一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年4月~)

2024年4月14日
 ~思い出を歌に乗せて~。小牧駅前ラビオ5階のあさひホールであった琴伝流大正琴弦洲会(倉知弦洲会主)の第四十回大会春の宴を鑑賞してきた。この春の宴は私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」同人で詩人、「恋の犬山」「青春の街・小牧」など数々の歌の作曲でも知られる、ふるさと音楽家牧すすむさん=琴伝流大正琴弦洲会の会主、倉知進さん=門下による大正琴の春の祭典だけに会場は終始明るく華やかな雰囲気のなか、どの会も負けず劣らず、すばらしい音色の演奏が進んだ。

 華やかな演奏が進んだ
 

 弦洲の世界~私を育ててくれた歌~で●人生劇場●哀愁列車●長良川艶歌●あぁ上野駅を今回も親子鷹で演奏した倉知弦洲会主と長男で次席の倉知崇さん

 演奏の合間には、先に牧すすむさんの作曲、そして私すなわち伊神権太作詞で誕生した能登半島地震の被災地への応援歌【能登の明かり】が牧さんと「春の宴」司会者松田恵子さんにより会場いっぱいに披露され、観客席の全員が一緒に歌う場面まで見られ、能登復興への願いが膨らんだ。発表に先だち、思いがけず、いきなりステージに立たされた私は松田さんの直撃インタビューに「私はかつて能登の七尾で1人の新聞記者として七年の間、家族もろとも過ごしたことがあり、この復興ソングの作曲を小牧在任時からの友でもある牧さんに(一部補作もあわせ)お願いしました」と話し「一人でも多く、みんなでこの歌をうたってくださることによって被災地・能登のみなさんが少しでも元気になられ、日常生活が早く元に戻るなら、と。ただ、そのことだけを願い」と話し、あとは声にならなかったのである。

 というわけで、あらためて私の詩と牧さん制作の音符をここに記しておきたい。(【一部訂正です】歌詞にある和島の塗りよ(誤)→輪島の塗りよ(正)。能登はやさしさ どこまでも(誤)→能登はやさしや どこまでも でした)。

 

 「能登の明かり」を一緒にうたう会場を埋め尽くした人々
 

 帰りは先日、牧さん宅を訪れた時とは全く別のコースで小牧市中心部から私たち家族が、これまたかつて能登七尾に着任する前の七年を過ごした当時の小牧通信局局舎横の道(市民会館に通じるこの通りは、当時、小牧市民祭りのパレードコースで【青春の街・小牧(牧さん作詞作曲。歌はチェリッシュさん)】の調べに乗って市民がパレードしていた)を通り、岩崎団地を経て犬山方向経由で江南に抜ける道で帰宅。途中、小牧在任時に▼確か、この辺りのマンションでペットのライオンが逃げ出し大騒ぎしたな、とか▼牧さんが園歌や校歌を制作した幼稚園や小学校は確かこの辺りだった▼まだ幼かった次男坊が<サークルケイ サークルケイ>に連れてってよ、と今は亡き母、舞にねだっていたが、あのサークルケイは確かこの辺りにあったはずだがーなどと感慨を新たに、帰宅した。
 この日。「春の宴」受付では、小学校の校長として大活躍の女性が「(私の本「あたし帰った かえったわよ(人間社)」を読んで感動しました」と話してくださり、ほかにも久しぶりにお会いできたお方など意義深い一日となった。

 自宅に帰ると、愛猫シロちゃんがいつものように玄関先まで飛んで走って出てきてくれ、温かい気持ちに包まれた。花霞では、まつり本番で法被を着た親子らのワッショイ、ワッショイの声が天高く響き、平和な国・日本の存在をあらためて痛感した。

(4月13日)
 土曜日。きょう、あすと私たちが住むこの街・花霞町の春祭りである。というわけで、きょうは獅子頭を手にした法被姿の〝花霞っ子〟の顔がキラキラと輝き、はれやかで、町全域に一筋の春の後光がさしたような、そんな錯覚にとらわれる1日となった。
 笑顔のこどもたちの姿と母親たち。
 法被に身を包んだ親御さんたちの幸せそうな顔と顔が、この町をパッと明るくしてくれ、何ともたのもしく感じた。舞が生きていたなら、いつものように私と一緒に自宅前に立ち、拍手して見守ったに違いない。

 獅子頭をかついで町内を回る花霞のこどもたち
 

(4月12日)
 天皇皇后両陛下が能登へ。

 金曜日。若貴時代を牽引し、大相撲の国際化に尽くした元横綱曙太郎さんが4月上旬、心不全で東京都内の病院で死去。54歳だった。曙さんは同じハワイ出身の元関脇高見山にスカウトされて角界入り。史上初の外国出身横綱として活躍。韓国の総選挙で与党が大敗し、ユンソンニョル(尹錫悦)大統領の政権運営への打撃は必至となった。米国訪問中の岸田文雄首相が11日午前、米連邦議会の上下両院合同会議で演説し「日米両国が世界の平和と繁栄への責任を担っている」と強調。

 けさも、いつものように私が日々、最高の文学だ、と自身に言い聞かせている「くらしの作文」(中日)「女の気持ち」(毎日)を最初に読み、次いで<余録><中日春秋>、そして毎日の小説【青嵐の旅人】【三毒狩り】、中日の小説【(さいごのいっしき)最後の一色】、中日の地方版(尾張版)……の順に読み進めたが、どれも読みごたえがあり、参考になっている。
 なかでも毎日さんの【青嵐の旅人】【三毒狩り】は、筋立てがよく、いつの場面にも読者をドキドキさせてくれ、私の執筆活動にとって、とても参考になっている。これすなわち筆さばきは、当然のことながら、元となる基本である取材力がしっかりしているからにほかならない。最近特に多く見かける自分だけが分かった気になり、訳の分からないことを書き飛ばす青い作家、いや<書きや>、すなわち基本も何もゼロなのにチヤホヤされ、その気分でいるヒヨッコたちに比べたら、取材力はむろん、そこからくる感性あふれる筆致など比べものにならないな、と思う。心当たりのある将来ある作家がいたなら、なかでも【青嵐の旅人】でもとくと読んで、基本から勉強し直すがいい。

 私は詩にしても、市民サイドに立った、わかりやすくて普遍的な内容の作品が好きなのである。たとえば亡き長谷川龍生さん、最匠展子さんの詩のように、である。
 早稲田の学生、河田悠李さんから次のようなメールが届いた。
-「能登の明かり」を熱砂にて拝聴させて頂きました。心安らぐメロディと能登を元気づける詩に、伊神様の能登を想う気持ちを感じました。私もジャンルは違えど、音楽をやっている身なので、作詞作曲の活動が人々の心の拠り所になり、反響を及ぼされている事にとても嬉しく思います。
 少し離れた場所からになりますが、私も能登の復興を心から願っております。また、近々自らの足で能登を訪れてみたいと思っており、自分の目で能登の美しい景色を見ることが出来る日を楽しみにしております。
………

 ありがとう。河田さん。土屋明子教授とゼミのみなさまにも、くれぐれもよろしく。お伝えください。ネ!

(4月11日)
 木曜日。【強竜5連勝】とは本日付の中日スポーツ1面トップ記事だ。〝立浪ドラゴンズ〟には、この調子でこの先もどんどん勝ち進んでいってほしい。不思議なもので、ドラが勝てば、能登に住むみんなの顔も明るくなる。かつての速球の名投手で投手3冠王達成者でもある小松辰雄投手(羽咋郡富来町出身)を生んだ被災地の能登半島全体が元気に、かつ明るくなるのである。

 【天下第一桜らんまん 高遠城址】。長野県伊那市の高遠城址公園で10日、「天下第一の桜」と称される約1500本のタカトオコヒガンザクラが見頃を迎えた。11日に満開となる見込み。-とは、中日新聞の1面記事。
 同紙には、ほかにも【本堂倒壊など100カ所超 能登被災の寺院 再建の道険しく 「檀家の支えに」必死に前向く住職 政教分離の原則公的支援頼れず】【日米部隊連携強化で一致 半導体AI開発へ威力 首脳会談共同声明】【輪島塗フォー・ユー 首相バイデン大統領に贈る】【技注ぐ被災職人 「能登に関心もってもらえる」】【川勝静岡知事辞職願提出「リニア道筋 県政空白短く」】【「リニア 大きな転換点」 川勝知事辞職願 中部の自治体期待 たびたび舌禍謝罪】【「成瀬は」取った本屋大賞 大津在住の宮島さん受賞】など。深刻かつ参考になる重要な記事が並ぶ。

2024年4月10日
 けさのニュースは何と言っても【竜4連勝 2891日ぶり単独首位 中田ノリノリ全打点 熟練の技で食らいつく】(10日付、中日本紙)だろう。やっと中日ドラゴンズが、かつてのドラゴンズらしくなってきた。

 ほかには、小林製薬の「紅こうじ」サプリメント接種による健康被害問題の続報で朝刊には【サプリ摂取やめ腎機能回復 死亡3人に既往症 紅こうじ健康被害 厚労省と学会発表 40代女性「元戻るか不安」】(10日付中日)といった見出しが深刻さを浮き彫りにしている。
 岸田文雄首相が8日(日本時間9日)、政府専用機で米首都ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着。9日にワシントン近郊のアーリントン国立墓地を訪問、一連の外交日程がスタート。10日(同11日)にはバイデン米大統領との首脳会談に臨むという。国賓待遇で公式訪問するのは2015年の安倍晋三元首相以来9年ぶりである。

(4月9日)
 けさの中日新聞近郊版に【「今こそ音楽の力」被災地に届け 応援歌「能登の明かり」 小牧の牧すすむさん×七尾に縁の伊神さん 明日は輝く 朝が来る】の見出しで小牧の三宅駿平記者の筆による記事がトップ扱いで掲載されていた。
 私は当然ながら亡き妻、伊神舞子(伊神たつ江)の仏前に紙面を供えて報告、愛猫シロちゃん(俳句猫「白」=舞が命名=。本名はオーロラレインボー)と一緒に、仏の舞=静汐院美舞立詠大姉=に手をあわせて「おまえもお世話になった人々一人ひとりが少しでも元気になられ、日常生活が戻ってくると良いよね」と報告したのである。それよりも何よりも、かつて小牧国際空港(現県営小牧空港)を担当していた〝空港記者〟時代に大変お世話になった大勢の方々から電話を頂き、あらためて中日新聞の地方版の威力を思い知りもしたのである。

「今こそ音楽の力」被災地に届け、と報道された中日新聞近郊版紙面
 

(4月8日)
 きょうは、仏教の日。
 わが家の宝といっていい愛猫シロちゃん(舞命名の俳句猫「白」)、すなわちオーロラレインボーを年に一度の定期健診で愛北動物病院に連れていく。定期健診とはいえ、体重を計り、ワクチンを打ってもらうだけのことだが彼女にとってはこんごの健康維持のためにも大事なことで、舞の生きていたころから、私と舞、オーロラレインボーの3人で毎年春に訪れ、受診してきた恒例のワクチン接種である。ちなみにこの日の診療費は、ワクチン接種代も含めて5280円ナリだった。そして。接種の中身は▼猫ウイルス性鼻気管炎▼猫カリシウイルス感染症▼猫汎白血球減少症(フェリバックしーろ・共立製薬株式会社)というものであった。

 ふたりで帰宅すると、雨が降り出して来、シロちゃん、やはり久しぶりの外出とあって、少し疲れたようで布団の中にもぐりこんで寝てしまった。起きるまで静かにしていよう。彼女は、すごく敏感なので、このうえはある程度時間がたつのを待つほかないだろう。体重も4・72㌔で医師も「(肥満ではなく)大丈夫。心配ないです」とおっしゃられたのだから。シロちゃん、安心してよね。こうしたときに、おかあさん(伊神舞子、たつ江)がいてくれると良いのにね。でも、ことしもワクチンを無事打ってもらったのだから。おかあさん、きっと天国で安心していてくれるはずだから。ネ!
    ※    ※

    ☆    ☆
 一般ドライバーが有償で乗客を運ぶことができる制度「ライドシェア(自家用車活用事業)が8日始まり、東京都内で出発式が開かれた。この日の午前、日本交通葛西営業所(東京・江戸川)であった出発式には東京ハイヤー・タクシー協会(東京・千代田区)の川鍋一朗会長、斉藤鉄夫国土交通相、河野太郎デジタル相らが出席。テープカットのあと、白いナンバープレートをつけた自家用車が動き出した。
 
 奈良県吉野町の吉野山の桜が見ごろに。報道によれば、7日現在、ふもとに近い「下千本」と「中千本」は満開で、「上千本」は7分咲き。最も山奥の「奥千本」も開花し、今月中旬にかけて満開になるという。名古屋の鶴舞公園の桜も満開だ、とのことである。

(4月7日)
 きのうときょうの2日間をかけ、わが家が属する花霞町3組2班の本年度の〝班長さん〟として各戸(2班は10戸)を巡回。町費の徴収はじめ13、14日に迫った古知野神社の祭礼の祝儀集め、さらには10戸の世帯者名簿の確認で各戸を行ったり来たり。隣の大槻夫人に助けられ、なんとか年度当初の大役を切り抜けた。いつもと違う家を出たり入ったりには、愛猫シロちゃんも最初のうちは「一体何ごとか」と怪訝な表情でいたが、そのうち〝班長さん〟として飛び回っていることが彼女も分かったようで、それこそヤレヤレといった、半ばあきらめ顔で昼寝とあいなったのである。
 それにしても、わが妻たつ江(舞子)は生前、この〝班長さん〟の要職を何度も文句なくしたものだが、あらためて大変だったろうな。俺も少しは助けてやらなければいかなかった-と、今ごろになってつくづく反省したのである。でも、もはや手遅れだ。そんなことを言ったところで何になろう。いまの職務をたつ江に代わってしっかりやるほかあるまい。そう思って反省もしているのである。

 ひと段落したところで、いつものように新聞を丹念に読み終え、こんどは五条川堤の桜見物がてら、大口のドンキ、すなわちユニーへと出向いた。ここで食事し、夕食の買い物を終えたあと、車を駐車場においたまま五条川堤の桜の見物に。まさに満開の桜を目の前に、たつ江と毎年訪れたあの日々を思い出した。ソメイヨシノはどれも話こそしなかったが、美しい姿でいたのである。河畔には大勢の家族連れが訪れていた。

 ことしも見事に咲き誇っていた五条川堤の桜
 

 

    ※    ※
 愛知県の城下町、犬山市できのう6日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産である「犬山祭」が始まった。ことしは満開の桜の下、豪華絢爛な13両の車山(やま)が登場。夜は、ちょうちんをともした「夜車山(よやま)」が20数年ぶりに犬山城前に勢ぞろい。7日もあった。

(4月6日)
 中日新聞の本日付夕刊1面トップに【のと鉄道再開笑顔咲く 新学期間に合った 3カ月ぶり全線復旧】の見出し。能登半島地震で被災した第三セクター「のと鉄道七尾線」が6日、能登中島(石川県七尾市)-穴水(同県穴水町)間が復旧し、全線で運転を再開。この日は穴水駅で記念の出発式が開かれ、約3カ月ぶりに駅をたつ七尾行き一番列車を地元住民らが送り出した。

【建物損壊 水道復旧遅れ、職員離職 奥能登高齢者施設45%休業 輪島と珠洲は約7割】【「職員採用 さらに難しく」「業者来ず 修理できない」】とは、能登半島地震に関する6日付の中日新聞1面見出しである。そして。きょうから新聞週間(6~12日)もあってか、特集記事<伝えた 震えながら 春は、たしかに来ると 支えたいその一心で>は、通信部の建物が損壊し住めなくなった記者たちのリポート集と言ってもよく、能登半島地震がいかに強烈なものであったか-を浮き上がらせる内容となっていた。

(4月5日)
 久しぶりに小牧の牧すすむさん=琴伝流大正琴弦洲会会主。倉知進さん。「恋の犬山」「青春の街・小牧」などの作曲で知られる。詩人で作曲家。ウエブ文学同人誌「熱砂」同人=宅へ。

 能登半島復興ソング「能登の明かり」の件で中日新聞記者の取材を受けるためで走り慣れた道を牧さん宅へ。かよこ夫人にもお会い出来、嬉しく思った。帰りは、町中にでて江南まで帰ってきたが岩崎、味岡、横内……と懐かしい地名を目にウロウロ、ヨロヨロ、きょろきょろとしながら、やっとこせ帰ってきたのである。帰宅すると、いつものように愛猫シロちゃんが飛んで玄関先まで出てきてくれなんだかジーンときた。シロよ。シロ、シロ、シロちゃん。ありがとう。おかあさんではなく、おとうさんで悪かったね。

 牧さんが奏でる大正琴の響きは、相変わらず見事なものであった(小牧市の牧さん宅で)
 

 自民党は昨日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、関係議員ら39人の処分を決めたが、けさの新聞は各紙とも【自民裏金39人処分 塩谷、世耕氏離党勧告 首相は対象外 <解説>曖昧な基準 説得力なく】(中日)【自民裏金事件39人処分 塩谷・世耕氏離党勧告 下村・西村・高木氏 党員資格停止 首相は対象外】(毎日)と報道している。

(4月4日)
 きょうは清明(せいめい) 江戸時代の暦の解説書にある「清浄明潔」の略とされ、すべてが生き生きとして清らかに見えるさま(二十四節気)とは、本日付の毎日新聞朝刊。

 中部ペンクラブから以前から依頼されていた会誌『中部ペン』(8月発行予定の31号)への依頼原稿・エッセイと執筆者紹介欄用原稿を担当の朝岡明美さんにメール送稿。【能登はやさしや】のタイトルで書き、出稿したが、なんだか肩の荷が下りた気がした。頼まれることは、有難いことと思わなければ、と自身に言い聞かせる。それにしても、他にもいろいろやらねばならないことが多く、これが忙しいということなのか。

 けさも新聞紙面は【台湾で震度6強9人死亡 1000人余負傷、沖縄に津波 建物倒壊、落石「揺れ1、2分続いた」】【SNS遺族中傷 判事罷免 弾劾裁判岡口氏 表現行為で初】【リニア延期「仕事一段落」 川勝知事、辞意の理由語る 問題発言を謝罪も撤回せず】(いずれも4月4日付の中日新聞)……と、ニュースは留まるところがない。

 なかでも、紅白歌合戦や人気クイズ番組の司会者として活躍し、ベストセラー「気くばりのすすめ」でも知られた元NHKアナウンサーの鈴木健二(すずき・けんじ)さんが亡くなられた-とのニュースには、残念な気がした。鈴木さんは、3月29日、老衰のため死去。95歳。東京都出身。-とのことで悲しいというよりは、とても惜しい気がしてならない。
 
(4月3日)
 台湾で3日午前8時(日本時間同9時)前に東部沖を震源とするマグニチュード(M)7・2の地震が発生。東部花蓮で震度6強となり、建物が倒壊。台北を含む全土で強い揺れを観測し、余震も続いた。台湾の気象当局によれば、1999年の台湾中部で起きた地震以来の大地震で、震源は花蓮の南南東25㌔の海域で震源の深さは15・5㌔。日本の沖縄でも震度4、最大津波30㌢を記録。幸い、大事には至らなかった。

(4月2日)
 快晴。根尾の淡墨桜に会いに、友と出掛けた。
 途中、かつて何度も足を運んだ国の天然記念物淡墨桜が迫るにつれ、何台もの観光バスも含めた車の渋滞が延々と続き、各車とも、止まっては動き、止まっては動きのノロノロ運転の繰り返しに耐えながら、根尾川沿いの道をいくそれこそ、〝難行苦行〟の道行きとなった。それだけに、目的地に着いた時の安堵、解放感ときたら、尋常ではなく、久しぶりの幸福感に満たされたのである。

 これも友が「出来れば、ことしは天下の淡墨桜を見てみたい」と話してくれたからこそで、私自身、若かったころ、この老樹のもとには取材で何度も訪れ、最近も小説「淡墨桜のように」(「マンサニージョの女」(幻冬舎ルネッサンス所蔵)を出版しているだけに、久しぶりに見る満開の大樹との再会劇には、胸がキュンと弾んだのである。

 そして。淡墨桜は昔のまま堂々としていた。実は、わたくし、今回の淡墨桜行を前に先日、道路を確認するため老樹の元を訪れたが、あの時はまだ一輪の花も咲かせてはいなかった。それだけに、今回見た満開の花々には、かつて淡墨桜担当記者として飛び回った四十数年前の現役記者のころの記憶がよみがえり、何かに心をからめとられたような、そんな甘づっばい昔の強烈な記憶と感慨に、私は胸でも打たれたかの如く、ただ立ち尽くしたのである。
 友人には桜をバックに、写真を撮ってもらったが、このごは、しばし老樹の前に立ち尽くすようにしてしばらく満開となった銀の小粒にも似た花々に目を注ぎ、深々と一礼。かつて何度も一緒に訪れたわが相棒、たつ江(伊神舞子)の死を知らせるとともに、現在、大きな地震で苦難のさなかにある能登半島の一日も早い復興を手を合わせて祈ったのである。

 何思う、淡墨桜は春らんまんと咲き誇っていた(岐阜県本巣町根尾で)
 

 

(4月1日)
 関連死を含め244人の多くの命が亡くなった能登半島地震が起き、1日で3カ月がたった。新聞報道によれば、石川県の避難者は今も8109人に上り、珠洲市など5市町では約7860戸で断水が続く。そして。最大時3万4173人に上った避難者は3月29日時点で24%の8109人となったという。

 JR北海道の根室線富良野-新得間(81・7㌔)が31日、運行を終了。テレビドラマ「北の国から」や、映画「鉄道員(ぽっぽっや)」のロケ地となった駅もあり、1907年の開通から117年の歴史に幕を下ろした。
 京都五花街の一つ、祇園甲部の歌舞練場(京都市東山区)で31日、毎春恒例の舞踊公演「都をどり」の稽古総仕上げ「大ざらえ」があった。公演は4月1~30日。1872(明治5)年の創始から数えて150回目の公演となる。-とは、1日付の中日新聞通風筒。

一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年3月~)

2024年3月31日
 能登半島の復興を願う歌【能登の明かり(伊神権太作詞、牧すすむ作曲)】がとうとう完成。本日、私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」のWhat’s New欄への牧さん歌による音源貼り付けを終え、本日からこの声が広く社会に流れ始めた。

