【生きてゆく人間花たち/2016年6月の唄】

平成二十八年六月三十日
 31年前の殺人判決に再審決定。熊本地裁が1985年に熊本県松橋町(現宇城市)で男性(当時59歳)が刺殺された松橋事件の再審請求審で「自白に疑義が生じており、確定判決の有罪認定に合理的な疑いが生じた」として、殺人罪などに問われ懲役13年が確定し服役した熊本市の宮田浩喜さん(83)の再審開始を認める判決。
 確定判決は、85年1月5日、松橋町の男性宅で将棋仲間ら3人と飲食中に男性と口論になり、一度帰宅した後、6日未明に男性宅に戻り、こたつに座っていた男性の首や顔などを小刀で突き刺して殺害した、と認定していた。いったい、何があったのか。犯人は一体誰なのか。
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 社交ダンス仲間で、いつも私に「ステップが軽やかになった。ほんとだよ。その調子で」と励ましてくださる人生の大先輩トシカズさんがつい数日前に救急車で病院に運ばれ、ここ1両日中に手術とか、でレッスンを急きょ休まれた。なんということ。早くよくなってくださるよう天を仰いだ。
 ほかにも、庭木を切っているさなかに地上に落ち顔面にケガをするなど、このところ江南のレッスン仲間の周辺で何かと思わぬハプニングが相次ぎ、なんだか暗雲が垂れこめている。皆高齢で頑張っておいでになるためもあるが、こうした不意の出来事は私たちに与えられた運命とでもいえようか。トシカズさんの場合、最近、がんを克服され張り切ってレッスンに挑まれているだけに、1日も早い復帰を、と願う。
 地元区(元区長)の仕事から老人会、ゲートボール、さらには新内流しの担い手でも知られ日々、八面六臂の大先輩、トシカズさんのことだ。不死鳥の如く甦り私たち後輩を引っ張ってくださる日がくると信じたい。いや、信じよう。そして回復されることを、天に召します神に祈っている。
 というわけで、きょうはトシカズさんの分まで一生懸命ステップを踏んできたのである。

 合間をみて和田の実家へ。
 兄の許可を得て、亡き父の残した書庫に保存されている夥しい蔵書のなかから、吉川英治の新書太閤記(全8巻、昭和32年9月10日発行。印刷所東京印刷株式會社、發行所株式會社六興出版部)を持ち出してきた。この新書太閤記は、既に全巻完読してはいるが、どうしても知りたい生駒家の吉乃(信長の側室。「吉野」「類」とも呼ばれた)に関する記述をあらためて調べたくなったからである。
 ざあっと見た限りでは、私が求める記述はなさそうだが、たとえ数行でも吉乃に関する記述を見つけ出すことができれば、と思っている。きょうは、和田へ行ったついでに小学生時代の幼な友だち宅も訪ねてみたが、あいにく不在だった。彼女なら、吉乃について詳しいのでは、とそんな予感めいたものが走ったからである。また出直せばよい。
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【きょうの一文・ことば】
「きょうからは泣くのを禁止します。次に泣くのは、嬉しいとき。うれしい時に泣きましょうよ」=30日NHK朝の連続ドラマ「トト姉ちゃん」のなかで。母君子さん(木村多江さん)が昭和20年3月10日の東京大空襲のあと、親子で語り合うなかで子に向かって発したことば。ちなみに私はこの朝ドラ出演者のなかで君子さん役を演じる木村さんが1番好きである。
※東京大空襲 第2次世界大戦末期に米軍により行われた、東京に対する焼夷弾を用いた大規模な戦略爆撃。日本各地に対する本土空襲、アメリカ軍による広島・長崎に対する原爆投下、沖縄戦と並んで、都市部を標的とした無差別爆撃によって民間人に大きな被害を与えた。空襲としては史上最大規模の大量虐殺。東京は1944(昭和19年)11月14日以降に106回もの空襲を受けたが、特に1945年(昭和20年)3月10日、4月13、15日、5月24、25、26日の5回は大規模だった。その中でも「東京大空襲」と言った場合、死者数が10万人以上と著しく多い1945年3月10日の空襲(下町空襲)を指す。この3月10日の空襲だけでも罹災者は100万人を超えた。

【新聞テレビから】
☆『仲代氏、北野氏ら=俳優の仲代達矢氏、映画監督の北野武氏、河瀨直美氏(河瀬氏は「監督」と「脚本」の2部門でノミネート)=会員に 米映画芸術科学アカデミー』、『首を骨折強い殺意か 西区・殺人放火 女性を手で絞め?』、『31年前の殺人再審決定 熊本地裁 懲役13年出所の83歳 知人刺殺松橋事件』『松橋事件再審開始決定 「父は無罪」訴え31年 宮田さん涙支援者喜び』、『宇宙ごみ電線で除去 JAXA(宇宙航空研究開発機構) こうのとりに実験装置』、『児童の列に車8人搬送 海津、逃走車内に負傷の男』、『山陽新幹線5時間運休 停電で広島―博多』、『宮地佑紀生容疑者逮捕 ラジオ生放送中 共演女性に傷害』、『公立高入試に集団討議 来春 愛知、各校が導入判断』(30日付、中日夕刊)
☆『外来雑草から抗がん物質 北米原産オオキンケイギクの花 岐阜大教授らが発見』、『A・トフラー氏死去 米未来学者「第三の波」87歳』、『特殊詐欺 組トップ提訴 被害者 使用者責任問う 損害賠償求め「住吉会の威力利用」』、『トルコ襲撃の痕跡 天井落ちガラス割れる 空港テロ』、『「民主」票どうなる 総務省例示なく選管任せ 自由民主、社会民主…民進は?』、『■国家公務員に夏のボーナス支給』、『ナナちゃん鼻息「シュー!」』(30日付、毎日夕刊)
☆『新たに6人原爆症認定 東京地裁 新基準を柔軟解釈』『GPS(衛星利用測位システム)捜査 名高裁「違法」 窃盗事件 令状なし、実刑は支持』『「法整備を」異例の言及』、『リオへトライ ラガー・女子竹内選手=竹内亜弥選手(29)。岐阜市出身。滝高→京大→新潮社→ラグビー開始= 異色経歴 挑戦は就職語』、『ラスター彩本場で輝け 多治見の陶芸家、イラン人指導「ペルシャに恩返し」』、『EU27カ国英に妥協せず 関税なき移民抑制不可』、『コメダ、東証一部上場』(30日付、中日朝刊)
☆『〈選択の現場 2016参院選〉震災被災地を行く㊦ 田園に汚染土の袋「古里元通りにして」』、『EU(欧州連合)、英に例外認めず 市場参加なら移民も 首脳会議声明』、『65歳以上4人に1人超す 15年国勢調査 15歳未満最低』、『鳥羽副市長を恐喝容疑「トラブル解決金」自衛業の男逮捕 三重県警』、『名古屋城天守閣復元は継続審査 市議会閉会』、『企業内保育所「若手のみ安全に問題」 男児死亡の母 都検証委で改善訴え』『安全管理業者任せ』、『■来春のNHK朝ドラ(「ひよっこ」)主役に有村さん=有村架純(23)=』(30日付、毎日朝刊)

六月二十九日
 先の熊本地震の被災地に容赦ない雨が降り続き、九州を中心とした各地で土砂崩れが起きたり、道路が冠水したりしている。午後11時14分ごろ、熊本で震度4の地震。ここ尾張も雨の1日に。私自身、かつて訪れたイスタンブール・アタチュルク国際空港で起きた過激派組織「イスラム国」(IS)とみられる自爆テロは被害が拡大化して死者41人、負傷者239人になった。
 名古屋を中心にコーヒーのチェーン店を全国展開するコメダホールディングが東京証券取引所の市場第1部に上場。28日朝、名古屋市西区の会社役員長谷川槌子さん(84)方で起きた火災はその後の調べで長谷川さんが首を絞められ殺された後に火が放たれたと断定。ブンヤの言葉に〈殺し3年、火事8年〉があるが、殺しは3年たてば書けるが、火事は8年たっても書けない、それだけ複雑怪奇だ―という意味で取材もそれだけ難しいという喩えでもある。
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 思いがけず見かけたこどもたちの希望や夢をのせた七夕飾りの短冊=愛知県江南市の和田公民館ロビーにて
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 きょうは朝早くからマイカーで市内へ。私が所属する社交ダンスクラブの三カ月後のレッスン会場確保のためで公民館二カ所へ。うち1カ所は、なんと私が幼少から少年時代にかけ育った和田だった。
 公民館の玄関をくぐると、ここでは児童保育の子らが描いた短冊が掲げられ、懐かしい思いにかられた。それにしても、最近の学供施設(学習等供用施設)の利用は、どこもかしこも満杯である。それだけ、世の中全体にゆとりが出来、豊かになったということか。
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 ……。「用があるの。セツルの新年の集りがあるの」夏江は、妙に淋しげな後姿で闇に融けた。底冷えのする風を足音が小刻みに削っていった。(永遠の都1夏の海辺 加賀乙彦)から。
 
「永遠の都」を読んでいて私は時田利平のあの正直で一途、無鉄砲ともいえるエネルギッシュかつ情熱的な生き方に感銘を受けている。男たるもの、少々飛び出しても、あゝでなくっちゃあ、とも思う。と同時に初江と夏江姉妹の生き方にも胸を打たれた。要はこの世に生をうけている全てのいきものが、時代のなかでそれぞれ懸命に生きているのだ。
 そして人間たちは時には悪人に、また善人になりながら生きていく。そうしたニンゲンたちの本能が活写されている。
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【きょうの一文・ことば】
 よく地方の人は「東京は冷たい」と言いますが、それは偏見です。構えて見るから、そう感じるのでしょう。東京の人たちの支えがなかったら、今の僕は存在しません。
 両国には隅田川にかかる「両国橋」があります。僕はこの場所が好きで橋の上からよく川面を眺めました。そして「どうすれば強くなれるだろう」とひたすら考えました。心の底にあった不安はこの時、隅田川が流してくれたのかもしれません。
 人もそう。家族のような温かさを持ち、人に恩を売ったりしない、さっぱりした気性の人たち。東京の本当の姿を知ってほしいです。
=29日付毎日夕刊『〈私だけの東京 2020に語り継ぐ〉不安流してくれた隅田川 元力士 舞の海秀平さん』の記事のなかで。青森県鰺ヶ沢町生まれの舞の海秀平さんのことば。抜粋

【新聞テレビから】
☆『(東日本大震災の津波で23人が死亡、行方不明となった宮城県石巻市立の)大川小津波訴訟10月26日に判決 仙台地裁で結審』、『トルコ空港テロ36人死亡 3人組乱射、自爆 イスタンブールIS犯行か ロビーに閃光、ごう音』、『英離脱交渉 9月以降に EU首脳 次期首相での通知容認』、『京都漢字ミュージアム開館 楽しく学習 いいカンジ』、『トヨタ143万台リコール プリウスなど国内は74万台』、『寝室などにサンダル跡 松本の殺人 犯人窓から出入りか』、『小池氏出馬表明 都知事選』(29日付、中日夕刊)
☆『〈田中優子の 江戸から見ると〉 始末が大事(法政大総長)』、『原発(再稼働)争点ならず 参院選 野党共闘で 見解異なり「封印」』、『旧宿場町の旅籠(「亀丸屋旅館。1777年の建物。客間には刀掛けが置かれ、廊下は敵の侵入を伝える「うぐいす張り」。火縄銃を突き出す鉄砲窓も残る)奮闘中 経営難に高齢化、老朽化… 旧垂井宿「一日でも長くのれん守る」』、『トルコ空港テロ36人死亡 3人自爆 ISか』『日本へ直行便 3時間後予定』、『英首相「離脱」を説明 加盟国 交渉に厳しい態度 EU首脳会議』、(29日付、毎日夕刊)
☆『EU、厳しい交渉姿勢 首脳会議 英は密接関係望む』、『トヨタ、九州工場で初の試み 太陽光エネから水素 フォークリフト燃料に』、『VW(ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン)、米に1兆5000億円 排ガス不正 過去最大の和解額』、『セイノー田口(義嘉寿)会長退任 代表権返上「経営体制を刷新」』、『ATM不正暴力団の影 出し子供述、ニセ電話団も関与?』『金融機関限度額引き下げ』、『中国機、空自機に攻撃動作 元空将指摘 東シナ海上空で』、『被害女性の手に 毛髪 松本の殺人 犯人と激しく争う?』、『初の18歳選挙は無投票 滋賀・日野町長選 現職4選』(29日付、中日朝刊)
☆『出光創業家合併に反対 「昭和シェル社風違う」大株主』、『名勝くさび緊急調査 文化庁「氷山の一角か」ロッククライミング用 御嵩・鬼岩30代男性名乗り出』『憤る地元』、『■長谷部選手(サッカー日本代表でドイツ1部リーグ、アイントラハト・フランクフルトのMF長谷部誠選手、32歳)が来月結婚』、『性同一性障害「公表で苦痛」40代従業員 愛知ヤクルトを提訴』『「隠したい」意に反し』(29日付、毎日朝刊)

六月二十八日
 ビートルズが初来日し東京の日本武道館で初の公演をしてから、あすで50年。私は当時、ただひたすら脇目もふらず柔道に打ち込む若者だったが世界のアイドル一行が法被姿で厳戒態勢のなか、羽田空港に降り立った、あのシーンは鮮明に覚えている。
 それから10年余。こんどは新聞記者として、いつも〈イエスタデイ〉や〈ヘイジュード〉〈レットイトビー〉などビートルズナンバーを流しながら車を運転、志摩の海沿いの町を取材で飛び回ったものだ。休日ともなれば、大抵は傍らに舞を乗せ、音響も全開に猛スピードで走り抜け、それが青春でもあった。
 ビートルズは今でもよく聞く。その後はジョン・レノンの〈イマジン〉も加わった。
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 東京・目黒の88歳女性のバラバラ切断殺人事件。自宅に何の痕跡もないなど謎が深まる。一体、何が。岐阜県御嵩町の国の天然記念物の巨石群「鬼岩」でロッククライミング用の金具が岩に打ち込まれていた問題で県警可児署に男性が出頭し「自分が打ち込んだ」と認めた。

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 加賀乙彦さんから長谷川園子さんの作品「炎の川」について昨日につづきメールが、届いた。内容は次のようなものだった。
――『炎の川』について読みながら感想をメイルしてきました。名古屋城の描写があってから、文章が緊張してよくなっています。戦争中の飢えと苦しみの生活が活写されています。空襲の恐ろしさ、機銃掃射の残酷、川が燃える地獄の光景、作者がこれを子供たちに伝えたいという気迫に満ちた記述です。文章の導入部を読んでの私の感想はすこし極端すぎていたと反省します。どうか、私の真意を作者にお伝えください。加賀乙彦。

 メールを読んだ私は、〈そのこさん〉に電話し、その内容そのままを読んで聞いていただいたが「私のようなものに。それほどまでのお言葉をいただける、だなんて。うれしいです。先生の教えを胸に刻み〈そのこは、そのこの道を歩みます〉」と受話器の向こうで感激に震えておいでになる様子がよく分かり、良かったナと思った。
 本来、〈文を書く〉という点ではことのほか厳しい加賀さんではあるが、作品を読み進めるうちにそのように感じられたからこうしたメールが届いたわけで、評価は評価としてすなおに受け止めたら、それで良い。

 空襲の恐ろしさ。機銃掃射の残酷。川が燃える地獄。これらは全てご自身が少女のころに実際に体験された忘れられない事実だ。それだけに「炎の川」の始まり部分のつたなさはつたなさとして、自らの体験を突きつけての展開が「戦争は2度と起こしてはいけない」といった叫びとともに「今のこどもたちに歴史の事実をぜひ伝えたい」という気迫となって伝わった。だからこそ、加賀さんはこうした励ましともいえるメールを送ってくださったのである。全身にパッと光りが差したようなそのこさん。
 そのこさんには、ご自身が自ら見、聞き、体験されてきたそのこさんにしか書けない平和を希求する文学を、この先どんなに時間がかかろうと後の世に残すためにも書き続けてほしく思う。ノーモア戦争である。そして今ひとつ。現代科学の力では、一度事故が起きてしまったら制御出来ず地獄に陥ってしまう、そんな愚かな人間社会を露呈してしまう原発社会から1歩でも2歩でも抜け出て前に進んでいく、たとえ歩みはのろくとも、これまで受けてきた恩恵は恩恵として、それでもそんな〈原発〉から脱却する脱原発社会をめざす道も大切なことだ、と。
 私は、そう確信している。
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【きょうの一文・ことば】
 世界経済はイギリスのEU離脱により、この先、関税がどうなるのか。ルールがどうなるかが、正直だれにも分からない。こんごしばらく先行きが見通せない本当の不透明さが続くことになる。それだけに、各企業には冷静な判断が求められる。
=28日夜のNHK「時論公論」のなかで。関口博之解説委員

【新聞テレビから】
☆『廃炉現場分かりやすく 福島第一の「図鑑」出版(太田出版)』『「炉心溶融使うな」指示 東電社長、総会で謝罪』『「脱原発」議案を否決 中電総会』『浜岡原発の行方 気をもむ株主ら 中電「反対」「経営が心配」』、『〈未来へ 2016参院選〉新城・若者議会の10代「選挙行く」 市政参加 育つ一票』『県内外から注目 視察や講演依頼も』『「初の18歳選挙」告示 (滋賀県)日野町長選 無投票の公算』、『〈論説委員のワールド観望〉大統領狙う潘基文氏(山本勇二)』(28日付、中日夕刊)
☆『南海トラフに対象拡大 大震法40年ぶり見直し 東海地震限定を転換』、『英国債格下げ相次ぐ 大手3社 S&P2段階』『東証一時321円安』『英通告まで交渉拒否 EU離脱 独仏伊が一致』、『指定廃棄物初の解除申請 7.7トン(の放射性セシウム濃度が国の基準値を下回ったとして)汚染基準下回る 千葉市』(28日付、毎日夕刊)
☆『トヨタ進出の英ダービー EU離脱 不安と楽観 企業と住民で「ねじれ」』『独仏伊首脳 対応を協議』『英首相 早期通告を否定』、『ブラザー燃料電池開発へ 業務用、岐阜の2社と共同』、『「20年に木造天守」を断念 河村市長現実路線に』、『攻撃ソフト独自開発か 生徒成績流出、逮捕の17歳』、『一時停止標識無効だった 反則金3年間誤徴収 滋賀県警、60万円返還へ』『くさび天龍峡にも 飯田、岩場に60本以上』(28日付、中日朝刊)
☆『〈見つめ続ける 東日本大震災〉花はまた咲いた』、『EU離脱 英、9月にも通告 首相選出 前倒しも』『NY株一時200㌦安』、『「提訴せず」正式表明 辺野古移設で沖縄県』、『名古屋城 東京五輪前の復元断念 河村市長 予算案取り下げへ』、『ダイコー産廃業許可を取り消し 愛知県』、『iPSもESも視神経細胞に 国立成育医療研など マウスで成功 緑内障など治療に期待』、『高校で期日前投票 奈良・橿原』、『逮捕少年の友人も侵入 佐賀・教育システム グループに指南』(28日付、毎日朝刊)

六月二十七日
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 わが家の守護神ともいえる愛猫こすも・ここが眠る墓と遺影
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 夕方。「たまには、愛猫こすも・ここの墓を見てやってよ。ちょうど彼女が眠っている土の上に日々草が咲いたのだから」と舞。庭に降り、彼女の霊を前に〈ここ、いつも私たちを守ってくれアリガトウ〉と手をあわせる。
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 ナゴヤの河村たかし市長が東京五輪に合わせ2020年7月の完成を掲げていた名古屋城天守閣の木造復元構想を断念する、と表明。どえりゃあ構想だのに。関連予算案が認められそうにない、ということだが。そんなことではアカンのでは。乗り越えてもらわんと。

 週明けの東京市場。EU(欧州連合)の離脱決定に伴い急落した日経平均株価は反動が出て一時、1万5000円台を回復。上げ幅も300円を超えた。そんな中、今度はEU離脱を決めた英国で市場や政治の混乱を受け、離脱投票に後悔する人が続出。【Britain(英国)+regret(後悔)=Bregret】といった造語までが飛び出している。ニンゲン心理なるもの、つくづく不思議かつ複雑怪奇なものだ。

 血なまぐさい事件が多い。それも被害者は皆女性ばかりだ。なんてことだ。
 東京・目黒の碑文谷公園で見つかったバラバラ切断遺体がその後の警視庁碑文谷署捜査本部のDNA鑑定で世田谷区のマンションで1人暮らしをする無職阿部祝子さん(88)と判明したかと思ったら、きょうの午後には東京湾につながる京浜運河で黒いスーツケースが浮いており、中から女性の遺体が見つかった。女性は3~40代でキャミソールにハーフパンツ姿。髪は茶褐色で両膝を折った状態で入っていた。
 ほかにも26日深夜から27日未明にかけ、長野県松本市郊外の梓川の住宅寝室で会社員女性(53)が首を切られて殺害されるなど傷ましい凶悪事件が発生。梓川といえば、あの上高地に通じる梓川村だ。昭和40年代、新聞社の初任地の松本支局員時代にオートバイで駆けまわった懐かしい安曇野だけに「あの静かな村で。なんで」と思う。人は、人を殺すために生きているのか。そうではないはずだ。
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 月曜日だ。やはり、きのうの畑での草引き、土起こし、スイカへの稲藁敷きなどがたたってか。舞も私も手足がガクガクのなかでの1日に。ふたりとも若い時みたいな無茶は出来ず、もはや齢には勝てなくなってきた気がする。
 かといって、親から与えられた土地を守るためには出来る範囲内のことはしなければ。バチがあたる。亡き父は90歳ごろまで土を耕し、満96歳で今も健在な母も、つい最近まで野菜づくりに励み、自ら運転する車で見事に育った大きなスイカを「たかのぶ。これ食べやあ」と届けてくれるほどだった。そうした両親の愛に応えるためにも農作業は、これからも出来る範囲で続けていこう。

【きょうの一文・ことば】
 開いたパンドラの箱。英国のEU離脱の衝撃波が、世界を揺さぶる。離婚協議が難航するのは世の習いか。箱の中の「希望」はどこに。
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 福島第1原発事故の除染で出た汚染土。環境省の検討会が、公共工事なら、法定の安全基準の80倍でも再利用可との結論導く。でも、議論の主題が安全性ではなく、「二重基準隠し」だったとしたら?
=27日付毎日夕刊〈近事片々〉から。抜粋

【新聞テレビから】
☆『稀勢ここが頼みの綱 名古屋場所 悲願へ「平常心」』、『オバマ大統領と抱擁の森重昭さん 米被爆捕虜調査 映画に 11月に広島で上映』『大統領と気持ち一致 会見で語る』『世界、215兆円損失 英のEU離脱ショック』、『高校生1万人分成績流出 不正アクセス疑い 佐賀の17歳 再逮捕』、『「20年に木造天守」 断念へ 名古屋城構想で河村市長』、『鈴木亜5000㍍でも代表 リオ選考 日本陸連32選手発表』(27日付、中日夕刊)
☆『東証 一時286円高 急落の反動 1万5000円台回復』『「資金繰り支援を」 首相、日銀に要請 緊急会合』『EU離脱悔やむ英国 公約の「うそ」続々 「移民ゼロにならない」』『スペイン与党勝利 総選挙「「反EU」左派伸びず』、『持久力ある人 血管若く 国立健康・栄養研究所発表』、『首から血 女性が死亡 長野(県松本市梓川倭)の住宅 殺人容疑で捜査』、『緊急着陸の後に旅客機から出火 シンガポール』、『リオの名所東京に出現 百貨店屋上(西武池袋本店の「食と緑の空中庭園」)に壁画』、『田母神被告無罪を主張 都知事選 運動員買収否認 東京地裁初公判』(27日付、毎日夕刊)
☆『いざ名古屋 力士到着』、『〈未来へ 2016参院選 希望はどこに?〉待機児童公約競うが… 受け皿新設「騒音」住民反対も 保育士給与増税延期財源どこ』『憲法巡り各党論戦 初の日曜』、『黒部ダムに新展望テラス 迫力の放水ぐんと接近』、『子宮頸がんワクチン副反応調査 名古屋市、因果関係判断せず 反響の大きさ考慮』、『プリンスさんギター(イエロークラウド=黄色い雲の=ギター) 1400万円で落札』、『〈おくやみ〉「大喪の礼」を通り過ぎる指揮 藤森昭一氏(ふじもり・しょういち=元宮内庁長官)25日死去、89歳。長官在任中の89年1月に昭和天皇が死去し、これに伴う「大喪の礼」や、天皇陛下の「即位の礼」などを指揮』(27日付、中日朝刊)
☆『福島汚染土 「管理に170年」 安全判断先送り 再利用方針 環境省 非公開会合』『「二重基準」批判に備え 除染土再利用の非公開会合』『■広島原爆研究者とビキニ被災共同検証』、『大阪府警OBに逮捕状 診療報酬 不正受給の指示容疑』、『米軍属 酒気帯び容疑 本人は否認 綱紀粛正期間中 沖縄県警 逮捕』、『熱中症で1人重体 スイカレース 40人超救護所へ 千葉』(27日付、毎日朝刊)

六月二十六日
 日曜日。プロ野球は、セ・リーグの広島が阪神に4―3で逆転サヨナラ勝ちし18年ぶりの9連勝。ドラゴンズはヤクルトに負け、4連敗で今シーズン負け越しが最多の6に。谷繁中日は一体全体「何をやっとるんだ!」。日ハムは、オリックスに6―0で勝って4連勝。投打の二刀流が注目を浴びる大谷投手は快刀乱麻で自身6連勝の7勝目。それにしても、ドラが勝たないのでは。尾張名古屋は、気も晴れない。
 名古屋のパロマ瑞穂スタジアムで前日に続きあったリオ五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権。追い風1・8㍍のなか、200㍍女子の福島千里(北海道ハイテクAC)が日本新記録の22秒88、男子の飯塚翔太(ミズノ、静岡県御前崎市出身)も歴代2位の20秒11で優勝した。
 このうち27日に28歳の誕生日を迎える福島は自らが2010年に出したこれまでの日本記録を0秒01塗り替え、100㍍と合わせた2冠も6年連続で達成し2種目での五輪出場。25歳の飯塚も2大会連続の五輪代表入りを決めた。
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 午後。舞と畑〈エデンの東〉へ。
 備中と鎌、スコップを手に13日いらいの農作業となったが、ほぼ一掃しておいたはずの雑草が一面生えていたのと、ことし初めて栽培に挑戦しているスイカの蔓が異常といってよいほどまでに長く伸びていたのには驚かされた。そこにはどちらも、すごい生命力が見て取れた。
「せっかく伸びたのに、ごめんね」と呪文を唱えながら、青く伸び盛りの草たちを容赦なく刈り取っていく私たち。蔓が伸びきった感じのするスイカの方も、この日事前に肥料苗店で購入した稲藁を持参したが方法が分からず、畑地の大半での野菜栽培と管理をお願いしている近くの方を訪ね、SOSとあいなった。おかげで蔓の下に稲藁を敷く方法などを教えていただいて1件落着。
 この日は、ほかに私の母が言うとおり、舞が油粕を3本の柿の木の根元部分に撒いたほか、あらためて雑草を除去した部分にもう一度肥料を与えて土起こしをするなどした。いやはや、農業とは芸術作品をこしらえたり、小説を書く作業に似ている。何より根気がいる。途中で放り出すわけにもいかない。

 雑草が刈り取られたあとの畑地とワラが敷かれたスイカ、まだまだ青いが早くも枝もたわわの柿の木の根元には油粕が敷かれた
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 帰宅しひと息ついたところでメールをチェック。そこには先日、江南市在住の長谷川園子さんと東京で初めて会われた際、加賀乙彦さんに手渡しさせて頂いた園子さんの作品「炎の川」に関する所感が加賀さんから直接、寄せられていた。それは相当に手厳しいものだった。
 でも、へこたれてはいけない。考えようによっては、ありがたく戒めに満ちている。要は、作文に毛が生えた程度の感傷に浸った垂れ流し作品は小説とはいえない。書こうとすることに関連するあらゆることを徹底的に調べあげたうえで推敲に推敲を重ね、余分の修飾語や贅肉表現は極力避け、文をそぎ落として書くように、との心からのアドバイスだと感じた。
 私はその場で受話器を取り上げ、加賀さんの言わんとすることを〈そのこさん〉に伝えさせて頂いたのである。この箴言に彼女が挫けるかどうか、だ。「名古屋の女は転んでもただでは起きないのだから。そのこさんには、時間がかかってもいいから、そういう強靭なところを見せてほしい」(伊神舞子)。
 齢85歳の彼女に、私ごとき青二才がこんな酷なことを言ってよいものかどうか少し躊躇するところもあるにはある。でも、乗り出した船なのだから、私も言うべきは言わなければいけない。半面で【そのこさんは、そのこさんの道を胸を張って歩まれたらいいのだから】。そんな思いも私の胸の中を通り過ぎる。この先、どんな展開が待っているのか。長い目で見守らせていただきたい。

 要は戦争で名古屋に米軍の空襲があったあの日々「金鯱の名古屋城は間違いなく、確実に、三日間燃え続けていた」(加賀さん)ということ。この事実をしっかりおさえ、調べあげたうえで無理をしてでも【名古屋の城と、人びとの悲しみのストーリー】を書きなさい、ということなのだ。
 今月21日の東京への途次、私は新幹線車中で、そのこさんから次の旧軍神の辞世の句なるものを教えられた。女学校の入学試験で出された口頭試問で「旧軍神の辞世をふたつあげなさい」と言われ、あどけない少女の口から出た永遠に生きる歌がそこにはあった。
♪いざゆかん 網も機雷も乗り超えて 撃ちて真珠の珠と砕けん
♪君がため 何か惜しまん若桜 散りて甲斐ある 命なりせば

「何も知らない」のは、私である。

【きょうの一文・ことば】
 地震発生後3試合(サッカー)で勝利はありません。それでも選手たちは、だれ1人として下を向いてはいません。やっぱり勝ちたいです。ちょっとでも笑わないとね。笑顔を与えないと。本当は、少しでも熊本の皆さんに思いを伝えたかったのですけれど。なかなか伝えることは出来ません。僕もがんばります。みなさんで頑張りましょう。
=26日深夜のNHK『〈アスリートの魂〉地震に負けず前へ 密着 ロアッソ熊本』のなかで。巻誠一郎選手

【新聞テレビから】
☆『〈サンデー版大図解〉ミツバチの生態』、『恐竜時代の哺乳類 骨格化石 福井で国内初 岐阜の小学生発見』『岐阜の小6船渡(翔琉)君 「恐竜の勉強する」 最後の一掘り』、『〈未来へ 2016参院選〉TPP農協改革不信抱え 農業票どこへ』、『「英離脱早期交渉を」独』、『〈ニュース前線〉「同情」「償って」790人の嘆願書 弥富の放火 被告に一部猶予判決』、『ケンブリッジ初V 日本選手権100㍍ 桐生もリオへ』『泣くな五輪でリベンジを 桐生選手3位 観客2万8000人エール』(26日付、中日朝刊)
☆『骨髄移植待ち 1655人死亡 バンク、手続き簡略化検討 5年間』、『〈憲法の岐路 私は言いたい〉「9条」正面から議論を 元官房長官与謝野馨さん(77)』、『英に早期離脱交渉要求 EU6カ国 波及を警戒 外相会合 協調確認』、『〈英国ショック㊥〉世界経済に濃い霧 海外の金融機関英事業見直しも』、『〈Sストーリー〉涙と笑顔 父娘の絆―三宅宏実4度目の五輪』、『東北の災い跳ね飛ばせ 青森・六魂祭開幕』、『■両陛下がラグビー日本代表戦を観戦』(26日付、毎日朝刊)

六月二十五日
 リオ五輪代表選考会を兼ねた陸上選手権男子100㍍決勝が今夜、名古屋のパロマ瑞穂スタジアムで行われ、桐生祥秀(20)=東洋大=と山県亮太(24)=セイコーホールディングス=、父がジャマイカ人、母が日本人のケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=の3人による壮絶な争いとなったが、飛鳥が10秒16で初優勝、既に日本陸連の派遣設定記録をクリア済みでこの日は10秒31で3位だった桐生(10秒01を2度記録)と共に初の五輪代表入りを決めた。100㍍の五輪出場枠は3人で、10秒17で惜しくも2位だった山県の代表入りも確定視されている。
 女子100㍍の方は、日本記録保持者の福島千里(27)=北海道ハイテクAC=が11秒45で同種目最多に並ぶ7連覇と最多の8度目の優勝を果たし、3大会連続のオリンピック代表入りを決めた。プロ18年目の阪神福留孝介外野手(39)が広島戦で日本選手6人目の日米通算2000安打を達成。これまで本当によく頑張ってきた。
        ☆        ☆

