詩「パパの国」

パパの国
(一)
パパの匂を お土産に
今日も港に 船が着く
もしも私が 男の子なら
きっとなるでしょ マドロスに
ママが夢見た 遠い国
外国航路の あの船で
行ってみたいな パパの国
(二)
青い瞳と ブロンドは
顔も知らない パパゆずり
白いカーゴの 船長さんの
オイル焼けした 横顔が
どこか空似と ドラが鳴る
沈む夕日に 手を振れば
岬灯台 灯が点る
(三)
もしも私が 男の子なら
きっとなるでしょ マドロスに
ママが夢見た 遠い国
外国航路の あの船で
行ってみたいな パパの国
          パパの国