 そして。この【能登の明かり】の詩は、私が作詞(とは言っても、一部牧さんが補作)牧さん作曲で誕生。音源貼り付けは編集委員の黒宮涼さんの〝手〟により、きょうの午後、完成。こんご一人でも多くの方々に歌っていただき、能登半島の被災者に対する元気の元、勇気につながればと願っている。私たち同人は何よりも、被災地の方々の生活が1日も早く、元の日常に戻ることを、ただひたすらに願うだけである。

 能登半島地震で災害関連死の疑いがあるとして少なくとも43人の遺族が災害弔慰金の支給申請をしたことが自治体への取材で判明したーとは、本日付の中日新聞の報道。厚労省と大阪市は30日、小林製薬の「紅こうじ」を使ったサプリメントを巡る健康被害問題で食品衛生法に基づき、原料を製造していた同社の大阪工場(大阪市淀川区)を立ち入り検査。

2024年3月30日
 土曜日。
 ことしの元日、能登半島地震が起きて以降、能登の方々を励まし、元気を取り戻してもらうにはどうしたらよいか。あれやこれや、と本欄を書きながら私は、これまでそのことばかりを考えてきた。亡き妻舞(伊神たつ江)ら家族5人(ほかに、今は亡き愛猫てまりに白うさぎドラえもんちゃんも)でともに7年にわたって過ごした七尾。その能登半島の涙を思い、私は妻と言う名の仏(静汐院美舞立詠大姉)の前で共に考えながら作った詩【能登の明かり】の作曲を私たちウエブ文学同人誌「熱砂」の同人仲間でもある、あのふるさと音楽家牧すすむさん=琴伝流大正琴「弦洲会」会主、詩人で作曲家。「青春の街」小牧。「恋の犬山」など作曲多数=に託し、歌にしてもらったのである。
 そして。きょう、牧さん自らがうたうこの歌を「熱砂」編集委員の黒宮涼さんの手で本欄のWhat’s New欄に出来たら、1日も早く組み込み、だれもが牧さんとともに一緒に歌えるようにーと、世界に向けて広く発信し、公開することにしたのである。このうえは、日本はむろん世界じゅうの人々にこの歌を口ずさんで頂き、能登半島の被災者への光りとなれば、と思っている。本欄を読まれた読者のみなさまには一人でも多く、この歌を共にうたって頂けたら、と願う。
    ※    ※

    ☆    ☆
 けさの新聞も【紅麹サプリにプベルル酸 青カビ由来か 人への毒性調査 きょう工場立ち入り】【社長謝罪 死者5人に 厚労省が窓口】(30日付、毎日見出しから)と紅麹に関する事件の見出し。
 厚生労働省は29日、小林製薬(大阪市)が販売するサプリメント、機能性表示食品・紅麹(べにこうじ)の健康被害が相次いでいる問題で被害のあったサプリの原料の一部から青カビが作り出す天然化合物「プベルル酸」が同社の調査で検出された、と公表。健康被害の原因物質かどうか今後、政府が調査を進めるという。
 ほかには一連の裏金事件で自民党内に安倍派幹部に離党勧告案が浮上している、など。けさも、いろいろ報道されている。

(3月29日)
 名古屋地方気象台が28日、名古屋市で桜(ソメイヨシノ)が開花した、と発表。平年より4日遅く、最も早い開花となった昨年より11日遅い。満開は1週間~10日後になりそうだという。

 けさの中日新聞によれば、小林製薬は28日、「紅こうじ」を使ったサプリメントを摂取した2人の死亡を新たに確認した、と発表。これまでに死亡が判明していた2人と合わせ死者は計4人になった、と伝えていた。それが、夕刊になると、また増え「新たに1人の死亡を確認した」と発表。腎疾患を発症した状態で死亡する例が増え続けており、【紅こうじ 死者5人に 小林製薬 サプリ摂取者と発表 コールセンター 厚労省も設置へ】の見出しが痛ましい。

【リニア開業34年以降へ 「静岡工区 工期10年」 有識者会議JR東海が提示】【子育て支援金最大月950円 28年度徴収 医療保険別に試算】とは本日付の中日新聞夕刊。

(3月28日)
 木曜日。
 斜め向かいの長谷川さんが亡くなっていたことを花霞町町内会の総代の奥さまから知らされ知る。たまたま燃えるゴミをゴミ集積場に運ぶ途中にお隣の大槻夫人と話しておいでのところと出食あして知った。長谷川さんは施設で亡くなられたという。菅原文太みたいな男気のあるとてもかっこいい良いお方で、生前の彼には不燃ゴミの日など舞も私も本当によくして頂いた。合掌-

 富山、長野両県を貫く山岳観光道路「立山黒部アルペンルート」で4月15日の全線開通に向け、除雪作業が進んでいるーとは、中日新聞の本日付記事で見出しは【春へ続くS 立山黒部除雪進む】といったもの。ほかに、けさのニュースは【紅こうじ3商品回収命令 被害昨秋以降製造に偏り 入院106人】【紅こうじ170社超使用 小林製薬製 厚労省など対応協議 国内外で自主回収続く】(いずれも28日付中日見出し)といったものだ。
 
(3月27日)
 岐阜地方気象台が27日、岐阜市で桜が開花した、と発表。平年より2日遅く、3月に暖かい日が続いた昨年と比べ11日遅い開花となった。気象台は、JR岐阜駅近くの同市加納天神町にあるソメイヨシノの標本木で数輪の桜が咲いているのを確認。平年通りであれば、1週間~10日後に満開を迎えるという。

 天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(22)がきのう26日、三重県伊勢市の伊勢神宮を初めて単独で参拝され、今月20日に学習院大学を卒業されたことを報告された。

 最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は26日、20年以上同居していた同性パートナーを事件で殺害された男性が、配偶者として「犯罪被害者給付金」を受給できるかどうかで争われた訴訟の上告審判決で支給対象の「事実上婚姻関係と同様の事情(事実婚)にあった者」に同性パートナーも該当し得るとの初判断を示した。

 小林製薬(大阪市)が26日、「紅こうじ」のサプリメントを約3年間継続して接取したとみられる1人が腎疾患で2月に死亡していた、と発表。紅こうじ接取に伴う社会問題が【紅こうじ接取2人死亡 小林製薬サプリ 入院70人超に】(27日付中日朝刊)と、さらに拡大化している。
 米東部メリーランド州ボルティモアで26日未明(午前1時半ごろ)、コンテナ船が橋に衝突、橋の大部分が崩壊。橋の上にいた作業員8人が転落、うち6人が行方不明になっているという。

 ほかには【大谷選手賭博関与否定 「水原氏 勝手に送金」「開幕後初めて知った」 大谷選手賭博関与否定】(27日付中日朝刊見出し)の記事がなぜか気になる。
 この記事を読みながら、各紙とも、今こそ大谷自身と周辺の徹底取材に挑むべきだと私は思う。これは元事件記者の直感ではあるが、だ。何かが隠されている。妻はその間、どうしていたのか。厳しいが、徹底取材をして当然である。第一、取材者側の取材を認めないこと自体が許されないし、不自然である。酷かもしれないが。その間、妻はどうしていたのか。妻の関与はないのか。そこを徹底取材すべきではないのか。

 わけあって各務原のスーパー「イーオン」に行ってみるも途中ではぐれてしまってUターン。

(3月26日)
 何よりも嬉しく、良かったのは、私も知るあの石川県七尾市和倉温泉の日帰り入浴施設「総湯」がきょう、営業を再開したことだろう。心からおめでとうーと祝福したい。和倉温泉旅館協同組合によれば、地震後、和倉温泉での一般開放はこの総湯が第1号だという。この総湯、地震前は近所の常連客や観光客でにぎわい、平日はおよそ400~500人、土日は700~800人が利用している。もちろん、私もかつて何度か入ったことがある。

 小林製薬は25日、腎疾患など健康被害の恐れがあるーとして自主回収を呼びかけている「紅こうじ」のサプリメントを接種した20人の入院が新たに判明した、と発表。これにより、24日までに確認された入院者の数は計26人に。一時、人工透析が必要になった人はいるが、全員命に別状はないという。というわけで、26日付毎日新聞の1面見出しは【「紅こうじ」入院26人に 小林製薬サプリ 健康被害拡大】というものだった。これが中日の本日26日付夕刊報道では【「紅こうじ」1人死亡 腎疾患サプリ3年接取か 小林製薬 因果関係調査】とより、深刻度を増した。

 同じ夕刊では【大谷選手 賭博関与否定 「水原氏が窃盗」開幕後知る】の見出しも。大谷選手が本当に賭博に関与していなかったのか。とても気になる記事である。マスコミ各紙には真実を暴いてほしく思う。大谷選手が関与を否定してはいるが。真実かどうか。各紙とも徹底的に暴いてほしい。大谷の脇が甘かったことだけは確かである。この事件の今後はちょっとどころか、とても気になる。こんなことではプロ野球ファンが大波の如く引いていってしまわないとも限らない。

(3月25日)
 【二階氏「衆院選不出馬」 裏金事件 党処分前に引責 「政治不信招きおわび」】【首相「週内に追加聴取」自身は処分対象外】【輪島の「千枚田」オーナー募集 名勝修復力合わせて 地元有志「ピンチをチャンスに」】とは中日新聞の25日付夕刊見出しである。

 きょうは新年度から花霞の3組2班の班長ということでお隣の奥様に、いろいろ教えて頂いた。亡き妻、舞がいたころは舞が市広報の各戸配布など全てを文句ひとつ言わないでやってくれていたので大いに助かったが、彼女がいなくなった今となっては私がやらざるを得ない。それだけに、きょうはお隣の奥さまにアレヤコレヤと事前のレクチュアを賜った次第。これまでも班長職は何度か回ってきたが、すべて舞がいやな顔ひとつせず、全て屋っていてくれていた。のに、である。

【能登の明かり】について、中日の記者が作曲者の牧すすむさん宅を訪れる。はやく新聞でも報道され、みんなで歌う日がこれば良いな、とつくづく思う。

(3月24日)
 名駅前の「ウインクあいち小ホール」へ。ここであったラララダンス発表会に出て、いっときを過ごした。皆さん、すばらしい社交ダンスで、自分の出場は別に、すっかり見とれてしまった。おそらくは夫妻なのだろう。目の保養というか。お年を召されてなおすばらしい演技力には、すっかり見とれてしまったのである。私は、わたしたちの先生の名前を冠した〝典ちゃんグループ〟のひとりとしてタンゴを大先輩の〝悦ちゃん〟と踊ったが、前半はまずまず。ところが、後半に電気がショートするように全身の動きが一瞬、止まってしまい、自分のからだがどう動いているか、がわからなくなってしまい、ただ曲の流れに従い夢中で踊っている自分に気付いたのである。
 あとで「ごめん。途中で何をどう踊っているか、がわからなくなってしまった」と相方の悦ちゃんに言うと、悦ちゃん曰く「私もよ。途中で電気か何かが走って意識が切れてしまったように、訳も分からず踊っている自分に気が付いたの」の返事。
 そうか、そうだったのか。ふたりで踊るうち、ふたりともが宇宙遊泳でもしているような、そんな意識の中で踊っていたことに気付いたのである。どう表現したらよいものか。認知症でもなければ、一瞬の意識の瓦解のようなものが2人同時に発生したのである。それでもふたりとも、それこそ夢遊病者のように踊り切り、無事、着地したのである。筋書きどおりに踊れてないのに最後まで踊り切ったとでもいえようか。
 不思議な体験となったのである。

 老いも若きも、こうしたダンス発表会が出来るのも、陰で支える指導者がおればこそ、だ。発表会の最後にあいさつをされる各ダンス教室の先生たち
 

 ラララダンス発表会から帰宅すると、大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で行われていた大相撲春場所千秋楽が終わっており、新入幕で東前頭17枚目の尊富士(24)=本名石岡弥輝也、青森県出身、伊勢ケ浜部屋=がおしたおしで豪ノ山に勝ち、13勝2敗として初優勝。なんと新入幕優勝は大正時代、1914年の両国いらい、110年ぶりの快挙をやってのけていた。尊富士は、大相撲の世界に現れた新星といってよく、こんごが楽しみである。

 初優勝後に「みなさま、ありがとうございました」とインタビューに応える尊富士 
 

 満員の観客で埋まった大相撲春場所千秋楽
  

(3月23日)
 午前8時31分ごろ、岐阜県で震度4の地震。気象庁によれば、震源地は美濃中西部で、震源の深さは約10㌔、地震の規模はマグニチュード4・7と推定され、一宮市でも震度3を記録。私は気付かなかったが、「お父さん。ここ(江南市)も、かなり揺れたよ」と息子。

 【モスクワ郊外 テロ60人死亡 音楽会場数人で銃撃 ISが声明、150人負傷 銃声の中、逃げ惑う人々】【輪島朝市再起へ前進 金沢で出張開催】【MLB水原通訳の調査開始】とは、中日新聞の23日付夕刊。日経夕刊も【モスクワ郊外で銃乱射 音楽ホール60人死亡、テロか 「イスラム国」犯行声明】。世界は物騒である。

    ※    ※   

    ☆    ☆
 けさ23日付の中日新聞朝刊報道によれば、天皇、皇后両陛下がきのう22日に、能登半島地震の被災者を見舞うため石川県を日帰りで訪問された。輪島の朝市で黙とう後、輪島市、珠洲市の順で避難生活をしている人たちと面会。「おからだを大事に」などと励まされた。
 両陛下が被災地に足を運ばれたのは台風19号などで被害が出た宮城、福島両県を訪問された2019年12月以来。23日は午前中に羽田発特別機で能登空港へ。ここから自衛隊のヘリコプターで午後、輪島市中心部へ。瓦やガラス、コンクリートなどが散乱する輪島朝市で、焼け跡を前に深々と頭を下げられ、約100人が身を寄せる避難所「輪島市ふれあい健康センター」へ。ここでは膝をついて「おけがはなかったですか」「こちらでの生活はどうですか」などと声をかけて回られ、引き続きヘリで珠洲市緑丘中体育館へ。ここでも被災者と懇談、1人ひとりを励まされたという。両陛下のこの心からの訪問には被災者一人ひとりが励まされ、勇気づけられたに違いない。

 能登半島地震で被災後、集団避難をしていた石川県輪島市の中学1、2年生約50人が22日、同県白山市からバスで地元へ。これにより、県内3市町の生徒計約400人の集団避難が終わった。米国滞在中の大久保利通に宛てた西郷隆盛の自筆書簡が約100年ぶりに滋賀県で見つかった、と同県が22日、発表。

(3月22日)
 金曜日。毎日22日付朝刊が【東証最高値更新 FRB金利据え置き】【ガザ市民を拷問か イスラエル軍・機関 「ハマス」決めつけ拘束】なら、中日同は【能登半島6市町 被災で業務増 職員2割超 強い疲労】【トヨタ 田原で次世代EV 部品一体成型で工程減 26年から生産へ】【大谷選手通訳 水原氏を解雇 ドジャース 違法賭博疑い】か。この世には毎日毎日、いろんなことが降っては湧いてくる。

 月刊ドラゴンズ木村愛子さんの記事【愛子のインタビュー】を読む。今回は【お帰りなさい‼ 竜の絶対守護神 R・マルティネス】で、シーズンを前に愛子さんの<愛>が感じられる温かく、さわやかな記事だった。ライデル・マルティネス、そしてマイケル・フェリス投手も、がんばれ!

(3月21日)
 夜。牧さんの御子息、倉知崇さんから「〝能登の明かり〟の歌入り音源が届きましたので転送します」のメールが入る。さっそく聞いてみる。歌っているのは、作曲者でもある崇さんの父で私の友、牧すすむさん(倉知進さん)である。何度も何度も、繰り返し繰り返し聞くが、なかなかイイナと思った。

 早朝。ネパールで頑張る友人、ポカレル明美さんから「ご無沙汰しています。いかがお過ごしですか? ふと伊神さんの事が よぎりました。今は日本に一時帰国中です。徳之島の今朝の日の出と一緒に 朝日を参拝した仲間達です 素敵な一日をお迎え下さい。」のラインが朝日など4枚の写真入りで届いた。「すてきな日の出を心からありがとう」と返信する。

 けさの新聞(中日)によれば、天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(22)が20日、学習院大の卒業式に出席された。宮内庁を通じて文書を公表し、大学の4年間を「1日1日非常に濃く、学びの多い日々でした」と述べられた、とのこと。4月からは日本赤十字社で嘱託職員として勤務されるという。
 この日、愛子さまは振り袖にはかま姿で式に向かわれ、報道陣に「卒業おめでとうございます」と声をかけられ「充実した4年間を過ごすことができました。素晴らしい先生方や友人たちと出会えたこともうれしく、ありがたく思っております」と述べられ、卒業論文の題は中世を代表する歌人であった「式子(しょくし)内親王とその和歌の研究」と明かされた。愛子さまは冒頭、能登半島地震に触れ、犠牲者に哀悼の意を表し、被災者にお見舞い伝えられたという。

 米大リーグのドジャースとパドレスによる開幕戦が20日、ソウルの高尺(コチョウ)スカイドームで開かれ、エンゼルスからドジャースに移籍し大リーグ7年目を迎えた大谷翔平(29)は2安打1打点1盗塁と活躍。5-2の勝利に貢献した。一方で【20代以下73・5%若年層侵食 大麻摘発最悪6482人 昨年、覚醒剤上回る】の見出しと並んで【「大谷選手口座から賭け屋に6.8億円」 ドジャース水原通訳解雇 米メディア報道】のショッキング極まるニュース(いずれも21日付中日夕刊)も。これは非常に気になる。大谷選手の場合、ドジャースとの大型契約による入団まもない〝事件〟だけに、とても気になるのは私だけではなかろう。日本中のプロ野球ファンが大谷選手の今後を心配しているに違いない。好事魔多し、とはこのことか。

 国内で複数の人から採取された血液に「ナノプラスチック」と呼ばれる直径千分の1㍉以下の極めて小さなプラスチック粒子が含まれていることが、東京農工大の高田秀重教授らのグループの分析で明らかに。うち1人を詳しく調べると、血液や腎臓、肝臓などからプラスチックに添加する紫外線吸収剤やポリ塩化ビフェニール(PCB)という有害化学物質も見つかったという。というわけで、本日付の中日朝刊のトップ見出しは【人の血液からプラ微粒子 国内初 臓器に有害物質も 東京農工大分析】というものだった。

 【常滑の名鉄空港線故障 12時間ぶり運転再開】【栃木、埼玉震度5弱】【世界の「電子ごみ」過去最高の6200万㌧ 22年、リサイクル2割】とは、21日付の中日新聞夕刊報道。いやはや、この世はいろいろとある。
 
(3月20日)
 朝からの小雨もまもなく止んだ。
 春分である。というわけで、仏壇を前に舞の霊に線香を焚いてお参りをした。仏にも花を供え、いつものように線香を焚き、「俺たちはおまえを永遠に守るからナ」と手を合わせ、シロと一緒におまえが大好きで晩年に毎日「聞かせてよ」と言っていた♪エーデルワイスと♪みかんの花咲く丘の2曲を、いつものようにユーチューブで聴いた。
 朝のうち降っていた小雨もまもなくしたら止んだので、息子がしてくれた洗濯物をベランダに干す。と、どこから現れたのか、1羽の鳥がス、スイ、スイと目の前を反転したかと思うと、大空に吸い込まれるように飛び立ち、やがて消えた。あんなにスリルあふれる飛び方は、おかあさん、すなわちたつ江、舞に違いなく、私は思わず、手をふり、お・か・あ・さ・ん、と声を出してしまったのである。生前のおかあさんは、そういう不思議なことをしても決しておかしくはない、ちょっと冒険的で軽業師のような女性であった。

 本日、すなわち20日付の新聞各紙は、どこも日銀が19日開いた金融政策決定会合で、これまで大規模な金融緩和策の柱となってきたマイナス金利政策の解除を決めた、というニュースである。これにより、2007年いらい17年ぶりの利上げが実現。日銀は、長期金利を低く抑えるための長短金利操作も撤廃し、21日から政策金利を0~0・1%とすることとなった。歓迎すべきことのような気がする。

2024年3月19日
 朝。わが友、牧すすむさん=ふるさと音楽家で詩人、作曲家。琴伝流大正琴弦洲会の会主(倉知進さん)、ウエブ文学同人誌「熱砂」同人=から電話が入った。私が以前にお願いしていた能登の皆さんを励まし、元気づける歌が出来た、とのこと。結局、豊田在住のアナウンサー松田恵子さんが歌うことを承諾してくださった、とのこと。大変楽しみである。
電話越しに牧さんの声で彼自らが歌った声を一部聞かせて頂いたが、ちょっと声全体がちいさくて聴き取りにくかったので改めて聞かせていただくこととした。

 競泳のパリ五輪代表選考会が18日、東京アクアティクスセンター(東京都江東区)で行われ、女子100㍍バタフライで池江瑠花子選手(23)=横浜ゴム=が2位で、1位優勝の愛知県刈谷市出身の平井瑞希選手(17)=アリーナつきみ野SC=とともに代表入りを決定。池江選手は白血病を克服して出場した東京五輪から2年半。再びメダルへのスタートラインに立った。3大会連続で五輪切符を手にした池江選手は「ことばにならないほど嬉しい。自分を超えられるものは、自分しかありません」と語った。たいしたものである。

 ほかには選抜高校野球が18日、甲子園球場で開幕。【能登に勇気を 堂々後進 選抜高校野球開幕 航空石川 被災地の思い背負って】(19日付中日1面)の見出しがまばゆい。半面では【安倍二階派議員 募金関与 80人規模処分へ 除名や離党勧告回避 来月上旬にも】【プーチン氏 圧勝で5選】が気になるところか。

2024年3月18日
 きょうは風も強く、かなり寒い。それでもシロちゃんはお外に散歩に出かけ、いつものように正午過ぎに帰ってきた。いったい、毎日どこに行ってくるのか。それは彼女しか知らない。
    ※    ※

    ☆    ☆ 
 きのうの日曜日。根尾の淡墨桜を見るために久しぶりに、独りでマイカーを運転して再会してきた。老樹、淡墨桜の元を訪れるのは、私が連作長編小説【マンサニージョの恋(マンサニージョの恋―女たちの船上ララバイ、淡墨桜のやうな、道化師)】を三部作で出版したその年、2013年の春に今は亡き妻伊神舞子(たつ江)とふたりそろって、本の出版報告を兼ね淡墨桜の元を訪れて以来なので10年以上がたつ。

 淡墨桜は昔のまま。相変わらず、仁王立ちでいた。まもなく、銀の小粒にも似た可憐な花を咲かせるだろう

 
 

