【生きてゆく人間花たち/2015年2月の唄】

平成二十七年二月二十八日
 名古屋は千種区覚王山の料亭「松楓閣」へ。
 私がひごろ何かと教えを請うている家入三津恵師匠門下、七種会による端唄・三味線・笛の年に一度の発表会があったためで、私も出演。横笛で〈惜別の歌〉を披露させていただいた。まだまだではあったが、家入師匠はじめ笛仲間の皆さんから「上達したよ」とほめられ、少しだけ嬉しい気がした。端唄、三味線、笛と誰もが、芸に対するひたむきさは人一倍。教えられることばかりで大変勉強になり、かつ刺激になった。

 にぎやかに進んだ家入師匠門下の発表会=松楓閣
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 英国ウィリアム王子が被災地の福島県下を訪れ、こどもたちと交流された。あすは宮城県を訪れる、とのこと。王子は「被災地の現状を自らの目で見て確かめたい」と希望されていただけに、こうして被災地の人々と直接、交流するのは、大変よいことだ。
 ロシアのプーチン政権を批判する野党勢力指導者で、エリツィン大統領時代に第1副首相を務めたボリス・ネムツォフさん(55)が27日深夜、モスクワ中心部で何者かによって殺害された。ロシア大統領府のクレムリン近くの橋を歩いているさなかに、車に乗った人物から背中を銃で4回撃たれたという。ネムツォフさんは当時、ウクライナの女性と一緒だった。
 ネムツォフさんはロシアの民主化を掲げ、プーチン大統領の強権的な政治手法を批判、2011年末から12年春にかけて高まった反プーチンの抗議運動の主導者でもあっただけに、波紋が広がっている。ぺスコフ大統領報道官は殺害につき、プーチン大統領が「依頼殺人の兆候があり極めて扇動的な性格を持つ」とみていることを明らかにするなど、謎が深まっている。
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【きょうの一文・ことば】
 この一月六日妻が病死した。「泰山木の如く」のなかで書いているように、私たちの詩教育での同志であった。/私の今書いているのは一九七六年、もう四十年も前のことである。この詩教育運動も、これから書くような経過を経て分裂し、私たちがわずかに「児童詩」誌を中心に続けてきたが、その退職とともに消滅してしまった。/……がいつの日かこの記録が目に留まって復活させる人の現れることを期待して書いている。=文学同人誌「北斗 三月號(第615号)」の〈妻のことども 駒瀬銑吾〉から抜粋

【新聞テレビから】
☆『強竜高まる期待 地元初オープン戦』『カープ公式戦の整理券求め2500人 広島、徹夜組も』、『反プーチン指導者暗殺 ウクライナ介入 反対デモ直前』、『「血流し倒れていた」 川崎中1殺害 逮捕の17歳供述』『市教委、警察 不登校を把握 暴行つかめず対応後手』、『大津いじめ訴訟 地裁が和解勧告』、『★欽ちゃんが駒沢大合格』(28日付、中日夕刊)
☆『菜の花畑 一面の春色(愛知県南知多町の観光農園「花ひろば」)』、『「ビキニ」の記憶 遺産に』『「第五福竜丸」被ばく61年 母港・焼津 米国人設計の教会』、『姿消す漁業無線局 来月、三重局廃止 漁師減、ネット通信の普及…』、『公費コンパニオン廃止 奈良・吉野郡議長会「不適切だった」』、『「スタートレック」スポック役 レナード・ニモイさん死去 83歳』『「大好きだった」米大統領が声明』(28日付、毎日夕刊)
☆『悲しみ忘れず前へ 御嶽噴火5カ月で慰霊』、『逮捕3少年 容疑否認』『川崎の中1殺害「言いたくない」』『連絡取れない子 緊急調査を決定 文科省』、『愛知県「ミライ」困った (愛知県みよし市にある)唯一の水素供給所ストップ』『傍聴に白い杖携帯愛知県議会認める 議長「柔軟対応を」』、『後藤(浩輝)騎手自殺か 歴代16位の1447勝』『〈訃報〉横内恭(よこうち・ただし)=中日新聞社相談役=24日、心筋梗塞のため死去。82歳』、(28日付、中日朝刊)
☆『東京五輪 聖火リレー被災地で 基本計画 バリアフリー化推進』『野球とソフト 福島市が誘致』、『皇太子ご夫妻と英王子が初懇談』、『環境相、辞任否定 補助金交付企業から献金』、『平時は船長同意不要 船舶検査で政府・与党検討』(28日付、毎日朝刊)

二月二十七日
 長男から舞に届いた誕生日花
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 大車輪の1日とは、このことか。もっとも、かつて殺人的に歩きつづけた記者時代の過酷な日々に比べたら、雲泥の差だが。
 きょうは現役時代さながらに息つく暇がなかった。午前中、あすに迫った横笛の発表会を前に、このところ全然ふいてない〈惜別の歌〉を2度、3度とふく。これが終わると、こんどは愛用のハモニカ(これは、あとの余興での披露を頼まれているためだ)で〈ふるさと〉〈われは海の子〉など数曲を繰り返しふいてみる。
 次いで新聞(朝刊)をチェックし終わると、日進の老健施設「愛泉館」までマイカーを走らせる。ここで94歳の私の母がお世話になっているためで「たまには、お母さんのところに顔を見せなさい」と妻に促されるまま、先日いわき駅で買ったお菓子のお土産を手に出向いた。

 顔を見せるや、母は、赤い表紙に青の縁取りも鮮やかな、とてもかわいい装丁が施された【伊神千代子さん クロニクル】と書かれた小冊子を目の前に出し「ホラッ、おかあちゃんの人生が本になった」と満足そうに語りかけてきた。
 なんでもボランティアの女性(市川真弓さん)が昨年の11月26日からことしの1月25日までかかって母の波乱の人生をじっくり聴いてまとめてくださったのだという。さっそく読ませて頂いたが、私が子どものころからしばしば聞かされた話のほぼ全てが、うまく網らされ、それはステキな出来である。
 母からは「たかちゃん、ほんとはおまえが書かなきゃいかんのに。それにしてもよく書いて下さった。よくかけてる」との弁。市川さんには、私からも感謝を申し上げたい。きょうはほかに、中部ペンクラブのことし9月の文芸フォーラムの場所取りの件で、中ペンの大先輩と電話連絡。うっかりしていた妻の誕生日=本当は2月29日だが戸籍上は2月25日=祝いを帰りの道すがら、東郷町のドライブインに寄って買うなど、あれもこれもで、頭がはち切れそうだ。
 月に一回のペースで最近、練習を始めたサンポーニャ教室のあすの欠席連絡もするなど結構、すべきことが多かった。

 というわけで、きょうも1日、アッと言う間に過ぎ去った。東日本大震災と原発事故による放射能汚染後の「今」に焦点をあてた小説の新作の方は、横笛の発表会が終わったら一気に書き上げたい。傍らでは、長女猫のこすも・ここが「オトンにしか書けない小説を早くかいてよ。書きなよ」とニャンニャンと盛んにけしかけてくる。
 夕方、帰宅してまもなく玄関の呼び鈴が鳴った。長男から、母である舞への誕生日祝いのアレンジ花で、メッセージまで副えられていた。
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 英国のウィリアム王子(32)が初来日。初日の26日は、さっそく国の特別名勝、特別史跡に指定されている東京都中央区の浜離宮恩賜庭園へ。妻のキャサリン妃(33)は第2子を妊娠中で単独での来日。あいにくの雨には「ロンドンの雨連れて王子さま来日」と、チョットしゃれた報道もみられた。王子は3月1日まで滞在され、東日本大震災の被災地なども訪れられる。
 三重県鈴鹿市内の産業廃棄物処理施設、サニックス鈴鹿工場で破砕・圧縮処理をしたごみの塊から大量の1万円札の紙片が見つかった、と鈴鹿署が発表。紙片はおよそ百万円分あり、すべて裁断されているが本物の紙幣とみられる。破砕後に圧縮したブロックの表面に1万円札があるのを男性作業員が発見、ブロックを崩して紙片を集め署に届け出たという。それにしても、この世のなか、いろいろ起きるものである。
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【きょうの一文・ことば】
 素敵な笑顔で周りの人まで笑顔に出来るお母さんは、私たちの自慢です。今年もたくさんの笑顔がミヌエットから生まれますように=長男から妻(舞)に届いた、誕生日祝いの花にそえられていた文面
 名月に つけた名前を呼びつるに 心のひとの影ぞ うつれる=今は亡き父が若いころ、母にあてて詠んだ1句。初めて知った

【新聞テレビから】
☆『ウィリアム王子皇居訪問』、『恋敵やっつけるホルモン 東大など 雄のメダカで発見』、『補助金企業2閣僚側に寄付 環境相、法相計200万円』『文科相の車代負担 任意団体側証言に「私にではない」』、『中1殺害3少年逮捕 リーダー格容疑否認 川崎の事件 年上のグループ』、『ヤギ窃盗2人有罪 岐阜地裁判決「身勝手な動機」』、『天白ミイラ化遺体 同居の72歳女逮捕』(27日付、中日夕刊)
☆『四代目「雁治郎」華やかにお練り 東京・浅草』、『来月13日から汚染土壌入』『汚染水外洋流出 県、立ち入り調査』、『環境相側に140万円献金 補助金交付企業 法相側も54万円』『「交付知らなかった」両氏』『講演会の宿泊代「博友会」が負担 文科相が説明』、『日本人救出閣議決定で 政府提案「輸送」より厳格基準』(27日付、毎日夕刊)
☆『ウィリアム王子初来日 被災地など訪問へ』、『東邦ガス電気小売り参入 自由化に合わせ 家庭向け、来年に』、『iPSから軟骨組織 膝関節症 4年後臨床目標』、『セクハラ発言処分妥当「強い嫌悪感与えた」 最高裁企業側を後押し』、『郵便局の拒否は「違法」 名高裁 弁護士の転居先照会』(27日付、中日朝刊)
☆『渋谷区「証明書」条例案追随の動き 同性婚日本でも?』『家探し・入院…当事者「安心できる」 欧米 自治体から国に波及』『多様性の尊重目指す 桑原敏武・渋谷区長に聞く』、『船舶検査の範囲拡大 政府方針 自民、強制性求める』、『西川氏申告漏れの疑い 4年間の顧問料950万円』、『東電今月で打ち切り 「就労不能賠償」続けて 福島被災者「生活できぬ』、『北朝鮮に残留丸山さん死去 帰国かなわず』(27日付、毎日朝刊)

二月二十六日
 町は沈み音もなく泣いていた。道路も、住宅も、商店街、雑木林の木々たち、交差点、陽の影さえも。何もかもが、だ。この町の人々が一体何をしでかした、というのか。立派な家という家が主を失い、悔しさに耐えかねた表情でひそ、と言葉を失って建つ。屋敷内の庭は、生え放題の草ぼうぼうである。梅のピンクがかった花びらだけが、美しい1輪を咲かせている。
……この町を去る。私は去りがたい何か、気配の如きものを感じ、このまま、この住宅街の一角で立ち尽くしていたい、そんな衝動にかられた。でも、帰りの「竜田」発いわき行き列車の時間に間に合わせなければ、私一人だけが法を侵し、この町に取り残されることになる。一体全体誰が。何がこの町をこんな死んだも同然の町にしてしまったのか。

 人けのない町、道。花ひとひらを咲かせた梅がいじらしい。浜通りの被災地一帯の地図
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 東日本大震災後の原発事故に伴う放射能汚染で避難指示準備区域となっている福島県双葉郡楢葉町。浜通りの一角に位置するこの町は現在、立ち入りは出来るものの居住はできない。その町を訪れ、率直に見て感じた印象のごく一部が上記のようなものである。
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 東京・紀尾井町にある文藝春秋ビル新館5階の日本文藝家協会会議室で23日夕方から行われた「脱原発社会をめざす文学者の会」とその後の懇親会に出席、翌朝は特急スーパーひたちいわき行で福島県いわき市へ。いわき駅からはバスに乗り1年前にも訪れた塩屋埼灯台直下に広がる東日本大震災の被災地を1年ぶりに、じっくりと見て回り、復興が急加速で進むさまには少しだけ安堵感を覚えた。そして、翌日は避難先からわが家を訪れることはあっても夜間は誰一人として住んではいない、悲嘆の町、楢葉町へと向かう。
 午前中に、この町に入った私は真昼の町なかを黙々と歩いてまわった。人が住まなくなった町の悲哀を、目の前で突きつけられたような、そんな痛々しさには思わず、大声で叫んでみたい衝動にかられた。この傷ついた町は、この先どこへいくのだろうか。歩いている間、猫一匹会うことはなく、私は魂を抜き取られたような街並みをただ1人、黙々とあるきつづけた。
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 帰宅すると、私が主宰するウエブ文学同人誌「熱砂」同人仲間の平子純、真伏善人両氏から、テーマエッセイ〈花〉と詩一編がいずれもメールで送られてきていたため、編集作業をしてつい先ほど、夜に入りいずれもアップ(公開)した。やれやれと安堵し、こうして本欄【生きてゆく人間花たち】の執筆を再開したわけである。
 復興作業で何台ものトラックや重機、ヘルメット姿の作業員が行き交う、いわきの海沿いに広がる被災地。それでも遅々として進まず、気が遠くなるほどの盛り土工事には、ため息さえ出た。人が住まなくなってしまった町、楢葉町については旅先の列車内で既に執筆に入っている新しい小説にも反映させていく考えなので、この程度にしておこう。
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 新聞各紙の報道によれば、川崎市の多摩川河川敷で中学1年生の遺体が見つかった殺人、死体遺棄事件で川崎署捜査本部は、事件前に無料通信アプリ(ライン)でこの中学生とやり取りした知人らが事情を知っているとみて、通信記録の特定を急いでいる、という。犯罪の形態も昔とは随分かわってきた。
 東京から金沢までを最速2時間28分で結ぶ北陸新幹線。3月14日の開業日の切符を入手した女性会社員(金沢市)が、さいたま市に住む婚約者のもとへ向かう、とのこと。3・14…と続く円周率にかけて「永遠の愛」を誓い、婚約届を出すためだ、という。「一生、忘れられない思い出になる日」が近づいている。
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【きょうの一文・ことば】
 歌舞伎も舞台演劇。古典も現代劇も関係なく、笑いや泣きのツボは同じで、役者さんの真剣な演技が引き込まれるところです。静かな間の流れや心地良い楽器の調べも楽しみたいですね。=26日付中日夕刊『観劇ノススメ いざ歌舞伎へ』の記事のなかで。南山大学歌舞伎倶楽部主幹大槻有紗さんの発言

【新聞・テレビなど】
☆『〈がんばろう木曽〉ゲレンデ待ちわびた 御嶽山麓 入山規制緩和で開業』、『政治資金に疑義国会で追及 下村文科相「問題ない」』、『安城出身 塔建立住職の足跡たどる ひめゆりの〝父〟に光を』、『黒ずくめまた「忍者窃盗団」 愛知県警容疑で3人逮捕』(26日付、中日夕刊)
☆『政治とカネ野党追及 下村文科相 疑惑を否定 衆院予算委』、『沖縄県 辺野古で潜水調査 ブロックのサンゴ影響』、『子供の健康祈る カッチン玉祭り 名古屋・六所神社』、『「おひなさま ありがとう」ケネディ大使が礼状 北海道の92歳女性に』、『STAP問題以後文科省が義務づけ 倫理教育苦肉の策 大学、研究機関「ネット自習」急増』(26日付、毎日夕刊)
☆『菜の花畑 春一色 田原』、『70年談話「教訓」など論点 首相提示 有識者懇スタート』、『規制委、有効策打たず 福島第一 汚染水13年に把握』、『卵子凍結「推奨しない」 産科学会、母子の健康懸念』、『沈廃船 名港100隻以上 津波に備え撤去へ』『燃えやすい材質■家壊す重さ 街へ流れれば「凶器」に』、『文科相の政治資金に疑義 「塾関連の寄付未掲載」報道』(26日付、中日朝刊)
☆『河村市長「広小路屋台 復活を」 職員「寝耳に水」 ごみ、トイレ対策など白紙』、『恒久法武器使用を緩和 政府・与党調整 PKO(国連平和維持活動)と同様』、『70年談話「中韓との和解」検証へ 有識者懇 首相、5論点提示』(26日付、毎日朝刊)

二月二十三日
 午前9時30分を過ぎた。これから旅に出る。すぐ帰ることもあれば、2、3日どこかを探訪してくるやもしれぬ。一匹文士の気の向くままに、だ。大切な長女猫こすも・ここと次女猫シロちゃん、そして舞の3人娘だけには、よく言い聞かせてある。これ全て、私自身の文学のため。世のため人のために、でもある。

