【生きてゆく人間花たち/2014年12月の唄】

平成26年12月31日
 テレビの画面には大みそか恒例のNHK紅白歌合戦が流れている。

 私はといえば、この三日三晩、顔を洗うこともなく集中して書いてきた小説をなんとか書き上げ、ホッとしている。傍らでは長女猫こすも・ここと次女猫シロちゃんが来る年を迎えるように、威儀を正した表情でいる。この世は面白いモノである。

 例によって、わが家の十大ニュースを記録に留めておきたい。以下の通りである
①夏の台風で、我が家自慢の高さ五、六メートルあるレインボーツリーが倒木、隣の敷地内まで入り込んで横たわってしまったため舞とふたりで、まる二日間かかって撤去作業に従事。それにしても季節ごとに色が鮮やかにかわるあの見事な木が消えてしまうなんて。残念でたまらない。
②妻の舞が営むリサイクルショップ「ミヌエット」の店頭に熊の店主さんが登場。開店時には店の前で、雨の日も、ふきすさぶ風の日も、小雪の舞う中でもがんばり、店の評判を高めた。随時行われるセレモニーでも、店内で参加者を見守って気をはいた。
③妻の舞と広島へ。舞は平和の願いを込めた手づくりの折り鶴一千羽を原爆の子の像に奉納し満足そうだった。この平和行脚は店を訪れたお客さんたちの折り鶴奉仕のたまもので実現。ヒロシマでは原爆慰霊碑の前で手を合わせ世界平和を祈願した。
④私の母が室内で転んで右腕を骨折、94歳という高齢にもかかわらず、八事日赤で手術を受け、無事退院。その後は愛知国際病院、愛泉館の順で療養生活を過ごし、無事回復しつつある。愛泉館では〝のど自慢大会〟で〈だんなさま〉を歌うまでに回復。
⑤昨年、ウエブ文学同人誌「熱砂」の伊神権太作品集で発表した小説「カトマンズの恋」がきっかけとなりラブバード・カトマンズを作詞したところ、この詩を気に入ったソプラノ歌手張柳春さんが作曲、詩が歌曲に生まれ変わり、10月には名古屋の電気文化会館内、ザ・コンサートホールであった張柳春リサイタルの席でお披露目された。
⑥3月11日で発生から丸3年となる東日本大震災の被災地へ。仙台、相馬、山元町に続き名取、閖上小学校…と被災地を見て回ったあと、塩屋埼灯台へ。展望台から直下の被災地を見るなどした。塩屋埼灯台を訪ねたときの様子はユーチューブにもアップ。まもなくアクセスは3000回に達する。
⑦地元花霞町内会の副総代と3組2班班長という大役ふたつを賜り、春の祭礼のこどもみこしはじめ、次年度役員選挙の準備と開票、ほかにも回覧や不燃物収集の担当など、こまごましたことに何かと追い立てられた。舞も班長として連絡事項ほか多彩な仕事を、しっかりよくこなしてくれた。
⑧中部ペンクラブの秋の文学散歩「近江文学と戦国の3姉妹を訪ねる」を企画立案。下調べに現地に2度入るなど結構、神経をつかった。当日は皆さんが満足そうだったのでホッとしもした。ただ、スケジュールが強行過ぎ、迷惑をおかけしたのでは、と反省点も多々あり今後に生かしたい。
⑨舞とふたりで現在、二氏に野菜畑としてお貸ししている江南市内の所有地一角で、タマネギ栽培に挑んだ。やっとの思いで苗を植えホッとしていたところへ「二つずつ植えるあの植え方では育ちませんよ」と指摘され、その日のうちに掘り返し一株ずつに植え替えた。ほかに柿の剪定の仕方もいろいろ教えて頂く。
⑩社交ダンスのレッスンを各務原でも受けることにし、週二回(木曜日が江南、土曜が各務原)のレッスンが定着。夏からは月に一度、西春の名鉄コミュニティセンターでケーナとサンポーニャも習い始めた。社交ダンスも楽器も私の文学を進めるうえで役立つ、と判断したからである。
⑪ドラゴンズの若手選手はじめ、公式ファンクラブの仲間たちからも〝お母さん〟と慕われた安江都々子さんが肝臓がんで亡くなり、多くのドラゴンズファンを悲しませた。そして、今ひとり。つい最近の中日社報で知ったがドラゴンズ博士として知られ私自身も著作などで大変お世話になった本社販売局の岡本敏宏さんも心不全で死去、46歳と若すぎる死が惜しまれてならない。

【きょうの一文・ことば】
「昼食をとる時間もなく、食べようという気にもなれず40年やってきました」「この生活はいずれ破綻するなと、ずっと思っていたけど、もってしまいました」「本当に身動きがとれなかった。来年からやっと人間らしい生活になるのかな……。どういう生活になるのか想像もつきませんね」。=31日付毎日朝刊『40年「よくやってきた」 最終回、東海林さん感慨』の記事のなかで。一般全国紙の連載漫画で最長不倒となる1万3749回で連載をおえた東海林さだおさん(77)

【新聞テレビから】
☆『奇跡のピアニスト・辻井伸行~音楽の神様に導かれて~』(31日夜、BS朝日5)
☆『五穀豊穣願い巨大鏡餅奉納 熱田神宮』、『高齢者資産若年層へ 税制大綱決定 大企業優遇策も』『富裕層を重視 格差懸念』、『東証が大納会 15年ぶり高値 1年で7・1%上昇』、『趙前副社長を逮捕 運航阻害の疑い 大韓航空ナッツ事件』『証拠隠滅容疑で常務も』、『山口の鳥インフル3万7000羽を殺処分』(31日付、中日朝刊)
☆『株高 年7%止まり 大納会 続落279円安 1万7450円』『名証は6・8%』、『羽生選手が手術 尿膜管遺残症 入院・安静に1・5カ月』、『名鉄百貨店屋上で火災 名駅前 物置全焼、けが人なし』、『海上で遺体収容 エアアジア機 ボルネオ島沖で』(31日付、毎日朝刊)
☆『〈ボクシング〉井上、伝説王者を2回KO 日本最速2階級制覇』『八重樫3階級制覇逃す ドンピシャ左フックに倒れる』『村田判定勝ち「成長できた」』『リナレスが3階級制覇』(31日付、朝日朝刊)

12月30日
 さすがに、きのう、きょうと体力的にこたえた。
 今は30日夜だが、私には現在執筆中である小説を年内に完成させるという私自身への約束がある。人に勝つより、自分に勝つ。これでなければ道は開けない、と思っている。というわけで、きょうは頭痛のする頭を抱え、咳をしつつ自室にこもった。合間を見て最低限、年内に出さねばならない方々に絞って賀状書きもしたが、残りは執筆後に手をつけるほかない。それよりも、年内に作品を無事完成させられるかどうか、時系列の調整に結構、戸惑っている。

 いつも思うのだが、こうしたとき嬉しいのは妻の舞が風邪薬や食事、睡眠などであれこれ、気を遣ってくれることだ。ありがたく思う。長女猫のこすも・ここも心配そうな顔でずっと私の傍らに居てくれる。
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 「正月くらいはぜいたくを」と名古屋市中村区の柳橋中央市場には例年どおり、鮮魚や高級和牛肉がズラリ並ぶなか、年末年始の食材を求める人たちでにぎわっている。最大震度6弱の長野県北部地震で大きな被害が出た白馬村。ここでは29日から仮設住宅への入居が始まり、11月22日の地震発生いらい、避難所などを転々としていた被災者が生活再建に向けた一歩を踏み始めた。
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【きょうの一文・ことば】
「日本では民主的な選挙は当たり前かもしれないけれど、私たちは闘ってつかみ取るしかない。自分たちのリーダーは自分たちで選びたい」。=30日付毎日〈オピニオン〉の頁『記者の目 鈴木玲子台北支局[香港の民主化デモ]変革求める熱冷めず』の記事のなかで。強制排除を前に、台北の高3女子(18)のことば
「世界に感染を広げないという大義名分の下で過剰な隔離が行われ、子供たちが犠牲になっている」「現地では何も終わっていないことを忘れないで」=30日付毎日朝刊『エボラ出血熱「過剰隔離子供が犠牲」現地治療の医師支援訴え』の記事のなかで。「国境なき医師団」の医師として日本人でただ一人、患者の治療に当たった加藤寛幸さん(49)

【新聞テレビから】
☆『白馬復興への第一歩 仮設入居始まる』、『妊娠受刑者の思い国を動かした 出産時「手錠外す」』、『GPS捜査06年通達 警察庁 監視の手順定める』、『名古屋医薬品備蓄20倍 来年度 震災対策薬局300カ所に』、
(30日付、中日朝刊)
☆『〈テロとの戦い〉アフガン任務 オバマ氏「責任ある終結」』『イラク侵攻は最悪の誤り アーミテージ元米国務副長官』『民主主義は強制できない ラムズフェルド元米国務長官』、『エアアジア機 積乱雲突入、墜落か』『悪天候交信後に途絶』、『水平線に巨大魚 志摩』『宮崎鳥インフル確認 延岡に続き 山口でも疑い』(30日付、毎日朝刊)
☆『中国艦 尖閣に最接近 今月中旬 接続水域まで27㌔』『日本側、海自艦が監視』(30日付、朝日朝刊)

12月29日
 ウエブ文学同人誌「熱砂」テーマエッセイ原稿の編集、公開作業に始まり、執筆中である、ある衝撃小説の続行…と、このところ数日間の極端な睡眠不足と激務がたたって、とうとうダウン。喉は痛く、頭もがんがん、そして咳は出るやら鼻水は所かまわず滴り落ちるわ、で最悪のコンディション。あげくに、まともに立ってなぞ、いられない。年賀状は用意はしてあるが、大半がまだ手つかずだ。
 それでも、年内中に会うとしたら「今夜しかない」と夕方から、荒波の大海を彷徨う小舟のように、ゆらゆら動く大気のなかを歩いてバスと名鉄電車を乗り継ぎ名古屋へ。当初の約束どおり、中国を代表するオペラ歌手張柳春さん=ことし私の作詞で誕生した恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉の作曲者であり、歌い手でも。♪日中音楽協会・女高音代表=と名駅ツインタワー上階にある「加賀屋」で一献まじえた。途中、張さんの携帯が鳴り、ビッグニュースが上海から入ったが、今夜のところはそれ以上は差し控えさせて頂く。
 いずれにせよ、中国では久しぶりにご両親に会え、ご両親も愛する娘の活躍ぶりに目を細めていた、とのことで「よかったですね」と私。互いに来年の大飛躍を誓って別れたが帰宅時には全身がふらつき、とても立ってはいられなかった。しばらく寝て、また起き出し、この物語【生きてゆく人間花たち】の執筆に挑んでいる。この欄は私自身が自らに課した執筆のノルマだからである。喉が痛く、頭もいたく、咳と鼻水になやまされる事態は相変わらず、いまも進行中である。周りでは妻が私の鬼気迫る様子を恐る恐る見ている。
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 町は、どこも音を立てて新年に向かっている。名鉄電車を下り途中、頭が痛いにもかかわらず、立ちのみ屋で一杯ひっかけたあと止まぬ咳をしながら寒空のなかを、渾身の力で自宅まで歩いたが「さすがに疲れた」。途中、この町(江南市)の桃源ロードのあちこちに掲げられた日の丸の小旗を目に、その昔、正月になるとずっと飾られていた能登七尾・一本杉通りの、あの何とも言えない正月風情といおうか、風格といったようなものを思い出した。
 新聞も【年越し準備 熱気 柳橋中央市場(中日)】【新年を祝う ごちそうは(朝日)】【清らかな白に願い込め 名古屋・鏡餅づくり最盛期(毎日)】…と、迎春モード全開である。
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【きょうの一文・ことば】
「世界陸上で選手たちに活躍してもらい、長野県側を含め、御嶽そのもののイメージが良くなれば」=29日付中日朝刊1面トップ『御嶽トレ施設「噴火影響ない」』『世界のメダリスト続々 来夏、合宿誘致に成功』の記事のなかで。高山市の担当者のことば

【新聞テレビから】
☆『宮原新女王 全日本フィギュア』『羽生 小塚 無良 世界切符 宮原 本郷 村上』、『興和、エイズ感染者向け薬 心筋梗塞予防 米で試験薬採用』、『エアアジア機不明 162人搭乗、ジャワ発』、『宮崎また高病原性 鳥インフル 鶏4万羽殺処分』、『佳子さま20歳に「仕事を大切に」』(29日付、中日朝刊)
☆『大須演芸場来夏再開へ 経営枠組み固まる』、『■中森明菜さん(49)、紅白出場へ=2002年いらい12年ぶり。紅組と白組の枠を超えた企画ゲストとして、米国のスタジオから新曲「Rojo―Tierra(ロホ ティエラ)」を生中継で披露』、『都内の日仏夫妻 イスラム国へ渡航? 出国後連絡とれず』『政府説得に応じず』『渡航の自由 憲法で保障 出国なぜ止められぬ? 「旅券返納命令必要」指摘も』(29日付、毎日朝刊)
☆『ギリシャ沖フェリー火災 478人乗船 荒天で救助難航』『LCC(エアアジアのような格安航空)、東南アジアで5割 エアアジア機不明 規制緩和で急拡大』『江南市国際交流協 災害時に「助けて」カード 外国人向け6か国語で作成』(29日付、朝日朝刊)

12月28日
 相変わらず寒い日が続く。私は妻の舞と義父、私の父の墓の順で訪ね墓前に赤いカーネーションとわが家玄関先でなった赤いナンテン、そしてちいさな黄色いバラの花を供え、家族の安全と幸せを見守ってくれるよう願って、手を合わせた。和田の墓にいると兄から携帯が入ったので「何ごとか」と問うと母が家に来ている、というのでふたりで顔を出す。街は至る所、正月モードに入ったようで人々の慌ただしさが何とはなしに伝わってくるそんな1日である。
 墓参りとショッピングをのぞけば、ずっと部屋に閉じこもり小説執筆と、「熱砂」同人のテーマエッセイ(テーマは「花」)の編集作業、そして私自身のテーマエッセイの執筆を続けた。こんなわけで、なかなか年賀状を書くまでには、手が回らない。エイッ、ままよ! きょうもアッという間に1日が過ぎていった。
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 けさスラバヤを出発しシンガポールに向かったマレーシアのエアアジア8501便A320型機が乗員乗客162人を乗せたまま午前8時12分ごろに消息をたったままだという。高度9200㍍まで上昇したところで悪天を避け左に進路を変えたあと、消息を絶ったという。いったい何があったのか。
 片や、ギリシャ沖のアドリア海では乗員乗客478人が乗った旅客船が火災を起こし炎上中、とのこと。旅客船はパトラスからアンユーナに向かう途中だったという。火災といえば、日本でも甲府、鳥取などで暖房器具の不始末を原因とした民家火災が多発しており、石油ストーブがなくてはならない季節、他人ごとではない。
 ことしの有馬記念。4番人気のシェンテルドーナが一番人気を抑えて優勝、有終の美を飾った。バスケットボールの全国高校選抜優勝大会女子決勝が東京体育館で開かれ、愛知の桜花学園が千葉の昭和学院を破って3連覇。昨年に続き全国高校総体、国体との3冠を達成した。フィギュアの町田樹(関大)が世界選手権の代表を辞退。「これからは研究に打ち込みたい」と突然の引退表明となった。
 フランス、イギリス、オランダ……などヨーロッパ西部では思ってもいない大雪に。オランダでは、とうとう除雪車が出動する事態となった。一方、マレーシアなど東南アジアでは1週間ほど前からモンスーンが吹き荒れ、この時期としては珍しい数十年に一度の大雨にたたられたという。
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【きょうの一文・ことば】
「一番変わったのは自分の攻撃的なテニスです。自信はついてきています。4大大会(グランドスラム)は、全てでベスト4以上を狙いたい。」=1月19日から始まる全豪オープンを前に錦織圭選手(日清食品)が記者団に語った抱負から

【新聞テレビから】
☆『〈情熱大陸〉老舗そば屋 若旦那の年越し奮闘記』(28日夜、CBCテレビ)
☆『〈サンデー版大図解〉関ケ原合戦』、『高速と名鉄ビル直結案 名駅再開発 名古屋市が打診』、『三菱自、岡崎で燃料電池車』『試作開始 25年までの市販目指す』、『深夜も安心女性専用車両 東山線 4月から終日運行』、『〈全日本フィギュア選手権〉17歳宇野が2位 世界選手権有力』(28日付、中日朝刊)
☆『経済対策3・5兆円 閣議決定 地方創生計画も』『自治体向け新交付金』、『ミサイル迎撃 海自艦に共同交戦装備 「集団的自衛権」念頭』、『原発ADR(裁判外紛争解決手続き)和解前に238人死亡 先月末時点 賠償協議の浪江町民 もう時間がない』(28日付、毎日朝刊)
☆『雪の御嶽山頂なお噴煙 噴火から3カ月』、『中電「地中へCO2」構想 武豊火力の更新、石炭導入で』、『結婚・育児も贈与非課税 子や孫1人1000万円まで 住宅購入時省エネ設備も』、『文太さんの「一番星号」復活へ 31日、追悼式でお披露目』(28日付、朝日朝刊)

12月27日
 フィギュアスケート全日本選手権の男子は羽生結弦(ANA)が286・86点で3連覇し、力のあるところを見せつけた。

 日々、ドラマがあってよい、とは自身への慰めか。いつも私の口癖ではあるが。現役の記者時代から兵隊たちの「忙しい」という安易表現は大嫌いッ、だったが(「忙しい」を連発する輩に限って、たいして忙しくはなかった)。きょうは、大げさに言えば、寸刻を争う一日。少しばかり体力を消耗したようだ。
 というのは、朝、ことし最後の社交ダンスのレッスンに出掛ける矢先に「熱砂」同人の牧さんから送られてきた、テーマエッセイのファックス原稿がなぜか、ファックスの紙を食って挟んでしまい、この紙を取り去るのに、ナンダカンダと三十分ほどかかってしまった。やっとこせ、挟んだ紙を除去したと思うまもなく、今度は各務原の〝そはらふれあいセンター「そらーら」〟へ。社交ダンスの今年最後のレッスンがあったため、である。
 この後は江南の自宅へとんで帰り、舞のリサイクルショップ「ミヌエット」に少しだけ顔を見せ、その足で「名鉄コミュニティサロン西春」へ、とマンカーを走らせた。ここでケーナとサンポーニャの楽譜演奏を学ぶためだ。私は当初、サンポーニャだけの受講を希望したが、やはりケーナとサンポーニャは対で学ばざるを得ないことを悟って、これまで受講生仲間の女性から「よろしければ」と貸してもらっていたケーナを、きょうは思い切って買い取らせていただいた。
 西春から帰宅後は「熱砂」同人牧すすむさんと眞鍋京子さんから届いたテーマエッセイ=テーマは『花』=の書き原稿のパソコンへの打ち込み、整理に追われ結構な時間を費やした。そればかりか、何やかや、とあって、まだ手もつけていなかった私自身のテーマエッセイの執筆もしなければならない。このところ興に乗ってきた新作小説執筆の手をいったん止めての、「熱砂」主宰兼編集長としての仕事が今夜も深夜から未明にかけて延々と続いたのである。
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 ことしは土日を含め9連休となる年末年始だが早くも帰省ラッシュや海外で過ごす人たちの出国ラッシュが始まった。それにしても新聞の見出しには『「93歳女性殺害も関与」 前橋夫婦殺傷の容疑者』、『腹や胸刺され68歳女性死亡 大阪の民家』など血なまぐさい事件が多過ぎる。 
 朝日新聞が1面で「みなさまの声に耳を傾け続けます 本社慰安婦報道第三者委報告書を受けて 本社社長 渡辺雅隆」となかなか謙虚な姿勢である。マスコミ人たるもの、当然こうでなくては。
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【きょうの一文・ことば】
「女優としてもひとまわり成長できるよう今まで以上に精進して参ります」=27日付中日スポーツ『電撃!! クリスマスの翌日に涼子 2歳下会社経営者と 米倉結婚 誠実で温かな人柄にほれた』の記事のなかで。米倉涼子さんの誓い

