活が始まったのである。ただ、それだけのことではあるが、そこには運命的なものが確かにあった。

 けさの新聞ニュースは【原発30年後から劣化評価 60年超の運転可能に 規制委見直し案】【乳がんの悩み アプリで軽く「解決」「元気」 再発の恐怖低下 臨床試験で確認 名市大など開発】【北、ミサイル20発超 1発は北方限界線越え】(中日3日付朝刊)【30年超原発 10年ごと認可 60年超運転可能に 規制委新制度案】【1億円献金86歳「念書」 旧統一教会「自由意思」 半年後認知症の診断】(毎日3日付朝刊)といったところだろうか。これらの記事のなかでは、やはり原発の<60年超運転可能>が大変、気になる。

2022年11月2日
 日本サッカー協会が1日、20日に開幕するワールドカップ(W杯)カタール大会の日本代表26人を発表、主将の吉田麻也(シャルケ)らが選ばれた。長友佑都(FC東京)と川島永嗣(ストラスブール)は日本歴代最多に並ぶ4度目となる。「一票の格差」が最大3・03倍だった7月の参院選は投票価値の平等に反して違憲だとして秋田を除く東北5県の有権者が各選挙区の選挙無効を求めた訴訟の判決が1日あり、仙台高裁は「著しい不平等状態が明らかな中、国会は裁量権を逸脱して是正しようとせず、憲法に違反する」と判断。無効請求は棄却した。

2022年11月1日
 火曜日。このところは秋そのものの好天続きだったが、きょうの尾張地方は朝から冷たい小雨が降っている。そぼ降る、と言った方がよいかもしれない。午前11時現在、雨がパラパラパラり、はらはらと軒先や樹々の葉を遠慮がちにたたいている。ラジオによれば、大阪も関東も全国各地で雨、雨、雨の1日となりそうだ。
    ※    ※

    ☆    ☆
 令和に入って以降、中日総合サービスさんから私がずっと執筆を任され、書き続けた同社発行による尾張各地の生活情報誌「ハピなび」欄でのコラム「人生そぞろ歩き」執筆への感謝の心を込め、先に同社担当スタッフにお願いをしておいた亡き妻の伊神舞子俳句短歌遺稿集「泣かんとこ」(人間★社刊)の記事広告=小島加奈子さんが執筆、編集=が掲載された10月28日付「ハピなびi」と「ハピなび春日井」2紙が「この度は、誠にありがとうございます。10月28日付の掲載紙をお送りします」と丁寧なコメント入りで自宅に送られてきた。
 私はさっそくこの掲載紙2紙を仏前に供え、亡き妻に報告したのである。

 掲載された生活情報誌2誌に掲載された記事広告
 

 今にして思えば、コラム執筆中は書きあげるつど、舞の感想と見解を聞き何度も書き直して完全原稿として当時の編集担当者(川田哲也氏。現在は小島加奈子さん)に出稿したものである。多くの人々からのありがたい、時には爆発的な反響については私にとっては、もうひとりの〝隠れデスク〟でもあった舞にもそのつど報告。彼女もまんざらでもない、うれしそうな顔で熱心に聞いてくれ、生活情報誌を興味深く読んでいたものである。

 というわけで、こうした舞の隠れた応援協力は、私が現役記者時代に、その土地土地で書き続けたコラムや企画記事=【海女その世界】【(岐阜県庁汚職事件がらみの)追う 追われる】【名古屋空港新時代】【空港昨今】【能登人間ものがたり】【能登の方言】【和倉新時代】【半島記者たち】【オランダ花物語】【てんびん棒かついで】【湖国に咲く花々】【カラスの子】【どどいつ短冊】など等=の執筆に当たっても同じだったのである。
 これは、という記事となると、どれも彼女の意見を聞いて書いてきたので今となっては舞の考え、見解も少しは私の書く記事に含まれていたような、そんな気がする。

 それだけに、このうえは舞の魂そのものともいえる伊神舞子俳句短歌遺稿集「泣かんとこ」をひとりでも多くの方々に読んで頂ければ、亡き妻の魂も浮かばれるに違いない。恥ずかしながらも、そう思う。本欄読者のみなさま方にもアマゾンまたは最寄りの書店などで手に入れ読んでいただけたら、嬉しく、かつ光栄である。
※江南市の場合は、生前の妻がことのほかお世話になっていた杉浦書店(同市江森町西)=電話は0587(54)5222=に置いてあります。
   
 世間の方は、【ジブリパーク きょう開園 名作の世界あなたも一員】(1日付中日新聞朝刊)が何よりも明るい話題といえよう。けさの朝刊はアッと驚くというか。ジブリパークの特集見開きで本紙をそっくり特集面でハンバーグのようにはさみ込んだチョット変わった、思い切った、世にも不思議な紙面展開で編集スタッフの努力と情熱、意欲のほどが伺われる楽しく面白い紙面だった。もしかしたら、新聞の歴史に残る紙面制作になったかもしれない(もっとも新聞紙面は、日々、どれもが歴史に残る貴重な記事、社会事象ばかりなのだが)。

 えっ、これが新聞? 玉手箱みたい。ジブリパーク開園を祝った中日新聞