二月二十二日
 早朝、古知野神社の清掃奉仕に2人で出向いた。午後はウエブ文学同人誌「熱砂」の例会で名古屋へ。
 歌舞伎俳優の坂東三津五郎さん(東京都出身)が午前2時過ぎ、東京都内の病院で死去。膵臓がんだった、という。59歳は、あまりにも若すぎる。
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 きょうは2・2・2でニャンニャンニャン、猫の日。2・2で忍者の日。ボーイスカウト・ガールスカウトの創始者パウエル卿の誕生日にちなんだ世界友情の日。そしてフーフーとふいて食べるので、おでんの日だそうだ。わが家の愛猫、こすも・こことシロちゃんは、どこか、オツにすましていた。
 「2月の22日」。私と妻の舞にとっては、この日は長男が三重県の志摩半島で生まれた歴史的な日なのである。むろん、3人のこどもが生まれた日はどれも、それぞれに深く熱い思い入れとなって今に残っている。志摩の鵜方(志摩市阿児町鵜方)では、あの日、こゆきが舞っており、長男はそれこそ、キラキラと輝く幻想の世界からこの世に生まれ出てきた妖精のようにも感じたのである。森進一の「襟裳岬」が大ヒットしていたころで、私の胸に向こう見ずにも飛び込んできた舞に南国・志摩で〈温まっていきなよ〉と言っている間に、気がついたら長男がこの世にポカリと現れ出ていたのである。これは奇跡であった。
 当時、リアス式海岸の美しい志摩半島は乱開発が進み真珠の海・英虞湾は沿岸のホテルから垂れ流し同然だった廃水の影響で富栄養化が進み、悪性赤潮が海を侵し、真珠母貝のアコヤガイの異常死が多発。まもなく私のペンの力もあって、沿岸真珠養殖漁協から成る「英虞湾を守る会」が出来、私は連日、舟に乗って取材に飛び回っていた。無名だった鳥羽一郎さん(当時は別名)が何度も通信部を訪れたのも、そのころで「あれほどまでに熱心な歌手はいない。あなた紹介してあげなければ」と舞に厳しく叱られたことだけは、なぜか覚えている。が、現実は英虞湾取材でそれどころではなく、とうとう1行も書かなかった。
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 ネコと人とのつきあいの始まりは、なんでも約9500年前に溯る、とか。「地中海に浮かぶキプロス島の遺跡から人間と一緒に埋葬された子ネコの骨が出土していることからペットとして飼われていたと推測されています。」とは本日付中日新聞のサンデー版大図解〈日本人とネコ〉。
 三重県伊賀市の元武家屋敷(国有形文化財の「赤井家住宅」)で子どもたちが束帯や十二単など平安装束に身を包み、烏帽子や冠もかぶってひな人形を体験した。なんでも市内の町家や商店など約60カ所でおひなさまを飾る「伊賀上野・城下町のおひなさん」行事の一環とか。なかなか味のある試みである。ニンゲン、こうでなくっちゃあ。
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【きょうの一文・ことば】
「うちらしさ、とは何なのか。とにかく考えてほしい。」「大手には出来ない接客が武器になる。」「知恵と努力でいい仕事はできる。」=22日夜、東海テレビ『〈Mr・サンデー〉日本一小さな航空会社が起こした奇跡』から。再建に命をかけた天草エアライン幹部の発言
 人のために、は世の常ですが、ネコのために、とネコの立場になってみて熟慮する余裕が人の側にあってほしいものです。ネコが幸せになれば、人が幸せになり、地球が幸せになる、と最近では本気で考えるようになりました。=22日付中日サンデー版『日本人とネコ』のなかの〈ネコが幸せならヒトも幸せ〉より。岩合光昭さん

【新聞テレビから】
☆『〈サンデー版・世界と日本 大図解シリーズ№1187〉日本人とネコ』『鬼追う火 春を呼ぶ 岡崎』、『防衛省「背広組優位」見直し 設置法改正 来月、法案提出』、『あおなみ線SL構想 大井川鉄道「貸与は白紙」 名古屋市16年度運行困難』、『手足縛られた可能性 川崎中1殺害 現場に結束バンド』『中学生活へ希望「バスケでエースに」3学期から不登校』、『社会問題切り取った 新聞活用、児童生徒を表彰』、『川村さんがグランプリ 中日フォトメイツ』(22日付、中日朝刊)
☆『330㌔に60札所「3・11」に出発式 三陸遍路 慰霊の旅』、『認知症起こす「プリオン病」 岐阜大が新薬治験へ』、『解毒剤を国家備蓄 化学テロ対策 東京五輪控え』、『「若者は夢を持って」 ノーベル賞・中村氏講演』、『翻訳アプリ東京マラソンに登場 お助けスマホ通訳 20年五輪向けテスト』(22日付、毎日朝刊)

二月二十一日
 昼間、マイカーを飛ばして各務原のそはらコミュニティセンター・そらーらへ。社交ダンスのレッスンで、ワルツとルンバを繰り返し「これでもか」と体感した。私の場合、特にホールディングする際、肘下に力が入り過ぎるため、「もっと楽に」となんども矯正された。それから腕は出来るだけ広くするように。この点は江南でのレッスンでも先生から「〝壁ドン〟で両腕の形をつくり、それからお盆を持つように」と教えられてはいるのだが…。
 どうしても全体に力が入り過ぎてしまい、ぎごちなくなってしまう。おへその位置についても絶えず、相手とは真向かいにあるように、など多くを学んだ。それはそうと、きょうはレッスンの休みの間に一番若い〝まちこさん〟が、どこかに立ち去り、消えてしまったので一時騒然となる一幕も。それだけ、みんなが彼女のことを大切に思っている証明だといっていい。
 私は胸騒ぎがしたので失礼ながら「きょう、急に消えられたので心配です」のショートメールを打たせて頂いた。まもなく届いた返信で幸い元気でおいでだ、と分かり安心した。
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 きょうは、来月1日に迫った花霞町役員業務の引き継ぎを前に、この一年、なんとか無事こなすことが出来た〝副総代〟としての主な仕事内容をまとめるのに、結構な時間を費やした。また、あすのウエブ文学同人誌「熱砂」の例会に先だち、休会中をのぞく全同人にあらためてメールや電話で連絡する一方、例会資料の作成にも時間をかけた。私が「熱砂」の主宰なので、ここは仕方ない。皆、忙しいのだから。それはそれでいいことだ、と自らに言い聞かせる。
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 欧州連合(EU)はブリュッセルで開いたユーロ圏財務相会議で2月末で期限を迎えるギリシャ向けの金融支援を4カ月延長することで基本合意。支援打ち切りの場合、3月中にも資金繰りが行き詰まる恐れがあったが、瀬戸際で危機をひとまず回避する見通しになったという。
 ドバイで高さ33㍍もある79階建てマンションで火災が発生、数千人が一時避難。日本では川崎市の河川敷草むらで全裸の男性の遺体が発見され、その後の調べで男性は中学1年生で首を刃物で切られ殺害された、と判明。防犯カメラには3人の姿が映っており、近くの女子トイレでは衣類が発見されたという。
 中国人が最も訪れる国は韓国、とのこと。このところ、太陽フレア(爆発的現象)が活発化、日本でもオーロラが見られるようになる、という。ただし赤いオーロラだそうである。
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【きょうの一文・ことば】
「三人で走れることが何よりの幸せ。私たちをマラソンに導いてくれた康宏に感謝」=21日付中日夕刊『伴走 親子のハーモニー 名古屋ウィメンズ・シティマラソン 自閉症次男と「ごーおーる」を』の記事のなかで。母房子さん
 安保法制整備で、地理的制約は障害と言わんばかりの新提案。自衛隊の海外での際限なき活動拡大に要警戒。=21日付毎日夕刊『近事片々』より抜粋

【新聞テレビから】
☆『冬眠で「甘熟」蔵出しみかん 南濃で出荷ピーク』、『プロ野球オープン戦初戦 再興へ登竜門』、『河川敷に中1男子遺体 川崎 全裸、首に刃物傷』『ギリシャ支援4カ月延長 EU破綻ひとまず回避』、『NY株154㌦高 最高値を更新』、『高山料理 家でも食べて 来月3日から クックパッドでレシピ公開』(21日付、中日夕刊)
☆『大高菜「絶滅」させぬ 名古屋の伝統野菜 官民協力 家庭菜園で広まる』『とろける甘み とろける笑顔=イチゴ狩りのシーズンを迎え、岐阜県多治見市のイチゴ園が大勢の家族連れでにぎわっている』、『東京マラソン厳戒 あす開催 テロ対策、空港並み』『イラクで日本人 一時拘束される』(21日付、毎日夕刊) 
☆『蟹江一家殺傷 死刑判決』『名地裁 裁判員裁判で東海初』、『自衛隊派遣 制約撤廃を提示 政府歯止め外し次々』、『11年ぶり一般会計最大 愛知県予算案 高校耐震化膨らむ』、『日本赤軍城崎容疑者を逮捕 殺人未遂疑い 日本大使館に迫撃弾』、『高尾天元が就位式「神様から贈り物」』、『★多喜二虐殺後の写真発見』(21日付、中日朝刊)
☆『母、兄へ「終わったよ」 蟹江殺傷死刑判決 瞬間、大きく息 重傷の山田さん「安心した」』『裁判員「重い判断」』、『「人種住み分け憎悪生む」 曽野さんコラム 反発相次ぐ』、『「恋愛物語に感化された」 女児誘拐未遂 容疑の巡査が供述』(21日付、毎日朝刊)

二月二十日
 2009年5月に起きた愛知県蟹江町の親子3人殺傷事件で、現金を奪ったとして強盗殺人罪に問われた中国籍の林振華被告(31)の裁判員裁判で名古屋地裁はきょう、求刑通り死刑を言い渡した。

 かつて新聞社在任時代に大変、お世話になった〝池ちゃん(池戸和久元一宮ライオンズクラブ会長)〟。そして私の学生時代の親友で、三重県下で在日中国人に日本語を教えている現役教師、川口譲さんの2氏に電話。私がいま考えている、ある発想と構想に関連し、双方からアドバイスをいただいた。〝池ちゃん〟の場合、94歳になるおかあさんの介護で、このところは付き切りだ、とのこと。互いにそんな年になったのだな、と実感する。
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 インターネットで、ネパールについて検索していたら「東京移民街探訪~すぐ隣にある異国を歩く 大久保はネパール人コミュニティーでもある 学校創設が悲願」なる文言が目に飛び込んできた。ネパールといえば、私、伊神権太の作詞で昨秋、恋歌「ラブバード・カトマンズ」(作曲・歌とも張柳春さん)が誕生しているだけに、やはりその動向が気になる。
 大久保に関するネパールの現状はざあっと、以下のような内容だった。
「東京・大久保といえば、誰もがコリアタウンを思い浮かべる。だが、ここには韓国人以外のアジア人も数多く住む。中でも最近急速に増えているのがネパール人だ。新宿区に住むネパール人は1100人。このうち約500人が大久保周辺に住んでいる。/飲食店、食材店をはじめとする様々なビジネスを展開、同国人向けに新聞も発行している。ネパール人学校の創設にも動き出した。コミュニティーが大きくなり、日本に住む子弟の教育を充実させる必要が高まったためだ。/
 在日ネパール人は2014年6月末現在で、36107人。2000年代に入って10倍に急増!(ちなみに2000年末は3649人)。日本有数のコリアンタウンで知られる大久保は今やネパール人街になっている。/JR新大久保駅から徒歩4分。大久保通りから北側に伸びる小さな通りにネパール語新聞『ネパリ・サマチャー』の編集室がある。6月25日に訪れると、老朽化した住宅の1階の部屋でブパール・マン・シュレスタさん(38歳)が机上のパソコンに向かっていた。同紙は隔週刊。6月16日発行の最新号を見せてもらった。/ネパール語新聞は日本、ネパール両国の重要ニュースと在日ネパール人向けの生活情報で構成する。編集スタッフは、本国にいる契約ライター3人を含む7人。
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 日本ハム栗山英樹監督がきょうの午前11時11分、沖縄の名護市営球場沿い海岸で、今季、2015年の開幕投手を大谷翔平投手(20)に決め、本人に手紙で伝えた、と発表。3月27日楽天戦(札幌ドーム)の開幕マウンドを、プロ3年目の二刀流右腕に託すことを明かした。なかなか味なふるまいである。
 長野県信濃町で176㌢の積雪を記録。日本銀行の黒田総裁が「こんご海外の金融機関が日本の国債を売り始めることもあり得る。国債だからいつまでも大丈夫だ、との考え方は違い、このままだと日本国債は将来的なリスクを伴う」と発言。財政健全化を進めるべきだ、と国会答弁で述べた。政府の言いなりでないその姿勢に、ホッとした国民も多いに違いない。
 日本赤軍メンバーだった城崎勉容疑者逮捕で思い出されるのは、あの連合赤軍による【あさま山荘事件】である。当時、私は新聞社の松本支局で駆け出しのサツ周り記者だったが応援に駆り出された長野支局では連日の当直勤め、心身共に疲れ果てたことを思い出す。それでも、生涯記憶に残るのは、何よりも、あの永田洋子らが鬼の形相で長野中央署にしょっぴかれてきた、あの時の戦慄にも似た光景はいまもって忘れることはない。
 リビア東部の町、クッパで大規模な自爆テロが発生し、40人が死亡したという。エジプト軍によるダルナ空爆に対する報復だと見られている。それにしても、「イスラム国」にせよ、ウクライナ、フランス、デンマーク……と人の命があまりにも軽んじられている。互いに互いを思いやる気持ちはないのか。嘆かわしい限りだ。
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【きょうの一文・ことば】
……▼竜宮の海に、包丁どころか巨大なブロックを落とし続ければ、辺野古の海と人との結び目は、結び直すことができぬほどに断ちきられるのだろう。=20日付中日朝刊、中日春秋から抜粋

【新聞テレビから】
☆『「扶桑の未来」に提言 福祉、歴史、町づくり、町を支える 〈柏森小6年生〉扶桑町長らを前に』(20日付、尾北ホームニュース1面)
☆『国府宮はだか祭 神男に木村(政人)さん 尾張大国霊神社』、『春めく青空 御嶽山遠望』、『★(日本赤軍メンバーだった)城崎容疑者を逮捕へ』『生きた上海ガニ販売 東京 無許可容疑で初摘発』、『無料翻訳サイト情報流出 入力されたメール内容』、『(米政府)過激思想阻止へ連携 サミット声明 若者の教育、雇用重視〈解説〉社会変革ともなう長期戦』、『〈思い出よみがえる〉大震災前の気仙沼一冊に 出身の慶大院生が出版へ 広島土砂災害半年、遺族ら追悼』、『心眼で打つべし!! 視覚障害新競技「名古屋から普及を」』(20日付、中日夕刊)
☆『夢の「6億円」ジャンボ発売』、『周辺事態法 地理的制約を撤廃 政府提案 公明は慎重論』、『東証1万8360円台 高値更新』、『メダルラッシュ固い決意 東京五輪へ「スポーツ庁」 法案を閣議決定』、『大入りUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、大阪市此花区) 今年度入場者、最多に』(20日付、毎日夕刊)
☆『国連決議なしで派遣も 自衛隊 政府が恒久法素案』、『「イスラム国」掃討へ団結 対策サミット 米大統領が訴え』、『JR東海、パンタグラフ設置ミス 再発防止へ点検資格』、『国体連覇で復興後押し 一宮の柏原選手あすクロカン出場』、『白杖どうして凶器? 愛知県議会 傍聴時認めず』(20日付、中日朝刊)
☆『「我々は人種差別主義者」 黒人の地下鉄乗車妨害 パリ チェルシーのサポーター』、『資産運用日生を解約へ 退職金不正 共済機構、1100億円全額』、『有識者懇バランス入選 70年談話 夏までに結論 25日初会合』、『MRJ(小型ジェット旅客機、三菱リージョナルジェット) 5月29日初飛行』、『巡回連絡で顔、名前確認 群馬・女児誘拐未遂 巡査を送検』、『■ゆうばり国際映画祭が開幕』(20日付、毎日朝刊)

二月十九日
 雨水。雪が雨に変わり、草木が芽吹き始めるころだ、という。春の前兆とでも、いや、春の予感がする。そんな温かい1日である。とはいえ、〈かぜ〉は相変わらず強く寒い。

 早朝。資源ゴミの分別収集で妻と近くのゴミの分別収集場へ。
 ここへくると、花霞町の顔役はじめ、一般の方々とも顔を合わせ自ずと「おはようございます」などと声をかけあうので、結構、地域社会の〝絆〟の如きものを感じる。ただ、朝早く起きるのは、どうも苦手だ。終わって。食事をして新聞をチェックし社交ダンスのレッスン場へ、と急ぐ。きょうは木曽川河畔の草井公民館だったが、ルンバ、チャチャチャ、タンゴ、ワルツ、ジャイル…とこなす。うまく出来たり、出来なかったりの繰り返しである。
 まだまだ若い先生をのぞけば、皆さん私より年上の人生の熟達者ばかりだ。デ、最初の内はちょっと緊張してステップを踏むのだが、なれれば、そうでもなく全身にリズムが出てきて、案外に楽しくもある。なかに1人、フィギュアスケートの浅田真央ちゃんが上手に年を取れば、こんな感じになるに違いない女性がいる。私たちは彼女を〝ハルちゃん〟〝ハルちゃん〟と呼んでいるが、逆にみんなは私のことを〝ゴンタさん〟〝ゴンタさん〟と呼ぶ。
 踊りながらふと思う。よくもウン十年もの間、互いに心臓が止まらないで動いてきたものだ、と。
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 誤った麻酔薬の大量投与で手術後のわが子(当時2歳)を失った両親が東京女子医大を傷害致死容疑で告訴した。将来あるわが子を失った両親の気持ちはいかほどだろう。「息子の死の真相を知りたい。あの病院で息子に与えられたのは、果たして医療行為だったのか。(わが子を)抱っこした、あの感覚が忘れていってしまうんですよ」と父親。問題の麻酔薬はプロポフォール。首にできたリンパ管腫の手術日から亡くなるまでの間に許容量の2・7倍が投与されたという。
 中国からことし1月に訪日したのは、実に121万8400人。この調子だと昨年1年間に日本を訪れた1341万3500人を上回りそうだ、という。時あたかも中国は今月18日から24日まで日本の新年に当たる〝春節〟。春節休みをあてこんで日本を訪れた観光客となると、かなりに及んでいる。これら中国人の多くは日本のデパートなどで〝爆買い〟して帰るのだ、という。
 戦後70年のニッポン丸の新たなる旅立ち。政府は、その旅立ちにあたって談話を作成する、とのことだが、きょうそのための有識者懇談会のメンバーが決まったという。そして、この有識者懇談会の正式名称は、といえば。【20世紀をふり返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会】だそうだ。
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【きょうの一文・ことば】
「旅先でも鉛筆一本。心に響いた風景を書き留めれば、思い出に残る」=19日付、中日夕刊『創刊86年 俳句誌「三河」1000号 春の夢 暮らしをうつす 筆ひとつ』の記事のなかで。俳句歴三十八年の主婦金沢房子さん(74歳、蒲郡市栄町)