【新聞テレビから】
☆『御嶽祈りささげる 噴火3カ月』、『贈与非課税枠3000万円に 住宅資金、段階的に拡大へ』『軽減税率の具体化自民税調が先送り 党内慎重論に配慮』、『「金正恩氏暗殺計画」映画 初日興行収入1億2000万円』『「米国がサイバー攻撃」 通信障害 北朝鮮国防委が非難』、『和歌山県「スマ」養殖実用化へ 味はクロマグロでも半額!?』(27日付、中日夕刊)
☆『〈チェック〉米・キューバ仲介中東に積極関与 「世直し」法王存在感 「格差是正」人気背に』『黒田、広島復帰 8年ぶり』、『欧州委員「露ガスプロム調査優先」 競争法違反 対立姿勢鮮明』、『初夢は海外で セントレアで出国ラッシュ』、『詐取1億5000万円以上か 東工大元教授、研究費不正』(27日付、毎日夕刊)
☆『関ケ原集客増へ「のろし」 目指せ「世界三大古戦場」』、『特定秘密の指定始まる 外務省35件』、『インフル院内感染97人 静岡済生会、肺炎の2人死亡』、『仙台市選管976票水増し 衆院選、集計ミス隠蔽』、『ニセ電話詐欺2340万円 豊田』(27日付、中日朝刊)
☆『福島原発事故 営業賠償「16年2月終了」 経産相、東電が提示』、『泉南石綿訴訟 国と和解 提訴8年半 謝罪、賠償で終結 大阪高裁』、『来月9日に再審の可否 名張ぶどう酒事件』、『■米倉涼子さん、会社経営者と結婚』『■大垣共立銀、AТMが一時使えず』『■青森貨物船沈没、救助の3人死亡』(27日付、毎日朝刊)

12月26日
 夜。大津で震度4の地震。被害はなさそうだ。
 午後。その大津在住の「熱砂」同人作家、眞鍋京子さんから携帯に留守電。折り返すと、「テーマエッセイ(テーマは〈花〉)を速達で送りました」との弁。締め切りが年内になっているためだが、こうした律義な連絡はとても嬉しい。「届き次第、パソコンに打ち出来るだけ早く公開します。保守管理に携わるサーバー・スタッフが年内は29日までと言っていますので、場合によっては、公開は新しい年になるかも」と私。そう言う私もなかなか書いている余裕がなく、ここ二、三日の間に書かなければとは思っている。
 同人は、皆それぞれに仕事を抱え多忙な人ばかりなので、この際、新年に作品が出そろえば、と自らを慰めている。かといって、締め切りを厳守し既に作品を公開済みの同人もいる。未提出の仲間にはこの際、出来るだけ早い提稿を願いたいところではある。兎にも角にもことしも、〝待ったなし〟。秒刻みとなってきた。このうえは同人各氏の健筆努力を願うほかない。
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 ソニーの米映画子会社、ソニー・ピクチャーズエンタテイメントがいったん上映中止を決めた、北朝鮮の金正恩第1書記暗殺計画を描いたコメディー映画「ザ・インタビュー」。米国で劇場公開されたが、上映が終わると満席の劇場は拍手喝采に包まれ、「よくやった」との歓声が上がったという。
 インド洋大津波10年のこの日。大津波で亡くなった22万人のうち16万人を占めたインドネシアのバンダアチェではインド洋大津波10年をいたんだ犠牲者追悼式典があった。東海地方の有効求人倍数が愛知1・53、岐阜1・32、三重1・24といずれも緩やかな改善傾向に。正社員の求人倍数も6年2か月ぶりに1倍を越えたという。
 NHKニュース7のお天気キャスター・岡村真美子さん(30)がTBS「ひるおび!」の気象予報士・佐藤大介さん(41)と、別の男性とダブル不倫していたと週刊誌で報じられた問題。岡村キャスターと佐藤氏が所属する「ウェザーマップ」がNHKとTBSに出演辞退を申し出、了承された。恋は油断大敵である。スキを見せる恋なぞ本物とは言えまい。
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【きょうの一文・ことば】
「重要なのはテロの脅しに屈せず、映画館に見に来て表現の自由を得ることだ」=26日朝のNHKニュース『暗殺題材のコメディ映画取りやめから一転、公開に』のなかで。米国視聴者の生の声

【新聞テレビから】
☆『良き年願い 名古屋・鏡もち作り』、『東日本被災地からも追悼 インドネシア スマトラ沖津波10年』『「STAPはES細胞」 理研調査委結論 故意の可能性』『論文2図 小保方氏の捏造』『STAPは「ない」 ES混入経緯は謎(科学部・吉田薫)』、『老夫婦襲撃26歳男逮捕 前橋妻への殺人未遂容疑』『住宅に男女2人血まみれの遺体 熊本、殺人事件か』『民家全焼2人死亡 南区80代夫婦が不明』(26日付、中日夕刊)
☆『納まらぬ仕事納め』、『間借りの役所で終業式 大雪で停電 高山・丹生川中』、『「正恩氏暗殺」映画全米公開 「出演者「表現の自由 勝利」』『満席の劇場 拍手喝采』、『「法人減税2・5%」自民税調会長』、『33論文データ捏造 東大不正 11人関与 最終報告書』(26日付、毎日夕刊)
☆『津波対策「関わるとクビ」 福島政府調書新たに127人分 旧保安院内部で圧力』、『リニア中日本高速が協力 JR東海 用地買収で協定へ』、『東電元幹部再び不起訴へ 福島原発事故で東京地検』『東電側の責任認めず 静岡地検 原発作業員過労死』、『3度復活 幸運のヒツジ 岐阜の「セブン」大病乗り越え』(26日付、中日朝刊)
☆『STAP「ES細胞混入」 理研調査委が結論』、『災害現場で心のケア 24府県に「先遣隊」 本紙調査』、『16年サミット(主要国首脳会議) 7市町が誘致合戦 被爆地/富士山/和食…来春選定』、『お前の分も俺は生きる 御嶽山噴火あす3カ月 腕の中の妻をみとった男性の誓い』、『北の大地走り納め 函館のSL』『未明の上空に光 小天体「火球」か』(26日付、毎日朝刊)

12月25日
 相変わらず寒い一日だった。
 長女猫のこすも・ここは風邪気味で鼻をつまらせて辛そうなので、なんども鼻を消毒がてらふいてやる。なにしろ、満年齢二十歳と猫の世界では最長老なので風邪でも悪化したら、命取りになりかねない。そんなわけで、こすも・ここはずっと私の傍らのカーペットに座ったままだ。時折辛そうに鼻をならしている。たいしたことなければいいが……。
    
 午前中、睡眠不足ながら、車で社交ダンスのレッスン場へ。タンゴ、チャチャチャにワルツ、ルンバと続き、ジルバのチャチャチャ版とでもいえようか。【ジャイブ】なるものに挑んだ。最初のうちは、なんだか宇宙遊泳でもしているような錯覚にとらわれたが、先生の教えどおり忠実にステップを踏むうち、なんとか出来るように。江南市内でのレッスンは、ことし最後だけに気合を入れてのレッスンとなった。きょうのレッスンは、内容的にもまずまず。自分でも満足している。
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 シェラレオーネなど西アフリカを中心にことし蔓延したエボラ出血熱。これまでの感染者は2万人、死者は7千人を超えたという。夜。たまたま目に入ったNHKEテレ。〈ニュースで英会話 年末スペシャル〉の特番を組んでいたが、〈激動の2014〉を振り返る中で、米人気キャスターが「大切な要点を絞った、分かりやすいニュース」と「何よりも【正確さ】を最優先する視点を強調」しており、好感をもった。報道陣たるもの、そうでなくっちゃあ。
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【きょうの一文・ことば】
「もう少し海岸に行くのが遅ければ、助かったのに。いまだにそんなことを考えてしまうんです」「十年ひと昔と言っても忘れられるものじゃないですし、これでおしまいというわけでもない」。=25日付毎日夕刊『〈TSUNAMI スマトラ沖大地震10年〉「忘れられるものでない」 長女失った悲しみ今も 東京の夫婦慰霊祭参列へ』の記事のなかで。長女由美さん(当時32歳)をプーケット近くピピ島の海岸で津波にのみ込まれた田中章さん(72)夫妻の話

【新聞テレビから】
☆『隠された大災害70年 昭和東南海地震 届かぬ支援伝える教訓=1944年12月7日午後1時36分、紀伊半島の南東沖で発生。海溝型地震でマグニチュード7・9。東海、近畿地方で死者・行方不明者は少なくとも1223人』『情報統制米には筒抜け』『津で企画展 被災写真など展示』『スマトラ沖地震あす10年 被災少女、美容師に 悲しみ断ち切りたい』、『稲沢市議 来月判決か 麻薬事件で中国 別の邦人、死刑判決』、『愛知交通死200人に 旭労災病院玄関前ひかれた女性犠牲』(25日付、中日夕刊)
☆『きょうクリスマス キリスト教徒かなわぬ聖地訪問 ガザ封鎖今も』『イラク避難民イエスのようだ 法王、電話で激励』、『氷河減少で利用拡大 北極海航路ルール整備 17年条約発効目指す 主導権狙うロシア』、『ネットで先行配信 ソニーの北朝鮮風刺映画』『北朝鮮参事官が映画公開を批判』、『エンケイ6億円所得隠し ホイール販売大手 ペーパー会社通じ 名古屋国税指摘』(25日付、毎日夕刊)
☆『首長代わっても教育変えず 新城市来年度憲章「政治介入に懸念」』、『聖夜の合唱 栄に650人』、『第3次安倍内閣が発足 安保法制の整備加速 防衛相に中谷氏』『経済・原発政策継続 首相「この道に信任」』、『★犬山の真淵さん短歌大賞=第五回中日短歌大賞の受賞者が愛知県犬山市の真淵典子さん(78、短歌結社「象」所属)に決まった。受賞歌集は、旅の歌や日常詠などの連作をまとめた第四歌集「遠き橋」(洛西書院)』、『藤井市長 無実訴え結審』『美濃加茂汚職 来年3月判決』『争点絞り審理短く■知人ら証言食い違ったまま』、『高額一眼レフ連続盗難 三重各地「キタムラ」狙われる』、『笠木透さん死去 中津川フォークジャンボリー』(25日付、中日朝刊)
☆『プレゼント 今年でおしまいネ 名港花火、聖夜彩り25年』、『経産省有識者会合 原発建て替え検討明記 中間整理案 新増設言及せず』、『歌会始 入選者10人発表』(25日付、毎日朝刊)

12月24日
 クリスマス・イブ。
 衆院本会議がきょう開かれ、安倍晋三氏(自民党総裁)を第97代の首相に選出、第三次安倍内閣がスタートした。

 私が作詞したカトマンズ恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉の作曲者で中国人ソプラノ歌手でも知られる張柳春さんから電話が入る。帰省中だった中国・上海から帰った、とのこと。久しぶりにお元気そうな声を聞き、嬉しく思った。便りといえば、ドラゴンズ公式ファンクラブの会員で北海道在住、帯広ドラキチ会会員でもある会川桂一さんから、次のようなメールをいただいた。
―「おはようございます。携帯電話で伊神権太様の〝熱砂〟を毎日読ませていただいております。12月17日北海道東部(十勝、釧路、オホーツク地方)は爆弾低気圧で帯広空港74㌢、帯広市56㌢の雪が降りました。私の住む本別町は20~30㌢位でした。 私は15日より体調を崩し2日間食欲不振でベッドでダウンしておりました。83歳の父と78歳の母が雪かき(除雪機)してくれました。(中略)公式ファンクラブで2015中日ドラゴンズカレンダーが当たりまして22日に月刊ドラゴンズと一緒にきました。……」
 何を隠そう。中日ドラゴンズは、会川さんみたいな、こうした熱狂的なドラファンのおかげで存在するのである。
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 千葉県船橋市であったロックバンドのコンサートにゲスト出演した、〈梨の妖精〉こと〝ふなっしー〟がステージから誤って転落。幸い、無傷に終わったが一瞬ドキリとさせられるハプニングだった。ソニーの米映画子会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが、北朝鮮の金正恩第1書記暗殺計画を描いたコメディー映画「ザ・インタビュー」を25日から米国内の複数の劇場で限定公開すると発表。米CNNによると、22州の58の独立系映画館で25日に封切り、年末までに約200館が上映を予定しているという。
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【きょうの一文・ことばから】
「地元の皆さんの良識や常識を代弁する声、安倍政権にとって厄介な声になれたら本望です」=24日付中日夕刊『東海の3議員決意の漢字は?』『志 維新・松田氏「地方に元気戻す』『声 民主・山尾氏「地元の良識代弁」』『報 自民・金子氏「多くの恩全力で」』の記事のなかで。愛知7区で自民前職との接戦を制し、返り咲いた山尾志桜里さん(40)=民主=の話

【新聞テレビから】
☆『(巻き網)漁船沈没2人死亡 島根沖 3人不明、大漁で傾く?』、『NY株終値1万8024㌦ 大台突破、最高値更新』、『米200館以上で上映へ ソニー「正恩氏暗殺」映画』、『第3次安倍内閣発足へ 防衛相 中谷氏に交代』、『「野球の定石」遺志1冊に 無念の滋賀県立高元監督 級友ら尽力』、『今年振り返る一こまズラリ 「中部報道展」開幕』(24日付、中日夕刊)
☆『ローマ法王クリスマス前に苦言「バチカンに15の病」』、『北朝鮮にデータ大量送信 米社分析 米政府攻撃を否定 ネット障害』、『500人死刑執行を計画 パキスタン 武装勢力けん制』、『趙前副社長の逮捕状請求へ 大韓航空ナッツ』、『つながれ!!被災地の足 JR山田線「三鉄」に移管 総延長計163㌔』『住民ら歓迎』(24日付、毎日夕刊)
☆『地元の妖怪ウオッチ ■愛知の保存会が活動■ 伝承掘り起こしだ~』、『長野県警「一つでも家族の元へ」 御嶽遺留品HPで公開』、『浪江の牧場放射線調査 重い負担「でも続ける」』、『「我慢して前に」イチロー杯表彰式』、『停電1週間住民疲れ 飛騨の大雪 ろうそくで夜しのぐ』、『楽しいクリスマスを』、『日本郵政来秋上場へ ゆうちょ、かんぽも同時』、『仲間救護「英雄サル」インド』(24日付、中日朝刊)
☆『陛下81歳 一般参賀に2万8933人』、『〈埼玉・祖父母強殺あす判決〉居所不明児 無援の年月 離婚後、母はホスト通い 小4から学校は通わず 親類へ無心を命じられ』、『高3元同級生宅襲撃 3人けが 殺人未遂容疑逮捕 広島』(24日付、毎日朝刊)

12月23日
 きょうは日本国の天皇陛下の誕生日。満81歳になられた。各社の新聞報道によれば、陛下は誕生日に先立って皇居・宮殿で記者会見され、来年の戦後70年に当たって「先の戦争では三百万を超す多くの人が亡くなりました。その人々の死を無にすることがないよう、常により良い日本をつくる努力を続けることが、残された私どもに課された義務であり、後に来る時代への責任であると思います。日本が世界の中で安定した平和で健全な国として、近隣諸国はもとより、できるだけ多くの世界の国々と支え合って歩んでいけるよう切に願っています」などと話された、という。

 年に一度、恒例の兄妹会が満94歳の母を囲んで3人の兄弟夫妻が出て名古屋のつちやホテルであった。弁護士の兄、税理士の妹、そして一匹文士の私。妹は結婚前に母が手づくりでこしらえたという超高級の大島紬に名古屋帯を着こなし現われ、これまた黒い帽子をかぶりパリジェンヌのような装いで現れ出た、少し妖しさのある〝若々しい母〟を喜ばせた。3人とも、それぞれ良き伴侶に助けられ、この1年を乗り切った。それぞれに、それぞれのドラマがあった。
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 北朝鮮のインターネットが突然ダウンし、先の米国ソニー子会社に対する北朝鮮によるサイバー攻撃に対する米国の報復ではないかとか、いや北朝鮮自らが止めたのではとか、いやいや中国の仕業では―などと、あれこれ憶測が立っている。政府が介護報酬の引き下げを検討しているというが、これでは介護の一線で働くスタッフが浮かばれない。介護職員の平均賃金は月に22万円と全産業平均に比べ10万円も少ないのが現状だ。介護の現場には施設によっては3億円もの内部留保があるというが、それは一部に限られているのでは。実際は火の車のところの方が多い気がする。
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【きょうの一文・ことば】
「人のことを常に考えること、人に言われたからするのではなく自分で責任を持って事に当たるということは、昭和天皇の言動から学んだ大きな事であったのではないかと思っています」「高齢者の屋根の雪下ろしはいつも心配しています。高齢者が雪の多い土地でも安全に暮らせることを願ってやみません」=23日付中日朝刊『天皇陛下81歳に「平和で健全な国切に願う」』ほか。各メディアの報道から

【新聞テレビから】
☆『在宅医療 信念は永遠』『がん闘病東海の医師 患者引き継ぎ、閉院へ』=愛知県東海市で、在宅医療に長く取り組んできた内科伊藤医院が二十七日で閉院する。院長の伊藤光保さん(63)が終末期の膵臓がんで、診療を続けられなくなったためだ。迫り来る死を静かに受け止め、患者に迷惑をかけないように万全の引き継ぎをする伊藤さんの姿が、感銘を呼んでいる(編集委員・安藤明夫)=、『介護手伝うため同居 瀬戸 母絞殺容疑で三男逮捕』、『大学新入試20年度導入 中教審答申 センター試験廃止』『現在の小6から移行』、『ニセ電話詐欺 被害額最悪年500億超』、『名古屋で日本選手権 16年陸上リオ五輪選考会 17年には競泳開催』、『開腹手術でも10人死亡 群馬大病院、過去5年84人中』、『〈長野北部地震〉神城断層は地元も初耳「事前に知っていれば…」』(23日付、中日朝刊)
☆『退職金の不正受給指南 日生職員 共済制度悪用 3200万円』『薬剤師が代金350万円を着服 岐阜薬科大』、『朝日第三者委 「前社長、判断誤り」 慰安婦検証、池上氏コラム』、『もんじゅ点検漏れさらに6500個』、『感電サル仲間が救助』、『■ソフトバンク・中田投手が結婚』(23日付、毎日朝刊)

