【一匹文士 伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2019年8月1日~)】

2019年8月16日
 古都の風物詩で、夏の終わりを告げる「五山の送り火」が16日夜、京都市を囲む山々であった。

 魅せられし五山送り火消ゆるまで
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

【毎秒一京回】の計算速度とは。地球の全人口70億人が不眠不休で電卓をたたいて17日間かかる計算を、わずか1秒で片付けてしまう速さ、とは中日新聞の16日付〈夕歩道〉。その「京」が今日を限りに引退。約7年の現役生活を終え、後継機「富岳」に道を譲る。
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 令和元年8月15日。終戦の日が、ことしもやってきた。
 大雨も大風もじっと蝸牛
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 終戦から74年を迎えた15日、東京の日本武道館で政府主催の全国戦没者追悼式が催され、遺族らが先の大戦で亡くなった約310万人の霊を悼み、不戦の誓いを新たにした。令和初の追悼式の印象といえば、初の参列となった1960年生まれの天皇陛下が「多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。過去を顧み、深い反省の上にたって……」と上皇さまが戦後70年の追悼式から毎年使われていた表現【深い反省】を聴いたことだ。私は、このお言葉の重さをあらためて思い、ホッとしたのである。

 令和初の終戦の日を報道した各紙
 

 大型の台風10号が15日午前11時過ぎ、愛媛県佐多岬半島付近を通過、中国地方に上陸後、夜には山陰沖を進んで西日本を縦断し日本海に。それにしても今度の10号はノロノロでやっと動き出したと思ったら、四国、中国地方の順で上陸。西日本一円はむろんのこと、東海地方にも結構、影響を及ぼし、ここ尾張の地も15、16日と日中から夜半、翌朝にかけ、かなり強い雨まじりの風が吹き荒れた(そんなわけで相棒は15日は早々に店をたたみ、愛猫シロも室内廊下に座り込んだままじっと窓の外の様子をみる状態が続いた。特にシロちゃんは、いつもなら出たがる外遊もあきらめたようだ。彼女にとっては、貴重な経験である。)
 それにしても「終戦の日に、それもお盆台風だなんて。洒落にもならないわよ。日本の終戦記念日は、韓国にしてみたら日本の植民地から開放された独立記念日なのだから」とは、相棒の口から出た実感だが、そのとおりである。いずれにせよ、一日中吹きつける風、雨ともに結構強く、久しぶりに自然の猛威に緊張したのも事実だ。

 夜。NHKスペシャル「全貌二・二六事件」を見る。陸軍反乱軍の暴走を踏みとどまらせるのに海軍の存在がいかに大きかったか、をあらためて知りもした。二・二六事件といえば思い出すのが渡辺錠太郎陸軍教育総監の次女でノートルダム清心学園理事長で作家でもあった故渡辺和子さん、その人である。彼女は父が機関銃と銃剣によって倒れる直前、物陰に―と目配せされ、ベッドの下に逃げ、目の前で父が銃剣で殺された、その瞬間を目撃した事実をかつて私に初めて語ってくださり、これを大きく報道したことが忘れられない。この後、和子さんとはしばらく電話でのやり取りも続いたが、本当に優しさのあふれるお方だった。

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 韓国の文在寅大統領が15日、日本の植民地支配からの解放を記念する光復節の政府式典の演説で「日本が対話と協力の道に進むなら、われわれは喜んで手を取る」「日本が隣国に不幸をもたらした過去を胸に、東アジアの平和と繁栄を共に導いていくことを願う」などと日本への批判を抑制し、対話の意欲を述べた。

8月13日
 ひぐらし啼くころ。火曜日である。まもなく終戦記念日の15日。超大型の台風10号が14日から15日にかけ暴風域を伴って九州や四国に接近・上陸し、西日本を縦断する見通しだという。
 国の重要無形民俗文化財「郡上おどり」の徹夜おどりが13日夜、岐阜県郡上市八幡町で始まり、6万8000人が訪れた。徹夜おどりは16日まで4夜続く。踊りといえば【今年の「あほう」は全員そろって。徳島の阿波踊り、最大の見せ場の総踊りが復活】(ただし14日と15日は台風10号接近のため中止)とは、13日付の毎日新聞夕刊〈近事片々〉氏。
 東海地方は13日、広範囲で厳しい暑さとなり愛知県豊田市では全国最高の38・9度まで上昇、中部6県の42観測地点で猛暑日となった。名古屋市で38度を記録、郡上市で38・5度、多治見市で38・3度、岐阜市でも37・9度と全国の上位10地点のうち5地点までを愛知、岐阜両県が占めたという。ほかに岐阜県高山市で観測史上最高の37・7度、三重県桑名市も36・2度だった。
 いやはや、台風接近が気になるなか、ほんとに暑い、あつ~い日が続いている。

 妹に肩をもんでもらう私の母=実家にて
 
 沖縄戦で無念にも帰らぬ人となった母の弟の墓(中央、和田霊苑)
 
 父の眠る墓(和田霊苑)
 
 3匹の猫ちゃんの墓にも公平に供花
 

 きょうは迎え火。昔は自宅庭で家族そろって薪を焚いて亡き霊を迎えたものだ。きのうは父が眠る墓に相棒と出向き、沖縄戦で帰らぬ人となった母の弟の墓もあわせ赤い鬼灯(ほほづき)を供え、自宅裏庭で眠るボス猫のこすも・ここはじめ、神猫だった初代シロ、そしてこの春2代目シロ(俳句猫・白ことオーロラレインボー)から生まれてまもなく死んでしまった赤ちゃん猫の3匹の墓にも舞の手で花が丁寧に手向けられた。昔は自宅庭で家族そろって薪を焚いて亡き霊を迎えたものである。
 昨日は、和田の実家で大正9年(1920年)6月1日生まれの数え100歳の母=母は満99歳。私はこの席で、ことしで母が満100歳になったばかりと勘違いしていたことを「たかちゃん、女性の年齢をひとつ間違えるとは許せないよ」と妹にきつく笑って叱られてしまった=を囲んでひと足早く兄夫妻、妹夫妻と共に集まって楽しいひとときを過ごした。

 なかでも母はこの日「きょうは、みんな。おかあちゃん。おまえたちにどうしても聴いてほしいものがあるのよ。まあ、聴けないかもしれんよ」と言いピアノの傍らのカラオケセットの方に連れて行くので「何か」と思いついてゆくと、彼女は父が元気なころ、一緒に歌ったカラオケテープをあれよあれよという間にセットして「ほれ、聴いてみて」ときた。
 思わず、威儀を正して神妙になって聞くと、それはそれは、若々しく楽しそうな弾む声で交互に歌う両親の歌声が耳に迫った。私は、アッと驚き「へえ~っ」と感嘆の声を漏らしたのである。確かに空気を裂いて美しい声が飛び込んできた。
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 そして。34年前のきょうはと言えば、だ。
 私はこの日、朝早くから新聞社の取材機(双発ジェットの「はやたか二世」)で日航ジャンボが墜落した御巣鷹山上空を飛んでいた。ついきのうのようでもある。前日の1985年(昭和60年)8月12日の夕方。当時、私は名古屋空港(小牧国際空港とも呼ばれていた)を管内に持つ〝空飛ぶ記者(名古屋航空記者クラブ所属)〟として、いつものように運輸省名空港事務所の運航課はじめ、各エアラインのディスパッチとオペレーション(運航課)、そして西枇杷島署空港警備派出所の順で異常がないかどうかを確かめて歩いて回っていた。
 ちょうどそのときだった。各エアラインともスタッフが総立ちとなり異常なまでに緊張、いや、緊迫状態に包まれているのに気づき、社会部デスクに「何か尋常ならざる事態が、どこかで起きたらしい。誰も内容については何も言わないので、まだわかりませんが。とにかくしばらく格納庫に行って待機します」と電話で一報した記憶がある。
 今だから言えるが私はそのころ、日本航空名空港事務所などに機長を名指しして「Aを殺してやる」などといった脅迫電話が頻繁にあったこともあり、連日、夕方、小牧通信局に上がる前には必ず空港内の気になるカ所を順々にチェックして回っていたのである。馴染みの空港スタッフのいつもの笑顔とは全く違う一様に緊張した表情には「何かが起きた」とピンときた私は空港内、空港警備派出所に今一度足を運び、そこで「どうも日航ジャンボの行方が群馬の方でわからなくなったらしい」と初めて知ったのだった。
 さあ、それからが大変だった。まもなく、本社社会部デスクから「ガミちゃん、どうも日航ジャンボが群馬県上野村の山中に墜落したらしい。あす早朝一番で、カメラさんと一緒に〈はやたか〉で名古屋空港を発ち、現場に向かってほしい。航空部は格納庫でクルーが準備を整えてくれているはずだ。地上班の方は既に夜を徹して重無線車の〈ドラゴン号〉で現場に向かっている」の電話が入り、翌朝一番で空から現場に向かったあの朝がつい、きのうのようでもある。
 手探り同然に現場上空にたどり着いたパイロット、整備士、カメラマン、そして私の取材班は上空を何度も旋回するうち、まもなくそれらしき墜落現場を発見。私はその場で現場上空ルポを書き本社に送った(写真は別便のヘリから本社に投下)が、あのときの身の毛もよだつほどの臨場感あふれる取材現場は今も鮮烈に思い出される(どこかのテレビ局の記者が現場一番乗りを盛んにアッピールしていたが、そのころには既に現場上空からのルポ記事は本社にとっくに送り済みで輪転機が回っていたのである。ただ後発の取材ヘリが一時、行方不明になるなど空、陸ともに取材陣は大変で混乱したことも事実だった)。
 あのころは、ほかにも長崎大水害や稚内オホーツクへの大韓航空機撃墜、赤いフェアレディーZに乗った女性による長野・富山連続女性誘拐殺人、山陰豪雨禍など。発生のつど取材機(ヘリだったり、双発ジェットだったりした)で現場に飛び、こうした大事件や大災害の取材に足を棒にしたものだが、日航ジャンボの墜落は小牧市民病院で息子が生まれる寸前でもあった。それだけに、今も印象深く忘れられない。

 あの日から丸34年。きょうの未明。私の耳にたまたまNHKのラジオ深夜便で【戦争平和インタビュー】なるものが飛び込んできた。旧満州の集団自決の体験者の話で満州生まれの私は身じろぎひとつしないで聞き入った。戦争をしてはならない。なのに、どうして人間たちは愚かな行為に再三走ってしまうのか。戦争許すまじ。人間たちよ。何をしているのだ。
 敗戦も終戦もない。あるのは、不幸と地獄だけではないのか。いまの平和を大切にしたい。

 なんだかそんな暑い日の酷い思い出ばかりとなってしまったが、きりがないのできょうはここらで。
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 520人が亡くなった日航ジャンボ123便の墜落事故から12日で34年になるのを前に、現場となった「御巣鷹の尾根」の麓を流れる群馬県上野村の神流(かんな)川で11日夕、故人をしのぶ灯籠流しがあった。
 夏の夜空の風物詩「ペルセウス座流星群」が見ごろを迎え、13日夜にかけ活動が活発化。名古屋・栄の久屋大通公園など全国18都市で11日夜、「性暴力は許さない」とフラワーデモ。山の日の11日、長野県松本市安曇の北アルプス・上高地は大勢の登山客や観光客でにぎわった。
 香港で「逃亡犯条例」の改正(香港から犯罪容疑者の中国への移送を可能にする)に反対する市民が13日、前日に続いて香港国際空港で抗議の座り込みを行い、発着便400便以上が欠航。空の玄関は2日連続で大混乱に陥った。韓国が12日、安全保障に関する戦略物質の優遇対象国から日本を除外する、と発表。
 中国の王岐山(おうきざん)国家副主席が、10月22日に行われる天皇陛下の「即位礼正殿の儀」参列のため来日する方向で調整していることがわかった。日中外交筋が明らかにしたが、習近平国家主席が対日関係を重視する姿勢の表れ、だと見られている。

8月9日
 火の玉のごと月の長崎原爆忌
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
 
 きのうは立秋。
 金曜日。長崎原爆の日がやってきた。
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 この日が来ると、なぜか女性記者ふたりのあの真剣な視線を思い出す。
 昔、私の現役記者時代に広島と長崎でそれぞれ育った出身記者と地方支局でたまたま一緒になったが毎年、ヒロシマ、ナガサキの日が近づくと、2人が真剣かつ熱心なまなざしになったことを思い出してしまう。ふたりとも原爆投下はむろん、チェルノブイリなど原発事故に対する告発意識は相当なものだった。ふるさと愛にかけては互いに負けない情熱があった。
 そんなこともあってか。今の日本の国全体の平和への意識が、若者を中心になぜか少し弱々しく希薄になってきたようにすら感じる(そうでなければ良いのだが)。それとは別に、この地球上の誰もがノーモアヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマと「平和」を願っているのに。なぜ、有史以来、この星から戦争という惨禍が消えないのか。原爆も、原発だって。両方とも、もってのほかなのに、だ。それが、分からない人間が増えていなければよいのだが。

 米国による原爆投下から74年。この日は長崎市の平和公園で令和最初の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。原爆投下時刻の午前11時2分に全員が黙祷。私もNHK総合のテレビ中継に合わせ、テレビの前に座って目を瞑り、この星の平和を傍らの愛猫、俳句猫でもある2代目シロちゃん(俳号・白)、またの名を虹猫ちゃん、オーロラレインボーとともに祈った。
 式典は田上富久市長の長崎平和宣言で始まった。田上市長は宣言の冒頭、「目を閉じて聴いてください。幾千の人の手足がふきとび腸(はら)わたが流れ出て人の体にうじ虫がわいた 息ある者は肉親をさがしもとめて 死骸を見つけ そして焼いた 人間を焼く煙が立ちのぼり 罪なき人の血がながれて浦上川を赤く染めた ケロイドだけを残してやっと戦争が終わった……」と17歳で被爆し家族を失った山口カズ子さん(91)=長崎県長与町=の詩を紹介。「【人の手】によって【人の上】に落とされる核兵器は【人の意志】でなくすことができる」とし「私たちは無力ではない」と市民社会に連帯を呼びかけた。
 田上市長は、さらに「核兵器を巡る世界情勢はとても危険な状況です。核廃絶に向け声をあげていこう。日本政府は核禁止条約に署名批准すべきで、憲法に言うところの平和の理念を堅持すべきだ。ナガサキは核の被害を体験したまちとして、原発事故から八年が経過した今も放射能汚染の影響で苦しんでいるフクシマの皆さんを変わらず応援していきます」とも語った。
 続いて式典は安倍晋三首相の挨拶、被爆者代表山脇佳朗さん(85)の「平和への誓い」と続いたが、山脇さんはこのなかで全ての核保有国に核廃絶を働きかけるよう安倍首相に求め「それこそが原爆で失われた命、後遺症に苦しむ被爆者に報いる道だ」と訴えた。この後は地元の少年少女らが平和を「千羽鶴」に託した歌などをそれぞれ合唱、会場の全員が平和への誓いを新たにした。

 写真は長崎の鐘がなるなか、黙とう、田上市長の平和宣言、被爆者代表の「平和への誓い」、児童学生の合唱…と続いた長崎の平和祈念式典。今秋ローマ法王がナガサキを訪れる結果にもなった、浦上天主堂前の浦上川河川敷の火葬場に弟の死体を背負ってやってきた少年(いずれもNHK総合の中継から)の写真
 
 
 
 
 
 
 

 この日は愛猫の2代目シロも平和を願う祈りを捧げた
 

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 長崎「原爆の日」。市長は広島に続き、核兵器禁止条約の署名政府に促す。唯一の被爆国、なぜ深まる国内の溝  ◇  旧浦上天主堂の「被爆十字架」、米大学から返還される。憎悪から友好へ。溝埋め続けた74年の証し。 =9日付毎日夕刊〈近事片々〉から
 お盆休みを海外で過ごす人の出国ラッシュが9日、愛知県常滑市の中部国際空港で始まった。フランスの俳優アラン・ドロンさん(83)が数週間前、脳卒中で軽度の脳出血を起こし、パリの病院で手術を受けた。現在はスイスの医療施設で療養中。容体は安定しているという。
 神戸市はジャーナリスト津田大介氏の「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」に関連して18日に開会予定だった現代アートに関するシンポジウムを中止する方針を決めた。愛知県警は「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた事件で威力業務妨害容疑でトラック運転手堀田修司容疑者(59)=愛知県稲沢市=を逮捕済み。「ガソリン携行缶持っておじゃまする」の脅迫文書も押収した。
 台風10号が9日、小笠原諸島に接近。10、11日と西日本に近づく見通しだという。

8月6日
 蒼き空ドームの空よ原爆忌
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
 おかっぱの頭(づ)から流るる血しぶきに妹抱きて母は阿修羅に
 =広島市長の平和宣言から。村山季美枝さん作

 火曜日。きょうは、広島平和記念日である。74年前、米軍のB29爆撃機「エノラ・ゲイ」により一瞬の閃光とともに広島に原子爆弾が投下され、愚かな戦争が人間社会を破壊へ、と一変させたその日だ。
 広島市中区の平和記念公園では小雨が舞うなか、午前8時から平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)が営まれ、投下時間の8時15分には全員が1分間の黙祷をして平和への誓いを新たにした。
 松井一実市長は、この日の平和宣言で当時五歳だった女性の歌(冒頭、おかっぱの)を引用、同時に「男女の区別さえできない人々が、衣類は焼けただれて裸同然。髪の毛も無く、目玉は飛び出て、唇も耳も引きちぎられたような人、顔面の皮膚も垂れ下がり、全身、血まみれの人、人という惨状を十八歳で体験した男性は『絶対にあのようなことを後世の人たちに体験させてはならない。私たちのこの苦痛は、もう私たちだけでよい』と訴えています」と述べ、核兵器禁止条約への署名・批准を政府に促し唯一の被爆国として核廃絶実現へ一層の指導力を発揮するよう強く求めた。
 引き続き、被爆地・広島の子ども代表として広島市立落合小6年金田秋佳さん(11)と同市立矢野小6年石橋忠大くん(11)が「平和への誓い」を宣言。秋佳さんの曽祖父の姉の手記などから伝え聞いた生々しい話などをもとに戦争のない平和の尊さを訴えた。
 安倍首相も「唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界の実現に向けた努力をたゆまず続けることは、令和の時代においても変わることのないわが国の使命で、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに務め、対話を粘り強く促していきたい」などと述べたが、この後の記者会見で国連で2017年7月に採択された核兵器禁止条約への加盟については頑なに否定。「これでは核兵器をなくす方向性が見えてこない」と不満の声が相次いだ。

 もう戦争はいや、と黙祷する人々。平和宣言をする松井市長。平和への誓いを述べる地元小学生代表。集まった大勢の人々(NHK総合から)
 
 
 
 

 新聞各紙(夕刊)も、核廃絶と平和への論調が目立った
 
 

 夜遅く。NHKスペシャル「〝ヒロシマの声〟がきこえますか 遺品と写真が語る物語 原爆死した弟のシャツ 〝親子写真〟涙の秘話」を見る。そこには過去最大の大規模リニューアルが施され、生まれ変わったばかりの原爆資料館が迫真となって迫り、原爆の恐ろしさを告発していた。ノーモア、ヒロシマ。そしてナガサキである。
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 この日、兵庫県西宮市の甲子園では第101全国高校野球選手権が始まり、初出場の誉高校(愛知)の林山侑樹主将(3年)が「多くの人に支えられ大好きな野球ができることに感謝し、たくさんの思いが込められた重く輝くバトンを託された私たちは101回目の大会を記憶に残る大会にします」と元気よく選手宣誓。開会式後の一回戦で八戸学院光星高校(青森)戦に挑んだ(結果は誉が0―9で破れた)。

 選手宣誓をする林山主将(NHK総合から)
 
 
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 女子ゴルフのA1G全英女子オープンが4日、英ミルトンキーンズのウォバーンGC(パー72)で最終グラウンドが行われ、海外の大会初出場の20歳、笑みが絶えることのなかったスマイルシンデレラ、渋野日向子さんが7バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68で回り、通算18アンダーの270で優勝した。
 賞金67万5000㌦(約7200万円)を獲得。日本勢のメジャー勝利は、1977年の全米女子プロ選手権を制覇した樋口久子いらい42年ぶり2人目。大会は米ツアーに組み込まれており、同ツアーの出場資格を獲得した。
 奈良の夏の夜を2万本のろうそくのほのかな明かりで彩る「なら燈花会」が5日、奈良市の奈良公園一帯で始まった。14日まで。
 総務省消防庁が6日、7月29日~8月4日の一週間に熱中症で全国で18347人が救急搬送され、うち24都道府県で57人が死亡した、と発表。台風8号が6日早朝、宮崎市付近に上陸、進路を北寄りに変えて九州を縦断し対馬海峡を経て6日夜には、朝鮮半島へ。

8月3日
 風を売る風鈴売りがやってきた
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 土曜日。北海道も含め、日本中が暑さにうだり、熱中症で多くの人々が救急車で搬送される1日となった。暑さに身の危険すら感じてしまう、もはや災害級の暑さである。

 私たちの令和新時代を切り開く新生ウエブ文学、「熱砂」がいよいよ走り始めた。リニューアルに当たっては、若きホームページ制作者、田島優也さん(名古屋市在住)に大変お世話になった。ここに感謝の気持ちを込めて記しておきたい。
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 さて、うだるような暑さのなか、私は昨夜、相棒に誘われるまま自宅近く古知野平和神社内のお稲荷さん、次に境内の順に足を運んだ。中央の特設舞台では盆踊りが行われており、うちわを手にした多くの市民が周りを囲んで舞台に目を注いでいた。
 何より、驚いたのは誰が描いたのか。四角い灯籠に描かれたことばと絵の数々で「じぶんのことたいした人間じゃないと思っているあなた そんなことないですよ 優(やさ)しいし 正直だし 真面目に頑張っているじゃないですか あなたの生き方 素敵ですよ」「めざす目標もなく毎日平凡に暮らしている これでいいのかと思っているあなた それでいいのですよ 欲深く激しく生きて自分や他人を傷付けるよりもずっと良いと思いますよ おだやかなくらしが一番」といった具合だ。

 お稲荷さんではキツネ2匹が出迎えてくれ、境内の各所では人生訓に富んだ川柳などユウモアたっぷりの絵灯籠がいくつも並び、多くの家族連れが三々五々集まり舞台を囲んでいた
 
 
 
 
 
 
       

 3日午後7時過ぎ。私たちは昨夜に続いて今宵も、近くの街なかへ。たまたま「黄色いマルシェ夏まつり 会場/愛栄通り商店街さかえや前スペース」というチラシを目にしたからだったが、ちいさな町のちいさなイベントには、なんだか、ほんわかとした幼き日々の郷愁のようなものが風となって吹き抜けていった。
 
 会場にはこどもみこしも置かれ、結構の人々でにぎわっていた
 
 