    ※    ※  
 老樹への道は国道157線をゆけども、ゆけども、なかなか着かず、これまでの年月の長さを思い出させた。
 根尾村板所(現在は本巣市根尾)の国指定特別天然記念物の樹齢1500年の、この淡墨桜と私との付き合いは、昭和51年春、私が新聞社の記者として三重県の志摩通信部兼伊勢支局から岐阜総局兼北方通信部に転勤してまもなくからの付き合いである。当時、作家の宇野千代さんから時の岐阜県知事平野三郎さんに出された宇野書簡がきっかけとなり、「淡墨桜顕彰保存会」が誕生。以降、保存の手が地元挙げて加えられるなか、保存の輪は年々拡大。老樹が奇跡的に再生して甦った話は知る人ぞ知るのである。
 こんなわけもあって、私は当時岐阜県警回りのほか、たまたま本巣郡の群部回りの記者だったこともあり、老樹の元へは足しげく通い「これでもか」「これでもか」と保存の輪の広がりを書き続けたのである。

 17日は、その淡墨桜になぜか、会いたくなって、ちょっとオーバーかもしれないが、78歳という老体に鞭打って根尾の里で生き続ける淡墨桜の元を訪ねたのであった。久しぶりの長い運転、それも急峻の根尾川沿いに走るコースは途中、少し間違え、1、2度バックしたりもしたが、なんとかゴールイン。老樹の元に立ったのである。やはりまだ桜は咲いておらず、ピークには観光客でにぎわう桜の園も岐阜市内から訪れたという若い女性3人連れだけだった。
 老樹の前に立つ。あの年。そう、昭和51年の春、枯死寸前にまで陥っていた桜の再生を祝って行われた淡墨桜顕彰保存会による観桜会が、ついきのうのように私の脳裏に蘇ったのである。老樹の根っこ部分で観桜会が催されたあの日、ショボショボと降り続ける雨に打たれた銀の小粒にも似た花を咲かせた老樹を目の前に、宇野女史は私の目をじっと見つめ「あのねえ、いがみさん。この桜はネ。老いれば老いるほど美しくなるのだから。人間と同じよ。同じなのだから。あなたも、いずれそういうことに気がつく日がきっと来るはずよ」と。私に向かって何どもなんども、そうおっしゃられたあの日のことが忘れられない。

 そして。時がたち。令和6年(2024年)3月17日。この日。わたくしが、根尾に向かう道すがら、看板などで目にしたものは、北方町の円鏡寺、糸貫町や本巣町に関する役場などの看板。富有柿の里、農産物直売所、蛍の里、淡墨温泉……といったものや鮎料理の店のたたずまいなどだった。鮎は、根尾川の清流にかけたヤナでとらえたものをかつて再三、食べたものだが、これからシーズンを迎えると大勢の人々が根尾川沿いのヤナバまで食べに訪れるに違いない。私自身かつて、根尾への取材の行き返りに腹ごしらえでよく寄ったものだ。

 根尾川の絶景も昔のままだった
 

 富有柿の話しとなると、だ。このおいしさときたら忘れられない。富有柿は、今はシーズンではないが在職中、岐阜県警回りという激務の合間に【柿20話】という連載を地方版に書き続けた日々が懐かしく思い出される。根尾村関連では、先生ひとりに児童ひとりの卒業式を書いたこともあった。昭和51、2年ごろの話だ。
 帰りの道すがら。私はいつのまに出来たのか。国道に面した【道の駅 綾部の里もとす】に立ち寄り、さくらまんじゅうと鯖寿司を買った。特にさくらまんじゅうは天下一品の味で、さっそく舞の遺影に供えたのである。

 桜まんじゅうのおいしさは絶品だった
 

 舞は私のきのうの行動をどう、思っているだろうか。

(3月17日)
 朝刊(中日)の見出しは、【北陸新幹線 延伸開業 東京-敦賀 3時間8分】【日本反対も「搭載艦の寄港継続」 核密約、米意向を受諾 交渉経緯 初の全容解明】【大塚氏 国民離党へ 無所属で名古屋市長選出馬】【ジブリパーク全面開園 魔女に伝えた?】【自民16道府県 使途不明金 「政活費」同様制度、地方にも】といったところか。

 兄から電話。「おふくろの三回忌。4月20日午後1時から永正寺で。2時から、むさし家で食事会だ」と。

(3月16日)
 北陸新幹線金沢-敦賀間が本日延伸開業し、東京―敦賀間580㌔が直通列車で結ばれた。また北陸新幹線の金沢-敦賀間の延伸開業に伴い、私自身過去何度も利用した名古屋-金沢直通の特急「しらさぎ」は15日のラストランで終了、こちらはとても寂しく思うのである。

 米大リーグの開幕戦を韓国で行うドジャースの大谷翔平選手(29)らが15日、ソウル郊外の仁川国際空港に到着。キャンプ地の米アリゾナ州を出発する前、球団の公式X(旧ツイッター)に大谷選手と妻のツーショットが投稿され、ふたりは韓国でそろって笑顔でファンの前に登場。この日大谷選手は到着ロビーにチーム一番乗り。出迎えた大勢のファンの大歓声に右手をあげ応えたという。同行した妻についてCNNテレビは15日、球団が元バスケットボール選手の田中真美子さん(27)であると認めた、と報道したという。真美子さんはWリーグ、富士通の元選手で昨年4月に退団。現役を引退した。

 大谷翔平と妻田中真美子さんのツーショットの写真を添付し1面トップで韓国入りを報道した16日付の中日スポーツ
 

(3月15日)
 金曜日。午後、いつものように社交ダンスのレッスンで一宮スポーツ文化センターへ。24日にウインク愛知5階小ホールで行われるラララダンス発表会を前にしてのレッスンに挑んだ。社交ダンスの続行は、今は亡き舞(伊神舞子)の私に対する遺言といってよく、ずっと続けている。きょうも、タンゴにワルツ、ジルバのレッスンに打ち込んだ。帰宅したところへ、お隣の奥さまから「イガミさん。4月から班長さん、お願いね」と言われ、ドッキリ。なんだか全身に重しがかかったような、そんな気分に包まれた。班長さんは順番なので仕方ないか。それと、誰かはしなければならないから。思えば、亡きたつ江は、これまでに班長職を何回かやったことがあるが。文句ひとつ言わず、町費集めやほかのさまざまな仕事を一軒一軒訪ね、よくぞやったものだな-と今になって、つくづく感心するのである。
 それにしても、町内には最近転居してきた人のなかで町内会には入らないという輩(やから)が居るという。そんな自分勝手なことが許されてよいものだろうかと、つい思ってしまう。町内会はいわば運命共同体的存在で、互いに助け合い、励まし合っていくべきだ、と。私は、そう思うのだが。いかがなものか。この世の中には、いろんな人間がいる。もし、そのことが事実としたなら許されるべきではない。それとも、社会そのものが昔とは変化しつつあるというのか。

(3月14日)
 きのう13日は、2024年の春闘集中回答日。
というわけで、きのうとけさの新聞各紙は【日鉄、14%賃上げ 要求上回る3万5000円 春季交渉 集中回答、満額相次ぐ】(13日付、日経夕刊)【’24春闘 大手賃上げ高水準相次ぐ 集中回答日 鉄鋼は10%超え】(14日付毎日朝刊)【製造大手「満額」相次ぐ 日鉄 要求超え月3.5万円】【トヨタは4年連続満額】(14日付中日朝刊)といった見出しがズラリと並んだ。

 早朝の不燃ごみ出し、一般ごみ出しに続き、目医者さんへ。あいにく、休診ということでUターン。スマホのゴミが限りなく多くなっているようなので削除しはしてみるが、一向に減る気配がない。デ、近くのドコモショップへ、ここで女性スタッフにゴミを除去してもらい、やっと一息。今は夕刊に目を通している。それにしてもドコモゴミはなぜ、あんなにもゴミ量を失くそうとすればするほど無限大に増えるのか。それに、下手にゴミを除去しようとすると、困ったものでスマホそのものが高熱になり、ゴミが爆発的に急増。手のつけようがなくなってしまう。なので、きょうは久しぶりに自宅近くのドコモショップに寄って改善をして頂いたのだが。さて、どうか。私のスマホには、写真はむろんアレヤコレヤとさまざまなデータが爆発するほどに入っている。それだけに、ちょっと心配であることも事実である。

2024年3月13日
 きょうは、朝から快晴である。午前10時前、いつものように私と一緒に♪エーデルワイスと♪みかんの花咲く丘、の2曲をスマホのユーチューブで聴いたあと、わが愛猫シロちゃん(伊神舞子命名による俳句猫「白」)は胸を弾ませ、お外に出かけた。大空高く浮かぶ白い雲たち。きっと、おかあさん、舞に会いに行ったに違いない。シロちゃんとおかあさんが、このお空の下でどんな楽しく、なごやかな会話を交わしたのか。そのことは、あとでシロちゃんに聴くことにしよう。

 能登半島地震の被災地、珠洲市の中学校で12日、卒業式があり、60人が学びやを巣立った。一部の生徒は集団避難先から戻っての式への出席となった。このうち宝立小中学校では中学3年生10人が卒業式を迎え、式の前には能登半島地震の犠牲者らに全員で黙とうを捧げ、引き続きあった式典では時兼秀充校長が「復興には長い年月と人の力が必要です。ふるさと珠洲を愛し、支える人材となり、復興の一翼を担ってほしい」などと語った。これに対して卒業生代表の大畠梨紗子さんは答辞で全国からの支援や被災しながら復旧に励む地元の人々の姿に「元気と勇気をもらいました」と感謝、同級生に向け「共に過ごした日々は一生の宝物。それぞれの道に進んでも、ずっと友だちです」と語りかけた。(13日付の中日新聞朝刊から)

 将棋の藤井聡太八冠(21)の地元・愛知県瀬戸市と名古屋市中心部を結ぶ名鉄瀬戸線(栄町-尾張瀬戸)で12日、将棋の魅力をPRする「将棋とれいん」の運行が始まった。列車は、外観に将棋の駒の絵をあしらい、車内にはルールのほか藤井八冠が考案した詰め将棋問題まで提示。藤井八冠は「難易度を複数用意し、将棋にそれほど詳しくない人にも考えてもらえるようにしました」。尾張瀬戸駅での発車式には鉄道好きの藤井八冠が駅長姿で登場。出発! と笑顔で合図し、藤井さん自らも「とてもうれしい。特別な一日になった」と述べたという。

 国際宇宙ステーション(ISS)での6カ月半の滞在を終えた古川聡さん(59)ら飛行士4人が日本時間の12日午後6時47分(米東部時間同日午前5時47分)、米スペースXの宇宙船クルードラゴンで米フロリダ州沖のメキシコ湾に無事、着水、地球に帰った。クルードドラゴンは船で回収。古川さんらは、開いたハッチからスタッフの助けを借り、無事降り立ったという。

 メニコン創業者で、日本で初めて角膜コンタクトレンズの開発に成功した同社創業者名誉会長の田中恭一さんが10日、老衰のため死去。愛知県木曽川町(現一宮市)出身。92歳だった。

(3月12日)
 政府は12日、仕事と育児や介護の両立に関する改正法案を閣議決定。これにより、男性の育休取得率の公務義務の対象が従業員1000人超の企業から300人超に拡大。取得率の目標値も100人超の企業は公表が義務化される。というわけで、本日付日本経済新聞の1面トップ見出しは、【男性育休率 開示を拡大 300人超企業に義務化 法改正案決定 100人超は「目標値」】と報道した。ほかに、12日付の中日夕刊トップ見出しは【工藤会トップ死刑破棄 「射殺、共謀是認できず」福岡高裁無期判決 殺人は無罪、組織的殺人未遂は有罪】といったところか。

 きょうは丸1日、雨、あめ、またアメだった。
そんなわけで、シロは1日じゅう家のなか。かつて一緒だったおかあさんの部屋の窓辺に座り、何を思うか。1日中、雨の降る外を見ていた。思えば、おかあさんが健在だったころ、シロはどんな時にでもおかあさんと一緒に居たのである。おかあさんからは俳句猫「白」と命名され、おかあさんが詠む俳句や短歌に熱心に目と耳を傾け、時には彼女と共に作品づくりに励んだものであった。でも、いまやそのお母さん、伊神舞子はいない。シロの気持ちは痛いほどにまで胸にグサリと突き刺さるのである。

(3月11日)
 2万2千人以上もの多くの人々の命を奪った東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11日で13年がたつ。中日新聞夕刊は、関連死を除き180人が亡くなった仙台市若林区荒浜地区の海岸で手を合わせる地元の方々の写真付きで【2万9000人今も避難 「いつも思って生きてきた」】と1面トップで報じた。若林区荒浜地区は、私自身、大震災が起きたその年に訪れているだけに、海からの悲しさが目の前に迫ってくるような、そんな気持ちにかられたのである。私はこの日、2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の地震が発生したその時刻に合わせ、深く頭を下げ、東北の被災地に向かって目を瞑り、手を合わせて亡き人々の霊を弔った。大震災と原発事故発生後、私は再三にわたって被災地を訪れてきただけに、なぜか胸に熱い感慨のようなものが走るのである。また訪れ、その後の復興のありようをこの目で確かめなければ、とも思っている。

 中日夕刊1面はほかに【日本作品にアカデミー賞 君たちはどう生きるか長編アニメ ゴジラー1.0 視覚効果】の見出しも。ロサンゼルス発共同電で米映画界最大の祭典、第96回アカデミー賞の発表・授賞式が10日(日本時間11日)ハリウッドで開かれ、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)は長編アニメーション賞。「ゴジラ1・0(マイナスワン)」(山崎貴監督)が視覚効果賞をそれぞれ受賞。宮崎監督作の受賞は2003年の「千と千尋の神隠し」いらい21年ぶり2度目。視覚効果賞の受賞は日本の映画で初めて。-と報じていた。
 「君たちは-」は、戦時中の日本で母を亡くした少年が、アオサギの案内で不思議な世界に迷い込む物語。ことしに入り、アカデミー賞の前哨戦とされるゴールデン・グローブ賞と、英国アカデミー賞で日本の作品として初めてアニメ映画賞を受賞していた。

(3月10日)
 東京大空襲の日から79年。痛ましい日だ。東京都戦災誌によれば、だ。3月9日22時30分警戒警報発令、10日0時15分空襲警報発令に続き、それから2時間半にわたって空襲が行われたという。戦争はよくない。

 石川県輪島市の輪島中や門前中、能登町の松波、小木中など能登各地の中学校で9日、卒業式があった。そして。避難先で進学する生徒らが互いに別れを惜しんだ、とは【また会える 能登の門出】と報じた10日付の中日新聞朝刊である。そして。サンデー版大図解といえば、だ。東日本大震災発生に伴う東京電力福島第1事故から13年を前にしての【最悪レベルの事故から13年 福島第1原発と被災地】である。

 悲しい話では、国民的人気アニメ「ちびまる子ちゃん」の主人公まる子役で知られた声優TARAKO(たらこ)さんが4日未明に死去したことか。63歳の旅立ちで、葬儀は近親者で行ったという。ほかに気になるニュースは【横田めぐみさん娘と面会10年 早紀江さん「ドラマのようだった」 日朝会談早期実現願う】(10日付、中日朝刊見出し)である。

(3月9日)
 「Dr.スランプ」や「ドラゴンボール」で知られる漫画家の鳥山明さんが1日、急性硬膜下血腫のため死去。集英社が8日、発表。68歳だった。愛知県清須市出身。「ドラゴンボール」はアニメ化され、世界80を超える国と地域で放送され、世代、国境を超えての人気は得難い存在であった。惜しい人とは、こういう方を言うのだろう。
 国際女性デーの8日夜、女性の差別や暴力反対、ジェンダー平等を訴えて街を歩く「ウィメンズマーチ名古屋-わたしたちは、『ここ』にいる!」が名古屋・栄周辺で開かれた。津地裁は8日、津市で昨年5月、保育園児の3女=当時4歳=に暴行して死亡させたとして傷害致死の罪に問われた母で工場作業員中林りゑ子被告(43)に対する裁判員裁判で懲役6年(求刑は懲役8年)を言い渡した。西前裁判長は判決理由で3女のほのかちゃんを長女や次女と比べて差別的に扱い、育児が思い通りにいかないことへのいら立ちから安易に連日暴行した」と指摘。「被害者の精神的、身体的苦痛は計り知れない」と非難したが、暴行は頭部への打撃を目的とせず、突発的だったとした。
 
 日本経済新聞夕刊の文学周遊は【石川・七尾市】で生前、大正期の作家、藤澤清造を師匠として崇めてやまなかった芥川賞作家の故西村賢太さんについて、で読み出があった。【西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り 清造の全集と伝記さえ 作成したら、もういつ 果敢(はか)なくなっても かまわない】と彼らしさがにじみ出た文となっていた。
 この今は亡き西村賢太さん、実はわたしが七尾支局で支局長でいたころ、何度も私を訪ねてくれたことがあり、ふたりで天下でも取ったような気持ちになり、雨滴に打たれながら文学論を交わしたことがある。彼とは、よく言われる【能登はやさしや土までも】の、そのやさしさとは一体何なのかーについてトコトン話し合いたかったのだが。いまや出来もしないたわごとか。

(3月8日)
 ミツバチの日。国際女性デーでもある。

 このところは、アレもこれも何やこれやで大変というか。少し疲れた。これも満78歳という歳のせいかもしれない。ここで心機一転、きょうは朝から歯を磨いてこうしてデスクに座って原稿を書き始めている。それでも、やはり眠いのは、昨夜も遅くまでこうしてペンを走らせていたからか。

 朝刊で何と言っても目についたのは【「中日文化センター栄」は4月3日、中日ピルで新生OPEN! 春の受講生募集】という広告紙面である。中日文化センターは、かつて前の旧中日ビル内の文化芸能局で部長として2年ほど働いたことがある懐かしい職場でもあったからだ。そればかりか、私は昭和のころ、旧ビル内を試験会場にあった新聞社の試験に挑戦、見事難関を突破した思い出多いビルでもあるからである。確かあのころは、旧ビルが建設されたばかり、確かその年に新聞社の入社試験があったのである。

 大分地裁は7日、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は安全性が不十分だとして対岸の大分県の住民549人が運転差し止めを求めた訴訟の判決で争点となった地震や火山に対する四国電のリスク評価を合理的だ、と判断。「原告らの生命などに侵害が生じる具体的危険があるとは認められない」として請求を退けた。これに対して原告側は即日、控訴。
 東日本大震災復興構想会議議長や防衛大学校長を務めた神戸大名誉教授(日本政治外交史)の五百旗頭真(いおきべ・まこと)さんが6日、急性大動脈解離のため死去した。80歳だった。五百旗頭さんが理事長を務める「ひょうご震災記念21世紀研究機構」(神戸市)によれば、五百旗頭さんは6日午後、執務中に倒れ、病院搬送後に亡くなったという。

(3月7日)
 いやはや、昨年からことしにかけ、このところはずっと、忙しい日が続いた。
 はじめは昨年秋に始まった、早大政治経済学術院・土屋礼子教授の土屋ゼミ学生による私に対する個人史聞き取り調査に関するもので土屋ゼミの学生たちが教授の私に対する質問をもとに私、すなわち伊神孝信の記者来歴を1冊の調査報告書にまとめあげるというもので、インタビューも学生たちによる文字起こしも長時間に及ぶものとなった。その確認作業に結構の時間がかかったのである

 そして。次に私を襲ったのが岐阜県多治見市文芸祭での小説部門の審査で昨年秋から暮れにかけては毎日、応募作品の審査に追われたのである。そして最後が運転免許証の更新で、これがまた更新前の高齢者講習などアレヤコレヤに追われた。ほかに、私が私自らも属する「脱原発社会をめざす文学者の会」幹事会の依頼で月1で執筆している文士刮目の出稿も結構、大変ではあった。ほかに本欄一匹文士の連日に及ぶ執筆とそれこそ、現役時代を思い出させる、そんなハードな日々が続いたのである。

 それはそうと、本日の中日新聞夕刊によれば、だ。東日本大震災の発生に伴う東電福島第一原発事故から11日で13年になるが、事故後、営業を休止していた福島県双葉町の双葉郵便局が町内の移転先に建て替えられ7日、13年ぶりに再開した。日本郵便によれば、営業する郵便局がひとつもない自治体は全国で双葉町だけだったが、これで解消したという。双葉町は私自身過去、3度ほど訪れ、惨状を間近にしているだけに、【東日本大震災13年】のカット入り中日新聞の本日(7日)付の夕刊の【双葉郵便局が再開 13年ぶり】の記事にはホッとした。

【米大統領選/スーパーチューズデー トランプ氏共和指名確実 14勝1敗ヘイリー氏撤退 バイデン氏と再選へ】【茂木氏側4.4億円資金移動 09~22年 公開基準緩い後援会に 使途明細9割なし】とは、7日付中日新聞の朝刊報道。

2024年3月6日
 きょうは、78年前に極寒の地、満州の奉天(現瀋陽)で私が生まれたその日である。かと言って、相棒のたつ江、俳人で歌人だった伊神舞子が生きていたころは、無口な彼女が傍らに居てくれるだけで、何よりも大きな誕生日プレゼントだったのに。それでも、いまは舞の生まれ変わりのようにして彼女も愛した白猫、シロちゃんがいつも私から離れないで傍らに居てくれる。シロちゃん、ありがとう。いついつまでもよろしくネ。
 これからも前に向かって。元気、勇気、感謝の心でいこうと思っている。たつ江の分まで生きていこう-と思っている。

 能登半島地震による液状化が石川、富山、新潟、福井の4県32市町村の少なくとも1724カ所で起きていたーと防災科学技術研究所(茨城県つくば市)のチームが5日、東京都内で開いた報告会で発表。1995年の阪神大震災より多く、2016年の熊本地震も超える見通しだーとは、毎日新聞の6日付報道。

(3月5日)
 学生時代の柔道部有志仲間と名駅JRタワー12階のレストラン街で久しぶりに会った。佐久間、高柳、永田と私の4人だったが皆、それぞれに学生時代そのままに話しが弾み、とても楽しいひとときとなった。友とは良きもの、と改めて思ったのである。

(3月4日)
 江南署で運転免許証の更新を終える。更新手続きの際、視力検査で引っかかり「このままでは更新は出来ません」と言われ、急きょ近くの眼鏡市場へ。視力検査などをして頂き、より強い視力のレンズに替えて頂き、あらためて警察へ。こんどはオーケーが出て新しい免許証を手にした。
 帰って、仏前で今は亡きたつ江に事の顛末を報告したが、これまで10数年に及び同じレンズを使用してきたので「これまでのメガネは、おまえが選んでくれた白と焦げ茶のフレームにサングラス入りで大切なしろものだったのだが。そろそろ変えなきゃ、との神さまのお達しだったかもしれないね」と私。とにもかくにも免許証を新しく更新することが出来、ホッとした。年を取ると、思いがけない不意打ちに襲われるものである。

