【一匹文士伊神権太がゆく 人生そぞろ歩き(2019年2月)】

2019年2月17日
 日曜日。奈良時代の西暦767年の1月13日(旧暦)から人々の厄を払う「儺追(なおい)神事」が始まった、とされる伝統の愛知県稲沢市、尾張大国霊(おおくにたま)神社、すなわち国府宮のはだか祭がきょう17日、25万人の参拝者が見守るなか、ことしも9000人の男たちが勇壮にもみあって行われた。
 この世の厄災を一身に背負った神男=愛知県一宮市の松本宗己さん(27)=が午後4時40分ごろ、参道に現れると神男に触れようとする下帯姿の男たちがもみくちゃに。熱気に湯気が蒸気の如く立ち上がり、境内を覆い尽くした。
 1時間後。神男が境内の儺追殿に引き上げられると、大歓声が湧き上がり1大絵巻が終わりを告げた。いやはや毎年のことだが、取材陣も大変だったに違いない(20年ほど前、私が一宮在任時は現場にテントを張っての取材体制を組んだものだが、おそらくことしも同じに違いない。国府宮のはだか祭は、それほど重要な天下の祭りなのである。)
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 さて。私はといえば、だ。
 午後、江南市高屋町の臨済宗妙心寺派、永正寺さんの喫茶室に出向いた。昨年暮れ、12月22日の永正寺本堂での「木枯し紋次郎」こと中村敦夫さんの朗読劇「線量計が鳴る 元・原発技術者のモノローグ」上演を機に、ここ、わが古里・江南に新しく誕生した尾張芸術文化懇話会(船橋紀公子座長、中村建岳総括)の第2回目の例会に1人のメンバーとして参加するためである。

 熱心にふるさとの芸術文化の発展につき話し合う懇話会会員ら
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 例会には船橋座長はじめ、古里活性化と文化芸術の振興を願う熱心な市民ばかり計7人が出席。まずは、ここ江南の地を発火点に文化芸術の輪を尾張全域にまで広めていくにはどうしたら良いか、を自由に話し合った。具体的には▽かつて昭和の名残を今に留めた町並みとして日本映画〈黄色い涙〉(脚本・市川森一、主演・嵐、2007年公開)のロケ地にもなった新町通りの存在を天下に広く知ってもらう。そのためにも復活映画上映会を、この江南の地で実現できないものか▽NHKラジオで毎週日曜日の朝、流れている〈音楽の泉〉のようなものを関係者にかけあって、たとえわずかの時間でも市内のどこかで流すと良い(将来的には全域で)▽飢餓と闘う世界の子らを救う手立てを地方都市から進めたい―など積極的な発言が相次いだ。
 さらに▽3月9、10の両日、江南市民文化会館展示室で東日本大震災復興支援物産展があるので協力を。ネパール大地震の支援復興にも援助したい▽滝高校でせっかくの遺産が眠ったも同然の〝滝文庫〟をなんとか市民の前に再生できないものか。そのためにも滝学園側の理解と協力は欠かせないが、〝滝文庫〟の保存と再生運動に情熱を注いでいる市民グループに対する学校側の態度はあまりにも冷たく横柄でかつ、誠意がない。なぜなのだろう―など。前向きで建設的な意見が相次いだ。

 「何はともあれ、どんなちっちゃなことでも良いので出来ることから進めよう(作家・長谷川園子さん)」「ホームページも立ち上げた方がよい」ということで意見が一致。(次回例会は3月23日午後4時から。同じ永正寺喫茶室で)。ほかに、この日は永正寺副住職でもある中村さんからお釈迦さまの誕生日(4月8日)などに永正寺で実施予定であるラテアートの体験教室についても「お寺のイメージを転換し、同時に仏教の教えもわかりやすく説明できれば」と具体的かつ丁寧な話しがあった。
 
 懇話会に、各会員から寄せられた各種資料
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 18日付中日新聞朝刊軟派、社会面トップに「根尾の縁 全力エール 岐阜 旧根尾村」「応援団設立 観戦や地元米贈呈」のニュース。読むと、平成の大合併で消えた根尾村(樹齢1500年の国の天然記念物・淡墨桜で知られる)の名前を中日ドラゴンズの大物ルーキー、根尾昂選手(18)にあやかって広めよう―というもので、3月に岐阜県本巣市の旧根尾村で根尾選手の応援団が設立されるとのこと。なかなかホットな話である。
 岐阜県西濃地域を代表する大衆駅伝として実業団や愛好者らが毎年たすきをつないできた田口福寿杯中日西濃駅伝が17日、大垣市の浅中公園陸上競技場を主会場に開かれ、4部門に216チーム、1300人余が出場。40回目の今大会でいろんなドラマを生んだ同駅伝も幕を閉じた。直接関わった者のひとりとして正直、残念無念である。でも、これも世の流れ。しかたないか。

 ドイツのビリンゲンで行われたスキーのワールドカップ男子ジャンプで小林陵侑(土屋ホーム)が史上6人目のシーズン11勝をマーク。今季16度目の表彰台に立ち、日本勢のシーズン最多記録も更新した。大相撲初場所で初優勝した関脇玉鷲が17日、愛知県蒲郡市の天桂院を訪れ、同じ片男波部屋に所属した同市出身の元横綱玉の海の墓前に優勝を報告。中央競馬のことしのG1レース開幕戦フェブラリーステークスが17日、東京都府中市の東京競馬場で行われ、藤田菜七子騎手(JRA=日本中央競馬会=所属。21歳)が女性ジョッキーとして初めて挑んだ。結果は5着。
 映画「敦煌」などで知られた映画監督佐藤純弥さんが9日、多臓器不全のため東京都内の自宅で死去。86歳だった。

2月14日
 バレンタインデー。
 今の時代に覚悟を決めて意中の人にチョコを差し出す女性となると。さて、どれほどいるか。もちろん居るには違いないのだろうが。現在は自分へのご褒美チョコが一般的で、案外と少ないのではなかろうか。
 そういう私はといえば。若いころ現役時代には、この日がくると取材の先々で背広上下のポッケにいっぱいもらった日々が懐かしい(大半は間違いなく義理チョコさんだったが)。この日は任地の先々で人には言えない話も数多くあった。
 そんな私ではあるが、きょうは社交ダンスのレッスン先で思いがけずフランスの高級チョコ、トリュフをいただいてしまい夜、舞といただいた。すなおに「ありがとうございます」と感謝している。
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 東電が13日、福島第一原発2号機の原子炉格納容器内で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れて硬さなどの性状を確かめる調査を初めて行い、燃料デブリとみられる小石状の堆積物を持ち上げることができた、と発表。格納容器側面の貫通部からパイプ型の特殊機器を挿入し、2本の指が開閉する遠隔装置を使っての方法によるという。これにより、30~40年はかかるとされる廃炉作業のなかでも最難関のデブリ取り出しに向けての第一歩がやっと始まったといっていい。
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票が14日、告示された。一部の離島を除き、24日に県内全域で一斉に投開票が行われる。辺野古移設の賛否に絞って県民が直接民意を示すのは、これが初めて。