 深夜遅く。NHKEテレのETV特集『〈飯舘村五年~人間と放射能の記録~〉▼それぞれの決断・悔し涙・夢……』を見る。飯舘村には脱原発社会をめざす文学者の会の1員として過去2度訪れた。それだけに、番組を見ながら放射能汚染というどうにもならない苦渋の運命を背負って生き続ける人々の〈底知れない悲しさ〉が先に立ち、やるせない思いにかられた。
「国は、飯舘村の除染を決めなかった」「除染するお金があるなら別の場所で農業するお金に替えた方がいい」「震災前の方が楽しかった。ブロッコリーと米づくりの方がよかった」「牛飼いは続ける」「50年、100年を見通し、どうするかだ」「何を頼りにするか。やはりお金しかない」「あぁ、あの人も。この人も行ってしまった。人びとは避難で散り散りになってしまいました」「このままだと、人間も牛も壊れていってしまう。何も残らない」など。番組のなかでは避難先で、村内で、こんな声が飛び交った。
 と同時にこうした罪作りな原発事故はこんご2度と繰り返されるべきではない、と確信めいたものを感じた。飯舘の人々がたくましく、かつ、けなげにも生きてゆく姿。そこには、強靭なる負けず魂の如きものが迫りきたのである。
 事実、飯舘村では原発事故が一瞬にしてそれまでの人々の努力を破壊し尽くした。「避難するってことは、遊びに行くこととは違います。全部捨てる、それまで繋げてきたものが繋げなくなる。それが本当に悲しくって。こどもと嫁さんの安定した生活。これだけが大切なことなのです」。叫ぶように言った若者。その声が忘れられない。

【きょうの一文・ことば】
 やっとここまできた。優勝出来てよかったです。勝ち続けることが大切で、このまま「勝ち」をつづけ9秒台を出したい。
=陸上日本選手権の男子100㍍決勝で初優勝し、初の五輪代表を決めたケンブリッジ飛鳥さん。パロマ瑞穂スタジアムでのレース後、優勝インタビューでこう語った

【新聞テレビから】
☆『NY株610㌦下落 英EU離脱 世界同時株安の様相』『独仏など緊急会合 EU懐疑派拡大阻止へ』『NY円急伸 102円台前半』『英国債格下げへ 米ムーディーズ』『英留学予定の若者不安 EU離脱「差別、暴力あるかも」』、『〈未来へ 2016参院選〉色イメージ勝負 清新さ情熱…思い込め』『青は「実直」 黄は「理知的」 カラーセラピスト分析』『参院東京選挙区 6議席に31人 著名人乱立争い激しく』、『そうだ 皇居、行こう 一般参賀を拡充 当日、土曜もOK』、『JFK(ジョン・F・ケネディ元米大統領)ラブレター 競売で910万円落札 愛人へ?「会いに来て」』(25日付、中日夕刊)
☆『「残留したい」怒る若者 ロンドン中心部でデモ』『英EU離脱 NY株終値610㌦安 世界同時株安に』『市場動揺にG7連携 米英独首脳が電話協議』、『公正な目興味育てて 学ぶ目邪魔しないで 文科省の中立指導日弁連「見直しを」 意見書「批判精神培う機会奪うな」』、『リオ薬物検査所 不適合 五輪、他国で分析か WADA(世界反ドーピング機関)』『熊本地震「復興市場・屋台村」始動 益城町 大型テントに15店』、『■皇居の土曜参観始まる』(25日付、毎日夕刊)
☆『EU離脱へ、英首相辞意 国民投票 世界経済に激震 離脱交渉長期化も』『NY株一時530㌦下落 市場混乱 円99円台も』、『東海道新幹線の新型投入発表 普通車全座席に電源』、『「アユコ(鈴木亜由子選手、24歳)」コール熱く 鈴木選手リオ切符 名大出身花開く』『父「よくやった」 室伏選手 後輩「寂しい」』『1万㍍鈴木亜リオへ ハンマー 室伏が引退表明』、『目黒の遺棄死体 50~70代女性か 新たに4部位発見』(25日付、中日朝刊)
☆『英、EU離脱へ 国民投票 世界同時株安に発展 キャメロン首相辞意』『G7声明「連携し対応」』『驚き そして 恐れ 国民投票の威力 ポピュリズム(人民主義)も時代の選択 各地の声』『〈英国ショック㊤〉 開けられた「パンドラの箱」』、『室伏引退へ ハンマー投げ リオ絶望 陸上日本選手権』、『キャバクラ放火 山口組組長側と和解 名地裁・損賠訴訟「報復せず」確約』『「やっと一区切り」飲食店・代表』、『■覚醒剤所持容疑 高知(東生=たかち・のぼる、51歳)容疑者を逮捕=高知容疑者は女優の高島礼子さん(51歳)の夫』(25日付、毎日朝刊)

六月二十四日
 雨、雨、ふれふれ! もっとふれ、となぜか空に向かって叫びたくなる そんな雨が、ここ尾張平野に1日じゅう、シトシトと降り続いた。
        ☆        ☆

 EU(欧州連合)からの離脱是非を問う英国の国民投票が投開票され、24日朝、開票作業が終了。この結果、離脱支持が51・89%と残留の48・11%を僅差で上回り、離脱派の勝利が決まった。法的拘束力はないが、これにより1993年にEC(欧州共同体)を母体に発足して以降、統合を進めてきたEUから加盟国が初めて離脱に向かう。英政府は通告から最低2年をかけEUとの脱退交渉を進めることになる。
 残留を訴えてきたキャメロン首相は「離脱」との国民投票の結果を受け「この国を次の目的地へ導く船長として私はふさわしくない。新たな指導者が必要だ」として、10月の保守党大会までに辞任する意向を示したという。それにしても、離脱か残留かで関心の的となっていたこの国民投票。マスコミ各社の多くが〈残留が優勢〉との予測をたてていたが、あれは一体何だったのか。
 どのメディアも希望的観測ばかりを報道していた気がしてならない。「残留」への期待が多かった分、世界経済に与えた打撃も大きく「離脱派の勝利確定」は世界の金融市場をさっそく大混乱に陥れた。実際、各地で株価が急落し急激な円高が進んだ。東京市場では一時、1㌦=99円まで円高が進行、日経平均株価も東証第一部の全銘柄が下落し前日比1300円超まで下落した。
 ニューヨーク株式市場もダウ工業株30種平均の下げ幅が前日終値比530㌦を超えたという。世界同時株安がこの先どこまで続くかは誰にもわからない。

【きょうの一文・ことば】
「あえて過去を振り返ることはありますけども、前を向いて生きたいと思っていますね。過去のことを『良かった』と言うよりは、今を生きていきたい」「大切なのは、挑戦していくこと。そうすると、いろんな意味で心が豊かになり、出会いがあり、ご縁がある。小さな挑戦をいっぱいしているんですよ」
=24日付毎日夕刊『〈人生は夕方から楽しくなる〉女優大地真央さん 初の祖母役で決断「白で行きましょう」』から。※大地真央(だいち・まお) 1956年、兵庫県生まれ。73年に宝塚歌劇団入団、月組のトップスターに。85年の退団後は「マイ・フェア・レディ」など数々のヒロインを演じる。(同記事から)

【新聞テレビから】
☆『〈にっぽんの芸能〉演奏家の肖像・常磐津英寿=人間国宝= 石田ひかりほか』(24日夜、NHKEテレ)
☆『「グッバイEU」衝撃 離脱派歓喜 残留派「頭が真っ白」』『英EU「離脱」 現地報道国民投票で多数 格差拡大郊外で不満』『離脱交渉最低7年』『「社会へどんな影響が」中部の欧州出身者複雑 「移民の受け入れ必要」』『中部の進出企業困惑 トヨタ「価格競争に影響」 株暴落「ショック状態」』、『円99円台 東証1300円安』、『伊方 燃料装填を開始 3号機 来月26日に再稼働へ』、『〈「東海のうたびと」を刊行して 加藤治郎〉 31人の中心にいた春日井建 人の繋がり変革促す』、『〈大波小波〉長蛇の列と火の車(絵虫)=44万人の動員を記録した「若冲展」(東京都美術館)が終わって1カ月、いまだに余韻が消えない』(24日付、中日夕刊)
☆『英EU離脱、残留大接戦 国民投票開票進む』、『安保理北朝鮮を非難 ミサイル発射受け声明』、『伊方3号機 燃料装着 7月26日に再稼働へ』、『〈人生は夕方から楽しくなる〉女優大地真央さん 初の祖母役で決断「白で行きましょう」』、『都議団 リオ視察中止へ 世論の批判招くと判断』、『中2 情報流出 生徒が持ち出す 愛知 教職員サーバーから』、『「収入」が壁に… 「結婚したい」20代激減 男性は4割切る』(24日付、毎日夕刊)
☆『18歳 私が変える=参院選の期日前投票が始まった23日、東海地方の大学でトップを切って名古屋市立大に投票所が設置された』、『英国民投票始まる EU問題 昼以降に大勢判明』、『翁長氏 地位協定改定迫る 沖縄慰霊の日 平和宣言 異例の言及』、『8有料道1377億円で譲渡 愛知県 前田建設など運営権 10月民営化』『空港島に ホテル構想 大規模PA新設提案』、『オセロゲーム考案 長谷川五郎氏 死去 焼け野原から世界へ』(24日付、中日朝刊)
☆『〈2016参院選〉序盤情勢本社総合調査 改憲勢力3分の2うかがう 自民、単独過半数の勢い 態度未定4割』、『砲弾の中「生きろ」 慰霊の日よみがえる父の声 沖縄の子や孫に平和を=沖縄県名護市の大城愛子さん(87)が平和への祈りを捧げ、こう語った』『沖縄知事「海兵隊削減を」 慰霊の日』『軍属扱い見直し協議の考え示す 安倍首相』、『英国民投票始まる』(24日付、毎日朝刊)

六月二十三日
 7月10日投開票の参院選期日前投票が始まり今回から選挙権を得た18、19歳が清き1票を行使。沖縄戦が集結したこの日最後の激戦地糸満市摩文仁の平和祈念公園で太平洋戦争の犠牲者20万人以上を悼む「沖縄全戦没者追悼式」。英国では欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票が始まった。
 夜遅く。妻の舞が私の傍らでポツリと、ひとこと。「(能登半島の)七尾の能登島で熊が出たんだってよ」と。ことしは、全国的に熊の出没がやたら多い。東日本では福島第1原発事故の放射能汚染からニンゲンたちが避難、逃げ去ったあと、あちこちで残された生きものたちが訳も分からず生きている。餓死する動物も出ている。人間不信に陥った〈物言わぬいきものたち〉。彼らの逆襲かもしれない。

 中日新聞本紙の連載小説、佐々木譲の〈沈黙法定〉が22日付朝刊紙面の411回で終わったが、最後の5行が効いている。特に「無罪、信じていた」の下りがいい。毎回、淡々とした筆致で読み応えもあった。代わって、23日付紙面から葉室麟の時代小説「影ぞ恋しき」が始まった。3度ほど読み返したが、出だしは私の想像したとおり。これもよさそうで、じっくり検証しながら読ませていただくことにしよう。
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 2016年6月21日の大東京。夥しい人々がそれぞれの意識を胸にあるいている。夢。希望。期待。幸せ。悲しみ。落胆。秘密。通じない気持ち……。それが人生、この世というものなのか。
 誰もが、それぞれの思いを意識のなかで抱きしめながら生きている。でも私は誰ひとりとして知らない。きょうも数知れない人々と無言のスレ違い劇を交わす。電車のなか新幹線車内、東京駅プラットホーム。歩道。ホテルのカウンター、居酒屋店内でもだ。
 22日。タクシー車内から見る外の風景。二重橋にも人々は、あふれていた。
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「生きものの記録」上映後には質疑応答があった=日本文藝家協会の会議室で
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 21日に日本文藝家協会会議室(東京都千代田区、文藝春秋ビル内)で行われた「脱原発社会をめざす文学者の会」の集まりに参加するため東京に行き1泊。22日夜、帰った。
 今回の集まりは恒例の文学サロンにかわる映像上映会で岩崎雅典監督の『福島 生きものの記録1 被曝』と志賀泉さん撮影による『5月10、11日 第4回福島訪問記録』の2本が上映され、上映後には両氏による解説や会員との質疑応答もあり参考になった。私は脱原発社会をめざす運動に関心を示す女性ひとりを伴って参加したが脱原発をめざすこうした輪が少しずつ広がっていけばいいな、と心から願う。

 22日は東京から名古屋まで帰ったその足で、JRビル12階レストラン街へ。というのは、この日は大学卒業いらい初めてとなる仲間1人も待つ、かつての柔道部仲間5人での飲み会を約束していたためで、この場に約束の時間より大幅に遅れて出席(事前に連絡はしておいた)。これを終え江南まできたところで今度はわが家への途次にある居酒屋にまたまた少しだけ寄って帰宅した。というわけで、昨夜は遅く心地よい疲れのなか私は眠りに陥った。
       
 ところで、私の東京行きに同伴した女性は、江南市在住のかつての軍国少女で、終戦後は熱血英語教師として長年この地方の教育界に携わってきたばかりか、国際交流にも力を尽くし最近では「あゝ 炎の鯱」(碧天舎)の著作でも知られる長谷川園子さんである。舞がお世話になっており、文学者の会活動を知り「ぜひ、ご一緒したい」とのたっての希望もあり、85歳のご高齢でもあり万一のことがあってはいけない、と慎重を期しての旅立ちとなった(もし何かあったら、どういって叱られるか。しれたものでない)。

 おっちょこちょいの私のこと。事件は、名鉄江南駅を出発するはなから頻発して起きた。
 まず、お土産に私が用意したワインを自宅に置き忘れてきたことに気付き、タクシーで取りにUターン。東京駅で新幹線を降りたところで、今度は園子さんが心を込めてこしらえ、これも彼女自身、愛読者の1人として加賀乙彦先生に贈る人形の入った紙箱を車内に置き忘れたまま下車したことに気付き、これまた、ダッシュして車内にUターン。
 危機一髪で紙箱を抱きかかえるようにしてお人形さんの救出とあいなったが、道中、このほかにも小銭いれやメガネを1時なくす―などのミスとなると、何度か続発したのである(私は誰かさんの命令で荷物の1部の持ち番を兼ねた付き人を仰せつかっていたが、かくの如く薄氷を踏みながらの東京行きとなった)。

 そして帰り道。
 大事を終えての翌22日。ホテルをタクシーで出発し東京駅までの車中が、またドラマチックだった。「なにしろ、東京は女学生の時に合唱コンクールで訪れて以来。実に67年ぶりよ。あのころはお米持参できたのだから。片道だけで14時間もかかった。共立会館でヨハンシュトラウスのウインナーワルツ〈美しく青きドナウ〉を歌ったわ。あぁ、せっかくだから、あなた。イガミさん。運転手さん。ここで止まって! 写真撮ってくださいな」と国会議事堂前で止まったのを皮切りに、半蔵門や皇居前でもパチリパチリとカメラマンを務めさせていただいた。 
 皇居をバックにした園子さんの、あのうれしそうな顔。ファインダーを通して見る彼女の姿はとても満足そうで戦中、戦後という厳しい時代を命がけで生き抜いてこられた、その褒美とでもいっていいのか。私の目には、彼女の全身に金粉のようなものが散りばめられ輝いて離れないような、そんな錯覚すら覚えたのである。あゝ、そのこさん。長い人生街道、おつかれさま。東京に出ていらして、あこがれの加賀先生にも会うことが出来て本当によかったですね。

 加賀さんとの対面が実現した長谷川園子さん(右端)。左端は岩崎監督=東京都内の居酒屋にて。21日夜
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【加賀さんと園子さんの対話=上映会の後、文藝春秋ビル近くの居酒屋であった懇親会の場で、かつて軍国少女と軍国少年だったふたりは、空襲で名古屋城が炎上した時の話などを思い思いに語り合った】
 初めての出会いでの初めての会話は小説作法全般にわたって、かなり踏み込んだ内容になったようだ。名古屋空襲当時、少女と少年、それぞれの目で見ていた名古屋城が空襲で焼け落ちる場面の描写に関連「書く以上は、新聞を読んだり、データや文献、資料を洗いざらい徹底調査のうえ書く。そのためには無理をしてでもかきとおす」。
「小説執筆に『私は、もう齢なのだから』などといったことは関係ない。あなたは、まだ知らない事が多過ぎるから。その気になって、たまには東京にも出てきなさいよ」の熱い言葉に、園子さんは「加賀先生からの厳しい叱咤激励により、私には私の道があることをあらためて悟りました。つよく鍛えられ、〈そのこはそのこを書くのだ〉という方向性のようなものがみえてきました。助言をいただく過程で乙女心が少し傷つきもしましたが、感謝しています。がんばります。脱原発をめざす会にも入会したので、これからは年に1度ぐらいは東京に出ていきたい。加賀先生、本当にありがとうございます。目が覚めました」と話された。
 ―というわけで、私自身も園子さんが東京で加賀さんに会われ、いろいろ話し合うことが出来、よかったナ、と心から思っている。

 帰り。JRビル12階のレストランでの柔道部仲間との飲み会で会話を重ねるうち「俺、正直言って加賀乙彦さんの大ファンなんだわ。たいていは読んどる」と言ったのは、元高校英語教師だったサクマだ。学生時代のサクマはマネジャーとして上南戦などの裏方役に徹していたが「あぁ、そうだったのか」とナンダカ嬉しい気持ちになった。今回は脳梗塞で倒れ、奇跡の回復を遂げたコンドウが「俺の命もあと1、2年なので、ぜひみんなに会いたい」と話し、親友だったナガタがセットして実現。「コンドウ、来年はおまえのとこでやるから簡単に死ぬ、などと言うな。生きとらなアカンぞ」ということでおひらきとなった。

(6月23日)きょうは午前中、自らを鞭打って社交ダンスのレッスンへ。1級のルンバ修得に繰り返し挑んだが、ステップを踏みながら頭を巡るのは私が次に書こうとする小説のストーリーばかりだった。ステップを踏むほどに、内部から気迫が湧いてきたのである。

【きょうの一文・ことば】
 鎮魂に敵味方なしデイゴ咲く  指方隆司(64)愛知県小牧市
=23日付中日朝刊1面〈平和の俳句〉から。
※評には『〈金子兜太〉島民十数万人を無残に失った沖縄戦を忘れるな。敵を労る気持ちも。〈いとうせいこう〉恩讐を超えて慰霊する。広島でも同じ心の慰めが起きますよう。〈中江有里〉軍人も民間人も日本人もアメリカ人も、みな同じ尊い命。』とあった。
 ちなみに、指方さんは元教師。私が小牧在任時には小牧原小児童だった長男(正貫)も含め、大変お世話になった。その指方先生が中日紙面にある日突然の如く現れたのには妻ともども驚き、同時に感激した。

【新聞テレビから】
☆『沖縄誓いと祈り 71年目「慰霊の日」』『小6・仲間さん詩を朗読 平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(て―しち)』、『英議員遺志は「共生」誕生日に追悼集会 EU巡りきょう国民投票』、『ロシア重量挙げも五輪除外 ドーピング違反 資格停止処分へ カザフ、ベラルーシも』、『18歳が初の投票 参院選、期日前投票』『大阪の(女子)高3「一番乗り」登校前に一票』(23日付、中日夕刊)
☆『71年目「慰霊の日」 沖縄苦しみ今も 耐えられぬ基地負担』、『対北朝鮮で緊急会合 安保理「非難」報道声明検討 弾道弾発射』『北朝鮮「発射は成功」』、『歌麿版画 史上最高8800万円 仏で落札』、『ダンス営業緩和高い壁 改正風営法施行 改装に手間と費用 東京 初日許可4店止まり』(23日付、毎日夕刊)
☆『経済、安保に審判 参院選「改憲」3分の2攻防 7・10投開票』『389人出馬 愛知9人 岐阜3人』『〈解説〉18歳選挙権未来開く(社会部・豊田雄二郎)』、『鳩山邦夫氏死去 67歳 法相・総務相など歴任』『人生まで追い越すとは (兄の)鳩山由紀夫元首相の談話』、『中日本高速が自動運転支援 20年めど 渋滞、工事情報を提供』(23日付、中日朝刊)
☆『改憲巡り攻防「3分の2」議席焦点 参院選公示 経済政策是非問う』、『ムスダンか2発発射 北朝鮮1発は高度1000㌔超』(23日付、毎日朝刊)

六月二十日
 原子力規制委員会が運転開始から40年超の関電高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の最長20年の運転期間の延長を認めたが大丈夫なのか。あす21日は夏至。あさって22日には参院選が告示され、18歳選挙権が国政で初めて適用される。
 公私混同の極みがたたって失脚し21日付で辞職する東京都の舛添知事は、きょうの午後、無言で公用車に乗り込み説明責任を果たさないまま都庁を後に。6月分の給与約119万円、期末手当約381万円、退職金約2195万円が支払われるという。
 時代は良きにつけ悪しきにつけ音を立てて流れていく。深夜未明(21日午前零時10分)になり、函館で震度4の地震。
        ★        ★

 20日朝。不燃物の分別収集日なので妻とゴミ出しに近くの指定の収集所へ。近所の人たちと「オハヨウございます」と声をかけあいながら1日が始まった。
 いつも思う。人々はゴミ出しをする際、本当にただそのことだけに集中するものなのだナ、と。やはり、嫌なものは少しでも早く手元から遠ざけたいとの心理がそうさせるのか。歩き方を見ていても、みな真剣そのもので目的地に突進していくようだ。
 いずれにせよ、久しぶりに顔を合わせた近所の方々と互いに挨拶を交わすことで、なんだか地域でのコミュニケーションが続行し保たれているような、そんな安心感さえ生まれる。
        ❤        ❤
 きょうは月曜日で、舞のリサイクルショップは、お休み。で、彼女はゴミ出しのあと朝食を終えるや、江南駅から地下鉄鶴舞線で私の母がいる日進市にある老人保健施設「愛泉館」へと向かい、私は江南市立図書館へ。
 大役を果たして帰った彼女いわく「畑の柿は、あんばよう(順調に)育っているかね。そろそろ肥料を根っこに撒いとかなきゃあ。(葉の)てっぺんを切り取っておかんと、だってサ。とてもとても満96歳だなんて見えなかった。あたしが帰りの電車のなかで食べようとして手にしていたチョコレートも、美味しそうに食べられるのでそのまま置いてきちゃった。取られたようなものよ」と。
 それでも結構満足そうで、どこか温かく優しい〈空気〉が2人の間を流れたのである。
        
 それはそうと、あすは、かつての軍国少女と軍国少年が東京で、それぞれに風雪の忘れえぬ時を経て初めて対面するその日だ。戦中、戦後をたくましく生き抜いてこられたおふたりの胸に去来するものは一体、何だったのだろう。私は図書館のあとは、少女から少年に贈るワインを求めて、町中の酒店などをさまよい歩いた。
 あの日、名古屋城の金鯱が空前の規模による米軍機の空襲により燃え落ちる無惨極まる姿を別々の場所で見ていた少女と少年。天下に名だたる名古屋城の金鯱は、天守閣とともに焼け落ち、多くの人びとの命も一瞬のうちに奪われてしまった。でも、ふたりは戦中、戦後の過酷な時代を懸命に生き抜き、この世で初めて会うのである。これもまた運命か。それぞれ歩いてきた道こそ違うが、奇跡といってもいい少女と少年の出会いの物語とも言える。
 少女の名は、「あゝ 炎の鯱」(碧天舎)の著者で愛知県江南市在住の元英語教師長谷川園子さん(85歳)。そして。少年の名は、幼年学校時代を名古屋で過ごし名古屋城が炎上し焼け落ちる姿を、少年の目で三日三晩見続けていた作家加賀乙彦さん(87歳)その人である。
        ❤        ❤

※21、22の両日は上京のため本欄はお休みさせていただきます。

【きょうの一文・ことば】
 わたしは小説を書くにあたって、最後の場面を決めてから書き始めるのが常だ。
 だが、今回は初めて、最後の場面を空白にしてスタートする。
 雨宮蔵人はどうなるのか。
 作者であるわたしも、いまは知らない。
 それでも、ひとつだけ言えるのは、蔵人が到達する場所が、わたし自身が、自らの人生について考えて出した解答である、ということだ。
=20日付中日夕刊『影ぞ恋しき 連載を前に――葉室麟 蔵人に託す「生の哲学」』から。抜粋※葉室麟・作、西のぼる・画の朝刊連載小説「影ぞ恋しき」は23日にスタート

【新聞テレビから】
☆『ローマ市長初の女性 37歳ラッジ氏 草の根、EU懐疑派』、『英首相、EU残留訴え 公開質疑「離脱で経済に打撃』、『東三河発のバンド 今夏北欧ツアー 工場ロック キンキンだぜ』、『海外出張費計2億4719万円 舛添都知事 辞職で削減策宙に』『最後の? の登庁も無言』、『4カ月ぶり貿易赤字 5月407億円 鉄鋼など輸出減』『東京株続伸一時400円高 英EU離脱懸念後退』、『〈未来へ2016参院選〉若手芸人 高校・大学に出前授業 政治は大事 笑って、体験「若者投票しないと損」』、『東大チームが発見 惑星起源ヒントに 生まれた星に有機物の“輪”』、『ピューマと格闘息子救う 米西部(コロラド州)、勇敢な母親称賛』(20日付、中日夕刊)
☆『勝手に更新「読み上げ」使えず ウィンドウズ10 視覚障害者ら困惑』、『難民を身近に感じて 笑顔の動画で交流しよう きょう〈世界難民の日〉スマホサイト開設』『東京・表参道駅で写真展 制限されぬ自由求め』、『過去の大災害地図に』、『希少ハチ 校庭の友達 毎年営巣刺さないよ 名張・薦原小』、『若者の選挙参加定着を 奥田愛基さん「SEALDs」解散を前に』、『知事リオ視察対応は? 神奈川「成功のため必要」 千葉「事務方で十分」』(20日付、毎日夕刊)
☆『沖縄「限界超えた」県民大会 元米兵女性殺害 6万5000人抗議 海兵隊撤退は急務 決議骨子』『「本土も加害者」21歳女子大生 涙の訴え』『涙これで最後に 沖縄「子、孫のため諦めぬ」』『名古屋など連帯デモ「自分のこととして考えたい」』、『性同一性障害 公表を強要 愛知ヤクルトを社員提訴へ』、『★藤山(直美)さんに(第19回上海国際映画祭の)最優秀女優賞』(20日付、中日朝刊)
☆『熊本復興へ20提言 有識者会議 基金創設盛り込む』、『改憲次期国会で議論 首相参院選争点にせず ネット党首討論』『アベノミクス「見直し」61% 内閣支持率7㌽減 本社世論調査』、『村田さんら芥川賞候補 直木賞 原田さんら6人』、『御嶽山ドローン調査 噴火遺族ら不明者捜索で検討』、『〈政治 18 しようよ〉学ぶ意欲応援を 給付型奨学金制度化訴え』『高校生2000人行進 名古屋』(20日付、毎日朝刊)

六月十九日
 沖縄の那覇市奥武山(おうのやま)公園で約6万5000人が参加し、先に起きた元米兵による女性殺害事件に抗議。沖縄駐留米軍の大半を占める海兵隊撤退や日米地位協定の抜本改定を求める決議を採択、基地反対の意思が改めて浮き彫りとなった。
        ☆        ☆

 名古屋市千種区覚王山通り「ホテル・ルブラ王山」で平成28年度中部ペンクラブの第31回総会と公開文学講演会、第29回中部ペンクラブ文学賞表彰式とこの1年の中ペン会員の受賞と出版を祝う会、懇親の集いがあり、同ペンク事業企画運営委員会委員長として出席。なかでも、ことしの文学講演会は作家清水義範さんによる〈ナゴヤの生活と文化〉でとても、楽しくかつ中身の濃い内容となった。

 中ペン文学賞に輝いた阿部さん
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 また中ペン文学賞受賞作=受賞作は阿部千絵さん(浜松市。「彩雲」同人)の「犬が鳴く」=の選評では文芸評論家清水良典さんが「狭いところだけを深みに入り込んでいく手法と展開だったが、何より作者の書きたいという強い意識が伝わってきた。青白く燃え立つ炎のようなものを感じた。ぜひ大きな作家に育ってほしい」と語った。この日は、作家吉田知子さん(選考委員)も「きょうは阿部さんのためにきました」と登壇。「ストーリーはつまらない。でも、描写感覚に優れ、生きることの希薄さが胸に迫った。阿部さんには過去にも良い作品が多く、これからも書けるはずで大いに期待しています」とはなむけの言葉をおくった。 

 ♪八月やまた鶴を折る鶴を折る(丹羽康行)
 この日Eテーブルの隣席に、たまたま座られたのが平成27年度の小林一茶全国俳句大会特選・信濃町長賞に輝いた丹羽康行さん(「弦の会」会員)だった。ことばを交わすうち、私が住む江南市とは隣町の大口町だ、とのことで一気に話が弾んだ。丹羽さんによれば、これまでも「宇宙詩人」の会などで何度か顔を合わせてはいたらしい(不覚にも私にその認識はなかった)。でも、酒を酌み交わしこうして親しく話しをさせていただいたのは初めて。私にとって、この夜丹羽さんの隣の席に座ったことは最大の事件となったのである。人生は、だから面白い。
 
「受賞と出版を祝う会」で記念写真におさまる受賞者ら。年々、新しい才能が育つ=ルブラ王山にて
【受賞】左から、西穂梓さん、棚橋鏡代さん(いずれも斎藤緑雨文化賞)木戸順子さん(全国同人雑誌優秀賞特別賞)市川しのぶさん(同優秀賞五十嵐勉賞)丹羽康行さん(小林一茶全国俳句大会特選・信濃町長賞)麦畑羊一さん(鈴鹿市文芸賞エッセイ部門奨励賞)
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【出版】左から久野治さん(「OMRON―創業82年オムロン(株)外史」中日出版社)駒瀬銑吾さん(「小学生の詩」葦工房)西穂梓さん(「現代作家代表作選集」第十集、鼎書房)三田村博史さん(「東海の文学風土記」中日新聞社)尾関忠雄さん(「ねぼすけこねずみ ぷんぷんのプン」風媒社)
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 【きょうの一文・ことば】
「ナゴヤの人はコーヒーチケットひとつにしても、得かどうかに異常なほどこだわり、チョット、とくすることが大好き。見えるところで金を使う、みせびらかすことも大好きだ」と話す清水義範さん=ルブラ「王山」にて
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 ナゴヤの人はとかく「アイツは、まにあうでいいわ。まにあわんでいかんわ」で判断しがちで、学歴とかそんなもんより〈まにあう〉か〈まにあわん〉か、で決めてまう。実質価値は考えるが、付加価値は考えず、ビルのデザインひとつにしても曲線など派手なものは好まず直線的な金のかからない方を選び、最少費用で最大効果を狙う。喫茶店なんかに入って金を払う段になるとは〈いかんて〉〈いかんて〉〈いいて〉〈いいて〉と互いに譲らない。
〈俺のツレだでよ、ツレにたのみゃいいがや〉〈ほんなら、ツレに言っとくわ〉と、おそぎゃあほど【ツレコミュニケーション文化】が浸透し、〈それって。ねうちきゃあも〉と値打ちかどうかに大変こだわる。ナゴヤには、不思議な近さ、親しさがあり、原型の日本の姿が残っている。東京が〈バカ〉なら、大阪は〈アホ〉。これが、関ヶ原までくると(他を分けるから)〈タワケ〉になり、豊橋まで〈タワケ〉だ。
 ナゴヤは、大城下町だが東海道53次の宿場町ではなく、熱田は宮の宿の七里の渡しで船に乗って桑名に行ってまった。旅人がナゴヤに入ってこなかった分、よそものに対する警戒心が強く、なかなか慣れてこんが、逆にいったん仲良くなってまうと、これはたまらんほど友だち付き合いを大切にする。江戸時代には宗春の黄金文化も栄え、天下にその名を轟かせ、倹約令を出した吉宗にとっては、目の上のたんこぶだった。
 よう見ると案外、親と子が近くに住んどって、土地も豊かで芸事が進み、芸どころとも言われる。「ナニしとりゃ~あ~す」を標準語に直したつもりのことば〈なにしてみえるの〉の言葉が女性の間で染み通っている。クーポン券大好き人間が大勢いりゃあ~す。三河の方だと、大人衆の影響かしらんが「もうちょっと大人になれよ」の言い回しが多く、はたちになるかならんうちから妙に大人びてまう若者が多い。だから若者文化が、いつまでたっても育てへん。
 そんな底力に満ち、損得勘定にこだわり、友だち付き合いを大切にするところ、それがナゴヤだ。(なぜか、この日の講演会では〈なも〉表現については、出なかった。なぜか。これも不思議な話だが、〈なも〉は奥深く、父親が松本出身の講師にしては、これを語るには自信がなくて勉強中かもしれない)
=19日夜「ルブラ王山」での公開文学講演会で。「名古屋の生活と文化」を演題に話した講師清水義範さんの講演から。その要旨の1部を、オワリナゴヤのイガミの権太こと、私、伊神権太が勝手かつ明快、ていねいに解読した次第