12月22日
 きょうは、一年じゅうで昼が最も短い冬至。おまけに旧暦の11月1日で、ほぼ19年に一度の朔旦冬至(さくたんとうじ)とか、で吉日である。久しぶりに一宮市内の。とある居酒屋に出向き、馴染みの女将が出してくれたカボチャや珍味を酒の肴にかつての同僚と一献交わした。〈かつての同僚〉とは、私が滋賀県に在任していたころの部下で今をときめく現役バリバリの記者だ。いやはや、よくぞここまで逞しく育ったものである。天下に轟く長浜の盆梅展や日本海でとれた【カマスを巡る、ある記者の話】などで大いに盛り上がった。
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 ことしのプロスポーツ界で最も活躍した選手らをたたえる日本プロスポーツ大賞に、全米オープンで日本選手として初めてシングルス決勝に進出、世界ランキングを自己最高の5位にまで上げた男子テニスの錦織圭(24、日清食品)が選ばれ、東京都内のホテルで授賞式があった。殊勲賞には、大相撲で史上最多タイとなる32度目の優勝を果たした横綱白鵬(29)、プロ野球で3年ぶりの日本一になったソフトバンク、パ・リーグ最優秀選手のオリックス・金子千尋投手(31)がそれぞれ選ばれた。また最高新人賞には大相撲の関脇逸ノ城(21)が選ばれた。
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【きょうの一文・ことば】
「二人の娘と頑張って生きる」「(亮介さんに)心配をかけたくなかった。区切りをつけることができて良かった」「娘たちの存在が大きい。私がしっかりしないといけないと思った」=22日付中日夕刊『御嶽山噴火で夫不明 妻、再出発の死亡届』の記事のなかで。御嶽山の噴火で行方不明になっている三重県鈴鹿市の介護福祉士、伊藤亮介さん(39)の妻里絵さん(36)の決意

【新聞テレビから】
☆『キリリ 日いづるところ 伊勢神宮冬至の朝』、『今年もよくがんばりました 終業式』、『名フィル新監督に小泉氏』、『長い冬 寄り合う店 被災・白馬「住民戻るよう」再開』(22日付、中日夕刊)
☆『毎月10万人増 シリア難民周辺国悲鳴 国連受け入れ訴え』、『ソニー攻撃巡り 米中外相が協議』、『初笑いやっぱり大須で 来年元日から三つの落語会が熱いバトル』『演芸場閉館 にぎわい絶やすな』、『スイカ希望者全員に 東京駅100年記念「限定」で混乱受け JR東販売』(22日付、毎日夕刊)
☆『復興特需所得隠し 3億3000万円 愛西の建設会社 名古屋国税指摘 経費水増しか』『原発作業や除染手広く』(22日付、中日朝刊)
☆『〈全国高校駅伝〉女子 大阪薫英初V 男子世羅は8回目』、『〈TSUNAMIスマトラ沖大地震10年〉波にさらわれ不明 兄妹10年ぶり親元へ 母「黄金の山より家族」』、『特定避難勧奨28日解除 福島・南相馬 最後の地点』、『スーパー歌舞伎におれはなる!! 猿之助さん主演「ワンピース」』(22日付、毎日朝刊)

12月21日
 きょうは、それこそ昼間に妻の運転手としてリニューアルして間もないスーパーに行き帰りした以外は自宅にこもり、ある小説執筆で延々と一日費やした。執筆は、ここしばらくは続きそうだ。スーパーでは、北海道の物産展がひらかれており、そこで購入したのが北海道銘菓「よいとまけ」。この「よいとまけ」、苫小牧のお菓子で、第22回全国菓子博覧会で名誉総裁(三笠宮寛仁親王)賞に輝いたことでも知られる、という。なかなか、おいしかった。
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 まずは、平穏な1日。気象庁によれば、北海道では、あすにかけて猛吹雪に。西日本でも広範囲で雪が降りそうだ、という。NHKの大河ドラマ「黒田官兵衛」が終わった。役者一人ひとりの熱演ぶりが印象に残る、なかなかの名作だったと思う。
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【きょうの一文・ことば】
「友達が言った。『日本が戦争に負けたらしいばい』『えー、降参したとな?』」「その後、何度となく味わった人生が変わる一瞬。諸行無常。この時が、初めてだったような気がする」=21日付毎日朝刊『健さん終戦の日語る 「諸行無常」肉声で録音』の記事のなかで。高倉健さん自らが少年期に福岡県で迎えた終戦の日を振り返った録音から
 ……この季節になると、思い出す光景。引き揚げ船が入った港で、その日、母は父親を迎えたのだろう。/来る年は戦後七十年。母は八十八歳になる。(地方部長・阿部和久)=21日付中日朝刊『〈ニュースを問う〉世談 父を迎えた日』から1部を抜粋

【新聞テレビから】
☆『〈情熱大陸〉NYが絶賛 予約困難すし店の秘密』(21日夜、CBCテレビ)
☆『「オール沖縄」完勝 1区で当選 赤嶺さん「新基地撤回へ全力」』(しんぶん赤旗日曜版12月21日号)
☆『〈月刊猪瀬直樹〉 祝日名の由来 GHQが天皇誕生日に込めた意味』(21日付、中日スポーツ)
☆『震災風化懸念「伝え続ける」 遺族仙台でフォーラム』『福島で震度5』、『Xマス繰り出せ柳ケ瀬 全国ゆるキャラ集結』、『記念スイカ100倍に高騰 東京駅販売中止 ネットで20万円も』、『養鶏場は異常なし 岐阜初 鳥インフル 県が面談調査』『韓国で感染し日本に飛来か 専門家が指摘』『「とにかく早く収束を」 業者、防疫対策を強化』(21日付、中日朝刊)
☆『小児がん治療歴登録 後遺症対応に活用 拠点15病院検討』、『ソニーが作品公開検討 サイバー攻撃 ネット配信など』『テロ支援国家に指定圧力高まる』、『〈ふるさと―原発事故45カ月〉7カ月後、福島市から子どもと自主避難 喪失感と引け目越えて 分け隔てなく「母の会」』、『■宝塚100周年フィナーレイベント』(21日付、毎日朝刊)

12月20日
 妻の舞が営むリサイクルショップ「ミヌエット」で午後、平和を祈念したクリスマス会&ビンゴ大会が行われ、私も少しだけ顔を出した。この日は冷たい雨が降り注いでいたが足を踏み入れると壁かけに十字架がデザインされ、中央テーブルには広島の〝原爆の子の像〟のミニ鈴が置かれたなか、店内いっぱいに参加者が円形になって椅子に座りビンゴに興じ、楽しそうな顔、顔を目の前にホッとした。「寒いばかりか悪天なので誰もこなかったら、さぞや寂しい会になるのでは」と内心、心配だったが取り越し苦労であった。
 何といっても、店内全体の明かりが消され、ところどころに光りを放つ装いが【クリスマス】のムードを醸し、とても優雅で味わい深いなかでの粋な催しとなった。会は「平和って何なのでしょう、これからもみんなで平和を願い、考えていきましょう」との舞の呼びかけで始まったという。ビンゴで当たった順に、最終的には参加者全員に、ささやかではあるが何らかの贈り物が当たる心遣いも、よかった。

 幻想的な雰囲気のなか、我を忘れて進んだクリスマス会。当たった順番にプレゼントが贈られた
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 おかげで舞がこのところ、贈り物の準備や店内でのクリスマス会の会場づくりなどで忙しそうにしていたわけが、よく分かった。参加者のなかには彼女の俳句仲間も駆け付けて下さっていたようだ。皆さん本当に楽しそうで併せてこの会を精神的にバックアップしてくださった方々にも、心から感謝したい。フィナーレは、いまでは店歌といってもいい〈みかんの花咲く丘〉をみんなで歌って終えたという。
 〈みかんの…〉と言えば、かつてよくして頂いた作詞者の加藤省吾さん=「笛吹童子」や「紅孔雀」「かわいい魚屋さん」など数々の名曲の作詞で知られる=の、あの笑顔が目の前に浮かぶ。能登半島の七尾青年会議所の若者たちと(私が務めていた新聞社が)一緒に【海の詩(うた)】大賞公募を通じて〈能登から、海を感じる心〉を国内外に発信した、あの日々が懐かしい。海は何にも言わない。でも笑っている、ほほ笑んでいるのだ。
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 この冬は、積雪量も一段と多い。新潟県津南町ではナント、積雪量が216㌢とか。これは昨年の5倍以上にあたる、という。大雪には新聞配達の配達作業も命がけといっていい。今週月曜日。ふたご座流星群が各地で見られました、とあるテレビ局。冬の夜空を彩る流星群、どんなにか美しかったことだろう。残念ながら、うっかりしていて見そこなった。福島第1原発4号機の燃料棒1533体の全てが取り出された。
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【きょうの一文・ことば】
「カクテルブックもなかったし、誰も何も教えてくれなかった」「(東京駅は、空襲で大きな被害を受けた)東京駅は、世界の東京のセントラルステーション。もう戦争はせずに、ずっとこのままでいてほしいですね」「お客さんを迎える心は変わらない」「いつも東京駅に感謝の気持ちを持っている。元気なうちは東京駅で働き続けたい」=20日付毎日朝刊『カクテル「東京駅」甘く苦く 往来映すレンガ色 名物バーテン「感謝」』の記事のなかで。駅舎内にある「東京ステーションホテル」のバー「オーク」で50年以上カウンターに立ち続け、「東京駅」という名のカクテルを創作したバーテンダー、杉本寿さん(74)の話

【新聞テレビから】
☆『出光、昭和シェル買収交渉 JXに迫る 売上高8兆円に』『知多と四日市に製油所』、『ソニー子会社サイバー攻撃 北朝鮮関与 米が断定』、『記念スイカ販売大混乱 東京駅に9000人、途中打ち切り=JR東日本が東京駅開業百周年を記念したIC乗車券Suica(スイカ)を一万五千枚限定販売したところ、東京駅丸の内南口の窓口に客が殺到』『長野、根羽村に生息ネバタゴガエル 新種記載ワンダフル 確認から20年余』、『桃太郎神社に彫像 浅野祥雲 全体像見て 紹介本出版 面白い作品だけじゃない』、『〈訃報〉生方元NHKアナ死去=81歳。肺炎のため東京都練馬区の病院で死去』、『岐阜で捜査車両 75歳はね死なす 公務中』(20日付、中日夕刊)
☆『ハンセン病「特別法廷」23日から調査 元患者「記憶の全て話す」 背丈超える幕で隠す』『弁護らしい弁護なし』、『渡辺喜美氏から聴取 8億円借り入れ巡り 東京地検』、『新聞値引きかたり詐取 販売店員装い都内で330件』、『「命の恩人」運転士殴る 三重・暴行容疑で逮捕 踏切で寝込み起こされ逆ギレ』(20日付、毎日夕刊)
☆『アイシンがシロキ子会社化 トヨタ系経営統合へ』、『小保方氏理研退職へ STAP検証終了「責任を痛感」』『〈核心〉謎残しSTAP退場 不正防止策決め手なく』、『藤井市長に1年6月求刑 美濃加茂汚職 検察「悪質な犯行」』『市長一貫「無実で不当」』、『葬儀場で遺体取り違え火葬 埼玉、運営会社がミス』、『刃物男切りつけ図る 北名古屋、中1男子に』(20日付、中日朝刊)
☆『東京駅きょう100周年』、『地方で若者雇用30万人 20年までに 人口減歯止め 総合戦略案』、『大村氏が正式出馬表明 愛知県知事選』、『養父母「見習い」も育休取れます 三重・県職員に』、『子供8人刺され死亡 1~15歳 豪の民家母親はけが』(20日付、毎日朝刊)

12月19日
 名古屋が氷点下2・4度、豊田同8・2度、高山同11・5度といずれも今季最低を記録。各地で、この冬一番の厳しい冷え込みとなった。ネパールで地震が発生。知人からのメールによれば、震源はルクラ(エベレストの近くで、トレッキングの出発点となるところ)近くで、今のところ被害はなさそうだという。
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 ブラジルの有名作家パウロ・コエーリョさんが、18日に米映画会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントに対し、北朝鮮の金正恩第1書記暗殺が題材のコメディー映画「ザ・インタビュー」の放映権の買い取りを打診した、という。買い取り料は10万㌦(約1190万円)。「ザ・インタビュー」は映画館へのテロ予告が相次ぎ、劇場公開が中止に追い込まれたが、コエ―リョ氏は「芸術が脅迫や威嚇に屈してはならない」との態度。買い取りが実現すれば、映画の無料公開をしたい、と話している。
 今夜のメ~テレ〈報道ステーション〉。東京新聞の1面トップ記事を参考に【国が「武器輸出」企業を支援…低利融資などで軍需産業化か】の視点で、日本の武器輸出の危うさについて力説。「このままだと、〈戦争ができる国〉から〈戦争がないと生きてゆけない国〉になりかねない」と番組コメンテーター氏。危ない橋を渡らせてはいけない。
 STAP細胞の論文問題で理化学研究所が「STAP細胞の確認にはいたらなかった」とする検証実験結果を発表。渦中の小保方晴子さんは「…与えられた環境の中では〝魂の限界〟まで取り組み、今はただ疲れ切り、このような結果に留まってしまったことに大変困惑しております。…お詫びの言葉もありません。検証終了を以て退職願を提出させていただきました。…」の弁。小保方さんのSTAP細胞とは、一体何だったのか。
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【きょうの一文・ことば】
「今日よりは明日、明日よりはアサッテの方がいいことがあるだろう」との希望を担って、紙面で活躍を続けてきた朝手一家が終了のあいさつに登場してくれました。残り少なくなった連載ですが、どうぞ31日までお楽しみください。=19日付毎日朝刊1面記事『ありがとうアサッテ君 サヨーナラー お別れの黄色いハンカチ 東海林(さだお)さんの40年余の連載31日まで』から

【新聞テレビから】
☆『ファミリーヒストリー 山本寛斎・封印の過去 両親と別れ養護施設へ』、『ドキュメント72時間 新宿2丁目の定食屋』(19日夜、NHK総合)
☆『岐阜で停電続く 大雪影響=正午時点で。高山、郡上、下呂、飛騨、関の五市で8250戸が停電』、『STAPの存在否定 理研、実験を打ち切り 小保方氏退職へ』『論文作成の経緯焦点に』『「今はただ疲れ切り」小保方氏、コメントで心境』、『紡織・アイシン・シロキ トヨタ系シート事業統合』、『子ども8人刺され死亡 豪の民家』(19日付、中日夕刊)
☆『高山で氷点下11・5度 各地で今冬一番の寒さ』『大雪低気圧もくっきり ひまわり8号がカラー画像』、『ソニー攻撃 米が深刻視 高度のサイバー技術警戒』、『ナイジェリア 女性・子供ら185人拉致 武装集団 ボコ・ハラムの疑い』、『■エルトン・ジョンさん21日挙式』、『有力な手がかり乏しく 王将社長射殺から1年』(19日付、毎日夕刊)
☆『〈核心〉対ロ悪化で交渉進展 キューバ国交回復へ 中南米安定 米に利点』、『「県警が無断で車にGPS」 名古屋の男性 愛知県を提訴』、『名古屋23㌢ 12月で2位 大雪、岐阜県7700戸停電』『海水温高く発達 雪雲 蛇行偏西風で中部へ』『雪害 凍える夜 停電家族で身寄せ合う』『店頭 食料品届かない』『長野・栄村 235人が孤立』(19日付、中日朝刊)
☆『米キューバ 冷戦の残滓解消へ オバマ氏 最後の実績作り』、『鎮痛剤投与 5人「症状悪化の可能性」 東京女子医大 外部委の調査公表』『「娘の死と薬の関係知りたい」 死亡女児の父』、『STAP作れず 全検証実験打ち切りへ 小保方氏 監視下半年、実りなし』、『世界初 まばたきでピアノ演奏』、『東電許可書を偽造 3支社で無断工事11件』、『アギーレ氏でアジア杯 サッカー協会 当面続投決める』(19日付、毎日朝刊)

12月18日
 けさは名古屋市で最大23㌢、三重県いなべ市北勢でも最大15㌢を記録。私が住む〝尾張名古屋〟は木曽川河畔の江南市、を含む東海地方の全域が一面銀世界となった。
 気象台によると、正午現在の積雪量は岐阜県飛騨市河合で133㌢、郡上市長滝で129㌢。最低気温も名古屋市で氷点下1・9度、岐阜市同2・5度、三重県桑名市同2・0度を記録、各地でこの冬一番の冷え込みに。なかでも名古屋市での12月の積雪20㌢以上は2005年いらいだという。

 きょうは社交ダンスのレッスン日。早朝降り積もった雪を見たかぎりではとても雪道の運転は無理だ、と半分欠席を決め込んでいた。ところが、だ。午前七時半ごろから、太陽の光りがまぶしいほどに下界を照らし始め、九時を過ぎたころには主要道路はスタットレスやチェーンをはいていなくても十分、運転可能な状態に。私は意を決し、車に積もった雪を雪かき棒で払いのけ、念のため路面に念入りにお湯をかぶせたうえで出発。おかげでいつも通り、無事レッスンを終えることが出来た。つくづく太陽の存在を有り難く思ったのである。
 このほかにも、能登の思ってもいない方から、ブリをはさんだ【かぶら寿し】が届く、など。きょうも私の身の周りではアレヤコレヤと、なかには笑うに笑えぬ話しもあったが、ここらで筆をおく。全部書いてしまうと、余韻が失せてしまう。そんなことを恐れるから、だ。
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 妻の舞が朝早く起き何やらゴソゴソやっていたようだが、玄関の雪かきだった。かつて能登の七尾にいたころ、来る日も来る日も三人の子を抱えながら新聞社の支局長住宅を兼ねた支局前、一本杉通りの雪かきをしてくれていた、あの厳しくも楽しかった日々が思い出される。テレビで見た長野県白馬村。ここでは雪と闘うお年寄りが「これだけ雪が降るとは。家がつぶれるかも知れないと思った」と。
 原油価格の歯止めのない下落で崖っぷちに立つロシア。そのロシアでルーブル急落のなか、プーチン大統領曰く。「ロシアが今の経済的困難から脱却するには2年かかるかもしれない」「欧米の経済制裁による影響は全体の25~30%に過ぎない」。現にルーブル急落にもかかわらず、ロシア国民のプーチン大統領支持率は80%だという。原油安の犯人は、実はアメリカとサウジアラビアだ、との見方もある。プーチン大統領の強気発言の真意は、どこにあるのか。
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【きょうの一文・ことば】
「米国はキューバとの関係を転換する」「米国の利益にならない時代遅れの政策を終わらせる。米国とキューバ国民の新しい一章を始めたい」=18日付中日夕刊『「時代遅れの政策 終結」 米大統領 キューバ正常化交渉へ』の記事のなかで。1961年1月から国交を断絶してきたキューバとの関係正常化を声明したオバマ米大統領