 きょうのところは、ここいらで。

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 第101回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選がこの日、大阪市内であり、愛知県代表で初出場する誉(ほまれ)高校の林山侑樹主将(3年)の選手宣誓が決まった。また誉高校は6日の開幕戦で八戸学院光星高校(青森)との対戦も決まった。古い話ではあるが、誉高といえば、私がかつて小牧通信局に在任当時に開校した尾関学園高校の今の姿である。当時から何かにつけ、とても熱心な開設校で広報担当の教師が足しげく通信局を訪れ、その熱き情熱には、たじたじとさせられたものである。
 愛知県美術館などで開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で旧日本軍の慰安婦を示す少女像展示に批判が出ている問題で大村秀章知事が3日夕、記者会見。少女像などを展示する企画展を同日限りで中止すると発表。「大至急撤去しろ。撤去しなければ、ガソリンの携行缶を持ってお邪魔する」などといった、京都アニメーション放火殺人事件を連想させる脅迫文が寄せられ、展示中止になったという。これに対して「結果的に表現の自由が損なわれている現実を可視化させることになった(五十嵐太郎東北大大学院教授・2013年のあいちトリエンナーレ芸術監督)」とは毎日新聞の翌日付紙面。

 法務省は2日、2001年に神奈川県大和市で主婦2人を殺害して死刑が確定していた庄子幸一死刑囚(64)と福岡県で2004年から2005年に女性3人を殺害した鈴木泰徳死刑囚(50)に対する刑を執行した。
 日本政府は2日の閣議で安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除外する政令改正を決定。7日に公布し、28日から施行する。
 京都府警が2日、アニメ制作会社「京都アニメーション」第一スタジオの放火殺人(35人が死亡、33人が重軽傷)で遺族の了承が得られたとして、22~61歳の男女10人の身元を実名で公表。
 連日の猛暑のなか「熱中症 ペットも危ない」とは本日付中日夕刊。
 自民党の二階俊博幹事長(80)の連続での在職日数が3日、1096日に達し、前尾繁三郎元衆院議長を抜いて歴代最長となった。

8月1日
【折り鶴に息吹きかける原爆忌】

 平和への願いを込めた折り紙の数々と千羽鶴を寄せる女性ら、時計は原爆投下時間で止まっている=広島平和記念公園、原爆の子の像前で。2014年8月6日写す
 
 
 
 

 八月や哀しきまでに空は青
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から
 遠来の祭りの客は帰りたり 女二人が飲む酒は良し
 =山崎国枝子(短歌雑誌「澪(れい) 2019年7月号」)

 この夏、広島と長崎に74回目の原爆の日が訪れる。広島は6日、長崎は9日に、だ。平和な普通の日がいつまでも続くように、と願う。

 7月の参院選を受けた第199臨時国会がきょう召集され、れいわ新選組の舩後靖彦さん(61)、木村英子さん(54)が初登院。午前の本会議で新議長に自民党の山東昭子元副議長(77)、副議長には立憲民主党の小川敏夫元法相(71)を選出した。
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 木曜日。暑い、あつい、アツイ。ホントに、あつ~い。暑さのもとでは人間、いや猫ちゃんたちも含めて皆、だれしも平等だ。そんなことを唐突に思ったりする。1日付中日夕刊報道によれば、岐阜県多治見市で37・3度、三重県松阪市と愛知県岡崎市で37・1度、名古屋市で35・7度(いずれも午後1時までの気温)。

 その酷暑のなか、私は午前中、社交ダンスのレッスンで市内の公民館へと出向き、1級のワルツとタンゴに挑んだ。先生の「ゴンタさん、その調子で。足と腰の動きなど、しっかりと、だいぶよくなってきたわ」の励ましに我ながら、身のこなしが少しは上達したかな、と。ふと、思ったりする。レッスンから帰って間もなくすると、この暑さのなか、〝外遊〟に出ていたわが家の2代目シロちゃん、虹猫、ことオーロラレインボーちゃんも帰宅。さすがの暑さに、廊下や椅子にへたり込む事態となった。

 レインボーは先日、この世で初の俳号(白)を持つ【俳句猫】に私と舞から認定された。それだけに、暑さを自ら体験しつつ、吟行しようとする前向きな姿勢は、けなげそのものである。もしかしたら、彼女は暑さでグロッキーの表情でいながらも、句作しているかも知れないのである。
 そして【俳句猫・白】の吟行とは別に今ひとつ最近、驚かされていることは、舞のお店近くのそれこそ何の変哲もない用水になんと、体調30㌢ほどもある鯉が十匹前後もいて、スイスイと気持ちよさそうに泳いでいることに気づいたことか。それこそ、サマージャンボ宝くじにでも当たれば、一帯を買収し、用水護岸を城崎温泉のようにしてしまえば、少しは観光にも役立つかもしれない。誰かが放ったのか。それとも自然発生なのか。不思議である。

 俳句猫見参、と行きたいところだが。こう暑くっては―とオーロラレインボー(外から帰ると、決まって鼻のまわりが黒く汚れている)。
 
 
 最近、気になる大きな鯉が泳いでいる江南市内の名もなき用水
 
 

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 八月と聞けば、やはり忘れられないのが広島と長崎に投下された原爆、そして昨年百回大会の歴史を刻んだ高校球児たちによる夏の甲子園である。特に広島、長崎の原爆は人類史上、最悪の悲劇で人間、だれしも空を仰ぎ、ノーモアヒロシマ、ナガサキと叫び、同じ悲しみが二度と起きてはならない、と願う。八年前の2011年3月には福島原発事故まで起き、ノーモアヒロシマ、ナガサキに【ノーモアフクシマ】が加わったことも事実である。原発も原爆も悲劇は同じなのである。

 そんなわけで私も舞も、かつて私が名古屋空港(当時は小牧国際空港、とも)を管内に持つ〝空飛ぶ記者〟のころには、子どもの夏休みに休日を取り長崎を訪ね、原爆がいかに悲惨なものかを実際に彼らの目と耳、足で確認させたこともある。最近では、舞の提言もあって彼女の店を訪れる心あるお客さんたちに1000羽の千羽鶴を折ってもらい、これを携えて、ふたりで広島を訪ねて永遠の平和を祈ってきたりもした。
 この世に原爆は不要、許すまじなのである。        
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 河野太郎外相が1日、タイ・バンコクで韓国の康京和(カンギョンファ)外相と会談。元徴用工問題はじめ日本による半導体材料の対韓輸出規制、さらには軍事転用可能物質の輸出手続きを優遇する「ホワイト国」からの韓国除外などを協議したが、平行線に終わった。政府はこのところの日韓関係の悪化で夏休みを利用した中高校生のホームステイなど長年続いてきた日韓関係の相次ぐ中止や延期をどう思っているのか。なぜ譲れるところは譲れないのか。これでは勝手過ぎる。同じ人間同士なのに困ったものだ。外相を替えるべきだ。
 政府は、米国が参加を呼びかける中東ホルムズ海峡などの航行の安全確保に向けた「有志連合構想」に関し同海峡への自衛隊艦船の派遣を見送る。米国と対立するイランとの伝統的な友好関係維持を念頭に他の手法で安全確保に向けた協力を慎重に検討する、とのことだが、こちらはこれでよい、と思う。米に対しても毅然とした態度で臨むべきだから。
 セブンイレブンのスマートフォン決済「7pay(セブンペイ)」の不正利用問題でセブン&アイ・ホールディングスが1日、9月末で同決済サービスを廃止する、と発表。

 2018年の日本人の平均寿命は女性が87・32歳、男性が81・25歳で、ともに過去最高。10代の球界最小兵投手、中日・山本拓実投手(19)が7月31日の阪神戦(甲子園)でプロ2度目の先発登板。落ち着いたマウンドさばきで虎打線を手玉に。6㌄1失点でプロ初勝利(試合は3―2で中日の勝ち)。
 気象庁によると、7月31日は日本列島が広く高気圧に覆われ、全国926観測地点のうち147カ所が35度以上の猛暑日、630カ所が30以上の真夏日となった。全国最高は岐阜県多治見市で37・7度を記録。
 厚生労働相の諮問機関・中央最低賃金審議会の小委員会が7月31日、2019年度の最低賃金(時給)の目安を全国平均で27円引き上げ、901円とすることを決めた。
 愛知県愛西市の愛葉由依さん(25)が、原爆投下後の広島でけが人を手当てした体験を祖父の加藤浩さん(92)から聞き「祖父とあゆむヒロシマ」(風媒社)にまとめて出版。いい話だ。

【一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2019年7月1日~)】

2019年7月30日
 お昼寝の世界へ誘う糸車
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 火曜日。28日の東海地方に続き29日には関東甲信地方、そしてきょう30日には東北南部(宮城、山形、福島の各県)も梅雨明け。いよいよ、ギンギラギンの真夏、猛暑日続きの到来である。というわけで、本日付中日朝刊1面見出しは「梅雨明け直後 猛暑日続々 熱中症搬送400人超 名古屋35・3度」「愛知では85人搬送」というものだった。
 そんな中、昨日は第百一回全国高校野球選手権愛知大会の決勝が岡崎市の岡崎市民球場で行われ、誉(小牧市)が桜丘(豊橋市)に8―1で勝ち、春夏を通じて初の甲子園出場を決めた。この日は岐阜大会の決勝も岐阜市の長良川球場であり、中京院中京(瑞浪市)が8―6で大垣日大(大垣市)に勝ち、3年ぶり7回目の甲子園出場を決めた(開幕は8月6日)。
        ☆        ☆

 きのう、きょうと大変な暑さにグロッキー気味なのがわが家の虹猫、2代目シロちゃん、オーロラレインボーである。それでも彼女は外に出なければいけないもの、と自らを鼓舞して午前中、野良ちゃんたちとの交友と彼女なりの縄張り(管内)の巡視を兼ねての外遊に。昼過ぎには決まって帰ってくるが、きのう、きょうと、この暑さにはバテテしまってか。帰宅したら水を飲み、しばらくは廊下で腹ばいになって寝てしまうという日々が続いている。
 でも、猫社会では、おそらく最初の名誉だと言ってもいい【俳句猫】として俳号・白を、この家の主人である私と舞から贈られたことを意識してか、このどうにもならない暑さのなかでも半分、へたり込みながらも彼女なりの句作に励んでいる熱心さも、その動作からよく分かるのである。結果は舞の〈きょうの俳句〉の出来いかんとなって、ストレートにあらわれてくる。それだけに、人間と猫との共作によるこんごの俳句が楽しみでもある。

 私・伊神権太の小説も掲載された季刊文科78夏季号と【雪割草――月の夜は菜の花の海で魚になる】の書き出し部分
 
 

 話は変わるが、きょうわが家に季刊文科78令和元年(2019年)夏季号が届いた。このなかには私の創作【雪割草――月の夜は菜の花の海で魚になる】も掲載されているので一人でも多くの読者に読んで頂けたらいいな、と願っている。今号は「国語教育から文学が消える ―新学習指導要領をめぐって 対談《紅野謙介×伊藤氏貴》」の意欲的な特集も多角的に組まれている。それだけに、編集委員各氏には敬意を表したい。と同時に、この特集も多くに読んでほしく思う。

 それとは別に私が主宰する本紙、ウエブ文学同人誌「熱砂」リニューアルに伴う各種編集作業もいよいよ大詰め。最終段階にまでたどり着き、あとは8月3日からの公開(予定)を待つばかりとなった。こんご人々の胸を打つ作品がどんどん登場して令和新時代の文學界に一投石を与える起爆剤になれば、それほど嬉しいことはない。
 あと、ひと息で新しい「熱砂」が動き出す。同人各位、すなわち同志一人ひとりのますますの健筆はむろんのこと、読者のみなさまの応援もぜひ、お願いしたい。
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 本日付中日夕刊軟派(社会面)トップに「銭湯ガール 老舗で奮湯 大津 後継ぎの26歳、SNS活用 まき、脱衣所…昔ながらの雰囲気も守る」と、すばらしい記事。
 ポンペオ米国務長官が29日、ワシントン市内での経済団体の会合で中東・ホルムズ海峡の航行の安全確保をめざす米主導の有志連合結成について「時間がかかるだろう」と各国との調整が長期化する見通しを明らかに。
 中央競馬で2005年に無敗でクラシック三冠馬となり、G1通算7勝を挙げた名馬ディープインパクトが30日、頚椎骨折で死亡。17歳だった。
 京都府警がアニメ制作会社「京都アニメーション」第一スタジオの放火殺人でさいたま市の青葉真司容疑者(41)の自宅アパートから原稿用紙や京アニ関連のグッズを押収。青葉容疑者は身柄を確保された際「小説を盗まれたから放火した」と話しており、この点についても調べを進めているという。

7月25日
 この世で初の【俳句猫】が誕生。〝うめしゅ〟って何? 句作にふける2代目シロちゃん。日々、世にも不思議なおかあさんとの問答がつづく
 
 

 三年の経つ梅酒のオンザロック
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 木曜日。
 愛知県一宮市の夏の風物詩「おりもの感謝祭一宮七夕まつり」が、きょう25日夕、本町商店街を主会場に始まった。色とりどりの吹き流し約千本が風にそよぎ、かつてはガチャマン景気にわきにわいた繊維の街の、往時の風情と情緒をかもしている。

 本日付の中日新聞朝刊によれば、7月1日から20日までのことしの東海地方の日照時間は平年の4割以下にとどまるところが多く、気温も平年より1~2度低く、降水量も多いなど天候不順を裏付ける結果だったという(名古屋地方気象台)。
 とはいえ、日本列島を覆った太平洋高気圧の影響で24日は東海地方でも35度以上の猛暑日となる地点が出るなど気温が上昇。岐阜県多治見市では36・1度と全国一の暑さとなり、名古屋市も34・8度でことし最高に。岐阜市でも35・3度とことし初めての猛暑日となった。
 きのうは九州南部、同北部、四国、近畿、北陸で一斉に梅雨明け。

 けさの朝刊1面見出しは『ハンセン病家族に首相直接謝罪 救済法案 臨時国会提出へ』『「光り輝く」五輪メダル あと1年で歓喜の「渦」』『韓国「WTO提訴準備」 輸出規制 日本「ホワイト国除外」』といったものだった。また本日付中日夕刊によれば、京都府警はこの日までに京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第一スタジオの放火殺人で犠牲となった34人全ての身元をDNA鑑定で特定したという。
 北朝鮮がきょう、25日午前5時34分ごろと57分ごろ、東部虎島(ホド)半島付近から二発の飛翔体を発射、高度は50~60㌔、飛行距離は約430㌔。韓国軍合同参謀本部は「いずれも短距離ミサイルとみられる」と説明。
        ☆        ☆

 さてさて。きょうは、くだけて。
 信じられないようなホントの話しを。わが家の愛猫、白(2代目シロちゃん。虹猫ことオーロラレインボーちゃん)について紹介したいことがある。
 彼女もさすがに、きのう、きょうの暑さにはへたり込んで室内の涼しいところを見つけてはじっとしている。ただ〝半分のら〟の威厳にはこだわっているせいか。毎日、必ず外に出て仲間の猫ちゃんたちと話し合ってくるのが日課でもある。そのお外に行って帰ってくる姿が、何と言ってよいのか。いじらしいのである。
 そればかりか、最近ではこの世で最初の、世にも不思議な俳句を詠む【俳句猫】に変身したかのようで、私の相棒である俳人、舞の傍らに座ったまま深夜から未明にかけて連日、何かと物思いに耽ることが多くなった。デ、私は1週間ほど前、2代目シロ、すなわちオーロラレインボーを私だけの特権、いやこの家の主人としての独断と偏見で人間社会に最初に現れ出た世にも珍しい【俳句猫】第1号と命名したのである。
 2代目シロちゃんの全身が雪のように真っ白なことから、舞がなぜか漢字の〈白〉にこだわるので俳号は【白】とした。舞は日々、俳句を詠み、作句しているので2代目シロがしぐさや表情で示すヒントは、そのまま彼女が日々編んでいる俳句に投影されている、といっていい。〈きょうの俳句〉しかりである。きょうは、この世に初の【俳句猫】が誕生した、という世にも不思議なニュースだけにとどめておきたい。そのうちに似たような俳句猫ちゃんたちが、どんどこどんどん…と出てくるかもしれないが、それはそれで世の中が微笑ましくなって、良いことだと思う。

 こんごトピックスにでもなることがあれば、本欄でまた紹介しよう、と思っている。ただ言えることは、猫ちゃんたちにだってその表情やしぐさを注意してみていれば詩心は十分にある、と。本日のところは、このことだけは強調しておきたい。

7月22日
 21日は第25回参院選の投開票日。

 参院選の結果を報じる22日付朝刊
 

 22日付の中日新聞は朝刊1面で「第二十五回参院選は二十一日投開票され、自民、公明の与党が改選過半数(六十三議席)を得た。一方、与党や改憲に積極的な日本維新の会などの改憲勢力は、改憲発議に必要な三分の二(百六十四議席)を割った。安倍晋三首相は、国民民主党の名前を挙げて、一部野党議員を取り込み改憲実現を目指す考えだが、早期の改憲発議は困難になった。参院選の行方を占う改選一人区三十二選挙区のうち、野党側は十議席を得た。立憲民主党も改選議席を大幅に増やした。投票率(選挙区)は共同通信社の二十二日午前一時二十分現在の推計で48・80%と、過去二番目に低かった。」と報じている。
 印象深かったのは、滋賀選挙区で私も知る前知事、嘉田由紀子さん(無所属新)が立民、国民、共産、社民の野党統一候補として自民現職に競り勝ち、集まった支援者を前に「四野党と市民、連合、多くの皆さんに(支援を)まとめていただいた。皆さんの結集の成果に改めてお礼申し上げる」と歓喜して語っていたことか。
 そして今回初登場でもある〝れいわ新選組〟の比例代表特定枠、船後靖彦さんが「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の逆境にありながら初当選したことも貴重な1ページで、こんご政界での活躍にエールを送りたい。れいわの山本太郎代表が会見で語った言葉「(難病患者や障害者でも)人生を豊かに実践している人を国政に送り出すことは重要で、誰も切り捨てられない社会をつくる」も重く感じられるのである。

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 それはそうと、この世の中、いろいろ起きる。
 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第一スタジオで18日午前10時30分ごろ、突然、発生し、瞬時に34人もの尊い命が奪われ、他に34人が重軽傷を負った、ガソリンを使った男による凶悪極まる放火殺人事件。
 京都府警によると、さいたま市在住の青葉真司容疑者(41)の犯行と分かり、府警では回復を待って容疑者を現住建造物等放火と殺人容疑で逮捕することにしている。犯行直後、同スタジオから火だるまとなって出てきた容疑者は「殺してやる。俺の小説、パクりゃがって」などと何度も大声で叫んでいたというが、それ以外に動機らしきものはまだ何ひとつ分かってはいない。アニメ制作会社側は「心当たりは全くない」と青葉容疑者との〝接点〟を完全否定しているが、なぜこのような残忍極まる犯行に及んだのか。謎の部分は多く、こんごの徹底捜査が望まれる。
 その後の調べによると、青葉容疑者は4日前の14日、居住先のさいたま市で近隣住民とトラブルを起こしていた。15日には「京都アニメーション」第一スタジオの西約200㍍のコンビニで携行缶とみられる二つの箱を足元に置いた男を近所の女性が目撃。17日午前9時ごろには現場の南西150㍍の路上で、容疑者の服装と酷似した、赤いシャツに青いジーンズ姿の男性が台車を押して歩く姿を30代男性が目撃。17日から18日にかけ、近くの公園でも似た男を見た、との複数の情報も警察に届けられている。このため容疑者は犯行に至るまでの間、公園などで寝泊まりしていた疑いもあるという。

 九州と中国、四国地方では20、21日と台風5号に伴う風速15㍍を越す強風域に巻き込みながらの大雨が降り続き、気象庁は20日午前から午後にかけ大雨特別警報を出した。気象庁によれば、長崎沖で積乱雲が次々と発生、帯状に連なって雨を降らせ続ける「線状降水帯」が形成されたという。
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 このところは、私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」のリニューアル版公開(8月予定)に先だつ同人の写真も含めたプロフィールの最終見直しや『熱砂とは』と『文庫本同人誌からウエブ文学同人誌「熱砂」誕生に至る経緯』についての文章の一部差し替え、トップページのシンプルかつ大胆なる、効果的なリアル化―などについて将来有望な若きウエブ製作者とのキャッチボールが続き結構、何かと追われている。
 むろん週1度のこの地方のミニコミ紙へのコラム執筆をはじめ、新たな小説執筆、ほかに(これは趣味といっていいのだが。)社交ダンスのレッスンはじめ、横笛、ハモニカなどの練習、読書、新聞テレビのチエック…とできる限り、怠りのない日々を過ごしてはいる。そんな毎日である。

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 ドラゴンズが10年ぶりの8連勝。中日スポーツの19日付1面は『10年ぶりです 8連勝 竜2位タイ V打だ!!アル祭り 4安打』『〈龍の背に乗って 渋谷真〉10年前の立役者は藤井 真夏の進撃よ、続け!』というもので、まるで新聞花火のようだった。あぁ~。それなのに、だ。その後はDeNAに1点差続きで3連敗とは。やはり、ドラ戦士は甘やかされて育っており、その分、ひ弱なのか。そうじゃない、と信じたいのだが。
 大相撲名古屋場所は1敗で単独首位の横綱鶴竜が結びの一番で2敗の横綱白鵬を寄り切りで制し14勝1敗で7場所ぶり6度目の優勝。鶴竜を破った平幕友風が殊勲賞、ほかに平幕照強が敢闘賞、平幕炎鵬が技能賞(いずれも初)。能登の星で私たちが応援する10勝5敗の平幕遠藤は3度目の技能賞に輝いた。そろそろ三役に定着し横綱を狙ってほしい。
 今場所はかど番大関の貴景勝が全休し、栃ノ心、豪栄道、高安も相次いで途中休場し、昭和以降で初めて四大関が不在となる異例の場所となったが、二横綱が優勝争いを演じて結果的には場所を引き締める形となった。

 20日にロンドンで開かれたダイヤモンドリーグ第10戦第1日の陸上男子100㍍で小池祐貴(住友電工)が日本歴代2位の9秒98で4位に。日本人3人目の9秒台をマークした。前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)は10秒13で7位だった。
 イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」が19日、ペルシャ湾のホルムズ海峡で英国船籍のタンカー「ステナ・インペロ」を拿捕したと発表。イランのタンカーが英国に拿捕されたことへの報復とみられ、英政府は英国船に当面の同海峡の航行回避を勧告、緊迫の度が高まっている。
 北太平洋のサンマの漁獲枠導入に日本や中国、台湾など8カ国・地域が資源管理を目的に年約55・6万㌧を上限とする漁獲枠の導入で合意。日本が提案していた。
 所属芸人らがニセ電話詐欺グループのパーティーに出席して謝礼を受け取った闇営業で吉本興業の岡本昭彦社長が22日、都内で記者会見。「反社会的勢力から金品を受け取ってしまったことを深くお詫びします」と謝罪。お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんの契約解消を撤回、岡本社長と吉本興業ホールディングスの大崎洋会長の役員報酬を1年間、50%自主返納すると発表した。