 きょう14日は木曜日。晴れである。
 鴨長明の方丈記冒頭にあるとおり、この世の中、まさに【ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。……】か。
 悲しく、限りなく辛い話ではあるが、日本水泳会のホープ、競泳女子の池江璃花子さん(18)=ルネサンス=が先日、自らのツイッターで白血病を公表。これを受け、日本骨髄バンク(東京)に「ドナー登録をしたい」との問い合わせが急増している。バンクではツイッターで「まだまだドナーは足りていません。みなさまのお力添えをお待ちしています」と呼びかけているという。
 愛知県では、先に田原市の養豚場で家畜伝染病「豚コレラ」が発生したのに続き13、14の両日にも市内の同じ通称「養豚団地」内の施設などでの豚コレラの感染が相次いで確認された。このため県は13日の殺処分1880頭に続き14日からは団地の全養豚場と関連養豚場の計16施設で約1万5000頭を殺処分する、と発表した。養豚団地での連日の感染、そして殺処分とは。いやはや、トンダ亥年の始まりである。

 残念無念といえば、きょう14日付中日スポーツの1面トップの「右肩炎症投球禁止2週間 アウト 開幕 CD松坂 それでも…ファンへの思い変わらず」のニュース。北谷キャンプで11日にメイン球場に隣接する陸上競技場に移動する際、松坂投手がファンとタッチした際、右腕を強く引っ張られ、右肩に違和感を訴えた。このため12日に沖縄県内の病院で検査を受けたところ炎症が見つかり〈ノ―スロー〉期間が2週間ということが判明した―という記事だが、なんともどう言ってよいものやら。
 その日はスタッフがワゴン車で移動するかどうかを松坂に尋ねたが「待っているファンの皆さんに失礼だから」と断わり、ファンの間を縫って移動中の災難だという。ドラゴンズファンには、くれぐれも自制を促したい。せっかくの松坂のファンに対する思いやりも、これでは台無しである。
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 〈団塊の世代〉の名付け親で知られる作家で経済評論家の堺屋太一さんがさる8日夜、多臓器不全で都内の病院で亡くなった。83歳だった。大阪市の出身。同性の結婚を認めないのは違憲だ、として14日、東京、名古屋、大阪などで計13組の同棲カップルが一斉に提訴。
 愛知、岡山両県警が13日、詐欺の疑いで投資コンサルティング会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)会長の銅子正人容疑者(41)=大阪市淀川区=ら男女十人を高配当をうたい、多額の現金をだまし取ったとして逮捕した。
 愛媛県が14日、現金で推計1億円程度の寄付が匿名であった、と発表。県によると、1月29日に知事あてのダンボール箱が県庁に届き劣化の進んだ1万円札が大量に入っていたという。中村時広知事は日本銀行に紙幣の確認と交換を依頼し、昨年7月の西日本豪雨の復旧事業などに活用したい、としている。
 
 名古屋市北区を流れる堀川上流の黒川。ここに大量のボラが発生、川面を黒く埋め尽くしている。あまりの多さに名古屋市は酸欠による大量死を懸念しているが、市民の間では川の浄化に伴い「魚が戻ってきたのでは」と喜ぶ声も出ているという。

2月8日
 北海道に8日から観測史上、最強クラスの寒波が襲来。北海道宗谷地方の歌登では翌未明に氷点下30度3分を観測=9日午前3時=し、今シーズン全国で初めて氷点下30度を下回った(ちなみに北海道ではこの後、陸別町で氷点下31・8度を記録するなど9日は道内4カ所で氷点下30度を下回った)。 

 さて。話は変わるのだが。中日(東京)新聞と毎日新聞の連載小説は朝、夕刊ともに中日(東京)夕刊文化欄の〈大波小波〉とともに、毎日欠かさず読んでいる。
 人(読者)によって感じ方も違うだろうが、私が小説のなかで最も評価するのは文句なく桜木紫乃さんの【緋(ひ)の河】である。何よりも骨格がぶれず、豊富な取材量に培われた登場人物の一途、かつ情熱的な信念のようなものさえ感じられるからだ。

 物語も最終段階に近づいた。
「母の髪を流し、シャンプーで洗ったあと、秀男は思い切って下穿きを脱いだ。マツは驚きもせず秀男のために場所を作った。前を隠し、母と並んで湯船に浸かる。……」の書き出しには胸にジンと熱いものが走った。
 さらに、
「かあさん、あのね、あたしの周りじゃよく人が死ぬの。病気とか事故じゃないの。生きてるのがつらくなっちゃうの。水に入ったり薬のんだり。みんな美しくなりたい気持ちだけが置き去りになって、自分の理想に負けちゃうの。あたしは、何が恵まれているって、かあさんからもらったこの体なの。磨けば光る体に生んでくれて……」
――私はこの下りに思わず涙し、私自身も「このように人々の心を揺さぶる物語を書かなければ」と一匹文士としての気概を新たにしたのである。他に順位をつければ「黒武御神火御殿(くろたけごじんかごてん) 宮部みゆき」(毎日朝刊)、「逃亡者 中村文則」(中日朝刊)、「人間 又吉直樹」(毎日夕刊)の順か。
 作家というもの、特に連載となれば、長丁場でもあり、どうしても書き進めるうちに思考回路があっちへふらふら、こっちにもふらふらとしがちなものだが、〝変わり百物語〟を描いた「黒武」は当時の風俗や習慣、歴史的背景などかっちりとした時代考証に加え、視点が定まりブレがない点で読者を作品世界に引き込んでいく。そんな腕力がある。他の2作についてのコメントは深くは差し控えたいが、主人公の心理があちらこちらに飛びすぎ、読みづらいカ所が続いたナと思うと、今度は読みやすい展開に戻るーなど作品そのものが蛇行し過ぎて、文そのものが練れていないといえようか。むろん、登場人物の胸の内の揺れ動きなど心理描写には優れたものが見受けられはする。
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 ここ数日というもの、脱兎のごとく過ぎ去っていった。
 なかでも特記しておきたいことは6日の水曜日に江南厚生病院を訪れ、右腕肘骨折部位の整形外科医による診察とこの後にいつものリハビリ治療をしてきたことか。外科医による診察は一般撮影検査が主だったがレントゲンによる撮影カ所を見ながら、特に問題はありません―とのことでなんだか、肩の重荷が少し取れた気がする。
 でも、右腕を直角にしたり上方に上げたり、顔や頭を洗おうとすると、まだまだかなり痛い。担当医いわく「手術をしていたら、おそらく今の段階で右手はもっと動きにくいはず。患者さんの場合は薬を使いながら自然治癒を目指す方法で正しくは【偽関節治療】と言い、関節はふたつになりましたが、心配ありません」と。
 ここは若いその医師を信じるほかなかろう。

