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2015/02/27

 全てが閉ざされた住宅街。そこには物音ひとつしない不気味な町が死んだように横たわっていた。言葉もなく咲く梅一輪がいたましい この町が息をふき返すのは、いつなのか
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 「熱砂」主宰の伊神権太=脱原発社会をめざす文学者の会メンバー。日本ペンクラブ会員。小説家=が美空ひばりさんの最後のレコーディング曲〈みだれ髪〉の舞台で知られる塩屋埼灯台直下に広がる東日本大震災の被災地を経て大震災発生に伴う原発事故の放射能汚染で今なお「避難指示準備区域」になっている浜通りの双葉郡楢葉町に入った。ただ1人、黙々、延々と1日じゅう傷ついた町なかを彷徨うかの如く、無言で歩き続けるゴンタ。そのときの現地ルポの一端を「熱砂」の伊神権太ウエブ作品集【生きてゆく人間花たち/2015年2月の唄】の2月26日分に収録。読者の方々に被災地の心情を、たとえわずかでも理解していただけたら、と願います。【伊神権太記】