7月15日
 海の日。月曜日。

 海の日や雨粒の旅から旅へ
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 いろんな祝日があるが私と舞はダントツでこの日、〈海〉の日が、大好きである。そこには波切の汗かき地蔵さんはじめ真珠の海・英虞湾、黒潮洗う熊野灘、志摩半島突端の御座白浜などに遊んだ太平洋、そして日本一大きい3尺玉(10号玉)花火が名物の能登七尾の和倉温泉、波の花が舞う関野鼻や輪島漁港、さらには門前の泣き砂の浜など。日本海にも数え知れない思い出がある。
 それはそうと、中日新聞のけさの社説「海は広いし、大きいが 海の日に考える」は胸に迫った。「私には、海がお父さんだし、お母さんだし、恋人なんよ。人がしたことを海にかぶせたり、魚にかぶせたり…。そげんこつ、できるわけがなかとです」と熊本県不知火海で起きた廃水によるメチル水銀が起こした水俣病の語り部、杉本栄子さんの言葉を引用しての展開である。
 本当にそのとおりだ。
        ☆        ☆

 昨日、14日は、名古屋市内で私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の例会に出席。続いて、午後は名古屋ガーデンパレスでの「じゅん文学(戸田鎮子主宰)」百号記念祝賀会にも出るなどいろいろあった。例会の席では同志で「熱砂」の名物男でも知られる真伏善人(片山浩治)さんから、彼にとって、とても大切であるDVD=これには、彼自身のギターで演奏したシチリアーナはじめアルハンブラの思い出、禁じられた遊び、太陽がいっぱい、白い恋人たち、イマジン、浜辺の唄など19曲が入っていた。すごい、のひと言に尽きる=のお宝まで頂き、恐縮してしまった(このDVDはきょうの午前中をかけて、舞と一緒に聴かせて頂いた。それは見事な音色で、疲れがとれた)。

 楽しくおおらかに 「じゅん文学」百号記念祝賀会で花束を手にあいさつする戸田主宰、ほかに会員の話なども飛び出し盛りだくさんだった 裏方が一堂にそろう場面も=名古屋ガーデンパレスで
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 14日の午後5時から始まった「じゅん文学」の祝賀会。和気あいあいのなか進み、とてもすてきな会で参加させていただき良かったな―と心から思っている。久しぶりに、この地方を代表する作家山下智恵子さんにお会いできたばかりか、社の大先輩で「じゅん文学」同人としても活躍されている藤澤茂弘さん=100号では「終(つい)の日々」を発表=、他にも中部ペンクラブ所属の文学同人誌「北斗」はじめ、「文芸中部」「海」「弦の会」「峠の会」「翔」などに属する多くの熱心で情熱的な文学仲間にもお会いでき、あれやこれやと談笑できつくづく「出て良かったな」と思っている。熱田名物きよめ餅のお土産も、また、ひと味あってよかった。
 驚いたのは、私の新聞記者の現役時代に私とは一世代下ながら、共に切った張った、と駆け回ったサツ回り記者で事件には滅法強く凶悪犯の取材がうってつけだった男T氏(後に特派員も。定年後の今は静岡のテレビ局に勤務)の奥さま、北原深雪さん=ペンネーム、100号ではエセー「タイムリープ」を発表=に思いがけずお会いできたことか。私は藤澤さんの紹介で彼女と話したが、誠にかわいいお方だった。
 いずれにせよ、『じゅん文学は「純文学」ではない。純、準、順、潤、殉、醇、遵、馴、循など、自由に楽しみたい』(じゅん文学の会則・規約から)といった戸田主宰の同人誌にかける精神が貫かれており、どの会員も生き生きと人生を謳歌しているように見られ、自由な気風が見て取れたのである。自由な気風といえば、私が主宰する「熱砂」も同じだけに、より親近感を覚えたのも事実だ。きのうは自由、平等、博愛で知られるフランスはパリ祭の日でもある。これも何かの因縁か。
 底力のある中部圏の同人誌の一端をみる思いで帰路についた。

 そして。きょう15日夜。私はNHK総合で『北海道150年記念ドラマ・永遠のニシパ「北海道と名付けた男 松浦武四郎」』を見、松浦が歩いた苦難の時代に思いをはせ、文に生きるひとりの人間として大変参考になったのである。
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 ウィンブルドン・ジュニア選手権が14日、ロンドン郊外で行われ、初出場の望月慎太郎選手(16歳)=Team YUKA所属=が四大大会男子シングルスで日本勢初の王者に輝いた。中日新聞朝刊によれば、望月選手は川崎市出身。中学1年から米国を拠点に練習を重ねてきたという。
 ニューヨーク中心部で13日夕、大規模停電が発生、7万戸以上に影響が出た。深夜に全面復旧したという。香港から犯罪容疑者を中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」の改正に反対するデモが14日、香港のベッドタウンで本土と隣接する新界地区で行われ、主催者発表で11万5000人(警察発表は2万8000人)が参加。警官隊がデモ隊に催涙スプレーを浴びせるなど衝突する場面も。
 かんぽ生命保険の不正販売を巡る問題で、販売委託を受ける日本郵便が契約内容が希望に合っていたかどうか、などを全ての顧客に確認することが分かった。14日は21日投開票の参院選を前に最後の日曜日となり、候補者たちは各地で街頭演説を重ねた。

7月12日
 梅雨の星はやぶさ2の玉手箱
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 本日付中日新聞の朝刊1面トップは『はやぶさ2完遂 「太陽系の歴史のかけら手にいれた」 地下物質を初採取』『有機物発見に期待 「破片、驚きの黒さ」』というものだった。

 金曜日。けさ、相棒の舞に言われて「あっ、そうだった」と思い出したが、きょうはわが家の初代シロちゃんが亡くなった2017年7月12日から丸2年。私たちと共に22年と3カ月にわたって生き抜いたシロちゃん(別名トンヌラ、神猫)が老衰で亡くなったその日、すなわち彼女の命日である。
 そのためなのか。2代目シロ(白)、すなわち虹猫、オーロラレインボーちゃんは、朝、戸外にいつものように外遊に出てからというものは、初代シロが一角で眠る庭周辺に出ずっぱりで、なかなか家の中には戻ってこようとせず、どこか様子がおかしい。外から時折、ニャン、ニャンと室内にいる私を呼ぶ声こそするのだが。そのつど家の中に入れようとしても頑なに拒否し続け、何度も窓を開けてはやるのだが、いつもと違ってなかなか入ろうとはしない。
 というわけで、どうやら2代目シロ、すなわち虹猫オーロラレインボーちゃんは「2代目」なりに、先代シロの命日であることを承知、相次いで訪れる野良たち来訪者への応対に忙しいので、きょうに限っては家の中には入ってはいけない。オーロラレインボーは、そう決心して安易に家の中には入ろうとはしなかったのではなかろうか。これぞ、テレパシーといったら、よいのか。猫同士、生者と死者の間で何か、が交わされている。そんな気がしてならなかった。

 初代シロを思い丸1日、外で過ごした2代目シロ(白、レインボー)と、かつては「懺悔の滴」の表紙も飾った今は亡き神猫シロ
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 ともあれ、夕方、舞が帰宅するのに合わせるかのように観念でもしたようにレインボーちゃんもやっと、帰宅。長い長い、一日となったのである。
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 このところは、この地方の生活情報誌、フリーペーパーへの週に一度のコラム執筆はじめ、今では私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」自慢と言ってもいい同人各位のテーマエッセイ(テーマは「癖」で、今回は31度目)のデスクワークと公開化、8月から装いも新たに始動予定である「熱砂」リニューアルの準備と勧め、その他、個人的には相棒である舞の脳と私の肺の術後診断や胃カメラなどの検査、さらには新たな小説とこれまでに出会った女性物語の執筆、ほかに社交ダンスのレッスン、フェイスブックやラインなど各種SNSのチェック、私たちの畑「エデンの東」のこと……、といったところか。
 というわけで、相も変わらず、アレヤコレヤと、さまざまなことに終日追われている。

 このうち社交ダンスのレッスンの方だが、まずまず順調に進んでいる。このところは、ワルツとタンゴのそれぞれ1級に挑戦。先生がおっしゃられるように、ロボットのようにステップをカクカクと踏む一方で、丸みを出すために、しっとりと魂を込めて一緒にを頭に踊るようにも努めている。そうは言っても、まだまだ、だ。なかなか難しい。
        ×        ×

 12日付中日夕刊によれば、政府はこの日午前の持ち回り閣議で、ハンセン病元患者の家族に国の賠償責任を認めた熊本地裁判決の控訴見送りを受け、安倍晋三首相の談話と政府声明を決定した。首相談話には、元患者と家族の苦痛と苦難に対し「政府として改めて深く反省し、心からお詫び申し上げます」と謝罪が盛り込まれ、「訴訟への参加、不参加を問わず、家族を対象とする補償の措置を講ずる」ことも明記したという。

7月3日
 7月。私たちを毎日送り迎えしてくれる愛猫、オーロラレインボー(白ちゃん)
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 水曜日。きのう2日は半夏生。あす4日の参院選公示に先立ち、日本記者クラブ主催による与野党七党による党首討論会が東京・内幸町の同記者クラブで行われた。自民党が「政治の安定」、公明が「小さな声を聴く力」、立憲民主が「生活防衛」、国民民主が「家計第一」、共産が「くらしに希望を」、日本維新の会が「身を切る改革 消費税凍結」、社民が「憲法を活かす支え合う社会」の実現をそれぞれ訴えた。
 
 九州南部ではきょうも大量の雨が降り続いている。鹿児島県では降り続く大雨のため「命に危険を及ぼす土砂災害の発生が迫っている」として鹿児島、霧島、姶良3市で全域の約79万8000人に避難指示が出され、このうち鹿児島市での避難指示は市内全域27万5287世帯、59万4943人に及ぶというが、昨年のような西日本豪雨による悲劇の舞台になることだけは避けたい。いや、避けてほしい。この日土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫、堤防の決壊などに対する厳重な警戒で鹿児島、宮崎両県で避難指示が出された対象は110万人を超えた。
 ここ尾張地方も夕方になって強い雨が降り始めたが、その後いったんは止んだものの11半過ぎに再び降り始め、今(午前零時前)は、かなり強い降りで、土砂ぶり状態となっている。やれやれ、だ。

 人間世界、まいにちまいにち人それぞれに好いことや悪いことが降っては湧く。誰もが、そうしたなかを真剣に、たとえ少しでも幸せになれれば―と。そう思って皆けなげに生きていくのである。
 わが家の場合は、昨日は江南厚生病院での相棒の胃カメラと血液検査で少し不安ではあったが、「血液も胃も。両方とも心配ありません。大丈夫です」(担当医)とのことで正直、ホッとしている。というわけで、けさは一変して2人で早朝の不燃物のゴミ出し。ペットボトルやら空き缶、古新聞、ダンボール箱などを出すことから1日がスタートした。
 帰って朝食後、舞はいつものように自ら営むリサイクルショップ「ミヌエット」に向かったが、玄関先で今ではすっかり家猫となった2代目の白ちゃん(正しくは虹猫こと、オーロラレインボー。舞は「シロではなく、漢字の白なの」とこだわるので、一歩譲って【白】としておく)と一緒に見送るとまんざらでもなさそうだった。

 愛猫でも、俳句でも、リサイクルショップでも何でもいい。彼女が元気でいてさえくれれば…。なんて殊勝なことをふと、思うようになったのはいつからだろう。私も年をとったはずだ、とつくづく思う。ああ~。
 と思っていたところに、’19NHK学園生涯学習フェスティバル伊香保俳句大会の入選作品集と舞の応募作品に対する秀作の賞状とやらがわが家に届いた。「よかったな」としみじみ言うと「大賞なら良かったのだけれども」と彼女。私は、これで十分。そのうちに、またとてつもない大きな賞を獲得するに違いない、と信じている。ゆっくり、ゆっくりいけばいい。それに、この俳句、チョット面白い俳句ではないか。

 舞あてに届いた秀作の賞状
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 夕方、お店から帰った舞が開口一番「そのこさんがお出でになったわよ」と。そのこさんとは、この秋で満90歳になられる江南市在住の文筆家で日本ペンクラブ会員の長谷川園子さんのことである。彼女は私と同じ〈脱原発社会をめざす文学者の会〉会員でもあり、自ら体験した空襲体験を踏まえた「原発と原爆 どっちも同じ」など数々の作品を世に出して問うている長谷川園子さん、その人である。
 舞によれば、「きょうは、(すぐ近くの)美容院にきたから」と自転車に乗ってお寄りくださった、とのことだった。彼女の気力は、たいしたものだ。いついつまでも若々しく健筆でいてほしく願う。でも、あまり無理はなさらぬように。

 けさの中日新聞朝刊1面トップ記事は「中電、洋上風力に参入 秋田沿岸、来年にも着工」という特ダネ記事。中部電力が大手商社丸紅など13社と共同で秋田県沿岸での洋上風力発電所の事業化に乗り出す―という内容だった。具体的には、海洋上に風車を設置して発電しケーブルで陸地に送電する洋上風力発電の事業化に乗り出すというもので2020年にも着工し2022年末までに営業運転を始める計画で、中電が参画する初の洋上風力発電所になるという。
 ところで新聞といえば、だ。つい最近中日新聞夕刊で始まった【海人(かいじん)の娘 ハンセン病歌人と家族 谷岡聖史】がなかなか読ませる。ハンセン病歌人、野田勝太郎(明石海人)に対する記者、谷岡の並々ならぬ強い意志と取材への真摯な粘り強い姿勢が感じられ、期待している。とかくありがちな、甘やかされた、生っちょろいへなちょこ記事(これとて記事は記事である。いちがいに、そう断言するわけにもいかないのだが)とは、まるで質が違う。身を削っての取材の風景が私にはよく見えてくるのだ。それだけに、声援を送りたい。
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 欧州連合(EU)の特別首脳会議が2日、今秋に任期を終える主要ポストの後任人事を協議し欧州委員長候補にフォンデアライエン独国防省(60)、欧州中央銀行総裁候補にラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事(63)=フランス=を指名。就任が実現すれば、いずれも初の女性トップが誕生する。
 政府が韓国向け輸出規制強化に関し対象品目の拡大を検討、軍事転用が可能な電子部品や関連素材などが対象となる可能性があるという。既に半導体などの製造に必要な材料3品目について規制強化を決定し、4日午前零時に発動する方針だという。
 来年の東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設現場が3日、報道陣に公開された。

ところで。
〈ドラゴンズ監督、ファンに「選手をお前と呼ばずに名前で」と。一部応援歌は自粛に。少し窮屈では、与田さん〉―とは、本日付毎日夕刊〈近時片々〉氏。ならば、【お前】を【あんた】にしてみたら、との声も。もっとアカンがや、と誰かが言ってきそうではあるが。
 でも【あんた】だって、聞きようによっては、案外親しみを感じて良いかもしれない。そう言えば、その昔、部下のことを「あんた」「あんた」と呼ぶのが癖だった【あんた、大好き編集局長】がいた。よう、あんた、あんた、あんたと言われたものです。
 ドラゴンズは、そんなことより勝たないかん。今は夜の11時40分過ぎ。スマホで調べたら巨人に7―6で。また負けてまっとる。応援歌はさておき、何よりも勝たなアカンて。なさけない。

【一匹文士 伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2019年6月1日~)】

2019年6月30日
 【平和な世界に一歩前進か】電光石火の如し 朝鮮戦争後、米大統領として初めて北朝鮮の敷地内に入り、3度目の会談に臨んだトランプ米大統領と金正恩北朝鮮労働党委員長(NHK総合から)
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 七夕のお願いごとは何? 平和(七夕キャンペーン)
 みそせふゆさけみんなみな黴麹
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 日曜日。鹿児島、熊本など九州地方をはじめ、西日本各地、東海そして能登を含む石川などが激しい雨の1日に。ここ濃尾平野も朝からの雨足が昼ごろから強く、激しくなった。
 朝のうちは窓を開け、雨たちの隙間を縫って入ってくる風たちが、肌にむしろ心地よくさえ感じられたが、これも束の間。昼には雨と風の吹き付けが強く、音も大きくなり、窓辺はびしょ濡れに。縁などを拭くのに追われた。
 午後。NHK総合で思いがけず、金とく再放送の【(元SKE48の)矢方美紀26歳 乳がんの治療を記録】を見る。乳がんを克服しつつ、声優への夢の道を逞しく歩き続ける矢方美紀さん。そのひたむきな姿、乳がんダイアリーには、思わず「負けないで」と声援を送っていた。
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 90年に及んだハンセン病患者の隔離政策で家族も深刻な差別を受けた―として元患者家族が国を相手取って1人あたり550万円、総額約30億円の損害賠償と謝罪を求めた集団訴訟判決で熊本地裁は28日、「隔離政策が家族への差別を助長した」と認定。原告541人に総額3億7675万円を支払うよう、国に命じた。ハンセン病家族にも被害が認定された画期的な判決といっていい。

 次に、やはりきょう30日の大きなニュースはトランプ米大統領が南北軍事境界線のある板門店で北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領立ち会いの中、対面したことか。トランプ大統領と金委員長の顔合わせはこれが3回目。今回はトランプ氏による電撃的ともいえるツイッターの呼びかけに金委員長が応じて現職米大統領として初めて北朝鮮側に越境したのである。「両国で交渉のチームを設置することで合意した」とのことで、成果も間違いなくあった。
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 大阪で開かれていた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が29日、二日間の討議を終え、海洋プラスチックごみの削減など首脳宣言を採択して閉幕した。結論から言えば本日付中日新聞の見出し【G20「反保護主義」見送り 首脳宣言「貿易 自由・公正に」 プラごみ汚染ゼロ目標】【〈解説〉米中摩擦を前に無力 多国間協議の場 機能せず(東京経済部・渥美龍太)】のとおりだった、といえようか。
 それでも、プラごみ汚染ゼロを目標にする削減計画を策定した点で、それなりの効果はあったか。かといって、これとて、とても十分な内容とはいえまい。人間そのものの限界というようなものを感じてしまう、そんな会議になったナと思ってしまう。

 ただG20首脳会議の終わった直後に、トランプ大統領が自らのツイッターで呼びかけたのがきっかけとなり、きょう30日になり、韓国の文大統領との会談後に南北の軍事境界線を超えた北朝鮮の敷地内でトランプ大統領が金正恩北朝鮮労働党委員長と再会、前述のとおり、世界をアッと言わせるドラマが起きたのは確かである。
 これを見る限りトランプ氏は長年の体験から生み出たとっさのカンといったようなものが働いたようで、たいしたものだ。逆に日本の安倍首相はといえば、だ。金委員長の懐に入り、拉致問題解決への絶好のチャンスをみすみすといおうか。まんまと見逃したといえよう。これが苦労人の官房長官菅さんだったら、だ。相手の懐に入り込んだかもしれない。恥も外聞もかき捨てて売って出る、ということはこういうことなのだ。 
 かといって、安倍さんに捨て身になれ、と言ったところで、これは所詮無理だろう。それ以上、論じるのはやめよう。彼なりに努力していることは間違いないのだから。でも、相手を攻める呼吸を知らない。脇が甘い。とっさの判断が出来ない。きのう、きょうこそトランプ大統領に手を上げ、しがみついてでも一緒に金委員長と対面して拉致被害者解放へのきっかけを掴むべきではなかったのか。

 それとは別に、このまま米韓、北朝鮮の対話が続けば、これはこれで、この先の世界平和につながる歴史の1ページになると言ってもいいだろう。それにしても。安倍首相は、拉致問題解決への絶好のチャンスをまんまと見逃した。これからでも遅くはないはずだ、とエールを送っておきたい。相手をおとすテクニックは、ブンヤ(記者)もデカ(刑事)も政治家だって、皆同じなのだから。こんごに期待しよう。

 ともあれ、ここにG20サミットで採択した大阪首脳宣言のポイントを記録にとどめておこう(30日付中日新聞紙面から)
▽プラスチックごみによる新たな海洋汚染を2050年までにゼロとするビジョンを共有。地球温暖化対策は米国とそれ以外で一致姿勢を示せず▽世界経済は減速リスクがあり、貿易などの緊張は増大。さらなる行動を取る用意がある。各国は政策手段を総動員。▽自由で公平、無差別な貿易・投資環境の実現に努力。世界貿易機関(WTO)改革の必要性で一致。反保護主義の文言は盛り込まず

 さて。それはそれとして、だ。今度のG20サミット開催に合わせ大阪市内で実現したトランプ米大統領と中国の習近平国家主席の首脳会議は5月上旬から中断していた通商会議を再開させることで一致。席上、トランプ大統領が年間輸入総額3000億㌦(約32兆円)相当の中国製品に対する追加関税措置の発動を当面見合わせる、と表明。中国通信機器大手、華為技術(ファーウエイ)と米企業との取引禁止措置を緩和する意向も示した、という。会談の成果は、それなりに十分あったと言えよう。
 また、これとは別に今回サミットに関して印象に残ったのは、議長国である日本の安倍晋三首相の「対立を際立たせるのではなく、一致点を見出すことに力を入れよう。ウインウインでいきましょう」といった仲介の労もさるものの、米中首脳会談の冒頭で中国の習近平国家主席が1971年に名古屋を舞台に行われ米中国交樹立のきっかけとなったピンポン外交にふれ、「小さなボールが地球を動かすというすばらしい結果につながった」と語った点か。習主席も、さすが大人である。
 ほかに、トランプ大統領が滞在中の29日、日米安全保障条約への不満を「戦争が始まったら米国は日本を守るのに、日本には米国を守る義務がない。不公平だ」と述べ、ある面で本音を吐露する場面なども見られた。
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 日本が30日、クジラの資源管理を話し合う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退。戦後、日本は主要な国際機関を脱退したことはなく、極めて異例な脱退だという。こうした商業捕鯨にはイギリスなどがさっそく反発しているが、日本はどうも自分勝手だ。これでは、トランプ氏の自国主義とまったく変わらないのではないか。
 トランプ米大統領は29日、G20サミット閉幕後に大阪市内で記者会見。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約について「不公平な合意だ」と重ねて指摘し、安倍晋三首相に「変えないといけないと伝えた」と明らかにした。
 2014年9月に58人が死亡、5人が行方不明となった長野、岐阜県境の御嶽山噴火の遺族ら6人が29日、立ち入りが規制されている山頂に登った。山開き(7月1日)で山頂登山が解禁されるのを前に、犠牲者の遺族らが要望し、登山道を管理する地元の長野県木曽町が許可した。