 この日はリハビリ治療だけではなく、診察もあったので舞もお店を休んで付き添ってくれた。帰りにピアゴによって弁当ふたつと、骨の健康と代謝によいという成分クリプトキサンチンが含まれているという静岡県産青島三ケ日ミカンを購入。この後、それこそ久しぶりに私たちの畑〈エデンの東〉へ私が運転する車で出向いた。
 あいにく梅の花はまだ咲いてはおらず、蕾が膨らむ程度だったが、舞は何を思ったのか。この蕾の一部を小枝ごと持ち帰った。その蕾がきょう(8日)の夕方になり、帰宅した舞が「あらっ、咲いている。咲いたわよ」とコップを差し出してくるので、見ると。ナント大きな白梅が二輪咲いていたのには驚かされた。

 久しぶりの〈エデンの東〉と思いがけず、白い花を咲かせた梅2輪
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 きょう8日は、針供養の日。きのうは「北方領土の日」であった。
 昨年9月、国内では26年ぶりに岐阜県下で感染が確認された豚コレラがことしに入り豊田市の養豚場から豚が出荷された5府県(岐阜、三重、長野、滋賀県と大阪府)にまで広がり、1万6000頭余が殺処分されるという深刻な事態に陥り、養豚農家から感染を抑え込むワクチン接種を望む声が上がっている。 
 政府は8日、5月1日の皇太子さまの新天皇即位に伴って改める新元号をめぐる選定手続きに関する検討会議を持ち回り閣議で開き、平成改元時の手続きを踏襲することを決めた。また千葉県野田市の小学4年女児(10)が死亡し、傷害容疑で両親が逮捕された事件を受け、児童虐待防止に向けた関係閣僚会議も開かれ、安倍晋三首相が「1カ月以内に全ての虐待事案の緊急安全確認を行う」ことを表明。
 賃貸アパートの大手レオパレス21が天井に耐火上の不備がある、など施工不良で危険だと見ている家屋が32都府県で641棟にも及んでいることが判明。入居者7782人に対して3月末までを目安とした転居要請が始まった。大津地裁が昨年4月に彦根市の彦根交番で起きた警察官射殺で元巡査(20)に責任能力があったとして懲役22年を言い渡した。

 1985年1月8日に熊本県松橋町の民家で男性(当時59歳)の刺殺遺体が見つかった「松橋事件」の再審(裁判のやり直し)の初公判が8日、熊本地裁であり、検察側は殺人罪などで服役した宮田浩喜さん(85)について殺人罪の求刑をせず、溝国禎久裁判長は宮田さんの自白調書など確定審の有罪証拠を採用せず、即日結審。3月28日には無罪判決が言い渡される。
 3月に迫ったタイ総選挙を前に、反軍政を掲げるタクシン元首相派政党が国王の姉ウボンラット王女をいったんは首相候補として届け出たが国王が了承せず、王女の擁立は事実上、取り止めに。
 三重県の四日市大・千葉賢教授(沿岸海洋環境学)らが鳥羽市の離島・答志島の奈佐の浜で細かく砕け回収が困難になった「マイクロプラスチックごみ」の調査に着手。餃子の2018年世帯あたり購入額で浜松市が2年ぶりに日本一を奪還。
 兵庫県警が毎日新聞常務の妻を7日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕。

2月4日
 立春の鐘を磨く紅あわく
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 きのうは節分で、きょうは春立つ日。立春である。
 厳しい冬ではあるが、春の足音は次第に高くなってきた。
 北海道では札幌市中央区の大通、すすきの両会場に多くの雪氷像が並び、第70回さっぽろ雪まつりが開幕。11日まで。
 東京は4月上旬の陽気とか。

 このころになると決まって思い出すのが、能登の海沿いの町で毎年決まって見た雪に埋もれた中からたくましい芽(顔)を少しずつ出すあの雪割り草と、水の都・大垣でしばしば耳にした♪踏まれても踏まれても強く野に咲く福寿草―である。
 福寿草は西濃運輸創業者の故田口利八さん(名誉会長)が好んで用いた言葉で利八さんの〝座右の銘〟として地元の人々に知られている。どんな試練にも耐えうる精神、同時に将来に向かって力強く進む不撓不屈の魂そのものだ、といってもいい。
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 【北米 -53.9度 46・6度豪州 専門家「北極の氷融解影響」 1月 世界で異常気象】【「地球温暖化 寒波で否定できず」 トランプ氏投稿に米機関当て付けか】とは2日付中日新聞の夕刊1面見出しである。
 そして記事はといえば。
――「冬の嵐は地球が温暖化していないことの証拠にはならない」。記録的な寒波に襲われている米国で、政府機関の海洋大気局(NOAA)がツイッターにこんな投稿をした。寒波を引き合いに温暖化を否定しようとするトランプ大統領に対し「身内からの当て付け?」と米メディアで話題になっている。………… 

 さて。世の中はといえば、だ。きのうは愛知県内の各地で選挙ラッシュとなり、私も地元の愛知県知事選の投票場(江南市中央コミュニティセンター)にまで足を運んだ。投票する段になって、はたと一瞬迷いはしたが将来を見通した場合、県民にとって真実、よりためになるのはどちらの方なのか、を冷静かつ沈着に判断し、よりよい未来を思った場合、やはり今後に期待していい候補者でなければ、と清き1票を投じさせていただいた。
 候補者は両氏とも人間的にすばらしいだけに、苦渋の1票となったのである。18歳の有権者らは、どんな思いで投票権を行使したのか。聞けるものなら胸の内をたたいて聴いてみたい気にもかられた=知事選の方は、予想通り立憲民主、国民民主、公明推薦の現職大村秀章氏(58)が圧倒的優位で3選を果たした。ちなみに投票率は35%で3番目の低さ

 この日はほかに小牧、安城、尾張旭の3市でも市長選があったが、女性問題で前市長が辞職したことに伴う尾張旭市の市長選以外は、いずれも山下史守朗小牧市長(3選、43)神谷学安城市長(5選、60)といずれも現職が当選。県知事、各市長選ともに、現職の強さが光った。尾張旭市の市長には元市議会議長の森和実氏(69)が選ばれた(初)。