【新聞テレビから】
☆『雨水の朝 早咲きの紅 名古屋城』、『「人身取引」ネットが魔の手 日本人、過去最多12人』『巡査、小4誘拐未遂容疑 群馬県警逮捕「仲良くなりたくて」』、『ウクライナ国連部隊要請へ 東部要衝陥落 戒厳令も準備』、『「イスラム詐称者との闘い」過激派対策会議 オバマ氏が強調』、『MRJ(三菱リージョナルジェット)5月下旬初飛行』、『東証一時1万8300円 14年9カ月ぶり高値』(19日付、中日夕刊)
☆『風化するから風化させない 木碑 (防災)まちづくり賞に 大槌・被災の高3ら』、『1000年前の金貨2000枚 イスラエルの海底』、『裁判員裁判に3D模型 さいたま地検 人体の一部再現 視覚的な立証 分かりやすく』(19日付、毎日夕刊)
☆『豊作願う鳳凰の舞 岐阜・谷汲踊』、『〈海外だより〉支援募金広がる 家なき紳士の3ポンド』、『闘病84歳情熱映像 身近な題材一筋55年 瑞浪の近藤(潔)さん 最新作が最高賞=埼玉県の「春日部市ビデオフェスティバル」に出品して市長賞に輝いた』、『除染作業員全て「18歳以上」 建設会社の男 年齢偽り報告か』、『東京駅100周年スイカ 申し込みは500万枚 来年までかけ発送へ』、『福井など立地10道県で選挙 統一選原発問う』『ソニー音響・映像分社化 10月めど 創業事業から距離』、『遺体画像検索し閲覧 桑名 授業中に小5、気分悪く』、『違法カジノ16人逮捕 錦三 賭博開帳図利などの疑い』、『★秋葉原殺傷の死刑確定』(19日付、中日朝刊)
☆『ボコ・ハラム ISまね拡大 町や村制圧 民族対立も利用』、『夫婦別姓憲法判断へ 女性の再婚規定も 最高裁大法廷 民法見直しの可能性』、『震源100㌔陸よりに訂正 気象庁三陸沖地震 データ混同』、『函館水産実習生船から海転落か ハワイ沖・行方不明』(19日付、毎日朝刊)

二月十八日
 名古屋大須での横笛レッスンのあと、わけあって名駅近く名古屋三井ビル本館13階にある日本音楽著作権協会中部支部まで出向いた。
 若い男女ふたりのスタッフが丁寧に応対してくれ嬉しく思った。話を終え、その足で名駅ツインタワーのジャンボエスカレーター前時計台のところへ。世界を舞台に旅行業を営み、拠点であるカトマンズから来日中である長谷川裕子さん、ニルマニさん夫妻にお会いするためだ。
 午後5時。ふたりは、超多忙のなかをやり繰りして約束通り時計台のところにおいでだった。12階のレストラン街へ。いつもは「加賀屋」さんだが、〝ニルさん〟が刺身と牛肉は駄目ということもあり、今宵は趣向を替えて他のちょっと洒落た居酒屋ふうのお店へ。ここで大いに話が弾んだ。席を立ち「友、遠方より来たる」なのでと支払いをしようとすると、ご夫妻曰く「きょうのところは私たちに。ステキな歌【ラブバード・カトマンズ】まで作ってくださり。私たち心から喜んでいますから」と。嬉しいことを言ってくれ、ここはすなおに甘えることにした。
 心から、ごちそうさま。そしてありがとう。お二人がますます世界に羽ばたかれるように。

 久しぶりにお会いした裕子さんとニルマニさんご夫妻=名古屋市内で
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 忍者の里・滋賀県甲賀市では〝2月22日〟の忍者の日を前に、担当部署での覆面の忍者姿による業務が始まった。なかなかユーモアがあって、いいことだ。ウクライナ東部の要衝・デバリツェボでの政府軍と親ロシア派との攻防は、「デバリツェボは自らの支配地だ」と譲らない親ロシア派がほぼ制圧、事の善し悪しとは別に、これからでもいいので双方とも停戦合意に踏み切ってほしい。罪のない人々の血がこれ以上流れるのは、ごめんである。
 春闘をリードする大手自動車メーカー各労組がこの日、経営者側に賃上げ要求書を提出。2015年の春闘労使交渉が事実上、始まった。各労組とも給与水準を底上げするベースアップについて前年を大きく上回る月6000円の要求で足並みをそろえた。自動車と並んで春闘相場に大きな影響力を持つ電機の労組も19日までに要求を提出予定だという。大手企業の集中回答日は3月18日だそうだ。
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【きょうの一文・ことば】
「毎朝起きると、今日、うまく書けますように、とお祈りしている」――。8日亡くなった本紙「余録」元執筆者の諏訪正人さんはこう語っていた。=18日付毎日朝刊『〈評伝〉祈りながら書いた人 諏訪さん』の記事のなかで。特別編集委員・梅津時比古

【新聞テレビから】
☆『毎朝被災地へ贈る♡♡♡♡ 原発作業員励ますイラスト(論説委員・飯尾歩)』、『トクホ(特定保健用食品)初のノンアル飲料 消費者庁許可 2製品「不適切」覆す』、『春節訪日 熱烈歓迎 中国・台湾大型連休 百貨店・観光地・手ぐすね』、『「ウクライナ停戦順守を」 安保理決議、提案はロシア』、『自動車労組ベア6000円要求 春闘交渉スタート』、『成長を願って 凧作りピーク 愛知・田原』(18日付、中日夕刊)
☆『露大統領 ウクライナ兵降伏促す 東部要衝 停戦違反容認』『停戦の履行求め 国連安保理決議』、『覚悟の「15」 広島・黒田が合流』、『15歳に除染させる 労基法違反容疑 建設会社員逮捕 愛知県警』(18日付、の毎日夕刊)
☆『極刑か回避か 裁判員重圧』『蟹江殺傷20日判決 「強殺」「殺人+窃盗」どう判断』、『セントレア 10周年新たな旅立ち』、『「大垣祭を世界無形遺産に 「山・鉾・屋台」追加提案へ』、『天皇関する記述 市教委「断定的」 一宮・校長のブログ注意』、『18歳選挙権今国会成立へ 法案再提出 与野党が合意』、『横綱白鵬がモンゴルで、日本の国民栄誉賞に当たる「労働英雄賞」を受賞』、『娘の絆NZに咲く 地震4年 両親が追悼と交流へ』(18日付、中日朝刊)
☆『ウクライナ停戦崩壊危機 東部要衝で大規模衝突』、『中国人の福に期待 春節商戦 熱気』、『自衛隊派遣 恒久法公明が容認 厳格手続き条件』、『諏訪正人さん死去 84歳「余録」執筆23年6354本』、『城崎容疑者きょうにも逮捕 日本赤軍メンバー 米から送還』、『丸太祐三九段が死去 元将棋連盟会長「小太刀の名手」 95歳』、『池転落小2男児2人死亡 可児 自宅と隣接ゴルフ場で』(18日付、毎日朝刊)

二月十七日
 この日、東北地方では1日に2度の地震が起きた。
 午前8時6分ごろ、青森、岩手、宮城、秋田の四県で震度4の地震が発生。午後1時46分ごろにも、青森県階上(はしかみ)町で震度5強の揺れを観測。気象庁が8時9分に岩手県に津波注意報を出すなど一時は地震発生のニュースに日本じゅうが緊迫した。
 幸い、心配された津波は久慈港で20㌢を観測したものの大事には至らなかった。気象庁によれば、この地震は東日本大震災の余震で「震度3以上の地震がこの先1週間程度発生する恐れがあり、注意が必要だ」としている。
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「拝啓 おなつかしい孝信 たつ江さん 和甫さんお元気ですか
 今年は殊の外寒くて愛泉館(日進にあるステキな老健施設)でも風邪を引く人が大変多くなかなか大変でした 貴方の家は如何ですか 体にはくれぐれも気を付けて元気で幸せに暮らしてくれますように毎日願っています 私は今は名古屋の(お兄ちゃんの)家でおります 大分なれた様に思います でも和田の事は忘れられません 時々喜弘(兄)が和田の方へ行く時は連れていってもらいます 隣近所の方もとてもなつかしがって来て下さって私は幸せ者です………」
 こんな書き出しの手紙が94歳の私の母から封書入りで届いた。読み進めていくと「柿の木は冬の一番寒い時に肥料をやるのです 種粕(たねかす)と言う肥料を買って来て一寸多く柿の木のまわりにぐるっとまくのです 柿の葉の落ちたのは木のまわりにほっておけばよいのですよ それから玉ねぎにも肥料をやるのです おせっかいですが一寸申し上げます………年を取って何も出来ないくせに世話ばかりやいてうるさい母だと思うでせうが一寸気になるので手紙を書きました。百姓どうぐも少しづつ買ってぼつぼつやって下さい  二月十四日 母より」とあった。
 要は、母は私たちが昨年初めてチャレンジを始めた所有地での野菜栽培を「しっかりやらなアカンよ」と言いたかったのだと思う。手紙はきのう届いていたが、確定申告などでバタバタしていたので今夜「手紙ついたよ。読ませてもらった。(肥料やりは)そのうち、やるから。それより寒いから体に気をつけてよ」と電話。案の定、母は電話を待っていたようで「おまえたちも、からだ大切に」とだけ言って満足そうに電話を切った。
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 ウクライナ東部の政府軍と親ロシア派武装勢力との紛争は17日午前零時(日本時間午前7時)、重火器撤去の期限を迎えたが、双方ともに相手の停戦違反を理由に撤去を拒否、15日に発効した停戦合意の履行が早くも危ぶまれている。1部報道によれば、その後、親ロ派が東部デバリツェボの要衝を制圧したという。少しでも支配地域を拡大しておきたい、との気持ちが停戦の妨げになっている。
 ここは双方に武器を捨てろ!と訴えたい。デないと、罪のない人々がますます戦禍の犠牲になってしまう。双方に撤退する勇気を望みたい。

 東京都北区の高齢者用マンションの入居者を「拘束」していた訪問介護事業所に対し都はきょう「拘束は虐待だ」として介護保険法に基づき不適切な拘束を改善するよう勧告。北区も同日、虐待にあたるとして高齢者虐待防止法に基づき改善を指導した。
 このマンションは有料老人ホームとして届け出ていない制度外ホーム。約150人が入居し、その多くが要介護度5か4だという。身体拘束は高齢者虐待防止法で禁じられているが、介護ヘルパーの間では「人手不足」と「経費削減」からやむをえなかった、との声も。難しい問題である。
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【きょうの一文・ことば】
 もともと文士は反社会的存在で、自尊心、虚栄心、劣等感、狂おしさとの相剋(そうこく)が信条である。そんな文士が皆無という現状は、漱石が泣く。金や名誉にとらわれず、野たれ死に覚悟の新しい時代の文士、ちゃぶ台返しの文学を望む。(愚か者)=17日付中日夕刊文化面『〈大波小波〉矜持(きょうじ)を忘れるな』より

【新聞テレビから】
☆『セントレア開港10年 祈念式典』『空港のある暮らし 常滑の写真家「記録が使命」』『青森で震度5強』『岩手に一時津波注意報 東北震度4、久慈港で20㌢』『響くサイレン 避難急ぐ住民』『(愛知の)田原に津波避難マウンド(人口高台) 予算案に計上 2カ所、計2800人利用想定』、『移設反対住民の怒り追う 映画「圧殺の海 沖縄・辺野古」28日から名古屋公開』『藤本幸久監督「現状知ってほしい」』、『野田愛実子さん大賞 ZIPオーディション 本格デビューへ弾み』、『対テロ18億円追加支援 政府中東など国境強化』、『大府高校25歳教諭逮捕 強制わいせつ致傷容疑』『内縁夫に青酸飲ませた 連続殺人事件 千佐子容疑者が供述』『危険ドラッグ保管容疑逮捕 愛知県警、江南の男』『乳児重体22歳母を逮捕 東海署、傷害容疑「過去にも暴行」』(17日付、中日夕刊)
☆『(秋田市の漫画家、こばやしたけしさん42が)漫画で「地方の問題」チクリ 秋田発ネット作品人気』『「生まれてきてありがとう」伊達直人さん素顔でエール 群馬の児童に』『「自由守ろう」4万人が追悼 デンマーク銃撃』、『農相が100万円返金 砂糖業界献金「職責に鑑み」』『首相「問題ない」』(17日付、毎日夕刊)
☆『中部空港10年一翼担う ボランティア転身INAX元会長(伊奈輝三さん、77歳)』、『ものづくりアジア未来語る 名古屋で「サミット開幕」』、『「ホルムズ海峡掃海可能」集団的自衛権で首相 「石油供給 深刻な影響」』(17日付、中日朝刊)
☆『西川農相支部 砂糖業界100万円献金 重要5項目TPP交渉直前』、『自衛隊派遣 首相、恒久法に意欲 代表質問「切れ目ない対応重要」』、『多喜二の最期生々しく 隣室収監の学者書簡に 拷問で口利けず 死亡後人工呼吸』、『工藤会幹部ら9人逮捕 歯科医師襲撃 組織的殺人未遂容疑』、『「副業で赤字 脱税指南」 名古屋国税局 会社役員を告発 所得税還付』(17日付、毎日朝刊)

二月十六日
 2014年分所得税の確定申告が始まった。
 私自身も早朝、妻と江南市内の市体育館に開設された受付会場へ。予定どおり、2時間ほどの待ち時間を充て近くの江南厚生病院へ。妻が特定検診を受けている間、ふたりで事前に用意したこの一年の診療費や必要経費となりそうな領収書類を今一度チェック。検診が終わったところで〈いざ、ゆかん〉と再び確定申告の受け付け会場へ急いだ。
 必要経費は雑所得扱いよりも事業所得扱いの方がよいのでは、とのアドバイスもあって書類を手に、そちらの方へ。結局のところ、事業所得扱いは現段階では無理なのでこんご展開次第で、と言うことで本日は辞した。でも家に帰り、よくよく考えると所得があれば無理しないで雑所得扱いでいった方が気が楽な気がしてきた。著作物の印税収入など追加があれば修正申告するように、と言われたが、今日のところはホンのわずかだが還付金も支給してもらえることになった。
 いずれにせよ、確定申告は何度やってもややこやしくて頭がこんがらかってくる。何はともあれ、ことしの分はナントカ無事、終わった。二人とも「やっと、このところ少し気になっていた〝重し〟から解き放たれた」といった感じである。やれやれ、だ。妻のきょうの特定検診の方は血液と眼底、尿検査だったが、結果は後日郵送されてくる。無事な結果を願う。
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 ブラジル・サンパウロのカーニバルで日本とブラジルの外交関係樹立120周年を祝って青森の巨大な人形灯篭、ねぶた(五所川原市の立佞武多)が登場した。かと思えば、リオ(リオデジャネイロ)のカーニバルでは4000人が2晩夜通しで踊り続けたという。
 リビアで過激派組織「イスラム国」に拘束されたキリスト教の一派、コプト教徒のエジプト人21人が殺害された。全員、オレンジ色の服を着せられ、海岸で黒装束の男たちの手で首をはねられたという。案の定、エジプトは、「イスラム国」への大規模な報復空爆を始めた。
 きょうの中日夕刊の〈大波小波〉【目取真俊、日々の闘い】に「沖縄に米軍基地の負担と犠牲を押しつけて、ヤマトゥに住む自分たちは平和と安全を享受する。いつまでそういう欺瞞を続けるつもりか」とある。その通りだ。反基地カヌー隊活動とブログでの表現活動とを見事につなぎ、近年死語化していた「行動する作家」を鮮烈に甦らせた目取真俊。コラム執筆者の(新共闘)氏が言うように、その日々の問いかけを、重く受けとめたい。
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【きょうの一文・ことば】
 …
 鳥は飛び方を変えられないし、動物は走り方を変えられない。でも人間は生き方を変えられる。いくつになっても新しいことに挑戦し続けることが、私の存在意義だと思っています。「人間は新しいことを創(はじ)める限り、いつまでも若い」。ある哲学者の言葉で、とても気に入っています。
 …
 長く続くものには価値がある。けれど、どんな分野でも、古いものをただ受け継ぐのではなく新しい発想が必要。私の使命は、革新して実施して、次にバトンタッチすることでしょう。=16日付毎日夕刊『〈古くて新しい モノ、コト、ヒト14〉聖路加国際病院名誉院長 日野原重明さん(103) 革新、実践、次につなぐ』の記事から抜粋。

【新聞テレビから】
☆『〈クローズアップ現代〉今を笑う現代川柳がブーム』(16日夜、NHK総合)☆『橋田寿賀子ドラマ/渡る世間は鬼ばかり2015スペシャル・前編「相続する?しない?五人娘が本音で対決』(16日夜、CBCテレビ)
☆『14年の確定申告 全国でスタート』、『大村知事「ミライ」で登場 2期目の初登庁』、『錦織勝利奏でる 米大会で今季初優勝=男子テニスの日清食品錦織圭(25)が米テネシー州メンフィスで行われたメンフィス・オープンで今季初優勝し、自身初の同一ツアー大会3連覇を果たした』、『容疑者デンマーク生まれ 連続銃撃 出所直後の22歳男』、『GDP増税後初のプラス 10~12期3期ぶり、年2・2%増』『本格回復には遠く』『7年7か月ぶり東京株が高値 一時1万8千円回復』、『福島の子にわが家提供 松本で安心のホームステイ留学』(16日付、中日夕刊)
☆『芸術の国際人材育成 共同学位を導入 東京芸大、米英仏3大学と連携 文科省の新制度が契機』、『〈オウム裁判〉「多くの人死ぬと思った」 サリン散布役 広瀬死刑囚出廷 高橋被告公判』、『「黒い雨」認定拡大提訴へ 被爆者援護法 広島の域外40人超』、『民主、格差是正迫る 衆院 岡田氏が代表質問』、『オオサンショウウオ川の水から生息班別 DNAを分析 神戸大研究グループ発表』(16日付、毎日夕刊)  
☆『サンゴ損傷新たに確認 辺野古工事 許可区域外2カ所』『ウクライナ停戦発効 おおむね順守か 銃撃戦の情報も』『デンマークで連続銃撃「テロ行為」首相が非難 2人死亡、容疑者射殺』、『所沢のエアコン住民投票 賛成過半数、投票率31% エアコン住民投票結果 賛成56921反対30047』、『戦禍の果て帰れぬ遺骨 硫黄島、1万1000人分収容進まず』、『パナヒ監督金熊賞瀬戸監督は短編賞 ベルリン国際映画祭』(16日付、中日朝刊)
☆『シンクロ男子 初のひのき舞台 男女混合代表選考会 中学生~46歳が熱演』、『小5刺殺「当日もからかわれ」容疑者 動機供述始める』、『トワイライトまた遅れて上機嫌 2倍超す48時間の旅』、『ニート支援に熱意29歳、がんで早世 文芸思潮で奨励賞 迫る死と痛み 詩は命の証し』『工藤会幹部らに逮捕状 福岡県警 歯科医襲撃で約10人 殺人未遂容疑』(16日付、毎日朝刊)

