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2019/09/07

 伊神権太の小説「ぽとぽとはらはら」の連載が江南市の地元情報サイト「江南しえなん(中村建岳編集長)」で公開されています。舞台は、かつて織田信長と吉乃(きつの)が愛を育み、信忠、信雄(のぶかつ)、徳姫の3人の子に恵まれた木曽川河畔に広がる街・江南です。既に〈その1〉〈その2〉〈その3〉〈その4〉〈その5〉=9月26日現在=と公開されてきており、読者の皆さまには、この先もぜひ読んでほしく思います。
 主人公は中国東北部の満州は奉天(現在の瀋陽)で戦後まもなく生まれ、生後13日目にして母の胸に抱かれ、葫芦(ころ)島で引き揚げ船に乗せられ舞鶴に上陸。母のふるさと江南で育った男、満(みつる)です。満がちょうど高校三年生のころに、隣町の一宮市出身歌手、舟木一夫さんの〈高校三年生〉が大ヒット。満は時計台でも知られる母校での映画ロケを間近にしました。物語は青春歌謡の発火点ともなった、ふるさと江南を舞台とした青春群像にあくまでこだわっての展開です。
 ネットで【江南しえなん、ぽとぽとはらはら】で検索されれば、どなたでも読むことが出来ます。そして今回の小説連載にあたってこの世に初めて生まれた言葉が〈ぽとぽとはらはら〉です。人はだれもがいつだって悲しいときや嬉しいときに〈ぽとぽと〉と涙を流しながら、それでも、自らの道行きに〈はらはら〉ドキドキしながら「負けるものか」と逞しく生きていく。こんな意味が込められているのです。
 どうぞお楽しみください。