【新聞テレビから】
☆『18歳選挙権が施行』『〈未来へ2016参院選〉投票前向き7割超 中部18、19歳100人調査 関心は景気・雇用、奨学金』『投票先「親らに相談」3割 縁遠い政治助言求める』、『〈サンデー版大図解№1256〉絵でみる沖縄戦』『「基地反対」沖縄結集 きょう県民大会、女性殺害に抗議 名古屋でも怒りの声 30人デモ』『沖縄戦米収容所6400人死亡 民間人 栄養失調や感染症』(19日付、中日朝刊)
☆『真田幸村最古の直筆か 20代前半? 長野・上田で発見』、『辺野古移設 提訴せず国と協議 沖縄知事「係争委判断を尊重』、『館林など35度 初の猛暑日 揖斐川町34.6度』、『〈政治18しようよ〉きちんと選びたい 10代100人に聞く 舛添氏が「反面教師」 消費増税延期に賛否 公私混同疑惑が刺激「税金使われ方に興味」「与党が批判は筋違い」』『漁業実習生投票できず 来月の参院選「船員に該当しない」』、『空襲「早期補償を」100歳の杉山さんらシンポ』、『インフル薬で臨床研究 マダニ感染症 13年以降47人死亡』(19日付、毎日朝刊)

六月十八日
 埼玉県鳩山町と群馬県館林市で35度を超え、ことし初の「猛暑日」に。〈いびがわマラソン〉で知られる岐阜県揖斐川町では全国3番目となる34・6度を記録。岐阜33・5度、名古屋と郡上八幡、飯田市でも32・9度となり、中部6県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀)の計46カ所で30度以上の真夏日となった。暑い夏がきた。

「原爆の子」の像のモデルで知られる故佐々木禎子さんの兄、雅弘さん(74)が広島市の原爆資料館を訪れ、先にオバマ米大統領から寄贈された4羽の折り鶴を見学。ガラスケース入りオバマ氏の折り鶴の前で手を合わせた雅弘さんは、「大統領の平和を願う思いがつまっています」。この折り鶴は8月31日まで資料館で公開される。午後8時46分、熊本で震度4の地震が発生。アイドルグループAKBのファン投票開票イベントが新潟市内であり、指原莉乃さん(23)=福岡HKT48所属=が2年連続3度目の1位に。
        ☆        ☆

「文學界」同様、なかなか思うに任せず読めなかった「じゅん文学2016/4 №87」と「文芸きなり №82」はじめ、「街道 第二十七号2016.4.30 文芸同人誌」「北斗六月號」「文芸同人誌 2016/5 海」など各地から届いた同人誌にパラパラとではあるが、目を通す。本といえば、わが朋友、太田治子さんから舞と私あてに届いた新刊『星はらはらと 二葉亭四迷の明治』(中日新聞社)も読まなくては。時間がほしい。
 あまり欲ばらないで、と自身に言いかける。時間がなければ、その分、長生きすればよい。ただ、それだけのことだ。時田利平(加賀乙彦著「永遠の都」のなかの登場人物)のよい点だけを吸収すればよい。「ガミちゃん、どんな人間だって良いとこと悪いとこがある。オレだってそうだよ。いいとこだけを吸収すればいいんだぞ」とは、かつての鬼デスクKさんのことばだ。イイトコだけをマネせんとアカン、悪いとこは捨てる―は彼の口癖、名言でもあった。

【きょうの一文・ことばから】
■軍国教育のこと
澤地 今日は皆さん、これだけ集まってくださったけれども、今がどういう時代にあるかということを考えながら、お互いの幼い日を振り返ってみたらいいと思いますね。加賀さんは、空襲の経験がおありにならないでしょう?
加賀 ないわけではないのです。昭和18年ぐらいのころに、陸軍の将校を養成する幼年学校があって、あのころの中学校は5年制ですから、中学2年生ぐらいから4~5年生ぐらいの少年たちが入っていました。これは不思議な学校でした。
 私が配属された名古屋では、爆撃が目の前で繰り広げられておりました。今でもよく覚えているのは、昭和20年に名古屋城が空襲に遭ったときのことです。国宝の名古屋城が燃えるのを目の前で見ました。これはすごい経験でしたね。
 それからすぐの日曜日に外出が許されて、名古屋城へ行ってみたら、たくさんの市民の死骸がごろごろしていました。真っ黒に焼けている人たちがまだ片付けられずに道路に横たえられていて、その中には子どもたちも随分いたのをこの目で見ました。戦争というのはこんなに残酷なものかというのは、空襲があった直後の町を歩いてみて知ったのです。
=日本ペンクラブ会報P.E.N.第437号の『第32回「平和の日」延岡の集い「平和の日に想う 子ども・いのち・神話・自由」の中から。4組8名のリレートークのうち【〈リレートーク1〉平和の日に想う 子ども 澤地久枝氏+加賀乙彦氏】の抜粋

【新聞テレビから】
☆『一足早く真夏気分 知多・新舞子で浜開き』、『〈でらサタ〉「駅ナカ」の元祖 名駅きしめん物語 55年前開店 待ち時間を収入に お客独占、地域振興効果も』、『帰ってきた「モンキー」 犬山 研究者の愛と夢乗せ復刊』、『蓮坊氏、都知事選「出ない」 民進幹部に伝達 参院選目指す意向』、『サクランボ クマの食害相次ぐ 山形』、『〈平和の俳句〉基地の闇詠む39歳写真家 「沖縄戦は現在進行形」』(18日付、中日夕刊)
☆『●eye見つめ続ける大震災 一歩ずつ緑再び=仙台空港に着陸する航空機のごう音が響きわたる宮城県名取市東部の北釜地区』、『各地で真夏日』『「水の都」の涼=岐阜県大垣市で夏に欠かせない名物「水まんじゅう」の販売が始まっている』、『夏の高校野球 地方大会始まる』、『竜頭勇ましく152年ぶり復元 祇園祭前に』、『うつ病の人「善玉菌」少ない 脳機能に影響か』、『政府、サイバー防御強化 イスラエル技術導入へ』(18日付、毎日夕刊)
☆『排水管工期半分で交換 89歳会長けん引 小島製作所』『床壊さない工法集合住宅に』、『ロシア陸上リオ不可 国際陸連決定 薬物潔癖なら余地』『ロシアは法的措置検討』、『三菱自「軽」10万円補償 燃費不正 普通車1台3万円』、『英議員殺害逮捕の男 極右から銃製造法購入か』、『ホテル百万石19億円被害 石川の老舗 休業中に盗難、建物損壊』、『下呂に新「美人」 温泉ポスター描き手、30年ぶり交代』、『イチローに乾杯! 457安打 日本酒を限定販売』(18日付、中日朝刊)
☆『温暖化「最後のとりで」 南極もCO2濃度「危険域」 初の400PPM超え』、『裁判員脅迫初の逮捕 元工藤会系など2容疑者 福岡県警』『身の安全揺るがす事態』、『蓮坊氏、出馬せず 都知事選 民進代表に伝える』、『〈チャイナセンセーション 第3部国境を越える民①〉共産党幹部「子どもに日本国籍を」 代理出産で逃避準備 男児の口座へ20億円』、『女子大生刺傷 ストーカー判断に遅れ 警視庁「悪意への変化読めず」』(18日付、毎日朝刊)

六月十七日
 朝から1日、ばたばたした。
 それというのも、21日の東京行きを前にあれやこれや、とせねばならないことがあるためで、昔とする中身は変わってはきたが「休む間がない」のは相変わらずだ。これを貧乏性、いや貧乏くさいというのだろうか。その辺りが、自分でもよく分からない。表現と解釈は、1億人いれば1億通りあるからだ。これは言葉の遣い方になってくる。少なくとも、これまでしたい放題だった東京都知事の舛添某氏よりは数段、吾が輩の方がけなげだとは思う。

 前にも何度か書いたが。昔、第1線時代。それも新聞社の支局長やデスク長時代に兵隊を見ながら気づいたことがある。それは「忙しい」を連発する記者ほど、それほど忙しくはない。たいしたことはない、という事実だ。それは、なぜか。ともすれば、「忙しい」という言葉を言い訳の理由として使う甘さと自分を忙しさから逃避させようとする態度が目立ったからだ。「忙しいなど、と言っている時間があれば1行でも書けよ」と思ったこともしばしばだ。
 半面で「忙しい」の言葉を口に出さず、自らの目と耳、足で敢然と見えない敵に真っ向勝負を挑む如くに、黙々と歩きつづける記者たち。こうしたブンヤたちはある面やせがまんを張っているようにも見えたが、時と場合によっては「オイッ、がんばれよ」と声の1つもかけてやりたい、そんな衝動にかられた。言いたいことは、痩せ我慢は、時に懐刀になりうる、ということだ。不正を暴くペンにもなる。
 
 ナンダカ、脱線してしまったが自分の日々の動きは、その人にしか決められない。だから精一杯に動いて、動いて。書いて、書いて、書きまくれ、と今も己れに向かって叫んでいる。ただ、それだけのことである。全て自身のためなのである。何だかしらないがヘンな話になってしまった。現役時代の私は、〈ガミちゃん〉でとおり【書き魔】【書き魔】と言って先輩やデスク諸氏から良きにつけ悪しきにつけ、怖がられ、かつ可愛がられたものだ。
 いまだにキリキリマイマイの日々ではあるが、これぞ、一匹文士伊神権太の真骨頂だと思っている。新たな小説執筆はむろんのこと、横笛も、社交ダンスも、サンポーニャも、酒も。ほかにもやらねばならぬことは沢山ある。加賀乙彦さんの小説「永遠の都」に登場する元海軍軍医時田利平のように、エネルギッシュにせねばならぬことが山ほどあるのである。

        ×        ×
 首都圏の水がめが干上がりつつあるらしい。上流にある八つのダムの貯水率が大きく下がってしまい、利根川水系で取水制限が始まったそうだ。梅雨のさなかに水不足とは、どうしたことだろう。/こちらも極端な。六月も半ばを過ぎたというのに、今年はまだ台風が一つも発生していない。十八年ぶりの珍事という。昨年は一月から十二月まで毎月発生していたのに、どうしたことだろう。
 以上は、本日付中日夕刊〈夕歩道〉からの抜粋。そういえば、ことしはまだ台風が来ていない。なぜなのだろう。こういう記事を目にすると気になってしまう。でも、このまま台風がひとつも来ないだなんて。信じられない。………
        ×        ×
 
【きょうの一文・ことば】
「ヒットしなきゃ嫌なんです。みんなに楽しんでもらいたいから。今の歌は、おじいちゃんから子供まで、みんなが口ずさめるような流行歌がない。音楽は言葉から生まれた音楽と、リズムから生まれた音楽の2種類ある。今はダンスと一体となったリズムばかりで、言葉の音楽がてんでだめだなあ」
「この年になったら、どこで顔を知られていても構わない。気にしていたら人生が楽しめないよ。今も週2度は飲みに出かけるよ。飲み屋での話題は、昔やった悪さ自慢かな」。=17日付毎日夕刊『〈人生は夕方から楽しくなる〉作曲家小林亜星さん 「しのぶ会」させない不良おやじを貫く』のなかで。1932年、東京生まれの亜星さん

【新聞テレビから】
☆『高浜3、4号機停止継続 大津地裁 関電申し立てを却下』、『EU残留派議員射殺事件 英国民投票目前の衝撃 逮捕の男「英国第一」』、『〈街が変わる リニア本格着工〉KITTE名古屋開業』『居酒屋客引きを規制 名古屋市が条例制定検討』、『竜のスコア記録生きがい 常滑の90歳 全試合、13年間継続』、『マイナンバー制度 原告「検証不可能」違憲訴訟名地裁で初弁論』、『ワタミ 初の労組結成 1万3000人 「ブラック」批判受け』、『ウサギ医療ミス 43万円賠償命じる 治療で顎骨折……その後死ぬ』(17日付、中日夕刊)
☆『131億年前の酸素 国際チーム 巨大電波望遠鏡で観測』、『〈生きる小児がん征圧キャンペーン 20周年〉シャンソンで家族支援 清水さんコンサート20年』『エジソン傾倒収集百数十台 蓄音機 奏でる技術史 子供に感動を無償譲渡』、『田んぼアートで安城PR』『■「ネット党首討論」19日夜中継』、『絶滅危機オウム(「オオバタン」)店頭で販売容疑 茨城の大型店』(17日付、毎日夕刊)
☆『3人殺傷元少年死刑確定へ 宮城・石巻 裁判員少年事件初』、『小型介護ロボ 団地で開発 藤田保健大とトヨタ来春、豊明に拠点』、『円一時103円台 1年10カ月ぶり』、『イチロー4257安打 日米通算世界の頂点』、『英労働党議員撃たれ死亡 EU残留派52歳の男逮捕「まるで悪夢」』(17日付、中日朝刊)
☆『炉心溶融「使うな」指示 原発事故で東電社長 第三者委報告書』、『円急騰一時103円台 1年10カ月ぶり東証は485円安』、『都職員「やっと通常勤務」 舛添知事への抗議3万件 「辞める決断遅かった」』、『イチロー「世界最多」4257安打 ここがゴールでない』、『石巻3人殺傷 元少年死刑確定へ 最高裁上告棄却 裁判員裁判で初』(17日付、毎日朝刊)

六月十六日
 世界イチのイチローを称える夕刊紙面
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 空港(名古屋空港)のある町、愛知県豊山町出身の米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)=本名は鈴木一朗さん=が15日、サンディエゴでのパドレス戦で2安打を記録、4257安打としてピート・ローズが持つメジャー記録の4256安打を日米通算で上回った。おめでとう、イチローさん。
 宮城県石巻市で2010年2月に男女3人を殺傷した犯行当時18歳7カ月だった元少年の上告審で最高裁が上告を棄却し死刑が確定。円高が一気に進み一時1㌦=103円台半ばに。きょう16日午後2時21分に北海道函館で震度6弱の地震が発生。幸い津波はなかったが引き続き警戒を―と気象庁。英国の中部リーズ近郊で労働党の女性下院議員ジョー・コックスさん(41)が男に刃物で刺され銃で撃たれ死亡した。
        ☆        ☆

 雨の1日。シトシトと終日、何かを訴えるように降り続いた。そんな〈生きもの〉を前に私はつぶやき囁く。雨が好きだよ、と。夕刊各紙はイチローの快挙で一色だが、それにしてもよく頑張ったと思う。
 私はワタシで睡眠不足のまま半寝状態で社交ダンスのレッスンに。午後は読書はじめ何やかやと。これも生きてゆくためかと思いつつ。この世に生を受けるモノは皆同じ。だれとて懸命に生きている。   

        ×        ×
「国の強制隔離政策でハンセン病療養所に収容されたまま亡くなった元患者の名誉を回復し、追悼する式典が16日、東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。患者の裁判を裁判所外の「特別法廷」で開いていた運用を違法と認めた最高裁の今崎幸彦事務総長が出席し、献花した。式典は厚労省主催で2009年から毎年開かれているが、最高裁関係者の出席は初めて。」(本日付毎日夕刊)。この記事に救われる気がした。
 一方で『「炉心溶融、使うな」第三者委報告 原発事故時の東電社長』(同中日夕刊)の、こちらは見出し。東日本大震災(2011年3月11日)が発生し3日後の14日時点で東電福島第1原発事故現場で1、2、3号機とメルトダウン(炉心溶融=原子炉内の核燃料が溶け始める現象)していたにかかわらずメルトダウンが隠蔽されていた現実が暴露された形だ。
 当時は東日本大震災発生に伴う大津波に、原発事故が重なり日本じゅうがパニック寸前に陥り混乱を避けようとする官邸側の意向が働いたことは十分に分かる。難しい問題ではあるが国民に早く知らせた方がどんな事態にせよ、危機を早く乗り切るためにも大切なことだと思う。こんごの教訓にしたい。
        ×        ×

【きょうの一文・ことば】
―これまでの歩みを振り返って。
「僕は子どもの頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負がある。アメリカに行くときも『首位打者になってみたい』(と言って)そんな時も笑われた。でもそれも二回達成した。常に人に笑われてきた歴史、悔しい歴史が僕の中にあって、これからもそれを達成していきたい」

―改めてローズの大リーグ記録について。
「いつかアメリカで抜く選手が出てきてほしいし、それが(元ヤンキース主将の)ジータのような人格者であることが理想。もっと言えば日本(の年間公式戦試合数)で抜くことが恐らく一番難しいこと。それを誰かにやってほしいし、僕は見てみたい」
=16日付中日夕刊『イチロー4257安打 日米通算世界最多』『笑われた夢2度達成 イチロー一問一答』のなかから。

【新聞テレビから】
☆『イチロー4257安打 日米通算世界最多 笑われた夢2度達成』『世界イチ日米祝福 適地に響く拍手「あえて もっと頑張れ」』『24年積み重ね偉業 42歳「僕らの希望」 歓喜「愛知の誇り」』、『東京円急伸104円台日米政策維持で 東証一時400円超安』、『「炉心溶融、使うな」 第三者委報告 原発事故時の東電社長』、『友よいつまでも忘れない 熊本「本震」から2カ月』、『チベット族の人権「支持」オバマ氏、ダライ・ラマに』、『認知症不明者1万2208人 15年 3年連続増、死者も最多479人』(16日付、中日夕刊)
☆『打の職人夢の源 後輩学ぶ「前進姿勢」出身野球部合宿所に「リポート」』『チチロー「涙こぼれた」』『「この先も楽しみ」中村元(愛工大名電高)監督』、『最高裁事務総長が献花 ハンセン病追悼式典出席』、『〈NEWSLINE〉「政治が憲法裏切る」ノンフィクション作家、澤地久枝さんは「憲法の一つ一つの条文が政治によって裏切られている」と語る』、『7冠井山本因坊 首相から顕彰状』、『舛添氏退職金2200万円 都民批判「半分置いていって」』(16日付、毎日夕刊)
☆『白川由美さん(心不全のため)死去 79歳、二谷英明さん妻』、『舛添知事辞職 「都政停滞耐え難い」政治資金集中審議は中止 知事選7月31日か8月7日』『2代続きカネで引責』、『民進「分配・成長を両立」参院選公約 平和主義前面に』(16日付、中日朝刊)
☆『領海に中国軍艦政府警戒 鹿児島沖「既成事実化の恐れ」』、『舛添氏未練の退場 都知事辞職 成果あった自賛 核心語らず背向け』、『五輪費用知事選論点に 分担協議に影響も』『言い訳 迷走の果て〈慢心が招いたズレ 社会部長大坪信剛〉』『かつての「次の首相」失墜 政治とカネ 自らに降りかかる』(16日付、毎日朝刊)

六月十五日
 深夜遅く。大阪から帰った。
 大阪・キタ(梅田)で友と会う約束をしていたためで、少しだけ疲れた。でも、とても楽しく価値あるひとときとなった。大丸の上、グランビア19階「北京」での中國料理はおいしくて、私が次に書こうとしている小説の構想や世界各地への旅、信長の側室吉乃の話などで盛り上がった。
 飛んでイスタンブールならぬ、飛んで大阪への日帰り強行軍ではあったが、行き帰りの新幹線車中では加賀乙彦さんの「永遠の都」を読むことも出来、思いがけず、この日は近松門左衛門の曽根崎心中ゆかりの地であるお初天神にもお参りしたのである。

 帰宅したら、亡き愛猫こすも・ここの遺影が。お初天神では一足早い輪くぐりも。曽根崎心中の舞台では、お初と徳兵衛が迎えてくれた
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 午前9時50分過ぎ。いったい、何ごとか。スマホがブッ、ブッと鳴った。気になるので開くと「舛添氏が都知事を辞任の号外発行」というニュースだった。遅すぎた決断で「やはり。当然のことだ」と思う。

【きょうの一文・ことば】
「くれくれ坊主にやりたもなし、って。私のところでよく言うよ。方言なのかしら。名古屋で、こんなこと言わない?」
=15日夜。大阪キタの中國料理「北京」で

【新聞テレビから】
☆『〈縁の行方は今〉瀬戸内寂聴 横尾忠則画・題字 ―「斜陽」の母と娘―太宰の愛 伝える声』、『舛添都知事辞職へ 政治資金問題で引責』(15日付、中日夕刊)
☆『イチローは憧れ 地元役場でテレビ観戦』、『中国軍、領海進入』、『四面楚歌混乱の末 舛添知事辞職願 涙の懇願一転 各会派から驚きの声』『「プライド守った」「遅すぎ」識者 有権者「辞職は当然」』(15日付、毎日夕刊)
☆『熊本地震2カ月 遅れる仮設整備』『舛添氏不信任きょう可決 自公も提案 全会派一致で 説得に辞職拒む』(15日付、中日朝刊)
☆『地震2カ月避難6211人 熊本 仮設入居進まず』、『JTB793万人分流出か 不正アクセス 旅券番号など』(15日付、毎日朝刊)

六月十四日
 米大リーグ、マーリンズのイチローがサンディエゴでのパドレス戦に「1番・右翼」で先発出場し5試合ぶりに3安打を記録。ピート・ローズが持つメジャー記録4256安打に日米通算で「あと1つ」とした。たいしたものだ。
 2010年バンクーバー、2014年ソチ五輪のフィギュアスケート女子代表でプロスケーターの鈴木明子さん(31)が豊橋市の小学校時代の同級生と結婚することに。JTBが、不正アクセスにより最大793万人分の顧客情報が流出した可能性がある、と発表。福岡県では糸島市の二丈岳山中で10日から行方不明になっていた同市の障害者支援施設入所少年(19歳)が14日午前、同じ山中で発見され警察に無事、保護された。
 この世のなか、きょうもいろんなことが起き、寄せては返す波の如きだ。
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 東京都の舛添要一知事の政治資金流用などの公私混同問題。都議会の自民党など9会派が今夜遅くから未明にかけ、知事の不信任決議案を議会運営委員会に提出し、あす15日の本会議で残る1会派も含めた全会派の賛成で可決される見通しとなった。
 舛添氏はあくまで「辞職するつもりはない。都知事の不信任案提出を、リオ五輪が終わる9月まで猶予してほしい」と涙ながらに要請し、議会解散を辞さない姿勢でおり、都民の不信感はつのる一方だ。
 それにしても、待機児童問題の解消など多くの課題を抱えた都政が宙に浮いたままだ。都民のための本来の審議は停滞どころか、ストップしており、こんなことでよいのか。舛添氏がどんなに泣いてわめこうが自分本位の罪作りな政治姿勢はダダをこねているようにしか映らない。
 都民どころか、全国民の不信と不満が頂点に達している。この先、どう決着するのか。 
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 名古屋は大須、師匠宅での横笛レッスン。きょうは何かにつけ、笛をかまえる時の心構えといったらよいか。姿勢の大切さを学んだ。ただ、それだけである。
     
【きょうの一文・ことば】
 題は「街路樹」。〈うつとりと朝の空をみる〉で始まり〈風のない静かな空に焼けた樹も屹立してゐる/春になつたら何とか芽を吹いて下さい/生きてゐればきつといゝ事があるのよ〉〈わたしたちはいつそうしみじみとあなたを/みつめるでせう〉など。……
=14日付毎日夕刊『〈■Topics林芙美子敗戦直後の詩を確認〉 生きる力取り戻す姿描く「花のいのちは」直筆で流布か』のなかで。「林芙美子の会」事務局長で日本近代文学研究者の野田敦子さん(広島県福山市)によって確認された敗戦直後に書いた戦後最初に書いた詩から

【新聞テレビから】
☆『被爆黒焦げ写真「兄だ」長崎、71年後の「特定」』、『宝くじ高額当せん者アンケート 夢買ったけど当たれば貯金』、『舛添知事の辞職不可避 自公、不信任案提出検討 野党はきょう提出』、『被災犬に新たな家を 岐阜のNPO飼い主募集』『益城町の仮説入居始まる 県内完成いまだ232戸』、『ネット通じ過激化 米乱射「ディズニー標的」報道も』『犠牲者悼む明かり』、『木造天守閣焦点に 名古屋市議会 6月定例会が開会』、『登録書に記載ないのに…「AV出ろ」どう喝3時間 被害経験ある女性証言』、『元「歌のお兄さん」覚醒剤使用認める 東京地裁初公判』(14日付、中日夕刊)
☆『強い心は「東北の血かも」 岩手出身の熊本大院生 震災と地震乗り越え就活「学んだ中国語を生かしたい」』『仮設住宅大幅に不足か 熊本地震2カ月』、『東証一時1万6000円割れ 長期金利 3日連続最低更新』、『舛添知事辞職へ 不信任案 自民が最終調整』、『米乱射テロ FBI監視から外す 組織の指示確認できず』『犠牲者悼む虹色 米乱射テロ』、『ホストタウン47件2次登録 五輪相発表』、『線路にスマホ列車遅延54件 JR首都圏』(14日付、毎日夕刊)
☆『熊本地震きょう2カ月 避難生活なお6000人超』、『公明含む5会派辞職要求 舛添都知事「不信任 リオ後に」』、『ISとの関連焦点 米乱射 同性愛者ら標的か』、『「水上バイク免許ない」2児死亡事故 容疑者運転は数回』、『〈この人〉心臓手術用カテーテル開発 「優れた起業家」日本代表 筒井宣政さん(74)』、『東北・北陸の6地銀 観光振興へ連携』『地銀8行ベア見送り 東海3県 背景にマイナス金利』、『住民反発「同意なき決定」扶桑・小渕区 ごみ処理施設説明会(この項尾張版)』(14日付、中日朝刊)
☆『自民、辞職要求検討 舛添氏「進退、リオ後に」都議会集中審議』、『米乱射テロ 自爆示唆、強行突入 容疑者過去2回聴取』『都議会集中審議 舛添氏逃げに終始 「先延ばし」批判の声』、『「部活動に休養日を」 文科省報告書 教員の負担軽減策』『「指針だけ 実効性課題」専門家』、『クロマニヨン人生き生きと 強い芸術センス 11月からラスコー展』『■新潟水俣病訴訟 新潟市が控訴』『■(米演劇界で最高の栄誉とされる)トニー賞のミュージカル部門)に「ハミルトン」』(14日付、毎日朝刊)

六月十三日
 あの公私混同の極み、と言っていい都知事の政治資金流用問題。都議会はこの日開いた総務委員会の集中審議で知事与党の公明党が初めて辞職要求に踏み込み野党4会派も辞職を要求。最大会派の自民党は「自らけじめをつけていただきたい」と辞任を求めた。
 それでも知事ポストにしがみついて「リオ五輪が終わるまで待ってほしい」とジタバタし続ける舛添知事。あなたの顔には「公」がなく、私欲の「私」しか見えてこない。ニンゲンの弱い面の典型例か。
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 休刊日なので朝刊はない。
 月曜日。舞の店もおやすみ。とはいえ、彼女は買い物に始まり、寝たきりのお母さんの衣類洗濯と介護を兼ねての顔出し、さらには、しばらく遠ざかっていた美容院へと休む間がない。
 一方の私はといえば。午前、午後と一気に進めていた読書を突如中断、午後4時過ぎ彼女が帰宅し、しばらくしたところで「行くぞ」と言うが早いか、助手席に乗せマイカーで我らが畑地〈エデンの東〉へ。
 思い立ったら、すぐに行動に移すのが私の常だけに、「きょうは行かないことにしていたのに」と言う彼女とともに、1時間後には現地に立っていた。さあ、それからが、大変。ふたりで手分けして備中を手に畑起こしに励んだのである。
 正直いって2人とも訳が分からないままの畑起こしというか、掘り返しで慣れない土との格闘とあいなった。それにしても、この時期雑草が1番生えるころで、前回鎌でだいぶ除去しておいたはずの草がかなりの範囲にわたって生えていたので、こちらも最近はやりの誰かさんの言葉ではないが、それこそ粉骨砕身、同時進行で除去していったのである。

 そういえば、きのうはあの織田信長が2000の兵で豪雨のなか、4万5000の今川の大軍に奇襲をかけ今川義元に勝利した桶狭間の合戦の日=永禄3年すなわち1560年6月12日。桶狭間は名古屋市緑区と豊明市にまたがる区域=だ。デ、私の頭に、自身の日常生活のどこかに敢えて奇襲をかけたつもりで〈エデンの東〉への参戦とあいなったのかもしれない。
「せっかく美容院から帰ったばかりなのに」とこぼす妻には悪かった。でも、こうでもせねば、私なりの日々の筆がどこかで頓挫しかねない。だから。思い立ったら、すぐ動く。やる。行動に移す、を実践しただけのことである。

 それにしても、私たちはもはや齢なのかもしれない。帰宅後はふたりとも足腰がガクガク震え、全身がいたむ。大病克服後、いまも医者通いで無理が利かない妻には「おまえは何もやらないで良い。俺に指図だけしてくれたらいい」と。そう言っているのに。彼女はおぼつかない足取りで畑地に入り、全身をよろつかせながら備中を振り上げ振り上げ、合間には土中に統合肥料をまいてくれたのである。私は自ら実践する姿を目の前に彼女はいつだって、たとえ真似事でもいいから、と私に農業をさせようとしているのだ、と感じたのである。ありがとう
 ホンのいっときだけ、からだを休め、私はそれでも横笛とハモニカふきに挑んだ。特にハモニカ演奏の見事さはたいしたもので、「うまいだろう。ハイ、観覧料を。高いぞ。1万円はくれないと」と手を出すと、返ってきた言葉は「何バカなこといってんのよ。こっちが聞いてあげているんだよ。あなたは単なるナルシスト、ナ・ル・シ・ス・トに過ぎないのだから」と、手をはねのけられ、そこにはどこまでも意地悪でやさしい女がいた。あ~あ、疲れた―

【きょうの一文・ことば】
……人間は生きるために動物や植物の命を奪わざるを得ない。大乗仏教は動物を殺すことを罪悪の一つとして、菜食主義を奨励するが、菜食も植物の命を犠牲にすることになる。そのように動植物を食さざるを得ないとしても、それらの動植物をいたわり、それらとの末永い共存を原則とする思想こそ、環境破壊の危機を超える人類の哲学であると考える。
 私は九十にしてようやくこのような自己の哲学を語ることができるようになった。このような哲学を完成させるには十年ほどの歳月が必要であろう。どうか神仏よ、なお十年の時間を私に与えたまえと祈るのみである。
=13日付中日夕刊『〈思うままに 梅原猛 人間とは何か(十)〉他者との共存こそ』の中から。抜粋

【新聞テレビから】
☆『熊本八代震度5弱 4月19日以来』、『「楽しむ野球」つかんだ偉業 中京学院大初出場V 歓喜の応援団』、『米で乱射50人死亡 容疑者、IS忠誠か フロリダ クラブで53人負傷』『オバマ氏「米全体への攻撃」 さらなる銃規制訴え』『凶行3時間 血の海』『立てこもり数十発 米乱射週末の夜 店内300人超』『服部君の母「銃規制を」』『容疑者FBIの監視対象 テロリストと接点/数週間前 銃購入』、『3人刺され父と娘死亡 大阪・泉佐野 交際の男自殺か』、『水上バイク衝突2児死亡 羽島・木曽川 ボートに突っ込む』、『名古屋城天守閣入場制限を検討 河村市長 木造復元慎重派けん制?』、『〈大波小波〉恥ずかしい日本の私』(13日付、中日夕刊)
☆『米乱射50人死亡 ナイトクラブ 容疑者、ISに忠誠 銃犯罪で米史上最悪』『IS系サイト「戦士が実行」』『閉店間際の惨劇 フロリダ乱射 銃声続けざま』、『東証一時500円下げ 円高進行 市場動揺続く』『週明け長期金利 過去最低を更新』、『共産不信任案提出へ 公私混同の舛添氏 午後集中審議』(13日付、毎日夕刊)

六月十二日
 東京の神宮球場であった第65回大学野球選手権大会決勝で中京学院大(東海)が中央学院大(千葉)を5―2で下し初優勝。プロ野球日本ハムの大谷翔平投手(21)が札幌ドームでの阪神戦で1回いきなり163㌔を連発、試合も6―0で快勝した。スポーツ界ではサッカー日本代表の長友佑都選手(インテル・ミラノ所属)のタレント平愛梨さん(31)とのラブストーリーに端を発した【アモーレ(大切な人)発言現象】が沸騰している。

 米国フロリダ半島オーランドのイスパニック系ゲイナイトクラブで銃乱射事件が発生、50人以上の命が奪われたという。犯人は射殺されたが、イスラム過激派組織ISが関わったテロとの説も。とまれ、米国での銃乱射騒ぎは一向に収まりそうにない。明らかに誤った銃文化が暴走を重ねている。
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 番組は詩人若松丈太郎さんとアーサー・ビナードさんの対談形式で進んだ。若松さんの頭に去来するものは =12日早朝のNHKEテレ『〈こころの時代〉ひとのあかし』から
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 早朝。NHKのEテレ『〈こころの時代〉ひとのあかし』を見る。一匹(いっぴき)文士の私も所属する脱原発社会をめざす文学者の会メンバーで「福島原発難民 南相馬市・一詩人の警告」(2011年5月 コールサック社刊)などの著者でも知られる詩人の若松丈太郎さん(福島県南相馬市在住、81歳)が出演される、との事前連絡が文学者の会事務局から入っていたためである。
 原発事故などで暮らしが根こそぎ奪われてしまう非情な人間社会。それでも草木は生え、新しい命も育まれ連綿として続いていく自然界。番組は、能登の農村信仰・田の神さま神事など人の営みを例に宿命とも言えるこの世のあくなき生の継続は、決して終焉ではなく始まりであり続ける。詩は、誰に向かって書くかは分からないが、やはり自分に向かって書くのかな―などと静かに語り合う若松さんと米国人詩人アーサー・ビナードさんの対談形式で進行。人間本来の「生」のありようをあらためて突きつけられ、考えさせられもし、とても勉強になった。
 ただ、けさは番組の開始時間(午前5時)を知らされていながら、少し寝過ごしてしまい冒頭部分を見そこなってしまったので18日午後1時からのEテレでの再放送を今一度見てみよう、と思う。せっかくの機会だけに読者の皆さまも、ぜひ再放送を見てほしい。

