【生きてゆく人間花たち/2014年6月の唄】

平成二十六年六月三十日
 日本を戦争をする国にしてよいのか! 集団的自衛権の行使容認に反対する市民団体が今夜、東京の首相官邸前で反対集会を開催。延べ3万5千人に達したという。
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 「アベ(安倍)って。なんて阿呆なんだ」に「阿呆だから出来る。利口だったら、こんなアホなこと、やらないわよ」。私の周辺から聴こえてくることばだ。愚かさの極みをいこうとしているのだから、人間的といえばニンゲンらしい。この世界、宗教対立や民族間の宗派対立、国家間の利権…からの争いは今も至る所で繰り返されている。人間社会から【愛と憎しみ】がなくならない以上、ニンゲンの愚かさは、どこまでいっても変わらない。
 いやいや、ニンゲンたちは、それほど愚かでもない。大半が戦争のない、武器使用をしない「平和」を求めているのだ。岐阜県議会をはじめ、全国200の議会で行使実現に「待った」と反対する意見書を議決。7割を超える国民が「議論が十分ではない」との姿勢で、青森市議会では「断じて認められない」とまで言い切っている。ただ安倍内閣の支持率は急落してはいない。これが不思議だ。閣議決定後、地獄に落ちるかもしれないが。
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 このところ私たちは、それぞれの目標に追われ睡眠不足が続いた。リサイクルショップ「ミヌエット」でのフラダンスの集いを成功させた舞は、翌日の自主防災訓練参加に続き、家事、お店の切り回し、花霞「3組2班」のお宅を再三訪れての区費集め…とさすがに疲れ切ったようだ。けさなど不燃物のゴミだしがあるのに、枕を抱きしめ熟睡したまま。起きてこようとせず、私は私で夜を徹して書き続けた。
 おかげで、きょうは1日中、新聞を読んでいても、執筆中であっても気がつけば、居眠りの繰り返しとなった。それでも、決めたことは実行に移したので、あとは少しでも寝なければ、と思っている。互いにこの年になっても体力回復には「寝る」のが一番である。
 舞の場合、過去に大病を再三患い、いつ倒れても不思議でないが半面で強靭なものがあるのを、最近つくづく思う。かといって、油断は禁物だ。
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 日本の大半が雨、雨なのに、ここ東海地方だけが空梅雨か、と思っていたら、午後のいっとき強い雨がめぐった。「もっと降ってくれなければ。畑が心配だよ」と話す母の心も、これで少しは晴れただろう。これまでにも夜間など、そこそこ降っているように思われるのだが。
 大阪ミナミの御堂筋で糖尿病を治療中の男の乗った車が逆走し暴走、あすから始まる理化学研究所での「STAP細胞」再現実験に、あの小保方さんも加わるという。世のなか、日々動き、きょうの顔は、もはや昨日の顔とは違う。

【きょうの一文・ことば】
「政府のやり方はあまりにも拙速。あまりにも慎重さに欠ける」=30日夜メ~テレ〈報道ステーション〉のなかで。政府の集団的自衛権行使を認める新たな解釈の閣議決定を前に。大垣時代に大変、お世話になった、あの懐かしき〝ネコちゃん〟こと、猫田孝さん(現自民党岐阜県連幹事長)のことば

【新聞テレビから】
☆『愛した徳山 色あせぬ』『故増山(たづ子)さん撮影 アルバムが写真集に』、『議員所得平均2281万円 衆参、昨年分 鳩山氏が押し上げ』『鳩山氏(邦夫元総務相)の29億円大半は相続税に』『〈13年所得報告〉知事 過去最低1673万円』『政令市 河村氏最少905万円』(30日付、中日夕刊)
☆『W杯 「日本監督にアギレ氏」 元メキシコ監督 スペイン紙報道』、『三浦綾子さん創作ノートに題名案』『代表作「氷点」 当初は「風」』、『涼風の支度着々 名古屋扇子』、『ネイチャー、論文撤回へ』『STAP細胞 来月3日号で』(30日付、毎日夕刊)
☆『リニア残土瀬戸が名乗り 愛知全量規模 鉱山埋め戻し用』、『小澤さん3年ぶり海外公演』、『北、弾道ミサイル2発 日本海に落下 中韓会談けん制か』『「通常の軍事訓練」北朝鮮当局者』、『〈きのうのプロ野球〉中日10―2阪神 3位浮上』『谷から一気竜5割 初回8点 猛攻呼び込む』(30日付、中日朝刊)
☆『「一歩、半歩でも前進を」 特定失踪者家族 日朝協議に望み』『東京・生島孝子さんの姉 40年超え「本人も高齢」』『大阪・福山ちあきさんの母「早く普通の暮らしを」』、『節電要請あすスタート』『原発頼らぬ夏』『初のゼロ 過去3年混乱なし』(30日付、毎日朝刊)

六月二十九日
 きょうは朝から妻と一緒に、古知野南小学校であった「自主防災訓練」に参加。まず福祉センターに集合し、ここから避難訓練を兼ねロープを手に、会場の同小グラウンドまで他の参加者とともに徒歩で出向いた。
 私たちが住む花霞町の場合、ことしは簡易消火栓の取り扱いがメーンテーマ。〝いざ〟という時に備え、みな真剣に取り扱い方法を担当スタッフから学んだ。ほかに消火器の取り扱い、応急手当、炊き出し、救助器具の取り扱い訓練が地域ごとに分担してあり、みな真剣な表情で臨む姿が印象深かった。
 たまたま、ことしは花霞町内会の役員を引き受けていることもあり妻と一緒に出たが、年に一回こうした訓練が行われていることを知り、地域社会の絆はこうした活動の中からも深まる、との思いをあらたにした次第。この日は参加者に、お湯を注ぐだけのおいしい非常用保存食(白飯)=マジックライス=や【災害伝言ダイヤル「171」が体験できる日】と書かれたチラシも配られ、みんなで万一に備えた。
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 東京・渋谷では猛烈な雨が降ったという。きょうも午前中の自主防災訓練への参加と、合間を縫い兄夫妻が丹精込めこしらえたというカボチャを実家まで取りに行った以外は、ずっと書き通し。気が散って集中できなくなることを恐れ、メールやフェイスブックのチェックはいっさいを差し控えた。
 どうしても、という重要案件なら、電話があるに違いない。心身ともに休まることのない1日は、こうして過ぎ去っていった。訓練への参加も、小学校までの徒歩による往復なぞ、妻ともども結構、体力を消耗したかもしれない。新聞を読む時間が惜しい。でも、これだけは仕方ない。

【きょうの一文・ことば】
 私の河野さんへの取材は「きょうで一区切り」と話すと、「取材はともかく、この事件で苦い思いをしたあなたの気持ちを必ず後輩記者に伝えてほしい。あなたにしかできないんだから」と河野さんは強い目で訴えた。報道はきっと変わらなければならない。-=29日付中日朝刊『〈ニュース前線〉報道変わらなくては 松本サリン 河野さん取材20年顧みる(写真部・乾高弘)』

【新聞テレビから】
☆『「戦後」のあとには 社会部長島田佳幸』『地方190議会「待った」』『集団的自衛権 意見書が急増』、『「私の男」グランプリ モスクワ映画祭 浅野忠信さん男優賞』、『愛知県警30交番廃止検討 7駐在所も 老朽施設が対象』『交番ない街 住民不安』(29日付、中日朝刊)
☆『集団的自衛権「反対」58%』『「説明不十分」8割 本社世論調査』『内閣支持4㌽減45%』『〈東京大空襲体験 作家・早乙女勝元さん〉自衛権でなく戦闘権 開戦の過ち 風化憂い』、『A MA 海女を世界へ ポルトガル人監督 志摩で映画撮影』『地元「ユネスコ登録へ弾み」』(29日付、毎日朝刊)

六月二十八日
 モットーは【笑門来福】。店内では、恋人に捧げる愛のハワイアン(フラダンス)数曲が江南アロハ キエレ教室生によって披露され、見る人のため息を誘った=「ミヌエット」店内で
 
 
 
 

 妻(舞)が営むボランティアのリサイクルショップ「ミヌエット」でハワイアンのフラダンス披露があり、大勢の家庭の主婦がいっとき家事を忘れて、ゆったりした気分に浸った。このフラダンスのめんめん、舌を噛んでしまいそうになるが、その名も〈フィオ カマレイ ピカケ 江南アロハ キエレ教室〉の先生とメンバーの方々。カラフルなレイを胸に、腰の小刻みな震わせかたや、からだのくねらせ方など。それは、それは、堂に入ったものだった。
 ミヌエットでは舞の発案で二年ほど前から月に一回、ボランティアの協力で〝ちいさな、ちいさな音楽会〟を開いて店内を一般市民に開放してきた。そんななか、ことしからは季節感にもこだわってみよう―と初夏のひとときをあて、ハワイのフラダンスが同キエレ教室の理解と協力で実現。この日は物珍しさも手伝ってか、大勢の女性が来店した。
 フィナーレは、お店で用意した飾り、レイを胸に♪月の夜は浜に出て/皆で踊ろうヤシの木陰/手を腰にウクレレに/合わせて踊ろうフラの踊り/きれいなレイをあげましょう……、と〈月の夜は〉をみんなで踊って終えた。
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 夫の私が言うのはおかしいかもしれない。でも、病を克服しながらの舞の一連のこうした試み(社会活動)は、日々懸命に生きる家庭の女性たちにとっては何よりの清涼剤になっている。とてもよい試みだ。

【きょうの一文・ことば】
「自分でもびっくりして実感がないが、うれしいの一言。頑張ったかいがあった」=28日付中日朝刊『金賞に加瀬栞さん 米国際バレエ 宮崎さん銀賞』の記事のなかで。若手の登竜門として知られる米国のジャクソン国際バレエコンクール・シニア女性部門で金賞を獲得した東京都出身の加瀬栞さん(22)

【新聞テレビから】
☆『日仏シルクロード 江戸末期から 富岡製糸場』『技術交流 世界遺産の原点』、『米国際バレエ快挙に喜び』『「本当にびっくり」金賞の加瀬さん』『「楽しんで踊れた 銀賞の宮崎さん』、『クマ襲撃 飼い主の危機に…』『犬が反撃、救う 金沢』(28日付、中日夕刊)
☆『「平和の党」が泣く 公明 地方から批判』『集団的自衛権 「そこまでして連立にこだわるか」』『辺野古海上で抗議』、『サウジアラビア 米のイラク介入けん制』『スンニ派擁護要求か』『ISIL(イラク・レバント・イスラム国)が160人処刑か』、『ウクライナ 停戦3日間延長 大統領表明 親露派も同意』(28日付、毎日夕刊)
☆『「集団安保」政府の本音 集団的自衛権を1日閣議決定へ』『〈「われら」の憲法〉かすむ公明 地方議員 執行部へ不信』『容認判断 揺れる支持者』、『囲碁・女流棋戦 15歳の藤沢 最年少優勝』(28日付、中日朝刊)
☆『地方の反発拡大 集団的自衛権 139議会が意見書 自民有志 相乗りも』、『大漁と安全願い 志摩・潮かけ祭り』、『最多48万票 糸井・球宴』(28日付、毎日朝刊)

六月二十七日
 九州南部の鹿児島では大雨、大隅半島には、それこそ〝滝〟のような雨が降ったという。
 きょうは一日中、一心不乱に物書きに集中。私の右腕といっていい愛猫こすも・ここもずっと私の傍らに座って物語の筋立てに当たって、そのつど相談に乗ってくれ、アドバイスにも一役。心から嬉しく思った。
 途中、携帯電話が二度、三度…とかかったが気が散るので、そのままに。ひと息ついたところで留守電をチェックすると、うち一本は戦争孤児を描いた〝ひとり芝居〟に挑み、ここ数年、力を増しつつある女優の片山美穂さんからだった。七月に入ってから、お会いすることで互いに「がんばろう」と約束、電話を切る。
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 昭和十九年八月二十一日、沖縄から九州に向かう疎開船「対馬丸」がアメリカ軍の潜水艦の魚雷に撃沈され、学童七百八十人を含む千五百人もの尊い命が奪われてから七十年がたつのに合わせ天皇、皇后両陛下が沖縄・那覇市にある慰霊碑を訪れ、犠牲になった少年少女らの霊を慰められた。
 当時、同じ小学生で、疎開中だった両陛下はこの悲劇に心を寄せ続け【撃沈70年】になることし、犠牲者の追悼を強く望まれて実現。両陛下は、遺族の先導で慰霊碑の前まで進むと白い菊の花を供えて拝礼し、その霊を慰められた。
 引き続き、両陛下は対馬丸の悲劇を伝える近くの対馬丸記念館へ。館内には、犠牲になった学童や引率の教師など318人の遺影や筆箱、ランドセルなどの遺品が展示されていて、遺族の説明に痛ましそうに耳を傾けられた。両陛下は、引き続き対馬丸の生存者らとも懇談。漂流したあと漁船に救助された男性や遺族に「よくぞ、生き抜かれましたね」「ご苦労の多い日々を過ごされたことでしょう」などとねぎらいのことばをかけられた。
 懇談は予定された時間を大幅に超え、両陛下は全員との話を終えると、一人ひとりに「元気でいてください。ありがとう」などと声をかけ、記念館をあとにされた。私は両陛下のこの日の行動をすなおに立派だ、と思う。両陛下には、これからも、いつまでもお元気でいてほしい。そして国民の心の支えとなり続け、戦地や大災害の被災地に散った〈日本の涙〉を少しずつ拭い去って頂きたい。
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 サッカーW杯ブラジル大会。1次リーグH組で韓国がベルギーに1―0で敗れた。これで日本を含むアジア勢4チームはすべて大会から姿を消し、総合成績も3分け9敗。1勝もできず、全チームがグループ最下位に。次回は出場枠を減らされる恐れも出てきた。

【きょうの一文・ことば】
「民族紛争は新たな紛争を生むだけで、何の解決にもならない」「多様な文化を尊重する街を復活させたい。僕はコスモポリタンだ」=27日付毎日朝刊『〈第一次大戦100年 世界はいま〉民族紛争「何も生まない」 住み分け続くサラエボ』『42歳、古里再生を』の記事の中で。サラエボで4世紀以上も続く名家出身の出版社経営、ボヤン・ペステビッチさん(42)

【新聞テレビから】
☆『激戦地に集い不戦誓う 第1次大戦 開戦100年、欧州首脳ら』、『三井金属側に賠償命令』『岐阜地裁 神岡じん肺、3億4000万円』『坑内の過酷さ 認められた』『神岡じん肺訴訟、原告歓喜』、『滋賀・三重県警の摘発件数操作』『3警官を書類送検』(27日付、中日夕刊)
☆『集団的自衛権 武力行使 全面解禁に道 1日に与党合意』『政府が閣議決定案』『「9条壊すな」官邸前で抗議』、『消費支出8%減 自動車、住宅で反動減 5月』(27日付、毎日夕刊)
☆『公明代表 行使容認を表明』『集団的自衛権 自公合意へ』『拡大解釈の余地残す』『中部の国会議員 賛成39人』『行使容認 9県調査 84人回答』、『遺族墓参へ 平壌に到着 東郷などの9人』(27日付、中日朝刊)
☆『両陛下きょう対馬丸慰霊』『「対面、一つのけじめ」漂流4日目に救出の女性=米カリフォルニア在住のマリア宮城パートラフさん(83)=』、『シリア、イラク軍事支援 越境空爆 ISIL(イラク・レバント・イスラム国)攻撃を強化』、『平和な日本で医療学ぶ アフガンと懸け橋に』『安城 治療で滞在「忘れられず」=アフガニスタンの戦災孤児、ローヤ・アジミさん(19)=』(27日付、毎日朝刊)