(3月3日)
 おひなさまである。この日を前に、生前の舞はいつの時にもおひなさまを自室や玄関先などに飾っていた、あの日々を思い出す。ありあわせの折り紙で内裏様などをつくって飾り、それなりに自己満足していたころを思い出し、また舞の季節がやってきたな-と思ったものだ。
 でも、今にして思えば、思い切って立派な段飾りでも買って飾ってやればよかったーとつくづく反省している。舞がいたころは、舞が家の中を歩くだけで、華やいだものが感じられ、その雰囲気が家族に幸せを与えてくれていたのである。
 あいにく、わが家の場合、こどもは三人とも男だったので、おひなさまという意識そのものがあまり働かなかったが、彼女はそうでなかった。自分なりに、ままごとみたいに玄関先とか自室デスクにかわいい内裏雛などを飾っていたのである。一生の不覚とはこのことか。幸い、わが家には、もうひとり、かけがえのない女性がいる。舞が家に入れ、住みついて家族の一員になってしまった愛猫シロちゃん、オーロラレインボーが居てくれるのである。これからはおかあさん、舞の分までかわいがってやらねば。そんな思いを新たにする一日であった。

 きょうの中日新聞朝刊1面トップは【戦争伝える 種まき実る 東邦高生主導なごや平和の日 10年前から要望 条例制定控えOB喜び】【若者中心 全国で進む】となかなか良い記事である。名古屋空襲の犠牲者を悼み、太平洋戦争の記憶を受け継ぐため、名古屋市に「なごや平和の日」がまもなく誕生する。制定の発端をつくったのは、10年前から要望活動をしてきた東邦高校の生徒たちだ。節目の日に選ばれたのは、名古屋城が焼失した5月14日。後輩にバトンをつないだOBは「若者たちが主体的に戦争の歴史を伝える日になってほしい」と願う。-というもので、とても良い記事である。

 本日は中日新聞江南通信部兼一宮支局員だった女性記者が今月1日付で教育文化部へ異動となったので亡き妻舞に関する記事などでもお世話になったので、せめてお礼だけでも言いたくて江南市内の料理屋「むさし家」さんで昼食とあいなった。ふたりのお子さんを抱えながらの地方記者生活。随分、大変だったに違いない。

(3月2日)
 結構、寒い1日である。
 午後。今は亡きノンフィクション作家、長谷川園子さん、すなわち〝そのこ〟さんの一周忌で名古屋八事の天台宗のお寺さんへ。ここで和尚さまの禅宗などと比べたら、チョット変わった読経を一緒に聞き、帰りには皆で「嵯峨野」で食事をして帰った。行き、帰りとも園子さんが「私の息子、息子だよ」と頼りにしていた、その息子さん、河嶋さん(医師)夫妻が車で送り迎えしてくださり、ありがたかった。参列者は、河嶋さん夫妻はじめ、そのこさん宅となりで最後の最期までそのこさんのおせわをした井戸さん(女性)、それに生前の〝そのこさん〟のアッシーさんを自他ともに認める武内さんの計6人であったが、なごやかなひとときが過ぎ、晩年は天涯孤独に近かった〝そのこ〟さんは、きっと喜んだに違いない。

(3月1日)
 金曜日。きょうは社交ダンスのレッスンをやめて午後、一宮自動車学校へ。運転免許証更新のための講習を受けるためである。

 帰宅して開いた中日夕刊。そこには【焼失免れた輪島塗 280㌔先で展示 大津の取引先が救いの手 「絶やさぬよう前向く」】とホットな紙面。このことを報道する新聞の役割も底知れないほどに大きい。能登も大津も、かつて、一人の新聞記者として歩んできた道だけに「がんばって」と応援したくなるのである。

【大谷選手が結婚会見 ずっと一緒にいるのを想像できた】とは、中日新聞の1日付夕刊。それによると、米大リーグ、ドジャースで結婚を発表した大谷翔平選手(29)が、2月29日、キャンプ地のアリゾナ州グレンデールで取材に応じ、「一緒にいて楽しい人。ずっと(一緒に)いるところを想像できた」などと心境を語り、相手については「至って普通の人。出会ったのは3、4年前。婚約したのは去年」と語り、名前などは明かさなかったという。それでよい、十分だと私は思う。

一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年2月~)

2024年2月29日
 木曜日。きょうは、かわいいわが妻、舞の4年に1度、閏(うるう)年にしかやってこない満18歳の誕生日である。舞よ、たつ江よ。そちらで元気でいるか。こっちは、それぞれがんばってるよ。舞よ、まい。たつ江よ。心からおめでとう。天国でも皆さんに祝っていただいていることだろうね。皆さんに、可愛がっていただいていれば、私はそれだけで嬉しい。
 ところで私。わたくし、俺の方は朝、三男坊を送り出したあと、シロちゃんと一緒に手を合わせ、蠟燭を立て線香をたて仏壇のおまえ(静汐院美舞立詠大姉)に向かって、こうして「誕生日。おめでとう」と話しかけている。

 舞よ、18歳おめでとう(わたくしは遺影に、呼びかけた)
 

 静汐院美舞立詠大姉は、いまはお空でどんな俳句を、短歌を詠んでいるのか
 

 仏壇横には息子の手で真っ赤な、鮮やかな花が飾られた
 

    ※    ※

    ☆    ☆
 ところで地上の方だが。【政倫審きょう首相出席 全面公開あす安倍派4人】【なでしこ五輪切符(サッカーの女子日本代表「なでしこジャパン」が28日、東京の国立競技場でパリ・オリンピック・アジア最終予選第2戦に臨み、北朝鮮代表に2-1で勝ち、2大会連続6回目の五輪出場を決めた)】(毎日29日付朝刊見出し)や【陸自発砲19歳元候補生起訴 強盗殺人罪 岐阜地検、実名公表】【3・16「魔女の谷」心動く大さんぽ ジブリパーク フルオープン前 内覧会】【「5月までに」反発受け早め きょう辞職届 セクハラ岐南町長辞意 職員ら「組織に問題」「自覚しないと」】【「今はセクハラと思う」調査に不満も】(中日29日付朝刊見出し)といったニュースが相次いでいる。それにしても岐阜県岐南町の小島英雄町長(74)は、お粗末そのもの、何と言ってよいのか。いやはや、この地上、いろいろあるのである。

 そんななか、【ドジャース いきなりショータイム 大リーグ 大谷移籍1号 オープン戦 詰まっても際立つパワー】(中日29日付・スポーツ面)の見出しが目に留まった。春が近づき、いよいよ何もが動き始めようとしている。そんな気がする。

(2月28日)
 水曜日。けさの朝刊記事で何より気になったのは、あの寺越武志さんの母、「友枝さんの死」である。寺越友枝さんといえば、だ。私が新聞社の七尾支局長だった当時に私たち能登同人記者が出会った衝撃の取材が頭に浮かぶのである。彼女の長男武志さんは1963年に叔父と共に日本海に出漁、行方不明となっていたが1987年に北朝鮮での生存が判明。その後、友枝さん自ら北朝鮮に渡航、24年ぶりに再会。その後、外務省への要請などを繰り返した結果、2002年に39年の時を経て一時帰国したあの寺越武志さんの母親である。たまたま私が七尾在任中に「生きていた寺越武志さん」のニュースを能登同人らとすっぱ抜いて北朝鮮での生存が判明、当時、日本中が大騒ぎとなったことは、今でもよく覚えている。
 忘れもしない。寺越文枝さんとは、日本海へ出漁し、その後行方不明となり、北朝鮮で生存が判明した、あの寺越武志さんの母親のことである。その母親が25日に呼吸不全のため92歳で死去したという事実が報道された紙面を前に、私は感慨に胸を打たれたのである。

 能登半島地震のその後は、相変わらずニュースが沸騰している。本日付の中日新聞1面見出し【2週間孤立 全員避難した輪島の里 農業できるぞ 帰ってこいや 再生のため 作業続ける66歳】の記事には胸を打たれた。ほかには【政倫審きょうの開催中止 衆院 公開巡り与野党対立 西村、武田氏が出席翻意】はじめ【強殺疑い 女を再逮捕 盗品換金、ホスト遊びに 中区死体遺棄】【琵琶湖遺体男女再逮捕 強殺疑い、ホスト遊びで借金】【男女殺害疑い 男逮捕 滋賀のアパート住人同士】が気になる記事といえようか。

【宝塚一転パワハラ認める 劇団員死亡 遺族に謝罪意向 一部言動は見解に溝】【出生数過去最少75万人 婚姻数 戦後最低48万組 23年速報値 未婚化への対応が鍵】(28日付毎日見出し)とは、毎日新聞の報道。こちらも気になる。
    ※    ※

    ☆    ☆
 午後のいっとき。かつて能登半島七尾支局に在任時に妻の舞(伊神舞子)ともども大変お世話になった歌人山崎国枝子さん、そして和倉温泉岡田屋の女将まりこさん、七尾のママさんソフトボール大会など何かと大変お世話になった南昭治さんの3氏に能登半島地震が起きて以降、初の電話をしてみる。皆さん、だれもがお宅や旅館はかなりの破損で大変なようだったが、まずは元気そうな声をお聞きすることが出来、ホッとした。
 なかでもマリちゃん(まりこさん)とは、それこそ30年ぶり、久しぶりの電話となった。「いがみさん。きょう、やっと水がくるようになったところなの。もう大変でしたよ。それはそうと、元気でおいででしたか。電話をくれてありがとう。あなたの声を聞き、元気が出てきたわよ。伊神さんが七尾においでだったころ。あの時が和倉にも勢いがあって一番楽しかった。おもしろかったよ」と涙声で話す、あの懐かしい声を耳に、私は和倉(温泉)のあちこち歩き回っていた当時のことが思い出され、なんだか涙がしたたり落ちてしまった。
 私たち家族が七尾にいたのは昭和の末から平成はじめの7年間。世の中がバブル景気に浮かれていたころである。和倉温泉が毎年、日本の温泉百選で日本一を誇っていた。和倉温泉旅館協同組合と和倉温泉観光協会では、毎年ハワイへの浴客招待までしており、私も同行取材。和倉のみんなが家族同然、固いきずなで結ばれていたのである。

 「マリちゃんとこの宿が再開するときは、ぜひ教えてよね。必ず行くから」と言って受話器をおろした。

(2月27日)
 北大西洋条約機構(NATO)加盟国のハンガリー議会が26日、スウェーデンのNATO(北大西洋条約機構)加盟を承認。唯一批准していなかったハンガリーが承認したことでスウェーデンの加盟が決定。これにより、ロシアと欧州に面するバルト海のほぼ全域をNATO加盟国が取り込む形となり、防衛力の強化は一段と高まる形となった。スウェーデンは32カ国目の加盟となった。スウェーデンは、ウクライナに軍事侵攻したロシアの脅威を受け、2022年に隣国フィンランドと共に加盟を申請。フィンランドは23年4月に加盟を果たしている。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、ロシアの軍事侵攻によるウクライナ軍兵士の死者が約3万1000人に上った、と明らかに。ゼレンスキー氏が自軍兵士の死者数を公表したのは初。ロシア軍の死者はその約6倍に当たる、とも語った。またウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は25日、ロシア北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家ナワリヌイ氏の死因は、血栓症による自然死だったとの見方を示し、ロシア当局が意図的に殺害したとの見方を否定したという。ブダノフ氏は記者団に対して「失望させるかもしれないが、彼が血栓症で亡くなったことがほぼ裏付けられた。残念ながら自然死だ」と述べたという。

 いずれにせよ、この世は戦争と言う愚かな行いによる死が横行している。あぁ、何と言うことか。戦争という愚かな行為で、貴重かつ尊い命が日々、失われていく。そうした現実に私は、うろたえる。たつ江、舞が生きていたら、彼女も嘆息するに違いない。どうして人間たちは戦争をするのだろう。仲良く、楽しく生きていけばよいものを。
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【英国から来日40年の輪島塗作家 漆の芸術諦めたくない 被災乗り越え展覧会開催】【仮説トイレ生活長期化 珠洲市住民「早く流せるように」 下水道復旧 時期見通せず】【「白米(しろよね)千枚田 今年も耕作へ 地震でひび割れ】【桐島容疑者本人と特定 警視庁 5事件で書類送検 先月死亡】とは、27日付の日経夕刊の見出しだ。

(2月26日)
 大阪マラソン2024(大阪府、大阪市、大阪陸上競技協会主催。毎日新聞社、日本陸上競技連盟など共催)が25日、大阪市の大阪府庁前から大阪城公園までの42・195㌔のコースで行われ、男子は平林清澄(21)=国学院大=が2時間6分18秒で優勝。初マラソンの日本最高記録とマラソンの日本学生最高記録を更新した。

【被災地に音楽を 楽譜再現避難先で演奏 友の心つないだ校歌】とは、毎日新聞の26日付の朝刊紙面。総合リードは「東日本大震災から約2か月後、福島県中通り地方の三春町にいた小学校の教師たちは校歌の楽譜を探していた。三春町の小学校の楽譜ではない。東京電力福島第1原発事故の避難指示区域に入った三つの小学校の楽譜だった。」というものであった。

 11月に迫った米大統領選に向けた共和党候補指名争いは、第5戦の南部サウスカロライナ州予備選が24日投開票され、ドナルド・トランプ前大統領(77)が得票率1位で勝利を確実にした。トランプ氏は5連勝。唯一残るライバルのニッキー・ヘイリー元国連大使(52)の地元で勝利したことで党候補指名に向けて大きく前進。11月の本選で民主党のジョー・バイデン大統領(81)と再び対決する公算が大きくなった。

(2月25日)
 岐阜県多治見市文芸祭の表彰式と講評会に出席するため、久しぶりに金山から中央線に乗って多治見市に行って来た。中央線に乗るとなぜか、はるか昔、新聞社のひよっこ記者当時に名古屋から中央線に乗って松本に向かった、あの日のことを思い出すから不思議である。私は小説部門の審査員として参列したが、多治見のこの文芸祭がナント57年の歴史を刻んでいることにまず驚き、文芸に対する多治見市の熱い信条に心をうたれたのである。賞に輝いた方々も皆さん、生き生きとした表情で昨年秋から暮れにかけ黙々と進んだ審査はチョット大変だったが引き受けてよかったな、とも思ったのである。

 というわけで、朝は息子に名鉄江南駅まで送ってもらい、金山駅でJR中央線に乗り換えての出席とあいなった。小雨降るあいにくの天気だったが多治見駅から会場のヤマカまなびパークまでの道のりもわかりやすく、他部門の審査員諸氏にも挨拶することが出来、有意義な1日となった。小雨のなか、ゆっくりと歩を進めるとナンダカこの街ならでは、の音が聞こえてきたのも私の心を久しぶりに豊かで潤いあるものに感じさせてくれた。この街には、かつて新聞社の文化芸能局の部長時代に陶芸家に会いに一度だけ、きたことがあるだけに、当時のことを懐かしく思い出しもした。

 帰宅すると、いつものようにシロちゃんが玄関先まで出迎えてくれ、「帰ったよ」と言うと「ニャア~ン」と彼女。ありがとう、と礼を言い、玄関扉を閉めた。きょうは、中部ペンクラブ会長の中村賢三さん、理事で同文芸祭運営委員でもある椿井愛一郎さんもお忙しいなかを駆け付けてくださり、嬉しくも思った。

(2月24日)
 ロシアのウクライナ侵攻開始からきょうで2年。新聞各紙の1面は【ロシア攻勢膠着状態 ウクライナ侵攻2年 戦死19万人出口見えず】(24日付中日朝刊)【侵攻2年 見えぬ出口 ウクライナ1000万人 家追われ 弱者にしわ寄せ重く】(同毎日朝刊)などと報じている。私は、こんな記事を読みながら愛するたつ江、舞(伊神舞子)が生きていたなら、どんな言葉を発し、どんな俳句や短歌を詠むだろうかと思う。彼女はロシアがウクライナに軍事侵攻する前の年の10月15日に空高く旅立っていったのである。ということは、たつ江、すなわち舞はロシアのウクライナへの軍事侵攻も今年元日に起きた能登半島地震も何ひとつ知らないまま旅立っていったのである。ということは、その分だけでも平和な時代を過ごしていたということか。

 ここで私は思い出す。三重県志摩半島でボクたちが過ごしていたころ、たつ江はいつもギターを抱え、<禁じられた恋>やジョンバエズの反戦歌を弾きながら口ずさんでいたことを。その彼女が今、健在なら、どんな歌を弾き歌ったことだろうか-と。

(2月23日)
 金曜日。
 【東証 史上最高値 初の3万9000円台 34年ぶり更新 海外資金流入】(毎日23日付朝刊)【東証史上最高値 34年ぶりバブル超え終値3万9098円】【伝統に新風 国府宮はだか祭】(中日23日付朝刊)と、どこも「22日の東京株式市場は日経平均株価(225種)がバブル経済期だった1989年12月29日の水準を上回り、34年ぶりに史上最高値を付けた」大ニュースを報じている。
 そういえば、当時わたくしは新聞社の能登半島七尾支局長として多忙な日々を過ごしていたが、バブル景気もあって、和倉温泉は連日大入り満員。連日のように和倉温泉のだんな衆とお会いしていた、あの多忙な毎日が思い出される。名古屋では当時の日航支店長らが名古屋のディスコに繰り出す、そんなことも珍しくはない日々であったことを思い出す。

(2月22日)
 猫の日。忍者の日。世界友情の日。いろんな日である。個人的には長男の誕生日である。
 そしてきょうのニュースといえば、だ。【能登町有志 卒業生にコサージュ 負けない心胸に】【志賀原発30㌔圏 放射線防護6施設に損傷】【能登に届ける支援の力 コメダ 避難所でコーヒー配布へ 「マジンガーZ」映画無料配信 収益を寄付】(いずれも同日付の中日朝刊)か。それはそれとしてスポーツ面の【北青鵬が暴力、引退勧告へ 宮城野親方2階級降格案】【北青鵬「反省している」 宮城野親方は無言】(同)の記事には驚いた。というより、一人の相撲ファンとしてこの不祥事にはがっかりした。

 ほかには【遠い世界だった参道に 国府宮はだか祭 女性がササ奉納】とは、中日新聞の本日22日付の夕刊見出し。数千人の裸男がもみあう国府宮はだか祭が22日、愛知県稲沢市の尾張大国霊神社(国府宮)で開かれるのを前に、厄よけの願いをこめた儺追笹の奉納が同日午前にあり、今回から長い祭りの伝統のなかで女性が初めてササ奉納に参加。多くの見物人が見守り、参道は朝から静かな熱気に包まれたという。夕方には祭りの主役である神男が現れ、触れて厄を落とそうとする裸男たちが激しくもみあった。

 国府宮のはだか祭りといえば、だ。わたしは、ドラゴンズの母的存在だった、今は亡きあの安江都々子さんを思い出すのである。はだか祭りが終わると、決まって厄除け祈願をした、儺追切れをわざわざ届けてくださった日々のことは決して忘れないだろう。いや、忘れるに忘れられない。そして。彼女の晩年には江南厚生病院の緩和病棟に入院中のところを訪れ、ハモニカを何度も何度もふいた日のことが忘れられない。くしくも、その数年後、こんどは私の妻が同じ病棟に入院。私は、彼女が旅立つその日まで赤とんぼや公園の手品師、みかんの花咲く丘などを吹き続けた日のことが忘れられない。そのふたりとも今や、この世にはいない。

 本日付中日夕刊記事は【東証一時3万8924円 89年の終値最高値超える】【ロシアのウクライナ侵攻は暴挙 G20外相会合で上川氏】【豊田織機に是正命令 エンジン不正で国交省 3機種型式取り消しへ】が目立った。

 かつて一世を風靡した女優山本陽子さんが静岡県熱海市で死去。81歳だったという。山本さんといえば、NHKの大河ドラマ「国盗り物語」出演などで知られるが、私個人としては山崎豊子さんの小説「華麗なる一族」のロケ取材で、三重県志摩半島賢島の志摩観光ホテルでのロケの光景が懐かしく思い出される。人間たちは、誰もがこうして旅立ちの日を迎えるのか。合掌-

(2月21日)
 天皇、皇后両陛下が能登半島地震の被災者を見舞うため、石川県を訪問される方向で宮内庁が調整している-とは、本日付の中日新聞夕刊。【両陛下被災地訪問へ 宮内庁 来月下旬を軸に検討】の見出しで報じた。
 同じ中日新聞夕刊の【<ゆかり紫の道 式部の足跡>◆◆下◆◆ 悲恋の宇治橋(京都・宇治市) 男女の思いつなぐ夢幻】は、なかなか読ませる内容だった。

 自民党安倍派「5人組」の松野博一前官房長官と西村康稔前経済産業相、高木毅前国対委員長が派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院の政治倫理審査会に出席すると党幹部に伝えたとは、本日付の中日新聞夕刊報道。自民には松野氏ら政倫審出席者の追加を呼び水に、2024年度の予算案の年度内成立を確実にしたい思惑がある、とは同紙。

 名古屋家裁は昨年9月、愛知県大治町の集合住宅一室で会社員の女性=当時40歳=が刺殺された事件で殺人の疑いで家裁送致された中学2年の長女(14)について、「長女の要保護性は相当に高い。問題性を改善するには、少年院で十分な時間をかけて体系的な矯正教育を施すことが、必要かつ相当だ」と結論づけ19日付で第1種少年院送致とする保護処分を決めた。長女は、昨年9月6日午前1時10分ごろ、自宅で殺意をもって母親の腹を包丁で刺した。

(2月20日)
 けさの中日新聞1面見出しは 【名古屋市教委 コロナ禍にも会合費 200万円超受領の幹部 検証チーム6人選出河村市長】の一方で【7歳の誕生日 ママに会えた 離れて暮らす輪島で家族つかの間の幸せ】と醜い話と、明るい話の対比が目立った。午前中、近くの歯医者さんへ。左下奥の虫歯を治療して頂いて帰る。

 それにしても、きょうは温かいというか、季節外れの暑さにどっぷり浸かる、そんな1日となった。日中の温度はなんと2月の観測史上では最高に。岐阜県多治見市では22・2度を記録。20度超えの温度が各地で相次いだ。これには、愛猫シロちゃんも、驚いた様子で一角でじっと、うずくまったままだった。
 高校時代のかけがえのない同窓生が亡くなったと知り、あくまで個人的に弔電を打たせて頂いた。ご家族の気持ちを思うとき、その悲しさが伝わってくるようでもあり、私は手を合わせ、心からの哀悼の意を捧げさせて頂いた。悲しくて寂しいでしょうが、早く立ち直ってほしい。そんな思いを込めて、である。