 東京では渋谷駅前の銅像で知られる「忠犬ハチ公」の写真が新たに見つかった、とのホットな話題。ハチ公が正面を向き笑っているような写真で、飼い主だった東京帝国大(現東大)教授、上野英三郎博士=津市出身=宅近くに住んでいた大木八重子さん(96)が寄贈したという。名古屋では七福神に扮した人らが練り歩く「宝船行列」が市中心部から大須観音までの1・6㌔を行進。

 3日夜のNHKスペシャルは「朝鮮戦争の秘話」だった。米中ロと大国の意のままに動かされ、翻弄に翻弄を重ねてきた朝鮮半島の攻防と現実世界がわかりやすく説明されていた。いや、今では朝鮮半島というよりは、民族までが分断された悲劇の南北朝鮮と言った方が良いのかも知れない。
「戦争なんか、やっている以上、ルールがあってないようなものだ」との老兵士のことばが胸に突き刺さった。北朝鮮の非核化と現在、休戦下にある戦争の終結が焦点になっているときだけに、見逃せない内容だった。平和ほど尊いものはない。この事実を為政者らは一体どこまで真剣に考えているのか。私には、そこが分からない。そこを問い正したい。
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 アニメ界のアカデミー賞、第46回アニー賞(国際アニメ映画協会主催)の発表・授賞式が2日夜、米ロサンゼルスで開かれ、細田守監督の映画「未来のミライ」が長編インディペンデント作品賞を受賞。日本では三重県尾鷲市で白装束の男衆が♪チョーサじゃ、の掛け声とともにぶつかりあう奇祭「ヤーヤー祭り」の練りが始まった。練りは3、4の両日も。
 岐阜県警高山署特別捜査本部が3日、高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年7~8月にかけ、入所者の80~90代の男女5人が相次いで死傷した問題で、うち1人に対する傷害の疑いで施設の元職員で会社員の小鳥剛容疑者(33)=名古屋市南区=を逮捕した。同じ日の午前零時ごろ、岐阜県下の岐阜市岐阜北署黒野交番前では近くの牧場で飼われていた馬が逃げ出して深夜の道をパッカパカ。まもなく飼い主に確保された。
 サッカーのカタール1部・アルドハイルが日本代表MFの中島翔哉=ゲッティ共同=の獲得を発表。なんと移籍金は日本選手では史上最高の43億円超に達するという。

 新潟市では3日未明に住宅火災があり、家族4人が死亡。青森県八戸市でも住宅兼作業場で火災があり、3人が死亡。

2月1日
  飼い猫のお出迎え受け二月かな
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 篠笛で創作【鞍馬】を演じる藤舎名生さん=NHKEテレより、2月1日夜
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 夜遅く。久しぶりに本物の笛の音をNHKEテレ【にっぽんの芸能選「多彩なる笛の世界」 笛演奏家大集合】で聴いた。と同時に、魂をゆさぶる笛の調べはイイナ、とつくづく思ったのである。なかでも藤舎名生さんご自身の創作による【鞍馬】の重風(第1楽章)義経ノ笛(第2楽章)天狗舞(第3楽章)は圧巻であった。
 私自身、文学の調べは川や〈かぜ〉、人の息と心の流れと同じように笛の道にも通じると常々思い、折々に愛用の篠笛をふいている。それだけに、思いがけない笛々の音色との出会いには、いまさらながら目が覚めた。
 そして。床につくと。こんどはラジオの深夜便からも篠笛の音、それも私が大好きな中島みゆきさんの〈糸〉が流れてきたではないか。わたしは、そのまま寝入った。
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 プロ野球がこの日、11球団が沖縄、宮崎の両県でキャンプイン。今季から与田剛監督が背番号92のユニホーム姿で指揮を取る与田ドラゴンズは沖縄の北谷、読谷両球場でキャンプ初日が始まった。ちなみに日本ハムは米アリゾナ州スコッツデールで現地時間の1日(日本時間2日未明)、スタートを切る。いよいよ球春到来である。
 厚生労働省が1月21~27日の1週間に報告されたインフルエンザ患者が1医療機関当たり57・09人で昨冬ピークの54・33人を上回り、集計が始まった1999年以降最多だった、と発表。医療機関を受診したのは全国で約222万6000人で、前週から10万人近く増えたという。

 じゃれて困る2代目の半のらシロちゃん(首輪は、どこで外してきたのか。今は、もうない)
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 ことしも1カ月が過ぎた。〝半のら〟とはいえ、今や舞の飼い猫同然となってしまった2代目シロちゃん。彼女も日々、女主人の送り迎えをし元気でいる。
 とはいえ、この間にも、日本国内では父親が小学4年のわが子を虐待して殺していた事実が判明したほか、昨秋行方不明になった女子大生の死体を遺棄していた男が逮捕されるなど残忍極まる事件の続発、発覚はあとを絶たない。
 一体全体この世の中は、どうなってしまっているのだろう、とさえ思う。
 一方でそんなこととは関係なく、私の周辺はこのところは音もなく過ぎていく。かといって、毎日何かを考え、書き、読み(新聞小説はじめ記事、文學界など各書物含む)、時には好きな歌を聴いたり歌ったりする。気がむくままにハモニカや横笛をふき、週に1度は社交ダンスのレッスンに行き、時おり差し入れを手に舞の店〈ミヌエット〉を訪れたりしながら、そんな毎日が過ぎていく。
 この間、ずっと頭を占めているのは、〈こらむ〉執筆のアイデアはむろんのこと、この世にひとりしかいない〝一匹文士・伊神権太〟としての矜持とでもいえようか。新たな小説世界の発想と執筆、新しい道を切り開く展開への執着である。これが、行きつ戻りつ頭のなかにあって、なかなか発想面で安定しないので少しだけ焦ったりもする。

 それはそれとして。きょう船友から届いたメールに「辻元清美らが設立したピースボート、570億円「豪華客船」計画が〝座礁〟 やっぱりねぇ」とあった。社会現象を的確にとらえた彼女ならでは、の貴重なメールには、心から感謝したい。やはり人間、欲に目がくらむとこういう危機に陥るか。そだね、そだよね。
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 ポンペオ米国務長官が1日、先にトランプ米大統領が破棄を通告していた中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄通告を発表、条約義務の履行も2日から停止する、と明らかにした。米ロが互いに条約違反を非難し協議は決裂しており、条約はこの通告から6カ月後に正式に失効、冷戦終結のきっかけとなった歴史的意義を持つ条約がなくなることにより、新たな軍拡競争につながる恐れも出てきた。
 岐阜、愛知両県で家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が発生した問題で岐阜県は1日、1月30日に感染が判明した本巣市の養豚場で殺処分した全ての飼育豚780頭の敷地内への埋却など防疫措置を終えた。
 世のなか、いろいろある。