【新聞テレビから】
☆『東海で大雪 名古屋23㌢』『大雪 大混乱』『岐阜と愛知で計95校が休校』、『御嶽・焼岳登山届義務化条例を可決 岐阜県議会』、『94歳 拉致解決願い2000個 啓発活動用にミニわらじ作り 福井』、『小保方氏STAP作れず 理研検証実験 存在極めて低く』『〈解説〉なお真相解明必要』、『ローマ法王が仲介 米キューバ国交回復に尽力』、『映画「正恩氏暗殺」公開中止へ ソニー、ネット脅迫に対応』(18日付、中日夕刊)
☆『名古屋で大雪 スリップ事故相次ぐ 東海3県で48人軽傷』、『米・キューバ国交交渉 米、政策転換を発表 オバマ大統領 孤立化「失敗だった」』、『漁船と貨物船が衝突 広島 乗組員2人が死亡』、『特急が脱線 84人車内泊 長野』、『刃物持った男小学校に侵入 群馬・けが人なし』(18日付、毎日夕刊)
☆『名古屋で積雪』『列島天気大荒れ 死者3人 中部各地交通に乱れ』『東海北陸道で100台立ち往生』、『高浜 来春以降再稼働へ 規制委 事実上の審査合格』、『米キューバ正常化交渉へ オバマ氏、抜本的政策転換』、『リニア27年開業へ着工 JR東海式典「環境保全へ連携』、『大阪市職員への入れ墨調査違法 大阪地裁判決』、『採用意向 事前に明かす 河村市長、職員公募で』(18日付、中日朝刊)
☆『郡上で積雪121㌢ 東海北陸道通行止め』『飛騨の大雪 100台一時立ち往生 東海北陸道 きょうも降雪注意』『「街が海みたいに」根室の高潮 船、道路に流され』、『パキスタン乱射 講堂で無差別殺傷 教室回り生徒を見つけ襲撃』、『民主代表選 細野氏が出馬表明 来月18日 党員・サポーター参加』、『袴田事件 DNA再鑑定申し入れ 東京高検「手法、信頼性ない」』、『震災関連死2例目逆転 仙台地裁 脳梗塞の99歳男性認定』、『■ネイチャー「今年の10人」に高橋氏=理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市)の高橋政代プロジェクトリーダー』、『■リンゴ・スターさん殿堂入り=米オハイオ州にある「ロックの殿堂博物館」=』(18日付、毎日朝刊)

12月17日
 午後十一時過ぎ。この尾張の地でも雪が深々と降り続く。外界は、雪景色となり街燈が異様に明るく、白い光りを放つ。雪は、あすの朝にはかなり深くなりそうだ。

 網走、根室、稚内、釧路、札幌、石狩、北見と北海道は、きょう一日ほぼ全域が〝爆弾低気圧〟とやらの襲撃に遭い、猛烈な暴風雪が吹き荒れた。稚内空港では全ての空の便が欠航、JR北海道も特急50本と普通など295本が運休、根室では満潮と高潮が重なり、床下、床上浸水の家屋が続出、このほか、あちこちで雪掻きをしていた何人かが屋根から落ち、命を落とした。この爆弾低気圧による寒波襲来は本州でも同じで青森、秋田、北信越、岐阜、鳥取、広島と各地で雪と風に襲われ、日本中が冷凍庫のなかに閉じ込められたような、そんな錯覚にとらわれた。特にこの地方では飛騨の郡上で積雪110㌢以上に達したほか、飛騨地区で1260戸が停電。ただ、ただ寒さに震えて耐えるといった時が過ぎ去っていったのである。

 人間、自然にはされるがままだ。大自然が、いったん牙をむこうものなら、抗いようがない。地震、雷、風など。自然こそ、人間にとっての〝最強の敵〟と言っていい。治まってくれるのを待つほかない。あぁ~、それなのに、だ。パキスタンのタリバンによるペシャワルでの学校襲撃など人間同士の憎しみの連鎖は延々と続く。同じ人間同士で殺戮を繰り返すなぞ、言語道断といっていい。きのう横笛レッスンの席で出た「悪い話ばかり。もう、生きていくのが嫌になってしまうわよね」という冗談がナントナク実感として迫るのである。
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 ベルギー・ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部に日本人職員として初めて派遣された陸上自衛隊の栗田千寿二佐(39)=京都市出身=。報道各社との会見で彼女曰く「女性の視点を安全保障に生かす活動を通じ、日本とNATOの協力強化に貢献したい」と。楽しみな存在だ。米国ではブッシュ前米大統領の弟、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事=共和党=が2016年の次期大統領選への出馬を検討。原油の値下がりが続くなか、ルーブルが一時25%安に。
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【きょうの一文・ことば】
「100人を超える無実の子どもたちや教員が亡くなったニュースを聞き、私も家族も胸が張り裂ける思いだ。遺族と心身に傷を負った全ての子どもたちと共に私たちはいる」「今こそ国際社会、パキスタンの指導者ら全ての人が立ち上がり、テロと戦うことを求める。全ての子どもたちが、安全と質の高い教育を確実に得られるようにしなければならない」=17日付中日夕刊『マララさん ビデオで「戦おう」 英語と母国語でメッセージ』の記事中。マララさんのメッセージの一部
「人生で最もショッキングな出来事だ。犠牲になった子どもたちは私の子どものようにも思える」=17日付中日朝刊『「人道に対する敵対行為」 サトヤルディさん』の記事のなかで。サトヤルディさんのメッセージ

【新聞テレビから】
☆『届いた情熱 大リーガーから〝返球〟 60年前 群馬の少年に手紙50人分』、『パキスタン過激派学校襲撃 アルカイダ関与か』『足撃たれ死んだふり 学校襲撃生存の16歳が証言』、『交際女性殺害懲役15年 地裁岡崎支部』、『高浜も新基準適合 川内原発に続き2例目 規制委審査書案 来春、再稼働か』『〈解説〉「地元」の範囲焦点に』(17日付、中日夕刊)
☆『東海北陸道立ち往生 飛騨で大雪 鉄道、航空も乱れ』『北海道東部猛吹雪 低気圧発達 避難指示・勧告も』、『ふるさと納税で復興応援 噴火、地震相次ぐ長野県 白馬村 半月で4393万円』『自治体新事業 使い道選択に共感』、『「告発受理は確実」 アギーレ監督 スペイン紙報道』、『戸惑う福島避難者 高浜原発「合格」「何も解決せず」』、『女性が自宅で首切られ死亡 松山のアパート』(17日付、毎日夕刊)
☆『学校襲撃141人死亡 パキスタン タリバン系犯行 マララさん銃撃の組織』『生徒に無差別発砲 「もう、やめて」叫ぶ遺族』『マララさん帰郷の夢遠く 「胸張り裂けそう』、『可児で鳥インフルか 野鳥からA型 10㌔圏内監視区域に』『宮崎は感染源調査開始』、『ビール類税改正見送り 自民税調 メーカー反発強く』、『本紙「噴火」など奨励賞 中部写真協会』、『天野さん帰国 研究者の顔に 夢さめて次の夢へ』、『辞意の松阪市長「市民に信問う」 再出馬に含み』(17日付、中日朝刊)
☆『乱射子供ら132人死亡 パキスタンタリバン声明 軍運営の学校』『「私たち負けぬ」マララさん声明』、『贈与非課税 出産育児も 1000万円上限』『介護報酬引き下げへ 政府方針 来年4月、3%軸』、『進退問題に発展も アギーレ監督告発 起訴が目安に』『羽生選手帰国「本当に幸せ」』、『炎を駆け抜け火渡りに歓声 名古屋・円通寺』、『■犬山で弟殺害、被告の控訴棄却』(17日付、毎日朝刊)

12月16日
 きょうも寒い寒い一日であった。
 日本の上空では日本列島を挟むようにして2つの低気圧が動いている関係から、あすにかけ各地で雪や風が強まるという。特に北海道では昨年3月、9人の命が奪われた時の気圧配置によく似ており、数年に一度の猛烈な冬の雪嵐に襲われる可能性が多いという。
 午前中は江南厚生病院へ。妻、舞の術後検診のためだが、このところ寒さもあってか、血圧が高めに推移しているため「少し薬を足してみます」と脳外担当医師。いつも持参する血圧手帳をお見せしての問診だが「薬を足し、しばらく様子をみましょう」と同医師。医師を信頼して様子を見守るほかないな、と思った。いったん帰宅し名古屋へ。案の定、横笛レッスンの稽古場を訪れたときは、午後2時ぎりぎりであった。
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 シドニーでの人質立てこもりが警官隊突入による銃撃戦で人質2人と容疑者死亡で落着と思うまもなく、こんどはパキスタン北西部のペシャワルでイスラム過激派組織「パキスタン・タリバン運動」の武装グループが軍運営の学校を襲撃、生徒ら126人が殺され、パキスタン・タリバン運動が犯行声明を出した。
 宮崎県延岡市では養鶏場の鶏三羽を遺伝子検査したところ、H5型の高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が確認されたため、この養鶏場が飼育する約4000羽全てを殺処分、これも天命か。このところの日本は北陸、新潟の日本海側をはじめ、東北、北海道と雪、雪、雪の日々だ。新潟県津南市では積雪量が150㌢で平年の4倍に達したという。
 その雪だが。
 気象庁によれば、これから全国的に【数年に1度】の猛吹雪が予想されるという。特に北海道では最大瞬間風速50㍍が予想され十分な警戒を、と呼びかけている。今ひとつ。対岸の青森県大間町で建設中の大間原発が新規制基準を満たすか、を確認する審査をきょう電源開発が原子力規制委員会に申請した問題。函館市が「稼動ありき、で申請したことは誠に遺憾で聞く耳を持たない申請のやり方も姑息だ」と態度を硬化させている。
 どこもかしこも、悪い話ばかりだ。それでも、ニンゲンたちは生きてゆかざるをえないのか。あぁ~
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【きょうの一文・ことば】
 歴史の十字路に何度か身をさらすことが出来たのは政治家としても物書きとしても、うれしい。今は清清としていて心残りなどない。死ぬまで言いたいこと言って人から憎まれて死にたい=引退の記者会見で。次世代の党最高顧問だった小説家石原慎太郎さん

【新聞テレビから】
☆『大衆演劇ルネサンス 琵琶湖座大入り 客も座長も若い』、『宮崎鳥インフル養鶏4000羽殺処分 高病原性ウイルス確認』、『大間原発審査を申請 対岸23㌔函館市「遺憾」』、『来春も賃上げ政労使協調 合意文書 下請け配慮促す』、『大正ロマン丸形ポスト 名古屋の愛好家ら JR東京駅に復元』(16日付、中日夕刊)
☆『賃上げ努力政労使合意 2年連続 中小にも配慮』、『東証続落一時 1万7000円』、『アギーレ監督を告発 スペイン検察 サッカー八百長疑惑』、『朝日新聞に脅迫状 「記者殺す」小刀同封』、『2歳暴行致死父に懲役9年 和歌山地裁判決』(16日付、毎日夕刊)
☆『豪立てこもり警官突入 2人死亡、多数脱出か』、『ミライ楽しみ2年待ち 販売開始』『首相「安保法制に信任」 改憲、再稼働も意欲』、『〈ニュース前線〉双子を60年介護…心中未遂 支援求めず 豊田の84歳母に猶予判決』『老老介護か2人遺体 中川区 寝た切り妻と夫』『「男に切られた」小4男児が110番 北名古屋の民家』(16日付、中日朝刊)
☆『安倍首相、改憲へ「努力」 「経済最優先」も強調』、『海江田氏辞任 民主代表選 年内で調整 野党連携の戦略急務』、『1票の格差全国で提訴 衆院選、無効求め 「0増5減」抜本策先送り』『東海地方でも弁護士ら訴え』『「支持政党なし」党 社民の倍、10万票』『当選誤報相次ぐテレビ3局謝罪』(16日付、毎日朝刊)

十二月十五日
 年賀状の受け付けが始まった。

 私は、といえば。来年の年賀状のデザインにつき遅まきながら、江南市内で知人業者と打ち合わせし車に乗せてもらって帰る途中、その知人が「民社党の菅さん、また比例区で最後に引っかかり当選したのですネ」とポツリ、言う。その声に私はたじろぎ内心「(本欄・生きてゆく人間花たち、の14日付原稿で大物議員落選の下りに何を勘違いをしてか、菅元総理も落選者のなかに入れてしまっていたので)こりゃ、やばい。すぐに削除せねば」と焦った。
 とはいっても、ウエブ文学同人誌「熱砂」の私の作品集の中での過ちだけに、そんなにうろたえることもなかろう。車中では、そう自身に言い聞かせながらも、やはり気になる。デ、帰宅するや、いま1度菅さんの当落をしっかり確認し、菅さん落選の下りを削除したのである。それにしても、以前勤めていた新聞社の軟派記事とは違うので、そんなに深刻にならなくても…。とはいっても、あってはならない間違いを犯す寸前だったので、知人の何げない一言に救われた。小選挙区で負けた菅さんを全てに落選、と思い込んでしまった自分が迂闊であった。
 記者稼業こそ離れていても〈真実・公正・進歩的〉の社是は、いまも頭にこびりついている。それだけに、たとえ自身のウエブ文学同人誌「熱砂」作品集への執筆とはいえ、間違いは許されない。
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 きょうも1日寒い日だった。
 オーストラリアの最大都市シドニー中心部の金融オフィス街ビル1階にある菓子店「リンツ・ショコラ・カフェ」で15日午前(日本時間同)、銃を持った男が店内に押し入り中にいた店員ら数十人を人質に立てこもっている(人質のうち何人かは逃走に成功)。現地からの情報によれば、犯行グループは人質に旗を持たせて、店内からガラス越しに外へ見せたという。旗は黒地で、白いアラビア語で書かれており、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」との関連が疑われている。オーストラリアのアボット首相も「非常に懸念される事件だ」とし「動機は不明だが、政治的な動機を示唆するものがある」と話している。
 昨夜、越後湯沢発金沢行き特急「はくたか18号」(9両編成、乗客約500人)が停電のため最寄りの梶屋敷駅で停車、出発できなくなった。この影響で新潟、石川両県を結ぶ別の特急4本も越後湯沢、直江津、梶屋敷の3駅で足止めに。乗客1250人が車内で一夜を過ごした。「1票の格差」が是正されないまま行われた衆院選は憲法違反だ、として広島県の弁護士グループが県選管を相手取って広島1区と2区の選挙無効を求めて15日、広島県に提訴。岡山県の弁護士グループも県選管を相手取り、県内全5選挙区の選挙無効を求めて広島高裁岡山支部に訴えを起こした。
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【きょうの一文・ことば】
「小選挙区(東京13区)で議席を獲得できなかったことは私の努力不足。四百七十五番目の議席をいただいた」。「何としても小選挙区で自民の議席を奪い取りたかった」(一方で復活当選には)「支援していただいた皆さんの強い気持ちが乗り移った結果」「原発ゼロの実現、危険な安倍政権に対するノーとの公約を実現する重責がある。全力を挙げて頑張りたい」=15日付中日夕刊『菅元首相また辛うじて比例復活「475番目 議席いただいた」』の記事のなかで。比例で復活当選した菅さんのことば
「私たちが数におごり、謙虚さを忘れたら、国民の信頼は一瞬にして崩れ去ってしまう。」=衆院選後の記者会見で。安倍首相のことば

【新聞テレビから】
☆『自民が連続単独過半数 小選挙区 得票48%で議席75%』『首相、全閣僚再任へ 自公、連立継続を確認』、『シドニーで立てこもり カフェに人質「イスラム国」関与か』、『新潟でJR停電 1300人超が車内泊』(15日付夕刊、中日)
☆『海江田氏代表辞任 民主 午後、正式表明』『安倍3次内閣24日発足 全閣僚を再任へ』『自民比例68 11議席増』、『日銀短観 景況感 小幅悪化 大企業・製造業 先行きも改善せず』『責任自覚し、周りにいさめる人物も 首相の恩師、元同級生』(15日付夕刊、毎日)
☆『自公3分の2維持 首相、経済・安保を最優先 自民290微減』『海江田氏が落選民
主代表辞任へ』『投票率戦後最低52%台』『巨大ゆえの自覚を 論説主幹深田実』『愛知 自民8 民主6 維新1』(15日付、中日朝刊)
☆『自民横ばい 公明堅調 衆院選 与党3分の2は維持 民主伸び悩み 共産倍増』『自
民大義なき独走 「疑惑」候補も次々』『小渕陣営「一定の理解」』『謝罪徹底で松島氏』『民主「受け皿」遠く 愛知は復調じわり』『愛知5区 赤松氏 指定席取り戻す』『NHKの番組が「当選確実」誤報 東京21区』『大雪 投票トラブル相次ぐ』(15日付、毎日朝刊)

十二月十四日
 きょうは赤穂浪士討ち入りの日。「討ち入りに合わせたのかな」(妻)の言葉に内心、もしかしてと思わぬわけでもない。兎にも角にも準備万端、電光石火の如き討ち入り、解散総選挙が政権側にとっては、見事、功を奏した。衆院選は各社の世論調査通り、安倍自民の圧勝に終わった。こんご株式がどんな動きを見せるか。興味深い。投票率は52・36%と前回の戦後最低を、さらに7ポイント下回った。

