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2016/09/07
❤脱原発社会をめざした文学『OFF 言葉と想像力によって 第1号』が誕生 伊神権太も小説〈海に向かいて、―瞬(まばた)き〉を発表❤

 日本の文壇に登場した『OFF 言葉と想像力によって 第1号』。巻頭の1頁には【『脱原発社会をめざす文学者の会』は、文学によって、新しい社会を構想し、その実現に取り組みます。ここに小さな旗を立てました。】のことばが添えられた。
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 ノーモア広島、長崎、福島――を合言葉に原発事故の被災地・福島を訪ねるなど幅広い行動を続ける日本の〈脱原発社会をめざす文学者の会・編〉による『OFF 言葉と想像力によって 第1号』(発行人・加賀乙彦、編集人・村上政彦、住所・東京都三鷹市、山本源一方)が9月3日、長野県の軽井沢朗読館で開催された会員による〈鎮魂の原爆文学を読む会〉の席で公開された(1冊1000円)。

 執筆陣と作品は、次のとおり。
 詩〈はるかからの波〉〈二〇一六年の春に〉〈いちばんの味方は事故〉若松丈太郎、エッセー〈脱原発通信 君はゴジラを見たか?〉〈飯舘村は何を失ったのか〉川村湊、小説〈星の子供たち〉森千春、詩〈天井譚〉森川雅美、小説〈アトムの子供〉村上政彦、小説〈海に向かいて、―瞬き〉伊神権太、エッセー〈二つの爆発から思えたこと〉橘光顕

 なお、ウエブ文学同人誌「熱砂」主宰でもある作家、伊神権太の小説〈海に向かいて、―瞬き〉は、「熱砂」の伊神権太作品集のなかでも7日から公開を始めています。ぜひ、読んでください。

2016/08/22
牧すすむの詩「~夢~」を公開

 詩人牧すすむが前回の「階段」に続き、こんどは「~夢~」の発表です。多くの夢が花開いたリオデジャネイロ五輪。その陰には、さまざまな泣き笑いのドラマがありました。そして。4年後のトウキョウをめざし人びとの〈夢〉は、また歩き始めます。苦しかった少年時代に自分の膝に【夢】という字をなぞったという牧さん。夢とは、果てしなく、限りない道のような気がします。さあ、みなさん! この詩を読んで、指文字をなぞって新たな夢に向かって。出発しましょう。

2016/07/29
黒宮涼の連作短編小説〈玉木さんと鈴木くん その2『再会』〉その3『姉妹』に続き、その4『進路』(最終章)を公開

 ウエブ文学同人誌「熱砂」の若手、黒宮涼の連作短編小説その1、その2、その3、その4を公開中です=7月29日、その1『友だち』から公開開始=。満を持しての意欲作です。ぜひ読んでください。かつて〈うそ〉という歌謡曲が大ヒットしたことがありますが黒宮涼の小説世界は、多感な少女のころには〈嘘〉にもその底に揺れ動く本物の心が流れていることをつくづく感じさせます。作者ならでは、の透明感あふれる純粋な青春小説といっていいのかも知れません。
 皆さん。ご自身の若き日々はどうでしたか。重ね合わせて思い出してください。友だちのこと、初恋のこと、うその本音。「青春の門」に立ちふさがる得体のしれない物の怪たち。ご自身の歩いた道を回想しながら物語の世界を堪能していただけたら、このうえない幸せです。〈うそ〉が飛び火し、ホンモノの友情を生む。そんな、どこにもありがちな大展開を願いつつ……(ウエブ文学同人誌「熱砂」主宰、伊神権太記)。

 以下は、連載開始にあたっての黒宮涼のことばです。
【黒宮涼】「嘘をついて後悔してしまったことがあります。子どもの頃のほんの些細な嘘。大人になった今でも取り返しがつきません。皆さんはそんな経験ありませんか。嘘にはカタチがあります。誰かのためだったり、自分のためだったり。時には傷つくこともあるかもしれません。そんな様々な嘘の物語です。どうか最後までお楽しみください。」

※〈その4〉は8月19日に公開しました。〈うそもほんと〉。純真そのものの青春群像。その1つの着地ともいっていい、終着駅をぞんぶんに、お楽しみください。こんごとも、黒宮の力作の数々にご期待ください。

2016/07/10
牧すすむの詩「階段」を公開

 詩人牧すすむならでは、慈愛に満ちた前向きな1編です。どうか、皆さん。人生の階段を一歩、また一歩と笑いながら、歩み続けてください。老いも若きも。男も女も。1度しかない、わが人生。階段をのぼってゆくみたいなものですよね。

2016/07/09
平子純が名駅裏の歴史を回想録「翻弄」として世に

 兵舎のトタン屋根を貫いてグラマンが機銃掃射の大きな穴を一直線にブツブツと描いていく。一夫は、どうにでもなれと捨て鉢に一列に並んだ海軍官舎のベッドの上で不貞寝していた。今日、特攻隊編入の命令が届いたばかりだ。ソ連が参戦し北海道が危ないから向こうから来る敵艦を迎え撃つというのだ。……(原文通り)

 ウエブ文学同人誌「熱砂」同人、平子純の回想録「翻弄 第一章名古屋駅裏編」はこんな書き出しで始まります。作中に登場する主人公一夫は、平子の実の父で名駅裏の有名旅館「土屋ホテル」創業者でもあります。名古屋に生まれ育った平子自身も幼少期から、そんな父の苦闘の人生を間近に見て育ってきただけに、昨年限りで店を閉じた「土屋ホテル」(平子さんは、本名土屋純二さんで昨年まで2代目土屋ホテル社長)の栄枯盛衰のドラマは、まさにそのまま名古屋駅界隈の歴史そのものだともいえます。
 人生いろいろ、宿屋もいろいろで、時代の荒ら海と波の中で翻弄に翻弄を重ねたホテル(宿屋)とその一族、従業員、関わった人々は、一体どんな運命を辿るのか。物語は旅行業者や宿泊客、警察、娼婦…も巻き込みながら、波乱万丈の展開で進みます。最後に目の前に立ちはだかったものは。名古屋周辺旅行業界の過去、現在、未来と苦難の歴史は。そして。それでも負けない。未来への展望は―

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 脳梗塞に言語障害、不自由な足という三重苦のなか、家族や友人らの声援もあって、平子さんは今再び立ち上がろうとしている。前途を照らす、その渾身の1作「翻弄」の〈第一章名古屋駅裏編〉の始まりです。

「翻弄」は引き続き、成長編、繁栄編、挫折編、理想を求めて(仮)…の順でつづきます。どうか、ナゴヤの、生きた傷だらけの歴史の実録証言にご期待ください。(ウエブ文学同人誌「熱砂」主宰、伊神権太)
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※著者の平子は言語障害などもあり、時系列や文の表現面で少し読みづらい点もあるか、と思います。ご容赦ください。

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