新生「熱砂」の公開に寄せて。牧すすむの詩のご紹介です。
新生「熱砂」公開の日にふさわしい詩が届きました。大正琴「琴伝流」大師範の牧すすむの「青春」です。
『セピア色の青春は
小さく 小さく
今もボクの心に 息づいていた』
回想は甘く切ない…ですね。年齢を重ねてなお瑞々しい筆者の感性。皆さまも追想のときをどうぞ。あのことは、それぞれの胸に大切にしまっておきましょう。
新生「熱砂」の公開始まる
これまで多くの読者に愛され、親しまれてきた私たちのウエブ文学同人誌「熱砂」がついに生まれ変わり、きょうから新時代の文学創造拠点かつ発信媒体として新たな道行きが始まりました。
今後は、この文学創造の輪を、東海北陸地方から日本一円、さらには世界中にまで限りなく広げられたら、と同人一同決意を新たにしています。
新生「熱砂」の誕生により、読者枠も一段と広がりWindows,Macの最新のブラウザのほとんどでも縦書き表示が可能になったばかりか、スマートフォンへの対応も可能になりました。
どうか、お手軽に私たちの作品を読んでください。
読者のみなさま!
これからも「熱砂」を末永くよろしくお願いいたします。
(主宰・伊神権太)
−メキシコ・マンサニージョからエンセナーダに向かう太平洋上にて
「障がいのある人を兄に持って」という手記のご紹介です。 碧木ニイナ
若い女性の手記です。
「お兄ちゃんなのにどうして好きになれないのか」、「どうして周囲に兄の存在を隠してしまうのか」。
兄の存在から目を逸らすことしかできなかった彼女が、兄を家族に持てたことに感謝し、純粋な兄に会いたいと思うようになるまでの心の軌跡が、てらいのない文体で綴られています。
ご家族の思いの深さに心を打たれます。
平子 純の掌編小説「死刑囚」を公開しました
「天の前では誰もが平等に死刑囚である」と筆者は言います。
親交のあった喜劇役者であり禅僧でもあったポール牧の自殺。
面倒を見ていた武蔵川部屋の親方(引退後の横綱三重の海)との交流と相撲界の内側。
2000円を盗むために人を殺し、死刑判決後に歌人となった島秋人のこと。
日本社会の変遷とともに語られる、ホテル経営者である筆者の素顔…。
筆者の人生観が色濃く反映された作品です。
牧 すすむのエッセイ「もう一人の母」と詩「初夏」を公開しました
「もう一人の母」
大正琴 琴伝流の大師範として忙しい日常を送る筆者の、ある教室での一コマがあたたかい筆致で描かれています。
「もう一人の母」はどんな女性でしょう。想像を掻き立てられます。
「初夏」
節電対策に人気の緑のカーテン「ゴーヤ」。ゴーヤの成長にお孫さん達の姿を重ね合わせます。
『外れたつるをそっとネットに戻してやる かわいい孫達の小さな手を取るような そんな仕草で』
情景が浮かんできますね。