 与党の勝利と衆院の3分の2確保を伝える「2014衆院選開票速報」、当選の抱負を語る愛知7区の民社・山尾志桜里さん、躍進に笑顔の志位和夫・日本共産党委員長、保守王国岐阜では早々と自民全員の当選が報じられた=14日夜から15日未明にかけて。NHK開票速報番組より
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 今回選挙の主なところを思い出すまま拾ってみる。自民党は公示前に比べ5議席下回ったが、安定多数の290議席を確保。自公合わせた与党は公示前から1減となったものの、325議席と衆院定数の3分の2(317議席)を維持。この結果、安倍政権への信任が得られ同政権の継続が決まった。「結局、日本人は変わることが嫌なんだ」とは家人の総括。半面、沖縄県では4選挙区のすべてで自民党が全敗、安倍政権が進める米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する勢力が保守、革新を問わず非自民の野党系候補を事実上一本化し、移設に〝ノー〟の民意を突きつけた形となった。これは真剣に受け止めなければならない。
 また共産党が従来の8議席から21議席と大躍進したのも安倍政権への批判の受け皿になったと見ていい。民主も期待されたほどは伸びなかったが、11議席増やし73議席を確保。こんご〝再生への芽〟が少しは膨らむ結果が出たといっていい。ただ海江田万里代表が東京1区で落選し比例代表でも復活当選できず、代表を退くことになったのは残念無念である。
 ほかに、衆院選の直前になって解党したみんなの党の渡辺喜美元代表(栃木3区)ら「大物候補」の落選が相次いだなか、72歳で16回連続の当選をした小沢一郎(岩手4区)生活の党代表の存在感が目立った。発言では復活当選した民主の山尾志桜里さん(愛知7区)の「ここからが再スタート。本当の二大政党を築かなければ。安倍さんの敷いた〝この道〟に私たちは乗りたくない。こどもたちに安倍さんのレールを歩ませたくない母親たちの思いが私を当選させてくれた。集団的自衛権と安易な原発を許さない。この声は大きい」が印象的だった。
 個人的には、岐阜2区で7連勝の棚橋泰文さん(自)や愛知3区の近藤昭一さん(民)らのさらなる飛躍、政界浄化への大いなる力に期待したい。
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 午後、冷たい雪交じりの雨のなか、先ごろ行われた新しい役員選挙で27年度の花霞町役員に選ばれた総代、副総代、会計、評議員宅へ結果を報告がてら、現三役(26年度の総代、副総代、会計)で一軒一軒挨拶に出向く。全身がかじかむほどの寒い日だったが、幸い全員が大役を引き受けてくださる、との返事でホッとしたのである。夜は志摩の友から、ことしも届いた海の幸、ヒオウギ貝(別名・アッパッパ貝)を酒の肴に、テレビの前で衆院選の開票状況を見守る。
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 日本海側で大雪となり青森で171㌢、新潟でも149㌢の積雪を記録したところも。この日は東京都心でも昨年より6日早く初雪が降った。パンタグラフに付着した雪のため上越新幹線では停電が起き、乗客が車内で一時、閉じ込められる騒ぎに。新幹線25本が運休した。ペルーのリマで開かれていた地球温暖化防止のためのCOP20。温室効果ガスの削減を巡って先進国と途上国の対立は相変わらずで進展のないまま、煮え切らない幕切れとなった。
 中国政府が旧日本軍による南京大虐殺の犠牲者らを追悼する国家哀悼日と定めたきのう、江蘇省南京市の記念館で開かれた記念式典の席で習近平国家主席は「大虐殺の証拠は確かで動かすことができない」として三十万人が犠牲になった、との従来の主張を強調。安倍首相を念頭に「侵略戦争の歴史をごまかす態度で人類の平和と正義を脅かす」との姿勢。一方で「両国民は友好を続けるべきで歴史を鏡とし、未来に向かって人類の平和のために貢献すべきだ」とも述べた。
 両国とも仲良くやってほしい。ただ、それだけだ。
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【きょうの一文・ことば】
「まず、経済最優先で取り組んでいく。それと同時に、地球儀をふかんする戦略的な外交を進めるなかで、日本の地位を高め、国益を守り、経済外交も展開していきたい。同時に、切れ目のない安全保障の法整備、国民の命と幸せな暮らしを守るための安全保障法制を次の通常国会でしっかりと成立させ、整備していきたい」=14日深夜NHKの開票速報番組から。圧勝を受けての安倍晋三首相の決意
「自分が大きな一歩を進んだかな、と思っています。優勝より、自分の演技をほぼ完璧にできたことが嬉しかった」=バルセロナであったフィギュアスケートGPファイナルで連覇した羽生結弦(ANA)のことば

【新聞・テレビから】
☆『経済・憲法・原発どの道へ 衆院選きょう投開票』『〈棄権のすすめ〉? 社会部長 島田佳幸』『〈12・14 見極める衆院選 未来照らす訴えは〉』『私が変わると「私たち」が変わる 「一羽の鳥について」 いとうせいこうさん ネットに呼び掛け文』、『受精卵検査を承認 産科婦人科学会 来年度にも臨床研究』、『西濃運輸野球部に「女神像」 中日ぎふ体育顕彰贈呈式』、『岐阜などで大雪の恐れ 愛知でも降雪予想』、『年内に審査合格証案 高浜原発 再稼働は来春以降』、『津波の記憶アプリに スマトラ地震10年 京大が開発』(14日付、中日朝刊)
☆『新たに犠牲者の碑 名古屋空襲70年で慰霊祭』、『未来を託し1票を 「若者自身が決めて」 香港デモ参加者呼びかけ 民主選挙当然ではない』、『2014衆院選 短期決戦に審判 きょう投開票』、『イノシシ、スーパー突入 長野・上田』(14日付、毎日朝刊)

十二月十三日
 昼間あった各務原そはらふれあいセンター「そらーら」での社交ダンスレッスンに続き、市内料理店と居酒屋でレッスン仲間ばかり十数人で教師を囲んでの忘年会が開かれ、参加した。久しぶりにカラオケにも興じ〈霧の中の少女〉や〈琵琶湖周航の歌〉〈黒い花びら〉、デュエットで〈東京ナイトクラブ〉〈いつでも夢を〉を歌うなどして楽しいひとときを過ごした。
 特に〈知床旅情〉は作詞・作曲者の森繁久弥さんと七尾湾に浮かぶクルーザー・メイキッス号船内で長男泉さんの爪弾くギターに合わせ夜を徹してうたった日々が思い出され、歌いながら涙がにじんだ。歌とは不思議なものだ。うたうほどに若返っていく。
 最後は、例によってダンス仲間でもある店のママさんに〈for you〉をリクエストし歌ってもらい、楽しく充実したひとときとなった。

 仲間たちは引き続き映画鑑賞にそろって出掛けたが私は名鉄犬山線で帰り、江南駅から自宅まで歩いて帰る途中、立ち飲み屋に入り、また熱燗を一杯。ここで行きの名鉄電車の車内と途中下車した犬山駅で仲間を待つ間、プラットホームでダンスのステップを何度も踏みながら考えたある奇抜小説展開の続きをどう書くか、をあれやこれやと考えた。元々、酒好きな私のこと。飲み始めると、延々と続く。デ、適当に切り上げ歩いて帰ると、長女猫のこすも・ここがニャア~ンと、ひと声ないて出迎えてくれた。
 若い頃、志摩や岐阜の北方にいたころには玄関先まで飛び出るようにして出迎えてくれた舞は、「我関せずなのか」。居間のテレビの前ででんと座ったまま。いまや私は完全に忘れ去られた存在なのか、とふと思いながら「帰ったよ」のひとこえをかけ室内に入り、無事の生還とあいなったのである。
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 バルセロナで行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル男子で日本の羽生結弦(ANA)が288・16点で2連覇。中国大会での事故で傷だらけになりながらも、円熟の極致に達したようだ。無良崇人(HIROTA)は235・37点で5位、町田樹(関大)も216・13点で6位。この日はサッカーの天皇杯全日本選手権も横浜市の日産スタジアムで決勝が行われJ1のG大阪がJ2山形を3―1で下し、今季の国内主要タイトル3冠を達成。
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【きょうの一文・ことば】
 「税に対する目が非常に厳しいことがあらためて示された」=13日付中日朝刊1面『無駄遣いノー 有権者は注視 今年の漢字』の記事のなかで。京都市東山区の清水寺・森清範貫主の談話

【新聞テレビから】
☆『あす衆院選投開票 与野党幹部ラストスパート 投票率最低更新? 見えにくい争点・自民優勢ムード』、『羽生復活 首位発進 GPファイナル 今季世界最高点マーク』、『〈がんばろう木曽〉白銀お待たせ スキー場オープン シェルターを新設』、『姉妹で電話詐欺被害 名古屋の80代女性、250万円』『60代女性は1000万円被害 男から電話、おいと信じ込む』(13日付、中日夕刊)
☆『NY株315㌦下落 原油安懸念』、『2014衆院選 あす投票 攻勢の首相最長距離 9党首地球2周』、『「北朝鮮帰還の碑」ダメ 「悲劇伝えたい」市民計画』『新潟県・市「歴史の評価分かれる」』、『クリスマスが楽しみ 西尾・ポインセチア出荷最盛期』、『■成田山新勝寺ですす払い』、『ダライ・ラマの面会断る ローマ法王 中国との「状況」に配慮』(13日付、毎日夕刊)
☆『再審決定取り消し確定 福井中3殺害 最高裁、特別抗告棄却』、『衆院選あす投開票 首相「景気回復が使命」 民主「生活破壊に対峙』、『ベルギー元王妃の国葬に皇后さま参列』、『大友克洋さんらに仏勲章』(13日付、中日朝刊)
☆『娘の教育間違った 父の大韓航空会長が謝罪 「ナッツ激怒事件」』、『謝罪と正当化と 元オウム平田被告 遺族に心情19通』、『今年の漢字は「税」』、『原油安生活に恩恵 市場だぶつき感強まる 60㌦割れ』、『マツダも全米拡大 エアバッグ調査リコール 国内も実施へ』、『サンゴ密漁31人拘束 中国公安当局、38㌔押収 福建省』(13日付。毎日朝刊)

十二月十二日
 2014年の世相を表す漢字は「税」に。日本漢字能力検定協会が、京都の清水寺で発表した。消費税の増税はじめ、年金、介護、医療…ともろもろの分野への税負担が重なり、庶民生活を圧迫している。こうした面からも「税」とは、そのものずばりの漢字に思えてきた。
 夏には原油1バレル(159㌔)、100ドルを超えていたのが、その後値下げが続き5年5か月ぶりに60㌦を割ったこの日、私はある株券の購入を実施した。あくまで手習い、ある面、経済の勉強と言っていいだろう。文を書くうえでもプラスにはなれ、マイナスということはないだろう。〝ままごと遊び〟かもしれないが。
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 このところ火山性微動が目立つ福島、山形県境の火山・吾妻山が気象庁の〝噴火警戒レベル2〟に。目が離せなくなっている。米中央情報局(CIA)のブレナン長官が11日(米時間)、記者会見し、ブッシュ政権下でCIAが、テロ容疑者に過酷な拷問を行ったことについて釈明した。長官の見解はオバマ大統領の意向を受け、ホワイトハウス、CIA職員はじめ国際社会に向けられたものだけに、苦しい答弁に。
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【きょうの一文・ことば】
 東京都名古屋区になってはいかん。=12日夜NHK総合『〈ナビゲーション〉着工リニアが変える中京圏 名駅高騰! 現場は』の記事のなかで。河村たかし名古屋市長の発言

【新聞テレビから】
☆『〈金とく〉江戸川乱歩・日本ミステリーの巨人 名古屋での少年時代に怪人二十面相の秘密▽生誕120年の新発見!』(12日夜、NHK総合)
☆『NY原油60㌦割れ 供給過剰感 5年5カ月ぶり安値』、『選挙権回復被後見人ら 初の衆院選念願の一票 投票時の支援課題』、『新興国の責任後退 COP 温室ガス削減交渉』、『青酸事件関与認める 被告、否認から一転』、『バイク事故2人死亡 北名古屋、82歳女性はねる ラジオ体操30年向かう道で』(12日付、中日夕刊)
☆『「娘は洗脳され、子供産むためだけに連れて行かれた」 白人女性 イスラム国へ 欧米から数百人』『家族二重の苦しみ 若者のイスラム過激派参加 子を失い社会からは批判』、『副社長激怒で引き返し 大韓航空本社捜索 韓国検察』、『世田谷一家殺害 犯人、未明に逃走か 警視庁 パソコン接続、誤作動』(12日付、毎日夕刊)
☆『〈12・14見極める衆院選〉自「推進」公「加憲』共社「反対」 改憲賛否さまざま』『アベノミクス評価せず51% 衆院選調査 改憲に反対45%』、『バロー持ち株新会社 名古屋に中枢機能』、『震災がれき情報 国に開示命じる 大阪地裁、受け入れ調査で』、『半田の小6 心移植待つ 渡米手術を願い募金』(12日付、中日朝刊)
☆『自民の報道要望 報道陣らが批判』、『行方不明者の集中捜索実施 津波被災3県』、『香港デモ排除、終結へ 激しい衝突は回避』、『〈2014衆院選〉投票時間短縮35% 11回連続増 都市部でも 本紙全国調査』『「夜は人少ない」「周辺自治体も」 法改正の趣旨に逆行』、『認知症1人暮らしに死角 「後見人」空白期間狙われ 東京で1000万円無断引き出し 介護職員関与に限界』(12日付、毎日朝刊)

十二月十一日
 人は誰しも悲しみの海を生きていくのか。私が尊敬している、ある女性。宝ジェンヌから脱け出たみたいな、若々しいその女性からメールを頂いた。99%ガンなのだ、という。とてもそんなふうには見えない。返す言葉は何ひとつない。でも、医学は進歩している。生還は可能だ。元気でいてほしい。ただ、それだけである。
        ☆        ☆
 きょうは不思議な日だった。
 まず朝、目覚めて階下に下りるも室内はガランドウ。息子はむろん、いつもなら「ごはんよ」と起こしてくれるはずの妻、舞の姿もない。それもそのはず、時計を見ると午前九時近い。息子も出払い、猫二匹だけがこともなげにそれぞれの居場所に居た。それより、この按配だと社交ダンスのレッスンに遅れてしまう。私は顔を洗い、身繕いを整え、いつものレッスン場へと車を走らせる。まるで夢うつつ、心の砂漠のなかを行くように、だ。
 なんとかレッスンを終え、帰りに舞のリサイクルショップ「ミヌエット」に寄ると「ぐっすり寝ていたから。そのままにしておいた」の返事。おかげで、きょうは朝のスタート時点から全ての行程が狂ってしまった。帰宅し、コンビニ弁当で昼食をすませ、きょう初めてパソコンを立ち上げ、本欄「生きてゆく人間花たち/12月の唄」の10日付分のアップを試みる。
 今度は何度挑戦しても、画面に出てくるのは『このウエブページにアクセスできません』とつれない表示ばかり。やむなく保守管理会社に連絡すると、まもなく「こちらのサーバーの不具合でした」ということで、画面下の【F5】機能を押すことで、やっとこせ事なきを得たのである。
 それにしても、一時的にせよ、なぜ「このウエブページにアクセスできません」という表示が出たのか。この辺は解明の必要がある。いずれにせよ、公開作業のたびごとに不具合が生じたのでは、「熱砂」の編集に日々、携わっている私自身が困るのである。読者にも迷惑をかけてしまう。

 ホッとしたところに玄関先で〝ピンポーン〟の呼び鈴。顔を出すと朝日新聞の勧誘員で、なかなか帰ろうとしない。ついつい乗せられ、来年正月の1カ月だけに限って購読する羽目に。朝日は最近、従軍慰安婦の誤報問題などで手痛いハンディを背負っている。それだけに、どんな紙面展開をしているか、確かめたい気持ちも手伝い昔の記者仲間、なぜか〝紅ちゃん〟の顔が眼前に大きく浮かび上がり、気が付いたときにはサインをしていた。帰宅した舞に「そんなに取ってどうするの」と、叱られたのは当然である。
 きょうは、ほかにもいろいろあり、なんだかとても印象に残る日が過ぎ去っていった。
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 東日本大震災から3年9カ月のこの日。石巻市、陸前高田市、浪江町…など各被災地で行方不明者の捜索が行われ、浜辺では海に向かって朝から祈りを捧げる人々の姿が相次いだ。「捜索活動をする以上、何らかの結果を出していきたい」とは地元消防士らの切なる声。アメリカが脱北者を招き、人権問題をテーマとした集会を開催。どうやら、北朝鮮に圧力をかけるのが狙いらしい。
 年末ジャンボ宝くじの季節到来だが、6年連続して〝億当選の街〟が、山口県の宇部市。なんと、この街では6年連続で総額26億円以上の宝くじ当選者が出ている。なんでも宇部市には金の鶏12羽と金の猫12匹が霜降山に埋められており、ほかにヒカゲヘゴなる小判模様のついたシダ類の1種も自生している、とか。これら金運伝説のおかげで、連続当選が続いているらしい。
 クリスマスを前に、原油価格が下がり続けている。7月14日に1リットルあたり169.9円だったのが、今月8日現在では155.3円に。実に5カ月間で14円以上の値下がりだという。この原油の値下がりが日本社会をこの先、どう変えていくのか、関心のあるところである。元ガロ堀内護さんが胃がんのため死去。65歳。家族だけで密葬が行われたという。
 約2400年前に描かれ、世界遺産で知られるペルーのナスカ地上絵周辺に環境保護団体「グリーンピース」の活動家が無許可かつ土足で入り、ペルー政府から文化財破損容疑で検察に告発され、批判を浴びている。グリーンピースは謝罪したが、このままでは治まらないかもしれない。地元メディアによれば、7か国の活動家20人が8日、有名な「ハチドリ」の絵の傍らに立ち、英語で「変革の時」「未来は再生可能」と黄色い布を広げた際、足跡が残り、問題化。ペルーではCOP(気候変動枠組条約締約国会議)の世界会議が開かれており、これに合わせ環境保護を訴えようとしたとみられる。
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【きょうの一文。ことば】
「女の子が若くして結婚を強要される時代、学校の教室に誰も生徒がいない時代は私たちで最後にしよう」「私の声はみんなの声だ。教育の機会を奪われた6600万人の女の子。それが私だ」「(賞金で故郷に学校を建てる計画を明かし、)それを出発点に、すべての子供が学校に通えるまで闘いを続ける」「戦車をたやすく造れて、学校建設が難しいのはどうして」「この場所から直ちに、より良き未来を築こう」=11日付毎日朝刊1面『ノーベル平和賞授賞式 マララさん講演』『結婚強要 誰もいない教室…私たち最後に』の記事のなかで。ノルウェーのオスロ市庁舎であった記念講演でマララさん
 私は(子どもたちの)沈黙や純真な涙の代表です。彼らの声や夢を与えるためにここに来ました。………〈インド独立の父〉マハトマ・ガンジーは「この世界で本当の平和を教えるつもりならば、まず子どもから始めるべきだ」と語りました。早急に行動に移すときです。子どもたちのために、個人の思いやりを地球規模の思いやりに変えましょう。=11日付中日夕刊『(ノーベル平和賞を受賞した)サトヤルティさん演説要旨〈子の夢を否定する以上の暴力はありません〉』の記事から