 日曜日。きょうは朝から空は曇り、雨が降りそうでふらない、なんだかハッキリしない1日に。雲が空一面に覆いかぶさっているにもかかわらず、雨は降ってこず能登の七尾にいたころの、はっきりしない曇り空を思い出した。雨は夜遅くなり、ポツリポツリと落ちてきた。

 午後は、ことし2月23日に訪ねた福島県いわき市の塩屋埼灯台直下に広がる被災地で進む復興の模様をユーチューブにアップしたが、自分で撮影した映像の中になかなか適当なものが見当たらないまま、どの映像にするか、を決めるのに四苦八苦。それでも、その中の1シーンが灯台直下の波打ち際にいた3羽の海鳥をたまたまワンチャンスでとらえた貴重な瞬間だったことを思い出し、映像をこれに決め、なんとかアップロードにこぎつけたのである。
 遅まきながらユーチューブ化を決めたのは、過去3年続いて塩屋埼灯台直下の現地を訪ね、その年々の復興の現状を自らの目で見てきているだけに、やはりことしの状況も記録に残しておくべきだ、と判断したからだ。以下に、ユーチューブの映像に付けた題とコメントの内容を記しておきたい。
▼題【希望への道 3羽の海鳥、何思う 1羽が大空へ向かって飛び立った /東日本大震災の復興現場、塩屋埼灯台直下にて】
▼内容【ことし2016年2月23日の午後―私はいつものようにあの東日本大震災に泣いた福島県いわき市の塩屋埼灯台直下に広がる被災地を訪ね、復興が進む四ツ倉、豊間、小名浜の海沿いを1人、黙々と歩いた。映像は、その時に私が撮った数々の復興現場のなかでも毎年、運命の日が近づくと決まって訪れる場所、美空ひばりさんの歌〈みだれ髪〉の舞台でも知られる塩屋の岬に立つ塩屋埼灯台直下の豊間でのひとコマである。/
 豊間のこの海沿いの被災地でも、他と同じように高台の嵩上げや整地作業、護岸工事などはかなり進んでおり、昨年に比べたら造成は雲泥の差だった。だが、内心密かに待ち望んでいた他の被災地で見られるような新しい住宅建設は、まだまだ先のようで昨年この地を訪れた際に「来年きたときには家は何軒立っているだろうか」と抱いた期待実現には至っていなかった。/
 それどころか、昨年までなら、震災にも耐え仁王立ちになって【震災のシンボル】として立ち続けていた海沿いの豊間中学校校舎と体育館の姿が忽然と視界から消えており、長い護岸堤に描かれていたあのカラフルでホッとするような花や鳥、魚介類などの絵までが全て失くなっていた。一帯何があったのか。/
 そんな私の気持ちを慰めるように、1羽、2羽…と海鳥たちが空高く舞い上がる姿が「心配ないから。大丈夫だよ。ごんたさん」と告げてくれている天使の翼にも見えたのである。復興へのあくなきイバラの道は、震災から5年3カ月を経たきょうも続いている(撮影は2016年2月23日午後2時半過ぎ。/同年6月12日。伊神権太記)】

※ユーチューブで【希望への道 3羽の海鳥】を検索していただけましたら、映像と私の声が出てきます。ぜひ、みてください。

【新聞テレビから】
☆『葛尾村の避難解除 福島 居住制限区域で初』、『平野さん「三十路すぎの昇格 光栄」英バレエ最高位に日本人2人』、『〈陸上■学生個人選手権〉桐生10秒01 100㍍日本2位タイ 余裕の走り五輪派遣記録 日本選手権で「最速」へ』、『〈社説〉田中角栄の遺したもの 週のはじめに考える』、『〈サンデー版大図解〉日本とブラジル』、『愛知 子の貧困率調査へ 本年度 小中生ら3万5000人』、『ユキヒョウ 大家族の系譜 東山動物園 5代目戻り繁殖期待』、『ATM18億円不正引き出し 神奈川 容疑者2人逮捕』(12日付、中日朝刊)
☆『頭部未発見171人死者に含めず 東日本大震災 行方不明扱い、3県警にずれ』『家族 思いさまざま』、『札幌YOSAKOIソーラン 応援感謝 熊本チーム舞熱く』、『■子どもの貧困対策、助成先 募集=内閣府が子どもの貧困対策を目的とした「子供の未来応援基金』を使った活動費助成の公募を27日から始める』、『上場審査不正見逃し 元役員が1.5億円外部送金 IT関連企業 東京地検が捜査』、『舛添氏「適切支出」か 都議会あす集中審議』(12日付、毎日朝刊)

六月十一日
 早いもので、あの東日本大震災から丸5年と3カ月がたった。この5年余の間、大地震と大津波、あげくに福島第1原発事故のメルトダウンに伴う放射能汚染に遭われた多くの方々の悲しみと苦闘の日々、復興への道を思うとき、どう言っていいのか。ことばもない。あゝ、何ということが起きてしまったのか

 きょうは午前中、マイカーを走らせ各務原の蘇原コミュニティセンターでの社交ダンス教室へ。先生の厳しくも熱く、情熱的と言っていいほどのレッスンに仲間と共に挑んだ。ワルツとタンゴの全身と足の基本的な〈運び〉を何度も繰り返す、というものだったが先生いわく。「ごんたさん。ホラッ、もっと背筋を伸ばして。胸を開いて。からだは、こうして密着させなくっちゃあ」と繰り返しての特訓は、ある面鬼気迫るものだった。
 帰って。今度はかつての任地、尾張一宮へ。底をついたわが家の常備薬を確保するためだったが、本来ならJR名鉄駅に通じる駅前通りに面してあったはずの目的の薬局さんが、どうしても見つからない。デ、やむなく近くのアーケード街にあった別の薬局で求めると「製薬会社は違いますけれど。成分が同じ薬なら当店にもありますよ」とのことだったので、結局その薬を手に入れ帰宅した。
 聞けば、私が行こうとしていた目的の薬局はつい最近、閉店したとの由。「あぁ、こうして店は1つずつ消えていくのか。そういえば、あの店は老夫婦が営んで居られた。でも、あそこの薬は私たち家族には、ことのほか、よく馴染んでくれたっけ」と妙なところで感慨を新たにするなどした。私たち家族は、この街には新聞社の支局長時代も含め10年の長きにわたって暮らしていたのだ。

 それにしても尾張の首都、一宮は新駅舎にせよ、市役所庁舎にせよ、随分と洒落たモダンな建物に生まれ変わったものである。これまではどちらかといえば、いつもガサガサ、ざわざわとしていた街全体がナンダカ生まれ代わったようにも感じられ、当然ながらその分、町を行き交う人々の目も、皆生き生きと輝いてみえたのである。

【きょうの一文・ことば】
 天知る。地知る。子知る。我知る。  十八史略
=朗唱漢詩漢文(全国漢文教育学会編、東洋館出版社)から
※「知」が四つ出てくるので、「四知(しち)」とも。天が知っているし、地も知っている。あなたも知っているし、私自身も知っているのです。隠れて不正をはたらいても、必ずそれは明るみに出るものだということ 

【新聞テレビから】
☆『〈みんなのアルバム〉 【ファインダ―】ひなたちの口 生命力あふれ(田島直樹)』、『東京芸大 修復の被災品展示 東北美術に再び輝きを』、『「ガラ紡」復活 カンボジア救え 豊橋発 貧困絶つ糸口に』、『(英国の名門ロイヤル・バレエ団が)英バレエ最高位(のプリンシバルに日本の男女2人を昇格させる、と発表) 平野(亮一、32歳)さん 高田(茜、26歳)さん 吉田都さん以来』、『アリ氏追悼式に1万5000人 喝采と差別 力に走った』『「ゆっくり休んで」同級生』、『フジモリ氏が敗北宣言 ペルー大統領選「責任ある野党に」』『「今後もペルーのために」 フジモリ氏、悔しさ封印』、『世界株安の様相 英のEU離脱に警戒感』(11日付、中日夕刊)
☆『世界同時株安の様相 NY119㌦安 英EU離脱警戒』『ユーロ、ポンドも急落 NY原油49㌦台』、『ボランティアバス「違反」 観光庁が是正通知 旅行業法 熊本地震派遣中止も』『〈解説〉調査せず場当たり的【尾崎修二】』『黙認一転クロに戸惑い ボランティアバス「値上げ必至」』、『私の魂 森になれ 樹木葬で森林再生 都心部 墓不足で注目』(11日付、毎日夕刊)
☆『マチュピチュで尽力 元村長は日系人 祖父足跡に光を 孫の南山大院生 研究紹介』、『(他人に成り済まされない権利を)アイデンティティー権(として)認定 ネット成り済まし被害 地裁が初判断「人格同一性持ち続ける権利」』、『〈未来へ 2016参院選〉現・前首相 東海で舌戦』『三重で安倍氏 野党共闘は「野合」』『名駅で 野田氏 増税先送り「絶望」』、『下呂温泉観光協訪韓して謝罪へ 市長の接待要求問題』『韓国でも「疑惑」報道』、『組長 異例の勾留停止 大阪地裁決定 娘挙式出席のため』、『警部 捜査費横領疑い 岐阜県警 交際女性と飲食か』(11日付、中日朝刊)
☆『進まぬ家屋建て替え 福島・葛尾村あす避難解除 帰還の妨げ住民不満』『順番待ち 我慢も限界』、『認可外利用補助広がる 保育所33自治体実施 東京23区・政令市調査』、『中国艦「露を監視」口実 政府分析 尖閣進入 周到計画か』、『日本チーム探査車の世界レース参加 白兎月面を駆けろ 地面が類似 鳥取砂丘で訓練』、『教科書謝礼9社に警告 不当な顧客 誘引の恐れ 公取委方針』『教科書協会の会長を辞任へ 大修館社長』(11日付、毎日朝刊)

六月十日
 秋田県鹿角市の山林で山菜採りに出かけたまま行方不明になっていた74歳の女性が遺体で発見された。頭や腹に傷があり、クマに襲われたらしい。一帯では5月下旬以降、タケノコ採りに入った6、70代の男性3人の同様遺体も発見されている。10日午後には、地元猟友会が現場付近でツキノワグマ1頭を射殺、ニンゲンとクマとの闘いがつづく。
 東京の大修館書店が同社の英語教科書を採用した5都県の高校14校に英語教材1500冊を無償提供していた、として問題化。都内で陳謝の記者会見をした鈴木一行社長は業界団体の教科書協会会長を辞任する意向を明らかに。「在庫を処分するなら、授業に使ってもらって先生の手助けになればとの思いがあった」という。検定中の教科書を教員に見せて謝礼を支払っていた問題とは少し違う気がするのだが。私にはよく分からない。
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 百里を行く者は九十を半ばとす。(百里を行く者は、九十里行ったとき、はじめて半分が過ぎたと考えるべきだ。最後の十里は極めてむずかしいものだ。)

 いつもは1階のパソコンが備えられた自室で書いたり読んだりしているが、きょうは心地よい〈かぜ〉が流れていたこともあって、窓を少しだけ開け2階の書庫部屋で〈かぜ〉に身を浸しながらの読書とあいなった。
 冒頭は、そこである物語を読み終えてひと段落し、ふと瞼を上げたら、目に飛び込んできた全国漢文教育学会編の「朗唱 漢詩漢文」のなかの思いがけない1文である。本の末尾には、【2006年1月16日朝 舞より】とあった。どうやら、何かの折に舞からプレゼントされたものらしい。もっともっと勉強しなくっちゃあ。いい作品書けないよ―との願いを込め、手渡されたに違いない。この先は、いつも私の傍らに居てくれた今は亡き愛猫こすも・ここの代わりにデスク傍らに置くことにした。

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 NHK総合で今夜、再放送された〈ドキュメント72時間選〉の【最高齢ゾウはな子再び 心震わすふしぎな魅力 ゾウに人生重ねる人々】。亡くなる前、足腰が弱くなり横になると、なかなか立ち上がれなかった69歳の〈はな子〉の姿を見るにつけ、私は、ことし3月7日に亡くなったこすも・ここの、よく似た表情を思い出した。ここ、元気でいますか。ここは天国に逝っても、私たち家族全員の心の中でいつだって生きているんだから。ネ!
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【きょうの一文・ことば】
 復興への長い道のりで、僕はピンチを前向きに捉えるような、視点を変換するお手伝いをしたい。くまモンと一緒に被災地・熊本の子供と交流したサッカー日本代表の香川真司選手は、5歳で阪神大震災に遭い、被災地支援で来たカズ(現・横浜FCの三浦知良選手)と会って「サッカー選手になる」と夢を抱いた。子供たちがこれから20年たった時、熊本地震があったから今がある、この夢へ歩き出した、と思えるようなきっかけをつくっていきたい。
=10日付毎日夕刊『〈復興への道標 熊本地震㊤〉くまモンと共に前へ 「生みの親」で放送作家小山薫堂さん(51)』の記事のなかで。小山薫堂さんが示した復興への道標
※記事によれば、くまモンは実は東日本大震災の翌日、2011年3月12日生まれ。お披露目イベントは中止になり、後に活動を始めてからは、胸に「がんばろう東北」のバッジをつけ続けてきたという

【新聞テレビから】
☆『〈旅〉パタン ネパール・カトマンズ盆地 絆が支える 復興の町(文・写真 神谷円香)』、『〈きょうは時の記念日〉思い出のチクタクもう一度 機械式時計 修理依頼相次ぐ=三重県松阪市の老舗時計店「時計屋なかの」= 1カ月待ちも 数少ない職人』『時計発展祝い 大津(の近江神宮)で漏刻祭』、『イスラム葬に1万人 宗教超えて アリ氏悼む』、『フジモリ氏敗北 ペルー大統領選 クチンスキ氏勝利』、『三菱UFJが仮想通貨』、『アパートの遺体は23歳美容師と判明 相模原』、『「市議が女性記者に暴行」 富山 北日本新聞社被害届』(10日付、中日夕刊)
☆『川内原発 「適合」取り消し求める 10都県33人が提訴』、『「全てに、わくわく」 来月宇宙へ 大西さん会見』、『7冠祝う会に400人 井山本因坊の偉業たたえ』『羽田に 都心低空ルート 誘導路など 建設予算要求へ 国交省方針』『東京五輪へ 発着拡大狙う』、『シッタ―事件 男児死亡殺害否認 横浜地裁初公判 被告、無罪主張』『初公判まで2年』、『4車線ぽっかり カナダ首都・大通り陥没』(10日付、毎日夕刊)
☆『お伊勢さんマラソン「野口みずき杯」に』、『心を一つに復興新聞 熊本・西原村の小学校 被災者から励まし児童が恩返し』、『〈未来へ2016参院選〉オタク注目の街宣車 モデルとネット配信 10代へ党PR熱く 党名ゆるキャラ おしゃれパンフ 投開票まで1ヵ月』、『〈特報〉チェルノブイリ法に学ぶ 福島にも救済法を 国費で移住 発病者以外も』『日本基準より低線量で補償 地方が旗振り』(10日付、中日朝刊)
☆『「朝鮮人捕虜」米調書発見 日本支配の過酷さ記録 米公文書館 「慰安婦は身売りと認識」』『〈解説〉民族・女性差別の深刻さ浮き彫り(岸俊光)』、『原宿駅舎保存検討 20年建て替え完成予定 大正期に建築の木造駅舎』、『舛添氏徹底追及へ 都議会13、20日に集中審議』(10日付、毎日朝刊)

六月九日
 広島、富山、津で紫陽花の開花宣言。雨にしとしと打たれ、じっと無言で花を咲かせるあじさいは、ことのほか好きである。

        ☆        ☆
 新元素「ニホニウム」の発見の件だが。新聞やテレビを読んだり、見たりした限りでは、今ひとつ理解し辛い。ただ「研究は国民に支えられていることを名前にして表したかったので、日本という名前を入れた」とか「日常生活には役に立たないが、アジアの一員の日本が発見者となり、元素の周期表に一席を占めたのは大きな意義がある」「(子どもたちには)何でも良いので、自分が好きだと思ったことをとことん突き詰めてやってほしい」(いずれも9日付中日夕刊から)といったようなことは分からぬでもない。
 基礎科学そのものが人類にとって大切な知的財産であることも確かだ。過去、現在、未来への道しるべたることもナントナクだが、わかる。さらに同じ夕刊によれば、理化学研究所のチームを率いた森田浩介・九州大教授が埼玉県和光市の理化学研究所で記者会見。原子核を扱う専門家として実験を重ねて真理を発見することで東京電力福島第一原発事故で失われた科学への信頼を取り戻したいとの意向も示したとあるが、これは論理の飛躍のような気がしないでもない。なぜなら科学への信頼は原発事故に関する限り、いま現在完全に失せているからだ。
 それより、いったん事故を起こしてしまったら制御出来なくなる現状を打破しそれこそ【科学の力】でこれら放射能汚染を沈静化かつ解消させ、放射性廃棄物の処理も短期間で完璧にしてしまう、そんな科学の【新しい力】を見せつけてほしいのだが。

 いつも思う。たとえば、台風をそのまま自然エネルギーにかえ、人類にとって危険極まりない原発をなくしてしまうことは出来ないものなのだろうか。新元素もいいが、むしろ、そちらの研究を推し進めるのに厖大なお金を注ぎ込んでほしい。そのことの方が大切ではないのか。ここであらためて科学者たちの新しい本物の力に期待したい、のである。
        ☆        ☆

「もう体力がない。気力もわいてこないんですよ」とは社交ダンス仲間の〈ヒデさん〉。「そんなこと言わないでよ。これる時だけでもよいから。でないと、急速に体力が衰えてっちゃうよ」ときょうが誕生日のダンス教師。人間、確かに70歳を越えると、急速に体力が衰えていく現実は分からぬでもない。私にとっては、これまで共に手を携え一緒にがんばってきた大切な先輩だけに、どう対応してよいものか。ここは、ヒデさん次第である。
 きょうは、ほかに、ある女性から託されている人生譚や目下、読書中の小説読み、なかなか言うことを聞いてくれない横笛ふき、さらにはある物語執筆に当たっての資料収集と、することが山ほど。思い切って全てを土台から切り崩してしまおうとも思うが、そんなことをしたら自らの存在を放棄することにもなりかねない。

        ❤        ❤
 夜。「タカ坊。ナニやっとるの」と言って亡き父の後を継いでの税理士稼業で大忙しの妹が歩いて、わが家へ。「これ」と言って息子さんからの土産〈甲斐のみどり初摘新茶〉なるものを手渡された。どうやら美貌と健康維持を兼ね、歩いてここまで来たらしい。
「気をつけて帰らなアカンぞ」と私。かつては美人の誉れ高く数学の天才少女(名大理学部数学科卒。しばらくは公立学校の数学教師)だった自慢の妹も、いまではただの人か。
 あゝ、人生はそんなものである。でも、こうして普通に暮らしていればいいじゃないか、と私。
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        ×        ×
 歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(38)が都内で記者会見、妻の小林麻央さん(33)が乳がんで抗がん剤治療を受けていることを明らかにした。「乳がんは、1年8カ月ほど前に分かった」という海老蔵さん。「私自身途方にくれました。いまは、とにかく元気になってもらうことが我々家族の願いです」と続けた。

 360兆回。悲願達成までには気の遠くなるような実験があった。なのに約0・002秒の寿命とは。日本生まれの新元素。 ◇ 君臨すること38年間。一代で年商3兆円の巨大企業に育て上げた「中小企業のおやじ」。CEO職返上を表明したものの隠居のつもりはみじんもなし。「スズキ商店」は永久に不滅か。=いずれも9日付毎日新聞夕刊〈近事片々〉から

【きょうの一文・ことば】
「詩を書き始めて半世紀、常に野を歩き、新技法を追求してきた。野の続きのような庭に佇み、木の下で対話を続けていきたい」=詩集『桜まいり』(書肆山田)の鈴木東海子さん、70歳/「短歌を17年間離れた時期もあったが、その真価が少しずつ分かり、また、短歌に戻ってきた。日本語の美しさをつないでいきたい」=歌集『薔薇断章』(短歌研究社)の尾崎左永子さん、88歳/「恩師から『シジミは必ず升2杯買い、1杯は川に放す』と聞いた。吉野の桜、那智の滝水を絶やすことなく守り、自然に恩返しをしていきたい」=句集『真鳥』(角川文化振興財団)の茨木和生さん、77歳。
=9日付毎日夕刊『■Topics 第31回詩歌文学館賞贈賞式 一瞬と永遠つなぐ力 鈴木さん、尾崎さん、茨木さん喜び』の記事のなかで。鈴木さん、尾崎さん、茨木さんの喜びの声

【新聞テレビから】
☆『〈時論〉命名ニホニウム』(9日夜、NHK総合)
☆『平和の願い届け オバマ氏の折り鶴公開 原爆資料館』、『おめでた喜びトリオ(バンドウイルカの雌3頭が相次いで妊娠) 名港水族館 野生入手困難 繁殖へ期待』、『尖閣接続水域に中国軍艦 ほぼ同時にロ艦船も 領海侵入確認されず』『中国大使に未明抗議』、『「ニホニウム」森田・九州大教授発見 周期表にNh「大きな意義」』、『「厳しい」提訴の意向 シャラポワ 2年資格停止で』、『名古屋場所はっけよい 大相撲 先発事務所を開設』、『「東京おもちゃショー」開幕 みトイで、よっトイで』、『錦織長者番付29位 スポーツ界日本勢最高』(9日付、中日夕刊)
☆『常磐線再開へ試運転 JR東日本 小高―原ノ町間』、『「日米同盟強化」けん制か 尖閣に軍艦 中国、公式反応せず』『露も反応せず 露軍艦艇 航行』、『原発被災者にささぐ 113番元素「ニホニウム」命名案 森田さん、戒め忘れず』、『横田さん夫妻 孫、ひ孫と 14年モンゴルで面会の写真公開』、『殺害、死体遺棄認める 九頭竜湖事件公判で林被告』、『岐阜(中津川)で民家火災焼け跡に2遺体 80代の姉弟か』(9日付、毎日夕刊)
☆『最後の大型水力完成 徳山ダム曲折の60年 中電が発電所完工式』、『里見(香奈)が女流王位防衛』『里見圧巻3連勝』、『ニホニウム 日本初の新元素名案〈解説〉Nhで周期表が身近に(科学部・永井理)』『原爆、原発被害に思い ニホニウム命名森田教授』『愚直に研究30年 時には疑心暗鬼■おさい銭は113円』、『彦根城耐震診断へ 国宝天守など熊本を教訓』、『シャラポワ2年資格停止 薬物陽性 五輪絶望的』、『舛添知事「給与半分に」 都議会一般質問 続投なお意欲』、『新聞を開く世界をひらく 来年8月NIE名古屋大会』(9日付、中日朝刊)
☆『113番元素「ニホニウム」 理研合成 日本初の命名へ』、『舛添氏集中審議へ 都議会総務委 13日で調整』『「疑惑の総合商店」都議会 強まる舛添氏への反発』『都知事かたり弁当100個注文』、『ロシアの五輪参加「 困難」 反ドーピング機関 元委員長が見解』、『裁判員4人が辞任 工藤会系組幹部裁判「声かけ」影響か』(9日付、毎日朝刊)

六月八日
 日本の名を冠した新元素「ニホニウム」が誕生した、と理化学研究所の実験チーム。「非常に嬉しい」とは実験チームを率いる森田浩介九州大学教授。ただ「新元素の合成は原爆開発と共にあり、その歴史を背負っている」との言葉が気になる。科学者のマスタベーションだけならまだしも人類を不幸にすることだけはないよう。科学に疎い、理解に限りなく乏しいニンゲンの1人として、このことだけを願う。

 連日の舛添報道を見ていて、空しさばかりが募る。舛添糾弾ももちろん必要ではあるが、なんだか大切なモノ(時間とか、そういったもの)が、どんどん食われていくような、そんな気がしてならない。「猛省」「生まれ代わった気持ちで」といった言葉がだんだん軽くなっていく。こんな虚言はない方がいい。それにしても都議会、東京五輪の行く末などほかの質問はできないのか。猫も杓子も舛添、舛添では進歩がない。
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 深夜未明。「熱砂」同人仲間で琴伝流大正琴大師範かつ弦洲会の会主としても超多忙な詩人、牧すすむさん(愛知県小牧市在住)からテーマエッセイ集の作品【手】がパソコンで届き、過去20回の歴史を刻んだ「熱砂」自慢ともいえるテーマエッセイ集の20回目の公開が、これで全作出そろった。同人各位の、それぞれに忙しいなかの出稿に感謝したい。

 せっかくの機会なのでここで、これまでのテーマを以下、記録に留めたい(1回目から順次、20回目まで)。
〈音楽と私〉〈酒〉〈雨〉〈色〉〈時〉〈夜明け〉〈○○にて〉〈贈り物〉〈便り〉〈走る〉〈声〉〈巡る〉〈泣く〉〈東京五輪〉〈あの人〉〈忘れもの〉〈花〉〈間違い〉〈しあわせ〉〈手〉
 
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 牧さんは私がかつて新聞社の空飛ぶ記者、すなわち名古屋空港担当記者として全国の事件、災害、話題の現場を駆け回っていた小牧在任当時からのかけがえのない友人かつ兄貴分でもあり、付き合いとなると40年近い。人には言えない話など、いろいろあった。
 こんな若き日の牧さん。取材にいつ訪れてもピアノの前に座っているか、ギターを抱え譜面とニラメッコしているか、のいずれかだった。大正琴のほかにも、若いころから母子家庭という逆境をはねのけてのこうした努力が実り、作詞作曲を手がける【ふるさと音楽家】としても開花。各地の小中学校校歌や幼稚園の園歌はじめ、チェリッシュの〈青春の街・小牧〉、尾張徳川家の旧尾張藩士が北海道に渡って八雲の地を開いた〈トコタン冬物語〉、都はるみの〈恋の犬山〉など数々の作曲でも知られ、最近では米カーネギーホールなど世界各国に出向いての大正琴による国際交流にも大いに役立っている。
 そんな多忙な牧さんから届いた1編のテーマエッセイ、【手】だけに、読者の皆さまには他の作品と併せ、ぜひ読んでほしく思う。そこには、かつて〈古城〉などで日本中の歌謡ファンをうならせた、あの三橋美智也さんの本物の手が登場しています。牧さんならでは、の名作誕生です。
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【きょうの一文・ことば】
「『友だちはお金では買えない』といわれるけど、必要な人はいる。昔は、親戚や隣近所にレンタル友だちやレンタル恋人のような存在がいたようだが、核家族や少子化で人間関係が希薄化した。それを埋めるサービスだと思う」(レンタル友だちを派遣する便利屋「サポートワン」=東京・赤坂=の古川めぐみ代表)
「最近の若者は損得勘定に敏感。何かを頼むと、何かを頼まれたときに断りにくい。それならお金でと判断する。需要をうまくつかんだビジネス」(中央大の山田昌弘教授)
=8日付中日朝刊特報面『友だちもレンタル? 希薄な人間関係「気疲れ」ない仲間求める』の記事のなかで。古川代表と山田教授の見方

【新聞テレビから】
☆『〈2016年米大統領選〉クリントン氏勝利宣言 民主指名争い「初の女性候補に」』『「米国人にも壁」トランプ氏批判』、『米印原発建設で合意 東芝WH6』、『「幸せな読まれ方」(「長いお別れ」が)日本医療小説大賞受賞 中島京子さん』、『国債入札特別資格返上へ 三菱UFJマイナス金利重荷』、『大阪・池田小事件15年 8人追悼鎮魂の鐘 安全祈りと誓い』『当時の2年生社会人に「友達が見ている」』『秋葉原無差別殺傷8年 現場に献花 再発防止へ見守る』、『アマバンド 夢のCMソング 田原 名古屋トヨペット依頼』、『容疑者「処分困り置いた」期限切れ食品陳列 小麦粉も認める』(8日付、中日夕刊)
☆『〈特集ワイド〉ビートルズ来日50年 思い出抱きしめたい』、『「桁外れのスケール」津島佑子さんしのぶ お別れの会に150人』、『原油終値(1バレル=)50㌦台回復』、『印パリ協定早期批准へ 米と発効連携合意 温室ガス削減〈解説〉日本抜きの発効も(久野華代)』、『GDP(国内総生産) 上方修正年1.9%増 1~3月 設備投資改善で』、『三菱電機元社員逮捕へ 東海道新幹線 予約保守 架空外注 詐欺容疑』、『不正プログラムで視聴 有料放送 開発、公開容疑 17歳逮捕』(8日付、毎日夕刊)
☆『重体女子大生意識戻る 東京・刺傷事件半月ぶり』、『日立、名古屋市に3.8億円請求 陽子線(がん治療施設)訴訟 市長負担に発展も』、『〈未来へ 2016参院選〉18、19歳 ネット意識調査「政党は説明不足」88%』、『皇太子ご一家 ポンペイ展に』、『〈特報〉裁判員裁判7年遠のく理想 選任手続き出席率20.9%に低下の現実』(8日付、中日朝刊)
☆『ただいま! 北海道・男児退院』、『クリントン氏指名確実 余裕なき「勝者」 米大統領選オバマ氏が支持へ』、『〈日本のゆくえ 現場を歩く2016参院選〉脱原発もがく川内 再稼働と再生エネ並走』『「原発後」を構想せよ ④エネルギー 都留文科大教授 高橋洋さん 新増設は困難』、『米中南シナ海物別れ 戦略対話 鉄鋼過剰「世界的問題」』、『不正引き出し ATM被害7割が首都圏 国際組織関与か』、『(愛知県内の)弘道会事務所など捜索 岡山県警 神戸山口組幹部射殺』『愛知県警が警戒を強化』(8日付、毎日朝刊)

六月七日
 北海道七飯町の林道で行方知れずとなり6日後に無事、保護された小学2年生田野岡大和くん(7つ)が函館市内の病院を晴れて、退院。第一声は「野球をしたい」「運動会が楽しみ」「大丈夫です」だった。よかったね。ヤマトくん
 渦中の舛添要一都知事。都議会の代表質問で各党が政治資金流用について厳しく質問したが「不徳のいたすところ」「反省している」など、答弁を見る限り既に〈死に体〉で、答弁自体がむなしい。大阪府の松井一郎知事いわく「ボクだったら、やめますね」。トルコのイスタンブール中心部で7日、爆発があり11人が死亡、36人がケガ。トルコ警察は警察車両を狙った爆弾テロだとして容疑者4人を拘束したという。
        ☆        ☆

 薄い雨が、降ったりやんだりの1日。合間に、横笛を手に吹いてみたが音は思うように出ず、半ば失望し笛を置いた。あれこれとあって、このところ少し離れていたせいもあるのだが。いやはや、笛の精は敏感である。私に対して造反している。全てを見透かされている。

【きょうの一文・ことば】
 織田信長の命日の六月二日に茶どころ名古屋を代表する月例茶会「木曜会」(旧六日会)で初めて席主を務めた。会場の料亭「志ら玉」には、一服の濃茶のために地元はもとより関東、関西からもお客が参集。(略)/地元の茶道文化を掘り起こす取材をしていた時、巡り合ったのが名古屋の武家茶道、有楽流である。国宝茶室「如庵」で知られる信長の実弟、織田有楽斎を流祖とし、江戸時代には尾張徳川家が藩の茶道として重用した歴史、由緒ある古流だが、消滅寸前にあった。(略)/
 信長、秀吉、家康を生んだ愛知、名古屋の武家文化に対する注目は高まっている。茶道もその一つになるといい。変わらず古流復興に微力を注ぐつもりである。(長谷義隆)
=7日付中日夕刊『〈エンタメモ〉信長の命日』のなかから。抜粋

「(警戒区域設定が)空振りになろうが、おおかみ少年と呼ばれようが、住民が無事ならそれが一番大事だ」「批判を恐れず、先手先手で対策を打てる資質がいまの首長たちにあるだろうか」「(43人の命を守れなかったことは)痛恨の極みだった。人生が終わるまで、背負っていく」。
=7日付中日夕刊『おおかみ少年でもいい。防災へ先手を 雲仙の大火砕流で陣頭 鐘ケ江・元島原市長 熊本地震首長らに求める』の記事のなかで。当時、「ひげの市長」と呼ばれた元島原市長鐘ケ江管一さん(85)