19年2月2日

ウェブ作品集

伊神 権太
作品集

実録随想「残り花」

2019年2月17日
 日曜日。奈良時代の西暦767年の1月13日(旧暦)から人々の厄を払う「儺追(なおい)神事」が始まった、とされる伝統の愛知県稲沢市、尾張大国霊(おおくにたま)神社、すなわち国府宮のはだか祭がきょう17日、25万人の参拝者が見守るなか、ことしも9000人の男たちが勇壮にもみあって行われた。
 この世の厄災を一身に背負った神男=愛知県一宮市の松本宗己さん(27)=が午後4時40分ごろ、参道に現れると神男に触れようとする下帯姿の男たちがもみくちゃに。熱気に湯気が蒸気の如く立ち上がり、境内を覆い尽くした。
 1時間後。神男が境内の儺追殿に引き上げられると、大歓声が湧き上がり1大絵巻が終わりを告げた。いやはや毎年のことだが、取材陣も大変だったに違いない(20年ほど前、私が一宮在任時は現場にテントを張っての取材体制を組んだものだが、おそらくことしも同じに違いない。国府宮のはだか祭は、それほど重要な天下の祭りなのである。)
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 さて。私はといえば、だ。
 午後、江南市高屋町の臨済宗妙心寺派、永正寺さんの喫茶室に出向いた。昨年暮れ、12月22日の永正寺本堂での「木枯し紋次郎」こと中村敦夫さんの朗読劇「線量計が鳴る 元・原発技術者のモノローグ」上演を機に、ここ、わが古里・江南に新しく誕生した尾張芸術文化懇話会(船橋紀公子座長、中村建岳総括)の第2回目の例会に1人のメンバーとして参加するためである。

 熱心にふるさとの芸術文化の発展につき話し合う懇話会会員ら
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 例会には船橋座長はじめ、古里活性化と文化芸術の振興を願う熱心な市民ばかり計7人が出席。まずは、ここ江南の地を発火点に文化芸術の輪を尾張全域にまで広めていくにはどうしたら良いか、を自由に話し合った。具体的には▽かつて昭和の名残を今に留めた町並みとして日本映画〈黄色い涙〉(脚本・市川森一、主演・嵐、2007年公開)のロケ地にもなった新町通りの存在を天下に広く知ってもらう。そのためにも復活映画上映会を、この江南の地で実現できないものか▽NHKラジオで毎週日曜日の朝、流れている〈音楽の泉〉のようなものを関係者にかけあって、たとえわずかの時間でも市内のどこかで流すと良い(将来的には全域で)▽飢餓と闘う世界の子らを救う手立てを地方都市から進めたい―など積極的な発言が相次いだ。
 さらに▽3月9、10の両日、江南市民文化会館展示室で東日本大震災復興支援物産展があるので協力を。ネパール大地震の支援復興にも援助したい▽滝高校でせっかくの遺産が眠ったも同然の〝滝文庫〟をなんとか市民の前に再生できないものか。そのためにも滝学園側の理解と協力は欠かせないが、〝滝文庫〟の保存と再生運動に情熱を注いでいる市民グループに対する学校側の態度はあまりにも冷たく横柄でかつ、誠意がない。なぜなのだろう―など。前向きで建設的な意見が相次いだ。

 「何はともあれ、どんなちっちゃなことでも良いので出来ることから進めよう(作家・長谷川園子さん)」「ホームページも立ち上げた方がよい」ということで意見が一致。(次回例会は3月23日午後4時から。同じ永正寺喫茶室で)。ほかに、この日は永正寺副住職でもある中村さんからお釈迦さまの誕生日(4月8日)などに永正寺で実施予定であるラテアートの体験教室についても「お寺のイメージを転換し、同時に仏教の教えもわかりやすく説明できれば」と具体的かつ丁寧な話しがあった。
 
 懇話会に、各会員から寄せられた各種資料
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 18日付中日新聞朝刊軟派、社会面トップに「根尾の縁 全力エール 岐阜 旧根尾村」「応援団設立 観戦や地元米贈呈」のニュース。読むと、平成の大合併で消えた根尾村(樹齢1500年の国の天然記念物・淡墨桜で知られる)の名前を中日ドラゴンズの大物ルーキー、根尾昂選手(18)にあやかって広めよう―というもので、3月に岐阜県本巣市の旧根尾村で根尾選手の応援団が設立されるとのこと。なかなかホットな話である。
 岐阜県西濃地域を代表する大衆駅伝として実業団や愛好者らが毎年たすきをつないできた田口福寿杯中日西濃駅伝が17日、大垣市の浅中公園陸上競技場を主会場に開かれ、4部門に216チーム、1300人余が出場。40回目の今大会でいろんなドラマを生んだ同駅伝も幕を閉じた。直接関わった者のひとりとして正直、残念無念である。でも、これも世の流れ。しかたないか。

 ドイツのビリンゲンで行われたスキーのワールドカップ男子ジャンプで小林陵侑(土屋ホーム)が史上6人目のシーズン11勝をマーク。今季16度目の表彰台に立ち、日本勢のシーズン最多記録も更新した。大相撲初場所で初優勝した関脇玉鷲が17日、愛知県蒲郡市の天桂院を訪れ、同じ片男波部屋に所属した同市出身の元横綱玉の海の墓前に優勝を報告。中央競馬のことしのG1レース開幕戦フェブラリーステークスが17日、東京都府中市の東京競馬場で行われ、藤田菜七子騎手(JRA=日本中央競馬会=所属。21歳)が女性ジョッキーとして初めて挑んだ。結果は5着。
 映画「敦煌」などで知られた映画監督佐藤純弥さんが9日、多臓器不全のため東京都内の自宅で死去。86歳だった。

2月14日
 バレンタインデー。
 今の時代に覚悟を決めて意中の人にチョコを差し出す女性となると。さて、どれほどいるか。もちろん居るには違いないのだろうが。現在は自分へのご褒美チョコが一般的で、案外と少ないのではなかろうか。
 そういう私はといえば。若いころ現役時代には、この日がくると取材の先々で背広上下のポッケにいっぱいもらった日々が懐かしい(大半は間違いなく義理チョコさんだったが)。この日は任地の先々で人には言えない話も数多くあった。
 そんな私ではあるが、きょうは社交ダンスのレッスン先で思いがけずフランスの高級チョコ、トリュフをいただいてしまい夜、舞といただいた。すなおに「ありがとうございます」と感謝している。
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 東電が13日、福島第一原発2号機の原子炉格納容器内で溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れて硬さなどの性状を確かめる調査を初めて行い、燃料デブリとみられる小石状の堆積物を持ち上げることができた、と発表。格納容器側面の貫通部からパイプ型の特殊機器を挿入し、2本の指が開閉する遠隔装置を使っての方法によるという。これにより、30~40年はかかるとされる廃炉作業のなかでも最難関のデブリ取り出しに向けての第一歩がやっと始まったといっていい。
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票が14日、告示された。一部の離島を除き、24日に県内全域で一斉に投開票が行われる。辺野古移設の賛否に絞って県民が直接民意を示すのは、これが初めて。