【新聞テレビから】
☆『「青の間」の宴受賞実感 赤崎、天野、中村さんノーベル賞 晩さん会「素晴らしかったけど疲れた」』『家族の笑顔も輝き ノーベル賞3氏感謝と興奮の一夜』『祝福のたいまつ行進 市民ら2000人=ノーベル平和賞の授賞式典が開かれたオスロ市内で10日夜、市民らが今年の受賞者のマララ・ユスフザイさん(17)とカイラシュ・サトヤルティさん(60)を祝い、二人が宿泊するホテルまでたいまつを手に行進した』、『蒲郡みかん 円安生かしワイン輸出』『ノーベル賞メダル返します 落札のロシア富豪ワトソン博士に』、『金鐘(アドミラリティ)の強制撤去開始 香港 民主派の占拠 終結へ』『自由願う翼「きっと戻る」 強制排除の香港数千人が紙飛行機』、『国内最古級埋葬人骨か 沖縄 9000年超前の地層で出土』、『岐阜市役所の移転条例可決 岐大医学部跡地に』(11日付、中日夕刊)
☆『米タイム誌「今年の人」エボラと闘う人々=エボラ・ファイターズ、エボラ出血熱と闘う人々』、『〈党首走る2014衆院選⑧〉「躍進の好機」共産党・志位和夫委員長』『〈衆院選民意どこへ〉さまよう「脱原発」票 抗議行動続ける人に聞く 野党も道筋示せず』、『東証続落一時350円安』、『アイスでガーナ支援 愛知商業高生徒が考案 「適正価格」カカオ使用 売り上げ寄付』、『ぺヤング(即席めん)全商品、生産中止 虫混入 来春までの可能性』(11日付、毎日夕刊)
☆『「物言えぬ社会」「国の危機」 幹部自衛官は「国益守れる」 秘密保護法施行 抗議の声続々』、『青の功績に栄誉 赤崎、天野、中村さんノーベル賞』『物理学賞授賞理由 ノーベルの遺志完全に満たした』『戦車より学校を 平和賞マララさん受賞演説』『世界の闇照らす光 「研究、人類に貢献を」』『「私は教育を奪われた6600万人の少女です」マララさん仲間と出席』『メキシコ国旗掲げた男乱入 マララさんらの壇上に』、『ミライ=燃料電池車=好調、受注400台超 トヨタ3倍に増産へ』、『贈賄側に求刑 懲役4年6月 美濃加茂汚職 先に結審 「借金苦で賄賂、反省』(11日付、中日朝刊)
☆『〈クローズアップ〉五輪価値低下に危機感 IOC改革開催都市に裁量権 20年東京が試金石』『立候補促す現実的配慮 独自性維持に懸念』、『「難民」保護に新枠組み 在留許可 法務省検討 申請悪用には防止策』、『2014衆院選 比例投票先 自民35% 民主11%維新10% 本社世論調査』、『トキ保護先駆者 佐藤春雄さん死去 95歳』、『京都・夫殺害 千佐子容疑者を起訴 大阪の変死も立件検討』、『ヘイトスピーチ 在特会街宣は人種差別 最高裁 上告棄却、賠償確定』、『抗がん剤投与5人死亡 白血球減少 9月発売「ジェブタナ」』(11日付、毎日朝刊)

十二月十日
 「皆様へ 自然界の相次ぐ大災害。政界の不祥事。アベノミクス経済浮上の恩恵は、庶民には掠りもしなかった経済界。不穏な社会情勢と、多くの汚点を残した今年も残り少なくなりましたが、(中略)七十九号は新人と元会員の作品も加わりました。何かと気忙しい師走に不躾ながらお届けします。ご一読頂いてご批判ご批評賜れば幸いです  文芸きなり 平成二十六年師走」

 上記のような丁重な文面入りでわが家に送られてきた中部圏を代表する総合文芸誌「文芸きなり」。そして、つい二日前、馴染みの本屋さんから今月も〝伝書鳩〟の如く届いた文學界1月号。この2冊の頁を交互に開いて読み進めてみた。
 「文芸きなり」が東海地方を代表する主に女性から成る伝統の同人誌なら、「文學界」も私自身、10代の大学生の頃からずっと一カ月も欠かさず読み続けてきた日本を代表する月刊文芸誌であることは言うまでもない。なかでも文學界は〈総力特集 LOVE LETTERS 2015〉と銘打ち、当代を代表する作家や芸能人、映画俳優ら18氏のLOVE LETTERが紙上掲載されており、どれも力を入れて書かれた力作ぞろいであることがよく分かった。
 というわけで、きょうは昼間ある件で行動を開始するため、車で外出した以外には、読書と執筆ざんまいで1日が過ぎていった。
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 今夜のNHKクローズアップ現代〈本を読まない人が急増 日本人に異変が?〉によれば、今や2人に1人が読書ゼロの時代だ、という。事実、1カ月に1冊も読まない人は47・5%。ある図書館では貸し出し本数が毎年1万冊ずつ減ってきている。ネットに頼れば、なんでも検索でき読書の必要がない、というのが理由らしいが、この考え方は危険極まりない。2人に1人が読書ゼロだなんて。とても信じられない。
 東京株式市場は10日、日経平均株価が大幅続落し、終値は前日比400円80銭安の1万7412円58銭に。高値警戒感が出ていたところに、前日の中国やギリシャなど欧米の株安が影響したものと見られる。上海では借金を繰り返しても投資する人が急増、空前の投資ブームが起きており、日本の市場への影響が懸念されている。
 翁長新知事が沖縄県庁に初登庁。あらゆる手段で新辺野古への移設を阻止する旨をあらためて決意表明。知事の椅子に座った印象については「座っても座らなくても重圧感と責任感がジワッときます」の弁。
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【きょうの一文・ことば】
「往く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし=比叡山の「大阿闍梨」の故酒井雄哉さんから贈られた言葉=。(この言葉は)僕に一つの道を示し続けて下さっている。」=10日付中日朝刊『忍びて終わり…死の4日前、健さん心境 映画人生振り返った手記』の記事の中から。10日発売の月刊誌「文藝春秋」新年号に掲載された高倉健さんの「最期の手記」の1部

【新聞テレビから】
☆『一段と冷えたね 名古屋で1.1度』『孤立が一部解消 徳島大雪』、『高額機材赤崎研に提供 青色LED輝く救世主=当時、トヨタグループの研究施設「豊田中央研究所」にいた橋本雅文さん(75)= 元部下 ノーベル授賞式招待』『天野さん王妃の隣 晩さん会の席次発表』、『初のコンビニ併設水素ステーション 岩谷産業など 来秋、刈谷に開設』、『マララさんの闘い物語る オスロ 銃撃時の制服公開=ノーベル平和センター』、『秋山前監督の妻 千晶さんが死去』(10日付、中日夕刊)
☆『CIA尋問は拷問 米上院報告書「効果なし」テロ情報取得 同時多発テロ後実施』、『スカイマーク 全日空にも支援要請 日航含め共同運航検討』、『中印、先進国けん制 COP20 閣僚級会合始まる』『米国務長官出席交渉加速に期待』、『秘密保護法「廃止を」声明続々』(10日付、毎日夕刊)
☆『秘密保護法施行 厳罰化、「知る権利」懸念 〈解説〉国民の不安 払拭されず(政治部・金杉貴雄)』『「知る権利奪うな」 秘密保護法 各地で抗議の声』、『〈中部9県世論調査〉秘密保護法 反対が賛成上回る 原発再稼働 自民支持層42%反対』、『自民300超の勢い維持 衆院選終盤情勢 自公で3分の2』『限界集落届かぬ声 旧富山村遊説予定なし』、『「高2レベル」数学検定 小1合格』、『〈ノーベル賞 いよいよ授賞式へ〉 マララさん、サトヤルティさん会見 高まる関心 教育改善に期待』『師弟の結晶博物館に 赤崎さん寄贈、天野さんも同行』(10日付、中日朝刊)
☆『秘密保護法施行 「知る権利」侵害の恐れ』、『〈2014衆院選〉本紙・立命館大ネット共同研究 ツィッターで自民候補 「アベノミクス」避ける』、『吉野家牛丼80円値上げ¥300→¥380 原料高と円安ずしり=17日午後3時から』、『RSウイルス患者最多 1週間で5495人』、『■徳島大雪の孤立ほぼ解消』(10日付、毎日朝刊)

十二月九日
 日本は、きょうも寒い一日である。
 名古屋は大須での横笛の稽古に続き、日進市にある老人保健施設「愛泉館」へ。ここで療養生活を過ごす母に会うためだ。満94歳の母は元気にしており、なんでもあす館内である紅白歌合戦に周りからの推薦で出場し、三船和子の【だんなさま】を歌うのだとか。私は持参したスマホでユーチューブの〈だんなさま〉を検索し、メロディーが流れ始めたところで携帯を母の耳にあてると、透明感あふれる声で歌詞もないのに三番までを見事にうたいきった。
 母の口から、はもるように流れ出る歌声。とても九十歳を超えた女性の声だなんて思われない。その歌声を聴きながら、母の今は亡き私たちの父への郷愁の如き思いが尋常でないことをあらためて知った。母の心のなかでは、いつだって「父」が生きている。スマホに合わせ、ことばをかみしめるように懸命に歌うその姿を目の前に、私はらしくもない。涙が零れ落ちそうになった。父は既に亡き人ではあるが、母と父がいて、ボクたち兄妹、そして。それぞれに幸せなその家族がいるのだ、とも思った。
 この日。地下鉄鶴舞線黒笹駅でおりた私は愛泉館まで枯れ葉舞う日本の山道を、行きも帰りも徒歩で片道約20分をかけ、あるきとおした。少し風が冷たくはあったが、なんだか母を訪ねて何千里の心境になったのはなぜだろうか。
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 ノーベル平和賞の授賞式に出席するため、マララ・ユスフザイさん(17)がノルウェーのオスロに到着した。日本では乳幼児の間でRSウイルスの感染症が流行り、先月24日~30日の間に過去最多の5495人が感染。患者数は、増える傾向にあるという。RSウイルスは患者の咳やくしゃみから感染しやすい、というだけに、この先は要警戒といったところだ。
 北欧であったノルディックスキー・ジャンプのワールドカップ(W杯)で優勝。自らが持つ最年長記録を42歳5カ月と、10カ月更新した葛西紀明(土屋ホーム)がW杯の転戦から離れ一時帰国。成田空港で葛西は「今季は10位以内に1回入れればいいなと思っていたが、3戦目にして優勝するなど安定した成績を出せている。ソチ五輪の時と同じように体が動いてくれている」。さらに地元の札幌が2026年冬季五輪の招致を表明していることもあって「54歳になる年。でも札幌でやるなら目指したい」と「レジェンド」健在ぶりを示していた。
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【きょうの一文・ことば】
「受賞者は私一人だが、自分の声が孤独ではないことを知っている」「(授賞式では、すべての子供には教育を受ける権利があることを訴えるつもりで、)世界の指導者に『なぜ行動しないのか』と伝えたい」=9日付中日夕刊『平和賞は全ての子のため マララさんが招待 〝闘う少女〟5人 授賞式に』の記事のなかで。パキスタンのマララ・ユスフザイさんが発表した声明から
 
【新聞テレビから】
☆『孤立全員の無事を確認 徳島・大雪 停電続く』、『ОCN不正接続 中国籍の男逮捕 「中継サーバー代理店指示」』『ネット不正送金「運び屋」男逮捕 容疑で愛知県警』、『〈12・14見極める衆院選〉議員歳費・諸費用年4000万円』『「身を切る改革」どこへ 増税負担国民は悲鳴』、『学力テストで都道府県教委 市町村別成績3割が公表』、『「調査リコール」全世界で タカタ欠陥 ホンダ、累計1300万台』、『承諾得ずに談話 産経新聞おわび』(9日付、中日夕刊)
☆『〈党首走る 2014衆院選⑥〉生き残りかけ全力 生活の党・小沢一郎代表』、『「温室ガス削減目標5月提示」 議論停滞の日本重圧』『COP20議長案 閣僚級会合で詰めの協議へ』、『ヘイトスピーチ 民主、共産、社民「法規制」必要』『NGOアンケート 自民否定、公明は明確にせず』、『IОC臨時総会 提言40項目全て承認 バッハ会長「とても幸せ」』、『30億年以上前、巨大湖 NASA推定 火星クレーター』(9日付、毎日夕刊)
☆『最初の青色 目にしみた ノーベル賞 記念講演、3氏そろい踏み』『「感謝」「執念」「信念」の結晶 ノーベル賞3氏記念講演』、『おさらい3つの論点=「アベノミクス」「集団的自衛権」「原発再稼働」=〈見極める衆院選ワイド〉』『民主候補が原発推進協定 東海の18人、中電労組と』、『東京五輪 野球・ソフト前進 IOC 開催地に種目提案権』『小田孔4冠「最高の年」 ゴルフ〈男子ツアー表彰式〉』、『大名古屋ビル 店舗開業延期 16年3月に』、『岐阜放送社長に森田氏 地上波 唯一の女性』『杉山氏が取締役退任 岐阜新聞社』、『麻生氏発言主婦ら反発 「産める環境を」「上から目線」』『麻生氏が弁明』(9日付、中日朝刊)
☆『41歳今泉さんプロ棋士に 将棋・編入試験合格』、『九鬼水軍へ称賛の印状 信長秀吉秀次 神戸の民家保管』、『GDP年1・9%減 景気けん引役不在 下方修正 設備投資も悪化』『専門家また「予想外」』、『根本二郎さん死去 「非製造」で初 元日経連会長 86歳』、『NHK女性記者 虚偽の110番容疑 警視庁・書類送検』(9日付、毎日朝刊)

十二月八日
 旧日本軍が米ハワイの真珠湾を攻撃してから73年となったこの日、犠牲者を追悼する式典が真珠湾に面した公園で行われ、攻撃が始まった午前7時55分、約3000人が黙とうを捧げた。

 きょうも風の強い寒い日だった。
 妻の舞は月曜日の仕事休みを利用。布団干しと洗濯、室内の掃除のあと自転車で外出。歯医者のあとは、買い物をするなどして昼過ぎ帰宅。ちょうど花霞町内の同じ3組2班で人が亡くなったとの訃報が入った直後だったこともあり、(わが家が2班班長であることもあり)その足で今度は各戸12軒に訃報連絡を兼ね、香典を集めて回る。各戸といっても不在者もおり、2度、3度と訪れるうち、かなり疲れたようで夕食後は「耳が痛いので、もう寝る」と寝室へ。ストレスがたまると耳が痛くなる、のは彼女の体質でもあるが、きょうは忙しさに寒さも手伝って体調がさらに悪化したような、そんな気がしないでもない。
 このうえは、ゆっくり寝て体調が元に戻るのを待つほかないか。医者へ、とも思うが、気性からして、このままソッとしておいた方が好い気がする。心配ではあるが、睡眠をとればよくなる、と信じたい。というわけで、今は彼女の容態を心配しながら息子の帰宅を待ちつつ、こうしてキーボードを打っている。
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 徳島県つるぎ町など限界集落での大雪による孤立は今も258世帯、452人に及び、うち1人とは連絡が取れないまま。停電となると、4市町で651世帯に及んでいるという。3日間の停電に耐えたというある女性は「電気が止まってしまい、一番つらかったのは寒さ。両足の裏にカイロを張って寝ました」。今週末からは再び大雪の恐れがあるだけに、これ以上の被災が起きなければよいが。
 IOCの会議で開催都市での五輪種目の追加提案が認められることになった。野球、ソフト、空手、スカッシュ…と東京五輪では1種目でも多い競技がオリンピックの種目に新しく選ばれるといいな、と思う。「もしかして出られるなら、すごく楽しみだし嬉しい。東京オリンピックに出られるよう(スカッシュを)頑張ります」とは小6男子の希望である。「これまでお世話になってきた全ての方に感謝したい」と話すのは、戦後41歳という最年長で将棋のプロ入りを決めた今泉健司さん。「これまでは、自分の弱さを素直に見つめ直すという〝強さ〟がなかった」と、これからが楽しみだ。
 メキシコ南部イグアラで起きた学生43人の行方不明事件で市長夫妻ら80人が検察に逮捕された。犯罪組織との癒着はメキシコの特性といってもいい、とはかつてメキシコを訪れた際によく聞かされたが、まさか、ここまでやるとは。ゴミ袋に入れられた17人の遺体が見つかったことから再び社会問題化しているが、真相は謎のままだ。台風22号が今夜、マニラを直撃とか。被害が少なければいいが。
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【きょうの一文・ことば】
「艦隊を守るため、一人、二人の命は簡単に捨ててしまう。大きな虫を守るため、小さな虫を犠牲にする。人間を人間として扱わない、戦争ほど罪深いものはない」。=8日付中日朝刊1面トップ『簡単に捨てられる命 戦争罪深い』『真珠湾参戦伝える98歳 集団的自衛権「戦前と同じ不安」』の記事のなかで。零式艦上戦闘機(零戦)の搭乗員として作戦に参加した元海軍中尉の原田要さん=長野市=のことば
「窒化ガリウムの理想的な結晶を見たときの、あの高揚感は忘れられない」=ノーベル物理学賞の授賞式に先だってストックホルムであった記念講演で。赤崎勇・名城大教授(85)

【新聞テレビから】
☆『名古屋、津 初霜と初氷』『大雪孤立98歳女性死亡 徳島・つるぎ町 陸自が除雪再開』、『真珠湾平和の祈り 攻撃から73年、追悼式』『〈12・14見極める衆院選〉戦友の無念忘れず 日米開戦73年 96歳、平和の願い託す一票』、『GDP下方修正年1・9%減 7~9月期 予想に反し悪化』『零細企業設備投資伸びず GDP改定値悪化 大企業に富が集中』『経営黒字4カ月連続 10月8334億円 貿易収支は赤字』、『土葬禁止悲観し自殺 中国・安慶市の農村部で相次ぐ 高齢者「あの世に行けなくなる」』(8日付、中日夕刊)
☆『LED人類の生活高めた ノーベル物理学賞選考委員長 青色の貢献度絶賛』、『台風通過、90万人避難 フィリピン 各地で大規模停電』『徳島大雪98歳心肺停止 自宅で発見 770人なお孤立状態』、『イラン、米紙記者を訴追 7月から拘束 理由示さず』、『政治家と癒着マフィア摘発 ローマ市政大揺れ 移民支援が資金源』、『米で競売 モンロー宛て 離婚思いとどまって ディマジオの手紙1000万円』、『今年の顔 羽生選手 ヤフー大賞 検索急上昇』、『〈党首走る 2014衆院選〉生活の現場を意識 公明党・山口那津男代表』(8日付、毎日夕刊)
☆『大雪で死者4人 富山と福井 徳島は孤立続く』『〈12・14見極める衆院選〉訴え多彩日曜の陣 投票率狙い/机と椅子置き駅前対話…』、『〈がんばろう木曽〉地元に元気大入り 長野・上松町出身 大道選手アマ横綱に』『ゴジラ襲来 来春新宿に』、『愛子ちゃん心移植成功 諏訪の小1 米で14時間の手術』、『JKビジネス初補導 愛知県警 裸撮影の店を摘発』(8日付、中日朝刊)
☆『大雪 徳島で1213人孤立 富山では夫婦2人死亡』、『73年前北大生にスパイ容疑 届かぬ思い妹苦悩 兄逮捕の月 秘密保護法施行』、『〈クローズアップ2014 衆院選情勢本社調査〉風なき圧勝ムード 自民、組織強化が奏功 民主へ拒否反応強く』『「必ず投票」4㌽低下』『与党3分の2超す勢い 衆院選中盤情勢本社総合調査 自民堅調続く 民主伸び悩み 第三極振るわず』、『うちの株売らないで 株主優待花盛り ブルドーザー模型 スポーツチケット 過去最高31%実施』(8日付、毎日朝刊)

十二月七日
 きょうは、大雪(たいせつ)。二十四節気に「雪が激しくなり、降り積もるころ。地面に霜柱が立ち、池や川に薄氷が張るようになる」とあるが、まさにその通りできのう、きょうと日本列島は寒気団に襲われ、白い雪のなかにスッポリと埋まった。雪国そのものである。ここまで強烈な寒波襲来となると〝地球温暖化とは一体何奴なのか〟が分からない。いやいや、こうした異常寒波こそがそもそも温暖化の表れなのか、と首を傾げてみたくもなる。