六月二十六日
 W杯サッカー、「日本」代表は残念ながら敗退した。でも、アルゼンチンの選手メッシ―がすこぶるいい。身長169㌢と小柄ながら彼ならでは、の技術を習得していることがシュートひとつみても、よく分かる。私自身、サッカーは、それほどまでに熱狂するほどのファンではないものの、メッシ―を見ていると、その華麗かつ狙いどころをピシリと押さえる技のすばらしさには興奮さえ覚える。
 メッシのプレーを見ていると、なぜか若き日、柔道の稽古に明け暮れていたころの自身を思い出す。メッシ―同様、小柄ながら私は組んだ瞬間の大内刈り、そして背負い投げへの連携技は自分で自分にほれるほどに、華麗ですばやく効果的な技だった。講道館柔道三段への昇段試験やオールミッション学生選手権=優秀選手賞=などでは身長一八〇㌢、体重一〇〇㌔を軽く超す相手に対して我ながらアッパレと言えるほどの技を見せつけ、快勝したものである。
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 公明党の山口那津男代表が夜のNHK番組で憲法解釈を変更し、武力で他国を守る集団的自衛権の行使容認に関する与党協議で大幅譲歩し、自民案の〝受け入れ〟を表明。一方で石原新党が「次世代の党」として再出発する、との由。サッカー日本は、ザッケローニ監督の退任に伴う新しい監督としてメキシコのアギーレ監督の名前などが浮上している。
 グーグルが腕時計型の端末、スマートウオッチを発表するなど、このところ身に着ける端末【ウエラブル】が流行の兆しにある。人間本来が必要とせねばならない「何か」が置き去りにされていく……。

【きょうの一文・ことば】
「メッシ―は、どこかの惑星からきた。それは(全知全能の神・ゼウスがいる)木星からだ。次元が違う」=アルゼンチン戦のあと。3―2で負けたナイジェリアのスティーブン・ケシ監督。
「ナイジェリアの監督がそういうことを言ってくれたのはありがたいね」「勝てたこと、それから今日のプレーにも満足している」=メッシ―選手

【新聞テレビから】
☆『オウム化学テロの教訓▽松本サリン20年』(26日夜、NHK総合〈クローズアップ現代〉)
☆『滋賀知事選3新人立つ エネルギー政策など争点』、『シリアが過激派空爆 イラク 市民ら50人死亡?』、『ザッケローニ監督 退任「責任、すべて私が負う」』、『1人の死刑執行』『07年の香川3人殺害』『第2次安倍政権で9人に』(26日付、中日夕刊)
☆『電力株主総会 全9社で脱原発提案(いずれも否決) 北海道電 再値上げ検討』、『ザッケローニ監督退任 「素晴らしい人だった」 長谷部選手ら別れ惜しむ』『攻撃サッカーを高く評価すべき 作家の長田さん(ノンフィクション作家・長田渚左)』、『ナイジェリア 首都で爆発 21人死亡 W杯放送時間帯を狙う?』、『韓国 鄭首相が留任』『沈没事故引責 後任決まらず』(26日付、毎日夕刊)
☆『元事務長に懲役15年』『長野地裁判決 年金基金24億円横領』、『前を向き4年後に輝け』『最年長ジャーナリスト・賀川浩さん(89)=兵庫県芦屋市= 点取り屋の育成必要』(26日付、中日朝刊)
☆『世界の中学OECD(経済協力開発機構)調査 日本の教諭勤務時間最長 週53.9時間 部活、事務で』『指導力 自己評価は平均以下』、『トヨタ燃料電池車市販』『世界初 年度内、700万円』(26日付、毎日朝刊)

六月二十五日
 サッカーW杯ブラジル大会第13日目の二十四日(日本時間二十五日)。日本代表はブラジル・クイアバでコロンビアと1次リーグC組最終戦を戦い1-4で敗れ、決勝トーナメント進出はならなかった。この結果には「グループ最下位が今の日本の現状だ」の声も。優勝を狙うと豪語してきた本田圭佑は「無念のひと言。それを招いたのは自分自身。全てを受け入れなければ。これが現実。口だけで終わってしまって、申し訳ない」と頭を垂れ、ザッケローニ監督も「私は監督として適切な責任を取る」と話した。
 世のなか、何事も思い通りにはいかない。これまた人生である。選手、そして日本中のサッカーファン・サポーターのみなさんには、これで打ちしおれることなく、前に向かって歩き出してほしい。そういえば、私の青春時代に大好きだった歌〈若者たち〉に【君の行く道は希望へと続く/空にまた陽がのぼるとき/若者はまた歩き始める】という1節があった。みんなで、この歌をくちづさんだらよい。
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 けさの朝刊で中日がすっぱ抜いた通り、愛知県一宮市長の谷一夫さん(72)が「今期をもって後進に道を譲る」として5選出馬をやめ次期市長選への不出馬を正式表明した。谷さんといえば、私が新聞社の一宮主管支局長在任時に神田真秋市長の知事選出馬に伴う市長選で初当選、一宮市医師会長(市民病院長)からの転身が話題となった。下戸で知られ、何かの会のあとの懇親でお会いするつど、御猪口の酒の量を少しずつ増やしてつがせて頂く間柄だったが、やっと御猪口に一杯飲めるか飲めないか「あと一歩」のところで私が転勤となってしまい、残念に思ったことがある。
 人格、識見とも豊かで誠実そのものの人柄が親しまれてきた。いつだったか、市長就任まもなく自宅を訪れ、随分と若く美しい奥さまと談笑させていただいた。市民病院建て替え、JR尾張一宮駅の駅ビルや市役所新庁舎の建設…と数々の事業を完成させこの先、前任の神田さん同様、その功績はいつまでも称えられるだろう。ご自身の任期満了は来年1月23日までなので、あと半年余、任期を全うしてほしい。
 昨日、受託収賄と事前収賄などの容疑で逮捕された全国最年少の岐阜県美濃加茂市長がいれば、谷さんみたいな地道な【いぶし銀市長】もいる。市長もいろいろ、人生も十人十色か。宇都宮では六月に入り、きょうで雷の襲来が十回目とか。トヨタが水素を燃料とした究極のエコカーを来春までに一台七百万円で売り出す、と発表。

【きょうの一文・ことば】
 「新聞はオウムを放置していました」「警察が動かないと新聞は書かない。なぜ警察は捜査しないのかという記事もなかった」「オウムの実態を訴えるイベントを開いても聞いてもらえない。変わった教団には、関わり合いになりたくないという感じだった」=25日付中日朝刊『〈消えない狂気の記憶〉松本サリン事件20年 報道は暴走見過ごした』の記事中。ジャーナリストの江川紹子さん

【新聞テレビから】
☆『集団的自衛権大筋合意 国会審議は閣議決定「後」』(25日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『米軍顧問団、イラク到着 兵130人 情報収集など開始』、『(ボブ・)ディラン直筆歌詞2億円 NY【ライク・ア・ローリング・ストーン】草稿 最高額で落札』、『メールで設備導入促す 美濃加茂市長 市議時、課長に』『市長「辞職意思なし」』『副市長が職務代理者に 美濃加茂市長逮捕 議会「推移見守る」』、『中国に広がる断捨離=不要な物を減らして人生を豊かにするという日本発の生活術「断捨離」= ぜいたく禁止 時流にマッチ』(25日付、中日夕刊)
☆『〈W杯2014ブラジル大会〉日本完敗で幕』『コロンビアに1―4 C組最下位』『「攻撃」歯が立たず』、『日朝協議来月1、2日 拉致調査の実効性確認 最終調整』、『美濃加茂汚職 「複数の政治家にカネ」』『贈賄容疑者、関係誇示か』(25日付、毎日夕刊)
☆『一宮市長=谷一夫市長(72)=5選不出馬へ 支援者に意向 きょう表明』、『梅雨 東海カラカラ』『偏西風蛇行「気圧配置 春のよう」』、『浄水事業濁った人脈』『美濃加茂市長 選挙応援で癒着か』『独断で施策危うさも』、『本能寺の変「四国説」新史料』『長宗我部元親「信長に従う」手紙』(25日付、中日朝刊)
☆『都議会ヤジ 塩村氏会見関心高く』『海外メディア 女性蔑視、憤り』、『朴大統領 求心力低下』『韓国首相候補辞退 対日外交に影響』(25日付、毎日朝刊)

六月二十四日
 愛知・岐阜両県警が、事前収賄などの疑いで全国最年少、かつイケメン市長で知られる藤井浩人岐阜県美濃加茂市長(29)を逮捕。藤井市長は市議だった昨年春ごろ、地下水供給設備販売会社社長の男性被告(43)=詐欺罪などで名地裁で公判中=から依頼され災害時に備えて小中学校のプール水を飲料水に浄化する雨水ろ過装置の設置を約束。見返りに数十万円を受け取った疑いで、藤井容疑者は当時、市長選(2013年6月)への出馬を決意していたという。
 夕刊軟派の見出しを見ると『29歳市長危うい手腕』『施策 庁内に疑問の声』『副市長「潔白信じる」』『「後ろめたさない」 藤井市長一問一答 収賄疑惑を否定』の活字が乱れ飛んでいる。かつて岐阜県庁汚職事件で現職知事を執拗に取材し続けた私に言わせれば、業者との癒着は目に見えている。むしろ幼稚にさえ映る。一方で若いので惜しい気もする。
 犯罪捜査や取材で【罪を憎んで人を憎まず】という言葉がある。私自身、サツ回りでサンズイ=汚職の〝汚〟が、サンズイなのでこう言う=取材をしていたころ、自らに言い聞かせ足を棒にしたものだが、この際、若き市長はジタバタせず、自らへの疑いが事実だとしたらその行為を悔い改めるべきである。まだ若いし、十分立ち直れるはずだ。
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 サントリーホールディングスがローソン会長の新浪剛史氏(55)を十月一日付で社長に迎える。代表権のある会長職にとどまる佐治信忠会長兼社長(68)は「就任は昨年秋に要請。新浪氏は(サントリーの企業文化である)『やってみなはれ精神』を持っている」との弁。夜に入り、東京のJR池袋駅西口で脱法ハーブを吸った男の運転する車が歩行者のなかに突っ込み電話ボックスに激突して止まり、何人かが重軽傷、一人は心肺停止状態に。同じ東京・三鷹市中原地区では午後3時ごろ、突然大量のヒョウが降り、一帯が「まるで流氷の町」に化身。なんだかんだと日々、新しい事件が次々と浮かびあがってくる。ニンゲンたちは、これを追いかけるのにアップアップしている。

【きょうの一文・ことば】
親鸞は目をとじて、かすかな声でうたいだした。

みだのちかいぞたのもしき
じゅうあくごぎゃくのひとなれど
ひとたびみなをとなうれば
らいごういんじょううたがわず

声はしゃがれていたが、その節回しの巧みさに蓮位はおどろかされた。
=24日付中日朝刊連載小説〈しんらん親鸞完結篇350 作・五木寛之〉から
「女性たちが成功する時、米国も成功する」=24日付中日夕刊『「女性の成功は米の成功」 オバマ氏、参画支援へ決意』の記事中。オバマ大統領の発言

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉攻勢アルカイダ系組織 イラク危機の真相』(24日夜、NHK総合)
☆『〈ふくしま便り〉連載済んでも「もんもん」=週刊誌「週刊金曜日」に漫画「郡山もんもんライフ」を六月十三日号まで連載した芳賀由香さん=(福島駐在編集委員・井上能行)』、『美濃加茂市長 逮捕へ』『愛知・岐阜県警 事前収賄容疑』、『サントリー社長外部から ローソン会長の新浪氏』『創業家以外 初のトップ』、『声紋分析へ音源精査 みんな会派 鈴木都議以外のやじ』、『ラグーナ譲渡に合意 蒲郡市など HIS(旅行大手エイチ・アイ・エス)8月から運営』、『「白菜」や「角煮」 台北故宮展始まる』(24日付、中日夕刊)
☆『5月の世界平均気温 過去最高』『アラスカ沖でM7.9の地震』、『山口組ナンバー2収監 恐喝罪で懲役6年確定』、『海江田氏続投の意向 民主両院議員総会を開催』(24日付、毎日夕刊)
☆『揺らぐ今こそ不戦貫く 「慰霊の日」沖縄各地で追悼』『石垣の小3 平和願う心の詩』『沖縄出身学芸員 舞鶴で抑留記録調査』『戦禍の声 伝える宿命』、『〈W杯ブラジル大会〉 ロナルド起死回生 土壇場意地の同点クロス(米国2―2ポルトガル)』(24日付、中日朝刊)
☆『80万台を追加リコール エアバッグ不具合 ホンダなど3社』、『〈どう動く 集団的自衛権私の意見8〉心情押し付ける首相 作家佐藤優さん(54)』(24日付、毎日朝刊)

六月二十三日
 夜。名古屋は錦三丁目にある中国湘菜料理店「湖南家(コナンヤ)」へ。この「湖南家」はソプラノ歌手として日本で活躍する張柳春(チョウリュウシュン)さん=日中友好音楽協会前理事長=が経営する、とても家族的なお店で、カトマンズから一時帰国中の旅行会社(Ashutosh Travels & Tours)のオーナー、長谷川裕子さん=愛知県稲沢市出身=と夫でマネージングディレクターのニルマニ・ラル・シュレスタさんと会食するためである。
 久しぶりにお会いした裕子さん夫妻。相変わらず底抜けに明るく楽しく、にぎやかなひとときとなった。二人は東京地区での旅行案内拡販活動を終え、引き続き岐阜、関西、九州方面への拡販に入り来月末にはネパールに戻るとのこと。張さんのお店を訪れたのは、ふたりのラブロマンスをヒントに私が書いた詩【カトマンズ恋歌/ラブバード】の張柳春さんによるメロディー化(作曲)が現在大詰めに入り、完成間近になったので一度この歌を2人にも実際に柳春さんの声で聞いてもらう、のが狙いだった。
 柳春さんは、こんな私たちの頼みにも気軽に応じてくださり、忙しい合間を縫って裕子夫妻と私の前で、若者向けと熟年向きの2バージョンを出来上がったばかりの楽譜を前に実際に目の前で高らかに歌って聞かせてくれ、裕子夫妻と私は感激した面持ちで聞き入った。帰り際には、柳春さんがご自身で握られたという中国のちまきまで土産にいただいた。
 裕子夫妻からは「2バージョンとも、どちらもリズムと歌詞が胸にすっと入り込み、思っていた以上の出来で、なんだかジーンときちゃいました。聞けば聞くほど心にしみいり、いろんな障害を乗り越え国際結婚して世界各地で羽ばたく皆さまには、私たちも含め凄く励みになります。曲の普及に向け全面協力したい」と有り難いお言葉。あとは七月に入ってからピアノの伴奏をつけ、歌詞も少し修正しCD化して完成させ、世界に向け発信の運びだ。
 ここにその歌詞を付記しておきたい(こんご、少しだけ軌道修正される)。
♪あなたは今
 海越え 世界のどこで
 どうしていますか
 雨、風、雪…
 涙に浮かんだ はるかな国で
 元気でいてほしい
 また会える
 あの日 あなたはそう言い ほほ笑んだ
♪あふれる涙
 うなづく わたしとあなた
 悲しさも寂しさも
 辛さも超えて
 忘れはしない あぁ~ラブバード
 あなたとのこと
 互いの思い
 あの日 私たちは心のなかで 誓い合った
♪燃える炎は
 いついつまでも 輝いて
 たがいに生きてる
 ヒマラヤ讃歌
 この世で起きた 奇跡の愛を
 空も知っている
 ラブバード
 消えて生まれた 虹の町カトマンズ
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 ちまたの方は、沖縄戦69年の「沖縄慰霊の日」追悼式をはじめ、自民都議の本会議での女性都議に対する〝やじ騒動〟で鈴木章浩都議が「自分が早く結婚した方がいいんじゃないか」との〝やじ〟を認め謝罪するなど、いろいろあった。