2024年2月19日
 【担い手不足 蘇民祭に幕 「岩手の奇祭」1000年の歴史 伝統行事の中止 全国で】とは、本日付毎日新聞の朝刊軟派トップ記事の見出し。下帯姿の男衆が護符の入った麻袋を奪い合い、無病息災を願う伝統の「蘇民祭(そみんさい)」が17日夜、岩手県奥州市の黒石(こくせき)寺境内で開かれたが、関係者の高齢化と担い手不足のため、ことしが最後の開催となり、1000年以上となる歴史に幕を下ろした、というのだ。なんとも残念無念、寂しい限りだといえよう。

2024年2月18日
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、きのう17日午前9時22分、国産新型ロケット「H3」の2号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げ、昨年3月の1号機で点火に失敗した2段目エンジンも正常に燃焼し、目標の軌道投入に成功。搭載した性能を確認するための模擬衛星と超小型衛星2機の分離も確認し無事、成功した。

 能登半島地震の被災地、石川県珠洲市で昨年5月に起きた震度6強の地震でも被害を受けた二重被災の住宅が3000棟超に上ることが分かったとは中日新聞の18日付記事。優れた現代詩集に贈られる「中原中也賞」の選考会が17日、山口市で開かれ東京都国分寺市の俳人佐藤文香さん(38)の詩集「渡す手」に決まった。「定型詩である俳句の作者として培われてきた言語感覚が現れている。言葉の引き出しを多く持っている書き手」とは、同紙。「渡す手は24編構成で、日常生活の目に見えるものや内面を写生したといい、佐藤さんは「多くのつくり手の仲間との交感、交歓のおかげで、現在の私があります。…」とのコメントを出した。

 ロシアのプーチン政権と対立し収監先の北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)を巡り、ロシア国内で死亡が伝えられた16日午後からモスクワなど各地で市民による同氏追悼の動きが活発化。17日までにロシア全土での追悼行動を巡り、359人が拘束されたという。ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは16日、ドイツ南部のミュンヘン安全保障会議に登壇。「夫の死が真実なら、プーチンと取り巻きたちは近いうちに責任を取らされるだろう」と述べたという。

(2月17日)
 能登半島地震で4㍍隆起した石川県輪島市の輪島港で16日、海底の土砂をさらう浚渫工事が始まった。地元漁協関係者らは「復旧への第一歩です」と話している。

 タス通信などの報道によれば、ロシアのプーチン政権と対立、服役中だった反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が16日、収監先の北極圏ヤマロ・ネネッ刑務所で死亡。この刑務所は、過酷な環境下にあり、ナワリヌイ氏は昨年12月に移送されたばかりだった。ナワリヌイ氏は3月の大統領選を前に、強権支配を強めるプーチン政権に対して獄中からもメッセージを発するなど反政権運動の指導的役割を担っていただけに、その死を不審死だとする声が多い。
 刑務所当局は声明で「ナワリヌイ氏は、散歩後に気分が悪くなり、意識を失った。蘇生措置を講じたが、医師が死亡を確認した」としている。これに対してロシア独立系紙ノーバヤ・ガゼータの編集長で2021年にノーベル平和賞を受賞したムラトフ氏はロイター通信に「刑務所の劣悪な環境が死に追いやった」との見方をしており「明らかに殺人だ」と非難している。ナワリヌイ氏は過去の経済事件で拘束収監されたほか、昨年8月には過激派団体を創設したとして懲役19年を言い渡されて9月に確定。昨年12月にはモスクワ東方ウラジーミル州の収監先から北極圏に位置するヤマロ・ネネッの刑務所に移送されていた。

(2月16日)
 内閣府が15日に発表した2023年の名目国内総生産(GDP)の速報値は、591兆4820億円。ドル換算では4兆2106億㌦となり、ドイツの4兆4561億㌦を下回って日本は世界4位に短絡。というわけでけさの毎日新聞1面トップ見出しは【日本GDP 4位転落 23年 56年ぶり独下回る 10~12月 年0・4%減 2期連続減】というものだった。

【きょうだいのピザ店開業2年で被災、全焼 古里・輪島で絶対に復活 まずはキッチンカー資金募る】【23年分確定申告スタート インボイス(適格請求書)制度 導入後初】【死亡の姉と相続トラブル 4歳次女殺害疑い 逮捕の男】とは、本日付中日新聞夕刊報道。

(2月15日)
 春の嵐が日本の各地を吹き荒れた。

 きのう確定申告を終え、ホッとしている。毎年のことではあるが、ことしもこれまで申告に必要な各種書類を用意する(医療費含む)のに大変だっただけに、申告を終え、肩の荷が下りたとは、このことか。かわいいたつ江(舞)が生きていてくれたころは、この日が近づくとは、いつも彼女なりに書類の準備を懸命にやってくれ、毎年ふたりでアアダコウダと言いながら申告会場を訪れただけに、どこか懐かしい、哀愁のようなものを感じるのである。

 それにしても、昨日、申告会場で気がついたのは、訪れた市民の誰もがマスクをしていた-ということか。私たちをいじめにいじめ尽くしたコロナ禍が再び流行してきている表れのような気がしたのである。マスク効果で、第10波の流行だけはないように、と願う、もう一人の私がそこにはいたのである。

(2月14日)
 あれやこれや。と、多忙な時には、やはり新聞の見出しが一番、簡潔でわかりやすくてイイナ、と思う。というわけで、けさのニュースは【「金品贈る引き継ぎある」 名古屋市教委へ 複数の校長証言 原資は教員らの会費】【北海道・寿都(すっつ)町と神恵内(かみえない)村 核ごみ処分地選定 次段階へ移行可能】【不記載85人5億7949万円 自民裏金アンケート公表】【ダイハツ社長退任 認証不正 後任にトヨタ井上氏】(いずれも中日新聞14日付)といったところか。毎日毎日、ニュースが洪水の如くこの世に噴き出している。なんでだろ、といったところで仕方がない。これが自然の摂理なのかもしれない。
 ニュースは良いにせよ、悪いにせよ。日々、あれよあれよ、とあふれ出るものなのかもしれない。

 きょうは確定申告の受付日である。そんなわけで午前中、受付会場である市民会館へ。案の定、受付は訪れた人々でいっぱいで「あなたは、午後3時過ぎに」ということなので、いったん自宅に引き返し、新聞を読んだりして時間待ちを-というわけである。思えば、4年前までは毎年、たつ江と共に訪れたものである。いつも、時間待ちということで、その間は、ふたりで平和堂などにいって買い物をするなどして時間稼ぎをした、あの日々が懐かしく思い出される。

(2月13日)
 新聞休刊日。というわけで、朝刊はこない。
【日経平均3万7700円台 34年ぶり、一時800円超上昇】【ガザ南部攻撃、67人死亡 イスラエル、人質2人救出】【米、6週間戦闘休止へ交渉 バイデン氏、軍事作戦にクギ】とは、本日付の日本経済新聞の夕刊見出し。【金品の授受「不適切」 文科相 名古屋市教委に調査指導】【ダイハツ国内生産再開 1カ月半ぶり 京都工場で2車種】とは、中日夕刊1面見出し。

 あすの確定申告を前に、このところはそのための書類作成に振り回されている。

 午後。わたくしの友人からすばらしい写真が送られてきた。
 1枚は、無数の海鳥が海面に憩う、すばらしいショットだ。そして今ひとつは、ひょうきんなかかしが見事で素朴極まる田の光景である。どちらも、心に安らぎを与えてくれる、とてもすばらしい写真である。せっかくなのでぜひ、みなさまにも見てほしく、ここに紹介させていただこう。

 能登の海鳥を思い出させる波静かな海の光景
 

 ふるさとの、あの懐かしい田畑を思い出させてくれる

(2月12日)
 きのう11日午後0時36分ごろ、石川県で震度4の地震が発生。気象庁によれば、震源地は石川県能登地方、震源の深さは約10㌔だという。地震の規模はマグニチュード4・7。北陸電力志賀原発(志賀町)の設備に異常はなかった。この日、総務省消防庁の全国瞬時警報システム(Jアラート)は予想最大震度5弱の緊急地震速報を出し、警戒に当たった。

【授受「20年以上」証言も 名古屋市教委、苦渋の説明 河村市長「絶対許さん」】【保護者「金で校長か」 現場の教員「恥ずかしい」】とは、本日12日付の中日新聞の軟派トップ見出し。ほんとに嘆かわしい限りだ、とはこのことか。それとも<みんなでやれば、怖くない>とでも思ってやったのか。人間臭いと言えば、いえなくもない。

 ◇…中国の春節(旧正月)に合わせ長崎市中心部を約1万5千個のランタンで彩る「長崎ランタンフェスティバル」が開かれている。25日まで、赤や黄色のランタンの温かな光が長崎の街を染め上げる。-とは、本日、12日付の中日新聞<通風筒>

 大相撲のトーナメント大会が11日、東京・両国国技館であり、右膝を痛めて初場所途中休場した大関豊昇龍が初優勝。阿炎と遠藤が3位に入った。能登半島地震で大きな被害を受けた穴水町出身の遠藤は、1回戦から4連勝して3位に。33歳の人気力士は「前向きに毎日を必死に過ごしている故郷の方々を見て、前向きな気持ちになりました。一緒に頑張りたい」とは、遠藤。
 この日は、昨年5月に現役を引退した元関脇逸ノ城=三浦駿さん(30)、モンゴル出身=の断髪式が都内のホテルで開かれ、逸ノ城は「大勢の前で断髪式が出来てよかった」と涙をふいた。

 女子バスケットボールのパリ五輪世界最終予選がハンガリー・ショブロンで行われ、東京五輪銀メダルで世界ランキング9位の日本は同5位の強豪カナダを86-82で破り、2勝1敗として3大会連続6度目の五輪出場を決めた。

(2月11日)
 新聞の報道によれは、だ。石川県内では9日現在、7市町で今なお計3万4800戸が断水している。そうしたなか、能登半島地震で被災し、酒造りを一時見合わせていた珠洲市宝立町の「宗玄酒造」が酒造りを再開。電源が喪失し、機械で搾ることが出来ないなか、酒米を発酵させた〝もろみ〟が無事で、昔ながらの手法で搾った。珠洲の復興のために、と無ろ過生原酒をオンラインで販売すると、約40分で売り切れたという。
 一方で私たち家族がかつて7年間、住んだことのある石川県七尾市一本杉通りの「鳥居醤油店」で店舗の片づけをしていた60代の男性が倒れてきた高さ1・3㍍、幅3・3㍍のブロック塀と隣接する建物に挟まれ死亡したという。この醤油店は、古い町並みが残り、市内の観光地のひとつでもある〝一本杉通り〟にあり、建物は1908年(明治41年)に建てられた国登録有形文化財だ、と新聞は報じている。

 本日付の中日新聞1面に【人も時間も足りない 悪路・日帰り 1日3時間40人 輪島でも一般ボランティア開始】【名古屋市教委に教員団体金品 校長推薦名簿の提出時 慣習10年以上か 市調査へ】【男性育休3カ月未満87%】のニュース。

 第17回朝日杯将棋オープン戦の準決勝と決勝が10日、都内で開かれ、連覇がかかった藤井聡太八冠(21)は準優勝に終わった。藤井八冠を破った永瀬拓矢九段(31)が初優勝。

(2月10日)
 【小澤征爾さん死去 88歳 世界的指揮者】【世界が愛した「オザワ」 「音楽で心一つに」貫く 「リズムの爆発」聴衆酔わす 評伝(梅津時比古)】【闘病の子と交流 指揮を終えて涙】(毎日)【小澤征爾さん死去 88歳指揮者「世界のオザワ」 戦後日本が生んだ奇跡 評伝(論説室・三品信)】【マエストロ 尽きぬ情熱 小澤征爾さん死去 「神がかりの力」音楽界悼む声】(中日)……と各紙とも小澤征爾さん死去のニュース一色である。

 ほかの新聞報道は、といえばだ。日弁連が9日、小林元治会長(72)の任期満了に伴う次期会長選の投開票を実施し、元東京弁護士会会長の渕上玲子さん(69)の当選が決まったことか。法曹三者(弁護士、検察官、裁判官)で女性がトップに立つのは初めてだという。好ましいことである。任期は4月1日から2年間とのことである。

 ウクライナのゼレンスキー大統領が8日、ワレリー・ザルジニー軍総司令官(50)を同日付で解任し、後任にオレクサンドル・シルスキー陸軍司令官(58)を任命。ゼレンスキー氏は軍の緊急の変革が必要だと訴え、指揮系統や戦略を見直す考えを表明した。

(2月9日)
 中日新聞ではけさの朝刊から【能登激震-被災の現場で ➊火災 断水、風……広がる被害】が始まった。その一方で【迫る北陸新幹線延伸と退去期限 旅館やホテルの2次避難者 結局どこへ行けば】【被災者優先か観光客か 宿泊施設も葛藤】【珠洲の仮設住宅きょう入居開始 40戸に102人、石川に2例目】【石川に義援金3億円 本社と社会事業団届ける】など。さまざまな記事が見られ、これら数々の記事とともに復興への足音が確実に大きく高鳴ってきていることだけは、確かだ。そんな気がする。
 こうした時こそ、被災地のその後は、それこそ助け合いの精神がどこまで続き、生きるか-によるところが多いのではないか。なかでも輪島の朝市の日ごとの状況描写を写真と地図、経過票で描いた紙面はわかりやすい、のひと言に尽き、こんご復興への道のり大いに役立つに違いない。

 将棋の藤井聡太八冠(21)=愛知県瀬戸市=に菅井竜也八段(31)が挑んだ第73期王将戦7番勝負の第4局が7、8の両日、東京都立川市で指され、先手番の藤井八冠がストレートの4連勝で防衛に成功。タイトル20連続獲得の新記録を達成。故大山康晴15世名人が1963~66年に打ち立てた19連勝の記録を58年ぶりに塗り替えた。人生いろいろ、将棋のスターもいろいろである。

 世界的な指揮者で知られた小澤征爾さんが6日、心不全のため東京都内の自宅で死去。88歳だった。小澤さんは1935年、満州東北部の奉天(現瀋陽)生まれ。フランス・プサンソン国際指揮者コンクールで日本人で初めて優勝。カラヤンに弟子入り、ニューヨークフィル、ボストンフィルの副指導者となり世界のクラシック界をけん引し、長野オリンピックの音楽監督などを務め、2008年には文化勲章を受章。2010年に食道がんが見つかり、その後は治療に専念するため活動を休止していた。

(2月8日)
 細川連立内閣などで文相を務めた日本ユニセフ協会会長の赤松良子(あかまつ・りょぅこ)さんが死去したことが分かった。大阪府出身。94歳だった。同協会が発表。赤松さんは1953年、東大法学部を卒業し旧労働省に入省。婦人少年局長、婦人局長を歴任、雇用分野での男女平等をめざす男女雇用均等法(86年施行)の制定に尽力。2008年には女性で初めて日本ユニセフ協会の会長に就いた。文相時代には、中学校の丸刈り校則に関し「ぞっとする」と発言、後に撤回する一幕もあった。

 7日午前5時20分ごろ、三重県明和町刑部の国道23号の側道を歩いていた明和町の世古口哲哉町長(57)が軽乗用車にはねられ、松阪市内の病院に運ばれたが、全身を強く打っており、約3時間後に死亡。松阪署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで車を運転していた派遣社員(44歳)を現行犯逮捕した。それにしても、現職の町長さんがこんなにもあっけなく亡くなってしまうだなんて。不幸は、いつ襲ってくるか知れない。事故には、くれぐれも気をつけたい。
 かと思えば、だ。群馬県伊勢崎市田中島町の西部中央公園付近で7日午後4時ごろ、小学生9人を含む7~63歳の男女12人が犬に足などを次々とかまれ、うち5人が救急搬送された、とのニュース。いずれもけがの程度は軽い、というが。いやはや、この世は何が起きるか知れたものでない。

 もう1件。同じくけさの朝刊報道によれば、だ。愛知県警は愛知県津島市の住宅敷地内の物置で昨年7月、住人の山本国雄さん=当時75=と妻の静江さん=同(71)=の遺体が見つかった事件で近く、殺人と死体遺棄の疑いで事件後に死亡した夫婦の息子=同(40)=を容疑者死亡のまま書類送検するという。

(2月7日)
 北方領土の日。
 能登半島地震で休校していた石川県輪島市の7つの小中学校が6日、輪島高校の校舎を使って授業を再開した。この日は、穴水町の避難所「さわやか交流館 プルート」を同町出身の遠藤関らが訪れ、被災者の間で「おかえり」の声が上がった。これに対し遠藤関は「元の日常に戻ると信じています。一緒に頑張りましょう」とあいさつをした。この日は、1月の初場所で敢闘賞に輝いた津幡町出身の大の里関らも内灘町の避難所、展望温泉「ほのぼの湯」を訪問。祖父坪内勇さん(75)と再会し「元気にしているか」などと声を掛け合った。大の里関は「春場所でまた明るい話題を届けたい」などと語っていた。
 石川県は6日、能登半島地震で倒壊した建物のがれきなど県内の災害廃棄物の推計量が244万㌧に上ると発表。県内の年間ごみ排出量の約7年分で、被害の大きかった半島北部・奥能登地域の2市2町が推計量の約6割(151・3万㌧)を占めた。地域の年間排出量の59年分に当たるという。県はこんご海上輸送も活用し、県外も含めた広域処理を進める方針で、2025年度末の処理完了を目指したい、としている。
 本日付の中日新聞朝刊の【輪島朝市が金沢「出張」 来月23日開催、復活へ一歩】には、心が救われる思いだ。書いた記者は元江南通信部記者で私も何かとお世話になった大学の後輩でもあり、チェロの演奏で知られる、あの鈴木里奈さん。「朝市の灯を絶やさない-。」との願いがビンビン伝わってくる。記者も一丸になっての復興への歩みが始まっている。そして、その隣の記事もなかなか良い。見出しは【「少しでも元気に」金沢で12日演奏会 石川へエール響け 大津・龍谷大吹奏楽部 練習に熱】というものだった。

 盛山正仁文部科学相が6日の衆院予算委員会で2021年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から選挙支援を受けたとする一部報道について「写真があるのであれば推薦状を受け取ったのではないかと思う」と語った。

 トヨタ自動車は6日、米南部ケンタッキー州の主力工場での電気自動車(EV)生産に向け、13億㌦(約1900億円)を投資する、と発表。同工場を米国初のEV生産拠点とする計画で、EVの組み立てに加え、別の米工場から調達する車載電池を電池パックに組み立てる生産ラインもつくるという。
 ほかには、米ワシントンの連邦控訴裁が6日、トランプ前大統領が2020年の大統領選で敗北した結果を覆そうとした罪で起訴された裁判で大統領の免責特権を認めない判決を下した。トランプ前大統領には逆風となるが、前大統領は上訴する方針だという。

(2月6日)
 死者・行方不明者が6万人に上ったトルコ・シリア地震が6日で発生から1年に。両政府の被災者支援策は不十分でいまだにテント生活を余儀なくされている人々が多いという。「多くの市民が故郷を離れ、元の生活を取り戻す道のりは険しい」とは、毎日新聞の朝刊報道。【1年なおテント生活 トルコ・シリア地震 進まぬ復興】と現状を伝えている。

 一方、日本の能登半島地震の方は【輪島の小中 登校再開 県内全校の休校解消 心のケア中心 オンラインも活用】【出身力士が応援】(6日付、中日夕刊見出し)と少しは光りが見え始めつつある。この調子で早く元に戻ることを心から望んでいる。

(2月5日)
 夜。東京23区の全域で大雪。NHKのテレビニュースでは千代田区や浅草、東京都心でシャーベット状になった雪を映し出し「6㌢の大雪は1昨年2月の2㌢以来の大雪だ」と報道。こちら、尾張地方は幸い雪は降らなかったが、身が凍えそうな寒い1日だった。

 京都市長選が4日投開票され、無所属新人の元官房副長官松井孝治氏(63)=自民、立民、公明、国民推薦=が、無所属新人の弁護士福山和人氏(62)ら4人との争いを制して初当選。与野党相乗りの「非共産」陣営が推した松井氏が、共産党の実質的な支援を受けた福山氏の猛追を交わした。投票率は、41・67%で前回を0・96%を上回った。愛知県豊田市長選が4日、投開票され、無所属の現職太田稔彦氏(69)が、同じく無所属で新人の元県議鈴木雅博氏(44)を破り、4選を果たした。投票率は過去最低だった前回を9・75㌽上回る46・31%だった。
 ほかに中日新聞科学面の【能登半島地震~海沿い景観一変~ 繰り返された大規模隆起 最大4㍍ 新たな海岸段丘が出現 北高南低 半島形成の一環■陸乗り上がる逆断層■「海底」は調査途上】の記事に関心を覚えた。同時に自然の科学現象には、とてもかなわないな-とも、つくづく思う。ありとあらゆる人間たちは、やはり生かされているのだなっ、と。
 
2024年2月4日
 福島県大熊町の帰還困難地域にある町立熊町小学校で2011年3月11日の東日本大震災発生に伴う福島第一原発事故後初めて当時の校舎が元児童らに開放された。熊町小は、第1原発の南約3・5㌔にあり、当時、東日本大震災を体験した元児童らは再会を果たし、ランドセルやマフラー、帽子、手袋など思い出の品々を手にした。

 新聞報道によれば、米中央軍は2日、ヨルダンの米軍施設で米兵3人が死亡した無人機攻撃への報復としてイラクとシリアで攻撃を行った。無人機攻撃は親イラン武装戦力の連合体「イラクのイスラム抵抗運動」が実行したとし、イラン革命防衛隊で対外工作を担う「コッズ部隊」や親イラン民兵組織を狙い七つの施設で85以上の標的を空爆。バイデン大統領は声明で報復は「われわれが選ぶ時間と場所で続く」と予告したという。

 雪と氷の祭典、第74回さっぽろ雪まつりが4日、札幌市で開幕。新型コロナウイルス禍で昨年まで規模が縮小されていたが、ことしは大通公園、繁華街すすきの、つどーむの3会場で行われ、4年ふりの全面開催。11日まで。