 きょう14日は木曜日。晴れである。
 鴨長明の方丈記冒頭にあるとおり、この世の中、まさに【ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。……】か。
 悲しく、限りなく辛い話ではあるが、日本水泳会のホープ、競泳女子の池江璃花子さん(18)=ルネサンス=が先日、自らのツイッターで白血病を公表。これを受け、日本骨髄バンク(東京)に「ドナー登録をしたい」との問い合わせが急増している。バンクではツイッターで「まだまだドナーは足りていません。みなさまのお力添えをお待ちしています」と呼びかけているという。
 愛知県では、先に田原市の養豚場で家畜伝染病「豚コレラ」が発生したのに続き13、14の両日にも市内の同じ通称「養豚団地」内の施設などでの豚コレラの感染が相次いで確認された。このため県は13日の殺処分1880頭に続き14日からは団地の全養豚場と関連養豚場の計16施設で約1万5000頭を殺処分する、と発表した。養豚団地での連日の感染、そして殺処分とは。いやはや、トンダ亥年の始まりである。

 残念無念といえば、きょう14日付中日スポーツの1面トップの「右肩炎症投球禁止2週間 アウト 開幕 CD松坂 それでも…ファンへの思い変わらず」のニュース。北谷キャンプで11日にメイン球場に隣接する陸上競技場に移動する際、松坂投手がファンとタッチした際、右腕を強く引っ張られ、右肩に違和感を訴えた。このため12日に沖縄県内の病院で検査を受けたところ炎症が見つかり〈ノ―スロー〉期間が2週間ということが判明した―という記事だが、なんともどう言ってよいものやら。
 その日はスタッフがワゴン車で移動するかどうかを松坂に尋ねたが「待っているファンの皆さんに失礼だから」と断わり、ファンの間を縫って移動中の災難だという。ドラゴンズファンには、くれぐれも自制を促したい。せっかくの松坂のファンに対する思いやりも、これでは台無しである。
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 〈団塊の世代〉の名付け親で知られる作家で経済評論家の堺屋太一さんがさる8日夜、多臓器不全で都内の病院で亡くなった。83歳だった。大阪市の出身。同性の結婚を認めないのは違憲だ、として14日、東京、名古屋、大阪などで計13組の同棲カップルが一斉に提訴。
 愛知、岡山両県警が13日、詐欺の疑いで投資コンサルティング会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)会長の銅子正人容疑者(41)=大阪市淀川区=ら男女十人を高配当をうたい、多額の現金をだまし取ったとして逮捕した。
 愛媛県が14日、現金で推計1億円程度の寄付が匿名であった、と発表。県によると、1月29日に知事あてのダンボール箱が県庁に届き劣化の進んだ1万円札が大量に入っていたという。中村時広知事は日本銀行に紙幣の確認と交換を依頼し、昨年7月の西日本豪雨の復旧事業などに活用したい、としている。
 
 名古屋市北区を流れる堀川上流の黒川。ここに大量のボラが発生、川面を黒く埋め尽くしている。あまりの多さに名古屋市は酸欠による大量死を懸念しているが、市民の間では川の浄化に伴い「魚が戻ってきたのでは」と喜ぶ声も出ているという。

2月8日
 北海道に8日から観測史上、最強クラスの寒波が襲来。北海道宗谷地方の歌登では翌未明に氷点下30度3分を観測=9日午前3時=し、今シーズン全国で初めて氷点下30度を下回った(ちなみに北海道ではこの後、陸別町で氷点下31・8度を記録するなど9日は道内4カ所で氷点下30度を下回った)。 

 さて。話は変わるのだが。中日(東京)新聞と毎日新聞の連載小説は朝、夕刊ともに中日(東京)夕刊文化欄の〈大波小波〉とともに、毎日欠かさず読んでいる。
 人(読者)によって感じ方も違うだろうが、私が小説のなかで最も評価するのは文句なく桜木紫乃さんの【緋(ひ)の河】である。何よりも骨格がぶれず、豊富な取材量に培われた登場人物の一途、かつ情熱的な信念のようなものさえ感じられるからだ。

 物語も最終段階に近づいた。
「母の髪を流し、シャンプーで洗ったあと、秀男は思い切って下穿きを脱いだ。マツは驚きもせず秀男のために場所を作った。前を隠し、母と並んで湯船に浸かる。……」の書き出しには胸にジンと熱いものが走った。
 さらに、
「かあさん、あのね、あたしの周りじゃよく人が死ぬの。病気とか事故じゃないの。生きてるのがつらくなっちゃうの。水に入ったり薬のんだり。みんな美しくなりたい気持ちだけが置き去りになって、自分の理想に負けちゃうの。あたしは、何が恵まれているって、かあさんからもらったこの体なの。磨けば光る体に生んでくれて……」
――私はこの下りに思わず涙し、私自身も「このように人々の心を揺さぶる物語を書かなければ」と一匹文士としての気概を新たにしたのである。他に順位をつければ「黒武御神火御殿(くろたけごじんかごてん) 宮部みゆき」(毎日朝刊)、「逃亡者 中村文則」(中日朝刊)、「人間 又吉直樹」(毎日夕刊)の順か。
 作家というもの、特に連載となれば、長丁場でもあり、どうしても書き進めるうちに思考回路があっちへふらふら、こっちにもふらふらとしがちなものだが、〝変わり百物語〟を描いた「黒武」は当時の風俗や習慣、歴史的背景などかっちりとした時代考証に加え、視点が定まりブレがない点で読者を作品世界に引き込んでいく。そんな腕力がある。他の2作についてのコメントは深くは差し控えたいが、主人公の心理があちらこちらに飛びすぎ、読みづらいカ所が続いたナと思うと、今度は読みやすい展開に戻るーなど作品そのものが蛇行し過ぎて、文そのものが練れていないといえようか。むろん、登場人物の胸の内の揺れ動きなど心理描写には優れたものが見受けられはする。
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 ここ数日というもの、脱兎のごとく過ぎ去っていった。
 なかでも特記しておきたいことは6日の水曜日に江南厚生病院を訪れ、右腕肘骨折部位の整形外科医による診察とこの後にいつものリハビリ治療をしてきたことか。外科医による診察は一般撮影検査が主だったがレントゲンによる撮影カ所を見ながら、特に問題はありません―とのことでなんだか、肩の重荷が少し取れた気がする。
 でも、右腕を直角にしたり上方に上げたり、顔や頭を洗おうとすると、まだまだかなり痛い。担当医いわく「手術をしていたら、おそらく今の段階で右手はもっと動きにくいはず。患者さんの場合は薬を使いながら自然治癒を目指す方法で正しくは【偽関節治療】と言い、関節はふたつになりましたが、心配ありません」と。
 ここは若いその医師を信じるほかなかろう。