二月十五日
 出がけに箪笥棚の上に何げなく、ズボン用の新品の革バンドが置かれており、少し嬉しかった。私は一傑主義なので、いったん気に入ると半永久的に人目もはばからず、いつまでも同じものを使う悪い癖をみてとった妻が新調してくれたのだ、と直感。バレンタインデーのプレゼントはこれだったのか、と心で感謝した。以前、地球一周のピースボートに乗船した際、エジプトのポートサイドで購入した幅広のバンドを気に入りいつまでも使い、ボロボロになっているのに気付いたらしい。

 きょうは、名古屋市立大学の非常勤講師時代の学生で、今は出身地のケーブルテレビ局「キャッチネットワーク」(本社・刈谷市)の精鋭スタッフとして社会に役立つ小林奈々恵さんとかねてからの約束どおり、金山の全日空ホテルで再会。お寿司を食べ、お酒を飲みながら楽しく有意義なひとときを過ごした。
 小林奈々恵さんといえば、在学中、女子大生から成るドラゴンズファンクラブ「ドアラーズ」を立ち上げた中心人物で知られた。根っからのドラファンで、昔から谷繁選手(現兼任監督)の大ファンだ。大学卒業後も地元ケーブルテレビでの活躍ぶりはめざましいものがあり、先の第40回日本ケーブルテレビ大賞番組アワードで入社いらい3年温めてとうとう開花させた制作番組「私たちのにしがま線~地域にとって鉄道とは~」が奨励賞に輝いたことは知る人ぞ知る(1月19日付本欄で紹介済み)。というわけで、きょうは人生の先輩として彼女の努力と栄誉に対するお祝いも兼ねて久しぶりにお会いした。
 奈々恵さんからは郷土の名君、吉良上野介義央を偲んでつくられた銘菓〈吉良の赤馬〉ばかりか、賞に輝いた「私たちのにしがま線」のDVD(保存版)まで頂き、DVDは帰宅後さっそく見たが、地域社会とローカル線が地元の子らも含め運命共同体的存在であることをあらためて痛感。〝にしがま線〟応援団の皆さまはじめ、彼女たち「キャッチネットワーク」スタッフ全員の情熱的な取り組みとその努力にあらためて敬意と拍手を送り、〝にしがま線〟の存続運動が地域社会の発展と沿線文化の保護育成につながればいいな、と思った次第である。
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 名市大といえば、けさ起きてスマホをチェックすると、かつて大変お世話になった山田明名誉教授から次のような文面のメールが入っていた。
―毎朝「熱砂」を拝読して、伊神さんの超多忙で充実した毎日に感心しています。私の「最終講義」から早いもので1年経ちます。メールしたのは、この10日から5回にわたり連載された中日朝刊「ある社会学者の死」について書きたかったからです。連載担当は編集委員の安藤明夫さんです。昨年9月、中日新聞社で安藤さんからインタビューをうけて、長らく連載を待っていました。安藤さんらしい、鋭く心に迫る連載でした。ある社会学者とは私の同僚で、「最終講義」にも車椅子で駆けつけてくれました。いろいろ書きたいこともありますが、今朝早く書いたレポートを添付しておきます。私の「レポート集」に昨年8月に6回、そして連載に合わせて3回載せています。 山田

 山田名誉教授には以下のように返信させて頂いた。
―おはようございます。「ある社会学者の死」毎朝、読みました。山田先生の談話も心にしみました。安藤編集委員ならでは、彼だからこそ書き通せた、とても力の入った記事でした。山田先生、何かと本当にありがとうございました。レポート集読ませていただきます。こんごとも、よろしくご指導願います。……      伊神権太 拝
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 きょうの中日運動面。14日のバレンタインデーに沖縄キャンプのドラゴンズ宿舎に全国の女性ファンから届いたチョコの数が最も多かったのが伊藤準規投手で約120個だったとか。この記事を読みながら、〈ジュンキ〉のことをいつも気遣っていた今は亡き、ドラゴンズの〝母〟だった安江都々子さんのことを思い出した。安江さんは、元気なころ毎年、各選手あてにチョコを包んで沖縄まで送ったものである。彼女のいないキャンプは、やはり寂しい。
 一方の巨人。14日は元監督の長嶋茂雄氏が宮崎キャンプを視察。ニット帽と茶色のジャンパー姿で登場した〝ミスター〟は、再起を期す主砲阿部に身ぶり手ぶりで熱血指導。素振りをさせて打撃フォームをチェックしたり、フリー打撃を見守ったという。「下半身を重点に、上半身、腕を使うように言いました」と長嶋さん。「毎試合、安定した4番として阿部君がいい打撃をすることが、チームに好影響をもたらす」とも。
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【きょうの一文・ことば】
 吉良の殿様よいお方/赤いお馬の見廻りも浪士に討たれてそれからは/仕様がないではないかいな(吉良小唄)=郷土銘菓「吉良の赤馬」のなかに入っていた栞から。作詞尾崎士郎

【新聞テレビから】
☆『「表現の自由」集会で銃撃 デンマーク、警官3人負傷 ムハンマド描いた画家出席』、『ウクライナ東部停戦きょう発効 親ロ派攻撃続く』、『小5殺害関与容疑者認める 和歌山の事件「からかわれた」』、『遺棄容疑50歳次女逮捕 大津のキャリーケース遺体』、『邦人一時拘束される イラク北部』、『塩釜市、生活保護の女性に「元夫に子ども渡し働いて」』、『〈ジャンプ■W杯女子第11戦〉高梨逆転今季4勝目 大ジャンプ2回そろえ 完全復調に近づく』(15日付、中日朝刊)
☆『米で原発廃炉相次ぐ 13年以降4発電所5基 安いシェール火力拡大』『ねぶた勇壮 ブラジル』、『〈自治はどこへ 2015年統一選〉「学校にエアコン」住民投票 議会対応右往左往 埼玉・所沢市 市長VS保護者 双方に配慮』、『「善意の6少年」容疑者扱い 大分のコンビニ店長ら謝罪』、『■中原中也賞に岡本さん=岡本啓さん(31)の詩集「グラフィティ」(思潮社)』、『羽生が史上3位1308勝 中原十六世名人と並ぶ』、『南ア大使産経に抗議文 曽野氏コラム「人種隔離許容」』(15日付、毎日朝刊)

二月十四日
 バレンタインデー。
「愛を告白し、気持ちを深め合う日」だそうである。
 けさの中日新聞【考える広場】によれば、起源は、死から生への再生を願う古代ローマの冬至祭「ルペルカリア祭」で、キリスト教が広まる中で、聖人バレンタインの伝説と関係づけられ、その後、宗教的色彩は薄れ現代の商業主義によって世界中に広まった、という。女性が男性に告白するというのは日本独特の風習、とのこと。逆があってもいい気がする。

 というわけもあってか、きょうは社交ダンスのレッスン場で3人の女性から義理チョコなるものを頂いてしまい、恐縮至極の1日に。なかに「ホラッ、義理チョコよ」と言ってくださった【感謝】の文字入りチョコ(マチコさん)まであったが、やはり心があって嬉しく感じた。
 バレンタインデーがくると毎年、思い出すのが能登半島の七尾での出来事である。ある年、支局ポストに私あての手紙とチョコ、それに岡本孝子の〈夢をあきらめないで〉のカセットテープが入っていた。私は、その後しばらくの間、このカセットを肌身離さず宝物のようにして取材の行き帰りに車内で聴いたものだが、とうとう犯人が誰なのか、は分からずじまいとなってしまった。
 むろん、心当たりの何人かに、それとなく聞いてはみた。が、皆「私ではない」の返事。でも、あの時のドキドキ感は今も胸のなかに宿っている。もしかしたら、妻。でも、妻はあれほどまでに字は上手ではない。いやいや、もしかしたら、文化センターで着物着付けを教えていたY先生、それとも販売店の女性Tさん、ミス和倉温泉のKちゃん、支局の女性…と頭はくるくる回転したが、以降も私の人生を励ましてくれていることだけは間違いない。
        ☆        ☆
 先日、名古屋の地下街を歩いていて偶然にもお目にかかった、〝ばあちゃん合唱団〟生みの親、嶺田久三さん(84歳)から以下のような心のこもった葉書を頂いた。

 地下街で偶然、歌の文句の通り
 「また会える」が、実現しましたネ。
 「愛のラブ・バード」、大体出来上って
 きました。3月からは団員50人体制で
 歌っていきます。3月の予定は、
 3日、10日、17日、31日が練習日.
 10時~11時45分です。ご都合のよい日に
 おいでいただければ幸せです。
  まずはお知らせまで。    敬具

 ――というものであった。
        ×        ×
 ウクライナと親露派の停戦合意は、日本時間のあす午前7時に発効する。双方とも胸に手をあて、ここは16時間にもわたって煮詰めた合意案をなんとしても順守すべきだ。和平が実現すれば、多くの人が歓迎するに違いない。それは自ずと国際平和にも寄与する。
 昨年、誘拐され人質となったジャーナリストは119人。うち47人が「イスラム国」に拉致された、という。なんでもシリアでは「イスラム国」への誘拐ビジネスが横行しているそうだ。その「イスラム国」に対して、今度は国際ハッカー集団「アノニマス」が攻撃を宣言してきた。中国はまもなく春節、28億人もの大移動が始まる、とか。
 3月14日に東京―金沢間が時速260㌔の速さでいよいよ結ばれる北陸新幹線。一番列車の切符が、わずか25秒で完売。この北陸新幹線、グリーン車を上回る「グランクラス」がお目見えする、とか。ちなみに、このクラスだと東京―金沢間の料金は26970円だそうだ。安倍首相がことし初めて、東日本大震災の被災地に入った。このことは、とてもいい。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
 最近、「パパが生きていたら何と言ったかしら」と考えることが増えました。集団的自衛権の行使容認、憲法改正の動き。パパなら反対を唱えたでしょうね。でも、大島渚はもういない。いなくなってしまった。今、私の心の中には、六三年にパパが発表したテレビドキュメンタリー「忘れられた皇軍」のラストのナレーションが響いてくるの。「日本人たちよ、私たちよ、これでいいのだろうか」と。やっぱり、パパみたいな人はもう出てこないわ。=14日付中日『【考える広場】〈愛するあなたへ〉亡き夫 大島渚へ ずっと一緒に歩む』から抜粋。女優の小山明子さん

【新聞テレビから】
☆『北陸のみなさん 東京もいいけど名古屋もね 新幹線開業 人の流れ変わる?』『来月14日 一番列車25秒で完売』、『兵庫育ちコウノトリ 韓国・済州島で確認』、『G7、対ロ制裁強化警告 ウクライナ戦闘継続懸念』、『ブローカーら9人逮捕 岐阜県警 不法就労助長疑い 比人母子支援かたり勧誘』『日比国際児保護を悪用』、『★「天の茶助」=第65回ベルリン映画祭コンペティション部門に出品されている日本映画が上映された=に喝采』『〈訃報〉落合長蔵氏(おちあい・ちょうぞう=中日ドラゴンズ落合博満ゼネラルマネジャーの父)12日、多臓器不全のため死去。98歳』(14日付、中日夕刊)
☆『「ひなミッド」今年も豪華に 瀬戸』、『ウクライナ G7とEU 追加制裁も』『共同声明 ロシアの砲撃非難』『グルジア前大統領顧問に ウクライナが「反ロシア」派任命』、『アウンサン将軍 生誕100年を祝福 ミャンマー』、『1カ月半ぶりに1万8000㌦台回復 NY株』、『宇宙飛行士ポスターNASA製作 ジェダイの騎士に油井さんが変身!?』(14日付、中日夕刊)
☆『安保法制化協議を開始 閣議決定拡大 自公に溝』、『女性が輝く企業 愛知県が太鼓判 中小には奨励金支給』、『「残業代ゼロ」骨格決まる 高度専門職対象 来春実施の意向』、『日比国際児らに接客強要 不法就労助長容疑 美濃加茂の店捜索』、『ニセ電話詐欺計5610万円 松本の70代男女被害』(14日付、中日朝刊)
☆『〈ふるさと―原発事故47カ月〉帰れない命絶った息子 警戒区域 異次元に来ているようだ 福島で就活不調22歳誕生日に』、『安保法制与党協議 米軍以外防護に慎重 公明 自民ペース危惧』『関連法リスト 政府側が提示』、『ボコ・ハラム、チャド攻撃 ナイジェリア 越境拡大10人殺害』、『黒人4000人リンチ犠牲 米国 奴隷廃止後の70年間』、『「米に地上部隊求めず」 イラク 決議案巡り不快感』、『8カ月長女 暴行し殺害 静岡県警 殺人容疑で父逮捕』(14日付、毎日朝刊)

二月十三日
 昨夜、小牧で知人との懇親の場でつい、ビールをかなり飲んでしまい帰宅後も飲んだので、さすがに朝はえらく辛かった。でも、現役時代を思えば、どうってことない。あのころは、仕事も酒も毎日よく続いたものだ、と我ながらホトホト感心してしまう。

 きょうは、またしても寒い1日に。
 神奈川県厚木市では午後、竜巻が発生、倉庫や建物、マンションの屋根などが吹き飛ばされた。北極海からの寒気の南下による大気の不安定から複数の積乱雲が生じ、ふたつの竜巻となったらしい。
 この日は東北地方の広範囲が暴風雪に。山形県酒田市では2月としては過去最高の瞬間最大風速45・3㍍を記録。北海道の帯広、札幌、東北の盛岡や青森、秋田、新潟、北陸の富山でも雪を伴う強い風が吹き荒れ、どこも最悪の視界となった。秋田の、にかほ市では一時6500戸が停電になり、札幌では除雪車の前を横切ろうとした女性がはねられて死亡。雪は、ここ尾張平野はむろん大阪でも時折、舞った。
        ×        ×
 4国首脳による停戦合意の後というのに、ウクライナ東部ではかえって戦闘が激化。15日午前零時の停戦発効を前に、特にデバリツェボ確保を狙った政府軍と親露派双方の最後の攻防が際立つという。今となっては一刻も早い完全停戦を願うばかりだ。「合意の直後から、親ロシア派テロリストの攻撃が始まった」とは、ウクライナのポロシェンカ大統領。前回合意が守られなかった反省も踏まえ、今度こそ停戦が実現するよう切に願う。
「原発依存度を低減させていく方針に変わりない」。安倍首相の国会での発言である。
 なのに。その一方で太陽光発電など自然再生エネルギーの買い取りを巡っての国の姿勢は、原発優先で各電力会社の言いなりだ。やはり再生可能エネルギーの導入に対しては国がもっと積極的に出るべきだ。デ、ないと。せっかく自然エネルギーの確保に立ち上がった業者の夢も沈んでしまう。国と電力会社によるこれら業者に対する継子いじめ、と見られても仕方ない。中国では風力による発電量が原発のそれを、既にはるかに上回っている。
現実を直視してほしい。
 プロ野球界最年長(49歳)の現役投手で日本球界の宝といっていい、中日ドラゴンズの昌サン(山本昌投手)が沖縄・読谷球場周辺での練習を黙々と進めている。「ほんとによく走ってきましたネ。走ることだけは負けません」とは、昌サン。昌サンに栄光あれ! 昌さん、がんばって」

「ほんで、あんた。いっぱくりょこうのゆきさき、きまったの。ひるまのりょこうもあるしな。いそがしうて。まあ、しのほうはなしにしないかんがや。にっていちょうせいもしなアカンだろ。
……あそこきゃあ、あそこはなも。きょうだいなかよさそうで、アカンはね。48ねん(昭和うまれ?)いったら、そりゃ、わきゃあわ。わたしんとこのむすめより、わきゃあよ。
 Sさん、みちがえてまった。なんじゅうねんぶりか、だがや。むかしのおもかげをさがしてジイーとみてたら、むこうもジーッとあたしをみつめるもんで、それこそいやんなっちゃった。……
ー以上は、きょう久しぶりに入った某喫茶店で遅めの昼食をしていたとき、ドヤドヤドヤッと入ってきた今は盛りの女子会の姉さんたちのピーチク、パーチク合戦のほんの一席である。いやはや、70を少し越えたあたりの女性たちの元気の良さには、たまげた。
 夕食のわが家でこの話をすると「そうよ、女性は男なんかより元気なのだから。うちの店でも、おんなじ。それが楽しいみたいよ」と、まだまだどころか、ずっとずっと若い舞。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
「(今月8日、小雨の東京メトロ・築地駅。事件後、初めてここに降り立ち)来るまではドキドキしたけど、大丈夫。ようやく乗り越えられた気がする」「事件のニュースを見ると『もう嫌だ』と思ってしまう。殺しても殺しきれないほど許せない」「人生を狂わされた人がいると分かってほしい。あれだけのことを起こして逃げ続けたのはどういうことか、裁判員に考えてもらいたい」。(千葉市の主婦、豊田裕美さん。43歳)
「あちこちからコンコンとせきが聞こえてきた。風邪を引いている人がやけに多い車両だと思った」「目をいくら開けても真っ暗になった。呼吸が苦しくて、きつかった」「サリンの目の前にいたのに生きていることは不幸中の幸い。ただ目が半年以上、戻らなかったので転職した」「一度死んだと思って頑張ろうと決めた。直接謝ってもらえるわけじゃないし、そのつもりもないだろうし。自分の中では決着がついている」(東京都千代田区、会社経営、水野稔さん。49歳)
=13日付毎日夕刊『20年人生狂わされ オウム高橋被告公判 「難病、サリンの影響か」』『「一度死んだ。自分に決着」』の記事から被害者2人の談話を抜粋