【新聞テレビから】
☆『平和な空 どこまでも 沖縄慰霊の日 石垣の小3 詩朗読』『戦争への道不安抱え』『沖縄戦69年「慰霊の日」』『追悼式で遺族』『「集団的自衛権」に怒り』、『自民都議やじ認める 本会議発言 会派離脱を表明』『「産めないのか」は否定』(23日付、中日夕刊)
☆『国民年金納付率60%回復 5年ぶり1.9㌽改善』、『石原氏 福島で謝罪』『「金目」発言 大熊町長に』(23日付、毎日夕刊)
☆『きょう沖縄慰霊の日』『へいわのこころ みんなにとどけ【へいわってすてきだね】』『6歳の詩 絵本に 昨年追悼式で朗読』『思いやりの心学びたい 地雷被害 アフガン女性再び愛知へ』、『集団的自衛権に反対55% 全国世論調査 行使拡大 懸念62%』『非戦アピール 視線くぎ付け』、『隠れ待機児童1万9000人 20政令市 公表の6.8倍』、『〈訃報〉「夢千代日記」演出家 深町幸男氏(ふかまち・ゆきお=演出家)22日までに死去、83歳』(23日付、中日朝刊)
☆『天明の飢饉を克服 飯舘・比曽地区』『再起の歴史我らも』『全村避難3年 除染自ら検証』『環境相、きょう福島訪問「金目」謝罪へ』、『日本、南極に新基地計画 温暖化予測に活用』『100万年前の氷掘削』、『北海道で貨物脱線 JR江差線内 2年前にも2回』、『軍政が「和解」演出 タイクーデター1カ月』『水面下タクシン派に圧力』『自己破滅的なタイ式民主主義』、『新日鉄住金3度目黒煙』『名古屋製鉄所 停電、一酸化炭素燃やす』(23日付、毎日朝刊)

六月二十二日
 朝。「冷蔵庫にあるものでつくってよ」。という大いなる期待に応え久しぶりにへんてこりんな食事をつくった。
 内心、男が作るなんて。性に合わないばかりか、わが美学にも反するとは、いつだって思っている。でも、たまには。妻が喜んでくれさえすれば、それでいいのだと自らに言い聞かせて決断。味噌汁と卵焼きをつくり、有り合わせではあるが漬物に、いわき市認定魚〝めひかりふりかけ〟と、日本海産喉黒(のどぐろ)風味ふりかけ、それにデザートのヨーグルトを置いて完成(ごはんは昨夜の残りをあたためた)。二階寝室まで「ごはんだよ」と妻を呼びに行くと、妻は満足そうに降りてきて食べた。
 このところ私の朝食づくりは、しばらく途絶えたままだった。「一体いつになったら作ってくれるの」との妻の批判もこれで当分回避できる。味の方は、おそらくさっぱりだが「ウン、いいじゃない」ということだ。これからは、朝食をつくるのも小説を書くのと同じだと割り切って、〈時には母のない子のように〉とびっきり美味しい食事を作って、彼女を驚かせてやろう。
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 午後、名駅近く「つちやホテル」喫茶室で私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の6月例会を実施。現在、挑もうとしている作品づくりを同人1人ひとりから聞くに及んで、手前味噌とはいえ、みんな頼もしい若き精鋭ぞろいだ、とあらためて思った。【素晴らしき仲間たち】とは、まさにこうした〝同好の士〟のことを言うのだろう。
 席上、主宰の私から黒宮涼さんの結婚時にはメロディー入りオルゴールの祝電を、牧すすむさんが会主=倉知弦洲=を務める琴伝流弦洲会の30周年記念発表会にもお祝いのスタンド花をそれぞれ「熱砂」から出させて頂いた旨を報告。黒宮さん、牧さんからは丁重なお礼の言葉があった。
 黒宮さんは24歳、将来有望な書き手だ。結婚し、いっそう魅力が増し、良い作品が書けそうな感じがした。また、牧さんの場合。つい先日、満70歳になったばかり、とのことで詩人である一方で日本を代表する大正琴会主としての決意も新たな様子。この秋には世界遺産である沖縄・首里城内で初の大正琴コンサートが実現する、とのビッグニュースも。
 70という大台を超え、ますます意気盛ん。若返ったようである。これも日々、陰日向となって牧さんに尽くされている美人妻かよさんの存在があればこそ、に違いない。
 この日は遠方のため参加できなかった同人の近況につき、私から説明。いずれにせよ、同人全員が互いの作品も含めて本をよく読み、そして創作意欲はむろんのこと、いつだってチャレンジ精神旺盛に書き続け、新しい試みに挑みつづけていくことの大切さをあらためて確かめ合う1日となった。
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【きょうの一文・ことば】
「この喜びを忘れず、遺産を保全し、将来の世代に伝えていくために最善を尽くす」=22日付中日朝刊『富岡製糸場 世界遺産』『登録決定 産業技術交流の象徴』の記事中。群馬県の大沢正明知事
「本当に良かった。関係者の努力が実ったのだろう。世界遺産として評価され、世界からたくさんの方々が富岡製糸場にやって来ることを期待している」=22日付毎日朝刊『富岡製糸場 世界遺産』『絹産業発展に貢献』の記事中。安倍晋三首相

【新聞テレビから】
☆『集団的自衛権立場超え批判 憲法破壊のクーデター アメリカの戦争に縛られる』(2014年6月22日、しんぶん赤旗日曜版)
☆『〈消えない狂気の記憶 松本サリン事件1〉娘の夢 奪った教団 悔い改めてから刑を』、『〈2014W杯〉スラムの英雄 愛が強さ』『ネイマール地元「太陽のよう」』『関係者パス? ネット販売』『2枚「全会場に入場できる」』、『朴政権また打撃 韓国兵乱射 軍事面も危うさ露呈』『支持率下落 拍車か』(22日付、中日朝刊)
☆『富岡製糸場創業時のままに 「近代化の礎守る」 48年操業 片倉工業尽力』『「世界の宝になった」地元歓喜』、『都議会ヤジ 1人分特定可能か 「みんな」音声データを入手』『ネット署名 6万8000人に』、『「なごやめし」国内外に 戦略は?県・市の懇談会初会合』(22日付、毎日朝刊)

六月二十一日
 群馬県の富岡製糸場が世界遺産に登録された。日本では十八件目の世界遺産になるという。喜ばしい限りだ。
 中日新聞朝刊本日付四コマ漫画〈おーい栗の助(森栗丸)〉の「日が長くなったわよね!」「今日は夏至ざましょ。」で、そういえば、きょうは〝げし〟だ、と知った。夕刊を見ると『一年で最も昼が長い夏至の二十一日の早朝、三重県伊勢市二見町江の二見興玉神社で、海でみそぎして日の出を拝む夏至祭があった。』との記事。全国から集まった下帯や白装束姿の男女が夫婦岩近くの海に入っている写真付で報じられていた。
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 鹿児島県で昨夕からけさにかけ大雨。
 午前11時過ぎ、指宿市のJR指宿枕崎線の薩摩今和泉―生見間で指宿発鹿児島中央行き観光特急「指宿のたまて箱」(2両編成)が雨で線路内に流入した土砂に乗り上げて脱線、乗客乗員48人中、12人がケガをしたという。
 それにしても、【指宿のたまて箱】とは。なんと粋のいい名前であることか。知らなかった。一度聞いたら忘れられないネーミングである。なんでもこの地方に伝わる竜宮伝説をテーマにした観光列車で2011年にデビュー。乗り降りするドアから玉手箱の煙に見立てた竜宮の霧が出る仕掛け、とか。指宿―鹿児島中央駅間を1日3往復、幅広い年代層で人気が高まっているという。名前を聞いただけで乗ってみたい気がする。
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【きょうの一文・ことば】
「切らずして逃す。それでよいのじゃ。そういう男だからこそ、わしは官兵衛を信用しているんじゃ」=NHK総合15日放映分の再放送〈第24回 帰ってきた軍師〉の中で。秀吉が黒田官兵衛に

【新聞テレビから】
☆『90歳 ブッシュ元米大統領が誕生日スカイダイビング=89歳のバーバラ夫人から祝福のキッス』(21日夜、CBC〈ニュースキャスター〉)
☆『心を洗う夏至の朝 伊勢でみそぎ』、『河野談話の堅持 米政府が求める』、『日本の〝ひみつ道具〟全米へ 「ドラえもん」来月から放映』、『一宮の元教諭、教え子の絵返したい』『55年ぶり クラス会では授業再現 遠足や学級新聞も』(21日付、中日夕刊)
☆『ウクライナ 大統領、親露派に最後通告』『「1週間停戦」拒否なら「壊滅」』、『〈W杯2014〉「死の組」伏兵コスタリカ突破 イタリア破る』、『パレスチナ自治区「段々畑」世界遺産登録』(21日付、毎日夕刊)
☆『これからも きらめいて (名古屋)テレビ塔開業60年』、『自民、集団安保も一転容認』『武力行使範囲際限なく』、『河野談話日韓で調整』『検証結果公表 強制性裏付けず』『「慰安婦決着済み」強調』(21日付、中日朝刊)
☆『河野談話 日韓事前に文言調整』『政府検証 見直しは否定』、『都議会ヤジ 処分要求不受理 自民幹事長「該当者いない」』『女性蔑視ヤジ 名乗らぬ議員誰だ 都知事「恥ずかしい」』『塩村都議「今の時代に言われるとは」』『「通用せぬ時代」 野田聖子氏』、『「東京に捨てられる」被ばく牛連れて農水省前で抗議 浪江の畜産農家』(21日付、毎日朝刊)

六月二十日
 これでもか、これでもか、と執拗にギリシャゴールに襲いかかる日本。1点がこれほどまでに遠い存在だったとは。
―サッカーW杯一次リーグC組の日本対ギリシャ戦は、ブラジル・ナタルで日本時間のけさ七時(現地時間十九日午後七時)から開かれ、日本はあと一歩のところでギリシャの堅い守りを攻めきれず、0―0の引き分け、勝ち点1に終わった。日本中のため息が漏れ出る、悔しくも惜しい一日となった。仕事どころではなかったサッカーファンも多くいたに違いない。気を取り直して第3戦に臨むほかあるまい。【奇跡】の一次リーグ突破を願おう。
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 午後、久しぶりに母と食事に。
 市内の寿司屋さんに出向いた。満94歳、高齢の母は相変わらず好物の茶碗蒸しをたのみ、寿司はホンの少々食べただけだったが、茶わん蒸しを平らげてくれたので安心した。帰りにふたりで他人に貸してある土地を確認に行ったが、住宅が立ち並んで様変わりしていたこともあってか、どこに所有地があるのか、が分からない。
 仕方なく、いったん実家に寄り母からは畑で育ったジャガイモをたくさんもらって帰った。帰宅したら、その母から電話がかかり、くだんの借り主の電話番号と詳しい住所を教えてきてくれたので、あらためてまた出直さなければ、と思う。まさか、地主の私が知らない間に住宅が建ってしまうことはありえないのだが。それにしても、わずか数年間の変わりようには驚いた。他の土地は車の通行時に確かめているのだが。いやはや、死角とはこのことか。迂闊であった。
 心配した私に「そんな勝手に家を建てることなんて。出来っこないがね」と母。母の頭脳は今もとびきり明晰である。父と母からの大切な土地だ。これからは、たまに見て回らなければ、と反省。夜は、ある件で名古屋へ。飲食したその先で話題に出た中国人琵琶奏者、宗ティンティンさんに電話すると「あらっ。イ、ガ、ミさん。おひさしぶり。いま、どこ?」と元気そう。かつて越中おわら風の盆の町、八尾を共に訪れた仲だけに懐かしかった。互いに「ゲンキでいてくれ、よかった。また会おう」と言いあって電話を切る。

【きょうの一文・ことば】
「うちらが見ると、(日本が)負けちゃうから。見ないで!」=朝。BSでギリシャ戦を夢中になって見る私に対して。妻(私は後半終了5分前にしぶしぶテレビを消した。そしたら…負けはしなかったが勝てなかった)

【新聞テレビから】
☆『セクハラやじ処分要求 都議会に塩村氏「発言者申し出て」』『野田聖子氏、やじ批判』、『日本 手痛いドロー』『猛攻実らず 崖っぷち』『次戦で勝利 必須』、『白斑被害者に一時金 カネボウ、症状重い4000人に』、『不明 少なくとも3人』『福岡 殺害容疑夫婦の親族ら』(20日付、中日夕刊)
☆『〈W杯2014ブラジル大会〉』『決勝Т 次戦勝利が最低条件』『1人優位 攻めぬけず』『大久保悔しい90分』『攻撃単調 風前の青』『シュート16本不発』(20日付、毎日夕刊)
☆『「結婚しろ」「産めないのか」 都議会女性議員にやじ』、『リケジョ採用3倍に デンソー、来春の技術職』、『河村氏、維新と合流せず 減税単独で来春統一選』、『東京など4大会で五輪放送権1100億円 IOC(国際オリンピック委員会)とJC(NHKと民放でつくるジャパンコンソーシアム)』(20日付、中日朝刊)
☆『回送電車が脱線 一時全線で運休 相模原の小田急線』、『「解釈改憲反対」官邸前で集会 ビラ配り気勢』(20日付、毎日朝刊)

六月十九日
 午後六時過ぎ。小田急線の神奈川県相模原市、相模大野駅で六両編成の列車が車庫から本線に向かう出庫線で三両目と四両目が〝く〟の字型に脱線。この影響で新宿―新百合ヶ丘間などで列車が一時、ストップ、電気の消えた車内で乗客が缶詰となる事態となった。しばらくして、運行が再開されたと聞き、ホッと安心した。
 というのは、長男夫妻が川崎の新百合ヶ丘から東京の勤務先に通っており、他人ごとではない突然の事故発生だったからだ。幸い、夜遅く長男から無事、新百合ヶ丘の自宅に帰宅したとのメールが妻の携帯に入ったと知らされ、胸をなでおろした。
 それにしても、この現代社会。文明の利器のおかげで日々暮らしているニンゲンたちだが、大地震や偶発的な事件、事故で電気が一斉に遮断されようものなら、それだけで都市機能はマヒしてしまう。事実、以前にも、沿線で火事があっただけで列車の運行ストップばかりか一帯の都市機能がマヒしたことがある。
 まさに、私たちは〝ダモクレスの剣〟の下で生きている。私に言わせれば人は皆【今日も奇跡、あすも奇跡、あさっても奇跡】のなかを生きているのだ。こんなことを思うと、この地上に住む全てのいきものが神の〝見えざる手〟によって生かされている。そんな気がしないでもない。
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 東京都議会で、少子化問題などで質問に立った塩村文夏みんなの党Tokyo都議に対して自民党の議席から「おまえが結婚すればいい。子どもを産めないのか」のセクハラ野次。これだけで、東京都議会のレベルは最低の烙印を押された。あすの日本戦(日本時間20日午前7時キックオフ)を前に「私たちは歴史をつくるためにも勝たなくてはいけない。〝勝つ〟ための強い意志をもって選手は自分の力の200%を出さなければいけない」と、ギリシャ代表のサントス監督。

【きょうの一文・ことば】
「虚子の言う客観写生とは、季題を大事にして客観をすることで、心が一つになり、四季の循環という大きな世界につながるということ。俳句は小さいながらも宇宙につながる文学であると思う」=19日付中日夕刊文化『蛇笏賞 高野、深見両氏が受賞』『「声なき声を代弁」評価』の記事中で。『菫濃く』で蛇笏賞に輝いた深見けん二さんの受賞者あいさつ
「皆さん! (あすのギリシャ戦で)サッカー日本代表を応援しましょう」=19日夜、楽天戦で6―2で勝利投手となった広島のエース前田健太投手。ヒーローインタビューで

【新聞テレビから】
☆『佐川主婦1万人パート採用 16年3月までに 自宅周辺で配達』、『東大 アジアで首位 英誌評価』『中韓が追い上げ』、『〈2014W杯〉ギリシャ×日本 愛は勝つ 大須の夫婦「友好契機に」』『はだかの縁 稲沢でPV』『チケットなし100人乱入 リオの競技場』、『福島・チェルノブイリ周辺 環境観測へ共同衛星 あす未明打ち上げ』、『集団的自衛権で自公党首 今国会の閣議決定見送り』、『「金目」発言を撤回 石原環境相、福島で謝罪へ』(19日付、中日夕刊)
☆『〈Brazil 2014〉落城スペイン王朝 ああ無情艦隊 2戦で7失点』『考える時間がほしい』、『インドの40人誘拐される イラク北部 ISIL(イラク・レバント・イスラム国)関与か』、『(西アフリカ・ギニア中心に拡大中の)エボラ出血熱死者300人超す』、『習主席が来月訪韓 首脳会談へ 対日・核問題で連携』(19日付、毎日夕刊)
☆『松本サリン20年 河野義行さん』『根拠なき排除 怖い世相』、『ボタン電池 子の誤飲注意 短時間で食堂や胃に穴』(19日付、中日朝刊)
☆『三陸海岸「海からのストリートビュー」グーグル撮影始める』『被災者の自宅再建後退』『岩手・宮城 造成計画2割減』『自宅再建後退「いっそ便利な盛岡に」 釜石 仮設暮らし夫婦断念』(19日付、毎日朝刊)