 夜。事前に各組単位で投票済みである花霞町の27年度役員の開票作業が市老人福祉センターで行われ、町副総代として開票現場に立ち会った。1~6組まで各組単位で行われた投票用紙を各組長が持ち寄っての厳正中立な作業となったが、まず各組長が組単位で集計した票数を黒板に記入していく、といった方法で進み1時間後には総代、副総代、会計各1人と評議員3氏が出そろい作業を終えた。あとは、14日に現三役で、選出された新役員宅に出向いて報告。了承を得て新役員が決まる。
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 7日夜のNHKサンデースポーツ。WBAスーパーフェザー級王者内山高志とWBCバンタム級王者山中慎介の両選手をゲストに迎え、日本の〝ボクシング黄金時代〟を特集していた。なかなか充実した内容だった。なかでも、前WBC世界フライ級王者八重樫東の打たれても、打たれても、敢然として相手選手に挑んでいく姿には感動した。日本のボクシング界では、こうした選手がどんどん育ってきているという。頼もしい限りである。
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【きょうの一文・ことばから】
「自分なりに一生懸命やってきて、2014年の締めくくりを笑顔で終わりたかったけど…。本当に悔しい。でも、これを糧に頑張り、リオのオリンピックでの金メダルを狙います。」=7日夜NHK総合〈サンデースポーツ〉のなかで。柔道グランドスラム東京2014大会・女子78㌔超級決勝で大内刈りで1本負け、2位に終わった高校3年生、朝比奈沙羅選手(18)のことば

【新聞テレビから】
☆『〈サンデー版・世界と日本大図解シリーズ〉№1176 70年を迎える宝くじ』、『雪降り積もる中部 白川村で98㌢に』、『知る権利守れ抗議デモ 栄 秘密法成立1年』、『熊野灘の津波忘れないで 東南海地震70年 母の経験紙芝居に』、『〈12・14見極める衆院選〉自公「活用」民維「脱依存強調」 原発政策公約に変化』『復興防災訴え 御嶽など災害続発 対策声高く』『国民審査4日間できず 不便な期日前投票』、『乳がん予防切除実施 中部初 愛知がんセンター』、『歩いて町並み満喫 お伊勢さんマラソン』、『タムゲン=元衆院議長・田村元=さん さようなら 松阪でお別れの会』(7日付、中日朝刊)
☆『〈千の証言〉「積乱雲で帰還」うそに反論 仲間売った悔い 飛行隊の元気象士官』『開戦消えた天気予報 真珠湾攻撃の日データ暗号化 機密扱いの恐れ今も』、『衆院選 首相、育児支援強調 初の週末 野党「格差」を攻撃』、『投票率アップへ知恵絞る 東海の各選管 模擬投票、歌、CM』、『おんなのしんぶん 1周年記念 加藤(登紀子)さんらが交流』(7日付、毎日朝刊)

十二月六日
 きょうは「音の日」。一八七七年の十二月六日に、エジソンが蓄音機を発明したことにちなんでの記念日だという(6日付中日春秋から)。
 強い寒気が流れ込んだ影響か、東海地方は厳しい冷え込みに。名古屋と岐阜では初雪を観測。名古屋は平年に比べ14日、岐阜も8日早い初雪となった。東海地方に限らず、日本中がそれこそ、冷凍庫のなかに閉じ込められたような、とても寒い冬の一日だった。

 夜。元中日こども会主事で年が明ければ、満94歳になられる〝三宅邦夫おじさん〟から携帯に突如として電話が入っていることに気付き、留守電を聞くと「ミ・ヤ・ケです、ミ・ヤ・ケです。なんか病気と聞いたものですから、ちょっと心配し電話を入れたんです。ハイ、お大事に」(肉声どおり)と私のことを大層心配してくださってのお電話だった。
 すぐに折り返す。「ミ・ヤ・ケおじさんですか。イ・ガ・ミです。電話ありがとうございます。どこから出た話しかは知りませんが、ボクはこの通り。元気はつらつで病気なんかじゃないです。元気でいますので、ご安心ください」と話すと「それはヨカッタ、ヨカッタ。ホントに、よかった」と三宅おじさん。
「今、殺しや大災害が起きて現場に行け、と言われても馬力だけなら誰にも負けない自信があります。やりますよ」と付け加えると「ヨカッタ、ヨカッタ。アンタみたいな記者はもういなくなってしまったので病気と聞いて心配になり、つい電話してしまった。元気と聞いて安心したよ。何かの間違いだった」と喜んでくれ、しばし当世社会事情につきあれやこれやと話し合った。それにしても、誰かの勘違いというか間違いに違いないが、噂話は尾びれがついて怖い。
 三宅おじさんは、ホントに不思議なお方だ。〈新入学児を祝う良い子とお母さんの会〉の準備などで現役記者時代に共に準備に駆け回ったことなど思い出は尽きない。その三宅さんが仰られるには「今度は小学館から〝上手な生き方〟〝上手な死に方〟の本を出そうと思っている。【急死に一生】ということばがあるでしょオ。来年は94歳になるので、この年に本を出すことも悪くはない」。いくつになってもそのエネルギーたるや見上げたものだ、とほとほと感心してしまったのである。この紙面で〝三宅おじさん〟の益々のご活躍と健筆を祈りたい。
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 福井県大野市の九頭竜で積雪90㌢、広島県の八幡で80㌢、岐阜白川で68㌢…と各地とも軒並み積雪ラッシュに。徳島県では、つるぎ町半田と東みよし町毛田・中庄の合わせて約250世帯、475人が孤立状態に。吉野川市の寺駐車場では男性ふたりが雪の上で倒れ、心肺停止となり死んでいた。北海道では氷点下19・2度を記録したところも。北海道全域が1日中、氷点下という寒さに襲われた。
 中国では、至るところ監視カメラが添えられている。なんでも、監視カメラの設置数が全国2000万以上にもなる〝超監視社会〟とのこと。反政府の動きを見逃さないとのことだが、これでは国民の側が委縮してしまいかねない。サッカーJ1はこの日、各地で最終節が行われ、G大阪が9年ぶり2度目の優勝を決めた。
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【きょうの一文・ことば】
「自分が笑顔でいれば、相手の方も笑顔でいてくれる。東日本大震災のことを忘れたくない。亡くなった人たちのことも忘れたくない。=6日朝、NHKラジオ1の番組『被災地からの声 新成人故郷への思い』のなかで。石巻市に住む19歳男性の声

【新聞テレビから】
☆『名古屋初雪2週間早く』『北日本から西日本あすにかけ大雪も』『雪で車一時立ち往生 郡上 東海北陸道10台以上』、『イスラム国が奪った平穏 医薬品などイラク困窮 大須で写真展 支援呼び掛け』、『〈12・14見極める衆院選〉愛知の中小 アベノミクス「恩恵」どこに 「大企業と格差拡大」45% 原料費上がり利益出ず』(6日付、中日夕刊)
☆『周永康氏 逮捕へ』『中国 収賄容疑 党籍も剥奪』、『〈2014衆院選〉高齢者「遠くて行けない」 投票所出前します 経費削減で設置減り ピークから4000カ所減 在外投票登録減る 急な解散影響』(6日付、毎日夕刊)
☆『〈12・14見極める衆院選〉アベノミクス 津の7人大家族訪問家計簿見せて 給料→物価↑暮らし↓ 恩恵遠い庶民』『円安で生活の負担重く』『弱者の味方今年も「伊達直人」 名古屋市社協に現金81万円』、『狩野派重鎮の屏風絵 山楽、孝信作 新たに発見=狩野山楽の「槙に白鷺図屏風と狩野孝信の「北野社頭遊楽図屏風」』、『12年凍結卵子で出産 愛知の女性 がん治療前に採取』、『米リコール ホンダ300万追加』(6日付、中日朝刊)
☆『〈2014衆院選〉候補者アンケート アベノミクス評価二分 9条改正自民「賛成」84%』、『辺野古工法 仲井真知事、変更承認 退任目前「処理期間過ぎた」』、『円安加速 121円前半 NY市場 米雇用統計が好調』、『新旧の怪物対戦熱望』『大谷投手1億円 「あこがれ打ってみたい」』『松坂投手ソフト入団 「ボール生で見てみたい」』、『メダル5億7000万円 (ノーベル)医学生理学賞 ワトソン博士 母校に寄付目的で競売』(6日付、毎日朝刊)

十二月五日
 全国的に真冬並みの寒さとなった、この日。四国と瀬戸内海側の各地は予想外の大雪に。各地で交通機関がマヒに等しい状態に陥った。米フロリダ州のケネディー宇宙センターから新型宇宙船「オリオン」の無人試験機が初めて打ち上げられた。「オリオン」は火星や小惑星への有人探査を目指しているだけに、私たち人類の宇宙への夢は果てしなく膨らむ。

 本欄【生きてゆく人間花たち/2014年12月の唄】の編集、公開作業に手間取った。昨夜から、きょう未明にかけ何度12月4日分の原稿アップを試みたことか。おそらく20回は切らない。いつもの調子で書いた文章をコピーし張り付け、更新ボタンを押せば公開となるはずなのだが。なぜか「このところは大衆魚の代表である」と、漢字の〝ホッケ〟に続く下りで文が尻切れトンボというか、それ以降の全文がごっそり消えてしまい、そのつど各種の操作ボタンを押すなぞ、あれこれ試みてみる。が、何度同じ作業に挑んでも、消えた全文は復活せず同じことの繰り返しで時ばかりが過ぎていく。
 最後は同じことの繰り返しで12月4日分の公開は無理、と判断。少し仮眠を取り朝一番で「熱砂」の保守メインテナンスをして頂いているA社若手スタッフに電話。原因の究明を求めたところ、何度となく原稿をアップしても、そのつど尻切れトンボになってしまった訳は【ホッケ】の漢字にある、と分かった。要はアップするシステムが【ホッケ】という「魚」篇に「花」という漢字に変換できず対応しきれなかった、ということだ。パソコンによる編集公開システムが【ホッケ】という一つの漢字を前に立ち往生してしまい前に進めなくなりこうした事態が発生した。
 というわけで、スタッフとも話し合い【ホッケ】の漢字は避けよう、ということに。思い切って【ホッケ】の漢字はカタカナとして12月4日分の公開アップにやっとこせ、こぎつけることが出来た。昔のように現場からの手書き送稿なら、こんな事態は起こり得ない。それだけに、かつて書き上げたばかりの原稿を締め切り時間に追われて取材先から勧進帳で読み上げ、新聞社の地方部や速記部に送った日々が思い出され懐かしくもあった。

 こんなわけで昨夜から未明にかけてはカリカリと苛ついた気持ちでパソコンを前に、ただ独りキィーを押していたが、キィーを何度も打ち返す私の目の前に今度はちいさな虫が3度、4度と心を焦らすように接近して飛ぶので、そのつど振り払い少々疲れたのも確か。朝、半分まどろみながら、このことを舞に話すと「こんな時季に虫が舞うなんてありえないじゃないの。それは、あなたの幻想、いや妄想なのでは。〝飛蚊症〟という目の病気があるので、それではないかしら。きょうは絶対、眼科に行ってくるのよ」ときた。
 私の目は確かに虫をとらえていたので、そんなはずはない。認知症ならいざ知らず、気は確かだ。デ、「わかったから」とだけ言い眼科医に行くことは止めた。第一、どこも悪くないのに時間の無駄遣いになる。かといって、舞が心配してくれていることも分かる。だから「分かったよ」というほかない。眼科医に行く、とまでは断言していないが、こういうのって。ある種の「嘘の方便」ということか。
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 青い客車の寝台特急、ブルートレインのなかでも昭和63年から上野―札幌間を片道16時間かけ走り続けてきた最後のブルートレイン「北斗星」が、ことし3月終航した「あけぼの」(上野―青森間)に続き、来年3月限りで引退するという。鉄道ファンならずとも、ブルートレインはその雄姿とともに私たちの心に郷愁と哀愁、時には夢やあこがれを膨らませてくれただけに、とても寂しい。
 鹿児島県の桜島が平年より十日はやい冠雪。けさは東日本の日本海側ばかりでなく、広島、島根など各地で雪が舞い、山沿いでは六十㌢を越す積雪も。徳島、愛媛両県境の国道では雪のため、一時130台もの車が立ち往生する事態に。また、最大瞬間風速70㍍と、大型で非常に強い台風22号がフィリピン東海上を西北西に進んでいる。フィリピンでは昨年11月の台風でレイテ島が壊滅状態に陥るなど苦い経験をしたばかりだけに、国民の緊張は高まる一方で、軍が万一に備えての救護措置の準備に追われているという。
 先月30日まで1週間の患者は9396人と前年に比べ2倍になり、インフルエンザが昨年より3週間早く流行期に入った、と国立感染症研究所。同研究所や医療機関では「早めの対策の徹底」を呼びかけている。発症が目立つのはA香港型とのこと。全体の9割を占めている。各務原の公立中学校に昨夜、「学校を爆破する」との予告電話。学校側は急きょ、休校の措置をとったが、いたづらにもほどがある。
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【きょうの一文・ことば】
 ……
「積極的平和主義」は言い換えれば「消極的戦争主義」になる。米国の戦争について行く。戦場で肩を組んで行けば「消極的」か「積極的」かは関係なくなってしまう。自衛隊員が一人でも殺される、あるいは自衛隊員が一人でも殺すことになれば「消極的戦争主義」というフィクションも一挙に消えてしまう。憲法九条を残したまま、すっかり別の国になってしまう。後戻りはできない。それは明日にも現状になる。
……
=5日付中日朝刊『【秘密保護法 言わねばならないこと 集団的自衛権】 戦後精神持ち続けたい』 作家・大江健三郎さんの言葉から

【新聞テレビから】
☆『〈ボクシング〉具志堅氏殿堂入り 日本人4人目』『インフル流行入り 休校や学級閉鎖 先週305施設』、『〈12・14見極める衆院選〉豊橋駅 寒さしのぐホームレス 景気上向き? 仕事ないのに』、『円安追い風、中韓で需要増 丸太の輸出 急成長』、『勤務中に成人雑誌、受刑者と私語… 名古屋刑務所 違反多数の刑務官処分』、『ペットと暮らせない 長野北部地震 避難者に悩み』(5日付、中日夕刊)
☆『雪化粧に包まれ 高山』『西日本など大雪に警戒 あすにかけ』、『「慰安婦否定の歴史修正に迎合」NYタイムズが首相批判』、『警官不起訴 デモ、全米に拡大 ワシントン、シカゴでも』、『〈党首走る2014衆院選3〉下野2年 踏ん張る 民主党・海江田万里代表』『「開票早く」妙手なく 会場狭い……苦悩する自治体』、『円安1カ月10円下落 NY市場一時120円台 追加緩和影響』『東証は一時100円超下落』、『「謝罪会見ワースト」小保方氏 2位は野々村前県議』、『いよいよノーベルウイーク LED多くの人が貢献 中村(米カリフォルニア大サンタバーバラ校)教授が現地入り 物理学賞「開発者の代表として」』『青く輝くストックホルム』『授賞式出席へ 天野氏が出発』(5日付、毎日夕刊)
☆『北へ帰還 姉は今…豊田の女性「選挙より日朝協議を』、『トヨタ予防的リコール(回収・無償修理) タカタ製エアバッグ 国内18万台』『関で解体中破裂』『タカタ製 想定外の異常破裂「エアバッグが凶器に」』、『円急落一時120円台 NY市場 7年4カ月ぶり』、『ダイヤ詐欺2億円 大津の83歳、ニセ電話で被害』『投資詐欺容疑男2人を逮捕 愛知などで被害』、『名古屋の方いらっしゃい 木曽町一泊2000円助成』、『広域窃盗容疑で大阪の男ら逮捕 被害1億5000万円』(5日付、中日朝刊)
☆『大川小校舎残したい あす東京で集会 6卒業生の訴え広がる』『タカタエアバッグ リコール国内280万台に トヨタ18万台追加』『異例の予防的措置』、『大手4社 バター3割増産 クリスマス前、品薄解消へ』、『沖縄に海底熱水鉱床 銅、金など確認 資源量調査へ 日本最大級 18年度めどに商業化判断』(5日付、毎日朝刊)

十二月四日
 1995年に起きた、あの悲惨極まる阪神淡路大震災。その犠牲者への鎮魂、そして復興への願いをこめた「神戸ルミナリエ」が【神戸 夢と光】をテーマに、開幕。幻想の世界が12日間にわたって被災地・神戸の夜を彩る。夜遅く。外国為替市場で7年4か月ぶりに一時1ドル120円台となった。
 朝から、寒い日に。長女猫こすも・ここと次女猫シロちゃんは1日中、暖房の効いたカーペットの上とか石油ストーブの前に陣取り、年の功もあって〝ふたり〟とも自身のからだのいたわり方をホントによく知っている。午前中は社交ダンスのレッスン。帰宅後、文學界十二月号で文學界新人賞受賞作「トレイス(「とれいす」より改題)」=板垣真任=を読み終える。
 世の中は、といえば。この国では殺し、横領、詐欺…と犯罪が続発。そこへ、不意の自然災害や各種事故、火災も起きている。実際、きょうの新聞の見出しだけをとっても、次の通りだ。
 「病気苦?首絞め父死亡 殺人未遂容疑 伊勢の36歳男逮捕」「母親刺殺容疑49歳長男逮捕 守山区」「★豊明の池に女性の遺体」「小6男児転落死 自殺の可能性も」「死亡事故、運転手を逮捕」「★ダンプ脱輪、名鉄止まる」「車で割り込み殴るなど傷害 同じ男か 石川で3件」「元コンゴ大使館員 放火と横領認める 東京地裁初公判」「温泉旅館で火災宿泊客50人避難 小樽」…。
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 なんでも、このところは大衆魚の代表でもあるホッケが記録的不漁で値段が急騰しているとか。このため、北海道の釧路市動物園ではペンギンやアザラシ、ホッキョクグマに与えるエサが足りなくてアジやサバなどで代用しているそうだ。
 日本社会で広がる一方の格差。高級車を乗り回す富裕層の一方で低年金で日々生きている人々。78歳の女性の場合、月4万6千円の年金で家賃が3万円、残りの1万6000円を食費と光熱費に充てている。頼みの月額5000円の年金上乗せが延期になり、この先どう暮らしていっていいものか。格差の広がりは、人間社会の愚かさ加減を示している。
 あの松坂投手が9年ぶりに日本球界に復帰する。工藤公康監督率いるソフトバンクへの入団が決まったためで、あす正式発表があるそうだ。プロ野球といえば、ことしの名手のなかの名手、ゴールデングラブ賞には広島のセカンド、菊池涼介選手が選ばれた。
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【きょうの一文・ことば】
 大衆と共に大衆に学ぶ――。同じ大分県出身で初代社民党党首、村山富市元首相の言葉を胸に刻む。大分県職員時代に青年団長を務め、村山氏の背中を追うように同県職員労組、県議を経て、2010年参院選で国政に転じた。=4日付毎日夕刊〈党首走る2014衆院選②〉共に大衆に学ぶ 社民党・吉田忠智党首の記事からの抜粋