【新聞テレビから】
☆『名古屋城復元10億円計上 市が提案へ 特別会計を新設』『清正の鎧堂々復活 墓がある山形で公開へ』、『〈2016年米大統領選〉クリントン氏指名確実 AP報道 民主過半数に到達』、『両候補、差さらに縮まる ペルー大統領選 地方・在外票がカギ』、『個性派「二つ目」波に乗る 「落語女子」熱い視線 モデル、声優…幅広く活躍』、『出頭時に組員「自分が撃った」 岡山の射殺、送検』、『愛知の中学生爆破予告容疑 書類送検』、『都議会、舛添氏追及 支出問題 自民「説明になってない」』(7日付、中日夕刊)
☆『カナダ在住被爆者 サーロ―節子さん オバマ氏への手紙 未来のために行動を』『ローズ・米大統領副補佐官 核なき世界へ取り組む』、『米利上げ見送り示唆 FRB議長 雇用鈍化「失望」』『小幅に円安』、『ISS(国際宇宙ステーション) 風船型居住棟 飛行士「新鮮な感じ」』『民間企業が開発 宇宙ホテル構想』、『東京・秋葉原無差別殺傷事件から8年 「つらい、でも忘れないで」救護中重傷警察官語らず3年後病死…妻の思い』、『〈特集ワイド〉ディストピア小説受けるワケ「若者が自決広める扇動」「男が人工子宮で出産」 「暗黒の未来」実は「反理想郷の現実」 人口減、震災、貧困…読者増やす』(7日付、毎日夕刊)
☆『家族絡み 支出続々 舛添氏会見 ホテルや食事代、同伴の出張で漫画 反省連発でも続投』『「知事の職 不適切」市民公私混同に怒り』『舛添氏支出440万円不適切 弁護士調査「違法性なし」 知事は続投意向』、『リオ・パラ五輪まで3カ月』、『iPS(人工多能性幹細胞)網膜移植2例目へ 理研、京大など 他人の細胞で作製』(7日付、中日朝刊)
☆『在日米海軍全面禁酒 飲酒事故受け 基地内外、自宅も』、『舛添氏支出「一部不適切」 政治資金 宿泊や飲食費 第三者調査 都知事辞職は否定』『「慢心」「汗顔」でも辞めず 政治資金調査報告 舛添氏神妙貫く 質疑打ち切り 説明は避け』『初心に帰って/さもしい』『〈解説〉有権者の納得ほど遠く』、『腸よく病を制す 多発性硬化症食生活カギ 症状抑える細胞 マウス腸内に確認』(7日付、毎日朝刊)

六月六日
 当時5つだった男児1人にも、とうとう甲状腺がんの疑いが。東電福島第1原発事故の健康への影響を調べている福島県の「県民健康調査」検討委員会が福島市内で開かれ、今回2巡目の検査でがんと確定したのは前回から14人増え30人に、「疑い」も27人と確定と疑いが計57人に達していることがわかった。
 星北斗座長は委員会後の記者会見で「原発事故の影響とは考えにくい」と従来の見解を繰り返しつつも「県民の不安が増していることも間違いない。さらに詳細な調査を繰り返したい」との見解。チェルノブイリでは事故発生当時に5歳以下だった子らの多くが7、8年後に甲状腺がんを発症した経緯がある。それだけに、こんごを見守る必要がある。

        ★        ★
 見苦しい、往生際が悪いとはこのことか。これって。続投のアリバイづくり? 都民の心は既に完全に離れているというのに。「粉骨砕身、都政運営に努めたい」とおっしゃる。ジタバタしないで、とっとと辞職すべきだ。
 東京都知事・舛添要一なる人物の都庁での記者会見の様子を見ながら貴重な時間を見ることに充てるむなしさを感じた。あがくニンゲンの惨めさも感じ、腹立たしさがこみあげる。足掻くほどに、ご自身のからだに縄が巻かれていく。この知事、公費をなんと考えているのか。口と目の表情がいやらしく、利己本位に映ってなさけない。

 舛添氏は、この日自身の政治資金流用疑惑に対する弁護士2氏による調査結果を記者会見で公表。宿泊費や飲食費の1部、美術品代に充てられた計約440万円は私的に使われた「不適切な支出の疑いがある」としながらも、政治資金規正法などに使途の制限がなく「違法性はない」との判断だった。また公用車の利用が問題視された神奈川県湯河原町の別荘は「第三者に売却する」旨も明らかにされた。でも、これで都民の気持ちが鎮まるかとなると甚だ疑問だ。

 調査結果の公表に併せ、この際自らを断罪し潔く知事を辞職すれば都民の気持ちも少しは晴れただろうに。腐った人間とは、こうした男を言うのだろうか。本欄も大切な紙面をこれ以上は充てたくない。汚したくもない。ここらでやめよう。
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 月曜日。舞のお店、リサイクルショップ〈ミヌエット〉はお休みだが、朝のゴミ出しに始まり、洗濯物や寝布団のベランダ干し、病院での受診、買い物、帰宅後の俳句や短歌の創作、食事の準備と彼女は病身ながら、それこそ1日休まる時がない。
 そんな様子を彼女のからだの安泰だけを願って、怖いものでも見るように黙って見守る私。「俺は一体全体、何をしているのか。ただ本や新聞を読み、社交ダンスなどの趣味に興じ、甘やかされ、何かを書き続けているだけではないのか」。昔も今も私というニンゲンは彼女の頑張りと庇護のなかで生かされているだけではないのか。
 ふと舞がつぶやく。「あなた。だって、そんな偉そうなこと言える? 昔よく招待されてたじゃない。旅の取材にも招かれたりして、サイパンやら、台湾やシンガポールといった東南アジア、ハワイ、トルコなどにも何度となく行ってたじゃないの(これは、接待とはチト違うのだが。取材費が社から出ている。単純な舞は、そう思い込んでいる)」とのひと言は強烈である。
 ここで胸に手をあててみる。マスゾエがどうのこうの、と本当に言えるのだろうか。自身を振り返りつつ、ふと悔恨の念にかられることも確かに少しはある。
――いやいや、仕事上、確かにそういう、料亭などで接待されたこともあるにはあったが。許される範囲内だったはずである(私はマルサの男=父は、主に税務監察官の道を歩みつづけ四日市、千種両税務署長を経て名古屋国税局監察官室長。退職後に勲四等瑞宝章を受章=で贈られてきたものを全て拒否し、いちいち母に送り返させるほどに厳格だった父に比べたら、かなりいい加減、ルーズではあるのだが。人に招待された時は極力、次の席を設け、その代金は全て自分で支払うなど痩せ我慢を張り、かえってより多くの自己負担は常だったと記憶している。確かに、仕事上もあって宴席なぞに招かれたことは数限りない)。でも、少なくとも人の金を流用したことは、ない。
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 夜。舛添知事の厚顔無恥をテレビで見ながらのささやかな食事。食卓には、きのう収穫したばかりのジャガイモさんが、さっそく料理自慢の舞の手で煮っころがしに生まれ代わって出されており、とても美味しかった。
 これが幸せというものか。権威も、権力も、力も。何ひとつない。あるのは、愛する家族と猫一匹。そして親しい友と、ありがたい読者だけか。そうした中からしか人の胸に迫る小説なぞ書けっこない。傍らには、いつだって頑張りやの舞がいてくれる。私はちいさな幸せをかみしめ、ヨシッと顔を上げ、また本を読みだした。
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【きょうの一文・ことば】
「一緒にあの世へ行きましょう。じいじ、苦しかったよね。かんにん。ばあばも一緒になるからね」=6日付毎日夕刊『じいじ、かんにん 認知症の夫殺害介護の妻が遺書残し 東京の都営住宅 施設入所決めた直後』の記事のなかで。認知症の夫(92歳)の介護を献身的に続け殺害したあげくに首吊り自殺した妻(87歳)が残した遺書

 闘いなお。「過去の病気」ならず、結核の猛威。ガードを下げてはいけない。世界保健機関(WHO)の警告。=6日付毎日夕刊〈近事片々〉から

【新聞テレビから】
☆『〈プロフェショナル〉感動! 日本一の巨大港 世界が驚く秘密の裏側 織田信成が潜入調査』(6日夜、NHK総合)
☆『〈テニス〉ジョコ(セルビアのノバク・ジョコビッチ)力み抜け快挙 全仏初V四大大会制覇』、『「せんせいになりたい」 娘の夢母が継ぐ 池田小事件15年 学童指導員で活動』『新任教員10年で1.5倍 団塊世代退職に対応 14年度公立小中高校』、『決選投票僅差続く ペルー大統領選 元首相がリード』、『南シナ海米がけん制 中国に「法と外交で解決を」』、『甘利氏が政治活動再開』、『お中元伊勢志摩の美食も 松坂屋名古屋店で決起集会』(6日付、中日夕刊)
☆『習氏「米と協力強化」 戦略対話アジア太平洋巡り』、『フジモリ氏劣勢 ペルー大統領選大接戦 開票速報』、『東証一時300円安 円高受け』、『名古屋圏ホテルラッシュ リニア効果 ビジネス・訪日客急増 既存ほぼ満室 来秋までに開業11』、『〈Interview〉玉木宏 ひと癖あるから魅力的 映画「探偵ミタライの事件簿」主演』、『「5時間ぐらい歩いた」 北海道・保護男児 泣いて方向見失う あす退院』、『非正規「老後不安」76% 低収入、貯蓄の余裕なく 連合総研』(6日付、毎日夕刊)
☆『仮説入居やっと開始 熊本地震52日再建へ一歩 甲佐町に90戸』『用地確保難航 建設に遅れ』、『翁長知事派過半数 沖縄県議選 辺野古反対派が圧勝』、『華麗なる休息の場 サミット会場ホテル公開(三重県志摩市の志摩観光ホテル)』、『御嶽山 岐阜側で山開き 安全願い犠牲者に黙とう』『来月1日慰霊登山 長野県側 山開きに合わせ』、『長野で植樹祭 両陛下が出席』、『★関東甲信も梅雨入り』(6日付、中日朝刊)
☆『ディナーに世界が舌鼓 伊勢志摩サミット総料理長』、『保護の男児回復順調 「お父さん 優しいから許す」北海道』、『米兵酒酔い逆走事故 現行犯逮捕 沖縄、綱紀粛正下』、『川崎ヘイトデモ中止 反対市民抗議 警察が説得』、『岡山県警 愛知の組員を逮捕 「神戸」系幹部射殺容疑 「神戸」対「名古屋」に警戒』、『大谷163㌔プロ最速』『球場や条件で差』(6日付、毎日朝刊)

六月五日
 自室の障子窓を照らす夕日。光りの色が刻々と変わっていった=5日午後6~7時にかけて。室内から撮影
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 東京ドームで行われた交流戦、日本ハム×巨人戦の4回表。日本ハムの大谷翔平投手が、1ボール2ストライクからクルーズに対して投げた4球目がファウルにこそされたものの、日本プロ野球界の公式戦最速を更新する「163㌔」を計測し、東京ドーム球場内を大きくどよめかせた。
 大谷投手は2失点ながら奪三振10個で完投、試合も6―2で勝ち4勝目。この日5番で出場した大谷は犠飛でも1打点、15試合連続ヒットと投打ともに大活躍、リアル2刀流の真価ここにあり、を見せつけた。巨人は連勝が6でストップ。21歳、右腕のスピードはこの先どこまで上がるのか。大いに期待していい。

 任期満了に伴う沖縄県議選(定数48)が投開票され、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する候補が31議席を獲得し、過半数を維持。沖縄県警が酒酔い運転の道交法違反の現行犯で米軍嘉手納基地に所属する海軍2等兵曹アイメ・メヒア容疑者(女性、21歳)を逮捕。メヒア容疑者は読谷村の友人宅で飲酒後、車を運転、国道を逆走し2台と衝突、最初にぶつかった車に同乗していた女性に胸の骨を折る重傷を負わせるなどした。基準値の6倍のアルコールが検出されたという。
 川崎市では、在日コリアンへの差別的言動を続ける団体がヘイトデモ反対のため集まった数百人ともみ合いに。デモは中止された。
        ☆        ☆

 日曜日。きょうは昨日の梅雨入りに合わせるように、起床時には降っていた小雨が午後には止み、♪牛にひかれて善光寺参り、ならぬ♪妻にひかれて畑がよひ―に。3時には、舞と一緒にわれらが畑地〈エデンの東〉詣で、とあいなった。
 それでも妻のもくろみどおり、彼女はダンボール箱いっぱい分のじゃがいもを無事、収穫でき満足そう。私は鎌を手に畝や畦の雑草刈りに追われたのである。嬉しかったのは、先日植えたスイカが少しだけ根を張らせていたことか。花はまだ咲いてはいない。

 全体に小ぶりではあったが。まずは、めでたしか 
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 というわけで、帰りは近くの野っ原にある駄菓子屋を兼ねた食堂へ。私は赤いイチゴのかき氷を、舞は郷愁を誘うトコロテンを食べながら。「やれやれ、疲れた」といったところか。舞には、どうやら考えがありそうで彼女采配による畑仕事、いや農作業は続きそうだ。

 帰って。横笛をふこうと思ったが、きょうのところは控えた。笛をふいていたのでは私がいま熱中して読んでいる本が読めなくなるからだ。二兎を追う者は一兎をも得ず、と。よく言うではないか。読書のさなか、室内に差し込んでくる夕日の風合が気に入り、思わず障子越しにシャッターを切る。2度、3度。4度、5度。6、7度と。一瞬一瞬、窓に映る光りの色合いが心をときめかし私に迫りきた。何か、を訴えるように、だ。
 でも、そやつが一体何者なのか、は神秘的すぎて分からない。この世は不思議ないきものである。

【きょうの一文・ことば】
「自分の一部を失った。最も大きな部分を」=5日付中日朝刊『「自分の一部失った」フォアマンら悼む声』の記事のなかで。今は亡きボクシングの元ヘビー級王者ムハマド・アリのかつてのライブル、ジョージ・フォアマンさん

 ……司馬さんの小説にはメッセージがあった。敗戦と伝統的な価値観の断絶という二つの挫折で落胆していた日本人に「日本の歴史と偉大な先人たちを誇るべきだ」と訴え続けていた。=5日付中日朝刊『〈ドナルド・キーンの東京下町日記〉司馬遼太郎の主張 焦土から誇れる日本』の記事のなかで。日本文学研究者ドナルド・キーンさん

【新聞テレビから】
☆『梅雨入り彩る 蒲郡』、『ムハマド・アリさん 黒人差別に反骨の拳』『反戦、差別撤廃、引退後に病 アリさん死去 不屈闘志リング外でも』『「逆境に打ち勝つ姿に勇気もらった」ボクシングジム畑中会長』、『オバマさんの思い感じて 折り鶴託された子ども願う 原爆資料館 今週中にも公開』、『改選過半数届かない場合 首相、退陣明言せず』、『〈未来へ 2016参院選〉子育て、奨学金、ブラック企業… 若者目線で争点化を 名大で模擬投票』、『富山・男児救おうと貯水池に 70代夫婦 溺れ死亡』(5日付、中日朝刊)
☆『東海地方梅雨入り 平年より4日早く』、『闘い抜いた英雄 アリさん 人種、宗教、病の逆境』『元気があれば旅立ちもできる 猪木さん流で追悼』、『〈日本のゆくえ 現場を歩く2016参院選①憲法〉 改憲言及「票逃げる」 自民が争点隠し』、『軍属の範囲明確化 日米地位協定運用改善へ 防衛相会談』、『〈Sストーリー〉被害者本位を貫く――元慰安婦支援事業の現場』『元慰安婦と共に 「ハッキリ会」臼杵さんの奮闘 向き合う戦後責任 医療・福祉支援で成果』、『記者は迷った 道が消えた 強かった7歳の脚 北海道男児保護 10㌔歩んだ生命力』(5日付、毎日朝刊)

六月四日
 九州から東海地方が、きょう梅雨入り。

 わが青春時代に、おどけて、よくスパーリングの真似をしてみせた、あの全盛期の〈蝶の舞い〉そのものの華麗な動きが忘れられない。
 とてもかっこよく、当時の私たち歳下の若者たちにとっては、憧れでもあった、あのムハマド・アリさんがアリゾナ州の病院で呼吸器系の病気で亡くなった。74歳だった。

 アリはケンタッキー生まれ。12歳からボクシングを始め、1960年のローマ五輪ライトヘビー級で金メダルを獲得後プロに転じ、64年には世界ヘビー級チャンピオンに。67年にベトナム戦争への徴兵を拒否した際には、9度の防衛に成功したタイトルを剥奪された。
 それでも、アリは負けない。74年にジョージ・フォアマンに勝ってタイトルを奪回した日のことや76年、日本武道館でプロレスラーのアントニア猪木さんと行った世紀の格闘対決など覚えている人も多いに違いない。81年。アリは引退したが、その後パーキンソン病と闘いながら96年のアトランタ五輪では震える手で聖火の点火役を見事に務め、多くの人びとに感動のドラマを与えもした。

 そのアリが亡くなってしまった、とは。三重県志摩半島の新聞社通信部でアリの真似をして舞を前に、フットワークよろしく華麗にボクサーごっこをしたあの忘れられない日々。2人とも大黒柱を失ったような虚脱感に襲われたのである。安らかに。眠ってください アリ!
        ★        ★

♪猫は友 春満月の 旅に出る  舞子 / 文化祭会場の俳句・俳画コーナーには、知人女性(渡邉きよ子さん)とコラボで完成させた舞の作品が掲げられていた
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〈蝶の舞い〉のアリでもあるまいが。きょうは北へ、南へ。さらには東、西とマイカーで駆け回る1日に。印象深かったのは午後、江南市民文化会館で開催されていた市民文化祭と夜、市福祉センターであった地元9条の会などによる「戦争映画を見る会」でDVD「太平洋戦争」全10巻のうち、この日の映写分である第2巻「開戦」と第3巻「戦線拡大」を妻の舞と一緒に延々と鑑賞したことか。
 どちらも内容を書き始めたらキリがないが、このうち文化祭郷土史コーナーでの江南郷土史研究会会長、山田信夫さんによる生駒家の家紋(亀甲に五三の桐)や、生駒家出身で29歳で命を果てた信長の側室、吉乃に関する説明などが味わい深く、かつ小説執筆のヒントになる内容だった。

 生駒家の家紋
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 帰って。新聞を読み終えるのにも、かなりの時間を費やした。本日は、このあたりで。

【きょうの一文・ことば】
 原発を巡っては国民の意見が大きく分かれており、官僚にすれば、公表して議論を呼び起こせば手間がかかる。公開・市民参加の下で政策決定をしたくないのが本音で、原子力分野はその傾向が強い。だが、事故の健康被害について考えるためにも調査報告書は公表すべきだ。
=4日付毎日朝刊『チェルノブイリ事故 国が健康調査公表せず 「被害深刻」の文献否定』の記事のなかで。原発事故に関する公文書を収集・整理しているNPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長のコメント〈官僚が議論回避〉
※チェルノブイリ原発事故の健康被害=国際原子力機関などの国際機関は、事故後の小児甲状腺がんや作業員の白血病・白内障の増加を被ばくによる健康被害と認め、被ばくによる死者を4000人と2005年9月に推計。しかし、調査に携わった組織や団体が9000人や1万6000人といった新たな推計を報告し、評価は定まっていない。(同紙より)

【新聞テレビから】
☆『ムハマド・アリ氏死去 74歳 ボクシング元世界王者』『人種差別や病と闘う アリ氏死去 リング外でも存在感』、『「南シナ海」で中国孤立化 アジア安保会議 米長官、名指し警告』『中谷防衛相「秩序への挑戦」懸念』、『北海道男児救出なぜ遅れたか 先入観で捜索域絞る? 7歳まさかの行動力 演習場進入も想定外』『深い森大人でも2時間半 大和君が通った? 林道歩く ■鉄製のゲート■街が見える丘』『NY円急騰一時106円台 米早期利上げ後退』(4日付、中日夕刊)
☆『「禎子の鶴」に体かがめ オバマ大統領原爆資料館で 案内役に質問、何度も』『はだしのゲン 台湾でも出版』、『セーヌ川洪水 ルーブル休館』、『横10㍍の巨大旗元気の恩返し 福島の男性熊本へ』、『神奈川県税務処理ミス 職員6万2000人分 源泉票2度再発行』、『アジア安保会議 「中国の行為、自ら孤立」米国防長官 名指しで批判』『「南シナ海、強く懸念 中谷防衛相「航行の自由」支持』、『健診案内 成長グラフ… 評判上々 広がる電子母子手帳 医療機関との連携も』、『ブラッター氏ら巨額報酬 5年で86億円 W杯特別ボーナス』(4日付、毎日夕刊)
☆『空腹 寒さ 耐えた 不明男児6日ぶり保護 家族と再会 やっと笑顔』、『益川氏 梶田氏 若者にエール 本紙130周年シンポ=テーマは「ノーベル賞受賞者と語る宇宙と物質の謎」で1200人が参加』、『自民「赤字国債に頼らず」 公約発表 財源補填策 記述なし』、『ATM不正感知で停止 犯人側熟知、一斉犯行か』(4日付、中日朝刊)
☆『米雇用増大幅鈍化 5月(は前月比増)3.8万人 利上げに逆風』『自民「今秋 経済対策」参院選公約 赤字国債に頼らず』、『口調しっかり 北海道・男児保護』『不明男児保護 父親「ごめん」 好条件命つなぐ』、『川崎中1殺害 共謀19歳 懲役6~10年 横浜地裁判決 仲間との暴行認定』、『川崎でヘイトデモ 警察、道路使用許可』、『■プリンスさん死因は鎮痛剤の過剰摂取』(4日付、毎日朝刊)

六月三日
「ホントに良かった」。
 きょうは朝から日本中、いや世界に安堵が広がる1日となった。

 不明男児の無事保護、を報じる3日付中日夕刊
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 先月28日に北海道七飯町東大沼の山林で行方不明となっていた北斗市立浜分小2年、田野岡大和くん(7つ)が「家族でドライブに行った公園で人や車に石を投げつけるなど悪さをするので、しつけのためだ」と両親に車で置き去りにされた場所から北東に6㌔、道路沿いに歩いて10㌔地点の陸上自衛隊駒ケ岳演習場内の「かまぼこ形」木造平屋建て施設=駒ケ岳廠舎=内にいたところを施設に入った隊員が見つけ6日ぶりに保護、ドクターヘリで函館市の市立函館病院に運ばれた。
 大和くんは土曜(28日)の夜、歩いて施設にたどり着き、カギのかかっていなかった側面の出入り口から中に入り、備え付けのマットレスの間にもぐりこんで寒さをしのぎ、水道の水だけを飲んで生きていた。軽い脱水症状と両腕と足の軽いすり傷以外、からだは大丈夫だという。

 3日午前7時50分ごろ。大和くんは50代の男性隊員が施設のカギを開けると、行方不明時と同じ黒色Tシャツにジャージーのズボン姿で正面に立っており「ヤマトクンかい?」の問いに「ウン」とうなづいた。隊員が昼食用に持っていたおにぎりを手渡すとむさぶるようにほおばり、「お父さん、お母さんももう怒ってなんかいないよ。家に帰ろうね」と話しかけると「ウン」と答えたという。
 この後、市立函館病院前で取材に応じた父貴之さん(44)は「私の行き過ぎた行動で息子に大変つらい思いをさせてしまいました。学校関係者はじめ、みなさまにご迷惑をおかけしました。また捜索に携わっていただいた方々には、感謝の気持ちでいっぱいです」と述べたという。

「よかったね」とは、このこと。事実は小説より奇、なのである。この世の中、良いことも悪いことも、波のうねりの如く起きる。
        ☆        ☆

 43人が犠牲になった長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流から25年のこの日、島原市の復興アリーナで犠牲者追悼式が行われた。フランス中部でふり続く大雨のため、パリ中心部のセーヌ川が増水、洪水への不安がたかまっている。このため近くにあるルーブル美術館は浸水被害を避けるため3日を臨時休館にして収蔵品を安全な高い階に移動させるなどの対応措置を取っているという。

        ×        ×
 6月2日といえば、本能寺の変。天正10年(1582年)のこの日に謀反を起こした明智光秀が織田信長を本能寺で討った日で知られる。ということもあって、けさの毎日新聞〈雑記帳〉によれば、光秀が行軍した京都府亀岡市から本能寺(京都市)までを1日深夜から2日早朝にかけて歩くイベントが開かれたという。亀岡市にある京都学園大が初めて企画、250人が25㌔を7時間かけて歩いたが、学生たちは「思った以上に疲れた。この状態で信長を討っただなんて、すごい」とただ、ただ感服―
        ×        ×

【新聞テレビから】
☆『不明男児 6日ぶり保護 北海道6㌔先の陸自施設 「水だけで過ごす」』『「大和君かい?」「うん」 保護の男児 設備使い寒さ耐え』『「つらい思いさせた」父親会見』『海外メディア速報』、『雲仙の大火砕流25年 「後世に脅威伝える」 追悼式、遺族黙とう』、『大垣出身・辻さん=東京音楽大1年辻彩奈さん(18)=優勝 国際音楽コン(カナダのモントリオール国際音楽コンクール) バイオリン部門』、『「宇宙の神秘迫った」 中日文化賞贈呈 梶田さんら 4人に』、『スズキに立ち入り検査 国交省、燃費データ不正』(3日付、中日夕刊)
☆『「核なき世界米の役割確信 ケリー氏、原爆資料館に手紙 4月訪問時の感想つづる』、『熊本空港国際線再開 「観光復興の足がかりに」』、『不明男児 6日ぶり保護 陸自施設 水だけで過ごす 北海道』、『悲劇風化させない 普賢岳火砕流25年』、『ヘイトデモに厳格対処 警察庁通達へ 既存の法活用』、『人気トラ寺院 闇取引か タイ 冷蔵庫に死骸40頭 訴追へ』(3日付、毎日夕刊)
☆『給付型奨学金「検討」保育士賃上げ 参院選へ“与党公約”「骨太」など閣議決定』『1億総活躍 給付型奨学金 検討明記〈脱貧困〉苦しむ学生「勉強の力に」』、『2時間で7店舗移動 ATM不正 容疑者「車乗り換えた」 昨年末にも1億円被害』、『覚醒剤600㌔押収 那覇、過去最大規模 末端価格420億円』(3日付、中日朝刊)
☆『芭蕉の書画16点発見 京都・愛知の個人宅などで』、『本土の反対懸念「名護よりほか無い」 辺野古決定政権の本音 梶山元官房長官98年に書簡』、『不明1週間 男児どこへ
 捜索あす打ち切り 北海道 叔父「無事祈っている」』(3日付、毎日朝刊)

六月二日
 中日(東京)の夕刊報道によれば、先に米国大統領として初めて被爆地・広島への歴史的訪問を果たしたオバマ大統領は平和記念公園での17分に及ぶ演説直前まで慎重に言葉を選んでいたという。ローズ米大統領補佐官が自身のブログへの投稿で演説直前までオバマ氏が「書いては消しの推敲を重ねていた」ことを明らかにしたもので、ローズ氏は「通常とは大きく異なる訪問だった」とも。
 
 北海道七飯町の林道で両親に置き去りにされたまま行方不明となり6日目となった小学2年生田野岡大和くん(7歳)が依然見つかっていない。北海道警や消防、陸上自衛隊などはこの日も現場周辺で大がかりな捜索を続けたが手がかりは見つからなかったという。一体全体どこに消えてしまったのか。何が起きたのか。早く元気な姿で現れてほしい。
        ☆        ☆

 きょうの社交ダンスのレッスン場。レッスンを終え「ハイ、ごんたさん」と歴史にとても詳しいダンス仲間から手渡されたのは、平成二十八年度高齢者教室江南市の歴史と文化財なるレジュメ資料集だった。中で気になる一節は「生駒の方(久庵桂昌尼公・吉乃)を母とする二男一女の行く末」だった。戦国の世のいっときを信長と共に駆け抜けた吉乃。彼女の波乱に富んだ生涯はかねてから気になっていただけに、これを機会に徹底的に調べてみる必要がある。

【きょうの一文・ことば】
 社会が不安定になると、盗賊が社会の矛盾を暴く白浪物が横行する。若者が置かれた厳しい状況に迫る本書も、この伝統を受け継いでいるのだ。(猫)
=2日付中日夕刊『〈大波小波〉白浪物と現代の若者』の記事から。※文中にある本書は、若き時代小説作家・谷津矢車の新作『しゃらくせえ鼠小僧伝』(幻冬舎)

【新聞テレビから】
☆『オバマ氏直前まで推敲 広島演説、舞台裏』『不要な連想与えぬ配慮 早大客員教授 指摘』、『満彩の山肌 高山のクリンソウ』、『伊豆海底から高濃度金 主要鉱山の90倍地点も 東大発見 将来の事業化に期待』、『野球・ソフト 五輪復活へ前進 一括採決で脱落回避』、『スズキ国内工場停止 ブレーキ部品 調達できず』、『外務次官に杉山氏 私大から初』(2日付、中日夕刊)
☆『凍土壁全域に拡大 福島第1 本格運用へ東電提案』『津波 私が伝える番 田老の女性「義父の思いつなぐ』、『純白のフード 岐阜=北ア西穂を望む千石園地でミズバショウが見ごろ』『企業所有者 開示で判断 租税回避の悪質認定 OECD(経済協力開発機構) 方針』、『北朝鮮を「強く避難」 弾道弾発射 安保理が報道声明』、『ホテル襲撃15人が死亡 ソマリア』、『財務次官に佐藤氏 35年ぶり主税局長昇格』『外務次官は杉山審議官』(2日付、毎日夕刊)
☆『首相「参院選で信問う」消費増税再延期を表明 アベノミクス評価争点』『22日公示、7月10日投開票』、『リニア(大阪)延伸 最大8年前倒し 首相表明 国融資、3兆円超か』、『中国人強制連行で和解 三菱マテ、3765人に賠償』(2日付、中日朝刊)
☆『「昼の鵜飼」開幕 木曽川』、『■トキの「純野生」 ひな巣立ち=環境省が1日、新潟県佐渡市で、いずれも野生下で生まれ育った国の特別記念物・トキのつがいから生まれたひな2羽が巣立ったと発表。「純野生」ひなの巣立ちは1974年いらい42年ぶりだという』、『■スイスに世界最長57㌔トンネル(ゴッタルドトンネル)』、『ダイコー事件 廃棄食品愛知県が撤去へ 悪臭懸念 4000万円投じ』、『舛添知事 都議会で謝罪 政治資金疑惑 会期中に調査結果』(2日付、毎日朝刊)

六月一日
 母。96歳の誕生日。村に電気が灯されたその日に生まれた。熊本城のライトアップが1カ月半ぶりに再開し、なんだかホッと。心に明かりがついたようだ。

 増税の延期につき2年前の自らの決断「再延期はあり得ない」を棚に上げ、こんどは〈新しい判断〉を力説する安倍首相には「確かに消費税など上げてほしくはないけれど。頭にあるのは、自らの政権を維持したい保身だけでは」とは、ある女性。
 舛添東京都知事の釈明会見にいたっては「1流の仕事をする人は1流でなければ。それが3流、4流では。公私混同は小学生にだって分かる」(都内女性)と、こちらも手厳しい。おふたりとも、どうしたらあれほどの厚顔無恥になれるのか。
 私など歩けばあるくほどに自らの金が零れ落ちてゆくばかりだ、というのに。あゝ
        ★        ★

        ❤        ❤
♪元気かのひとこと母はいつも母  位田 仁美(64)名古屋市中川区
=6月1日付、中日朝刊1面〈平和の俳句〉から

 けさの〈平和の俳句〉。何げないひと言に母の愛がにじみ出た、すばらしい1句だった。
「〈中江有里〉そう聞くのは、いつもと声の調子が違うから。離れていても、いつも心を配ってくれている人がいるって本当にありがたいことです。」という選者のことばもまた光っていた。その通りだと思う。

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――空。雲。電線。雑草。影。チュチュチュッ、チュチュッ。ケロケロ。カア~、カア―ッ。かぜ。草のにおい。交通標識。白い蝶。こんどは黄色蝶。山いちご、蛇苺? 赤いヤマモモ。すずめ。かえる。からす。茅萱(ちがや)の花、茅花(つばな)と言うそうだが。絹糸みたいな白い穂が風に揺られて楽しそうに、皆笑顔でそよいでいる。
 たんぽぽの丸い綿毛。野に咲く白や黄の名も知らぬ花々。通行車両。アスファルト。駐車車両。左カーヴ。土道。黄色い枯れ葉。足音。……さすがに、かつて戦地を逃げ回ったであろう●赤い蝶たち●はいなかった。いたのは幸せの黄色いハンカチに出てくるような、身も心も美しいチョウばかりだった。
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 以上は、昨日母のもとを訪ねた時。行く手の視界に映った光景をメモったものである。母を訪ねて何千里ならぬ、最寄りの駅「黒笹」から僅か2㌔足らずの間に繰り広げられた風景がそこには広がっていた。戦後まもないころ。あの満州の大地で、ロスケたち(露人)に追われて。母に抱かれて逃げ回った兄とともに私の場合、胎内にいて母と泥の川を渡ってから、もう何年がたっただろう。こんな母には、この世が続くかぎり、いつまでも永遠に生きていてほしく願う。母はいま兄夫妻のおかげで幸せな日々を、過ごしている。
        ❤        ❤
 
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 甘利明前経済再生担当相(66)を巡る現金授受問題。けさの毎日新聞の「捜査尽くしたのか」の記事を受けての解説によれば、あっせん利得処罰法なる法律、その実は「政治家の、政治家による、政治家のための法律になっている」らしい。
 というのは、この法律は政治家や秘書のいわゆる、口利きを防ぐために議員立法で制定され2001年に施行されたものの「議会で行政に不利な質問をすること」などが想定されており、国会議員やその秘書が立件された例はこれまでに1度もなく、検察幹部は「仮に補償を得られていたとしても『こうしなければ国会質問する』というような強い文言がなければ影響力を行使したとはいえない』と指摘しているという。
 これでは何のための、誰のための法律なのか。ザル法を通り越し、政治家を守るための法律だったのか。検察はあくまで国民を守るための存在ではなかったのか。聞いて呆れる、とはこのことだ。こんな検察ならば、ない方がよい。
        ×        ×