6月24日
傷兵を幾人看取るひめゆり忌(23日)行基の胎内仏や柿青し(24日)
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 月曜日。
 月日はどんどん、どんどんと。何ひとつ言葉を発するでもなく未知の世へと駆けていく。まさに、【月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり(奥の細道)】だ。同じ人間同士とて。新しくこの世に生まれ出る者を除けば、皆並んで同じ年齢差でそれぞれの道なき道を等間隔で、あてどなき道を並んで、ただ歩いてゆくのである。

 きのう23日は太平洋戦争末期に20万人超もの人々が命を落とした沖縄戦の終結から74年となる「沖縄慰霊の日」を迎え、沖縄県主催の沖縄全戦没者追悼式が最後の激戦地、糸満市摩文仁の平和祈念公園で営まれた。席上、玉城デニー知事は平和宣言で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を断念するよう政府に求めたが、安倍晋三首相はあいさつで「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くし、米軍普天間飛行場の1日も早い全面返還に向け全力で取り組みたい」と述べ、移設を進める方針を強調したという。
 この日、平和の詩【本当の幸せ】を朗読した糸満市立兼城小6年の山内玲奈さんは「子どもまで巻き込まれる戦争は、二度と繰り返してはいけない。家族と友達と笑いあえる毎日こそが、本当の幸せです」と訴えた。そのとおりである。
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 23日午後。名古屋市千種区覚王山通のホテル・ルブラ王山で中部ペンクラブの令和元年度第34回総会が開かれ、私も出席した。総会に続く公開文学講演会は「落花」が直木賞候補作になっている歴史作家澤田瞳子さんが登壇。「古代を描くと言うこと」を演題に話し、引き続き場所をパーティー会場に移し、第32回中部ペンクラブ文学賞の表彰式・選評があり、懇親会に移った。
 このうち中ペン文学賞の表彰式では、中部ペンクラブの三田村博史会長と中日新聞社の清水俊郎文化部長から、それぞれ賞金10万円と賞状、中日盾が「ジャングルまんだら」(文芸中部107号)の作者大西真紀さん(伊勢市在住)に手渡された。引き続き選評に移り、文芸評論家清水良典さんが「変な設定で奇妙なところが多かったが、小説を読んでいることを忘れるほどに引きづり込まれて面白かった。〝真紀〟という名前からして男性なのか、女性なのかが分からなかったが、きょうこうしてお会いし随分とお若い方なので新鮮さも感じた。架空の鳥やら、遭難やらで、とにかく面白かった。これからもどんどん書いていってください」と述べ、お礼の挨拶に立った大西さんが「ストーリー性のあるもの。人間を描いてゆきたい」と力強く語った。

 写真は三田村会長と清水部長から表彰され、引き続き抱負を述べる大西真紀さん=ホテル・ルブラ王山にて
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 この日は総会の席上、第3回全国同人雑誌会議が10月19日(土曜日)の午後1時から東京都千代田区の池坊東京会館で文芸思潮と中部ペンクラブ主催、日本文藝家協会と中日新聞、東京新聞、三田文学、季刊文科後援で開かれることになった経緯も総会と懇親会の席で披露された。また、文芸思潮の主宰・編集長で今回同人雑誌会議開催の引き金にもなった五十嵐勉さんが懇親会の席で壇上に立ち、〈活字文化の危機と同人雑誌の役割〉について熱弁を奮うひと幕も見られた。
 会場には「北斗」や「じゅん文学」「弦の会」「文芸中部」「海」「文芸きなり」「長良文学」「峠の会」などこの地方の同人誌に所属する大勢の人々が集まり、中には富山から山口馨さん(渤海)も駆けつけ、夜遅くまで懇親の輪が広がった。私自身も個人会員の竹内令さん(津市在住)ら多くの方々と談笑、あれやこれやと話し合ううち「分かりやすさも大切だが、腹に残る作品がいいですね」(清水良典さん)との言葉が腹にズシリときたのである。
 会場には病を見事、克服された鳥影社編集部長小野英一さんや地元童話作家の藤真知子さん、各社の文芸担当記者らも顔を見せ、わいわいガヤガヤと楽しく有意義なひとときが過ぎていった。私自身も病み上がりのからだだけに、飲み過ぎで少しばかり体に応えたといえようか。でも、大丈夫である。
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 沖縄戦に看護要員として動員された「ひめゆり学徒隊」の被害を伝える沖縄県糸満市の「ひめゆり平和祈念資料館」が慰霊の日の23日、開館30年となり、戦没者名を刻んだ「ひめゆりの塔」で慰霊祭があった。7月7日に初日を迎える大相撲名古屋場所を前に23日、幕下以下を中心とした力士や引率の親方ら約200人が新幹線で一斉に名古屋入り。
 24日付中日新聞通風筒によれば、大阪市で20カ国地域首脳会議(G20サミット)が開かれるのに合わせ、平均年齢66歳の大阪のアイドルグルーブ「オバチャーン」が、大阪の魅力を伝える全編英語の新曲を発表。動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開しているとか。

 覚せい剤取締法違反などの罪で実刑が確定。横浜地検が収容しようとした際、刃物を振り回したあげく車で逃げた男が23日、公務執行妨害容疑で神奈川県警に逮捕され、地検に引き渡された。

6月21日
 南天の白き小さき花の降る
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 金曜日。あすは夏至である。
 短歌研究社が短歌研究7月号で【「令和」と『万葉集』を語った講演を完全収録 中西進『万葉集とその未来』】を詳述。
 きょうは昼間に時間を見計らって近くの郵便局へ。25日に東京・如水会館で開かれる日本ペンクラブの第63回定時総会の欠席はがきと翌26日、東京・千代田区パレスホテル東京でのJXTGホールディングスの株主総会欠席はがきをそれぞれ投函。たとえ取るに足らない株主ではあっても返事はしっかり出した方が良い、と判断したからである。

 しばらく本欄を離れている間に、米トランプ大統領の再選出馬表明をはじめ、中国の習近平国家主席が20、21日と北朝鮮の平壌を訪問し金正恩・朝鮮労働党委員長と会談したり、フランスの自動車大手ルノーが20日に声明を発表し企業連合を組む日産自動車が新たに整える統治体制でなら、ルノー代表2人をそれぞれ委員会のメンバーにするとの日産の決定を歓迎するーなどと表明したり、と。いろいろあった。
 なかでも茶の間を突然襲ったショックといえば、18日深夜に新潟県村上市と山形県鶴岡市を最大震度6強で襲った新潟・山形地震にほかならない(鶴岡市の海岸部では一時4800戸が停電)。当初は、東日本大震災の大津波による悪夢を思い出させ、津波による被害の拡大が心配されたが幸い大事に至らなかったのは何よりである。
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 さてこの間の私はといえば、だ。
 週1ペースでのこの地方の著名な生活情報誌へのコラム執筆に始まり早朝、私たちの畑〈エデンの東〉に出向いての再三の雑草除去、ほかに私の小説にも登場する知人〝トシコさん〟が自らの声で録音してくださった拙著「信長残照伝」のカセットテープを高校時代のクラスメートに聴いてもらうため小牧にまで出向いて届けたり、永正寺さんでの尾張芸術文化懇話会への出席……等など。あれやこれやとあった。
 そして印象深かったのは私自身も加わる「脱原発社会をめざす文学者の会」の作家志賀泉さんから届いた先月25、26日に同文学者の会有志らが現地を訪れた時の模様が収録された【第7回 FUKUSHIMA原発被災地訪問(双葉・浪江・富岡)】のDVD(45分)をさっそく購入して昨日のうちに拝見させていただいたことだろう。
 このほか、東京の文芸思潮と中部ペンクラブの主催でいよいよ「令和の文芸復興に強烈パンチを」と五十嵐勉さん(文芸思潮)を中心とした関係者の熱意と努力でことしの秋、10月19日に東京・池坊東京会館で実現することになった第3回全国同人雑誌会議(日本文藝家協会、東京新聞、中日新聞、三田文学、季刊文科後援)の連絡調整、関係資料のコピーなどもあって、結構あれやこれやとあったのである。

 写真は、〈新たな創造エネルギーの発露へ――文芸復興をめざして〉を歌い文句に実現する第3回全国同人雑誌会議の告知チラシ
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 というわけで、いろいろすべきことは多かった。

 とはいえ、この間の私にとっての最大の責務は、江南厚生病院で相棒の健康上の必須ともいえる大切な検査に付き添うことだった。これはピロリ菌の有無を調べる尿素呼気検査、そして以前に彼女が大手術をされた脳の開頭縫合後の定期的なMRI造影検査で、おかげでふたつの検査は、どちらも昨日までに無事終えたのである。(このうちピロリ菌の方はほぼ退治できたと知り、ホッとしている。MRIの方の脳外担当医師による診断は後日、受診することになっている)

 この間のわが家の変化といえば、だ。愛猫の2代目シロちゃん(虹猫オーロラレインボー)がすっかり飼い猫になってしまったことか。それでも私たちが病院から帰ったりするとは、必ず玄関先まで出迎えてくれるのには、なんだかホッと安心させられもする。
 そればかりでない。舞が「ミヌエット」に出勤するときにも決まって玄関先まで出てお座りをして見送り、私が帰宅しても決まって玄関まで出迎えてくれるのである。もはや、家族の一員同然とは、このことか。

 きょうも出迎えてくれたオーロラレインボー
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 そして。もうひとつ。社交ダンスのレッスンも相変わらず先生の指導の下、続けている。最近では体力の維持と同時に老化防止にもなるのでは―とプラス志向で、と自身に言い聞かせてもいる。それでもホーラウエイ、バックコルテ、リバースタイン……とワルツ、タンゴとも1級のレッスンはかなりの高度で体力もつかう。
 私は社交ダンスは、横笛やハモニカ、サンポーニャなどの音楽演奏と同じで、文学には欠かせないものと信じているだけに、どれもおろそかには出来ないでいる。その分、大変ではあるがレッスンは続けなければ、と思っている。ほかにも、ささやかではあるが、新たな小説連載の話もあり、既に書き始めてはいるが今宵はここらあたりで。何より、喜びも悲しみも。人々と共に歩いてゆける、そんなホットな物語にしたい。
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 欧州特許庁(本部・ドイツ)が20日、ことしの「欧州発明家賞」の非欧州部門で、名城大大学院理工学研究科の吉野彰教授が受賞したと発表した。受賞理由は「リチウムイオン電池の発明と改良」。
 米プロバスケットボールNBAのドラフト会議が20日(日本時間21日)、ニューヨークで行われ、ゴンザガ大の八村塁(21)=富山市出身。富山・奥田中時代にバスケットボールを始め、宮城・明成高時代にU17(17歳以下)世界選手権に出場して得点王。全国高校選抜優勝大会3連覇に貢献。203㌢。104㌔。ベナン人の父と日本人の母を持つ=がウィザーズから1巡目(全体9位)で指名された。日本選手の1巡目氏名は初の快挙。契約金は4億円だそうだ。 
 18日深夜に起きた新潟・山形地震。その後の調べで新潟、山形両県で200戸超の住宅で屋根瓦の崩壊などの被害が確認されたという。
 トランプ米大統領が20日、米軍の無人偵察機がイランに撃墜されたことについて「非常に大きな過ちだ」と改めてイランを批判。

 愛知県警が20日、コカインを所持していたとして麻薬取締法違反(所持)の疑いでラグビー・トップリーグのトヨタ自動車ヴェルブリッツ選手、椛島亮太容疑者(28)=トヨタ自動車社員=を逮捕。調べに対して椛島容疑者は「覚えがありません」と容疑を否認している。
 窃盗などで実刑が確定。横浜地検の収容時に逃げた小林誠容疑者(43)が逃走した19日に神奈川県厚木市内の理髪店に立ち寄っていたことが判明。捜査関係者によれば、逃走後にコンビニを訪れる前後に寄り、髪を短く切ったという。

6月11日
 入梅。火曜日。
 カナダ政府が10日、プラスチックごみによる海洋環境の悪化を食い止めるため使い捨てプラスチック製品の使用を2021年にも禁止する、と発表。

 雨、雨、雨(ドラゴンズもこのところは残念ながら交流戦での負けがこんでいる。幸い、きょうはオリックスに2―1で勝った)のあと。けさは、やっと晴れの夜明けとなった。夜明けといえば、あの織田信長が清洲の城を出陣し、田楽狭間に向かい世に言う桶狭間の奇襲作戦で今川義元の大軍を打ち負かしたのが新暦で言えばあす6月12日=永禄3年(1560年)旧暦の5月19日=。信長は、どんな思いで清洲を発ったのか。時に26歳のことである。
 夜に入り。猛り狂うような雷雨まじりの豪雨がいっとき、ここ尾張名古屋の屋根を叩きつけたが、459年前のあす田楽狭間に向かう信長一行も、おそらくこれと同じような豪雨のなかを、桶狭間に向かって進軍したに違いない(詳しくは拙著「信長残照伝」=人間社刊「ピース・イズ・ラブ 君がいるから」に所蔵=の2出陣、3「月の輪」凱旋を読まれるとよい)

 夏本番を前に岐阜市の長良川沿い工房では竹の骨組みに薄い美濃和紙を張って、ニスを塗り鵜飼いや金魚などを絵柄としてこしらえる伝統工芸品「水うちわ」の製作が盛んだという。大阪弁を駆使した恋愛小説や軽妙なエッセイなどで知られ、大阪育ちの文化勲章受章作家、田辺聖子さんが6日午後、総胆管結石による胆管炎で亡くなった。91歳だった。全てに親しみやすく肩肘をはらなくてもいい、庶民派作家だった。合掌―
 本日付夕刊軟派(社会面)トップに【性暴力「無罪」異議あり 法改正求め「フラワーデモ」 名古屋で今夜開催】の記事。同じ夕刊軟派脇には【3週間 食事与えず? 札幌衰弱死 男と同居 暴行開始か】と痛ましい見出し。札幌市中央区の池田詩梨(ことり)ちゃん(2つ)が衰弱死し、傷害容疑で母親の池田莉菜容疑者(21)と交際相手の男が逮捕された事件で司法解剖の結果、詩梨ちゃんは死亡前の約3週間、ほとんど食事を与えられていなかったことが北海道警への取材で分かったという。
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 きょうは、かつて私たち家族に貢献してくれた初代愛猫シロの大役を代わって果たす、わが家の虹猫、〝2代目シロちゃん〟、すなわちオーロラレインボー(愛称は〝ローラ〟とも)についても少しだけ。彼女はこのところは、朝はこの家のご主人さまである舞を私と一緒に玄関で見送り、夕方はお出迎えといった日常スタイルがすっかり板についてきた。昼間は外遊もしばしばではあるが。気がつけば、いつのまにやら、舞にとってはかけがえなき〝癒し猫〟になってしまったようだ。
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 香港で9日、1997年の香港返還以降では最多103万人(主催者発表、警察発表は24万人)による刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正に反対する大規模デモがあった。
 サッカー女子ワールドカップ(W杯)フランス大会で2大会ぶりの優勝を狙う日本代表「なでしこジャパン」が10日(日本時間11日未明)パリで行われた1次リーグD組第1戦でアルゼンチンと対戦し、0―0で引き分けた。 
 米ニューヨーク市中心部マンハッタンの54階建て高層ビルの屋上に10日午後(日本時間11日未明)、ヘリコプターが墜落、炎上。男性操縦士1人が死亡した。
 インドの首都ニューデリーで10日、6月としては史上最高の48・0度を記録。これまでの最高は2014年の47・8度。
 老後に貯蓄2000万円必要との報告書は「不正確」と首相。当初案は年金水準の低下にも言及。そちらが正確? とは、11日付毎日夕刊〈近事片々〉氏。同日付中日夕刊も「麻生太郎副総理兼金融担当相は11日、公的年金以外に夫婦で老後に2000万円の蓄えが必要と試算した金融庁の金融審議会の報告書を受け取らない考えを表明した」と1面トップで報じた。

6月7日
 夏燕すいと笙の彼方より
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 朝から雨。
 久しぶりに雨の日だ。
 それでも、夕方には雨もやみ、どこかひんやりとした風が肌を撫で通り過ぎていく。気持ちのいい夜風である。
 気象庁によれば、関東甲信、北陸、東北南部、そして私たちが住む東海地方も梅雨入り。アジサイの美しさが、ことのほか目に染み入る季節の到来となった。
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 舞は、きょうお店を臨時休業として明日から江南市民文化会館で始まる市制65周年記念市民文化祭に出展する自作の俳句を展示しに出かけると言うので、私は〝アッシーくん〟として彼女を車に乗せ市民文化会館へ。送り届けて帰宅後はいつものように新聞を読み、近く著名な文藝誌に掲載される小説の最終稿の読み直しと校正、その他の執筆をし、さらにはこの町に住むトシコさんがわざわざ録音してくださった私の書き下ろし小説「信長残照伝」(人間社)のテープによる改めての聴き取り…と、結構慌ただしい1日に。

 市民文化祭に出品された舞の俳句と展示された作品の数々=江南市民文化会館、俳句・俳画の展示場にて
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 このうち、舞の出展は先日の私の父の13回忌の際、同時進行で行われた私の母の白寿のお祝いの際、母からお返しとして舞にプレゼントされた手作りの刺し子に自作の俳句を短冊として飾る、というもので味わい深いものとなった。このほかトシコさん苦心の朗読テープ「信長残照伝」に耳を傾けるうち出来ればもう1セット(上、中、下の3本立て)ダビングしてもらい、より多くの方々にも聴いてほしい―と思い立ち、直接お宅に伺ったりしている間に、時はアッという間に過ぎ去っていったのである。

 きょうは、わが家の虹猫2代目シロちゃん、すなわちオーロラレインボーも留守番の大役をなんども果たして朝から晩まで大変だった。でも、夜おそく東京から帰宅した息子に北海道産の「マスカルポーネ」を使ったふんわりチーズケーキ酪円菓(らくまどか)を土産にもらい、舞と半分ずつ食べ、とても嬉しそうだった。
 そして。もうひとつ。このところソフトバンクに3連敗するなど5連敗と最悪だったドラゴンズがナゴヤドームでの楽天との交流戦で13―3でやっと、勝ってくれた。野球は人生そのもの。勝ったり負けたりで、いいこともあれば悪いこともある。腐らないで勝ち(幸せ)をつかみにいく。そうした姿勢こそが大切だと思うのだが。負け惜しみか。とにもかくにも、この世の中み~んな、全ての人々が一生懸命に生きてるのだから。
 深夜。いや翌未明に北海道のドラキチ・會川さんから私のスマホに歓喜のメッセージが入ってきた。全国共通のドラゴンズファンとは有り難いものである。會川さんは、どうやら北海道から名古屋にまで来て応援してくれてたらしい。
 次のような内容だった。
「こんばんは。3回以外は毎回得点の13点と燃えよドラゴンズの大合唱でした。終わってから、世界の山ちゃんで手羽先とジュースで祝勝会でした。今日は、岐阜の脇田さんからいただいたチケットで一緒に応援します」(6月8日2:47)
 ほんとにホントに、喜びがここまで飛んできそうである。會川さん! ありがとう。でも、あんまり無理せんといてよね。
        ×        ×

 米フロリダ大のサニブラウン・ハキーム(20歳)が7日、テキサス州オースティンで行われた全米大学選手権の100㍍決勝で追い風0・8㍍の条件下、9秒97の日本新記録で3位となった。桐生祥秀(日本生命)が2017年9月にマークした9秒98を0秒01更新した。サニブラウンはガーナ人の父と日本人の母の間に生まれ、東京・城西高2年当時(2015年)に世界ユース選手権の200㍍でウサイン・ボルト(ジャマイカ)の大会記録を更新し、100㍍との二冠を達成。188㌢。83㌔。桐生選手らほかの有望な日本人短距離選手とともに東京五輪への期待が膨らんでいる。
 こんご、どこまで記録が伸びるのか。楽しみだ。

 7日付中日夕刊によれば、政府は7日、2019年版「環境・循環型社会・生物多様性白書(環境白書)」を閣議決定。今月下旬の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の主要議題となるプラスチックごみ問題の章を新たに設け、海へ流れ出したプラごみについて「途上国を含む世界全体の課題として対処する必要がある」と強調。毎年八百万㌧以上のプラごみが海へ流出し、50年には海洋中で魚の重量を超えるとの試算がある、として警鐘を鳴らしたという。
 トヨタ自動車が電気自動車などの電動車の世界販売について2030年に550万台以上に増やすこれまでの目標を前倒しして、達成時期を2025年ごろとする計画を決めた。

 私たちの先輩でもあった、あの佐橋嘉彦さん(ベトナム戦争当時の中日新聞サイゴン特派員。特派員時代の抑留経験を書いた連載「解放戦線の光と影」で新聞協会賞)が5日、心不全で突然、亡くなった。新聞で知った。おやすらかに、のほか言葉は浮かばない。後輩たちにはいつも、優しいまなざしで「いい記事だったね」とほめることを忘れない、そんな大記者だった。

6月4日
 将棋の羽生善治九段(48)が東京・渋谷の将棋会館で行われた第六十期王位戦(中日新聞社主催)の挑戦者決定リーグ白組プレーオフで永瀬拓矢叡王(26)に勝ち、通算勝利数を1434勝(591敗2持将棋=引き分け)として、歴代単独一位の新記録を達成した。

 中国で民主化を求める学生や市民らが共産党政府に悉く武力弾圧されたあの天安門事件からきょうで30年。事件当時、6月3日深夜から4日未明にかけ、民主化や幹部の腐敗一掃を求めた学生らに人民解放軍が発砲し多数の死傷者が出た=死者は319人と公表されているが、実際はもっと多い=天安門広場などは、この日厳しい警備体制が取られた。
 あのころ。私は能登半島の七尾で地方記者生活をしていたがテレビから流れる血の粛清といってもいい、残忍極まる弾圧には背筋が寒くなる一方で現場の模様を自分の目で見たく思ったのを、よく覚えている。

 その日から30年後のこの日の世界といえば。初の国賓待遇で英国を訪れたトランプ米大統領夫妻が各地でトランプ反対の大規模抗議活動が伝えられるなか、バッキンガム宮殿でエリザベス女王の歓迎を受け、民主化デモが続くスーダンの首都ハルツームでは3日、治安部隊が国防省周辺を占拠するデモ隊の強制排除に乗り出し、少なくとも13人が死亡し、150人以上が負傷したという。世界では殺戮がない日がない。
 きょうの夕刊報道によれば、先日自宅で長男(44)を刺したとして殺人容疑で逮捕された元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)=東京都練馬区=が「(長男の英一郎さんを)刺さないと私が殺されていたと思う」と供述していることが分かったという。
        ☆        ☆