【新聞テレビから】
☆『辺野古作業停止指示も サンゴ損傷 沖縄知事が検討』、『三重病院 47人ノロ集団感染 60代入院患者が死亡』、『海自ヘリ山中で発見 宮崎乗員3人心肺停止』、『揖斐川町に「マッサン」恩師 酔いしれた醸造学の父』、『東レ社員2億円着服 架空発注 背任容疑で告訴へ』、『南山学園2社を提訴 ドイツ銀など 計90億円賠償求め』、『LED信号雪が難敵 低温で融けず 見えにくく』(13日付、中日夕刊)
☆『米 露に停戦順守要求 履行なら制裁解除も ウクライナ』『東部戦火収まらず 政府・親露派 双方けん制』、『検察、弁護団全面対立 高橋被告公判 地下鉄サリン審理』、『「グレーゾーン」法整備へ 与党安保協議開始』、『海洋に年最大1270万㌧ プラスチックごみ 1位は中国 米大学試算』、『漆掻き道具職人は町の宝 青森・田子「唯一」71歳の後継者大募集』、『木材会社補助金「知らなかった」 西川農相』『「全く問題ない」 菅官房長官』、『アイスにカビ隠す 大阪の輸入販売業者37万個販売』、『列車とトラック衝突 倉敷のJR 1人重体、11人搬送』(13日付、毎日夕刊)
☆『みやびにエア・ケイ 郡上八幡「福よせ雛」』、『ウクライナ15日から停戦 4国合意 ロシア介入抑止が鍵』、『趙前副社長懲役1年 大韓航空ナッツ事件判決』、『3人乗り海自ヘリ不明 鹿児島上空で交信途絶』、『「原発理解進んでいない」高浜適合決定で福井知事』、『「地域委」担当部廃止へ 名古屋市 看板政策浸透せず』、『インフル集団感染90歳入所男性死亡 岐阜・池田の特養』(13日付、中日朝刊)
☆『ウクライナ15日に停戦 親露派の自治拡大 4カ国合意』『共同宣言の署名見送り』、『高浜原発「合格」 「地元合意」難航か 30㌔圏内 京都、滋賀関与求め』『住民「住み続けたいが……」』、『農相側に違法献金の疑い 補助金決定企業 1年内に300万円』『木材加工会社 09年にも献金100万円 農相側に 年末に補助1・7億円』『社長一問一答「不正一切やってない」』『取材時期に返金』(13日付、毎日朝刊)

二月十二日
 本日付の中日新聞「中部9県コラム集」が、とてもよく、一気に読みほした。
「記者のやりがいと責任の重さを痛感し、あふれる涙をぬぐいながら、取材に戻った。」その気持ちが良く分かる。

 夜。かつての任地、懐かしの地・小牧へ。琴伝流大正琴弦洲会の会主(倉知弦洲会主)として世界に羽ばたく詩人牧すすむさん=ウエブ文学同人誌「熱砂」同人=、崇さん父子を囲み、小牧と名古屋で活躍する現役記者ふたりも交え、楽しく愉快なひとときを過ごし、さきほど帰宅した。
 行きは名鉄犬山線で犬山まで出て平安通り行きに乗り換え小牧で下車。ここから小牧市の「こまき巡回バス」に乗って東田中で下車、少し歩いて名古屋コーチンの店「かな和」へ。東田中で停まる巡回バスが午後6時50分発のため、時折ふり注ぐ雪と雨のあわいの如き、こ寒いミゾレに打たれ、バス停で震えながら30分ほど待つ。さすがに芯から体が冷えはした。でも、これまたいっぷくの味わいがあり、乗って良かったと思っている。

 行きの車内ではいつも通り、学生時代から片時も離さない愛読書でもある文學界(3月号)を手に、羽田圭介の「スクラップ・アンド・ビルド」はじめ、石原慎太郎「ワイルドライフ」横尾忠則「消えた男」北野道夫「旅の終わり」…の順で、冒頭部分を繰り返し読む。きょうのところは、北野道夫の文体が私には一番、フィットしているかと思う。書き出しは次のようなものである。
  1 
 気が付くといつも、私はどこまでも広がる平野のただ中に立っている。空に雲はなく、大気に色はなく、風が大きな掌底で撫でるように稲や野菜や果樹の葉の茂りを順番に丸く窪ませてゆく。少しずつ色の違う水田を繋ぎあわせる畔と、それらとは平行せず田園を斜めに切り裂いてゆく道路、……(旅の終わり 北野道夫) 
       ×        ×
 ベラルーシの首都ミンスクではウクライナの和平を目指したドイツ、フランス、ロシア、ウクライナの4国首脳会談が続く。ウクライナ東部で戦闘を続ける政府軍と親ロシア派武装勢力双方の即時停戦と紛争の政治的解決に向けた協議がつづけられているが、なんとか和平への道を探り当ててほしい。
 原子力規制委が、関電高浜原発3、4号機(福井県)が原発の規制基準を満たしているとする審査書を正式に決定した。新基準を満たすと判断された原発は九電川内原発につづいて2例目。福井県内の場合、4月に知事選や高浜町議選など再稼働が争点になる地方選が控えていることもあり、再稼働は夏以降になる見通しだという。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
「ここは私が祝っていただくのではなく、私がみなさんにお礼を言う会だという思いでいっぱいです。作品が単行本になったときは、制作に携わっていただいた方々との共著だといつも思っている。それが二十五年積み重なってきた」(宮城谷昌光さん)
「苦しい時期に著作と出会い、いろんなところで吹聴していたらご自宅に伺う機会を得た。つまずくことが何度もあるが、また相談にお伺いさせてください」(俳優で歌手の吉川晃司さん)
=12日付中日夕刊文化面『宮城谷昌光さん作家生活25周年祝う会に100人』から

【新聞・テレビから】
☆『高浜2基新基準「適合」 川内原発に続き2例目 規制委決定 再稼働は夏以降』『〈解説〉地元同意限定、重い判断』、『積極的平和主義を推進 首相施政方針 戦後70年談話反映へ』、『米の武力行使案 日本政府が支持 対「イスラム国」』、『最後の車中へ 行ってきます』『豪華寝台特急「トワイライト」切符 瞬時に完売』、『名大生を鑑定留置 女性殺害容疑 責任能力調べる』『成人同様に裁判も 留置期間3カ月 手続きの流れは』(12日付、中日夕刊)
☆『4カ国会談難航 ウクライナ和平巡り』『米地上部隊限定派遣 対「イスラム国」 小規模』、『首相施政方針 農政改革 実現を強調 外交・安保立て直し』、『がん転移抑える機能発見 名市大 肺を作る遺伝子で』、『ネットバンク被害最悪 昨年倍増29億円に 新型認証でも146件』(12日付、毎日夕刊)
☆『豊作祈り心を一つに 設楽「田峯田楽」』、『地震で浸水・液状化の恐れ 蒲郡・西尾署建て替えへ』、『1順目検査異常なし 福島の子2巡目で甲状腺がんが確定』『同性パートナー証明書 「結婚相当」全国初、渋谷区条例案』、『米、短期的地上戦へ道 対「イスラム国」大統領が決議案』、『韓国・仁川で100台多重衝突 2人死亡、2邦人軽傷』、『3億6700万円詐取容疑 架空発注 十六銀元行員ら逮捕』『計7億円超か、2人否認』『「深くおわび 十六銀コメント』、『偽ハーレー衣服 ネット販売容疑 大垣署、男2人逮捕』(12日付、中日朝刊)
☆『【毎日新聞】東京発行 きょう5万号 ご愛読 感謝します=1872(明治5)年に前身の東京日日新聞が創刊されて以来143年間、毎日新聞は3世紀にわたり、激動する日本と世界を見つめ、記事を届けてきました。日本の新聞社で初めての5万号です』、『露とウクライナ対立 停戦監視など巡り 4カ国会談へ』、『円安で逆輸入採算悪化 製造業国内回帰 工場新設には及び腰』、『〈自治はどこへ2015統一選〉投票率ほぼ100%離島の村「本土と格差切実」働かない議員は交代 村議会には緊張感』、『八ヶ岳で遭難の2人遺体で収容 学習院大山岳部』(12日付、毎日朝刊)

二月十一日
 2月11日。建国記念日。寒波が抜け、穏やかな日和できのうの日中に比べると日本じゅうが3~7度ほど高く、【真冬の春】のような暖かさ。ふたりの愛猫といえば、電気カーペットを床に♪ひねもすのたりのたりかな、で高鼾だ。なんと幸せな猫ちゃんかとつい、羨ましくもなる。
 きょうは東日本大震災から、ちょうど3年11カ月。本日現在の犠牲者の数は死者が15890人、行方不明者も、なお2590人に及ぶという。犠牲者とそのご家族には、心から冥福を祈りたい。
 午後のひととき。横笛とサンポーニャをふいてみる。横笛は今月末、名古屋の松楓閣で開かれる発表会でふく小林旭の「惜別の歌」を中心に、「さくら」「越後獅子」「風の盆恋歌」など数曲を。また習い始めたばかりのサンポーニャの方は私たちが大好きな〈コンドルは飛んでいく〉の出だし部分を、それこそ見よう見まねに、何度もふいてみる。
        ×        ×
 沖縄では名護市辺野古沖への基地移転工事に伴う国の大浦湾海底への最大45㌧もあるコンクリート塊の投下などで、日本の貴重な文化財ともいえるサンゴ礁が傷つき、破壊されている。これは深刻な事態である。サンゴといえば、日本の生態系にとって大事な胎盤のひとつといっていい。
 その貴重な自然の生態系が本来、必要とされる地元沖縄県知事の許可ひとつ得ないで無法にも海中の工事で破壊されてゆく。昔、朝日新聞のカメラマンがサンゴを自らの手で傷つけ撮影して大問題になったが、今回の破壊劇は、それをはるかに上回る暴挙である。
 私は思う。これは明らかに文化財保護法に違反し、れっきとした器物損壊罪にも値する。法治国家である以上、司法が国の代表を逮捕し厳しく取り調べるべきだ、と。冗談ではない。捜査とは、そのためにあるのではないか。警察庁や東京地検が出来ないというなら、翁長知事の権限下で沖縄県警が国会に踏み込み、タマ(主犯は誰?)を器物損壊と文化財保護法違反容疑で逮捕し、しばらく冷や飯を食べさせればよい、と。いや捜査の手順としては、まず直接の工事業者への事情聴取から始め、頂上の逮捕を狙えばよいのだ。
 この意見は何ひとつ間違ってはいないはずだ。きのう本欄で紹介した国際政治学者で元米国防次官補のジョセフ・ナイ氏に聞くがよい。おそらく彼とてこう言うに違いない。「オーッ、グッドアイデア。オ・キ・ナ・ワの人々が大切な海を、それも自国の手で破壊されることを許すはずがないですネ。アベさんたち、一体何を、トンチンカンな乱暴をしているのですか。頭が狂っています」と。沖縄県も当然、事の次第を調べるためにも、さっさと強制捜査に踏み切るべきだ。

 ウクライナ東部での政府軍と親ロシア軍の戦争が悪化の一途をたどるなか、ベラルーシではウクライナ、ロシア、フランス、ドイツ4国の首脳会談が開かれるという。なんとか和平への道にこぎつけてほしい。過激派組織「イスラム国」では人質になっていた米人女性の人道支援家ケイラ・ミュラーさんが空爆の犠牲になった、とみられている。世界の至るところで罪のない子や女性たちが、エゴの刃に殺されていく。
「ニンゲンとは、やはり愚かな集団なんだよね。オトン」。傍らの愛猫、こすも・ここちゃんが呆れた顔で、きょうもまた私たちニンゲンの顔を憐れむように「もう、あきらめなよ。ニンゲンなんて、そんなものさ」と覗きこんでくる。

 ドラゴンズをはじめとした沖縄でのプロ野球各球団のキャンプ。日本ハムの大谷翔平投手が対阪神戦初打席で本塁打を放ち、〝バッター〟としての存在感を見せつけた。東京では大相撲のNHK福祉大相撲があり、遠藤らが貢献。やはりスポーツはいい。建国の日には、賛否両論があり、それぞれがそれぞれの考えの下、集会に出て気勢をあげている。人間とは、永遠にひとつにはならない生きものか。
        ×        ×
【きょうの一文・ことば】
 要望書は「(会長発言は)自ら『放送の自主・自律』を投げ捨て、政権党の意に従うと宣言したに等しい」としている。=11日付中日朝刊『NHK会長の辞任を要望 慰安婦発言で3団体』の記事のなかから抜粋

【新聞テレビから】
☆『女性人気切り開く 徳川美術館 所蔵の名刀前倒し公開』、『小保方氏は懲戒解雇相当 形式上の処分 理研、告訴も検討』、『裁判員の「死刑」また破棄 長野強殺で最高裁 共犯男無期確定へ』『ODA(政府開発援助)非軍事空洞化も 新大綱決定 他国軍支援を容認』、『民法消費者保護へ改正案 不当な約款は無効 敷金ルール明確に』、『ニホンザル「ご当地ハグ」 京大・中京大 地域差を初確認』(11日付、中日朝刊)
☆『■南相馬の「ベテランママの会」が大賞=NPO法人「日本トルコ文化交流会」が、東日本大震災の被災地支援に尽力する民間団体を表彰するため、ことし創設した「エルトゥールル号からの恩返し 日本復興の光大賞15に選ばれた。放射線に関する勉強会を開いたり、放射線の基礎知識をまとめた小冊子を発行するなどした=』、『表彰式華やかに 毎日映画コン』、『クラスター弾完全廃棄 自衛隊保有の1万4011発』、『STAP問題 責任追及中途半端 主要著者実質処分受けず』、『後方支援米軍以外へも 周辺事態法改正へ』、『男児傷害致死懲役4年 熱湯の浴槽へ「度越えた悪ふざけ 名地裁判決』、『服薬歴17万件記載せず ツルハ子会社薬局 報酬不適正請求か』、『iPSから視神経細胞 成育医療研など世界初作製』、『赤崎さん、文科相訪問』(11日付、毎日朝刊)

二月十日
 きのうに続く今シーズン最強の寒波襲来でとても寒かった。日本は、どうしてこんなに寒いのか。新潟県小千谷市では、積雪3㍍以上のところも。
 そして。このさむさのなか、妻の舞を伴って彼女の日々の血圧が記された血圧管理手帳を手に江南厚生病院へ出向いた。術後の定期診療のためだが、手帳の測定記録をみた担当医師は「少しは改善されてきているので、もっともっと生活習慣をよくするように。血圧が高い、ということは、それだけ血管のリスクがたかくなります。いつ脳梗塞が起きるとも限りません」とのお達し。
 デ、4月に改めて脳のMRI検査と骨密度検査をしてもらうことになった。それから、せっかく病院に行ったついでなので、市から舞あてに届いていた特定検診の受診手続きも完了、こちらは今月16日にしてもらう。私自身も、昨年は検診をしてないので舞の検査が終わった段階で気が向けば、と思っている。いずれにせよ、舞が自分から特定検診なるものを進んでやろうとする、その姿勢には内心、ホッとした。

 きょうは病院での待ち時間をあてて日本ペンクラブあて返信はがきに近況(60字以内)を書いたり、きのう自宅を訪れたシロアリ業者の若いスタッフから手渡されたアンケート用紙に対する回答書きをするなどし、そのまま病院内の郵便受けに投函。帰宅後は信頼に足るある出版社に自分なりに考えた小説集の企画案をまとめて出す、など結構やることに追われた。
 病院のあとは近くのショッピングセンターへ。相棒の帰りを車内で待つ間じゅう久しぶりに日本ペンクラブ編の著書「わたし猫語がわかるのよ」(光文社編)を手に、下重暁子さんの〈猫想い〉などを読み直してみたが、なかなかの力作ぞろいである。帰宅後、落ち着いたところで今月23日に東京の文藝春秋ビル内、日本文藝家協会会議室で開かれる「脱原発をめざす文学者の会」の総会への出席をメールで返信。なにごとも行動を動かさないことには、この世のなか動きそうにないので行くことにした。
 きょうはほかに外出先からかえってまもなく、花霞町の総代さんから「北陸に行って来たので」と珍しい小鯛の三枚おろしとトロロ昆布のお土産までいただき、なんとも嬉しい1日に。とはいえ、小鯛の方は「これは高価で貴重、絶品なのだから」と舞に大半、たべられた。でも彼女があれほどまでに喜び美味しそうに食べたのだから、それはそれでよかった。
        ×        ×
 ホンダが、2008年の撤退いらい7年ぶりに最新の環境技術を駆使してF1復帰へ。ことしのF1は、来月オーストラリアでの初戦で幕が切って落とされ、その後世界20カ国で行われる。頑張れ! ホンダ。頑張れ! ニッポン。
「今の日本政府は沖縄の声を全く聞いていない。からだを張ってでも、それを止めなければならないのに」とは、国際政治学者で元米国国防次官補だったジョセフ・ナイ氏だ。彼はさらに「辺野古移設の実現性はなくなった」とまで言い切る。
 理研はスタッフ細胞で物議をかもした小保方さんの行為を研究不正行為として認定。「懲戒解雇相当」処分に。彼女に関しては今後、スタッフ細胞盗難の刑事告発と研究費の返還要求も予定しているという。ウクライナ東部地区での政府軍と親ロシア派の戦闘。一体いつになったら終わるのか。1部にウクライナ軍6000人に投降が求められている、との情報も。
 明治29年に制定されていらい改正がされてこなかった民法。この民法が、いまの時代に合わせて120年ぶりに大改正される、という。改正の要項案は200項目、新しい民法がどんなふうに生まれ変わるのか。いまからとても楽しみだ。「イスラム国」では、なお7人の欧米人が拘束されているという。
        ×        ×      
【きょうの一文・ことば】
 移り変わりの早いファッション業界を支えているのは、昔ながらの職人や産地。ですが優れた技術があっても、ただ継承するだけではだめ。時代に合わせたデザインやテクニック、知恵が必要です。
 新聞も同じですよね。紙のぬくもりやネットにはない信頼性には価値がありますが、新しい形も模索してみては。新聞記者はサラリーマン化しているように感じます。記事に一人一人の個性や私情がもっと入ってもいいんじゃないかな。
 襲撃を受けた仏週刊紙は、命をかけて信念を貫いたんでしょう。それだけの情熱と覚悟が込められたものは人の心を打つし、廃れることはないはずです。=10日付毎日朝刊『古くて新しい モノ、コト、ヒト8 ファッションデザイナー コシノヒロコさん(78) 次代の知恵が不可欠』から。コシノヒロコさん