六月十八日
 横笛を手に途中、雨に降られて名古屋の大須へ。
 ところが、愛用している二本のうち最近、ふいていなかった方の一本を間違えて持参したため、なかなか思うように音が出ない。デ、「これからは、二本の両方ともをたとえ僅かな時間でもよいので公平にふくように」と師匠。ここのところは、ふきやすい方ばかりを愛用していた。どうやら、もう一本の方が「なぜ、ふいてくれないの」と主人の私に〝無言の抵抗〟で造反したらしい。あすからは自宅で愛用の二本を交互にふいてみよう。
 もっとも、私はもう一本、旅先で手に入れたミニサイズの横笛も持っている。このため、これからはミニサイズの方も時にはふかなければ。笛の面白いというか、魅力的なところは演奏者である主人にいったん反抗したら、テコでも動かない(音を出してくれない)ことか。半面、機嫌を直すと信じられないほどの美声を出してくれるので、ついつい楽しくなってくる。

【きょうの一文・ことば】
「待ったかいがあった。ただの一度も自分の力を疑ったことはなかった。」
=18日付毎日夕刊、『オチョア神の盾』『かき出した 輝いた』の記事中。サッカーW杯ブラジル戦で4度の決定機を防いだメキシコのGKオチョア(28)。
 オチョアは10年の南アフリカ大会にも代表として加わったが、このときはメキシコが戦った8試合すべてで控えに甘んじ途中出場の機会すらなかった。今大会初出場となった13日のカメルーン戦でも無失点で今後この記録がどこまで続くか。世界の視線が集まっている。オチョアは試合後「大変満足している」とも語ったという。
「皆さん! (あすのギリシャ戦)サッカー日本代表を応援しましょう」=19日夜、楽天戦で6―2で勝利投手となった広島の前田健太投手。ヒーローインタビュ-のお立ち台で

【新聞テレビから】
☆『大丈夫? あなたの飲酒=アルコール依存症は日本に109万人いる』(18日夜、NHK総合〈クローズアップ現代〉)
☆『天然ガスのパイプライン爆発 ウクライナ内相「テロの可能性」』、『小児心臓病患者に光明 世界初の再生治療成功=大阪大附属病院』、『中国・李首相が英国訪問 〝女王面会〟と〝中国マネー〟』(18日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『集団的自衛権の閣議決定 今国会中は見送りへ』、『米イラク空爆 当面見送りへ』『イラク北部激戦続く』『過激派と軍 首都では爆弾テロ』、『シリア支配地W杯より信仰 断食月停電』、『介護保険サービス削減 法成立 来夏 一部2割負担』、『残留孤児の父 映画に』『長野・阿智 山本慈昭さんの生涯描く』、『〈訃報〉(米作家)D・キイス氏死去 「アルジャーノンに花束を」人気』(18日付、中日夕刊)
☆『日銀国債保有201兆円 3月末 保険会社抜き最大に』『家計資産1630兆円』、『幼い頃から鍛えた技を観光客に』『世界へ発信 伊賀忍術』『四日市出身54歳「本物見せる」』、『■1㌣切手=南米ガイアナで19世紀の英領時代に製作された赤紫色の1㌣切手。競売大手サザビーズがニューヨークで競売にかけ世界最高額で落札= 9億円超で落札』、『■夏の「青春18きっぷ」値上げ』(18日付、毎日夕刊)
☆『通風筒◇…サッカーJ2FC岐阜のラモス監督(57)が十七日、選手と一緒に岐阜市の長良川鵜飼を楽しんだ』、『イトゥ 同音の縁 伊東』『W杯機に姉妹提携!?』『集団的自衛権 閣議決定案を提示』『自民行使範囲譲らず』、『死亡従業員と別人の骨』『福岡 容疑者実家周辺で発見』、(18日付、中日朝刊)
☆『「毒ガス恐れマスク」被爆直後の長崎』『投下69年200枚の証言 米公文書館』、『名古屋銀監査役 辞退』『損失で解任の南山学園元理事』、『〈ひと〉第1回山本美香賞の映画監督 伊藤めぐみさん(29)』(18日付、毎日朝刊)

六月十七日
 久しぶりに落ち着いた一日。静かなときが流れていった。
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 各報道を見る限り、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ閣議決定案の概要が示され自民、公明両党の協議が始まった―云々。ピントがずれた、こじつけ同然の無用な空論ばかりが先行している。
 どうせなら一触即発の有事に備えたとっさの対応を話し合い、国民に周知徹底を図る方がまだ実効性が伴って有益ではないか。憲法九条で禁じられているのに集団的自衛権なぞといった、まやかしにうつつを抜かすこと自体、【平和ボケ】の証左で税金の無駄遣いだ。それよりも、今、国際社会全体がいつ戦争が起きても不思議でない状況下にある。現に東シナ海上空では日中の戦闘機同士のニアミスが繰り返されている。
 小牧、各務原の両航空自衛隊基地が近いわが家上空でも戦闘機らしきものが日々、轟音をたててわがもの顔に飛行を繰り返している。そんな有事さながらの空を私たちは皆なされるがまま、ただ仰ぐばかりなのである。これでは安倍首相に振り回された空論の積み重ねで、実しやかに会議に望む議員諸氏をみていると情けなくなってくる。マスコミ各社も、こうした空論は無視してみたらどうか。
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 それより、国政を預かる議員諸氏には当面、急を要する施策の実現に知恵を寄せ合ってほしい。たとえば、今夜のNHK総合の〈クローズアップ現代〉「介護で学校に行けない若者たちの悲鳴…」。核心を突く番組で将来ある若者たちの苦悩を、どう打開したらよいのか。親の介護で学校に行けない、就職したのに会社をやめた、夢をあきらめざるをえない…。こうした若者たちを支援する手立てを考え、早急に実行に移す。このことの方がはるかに大切だ。何よりもすべての【人間の尊厳】のために、である。
 貧しさの中、苦労を重ねじっと耐え生きている若者たちは立派だ。彼ら、彼女たちのことを、もっと真剣に考え支援の手を少しでも早く差しのべる。人間本来がなすべき、こちらの方が〝戦争ごっこ〟の真似事よりは、もっともっと重要だ。介護と集団的自衛権とは根本から違うと言うなら、私は「そうではない」と反論したい。国民が陥っている今の不幸せを「幸せな社会」に軌道修正し、全ての若者たちに夢と希望を与える施策実現の方が、はるかに人間としても大事なことだ。そうすれば、若者たちは夢に向かい、きっとまた力強く歩き始める。戦争も二度としてはいけない。
 サッカーW杯ブラジル大会。日本代表は、初戦で敗れたが、試合後に黙々とごみを拾う日本人サポーターの姿に「サポーターは勝利し、スタジアムを後にした」「人間性は負けてない」「日本の応援団のカリスマ性はブラジル人の心をつかんだ」など。世界からの称賛が相次いでいる。

【きょうの一文・ことば】
♪ラベンダーの湯に一日を流す夜はうすむらさきの夢に抱かれる(俵万智)=17日付中日夕刊、〈ラベンダー浴 う~ん爽快! 港区・荒子川公園〉から
「新しい地平を切り開いてきた人々はその時代において異端者であると断じられてきました。……ゴッホの絵は、生前には一枚しか売れず、八木重吉のような詩人も生前にはほとんど正当な評価を受けることはありませんでした。しかし、後世に生きている私たちは、こうした時代に埋没した人々の営みに強く共感する。魂が共振する。それらの軌跡にふれる前と後では自分が違うように感じる。/こう書きながら私は、リルケのことを思っています。震災後の私は、なぜかこの詩人を再び読み始めていました。……」=17日付中日夕刊『〈往復書簡和合亮一さんへ〉リルケとの再会 /若松英輔より』から抜粋

【新聞テレビから】
☆『平和テーマの集会 明大が開催を拒否 「学生の安全第一」』、『桂宮さま 斂葬(れんそう)の儀』『500人参列「車いすの皇族」しのぶ』、『「集団的自衛権」明記』『与党協議 閣議決定案を提示』、『「最後は金目」発言を謝罪 石原環境相 撤回せず』(17日付、中日夕刊)
☆『東京・足立で不明児20人 未就学児独自調査 所在確認急ぐ』、『聖地の遺産 全国へ』『座席など備品搬出始まる 国立競技場』、『〈チェック〉反核兵器メッセージ封印 ゴジラ米席巻』『98年版米ゴジラ』、『頭突きで一発レッド=ドイツ―ポルトガル戦でポルトガルのペペがドイツのミュラーに』(17日付、毎日夕刊)
☆『「解析結果が存在否定」STAP細胞 共著者の若山氏』『ES記載容器発見 小保方氏研究室』、『〈四年目の被災地から〉もしもし聞こえますか? ~1 海望む丘に風の電話』『震災廃棄物処理投資話 3800万円を詐欺の疑い』『中間貯蔵施設の地元交渉 石原環境相「最後は金目」』、『「従業員自ら出て行った」福岡、不明後 再逮捕の男 家族に』『おとなしい人柄 日高さん』、『熱戦へ誘う7色 岐阜・相撲のぼり』(17日付、中日朝刊)
☆『君もネイマールになれる 路上生活の子にサッカー場を』『ピースボート リオに建設 支援募る』『〈W杯2014ブラジル大会〉負けてもごみ拾い 日本人に称賛の声』、『シューマッハー氏 昏睡状態脱し退院』(17日付、毎日朝刊)

六月十六日
 昨日の中部ペンクラブ総会に続いて、東京・東京會舘丸の内本館での日本ペンクラブの第58回定時総会当日。会員なので、なんとか出ようとは思ったが。やはり、東京となると少し遠いし今やろうとしていることが出来なくなってしまう。定時総会もいいが、むしろ、ゆったりしたい。そう、自身に言い聞かせ東京行きは断念した。
 代わりに妻が「どうしてもみたい」というので、用心棒を兼ね名駅前ミッドランドホテル5階のミッドランドスクエアシネマへ。映画「ノア約束の舟」を見てきた。この物語、旧約聖書にヒントを得たものであることは分かるが、荒唐無稽かつ壮大極まるストーリー展開にドキドキし二時間半は瞬く間に過ぎた。私は大型スクリーンを見ながら、いつもの如く執筆に役立ちそうな表現をノートに書き殴っていった。ノートの余白がアレヨアレヨという間に埋め尽くされていく。私は、とことんメモを取ることにしている。書くこと自体が表現力の向上と感性の鍛錬、そして余韻を含んだ〝音の文〟修練に生きてくるからである。
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 突如として大画面のなかではち切れそうな爆発、大音響がした。と思うと、極彩色に富んだ虹のカーテンが流れる〈かぜ〉とともに目の前に現れ出た。着々と製作が進む箱舟。大地の破壊。豪雨。洪水。牛やヤギ、ゾウ、ヘビも含んだ動物や鳥たちの集団大逃走と避難。そして神によるあらゆる物語の創造。ニンゲン破壊。
【この世の初めは〝無〟だった】【誘惑が罪を生んだ】【エデンの園を追われたカインの子が、そんな文明を築いた】【強さは神が与えてくれる】【花が無から咲くのを見た】【父さんの歌を聞きたい。眠れない時はこの歌を/♪月は空に高く木々は寄り添う……】【大洪水がくる。天の水が地の水とひとつになる】【箱舟をつくる】【大地は枯れ、町は死んだ】【ニンゲンたちは殺し合い世の終わりだ】
【イラは始まり、宝物だった】【すべての創造物がなくなり、あるのは私たちだけだ】【陸は沈んだ 神の御心だ だけどやり過ぎでニンゲンのいない世界】【鳥が戻った 泥はついてない 泥はない】【罪を受けるのは赤ん坊ではなく我々なのだ】【(赤ん坊を殺すことは)で・き・ま・せ・ん】【葉っぱを加えた鳥はここを離れる】【また新しい世界が始まる あなたはやり通せる 父として祖父として】……
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 イラクではマリキ政権の国民60%を占めるシーア派優遇策を巡ってこのところ北部を拠点とするスンニ派過激派による反発が高まり、交戦が続き、シーア派×スンニ派のイスラム宗派対立が手をつけられない内戦状態の様相を呈してきた。ケニアでもソマリアのイスラム過激派アルシャバブによる政府施設や警察拠点、観光施設が襲撃され、テレビでサッカー観戦していた48人以上が殺されたという。
 日本では小笠原諸島で噴火で出来た島が日に日に拡大、西之島と陸続きになってしまい当初の80倍以上の面積にまで成長、「こんご何が起きるか分かりません」とは、火山学者の見方である。こうしたなか、内戦状態のなかから抜け出したボスニア・ヘルツェゴビナがサッカーW杯ブラジル大会で、エース・メッシ率いる優勝候補アルゼンチンに敗れこそしたものの初の得点をあげ、唯一明るい話題が世界にもたらされた。
 世界は混沌、まさに「ノア約束の舟」そのままである。一体どうしたらニンゲンたちの醜い戦争やテロ、殺戮…の悪手、自然の猛威はおさまるのか。私には分からない。それでも、この地球という箱舟はいずれかは知れぬ〈未知なる、はるかな世界〉に向かって日々進んでいく。その聖地がどこなのか。この地上に生きるニンゲンたちには、誰にも分かりはしない。
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【きょうの一文・ことばから】
「もう振り返ることはできない。前を見て歩いていこう」=W杯ブラジル大会で初戦を敗退した日本・ザッケローニ監督。選手を前に

【新聞テレビから】
☆『7連勝オリ止めた‼ 4点差 逆転竜和田V弾9号2ラン 2000安打残り49』(16日付、中日スポーツ)
☆『気仙沼 カツオ水揚げ』、『日韓中サイバー連携 技術者団体が共同監視』、『北西部の都市 奪還失敗』『イラク政府軍、死者多数』、『〈この道〉数学者・大道芸人 ピーター・
フランクル①』、『殺人容疑夫婦再逮捕』『福岡、遺体発見 周辺で複数不明』、『〈目耳録〉近代化(秋田佐和子)』、『春樹作品への根源的な批判(同病相憐れむ)』(16日付、中日夕刊)
☆『橋1万基 事故の恐れ』『国交省調査 老朽化で部材落下』、『ガス交渉合意せず』『ウクライナ、午後支払期限』、『〈W杯2014ブラジル大会〉初陣ボスニア・ヘルツェゴビナ』『紛争乗り越え一歩』『恩師「ジェコは常に全力」』(16日付、毎日夕刊)
☆『樺さんの思い訴え 護憲・反戦 命日にビラ=武蔵野市の西村まりさん(75)』『解釈改憲反対 超党派215人連携 地方議員ネット設立』、『与謝野晶子 未発表の2首 直筆短歌=うち1首は♪くれなゐの牡丹咲く日は大空も地に従へるこゝちこそすれ= 津島で発見』、『江東区98歳殺害 近所の男を逮捕 容疑認める』(16日付、中日朝刊)
☆『東海林さん「毎日夢中…3割打者でいい」』『「アサッテ君」40周年』(16日付、毎日朝刊)