【きょうの一文・ことば】
 昔「誰でもできるきれいな仕事」なんて女性求人ビラが電柱に。ご用心。ネット時代の今。男性悩み事相談の「メル友」になるだけで報酬などと、登録料だまし取る手口で全国数万人の被害と。=6月1日付毎日夕刊〈近事片々〉から。 

【新聞テレビから】
☆『緑の初夏 涼やか』、『2カ月早く採用面接解禁 短期決戦 就活本番 学生「気付けばもう面接」』『中部の企業は囲い込み躍起』、『市民2万人アンケート 木造名古屋城62%賛成』『でも…五輪前完成支持は21%』、『三菱マテ強制連行で和解 中国人3700人以上対象』、『ダイコー廃棄物 愛知県が撤去へ 8日から 費用大幅圧縮』、『ファミマATMも被害 不正引き出し 数億円規模か』、『男児転落ゴリラ射殺 米動物園物議醸す』『人名優先。でも撃たず解決したい…』、『寂聴さん 初の掌編小説集「求愛」 少女期の夢を実現』(6月1日付、中日夕刊)
☆『女性の再婚禁止100日に 期間短縮 改正民法成立』、『海外犯罪遺族ら支援 弔慰金200万円 支給法が成立』、『(第74期名人戦7番勝負で羽生善治名人を4勝1敗で降してタイトルを初獲得した将棋の)佐藤(天彦)新名人「自分らしく」一夜明け』、『就活解禁 出遅れ学生に焦り 熊本 地場企業も手探り』、『生活保護半数が高齢者 うち単身9割貧困化進む』、『〈特集ワイド〉「月9」なぜ低視聴率 若者憧れのトレンディードラマ→「ラヴソング」史上最低6・8% ネット世代のテンポとズレ それでも「恋愛の夢届けるのがテレビ」』(1日付、毎日夕刊)
☆『〈平和の俳句〉平和想像する句ときめいた 6月分選者中江有里さん』、『メタンハイドレート再挑戦 愛知、三重沖で掘削開始』、『内閣不信任案否決 衆院本会議 自公など反対多数』、『清原被告に自力更生促す 懲役2年6月 地裁、猶予付き判決』、『甘利氏復帰に強い意欲 4月、支援者に謝罪の手紙』『甘利氏と元秘書不起訴 あっせん利得証拠不十分』(1日付、中日朝刊)
☆『両陛下和やかに散策 東京(小金井市にある「江戸東京たてもの園」を)』、『〈検証〉首相、増税再延期決定 「リーマン資料」極秘準備 経産主導財務・外務反発』、『内閣不信任案否決 首相きょう会見』、『佐藤、初挑戦で名人 羽生破り 16期ぶり20代』『〈第74期名人戦第5局〉佐藤28歳新時代開く A級1期目羽生に4勝1敗』、『甘利氏不起訴「捜査尽くしたのか」 告発者ら 検察審申し立て検討』(1日付、毎日朝刊)

16年6月2日

ウェブ作品集

伊神 権太

実録随想「残り花」

平成二十八年六月三十日
 31年前の殺人判決に再審決定。熊本地裁が1985年に熊本県松橋町(現宇城市)で男性(当時59歳)が刺殺された松橋事件の再審請求審で「自白に疑義が生じており、確定判決の有罪認定に合理的な疑いが生じた」として、殺人罪などに問われ懲役13年が確定し服役した熊本市の宮田浩喜さん(83)の再審開始を認める判決。
 確定判決は、85年1月5日、松橋町の男性宅で将棋仲間ら3人と飲食中に男性と口論になり、一度帰宅した後、6日未明に男性宅に戻り、こたつに座っていた男性の首や顔などを小刀で突き刺して殺害した、と認定していた。いったい、何があったのか。犯人は一体誰なのか。
        ☆        ☆

        ❤        ❤
 社交ダンス仲間で、いつも私に「ステップが軽やかになった。ほんとだよ。その調子で」と励ましてくださる人生の大先輩トシカズさんがつい数日前に救急車で病院に運ばれ、ここ1両日中に手術とか、でレッスンを急きょ休まれた。なんということ。早くよくなってくださるよう天を仰いだ。
 ほかにも、庭木を切っているさなかに地上に落ち顔面にケガをするなど、このところ江南のレッスン仲間の周辺で何かと思わぬハプニングが相次ぎ、なんだか暗雲が垂れこめている。皆高齢で頑張っておいでになるためもあるが、こうした不意の出来事は私たちに与えられた運命とでもいえようか。トシカズさんの場合、最近、がんを克服され張り切ってレッスンに挑まれているだけに、1日も早い復帰を、と願う。
 地元区(元区長)の仕事から老人会、ゲートボール、さらには新内流しの担い手でも知られ日々、八面六臂の大先輩、トシカズさんのことだ。不死鳥の如く甦り私たち後輩を引っ張ってくださる日がくると信じたい。いや、信じよう。そして回復されることを、天に召します神に祈っている。
 というわけで、きょうはトシカズさんの分まで一生懸命ステップを踏んできたのである。

 合間をみて和田の実家へ。
 兄の許可を得て、亡き父の残した書庫に保存されている夥しい蔵書のなかから、吉川英治の新書太閤記(全8巻、昭和32年9月10日発行。印刷所東京印刷株式會社、發行所株式會社六興出版部)を持ち出してきた。この新書太閤記は、既に全巻完読してはいるが、どうしても知りたい生駒家の吉乃(信長の側室。「吉野」「類」とも呼ばれた)に関する記述をあらためて調べたくなったからである。
 ざあっと見た限りでは、私が求める記述はなさそうだが、たとえ数行でも吉乃に関する記述を見つけ出すことができれば、と思っている。きょうは、和田へ行ったついでに小学生時代の幼な友だち宅も訪ねてみたが、あいにく不在だった。彼女なら、吉乃について詳しいのでは、とそんな予感めいたものが走ったからである。また出直せばよい。
        ❤        ❤

【きょうの一文・ことば】
「きょうからは泣くのを禁止します。次に泣くのは、嬉しいとき。うれしい時に泣きましょうよ」=30日NHK朝の連続ドラマ「トト姉ちゃん」のなかで。母君子さん(木村多江さん)が昭和20年3月10日の東京大空襲のあと、親子で語り合うなかで子に向かって発したことば。ちなみに私はこの朝ドラ出演者のなかで君子さん役を演じる木村さんが1番好きである。
※東京大空襲 第2次世界大戦末期に米軍により行われた、東京に対する焼夷弾を用いた大規模な戦略爆撃。日本各地に対する本土空襲、アメリカ軍による広島・長崎に対する原爆投下、沖縄戦と並んで、都市部を標的とした無差別爆撃によって民間人に大きな被害を与えた。空襲としては史上最大規模の大量虐殺。東京は1944(昭和19年)11月14日以降に106回もの空襲を受けたが、特に1945年(昭和20年)3月10日、4月13、15日、5月24、25、26日の5回は大規模だった。その中でも「東京大空襲」と言った場合、死者数が10万人以上と著しく多い1945年3月10日の空襲(下町空襲)を指す。この3月10日の空襲だけでも罹災者は100万人を超えた。

【新聞テレビから】
☆『仲代氏、北野氏ら=俳優の仲代達矢氏、映画監督の北野武氏、河瀨直美氏(河瀬氏は「監督」と「脚本」の2部門でノミネート)=会員に 米映画芸術科学アカデミー』、『首を骨折強い殺意か 西区・殺人放火 女性を手で絞め?』、『31年前の殺人再審決定 熊本地裁 懲役13年出所の83歳 知人刺殺松橋事件』『松橋事件再審開始決定 「父は無罪」訴え31年 宮田さん涙支援者喜び』、『宇宙ごみ電線で除去 JAXA(宇宙航空研究開発機構) こうのとりに実験装置』、『児童の列に車8人搬送 海津、逃走車内に負傷の男』、『山陽新幹線5時間運休 停電で広島―博多』、『宮地佑紀生容疑者逮捕 ラジオ生放送中 共演女性に傷害』、『公立高入試に集団討議 来春 愛知、各校が導入判断』(30日付、中日夕刊)
☆『外来雑草から抗がん物質 北米原産オオキンケイギクの花 岐阜大教授らが発見』、『A・トフラー氏死去 米未来学者「第三の波」87歳』、『特殊詐欺 組トップ提訴 被害者 使用者責任問う 損害賠償求め「住吉会の威力利用」』、『トルコ襲撃の痕跡 天井落ちガラス割れる 空港テロ』、『「民主」票どうなる 総務省例示なく選管任せ 自由民主、社会民主…民進は?』、『■国家公務員に夏のボーナス支給』、『ナナちゃん鼻息「シュー!」』(30日付、毎日夕刊)
☆『新たに6人原爆症認定 東京地裁 新基準を柔軟解釈』『GPS(衛星利用測位システム)捜査 名高裁「違法」 窃盗事件 令状なし、実刑は支持』『「法整備を」異例の言及』、『リオへトライ ラガー・女子竹内選手=竹内亜弥選手(29)。岐阜市出身。滝高→京大→新潮社→ラグビー開始= 異色経歴 挑戦は就職語』、『ラスター彩本場で輝け 多治見の陶芸家、イラン人指導「ペルシャに恩返し」』、『EU27カ国英に妥協せず 関税なき移民抑制不可』、『コメダ、東証一部上場』(30日付、中日朝刊)
☆『〈選択の現場 2016参院選〉震災被災地を行く㊦ 田園に汚染土の袋「古里元通りにして」』、『EU(欧州連合)、英に例外認めず 市場参加なら移民も 首脳会議声明』、『65歳以上4人に1人超す 15年国勢調査 15歳未満最低』、『鳥羽副市長を恐喝容疑「トラブル解決金」自衛業の男逮捕 三重県警』、『名古屋城天守閣復元は継続審査 市議会閉会』、『企業内保育所「若手のみ安全に問題」 男児死亡の母 都検証委で改善訴え』『安全管理業者任せ』、『■来春のNHK朝ドラ(「ひよっこ」)主役に有村さん=有村架純(23)=』(30日付、毎日朝刊)

六月二十九日
 先の熊本地震の被災地に容赦ない雨が降り続き、九州を中心とした各地で土砂崩れが起きたり、道路が冠水したりしている。午後11時14分ごろ、熊本で震度4の地震。ここ尾張も雨の1日に。私自身、かつて訪れたイスタンブール・アタチュルク国際空港で起きた過激派組織「イスラム国」(IS)とみられる自爆テロは被害が拡大化して死者41人、負傷者239人になった。
 名古屋を中心にコーヒーのチェーン店を全国展開するコメダホールディングが東京証券取引所の市場第1部に上場。28日朝、名古屋市西区の会社役員長谷川槌子さん(84)方で起きた火災はその後の調べで長谷川さんが首を絞められ殺された後に火が放たれたと断定。ブンヤの言葉に〈殺し3年、火事8年〉があるが、殺しは3年たてば書けるが、火事は8年たっても書けない、それだけ複雑怪奇だ―という意味で取材もそれだけ難しいという喩えでもある。
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 思いがけず見かけたこどもたちの希望や夢をのせた七夕飾りの短冊=愛知県江南市の和田公民館ロビーにて
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 きょうは朝早くからマイカーで市内へ。私が所属する社交ダンスクラブの三カ月後のレッスン会場確保のためで公民館二カ所へ。うち1カ所は、なんと私が幼少から少年時代にかけ育った和田だった。
 公民館の玄関をくぐると、ここでは児童保育の子らが描いた短冊が掲げられ、懐かしい思いにかられた。それにしても、最近の学供施設(学習等供用施設)の利用は、どこもかしこも満杯である。それだけ、世の中全体にゆとりが出来、豊かになったということか。
        ☆        ☆
       
 ……。「用があるの。セツルの新年の集りがあるの」夏江は、妙に淋しげな後姿で闇に融けた。底冷えのする風を足音が小刻みに削っていった。(永遠の都1夏の海辺 加賀乙彦)から。
 
「永遠の都」を読んでいて私は時田利平のあの正直で一途、無鉄砲ともいえるエネルギッシュかつ情熱的な生き方に感銘を受けている。男たるもの、少々飛び出しても、あゝでなくっちゃあ、とも思う。と同時に初江と夏江姉妹の生き方にも胸を打たれた。要はこの世に生をうけている全てのいきものが、時代のなかでそれぞれ懸命に生きているのだ。
 そして人間たちは時には悪人に、また善人になりながら生きていく。そうしたニンゲンたちの本能が活写されている。
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【きょうの一文・ことば】
 よく地方の人は「東京は冷たい」と言いますが、それは偏見です。構えて見るから、そう感じるのでしょう。東京の人たちの支えがなかったら、今の僕は存在しません。
 両国には隅田川にかかる「両国橋」があります。僕はこの場所が好きで橋の上からよく川面を眺めました。そして「どうすれば強くなれるだろう」とひたすら考えました。心の底にあった不安はこの時、隅田川が流してくれたのかもしれません。
 人もそう。家族のような温かさを持ち、人に恩を売ったりしない、さっぱりした気性の人たち。東京の本当の姿を知ってほしいです。
=29日付毎日夕刊『〈私だけの東京 2020に語り継ぐ〉不安流してくれた隅田川 元力士 舞の海秀平さん』の記事のなかで。青森県鰺ヶ沢町生まれの舞の海秀平さんのことば。抜粋

【新聞テレビから】
☆『(東日本大震災の津波で23人が死亡、行方不明となった宮城県石巻市立の)大川小津波訴訟10月26日に判決 仙台地裁で結審』、『トルコ空港テロ36人死亡 3人組乱射、自爆 イスタンブールIS犯行か ロビーに閃光、ごう音』、『英離脱交渉 9月以降に EU首脳 次期首相での通知容認』、『京都漢字ミュージアム開館 楽しく学習 いいカンジ』、『トヨタ143万台リコール プリウスなど国内は74万台』、『寝室などにサンダル跡 松本の殺人 犯人窓から出入りか』、『小池氏出馬表明 都知事選』(29日付、中日夕刊)
☆『〈田中優子の 江戸から見ると〉 始末が大事(法政大総長)』、『原発(再稼働)争点ならず 参院選 野党共闘で 見解異なり「封印」』、『旧宿場町の旅籠(「亀丸屋旅館。1777年の建物。客間には刀掛けが置かれ、廊下は敵の侵入を伝える「うぐいす張り」。火縄銃を突き出す鉄砲窓も残る)奮闘中 経営難に高齢化、老朽化… 旧垂井宿「一日でも長くのれん守る」』、『トルコ空港テロ36人死亡 3人自爆 ISか』『日本へ直行便 3時間後予定』、『英首相「離脱」を説明 加盟国 交渉に厳しい態度 EU首脳会議』、(29日付、毎日夕刊)
☆『EU、厳しい交渉姿勢 首脳会議 英は密接関係望む』、『トヨタ、九州工場で初の試み 太陽光エネから水素 フォークリフト燃料に』、『VW(ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン)、米に1兆5000億円 排ガス不正 過去最大の和解額』、『セイノー田口(義嘉寿)会長退任 代表権返上「経営体制を刷新」』、『ATM不正暴力団の影 出し子供述、ニセ電話団も関与?』『金融機関限度額引き下げ』、『中国機、空自機に攻撃動作 元空将指摘 東シナ海上空で』、『被害女性の手に 毛髪 松本の殺人 犯人と激しく争う?』、『初の18歳選挙は無投票 滋賀・日野町長選 現職4選』(29日付、中日朝刊)
☆『出光創業家合併に反対 「昭和シェル社風違う」大株主』、『名勝くさび緊急調査 文化庁「氷山の一角か」ロッククライミング用 御嵩・鬼岩30代男性名乗り出』『憤る地元』、『■長谷部選手(サッカー日本代表でドイツ1部リーグ、アイントラハト・フランクフルトのMF長谷部誠選手、32歳)が来月結婚』、『性同一性障害「公表で苦痛」40代従業員 愛知ヤクルトを提訴』『「隠したい」意に反し』(29日付、毎日朝刊)

六月二十八日
 ビートルズが初来日し東京の日本武道館で初の公演をしてから、あすで50年。私は当時、ただひたすら脇目もふらず柔道に打ち込む若者だったが世界のアイドル一行が法被姿で厳戒態勢のなか、羽田空港に降り立った、あのシーンは鮮明に覚えている。
 それから10年余。こんどは新聞記者として、いつも〈イエスタデイ〉や〈ヘイジュード〉〈レットイトビー〉などビートルズナンバーを流しながら車を運転、志摩の海沿いの町を取材で飛び回ったものだ。休日ともなれば、大抵は傍らに舞を乗せ、音響も全開に猛スピードで走り抜け、それが青春でもあった。
 ビートルズは今でもよく聞く。その後はジョン・レノンの〈イマジン〉も加わった。
        ☆        ☆

 東京・目黒の88歳女性のバラバラ切断殺人事件。自宅に何の痕跡もないなど謎が深まる。一体、何が。岐阜県御嵩町の国の天然記念物の巨石群「鬼岩」でロッククライミング用の金具が岩に打ち込まれていた問題で県警可児署に男性が出頭し「自分が打ち込んだ」と認めた。

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 加賀乙彦さんから長谷川園子さんの作品「炎の川」について昨日につづきメールが、届いた。内容は次のようなものだった。
――『炎の川』について読みながら感想をメイルしてきました。名古屋城の描写があってから、文章が緊張してよくなっています。戦争中の飢えと苦しみの生活が活写されています。空襲の恐ろしさ、機銃掃射の残酷、川が燃える地獄の光景、作者がこれを子供たちに伝えたいという気迫に満ちた記述です。文章の導入部を読んでの私の感想はすこし極端すぎていたと反省します。どうか、私の真意を作者にお伝えください。加賀乙彦。

 メールを読んだ私は、〈そのこさん〉に電話し、その内容そのままを読んで聞いていただいたが「私のようなものに。それほどまでのお言葉をいただける、だなんて。うれしいです。先生の教えを胸に刻み〈そのこは、そのこの道を歩みます〉」と受話器の向こうで感激に震えておいでになる様子がよく分かり、良かったナと思った。
 本来、〈文を書く〉という点ではことのほか厳しい加賀さんではあるが、作品を読み進めるうちにそのように感じられたからこうしたメールが届いたわけで、評価は評価としてすなおに受け止めたら、それで良い。

 空襲の恐ろしさ。機銃掃射の残酷。川が燃える地獄。これらは全てご自身が少女のころに実際に体験された忘れられない事実だ。それだけに「炎の川」の始まり部分のつたなさはつたなさとして、自らの体験を突きつけての展開が「戦争は2度と起こしてはいけない」といった叫びとともに「今のこどもたちに歴史の事実をぜひ伝えたい」という気迫となって伝わった。だからこそ、加賀さんはこうした励ましともいえるメールを送ってくださったのである。全身にパッと光りが差したようなそのこさん。
 そのこさんには、ご自身が自ら見、聞き、体験されてきたそのこさんにしか書けない平和を希求する文学を、この先どんなに時間がかかろうと後の世に残すためにも書き続けてほしく思う。ノーモア戦争である。そして今ひとつ。現代科学の力では、一度事故が起きてしまったら制御出来ず地獄に陥ってしまう、そんな愚かな人間社会を露呈してしまう原発社会から1歩でも2歩でも抜け出て前に進んでいく、たとえ歩みはのろくとも、これまで受けてきた恩恵は恩恵として、それでもそんな〈原発〉から脱却する脱原発社会をめざす道も大切なことだ、と。
 私は、そう確信している。
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【きょうの一文・ことば】
 世界経済はイギリスのEU離脱により、この先、関税がどうなるのか。ルールがどうなるかが、正直だれにも分からない。こんごしばらく先行きが見通せない本当の不透明さが続くことになる。それだけに、各企業には冷静な判断が求められる。
=28日夜のNHK「時論公論」のなかで。関口博之解説委員

【新聞テレビから】
☆『廃炉現場分かりやすく 福島第一の「図鑑」出版(太田出版)』『「炉心溶融使うな」指示 東電社長、総会で謝罪』『「脱原発」議案を否決 中電総会』『浜岡原発の行方 気をもむ株主ら 中電「反対」「経営が心配」』、『〈未来へ 2016参院選〉新城・若者議会の10代「選挙行く」 市政参加 育つ一票』『県内外から注目 視察や講演依頼も』『「初の18歳選挙」告示 (滋賀県)日野町長選 無投票の公算』、『〈論説委員のワールド観望〉大統領狙う潘基文氏(山本勇二)』(28日付、中日夕刊)
☆『南海トラフに対象拡大 大震法40年ぶり見直し 東海地震限定を転換』、『英国債格下げ相次ぐ 大手3社 S&P2段階』『東証一時321円安』『英通告まで交渉拒否 EU離脱 独仏伊が一致』、『指定廃棄物初の解除申請 7.7トン(の放射性セシウム濃度が国の基準値を下回ったとして)汚染基準下回る 千葉市』(28日付、毎日夕刊)
☆『トヨタ進出の英ダービー EU離脱 不安と楽観 企業と住民で「ねじれ」』『独仏伊首脳 対応を協議』『英首相 早期通告を否定』、『ブラザー燃料電池開発へ 業務用、岐阜の2社と共同』、『「20年に木造天守」を断念 河村市長現実路線に』、『攻撃ソフト独自開発か 生徒成績流出、逮捕の17歳』、『一時停止標識無効だった 反則金3年間誤徴収 滋賀県警、60万円返還へ』『くさび天龍峡にも 飯田、岩場に60本以上』(28日付、中日朝刊)
☆『〈見つめ続ける 東日本大震災〉花はまた咲いた』、『EU離脱 英、9月にも通告 首相選出 前倒しも』『NY株一時200㌦安』、『「提訴せず」正式表明 辺野古移設で沖縄県』、『名古屋城 東京五輪前の復元断念 河村市長 予算案取り下げへ』、『ダイコー産廃業許可を取り消し 愛知県』、『iPSもESも視神経細胞に 国立成育医療研など マウスで成功 緑内障など治療に期待』、『高校で期日前投票 奈良・橿原』、『逮捕少年の友人も侵入 佐賀・教育システム グループに指南』(28日付、毎日朝刊)

六月二十七日
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 わが家の守護神ともいえる愛猫こすも・ここが眠る墓と遺影
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 夕方。「たまには、愛猫こすも・ここの墓を見てやってよ。ちょうど彼女が眠っている土の上に日々草が咲いたのだから」と舞。庭に降り、彼女の霊を前に〈ここ、いつも私たちを守ってくれアリガトウ〉と手をあわせる。
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 ナゴヤの河村たかし市長が東京五輪に合わせ2020年7月の完成を掲げていた名古屋城天守閣の木造復元構想を断念する、と表明。どえりゃあ構想だのに。関連予算案が認められそうにない、ということだが。そんなことではアカンのでは。乗り越えてもらわんと。

 週明けの東京市場。EU(欧州連合)の離脱決定に伴い急落した日経平均株価は反動が出て一時、1万5000円台を回復。上げ幅も300円を超えた。そんな中、今度はEU離脱を決めた英国で市場や政治の混乱を受け、離脱投票に後悔する人が続出。【Britain(英国)+regret(後悔)=Bregret】といった造語までが飛び出している。ニンゲン心理なるもの、つくづく不思議かつ複雑怪奇なものだ。

 血なまぐさい事件が多い。それも被害者は皆女性ばかりだ。なんてことだ。
 東京・目黒の碑文谷公園で見つかったバラバラ切断遺体がその後の警視庁碑文谷署捜査本部のDNA鑑定で世田谷区のマンションで1人暮らしをする無職阿部祝子さん(88)と判明したかと思ったら、きょうの午後には東京湾につながる京浜運河で黒いスーツケースが浮いており、中から女性の遺体が見つかった。女性は3~40代でキャミソールにハーフパンツ姿。髪は茶褐色で両膝を折った状態で入っていた。
 ほかにも26日深夜から27日未明にかけ、長野県松本市郊外の梓川の住宅寝室で会社員女性(53)が首を切られて殺害されるなど傷ましい凶悪事件が発生。梓川といえば、あの上高地に通じる梓川村だ。昭和40年代、新聞社の初任地の松本支局員時代にオートバイで駆けまわった懐かしい安曇野だけに「あの静かな村で。なんで」と思う。人は、人を殺すために生きているのか。そうではないはずだ。
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 月曜日だ。やはり、きのうの畑での草引き、土起こし、スイカへの稲藁敷きなどがたたってか。舞も私も手足がガクガクのなかでの1日に。ふたりとも若い時みたいな無茶は出来ず、もはや齢には勝てなくなってきた気がする。
 かといって、親から与えられた土地を守るためには出来る範囲内のことはしなければ。バチがあたる。亡き父は90歳ごろまで土を耕し、満96歳で今も健在な母も、つい最近まで野菜づくりに励み、自ら運転する車で見事に育った大きなスイカを「たかのぶ。これ食べやあ」と届けてくれるほどだった。そうした両親の愛に応えるためにも農作業は、これからも出来る範囲で続けていこう。

【きょうの一文・ことば】
 開いたパンドラの箱。英国のEU離脱の衝撃波が、世界を揺さぶる。離婚協議が難航するのは世の習いか。箱の中の「希望」はどこに。
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 福島第1原発事故の除染で出た汚染土。環境省の検討会が、公共工事なら、法定の安全基準の80倍でも再利用可との結論導く。でも、議論の主題が安全性ではなく、「二重基準隠し」だったとしたら?
=27日付毎日夕刊〈近事片々〉から。抜粋

【新聞テレビから】
☆『稀勢ここが頼みの綱 名古屋場所 悲願へ「平常心」』、『オバマ大統領と抱擁の森重昭さん 米被爆捕虜調査 映画に 11月に広島で上映』『大統領と気持ち一致 会見で語る』『世界、215兆円損失 英のEU離脱ショック』、『高校生1万人分成績流出 不正アクセス疑い 佐賀の17歳 再逮捕』、『「20年に木造天守」 断念へ 名古屋城構想で河村市長』、『鈴木亜5000㍍でも代表 リオ選考 日本陸連32選手発表』(27日付、中日夕刊)
☆『東証 一時286円高 急落の反動 1万5000円台回復』『「資金繰り支援を」 首相、日銀に要請 緊急会合』『EU離脱悔やむ英国 公約の「うそ」続々 「移民ゼロにならない」』『スペイン与党勝利 総選挙「「反EU」左派伸びず』、『持久力ある人 血管若く 国立健康・栄養研究所発表』、『首から血 女性が死亡 長野(県松本市梓川倭)の住宅 殺人容疑で捜査』、『緊急着陸の後に旅客機から出火 シンガポール』、『リオの名所東京に出現 百貨店屋上(西武池袋本店の「食と緑の空中庭園」)に壁画』、『田母神被告無罪を主張 都知事選 運動員買収否認 東京地裁初公判』(27日付、毎日夕刊)
☆『いざ名古屋 力士到着』、『〈未来へ 2016参院選 希望はどこに?〉待機児童公約競うが… 受け皿新設「騒音」住民反対も 保育士給与増税延期財源どこ』『憲法巡り各党論戦 初の日曜』、『黒部ダムに新展望テラス 迫力の放水ぐんと接近』、『子宮頸がんワクチン副反応調査 名古屋市、因果関係判断せず 反響の大きさ考慮』、『プリンスさんギター(イエロークラウド=黄色い雲の=ギター) 1400万円で落札』、『〈おくやみ〉「大喪の礼」を通り過ぎる指揮 藤森昭一氏(ふじもり・しょういち=元宮内庁長官)25日死去、89歳。長官在任中の89年1月に昭和天皇が死去し、これに伴う「大喪の礼」や、天皇陛下の「即位の礼」などを指揮』(27日付、中日朝刊)
☆『福島汚染土 「管理に170年」 安全判断先送り 再利用方針 環境省 非公開会合』『「二重基準」批判に備え 除染土再利用の非公開会合』『■広島原爆研究者とビキニ被災共同検証』、『大阪府警OBに逮捕状 診療報酬 不正受給の指示容疑』、『米軍属 酒気帯び容疑 本人は否認 綱紀粛正期間中 沖縄県警 逮捕』、『熱中症で1人重体 スイカレース 40人超救護所へ 千葉』(27日付、毎日朝刊)

六月二十六日
 日曜日。プロ野球は、セ・リーグの広島が阪神に4―3で逆転サヨナラ勝ちし18年ぶりの9連勝。ドラゴンズはヤクルトに負け、4連敗で今シーズン負け越しが最多の6に。谷繁中日は一体全体「何をやっとるんだ!」。日ハムは、オリックスに6―0で勝って4連勝。投打の二刀流が注目を浴びる大谷投手は快刀乱麻で自身6連勝の7勝目。それにしても、ドラが勝たないのでは。尾張名古屋は、気も晴れない。
 名古屋のパロマ瑞穂スタジアムで前日に続きあったリオ五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権。追い風1・8㍍のなか、200㍍女子の福島千里(北海道ハイテクAC)が日本新記録の22秒88、男子の飯塚翔太(ミズノ、静岡県御前崎市出身)も歴代2位の20秒11で優勝した。
 このうち27日に28歳の誕生日を迎える福島は自らが2010年に出したこれまでの日本記録を0秒01塗り替え、100㍍と合わせた2冠も6年連続で達成し2種目での五輪出場。25歳の飯塚も2大会連続の五輪代表入りを決めた。
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 午後。舞と畑〈エデンの東〉へ。
 備中と鎌、スコップを手に13日いらいの農作業となったが、ほぼ一掃しておいたはずの雑草が一面生えていたのと、ことし初めて栽培に挑戦しているスイカの蔓が異常といってよいほどまでに長く伸びていたのには驚かされた。そこにはどちらも、すごい生命力が見て取れた。
「せっかく伸びたのに、ごめんね」と呪文を唱えながら、青く伸び盛りの草たちを容赦なく刈り取っていく私たち。蔓が伸びきった感じのするスイカの方も、この日事前に肥料苗店で購入した稲藁を持参したが方法が分からず、畑地の大半での野菜栽培と管理をお願いしている近くの方を訪ね、SOSとあいなった。おかげで蔓の下に稲藁を敷く方法などを教えていただいて1件落着。
 この日は、ほかに私の母が言うとおり、舞が油粕を3本の柿の木の根元部分に撒いたほか、あらためて雑草を除去した部分にもう一度肥料を与えて土起こしをするなどした。いやはや、農業とは芸術作品をこしらえたり、小説を書く作業に似ている。何より根気がいる。途中で放り出すわけにもいかない。

 雑草が刈り取られたあとの畑地とワラが敷かれたスイカ、まだまだ青いが早くも枝もたわわの柿の木の根元には油粕が敷かれた
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 帰宅しひと息ついたところでメールをチェック。そこには先日、江南市在住の長谷川園子さんと東京で初めて会われた際、加賀乙彦さんに手渡しさせて頂いた園子さんの作品「炎の川」に関する所感が加賀さんから直接、寄せられていた。それは相当に手厳しいものだった。
 でも、へこたれてはいけない。考えようによっては、ありがたく戒めに満ちている。要は、作文に毛が生えた程度の感傷に浸った垂れ流し作品は小説とはいえない。書こうとすることに関連するあらゆることを徹底的に調べあげたうえで推敲に推敲を重ね、余分の修飾語や贅肉表現は極力避け、文をそぎ落として書くように、との心からのアドバイスだと感じた。
 私はその場で受話器を取り上げ、加賀さんの言わんとすることを〈そのこさん〉に伝えさせて頂いたのである。この箴言に彼女が挫けるかどうか、だ。「名古屋の女は転んでもただでは起きないのだから。そのこさんには、時間がかかってもいいから、そういう強靭なところを見せてほしい」(伊神舞子)。
 齢85歳の彼女に、私ごとき青二才がこんな酷なことを言ってよいものかどうか少し躊躇するところもあるにはある。でも、乗り出した船なのだから、私も言うべきは言わなければいけない。半面で【そのこさんは、そのこさんの道を胸を張って歩まれたらいいのだから】。そんな思いも私の胸の中を通り過ぎる。この先、どんな展開が待っているのか。長い目で見守らせていただきたい。

 要は戦争で名古屋に米軍の空襲があったあの日々「金鯱の名古屋城は間違いなく、確実に、三日間燃え続けていた」(加賀さん)ということ。この事実をしっかりおさえ、調べあげたうえで無理をしてでも【名古屋の城と、人びとの悲しみのストーリー】を書きなさい、ということなのだ。
 今月21日の東京への途次、私は新幹線車中で、そのこさんから次の旧軍神の辞世の句なるものを教えられた。女学校の入学試験で出された口頭試問で「旧軍神の辞世をふたつあげなさい」と言われ、あどけない少女の口から出た永遠に生きる歌がそこにはあった。
♪いざゆかん 網も機雷も乗り超えて 撃ちて真珠の珠と砕けん
♪君がため 何か惜しまん若桜 散りて甲斐ある 命なりせば