【新聞テレビから】
☆『「アーオー」鬼 駆ける 豊橋』『岐阜で大雪、白川村236㌢ 東海道新幹線にも遅れ』『車輪凍って列車運休 中央線中津川駅』、『辺野古工事サンゴに傷 反対協が確認 岩盤に20㌧ブロック』、『ODA(政府開発援助)他国軍援助容認 政府、新大綱決定 非軍事に限定 平和外交変質の恐れ 〈解説〉軍事転用の懸念強まる(政治部・上野実輝彦)』、『あなた355億円もするの? ゴーギャン(フランス印象派画家)の絵画 史上最高額で売却』、『ナゴヤ漫才お笑い便 郵便局員コンビ奮闘中』(10日付、中日夕刊)
☆『ぶるぶる列島 福井で車200台立ち往生』、『非軍事分野に限定 他国軍へのODA(政府開発援助) 12年ぶり改定 閣議決定』、『「テロ資金規制強化 G20 麻生財務相呼び掛け 日本人人質事件検証委が初会合』、『「山鳴りがする」「土臭い」つぶやきで災害予測 土石流や土砂崩れ前兆把握 国交省「避難、早く的確に」』、『AKB襲撃懲役6年 盛岡地裁判決 握手会3人重傷』(10日付、毎日夕刊)
☆『「政権批判の自粛ムードは危険」 人質事件 ジャーナリストら声明』、『農協60年ぶり抜本改革 JA全中 社団法人化に合意』、『名古屋市、活性化に予算 路上演奏にライセンス』、『「火力完全統合」すれ違い 急ぐ東電、中電は慎重』、『未完の論文ある社会学者の死1 絶望しない姿教えた 最後の講義』、『墜落機54年ぶり発見 チリ山中 サッカー選手ら犠牲』、『耕運機で日本一周へ 「風を感じたい」(設楽通信部・鈴木康彦)』、『天野教授も〝青〟色申告 ノーベル物理学賞は非課税』(10日付、中日朝刊)
☆『JA全中の監査権廃止 「強い農業」どう表現 地域農協の自主性促す』『「強毒」20種事故集中 危険ドラッグ京大調査』、『里見(香奈将棋)女流名人 最長の6連覇』、『プロキシサーバー使い不正送金 「ハッキングできます」中国で大がかり集客 140の代理店を確認』、『九頭竜湖殺人「主犯格に逆らえず」名地裁公判 渡辺被告が主張』、『パロマ瑞穂スタジアム 4月から改称』、『■天龍さん、11月でプロレス引退■豪でサメに襲われ、日本人男性死亡』(10日付、毎日朝刊)

二月九日
 この冬、最強の寒波が猛吹雪を伴って日本列島を直撃した。きょう1日で実に80㌢もの積雪があり、2㍍89㌢の積雪となった新潟県十日町市。ここでは高齢化が進むなか、主が居なくなった空き家が目立ち、雪の重みによる空き家の倒壊も。高齢者宅をはじめとした雪下ろしをこの冬だけで8回しました、と60代男性。
 また福島県会津坂下町のJR只見線では普通列車(2両編成)が線路に積もった雪のため動けなくなり、高校生ら乗客100人が4時間ほど列車内に閉じ込められた。幸い、車内の暖房はきいていて気分が悪くなった人はいなかったという。この日は、ほかに鳥取砂丘でも猛吹雪が舞った。

 農協の抜本改革が六十年ぶりに実現することになった。政府が農協改革を目指す全国農業協同組合中央会(JA全中)のあり方を見直す農協改革案が決定したためで、JA全中が地域農協を監査する権限の廃止や、農協法に位置付けられた特別な組織から一般社団法人への転換などが主な柱となっている。ただ農家以外でも貯金やローンなどの農協系サービスが使える「准組合員」の利用制限は地域農協の反発が大きく、こんご利用実態の状況をみたうえで判断することで決着、事実上の見送りとなった。
        ☆        ☆
 きょうは、わが家で半日がかりで専門業者によるシロアリ防除のための天然液(薬剤名は、天然ピレトリンMC)の吹きつけ散布と床下へのM炭マット(床下調湿剤)敷き込みなどに妻と立ち会った。「今のところは大丈夫。でも予防対策を施さないでいたらシロアリにやられます」と言われれば、そのまま放っておくわけにもいかない。というわけで、先日の事前調査で指摘を受けた、床下への薬剤散布や玄関壁部分への薬剤注入、床下のかなり広い部分へのM炭マット敷設をしていただいた。
 ほかに建物の外壁全体と天井、2階ベランダなどもしっかり点検して頂いたが、「まだ緊急は要しませんが外壁も断片的にあちらこちら傷んできています。早いうちに塗り替えてしまうとか、の措置を考えられた方がよいです」とのアドバイスも受けた。訪れたのは若手ばかり三人の男性スタッフ。外壁全般のチェックに始まり、床下に潜って炭マットを敷設したり、薬剤を注入したり…。みな熱心に仕事に挑む姿が頼もしく感じられた。
 ついでにユルユルだった郵便受けを固定して頂き、水道蛇口のチェックも。私が中に椅子を置いて座っている掘りごたつの安全性についても相談に乗ってもらい近々、下に支えになるものを施してもらうことに。さらに昨年の台風で傷んだ自宅裏のフェンスも修繕の方向で。今回かなりの費用がかかったことは事実だが建物全体を塗り替えるとなると、二百万円近くはかかる、とのこと。この世は金次第。よく言ったものだ。
        ×        ×
 NHKの世論調査によれば、「安倍内閣を支持する」が前回より4㌽上がって54%、「支持しない」は3㌽下がって29%。「支持する」の理由としては『他の内閣よりも良さそうだから』が42%、『実行力があるから』と『支持する政党の内閣だから』が、ともに15%だったという。政府の「イスラム国」人質事件への対応が微妙に支持率上昇につながった、そんな気がしないでもない。その「イスラム国」へのイラク軍による大規模な地上作戦が近く始まる、とはジョン・アレン米大統領の特使。特使によれば、イラク北部の主要拠点、モスルを奪還するのが狙いだという。
 きょうは、この冬最も強い寒気団に襲われ北陸、東北の日本海沿岸部を中心に大荒れに。秋田、新潟では多くの人々が豪雪に埋もれ、ここ木曽川河畔の尾張地方でも昼間、冷たい雪が散らつき1日中、凍えるほどに寒い日となった。この寒気、ふつう北極からシベリアルートで南下する寒波が今回は、北極からダイレクトに南下してきたためだ、とは気象予報士の弁。ルーマニアのルシュノブで行われたノルディックスキーのワールドカップで高梨沙羅(クラレ)が95㍍を飛んで121・4点をマーク、7試合ぶりに優勝。通算27勝目となる今季3勝目を挙げた。
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【きょうの一文・ことば】
 ケリー米長官が言うように(「イスラム国」との戦争は)文明の対立ではない。欧米とイスラムの文明が、「イスラム国」という野蛮と戦っている。大多数のイスラム教徒と「イスラム国」を混同しないことが大切です=9日朝の「NHKニュース おはよう日本」のなかで。高橋和夫放送大学教授

【新聞テレビから】
☆『男衆つかむ 豊作の炎 西尾で「鳥羽の火祭り」』、『ブルル凍える街=東海地方は9日、上空に強い空気が流れ込んだ影響で山地や平地の1部で雪が舞い、積雪となるところもあった』、『〈文化〉思うままに 梅原猛 他界の住民(金子)兜太 亡き人の名を呼ぶ立禅』、『防災、リニアに力点 15年度予算案 名古屋市1兆722億円』『報復空爆56カ所に ヨルダン「イスラム国」の拠点』『UAE再開へ』『「近く大規模地上戦」米特使見通し イラク軍主体に』、『経営黒字が過去最少 14年2兆6266億円 燃料輸入膨らみ』、『容疑者宅に男児血痕 和歌山殺害 げた箱、DNA一致』『「怖かっただろうね」葬儀に200人』、『渡辺被告殺害認める 冷凍庫事件初公判 検察「主導は林被告」』、『河上和雄氏死去 ロッキード事件捜査 81歳』(9日付、中日夕刊)
☆『甘みじんわり 長野「雪中キャベツ」』、『伊藤さん3位 金原さん5位 ローザンヌバレエ』、『栄久庵憲司さん死去 工業デザイン第一人者 85歳』、『■エボラ出血熱の死者9000人』(9日付、毎日夕刊)

二月八日
 けさの中日新聞朝刊1面の〈中日春秋〉。
 猫好きなわが家、それもふたりの猫ちゃんのために生きている私たちニンゲンにとっては、とても味わい深く、共感が得られる、イイ文章だった。人間がまだ話せなかった時代。言語能力を身に付けた猫ちゃんたちが地球を運営していたが、日なたぼっこの方がいいと後任にニンゲンを選んで話す能力を譲ると、猫は話せなくなったのだという。
 そんな事情もあって「猫は人間を見ると微笑む」とのことだったが、なるほど、わが家の長女猫(こすも・ここ)と次女猫(シロ、正しくはトンヌラ)は2人とも、ことあるごとに、話しかけるように、私たちの顔をじっと見つめたまま何かを言いたげによく微笑んでくれる。微笑む、というよりは口を少し開き、甘えるような仕草でニャアア~ン、と「何か」を噛むように、声にならない声で口ずさんでくれるのである。その仕草は「それでいいから。アリガトウ」と言っているようにも聞こえる。
 こうした柔らかな表情は、猫を飼っている人なら誰だって心当たりがあるはず。人間と共存して生きる猫ちゃんたちは、ほんとに家人に優しく、ニンゲンに向かって口を微かに開いてうなづき、「うん、それで良い。いいから」とあくまで先輩としての立場を崩すことなく、満足そうに微笑んでくれるのである。その優しい口元を見ると「オトンたち、いろいろ起きて大変だけれど、がんばって! いつも応援している」とねぎらいの言葉をかけてくれているような、そんな気がするのである。アリガトウ、猫のみなさん!
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 来月4日の開業を控え北陸新幹線の金沢駅〝発車メロディー〟が誕生。金沢出身の世界的ミュージシャン、中田ヤスタカさん制作によるもので、芸術性と機能性の両方を兼ね備えたメロディーだという。というわけで、どんな音なのか。さっそくパソコンの動画サイトを開いて聞いてみたが、水滴が音を奏でながらあふれて出発の合図をしてくれているような、なんとも軽快な音曲だった。金沢らしさも十分伝わり、すなおにステキなメロディーだと思った。
 例年になく寒いばかりか、大雪が目立つニッポンだが、実は北極の氷が激減。地球温暖化が加速している分が、逆に寒さになって表れ出てきているのだという。分かったようで分からない話だが、北極の氷がここ数年、激減してきていることだけは確かなようだ。温暖化が確実に、これまでの地球環境を悪化させてきている。
「イスラム国の兵士にならないか」。「さあ、荷造りをして聖戦に出よう」「血液が滴れば罪を消す」……。こんな勧誘のツィッターが、いま世界中を駆け巡っている。テレビで実際に勧誘された日本の若者の告白を流していたが、この若者は断ったようだ。韓国では、最近18歳の少年がトルコ経由で「イスラム国」に消え、国中のマスコミが騒いでいる。わが子を思う親の気持ちは、どこも同じだ。「イスラム国」に行き、兵士になった若者は1戦争に行きたい人2イスラム国戦士になりたい人3社会にうんざりした人が多い、という。
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【きょうの一文・ことば】
……
▼ある日、猫は気づいた。「地球を治めているよりも、日なたぽっこをしている方がましだ」。後任に人間を選んだ。人間に話す能力を譲ると、猫は話せなくなった。そんな事情で猫は人間を見ると微笑むという。経済学者の竹内靖雄さんの本にあった▼争い絶えぬ国際情勢や最近のおぞましい出来事を考えれば、後任に人間を選んだ猫の判断は正しかったのか。まったく、難しい仕事をわれわれに任せたものである▼その一方で猫さん方は季語の〈猫の恋〉の時季を迎えている。……
=8日付中日春秋より抜粋

【新聞テレビから】
☆『ユダヤ人虐殺生還者、元ナチス親衛隊らの証言記録 映画「SHOAH(ショア)」 18年ぶり公開』『「動く証拠」表情が語る真実 元NHKプロデューサー立正大学教授桜井均』(しんぶん赤旗日曜版、2月8日号)
☆『JA全中、政府案容認 農協改革きょうにも決着』、『連携「非軍事限定」57% 世論調査 政府「イスラム国」対策』『旅券返納命じ渡航阻止 シリア入り計画 写真家に外務省』『「権利奪う」憤る写真家』、『埋もれた郷愁に光を 元捕虜の友の墓 ロシアで再建へ 日進の男性 サンボ大会で協力訴え』、『針混入被害新たに4件 可児と御嵩』『★ブルボン81万個自主回収=ビスケットにプラスチック片が混入している可能性がある、として』『★日本ハムも自主回収=機械の不具合で商品が十分に加熱されていないためで、食べないよう呼びかけている』(8日付、中日朝刊)
☆『21世紀枠センバツ初出場豊橋工 99歳元監督「楽しみ」 20年指導、基礎作る』『岩手山間部64歳息子急死後、91歳母も力尽きる 1人介護の盲点 住民自ら防止策 元気な印象裏目』、『和歌山小5刺殺 容疑者宅から血痕 大型ナタ3本押収』、『美香さん劇「伝える意義学んだ」 シリアで凶弾 中学後輩演じ教研集会で上映』『人質事件交渉 交換目前で決裂か 後藤さんと死刑囚』『英コンサルも関与』(8日付、毎日朝刊)

二月七日
 東京・渋谷のマンション14階自室に男が8時間にわたって立てこもり、ベランダから植木鉢やゴルフバッグ、バケツや紙などを手当たり次第に下に向かって投げつけ、銃のようなもので威嚇していたが、午後8時45分過ぎ警視庁の特殊部隊が突入し公務執行妨害容疑でこの男を逮捕した。男は職業不詳の47歳で、すごく興奮し暴れているという。男の居室からはモデルガン4丁も見つかったという。人質はいなかった。
        ☆        ☆
 チェンジ→ナチュラルターン→チェンジ→リバースターン→ウィスク→シャッセ→ナチュラル前半→スピンターン→リバース後半→……(ワルツ)
 主に【ワルツ】と【タンゴ】を中心に社交ダンスを踊る際のステップの順序が分かりやすく書かれたステップの順路表。社交ダンスの航路標識ともいえる、大切な、この表がある日突然、私のもとから消えてしまい少しばかりショックを受けている。表ばかりか、先生から頂いた足の位置が分かりやすく描かれたA4判の教材5、6枚も一緒に入れておいたのだが。これもどこかに蒸発。私にとっては、大事な社交ダンスの指南書とも言える、これら教材はファイルに閉じ肌身離さず持っていたのに。がっかりである。
 きょうは毎週土曜日の各務原市蘇原コミュニティーセンター「そらーら」での社交ダンスのレッスン日。デ、もしかしたら先週のレッスンのとき、現場に置き忘れたか、それともダンス仲間の誰かに運よくラチされ、拾われているかも、と期待し出向いた。が、誰に聞いてもそれらしきものはなかった、との返事。
 私の記憶では先週レッスンに訪れた際に一式、ファイルに閉じ持参したはずなのだが。特にワルツとタンゴのステップ表は、三年前にピースボートによる地球一周102日間の船旅でオーシャンドリーム号に乗船した際、社交ダンス教室の教師を務めた、今の各務原の先生が、わざわざ書いてくださったものだ。それだけに、これまで宝同然にしてきたのに。失くしてしまい申し訳ない気もする。
 見当たらなかったということは、わが家の自室のどこかにあるかもしれない、と帰宅し室内を家宅捜索同然に捜してみたが、やはり見つからない。他人サマのものを誰かが持っていくことも考えられない。デ、あきらめることにはしたが。やはり、残念無念である。あ~ぁ、とついため息までが出てしまう。
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 この世のなか。優しさに、かわいらしさも手伝ってか。ぽっちゃり形の女性人気が高まってきている。なんでも〝ぽちゃティブ〟とかの愛称で人気急上昇中だそうで「やっと、時代が私たちに追いついてきたな」とは、ある女性。そういえば、私の社交ダンス仲間のご婦人の中にも〝ぼちゃティブ〟派が見受けられる。みな、とてもチャーミングで優しくいい人ばかりだ。
 28歳の女性が交際していた47歳の男性を包丁で刺し金属バットで殴って殺した。覚せい剤の所持、使用などで3度目の逮捕となった某女優。みな、それぞれに一体全体何があったのか。「なんだか、へんなことばっかし」とは舞の実感でもある。先日の大雪で青森県内で立ち往生、15時間半遅れて大阪に着いた札幌発大阪行きトワイライトエクスプレス。乗客には928分遅れの【遅延証明書】が出されたという。これには「なんてラッキーな。鉄神さまが舞い下りてきたみたい。一生の宝物です」と乗客たち。
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【きょうの一文・ことば】
「一時、米国で最も有名な人物はヘビー級王者のムハマド・アリだった。彼はみんなを魅了した」=7日付毎日夕刊『9年ぶり米ヘビー級王者 ボクシング プロ全勝ワイルダー』の記事のなかで。1月17日にネバダ州ラスベガスで行われた世界ボクシング評議会(WBC)ヘビー級タイトルマッチで王者バーメイン・スティバーン(カナダ)を破り、新チャンピオンになったデオンティ・ワイルダーのことば