六月十五日
 サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会。1次リーグC組の日本代表はブラジル北東部のレシフェで雨のなか、コートジボワールとの試合に臨んだが、1―2で敗退し黒星スタートとなった。日本は前半16分、本田圭佑が先制したが、後半19分と21分に連続で失点し逆転された。
 午後、中部ペンクラブの総会と文学講演会・文学賞(特別賞含む)の表彰式・受賞と出版を祝う会が名古屋市内のホテル「ルブラ王山」であり、出席。たまたま祝う会で同じテーブルとなった堀江光雄さん(文芸中部、岐阜市在住)と「そもそも文章術とは」について語り合うなど貴重なひとときに。堀江さんが大学の先輩だと知り、急に親しみがわいた。
        ×        ×
 夜遅く帰宅。パソコンをチェックすると、ピースボートの船友仲間の小泉八重子さん、八重姉さん(ヤエちゃん)からで、先日知らせてくださった、故小林洋子さんとのお別れ会のさらに詳しい内容についてで、心にしみいった。以下、その一部分を紹介させて頂く(原文どおり)。 
―……小林洋子さんはご兄弟、お子様たち、親友にも「ピースボートに乗って、小泉八重子さんと出会えたことが最高の幸せ、財産になった。」と言ってくださっていたそうです。
 お別れ会は音楽葬でした。ハ-モニカの仲間6人が涙ながらに洋子さんの棺桶に美しく横たわっている洋子さんの好きな唄(川の流れのように、あざみ野唄、千の風になって等)を演奏してみんなで歌いお送りしました。ピースボートの仲間は16人が出席(神戸・大阪から3名)でした。
 綺麗なお花がたくさんに囲まれ、お坊さんのいない、戒名もない、音楽葬でした。とても素敵でした。参加者はおしゃれして、私は洋子さんに頂いた「ピンクの洋服」で出席し、ピースボートを代表して「洋子さんありがとう・忘れない」のご挨拶をしました。お気に入りの写真コーナーに、熱海で写した権太さんと洋子さん、私と洋子さんの写真がありました。驚きました。嬉しかったです。選ばれたのです。早速お知らせした次第です。
 心の友と言ってくださった洋子さんは、いつまでも私の心の中にいます。……
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【きょうの一文・ことば】
「受賞した朝岡さんの小説は完成度が高かった。(工事現場で死亡した)息子とのこども三人を残して家を出た嫁が四年後に赤子を連れ戻ってきた。冷たくするこどもたち。しかし、そんな子どもたちの心の風景も次第にかわり、家族として受け入れるまでになる。心象表現といおうか、文章でしか表せない〈心のながれ〉が巧みに表現されていた。いかにも、よい話ではあった。でも、いい話で終わるというだけではなく、もうひとひねり、【奥がほしかった】。=第27回中部ペンクラブ文学賞表彰式での受賞作(文芸中部・朝岡明美さんの「カプチーノをもう一杯」)に対する選評で。文芸評論家清水良典さん
「父は許されない罪を犯した。被害者の方々に償いきれるものではなく、死刑の執行を望んでいる」「父の娘に生まれた自分を、この世から消し去りたいくらい憎んでいる」=15日付中日朝刊『オウム死刑囚麻原死刑囚の四女 父の罪許されない』の記事中。麻原死刑囚(59)の四女(25)が語ったことば

【新聞テレビから】
☆『〈ワンダフルライフ〉横綱白鵬・場所後初の超ロングインタビュー 愛妻に冬ソナで告白!?=「ふたつの国で生きていける。本当に幸せ者です」と白鵬』(15日夜、東海テレビ)
☆『サイパン米軍上陸きょう70年 日本兵日記を英訳出版』、『過激派進撃、首都迫る』『イラク 米、空母に派遣指示』、『母子4人死亡心中か 千葉 マンションで飛び降り』(15日付、中日朝刊)
☆『北朝鮮拉致再調査―残留日本人の家族も再開に望み』『本当の「戦後」迎えたい』『横浜の80歳 父妹探し続け』、『熊本高3遺体 「死にたい」警察に手紙 先月初め、容疑者姿消す』、『身元不明保護57人 認知症疑いは11人 12都府県で判明』(15日付、毎日朝刊)

六月十四日
 あす日本時間の十五日午前十時(ブラジルは十四日)から、サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会で日本は初戦でコートジボワールと戦う。中日新聞夕刊によれば、ここ江南市ではオペラ好きの住職さんで知られる永正寺本堂で大型スクリーンに試合が映し出され市民に開放されるという。また三重県志摩市の複合型リゾート「合歓の郷」では市民らがJリーグ加盟を目指す地元サッカークラブ「FC伊勢志摩」の選手とともに観戦。愛知県豊田市のトヨタスタジアムでは一万人のPV(パブブリックビューイング)が行われ、名古屋市内のスポーツバー「グランドスラム」などでも入場券が完売、関心はピークに達している。
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 昼間、車を運転中に携帯が二度、三度と鳴ったので帰宅し確かめてみたら、神奈川の〝小泉八重子姉さん〟と「熱砂」同人で大津市在住の眞鍋京子さんから、だった。いずれも留守電が入っており、このうち〝ヤエ姉さん〟からは今日、故小林洋子さんのお別れ会に参列したら、霊前に洋子さんが権太さんと一緒に撮った写真が飾られていました、とのこと。私は、どう応えてよいものか。「ありがとう」の言葉をのみこみ、失礼があってはいけない、と「先日の熱海の集いで亡き人にお会いできたのも、姉さんのおかげです」とお礼をパソコンから打たせて頂いた。
 眞鍋さんの方は「最近、体力的な面もあり転居に合わせ病院も近くに変わりましたが、先生は以前、通院していた日本赤十字病院の医師だったお方で親近感が増し心強く、楽しくやっています。先日亡くなられた作家の偲ぶ会は、遠出は出来そうにないので遠慮させて頂きます」など近況についてで、嬉しく思った。落ち着いたところで電話を入れさせて頂いた。
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 夕方。ピンポ~ンと玄関の呼び鈴が鳴る。出ると、宅急便で長男からだった。そう言えば、あすは【父の日】。彼は、長男の責任感もあって送ってくれたに違いない。忙しいところを本当にありがとうと感謝し、開くと白木の箱の中から高級な東京名産のひとくち和菓子とカステラが現れ出た。多忙で、送る手間だけでも大変だろうに…。
 やはり正直言って。【母の日】はあって当然だが【父の日】だ、なんて。罪つくりで私の美学に反する。ない方がいい。わが子たちには、いまだに暴れん坊の父で本当に申し訳ない。でも、三人とも個性豊かでよくぞ、ここまで育ってくれた。これも妻と一家を温かく守り続けてくれた私の両親のおかげである。
 
【きょうの一文・ことば】
「建築家はお金と権力のある恵まれた人々のために働くことが多い。しかし災害で家を失った人々のためにも知識を使うべきだと思う」=14日付中日夕刊、『「被災地の仕事は責務」 坂さんプリツカ―賞受賞』の記事のなかで。建築界のノーベル賞を受賞した坂茂さん(56)

【新聞テレビから】
☆『米空母イラクに即応態勢 CNN「ペルシャ湾派遣予定」』、『漬物の神様もおるでよ』『あまの萱津神社 新名物づくり』、『SF大家 10代の礎 小松左京さん幻の漫画本』、『ちょいミニ スカイマーク (羽田―福岡間を)A330就航』(14日付、中日夕刊)
☆『ユリの花見ごろ 千種公園』、『法王アジア外交始動へ 中国と対話再開の兆し』『今夏・韓国から 日本の信徒も訪問期待』、『エジプト大統領「健康増進」アピール 新政権も快走!?』(14日付、毎日夕刊)
☆『〈考える広場〉最期をどう迎えますか』、『〈核心〉72年見解は行使禁止 集団的自衛権 歴代政権は解釈継承』『〈集団的自衛権を考える「われら」の憲法〉公明党顧問・草川昭三氏(85) 「平和を守る党」今こそ』、『横領5年で628万円 愛西市元職員「遊興費に」』『市議視察で不適切支出 各務原、住民監査で発覚』(14日付、中日朝刊)
☆『〈老いてさまよう〉4月末時点258人行方不明』『「大切な人」帰宅待つ』『和歌山・貴虎登美子さん(77)数年前から認知症』『秋田・伊勢谷健一郎さん(77)日記の内容変化』『千葉県内保護の高齢者6人公開』、『「性同一性障害」悩む子606人 学校への相談 文科省初調査』、『法人減税 首相が表明』『数年で20%台 財源明記せず』(14日付、毎日朝刊)

六月十三日
 ブラジルのサンパウロ・アリーナでサッカーW杯が十二日(日本時間十三日)始まった。初戦は、開催国のブラジル対クロアチア戦。西村雄一主審と相楽亮、名木利幸両副審の日本人審判がピッチに立って行われ、ブラジルは先制を許したものの、エースのネイマールが2得点、オスカルも加点して3-1で勝ち、6度目の優勝を目指して好発進した。
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 このところ、ずっと雨続きだった東京。九日ぶりに晴れたと思ったら、正午過ぎ、何やら都心上空の顔が積乱雲でみるみる変わり、大粒の雨交じりのゲリラ豪雨に襲われた。調布ではヒョウまで墜ちてきたという。不意打ち雨は、名古屋であったばかりだ。日本では、この夏こうした空の急変が際立つ。
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 どこか気持ちがなごむ話もあった。というのは、今夜のNHK総合に映し出された〈ドキュメント72時間オンザロード・国道で人間ドラマを探す旅!〉。横浜を出発点に八王子、川越、春日部…と三日三晩、国道16号線の一本道の旅を250㌔にわたって続け、沿線で出会った人々の幸せ探しをしてゆく、というものだった。この番組を見ていて人生はいろいろだな、と痛感した。
 「これ以上、栄えなくてもいい」「人生気ままがいいのだから」と淡々と話す人たち。犬を寄すがに生きる男たちの一方で、中二のころから付き合っているという17歳の恋人同士は「故郷を離れたくない。春日部を好きです」。母親と寝たきりのおばさんの面倒をみながら生きているという男性は「満足にしている人? そんなに多いとは思わない」。
 「あたしたち、年金暮らしで〝サンデー毎日〟なの。満月がきれい。月は東に日は西に、ですよ。こんなことしていて、いいのかしら。今はとってもシ・ア・ワ・セ」。
 トコトコと、どこまでも沿線を歩き続ける男性は「ホームレスもいいとこ。(長年連れ添った女性にガンで先立たれ)もう三日間も歩き続け、今はクタクタになるまであるいていたい」。沿道で何やら探していた七十九歳の女性は「私たちはねえ~。草を食べて生きてきたの」と。
 この世に生きる人たちは、いつだったか、ピースボートの船上で誰かさんが私に教えてくれた通り。みんないい人ばかりなのだ。
 
【きょうの一文・ことば】
「安倍さんは憲法に謀反を起こしている。【改正できるのに、〝なぜ解釈〟するの】といった子どもたちのシンプルな問いに答えられない人は、政治家としてまずい。これでは政治家への不信感ばかりがつのってしまう。」=13日夜のCBC〈NEWS23〉で。小説家真山仁さん

【新聞テレビから】
☆『〈訃報〉岩橋邦枝さん(いわはし・くにえ)=11日死去、広島市出身。79歳。作家』、『W杯ブラジル大会 W杯開幕』『第1日A組 ブラジル3-1クロアチア』『日本人審判団大役の笛』『西村主審 毅然と判定』、『行使新要件 公明に提示』『集団的自衛権 与党協議で高村氏』(13日付、中日夕刊)
☆『〈W杯2014ブラジル大会〉開幕 ブラジル歓喜と影』『逆転で白星発進』『社会の成熟 世界が注視』、『米、イラク空爆示唆 無人機想定 内戦化を懸念』『原油9カ月ぶり高値』『武装勢力の侵攻拡大』『息潜める北部の街』、『法人減税20%台決着 首相午後表明 財源は先送り』(13日付、毎日夕刊)
☆『皇太子さま 岳人に寄稿』『エッセー「富士山に登って」』、『美濃焼国宝400年ぶり帰郷 多治見に9月展示』『織部好みの(ゆがんだ形状の、いわゆる)「へうげもの」』、『STAP問題「構造的欠陥」』『理研改革委 センター解体提言』、『公明に限定容認案 集団的自衛権 反対なお根強く』(13日付、中日朝刊)
☆『戦闘機異常接近 日中関係一層悪化も』『抗議・反論の応酬に』、『集団的自衛権 72年見解説明へ』『与党協議 個別事例 議論後回し』(13日付、毎日朝刊)

六月十二日
 夕方。奇怪な、それこそ〝思い出し笑い〟でもするかの如くに、だ。
 強い風まじりのどす黒い雨が怒涛となって、ブワンブワンという音をたて、この地上に先を競って墜ちてきた。異様な荒れ狂いに、いよいよ何かが人間社会を一気に潰しにきたか、と瞬間的に悪の限りにつき思いをはせてみる。殺し、虐待、テロ、戦争…、ついさきほど降った雨たちは、そんな人間たちの「懺悔」への警告を込めた大いなる苛立ちのような気がしてならない。
 この日は執筆と読書とは別に、せねばならないことが多くあり、ずっと自室にこもっていた。自室に居るにはいたが、突然の天気の変容には、さすがに座を立ち、1、2階ともに少しずつ開け放たれたままの各部屋の窓を閉めてまわった。何事もない、といった顔でいたのは帰宅したばかりの妻だけで、猫たちもうろたえた表情で、あちこち動き回るか、ジッとしているか-で長女猫と次女猫の違いがよく分かった。ここへ、いつ起きてもおかしくないとされている南海トラフの巨大震災が起きようものなら。一体どんな地獄絵図となるのか。想像すらできない。
 きょうの怒涛の【通り雨】は、そうした大災害発生時の心構えを問う、一種の警告のような気がしてならない

【きょうの一文・ことば】
 僕の役割はクルマの最終的なフィルター、やっぱり乗ってみて世の中に出す、これでなければ=12日夜テレビ愛知の番組『〈カンブリア宮殿SP〉、「復活トヨタ1800日」どん底から世界一奪還 豊田章男の闘い舞台裏』の中から。豊田章男さん
 「日本による植民地支配と南北分断は、神の意思だ」「神はなぜ私たちの国を日本の植民地にしたのかと抗議するだろうが、それは神の意思ということだ。南北分断も神の意思だと考える」「(朝鮮民族の特徴についても)怠けて自立心が不足し、他人の世話になることが、私たちの民族のDNAに残っている」=12日付中日夕刊『韓国首相候補・文昌克氏 日本の支配「神の意思」』の記事から。自らの発言が発覚、問題になっている韓国紙・中央日報の元主筆文昌克(ムン・チャン・グク)氏のことば

【新聞テレビから】
☆『ニホンウナギ国際危惧種登録 「絶滅近い将来にも」』、『透析管抜き殺人未遂疑い 医師逮捕「誰でもよかった」』、『イラク過激派 首都包囲目標か』『バクダッドでテロ、37人死亡』(12日付、中日夕刊)
☆『禁止鎮静剤12人死亡 東京女子医大 因果関係は否定』『15歳未満投与63人』、『〈W杯2014ブラジル大会〉サンパウロ市内は冷静 「政治に不満だが旅行者は歓迎」』『4年に1度の祭典 あす開幕』、『山岳遭難最多2172件 13年中高年登山ブーム影響』(12日付、毎日夕刊)
☆『森のトモシビ=闇の中で黄緑色の光を放つキノコ「シイノトモシビタケ」= 熊野』『アジサイ雨中の趣 蒲郡に5万株』、『震度7、ミサイル、テロ…次々来た! 熊野市警報を誤配信』『中国軍機また異常接近 東シナ海上空 自衛隊機後方30㍍』、『窃盗団6容疑者逮捕 愛知 高級住宅、被害11億円か』、『ノバルティス社 立件へ』『薬事法違反疑い 元社員を逮捕』、『年収1000万円超で合意 残業代ゼロ 政府、成長戦略明記へ』、『「徳川美術館部長セクハラ」 審判申し立て本人否定』『注意の副館長に退職勧奨』(12日付、中日朝刊)
☆『「九輪」の花=クリンソウの花=あでやかに 高山』、『トヨタ64万台リコール エアバッグ不具合 対象車種を追加』、『「あり得ぬ染色体」 STAP論文ES細胞の可能性』、『月命日の慰霊塔静かに冥福祈る 仙台・荒浜地区』『被災旧庁舎前のさい銭箱で盗難 岩手・大槌』、『服装おそろい窃盗団 愛知県警・容疑者逮捕 被害11億円か』、『税金230万円着服市職員懲戒免職 伊勢・刑事告訴方針』(12日付、毎日朝刊)

