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2012/10/30

「どこの人かしら? 何て名前の人かしら? あの人に会えたらいい」
誰にでもある初恋。作者が長年、胸に秘め続けてきた〝幻の人〟が、いまウエブ文学同人誌「熱砂」紙上で初めて明かされる。時代は太平洋戦争さなか。お上からの〝召集令状〟という一枚の赤紙で健康な男たちが戦地に駆り出されていく中、小学五年の少女の心は、揺れに揺れた……。

 柴刈りで出会った大学生。この人こそ、千代の初恋の人、中條雲海であった。

―あとは、読んでのお楽しみ。「幻の初恋…」は、戦時下の少女の恋心を生き映した、眞鍋京子=滋賀県の文学同人誌「くうかん」代表、大津市在住=渾身の名作である。ぜひ、読んで往時の初恋ものがたりに思いを馳せてください。