【新聞テレビから】
☆『巨大ツリーXマス彩る NYで点灯式』『当たり年願い「破魔矢」作り 熱田神宮』、『〈12・14見極める衆院選〉地方議員統一選にらみ応援 気分はダブル選』、『はやぶさ2探査 小惑星名付けて JAXA(宇宙航空研究開発機構)が公募検討』『「オリオン」試験機打ち上げへ 「火星への旅の一歩」 NASA局長が意欲』、『ガガさんレイプ告白 19歳で被害 苦悩曲に込める』、『全米リコールに否定的 タカタ 車メーカーには協力』、『国挙げドーピング隠しか マラソン ロシア五輪選手証言』『IОC広報部長「深刻な疑惑だ」』、『元コンゴ大使館員 放火と横領認める 東京地裁初公判』、『白人警官また不起訴 NY 黒人拘束、首絞め死なす』(4日付、中日夕刊)
☆『〈2014衆院選民意どこへ〉政治空白 拉致解決遠のく 不明者家族深まる苦悩』『横田さん夫妻「なぜ今選挙」』、『今年の平均気温過去最高か 世界気象機関が警告「温暖化続く」』、『原爆慰霊碑に両陛下が供花』、『米、イランの空爆評価 対イスラム国 戦術的に容認か』『「イスラム国指導者妻拘束」錯綜 イラク「別人」と否定/米「元妻」と認める』(4日付、毎日夕刊)
☆『ホンダ、全米リコール表明 エアバッグ問題 タカタ、協力姿勢』、『自民、過半数から大幅増も 衆院選序盤情勢 投票先5割未定』『愛知11選挙区で自民優勢』、『地震の小谷村 井戸から温泉 過去に地熱調査で掘削』、『高浜・大飯再稼働差し止め 福井も仮処分申し立てへ』、『十六銀が全件通報 高額引き出し』『ニセ電話詐欺1500万円の被害 名古屋・80代女性』、『雪で停電 列車に8時間 「頑張ろう」乗客声掛け合い無事』、『野々村元県議書類送検へ 政務費詐取の疑い』(4日付、中日朝刊)
☆『「小さな船 大海原に乗り出した」 はやぶさ2 宇宙へ 打ち上げ成功』『はやぶさ2 生命の起源追う 2020年まで52億㌔の旅』、『秘密保護法無言で反対 名張の市民団体 道路沿いで抗議活動』、『自民300議席超す勢い 民主70前後 維新減 衆院選序盤調査 半数、態度未定』、『今いくよさん、舞台に復帰』、『NHK職員を窃盗容疑逮捕 北海道・旭川』、『世田谷一家殺害懸賞金2000万円に 過去最高額』(4日付、毎日朝刊)

平成二十六年十二月三日
 執筆の合間をみて、横笛とハモニカを何度もふいてみる。〈惜別の歌〉はじめ、〈さくら〉〈風の盆恋歌〉〈酒よ〉〈越後獅子の唄〉〈ふるさと〉〈蛍の光〉など10曲ほどを交互にふいてみる。音の切れは、どれもまずまずのようだ。
 午後11時19分ごろ、台所にいたらグラリと家がひと揺れした。美濃東部を震源に起きたもので、美濃市は震度3、私の住む愛知県江南市は同2で、いずれも津波の心配はありません、とテレビニュースが伝えている。陸地なので、ここ尾張平野では津波などありえないのだが。

 けさの東海地方は、最低気温が2・3度(名古屋)2・5度(岐阜)3・7度(津)とどこも平年より2度前後低めで、この冬一番の冷え込みとなった。日本海側の秋田、新潟、山形など各地でも、雪の混じった吹雪が荒れ狂う1日となり、秋田ではところによっては77㌢の積雪となったところも。いよいよ、厳しい冬の到来である。
 ちまたでは不在者投票も始まった。 
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 皇居「乾通り」の一般公開が始まったが、なんと午前9時の段階で5000人が行列を連らね、宮内庁では急きょ、坂下門からの入場を30分早めるなど対応に努めた。この一般公開は7日まで続けられるが、初日だけで実に2万8千人が訪れ、見ごろの紅葉を楽しんだ。「心が洗われるというか、いい経験をさせていただきました」とは、ある女性。
 毎日の本日付夕刊によれば、日本ミシュランタイヤがレストラン格付け本「ミシュランガイド東京2015」の掲載店を東京都内で発表した。それによれば、最高評価の「三ツ星」は12店。「すきやばし次郎本店」(すし)などが三ツ星を維持し、「まき村」(日本料理)が二つ星から格上げされた。/「二つ星」は53店、「一つ星」は161店…」とのことだ。
 生命と宇宙の起源を探る小惑星探査機「はやぶさ2」を載せた主力ロケットH2A26号機が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、順調に軌道に乗ったようだ。話かわって、9月の時点でのこの国の生活保護受給世帯は過去最多、161万1953世帯に及んでいる。東京・世田谷では危険ドラッグを吸った男が隣の女性の部屋に侵入、ナイフで顔や手など11カ所を切る、という信じられない傷害事件が発生。この世は地獄か。

【きょうの一文・ことば】
〈あなたが私の作物から一種の感化を受けてそれがあなたの処世上もしくは思想上に役に立ってゐるなら甚だ嬉しい〉〈あなたの手紙を読んで多大の愉快を感じた〉「私の出来る事なら何でも遠慮なく云って御寄(こ)しなさい」=3日付毎日夕刊記事『漱石ファンレターに「愉快」 愛読の学生に返信「遠慮なく言って」 未公開書簡 東京・新宿区に寄託 素朴な喜び文面に』から。書簡の内容の一部

【新聞テレビから】
☆『衆院選〝最後の党首討論〟』(3日夜、メ~テレ〈報道ステーション〉)
☆『雪シーズン迫る 白川郷真っ白 白馬の被災住民ら焦り』、『ライチョウ御嶽危機 火山灰でエサ、すみか減る恐れ』、『よど号実行犯らの拉致関与を調査へ 北朝鮮の特別調査委接触』、『あなたの名字は多い? 立命館大作製 都道府県別、詳細マップ』、『わいせつ物を店頭に陳列 北原みのり容疑者逮捕』、『世田谷一家殺害で懸賞金2千万円に、発生14年、過去最高』、『母と姉遺棄疑い男逮捕 敦賀 自宅物置の下に埋める』(3日付、中日夕刊)
☆『列車内300人閉じ込め 山形のJR 暴風雪で停電』、『〈党首走る2014衆院選1〉強気で「この道」PR』、『はやぶさ2 午後打ち上げ』、『米国漂着の鳥居帰郷へ 津波で青森から流出 在米日本人が奉納者捜す』、『「爆弾を少々」冗談に1000万円請求 マイアミの空港、大混乱』『一時200円超上昇 東証』『NY株102㌦高』(3日付、毎日夕刊)
☆『安倍路線見極める 衆院選に1191人 14日投開票 三つの岐路選択 東海3県81人出馬』『福島、沖縄未来示して 進まぬ除染 仮設4度目の冬』『与党候補 基地問題に触れず』、『幻のスター58年ぶり 「ほうおう座流星群」観測』、『汚染チップ投棄 有罪 大津地裁判決「拡散させ利益得た」』(3日付、中日朝刊)
☆『「経済」軸 論戦火ぶた 衆院選公示14日投票』『1票の格差最大2・140倍 12年より縮小「違憲状態」のまま』、『車椅子の笑顔照らす 神戸ルミナリエ=阪神大震災の犠牲者の鎮魂と復興への願いを込めて4日開幕する光のイベント「第20回神戸ルミナリエ」を前に、障害者を招いて一部を点灯する「ハートフルデー」が2日、神戸市中央区の東遊園地であった』(3日付、毎日朝刊)

十二月二日
 地下鉄の東別院で降り、枯れ葉舞うなか、震えながら名古屋市女性会館へ。

 嶺田久三さん率いる平均年齢80歳の女性の集まり【ばあちゃん合唱団】の皆さんにお会いするためだ。訪れた時は、嶺田さんのピアノ演奏にあわせて30人の女性が〈幸せなら手をたたこう〉や童謡の数々を歌っておいでだったが、皆さんハツラツと若々しくお元気そうな方ばかりで何よりである。
 私が先に作詞し、世に生まれ出た恋歌【ラブバード・カトマンズ(作詞・伊神権太、作曲と歌・張柳春)】。この歌がまるで天使の羽でもついたように、大空に飛び立ってゆく。いろんな年齢層の人々の間に染み入り、かつ広がってゆく。そんな実感に胸がわくわくするなか、きょうの【ばあちゃん合唱団】へのお招きは、出来たら、この「ラブバード・カトマンズ」を会の持ち歌として完成させたい。ついては作詞者として、新しく嶺田さんが合唱団用に作曲して生まれた歌をぜひ聞いて良ければ承諾してほしい―というもので、せっかくなのでどんな新しい歌ができたかを知りたくもあり、出向かせて頂いた。

〈愛のラブバード〉を歌う女性とピアノ演奏をする嶺田久三さん。収録ビデオから=名古屋市女性会館で
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 こんなわけで、きょうは合唱団のレッスンが終わったところで代表女性3人に、より歌いやすく新しく簡略化した歌詞で嶺田さんのピアノ演奏で何度も繰り返し歌っていただいた。ただ原曲にもある〝あなたは今 どうしていますか〟の下りが抜け落ちていたので、これだけは各小節にきっちり入れていただくことで話はまとまった。あとは、高齢女性の皆さんが何度も歌いこなしてくだされば、私としては何の異論もない。また原曲の「ラブバード・カトマンズ」は当然ながらそのまま大切に育て、ばあちゃん合唱団の歌の方は【愛のラブバード(作詞ゴンタ・イガミ、作曲キュウゾウ・ミネタ)】とし原曲を派生、発展させる形の第三の歌にすることで意見の一致をみたのである。
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 第47回衆院選が公示され、ここ江南市だけでも名古屋への行き帰りに何台もの選挙カーとすれ違った。投開票は14日。今回衆院選は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非を問うものといっていい。民主の海江田万里代表は「政治の流れを変える選挙に」と熱い戦いを挑んでいる。さて、結果はどうなる。
 東京・世田谷では62歳女性が鈍器で殴られ顔から血を流し死亡。まもなく66歳夫が大阪市内で「おわびのしようがない。けじめはつける」との遺書を残し自殺。三重県玉城町の伊勢自動車道下り線で志摩市の消防士運転の乗用車が激突、消防士と助手席の同僚が死亡。後部座席にいた同僚消防士も意識不明の重体。3人は鈴鹿市の県消防学校での卒業式に出席後、志摩広域消防組合に帰る途中だった。
 日米で合わせて381セーブを達成し野球殿堂入りした大魔神、佐々木主浩さん(46)の祝賀パーティーが今夜、大リーグのイチロー選手もアメリカから駆けつけ、東京都内のホテルで開かれた。香港では道路占拠による大規模デモを提唱した発起人3氏が香港政府が「違法」としているデモの責任を取って3日に警察に出頭するという。
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【きょうの一文・ことば】
 年をとっても元気で長生きしなければ、ネ。楽しく愉快に歌をうたって無理をしないで生きる。ボクらの出来ることをしたい。東北の被災地のことは3年もすれば、忘れてしまう。これからこそが大切なので、被災地に行き現地の人たちと一緒に今一度【花は咲く】などを歌ってみたい。
※嶺田さん率いる名古屋の「ばあちゃん合唱団」は昨年10月、船とバスで東日本大震災の被災地へ。宮城県名取市の閖上さいかい市場などで復興支援ソングの「花は咲く」などを披露し、被災者に喜ばれた。

【新聞テレビから】
☆『イッピン 美濃和紙 母がすいてくれた美濃和紙のウエディングドレス』(2日夜、NHK総合)
☆『東海も冬本番 伊吹山で初冠雪』、『笹子事故2年 現場で献花 1部通行止め、トンネルン内で初』『安倍政治を問う 14日投開票 衆院選公示1189人届け出』『衆院選三つの岐路 アベノミクス・くらし 安全保障・憲法 原発』『「一強」継続か転換か』『東海3県25選挙区に80人』、『16カ月連続 実質賃金減 10月勤労統計』(2日付、中日夕刊)
☆『〈衆院選公示〉景気回復 実感は?』『くらしの現実見て』、『韓国漁船が沈没 乗組員54人不明 ベーリング海』、『東海道新幹線最大73分遅れ 保守用車動けず』『■瀬戸大橋線が2時間立ち往生』『風車の羽根折れ車直撃、窓割る』、『■アマゾンが通販限定地ビール』、『開閉スイッチ誤接触か 名古屋 エレベーター死亡事故 国交省審議会』、『男の子「蓮」、女の子「陽菜」「凛」 今年生まれ名前ランク』(2日付、毎日夕刊)
☆『菅原文太さん死去 「仁義なき戦い」「トラック野郎」』『反骨の映画スター 菅原さん 脱原発、反戦説く 徹底したアンチヒーロー』『高山に移住、東海に足跡 テレビや舞台 精力的に出演』、『専守防衛めぐり激論 衆院選きょう公示 8党首討論会』、『岐阜北署管内 高齢者の高額引き出し 金融機関は全て通報を プライバシー侵害恐れ 現状ではやむを得ない』、『〈くらしの作文〉今日を大切に=山本公一郎(愛知県高浜市=造園業・49歳)』(2日付、中日朝刊)
☆『日本国債1段階格下げ ムーディーズ 消費者増税延期で』、『低調ネット選挙 名簿電子化まだ■HP更新停滞 準備不足で陣営後手』、『振り込め詐欺過去最悪 1~10月 293億円被害』、『学生音コン全国大会バイオリン 高校1位大島さん=大島理紗子さん(名古屋市立菊里2年)』『2人に名器貸与 「奥深い音を捜したい」』(2日付、毎日朝刊)

十二月一日
 夜。夕食後にお茶を飲みながら新聞を読んでいると、妻の舞が傍らへ。一体何事か、と向き直ると「あのねえ、菅原文太が亡くなったのだって。さっきテレビのニュースで聴いた。高倉健、菅原文太と、昭和がどんどん消えていくね」と、しんみり。寡黙な舞が話しかけてくるときは今もって夫婦でありながら少し緊張するが、彼女は私に菅原文太の死を知らせなければ、と。そんな思いで話しかけてくれたに違いない。彼女の立ち位置は昔と何ら変わらない。

「社から電話よ。大韓航空機がオホーツク上空で消息を絶ったみたい」「長崎が大水害に遭っている」「秋田の男鹿半島で小学生が波にさらわれた」「ヤマが動き、老人ホームが全壊した」など。かつて一線の記者時代に舞が私に話しかけてくるとき。大抵は現場に取材ヘリや双発のジェット機で飛び立つ大事件の発生時で、それは社からの緊急連絡だったり、テレビやラジオから流れる第一報であった。だから、記者夫人として彼女の口から出る精一杯の言葉はいつだって、私を動かすサインで決して無視はできなかったのである。
 というわけで、今夜も舞の「あのねえ」には「ナンダよ。一体何があったのだ」と今では一線記者でもない〝一匹文士〟ながら、少し緊張した。それによると、稀代の名優菅原文太さんが11月28日午前3時、東京都内の病院で肝がんのため、これより先に亡くなった高倉健さんの後を追うように亡くなったという。81歳だった。菅原文太といえば「哀愁の街に霧が降る」はじめ、任侠シリーズ「仁義なき戦い」の主演や「トラック野郎」など数々の映画で知られ、最近では有機農業や脱原発、反戦メッセージを発信し続け存在感抜群の名優だった。それだけに、惜しくてならない。合掌―
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 月曜日。妻の舞は自ら営むリサイクルショップ「ミヌエット」がお休みのため、お歳暮のリスト一覧表を手に、バスで一宮へ。私はこのところ、ずっと治療を続けてきた歯医者さんへ出向いて無事、治療を終えた。「きょうで終わりです。でも、歯をしっかり磨いてくださいネ」と釘をさされた。
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 ことし話題となった年末恒例の【2014 新語・流行語大賞】が1日発表され年間大賞には、お笑いコンビ・日本エレキテル連合の「ダメよ~ダメダメ」と「集団的自衛権」の2語が選ばれた。このうち「ダメよ~ダメダメ」はことし大ブレイクした日本エレキテル連合の決めフレーズ。それに対する「いいじゃ~ないの~」と併せて、コントの枠を超え、世間一般のさまざまな場面で人々の口から発せられた、のが授賞理由だという。お笑い芸人の〝言葉〟が大賞を受賞するのは、2012年度の「ワイルドだろぉ」(スギちゃん)以来、2年ぶり。
 菅原文太さんが亡くなったが『七年前に膀胱がんを発症して以来、以前とは違う学びの時間を持ち、「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」の心境で日々を過ごしてきた、と察しています。〈落花は枝に還らず〉と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。」とは妻文子さん。『恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます』とも付け加えた。
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【きょうの一文・ことば】
「有権者から犬山が変わってほしいという空気を感じた」「候補者の同世代が後半になって、ぐっとまとまって応援してくれたため、票を掘り起こせたのでは」=12月1日付中日朝刊『覆った「現職有利」 犬山市長選 敗れた田中さん絶句』の記事のなかで。初当選を決めた新人山田拓郎さん(41歳)と陣営のことば

【新聞テレビから】
☆『香港衝突40人逮捕 政府庁舎を一時閉鎖』、『1万7600円台 東京株回復』『東京円 一時119円台』、『あす公示 衆院選へ8党首討論』、『白斑被害東海で初提訴 愛知、岐阜14人 カネボウに賠償請求』、『呉清源さん死去 100歳 囲碁「昭和の最強棋士』、『「警察動き察知」と脅迫要求額を増額 グリコ未遂事件』『不要なインスリン投与 一時容体悪化 容疑の看護師逮捕』(12月1日付、中日夕刊)
☆『〈2014衆院選〉あす公示 第一声自・民党首は福島 公・維・共は首都圏で』、『設備投資5・5%増 7~9月期 GDP押し上げも』、『オウム観察更新を請求 公安調査庁「アレフ」「ひかりの輪」 アレフ内部対立激化』、『〈笹子トンネル事故2年〉企業責任問い続け 福知山脱線事故 遺族らと勉強会』、『世相映し20年 「今年の漢字」清水寺で企画展』(1日付、毎日夕刊)
☆『原発ゼロ・削減9割超 中部9県小選挙区 立候補予定者調査』『衆院選あす公示』、『犬山市長に山田氏 現職3選阻む』、『グリコ恐喝未遂疑い逮捕 40代?男 怪人名乗り「毒混ぜる』、『倉庫火災鎮火せず 蟹江 東名阪22時間通行止め』、『「ボンカレー」発案 大塚明彦氏死去』(1日付、中日朝刊)
☆『〈2014衆院選〉あす公示1150人超 立候補予定』『安倍政権評価下げ2.5点 5点満点 低い「財政」「地方」 本紙・言論NPO』『比例投票先 自民38% 本社世論調査 民主は12%』、『W杯ジャンプ 葛西最年長V』、『電力関連会社が献金 5社・3年で 自民へ3228万円』、『「前町政を継承」伊能氏が初当選 群馬・中之条町長選』、『放火容疑で22歳逮捕 東京・建築中住宅 他の5件も関与か』、『気道まで傷即死か 浜松介護士殺害 財布は奪われず』(1日付、毎日朝刊)