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2015/12/09

 真伏善人による未知数の詩小説「FLQX」が(10)まできました。事の顛末やいかに。
(9)「残りのコーヒー 続けざまに二度すする」 分かる気がする。「はや夕暮れ/昨日と同じように/夕暮れがくる」 これも分かる。これでは、なんだかパズルだ。頭の体操ごっこをしているみたい。最初はちんぷんかんで、ナニガナンダカワカラナカッタ。
 でも、文句なく面白い。―フルキュゥクス。ワタシハミカ。アナタノコトシテルヨ。イイコトアルヨ。外人? が大変、気になる。文学が、いやヘンテコリンここに極まれり、の詩小説が、これほど頭の活性化になるだなんて。それこそ主宰の私もカンパイ、カンパ~イである。

(10)真伏の風貌からも表れているが文全体に、そこはかとなき寂しさと哀愁が漂う。それも。いつだって弱者の味方としての、だ。ワタシハミカが気になる。作者には悪いが、この詩小説を読むうち「一体何を言いたいのか」と首をひねったことも何度か。が、読み進めるうち「つまらんことは、実はイイコトダ」と悟った。読者の皆さまには、こりないで最初から何度も何度も読み返してほしい。真伏は、とうとう庶民文学の星、キラメキになった。鍵はリングノートの謎めいたアルファベット、ワタシミカ、外人、それとも作者本人か。
※作者曰く「当初10回の予定だった連載を11回にまで伸ばします」と。アタイミカにたどり着くためにも、あと1回ということらしい。フィナーレがとても楽しみである。皆さん 応援、くれぐれもよろしくお願いします。(「熱砂」主宰・伊神権太)