 きょうは、私の小説「海に向かいて――前・後編/脱原発社会をめざして」の登場人物でもある〝トシコさん〟がご自身の声で3本のテープに録音してくださった私の書き下ろし小説「信長残照伝」=人間社文庫『ピース・イズ・ラブ 君がいるから』と日本ペンクラブ電子文藝館所蔵=が思いがけず、舞の手を通じてトシコさんから手元に届いた。さっそく聴かせていただいた。
 少女のころにNHK児童合唱団のうれっこ団員だったトシコさんならでは、の抑揚ある、ひとこと一言かみしめながらのきっちりした愛らしい声は、信長と吉乃の時代を先取りした戦国の世のラブロマンスが生き映しの如く語られており、作者として心底【ありがたき幸せかな】と思ったのである。機会があれば、ぜひ一般の方々にも聴いてほしい。
        ×        ×

 人生百年時代の金融庁の試算では、公的年金ではとても老後資金を賄えず、定年夫婦には二千万円の蓄えが必要だとか。長生きには自助努力を。「公助」が怪しくなったのは、国民の責任かいな。
――とは中日新聞の4日付夕刊〈夕歩道〉。的確な急所を突いた記事だ。       

6月1日
 第一歩は左足から衣替え
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 令和元年の最初の1カ月が過ぎ、早や6月である。愛知県犬山市と岐阜県各務原市の境を流れる木曽川では1日、「木曽川うかい」が始まった。10月15日まで続く。
 天皇、皇后両陛下が1日午前、初の地方訪問で2日に尾張旭市内で開かれる全国植樹祭に出席されるため愛知県入り。午後、あま市の七宝焼アートヴィレッジを見学され、夕方は宿泊先の名古屋市内のホテルで植樹祭関連のポスター原画コンクールの入賞作品の鑑賞をされたりした。
 この日は2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会による来年3月26日から47都道府県を巡る五輪聖火リレーのルート概要の発表も。ルートには2011年の東日本大震災による大津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」はじめ、2016年の熊本地震で破損し修復中の熊本城、さらには昨年7月の西日本豪雨からの復旧作業が続く広島県南部なども加えられた。

 昨夜のドラゴンズは東京ドームで巨人を7―3で破り、三連勝のあとは二連敗でなんとか止め、ドラファンはホッと。やれやれと思いはしたが、きょうは6―5で巨人に負けた。というわけで6月1日現在でドラはここまで23勝28敗。負け越し5で苦しい戦いが続いている。
 ヤクルトは横浜球場でDeNAに7―0で負け自チームが1970年8月に作ったセ・リーグのワースト記録16連敗に並んだ。ちなみにプロ野球のワーストは1998年6月から7月にロッテがマークした18連敗。また巨人の阿部慎之助捕手はこの日、東京ドームでの中日戦で6回、田島から今季初本塁打を放ち、40歳2カ月でプロ野球19人目の通算400本塁打を達成した。
 さて。それとは別に、きょうの中日本紙運動面によれば、令和最初の1カ月の殊勲打者はプロ野球記録に並ぶ月間8度の1試合3安打以上をマークした高橋周平か。31日の巨人戦では月間9度目の1試合3安打以上まであと1本に迫ったが、最後はバットが空を切り、残念無念の結果に。 
 でも、ドラが勝ったのだから。きのうの巨人戦に限れば、よしとしよう。
        ☆        ☆

 あす2日は神戸市須磨区の源平ゆかりの名刹で知られる大本山須磨寺で宗派や地域を越えて僧侶たちが一堂に集い、磨き上げた法話(制限時間は10分)を披露し合い【もう一度会いたいお坊さんナンバーワン】を決める初の取り組み〝H1法話グランプリ〟が開かれ、その模様は須磨寺ホームページでもライブ中継(毎日新聞後援)され、リアルタイムで見ることが出来る。どんな法話が繰り広げられるか。今から楽しみだ。
 このグランプリには私たちが住む愛知県江南市の臨済宗妙心寺派、永正寺の副住職、中村建岳さんもチャレンジされる。それだけに、あすは私もパソコンに映し出されるライブ中継を前に応援したく思っている。平成から令和へと新しい時代の到来に伴って僧侶の世界が替わるひとつの時代の節目でもあるだけに、順位とは別に出演者全員の健闘を祈りたい。

 ♪水仙やしばらくわれの切れさうな ♪逢引のこえのくらがりさくらんぼ ♪なかなかの母の声澄む蕗の薹 ♪裏方の僧が動きて麦の秋 ♪貧農はどこより解かれ雪降れり……
 夜。息子がAIがこしらえたという〝AI俳句〟10句をパソコンで印刷し、舞と私に「参考に」と手渡してくれた。そこには以下のような添え書きもあった。
 ――ここに取り上げた句はいずれも、九千を数えるアウトブットの中から僕の一存で取り上げた作品である。AIの教師データ自体はそれぞれ俳句作家が過去に詠み上げた作品の数々であり、もちろんそれぞれの作風が映じている。その影響を受けているとはいえ、AI俳句自体を統一的な作風として語ることは難しい。しかし、このようにして拾い読みしていくと僕には何故か、やや虚無的な自意識をもった主体の存在が感ぜられてならなかったのである。そしておそらく、そのような主体はとても、僕自身に対する自己認識に近いことが恐ろしい。………
 明治から昭和にかけて俳壇に君臨した大俳人・高浜虚子に「選は創作なり」という言葉がある。このようにして他者の作品を選びだすこと自体もクリエイティビティの発露であり、しかも、それは他者を擬制する行為になりうる。その危うさと快感の狭間で俳句は読まれ続けていく。
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 本日付中日新聞1面に【ジブリパーク 3者知恵の森 整備や運営 愛知県や本社と合意】の見出し。愛知県とスタジオジブリ、中日新聞社が5月31日、長久手市の愛・地球博記念公園に「ジブリパーク」を整備する構想に関連、共同出資して設立する新会社で管理運営を担うことで基本合意。こんごは2022年秋の開業をめざしていくことになったという。
 同1日付国際面では「北が対米交渉者粛清か 情報錯綜 真相は不明」の見出し。韓国メディアが2回目の米朝首脳会談の交渉を担当した北朝鮮高官らが会談決裂の責任を問われて更迭や粛清の処分に遭った、と報道している。韓国政府は「確認できない」と慎重な見方でいるが北朝鮮関係筋は報道内容には否定的。情報が錯綜しており、真相が明らかになるには今少し時間がかかりそうだ、としている。
 政治団体「れいわ新選組」代表の山本太郎参院議員が先月31日、東京都内で記者会見。同団体の公認候補として、北朝鮮拉致被害者の兄で家族会の元事務局長蓮池透さん(64)を国政選挙に擁立する、と発表。

【一匹文士 伊神権太がゆく令和そぞろ歩き(2019年5月~)】

2019年5月28日
 雷鳴や仔犬のしっぽぷるんぷるん
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉〉から

 久しぶりに雨の中、夜があけた。雨のひとしずく一滴が肌にひんやりとからだに馴染み、心地よい朝となった。

 とはいっても、川崎市の路上では男が私立カリタス小のスクールバスを待っていた6~12歳の児童らを次々と包丁で襲い保護者2人を含む19人が刺されるなどして小6女子児童と男性1人が亡くなり、3人が重傷を負うという信じられない事件が発生。男は事件直後に自分の首を刺し死亡、神奈川県警が多摩署に捜査本部を設置する事態となった。
 捜査本部や目撃情報によると、男は短髪で眼鏡をかけ黒い服と紺色ジーンズ姿で包丁を両手に児童らに次々と切りつけ、最初の襲撃から自殺するまでわずか十数秒の出来事だったという。男に一体全体、何があったのか。犯人が何かの理由から自暴自棄となり、他人を道連れに自分も死のうとする拡大自殺か。こんご、こんな残忍な事件が増えねばよいのだが。
 その後の調べで、男は川崎市麻生区で高齢の男女と暮らしていた岩崎隆一容疑者(51)で近隣住民との付き合いはほとんどなかったが、ささいなトラブルから怒鳴り散らすことがしばしばあったという。わが子を学校に送る途中に亡くなった男性は外務省職員の小山智史さん(39)で、ミャンマー(ビルマ)語の専門家として日本とミャンマーの大事な架け橋役を担う日本の大切な外交官でもあった。なんたることか。合掌―
        ☆        ☆

 悲しい話はここまでにして。
 きょうは、またまたわが家の虹猫オーロラレインボー、すなわち2代目シロちゃんが猫の恩返しをしてくれた。このところは、ずっとわが家の留守番をしてくれていたので「美容と健康のためにも」と朝、舞が出勤するのを一緒に玄関で見送ってまもなく、外に出してやったところ、彼女は大喜びでお外へ。
 一時間ほどすると、ニャン、ニャア~ンと外から私を呼ぶ声がするので「何かあったの」とリビング窓ガラスを開けてやると、口にオニヤンマ(トンボの一種)をくわえ飛び込んできたのである。久しぶりに外に出られたことが嬉しくてたまらなかったようだ。わざわざ、そんなお礼までしなくてよいものを―と言うと「親しき中にも礼儀ありよ」といった顔をして今度はひっくり返って見せたのである。ありがとう! オーロラレインボー。

 こんどはオニヤンマを連れてきたオーロラレインボー。指先に止まったあと、いつものように庭の樹々の葉にもどしてやった
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        ☆        ☆

「脱原発文学者の会のみなさまへ
 おかげさまで、5月25・26日の福島訪問を無事に終えることができました。
 また、参加者のみなさまおつかれさまでした。
 今回は、双葉町の帰還困難区域視察と、橘(光顕)氏による浪江町案内、富岡町の語り人の話を聞く会の三本柱でスケジュールを組みました。炎天下でのハードスケジュールでしたが、これまで以上に収穫の多いツアーになったと思います。
 双葉町では、イノシシに荒らされた農家の惨状を目の当たりにしました。浪江町では、橘氏と縁故のご婦人で、帰還して稲作を再開された方から、獣害対策など生々しい苦労話を聞くことができました。富岡町では、元富岡高校の校長先生から、富岡町が原発事故で失ったものの大きさを、実際に現場に立ってレクチャーを受けました。その他、ここではとても書き尽くせない貴重な体験ばかりです。後日改めまして、文章や映像で詳しい報告をさせていただきます。
 では、季節外れの猛暑で体調を崩さぬよう、みなさまお体にお気をつけください。
 志賀 泉」
 こんなメールが27日に【脱原発社会をめざす文学者の会】の志賀泉さんから届き、私は、さっそく「志賀泉さま あつさのなか、貴重な体験の数々おつかれさまでした。詳しい報告が、とても楽しみです。猛暑です。志賀さんも、おからだ大切になさってください。  伊神より」と返信させて頂いた。今回は参加できなかったが、こうした活動が重なるに従って私たちの脱原発文学者の会活動が地道な成果をあげつつあることを実感している。わたしも頑張らなくっちゃあ、と思っている。
        ×        ×

 ファンに腕を強く引っぱられるというアクシデントで発症した右肩痛からの復帰をめざす中日の松坂大輔投手が28日、ウエスタンリーグのソフトバンク戦(タマスタ筑後)で今季初めて実戦登板。先発で2回を、3三振を含む無安打無失点で終え、ファンをほっとさせた。いよいよ平成の怪物・松坂の登場に期待がかかる。
 今夏の参院選滋賀選挙区(改選数1)で立憲民主党と国民民主、共産、社民の四党が、前滋賀県知事の嘉田由紀子さん(69)を野党統一候補にすることで一致。
 旧優生保護法下で知的障害を理由に不妊手術を強いられた宮城県の6、70代の女性2人が国に計7150万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で仙台地裁は28日、国側の責任を認めず、請求を棄却した。
 国賓として日本を訪れていたトランプ米大統領夫妻が28日午後、帰国の途に。

5月27日
 炎帝の裁き受けしはどんな科
=伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 まだ5月だというのに。きのう、きょうと高気圧に覆われ、各地で記録的な猛暑に。熱中症で病院に運ばれる人が全国的に相次いだ。これでは、日本中がまるでヤカンの中にでも入れられたような。そんな炎熱地獄である。
 なかでも本来なら日本で一番涼しいはずの北海道。この北の大地の佐呂間町では、きのう、なんと39・5度を観測。5月に観測された最高気温の全国記録37・2度のほか、年間を通じて北海道で観測された最高気温37・8度も同時に塗り替えた。むろん、北海道で5月に猛暑日となるのは観測史上初めて。
 実際、道東ではフェーン現象が猛暑に拍車をかけ、暖気が日高山脈などにぶつかって温度が上昇。その証拠に26日の最高気温の上位20地点がオホーツク、十勝管内に集中した。ここ中部地方も厳しい暑さは同じで、26日は岐阜県高山市で33・2度に達するなど計96観測地点のうち、主に内陸部や日本海側の14地点で5月の観測史上最高気温を観測したという。
 というわけで、わが家もここ数日前から暑くてたまらない時に限って、室内冷房を始めることにした。

 そして。よりにもよってこの暑さのなか、昨日は父の13回忌が江南市内の永正寺で兄夫妻が中心となり私、妹の家族が一堂に介して汗が噴き出すなか、母の百寿祝いも兼ねて行われ=わが息子たちも忙しいなか、東京から駆け付けてくれた=、きょうはきょうで私と相棒の舞は朝早くに畑〈エデンの東〉に出向き、タマネギの収穫と雑草の除去に勤しんだのである。
 なぜなら、きょうは月曜日で相棒のお店が休みだったのと舞の場合、いったん「畑にいこうよ」と言いだすと、たとえ雨あられが降ろうと絶対に強行するという性格上、行かざるを得ないからだ。おかげでふたりとも体力こそ消耗したが、草の除去も出来、そこそこ満足はしたのである。あ~あ、やれやれである。
 それはそうと、愛猫オーロラ・レインボー、シロちゃんがきのう、きょうと留守番の大役をこなしてくれた。がんばってくれて本当にありがとう。

「みんな。本当にありがとう。おとうちゃんも、きっと喜んどる」と薄紫のチュニックを着て13回忌の礼を述べる母と、集まった孫たち(ひ孫も)の1部=反対側にも参列者はいるので、全体の半分ほど
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 たまねぎを収穫する相棒、知人の大脇さんの助けによるところが多い
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 留守の大役を果たしてくれた2代目シロちゃん、すなわちオーロラ・レインボー
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 畑から帰っても、新聞のチェックはじめ、新しい小説の企画と下書き、コラムの執筆、私が主宰するウエブ文学同人誌「熱砂」のリニューアルのこと、さらには秋に予定される全国同人雑誌会議に関する関係者への会場変更連絡等など。すべきことは山積。いちいちここに書いている時間も余裕もないので、きょうのところは、ここらあたりで。
       ×        ×

 「令和」の新時代、初の国賓として来日中のトランプ米大統領夫妻が26日、安倍晋三首相夫妻とともに東京・両国国技館で大相撲夏場所千秋楽を観戦。表彰式で土俵に上がり、12勝3敗で優勝した西前頭8枚目の朝乃山(富山市出身、高砂。本名は石橋広暉。25歳)=187㌢、177㌔。富山出身力士の優勝は第22代横綱だった太刀山いらい103年ぶりの快挙=に米国大統領杯を授与した。

 大統領杯を手渡すトランプ大統領と優勝した朝乃山(NHK総合から)
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 トランプ大統領夫妻は引き続き、27日には天皇、皇后両陛下と皇居・宮殿「竹の間」で会見。大統領は引き続き、東京・元赤坂の迎賓館で安倍晋三首相との首脳会談に臨み、貿易不均衡是正問題はじめ北朝鮮拉致、イラン問題など懸案につき話し合った。

「鉄道員(ぽっぽっや)」など高倉健さんと組んで数々の秀作を生んだ映画監督の降旗康男(ふるはた・やすお)さんが20日、肺炎のため死去。84歳だった。長野県松本市出身。記者の大先輩でもある吉田昭夫さんが大腸がんのため亡くなったことをきょう、27日付中日新聞の朝刊で知る。84歳での旅立ち。おやすらかに。

5月23日
 部屋内にそろりそろりと青田風
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 木曜日。日本中が七月並みの暑さとなり、新潟県長岡市や三重県桑名市、東京板橋区などで熱中症となり病院に搬送される児童らが相次いだ。宮崎県では30・8度を記録、あすは名古屋でも32度が予想され、26日には各地で35度以上の猛暑日が予想されるという。
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 きょうは、おったまげた。
 わが家の虹猫で愛猫でもある、2代目シロちゃんこと、オーロラ・レインボーが猫の恩返しならぬ前代未聞の二度返しをやってみせてくれたのである。

 2代目シロちゃんと、再び姿を現したアゲハチョウ。まもなく庭の樹木の葉にとまった
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 事件は午前中、社交ダンスのレッスンに出かける前のひととき、新聞に目を通していたときに降って湧くようにして突然、起きた。朝、わが家のおかあさん、すなわち舞のリサイクルショップ「ミヌエット」への出勤を共に玄関先でお見送りしたあと、いつものように外に出してやったはずのオーロラ。その愛猫の〝ニャン、ニャア~ン〟と甘えたような声が外の縁側で程なくしてするのでガラス戸を開けると、そこには誇らしげに口にアゲハチョウをくわえた彼女が居、そのまま家の中に飛び込んできた。
 オーロラはアゲハチョウを私に差し出しでもするように見せるや、こんどは床カーペットにその蝶をそっと、まるでいたわりでもする如く口から離して置き、次に引っくり返って見せ、あの真ん丸な目で私をみて「あたいの友だちよ」とでも言わんばかりに、穏やかな表情を見せたのである。
 しげしげと突然の来訪者を見る私。よくみると、なんと羽の破損状況からして先日、最初の猫の恩返しでオーロラが私のもとに届けたくれた、あのとき、さる5日の蝶、一羽のアゲハチョウである。紛れなきあの時の命を前にわたしはそれこそ、感激。先日と同じように庭の樹木の葉に止まらせ戻してやった。その様子を静かに見守るオーロラ、わたしは彼女に「やった。でかしたな」と思わず、つぶやいていた。
 オーロラは「このチョウチョ、羽は破損しているけれど、まだまだ元気。心配はないからね」と。そう訴えているようでもあり、わたしは胸の底から光りが出るのを感じたのである。オーロラちゃん、そしてアゲハさん。ありがとう。そう感謝したい。ふたりとも幸せに、ね。生きとし生けるものは皆おなじ。命は大切にしなければ、と時に虹猫に変身する愛猫オーロラは私に行動で教えてくれたのである。
 もいちど、ありがとう。

 私はこのあと市内公民館へ週に一度の社交ダンスのレッスンに出向き、いつもどおり1級のワルツとタンゴに励んだ。二度、三度。三度、四度……と、繰り返しステップを踏むうち先生いわく「半年前に比べ、数段うまくなっている。すご~い。何かあったの」と。私は愛猫の二度返しについては、ひとことも語らなかった。
        ×        ×

 将棋の羽生善治九段(48)が23日、東京で行われた第60期王位戦の挑戦者決定リーグで谷川浩司九段(57)に勝ち、公式戦の通算勝ち数を1433勝(590敗2持将棋)とし、故大山康晴十五世名人が作った歴代最多勝記録に並んだ。48歳7カ月での達成で大山十五世名人の69歳3カ月を大幅に上回る若さで大記録に到達した。
 戦後の復興期にヒットした青春映画「青い山脈」のヒロイン、女学生の役で知られた女優杉葉子さんが15日、東京都内で結腸がんのため亡くなった。90歳だった。

5月18日
 ここ尾張名古屋はちょっと強くはあるが。5月の風がさわやかな1日に。あすは満月だ。
 東京・浅草の三社祭は2日目の18日、町の神輿約100基が街なかに繰り出す「連合渡御」が始まり、新しい天皇陛下の御即位を祝い氏子全員で手締めをして出発。この日、宮崎と鹿児島では、激しい雨が降り、鹿児島の屋久島では半日で降水量291㍉を記録したという。

 本日付の中日新聞1面トップは文句なく【豊島が新名人 中部出身初平成生まれ 将棋三冠目 「戦国」抜け出す】というものだった。『豊島新名人は、圧倒的な強さで三つ目の栄冠を手にした。将棋界は昨年の一時期、八つのタイトルを八人の棋士が分け合い「戦国時代」ともいわれた。今回の勝利で頭一つ抜けた豊島名人が、新時代の覇権を握りそうだ。(略)今後は棋界のホープ藤井七段が挑む高い壁として、さらなる存在感を発揮するはずだ。(文化部・岡村淳司)』と解説記事にあったが、そのとおりだろう。
 そして。第2社会面トップの『旧開智学校 国宝指定へ 文化審 明治以降の学校建築初 「学都」の源流松本感慨 重文に永平寺など6件』の記事も心底、感慨深く思った。というのは、記事にもあるとおり、旧開智学校校舎は1963(昭和38)年の新校舎完成まで約90年現役で「学校として使われ続けたこと」が国宝指定につながった。そればかりか、私自身昭和40年代に新聞社の松本支局の駆け出し記者としてよく取材した思い出があるからである。
 だから、国の文化審議会が明治初期に建てられた長野県松本市の旧開智学校校舎を国宝に、曹洞宗大本山の永平寺(福井県永平寺町)や真宗本廟東本願寺(京都市)など6件の建造物を新たに重要文化財に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申した、とのニュースは、とても喜ばしい。

 それから今ひとつ嬉しかったのは、本日付中日夕刊の『福島の酒7年連続日本一 鑑評会金賞数 最多22 「原発事故で失われた誇り取り戻す」』という話題である。私は被災地のいわき市などを訪ねるつど、その土地の居酒屋に入りズラリ並んだお酒を前に、よく数々の地酒を嗜むのだが、ほんとうにおいしい。

 土曜日。きょうは朝早く起き、車でひとり、わが家の畑地〈エデンの東〉へ。
 ちょうど東の空に太陽が昇り始めてまもなくで淡い光りが、たゆたい、畑全体が幽幻な味わいに包まれていた。私は、たまねぎを1部、収穫し、マンノで雑草の除去にしばらく励んだのち帰った。

 早朝のエデンの東。ここでは、たまねぎが見事なまでに育っていた
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 夜はNHK総合の〈ブラタモリ 大阪へ お笑いの街ミナミのなぞ〉を見たが、花菱アチャコと横山エンタツによる往年のしゃべくり漫才【昭和8年早慶戦】のレコードには圧倒された。なぜ、ミナミはお笑いの街に育ったのか、をさがして歩くうちにタモリさんが「へりは面白い。面白いことは全部へりで起こっている」など。実感のこもった言葉をのたもうたが、なるほどナと思った次第。
 きょうは昨夜遅く休みで東京から帰った3男坊もおり、わが家の虹猫、すなわち2代目シロちゃん、ことオーロラ・レインボーちゃんもなんだか嬉しそう。彼女は、もはやわが家の大切な家族の1員である。ファミリーの絆は、猫にだって当てはまることをしみじみと感じる。
 パソコンのインクがちょうど少なくなっていたが、3男坊が知らない間に補充してくれていて助かった。
        ×        ×