六月十一日
 アサイチで九月十一日の社交ダンスのレッスン会場を抑えるため市内の某公民館へ。未明から朝にかけての執筆や読書は慣れているのだが。朝早くからのこうした大役は、やはり疲れてしまう。でも、みんなで分担してやる役割だけに自分だけが拒否するわけにもいかない。午前八時までに出向いて公民館の女性スタッフと会話を弾ませるうちに「来てよかった」と自らに言い聞かせる。
 孤独な〝爺ちゃん〟が三カ月先のレッスン会場確保のために公民館までトコトコやってくる、だなんて。ちょっとしたパロディー漫画の一コマみたいで人生の哀歓といおうか。哀愁のようなものまでが漂ってくる。不思議だ。あ~ぁ、まだ若いつもりなのだけれど。年は取りたくない。俺は一体、どうなってしまうのか。
 話は変わるが、先日、スタンドを訪れ愛車に久しぶりに給油していただいた際、ついでにエンジン部分のチェックもたのんだ。この際に「イガミさんはなかなか、遠距離を乗られないので、どうしてもバッテリーの調子がイマイチ悪い。どんどんお乗り頂かないと」と戒められた。第一線の地方記者時代はそれこそ、車で飛び回り、一日に百㌔や二百㌔運転することも珍しくはなかった。でも、現役の後半は役職上もタクシーの使用が多くて、その後も自分で運転するとなると、あまりなれてはおらず、どうしても近辺の運転に限られてしまう。
 デ、これからは出来る限り、車に乗る時間を増やそうと、きょうは少しだけ遠出を実行。運転中、メールが鳴ったので帰宅後、確認。久しぶりに懐かしい船友からの便りだったので、とても嬉しかった。

【きょうの一文・ことば】
「安倍という人は、自分の言ったことが市民や専門家に受け入れられなくても平気だ。集団的自衛権の行使容認が実際のものとなる危機が続いている。一度認められれば、集団的自衛権は動かせぬものとなる」=11日付毎日朝刊『大江健三郎さんらが安倍首相批判=憲法9条の堅持を訴える市民団体「九条の会」の設立10周年を記念する講演会が10日、東京都渋谷区の渋谷公会堂で開かれた。』の記事中。講演のなかで大江健三郎さん
「音韻に関するノオト」(七五年)では、音韻やリズムが言葉の意味に先立って詩の言葉を導く点を指摘し、それこそが「言葉の創造的想像力そのもの」だと述べた。それから四十年近くを経た現在も、これほどまでに音韻に力点を置く詩論がないのは残念である。=11日付中日夕刊『〈大波小波〉音の詩人逝く』から。(らりれ)さん
「山の神が生まれてくる土台に、自然と人間があった。」「お稲荷さんよりもザシキワラジの方が、はるかに力がある」「経済原理のなかの合理主義でなく、その人にはその人の入り口がある」「かつての生き方に未来を学ぶ方法がある」「人間の能力超えたものは防げない」=11日夜NHK・Eテレ〈名著・遠野物語〉ザシキワラシの怖い話』から

【新聞テレビから】
☆『各代表キャンプ地入り 日本風呂にこだわり』『開幕戦(ブラジル―クロアチア戦)は日本審判団』、『数奇者、集う 古田織部の四百年遠忌』、『虎ノ門ヒルズ開業』、『ネット不正送金6億円 関与疑い 中国人13人逮捕』、『金津園所得隠し 20店以上、計十数億円』(11日付、中日夕刊)
☆『〈熱狂の王国W杯2014〉ロナウドの壁画 無残』『〈特集ワイド〉W杯開幕直前 盛り上がるのはデモやスト』『どうしたブラジル』『中間層急増、要求高度化「医療、教育改善を」優勝なら政権安泰、負ければ暴動』、『16年に電力全面自由化 改正電気事業法が成立』、『ノバルティス元社員逮捕』『臨床データ改ざん』『バルサルタン 誇大広告容疑 東京地検』、『イラク 過激派、北部の侵攻拡大 油田地帯キルクークにも』(11日付、毎日夕刊)
☆『★「九条の会」10周年』、『五輪会場 経費削減へ』『都知事、計画再検討を表明』『JОC会長「変更難しい」』、『「日航、調子に乗るな」全日空機長が書き込み』、『漱石 句で別れのあいさつ』『未発表作発見 愛媛去る際詠む=「花の朝 歌よむ人の 便り哉」「死にもせで 西へ行くなり 花曇」』、『〈2014W杯〉日本もロシアも歓迎 穏やかな町「イトゥ」』(11日付、中日朝刊)
☆『集団的自衛権政府原案 首相、早期合意を指示』『公明、協議入り難色』(11日付、毎日朝刊)
☆『日米野球、11月に開催 8年ぶり=NPB(日本野球機構)と米大リーグ機構(MLB)、大リーグ選手会、読売新聞社が10日、発表。日米野球の開催は06年以来。日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが11月12日~18日に京セラドーム大阪、東京ドーム、札幌ドームで計5試合』(11日付、読売朝刊)

六月十日
 石原裕次郎の【赤いハンカチ】ならぬ、幸せの黄色いハンカチ。それも紺の剣、ペンのデザインも鮮やかなバーバリーのタオルハンカチを失くしてしまった。ある人から贈られ、事あるごとに身にしのばせ愛用してきただけに、ショックは大きい。ハンカチだけでなく手にしていたボールペンまでが、消え去った。
 事件は朝、自宅を出て以降、どこで発生したのか。名古屋までの車内で私はずっとペンとハンカチ、ノートを手に新しい物語を自由奔放に書き続けていた。いつ、紛失してしまったのか。どこかに置き忘れたに違いない。思い返しはするが、どの瞬間でタオルに逃げられたのか。恐らく消えたハンカチには、ある意識が伴っていたようで、もはや帰りはしないだろう。
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 十五日に迫った中部ペンクラブの第29回総会と、文学講演会【講師は亀山郁夫さん。演題は「ドストエフスキーと小説について考える」】、第27回中部ペンクラブ文学賞表彰式、会員の受賞と出版を祝う会を前に、会場の名古屋市千種区覚王山、ホテル「ルブラ王山」で、会の進め方などについて担当理事による最終打ち合わせ会があり、私も事業企画運営委員会の一スタッフとして出席した。
 毎度思う。皆さん、お忙しいのに。文学にかける情熱ときたら相当なもので、本当に熱心である。こうした隠れた努力と骨折りがあればこそ、この地方の文学隆盛への底辺拡大があるといってもよいだろう。私の場合、以前から日にちが決まっていた、妻の病院受診日と重なってしまい、終わり次第、バスと名鉄、地下鉄を乗り継いで出向いたのだが。やはり、定刻には間に合わず申し訳なく思っている。
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【きょうの一文・ことば】
 木の葉が散るように、人も別れていくのだ、と、親鸞は思った。=10日付中日朝刊連載小説〈しんらん親鸞完結篇336、作・五木寛之〉

【新聞テレビから】
☆『新たな成長戦略の中身 法人税引き下げで難航』、『暴力行為など〝問題生徒〟 〝隔離〟指導の新教育方針』(10日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『施工ミスでマンション傾く 発覚の遅れに住民〝怒り〟』『横浜市マンション 原因は? 解決策は?』(10日夜、CBC〈NEWS23〉)
☆『記念碑設置を正式発表』『愛知県体育館 ピンポン外交舞台』、『木曽川一宮の小中学生3人不明 中1か400㍍下流で遺体』『「タワーに行く」と外出 事故現場から1㌔ 無事の小1男児』、『〈2014W杯〉息づく日本にペン走らせ 日系新聞記者「祭典発信のチャンス」』『和尚ブラジルへ遠征 東浦〝元祖〟サポーター』、『サメに襲われ男性大けが 豊橋の海岸、サーフィン中』(10日付、中日夕刊)
☆『1時間でPM2.5分析 名大チーム装置を開発 有害物質 影響いち早く注意報に』、『チャプリン邸博物館に 16年春オープン 晩年過ごしたスイス』(10日付、毎日夕刊)
☆『ピンポン外交舞台に記念碑』『愛知県体育館 友好願い設置へ』、『一宮の小中3人不明 各務原木曽川で川遊び中』、『桂宮さま 葬儀始まる』、『〈訃報〉古田足日氏(ふるた・たるひ=児童文学作家、評論家)=8日、心不全のため死去、86歳。愛媛県出身。97年から02年まで日本児童文学者協会会長。主な作品に絵本「おしいれのぼうけん」「宿題ひきうけ株式会社」など』(10日付、中日朝刊)
☆『埼玉の男性 世界最高齢111歳4カ月=米カリフォルニア州の「老年学研究グループ」の世界高齢者一覧によると、これまで世界最高齢だったニューヨーク在住男性の死亡に伴い、さいたま市の百井盛(ももいさかり)さんが最高齢となった』、『〈再開オウム裁判〉菊地被告に懲役7年求刑 「爆弾によるテロ行為、認識」』(10日付、毎日朝刊)

六月九日
 哀しい。悲しくて仕方がない。
 それは、きょう次のような葉書がご本人の顔写真入りでわが家のポストに投函されていたからである。その限りなき気持ちを大切に。すばらしいこれまでの生き方への拍手と喝采を兼ね、あえて全文を友人・伊神権太の名で以下に公表させて頂く。

―私小林洋子は6月6日旅立ちました。
 生前におきましてはいろいろお世話になりました。2010年特発性間質性肺炎という難病に見舞われ、13年間在住していたオーストラリアから引き揚げ、日本で治療することにしました。この病は静かに過ごすことが延命出来ることになりますが、私は進行性であるならいつかは息苦しさがやってくる、それならやり残したことをするのは今だ! 3ヶ月の船旅、2度のオーストラリア行き、エアーズロックの旅その他遂行しました。縮命となりましたが悔いていません。
 今生きて満足、死んでも満足です。我人生に悔いなし。どうぞお身体に気をつけてお過ごしください。さようなら。
        ×        ×
 小林洋子さんとは、2012年5月8日から8月17日まで乗船した第76回ピースボートによる地球一周102日間の船旅でご一緒した掛け替えのない船友の一人、そのひとである。おそらく事前に用意された【生前葉書】なのだろう。欄外には、あの懐かしい字体で「もう一度お会いしてみたかった」「76回Peace-Boat乗船」の2行が直筆のペンで書かれていた。
 小林洋子さんとは、船内で再三言葉を交わす親しい仲だった。メキシコ1の商業都市・マンサニージョでのひとときとなると、決して忘れられない。その日私は同じオプショナルツアーに参加。孤児院「小さな天使の家」を訪問したが、メキシコの伝統料理ホソーレを食べながらここで学ぶ少年少女、施設スタッフらとの話が弾んだとき、何を思ってか。芸術家志望のリカルドくん(18)が私の似顔絵を描いてくれ、私も返礼に彼の肖像画を描いてお礼に渡したが、洋子さんはその一部始終をにこやかな表情で見ていてくださった。あの日のことは今でもしっかりと覚えている。
 下船後も葉書を交わす仲で、ことし4月21日に熱海で開かれた第76回ピースボート卒業生の社交ダンス仲間を中心とした有志の会でも久しぶりにお目にかかって言葉を交わしたばかりだった。それだけに、突然のご自身からの悲報のお知らせには一瞬、目の前のシャッターが閉じた感覚にとらわれた。
 私はいま、小林洋子さんならでは、の潔くかつ見事な旅立ちを目の前に、この葉書を胸に抱きしめている。もはや、どんなに叫ぼうが戻ってはこない命。私、伊神権太はただただ、〈おやすらかに。お世話になりました。次の世でもエネルギッシュに羽ばたいて下さい〉と。そう願うほか無いのである。合掌―
        ×        ×
 訃報と言えば、私の好きだった俳優林隆三さんが今月四日、腎不全で東京都内の病院で亡くなったという。70歳だった。パキスタンではカラチの空港が「パキスタンのタリバン」を名乗る武装集団に襲われ、軍が制圧。空港は再開されたが、16人が死亡、23人がケガをする惨劇に。群馬、栃木、東京では容赦なき雨が降り続き、土砂災害警戒情報や避難準備情報が出された。自然の猛威のなか、ニンゲンたちは相も変わらず為されるがまま、である。
 今夜、あのカトマンズ在住の〝ネパールのおしんさん〟、ことポカレル・本田明美さんがテレビ愛知の番組【世界ナゼ そこに日本人】に出演されており、最愛の夫・ネパール人男性の死に遭いながらも3人の子育てや日本人学校の運営に携わり多くのネパール人を日本に送り込むなど、その苦労の全容を知るに及んだ。あらためて本田さんのこれまでの頑張りに、敬意と拍手をお送りしたい。

【きょうの一文・ことば】
「クウェートのためにイラクと戦うわけにはいかない、と繰り返してブッシュ大統領に話しました。大統領も二度と再び言われなくなった。戦争がない9条の生きる世界は守り抜かなければ」「憲法のなかの一番の歯止めは専守防衛です。【アリの一穴】論はやってはいけないし、そういう戒めですよ。」=9日夜『〈メ~テレ・報道ステーション〉「湾岸戦争」派兵を断った日。〝憲法9条〟で守ったもの』から。海部俊樹元総理(83)のことば

【新聞テレビから】
☆『ネパール秘境ワケあり』『子3人シングルマザー』『夫が突然死…遺志継ぎおしん精神…波瀾万丈』(9日夜、テレビ愛知〈世界ナゼそこに日本人〉)
☆『ナダル=スペイン=史上初V5 赤土の王者強打復活』、『GDP上方修正6・7%増 1~3月期改定値 設備投資増で』、『桂宮さま逝去 66歳、天皇陛下のいとこ』『〝会社勤め〟皇族に新風 車いすで公務も』『おしのびで陶磁器フェスに』、『「弟は事故死」無罪主張 犬山保険金殺人 初公判で被告』、『勤務先のトイレで小学校長盗撮容疑 群馬で逮捕、教諭被害』(9日付、中日夕刊)
☆『法王が中東和平を祈願』『イスラエル・パレスチナ 両首脳招く』、『特定失踪者リスト提出 官房長官明言 政府が北朝鮮に』、『パキスタン 空港襲撃13人殺害』『武装集団 偽造身分証で侵入』、『「治安回復優先」シシ大統領就任 エジプト』(9日付、毎日夕刊)

六月八日
 昭和天皇の末弟、三笠宮さまの次男桂宮さまが8日午前、急性心不全のため東京文京区の東大病院で亡くなられた。66歳だった。
 ピースボートの船友仲間で社交ダンスの名手、年齢的には私より少しだけ上、お会いして話をさせて頂いていると何かと教えられることが多いため、勝手に〝堀川師匠〟と呼ばせて頂いている、その堀川勝悟さまから「私こと、東日本大震災の復興支援に応募したところ、このたび合格の通知を頂きました。この年ではお役に立たないのではと思っていましたが、よほど専門職が不足しているらしいのです。今から諸手続きに入ります。そんなことですので、なにとぞご理解いただきたく、お願い申し上げます。」といった、丁寧なメールが届いた。
 それによると、出向期間は七月一日から来年三月三十一日まで。出向先は宮城県の地方自治体。業務は「上下水道事業復興のための設計、施工計画、積算、業者選定発注、施工管理など一連の管理」といった重要な内容で宿舎が用意され、身分は国または県の臨時職員兼地方自治体職員とのこと。待遇は有償で「詳細につきましては、報告したいと思っております。以上取り急ぎ連絡させていただきました」とあった。
 やはり、師匠は、その存在感からしても違う。東日本大震災の被災地の復興支援を真剣に考えておいでになる、と思い「何よりもすばらしいです。おからだを大切に復興支援に役立ってください。とても嬉しく、かつ〝師匠を見習わなければ〟と思っています。おめでとうございます。」とすぐに返信させて頂いた。
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 にぎやかに開かれた俳句・俳画展会場。栗本先生の俳画はじめ、町の俳人たちの名作の数々、亡き文人による珠玉作、妻伊神舞子の俳句などが並んだ
 
 
 
 

