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2017/11/02

 10月22日、名古屋市内で開かれた「熱砂」例会の席でテーマエッセイ〈梅雨〉についての合評会を行いましたので、感想をここにまとめてお知らせします。24回テーマエッセイとあわせ改めて読んでいただけましたら嬉しく思います。
【各作品】「雨の中のふたり〈私雨〉」では、小雨で傘を差さないイギリス人の話が印象的でした。国が違うとこうも異なるのかと皆さん、感心されていました。「おかあさん」では、母との強い絆を感じましたとの声がありました。「梅雨の頃の思い出」は、紫陽花の素敵なお話です。文章がとても素晴らしく、見習わなければという声がありました。
 「未来」も『あざみが咲いていた。』という書き出しが素晴らしく、多くの女性が経験しているであろう、人生の切り替えが書いてある。自分たちとは違う世界が書けるとの声がありました。「スコール」の失恋は長雨のようで、人生が輝くのは一瞬。との声が。個人的には恋愛はスコールのよう。と感じました。「田んぼ」と「貯水槽とおたまじゃくし」は同じ作風で、郷愁を感じる素朴さがにじみ出る内容。見ているところが同じ、との声がありました。
【総括】今回はとても刺激的な作品が多かったように思えます。一つの作品に対するそれぞれの見方の違いが面白いと感じました。次回の合評会も期待しています。(黒宮涼「熱砂」編集委員・記)