 体操世界選手権の代表選考会を兼ねた個人総合女子NHKが18日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで開かれ、4月の全日本選手権覇者、寺本明日香(ミキハウス)が3年ぶり3度目の優勝を果たして代表入りを決めた。
 右膝負傷で大相撲夏場所を5日目から途中休場していた東大関貴景勝が8日目の19日から再出場することが決まった。
 4月19日に突然、発生した東京・池袋で母子2人が乗用車の暴走で死亡した事故で車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)が退院、警視庁目白署で任意の事情聴取を受けた。飯塚元院長は事情聴取を終えて署を出る際、報道陣の問いかけに「申し訳ございません」と語った。

5月16日
 一時間に一本のバス薄暑かな
 =伊神舞子〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 木曜日。沖縄が梅雨入り。きのう、きょうと尾張名古屋は5月のさわやかな風が吹き抜け、1昨日の雷混じりの土砂降りなぞ、とても信じられない。きょうの午前中は社交ダンスのレッスンで市内公民館へ。ワルツとタンゴの1級のレッスンを繰り返し先生から学んだが、タンゴの2歩半からの同じ場所でのスロー、スロー、すなわち〈オーバ―スウエイスロー〉とやらが、私にはなかなかに難しかった。それでも何度もステップを繰り返すうちに、なんとか感覚的なものは身につきホッとしたのである。
 ホッと、と言えばドラゴンズはきょう横浜でDeNAと対戦し3―2で勝った。やれやれだ。大相撲夏場所の方は新大関の貴景勝(22)が5日目の16日に「右膝関節内側側副靭帯損傷。こんご約3週間の加療を要する見込み」とする診断書を提出し、休場した。4日目に小結御嶽海を寄り切りで下した際、右膝を痛めた。土俵は非情である。
 そして。きのう15日は、沖縄県が1972年の本土復帰から47年目を迎え、京都では京都三大祭りの最初を飾る葵祭りがあり平安装束に身を包んだ女官や兵士ら500人の行列が王朝絵巻を繰り広げた。この日は北ア・乗鞍岳(3026㍍)を通る岐阜県高山市丹生川町の山岳道路「乗鞍スカイライン」が、全面開通。高さ5㍍の雪の壁を縫うように観光客を乗せたバスがゆっくりと走り、終点の畳平駐車場までを行き来した。

 15日は久しぶりに犬山へ。
 高校時代の友から先日、思いがけず、わが著作「信長残照伝」=「ピース・イズ・ラブ 君がいるから(人間社)」収録。日本ペンクラブ電子文藝館所蔵=を読みたい、とありがたい電話が入ったためで会いたさもあって午後、車で出かけた。おかげさまで「3冊ほしい」というので買ってもらい、ほかに1冊はサイン入りで贈呈させていただいた。市内の喫茶店で会ったが、なんだか、ここに来て本の反響がじわじわと出てきている気がする。
 それはそれとして、共に高校生だった昔の話に花が咲いたが、彼が十数年前に脳梗塞を患って倒れながらも奥さんの機転と看病で死の淵から奇跡的に生還し、現役としてがんばっている―との話には感動を通り過ぎ、思わずうなってしまった。

 帰ると、東京在住の詩人(脱原発社会をめざす文学者の会会員)から封書が届いており、開くと「先月は加賀先生のお誕生日お祝いで箱根まで来て頂いて有り難うございました。可愛いい白い猫ちゃんがとっても愛らしいですね。おけがは早く良くなります様、今回〈OFF2号=同文学者の会・編=〉を何人かに見せましたところ、じっくり読みたい、どこで売っているのなどかなり反応も良く、これからの脱原発の会も楽しみですね」とあり、文面に向かって最敬礼とあいなった。
 というわけで、私のまわりには日々、新たなニュースが降って湧いている。そして。文面にあった白い猫こそ、今では半野良から家猫にまで育った2代目シロちゃんこと、人呼んで虹猫、すなわちオーロラ・レインボーだ。きょうも私と舞の留守中はしっかり留守番をしてくれ、帰宅時には二度にわたって玄関先まで出迎えてくれた。ただ外にいて出迎えてくれる時は自宅前の道路を走る車に轢かれてしまうのでは―と私たちは日々、心配してもいる。

 何思う わが家の番人でもある虹猫シロちゃん、オーロラ・レインボー。庭では先代でシロちゃんにとっては尊師でもあるボス(こすも・ここ)と初代シロ(トンヌラ)が眠っている
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 きのう、きょうは、ほかにも週1回ペースで執筆している生活情報誌のコラムのゲラ刷りチェックやら、少しずつ進んでいる私が主宰するウエブ文学同人誌「熱砂」のリニューアルの進行状況の確認と把握、さらには新しい小説のプロットをどうするかーなぞに頭を巡らしたり、心当たりの界隈を車で走ってみるなど、結構あわただしい時がアッと言う間に過ぎていった。
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 米大リーグ、エンゼルスの大谷がミネアポリスでのツインズ戦に「3番・指名打者」でフル出場し、昨年10月の右肘手術から復帰6試合目で初本塁打し3打数2安打2打点、1得点で2四球だった。チームは5―4で競り勝った。
 42人が亡くなった1991年の信楽高原鉄道事故から28年を迎えた14日、滋賀県甲賀市信楽町の事故現場近くで犠牲者の追悼法要があった。
 映画「羅生門」をはじめ、「地獄門」「雨月物語」「痴人の愛」など数々の映画に出演し大胆な肉体派女優としても活躍。出演映画が海外の映画祭で相次いで最高賞を受賞し、グランプリ女優とまで呼ばれた演技派の京マチ子さんが12日、心不全のため都内の病院で死去。95歳だった。
 日本維新の会は14日、大阪市の党本部で党紀委員会を開き、北方領土へのビザなし交流訪問団に参加し、戦争による領土返還を元島民に酒に酔って「ロシアが混乱しているときに取り返すのはオッケーですか」「戦争をしないと、どうしようもなくないですか」などと発言し、質問した丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区、当選3回=を除名処分にすると決めた。

5月12日
♪篝火や鵜匠の技に彷徨うて
=伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 日曜日。母の日。何よりもこの世に生きる者として母の存在をありがたく思うのは私だけではないだろう。母がいるというだけで、この世は楽しいこともあれば、悲しいこともあり、それが生きてゆく支えになっているのだ。
 きのう夜は岐阜の長良川で千三百年以上の歴史を誇る鵜飼が開幕。6隻の鵜舟のかがり火が川面を照らすなか、鵜匠が巧みに鵜を操って鮎を捕らえる伝統漁に、約千人が酔いしれた。また日本一の星空で知られる長野県阿智村では同じ場所で同時に天体観測を行った人数のギネス世界記録に挑む催しがあり10分間で2640人が夜空を眺め、2015年8月にオーストラリアで記録した1869人を更新したという。
 昨夜のNHKEテレ。〈スイッチインタビュー達人達 福島南相馬・柳美里×栗林慧〉に続くETV特集「傷ついた故郷と向き合う ▽熊本地震3年・南阿蘇村」の被災から立ち上がろうとする負けない姿勢には、胸打たれた。被災地のみなさんが早く元の生活に戻れたらよいのに、と思ったのは私だけではなかっただろう。
 人間の魂を突く、とてもいい番組だった。
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 このところは、なんだかんだとあって。本欄を書けないできた。でも、この世でただ1人を自認するわが輩、一匹文士(いっぴきぶんし)の伊神権太だ。書かないでいるわけにはいかない。デ、本日も身を削ってこうして書き始めた。近く連載ものにも「熱砂」文学のこの場を土俵に他同人ともども着手予定である。
 それはそうと、きのう11日付中日(東京)新聞朝刊に【「令に勝る文字はないと中西は思っていた」 新元号「令和」考案中西氏事実上認める】の見出し。私も知る大阪女子大元学長の中西進さん=万葉学者中西さんは、詩人の最匠展子さんとかつて2人で私を日本ペンクラブに小説家として推薦してくださった方でもある=が10日発売の月刊誌文藝春秋で「典拠としては国書である万葉集が良いと考えた。令に勝る文字はない、と中西という人は思っていた」と明かした―などとして事実上の考案者だと認めたとの記事。
 さもありなん、である。

 同夕刊の「一面の金世界 大津のスキー場スイセン満開」の見出しに懐かしく思ったのは、ゲレンデを鮮やかに黄色のスイセンで染める〈びわ湖バレイ〉だ。〈びわ湖バレイ〉には、かつて記者としての大津在任時に何度も足を運び、空をそめた赤トンボの集団に圧倒されたことがある。ドラゴンズはきょう、きのうと甲子園で阪神とのデーゲーム。きのうは5―1、きょうも5―2で勝ち、ホッとした。
 昨日は熱砂同人の若手で編集委員でもある、黒宮涼さんが自らの詩「私のヒーロー」を公開。読者の皆さまにはぜひ、読んで頂きたい(インターネットでウエブ文学同人誌「熱砂」のウエブ作品集黒宮涼を検索すれば読めます)。

 母の日。大切な母は、全ての人にある。私の場合は、戦後まもないころ生きるか死ぬかのなかで私を氷点下20度を超す極寒の地・満州の奉天(現瀋陽)で生んでくれた母が6月1日で満100歳になる。そんな母と亡き父に、私たち3人の兄妹は大切に育てられ、今がある。

 6月1日には満百歳になる私たち兄妹にとって自慢の母。いまは手づくりのわら草履を前に、百万ドルの笑顔
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 私の少年時代。裁ち台を前に着物を縫いながら、いつも島倉千代子の歌をうたっていた母。私たちにとって、美しくて一番たよりになる母は子の自慢でもあり続けた。そして、彼女は私のことを【ちいさゃあころから、いつも「この子は大器晩成で、そのうちにたゃあもなゃあ子になる(なんで大器晩成なのか、が少年にはわからへんかったが)。見とりゃあ~せ。いつの日か、ぜったゃあ天下を取るよ この子は」】と言うのが口癖で、私もそれを真に受けてここまで生きてきたフシがある(まだ天下なぞはチョコットも取れておれへんのだが。天下といえば弁護士の兄や税理士の妹の方が、はよ取ったかしれへんなも)。
 でも、そんな母の言葉はいつも私の胸のなかで生きており、この年になってそろそろ本気にならなイカンナ、と真剣に思っとる。おそらくこの世の大半の母親とて我が子かわいさから、皆、自分の子のことをそう思っとりゃあすかもしれへんが。母と子とは、そういう過大妄想のようなとこがあるかもしれせん。だで、この世は面白いんだわ=この項、尾張弁できゃあてみた
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 米通商代表部(USTR)が10日、中国からの輸入品3000億㌦(約33兆円)相当に追加関税を課すための行政手続きを始めたと発表。米政権はこれより先の10日未明に2000億㌦相当の対中関税を25%に引き上げたばかりで、このままだと全輸入品が追加課税の対象となる。
 トランプ米大統領は10日、ポリディコ紙(電子版)のインタビューで北朝鮮による短距離弾道ミサイル発射について「信頼を裏切る行為だとは考えない。短距離ミサイルで極めてありきたりなものだ」と述べ、静観する姿勢を示した。一方、米国を訪問中の菅義偉官房長官は10日午前(日本時間11日未明)、米ワシントンのホワイトハウスでペンス副大統領と会談。両氏は北朝鮮による9日の短距離弾道ミサイル発射について「極めて遺憾だ」として日米で連携して対処していくことで合意したという。

5月5日
 こどもの日。東日本大震災の被災地、宮城県松島市では全国各地から寄せられたこいのぼり800匹が一斉に青い空に浮かんだ。
 ことしは全てのこどもに人権を保障する児童の権利に関する「子どもの権利条約」が国連で採択され30年の年でもあり、中日(東京)新聞ではサンデー版大図解で【…国連採択から30年…子どもの権利条約】を紙面化。権利条約の理念の実現には何が必要なのか、を分かりやすく解きほぐしている。
 そして。きょうは、5月の風がさわやかで、ことのほか心地よい。あすは立夏だ。10連休もあすで終わる。
        ☆        ☆

 ドラゴンズがナゴヤドームでヤクルトと対戦、はらはらする試合ではあったが、なんとか逃げ切って6―5で辛勝。待望の令和初勝利をあげた。やせ我慢ではあっても、野球は人生と同じ。勝ったり負けたりで、ここが味わい深い。
 連休をあてて、わが家に顔を見せた息子夫婦らもきょう午後には東京へと戻っていなくなり、急に寂しくなった。息子たちには帰省中、わが家の畑地〈エデンの東〉に案内し現況を説明。「おまえたちがここに住みたくなれば、いつでもここに家をつくって住むがいい」などとも話したが、持て余し気味にも見える広い土地には少しばかり驚いたようでもあった。

 虹猫オーロラ・レインボーからの【猫の恩返し】。レインボーの名前のきっかけとなったオーロラ(テレビ画面から)
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 息子たちの帰宅中に殊勲打をあげたのは、舞と並んでわが家のエースとして君臨する半分野良の家猫、2代目シロ、すなわち虹猫オーロラ・レインボーちゃんだった。最近、私は彼女の姿があまりに美しいので、独断で〈虹猫〉とも呼んでいるのだが。「レインボーだなんて。やっぱりシロちゃんよ」と主張するのは舞である。
 その虹猫が、きのうはなんとも言えない、思ってもいなかった快挙を私の前に見せつけてくれた。その快挙とは、何かの弾みで庭を飛んでいたアゲハチョウを口に咥え、主人である私のもとに運んでくれ、いわゆる【猫の恩返し】とやらを実演。何やらニャンニャンと声をあげ、外庭から居間の窓ガラスを打つ音がしたので窓を開けると、彼女は室内に入ってくるや、口に捉えたアゲハチョウをポイと私の目の前にほおり投げ献上してみせたのである。
 いやはや、驚いた。びっくり仰天したとは、このことか。そればかりか、そのアゲハチョウを庭の木の枝に止まらせ水をやろうとすると。なんと、その瞬間に1羽の蝶は大空高く舞い上がったのである。シロは元気に空に飛び立った、その蝶を私と舞にプレゼントしてくれたのである。ありがとう! オーロラ。レインボー

 それから。きょうは昼間、お隣の西川さんから掘ってきたばかりです、という旬のひと抱えもある大きな筍を。江南造園の大脇社長からも大根とタマネギをいただくなどし、舞は嬉しそう。ありがたいことである。大脇さんには、負んぶに抱っこで〈エデンの東〉の手入れまでもしていただいている。なんとお礼を言ってよいのか。恐縮至極とは、このことか。
 そして。これは大殊勲というよりは、ヒットというべきか。夕食の膳に舞お得意の志摩の手こね寿司が思いがけず、並んだ。
 こちらは、きょうの中日新聞サンデー版で紹介されていた【カツオの手こねずし 薬味で香りよく】の記事にいたく刺激されてか、久しぶりに志摩の青春時代を思い出し、かつて私に何度も食べさせた舞ならでは、の自慢の味でおいしくて懐かしくもあった。
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 本日付中日新聞1面トップに中部電力が新エネルギー・産業技術総合開発機構と「水素発電」の実用化に向け、共同研究を進めている、とのビッグニュース。水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、導入できれば化石燃料を使った火力発電を抑制し、温暖化対策にも役立てることができるという。
 天皇陛下の即位を祝う令和最初の一般参賀が4日、皇居・宮殿であり、平成への代替わり時を約3万人超える14万1130人が訪れた。新天皇は「わが国が諸外国と手を携えて世界の平和を求めつつ、一層の発展を遂げることを心から願っております」とあいさつされた。
 北海道大樹町の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」が4日午前5時45分、自社開発の小型ロケット「MOMO(モモ)」3号機を町内の実験場から打ち上げた。「宇宙空間とされる100㌔以上の高度に到達し、打ち上げは成功した」と同社。
 韓国軍合同参謀本部が4日、北朝鮮が同日午前9時6分から27分にかけて、東海岸・元山(ウォンサン)北側の虎島(ホド)半島付近から北東に向け短距離の飛翔体数発を発射したと発表。飛翔体は日本海を70~200㌔飛行。飛翔体は弾道ミサイルではなく新型放射砲(多連装ロケット砲)との見方が出ている。
 5日。三重県の二見町の夫婦岩で大勢が見守るなか、大しめ縄が張り替えられ、愛知県蒲郡市の竹島海岸は潮干狩りの家族連れ客で大賑わいとなった。

5月1日
 水曜日。新元号「令和」の扉が開いた。心底から〈あけましておめでとうございます〉と世に向かいて言う〈天の声〉が、どこからか聞こえてくる。新天皇陛下が若き日々にオックスフォード大に留学した英国はじめ米国、ロシア、韓国、台湾など世界各国からも祝意が寄せられた。

「令和 幕開け」を報じる2019年5月1日付中日、毎日新聞朝刊と、新天皇陛下のお言葉を報じた同日付夕刊とお言葉
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 朝のうちは、雨。やがて上がる。
 この日。「国民を思い寄り添いながら 幸せと平和切に希望します 新天皇陛下お言葉 即位後朝見の儀」の見出し(中日新聞5月1日付中日新聞夕刊1面)とともに、【平成】に続く【令和】新時代が始まった。

 新しい天皇陛下=徳仁(なるひと)親王。1960年2月23日生まれ。幼少時の称号は浩宮(ひろのみや)さま=は1日午前、皇居・宮殿「松の間」で皇位継承儀式である「剣璽(けんじ)等承継の儀」に。続いて国民の代表と会う「即位後朝見の儀」に臨まれた。いよいよ令和の世の幕開けである。

 朝見の儀に臨まれた新天皇ご夫妻と国民を代表して祝意を述べる安倍晋三首相(NHK総合から)
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 新聞の朝刊には【新時代 夜明け】【令和 絶えない笑顔】【「国民に心から感謝」】【皇居前 沖縄からも】【前天皇は上皇に 退位儀式でおことば 「国民に心から感謝」】【平成 笑顔の大団円】【令和 希望の第一歩】【「新婚のようなご夫妻」昨年来訪 滋賀の博物館長】【仙台市・平成地区「災害ない時代に」/ナナちゃんも祝福】【新両陛下被災地の励み 赤ん坊の手握り復興の背中押し 津波被害の閖上 神社再建を案じ】などの見出し。
 さらには【ネット上にも改元話題続々】【一番乗り 永遠の愛誓う】【ハルカス屋上で夜景眺めて別れ きょうは伊勢志摩へ】【本紙号外を配布 名古屋駅など】【手筒花火で感謝 高山、提灯行列も】【平成惜しんで行列 「道の駅」写真に】といった活字がぞくぞくと紙面の随所に躍り、岐阜県郡上市八幡町では30日夜から1日未明にかけ、夏の風物詩の国重要無形民俗文化財「郡上おどり」が、【夏上回る1万5000人】が出て特別に行われた、といったニュースも。
 まさにニッポンじゅうが期待と歓喜、希望の声で沸き上がったのである。

 そして。国民のひとりとして、祝賀ムード一色の中にいると、なんだか私たちの国ニッポンに、お正月の大きい元日が訪れたような、そんな気がしてしまう。その証拠に町を歩いている人はだれもがニコニコ、うきうきとした顔で目がキラキラと光っているのだ。このくにが不思議に見えてくる。

        ☆        ☆
 異変は、わが家の半分野良猫の2代目シロちゃん、すなわち虹猫のオーロラ・レインボーちゃんとて同じで、彼女は令和元日の早朝、何を思ってか、雨のなかを外へ。1時間ほどしてずぶ濡れになって帰ってきたが、どうやら秘密の野良のたまり場に行き、猫パン親分をはじめとした野良ちゃんたちにニンゲン社会の新元号の伝達に行ってきたものらしい。

 新元号につき虹猫オーロラ・レインボーから、ふむふむとニンゲン社会の事情について聞く猫パン親分
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 何はともあれ、新元号「令和」の時代が注視のなか、始まった。

【一匹文士 伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2019年4月1日~)】

2019年4月30日
 東京も尾張名古屋も朝から雨。北海道の札幌、函館は桜の花々、ソメイヨシノが満開に。
 平成の世とも、きょうでお別れ。
 楽しいこと、悲しいこと、辛いことなどいっぱいあった。この世に生きている以上、だれとて皆同じだろう。

 平成の天皇陛下退位のお言葉全文(5月1日付中日新聞朝刊から)と退位を報じる4月30日付夕刊紙面
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 私の場合も、老衰で亡くなった父との別れをはじめ、現役記者退役など書き尽くせないほど多くのことがあった。が、それはそれとして、東日本大震災や阪神淡路大地震、西日本豪雨に代表される多くの災害や新宿・松本サリンなど一部凶悪事件をのぞけば、平成の世は多くの方々との出会いも含め、戦争もなく幸せでいい時代だったな、と実感している。

 いずれにせよ、天皇陛下はきょう午後5時から皇居・宮殿「松の間」で行われる国事行為「退位礼正殿の儀」に臨まれ天皇として最後のおことばを述べられ、平成の世は30年と3カ月余の時代の幕を閉じる。5月1日午前零時に皇太子さまが皇位を継承され新しい時代【令和】が始まるのである。天皇の退位は江戸時代の光格天皇いらい202年ぶりで憲政史上では初めて。退位後は上皇となり、上皇后となる皇后さまと共に公務から退かれる。
 というわけで、今は日本中の人々が息をのんで来たる【令和の世】到来を、心を静かに落ち着けて静かに待っているのである(30日午後2時現在)。
        ☆        ☆

 〈昭和の日〉のきのう29日。私は、かつて住み慣れた愛知県小牧市の小牧駅前ラピオ5階のあさひホールへと足を運んだ。私にとっての空飛ぶ事件記者時代、小牧のころ以来の友人で私が主宰するウエブ文学同人誌「熱砂」の同人仲間、大正琴琴伝流弦洲会の会主兼大師範・倉知弦洲として米カーネギーホールや中国・万里の長城など国内外のステージを舞台に日々、活躍する牧すすむさん演じる大正琴をどうしても聴きたくて出向いたのである。
 ♪いつでも夢を(高橋すみれ会)、をオープニングに始まった弦洲会春の宴~第三十五回記念大会~は、どのグループもそれはそれは見事だった。なかでも倉知弦洲会主が長男の次席崇さんと♪祝い酒♪霧にむせぶ夜♪そうらん渡り鳥の3曲を演じた【弦洲の世界】は大師範の演奏ならでは、で見応え充分だったのである。

 華麗であでやかな演奏が次々と披露され、観客は【弦洲の世界】には皆酔いしれた
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 私は図々しくも♪ブルーライト・ヨコハマ(なかよし)のあとに飛び入りで登壇。弦洲さん(牧すすむさん)のこれまでの苦難の道を「母子家庭の逆境のなかで育った彼は何よりも努力の人。大正琴の伝授以外にも、これまでふるさと音楽家牧すすむとして、旧尾張藩士が北海道に渡って八雲開拓に携わった〈トコタン冬物語〉はじめ、チェリッシュの〈青春の街小牧〉、都はるみの〈恋の犬山〉など数多くの曲も手がけてきた。弦洲会主がいつもふるさとを大切に思う心。こうした姿勢こそが、平和な社会につながるのです」などと彼にエールを送らせていただいた。