「何も知らない」のは、私である。

【きょうの一文・ことば】
 地震発生後3試合(サッカー)で勝利はありません。それでも選手たちは、だれ1人として下を向いてはいません。やっぱり勝ちたいです。ちょっとでも笑わないとね。笑顔を与えないと。本当は、少しでも熊本の皆さんに思いを伝えたかったのですけれど。なかなか伝えることは出来ません。僕もがんばります。みなさんで頑張りましょう。
=26日深夜のNHK『〈アスリートの魂〉地震に負けず前へ 密着 ロアッソ熊本』のなかで。巻誠一郎選手

【新聞テレビから】
☆『〈サンデー版大図解〉ミツバチの生態』、『恐竜時代の哺乳類 骨格化石 福井で国内初 岐阜の小学生発見』『岐阜の小6船渡(翔琉)君 「恐竜の勉強する」 最後の一掘り』、『〈未来へ 2016参院選〉TPP農協改革不信抱え 農業票どこへ』、『「英離脱早期交渉を」独』、『〈ニュース前線〉「同情」「償って」790人の嘆願書 弥富の放火 被告に一部猶予判決』、『ケンブリッジ初V 日本選手権100㍍ 桐生もリオへ』『泣くな五輪でリベンジを 桐生選手3位 観客2万8000人エール』(26日付、中日朝刊)
☆『骨髄移植待ち 1655人死亡 バンク、手続き簡略化検討 5年間』、『〈憲法の岐路 私は言いたい〉「9条」正面から議論を 元官房長官与謝野馨さん(77)』、『英に早期離脱交渉要求 EU6カ国 波及を警戒 外相会合 協調確認』、『〈英国ショック㊥〉世界経済に濃い霧 海外の金融機関英事業見直しも』、『〈Sストーリー〉涙と笑顔 父娘の絆―三宅宏実4度目の五輪』、『東北の災い跳ね飛ばせ 青森・六魂祭開幕』、『■両陛下がラグビー日本代表戦を観戦』(26日付、毎日朝刊)

六月二十五日
 リオ五輪代表選考会を兼ねた陸上選手権男子100㍍決勝が今夜、名古屋のパロマ瑞穂スタジアムで行われ、桐生祥秀(20)=東洋大=と山県亮太(24)=セイコーホールディングス=、父がジャマイカ人、母が日本人のケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=の3人による壮絶な争いとなったが、飛鳥が10秒16で初優勝、既に日本陸連の派遣設定記録をクリア済みでこの日は10秒31で3位だった桐生(10秒01を2度記録)と共に初の五輪代表入りを決めた。100㍍の五輪出場枠は3人で、10秒17で惜しくも2位だった山県の代表入りも確定視されている。
 女子100㍍の方は、日本記録保持者の福島千里(27)=北海道ハイテクAC=が11秒45で同種目最多に並ぶ7連覇と最多の8度目の優勝を果たし、3大会連続のオリンピック代表入りを決めた。プロ18年目の阪神福留孝介外野手(39)が広島戦で日本選手6人目の日米通算2000安打を達成。これまで本当によく頑張ってきた。
        ☆        ☆

 深夜遅く。NHKEテレのETV特集『〈飯舘村五年~人間と放射能の記録~〉▼それぞれの決断・悔し涙・夢……』を見る。飯舘村には脱原発社会をめざす文学者の会の1員として過去2度訪れた。それだけに、番組を見ながら放射能汚染というどうにもならない苦渋の運命を背負って生き続ける人々の〈底知れない悲しさ〉が先に立ち、やるせない思いにかられた。
「国は、飯舘村の除染を決めなかった」「除染するお金があるなら別の場所で農業するお金に替えた方がいい」「震災前の方が楽しかった。ブロッコリーと米づくりの方がよかった」「牛飼いは続ける」「50年、100年を見通し、どうするかだ」「何を頼りにするか。やはりお金しかない」「あぁ、あの人も。この人も行ってしまった。人びとは避難で散り散りになってしまいました」「このままだと、人間も牛も壊れていってしまう。何も残らない」など。番組のなかでは避難先で、村内で、こんな声が飛び交った。
 と同時にこうした罪作りな原発事故はこんご2度と繰り返されるべきではない、と確信めいたものを感じた。飯舘の人々がたくましく、かつ、けなげにも生きてゆく姿。そこには、強靭なる負けず魂の如きものが迫りきたのである。
 事実、飯舘村では原発事故が一瞬にしてそれまでの人々の努力を破壊し尽くした。「避難するってことは、遊びに行くこととは違います。全部捨てる、それまで繋げてきたものが繋げなくなる。それが本当に悲しくって。こどもと嫁さんの安定した生活。これだけが大切なことなのです」。叫ぶように言った若者。その声が忘れられない。

【きょうの一文・ことば】
 やっとここまできた。優勝出来てよかったです。勝ち続けることが大切で、このまま「勝ち」をつづけ9秒台を出したい。
=陸上日本選手権の男子100㍍決勝で初優勝し、初の五輪代表を決めたケンブリッジ飛鳥さん。パロマ瑞穂スタジアムでのレース後、優勝インタビューでこう語った

【新聞テレビから】
☆『NY株610㌦下落 英EU離脱 世界同時株安の様相』『独仏など緊急会合 EU懐疑派拡大阻止へ』『NY円急伸 102円台前半』『英国債格下げへ 米ムーディーズ』『英留学予定の若者不安 EU離脱「差別、暴力あるかも」』、『〈未来へ 2016参院選〉色イメージ勝負 清新さ情熱…思い込め』『青は「実直」 黄は「理知的」 カラーセラピスト分析』『参院東京選挙区 6議席に31人 著名人乱立争い激しく』、『そうだ 皇居、行こう 一般参賀を拡充 当日、土曜もOK』、『JFK(ジョン・F・ケネディ元米大統領)ラブレター 競売で910万円落札 愛人へ?「会いに来て」』(25日付、中日夕刊)
☆『「残留したい」怒る若者 ロンドン中心部でデモ』『英EU離脱 NY株終値610㌦安 世界同時株安に』『市場動揺にG7連携 米英独首脳が電話協議』、『公正な目興味育てて 学ぶ目邪魔しないで 文科省の中立指導日弁連「見直しを」 意見書「批判精神培う機会奪うな」』、『リオ薬物検査所 不適合 五輪、他国で分析か WADA(世界反ドーピング機関)』『熊本地震「復興市場・屋台村」始動 益城町 大型テントに15店』、『■皇居の土曜参観始まる』(25日付、毎日夕刊)
☆『EU離脱へ、英首相辞意 国民投票 世界経済に激震 離脱交渉長期化も』『NY株一時530㌦下落 市場混乱 円99円台も』、『東海道新幹線の新型投入発表 普通車全座席に電源』、『「アユコ(鈴木亜由子選手、24歳)」コール熱く 鈴木選手リオ切符 名大出身花開く』『父「よくやった」 室伏選手 後輩「寂しい」』『1万㍍鈴木亜リオへ ハンマー 室伏が引退表明』、『目黒の遺棄死体 50~70代女性か 新たに4部位発見』(25日付、中日朝刊)
☆『英、EU離脱へ 国民投票 世界同時株安に発展 キャメロン首相辞意』『G7声明「連携し対応」』『驚き そして 恐れ 国民投票の威力 ポピュリズム(人民主義)も時代の選択 各地の声』『〈英国ショック㊤〉 開けられた「パンドラの箱」』、『室伏引退へ ハンマー投げ リオ絶望 陸上日本選手権』、『キャバクラ放火 山口組組長側と和解 名地裁・損賠訴訟「報復せず」確約』『「やっと一区切り」飲食店・代表』、『■覚醒剤所持容疑 高知(東生=たかち・のぼる、51歳)容疑者を逮捕=高知容疑者は女優の高島礼子さん(51歳)の夫』(25日付、毎日朝刊)

六月二十四日
 雨、雨、ふれふれ! もっとふれ、となぜか空に向かって叫びたくなる そんな雨が、ここ尾張平野に1日じゅう、シトシトと降り続いた。
        ☆        ☆

 EU(欧州連合)からの離脱是非を問う英国の国民投票が投開票され、24日朝、開票作業が終了。この結果、離脱支持が51・89%と残留の48・11%を僅差で上回り、離脱派の勝利が決まった。法的拘束力はないが、これにより1993年にEC(欧州共同体)を母体に発足して以降、統合を進めてきたEUから加盟国が初めて離脱に向かう。英政府は通告から最低2年をかけEUとの脱退交渉を進めることになる。
 残留を訴えてきたキャメロン首相は「離脱」との国民投票の結果を受け「この国を次の目的地へ導く船長として私はふさわしくない。新たな指導者が必要だ」として、10月の保守党大会までに辞任する意向を示したという。それにしても、離脱か残留かで関心の的となっていたこの国民投票。マスコミ各社の多くが〈残留が優勢〉との予測をたてていたが、あれは一体何だったのか。
 どのメディアも希望的観測ばかりを報道していた気がしてならない。「残留」への期待が多かった分、世界経済に与えた打撃も大きく「離脱派の勝利確定」は世界の金融市場をさっそく大混乱に陥れた。実際、各地で株価が急落し急激な円高が進んだ。東京市場では一時、1㌦=99円まで円高が進行、日経平均株価も東証第一部の全銘柄が下落し前日比1300円超まで下落した。
 ニューヨーク株式市場もダウ工業株30種平均の下げ幅が前日終値比530㌦を超えたという。世界同時株安がこの先どこまで続くかは誰にもわからない。

【きょうの一文・ことば】
「あえて過去を振り返ることはありますけども、前を向いて生きたいと思っていますね。過去のことを『良かった』と言うよりは、今を生きていきたい」「大切なのは、挑戦していくこと。そうすると、いろんな意味で心が豊かになり、出会いがあり、ご縁がある。小さな挑戦をいっぱいしているんですよ」
=24日付毎日夕刊『〈人生は夕方から楽しくなる〉女優大地真央さん 初の祖母役で決断「白で行きましょう」』から。※大地真央(だいち・まお) 1956年、兵庫県生まれ。73年に宝塚歌劇団入団、月組のトップスターに。85年の退団後は「マイ・フェア・レディ」など数々のヒロインを演じる。(同記事から)

【新聞テレビから】
☆『〈にっぽんの芸能〉演奏家の肖像・常磐津英寿=人間国宝= 石田ひかりほか』(24日夜、NHKEテレ)
☆『「グッバイEU」衝撃 離脱派歓喜 残留派「頭が真っ白」』『英EU「離脱」 現地報道国民投票で多数 格差拡大郊外で不満』『離脱交渉最低7年』『「社会へどんな影響が」中部の欧州出身者複雑 「移民の受け入れ必要」』『中部の進出企業困惑 トヨタ「価格競争に影響」 株暴落「ショック状態」』、『円99円台 東証1300円安』、『伊方 燃料装填を開始 3号機 来月26日に再稼働へ』、『〈「東海のうたびと」を刊行して 加藤治郎〉 31人の中心にいた春日井建 人の繋がり変革促す』、『〈大波小波〉長蛇の列と火の車(絵虫)=44万人の動員を記録した「若冲展」(東京都美術館)が終わって1カ月、いまだに余韻が消えない』(24日付、中日夕刊)
☆『英EU離脱、残留大接戦 国民投票開票進む』、『安保理北朝鮮を非難 ミサイル発射受け声明』、『伊方3号機 燃料装着 7月26日に再稼働へ』、『〈人生は夕方から楽しくなる〉女優大地真央さん 初の祖母役で決断「白で行きましょう」』、『都議団 リオ視察中止へ 世論の批判招くと判断』、『中2 情報流出 生徒が持ち出す 愛知 教職員サーバーから』、『「収入」が壁に… 「結婚したい」20代激減 男性は4割切る』(24日付、毎日夕刊)
☆『18歳 私が変える=参院選の期日前投票が始まった23日、東海地方の大学でトップを切って名古屋市立大に投票所が設置された』、『英国民投票始まる EU問題 昼以降に大勢判明』、『翁長氏 地位協定改定迫る 沖縄慰霊の日 平和宣言 異例の言及』、『8有料道1377億円で譲渡 愛知県 前田建設など運営権 10月民営化』『空港島に ホテル構想 大規模PA新設提案』、『オセロゲーム考案 長谷川五郎氏 死去 焼け野原から世界へ』(24日付、中日朝刊)
☆『〈2016参院選〉序盤情勢本社総合調査 改憲勢力3分の2うかがう 自民、単独過半数の勢い 態度未定4割』、『砲弾の中「生きろ」 慰霊の日よみがえる父の声 沖縄の子や孫に平和を=沖縄県名護市の大城愛子さん(87)が平和への祈りを捧げ、こう語った』『沖縄知事「海兵隊削減を」 慰霊の日』『軍属扱い見直し協議の考え示す 安倍首相』、『英国民投票始まる』(24日付、毎日朝刊)

六月二十三日
 7月10日投開票の参院選期日前投票が始まり今回から選挙権を得た18、19歳が清き1票を行使。沖縄戦が集結したこの日最後の激戦地糸満市摩文仁の平和祈念公園で太平洋戦争の犠牲者20万人以上を悼む「沖縄全戦没者追悼式」。英国では欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う国民投票が始まった。
 夜遅く。妻の舞が私の傍らでポツリと、ひとこと。「(能登半島の)七尾の能登島で熊が出たんだってよ」と。ことしは、全国的に熊の出没がやたら多い。東日本では福島第1原発事故の放射能汚染からニンゲンたちが避難、逃げ去ったあと、あちこちで残された生きものたちが訳も分からず生きている。餓死する動物も出ている。人間不信に陥った〈物言わぬいきものたち〉。彼らの逆襲かもしれない。

 中日新聞本紙の連載小説、佐々木譲の〈沈黙法定〉が22日付朝刊紙面の411回で終わったが、最後の5行が効いている。特に「無罪、信じていた」の下りがいい。毎回、淡々とした筆致で読み応えもあった。代わって、23日付紙面から葉室麟の時代小説「影ぞ恋しき」が始まった。3度ほど読み返したが、出だしは私の想像したとおり。これもよさそうで、じっくり検証しながら読ませていただくことにしよう。
        ☆        ☆

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 2016年6月21日の大東京。夥しい人々がそれぞれの意識を胸にあるいている。夢。希望。期待。幸せ。悲しみ。落胆。秘密。通じない気持ち……。それが人生、この世というものなのか。
 誰もが、それぞれの思いを意識のなかで抱きしめながら生きている。でも私は誰ひとりとして知らない。きょうも数知れない人々と無言のスレ違い劇を交わす。電車のなか新幹線車内、東京駅プラットホーム。歩道。ホテルのカウンター、居酒屋店内でもだ。
 22日。タクシー車内から見る外の風景。二重橋にも人々は、あふれていた。
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「生きものの記録」上映後には質疑応答があった=日本文藝家協会の会議室で
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 21日に日本文藝家協会会議室(東京都千代田区、文藝春秋ビル内)で行われた「脱原発社会をめざす文学者の会」の集まりに参加するため東京に行き1泊。22日夜、帰った。
 今回の集まりは恒例の文学サロンにかわる映像上映会で岩崎雅典監督の『福島 生きものの記録1 被曝』と志賀泉さん撮影による『5月10、11日 第4回福島訪問記録』の2本が上映され、上映後には両氏による解説や会員との質疑応答もあり参考になった。私は脱原発社会をめざす運動に関心を示す女性ひとりを伴って参加したが脱原発をめざすこうした輪が少しずつ広がっていけばいいな、と心から願う。

 22日は東京から名古屋まで帰ったその足で、JRビル12階レストラン街へ。というのは、この日は大学卒業いらい初めてとなる仲間1人も待つ、かつての柔道部仲間5人での飲み会を約束していたためで、この場に約束の時間より大幅に遅れて出席(事前に連絡はしておいた)。これを終え江南まできたところで今度はわが家への途次にある居酒屋にまたまた少しだけ寄って帰宅した。というわけで、昨夜は遅く心地よい疲れのなか私は眠りに陥った。
       
 ところで、私の東京行きに同伴した女性は、江南市在住のかつての軍国少女で、終戦後は熱血英語教師として長年この地方の教育界に携わってきたばかりか、国際交流にも力を尽くし最近では「あゝ 炎の鯱」(碧天舎)の著作でも知られる長谷川園子さんである。舞がお世話になっており、文学者の会活動を知り「ぜひ、ご一緒したい」とのたっての希望もあり、85歳のご高齢でもあり万一のことがあってはいけない、と慎重を期しての旅立ちとなった(もし何かあったら、どういって叱られるか。しれたものでない)。

 おっちょこちょいの私のこと。事件は、名鉄江南駅を出発するはなから頻発して起きた。
 まず、お土産に私が用意したワインを自宅に置き忘れてきたことに気付き、タクシーで取りにUターン。東京駅で新幹線を降りたところで、今度は園子さんが心を込めてこしらえ、これも彼女自身、愛読者の1人として加賀乙彦先生に贈る人形の入った紙箱を車内に置き忘れたまま下車したことに気付き、これまた、ダッシュして車内にUターン。
 危機一髪で紙箱を抱きかかえるようにしてお人形さんの救出とあいなったが、道中、このほかにも小銭いれやメガネを1時なくす―などのミスとなると、何度か続発したのである(私は誰かさんの命令で荷物の1部の持ち番を兼ねた付き人を仰せつかっていたが、かくの如く薄氷を踏みながらの東京行きとなった)。

 そして帰り道。
 大事を終えての翌22日。ホテルをタクシーで出発し東京駅までの車中が、またドラマチックだった。「なにしろ、東京は女学生の時に合唱コンクールで訪れて以来。実に67年ぶりよ。あのころはお米持参できたのだから。片道だけで14時間もかかった。共立会館でヨハンシュトラウスのウインナーワルツ〈美しく青きドナウ〉を歌ったわ。あぁ、せっかくだから、あなた。イガミさん。運転手さん。ここで止まって! 写真撮ってくださいな」と国会議事堂前で止まったのを皮切りに、半蔵門や皇居前でもパチリパチリとカメラマンを務めさせていただいた。 
 皇居をバックにした園子さんの、あのうれしそうな顔。ファインダーを通して見る彼女の姿はとても満足そうで戦中、戦後という厳しい時代を命がけで生き抜いてこられた、その褒美とでもいっていいのか。私の目には、彼女の全身に金粉のようなものが散りばめられ輝いて離れないような、そんな錯覚すら覚えたのである。あゝ、そのこさん。長い人生街道、おつかれさま。東京に出ていらして、あこがれの加賀先生にも会うことが出来て本当によかったですね。

 加賀さんとの対面が実現した長谷川園子さん(右端)。左端は岩崎監督=東京都内の居酒屋にて。21日夜
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【加賀さんと園子さんの対話=上映会の後、文藝春秋ビル近くの居酒屋であった懇親会の場で、かつて軍国少女と軍国少年だったふたりは、空襲で名古屋城が炎上した時の話などを思い思いに語り合った】
 初めての出会いでの初めての会話は小説作法全般にわたって、かなり踏み込んだ内容になったようだ。名古屋空襲当時、少女と少年、それぞれの目で見ていた名古屋城が空襲で焼け落ちる場面の描写に関連「書く以上は、新聞を読んだり、データや文献、資料を洗いざらい徹底調査のうえ書く。そのためには無理をしてでもかきとおす」。
「小説執筆に『私は、もう齢なのだから』などといったことは関係ない。あなたは、まだ知らない事が多過ぎるから。その気になって、たまには東京にも出てきなさいよ」の熱い言葉に、園子さんは「加賀先生からの厳しい叱咤激励により、私には私の道があることをあらためて悟りました。つよく鍛えられ、〈そのこはそのこを書くのだ〉という方向性のようなものがみえてきました。助言をいただく過程で乙女心が少し傷つきもしましたが、感謝しています。がんばります。脱原発をめざす会にも入会したので、これからは年に1度ぐらいは東京に出ていきたい。加賀先生、本当にありがとうございます。目が覚めました」と話された。
 ―というわけで、私自身も園子さんが東京で加賀さんに会われ、いろいろ話し合うことが出来、よかったナ、と心から思っている。

 帰り。JRビル12階のレストランでの柔道部仲間との飲み会で会話を重ねるうち「俺、正直言って加賀乙彦さんの大ファンなんだわ。たいていは読んどる」と言ったのは、元高校英語教師だったサクマだ。学生時代のサクマはマネジャーとして上南戦などの裏方役に徹していたが「あぁ、そうだったのか」とナンダカ嬉しい気持ちになった。今回は脳梗塞で倒れ、奇跡の回復を遂げたコンドウが「俺の命もあと1、2年なので、ぜひみんなに会いたい」と話し、親友だったナガタがセットして実現。「コンドウ、来年はおまえのとこでやるから簡単に死ぬ、などと言うな。生きとらなアカンぞ」ということでおひらきとなった。

(6月23日)きょうは午前中、自らを鞭打って社交ダンスのレッスンへ。1級のルンバ修得に繰り返し挑んだが、ステップを踏みながら頭を巡るのは私が次に書こうとする小説のストーリーばかりだった。ステップを踏むほどに、内部から気迫が湧いてきたのである。

【きょうの一文・ことば】
 鎮魂に敵味方なしデイゴ咲く  指方隆司(64)愛知県小牧市
=23日付中日朝刊1面〈平和の俳句〉から。
※評には『〈金子兜太〉島民十数万人を無残に失った沖縄戦を忘れるな。敵を労る気持ちも。〈いとうせいこう〉恩讐を超えて慰霊する。広島でも同じ心の慰めが起きますよう。〈中江有里〉軍人も民間人も日本人もアメリカ人も、みな同じ尊い命。』とあった。
 ちなみに、指方さんは元教師。私が小牧在任時には小牧原小児童だった長男(正貫)も含め、大変お世話になった。その指方先生が中日紙面にある日突然の如く現れたのには妻ともども驚き、同時に感激した。

【新聞テレビから】
☆『沖縄誓いと祈り 71年目「慰霊の日」』『小6・仲間さん詩を朗読 平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(て―しち)』、『英議員遺志は「共生」誕生日に追悼集会 EU巡りきょう国民投票』、『ロシア重量挙げも五輪除外 ドーピング違反 資格停止処分へ カザフ、ベラルーシも』、『18歳が初の投票 参院選、期日前投票』『大阪の(女子)高3「一番乗り」登校前に一票』(23日付、中日夕刊)
☆『71年目「慰霊の日」 沖縄苦しみ今も 耐えられぬ基地負担』、『対北朝鮮で緊急会合 安保理「非難」報道声明検討 弾道弾発射』『北朝鮮「発射は成功」』、『歌麿版画 史上最高8800万円 仏で落札』、『ダンス営業緩和高い壁 改正風営法施行 改装に手間と費用 東京 初日許可4店止まり』(23日付、毎日夕刊)
☆『経済、安保に審判 参院選「改憲」3分の2攻防 7・10投開票』『389人出馬 愛知9人 岐阜3人』『〈解説〉18歳選挙権未来開く(社会部・豊田雄二郎)』、『鳩山邦夫氏死去 67歳 法相・総務相など歴任』『人生まで追い越すとは (兄の)鳩山由紀夫元首相の談話』、『中日本高速が自動運転支援 20年めど 渋滞、工事情報を提供』(23日付、中日朝刊)
☆『改憲巡り攻防「3分の2」議席焦点 参院選公示 経済政策是非問う』、『ムスダンか2発発射 北朝鮮1発は高度1000㌔超』(23日付、毎日朝刊)

六月二十日
 原子力規制委員会が運転開始から40年超の関電高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の最長20年の運転期間の延長を認めたが大丈夫なのか。あす21日は夏至。あさって22日には参院選が告示され、18歳選挙権が国政で初めて適用される。
 公私混同の極みがたたって失脚し21日付で辞職する東京都の舛添知事は、きょうの午後、無言で公用車に乗り込み説明責任を果たさないまま都庁を後に。6月分の給与約119万円、期末手当約381万円、退職金約2195万円が支払われるという。
 時代は良きにつけ悪しきにつけ音を立てて流れていく。深夜未明(21日午前零時10分)になり、函館で震度4の地震。
        ★        ★

 20日朝。不燃物の分別収集日なので妻とゴミ出しに近くの指定の収集所へ。近所の人たちと「オハヨウございます」と声をかけあいながら1日が始まった。
 いつも思う。人々はゴミ出しをする際、本当にただそのことだけに集中するものなのだナ、と。やはり、嫌なものは少しでも早く手元から遠ざけたいとの心理がそうさせるのか。歩き方を見ていても、みな真剣そのもので目的地に突進していくようだ。
 いずれにせよ、久しぶりに顔を合わせた近所の方々と互いに挨拶を交わすことで、なんだか地域でのコミュニケーションが続行し保たれているような、そんな安心感さえ生まれる。
        ❤        ❤
 きょうは月曜日で、舞のリサイクルショップは、お休み。で、彼女はゴミ出しのあと朝食を終えるや、江南駅から地下鉄鶴舞線で私の母がいる日進市にある老人保健施設「愛泉館」へと向かい、私は江南市立図書館へ。
 大役を果たして帰った彼女いわく「畑の柿は、あんばよう(順調に)育っているかね。そろそろ肥料を根っこに撒いとかなきゃあ。(葉の)てっぺんを切り取っておかんと、だってサ。とてもとても満96歳だなんて見えなかった。あたしが帰りの電車のなかで食べようとして手にしていたチョコレートも、美味しそうに食べられるのでそのまま置いてきちゃった。取られたようなものよ」と。
 それでも結構満足そうで、どこか温かく優しい〈空気〉が2人の間を流れたのである。
        
 それはそうと、あすは、かつての軍国少女と軍国少年が東京で、それぞれに風雪の忘れえぬ時を経て初めて対面するその日だ。戦中、戦後をたくましく生き抜いてこられたおふたりの胸に去来するものは一体、何だったのだろう。私は図書館のあとは、少女から少年に贈るワインを求めて、町中の酒店などをさまよい歩いた。
 あの日、名古屋城の金鯱が空前の規模による米軍機の空襲により燃え落ちる無惨極まる姿を別々の場所で見ていた少女と少年。天下に名だたる名古屋城の金鯱は、天守閣とともに焼け落ち、多くの人びとの命も一瞬のうちに奪われてしまった。でも、ふたりは戦中、戦後の過酷な時代を懸命に生き抜き、この世で初めて会うのである。これもまた運命か。それぞれ歩いてきた道こそ違うが、奇跡といってもいい少女と少年の出会いの物語とも言える。
 少女の名は、「あゝ 炎の鯱」(碧天舎)の著者で愛知県江南市在住の元英語教師長谷川園子さん(85歳)。そして。少年の名は、幼年学校時代を名古屋で過ごし名古屋城が炎上し焼け落ちる姿を、少年の目で三日三晩見続けていた作家加賀乙彦さん(87歳)その人である。
        ❤        ❤

※21、22の両日は上京のため本欄はお休みさせていただきます。

【きょうの一文・ことば】
 わたしは小説を書くにあたって、最後の場面を決めてから書き始めるのが常だ。
 だが、今回は初めて、最後の場面を空白にしてスタートする。
 雨宮蔵人はどうなるのか。
 作者であるわたしも、いまは知らない。
 それでも、ひとつだけ言えるのは、蔵人が到達する場所が、わたし自身が、自らの人生について考えて出した解答である、ということだ。
=20日付中日夕刊『影ぞ恋しき 連載を前に――葉室麟 蔵人に託す「生の哲学」』から。抜粋※葉室麟・作、西のぼる・画の朝刊連載小説「影ぞ恋しき」は23日にスタート

【新聞テレビから】
☆『ローマ市長初の女性 37歳ラッジ氏 草の根、EU懐疑派』、『英首相、EU残留訴え 公開質疑「離脱で経済に打撃』、『東三河発のバンド 今夏北欧ツアー 工場ロック キンキンだぜ』、『海外出張費計2億4719万円 舛添都知事 辞職で削減策宙に』『最後の? の登庁も無言』、『4カ月ぶり貿易赤字 5月407億円 鉄鋼など輸出減』『東京株続伸一時400円高 英EU離脱懸念後退』、『〈未来へ2016参院選〉若手芸人 高校・大学に出前授業 政治は大事 笑って、体験「若者投票しないと損」』、『東大チームが発見 惑星起源ヒントに 生まれた星に有機物の“輪”』、『ピューマと格闘息子救う 米西部(コロラド州)、勇敢な母親称賛』(20日付、中日夕刊)
☆『勝手に更新「読み上げ」使えず ウィンドウズ10 視覚障害者ら困惑』、『難民を身近に感じて 笑顔の動画で交流しよう きょう〈世界難民の日〉スマホサイト開設』『東京・表参道駅で写真展 制限されぬ自由求め』、『過去の大災害地図に』、『希少ハチ 校庭の友達 毎年営巣刺さないよ 名張・薦原小』、『若者の選挙参加定着を 奥田愛基さん「SEALDs」解散を前に』、『知事リオ視察対応は? 神奈川「成功のため必要」 千葉「事務方で十分」』(20日付、毎日夕刊)
☆『沖縄「限界超えた」県民大会 元米兵女性殺害 6万5000人抗議 海兵隊撤退は急務 決議骨子』『「本土も加害者」21歳女子大生 涙の訴え』『涙これで最後に 沖縄「子、孫のため諦めぬ」』『名古屋など連帯デモ「自分のこととして考えたい」』、『性同一性障害 公表を強要 愛知ヤクルトを社員提訴へ』、『★藤山(直美)さんに(第19回上海国際映画祭の)最優秀女優賞』(20日付、中日朝刊)
☆『熊本復興へ20提言 有識者会議 基金創設盛り込む』、『改憲次期国会で議論 首相参院選争点にせず ネット党首討論』『アベノミクス「見直し」61% 内閣支持率7㌽減 本社世論調査』、『村田さんら芥川賞候補 直木賞 原田さんら6人』、『御嶽山ドローン調査 噴火遺族ら不明者捜索で検討』、『〈政治 18 しようよ〉学ぶ意欲応援を 給付型奨学金制度化訴え』『高校生2000人行進 名古屋』(20日付、毎日朝刊)

六月十九日
 沖縄の那覇市奥武山(おうのやま)公園で約6万5000人が参加し、先に起きた元米兵による女性殺害事件に抗議。沖縄駐留米軍の大半を占める海兵隊撤退や日米地位協定の抜本改定を求める決議を採択、基地反対の意思が改めて浮き彫りとなった。
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 名古屋市千種区覚王山通り「ホテル・ルブラ王山」で平成28年度中部ペンクラブの第31回総会と公開文学講演会、第29回中部ペンクラブ文学賞表彰式とこの1年の中ペン会員の受賞と出版を祝う会、懇親の集いがあり、同ペンク事業企画運営委員会委員長として出席。なかでも、ことしの文学講演会は作家清水義範さんによる〈ナゴヤの生活と文化〉でとても、楽しくかつ中身の濃い内容となった。

 中ペン文学賞に輝いた阿部さん
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 また中ペン文学賞受賞作=受賞作は阿部千絵さん(浜松市。「彩雲」同人)の「犬が鳴く」=の選評では文芸評論家清水良典さんが「狭いところだけを深みに入り込んでいく手法と展開だったが、何より作者の書きたいという強い意識が伝わってきた。青白く燃え立つ炎のようなものを感じた。ぜひ大きな作家に育ってほしい」と語った。この日は、作家吉田知子さん(選考委員)も「きょうは阿部さんのためにきました」と登壇。「ストーリーはつまらない。でも、描写感覚に優れ、生きることの希薄さが胸に迫った。阿部さんには過去にも良い作品が多く、これからも書けるはずで大いに期待しています」とはなむけの言葉をおくった。 

 ♪八月やまた鶴を折る鶴を折る(丹羽康行)
 この日Eテーブルの隣席に、たまたま座られたのが平成27年度の小林一茶全国俳句大会特選・信濃町長賞に輝いた丹羽康行さん(「弦の会」会員)だった。ことばを交わすうち、私が住む江南市とは隣町の大口町だ、とのことで一気に話が弾んだ。丹羽さんによれば、これまでも「宇宙詩人」の会などで何度か顔を合わせてはいたらしい(不覚にも私にその認識はなかった)。でも、酒を酌み交わしこうして親しく話しをさせていただいたのは初めて。私にとって、この夜丹羽さんの隣の席に座ったことは最大の事件となったのである。人生は、だから面白い。
 