2024年2月3日
 きょうは節分だ。デ、いつも食卓の一角に置いてある舞(たつ江)の遺影の前に、社交ダンス仲間から頂いた福豆を供えて手を合わせ「福は内、鬼は外」と何度も唱える。わが家に幸せが訪れれば、天国のおまえも喜ぶに違いないからである。

 舞の遺影を前に「福は内」と手を合わせた
 

     ※     ※

     ☆     ☆ 
 石川県輪島市の応急仮設住宅の入居が3日から始まるのを前に、市は2日、仮設住宅を報道陣に公開。地震後の仮設住宅完成は初めてで、3日は18世帯の55人が入居を始めた。
 愛知県は2日、障害者グループホーム運営大手の福祉事業会社「恵(めぐみ)」を巡り、食材費の過大徴収などが見つかったーとして不正請求の有無に関する調査を始めたことを明らかにした。それによると、食材費の過大徴収は県内の全ホームで計約2億1800万円に及ぶという。【週3回訪問介護「必要か」 利用者家族 看護師「血圧書き写すだけ」】とは、本日付の中日朝刊の見出しだ。

(2月2日)
【会いたい 街に、あなたに 能登地震1カ月 祈る午後4時10分 元日から時間止まったまま】【死者240人 断水4万戸】【悲しみ毎日押し寄せ 珠洲で妻子亡くした男性 「ただの1カ月 まだ夢の中にいるよう」】(中日新聞2日付)
 このところの新聞各紙は、どこも能登半島地震のその後を大きく報道している。なかでも中日新聞は、28、29面で【あなたと生きた】【日々を忘れない】特集を生前の顔写真入りで見開き展開。まさに読者と家族に寄り添った紙面内容で読む人々の胸をとらえた。
 【能登と思いはひとつ 頑張らないで でも、負けないで 能登へ各地からメッセージ】といった1日付の被災体験者からの声収録特集に続く内容である。きのう、きょうとそれこそ、読者への限りなき愛が感じられるそんな他紙には見られない紙面であった。「火の玉になって」とは、こういうことを言うのではないか。まさにこのところの紙面展開は、被災家族1人ひとりへの深い愛が感じられる内容であった。

 2日付の「あなたと生きた」「日々を忘れない」の中日新聞見開き特集

 1日付の中日新聞「能登へ 各地からメッセージ」見開き特集

 午後。いつものように一宮のスポーツ文化センターへ。タンゴとワルツのレッスンに励んだ。あの可愛かった、たつ江、舞が「あのねえ。社交ダンスだけは、いつまでも続けるのよ」と私に言っていた、その言葉に従ってのレッスン行である。きょうは、春の発表会を前提としたイントロを含んだレッスンだったが、結構ハードな内容で息が弾んだ。でも、こうしたレッスンがいつまでも衰えない体力の維持につながっているような、そんな気がしないでもない。
 私はほかに、最近では自宅廊下をファッションステージのランウェイ代わりにモデルになった気持ちでかっこをつけてシャナリシャナリと歩くという、恥ずかしいことも続けているのである(ことし正月にはチョット、長男の嫁の前で歩いて見せ恥ずかしかったのだが。生前の舞にも見せてやりたかった)。

(2月1日)
 能登半島地震から、きょうで1カ月がたつ。
 中日新聞は見開き展開で読者からの心からのメッセージを【頑張らないで でも、負けないで】<能登へ 各地からメッセージ>との題で全国から届いた励ましの声を紙面収録。そして1面では【独り 現実なのか 珠洲で被災妻子4人亡くす 能登半島地震1カ月】の見出しで悲しい被災者を紹介。【避難1万4000人 長期化懸念】と報じ、連載企画<能登はやさしや 被災地とともに>では俳優常盤貴子さんの能登に対する思いを【能登と 思いはひとつ 能登の未来をあきらめない。それに尽きる】と報じている。
 毎日新聞も【指定避難所3割開設できず 発生当初 一部に殺到 備蓄枯渇】と痛い点をついているばかりか、【死因「圧死」が最多4割 警察庁分析】とも報じている。同紙はほかに【安倍派95人分不記載 5年で6.7億円 派閥が訂正】との見出しを打ち、政界のずさんさを露呈させる内容となっている。

 悲しいかな。きょうも被災地に関する記事で一色である。
 日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で春場所(3月10日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議と臨時理事会を開き、東関脇琴ノ若(26)=本名鎌谷将且(まさかつ)、千葉県出身、佐渡ケ嶽=の大関昇進を満場一致で決めた。昇進2場所目となる5月の夏場所から、元横綱だった祖父のしこ名「琴桜」を襲名予定だという。
 この日、協会は使者ふたりを千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋に派遣。琴ノ若は昇進伝達式で「大関の名に恥じぬよう、感謝の気持ちをもって相撲道に精進してまいります」と口上を述べた。

 プロ野球は1日、沖縄、宮崎両県で昨季に1985年いらいの日本一を達成した阪神など10球団がキャンプインした。パ・リーグ3連覇中のオリックスは2日、西武は6日に始動する。
 このうち、われらの中日ドラゴンズの春季キャンプは1日、沖縄県の北谷町と読谷村で始まった。1軍拠点の北谷では大野、小笠原、涌井らがブルペン入り。新しく加入した中田、中島も打撃練習を開始し、シートノックでは岡林が右翼の守備に。2軍拠点の読谷では石川昴がフリー打撃で快音を響かせたという。いよいよ球春。ことしこそ、ドラゴンズの春、シーズン到来である。

あゝ、能登よ 能登半島

 1.
 能登半島。私たち家族がかつて7年間、お世話になったその能登で、とてつもなく大きな地震が起きた。2024年1月1日午後4時10分ごろの不意打ちである。震源は輪島市の東北東30㌔付近で深さ16㌔。地震は逆断層型でマグニチュード(M)は7・6で震度7と推定され、国内での震度7は2018年の北海道地震以来。大津波警報が頻繁に発表されたのは、2011年に日本人が体験した東日本大震災いらいのことである。その能登半島地震は珠洲で。輪島で。穴水、志賀、中能登、七尾、羽咋で…と能登半島の至るところで多くの人々の命を奪ったのである。今も多くの人々の行方がわからないままで人々は、断水に停電、孤立、食料不足、避難生活のなかで満身創痍となり、過ごしている。

 能登半島といえば、だ。人々の心はどこまでもやさしく、かつ透明である。♪能登はやさしや土までも、の言葉で知られる優しさに満ちあふた土地で知られる。それこそ、雪片はむろんのこと、雨粒ひとつ〝雨滴〟さえもが美しく温かくキラキラと輝いて感じられる。そして。そのやさしさに包まれて生き続けてきた全ての人びとにとっては当然のことながら、愛しくて抱きしめたいほどに限りなく自慢の海と風土、豊かな人情に恵まれた土地柄でもある。
 その能登の大地と人々が今、泣いている。土地のことばで<泣かんとこ>と言ったところで、涙は限りなく大地に吸い込まれ、落ち続けるのである。ことしの元日早々に唸りを立て大揺れに揺れ、半島全域が奈落の底に落ちてしまい、人々が呻き苦しんでいる。一体全体、何があったというのか。能登の人たちが悪いことでもしたというのか。そんなはずはないのに。能登に住む人々にはどうしてよいものか、が互いに分からない。それでも人々は互いに助け合い、その地獄の底から立ち上がろうとしている。歯を食いしばって。はいあがろうとしている。このことだけは紛れなき事実である。

 わたくしは今、かつて今は亡き森繁久彌さんが地元七尾青年会議所メンバーの情熱と求めに応じて能登を訪れ、作詞し、そのご岩代浩一さんにより作曲され、世に出、いまでは多くの人々に親しまれ歌われている<能登の夢>を繰り返し口ずさんでいる。せめて、歌の心で能登の大地がたとえ、ほんの少しでも癒され、安らげばーと思うからだ。
 歌は、森繁さんの冒頭のナレーション「海の潮こそ旅人なれ……」に続き、始まる。
 こんな歌である。
♪能登はやさしや土までも
 このやさしさにつつまれて
 七尾の浦に育ちしは
 血潮のたぎる誇りぞと
  タブの葉ずれに光る海
  何故か涙のこみあげる
  ああ雲は流れ雲はゆく
  ああ波は歌ひ波は呼ぶ
♪和倉の浜に二人して
 砂に字を書き君とまた
 よしなきことを語りしは
 遠いあの日の思ひ出か
  貝に心を寄せながら
  耳にあつれば波の音
  遙か岬の春(うす)づけり
  汐風よ海原よふるさとよ
  友よ大空よ能登の夢

    ※    ※

    ☆    ☆             
 その能登だが、七尾で家族五人で七年間過ごした第二のふるさとだと言ってもいい土地だけに、忘れられない多くの思い出がある。思い出は良いことも悪いことも、だ。話し尽くせない。話はわが脳裏に泉の如く噴き出てくるのである。そこには、いつも土地の人々との温かい交流、心の通い合いがあった。
 土地の人々が同調する時と否定するときによく使う言葉に「ほやわいね」と「ほんながかいね」がある。これほど私たちの胸元にズズイッと入ってくることばはない。実際、能登滞在時に私は、和倉温泉のある七尾をはじめ輪島、門前、珠洲で。そして穴水、中能登、志賀、羽咋など行く先々で、このやさしく、かつ厳しい言葉に助けられてきたのである。それだけに、私は、これほどまでに無情な大地震の襲来を許せない。

2.
 年明け早々から最大震度7を観測、能登全域を恐怖に陥れた能登半島地震は10日、発生から10日となった。午前9時時点での死者は203人で、うち珠洲市の6人と能登町の1人について石川県は「災害関連死だ」と発表したが、あくまでどれも10日時点での死者と災害関連死の数である。
 
 被害が日に日に大きくなっていく能登半島地震の実態が目の前にさらされているからだろうか。なぜ、なのだろう。ただ歩いている。それだけなのに。道そのものが泣いているように感じる。どんどん、どんどんと涙がまるで海の滴のように、津波となってわが両の目からあふれ、涙の道をつくり続けている。まるで血しぶきみたいだ。「な~んも。おれら。悪いことなんか。なんも、しとらへんのに。だちかん。わしらを何と思っとるのじゃ。繰り返すが、わしらはなんもしとらへんのに。なんで天罰みたいなもん、わしら受けなアカンのや」といった声があちこちから。能登の人々の声が聴こえてくる。

 その能登半島だが、私にとっては七尾で今は亡き妻ら家族五人(ほかに、愛猫てまりに、ウサギのドラえもんちゃんも一緒だった)で七年間楽しく過ごした思い出の地だと言ってもいい。それだけに、当時も珠洲を中心にかなり大きな地震が発生、取材基地を半島突端の現地に設け1カ月ほど現地キャップとして滞在したことなど(あの時も液状化現象がひどかった)忘れられない多くの出来事があった。思い出は良いことも悪いことも、話し尽くせないほどある。当然のようにあんなこと、こんなことが今なお、わが脳裏に泉の如く噴き出てくるのである。
 そして。そこには、いつも能登の人々との温かい交流、心の通い合いがあった。ママさんソフトボールの仲間たちに始まり、中日写真協会七尾支部の人たち。和倉温泉の旦那衆。清美さんらミス和倉温泉に七尾青年会議所の仲間たち。ほかに着物着つけ師の山原さん、エッセイストの小林さんらそれこそ、数え知れない人びととの交流と友情があったのである。

 ところで能登の人々が日常会話でよく使う言葉に「はいだるい」「おとろしい」「おいね」「ほんながかいね」「だら」「ちょっこし」「いじくらしい」「けったくそわるい」「ごっつぉ」などがある。そこで、私、わたくしは改めて思う。大地震が揺れた時、能登の人々はどんなに恐ろしい、そう「おとろしかった」ことか、と。
 私はかつて在任中に、新聞の地方版・能登版で【支局長日記】のほかに【能登の方言】を書き続けたこともあり、能登ならでは、の独特の表現にはそれこそ、多くを教えられたのである。
 そして。これらの会話。能登方言には、ごくたまにではあるが、「ほやわいね」「あのなあ ほいでなあ」と相槌を求めながら話してくる表現もあった。その言い回しは、不思議とかつて妻ともども三重県志摩半島で大変お世話になった海女さんたちが海に潜ったあと海女小屋の火場にみんなで当たってからだを休め雑談をする時によく使う「あのなあ」とか「ほいでなあ」といった表現と、どこか不思議とその口調、イントネーションが似ていたのである。
「あのなあ」「ほいでなあ~」「おいや」表現は、能登に在任中にどうかすると三重の女性たち、中でも海女さんたちが使っていた海女言葉にとても似ていることに気付き、私と妻たつ江(伊神舞子)は後年、能登の地で感嘆するやら驚くやらした。

 というわけで、能登の人々の口から出る会話、これほどまでに私たちの胸元にズズイッと入りこんでくるやさしいことばはないのである。実際、能登滞在時に私は、和倉温泉を抱える七尾をはじめ輪島、門前、珠洲で。そしてボラ待ちやぐらで知られる穴水、中能登、志賀、羽咋など行く先々で、これらやさしい言葉に助けられてきたのである。それだけに、私は、今回起きたこれほどまでに無情で非情きわまる大地震の襲来を許せないのである。
 そして。同時に私は現在、ウクライナで、ガザで続いている人間たちの愚かで醜い戦争。これらの全てが、自然の猛威にはかなわないことを改めて確信させられた。ガザも、イスラエルも、ウクライナにロシアの戦争も、だ。一時的にせよ、自然の猛威には、これら全ての戦争が吹っ飛んでしまうことも教えられた。令和六年の元日。能登半島を襲ったマグニチュード7・6の大地震は、それこそ一瞬のうちに多くの人の命を奪い、日本中を悲しみのどん底に突き落としたのである。
 
 いずれにせよ、自然が戦争を一向にやめようとしない、浅はかで愚かな地球の人間たちに対して怒り、警告を与えてきたことだけは確かだといえよう。でも、能登の人々がウクライナを、ガザを痛めつけたというのか。そんなことはないのだ。心優しい能登の人々は、いつものように互いに励ましあいながら生きているのである。(続く)

3.
 地震が発生して間もないその日。私が最初にお見舞いの連絡をしたのは、七尾在任時に妻ともども大変お世話になった当時の新聞販売店笹谷さんの若おかみ・よしえさんだった。私は大地震発生から少し落ち着いた1月3日昼になり「能登半島地震、大丈夫でしょうか。心からお見舞い申し上げます」といったラインによるお見舞い文を遠慮がちに打ったのである。このメールに対する彼女からの返事は次のようなものであった。何よりも返事がきたのは無事である証拠でよかった、と思ったのも事実である。

 私の問いかけに彼女は夫のりさん(憲彦さん)のことに触れ「おいや。うちのは発生当時、また運が悪いことに輪島に出かけており、二日間避難しやっと今日のひる七尾の自宅につき、茫然自失とはこのことです。疲れた-しばらくほっておいてほしい。とのことです」とのことで、一瞬のうちに地獄に突き落とされてしまった現場の緊迫感のようなものがビンビンと伝わってきたのである。
 そして。しばらくたった9日午後になり、よしえさんからは私宛てに次のようなメールが届いた。
「ありがとう まだまだ続く苦しい日々でも新聞は毎日届きました。(私たちの後任の販売店主さんはじめ、店員の皆さまには)頭がさがります……。今朝本紙のコラムに伊神さんらしき人から手紙が届きましたとあったのでア~アきっとと思いました(残念ながら、私は能登の知人記者らにメールはしたが今のところ手紙は送ってはいない。郵便事情が大変でかえって迷惑をかけてしまう、と判断したからだ。だから、まずはメールでお見舞いをすることにした)」

 このメール(ライン)に私は「大変でしょうが。なんとか能登全域が元に戻ることを願っています。」と打ち返すと、よしえ夫人からは「輪島へ携帯を落としてきた(夫の)憲彦ですが。携帯を新しく買ったので直接ちからづけてやってください」との返信があった。私は即座に次のようなラインを送ったのである。
「わかりました。憲さんはすごいお方だと思いました。携帯電話こそ失くされましたが、新しい携帯電話とともに能登を生き返らせようとしておいでなのだから。復興、心の底から願っています。」とー

 わたしが遠慮がちながら大地震発生が気になり、お見舞いのラインやメールをしたのは、ほかに七尾支局の女性スタッフ奈美ちゃんはじめ。私の在職中、国内外への「海の詩(うた)」公募で大変お世話になった元七尾JCメンバーだった佐田味良章さん、靴屋の木下博安さん、そして私が七尾支局在任当時の支局員数人に、その後の支局長経験者らほんの数えるほどであった。メールがかえってわずらわしくなることがないよう-それでも能登半島のことが気になるので最大限の配慮をし、連絡をしたのであった。
 
 1月13日夜遅く。今、わたくしは目をつぶって能登半島地震の惨状についてあれやこれやと頭を巡らしてみる。ここ数日、ネットを中心に調べてみたところ、能登が世界に誇る和倉温泉街はどの旅館も大きなヒビが至るところに入ったり、肝心のお湯が出なくなってしまう-といった大被害でここしばらくは営業などとても出来そうにない。さらに、あるテレビ局の放映によれば、美湾荘さんは旅館内のあちこちがクチャクチャで、おそらく加賀屋さんなど他の老舗旅館のどこもが同じように瀕死の重体といってかまわないだろう。
 日本はおろか世界に誇る旅館街の痛手となると、これは想像を絶するものだと言っても過言でない。ほかに志賀町では、地震で熱湯を浴びた男の子、中川叶逢ちゃん、5歳が救急車の出動を断られ亡くなってしまった。また、大相撲の人気力士「遠藤」のふるさと穴水では帰省中の長男や長女、そして妻も含めた6人家族の5人が家屋の倒壊で下敷きとなって全滅。大切な家族が一瞬にして亡くなってしまうなどただ一人残された男性のことを思うと、言葉もない。皆さん地獄に落とされたみたいで、運命としか言いようがない。私は、それに比べたら、短歌に俳句に、詩に、と楽しい日々を過ごし2021年秋に旅立った舞はまだまだ幸せな人生だったかもしれない、との思いを強くしたのである。と同時にニンゲン1人ひとりに与えられた定め、運命って。一体何奴なのだろう、とも思った。

 ここで改めて立ち止まって考えてみれば、生きていればことしが年女だった、わが亡き妻たつ江(伊神舞子)はウクライナ戦争もガザの悲劇、能登半島大地震も何もかもを知らないまま旅立ってしまった。もしも知っていたなら、俳人で詩人、歌人でもあった伊神舞子はどんな俳句を、詩を、短歌を天下に向かって作っていたかと思うと、なぜかわけもわからないまま怒濤となって涙があふれ出てきたのである。(続)

一匹文士、伊神権太がゆく人生そぞろ歩き(2024年1月~)

2024年1月31日
 最高裁第3小法廷は30日、三重県名張市で1961年3月、農薬入り毒ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の第10次再審請求の特別控訴審で2015年に89歳で病死した奥西勝・元死刑囚の再審開始を認めない決定を29日付で出した。これにより、元死刑囚の死後に遺族が申し立てた再審請求を棄却した名高裁の決定が確定。ただ裁判官5人のうちただ一人、行政法学者出身の宇賀克也裁判官は「再審を開始すべきだ」との反対意見を述べている。

 トヨタ自動車グループの豊田自動織機(愛知県刈谷市)によるエンジン認証不正問題で国土交通省が30日、道路運送車両法に基づき同社への立ち入り検査を実施。結果を踏まえ、量産に必要な型式指定の取り消しや是正命令などの行政処分をするという。そのトヨタだが。トヨタ自動車が30日に発表した2023年のグループ世界販売実績は、前年比7・2%増の1123万3039台で2019年の1074万2122台を上回り、過去最高を更新。ドイツのフォルクスワーゲンの923万9500台を大きく引き離し、4年連続で世界一になったという。
 北米や欧州での堅調な需要が実績を押し上げたとしているが、このところの日野自動車やダイハツ工業、豊田自動織機などグループ各社による認証不正などの不正を見るにつけ、「世界一のトヨタが何をしているんだ」「トヨタは一体、どこへいってしまったのだ」といった違和感があるのは当然のことである。
    ※    ※

    ☆    ☆
 これはわざわざ書き記すことではないかもしれないのだが。きょう固定資産税の都市計画税第三期分納入で江南市役所に出向いた際、私は私の長い人生で初めて、それこそ生まれて初めて市庁舎内の地下食堂に寄って親子丼を食べた。それが、とてもおいしかった。

 美味しいといえば、息子(三男坊)が出張先の岡山でわざわざ買ってきてくれたお土産、<生田恵夢>と<むらすずめ>。これまた、めちゃおいしかった。デ、さっそくおかあさん、たつ江すなわち伊神舞子(静汐院美舞立詠大姉)の仏前に供え、報告した。「能登七尾で幼児期を育ったわが子が、こんなにも立派に育った。おまえのおかげだよ」と-。

2024年1月30日
 本日付の中日新聞の朝刊1面見出しは【被災で凍えた心温めて 珠洲の宝湯来月再開へ 一番風呂は犠牲の常連客家族に】【「桐島」名乗る男病死 がんで入院 連続企業爆破49年逃亡】【豊田織機自動車用でも不正 エンジン認証試験 トヨタ10車種出荷停止】といったところか。能登半島地震発生後に2社面で続く連載【能登はやさしや 被災地とともに】は、作家の安倍龍太郎さんで<犠牲者をしっかり記憶し心の痛みを乗り越えたい>というものだった。

そして。私はといえば、だ。相変わらず能登半島のみなさんを励まし、心休まる歌が出来たらイイナ―と思い、このところは、能登の人びとの心を癒せれば、と能登半島地震発生に伴う私ならでは、の歌の歌詞づくりに専念しているのである。歌詞が無事できたら、小牧いらいの友人で良き相棒、兄貴分でもある詩人でウエブ文学同人誌「熱砂」同人のひとり、ふるさと音楽家牧すすむさん(琴伝流大正琴「幻洲会の会主」の倉知進さん)に作曲していただき、「熱砂」で被災地の方々はじめ、国内外の人々にも聞いて頂き、あすの希望につながる歌になったらイイナ、と思っている。

2024年1月29日
 大阪国際女子マラソンが28日、大阪市のヤンマースタジアム長居発着の42・195㌔で行われ、前田穂南さん(27)=天満屋=が2時間18分59秒の日本新記録を樹立。これまでの記録は2005年に野口みずきさん(三重県伊勢市出身)がマークした2時間19分12秒で、19年ぶりの更新。
 1974年~75年の連続企業爆破事件に関与した疑いがあり、全国に指名手配されている過激派「東アジア反日武装戦線『さそり』」メンバーの桐島聡容疑者(70)とみられる男性がその後の調べで「ウチダヒロシ」と名乗っていたことが分かった件で桐島容疑者は、その後の調べで、末期がんで既に死亡したとみられている。