 そして思わぬ事件はこの直後に起きた。私は持参した愛用のハモニカで♪ふるさと、♪みかんの花咲く丘を演奏。会場にいる方々全員がハモニカの調べに合わせ一緒に歌ってくださった時には、恥ずかしくも演奏しながら涙が溢れ出た。私は演奏しながら「新しい時代も戦争のない平和な時代に」と願い、満員の観客を前にただひたすらにハモニカを吹き続けた。【令和】を前にしたこの日、地球の片隅でこんなことが行われていたのである。

 これより前の27日。私は江南市の永正寺で尾張芸術文化懇話会の仲間との懇話会に出席。参加者たちの市民参加の文化活動に対する熱心な姿勢と意欲に感慨を新たにした。【令和】が文化の香りが高い、いい時代になればイイナ、と思った。

 そして。わが家では、今ひとつ。亡き先代のシロちゃん(トンヌラ)の意思を引き継ぐ2代目シロ、すなわち虹猫オーロラ・レインボーちゃんが、このところは完全にわが家の飼い猫にまで育ったことも、ここに書き記しておこう。彼女は避妊手術も無事終わり、いまや完全に家猫なのである。
 それでもきょうは、人間社会があすから【令和】の時代になるということを敏感に察してか、午前中、雨の中を外へ。どうやら野良仲間に人間社会が【平成】から【令和】になることを猫パン親分らに知らせに行ってきたものらしい。
 人間も、猫だって皆一緒。生あるものは全てのものが新しい時代を一所懸命に生きてゆくのである。オーロラ・レインボー、すなわちわが家の虹猫は彼女なりに新元号への転換を機に、いい社会への実現を願い、思うところがあるらしい。

 幸せないい時代になりますように。私も願っています、と虹猫オーロラ・レインボーちゃん
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 陸上の女子長距離の指導者で24日に肺炎で亡くなった小出義雄さんの葬儀・告別式が29日、千葉県佐倉市の斎場で営まれ、教え子で2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんらが旅立ちを見送った。高橋さんは弔辞で小出監督と交わした手紙にふれ、現役時代にレース前夜に指導への感謝の気持ちを手紙にしたため「小出さんの部屋のドアから忍ばせると、翌朝に返信が届いた」ことに触れ、「弱い私を根気よく指導してくださった。ありがとう」と遺影に語りかけた。
 体重無差別で争う全日本柔道選手権が29日、東京・日本武道館であり、2017年世界選手権100㌔級覇者のウルフ・アロン(了徳寺学園職)が決勝で7年ぶり2回目の優勝を目指した加藤博剛(千葉県警)に優勢勝ちし、初優勝。      

4月24日
 箱根の山は、天下の険―とは、よく言ったものである。
 きょうは水曜日。濃尾平野は朝から雨がポツリポツリと落ちている。いや、天からこらえきれないように落ちてくるのだ。
 月、火曜日と箱根に行ってきた。愛用している自慢の漆塗り横笛と古びたハモニカ、友から以前にいただいた足立美術館の横山大観の紅葉メモ用紙、東京・秋葉原で手に入れたロシア製の高度な放射線の線量計を手にして、である。
 この2日間は濃尾平野も、箱根も最高の日和に恵まれた。

 天下の険を走る箱根登山鉄道
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       ☆        ☆

 4月22日は、作家加賀乙彦さんの満90歳の誕生日。そこで有志みんなで卒寿のお祝いをしよう―ということになり、それぞれの加賀さんへの思いを胸に一泊二日で箱根に集まったというわけだ。
 ところは箱根登山鉄道の強羅駅からタクシーで10分足らずの東京・新宿区立保養所の「箱根つつじ荘」。恥ずかしながら、極寒の地・満州は奉天(現瀋陽)生まれの私にとっての箱根行は、自分でも信じられないのだが。今回が生まれて初めてのそれこそ私にとっては忘れられない〈大事件〉とあいなった。

 各地から集まってきた仲間たち。加賀さんを囲んで。食事会では話が弾んだ。加賀さんには「おめでとう」の電話も相次いだ=箱根つつじ荘にて
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 午後6時半。箱根つつじ荘の宴会場。最初に誕生祝いのハズキルーペ(拡大眼鏡)が有志を代表して作家森詠さんから加賀さんに手渡されて開宴。楽しいひとときとなったが、ハズキルーペをさっそくかけられた加賀さんは「いやあ。目の前の世界がパッと、1・5倍大きくなりましたよ。皆さん、本当にありがとう」と満足そうで贈った私たちも、真底喜んで頂けて、とても嬉しく、かつ幸せな気持ちになったのである。

 ありがとう、と礼を述べられる加賀乙彦さん
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 加賀さんはこの日、今後刊行予定の作品についてもふれられたが集まった有志仲間は皆、年を感じさせないエネルギッシュな加賀文学に新たな血を注入された、そんなひとときにもなった。90歳の大台に到達した加賀さんは「正直、これまで作家仲間はじめ、友人知人が75歳ごろから80代にかけ、次から次にと亡くなっていくのでここまで生きられるか不安に思ったことは何度かありました。でも、90歳になってみて。もしかしたら、100歳まで生きられるような。そんな気がしています。みんな、ありがとう。みなさんも頑張ってください」と話されたのである。

 そして。話は現に文壇にあって、かつて加賀さん自らも井上ひさしさんや大江健三郎さんらとともにトップとして思わぬ文壇の潮流秘事にのみこまれそうになった、そんな回顧談まで。そこは誰言うとはなく、居合わせた作家仲間の事情通から飛び出した。こうした見苦しい覇権争いは今なお、現実に存在する―と語る作家や編集者までいた。

 そして。楽しくなごやかな食事のあとは、二次会で私たちの207号室に全員が移動して参集。加賀さんを真ん中に文学のかかえる問題点はじめ、脱原発社会をめざす文学者の会・編による冊子「OFF」のこんご、さらには日本をはじめロシア、フランス、アメリカ、中国文学も含めた世界文学のありようと作家、表現者としてのたゆまぬ姿勢などについても、それこそドストエフスキーやトルストイらの作品を例にそれぞれが持論を展開。時がすぎゆくのを忘れるほどに延々と話し合いが続いた。
 二次会の席で私は持参した横笛で〈さくらさくら〉をふき、ハモニカで〈ふるさと〉をふいたが、みんな一緒に♪兎追いしかの山……、と歌ってくれた時にはチョット嬉しい気がしたのである。途中、加賀さんからは「名古屋のごんたさん。彼は肺切除や腕の肘骨折といった満身創痍の身を克服し、がんばってくれてますよ」と有り難いおことばまでいただき、なんだか少し大げさな気がして恥ずかしくもあった。森川雅美さん、野武由香里さんのように、はなむけとして渾身の自作詩を朗読する詩人もいた。

 翌日。私は、森詠夫妻はじめ山本源一さん、森川雅美さんらと加賀さんを囲んで箱根つつじ荘周辺の庭園を散策。互いの英気を養った。途中、散策道ではジゴクノカマノフタ(学名はキランソウ)やヤマツバキ、リョウブ(令法)、ハコネウツギなどが私たちを歓迎してくれたのである。滞在中、私は温泉に二度浸かったが、外湯の壁に掲げられた「ここの湯には、ありさんが遊びにきます。ありさんが遊びにきても追い払わないよう、そのままにし遊ばせてやってください」の張り紙には、どこか微笑ましいやさしさを感じもした。

 私たちを歓迎してくれた草花たち
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 帰り。私は、箱根つつじ荘から箱根登山鉄道の強羅駅まで源さん(山本源一さん)が夫妻で最近購入したばかりだ、という全て自動運転の信じられない、最新モード車の助手席に乗せてもらい送って頂いた。得難い席に乗せていただき、この世で一番進んでいる自動運転の様子を間近で見ながら、なぜか「こんな進んだ車に乗せて頂いて良いものか」と思いつつ胸がキュンとしたのも事実である。(源さんは、そのまま東京まで無事、加賀さんを送り届けたが、無事到着をメールで知った時は、ほんとにホッとした)。

 この日。帰りの箱根登山鉄道車内で私は箱根湯本から乗車されたひとりの貴婦人との間で【年寄りの原宿・巣鴨】が「最近では介護費やらなんやかんやで年金が少なくなる一方で、巣鴨にも年寄りは行けなくなってきた。もはや、年寄りの原宿ではない」現実を知らされた。その女性は八十歳で一人暮らし。「これから箱根まんじゅうと、手作りのたけのこ弁当を手に小田原に行き、ひとりで城内の藤の花でも見ながら食事をしてきます」とのことだった。
 話すうちになんだかとても気が合い、小田原で下車し別れる段になって、「あなた。新幹線のなかで食べていきなさいよ。あたしはいいから」と、箱根まんじゅうと手作り弁当の両方までを頂いてしまった。今度どこかで会いましょうよ、ということになってしまったのである。
 旅は、だから面白い。この広い、無限の宇宙の空の下できのうまで見ず知らずだった美貌のお方にひょんなことでお会いし、そのことが人生とともにドラマ化していく。
 まさに、最近流行りのVIVA・LA・VIDA!~。五木ひろしの「生きてるっていいね!」とは、このことなのか。

 不思議な謎めいた女性からいただいた手づくり弁当(帰りの新幹線車内にて)と箱根まんじゅうの看板
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 ここで加賀さんからお正月に私に届いた年賀はがきの文面をここに記録としてとどめたい。なぜなら、世界じゅうに住む加賀乙彦ファンのためになれば、それに越したことはないと思うからだ。
――今年 私の誕生日、四月二十二日に九十歳になります。まぁ何とか元気です。つぎのような私の作品刊行の予定です。
「ある若き死刑囚の生涯」筑摩書房、新作、一月中刊行。
「宣告」小学館、二月中刊行。
「芭蕉の美の世界」講談社、新作、年内刊行予定。
「永遠の都」のロシア語訳、アレキサンドル・メシェリャコフ(ロシア国立人文大学教授)ほか六名の共同訳、年内刊行予定。
「フランドルの冬」小学館、年内刊行予定。
 みなさま お元気で!
        ×        ×

 金正恩朝鮮労働党委員長が24日未明、ロシアに向け特別列車で平壌を出発。夕方にはプーチン大統領との会談が開催されるウラジオストクに到着見通し。ロシア大統領府は正恩氏とプーチン大統領はウラジオストクのルースキー島にある極東連邦大で25日に会談する、と発表した。
 2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんら多くのランナーを育てたマラソン指導者、小出義雄さんが24日、千葉県内の病院で死去。80歳だった。
 旧優生保護法下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で被害者への反省とおわびと一時金320万円の支給を盛り込んだ救済法が24日、参院本会議で可決、成立。 
 スリランカで起きた連続爆破テロの死者は、その後359人に。過激派組織「イスラム国」(IS)は23日、ニュースサイトを通じ「攻撃を実行したのはISの戦闘員だ」とする犯行声明を発表した。ロイター通信やAP通信によれば、警察当局は24日までに58人を拘束。シリア人が1人含まれているとの情報もあったが、ウィクラマシンハ首相は「拘束したのはスリランカ人だけだ」と否定。国内のイスラム過激派が実行したとの見方とともにテロの訓練や資金調達などで国際的な過激派組織のメンバーが関与しているとの考えも示した、という。
 中日体育賞の贈呈式が23日、名古屋の中日新聞社で行われ、フィギュアスケート男子の宇野昌磨選手(21)=トヨタ自動車、中京大、名古屋市出身=に賞状とトロフィーなどが贈られた。
 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が仮想通貨のビットコインへの投資に失敗し、1億3000万㌦(約145億円)以上の損失。ダウ・ジョーンズ通信が23日、報じた。
 将棋の第77期名人戦七番勝負の第二局が22、23の両日、山口県萩市であり、挑戦者で先手の豊島将之二冠(28)が百七手で佐藤天彦名人(31)を破り2連勝した。
 
4月22日
 月曜日。富山の砺波市でチューリップ祭りが始まった。札幌の市街地では熊が相次いで出没。

 キリスト教の復活祭(イースター)の21日、スリランカの最大都市コロンボや周辺の高級ホテル、教会など計8カ所=うち3つの教会とコロンボ中心部の3つのホテルでは21日午前10時10分(日本時間同午後1時40分)ごろ、ほぼ同時に爆発が発生=で相次いで爆発が起き、中日新聞の朝刊報道によれば、207人が死亡。450人以上が負傷しているという。
 その後の報道によれば、日本人4人もケガをし、政府関係者1人(女性)が死亡したという(22日午前8時過ぎ現在)。その後の調べで、どれも自爆とみられる。

 4年に1度の統一地方選が終了。夏の参院選前哨戦となる衆院大阪12区と沖縄3区補欠選で自民党公認候補が落選、大阪12区で日本維新の会の新人藤田文武氏(38)が、沖縄3区は野党が支援する無所属新人屋良朝博氏(56)が、それぞれ初当選。4氏が立候補した注目の長崎市長選挙は無現の田上富久氏(62)が4選を果たした。
 身近なところでは私が住む愛知県江南市議選(定数22)に前市長の堀元(ほり・もとし)さん(73)が立候補して当選。「市長時代の人脈を生かして現市長を支えたい」と語ったのが、印象的か。

 それにしても21日投開票された長野県木祖村議選(12人が立候補し10人が当選)の投票率82・39%。これでも、4年前の前回に比べ2・54%低下というが、見上げたものである。見習いたい。

 きょうから、少しの間だけ、外に。オーロラ・レインボー(2代目シロちゃん)に舞をくれぐれもよろしく、とお願いしてわが家を出発。

 「オカンはあたしに任せといて。心配ないってば」とすっかり家猫のオーロラ・レインボーちゃん。ふたりは、私の留守の間、一体何を語り合うのだろう
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4月19日
 金曜日。今宵は平成の御代、最後の満月の夜だという。とはいえど、午後10時現在に関する限り、ここ尾張名古屋の空には雲がたちこめており、満月を拝むわけにはいかない。
 今夜のナゴヤドーム。新生与田ドラゴンズがヤクルトに4―2で快勝し3連勝。首位ヤクルトに0・5ゲーム差にまで迫った。あとひと息だ。がんばれ! ドラゴンズ。

 朝早く。不燃物のゴミ収集日のためふたりで指定の場所へ。舞は、このところの体調不良と検査続きもあって、かなりフラフラ。まるで夢遊病者のようではあったが、午前7時からの立ち番(こうした時に限って大役が当たるものだ)もなんとかこなし無事帰宅し、そのままお店にでかけていった。

 陛下の退位報告は滞りなく終わった(毎日新聞から)
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 天皇、皇后両陛下が18日午前、伊勢神宮の外宮(豊受大神宮、食物の神)へ。
 30日の退位を報告する儀式「親謁の儀」に続き、午後は天照大神が祀られている内宮(皇大神宮)に参拝され、18日夜は両陛下にとっては何かと思い出が多い志摩半島・賢島の志摩観光ホテルにお泊まりになられた。両陛下の伊勢神宮参拝は、2014年3月いらい5年ぶりである。
 1990年11月に参拝された即位の報告では伝統的な装束姿だったが、この日の天皇陛下はご自身の意向もあって簡素化された黒色モーニングなどの洋装、皇后さまは白色の参拝服でのおでましに。先に陛下が乗用車で外宮の板垣南御門前に到着され、おはらいを受け正殿へと向かわれ、陛下の長女で神宮祭主を務める黒田清子さんや小松揮世久大宮司らが見守るなか、玉ぐしを捧げて拝礼された。
 皇位とともに受け継ぐ「三種の神器」のうちの剣と璽(じ)=勾玉=も陛下とともに乗用車で宿泊先の行在所(あんざいしょ)から板垣南御門まで移動。それぞれがケースに収められ、侍従二人が車から降ろして正殿での参拝に携行した。皇后さまは陛下が行在所に戻られた後、行在所から正殿に向かわれ、陛下と同様に拝礼され、「親謁の儀」は、滞りなく終わったという。

 きのうの木曜日。社交ダンスのレッスンで木曽川河畔は江南市内の公民館へ。ワルツとタンゴのそれぞれ1級を学んだが、緊張しながらもスムーズに動かすからだに少しは張りというか、艶が出てきたような。そんな気がしないでもない。特にワルツのホーラウエイ、そしてタンゴのコントラチェック、チェイスはいつものように熱心な先生の指導で何度も繰り返し学んだ。

 同じくきのうの夕方。わが家の愛猫オーロラ・レインボーちゃん(2代目シロちゃん)を連れ、舞が帰宅すると同時に愛北動物病院へ。先日の避妊手術のその後を診てもらうためだったが、レインボーには自分が手術後のからだを診てもらうことが十分わかっている(理解している)ようだった。「順調ですよ」と医師。「注射を打っておきますね。また1週間したら来てくださいね。レインボーちゃん」と彼女は注射を1本打たれた。

 避妊手術後の経過も順調なオーロラ・レインボー。彼女の猫生に新たな1ページが加わった。自宅にて
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 思いがけない宇多先生の出演に舞の目はキラキラ、キラリ
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 夜のCBCテレビ。毎回ふたりで欠かさず見る俳句番組に思いがけず、舞が属する俳句誌「草樹」に属する俳人宇多喜代子さん=83歳。現代俳句協会特別顧問、「草樹」会員代表など=が出演され、舞は「あらっ、宇多先生。先生だわ」と目を輝かせた。宇多さんは、なるほど作品に対する的確な批評で「すごくて、ステキな方だなっ」と思った次第。

 家族にとっての日々は、こうして1日ずつ進んでいく。

        ×        ×
 日本郵便が18日、新元号「令和」を記念した切手3種類を26日から順次、発売すると発表。また2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会も国内在住者向けの東京五輪チケットを大型連休明けの5月9日午前10時からインターネット上の公式チケット販売サイトで抽選申し込みの受け付けを開始する、と発表。
 名古屋市科学館が18日、2008年にノーベル物理学賞を受賞した同市出身の科学者小林誠さん(75)が5月1日から名誉館長に就任する、と発表。ロシア大統領府が18日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が4月後半に初めてロシアを訪問しプーチン大統領と会談する、と発表。

4月16日
 フランス・パリ中心部にある世界文化遺産、ノートルダム大聖堂で15日夕(日本時間16日未明)、大規模な火災が発生し、高さ93メートルの木造の尖塔が焼失。大聖堂を象徴する南北の塔は崩壊を免れた。それにしても一体なぜ? なぜなのか。何が起きたのか。
 パリは泣いている。突然の悲劇に、である。マクロン仏大統領は反政権デモに関連した国民向けテレビ演説を中止し、現場に駆けつけ「フランス国民にとって、とてつもない悲劇だ」と述べ、大聖堂の再建を誓ったという。

 仏ノートルダム大聖堂の炎上を報じる夕刊各紙
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 273人が犠牲となった熊本地震から14日で3年がたち、益城町などの被災地では追悼の祈りが捧げられた。この日、米ジョージア州オーガスタで行われたゴルフのマスターズ・トーナメントでは43歳のタイガー・ウッズがメジャー大会11年ぶりとなる復帰優勝を果たした。16日午後6時28分ごろ、熊本県の阿蘇山で噴火が発生。気象庁は噴火警戒レベル「2」を維持し、火口から1㌔の範囲では噴石や火砕流に注意するよう呼びかけている。
        ☆        ☆ 

 政令市を除く市長選や市議選、町村長選と町村議選の統一地方選後半戦が全国各地で14、16日の順で告示され、私と舞が住む江南市の市長には14日、沢田和延さん(64)が無投票で再選。本日16日付の中日新聞尾張版によれば、沢田さんは地元中日記者のインタビューに応え「(目玉行事の)藤まつりには多くの人がやって来てくれるが、一時的だ。一年を通して人に来てもらうことが大切。織田信長ら戦国武将にまつわる歴史のロマン香る街として尾張地域で連携して売り出していきたい。」と語っている。
 その言や良し、だ。夢と希望が持てる力強い発言だなっ、と思う。

 というわけで、16日付中日新聞尾張版の紙面は一宮市をはじめ津島、江南、岩倉、あま市の市議選立候補者の顔写真入り略歴紹介紙面で満杯に(届け出順で候補者を紹介するひとコマひとコマがキャラメルに似ているので、これを新聞記者の業界言葉で【キャラメル】という)。
 立候補者の写真と略歴、いわゆるキャラメルが所狭し、とズラリ並び「一宮 津島 江南 岩倉 あま 5市議選舌戦スタート」「女性9人含む48人立つ 一宮市議選」「定数15に最多23人 岩倉市議選」「新人10人含め28人が立候補 江南市議選」「定数2減で激戦に 津島市議選 あま市議選」といった見出しが躍ったのである。

 さて。わが家といえば、だ。
 きのうの月曜日は朝一番で愛猫オーロラ・レインボーちゃん(2代目シロ)を舞とともに近くの愛北動物病院にまで連れていき、夕方引き取りに出向いた。避妊手術のためで、舞が恐れていた妊娠こそしてはいなかったが、手術後はどこか痛々しくて、レインボーが帰宅してからも舞はずっと寄り添っていた。
 レインボーは、すでに1カ月ほど前にネコパン親分をはじめとした野良仲間に伊神家の飼い猫になりますと〝家猫宣言〟をしてきている。それだけに、腹が座った表情には、なんだか「悪いね」と思わず目頭が熱くなってきたのである。これもニンゲンとネコの共生のためには避けては通れぬ道なのか。もう随分と昔の話になるが、先代で共に23歳(人間なら100歳以上)まで生き抜いた愛猫こすも・ここ(ボスちゃん)と1歳年下だった初代シロちゃん(トンヌラ)も共に避妊手術をしてもらい、私たちと暮らしたのである。

 避妊手術から帰宅した愛猫オーロラ・レインボー(2代目シロちゃん)
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 きょうは、ほかに生活情報誌に掲載されるコラムのゲラ刷りのチェックなども行い、1日がバタバタバタッ、と過ぎ去っていった。
        ×        ×

 合間を見計らって文學界5月号を読む。西村賢太の連載第二十二回「雨滴は続く」。
 行きの列車の中ではあれ程に――ペシミスティックなまでに師・藤澤清造のことで一杯だった頭の中は、件の夜間飛行の席上にあっては完全に、見事なまでに葛山久子の面影のみが占領するかたちとなっていた。
 とは。相変わらずの賢太ならぬ貫多ではある。

4月14日
 愛栄通りをカッポする献馬に厄男たち、みこしを担ぐ親子ら
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 きょう14日、ここ江南は古知野平和神社の春祭りだ。
 そして。町の中心街である新町や本町、愛栄通りなどは、私の中高校生時代、昭和のころの、あの活気に満ちていた当時=私、一匹文士の伊神権太が滝高3年のときに一宮市萩原出身の舟木一夫さんの【高校3年生】が大ヒット。滝高に舟木さんはじめ高田美和さん、姿美千子さん、倉石功さんら青春歌謡スターらが大集結し木曽川河畔のこの街で〈高校3年生〉の映画ロケが行われた=に比べたら、このところはだいぶ廃(すた)れていて、精彩がない。