 この日はリハビリ治療だけではなく、診察もあったので舞もお店を休んで付き添ってくれた。帰りにピアゴによって弁当ふたつと、骨の健康と代謝によいという成分クリプトキサンチンが含まれているという静岡県産青島三ケ日ミカンを購入。この後、それこそ久しぶりに私たちの畑〈エデンの東〉へ私が運転する車で出向いた。
 あいにく梅の花はまだ咲いてはおらず、蕾が膨らむ程度だったが、舞は何を思ったのか。この蕾の一部を小枝ごと持ち帰った。その蕾がきょう(8日)の夕方になり、帰宅した舞が「あらっ、咲いている。咲いたわよ」とコップを差し出してくるので、見ると。ナント大きな白梅が二輪咲いていたのには驚かされた。

 久しぶりの〈エデンの東〉と思いがけず、白い花を咲かせた梅2輪
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 きょう8日は、針供養の日。きのうは「北方領土の日」であった。
 昨年9月、国内では26年ぶりに岐阜県下で感染が確認された豚コレラがことしに入り豊田市の養豚場から豚が出荷された5府県(岐阜、三重、長野、滋賀県と大阪府)にまで広がり、1万6000頭余が殺処分されるという深刻な事態に陥り、養豚農家から感染を抑え込むワクチン接種を望む声が上がっている。 
 政府は8日、5月1日の皇太子さまの新天皇即位に伴って改める新元号をめぐる選定手続きに関する検討会議を持ち回り閣議で開き、平成改元時の手続きを踏襲することを決めた。また千葉県野田市の小学4年女児(10)が死亡し、傷害容疑で両親が逮捕された事件を受け、児童虐待防止に向けた関係閣僚会議も開かれ、安倍晋三首相が「1カ月以内に全ての虐待事案の緊急安全確認を行う」ことを表明。
 賃貸アパートの大手レオパレス21が天井に耐火上の不備がある、など施工不良で危険だと見ている家屋が32都府県で641棟にも及んでいることが判明。入居者7782人に対して3月末までを目安とした転居要請が始まった。大津地裁が昨年4月に彦根市の彦根交番で起きた警察官射殺で元巡査(20)に責任能力があったとして懲役22年を言い渡した。

 1985年1月8日に熊本県松橋町の民家で男性(当時59歳)の刺殺遺体が見つかった「松橋事件」の再審(裁判のやり直し)の初公判が8日、熊本地裁であり、検察側は殺人罪などで服役した宮田浩喜さん(85)について殺人罪の求刑をせず、溝国禎久裁判長は宮田さんの自白調書など確定審の有罪証拠を採用せず、即日結審。3月28日には無罪判決が言い渡される。
 3月に迫ったタイ総選挙を前に、反軍政を掲げるタクシン元首相派政党が国王の姉ウボンラット王女をいったんは首相候補として届け出たが国王が了承せず、王女の擁立は事実上、取り止めに。
 三重県の四日市大・千葉賢教授(沿岸海洋環境学)らが鳥羽市の離島・答志島の奈佐の浜で細かく砕け回収が困難になった「マイクロプラスチックごみ」の調査に着手。餃子の2018年世帯あたり購入額で浜松市が2年ぶりに日本一を奪還。
 兵庫県警が毎日新聞常務の妻を7日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕。

2月4日
 立春の鐘を磨く紅あわく
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 きのうは節分で、きょうは春立つ日。立春である。
 厳しい冬ではあるが、春の足音は次第に高くなってきた。
 北海道では札幌市中央区の大通、すすきの両会場に多くの雪氷像が並び、第70回さっぽろ雪まつりが開幕。11日まで。
 東京は4月上旬の陽気とか。

 このころになると決まって思い出すのが、能登の海沿いの町で毎年決まって見た雪に埋もれた中からたくましい芽(顔)を少しずつ出すあの雪割り草と、水の都・大垣でしばしば耳にした♪踏まれても踏まれても強く野に咲く福寿草―である。
 福寿草は西濃運輸創業者の故田口利八さん(名誉会長)が好んで用いた言葉で利八さんの〝座右の銘〟として地元の人々に知られている。どんな試練にも耐えうる精神、同時に将来に向かって力強く進む不撓不屈の魂そのものだ、といってもいい。
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 【北米 -53.9度 46・6度豪州 専門家「北極の氷融解影響」 1月 世界で異常気象】【「地球温暖化 寒波で否定できず」 トランプ氏投稿に米機関当て付けか】とは2日付中日新聞の夕刊1面見出しである。
 そして記事はといえば。
――「冬の嵐は地球が温暖化していないことの証拠にはならない」。記録的な寒波に襲われている米国で、政府機関の海洋大気局(NOAA)がツイッターにこんな投稿をした。寒波を引き合いに温暖化を否定しようとするトランプ大統領に対し「身内からの当て付け?」と米メディアで話題になっている。………… 

 さて。世の中はといえば、だ。きのうは愛知県内の各地で選挙ラッシュとなり、私も地元の愛知県知事選の投票場(江南市中央コミュニティセンター)にまで足を運んだ。投票する段になって、はたと一瞬迷いはしたが将来を見通した場合、県民にとって真実、よりためになるのはどちらの方なのか、を冷静かつ沈着に判断し、よりよい未来を思った場合、やはり今後に期待していい候補者でなければ、と清き1票を投じさせていただいた。
 候補者は両氏とも人間的にすばらしいだけに、苦渋の1票となったのである。18歳の有権者らは、どんな思いで投票権を行使したのか。聞けるものなら胸の内をたたいて聴いてみたい気にもかられた=知事選の方は、予想通り立憲民主、国民民主、公明推薦の現職大村秀章氏(58)が圧倒的優位で3選を果たした。ちなみに投票率は35%で3番目の低さ

 この日はほかに小牧、安城、尾張旭の3市でも市長選があったが、女性問題で前市長が辞職したことに伴う尾張旭市の市長選以外は、いずれも山下史守朗小牧市長(3選、43)神谷学安城市長(5選、60)といずれも現職が当選。県知事、各市長選ともに、現職の強さが光った。尾張旭市の市長には元市議会議長の森和実氏(69)が選ばれた(初)。