(1月28日)
 大相撲の初場所千秋楽が両国国技館で開かれ、横綱照ノ富士(32)が2敗で並んだ関脇琴ノ若(26)との優勝決定戦を寄り切りで制し、4場所ぶり9度目の優勝。
 午前8時59分ごろ、東京都と神奈川県で震度4の地震が発生。気象庁によれば、震源地は東京湾で震源の深さは約80㌔。地震の規模はマグニチュード(M)4・8と推定される。津波の心配はなく、新潟県内でも長岡市と南魚沼市で震度1を観測。

 日曜日。石川県が能登半島地震の発生に伴い登録を受け付けたボランティアによる活動がきのう27日から七尾市と志賀、穴水の両町で始まった。当面は金沢市内からバスで移動し、日帰りで災害ごみの片づけや運搬などを実施していくという。被害が激しく、受け入れ態勢が未整備の輪島、珠洲両市など半島先端部分での活動がこんごの課題だ、としている。それにしても能登半島は大変だ。満身創痍とはこのことである。このうえは、復旧作業が進んで1日も早く元の生活に戻ることを心から願う。

【「能登の日常 一日も早く」ボランティア始動 全国から75人片付けに汗】【活動環境整備国が後押し 交通手段やトイレ】(毎日)【能登にボランティア 七尾、志賀、穴水で開始 輪島、珠洲など未定】【避難先「車中泊」93件 石川県】【待ちわびていた再開 能登―羽田便1カ月ぶり】(中日)と新聞は報じている。

(1月27日)
 高校野球の第96回選抜大会(3月18日開幕・甲子園)の選考委員会が26日、大阪市内で開かれ、日本航空石川(石川県輪島市)など32校が選ばれた。日本航空石川は新型コロナウイルスで中止となった2020年大会いらい4年ぶり3度目の出場となる。日本航空石川は能登半島地震で校舎や部員が被災するなか、主力ら部員の半数32人が山梨県の系列校に移り練習を続けてきたなかでの吉報で中村監督は「夢の甲子園です。思いっきりやってほしい」と涙をふいた。また、石川県では昨年の明治神宮大会を32年ぶりに制した星稜が2年ぶり、16度目の出場が決まった。

 日本航空石川のセンバツ出場を報じた中日スポーツ
 

 本日付中日1面に【珠洲災害廃棄物65年分か 名大准教授推計「広域処理を」 仮置き場3市町開設できず】(朝刊)【能登ボランティア開始 被災の七尾、志賀、穴水】【能登-羽田 空の便再開】(夕刊)のニュース。そして。朝刊発言欄の一角を占めた小出宣昭主筆による【風来語(かぜきたりてかたる) 三人称の命】に同感である。そこには、次のように書かれていた。
-知り合いと他人。この垣根はどんな民族にもあるが、その度合いがかなり強い風土であったことは事実だろう。この日本的特性が少しずつかもしれないが溶け始め、いまや、災害や苦難に耐える多くの見知らぬ人々への心の痛みは国民的な広がりをみせている。それを生む成熟した想像力に拍手を送りたい。

 そして。27日付中日の尾張版では【記者が見た能登半島地震】が始まり、<働く被災者どう支える 介護施設や市職員奮闘>と現地の状況を紹介している。このように新聞の地方版でも総員体制による能登半島地震の取材報告が始まったのである。私は私で能登半島地震の歌で能登の人々の気持ちを少しでも和らげることが出来たらと僚友、ふるさと音楽家牧すすむさん(琴伝流大正琴弦洲会会主・倉知弦洲さん)との共作による【晴れたらいいね 泣かんとき能登半島】(仮題)の歌の歌詞づくりに入っているのである。

 本日付中日新聞朝刊の報道によれば、1974年~75年に起きた連続企業爆破事件に関与したとして警察庁から爆発物取締罰則違反容疑で指名手配されていた過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー桐島聡容疑者(70)を名乗る男が、神奈川県下の病院に入院する前に同県内で働いていたことを同警視庁公安部が突き止めたという。男は神奈川県鎌倉市の病院に入院中で「桐島聡」を自称している。公安部は病院で事情を聴いており、DNA鑑定などで身元の確認を進めている。捜査関係者によれば、桐島と見られる男は末期がんの治療中、症状が深刻で「最期は本名で迎えたい」と話している、とのことである。

(1月26日)
 新聞の1面トップは、やはり予想していたとおり【京アニ放火殺人 死刑判決 被告の責任能力認定 36人犠牲「極めて重い」京都地裁】(中日)、【京アニ放火死刑判決 36人犠牲「残虐非道」 京都地裁 責任能力認める】(毎日)というものだった。ほかには【能登地震被害2.6兆円 石川、富山、新潟3県推計】(中日)【安倍派幹部に離党要求 自民執行部 首相は慎重姿勢 裏金疑惑】(毎日)といったところか。

 そして。昨日、新聞代の集金とあわせて、ひと足早くわが家に届いた「しんぶん赤旗 日曜版」(1月28日付)は当然ながら共産党29回大会に触れたもので【希望届けたい 田村智子新委員長語る 自民党政治を終わらせる 政策かかげてのびのび挑戦】というものだった。田村新委員長の今後には大いに期待したい。 

(1月25日)
 強い寒気と冬型の気圧配置の影響による大雪で岐阜県関ケ原町の名神高速道関ケ原インターチェンジ付近で発生した車両の立ち往生はこの日(25日)早朝、上下線とも19時間ぶりに解消。36人が死亡、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判で殺人罪などに問われた無職青葉真司被告(45)の判決公判が25日、京都地裁で開かれ、増田啓祐裁判長は求刑どおり死刑を言い渡した。増田裁判長は最大の争点だった被告の当時の精神状態について「心神喪失や心身耗弱の状態ではなかった」と述べ、完全責任能力を認めた。

 きょうも、ホントに寒い1日。シロちゃんは1日中、家の中におりストーブの前に座ったり、お布団のなかに潜り込んだり。とは言いながらも、時折、仏前で静かに座り、大好きなお母さんのことを気にしながらの1日となった。寒くはあるが、昼には太陽の光りがベランダの洗濯物を照らし、私とシロは思わず「あっ、おかあさんが来ていてくれる。おかあさんの光りだ」と思わず顔を見合わせ、太陽を指さしたのである。中日はじめ日経、赤旗など。新聞の集金の方が相次いで訪れ、元々ない財布の中はみるみる空っぽに。しかたないか。

(1月24日)
 水曜日。この冬一番の強い寒気と冬型の気圧配置の影響で日本海側は大雪に。気象庁は、この日、福井、滋賀両県に「顕著な大雪に関する気象情報」を発表。能登の被災地も含め、25日にかけては降雪が強まる恐れがあるとして積雪や路面凍結による交通障害に警戒を呼びかけた。

 私が住む江南市もこの冬では初の雪の朝に。外は雪一面である。それに寒い。愛猫シロちゃんはストーブの前か、布団の中かのいずれかである。天気がよければ外にでようとするが、一向にその気配はない。それにしても能登の七尾は、珠洲は、輪島は、穴水は-と思うと、なんだか身も心も凍りついしまいそうな、そんな朝である。それでも人間たちは懸命に生きて行かねば、ならないのだ。
 そして。きょうの寒さは半端でなく、1日中、氷の中で生活をしているような。そんな気持ちにかられたのである。でも、被災地・能登はもっと、もっと、もっと寒いに違いない。被災したあの顔、この顔を思うにつれ、みんな大変だろうな、と改めて思うのである。

 雪国と化した江南市
 

【トランプ氏、第2戦も勝利 大統領選共和予備選 指名へ前進 ニューハンプシャー州 選挙戦ヘイリー氏継続】【スウェーデンのNATO加盟 トルコが承認】【ハマス,休戦拒否か】とは、日本経済新聞の24日付夕刊の見出しである。

 臨済宗妙心寺派高屋山の永正寺さん(住職・水谷大定、副住職・中村建岳の両氏)から『大般若札』在中の寒中見舞いが届いた。中には昨年末に完成した新本堂と旧本堂の写真も供えられており、いよいよ永正寺さんの新時代の始まり、始まりである。
 ここに住職・水谷大定さんと副住職・中村建岳さんのことばを添えておこう。
住職・大定 新本堂完成で永正寺の新しい歴史が始まり、その多彩な活用を始めます。さらに次の計画を構想して、健康寿命を保つ、残された時間を意識して、可能性を追求します。
副住職・建岳 本年4月14日に新住職として就任することになります。これから、5年後、10年後を見据えて、永正寺の機能を高めていきたいと思っています。

 永正寺さんから届いた寒中見舞いと新本堂完成の文書
 

(1月23日)
 朝刊を開き、【珠洲・能登町の小中再開 休校解消 JR羽咋-七尾も】(中日)の見出しにホッとする半面、【「倒壊危険」建物4割 1万2615胸 古い木造多く 能登半島地震】(毎日)の見出しには、胸がつぶれてしまいそうな思いをした。

(1月22日)
 ジャズの日だそうだ。
 午前中、金山駅近くのペインクリニックへ。2カ月に1度の検診で、血圧はこのところ深夜未明に及ぶ執筆に追われ、体力的に少し疲れてこそいたが、134~82でまずまずの結果で、ホッと一安心。「せっかくだから」と半年に一度の血液採取もして頂いた(血液検査で結果は次回受診時に教えて頂ける)。受診のあとはいつものように金山駅構内の飲食店街でランチを食べ、帰りも名鉄犬山線と古知野駅からは名鉄の乗り合いバスで帰宅。帰宅すると、シロちゃんが心配した顔で真っ先に玄関先まで飛び出して出迎えてくれ、なんだか嬉しい気がしたのである。

 22日で発生から3週間を迎えた能登半島地震のその後はと言えばだ。中日新聞が【健康懸念でも地元にいたい 2次避難16%止まり】(朝刊)【日常へ少しずつ JR七尾線 羽咋-七尾間再開 輪島の保育園 被災後初開園】(夕刊)、毎日新聞が【石川の漁港8割超損壊 19港で地盤隆起】(朝刊)、日経新聞が【珠洲・能登の小中休校解消 JR七尾線、一部運転再開】【輪島朝市や白米千枚田… 美しい風景忘れないで】(夕刊)といったところか。視点こそ違うが、各紙とも能登への熱い視線が注がれていることがよく分かる。

(1月21日)
 各紙朝刊とも昨日の夕刊に続き、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した小型探査機「SLIM(スリム)」が20日、日本で初めて月面に着陸したことを報じている。月面着陸は、世界では旧ソ連、米国、中国、インドに続く5カ国目である。ただ太陽電池パネルに光が当たらないことで発電できておらず、バッテリーが尽きて予定していた鉱物調査の期間が短くなる恐れもあるという。

(1月20日)
 土曜日。大寒である。
 新聞の見出しは【安倍、二階、岸田派立件 大野、谷川議員ら 8人、会計責任者も 自民裏金で特捜部 安倍派幹部は断念】【安倍、二階派解散へ 岸田派に続き】(中日、20日付)【自民3派閥裏金起訴 東京地検特捜部 会計担当ら安倍派7幹部は見送り】【これで済むわけがない 政治部長 松尾良】【安倍・二階・岸田派 解散へ 塩谷氏「国民の信頼裏切った】(毎日、20日付)と政局への捜査の手一色で誠に嘆かわしい限りである。そんな中、【孤立集落「解消」 能登半島地震 住民を移送】(毎日、20日付)【救急搬送 連日数十人 能登半島地震 高齢者ら環境激変で】【19日ぶり湯に笑顔 珠洲の公衆浴場再開】(中日、20日付)など。能登半島地震のその後見出し一つひとつに被災者のかけがえのない人生が映し出され、そのひとつずつに、今の窮状から立ち上がろうとする人々の姿が生き映しとなり、それこそ一人ひとりの今の心を思う時、涙がしたたり落ちるのである。
 情けない、とはこのことか。

(1月19日)
 金曜日である。私は、このところ、アレヤコレヤといろいろすべきことに追われ、かなりハードな日々を過ごしている。とはいえ、きょうは社交ダンスのレッスン日である。というわけで、午後、一宮スポーツ文化センターへと車を走らせた。近づく発表会を前にすべてを忘れ、タンゴとワルツのイントロに始まるひと通りのレッスンに打ち込んだが、時折、能登半島地震の惨状と被災者の顔が目の前に大きく浮かび上がり、なんだか息苦しさのようなものを感じたのも事実である。

 共産党が18日、志位和夫委員長(69)の後任に田村智子政策委員長(58)が就く人事を決定。委員長交代は23年ぶりで、女性の委員長就任は初めて。志位氏は空席だった議長に就任、小池晃書記局長(63)の続投も決まった。田村氏の後任の政策委員長には山添拓参院議員(39)が起用され、不破哲三前議長(93)は中央委員から外れ、名誉役員に就任した。
 新しく委員長に就任した田村さんは現在3期目。2019年に安倍晋三主催の「桜を見る会」を巡る問題で当時の安倍首相を国会論戦で追及。2020年1月に女性初の政策委員長に就任した経緯がある。それだけに、こんごのお手並みに期待したい。就任記者会見で田村さんは「責任の重い役職だが、党の成長、発展のために力を尽くしたい」と語った。

 甲府地裁は18日、甲府市で2021年10月に同じ高校に通っていた女性の両親を殺害し、住宅に放火したとして殺人などに問われた、当時19歳の被告の男(21)の裁判員裁判判決公判で求刑通り死刑を言い渡した。22年4月施行の改正少年法で実名公表が可能となった「特定少年」への初の死刑判決となったという。

 今月1日に発生した能登半島地震で石川県が氏名を公表した死者80人のうち8割を超す69人が家屋倒壊で亡くなっていたことが判明。倒壊家屋の下敷きになり、圧死した人が多かったとみられる。石川県内の住宅被害(一部破損含む)は18日時点で約2万9000棟に上るが、輪島、珠洲市での建物倒壊の全容はまだ分かっていないという。

(1月18日)
 きょうは寒い。
 わが妻たつ江(舞)に生前、いつも「シロよシロシロ、シロちゃん」と呼ばれていたわが愛するシロちゃんは、さすがにストーブの前に座ったままじっとしている。動こうとしない。で、ストーブの前に座布団を置いてやると、座布団が気に入ったと見え、そこで座り満足そうに。天下泰平といった顔で自分の居場所は、ここなり-と決めたようである(ただし、きょうのような寒い日に限るのだが)。 

 石川県輪島市の輪島、東陽、門前中の生徒のうち6割超にあたる258人が17日、約130㌔離れた白山市の県立施設「白山青年の家」へバスで集団避難。生徒らの見知らぬ土地での学校生活が始まった。
 死者6434人、行方不明者3人を出した1995年の阪神大震災から29年となった17日、神戸市中央区の公園「東遊園地」で犠牲者をしのぶ【1・17】の集いが開かれた。この日は1日に起きた能登半島地震の被災地にも思いを寄せ、竹や紙の灯籠で【ともに】の文字も表現。能登半島地震が発生した午後4時10分にみんなで黙とうを捧げ、能登の復興も願った。

 第170回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に九段理江さん(33)の「東京都同情塔」(「新潮」12月号)が、直木賞は河崎秋子さん(44)の「ともぐい」(新潮社)と万城目学さん(47)の「八月の御所グラウンド」(文芸春秋)が選ばれた。このうち九段さんは「受賞した作品の全体の5%くらいは生成A1の文章をそのまま使っている」と明かし、いよいよ生成A1時代の到来か。文学の世界でそれで良いのかどうか、が気になるところである。

(1月17日)
 1995年1月17日午前5時46分に発生、災害関連死も含め6434人が亡くなった阪神地域で観測史上初めての震度7を記録した阪神大震災から、まる29年を迎えた。この日は神戸市中央区の東遊園地で早朝から「1・17のつどい」が開かれ、多数の灯籠が並ぶなか、能登半島への連帯の思いも込めた【とともに】の文字が浮かび上がった。
 中日新聞のけさの通風筒によれば、世界的デザイナーのコシノジュンコさんが16日、和歌山県田辺市の世界遺産・熊野本宮本社で記者会見し、熊野の神の使いとされる「八咫烏(やたがらす)」をモチーフにした「特別御朱印帳」を発表。大社を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が今年、世界遺産登録20年になったのを記念したという。ほかには【亡き母に「ありがとう」 2週間やっと対面 輪島の実家倒壊、自らも被災の娘】の記事が涙を誘う。ほかには11月の米大統領選に向けた野党共和党の候補指名争いの初戦となる中西部アイオワ州の党員集会が15日、州内各地で開かれ、返り咲きを狙うトランプ前大統領(77)が事前の世論調査どおり大差で勝利。順調な滑り出しとなった。

 愛知県が17日、新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあるーとして17日、新型コロナの流行が「第10波」に入った、と独自宣言。

1024年1月16日
 火曜日だ。
 雪こそ降ってはいないが。きょうも、きのうに続き、とても寒い朝である。そう言いつつ、かつて私の青春時代に流行った歌手で俳優の吉永小百合さんの【寒い朝】を思い出し、♪北風吹きぬく寒い朝も 心ひとつで暖かくなる 清らかに咲いた 可憐な花を……と口ずさんでみる。歌いながら、思うにつけ人間だれしもこうして厳しい自然のなかを互いの愛と愛で「春」という夢を胸に、生きていかねばならないのだな-とふと思ったりした。

 けさの新聞報道によれば、最大震度7を観測した能登半島地震で石川県の被災者をホテル・旅館に移す2次避難が15日現在、避難者全体の6%にとどまることが県のまとめで判明。災害関連死を防ぐため政府も2次避難の加速に力を入れているが、思うように進んでいないのが実情だという。【名勝・白米千枚田に爪痕 輪島ひび割れ無数、落石も】(16日付中日)の痛々しい見出しも。
 それから。石川県が15日に能登半島地震の犠牲者の氏名を初めて公表。馳浩知事が「氏名の公表は、人生の尊厳、関わってきた方々への報告と言う意味で公益性がある」と説明。同意を得られた人については公表する」と語ったという。1人の死は重く、私がかつて過ごした能登では新聞の能登版で「お悔やみコーナー」を開設していただけに、氏名の公表は家族の同意を得られれば当然のことだと思う。出来たら能登版紙面のように、亡き人の生前の功労(貢献)や思い出話についても公表すれば、亡き人と遺族の魂がその分浮かばれるのではないか、と。そんな気がするのである。

 岐阜県飛騨市古川町で15日、円光寺と本光寺、真宗寺を参詣する「三寺まいり」があった。この三寺まいりは、親鸞聖人の命日前後に営む法要「報恩講」が起源。良縁成就を願う行事としても知られ、参詣者らは高さ2㍍の雪像ろうそくが並んだ町を行き交ったという。

(1月15日)
 小正月。
【たくさんの方が「石川頑張れ」と絶えず声を掛けてくださり、走りながら胸がいっぱいでした 都道府県対抗女子駅伝で1区区間賞を受賞した石川県代表・五島莉乃選手(26)】とは、本日、15日付中日新聞1面題字横の<言の葉>欄である。

 そして。1面はほかに【石川、富山 5.6万戸断水続く 地震2週間「復旧 年単位も」】【トイレ、歯磨きに制限 体調悪化や感染症懸念】といった見出しが並んだ。
 いつものように午前10時過ぎに自宅を出たわが家のシロちゃん。きょうの寒さに震え、耐えきれなかったのか。10分後には帰宅、帰ってからは、一階居間ガラス窓の太陽の日差しがあたる窓のサン、すなわち庇(ひさし)の下部分でしばらくの間、ジッと座ってておいでたが、気がつくと今度は私の布団の中にもぐりこんだままで出てこようとしない。ここなら暖かいので大丈夫だ。それほど、きょうは寒いのである。

 能登半島は依然、大変である。そんな能登の各地を岸田文雄首相は14日訪れ、金沢市で復旧事業の一部を国が代行する大規模災害復興法に基づく「非常災害」にすることを表明。被災者支援のため2023年度の予備費から1000億円超の支出を月内に決定する考えを示した。【被災建物3割「倒壊危険」 応急判定 東日本、熊本上回る】とは本日付の毎日新聞1面の見出し。

2024年1月14日
 本日付の朝刊(中日)は、【中学避難 珠洲・能登町も 2カ月程度輪島250人が同意】に【共通テスト始まる 被災受験生前泊して挑む】、そして注目の台湾総統選について【台湾総統に与党・頼氏 中国対抗の姿勢維持】と。どれも読者の関心の高い記事ばかりだが、そんな中にあって、やはり連載企画の2回目【能登はやさしや □被災地とともに□ 歌手石川さゆりさん 明るく、力強い土地柄。病気をせず命をつないで】を見逃せない。
 <能登半島(1977年)>を歌った石川さゆりさんは「能登半島という歌のおかげでこれまで輪島塗の作家さんをはじめ、いろんな人たちと知り合いや友達になりました。昨年の仕事は、紅白(歌合戦)の前では和倉温泉(石川県七尾市)のディナーショーが最後で、能登の皆さんの前で1年を終えたんです。/正月にこんなことになって、すぐに(現地の知人に)電話しました。呼び出し音は鳴るけれども誰も出ない、ということが続いていました。7日くらいにようやくつながり「どうしていますか」と話ができました。……」などと現地を思い心配する気持ちがよくわかる内容の記事に私は、どこかホッとしたのである。
 それにしても、能登がこんなめに遭うだなんて。七尾の一本杉どおりは。仙対橋は。中山薬局。高沢蠟燭は。小丸山公園は。舞と一緒に歩き始めてまもない下の子を伴ってよく足を運んだ「のとじま水族館」、そしてコスモスの花に満たされた和倉温泉界隈、冬が終わるころに土を割って顔を出してきた雪割草の花がどこまでも美しかった門前の鳴き砂の浜、さらに総持寺、輪島の朝市どおりは。松本清張の「ゼロの焦点」に出てくる関野鼻はどうなってしまったのだろうかーと、思うことは地震発生に伴う能登のケガが少しでも少ないことばかりである。

(1月13日)
 土曜日。中日新聞の本日付(13日)朝刊1面で【能登はやさしや □被災地とともに□】が始まった。初回は、能登半島の穴水出身の大相撲の遠藤聖大(えんどう・しょうた)さんで見出しは【駆けつけたい。思いは胸の奥にとどめ 元気な相撲を取って勇気づけられれば】というものだった。こんご随時掲載ということなので注目して読みたい。