 デ、これらの町中でも愛栄通りのメーンストリートで春祭りに合わせてかつての勢いを取り戻そう―という声が地元商店街の有志女性たちの間で浮上。この日は珍しく結構の人々でにぎわった。
 たまたまここ愛栄通りと新町商店街は、最近では〝昭和レトロの面影〟を残している―ということで国民的人気アイドルグループ「嵐」が主演した2007年の映画「黄色い涙」のロケ地にもなったことで知られる。
 そんなわけで、嵐の20周年記念ツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」の5大ドーム公演が前日の13日にナゴヤドームで開演したのに合わせ、映画の舞台となった商店街は「嵐」ファンが今なお訪れる聖地だ、ということで、こうした市民運動を映画の題名にちなみ「黄色いマルシェ」運動と名付け、4月12~14日の3日間開催することになったという。

 デ、私は午前中、舞に連れられて街なかへ。
 愛栄通り、新町、宮町…古知野神社の順でそぞろ歩き。いつもなら人通りもなく閑散とし、音ひとつしない通りのあちこちに大勢の人々がたむろする光景にはアッと驚いたのである。神社の春祭りということもあり、彼の地を献馬が通り、みこしを担いだこどもたちや連れ添いの親、法被姿の厄男たちがエッサエッサの声を張りあげ、歩いていく。これには驚いたというか、郷愁とでもいえそうな懐かしさをすら覚えたのである。

 聞けば、この街では昭和レトロが残る古き良き町並みをなんとか再生させなければとの声がこのところ地元住民の間で次第に大きくなり、今回の試みに至ったようだ。おかげで、商店街の人たちの努力と情熱もあってか、この日街角にはワゴン車による昔懐かしい〈ロバのパン屋さん「一恵庵ロバのパン工房」〉まで登場、訪れた市民らは「嵐」のメンバーも食べた蒸しパンを手に満足そう。古びた大衆食堂「さかえや」の前には長蛇の列が出来、お菓子屋さんには「嵐」にちなんだ五色の丸いだんごまでがお目見え、飛ぶように売れていたのである。
 やれば出来る、とは、このことか。

 大人気のロバのパン屋さん。大衆食堂には長蛇の列ができ、大勢の若者たちも集まってきた。お菓子屋さんの店頭では「嵐」にちなんだ、おダンゴまでが登場。私の住む花霞でも「さあ、出発だ」
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 私は舞と興味津々、童心の少年少女になってこの街を、探偵ごっこでもする如くどこまでも歩いてみたが、愛栄通りのメーンの通りは平成どころか、古き良き時代の昭和レトロの活気をさえ取り戻した風情が見て取れた。
 たまたま、この日は統一地方選の後半、市議選が告知され、さっそく選挙カーが街なかに乗り入れ、中には献馬を伴った祭り行列とあちこちで候補者がかちあう微笑ましい場面までなんどか見られた。途中、ポツポツと雨が降り出してきた不運にたたられるなか、それぞれに起死回生をめざす市民の姿が私の目にはけなげにさえ映ったのである。

「黄色いマルシェ」から帰った私は、東京に長期出張中でシステムエンジニアとして忙しい日々を過ごす三男坊が職場に戻るというので江南駅まで車で送った。いつまでたっても子は子である。
 夜は永正寺へ。ブリュッセル王立音楽院教授、プラハ芸術アカデミー教授、チエコ・フィルハーモニー管弦楽団首席ハープ奏者のヤナ・ボウシュコヴァ―さんのドボルザークやスメタナなどのハープ演奏を鑑賞したが、地元江南市在住ソプラノ歌手吉田恭子さんとの〈さくらさくら〉などの共演も含め、それは見事な演奏であった。
 会場では、たまたま同じハープ奏者で、私の小説「カトマンズの恋 国境を超えた愛」誕生にあわせ私が作詞した恋歌「ラブバード・カトマンズ」を岐阜県下で演奏してくださった小牧市在住のハープ奏者伊藤玲子さんにも運良くお会い出来、ハーブの演奏方法についても教えていただき出かけてよかったな、と心から思った。

 それはそうと、与田ドラゴンズ。きょう負けはしたが、なかなか健闘しており、希望が持てる。特に彗星の如く現れ出た加藤捕手の活躍がうれしい。このことを月ドラ記者の木村愛子さんにラインで伝えると「控えだった選手に光があたるとうれしいです」の返事。加藤捕手を使い続ければ、ドラゴンズは道がひらける。
 苦労してきた選手は、多少のミスをしても、どんどん使うべきだと思うが。いかがか。

 合間をみて私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」の告知欄〈What‘s New〉に若手のホープ、黒宮涼さんが電子書籍「マーメイドをさがして」を出版した話題を掲載。みなさん、ぜひ読んでみてください。ネ! 彼女はがんばっている。

4月11日
 脱原発社会をめざす文学者の会の会報と同文学者の会・編の「OFF 第2号」を手に、他には川端(康成)の文庫を読み、日本文藝家協会ニュース3月号(2019年3月31日発行)に目を通し、東京から送られてきた文芸同人誌「街道」の第三十三号2019.4.1も丁寧に1作ずつ読む。
 というのは、きょうは先日のCT検査に続くわが妻、舞の胃カメラに続く腸の内視鏡検査(私はこのところ遠ざかっていた彼女の血液検査も含めて消化器系の健康診断だ、と思っている)の日で、江南厚生病院でほぼ1日、張りつき状態になっていた。だから待ち時間を有効に、と本などを持参したのだった。検査は、朝始まり午後5時過ぎまで丸1日にかかり、やっとのことで終わったが、舞はそれこそ疲労でぐったり。グロッギーの体であった。
 私は付き添いで待つ間、待合室でくだんの書物に読みふけった、というわけである。
 半分のら猫。でも、もうすっかり家猫になった2代目シロちゃん、オーロラ・レインボーはお留守番。私と舞が帰宅すると、心配そうな顔をして玄関先まで出迎えてくれた。

 いまでは舞にとって、かけがえなき猫に育ったオーロラ・レインボーちゃん
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 中日新聞社と中日新聞社会事業団が11日、読者が寄せた東日本大震災被災者への義援金のうち600万円を宮城県庁に届けた。義援金は県庁を訪れた中日新聞社の白井文吾会長から村井知事に直接渡されたが、白井会長の「伊勢湾台風をきっかけに読者の災害への関心は高く、多くの義援金につながっている」との説明に、村井知事は「義援金は中部地区にお住まいの方々のお気持ちで、しっかりと受け止め復興をやり遂げたい」と語ったという。
 なお、社会事業団や各支局などを通じて中日新聞社に集まった被災各県への義援金はことし3月末までに約90億8800万円。うち宮城県には11日の最終分も含め19回にわたって総額47億6192万5000円が送金されている。この金額は世界じゅうのマスコミでもダントツで、それだけ中日読者の災害援助への心が強い現れでもある。
 そういえば、私が大垣支局長時代に起きた阪神淡路大震災のときも連日読者から義援金が支局に届けられ、支局女子スタッフのなっちゃんと連日、銀行通いをした日々が思い出される。あの時は支局管内だけでも義援金は6000万円を超えた。中日(東京)新聞には、それだけ心の温かい読者が多い現れでもある。
        ☆        ☆

 4月も半ば近くというのに。
 きのう10日は東京を中心とした関東甲信地方で季節外れ、真冬並みの寒さとなった。午後6時過ぎ。仙台では雨が雪に変わったという。
 長野の軽井沢町でもこの日は予期せぬ積雪15㌢。神奈川の箱根峠や山梨鳴沢村も一面の銀世界に包まれた。満開の桜、ソメイヨシノの花々が各地で雪に覆われ、芝桜も白い雪でピンクの絨毯を隠されてしまった、とか。いやはや、自然のなせる術には、どんなにあがいたところで勝てっこない。
 そんなことを実感させられる1日でもあった。

 政府は除染によって放射線量が低下した、として10日午前零時に東京電力福島第一原発事故で全域が避難区域になっていた福島県大熊町の一部地域(大川原地区と中屋敷地区)で避難指示を解除。福島原発が立地する大熊、双葉両町では初の解除となったが、事故から8年がたち、生活基盤がいわき市などの避難先に移ってしまっており、その分住民の帰還意欲も低下する、といった困難な問題はなお山積している。
 そんな折も折に、だ。何と言ったらいいのか。この日、桜田義孝五輪担当相(69)=衆院千葉8区=が自民党の高橋比奈子衆院議員のパーティーで「復興以上に大事なのは〝高橋さん〟だ」と被災地を痛く傷つける発言をし、政府の責任問題に発展して即刻、辞任。いやはや、五輪担当相とまであろう人が。安倍政府はどこかでタガが緩んでいる、と言われてもしかたがない。

 話はかわる。岩屋毅防衛相は青森沖で消息を絶ち10日に墜落が確認された航空自衛隊三沢基地(青森県三沢市)所属の最新鋭ステルス戦闘機F35Aにつき操縦していた男性3佐が事故直前に無線で「ノック・イト・オフ(訓練中止)」と伝えていたことを明らかにし「地元のみなさまに大変な不安を与え、深くお詫びしたい」と防衛省で報道陣に陳謝。「まずは事故原因を究明するのが先決だ」とし、「事故機は他の3機と戦闘訓練を実施中で視界の悪い夜間の訓練は難易度が高い」とも述べた。
 その後の調べで当該機は2017年と2018年の過去2回、飛行中に不具合が発生し緊急着陸していたことが分かった。
         ×        ×

 世界貿易機関(WTO)の紛争処理2審に当たる上級委員会が11日、韓国による福島など8県産の水産物輸入禁止措置を不当とした「1審」の紛争処理小委員会の判断を破棄、日本は逆転敗訴に。
 地球から遠く離れた銀河の中心にある超巨大ブラックホールの輪郭を撮影することに史上初めて成功した――と日本などの国際チームが10日、世界6カ所で記者発表。各地の電波望遠鏡を連携させ、極めて高い解像度での観測を実現したという。
 欧州連合(EC)の特別首脳会議が11日、英国の離脱期日を当初の12日から10月31日まで再延期する、と決定。

 東日本大震災の復興を軽視する発言で五輪相を事実上更迭された桜田義孝氏の後任に桜田氏の前任五輪相だった鈴木俊一衆院議員(65)=岩手2区=が起用され11日、皇居での認証式を経て就任。桜田氏の発言につき鈴木新大臣は「大変不適切だった。復興五輪を考えると、あまりに被災者への配慮を欠いた発言だった」と述べた。

4月6日
 桜鯛ねじりはちまき魚屋さん
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 満開となった桜=愛知県江南市の平和古知野神社と名古屋市の那古野神社境内にて=
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 6日夜。国宝犬山城で知られる愛知県犬山市。この城下町で十三の町内が江戸時代以降、受け継いできた高さ8㍍、重さ3㌧を超える車山が満開に近い桜のなか、ちょうちんで飾られ、夜車山(よやま)がくっきりと木曽川河畔の町に浮かんだ。江戸時代から数え385回目の犬山祭は7日もある。
 中日新聞朝刊の6日付〈桜だより〉によれば、東山公園、名古屋城、鶴舞公園、木曽川堤…と、ともに満開。岩倉五条川、清洲公園、明治村、小牧山が満開近し、他県では各務原の新境川堤、大垣公園、津の偕楽公園、松阪公園が満開。岐阜公園、長島温泉、上野公園、舘山寺がそれぞれ満開近しで、高遠城址、松本城、海津大橋はつぼみ、根尾の淡墨桜、大津の三井寺、京都の嵐山が5分咲きといった具合である。
 このうち約600本のソメイヨシノが咲き誇り「さくらの名所百選」で知られる名古屋の山崎川では、ライプアップが4日で終わってしまい残念がる向きも。垂井町の相川では恒例のジャンボこいのぼり350匹がひと足はやく大空に浮かび水辺公園で咲くソメイヨシノの花々との共演が見守る人々を喜ばせている。桑名市の「なばなの里」。ここでは赤、黄、ピンク、白とチューリップの花々が身ごろとなっている。
 一方で東日本大震災に伴う福島第一原発事故の発生で今なお帰還困難区域である富岡町では、町と国の配慮もあって2㌔以上にわたって桜並木がつづく桜の名所、夜の森地区にこの日一日限りの花見バス十台が特別運行。町民たちは9年ぶりに間近に見るふるさとの桜を前に、復興を願い、感動の輪が広がったという。
 いずれも美しい日本の風景である。

 5日は愛知県内など各地の公立小学校で入学式。新1年生は母親らに手を引かれ、笑顔で学び舎の門をくぐった。この日は各地で白くピンクに咲き誇った桜たちが1年生の門出を祝い、出迎えた。

 米大リーグを引退したイチローさん(45)=本名鈴木一朗さん=が、国民栄誉賞の受賞辞退を代理人を通じて日本政府に伝えていたことがわかった。菅義偉官房長官が5日の記者会見で明らかにしたもので菅氏は政府の打診に対してイチローさん側から「人生の幕をおろした時に頂けるよう励みます」との返答があったと説明し、授与を見合わせると表明。イチローさんは過去にも2回受賞を辞退しており、今回で3度目の辞退になる。
 野球といえば、大船渡高校(岩手)の佐々木朗希(ろうき)投手が6日、奈良県内で行われた高校日本代表1次候補による合宿紅白戦に登板。対戦した全6打者から三振を奪っただけでなく、プロ野球中日のスピードガンでなんと163㌔をマークし、度肝を抜いた。佐々木朗希投手は190㌢、86㌔の右腕。

 わが家の愛猫、大空に浮かぶ虹にも似たオーロラ・レインボーちゃん(2代目シロ)は夕方、女主人の舞が帰宅すると決まってどこからか姿を現し、玄関に走り寄って彼女を出迎える。そんな日々がこのところは、すっかり板についてきたようだ。
 でも、2代目シロちゃんは昼間、どうしても外に出たがる。家族は「もう〝家猫宣言〟を仲間の野良ちゃんたちにもしてきたのだから、外に出すべきでない」というのだが。天気の良い日に室内に閉じ込めてしまうのはやはり、美容上はもちろん健康にもよくない―との私の勝手な判断でついつい外に出してしまう。
 でも、オーロラはおかあさんが帰るとピタリ。玄関先で出迎えるのである。
 そういえば、英科学誌サイエンティフィック・リポーツが4日付で「猫は自分の名前と他の言葉を聞き分けられる」といった内容の日本人研究者(上智大の斉藤慈子准教授らのグループ)の論文を掲載したというが。2代目シロちゃん。すなわちオーロラ・レインボーも自身の名前は当然ながら、わかっていると思う。

 春になり元気はつらつのオーロラ・レインボー。外に出るチャンスをうかがう
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【この世の美しさ】
 この世はなんて。美しく、たくましいのだろう。これからは。この世の美しさを書こうと思う。できれば、たくましさも―

 犬を連れた若い女がふたり、少し離れた道をそれぞれに散歩している。互いに面識はないに違いない。ゴミを指定の場所に置いてホッとしたように小走りに戻る別の女性。前方では小路の三叉路でウインカーを出しボクの車が通り過ぎていくのを、ハンドルを手に待つ女。
 空はどこまでも晴れわたっている。和服をきこなした女がしゃなりしゃなりと何かを両腕に抱えて歩いていく。小学校の門には「入学式」と書かれた、どでかい看板が立つ。あっ、そうか。そうだったのか。きょうは入学式なのだ。
 平成最後の31年4月5日。人間たちは皆、それぞれの幸せに向かって生きている。

 あと、どれほど生きられるか。この世に生きる誰だって知る由もない。それだけに、私はこれからこうした愛しい、この世の何げない美しさ、出来ればたくましさも含めたユートピアについてひとつひとつを【人間ものがたり】として書いていこうと思う。
 人は倒れる。だれだって、いつかは倒れて消えてゆく。そして、この愛すべき世からいなくなる。青い空の下を車たちがそれぞれに、それぞれの目的に向かってきょうも走ってゆく。それぞれの夢にむかいて――
 ああ~。この楽しく美しい世にはいつまでもいたいな。と、真底から願う。おそらく、この日本に住む大半の人に共通した思いだろう。

 ♪赤い夕日が校舎を染めて……、と、車のカセットからあのボクたちが高校三年生のころに一世を風靡した舟木一夫さんが歌う〈高校三年生〉の歌声が聞こえてきた。あの青春の日々から、もう五十数年がたつ。
 車から降りたボクは、このあと市内公民館で社交ダンスのレッスンに挑んだ。この日は1級のワルツとタンゴに挑んだがワルツではホーラウエイ、タンゴではコントラチェックを繰り返し学んだ。なかでも♪クイック、クイック、スロー、スロー、クイック、クイック、スロー、と。と、続くコントラチェック(行くのをやめた、の意)は、繰り返し繰り返しステップを踏んで学んだが、こうした世界に身を浸している自身を幸せに感じたのも事実である。
 きょうは二十四節気の清明(せいめい)。江戸時代の暦の解説書にある「清浄明潔」の略で、すべてが生き生きとして清らかに見える日なのだという。 ―2019年4月5日。一匹文士(いっぴきぶんし)記
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 今月3日。平成元年の優勝校が、平成最後のセンバツ、春の甲子園を制した。第91回センバツ高校野球決勝戦で愛知の東邦が千葉の習志野に6―0で勝ち、1989年いらい30年ぶり5度目の優勝を決めたのである。
 東京地検特捜部は4日早朝、日産自動車の資金をオマーンの販売代理店に不正送金させるなどして約5億6300万円もの損害を日産に与えた、として前会長のカルロス・ゴーン容疑者(65)を保釈許可条件で指定された東京都内の住居内で逮捕。ゴーン前会長は地検の車両で東京・霞が関の検察庁舎に移動後、3月まで108日間、勾留されていた東京拘置所に再収容された。
 塚田一郎国土交通副大臣(55)=参院新潟選挙区=が5日、「下関北九州道路」の国直轄調査に触れ「安倍晋三首相や麻生太郎副総裁(兼財務省)が言えないので私が忖度した」と発言した問題の責任を取って辞表を提出。事実上の更迭である。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が5日、探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうに金属弾を衝突させることに成功。人工物を小惑星に衝突させる実験は世界で初めてで、弾が小惑星表面にあたって岩石などが噴出する様子をカメラがとらえたという。
 
 6月の任期満了で退任を表明した日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)の後任に、柔道五輪金メダリストでJOC選手強化本部長を務める山下泰裕氏(61)の就任が確実に。
 5日の東京・神宮球場。われらがドラゴンズはヤクルトに8―7で逆転負けして惜敗。勝敗は3勝4敗に。6日は当然、勝ってもらわなければ(残念ながらドラゴンズは4―3で負け、勝敗は3勝5敗となった)。
――というわけで、ニンゲンたちは。毎日毎日、それぞれの願いを胸にあっちを向いたり、こっちを向いたりしながらそれぞれがそれぞれの道を歩いてゆく。これとて、平成天国のひとこまか。災害さえなかったなら、平成の日本は昭和の時代のように戦争で悲惨な目に遭うこともなく、サリン事件など1部凶悪な犯罪を除けば、まずは平和な時代だった、と私はすなおに思う。

4月1日
 新元号の発表に道頓堀には人があふれた=NHK総合ニュースから
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 新元号を報じる夕刊各紙
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 大阪ミナミで、名古屋の大須で、東京・渋谷で…と。日本中至るところで新元号の発表に人々のどよめきと歓声が沸き上がり、都心では新聞社の号外に群衆が殺到。なんだか人間という人間が新しく生まれ変わっていくような、そんな錯覚にもとらわれた長くて短いドラマチックな1日だった。

 【平成】に代わる新元号が思いもしていなかった【令和(れいわ)=Reiwa】に決まり、きょうの午前11時45分過ぎ、菅義偉官房長官が記者会見で公表した。出典は日本最古の和歌集「万葉集」巻五、梅花の歌三十二首の序文「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は……」からの引用だという。
 万葉集からの引用だと知り、何より私の頭にピンと浮かんだのは、私が師ともする、あの〈美しい日本語の風景〉にこだわり続ける万葉学者で文化勲章受章者の中西進さん(89歳)=大阪女子大名誉教授。日本文学=、その人である。が、政府が元号の考案を誰に委嘱したかについては、これ以上はやめておこう。
 なぜなら、菅さんが考案者については「特定の個人との結びつきが強調されることになりかねない」として公表はしない方針を表明しているからだ。
 それよりも「新元号が1日も早く国民に受け入れられ、この先、日本人の生活のなかに深く溶け込んでいくこと」を何よりも願いたい。ともあれ、政府は1日午前、「平成」に代わる新元号を「令和」に閣議決定。今の天皇陛下が改元政令に署名されて午後、公布。今月30日の天皇陛下退位に伴い、皇太子さまが新天皇に即位される5月1日午前零時に施行されることになった。
 新しい時代の始まりがやってきたのである。

 記者発表する菅官房長官と万葉集からの引用部分=NHK総合から
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        ☆        ☆

 いやはや、新元号を【令和】と聞き、我が輩すなわち伊神権太は見えない相手に完全なる〈だしなげ〉を食らった感じである。柔道で言えば、相手の体を瞬時に右に崩しての早業である隅落とし、すなわち〈空気投げ〉でも食らった、とでもいえようか。【令】の字なぞ、予想もしていなかったので。そんな印象だ。そんな、といえば何か。そう、きょうあった菅義偉官房長官による新元号【令和(れいわ)】の発表を聞かされての率直な印象である。
 菅さんに続く記者会見で安倍晋三首相は、こうも語った。
「【令和】には、人々が美しく心を寄せ合うなかで文化が生まれ、育つという意味が込められている。厳しい寒さのあとに春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅のように1人ひとりの日本人が文化を育み、自然の美しさを愛で、それぞれの花を咲かせることが出来る。そんな平和な日々に感謝しながら、希望に満ちた新しい時代が切り開かれますように」と。この言や、よしである。

 最初、傍らでテレビを見ていた舞は「【令和】だなんて。なんだか、命令されているみたいだよ」と言いながらも、その意味を知るに従い、まんざらでもない表情に。ある若い知人女性も「昭和の〈和〉がついて、少し時代が後じさりし元に戻ったみたいに感じます」とは言いながらも、新鮮な響きには決意も新たな様子だった。
 ともあれ、決まってしまった以上、どうするわけにもいかないので、あとは自分たちで新しい時代を作っていかなければ―と決意を新たにした人々は多いと思う。
 ちなみに、出典はこれまでのように中国古典(漢籍)からではなく、日本の古典(国書)を由来としており国書を由来とするこうした元号は確認できる限りでは初めてだという。そして皇位継承に先立ち、新元号が事前に公表されるのは憲政史上初。新元号は645年の【大化】から数えて248番目。1979年制定の元号法に基づく改元は、【平成】に続き2例目となる。