【新聞テレビから】
☆『イスラム 望みは平和』『「偏見やめて」信者ら訴え 名古屋の街頭』『米対テロ「各国と協調」 安保戦略「イスラム国」打倒主導』『対テロ警備強化「渡航自粛を」 中部空港高まる緊張感』、『なた、おの容疑者宅に 和歌山小5殺害 刃物数本を押収』(7日付、中日夕刊)
☆『〈eye〉忘れてはならない インド洋大津波』、『日系人収容所舞台のミュージカル ジョージ・タケイさん 11月ブロードウェーで』、『ひな人形贈り主見つかった ケネディ米大統領に北海道女性』、『動画投稿少年再逮捕 パンの袋破り 偽形業務妨害容疑』、『殺人容疑学生宅ガラス割られる 名古屋・室内に潜入か』(7日付、毎日夕刊)
☆『やっと博士に会えたよ 新ハチ公像、来月東大に』、『弁護側、死刑回避求める 蟹江殺傷結審 検察側「悪質な強殺」』、『岐阜県美術館 次期館長に日比野克彦氏』、『近所の22歳男逮捕 和歌山小5殺害容疑』『深夜の捜索急展開 逃走経路から男特定』『ゴーグルつけ竹刀素振り』『児童の犠牲相次ぐ 福岡では小5女児被害』、『モスクに脅迫相次ぐ イスラム教悲しい誤解』『遺体画像春日井でも 人質事件 小6授業で見せる』、『刃物? 持った男児童追いかける 鳥取の小学校近くで』(7日付、中日朝刊)
☆『表彰式で皇太子さま「読書で大きく成長を」 感想文コンクール(第60回青少年読書感想文全国コンクール)』、『週刊紙襲撃 テロ予兆仏政府に警告 アルジェリアが1カ月前』、『三鷹女子高生殺害「画像投稿も処罰の疑い」 起訴以外の罪 東京高裁差し戻し』『両親「考えられない」』、『地検 名大生精神鑑定へ 殺人容疑 地裁、勾留延長認める』、『「2・6の日」あの人とドキドキ 埼玉で交流イベント』、『左右エンジン停止か 台湾機墜落 ブラックボックス解析』(7日付、毎日朝刊)

二月六日
 夜遅く。テレのニュースがガサつき騒ぎ出した。
 目と耳を凝らし、画面に近づく。どうやら、和歌山県紀の川市内の住宅街で五日白昼、小5男児森田都史くん(11歳)が自宅近くで胸など数カ所を刺されて死亡した殺害事件の容疑者宅が警察に家宅捜索されているようだ。容疑者は近くに住む22歳の男で、和歌山県警岩出署捜査本部は、まもなく男を逮捕した。
        ☆        ☆
 寒くはあるが、比較的静かな一日。
 夕方、携帯に名古屋の兄宅から電話が入っていたので折り返す。一昨日、妻の舞に託されたチョコレートを手に、日進の老健施設「愛泉館」に私の母を訪ねたところ「昨日、お兄さまのところへ帰られたところです」とのこと。せっかく、突然の訪問で驚かせてやろうと思っていたのに。見事、空振りに終わったため昨日郵便局まで出向き送っておいたチョコが届き、お礼の電話だった。「わざわざ、ありがとう。いま一緒に食べたところ。おいしかった」と嬉しそうな顔が目に飛び込んでくるようだった。

 庭に咲いていたスノードロップは、まもなく土をかぶせられ、わが家の茶の間の一員に
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 ことしも希望を呼ぶ花、スノードロップ(和名はユキノハナ)が自宅ちいさな庭で咲き、いち早く開花を見つけた舞が胸を弾ませて「ほら、咲いていた。咲いていたよ」と、よほど嬉しかったとみえ、根ごと抜いた少し緑のかかった純白の花びらをてのひらに私のところまで見せにきた。まるで目的の花を見つけた少女が大喜びで駆け寄るような、そんな按配である。
「どれどれ、へぇ~、すごいじゃん。よくやった」と、まるでわが子に接する如く私。花びらを見せた彼女は得心したように、さっそく根の部分に土をかぶせ、私がいつも使っている酒の肴を入れる平ぺたい皿に土を盛って、カウンターの一角に飾った。かざるというか、神聖なお供えものみたいで、なんだかカウンターのその部分が神棚代わりのような、そんな不思議な気がしてきたのである。
 飾られた花を見ながら私は「希望に続く道、スノードロップなんだよな」とつぶやいてみる。この別名ユキノハナは、どこかしら、能登半島の泣き砂の浜で春先によくみた雪の中から顔を出す雪割草にも似ている。昨年は2月17日付本欄で同じように紹介。ことしも、また春のめざめが近いことの知らせだと思うと、なぜか心が浮き立ってきた。
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 ヨルダンの過激派組織「イスラム国」に対する報復空爆が加速するなか、ウクライナ東部のルガンスク、ドネツク両州でのロシア軍の支援を受けた親ロシア派武装勢力と政府軍の戦闘が激化している。こうしたなか、メルケル独首相とオランド仏大統領が5日夜、キエフでウクライナでポロシェンコ大統領と会談、今夕にはモスクワ入りし調停に乗り出した。こんご親ロシア派の後ろ盾となっているロシアのプーチン大統領と会談し紛争鎮静化に向けた新たな提案を提示するとみられ、成り行きが注目されている。
 沖縄県の翁長雄志知事がきのう、きょうと米軍基地問題に関する要望で上京したが、安倍首相や菅官房長官(沖縄基地負担軽減担当相)ら関係閣僚とは面会できなかった。6日は代わって応対した杉田和博官房副長官に対して翁長知事は普天間の県外移設を訴え、名護市の稲嶺進市長と一緒に辺野古周辺の警備について「過剰警備だ。人命を脅かすところまできている」と訴えた。私は思う。安倍首相か菅官房長官のいずれかが、たとえ数分でもよいので顔を合わせて翁長知事らに対して日ごろの労に対してねぎらいの気持ちを伝えるべきである。政府は、日本にとって一番大切な沖縄に対してあまりにも冷たさすぎる。反省を求めたい。
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【きょうの一文・ことば】
「正式に政府のスタンスがよく見えない中で放送するのが本当に妥当かを、慎重に考えなければならない」=6日付中日朝刊『政府方針出ておらず放送は慎重に 慰安婦関連番組NHK会長見解』の記事のなかで。NHKの籾井勝人会長が戦後70年の番組づくりに関し定例記者会見の席で、こう発言した

【新聞テレビから】
☆『徳島で震度5強』、『蟹江殺傷死刑を求刑 検察側 東海の裁判員裁判で初』『被告多くの「なぜ」残す 蟹江殺傷 裁判員重い判断へ』『「家族帰ってこない」意見陳述で遺族怒り』、『店主死去の老舗ジャズバー再開 遺志のスイング友刻む』、『特養など施設報酬 大幅減』『厚労省決定 訪問介護は手厚く』、『凶器複数強い殺意か 和歌山小5刺殺 男、以前にも目撃』(6日付、中日夕刊)
☆『独仏首脳ウクライナ入り 露に対抗、和平案を協議』『ヨルダン「空爆拡大」 対「イスラム圏」、軍が声明』『IS非難決議 参院も採択へ』、『日沼頼夫さん死去 T細胞白血病・エイズ研究 90歳』、『米ソニー映画サイバー攻撃 共同会長(エイミー・パスカルさん)引責辞任へ』(6日付、毎日夕刊)
☆『「人質の所在 日本に伝達」トルコ外相 交渉支援明かす』『ヨルダンが報復空爆』、『小5男児刺され死亡 和歌山 作業服の男逃走』、『名古屋圏、転出超過続く 14年人口移動 東京圏の集中加速』、『死刑囚が逆転勝訴 名高裁 漏えい国に賠償命令』、『可児(ヨシヅヤ可児店)でまた針混入 美濃加茂(アピタ美濃加茂.店)と合わせ5件』、『裁判員遺体写真で意識失う 京都地裁、本人希望で辞任』(6日付、中日朝刊)
☆『追加種目、来年8月決定 東京五輪でIОC 1年ずれ込み』、『高校生「聖戦に行く」 シリア人避難所男子の9割死亡・不明 「イスラム国」に共感』『ヨルダンが空爆再開 「イスラム国」に報復』、『マック11年ぶり赤字 12月期 1月売上高は4割減』、『和歌山小5刺殺「元気のいい子が」住民「早く捕まえて」』(6日付、毎日朝刊)

二月五日
 首都圏に白い雪が舞い、渋谷のスクランブル交差点はじめ八王子、山梨県河口湖畔、伊豆大島の三原山…も雪景色に。日本は寒い日が続いている。午後。和歌山県紀の川市の住宅街路上で小5男児が何者かに胸など数カ所を刺されて倒れており、夜になり死亡。紺色作業着にジーパン姿、身長170㌢前後の不審な男の目撃情報もあり犯人は逃走中だ、という。この世は暗黒か。このところ、簡単に人を殺す事件が、やたら多い。世界中に「闇」の如きものが広がっている。

 きょうは、久しぶりに私にとっては、かつての古巣でもある名古屋の中日ビル内、栄の中日文化センターへ。知友で、私が作詞した恋歌〈ラブバード・カトマンズ〉の作曲者(中国人ソプラノ歌手)でもある張柳春さんを紹介するためで、かつての同僚スタッフが時間を割き温かく応対してくれ、有り難かった。張さんは、〈ふるさと〉や〈この道〉〈椰子の実〉〈宵待ち草〉〈七つの子〉〈浜辺の歌〉など日本の童謡や唱歌を中国語に翻訳し、自らも歌って日本の歌を世界に広めておいでになる。それだけに、文化センターでもし機会があれば、講座開設のきっかけになるのでは、と足を運んだ。
 たとえば、【♪日本の〈ふるさと〉をみんなで中国語で歌いましょう】といったような、ひと味違った講座誕生にでも結びついたなら、それこそ日中友好の懸け橋にもなる、そう思って彼女を伴って訪れたが、スタッフも、その趣旨を分かってくれ「こんご講座開設を進める方向で」ということになった。ただ、受講生が少なく収益面で難があれば、講座は開かれない。これは当然のことだ。既に春の新規講座分は決まっているので、夏か秋以降になりそうだ、との説明も担当スタッフから付け加えられた。
 いずれにせよ、もしこの歌の講座が実現すれば、日中双方の友好親善に役立つことは間違いない。名古屋はピンポン外交で米中の国交回復のきっかけを作った歴史的秘話は、よく知られている。私自身も、かつて名市大の特別講座の授業で名古屋のピンポン外交につき再三、学生たちに話したことがある。ここ数年、悪化していた日中関係が、新設の中国語でうたう日本の童謡唱歌講座の開設により、元通りに回復するなら、それに越したことはない。
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 連日、マスメディアで大きく報じられているイスラム過激派組織「イスラム国」。このテロ集団とも言っていい「イスラム国」の存在で罪もないイスラム人が、どれほど悲しい思いをしていることか。現在、この地球上に住むイスラム教徒は16億人に及ぶ。うち9割がスンニ派、残る1割がシーア派だ。そして過激派組織はスンニ派に属するアラブ人が中心のため、新聞などでは、よく【スンニ派によるイスラム過激派組織】などと表現されてきた。
 だが、しかしだ。今回「イスラム国」によって焼殺されたパイロット、モアズ・カサスベ中尉(26歳)は、れっきとしたヨルダン人。そしてスンニ派のイスラム教徒なのである。ということは、パイロット殺害に続くヨルダン側による死刑囚に対する刑執行、空爆再開は同じ〝アラブの民〟、それもスンニ派同士の冷酷かつ非情な報復合戦が始まった、といえる。
 その証拠に「イスラム国」は、カサスベ中尉を殺害するに当たって映像技術を駆使した画像をネット上に投稿したが、これまでの英語と違い全てアラブ語で編集した画像でヨルダン国民と政府に中尉の無情な死を公開する、といった方法を取っている。この手法は、これまでの人質殺害時に見られた英語によるもの、すなわち西欧社会に向けられていたものとは明らかに違う。アラブの民がアラブの民に向かって報復を宣言するといった内容である。こんごヨルダン人パイロット人質殺害事件をきっかけに、16億人ものイスラム教徒が、どこにどのように「漂流」していくのか。気になるところだ。
 名古屋の小学校で女性教師が担任の五年生の社会科授業で「イスラム国」による殺害遺体画像を教材で使用した、として問題化。市教委は「学校を指導したい」と話し、校長も「不適切だった」と釈明。名古屋といえば、知人女性を殺した名古屋大女子学生の件で、週刊新潮が女子学生を顔写真付きで実名報道、波紋を広げている。「事件の残虐性、重大性に鑑み、19歳という年齢なども勘案し実名報道しました」とは同社編集部。
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【きょうの一文・ことば】
「イスラムは平和の宗教であり、過激派組織とは無関係だと知ってほしい」「一気に『ヘイト(憎悪)が向かってくるかも』」「『イスラム国』の名称を使えば、暴力的な宗教だとの偏見が助長される」=5日付毎日夕刊『名古屋モスクに脅迫電話 「後藤さん殺害」で相次ぐ』の記事のなかで。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)による人質事件で脅迫や嫌がらせの電話が相次いでいる名古屋市中村区のイスラム礼拝所「名古屋モスク」の代表役員でパキスタン人のクレシ・アブドルワハブさん(57)

【新聞テレビから】
☆『UAE(アラブ首長国連邦)が空爆中断』『小5授業で遺体画像 日本人人質事件 教諭、修整せず』、『世界最高齢男性百井さん112歳に=さいたま市の百井盛さんが5日、112歳の誕生日を迎えた』、『離陸直後「エンジン停止」台湾機墜落、死者31人に』、『出漁中に津波…上陸か沖合か 全国初の海上避難地図 三重・南伊勢町 作製へ』、『外国人騎手が通年免許 JRA(日本中央競馬会)で初 M・デムーロ(36、ミルコ・デムーロ/イタリア)、ルメール(35、クリストフ・ルメール/フランス)』、『光る国宝そろい踏み 熱海 (尾形)光琳の特別展』(5日付、中日夕刊)
☆『白の競演204基 札幌雪まつり開幕』、『「イスラム国」非難決議 衆院「対テロ連携強化」』『揺れる在日クルド人 前線で戦いたい/日本で文化伝える』、『被爆証言、ネットで世界へ 市民グループ 英語などに翻訳、公開』、『震災伝える巡礼地 東北4県の53カ所選定 福島第1原発、奇跡の一本松…』、『難民申請悪用を指南 ネパール人の男を摘発 入管法違反容疑』、『ネコ拡散ゲノム(全遺伝情報)で追跡 世界の19種調査 進化の過程明らかに』(5日付、毎日夕刊)
☆『「毒騒動」で生徒聴取せず 地元警察 名大生の高校時』『名大生の実名が週刊新潮に掲載 女性殺害容疑』、『殺りく連鎖やめて 後藤さん兄』『「操縦士殺害」ネットに映像 ヨルダンは死刑執行』、『トヨタ2年連続最高益 3月期予想 営業利益2兆7000億円』、『道徳「議論重視の教科に」 指導要領改定案を公表』『〈価値観強制 残る懸念〉』『道徳教科化で関係者 「命への考え深まる」「国の統制及ぶ心配』、『元警部に2年6月求刑 愛知県警漏えい 検察側「信頼失墜」』(5日付、中日朝刊)
☆『裁判員の「死刑」破棄 最高裁2件無期確定へ』『「市民参加何のため」 被害者遺族、憤る』、『台北で旅客機墜落 エンジン故障か 25人死亡』『乗客「すぐに落ちた」 台北墜落 機体大部分 川に沈む』、『ヘリウム吸い?倒れる テレ朝 収録で12歳アイドル』(5日付、毎日朝刊)

二月四日
 横笛のレッスンで名古屋の大須へ。
 小林旭の〈惜別の歌〉を吹き終わったあとの笛の正しい置き方について、あらためて学んだ。師匠の教えを胸に刻んでおかなければ。演奏後の笛ひとつしっかり置けないようでは、上達もたかが知れている。こんなことでは、人々の心を打つ小説とて書けるはずがない。自宅でレッスンするときも、この心構えは大切に忘れないようにしたい。

 過激派テロ組織「イスラム国」は3日、拘束していたヨルダン軍パイロットのモアズ・カサスベ中尉(26歳)を火をつけて焼殺した、むごたらしい映像をインターネット上に公開、ヨルダンの国営テレビは、ヨルダン政府は中尉が1月3日の段階で既に殺害されていた―との情報を明らかにした。偏見や冷たさ、報復、憎悪が渦巻き、歯止めの効かないまま、不幸の連鎖が限りなく広がっていくこの世のなか。すなわち人間社会は、この先一体どうなってしまうのか。
 民族とか宗教、その国々のイデオロギーとか教育…とは別に、同じ心を持つニンゲン同士なのに。互いに互いを思いやることが出来ないものなのか。そうでなくとも、【世界はひとつ】だというのに。残念でしかたない。
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 毎日、いろいろ起きる。この世は天国かと思えば、一瞬にして地獄にもなる。凄まじいほどの地球という星である。台湾できょう午前11時ごろ(日本時間正午ごろ)乗員、乗客計58人が乗ったトランスアジア航空機が松山空港を離陸直後に墜落。23人が死亡、15人が負傷、20人の安否が不明となっている(その後、死者、行方不明者は合わせて48人に)。
 自民党の高村正彦副総裁が、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に殺害されたフリージャーナリスト、後藤健二さん(47歳)について「日本政府の3度の警告にも関わらず支配地域に入った。どんなに優しくて使命感が高かったとしても、真の勇気でなく『蛮勇』というべきものだった」と述べた。当たっている部分もあるだけに、この発言を肝に銘じたい。
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【きょうの一文・ことば】
 イスラム教徒はフランス社会から疎外されています。イスラム教徒は傷つくのです。いくら表現の自由があるといっても……=4日夜、NHK総合『〈クローズアップ現代〉テロ後のフランス「自由」を巡る摩擦』のなかで。あるイスラム教徒の声

【新聞テレビから】
☆『〈五感の旅 富山湾❷〉王者寒ブリ喧騒呼ぶ』『厳しい寒さに春ほんのり 鶴舞公園・ロウバイ満開』、『ヨルダン操縦士殺害映像 「イスラム国」先月3日の可能性』『ヨルダン「報復」死刑執行』『邦人人質被害「責任は私に」首相、演説は問題なし』『「イスラム国」の要求わな ヨルダン政府「操縦士は既に死亡」』『国王と急きょ会談 米大統領、ヨルダンに弔意』、『片山被告に懲役8年 東京地裁 PC遠隔操作、判決』、『14年実質賃金2・5%減 減少幅過去2番目 物価上昇大きく』(4日付。中日夕刊)
☆『日歯連5000万円迂回献金か 13年 自民・石井氏後援会へ』、『アギーレ氏27日聴取 スペイン八百長疑惑で裁判所 地元紙報道』、『恵方巻きに生の豚肉 カツ揚げ忘れ 名古屋三越栄店で34本販売』、『海鳥捕食防止 子猫引き取り 御蔵島から島外へ 山科鳥類研方針』(4日付、毎日夕刊)
☆『残虐な殺害を最も厳しい言葉で非難 (日本)ペンクラブ談話』、『アギーレ監督解任 サッカー 八百長告発受理で』『「とても幸せでした」アギーレ監督談話』、『デンソー社長に有馬氏 取締役未経験 56歳、14人抜き昇格』、『向井千秋さんに仏勲章「次は添乗員で月へ」』(4日付、中日朝刊)
☆『日本人人質事件 首相支援継続強調 「2億㌦演説」危険性問われ 9条改正に含みも』(4日付、毎日朝刊)