 大学入学共通テストがこの日、全国の668会場で始まった。出願者は昨年より2万667人少ない49万1914人。能登半島地震の被災地では受験票を紛失した受験生に「仮受験票」が発行された。石川県内の出願者は5229人。特に被害の大きかった能登半島にある高校の生徒は、前日から試験会場(金沢大学)近くのホテルに宿泊するなどしてテストに臨んだという。思えば、わが長男(当時七尾高校3年)も、前日に金沢で一泊。試験に臨んだ日のことがつい昨日のように思い出される。でも、地震などはなく、ふつうの受験だったと記憶している。そのわが子が当時、学長だった江崎玲於奈さんに憧れ、筑波大の難関、基礎工学部に無事入り、いまでは文部科学省で一人の物理学博士として頑張っているのである。当時の私にしたら、なんだか、夢のような話だ。
 でも、あのときは今回みたいな地震発生に伴う苦労などはなかったのである。

 夕刊は、このほかに【中学集団避難3市町に 輪島・珠洲・能登の850人】(中日、13日付)【台湾総統選 投票始まる 対中争点、世界が関心】(日経、13日付)といったところか。

(1月12日)
 政府は11日、最大震度7を観測した能登半島地震を「激甚災害」に指定。輪島市の能登空港はこの日、仮復旧が完了し、自衛隊輸送機の発着が可能になった。石川県によれば、11日午後2時現在の地震による死者は213人、行方不明者は37人。能登全域で道路が寸断され、輪島市を中心に2562人がなお、孤立状態に陥っているという。

 朝起きて。能登半島で幼少期を7年過ごした末っ子を送り出したあと、ペットボトルやお酒の空き缶、そしてビン類、ほかに電池、しょう油や入浴剤の空き容器といった不燃物を歩いて近くの集積場へ。ことし初の不燃物収集の日だからである。きょうは、よほど寒いのか。それとも昨日、天使の羽を広げて能登半島の惨状を見てきたためなのか。シロちゃんは一向に外に出て行こうとはしないので室内を温かくしたうえで、私はいつも使っているデスク前の椅子にこうして座ったのである。ペンを手に、書き始める。シロは私を守るようにして傍らに座っている。

 目をつぶって能登半島地震の惨状についてあれやこれやと頭を巡らしてみる。昨夜、ネットを中心に調べてみたところ、能登が世界に誇る和倉温泉街は30館近いどの旅館もが大きなヒビが至るところに入ったり壁がはげ落ちたりしていた。そればかりか、肝心のお湯が出せなくなる-などといった大被害でここしばらくは営業などとても出来そうにない。さらにテレビ放映を見ると、美湾荘さんは旅館内のあちこちがクチャクチャで、おそらく加賀屋さんなど他の老舗旅館のどこもが同じように瀕死の重傷といってかまわないだろう。
 ほかに志賀町では、地震で熱湯を浴びた男の子、中川叶逢ちゃん、5歳が救急車の出動を断られ亡くなってしまいました。大相撲の人気力士「遠藤」のふるさと穴水では帰省中の長男や長女、そして妻も含めた6人家族の5人が家屋の倒壊で下敷きとなって全滅。一瞬にして亡くなってしまうなど皆さん大変です。運命としか言いようがありません。それに比べたら、舞はまだ幸せな人生だったかもしれない、との思いを深くしたのです。と同時にニンゲン1人ひとりに与えられた命の定めって。一体何だろう、とも。

 考えてみれば、生きていればことしが年女だった、わが亡き妻たつ江(伊神舞子)はウクライナ戦争もガザの悲劇、能登半島大地震も何もかもを知らないのです。もしも知っていたなら、俳人伊神舞子はどんな俳句を、詩を、短歌を天下に向かって作っていたかと思うと、なぜかわけもわからないまま怒濤となって、またしても涙があふれ出てくるのです。

 石川県は12日、能登半島地震で被害が激しかった輪島市と珠洲市で仮設住宅計115戸の工事を開始、1カ月後の完成を急ぐという。バイデン米大統領が11日、米英両軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派の拠点を攻撃した、と発表。この攻撃には、オーストラリア、バーレーン、カナダ、オランダも支援したという。

 中日新聞社と子会社の中部日本ビルディングが、名古屋市の繁華街・栄に完成した中日ビル(高さ158㍍。地上33階、地下5階で延べ床面積は約11万7千平方㍍)の開業日が4月23日に決定した-と発表。建物のテーマは「中日ビルで、会おう。」。商業施設やレストラン、ホテルなど名古屋初出店を含む計93の店舗・施設が出店し、栄地区の新たなにぎわい拠点になることをめざすという。

2024年1月11日
 政府は、能登半島地震の被災者の避難先として旅館やホテルなどを活用する2次避難用に石川、富山、福井、新潟の4県で計1万人分を確保する、という。持病を持つ人や妊婦、要介護者、75歳以上の高齢者とその家族を優先させる方向で調整している。また政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向け、10日午後、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手。地盤改良工事の設計変更承認を代執行してから13日後に着手した。一連の工事の工期は9年3カ月で、移設事業の完了は2030年代の半ば以降になる見通しだという。
 辺野古の工事再開を受け岸田文雄首相は「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない」と強調。沖縄県が辺野古移設に反対している件については「丁寧な説明を続けていきたい」と語った。

 中日新聞朝刊の本日付に【父母眠る新城は「ホントのふるさと」 メイコさん思い出ありがとう 地元住民ら30人冥福祈る】の記事。メイコさんとは、昨年12月31日に89歳で亡くなった俳優の中村メイコさんのことである。

 けさ。寒いところを愛猫シロ、オーロラレインボー(俳句猫の白)は、お外に出かけていった。その目は真剣そのもので、どうやら能登半島へと出かけていったらしい。大地震で苦しんでいる人たちを少しでも助けなければ。そんな気迫に満ちた表情をしており、私は能登で共に過ごしたシロちゃんの先代だった神猫シロを久しぶりに思い出したのである。能登半島の猫や犬たちは、どうしているだろうか。無事でいてくれたら良いのだが。

(1月10日)
 新聞は能登半島地震のその後の報道で埋め尽くされている。
朝刊は【発生9日目初の関連死6人 能登地震死者202人 安否不明102人 情報錯綜 輪島朝市 大規模捜索開始】(中日、10日付)【能登6人災害関連死 死者202人 感染症も拡大】(毎日、10日付)に続いて夕刊も【能登で雨 土砂災害警戒 地震10日目 死者203人 安否不明68人 安否不明者なぜ急増減? 曖昧情報もあえて公表】【重機ボランティア捜索支援 長野・小布施から参加 自衛隊と連携 土砂撤去】(中日、10日付)といった具合だ。 
 新聞をはじめとしたマスコミ各社の続報はきょうも、こんな調子で続く。一体全体いつまでこの状態が続くのか。と思うと、今は日本中が悲しみの海の中をさまよい歩いている。そんな気がしてならない。

 買い物でピアゴに行ったら店内一角に令和6年能登半島地震災害義援金募金の募金箱が置かれていたのでさっそく募金をさせて頂いた。

 店内に置かれていた募金箱
 

    ※    ※

    ☆    ☆
 熊本県八代市出身で「舟唄」「雨の慕情」(日本レコード大賞)「なみだ恋」「おんな港町」など数々のヒット曲で知られた演歌の女王、八代亜紀さんが昨年の12月30日、急速進行性間質性肺炎のため死去。73歳だった。報道によると、八代さんは膠原(こうげん)病の一種で指定難病の「抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎」と急速進行性間質性肺炎を発症。昨年9月に病を公表し、芸能活動を休止し、療養を続けていた。中学卒業後に歌手をめざして上京。東京・銀座のクラブの専属歌手を経て、1971年に「愛は死んでも」でデビュー。芸名は出身地である熊本県八代市にちなんでつけられたという。

(1月9日)
【能登地震救援阻む雪 死者168人安否不明急増323人 「もう勘弁してくれ」】(中日)【避難所で死亡初確認 雪中孤立から搬送 能登地震1週間 168人犠牲 安否不明323人 災害関連死リスク大 震度5強以上に1カ月は注意を 気象庁(毎日)】
 きょうも新聞紙面の1面は能登半島地震の記事で埋め尽くされている。
 私はそうした紙面の中でも中日新聞にいち早く掲載されている【能登半島地震 安否不明の方々】に目を通した。室谷敦子(90)池端一成(76)山本愛子(80代)など苗字と名前が気になる人を数人見かけたが。このうえは、無事を願うほかあるまい。

 一方。そんな中でも明るい話題といえは、だ。【宮崎作品Gグローブ賞 「君たちはどう生きるか」アニメ映画、日本人初 笑顔届けられれば(鈴木敏夫プロデューサーの話)】(毎日)【宮崎作品Gグローブ賞 「君たちはどう生きるか」アニメ部門】(中日)と、米アカデミー賞の前哨戦ともいえる映画賞「第81回ゴールデン・グローブ賞」の発表・授賞式が7日、西部カリフォルニア州ビバリーヒルズで開かれ、宮崎駿監督の長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」がアニメ映画賞を受賞したということか。報道によれば、2007年に設けられた同賞を日本人監督作が授賞するのは初めてのことだという。
 これに対して暗い話は、能登半島地震の後報以外に【田中元首相宅で建物全勝 「目白御殿」敷地内の800平方㍍】【松本人志さん 芸能活動休止 文春報道、「裁判に注力」】(中日)といったところか。いやはや、この世の中、いろいろある。というか、起きるのである。

 夕方届いた中日新聞夕刊。ここには1面トップで【母「守れずごめんね」 能登地震入院断られ5歳児死亡 尻にやけど一度も抱けず】【死者180人 安否不明120人に 輪島朝市で大規模捜索へ】の見出し。このうち5歳児死亡のニュースはとなんとも悲しいニュースだった。能登半島の志賀町で揺れて倒れたやかんの湯でやけどしお尻がただれ、内灘町の病院で入院を断られた末に容体が悪化。死亡した5歳児の話で、記事を読む限り、病院がもっと適切な処置をしていれば助かったはずなのにと思うと、こちらまでが悲しくなってしまう。

(1月8日)
 毎日、毎日。この世の中は事件や事故、思いがけない災害が絶えることがない。それこそ、地獄かと持ってしまう。きょうの中日朝刊1面トップは【池田議員を逮捕 4800万円不記載疑い 安倍派裏金 初の立件】というものだった。そして、その隣が【能登地震 孤立なお2300人 発生1週間 死者128人】【124時間後の救出 声に反応 医師「いける」】というものであった。

 けさは、同居する末の息子がこしらえてくれた<七草がゆ>を1日遅れで食べたが、それは美味しかった。たつ江(伊神舞子)が健在だったころは、1月7日となれば決まって彼女手づくりの七草がゆをみんなで食べたものだが、昨日そんな舞を思い出しスーパーで買った七草を食卓の上に置いておいたところ、息子があっという間の離れ業でこしらえておいてくれたのである。というわけで、ことしも食べることとあいなったのだが、もちろん、とてもうまかった。おいしかったのである。
 
 七草がゆ、とは。末っ子の手料理で食べた七草がゆ
 
 
 

 午前中に東京・町田市在住の太田治子さんから舞の仏前へのお供えとしてメッセージカード入りの野草アートフラワー(陶器のお花)が届き、感激。さっそく、わが家の愛猫シロちゃん(オーロラ・レインボー)と一緒に袋から出し、おかあさん(静汐院美舞立詠大姉)の仏の前に供えた。おかあさん、よろこんだようで笑顔で「ありがとう」と礼を言ったような気がして「太田さんには、いつもお世話になり、本当にありがとうございました」とレインボーとともに深く頭を下げたのである。

(1月7日)
 七草がゆの日である。たつ江(伊神舞子)がいたころには、決まって「からだに良いよ」と七草がゆを食卓に出してくれ、うれしく思ったものである。

 朝刊各紙は相変わらず、能登半島地震の記事でぎっしり埋まっている。
【発生124時間 90代女性救出 珠洲の倒壊家屋から 能登地震死者126人に 脈拍あり会話も 珠洲】【被災地大雨や大雪予報】【「地震直後の雪つらい」「いつまでこの生活」 建物倒壊や救援に影響心配】(7日付中日朝刊)【能登地震死者126人 安否不明210人全容見えず 90代女性 124時間ぶり救出 石川・珠洲の民家】【能登地震 孤立集落 疲労濃く 大雪予想「物資途絶える」】【避難所に医師1人 寝ずに治療 応援で目撃「追加支援を」】【海底隆起「予想以上」専門家】【ボランティアの情報サイト開設 石川県】(同毎日朝刊)といった具合で、深刻度は日1日と深まりつつある。

(1月6日)
 きょうは、寒さが増してくる小寒(しょうかん)。いわゆる「寒の入り」で、これから節分までが「寒」。寒中見舞いを出し始める。

 本日付の中日新聞の朝刊見出し【死者94人 安否不明222人に 能登地震 建物下敷き100件】【トイレ事情やプライバシー確保 避難生活課題山積】【コロナ、インフル 感染症拡大懸念】に続き、同夕刊は【能登地震 死者100人 安否不明なお211人 穴水、早朝に震度5強 震度1以上1045回 北陸土砂災害の恐れ 大雪予報】【穴水の避難所で3人コロナ感染】と刻々変わり、とうとう地震発生による死者が100人となった。

 ほかに羽田空港での日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故。こちらの方は滑走路閉鎖に伴う空の便の混乱の様子につき【羽田衝突 15万人超に影響 全日空・日航 国内線の欠航800便 8日にも滑走路再開】などと報じている。

 本日6日付の中日新聞夕刊に【金正恩氏異例の見舞い 「被災者に哀悼」岸田首相宛て電報】の見出し。それによると、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党書記が5日、能登半島地震の被害に関して岸田文雄首相宛てに見舞いの電報を送ったというもので、金正恩氏は岸田首相に「あなたや(地震の)遺族、被災者に深い同情と哀悼の意を表します」とし、被災地の早期復興や生活の回復を祈ると伝えた-としている。そして、このお見舞い電報について6日の朝鮮労働党機関紙、労働新聞が岸田首相への電報全文を、北朝鮮と関係が深いイランの南東部で起きた爆発に対する金正恩氏の見舞い電と並べて掲載したという。金正恩氏の、この行いは当然ながら、同じ地球を生きる者としてほめられて良いものだと思うのである。

(1月5日)
 午前中は、ある自治体の文芸祭小説の部の入選作の校正に打ち込んだ。そして午後はマイカーで隣町の一宮へ。ことし初の社交ダンスのレッスンで真清田神社横の一宮スポーツ文化センターでレッスンに挑んだ。師匠の〝若さん〟の指示の下、悦ちゃん、ヨシコさん、水谷さん、曽我部さんに私も加わり、新年早々とはいえ、ワルツに楽しいひとときを過ごした。みな朗らかなメンバーばかりだけに、なんだか我が身が全開したみたいな、そんな気がしたのである。曽我部さんからは、きしめんにボールペンまで頂いてしまい、恐縮至極とはこのことか。帰りは、ほっともっとで夕飯を買って帰ったが、シロちゃんが心配そうな顔で私の帰りを待ってくれており、なんだか嬉しい気がしたのである。

 新聞は、朝刊も夕刊も元日に起きた能登半島地震の続報で埋め尽くされた紙面が何とも痛々しい。ライフラインは至るところ、ズタズタといってよく、停電に断水、食料の枯渇、寸断された道路……が次々と増える中、死傷者も時間の経過に従って増え、能登の人々の心中やいかばかりか-と思う。そして私自身、かつて七尾で7年間、家族と共に過ごし能登には人一倍の愛着があるだけに、なんとも悲しく、かつ悔しくて、やりきれなさでいっぱいとなるのである。
 【死者92人 安否不明242人に 能登地震 生き埋め40件超】【海底隆起? 輪島の港異変 漁師「出港できない」】【「給水、支援物資どこ」 能登半島地震 珠洲 停電続き情報届かず】【輪島の焼失面積 4万8000平方㍍ 国土地理院推定】(5日付中日夕刊)といった具合である。このほか、5日付中日夕刊1面見出しには【管理画面に注意喚起機能 羽田衝突 滑走路進入なら表示】も。

 写真家の篠山紀信さんが4日、死去。83歳だった。東京都出身。妻は元歌手の南沙織さん。ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻ら著名人のポートレートを手がけ、宮沢りえさんのヌード写真集などでも知られた。

 羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故。その後の調べで、航空管制官が海保の機長に離陸の順番が最優先であることを示す「ナンバー1(1番目)」と伝えていたことがわかったという。

 【能登救援、在日米軍と協力 政府調整 地震死者92人に 安否不明242人】【イスラエル・アラブ歴訪へ 米国務長官、緊張緩和促す】【一番マグロ1億1424万円 豊洲初競り、昨年の3倍超】とは、5日付の日経夕刊。

(1月4日)
木曜日。朝刊は【能登地震死者73人に 3.3万人避難 余震続く 迫る72時間雨中の捜索 輪島ビル倒壊天あおぐ】【海保機に進入許可なし 日航機と衝突 管制の交信公表 海保機長と認識相違】(中日)の見出し。これが夕刊になると【輪島生き埋め多数 能登地震死者78人に 重機陸揚げへ輸送艦】【支援誓う仕事始め 官公庁】といった具合で、能登半島地震の死者が増えている。

 暗い話題ばかりの中、それでもきのうは箱根駅伝の100回大会で青学大が10時間41分25秒の大会新記録で2年ぶり7度目の総合優勝を果たし、日本中を沸かしたのである。そして。私はといえば、だ。地震に襲われた能登半島のその後を気にしつつ、先日、審査した多治見市文芸祭小説の部入選作の校正などに追われ、正月早々から忙しい毎日に追われている。。

2024年1月3日
 厳しい年が明けた。
 スマホのYahooニュースは、朝から【最大震度5強 石川県能登(10時54分)】と元日に起きた能登半島地震の続報を流してきた。朝刊各紙は能登半島地震一色で【能登震度7死者57人、珠洲「9割方が全滅」津波1、2㍍超沿岸被害 輪島朝市200棟焼失】といった活字が躍るなか、【日航機羽田で衝突炎上 全員脱出 海保機は5人死亡 海保・支援物資を搬送中】(いずれも3日付中日新聞1面見出し)といった見出しが躍っている。

 私はそんな活字を目の前に、新年の書き始めでもある、わが「ごん日記」にこう、記した。
――ガザも、イスラエルも。ウクライナも吹っ飛んだ。私は自然の猛威が、いかに限りなく大きいか、を改めて知った。元日早々の能登半島地震は私たちにそのことを教えてくれた、と。人間たちが束になってかかったところで、自然の営みには、かないっこないのである。舞の辰年は新年早々、そのことを教えてくれたのである。

 能登半島地震の悲劇を伝える3日付の新聞
 

 

(1月2日)
 火曜日。
 元日早々の昨日発生した能登の大地震は、辰年おんなである、あのおかあさん、かれんだったわが妻、伊神舞子の逝去と関係がある。そんな気がしてならない。能登半島で家族そろって過ごしたことがある〝たつ江龍〟が今度は人間社会に向かって牙をむいたのではないか、と。なぜか、私にはそんな気がしてならない。でも、彼女は、もはや、この世にはいないのである。

 帰省中の長男夫婦に末っ子も加わり、私の母の死に伴い、私が新たに相続した土地へと出向いた。わずかばかりの土地ではあるが、土地のありかをしっかりと教えておいた方がこの先のことを思っても良いので、いざ見参とあいなった。見終わったところで、末っ子が「せっかくなので、おかあさんの墓にお参りしてこうよ」と言うので、永正寺の永代供養集合墓【濃尾の大地】に寄り、みんなで手をあわせた。私は墓碑を前に「皆、それなりにそれぞれの個性豊かにがんばってくれている。だから安心しておればよいから」と唯一無二のわが愛する仏(静汐院美舞立詠大姉)に向かって手を合わせた。

 午後5時47分ごろ。2日午後4時過ぎに新千歳空港を出発した日本航空516便(エアバスA350型機)と海上保安庁の航空機(ボンバルディアDH8ー300。乗員6人)が羽田空港C滑走路で衝突。516便の乗客、乗員379人は無事だったが、海上保安庁機に乗っていた5人は死亡。消防車70台以上が出動し消火に当たった。航空専門家によれば、どうやらいずれかの機長が管制官の指示を聞き間違えたのが原因らしい。それにしても、新春早々から、いろいろ起きる。天国の舞は、この地上の出来ごとをどう思って見ているのだろう。

 午後11時過ぎ。スマホが例によってピコピコピコッ、と鳴ったので画面を開く。と、Yahooニュースで、そこには【能登半島地震 石川県で55人の死亡を確認】とあった。なんたることか。

(1月1日)
 2024年元日。生きていたら、たつ江の年だったのに。その辰年、令和6年の幕が開き、始まった。せめて亡き彼女、おかあさんを囲んで長男夫妻がわざわざ能登の加賀屋さんから取り寄せてくれたおせち料理で楽しいひとときを-と、みんなでワイワイガイガイと言いながら、おせちを食べ始めた。

 能登のおせちは格別な味である
 

 そして。能登の話に夢中になり始めた、その時であった。午後4時過ぎに能登を震源に最大震度7の大地震が発生、能登半島が地震に揺れに揺れている。いやいや、ラジオからの「緊急地震速報です」の声に耳を凝らすと、震源地とはだいぶ離れたわが家、ここ尾張の地でも新春早々、ふわりふわふわ、ふわっと、少しだけ、一瞬の間、揺れた気がする。自然は人間社会に容赦ない見えない存在であることを今さらながら痛感させられた。
 能登半島といえば、だ。私たち家族5人(私)=ほかに、家族には、てまり(愛猫)とウサギのどらえもんもいた=が支局長住宅で7年間過ごした、いわば第二のふるさとともいえ、思い出がいっぱいに染みた土地だといって良い。その能登半島で新しい年が開けたと思ったら、このありさまだ、大地震の発生である。自然は、まさに容赦ないのである。

 というわけで、つけっぱなしのNHKラジオからは「緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください」「石川県能登地方には5㍍の津波が予想されています。すぐに高いところに逃げてください」「大津波警報が石川県能登地方に出されています」「「能登、山形、富山には既に津波は到達しています。青森でも10㌢の津波が到達しました」「昭和58年の日本海中部地震では、わずか8分で津波が押し寄せました。日本海側の場合、太平洋岸に比べ、津波はすぐにきます……といったアナウンサーの興奮した声がひっきりなしに聴こえてくる。というよりは、ラジオからは地震の発生と大津波襲来の危険を何度も何度も繰り返し、告げる声が聴こえてくるのである。