 東京では渋谷駅前の銅像で知られる「忠犬ハチ公」の写真が新たに見つかった、とのホットな話題。ハチ公が正面を向き笑っているような写真で、飼い主だった東京帝国大(現東大)教授、上野英三郎博士=津市出身=宅近くに住んでいた大木八重子さん(96)が寄贈したという。名古屋では七福神に扮した人らが練り歩く「宝船行列」が市中心部から大須観音までの1・6㌔を行進。

 3日夜のNHKスペシャルは「朝鮮戦争の秘話」だった。米中ロと大国の意のままに動かされ、翻弄に翻弄を重ねてきた朝鮮半島の攻防と現実世界がわかりやすく説明されていた。いや、今では朝鮮半島というよりは、民族までが分断された悲劇の南北朝鮮と言った方が良いのかも知れない。
「戦争なんか、やっている以上、ルールがあってないようなものだ」との老兵士のことばが胸に突き刺さった。北朝鮮の非核化と現在、休戦下にある戦争の終結が焦点になっているときだけに、見逃せない内容だった。平和ほど尊いものはない。この事実を為政者らは一体どこまで真剣に考えているのか。私には、そこが分からない。そこを問い正したい。
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 アニメ界のアカデミー賞、第46回アニー賞(国際アニメ映画協会主催)の発表・授賞式が2日夜、米ロサンゼルスで開かれ、細田守監督の映画「未来のミライ」が長編インディペンデント作品賞を受賞。日本では三重県尾鷲市で白装束の男衆が♪チョーサじゃ、の掛け声とともにぶつかりあう奇祭「ヤーヤー祭り」の練りが始まった。練りは3、4の両日も。
 岐阜県警高山署特別捜査本部が3日、高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年7~8月にかけ、入所者の80~90代の男女5人が相次いで死傷した問題で、うち1人に対する傷害の疑いで施設の元職員で会社員の小鳥剛容疑者(33)=名古屋市南区=を逮捕した。同じ日の午前零時ごろ、岐阜県下の岐阜市岐阜北署黒野交番前では近くの牧場で飼われていた馬が逃げ出して深夜の道をパッカパカ。まもなく飼い主に確保された。
 サッカーのカタール1部・アルドハイルが日本代表MFの中島翔哉=ゲッティ共同=の獲得を発表。なんと移籍金は日本選手では史上最高の43億円超に達するという。

 新潟市では3日未明に住宅火災があり、家族4人が死亡。青森県八戸市でも住宅兼作業場で火災があり、3人が死亡。

2月1日
  飼い猫のお出迎え受け二月かな
 =伊神舞子の〈きょうの俳句 minuetto-mi〉から

 篠笛で創作【鞍馬】を演じる藤舎名生さん=NHKEテレより、2月1日夜
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 夜遅く。久しぶりに本物の笛の音をNHKEテレ【にっぽんの芸能選「多彩なる笛の世界」 笛演奏家大集合】で聴いた。と同時に、魂をゆさぶる笛の調べはイイナ、とつくづく思ったのである。なかでも藤舎名生さんご自身の創作による【鞍馬】の重風(第1楽章)義経ノ笛(第2楽章)天狗舞(第3楽章)は圧巻であった。
 私自身、文学の調べは川や〈かぜ〉、人の息と心の流れと同じように笛の道にも通じると常々思い、折々に愛用の篠笛をふいている。それだけに、思いがけない笛々の音色との出会いには、いまさらながら目が覚めた。
 そして。床につくと。こんどはラジオの深夜便からも篠笛の音、それも私が大好きな中島みゆきさんの〈糸〉が流れてきたではないか。わたしは、そのまま寝入った。
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 プロ野球がこの日、11球団が沖縄、宮崎の両県でキャンプイン。今季から与田剛監督が背番号92のユニホーム姿で指揮を取る与田ドラゴンズは沖縄の北谷、読谷両球場でキャンプ初日が始まった。ちなみに日本ハムは米アリゾナ州スコッツデールで現地時間の1日(日本時間2日未明)、スタートを切る。いよいよ球春到来である。
 厚生労働省が1月21~27日の1週間に報告されたインフルエンザ患者が1医療機関当たり57・09人で昨冬ピークの54・33人を上回り、集計が始まった1999年以降最多だった、と発表。医療機関を受診したのは全国で約222万6000人で、前週から10万人近く増えたという。

 じゃれて困る2代目の半のらシロちゃん(首輪は、どこで外してきたのか。今は、もうない)
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 ことしも1カ月が過ぎた。〝半のら〟とはいえ、今や舞の飼い猫同然となってしまった2代目シロちゃん。彼女も日々、女主人の送り迎えをし元気でいる。
 とはいえ、この間にも、日本国内では父親が小学4年のわが子を虐待して殺していた事実が判明したほか、昨秋行方不明になった女子大生の死体を遺棄していた男が逮捕されるなど残忍極まる事件の続発、発覚はあとを絶たない。
 一体全体この世の中は、どうなってしまっているのだろう、とさえ思う。
 一方でそんなこととは関係なく、私の周辺はこのところは音もなく過ぎていく。かといって、毎日何かを考え、書き、読み(新聞小説はじめ記事、文學界など各書物含む)、時には好きな歌を聴いたり歌ったりする。気がむくままにハモニカや横笛をふき、週に1度は社交ダンスのレッスンに行き、時おり差し入れを手に舞の店〈ミヌエット〉を訪れたりしながら、そんな毎日が過ぎていく。
 この間、ずっと頭を占めているのは、〈こらむ〉執筆のアイデアはむろんのこと、この世にひとりしかいない〝一匹文士・伊神権太〟としての矜持とでもいえようか。新たな小説世界の発想と執筆、新しい道を切り開く展開への執着である。これが、行きつ戻りつ頭のなかにあって、なかなか発想面で安定しないので少しだけ焦ったりもする。

 それはそれとして。きょう船友から届いたメールに「辻元清美らが設立したピースボート、570億円「豪華客船」計画が〝座礁〟 やっぱりねぇ」とあった。社会現象を的確にとらえた彼女ならでは、の貴重なメールには、心から感謝したい。やはり人間、欲に目がくらむとこういう危機に陥るか。そだね、そだよね。
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 ポンペオ米国務長官が1日、先にトランプ米大統領が破棄を通告していた中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄通告を発表、条約義務の履行も2日から停止する、と明らかにした。米ロが互いに条約違反を非難し協議は決裂しており、条約はこの通告から6カ月後に正式に失効、冷戦終結のきっかけとなった歴史的意義を持つ条約がなくなることにより、新たな軍拡競争につながる恐れも出てきた。
 岐阜、愛知両県で家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が発生した問題で岐阜県は1日、1月30日に感染が判明した本巣市の養豚場で殺処分した全ての飼育豚780頭の敷地内への埋却など防疫措置を終えた。
 世のなか、いろいろある。

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