 朝から、「埃っぽい部屋は健康上も悪い」と窓を開け、室内の掃除を兼ねて整理整頓に着手。ところが、始めるとなかなか終わらない。整理、すなわち執筆への近道と思ったが、これではいつ終わるか知れたものでない。結局、午後のひとときを満94歳の母が待つ実家に顔を出し、母が育てたタマネギをもらい、いったん帰宅。そのまま市民文化会館へ。ここでは文化祭が行われており、妻の俳句と一冊の本「ひとりあやとり」(近代文芸社刊)も展示されていた。
 展示作品の撤去が始まる午後四時の三十分ほど前に滑り込みセーフで会場入り、満足して帰ろうとしたところへ、高校と大学の大先輩で長年英語教師を務められていた栗本達也先生にバッタリお会いし再び会場へ。「これが僕の作品だ」とみせられたのが見事な俳画〈登り来て ふと聴き入りし 苔清水〉だった。栗本さんの波乱に富んだ人生そのものが甦ってくる、そんな味わい深い作品であった。
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【きょうの一文・ことば】
「バントは自分のことよりチームのことを思ってやる。これが本当の野球だ。」「スリランカの子どもたちに夢を! 日本の野球の素晴らしさを伝えたい。」「ボクの夢は甲子園で審判を務めることです。」=8日付CBC〈~世界の村に里帰り~スリランカ少年野球団〉の中で。日本で公認審判員を務めるスジーワさん(31)

【新聞テレビから】
☆『〈「慰安婦」問題アジア連帯会議〉インドネシアの被害女性が証言 沈黙70年今破る』『銃持った日本兵にトラックで連れ去られて…「恥」と思って』(しんぶん赤旗日曜版6月8日号)
☆『ヒラリー氏出馬へ助走 16年米大統領選』『回想録で批判「プーチン氏怒りっぽい」』、『復興の願い大盛り 「気仙沼ふかひれ丼」』、『昇竜5割 風を呼ぶ男 山井5連勝』『〈球心〉粘投 打線にリズム』、『不明の高3「殺害し遺棄」』『熊本 47歳男供述、山に遺体』、『厳戒態勢AKB総選挙 負傷の川栄さん登場、1位「まゆゆ」』(8日付、中日朝刊)
☆『「過激派と交渉しない」ウクライナ大統領就任』『〈キーパーソン〉ウクライナ新大統領 ペトロ・ポロシェンコ氏(48) 親EUのチョコ王』『続く「内戦」国家分裂の回避課題』、『「キャスター襲撃に軍関与」パキスタン、最大民放一時停止』(8日付、毎日朝刊)

六月七日
 土曜日。昨夜、あれほどまでにニュースで降る、降る、降る…と言っていた「雨」「雨」「雨」サンたちが意外や、1日降らなかった。気象庁の予報をあてにしながらも、実はあてに出来ない一つの証明だといっていい。と思っていたら、午後十時を過ぎたところで、急にしばらく降った。〝気紛れな天気〟とは、よくいったものだ。
 妻は午前中、近くの福祉センターでの俳句教室に出たあと昼からは自ら営むリサイクルショップ「ミヌエット」へ。そればかりか、目の回る忙しさの家事の合間を縫って班長の大任と責任感から各戸に各種の連絡に出向くなど、よく頑張っている。一方の私も朝から某所に…と互いに慌ただしい。それに二人とも、この町の副総代と班長という重責を担っているため日々、気がおけないのも確かだ。
 先日など、既に妻が回し済みの回覧を、オッチョコチョイの私のミスで〝2度出し〟をしてしまい、前任班長のお隣さんから「よく確かめてから出してくださいよ」と厳しく指摘されるなど、いやはや珍道中も甚だしい。これ全て私の思い込み、至らぬところから起きた、笑うに笑えないハプニングである(妻はなんにも悪くはない。私の責任だ)。お隣さんには「ありがとうございました」と感謝している。でも、あ~ぁと、ナンダカ、自分で自分の愚かさには、ため息が出てしまう。
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 梅雨入り列島。関東各地で記録的豪雨。連日の猛暑、北海道ばかりがなぜ、暑い。
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【きょうの一文・ことば】
 自分の体重は自分で支える。自分の体重を相手に預けない。自分のバランスがあるように相手にもバランスがあるので常に相手のバランスを意識する。踊る際の男の手は、いつも女性の手の下に置く。体がゆらゆら揺れる悪い癖があるので、ステップを踏むときは、上半身は垂直に動かさないで腰に重心を置いて骨盤で踊るつもりで。それと、ステップは床を刷るように…等など=7日、社交ダンスの基本として先生や先輩、〝教本〟から学んだ

【新聞テレビから】
☆『〈2014W杯〉初戦の敵は靴の友 岐阜のNPOコートジボワールに3万足』『「足の神様」に必勝祈願 日進の白山宮』『地下鉄職員スト治安部隊と衝突 サンパウロ』『W杯直前 大久保決勝弾』『日本課題と収穫』『本田2発「不振説」一蹴 =強化試合でザンビアに4―3で逆転勝ち』、『ロ側に解決協力 米大統領が促す ウクライナ情勢』『「平和的に解決可能」ウクライナ、ロ大統領と一致』、『お代はあなたの「心付け」 一宮障害者の飲食店 9日開店』(7日付、中日夕刊)
☆『6月最多雨量45地点 伊豆338ミリ 明朝まで断続的』、『○eye見つめ続ける【大震災】「高台へ」息子と訴える 語り継ぐ命 津波犠牲者遺族』、『企業機密漏えい罰則強化へ 告訴なしでも捜査 個人罰金1000万円を数倍に』(7日付、毎日夕刊)
☆『NHK経営委の皆さん「会長は適格ですか」 名古屋放送局OBが質問状』、『後方支援4条件撤回 政府 戦闘地域派遣変えず』、『夜空ほのかに 熱田まつり』、『あれ、お釣り多いわ 伊賀鉄道が券売機ミス「申告してくれたら感謝」』(7日付、中日朝刊)
☆『式典 首脳が一堂に=第二次大戦中の仏ノルマンディー上陸作戦70周年記念式典が6日、現地で開かれ、ウクライナ問題で対立するオバマ米大統領など欧米首脳と、プーチン露大統領が顔をそろえた。オバマ、プーチン両氏は言葉を交わさないなどいまだ硬い雰囲気が漂うものの、事態打開へ向けて動き始めた』『ウクライナ 暴力停止で一致 次期大統領 プーチン氏と会談』(7日付、毎日朝刊)

六月六日
 芒種(24節気)。稲の穂先にあるトゲ【芒(のぎ)という】、のようなものを持つ植物の種をまく時期。実際はこれより早いが。
 天気予報によれば、きょう、この地方は朝から雨にたたられるはずだった。ところが、わが家に約1名、いや愛猫もくわえれば3名、〈晴れ女〉なるものが居て、それも彼女たち自身、きのうからたいそう天気を気にしていたおかげもあってか、最近ではピタリと当たっている天気予報が覆された。というわけで、朝から予想外の晴れのなか、髪を切りこのところパリジェンヌの如く若返った妻は自作の俳句入り短冊を手に、市民文化会館へ。そう、この日は明日から始まる市民文化展を前に、作品を展示する日であったそうである。
 もっとも午後一時ごろから30分ほど真昼の情事ならぬ一瞬の豪雨に見舞われたものの、彼女が自転車で文化会館まで行って帰る、その間は幸い大丈夫だった。私は、またしても【晴れ女】の証明を見せつけられた。世の中、だから面白い。昨夜から雨は降るモノと信じてやまず、朝から車で送り迎えするつもりでいた。それだけに、どこか機先を封じられた気がしないでもない。
 このところ愛用するスマートフォンの内臓データが多過ぎるせいもあって、電話ひとつかけるにも動きが重くて、にぶい。かつ、立ち上がりが遅過ぎるので近くのドコモショップへ。しっかり時間をかけ、不必要なものは全て消してもらった。あらためて気が付いたのは、使いもしない機能がいかに多いか-ということか。
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 東北北部でも梅雨入り。尾鷲では555・5㍉と平年の6月一カ月分を上回るほどの降雨量になったという。ロシアを除く主要7カ国首脳会議(G7サミット)が五日午後(日本時間同日夜)、ブリュッセルで首脳宣言を採択して閉幕。この後に、ロシアのプーチン大統領がフランス・パリを訪れ、英、仏、独の順で三カ国首脳と会談。「私はオバマ大統領を含む全ての首脳と話し合う用意がある」と同大統領。
 こうした動き自体が、G7サミットで一連のウクライナ問題に関連した、ロシアへの追加制裁措置を先送りし対話路線に舵が切られた証明、かつアメリカへの一極集中時代から多極化時代の訪れと見ていい。それにしても、世界の首脳たちがプーチン大統領を主役に、彼の〝意〟のなかで動かされている。そんな気がせぬでもない。対話路線そのものは悪くはない。
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【きょうの一文・ことば】
「俺の喧嘩をみていてくれ」「ニュース見た?(中略)ファンのみなさん! のところで泣いた。うまいだろ?」=読売6日付朝刊『清武元巨人代表「泣いた うまいだろ?」』『解任巡る訴訟 巨人側「会見の涙 演技」』の記事中。会見当日の朝(2011年11月11日)清武元代表がシンガポールの知人女性に
 ……
 広島、長崎の「黒い雨」。ビキニの「死の灰」。福島の「原発放射能」。
 空から降ってきた悪魔の物質は、取り返しの効かない悲劇をもたらした。
 そして、今また「PM2・5」という粉の雨。
 人類は、文明の利器でやがて滅亡するのだろうか。
 ……
=文芸きなり№78、エッセイ(テーマ(雨)〉。【雨の日に 石川好子】から抜粋

【新聞テレビから】
☆『巻二十二(6)江南縁(ゆかり)の七人の戦国武将 信長の嫡男、岐阜城主織田信忠』(6日付、尾北ホームニュース〈武功夜話物語 その138武功夜話を読む(須賀弘之)〉)
☆『本願寺派の新門主 36歳(大谷)光淳氏が就任』、『愛知県庁に水素補給所 1月稼動 燃料電池車普及図る』、『あす、あさって 再び羽ばたけ金山でサミット』『手羽先20店手を結んだ』『出版界に新風を』書店主ら創設 料理本大賞召し上がれ』、『〈東海の文学風土記〉 三田村博史69』『愛知県江南市 二つの暗号・春日井建』(6日付、中日夕刊)
☆『細胞老化の仕組み解明 名古屋市立大 がん治療に期待』、『「ウクライナ」協議 英仏露が首脳会談』、『高3女子1カ月不明 熊本 40代男と通話後』『別の少女に 淫行容疑で逮捕』(6日付、毎日夕刊)
☆『両陛下「対馬丸」慰霊へ 26日沖縄訪問』、『公明、戦闘地域支援に反対 与党協議、幹部が明言』、『還暦ゴジラ 巨大な壁画』、『小学生ら空中に2時間』『ナガシマ 遊具緊急停止』、『★白鵬関が第4子流産公表』(6日付、中日朝刊)
☆『エネルギー調達多角化へ G7、脱ロシア依存』、『欧州中銀 マイナス金利導入 追加利下げ最低の0・15%』、『残土管理計画求める リニア建設で環境相意見』(6日付、毎日朝刊)

六月五日
 アメリカ中西部ではお化けのようなヒョウが降り、車4500台が破損されたという。きょうは関東甲信、北陸地方でも梅雨入り。高知では500ミリ以上もの雨が降った。

 ファンポジション、ヒップツイスト、アレマーナ、ウオーク、リンク、オヤマ…、ウララ? ときて。ナント舌をかみそうな言葉の洪水のなかで社交ダンスをしているナ、と思う。と、もはや辟易を通り越した世界とでも言ったら、いいかも知れない。でも、これが結構楽しい。
 このところ早朝起き(愛猫こすも・ここに起こされてはいるが)で新しい小説の執筆に挑んではいるが一気に書き通せるかどうか、となると。まだ分からない。なにしろ身に降りかかる雑事も多い。それと眠さをどう克服するか、だ。 
 そんななか、わけあってきょうまでに吉川英治の新書太閤記第三巻を読み返してみた。中でも藤吉郎が落城寸前の小谷城から信長の妹の〈お市の方〉と幼児たちを戦火から助け出す場面は作家の表現も優れ、みごとなものだった。なんど読み返しても感銘する。特に信長と藤吉郎に代表される主従関係の絆の深さ、そして藤吉郎の母上、母者人(ははじゃびと)と妻寧子(ねね)を思う心は捨てがたい。

【きょうの一文・ことば】
 ボクは部下の説明に「わかった」という癖がある。早くボクの前から消えてほしいので…=5日東京地裁で開かれた、プロ野球巨人の球団代表・清武英利氏解任訴訟法廷で。証人として立った読売新聞グループ本社・渡辺恒雄会長の発言
 …だが、志は高くても作品の内実がまるで伴っていない。森村(誠一)は、広く読まれるためには物語の面白さが必要だというが、本作の骨子をなす原発批判の大半は、面白い物語ではなく、大所高所からのお説教としてしか展開されない。……=5日付中日夕刊『〈大波小波〉志と作品のズレ』

【新聞テレビから】
☆『終活 資産相続50兆円規模 金融業界が狙う』、『セルビア史上最悪の洪水に、日本から〝恩返し〟で広がる支援』、『ソフトバンクがヒト型ロボットを公開』(5日夜、CBC〈NEWS23〉)
☆『W杯開催の裏に潜むブラジル国民の怒り』(5日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『三重南部で大雨 尾鷲245・5ミリ』、『私にも「天佑」舞い降りた〈新田次郎賞〉 幸田真音さんら』、『「本人同意なら開示」官房長官 福島事故の聴取記録』、『認知症不明届け出1万322人』『保護の身元不明者13人』『着衣、所持品でも照会可能』『神奈川で4年間保護 身元不明 60代? 女性写真を公開』、『朴政権大敗を回避 韓国統一地方選 野党過半数制す』『シリア大統領 アサド氏3選 得票率88・7%』、『人事の不当介入渡辺会長が否定 巨人、清武氏解任訴訟』、『研究計画書に転用画像』『小保方氏の理研採用時』(5日付、中日夕刊)
☆『露に緊張緩和策要求』『ウクライナ危機 G7首脳宣言採択』『安倍首相の主張反映 中国の海洋進出けん制』、『〈W杯2014ブラジル大会〉地球の裏へ5000人 大手の観戦ツアー売り切れ』『カズ「親善大使」に』、『米携帯4位買収合意 ソフトバンク3兆2800億円 米紙報道』、『米教授、撤回の書簡』『STAP論文 英科学誌に先月』、『勝又容疑者 不特定の女児狙う』『当日だけ家族同伴せず』(5日付、毎日夕刊)
☆『梅雨入り東海大雨予想』『天安門25年18万人悼む 香港』、『(七尾市出身の)甲斐が女流王位防衛』、『論文撤回STAP白紙へ』『小保方氏「検証参加のため」』、『〈通風筒〉◇…明るい家庭を築きながら仕事でも活躍する父親に贈られる「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」の授賞式が四日、東京都内であり、六人の受賞者のうち愛知県の大村秀晃知事(54)も選ばれた』(5日付、中日朝刊)
☆『(名駅前で)新・第二豊田ビル着工 25階建て 16年6月完成予定』、『クボタ社長がホテルで急死 東京へ出張中』、『〈訃報〉植田いつ子さん85歳=76年から皇后さまの公務や外国訪問の際のドレスやスーツのデザインを担当。作家の向田邦子さんらも愛用した』(5日付、毎日朝刊)

六月四日
 西の大雨に、北の猛暑の一日となった。ことに大分県や高知、宮崎県では300~400ミリの雨で宮崎県延岡市では400ミリを超し1日で1か月分の大雨に襲われた。半面、片や札幌では二日続けての猛暑で33.7度を記録。百年ぶりのことだという。