二月三日
♪厄落す遠くに神の灯が一つ  王城

 節分。あすは立春である。
 夜空。その上にポッカリ浮かぶ、まんまる月を見て家路を急ぐ。帰って「満月だった」と言うと、妻の舞が「満月は、あすなの」と否定した。確かに暦のうえでは、あすが満月かもしれない。でも、まんまるは、まんまるなのだから、今宵とて〝満月〟だ。それとも神月か。夜遅く。三男坊が大須観音の「福は内」まめを手に帰宅。さっそくフクワウチ、と声をかけ、舞、猫ちゃんふたりの順に豆を蒔き、家族の無事平穏を願う。

 けさは早朝から、資源ゴミ分別収集の総括担当として花霞町の指定資源ゴミ収集所へ。各組から順番で出た他の当番役員と共に、家庭から持ち寄られた資源ゴミの円滑かつ間違いのない分別収集を見守った。総括責任者であることもあって、市の回収車がくるまでの約2時間、ずっと立ち続けて奉仕に一役。
〝満月〟は、市の回収車が去ったあとの午後の点検時にまだ現場に残されていた回収ネット類が、その後完全に撤去されたかどうか、を午後5時半過ぎ最終チェックに出向き(すべて撤去済みだった)、その帰りに空を仰いだところ、目にもさやかなまんまる月が視界に飛び込んできた、というわけだ。
 こうして冬空の下、月を見ながら歩いていると、春を前に全身の血がスッカリ取り替えられるような、そんな気がする。満月はいい。願い事はなんだって、かなえてくれそうだ。帰宅し、節分には付きものとされる舞の手料理のイワシを食べ、〈福は内〉と愛猫を含んだ家族の数だけ呪文を唱える。誰だって福は多い方がいい。でも、この年になり平々凡々ほど幸せなことはない、とも思うのである。
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 日本サッカー協会が八百長疑惑で告発された日本代表のハビエル・アギーレ監督の解任を発表。やはり、疑惑の渦中にある監督の下では、日本代表選手もやり辛かろうと思っていただけに、告発が受理された時点での早めの判断は良かった。八百長疑惑の真相は別に選手も、ファンも、内心は同じだと思う。

 『危険「それでも現場へ」 ジャーナリスト活動家ら 「命がけの救助と同じ」』『それ相応の心構えと備えを』『報道関係者に「注意喚起」シリア渡航』…の見出しは、けさの朝日朝刊。同紙は『国際NPO「ジャーナリスト保護委員会」(米国)によると、シリアでは内戦が始まった2011年以降、79人のジャーナリストが死亡した。日本の外務省は日本人を対象に11年4月、シリア全域に4段階の治安の目安のうち、最も警戒を要する「退避勧告」を出した』とも。
 『報道関係者対象には11年5月からこれまで10回にわたってシリアへの渡航見合わせを「強くお願いする」などとする「注意喚起」を出したが法的拘束力はない』などとも報道。「マスメディアであれフリーであれ、紛争の現場に直接自分の目と足で伝えるべきものがあると判断したのなら、ジャーナリストは行くべきだ。……」と言い切っている。
 とはいうものの、日本の大手メディアの場合、危険地域にはフリーランスを派遣し一方的にリスクを負わせている現状がありがちなことも事実だ。これはかつて大災害や事件取材などで〈空飛ぶ記者〉として、各地を飛び回った私の体験から断言するが、やはり、最後は自らの目と耳、足ほど頼りになるものはない。
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【きょうの一文・ことば】
「清楚になるよりも先に社会適応者になる必要があると気づき始めた」=3日付中日朝刊軟派トップ『「社会適応者になる必要」 殺人容疑 名大生投稿、葛藤か』の記事から。愛知県警に殺人容疑で逮捕された名古屋大の女子学生(19)が昨年10月16日に投稿した短文投稿サイト「ツイッター」への書き込み

 また、河野さんは「生きたがり」の人であった。日本の文学や世の中、また東京オリンピックがどうなるかや、日本が滅びるとしても、それを「見たい」と言うのであった。「百まで生きたい」と言っていた。
 私は「死にたがり」で、日本がこの先、どうなるかなど見たくない。河野さんの占いによっても私が早く死んで河野さんが弔辞を読むと言っていた。その河野さんが私より早く亡くなった今、がっくりして、とても寂しい。=3日付中日夕刊文化面『河野多恵子さんを悼む 書きたいもの書く幸福』のなかで。瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さん=作家

【新聞テレビから】
☆『寝台特急立ち往生の功名!? 乗客感激「夢のよう」』『中間貯蔵施設が着工 福島第一』『凍土遮水壁設置 東電が作業再開』、『「イスラム国」掃討に53億㌦ 米国防予算案前年比2億㌦増』『テロ対策徹底を指示 政府推進本部で官房長官』、『JR高島屋「日本一のバレンタイン」愛をあなたに チョコは私に』『ノーベル賞予想 9条の平和賞 今年は4番手』(3日付、中日夕刊)
☆『「福は内」元気に大須観音豆まき 名古屋』『テロ水際対策を徹底 政府「脅威の認識共有」』『ヨルダン「ケンジ」に祈り』『後藤さん言葉の力 【目を閉じ、じっと我慢 裁きは神の領域 そう教えてくれたアラブ】 過去のツィッター拡散』『「志を、私たちはずっと胸に」著書出版社が追悼文』、『NY株196㌦上昇』『NY原油が続伸一時50㌦台回復』、(3日付、毎日夕刊)
☆『7000通まとめてみせよう秀吉集 名古屋市博物館が文書集刊行』、『大須演芸場 9月22日再開』、『秋葉原殺傷死刑確定へ 最高裁「社会に衝撃」上告棄却』、『美浜3号 高浜1、2号再稼働 関電、年度内に適合申請』、『後藤さん一時国境に? 専門家指摘 交渉期限直前移送か』『防衛駐在官の増員検討 人質事件 中東の情報収集強化』『後藤さんの思い知りたい 「関連本」に反響』(3日付、中日朝刊)
☆『イスラムと良い関係を「後藤さん殺害」 日本の信者「IS、教えに反する」』『外国人ガイド複数を聴取へ 合同捜査本部』『後藤さんに3回渡航自粛を要請 官房副長官明かす』、『政府、中東支援拡充 「イスラム国」非難 国会決議へ』、『大須演芸場9月再開 定席 地元芸人に出演依頼』、『ノバルティス業務停止へ 副作用報告義務違反で初 厚労省方針』、『「好きな研究続けて」 若手対象 名大「赤崎賞」表彰式』(3日付、毎日朝刊)

二月二日
 この冬は本当に寒い。北海道知床半島の羅臼(らうす)町では、きょうの正午までに179㌢の積雪に。横殴りの猛吹雪に視界も利かず、人々は大変な苦労を強いられている。雪といえば、昨夜午後11時過ぎ、青森県平川市のJR奥羽線で札幌発大阪行きの寝台特急「トワイライトエクスプレス」(9両編成)が大雪に行く手を阻まれ立ち往生、半日以上たったきょうの午前11時45分になり、やっと運転を再開。乗客約130人は無事だったが、線路に積もった雪が車両の下に詰まるなどして動けなくなったという。
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 月曜日。私は自室にこもり、傍らで長女猫こすも・ここが不思議そうに見守るなか、ここしばらくの間に積もりに積もった資料の整理に追われた。資料を年代別系統別に少しでも整理しておかないと、執筆が思うに任せなくなるからである。とはいっても、どれから手をつけてよいものか。私は思い切って昨年、私の作詞でこの世に生まれ出た恋歌〈ラブバード・カトマンズ(作曲・張柳春)〉に関するものだけを、まず1カ所にそろえ、贈答用ビール瓶が入っていた空き箱にまとめて置くことから始めた。
 カトマンズといえば、〝カトマンズのおしんさん〟で知られるポカレル本田明美さんがパーソナリティーを務め毎週月曜日の午前10時45分から日本向けに放送されているニッポンチョウタリ=www.radiokantipur.comカンティプールFM96.1=をパソコンで生で聞きながらの整理整頓となった。ニッポンチョウタリを聞くのは今回で3度目だが、聞けば聞くほど、この番組が日本とネパール双方の人々にとって心の懸け橋となっていることが、よく分かる。
 合間には「この放送は日本とネパールの相互関係、そして友好関係を推進する番組です」との説明が流れ、番組そのものも〈ひとこと日本語〉〈今週のクイズ〉〈日本とネパールの今週の文化行事や情報紹介〉といった順で進行。その日のゲストに対するインタビュー後、〈あなたの心に残るあの歌この歌〉が流される―といった具合。最後は「あすは節分。あさっては立春です。2月がステキな日々であるよう願っています。それでは、また来週」と、なんともホンワカと心を温かくしてくれる、優しさに満ちあふれた番組である。
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 過激派テロ組織「イスラム国」のインターネットによる挑発的とも言える【日本の悪夢が始まる】の文言には、国内外で厳重な警戒態勢が敷かれつつある。中東地域で多くが働く住友化学や新日鉄など各企業ではテロには十分警戒するよう、あらためて呼びかけたほか、成田など国内各空港でも警備を一段と強化、入国管理事務所でも水際作戦の強化に努めている。テロへの防止策は海外でも同じ。インドネシア・ジャカルタでは警備員を増員、パキスタンの小学校も学校周囲のフェンス沿いに立つ木の枝落としをして外部からテロ犯が侵入出来なくする、など対応に追われた。
「彼は地球上のすべての人々に愛を注いできたと思うので本当に誇らしく思います」とは、亡き後藤健二さんの母親。妻は「彼はよき夫、父親であっただけでなく、世界中の多くの人々の息子であり、兄弟であり、友人でした」とも。「悔しくて悲しい。胸が痛む」と有志の間で始まった「We are Kenji」の賛同は実に4万6千人に達しているという。「ケンジさんは戦禍に悩み、苦しむ子どもたちを何より大事にされた。彼の無念な思いを世界に発信したい」とは、ある知人の話だ。
 きょうは2・2だからか。「ツインテールの日」だそうだ。頭髪をツインテールにすれば、「元気で若く、はつらつと見えますからね」とのこと。いろいろ事件はあるのだが…。それでも東京は、【世界一安全な都市】なんだそうだ。「東京・秋葉原の無差別殺傷事件(17人が死傷)の上告審判決で最高裁はきょう、元派遣社員(32)の上告を棄却、死刑が確定した。
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【きょうの一文・ことば】
「大事なところでのプレーが、まだまだ。しっかり勉強したい、と思います。」=米男子ゴルフのフェニックス・オープンで優勝に1打及ばず米ツアー2勝目を逃した松山英樹

【新聞テレビから】
☆『後藤さん笑顔共有しよう』『「イスラム国」残虐映像やめて ネット広がる輪』『人質交渉「イスラム国」信用できず ヨルダン下院外交委員長』『国連安保理が非難声明』『邦人救出法整備に意欲 首相 自衛隊の出動可能に』『言葉は生き続ける 後藤さん伝えた「命」「平和」』、『NFL■スーパーボール ペイトリオッツ逆転V 試合終了寸前にインターセプト』、『鶴峯治さん死去 競泳田口、高橋選手ら指導=肺炎のため豊田市の病院で死去。73歳』(2日付、中日夕刊)
☆『人づくりに意欲 大村愛知知事再選「身が引き締まる」』、『デザイン刷新 新切手を発売 自然を題材に』、『「後藤さん殺害」政府、テロ警戒強化 「日本人標的」脅迫』『学校やNPO 安全対策見直し』『中東の日本人 不安拡大』『被害防止 頭悩ます企業』『米地上軍派遣論強まる イラク・シリア「イスラム国」掃討』(2日付、毎日夕刊)
☆『悲報に母「ただ涙」』『憎悪の連鎖やめて 夫を誇りに感じる』『「卑劣テロ」憤り イスラム教徒「教え反する」』『中部の支援者ら 中東との関係悪化懸念』『後藤さん殺害映像 「イスラム国」が声明 「日本人 今後も標的」』『首相「罪を償わせる」 対テロ 国際社会と連携』『「平和的解決を」ジャーナリスト団体声明』『イスラム教施設警護徹底を指示 警察庁、全国に』、『愛知知事に大村氏再選 投票率34・93% 史上2番目の低さ』、『5新人が激戦、一宮市長選 中野氏が初当選』『小牧市長選、山下氏が再選』『神谷氏が4戦 安城市長選』(2日付、中日朝刊)
☆『信じたくない結末「後藤さん殺害」平和願った君が……兄「ただ悲しい」』『湯川さん父「胸張り裂けそう」』『〈試される世界 イスラム過激派の衝撃①〉日本の対テロ貢献策 冷静な議論 不可欠』(2日付、毎日朝刊)

二月一日
 愛知県知事選で無所属現職の大村秀章氏(54)の再選が決まった。プロ野球春季キャンプが始まり、選手兼任2年目の谷繁元信監督率いる中日ドラゴンズは1軍が北谷、2軍が読谷での沖縄キャンプが始まった。1ファンとしては、ドラゴンズのセ・リーグ優勝と日本一を願うばかりである。
 私の大好きな工藤公康新監督(51)率いるソフトバンクも宮崎でのキャンプがスタート。どんな野球を見せてくれるか。今から楽しみである。工藤新監督は宿舎でのミーティングで「試合中のガム、つば吐きの禁止」や「『できません』の言葉の禁止」など注意事項を書いた紙を選手たちに渡し「社会人として意識を持ってほしい」と訓示したという。まったくもってその通りである。

 イスラム教の過激派テロ組織「イスラム国」による日本人人質事件で安否が気遣われていたフリージャーナリスト、後藤健二さん(47歳)=東京都港区=は処刑されていた。後藤さんが殺害される様子の動画が、けさ午前5時過ぎ、インターネット上に投稿され公開されたため判明したもので殺害は「ほぼ間違いない」。
 新たに公開された動画の題名は〈日本政府へのメッセージ〉。後藤さんがひざまずき、横でナイフを手に黒ずくめの男が立ち、英語で日本が「イスラム国」と戦う有志連合に参加したことを理由に『後藤さんを殺害する』などと語り、最後に『日本にとっての悪夢を始めよう』と言い、後藤さんの首にナイフを突きつけ、その後、男性の遺体が映し出され映像の左上には、「イスラム国」のロゴが出るという残虐非道極まるものだった。
 映像の中で流されたメッセージは、次の通り(原文英語)
【日本政府よ。邪悪な有志連合を構成する愚かな同盟諸国のように、お前たちはまだ、我々がアラーの加護により、権威と力を持ったカリフ国家であることを理解していない。軍すべてがお前たちの血に飢えている。安倍(首相)よ、勝ち目のない戦争に参加するという無謀な決断によって、このナイフは健二だけを殺害するのではなく、お前の国民はどこにいたとしても、殺されることになる。日本にとっての悪夢を始めよう。】

 この日はほかに、過激派テロ組織「イスラム国」の指導者、バグダディ容疑者がイラクに駐留していたアメリカ軍によって過去2度にわたって拘束されながら、その後、イラク政府に引き渡され、釈放されていた事実がアメリカ政府の元高官の話で明らかになり、このときの誤算が過激派の拡大を招いた可能性も指摘されている。
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 福岡県豊前市で先月31日に小学5年の女児が行方不明になった事件で福岡県警は1日、市内に住む土木作業員(46)の自宅2階寝室の押し入れで女児の遺体を発見、死体遺棄容疑で緊急逮捕した。調べに対して容疑者は女児とは顔見知りで「首を絞めて殺害した。発覚するのが怖かった」と話しているという。死亡推定時刻は31日昼ごろとみられる。
 日本人フリージャーナリスト、後藤健二さんの〝死〟で一番気になるのは、過激派テロ組織「イスラム国」とは関係のない大半の良心あるイスラム人に対する偏見の目というか、先入観といったようなものの広がりである。テレビニュースで愛知県津島市で暮らすあるイスラム人家族の少年が過激派テロ集団の残虐さに触れ「イスラムとはかけ離れた行為です。イスラムの人々は、そんなに悪いことはしないです」と訴える姿が胸に迫った。
 日本はこうした時だからこそ、政府が言う通り、在外邦人の安全確保を最優先にイスラム諸国への人道支援と平和的支援はこれまで以上に続けていく必要がある。そのことこそ、国際的な責務、ある面での協調を果たしたことになる。
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【きょうの一文・ことば】
「新聞が中国侵略をあおった結果、軍部の増長を招き、太平洋戦争が起きた」=2月1日付中日1面『〈特集問い直す戦争〉「軍部恐れ萎縮 新聞は加害者」 戦後70年 ジャーナリスト前坂俊之氏指摘』の記事のなかで。前坂氏の発言から

【新聞テレビから】
☆『ドイツの戦争責任直視 ワイツゼッカー元大統領死去』、『白鵬「迷惑掛けおわびしたい 審判部批判問題TV番組で謝罪』、『国道つり橋落下2人死亡 浜松市の職員 土砂崩れ監視中』『非番、通報で急ぎ現場へ』、『一宮市長選きょう投開票 大物も応援 異例の熱気』『愛知知事選 きょう投開票』、『ヨルダン複数釈放模索 後藤さんら解放へ イラクとも交渉』(2月1日付、中日朝刊)
☆『「登場人物の動き楽しみ」 新連載 いしかわさん意欲=いしかわじゅんさん(63)が描く新4コマ漫画「桜田です!」が1日、スタートした。』、『やつれた映像に知人ら危惧 後藤さん極限で耐え「イスラム国」人質 「日本国内の解放圧力狙う」IS(イスラム国)の要求変換「意図と異なる報道に不満」』、『「奇跡のネコ」埋葬後に生還 米フロリダ州 車にひかれ……5日後隣家に』、『名古屋・女性殺害 4年で猫5匹変死 逮捕の名大生実家周辺』(1日付、毎日朝刊)