 名古屋地方気象台は、東海地方が梅雨入りしたとみられる、と発表。平年より四日早く、昨年よりは七日遅いそうだ。近畿、中国地方も梅雨入りしたとみられる、という。毎度思うが、梅雨入りしたとみられる、の「みられる」表現はスッキリしない。「梅雨入りした」となぜ、言い切れないのか。あとでカンカン照りが訪れると「どうなっているのか」と責められるのが嫌だとしか思えない。
 ところで、きょうは6月4日。この日が来ると、私は1989年に中国・北京の天安門広場で起きた民主化を願う学生たちに対する武力弾圧、少なくとも千人以上が殺された血の粛清といおうか、悲劇の大虐殺を思い出す。当時、能登の七尾にいた私は新聞やテレビで次々と報道される、あの惨禍に一体かの国で何が起きたのか、と思ったものだ。あれから二十五年たつ。民主化を抑え込もうとする中国の姿勢は相変わらず何ひとつとして変わってはいない。銃を抱えた兵士の厳戒態勢を見る限り、民衆の出方次第では、また再び惨劇が繰り返されることだって十分、ありうる。問題は、やはり、中国共産党の独裁ともいえる一党支配で、今後もこうした常軌を逸した弾圧が起きても決して不思議でない。
 ここにわが著書「火焔―空と海」に記した二十五年前の、あの頃の私の素直な心情を記しておこう。
【天安門広場で大虐殺】6月6日 中国の天安門前広場は、とうとう最悪の悲劇にまで発展してしまった。さる4日、天安門前広場で民主化を訴え居座る学生、市民に対し戒厳軍が、武力行使。何千もの人びとを殺りく、流血の惨事となったのだ。
 人間のすることは本当に愚かで、嘆かわしい。きょうの朝刊(北中本紙)によれば〈死者は一万人 香港紙報道〉説まである。
 ここに毎日さんの余録の一節を記録として残しておく。
ー中国はいま夏時間で、北京と日本のあいだに時差はない。時差の壁のないこともあって北京の惨劇がよけいに生々しく感じられる。学生や市民の荒い息づかいまでじかに伝わり、胸が痛む▲先日のこの欄で「天安門は中国の心臓」という作家・陳舜臣さんの言葉を紹介した。天安門広場を中心にながされたおびただしい血で心臓は発作に見舞われ、中国はけいれん状態に陥ってしまったようにみえる。同胞に戦車で襲いかかり、幼い子や母に銃弾を浴びせるなど正気のさたではない▲ラジオ・ぺキンのアナウンサーは英語で「1989年6月4日という日を覚えていてほしい。殺された数千人の大部分は罪のない一般大衆だ」と抗議の放送をしたという。新中国はじまって以来の大虐殺。この日付は中国ばかりか全世界でも永遠に記録されるだろう▲この事件が起こるまで、1976年4月5日という日付が記憶されてきた。その年の一月、周恩来首相が死去し、清明節の4月4日、多数の人々が手に手に花輪を持って天安門広場に集まった…。=自著『火焔―空と海』(伊神ごん、能登印刷)より 
 
【きょうの一文・ことば】
 人間の品というものは、お金では買えません。最近、若づくりしている方に品が悪くみえる場合が多い。=大須の横笛師匠宅で。お師匠さんのことば
 願わくは之を語りに平地人を戦慄せしめよ=4日夜、NHKEテレ〈名著・遠野物語〉の中で。作者柳田国男さん

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉海を渡る日本人技術者▽極秘の製品開発』(4日夜、NHK総合)
☆『田中将月間MVP ア・リーグ投手部門』、『前畑がんばれ努力の泳跡 生誕100年秋に記念展 母校・杉山女学園』、『大槌町被災庁舎取り壊しを開始 岩手、町長ら犠牲』、『STAP細胞主要論文 小保方氏が撤回同意』『弁護士「署名知らない」』『発表四カ月余 徹底抗戦に幕』、『レンタルスペース隠れみの 風俗店経営者を再逮捕』(4日付、中日夕刊)
☆『生活保護最多216万人 昨年度増加傾向緩やかに』『高齢者年金減で困窮』、『栃木女児殺害 防犯カメラに白セダン 容疑者車と同タイプ』『「見守り活動、今後も」』『遺体発見現場市民らが献花』、『豊田署の巡査長 親睦会費着服か 350万円・県警捜査』(4日付、毎日夕刊)
☆『トヨタ、12月に燃料電池車 世界に先駆け発売へ』、『美濃焼使おう条例 多治見 生産激減に危機感』『常滑、伊賀では「乾杯(条例)」』、『栃木女児殺害 32歳男逮捕』『発生8年半 容疑認める』、『「天安門」再評価 中国政府は否定』、『軍事作戦の死者181人に ウクライナ東部』(4日付、中日朝刊)
☆『90年ぶり北海道最高タイ 音更37.8度』、『「私が殺害 間違いない」栃木・32歳容疑者』『女児の画像所持「面識なかった」』『台湾から移住 母子で骨董売る』『幼女殺害 北関東4件』『79~90年 解決見ず時効』(4日付、毎日朝刊)

六月三日
 「北海道各地で猛暑、美幌町で37.2度! 観測史上最高を記録」
 これは、きょうの午後、何とはなしに開いたわが家のiPad〈News Flash〉に電光石火の如く流れ出たトップニュースである。思わず、目を大きく見開きそのまま、ずっと視線を下げていくと、「【日本―コスタリカ戦】日本、疲労残りで3ゴール、攻め勝つ 攻撃時のリスク管理に課題も」「遠藤、香川、柿谷が決め日本3―1逆転勝ち」とあった。いやはや、これまでiPadに〈News Flash〉があること自体に気付いてはいなかったが、世はまさに、ことほどさように速報時代だと言ってよい。驚いた。いや、というよりは、やられた、か。
 これまでは、これでも日本に誇るウエブ文学同人誌「熱砂」の強みで本欄〈生きてゆく人間花たち〉からの情報提供が、少なくとも全国に散らばる同人誌のなかでは一番はやいと思っていたが、当然ながら、はるかに上をいく存在があった。迂闊であった。さすがは、iPadさん。完全に一本取られた気がせぬでもない。(かといって、これまでiPadのお世話になりながら、どうしたわけなのか。〈News Flash〉の存在自体を見過ごしてしまっていた)。
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 美幌と北見が37・2度、音更町では実に37・8度にまで気温が上昇。北海道はほかにも計17地点で35度以上の猛暑日で、真夏を超える記録的猛暑となった。このうち37・8度は90年前の7月に帯広で観測されて以来だという。2005年12月に栃木県今市市(現日光市)で起きた小学校一年女児(吉田有希ちゃん)殺害事件で、栃木、茨城両県警がきょう、栃木県鹿沼市に住む無職男性(32)を殺人容疑で逮捕。それにしても、罪のかけらもない、こどもたちが犠牲となるむごたらしい事件が、このところ多過ぎる。なぜ、なのか。
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【きょうの一文・ことば】
…▲メジャー18勝のニクラス氏には「ゴルフでは良い人柄と良いスイングしか役に立たない」という言葉もある。ゴルフの王道を松山選手の心にも焼き付けたであろう帝王のコースでの勝利だった。=3日付毎日朝刊〈余録〉から抜粋
「これまで(事件が解決せず)重たいもの、見えない重さが絶えずあった」「でも、不安が解消され、良かったなという気持ち。有希ちゃんの墓前で手をあわせて〝解決するんだよ〟と伝えたい」=小1女児殺害が起き、これまで未解決だった栃木県日光市立大沢小学校の校長・大塚武夫さん

【新聞テレビから】
☆『(サッカーW杯の)開幕まであと10日 スタジアム周辺も未完成』、『シリア大統領選投票 アサド氏「再選確実」も空爆続く』(3日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『〈祈りよ力に〉輝いていた「原発の町」』『チェルノブイリから3㌔、続いた日常 9歳で終わった子供時代』、『ありがとうの歌が咲く 「みんなのうた」に』『被災地で生まれた曲 気仙沼の児童合唱』、『河村市長肝いり施策 民間から課長公募』、『ハンモックでリラックマ? 米フロリダの民家裏庭』、『無線LAN更新でウイルス』『バッファロー IDなど漏れる恐れ』(3日付、中日夕刊)
☆『■スノーデン氏題材に映画製作』、『「島人の幸せ」届けます 全国唯一の離島新聞好評』、『ザックJ快勝 W杯強化試合』、『東証 1万5000円台 2カ月ぶり 米株高で続伸』(3日付、毎日夕刊)
☆『奥飛騨温泉で地熱発電』『中日本高速 安房峠道路、照明に』、『アマゾンで中古車購入』『ネクステージ、若者ターゲット』、『名張事件 異議申し立て』『奥西 死刑囚側 再審請求棄却で』『棄却2日前、裁判官面会』『奥西死刑囚、手で「犯人ではない」』(3日付、中日朝刊)
☆『5月の日照最長 東海地方白川、2日も33・7度』『トキも脱水症状 石川・ひな死ぬ』、『のびのび落書き楽しいね』、『5選町長 田んぼに「落ちた」 新潟・田上 当選翌朝、車で事故2件』、『献金あっせんを検討 経団連次期会長 年度内に結論』(3日付、毎日朝刊)

六月二日
 きのうの深夜から未明、けさにかけ、愛用しているパソコンバッテリーのリフレッシュ&診断を完了。このところパソコン機能低下の表示がしばしば画面に表れていたので、長時間に及ぶインストールを覚悟の上で診断を実行してみた。
 このマイパソコン、実は2012年2月に購入し使用を始めたが、この二年余の間のデータ量となると、膨大な量に達する。当然、全体の動きが重く、鈍いものとなっていただけに、診断後、画面に現れた「リフレッシュ&診断完了。バッテリ性能は良好です」の表示を目にしたときには私自身の寿命が延びたような、そんな感覚にとらわれ、うれしく思った。
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 きょうも暑い一日に。わが家では夜、窓を一部開け風通しをよくしていたが、どうにも暑すぎるため、とうとう老体の室内冷房をこの夏初めて稼動させてみた。無事動くかどうか、少し不安だったが大役を果たしてくれた。
 北海道の旭川市でも31度の真夏日。日本中が暑さにうなされている。テレビのニュース報道によれば、「あすは北海道では猛暑、九州では大雨に注意してください」とのことだが…。ロシア大統領プーチン氏の側近中の側近であるナルイシキン下院議長が来日。ナルイシキンさんはウクライナ問題に関連し、欧州連合(EU)から入国禁止や資金凍結の対象人物とされている超本人だけに、日本の対応には世界の注目が集まっている。日本としては、秋のプーチン大統領の来日が視野にあるだけに、大切にしたい人物。難しいところだ。
 ネパールの詩人、ビシュマ・ウプレティさんから二度にわたって国際メール便が届いた。ひとつは彼の新しい詩集がまもなく出版される、とのハッピーニュースと私が計画を進めている〝カトマンズ恋歌/ラブ・バード〟を早く聴きたい、というもの。いまひとつは、この秋、キルギスタンのビシュケク市で開催予定である国際ペン大会参加へのお誘いだった。いずれも真心のこもった内容で、毎度ながら嬉しく思う。

【きょうの一文・ことば】
「書き直すうちに新しい文体は生まれる。書き直しの実験を経て、自分の文体を発見した人が作家だ」=2日付毎日夕刊『〈■Topics 大江健三郎さん〉素朴な文学の言葉、難しい 大江賞受賞、岩城けいさんと対談』の記事中。大江健三郎さん

【新聞テレビから】
☆『「凍土壁」本格着工 (福島原発)汚染水の抜本的対策』『AKB48 事件後初 秋葉原で公演を再会』(2日夜、NHK総合)
☆『松山 米初V ゴルフ 日本勢最年少』『ライバル石川と高め合う』、『輝き続ける女優魂 名鉄ホール 草笛光子「6週間のダンスレッスン」 体力つけ、強い心で臨む』、『第一生命が米社買収へ』『日生に並ぶ規模に』、『通学路、夏への扉 中高で衣替え』『アロハ、ポロで節電』『「スーパークールビズ」今年も解禁』、『ミス防止初日から寝過ごし』『名古屋市バス またがっかり』(2日付、中日夕刊)
☆『「天安門」再評価求めデモ 4日で25年 香港3000人参加』、『STAP論文 万能性実験裏付けなし』『計画と記載食い違い』(2日付、毎日夕刊)
☆『児童歌声高らかに 上高地でウェストン祭』『猛暑揖斐川で36・3度 熱中症全国で400人超搬送』、『政府に苦言も戦争防げず』『牧野元法相自責の手紙』、『首相演説は「挑発的」中国軍幹部』『防衛相が反論』(2日付、中日朝刊)
☆『2年目も華麗に 木曽川・女性鵜匠=「木曽川うかい」で初の女性鵜匠稲山琴美さん(25)は2年目の初日も華麗な手綱さばきを披露』、『■両陛下が新潟で全国植樹祭に出席』、『カタール招致で疑惑 W杯「5億円秘密資金」 英紙報道』、『那珂太郎さん死去 詩人 現代詩の新領域開く 92歳』(2日付、毎日朝刊)

六月一日
 「希望」に向かって。上を向いて歩いていこうよと、愛猫こすも・ここ。年こそ少し取ったけれど、まだまだ若いで~す=2014年6月1日夜遅く、自宅にて
 
 今月も最強の味方のひとりである愛猫こすも・ここを傍らに、ただヒタスラ、【権太の目】に入る範囲内でこの世の流れを活写し続けていく。
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 日曜日。群馬県館林市と岐阜県揖斐川町で36・3度、名古屋34・9度、東京33・1度、福島34・6度…、と日本列島はきょうも各地で猛暑日となり真夏並みの1日に。報道によれば、全国で463人が病院に運ばれ、うち新潟県長岡市では90代の女性1人が熱中症で亡くなったという。また校庭で開かれていた運動会で生徒11人が病院に運ばれ、運動会が中止になった中学校まで現れた。岐阜県下の長良川と小坂川では遊泳中の男性が死亡する水死事故も起きた。
 テレビの画面できょうも「めちゃくちゃにあつい。6月だけど8月ぐらいにあつい」と言っていた男の子の姿が忘れられない。この暑さのなか、日本ダービー3歳馬の日本一は3番人気だった横山典弘騎乗のワンアンドオンリーが2分24秒6で優勝しG1初勝利、賞金2億円を獲得した。大リーグの方は、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手がツインズ戦に先発、八回を1失点に抑え、3―1で勝ち、8勝目。
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【きょうの一文・ことば】
「書物は私たちの友である。わが道を照らす灯である」。本の力を信じた祖母・村岡花子の晩年の言葉です。=6月1日付中日サンデー版・世界と日本大図解シリーズ№1149『〈赤毛のアンの作者 モンゴメリ生誕140年〉運命の出会いが生んだ名訳』から。翻訳家村岡美枝さん
「荒々しくて泥くさい高校サッカーの象徴。大きく外観が変われば歴史がリセットされるようで残念」「ぬくもりも、苦い経験もいい思い出。お疲れさまと言いたい」=1日付中日朝刊、『走った 蹴った さらば国立』『森下さん五輪の陸上代表に/中田さんサッカー存分に』の記事中。九二年一月、決勝の舞台に立った三重県立四日市工業高の主将だった中田一三さん(41)=現FC伊勢志摩監督のことば
「ブラジルで最高の結果を出す。ブラジルのピッチで活躍します」「自分を信じて仲間を信じて最高の結果が出せたら、いい」=1日夜NHK総合〈サンデースポーツ〉W杯香川の決意は、の中で。香川真司さん(プレミアリーグ、マンチェスターユナイテッドFC所属)

【新聞テレビから】
☆『バラードの女王、歌手高橋真梨子が愛を求め続けた人生を語る 夫・ヘンリーとのなれそめ』(1日夜、東海テレビ〈ワンダフル人生〉)
☆『大飯差し止め 画期的判決』『原発ゼロへ 希望と勇気』『〝命と生活が最優先〟』(しんぶん赤旗日曜版2014年6月1日号)
☆『気温グングン もう「真夏」 名古屋で33・3度』『熱中症250人超搬送 2人死亡』『多治見、痛いアメダス故障 35・5度 幻の2位』『かすむ東海 黄砂が飛来』、『日朝合意を米韓けん制 防衛相会談「核」で連携確認』、『仕入れ担当の男逮捕』『偽シャネル陳列、容疑認める』(1日付、中日朝刊)
☆『中間貯蔵に不満噴出 政府説明会 大熊、双葉町民ら』、『男児の白骨遺体 父逮捕』『隠匿図り?死後も家賃 遺棄致死容疑』『縦割りの壁 救出阻む』、『読売テレビ社員酒気帯びで逮捕 兵庫・川西』『産経政治部次長車をけって逮捕 容疑を否認』、『原貢さん死去 巨人原監督の父 甲子園V2回』(1日付、毎日朝刊)