「受賞と出版を祝う会」で記念写真におさまる受賞者ら。年々、新しい才能が育つ=ルブラ王山にて
【受賞】左から、西穂梓さん、棚橋鏡代さん(いずれも斎藤緑雨文化賞)木戸順子さん(全国同人雑誌優秀賞特別賞)市川しのぶさん(同優秀賞五十嵐勉賞)丹羽康行さん(小林一茶全国俳句大会特選・信濃町長賞)麦畑羊一さん(鈴鹿市文芸賞エッセイ部門奨励賞)
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【出版】左から久野治さん(「OMRON―創業82年オムロン(株)外史」中日出版社)駒瀬銑吾さん(「小学生の詩」葦工房)西穂梓さん(「現代作家代表作選集」第十集、鼎書房)三田村博史さん(「東海の文学風土記」中日新聞社)尾関忠雄さん(「ねぼすけこねずみ ぷんぷんのプン」風媒社)
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 【きょうの一文・ことば】
「ナゴヤの人はコーヒーチケットひとつにしても、得かどうかに異常なほどこだわり、チョット、とくすることが大好き。見えるところで金を使う、みせびらかすことも大好きだ」と話す清水義範さん=ルブラ「王山」にて
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 ナゴヤの人はとかく「アイツは、まにあうでいいわ。まにあわんでいかんわ」で判断しがちで、学歴とかそんなもんより〈まにあう〉か〈まにあわん〉か、で決めてまう。実質価値は考えるが、付加価値は考えず、ビルのデザインひとつにしても曲線など派手なものは好まず直線的な金のかからない方を選び、最少費用で最大効果を狙う。喫茶店なんかに入って金を払う段になるとは〈いかんて〉〈いかんて〉〈いいて〉〈いいて〉と互いに譲らない。
〈俺のツレだでよ、ツレにたのみゃいいがや〉〈ほんなら、ツレに言っとくわ〉と、おそぎゃあほど【ツレコミュニケーション文化】が浸透し、〈それって。ねうちきゃあも〉と値打ちかどうかに大変こだわる。ナゴヤには、不思議な近さ、親しさがあり、原型の日本の姿が残っている。東京が〈バカ〉なら、大阪は〈アホ〉。これが、関ヶ原までくると(他を分けるから)〈タワケ〉になり、豊橋まで〈タワケ〉だ。
 ナゴヤは、大城下町だが東海道53次の宿場町ではなく、熱田は宮の宿の七里の渡しで船に乗って桑名に行ってまった。旅人がナゴヤに入ってこなかった分、よそものに対する警戒心が強く、なかなか慣れてこんが、逆にいったん仲良くなってまうと、これはたまらんほど友だち付き合いを大切にする。江戸時代には宗春の黄金文化も栄え、天下にその名を轟かせ、倹約令を出した吉宗にとっては、目の上のたんこぶだった。
 よう見ると案外、親と子が近くに住んどって、土地も豊かで芸事が進み、芸どころとも言われる。「ナニしとりゃ~あ~す」を標準語に直したつもりのことば〈なにしてみえるの〉の言葉が女性の間で染み通っている。クーポン券大好き人間が大勢いりゃあ~す。三河の方だと、大人衆の影響かしらんが「もうちょっと大人になれよ」の言い回しが多く、はたちになるかならんうちから妙に大人びてまう若者が多い。だから若者文化が、いつまでたっても育てへん。
 そんな底力に満ち、損得勘定にこだわり、友だち付き合いを大切にするところ、それがナゴヤだ。(なぜか、この日の講演会では〈なも〉表現については、出なかった。なぜか。これも不思議な話だが、〈なも〉は奥深く、父親が松本出身の講師にしては、これを語るには自信がなくて勉強中かもしれない)
=19日夜「ルブラ王山」での公開文学講演会で。「名古屋の生活と文化」を演題に話した講師清水義範さんの講演から。その要旨の1部を、オワリナゴヤのイガミの権太こと、私、伊神権太が勝手かつ明快、ていねいに解読した次第

【新聞テレビから】
☆『18歳選挙権が施行』『〈未来へ2016参院選〉投票前向き7割超 中部18、19歳100人調査 関心は景気・雇用、奨学金』『投票先「親らに相談」3割 縁遠い政治助言求める』、『〈サンデー版大図解№1256〉絵でみる沖縄戦』『「基地反対」沖縄結集 きょう県民大会、女性殺害に抗議 名古屋でも怒りの声 30人デモ』『沖縄戦米収容所6400人死亡 民間人 栄養失調や感染症』(19日付、中日朝刊)
☆『真田幸村最古の直筆か 20代前半? 長野・上田で発見』、『辺野古移設 提訴せず国と協議 沖縄知事「係争委判断を尊重』、『館林など35度 初の猛暑日 揖斐川町34.6度』、『〈政治18しようよ〉きちんと選びたい 10代100人に聞く 舛添氏が「反面教師」 消費増税延期に賛否 公私混同疑惑が刺激「税金使われ方に興味」「与党が批判は筋違い」』『漁業実習生投票できず 来月の参院選「船員に該当しない」』、『空襲「早期補償を」100歳の杉山さんらシンポ』、『インフル薬で臨床研究 マダニ感染症 13年以降47人死亡』(19日付、毎日朝刊)

六月十八日
 埼玉県鳩山町と群馬県館林市で35度を超え、ことし初の「猛暑日」に。〈いびがわマラソン〉で知られる岐阜県揖斐川町では全国3番目となる34・6度を記録。岐阜33・5度、名古屋と郡上八幡、飯田市でも32・9度となり、中部6県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀)の計46カ所で30度以上の真夏日となった。暑い夏がきた。

「原爆の子」の像のモデルで知られる故佐々木禎子さんの兄、雅弘さん(74)が広島市の原爆資料館を訪れ、先にオバマ米大統領から寄贈された4羽の折り鶴を見学。ガラスケース入りオバマ氏の折り鶴の前で手を合わせた雅弘さんは、「大統領の平和を願う思いがつまっています」。この折り鶴は8月31日まで資料館で公開される。午後8時46分、熊本で震度4の地震が発生。アイドルグループAKBのファン投票開票イベントが新潟市内であり、指原莉乃さん(23)=福岡HKT48所属=が2年連続3度目の1位に。
        ☆        ☆

「文學界」同様、なかなか思うに任せず読めなかった「じゅん文学2016/4 №87」と「文芸きなり №82」はじめ、「街道 第二十七号2016.4.30 文芸同人誌」「北斗六月號」「文芸同人誌 2016/5 海」など各地から届いた同人誌にパラパラとではあるが、目を通す。本といえば、わが朋友、太田治子さんから舞と私あてに届いた新刊『星はらはらと 二葉亭四迷の明治』(中日新聞社)も読まなくては。時間がほしい。
 あまり欲ばらないで、と自身に言いかける。時間がなければ、その分、長生きすればよい。ただ、それだけのことだ。時田利平(加賀乙彦著「永遠の都」のなかの登場人物)のよい点だけを吸収すればよい。「ガミちゃん、どんな人間だって良いとこと悪いとこがある。オレだってそうだよ。いいとこだけを吸収すればいいんだぞ」とは、かつての鬼デスクKさんのことばだ。イイトコだけをマネせんとアカン、悪いとこは捨てる―は彼の口癖、名言でもあった。

【きょうの一文・ことばから】
■軍国教育のこと
澤地 今日は皆さん、これだけ集まってくださったけれども、今がどういう時代にあるかということを考えながら、お互いの幼い日を振り返ってみたらいいと思いますね。加賀さんは、空襲の経験がおありにならないでしょう?
加賀 ないわけではないのです。昭和18年ぐらいのころに、陸軍の将校を養成する幼年学校があって、あのころの中学校は5年制ですから、中学2年生ぐらいから4~5年生ぐらいの少年たちが入っていました。これは不思議な学校でした。
 私が配属された名古屋では、爆撃が目の前で繰り広げられておりました。今でもよく覚えているのは、昭和20年に名古屋城が空襲に遭ったときのことです。国宝の名古屋城が燃えるのを目の前で見ました。これはすごい経験でしたね。
 それからすぐの日曜日に外出が許されて、名古屋城へ行ってみたら、たくさんの市民の死骸がごろごろしていました。真っ黒に焼けている人たちがまだ片付けられずに道路に横たえられていて、その中には子どもたちも随分いたのをこの目で見ました。戦争というのはこんなに残酷なものかというのは、空襲があった直後の町を歩いてみて知ったのです。
=日本ペンクラブ会報P.E.N.第437号の『第32回「平和の日」延岡の集い「平和の日に想う 子ども・いのち・神話・自由」の中から。4組8名のリレートークのうち【〈リレートーク1〉平和の日に想う 子ども 澤地久枝氏+加賀乙彦氏】の抜粋

【新聞テレビから】
☆『一足早く真夏気分 知多・新舞子で浜開き』、『〈でらサタ〉「駅ナカ」の元祖 名駅きしめん物語 55年前開店 待ち時間を収入に お客独占、地域振興効果も』、『帰ってきた「モンキー」 犬山 研究者の愛と夢乗せ復刊』、『蓮坊氏、都知事選「出ない」 民進幹部に伝達 参院選目指す意向』、『サクランボ クマの食害相次ぐ 山形』、『〈平和の俳句〉基地の闇詠む39歳写真家 「沖縄戦は現在進行形」』(18日付、中日夕刊)
☆『●eye見つめ続ける大震災 一歩ずつ緑再び=仙台空港に着陸する航空機のごう音が響きわたる宮城県名取市東部の北釜地区』、『各地で真夏日』『「水の都」の涼=岐阜県大垣市で夏に欠かせない名物「水まんじゅう」の販売が始まっている』、『夏の高校野球 地方大会始まる』、『竜頭勇ましく152年ぶり復元 祇園祭前に』、『うつ病の人「善玉菌」少ない 脳機能に影響か』、『政府、サイバー防御強化 イスラエル技術導入へ』(18日付、毎日夕刊)
☆『排水管工期半分で交換 89歳会長けん引 小島製作所』『床壊さない工法集合住宅に』、『ロシア陸上リオ不可 国際陸連決定 薬物潔癖なら余地』『ロシアは法的措置検討』、『三菱自「軽」10万円補償 燃費不正 普通車1台3万円』、『英議員殺害逮捕の男 極右から銃製造法購入か』、『ホテル百万石19億円被害 石川の老舗 休業中に盗難、建物損壊』、『下呂に新「美人」 温泉ポスター描き手、30年ぶり交代』、『イチローに乾杯! 457安打 日本酒を限定販売』(18日付、中日朝刊)
☆『温暖化「最後のとりで」 南極もCO2濃度「危険域」 初の400PPM超え』、『裁判員脅迫初の逮捕 元工藤会系など2容疑者 福岡県警』『身の安全揺るがす事態』、『蓮坊氏、出馬せず 都知事選 民進代表に伝える』、『〈チャイナセンセーション 第3部国境を越える民①〉共産党幹部「子どもに日本国籍を」 代理出産で逃避準備 男児の口座へ20億円』、『女子大生刺傷 ストーカー判断に遅れ 警視庁「悪意への変化読めず」』(18日付、毎日朝刊)

六月十七日
 朝から1日、ばたばたした。
 それというのも、21日の東京行きを前にあれやこれや、とせねばならないことがあるためで、昔とする中身は変わってはきたが「休む間がない」のは相変わらずだ。これを貧乏性、いや貧乏くさいというのだろうか。その辺りが、自分でもよく分からない。表現と解釈は、1億人いれば1億通りあるからだ。これは言葉の遣い方になってくる。少なくとも、これまでしたい放題だった東京都知事の舛添某氏よりは数段、吾が輩の方がけなげだとは思う。

 前にも何度か書いたが。昔、第1線時代。それも新聞社の支局長やデスク長時代に兵隊を見ながら気づいたことがある。それは「忙しい」を連発する記者ほど、それほど忙しくはない。たいしたことはない、という事実だ。それは、なぜか。ともすれば、「忙しい」という言葉を言い訳の理由として使う甘さと自分を忙しさから逃避させようとする態度が目立ったからだ。「忙しいなど、と言っている時間があれば1行でも書けよ」と思ったこともしばしばだ。
 半面で「忙しい」の言葉を口に出さず、自らの目と耳、足で敢然と見えない敵に真っ向勝負を挑む如くに、黙々と歩きつづける記者たち。こうしたブンヤたちはある面やせがまんを張っているようにも見えたが、時と場合によっては「オイッ、がんばれよ」と声の1つもかけてやりたい、そんな衝動にかられた。言いたいことは、痩せ我慢は、時に懐刀になりうる、ということだ。不正を暴くペンにもなる。
 
 ナンダカ、脱線してしまったが自分の日々の動きは、その人にしか決められない。だから精一杯に動いて、動いて。書いて、書いて、書きまくれ、と今も己れに向かって叫んでいる。ただ、それだけのことである。全て自身のためなのである。何だかしらないがヘンな話になってしまった。現役時代の私は、〈ガミちゃん〉でとおり【書き魔】【書き魔】と言って先輩やデスク諸氏から良きにつけ悪しきにつけ、怖がられ、かつ可愛がられたものだ。
 いまだにキリキリマイマイの日々ではあるが、これぞ、一匹文士伊神権太の真骨頂だと思っている。新たな小説執筆はむろんのこと、横笛も、社交ダンスも、サンポーニャも、酒も。ほかにもやらねばならぬことは沢山ある。加賀乙彦さんの小説「永遠の都」に登場する元海軍軍医時田利平のように、エネルギッシュにせねばならぬことが山ほどあるのである。

        ×        ×
 首都圏の水がめが干上がりつつあるらしい。上流にある八つのダムの貯水率が大きく下がってしまい、利根川水系で取水制限が始まったそうだ。梅雨のさなかに水不足とは、どうしたことだろう。/こちらも極端な。六月も半ばを過ぎたというのに、今年はまだ台風が一つも発生していない。十八年ぶりの珍事という。昨年は一月から十二月まで毎月発生していたのに、どうしたことだろう。
 以上は、本日付中日夕刊〈夕歩道〉からの抜粋。そういえば、ことしはまだ台風が来ていない。なぜなのだろう。こういう記事を目にすると気になってしまう。でも、このまま台風がひとつも来ないだなんて。信じられない。………
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【きょうの一文・ことば】
「ヒットしなきゃ嫌なんです。みんなに楽しんでもらいたいから。今の歌は、おじいちゃんから子供まで、みんなが口ずさめるような流行歌がない。音楽は言葉から生まれた音楽と、リズムから生まれた音楽の2種類ある。今はダンスと一体となったリズムばかりで、言葉の音楽がてんでだめだなあ」
「この年になったら、どこで顔を知られていても構わない。気にしていたら人生が楽しめないよ。今も週2度は飲みに出かけるよ。飲み屋での話題は、昔やった悪さ自慢かな」。=17日付毎日夕刊『〈人生は夕方から楽しくなる〉作曲家小林亜星さん 「しのぶ会」させない不良おやじを貫く』のなかで。1932年、東京生まれの亜星さん

【新聞テレビから】
☆『高浜3、4号機停止継続 大津地裁 関電申し立てを却下』、『EU残留派議員射殺事件 英国民投票目前の衝撃 逮捕の男「英国第一」』、『〈街が変わる リニア本格着工〉KITTE名古屋開業』『居酒屋客引きを規制 名古屋市が条例制定検討』、『竜のスコア記録生きがい 常滑の90歳 全試合、13年間継続』、『マイナンバー制度 原告「検証不可能」違憲訴訟名地裁で初弁論』、『ワタミ 初の労組結成 1万3000人 「ブラック」批判受け』、『ウサギ医療ミス 43万円賠償命じる 治療で顎骨折……その後死ぬ』(17日付、中日夕刊)
☆『131億年前の酸素 国際チーム 巨大電波望遠鏡で観測』、『〈生きる小児がん征圧キャンペーン 20周年〉シャンソンで家族支援 清水さんコンサート20年』『エジソン傾倒収集百数十台 蓄音機 奏でる技術史 子供に感動を無償譲渡』、『田んぼアートで安城PR』『■「ネット党首討論」19日夜中継』、『絶滅危機オウム(「オオバタン」)店頭で販売容疑 茨城の大型店』(17日付、毎日夕刊)
☆『3人殺傷元少年死刑確定へ 宮城・石巻 裁判員少年事件初』、『小型介護ロボ 団地で開発 藤田保健大とトヨタ来春、豊明に拠点』、『円一時103円台 1年10カ月ぶり』、『イチロー4257安打 日米通算世界の頂点』、『英労働党議員撃たれ死亡 EU残留派52歳の男逮捕「まるで悪夢」』(17日付、中日朝刊)
☆『炉心溶融「使うな」指示 原発事故で東電社長 第三者委報告書』、『円急騰一時103円台 1年10カ月ぶり東証は485円安』、『都職員「やっと通常勤務」 舛添知事への抗議3万件 「辞める決断遅かった」』、『イチロー「世界最多」4257安打 ここがゴールでない』、『石巻3人殺傷 元少年死刑確定へ 最高裁上告棄却 裁判員裁判で初』(17日付、毎日朝刊)

六月十六日
 世界イチのイチローを称える夕刊紙面
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 空港(名古屋空港)のある町、愛知県豊山町出身の米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)=本名は鈴木一朗さん=が15日、サンディエゴでのパドレス戦で2安打を記録、4257安打としてピート・ローズが持つメジャー記録の4256安打を日米通算で上回った。おめでとう、イチローさん。
 宮城県石巻市で2010年2月に男女3人を殺傷した犯行当時18歳7カ月だった元少年の上告審で最高裁が上告を棄却し死刑が確定。円高が一気に進み一時1㌦=103円台半ばに。きょう16日午後2時21分に北海道函館で震度6弱の地震が発生。幸い津波はなかったが引き続き警戒を―と気象庁。英国の中部リーズ近郊で労働党の女性下院議員ジョー・コックスさん(41)が男に刃物で刺され銃で撃たれ死亡した。
        ☆        ☆

 雨の1日。シトシトと終日、何かを訴えるように降り続いた。そんな〈生きもの〉を前に私はつぶやき囁く。雨が好きだよ、と。夕刊各紙はイチローの快挙で一色だが、それにしてもよく頑張ったと思う。
 私はワタシで睡眠不足のまま半寝状態で社交ダンスのレッスンに。午後は読書はじめ何やかやと。これも生きてゆくためかと思いつつ。この世に生を受けるモノは皆同じ。だれとて懸命に生きている。   

        ×        ×
「国の強制隔離政策でハンセン病療養所に収容されたまま亡くなった元患者の名誉を回復し、追悼する式典が16日、東京・霞が関の厚生労働省で開かれた。患者の裁判を裁判所外の「特別法廷」で開いていた運用を違法と認めた最高裁の今崎幸彦事務総長が出席し、献花した。式典は厚労省主催で2009年から毎年開かれているが、最高裁関係者の出席は初めて。」(本日付毎日夕刊)。この記事に救われる気がした。
 一方で『「炉心溶融、使うな」第三者委報告 原発事故時の東電社長』(同中日夕刊)の、こちらは見出し。東日本大震災(2011年3月11日)が発生し3日後の14日時点で東電福島第1原発事故現場で1、2、3号機とメルトダウン(炉心溶融=原子炉内の核燃料が溶け始める現象)していたにかかわらずメルトダウンが隠蔽されていた現実が暴露された形だ。
 当時は東日本大震災発生に伴う大津波に、原発事故が重なり日本じゅうがパニック寸前に陥り混乱を避けようとする官邸側の意向が働いたことは十分に分かる。難しい問題ではあるが国民に早く知らせた方がどんな事態にせよ、危機を早く乗り切るためにも大切なことだと思う。こんごの教訓にしたい。
        ×        ×

【きょうの一文・ことば】
―これまでの歩みを振り返って。
「僕は子どもの頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負がある。アメリカに行くときも『首位打者になってみたい』(と言って)そんな時も笑われた。でもそれも二回達成した。常に人に笑われてきた歴史、悔しい歴史が僕の中にあって、これからもそれを達成していきたい」

―改めてローズの大リーグ記録について。
「いつかアメリカで抜く選手が出てきてほしいし、それが(元ヤンキース主将の)ジータのような人格者であることが理想。もっと言えば日本(の年間公式戦試合数)で抜くことが恐らく一番難しいこと。それを誰かにやってほしいし、僕は見てみたい」
=16日付中日夕刊『イチロー4257安打 日米通算世界最多』『笑われた夢2度達成 イチロー一問一答』のなかから。

【新聞テレビから】
☆『イチロー4257安打 日米通算世界最多 笑われた夢2度達成』『世界イチ日米祝福 適地に響く拍手「あえて もっと頑張れ」』『24年積み重ね偉業 42歳「僕らの希望」 歓喜「愛知の誇り」』、『東京円急伸104円台日米政策維持で 東証一時400円超安』、『「炉心溶融、使うな」 第三者委報告 原発事故時の東電社長』、『友よいつまでも忘れない 熊本「本震」から2カ月』、『チベット族の人権「支持」オバマ氏、ダライ・ラマに』、『認知症不明者1万2208人 15年 3年連続増、死者も最多479人』(16日付、中日夕刊)
☆『打の職人夢の源 後輩学ぶ「前進姿勢」出身野球部合宿所に「リポート」』『チチロー「涙こぼれた」』『「この先も楽しみ」中村元(愛工大名電高)監督』、『最高裁事務総長が献花 ハンセン病追悼式典出席』、『〈NEWSLINE〉「政治が憲法裏切る」ノンフィクション作家、澤地久枝さんは「憲法の一つ一つの条文が政治によって裏切られている」と語る』、『7冠井山本因坊 首相から顕彰状』、『舛添氏退職金2200万円 都民批判「半分置いていって」』(16日付、毎日夕刊)
☆『白川由美さん(心不全のため)死去 79歳、二谷英明さん妻』、『舛添知事辞職 「都政停滞耐え難い」政治資金集中審議は中止 知事選7月31日か8月7日』『2代続きカネで引責』、『民進「分配・成長を両立」参院選公約 平和主義前面に』(16日付、中日朝刊)
☆『領海に中国軍艦政府警戒 鹿児島沖「既成事実化の恐れ」』、『舛添氏未練の退場 都知事辞職 成果あった自賛 核心語らず背向け』、『五輪費用知事選論点に 分担協議に影響も』『言い訳 迷走の果て〈慢心が招いたズレ 社会部長大坪信剛〉』『かつての「次の首相」失墜 政治とカネ 自らに降りかかる』(16日付、毎日朝刊)

六月十五日
 深夜遅く。大阪から帰った。
 大阪・キタ(梅田)で友と会う約束をしていたためで、少しだけ疲れた。でも、とても楽しく価値あるひとときとなった。大丸の上、グランビア19階「北京」での中國料理はおいしくて、私が次に書こうとしている小説の構想や世界各地への旅、信長の側室吉乃の話などで盛り上がった。
 飛んでイスタンブールならぬ、飛んで大阪への日帰り強行軍ではあったが、行き帰りの新幹線車中では加賀乙彦さんの「永遠の都」を読むことも出来、思いがけず、この日は近松門左衛門の曽根崎心中ゆかりの地であるお初天神にもお参りしたのである。

 帰宅したら、亡き愛猫こすも・ここの遺影が。お初天神では一足早い輪くぐりも。曽根崎心中の舞台では、お初と徳兵衛が迎えてくれた
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 午前9時50分過ぎ。いったい、何ごとか。スマホがブッ、ブッと鳴った。気になるので開くと「舛添氏が都知事を辞任の号外発行」というニュースだった。遅すぎた決断で「やはり。当然のことだ」と思う。

【きょうの一文・ことば】
「くれくれ坊主にやりたもなし、って。私のところでよく言うよ。方言なのかしら。名古屋で、こんなこと言わない?」
=15日夜。大阪キタの中國料理「北京」で

【新聞テレビから】
☆『〈縁の行方は今〉瀬戸内寂聴 横尾忠則画・題字 ―「斜陽」の母と娘―太宰の愛 伝える声』、『舛添都知事辞職へ 政治資金問題で引責』(15日付、中日夕刊)
☆『イチローは憧れ 地元役場でテレビ観戦』、『中国軍、領海進入』、『四面楚歌混乱の末 舛添知事辞職願 涙の懇願一転 各会派から驚きの声』『「プライド守った」「遅すぎ」識者 有権者「辞職は当然」』(15日付、毎日夕刊)
☆『熊本地震2カ月 遅れる仮設整備』『舛添氏不信任きょう可決 自公も提案 全会派一致で 説得に辞職拒む』(15日付、中日朝刊)
☆『地震2カ月避難6211人 熊本 仮設入居進まず』、『JTB793万人分流出か 不正アクセス 旅券番号など』(15日付、毎日朝刊)

六月十四日
 米大リーグ、マーリンズのイチローがサンディエゴでのパドレス戦に「1番・右翼」で先発出場し5試合ぶりに3安打を記録。ピート・ローズが持つメジャー記録4256安打に日米通算で「あと1つ」とした。たいしたものだ。
 2010年バンクーバー、2014年ソチ五輪のフィギュアスケート女子代表でプロスケーターの鈴木明子さん(31)が豊橋市の小学校時代の同級生と結婚することに。JTBが、不正アクセスにより最大793万人分の顧客情報が流出した可能性がある、と発表。福岡県では糸島市の二丈岳山中で10日から行方不明になっていた同市の障害者支援施設入所少年(19歳)が14日午前、同じ山中で発見され警察に無事、保護された。
 この世のなか、きょうもいろんなことが起き、寄せては返す波の如きだ。
        ☆        ☆

 東京都の舛添要一知事の政治資金流用などの公私混同問題。都議会の自民党など9会派が今夜遅くから未明にかけ、知事の不信任決議案を議会運営委員会に提出し、あす15日の本会議で残る1会派も含めた全会派の賛成で可決される見通しとなった。
 舛添氏はあくまで「辞職するつもりはない。都知事の不信任案提出を、リオ五輪が終わる9月まで猶予してほしい」と涙ながらに要請し、議会解散を辞さない姿勢でおり、都民の不信感はつのる一方だ。
 それにしても、待機児童問題の解消など多くの課題を抱えた都政が宙に浮いたままだ。都民のための本来の審議は停滞どころか、ストップしており、こんなことでよいのか。舛添氏がどんなに泣いてわめこうが自分本位の罪作りな政治姿勢はダダをこねているようにしか映らない。
 都民どころか、全国民の不信と不満が頂点に達している。この先、どう決着するのか。 
        ★        ★
       
 名古屋は大須、師匠宅での横笛レッスン。きょうは何かにつけ、笛をかまえる時の心構えといったらよいか。姿勢の大切さを学んだ。ただ、それだけである。
     
【きょうの一文・ことば】
 題は「街路樹」。〈うつとりと朝の空をみる〉で始まり〈風のない静かな空に焼けた樹も屹立してゐる/春になつたら何とか芽を吹いて下さい/生きてゐればきつといゝ事があるのよ〉〈わたしたちはいつそうしみじみとあなたを/みつめるでせう〉など。……
=14日付毎日夕刊『〈■Topics林芙美子敗戦直後の詩を確認〉 生きる力取り戻す姿描く「花のいのちは」直筆で流布か』のなかで。「林芙美子の会」事務局長で日本近代文学研究者の野田敦子さん(広島県福山市)によって確認された敗戦直後に書いた戦後最初に書いた詩から

【新聞テレビから】
☆『被爆黒焦げ写真「兄だ」長崎、71年後の「特定」』、『宝くじ高額当せん者アンケート 夢買ったけど当たれば貯金』、『舛添知事の辞職不可避 自公、不信任案提出検討 野党はきょう提出』、『被災犬に新たな家を 岐阜のNPO飼い主募集』『益城町の仮説入居始まる 県内完成いまだ232戸』、『ネット通じ過激化 米乱射「ディズニー標的」報道も』『犠牲者悼む明かり』、『木造天守閣焦点に 名古屋市議会 6月定例会が開会』、『登録書に記載ないのに…「AV出ろ」どう喝3時間 被害経験ある女性証言』、『元「歌のお兄さん」覚醒剤使用認める 東京地裁初公判』(14日付、中日夕刊)
☆『強い心は「東北の血かも」 岩手出身の熊本大院生 震災と地震乗り越え就活「学んだ中国語を生かしたい」』『仮設住宅大幅に不足か 熊本地震2カ月』、『東証一時1万6000円割れ 長期金利 3日連続最低更新』、『舛添知事辞職へ 不信任案 自民が最終調整』、『米乱射テロ FBI監視から外す 組織の指示確認できず』『犠牲者悼む虹色 米乱射テロ』、『ホストタウン47件2次登録 五輪相発表』、『線路にスマホ列車遅延54件 JR首都圏』(14日付、毎日夕刊)
☆『熊本地震きょう2カ月 避難生活なお6000人超』、『公明含む5会派辞職要求 舛添都知事「不信任 リオ後に」』、『ISとの関連焦点 米乱射 同性愛者ら標的か』、『「水上バイク免許ない」2児死亡事故 容疑者運転は数回』、『〈この人〉心臓手術用カテーテル開発 「優れた起業家」日本代表 筒井宣政さん(74)』、『東北・北陸の6地銀 観光振興へ連携』『地銀8行ベア見送り 東海3県 背景にマイナス金利』、『住民反発「同意なき決定」扶桑・小渕区 ごみ処理施設説明会(この項尾張版)』(14日付、中日朝刊)
☆『自民、辞職要求検討 舛添氏「進退、リオ後に」都議会集中審議』、『米乱射テロ 自爆示唆、強行突入 容疑者過去2回聴取』『都議会集中審議 舛添氏逃げに終始 「先延ばし」批判の声』、『「部活動に休養日を」 文科省報告書 教員の負担軽減策』『「指針だけ 実効性課題」専門家』、『クロマニヨン人生き生きと 強い芸術センス 11月からラスコー展』『■新潟水俣病訴訟 新潟市が控訴』『■(米演劇界で最高の栄誉とされる)トニー賞のミュージカル部門)に「ハミルトン」』(14日付、毎日朝刊)

六月十三日
 あの公私混同の極み、と言っていい都知事の政治資金流用問題。都議会はこの日開いた総務委員会の集中審議で知事与党の公明党が初めて辞職要求に踏み込み野党4会派も辞職を要求。最大会派の自民党は「自らけじめをつけていただきたい」と辞任を求めた。
 それでも知事ポストにしがみついて「リオ五輪が終わるまで待ってほしい」とジタバタし続ける舛添知事。あなたの顔には「公」がなく、私欲の「私」しか見えてこない。ニンゲンの弱い面の典型例か。
        ★        ★

 休刊日なので朝刊はない。
 月曜日。舞の店もおやすみ。とはいえ、彼女は買い物に始まり、寝たきりのお母さんの衣類洗濯と介護を兼ねての顔出し、さらには、しばらく遠ざかっていた美容院へと休む間がない。
 一方の私はといえば。午前、午後と一気に進めていた読書を突如中断、午後4時過ぎ彼女が帰宅し、しばらくしたところで「行くぞ」と言うが早いか、助手席に乗せマイカーで我らが畑地〈エデンの東〉へ。
 思い立ったら、すぐに行動に移すのが私の常だけに、「きょうは行かないことにしていたのに」と言う彼女とともに、1時間後には現地に立っていた。さあ、それからが、大変。ふたりで手分けして備中を手に畑起こしに励んだのである。
 正直いって2人とも訳が分からないままの畑起こしというか、掘り返しで慣れない土との格闘とあいなった。それにしても、この時期雑草が1番生えるころで、前回鎌でだいぶ除去しておいたはずの草がかなりの範囲にわたって生えていたので、こちらも最近はやりの誰かさんの言葉ではないが、それこそ粉骨砕身、同時進行で除去していったのである。

 そういえば、きのうはあの織田信長が2000の兵で豪雨のなか、4万5000の今川の大軍に奇襲をかけ今川義元に勝利した桶狭間の合戦の日=永禄3年すなわち1560年6月12日。桶狭間は名古屋市緑区と豊明市にまたがる区域=だ。デ、私の頭に、自身の日常生活のどこかに敢えて奇襲をかけたつもりで〈エデンの東〉への参戦とあいなったのかもしれない。
「せっかく美容院から帰ったばかりなのに」とこぼす妻には悪かった。でも、こうでもせねば、私なりの日々の筆がどこかで頓挫しかねない。だから。思い立ったら、すぐ動く。やる。行動に移す、を実践しただけのことである。

 それにしても、私たちはもはや齢なのかもしれない。帰宅後はふたりとも足腰がガクガク震え、全身がいたむ。大病克服後、いまも医者通いで無理が利かない妻には「おまえは何もやらないで良い。俺に指図だけしてくれたらいい」と。そう言っているのに。彼女はおぼつかない足取りで畑地に入り、全身をよろつかせながら備中を振り上げ振り上げ、合間には土中に統合肥料をまいてくれたのである。私は自ら実践する姿を目の前に彼女はいつだって、たとえ真似事でもいいから、と私に農業をさせようとしているのだ、と感じたのである。ありがとう
 ホンのいっときだけ、からだを休め、私はそれでも横笛とハモニカふきに挑んだ。特にハモニカ演奏の見事さはたいしたもので、「うまいだろう。ハイ、観覧料を。高いぞ。1万円はくれないと」と手を出すと、返ってきた言葉は「何バカなこといってんのよ。こっちが聞いてあげているんだよ。あなたは単なるナルシスト、ナ・ル・シ・ス・トに過ぎないのだから」と、手をはねのけられ、そこにはどこまでも意地悪でやさしい女がいた。あ~あ、疲れた―

【きょうの一文・ことば】
……人間は生きるために動物や植物の命を奪わざるを得ない。大乗仏教は動物を殺すことを罪悪の一つとして、菜食主義を奨励するが、菜食も植物の命を犠牲にすることになる。そのように動植物を食さざるを得ないとしても、それらの動植物をいたわり、それらとの末永い共存を原則とする思想こそ、環境破壊の危機を超える人類の哲学であると考える。
 私は九十にしてようやくこのような自己の哲学を語ることができるようになった。このような哲学を完成させるには十年ほどの歳月が必要であろう。どうか神仏よ、なお十年の時間を私に与えたまえと祈るのみである。
=13日付中日夕刊『〈思うままに 梅原猛 人間とは何か(十)〉他者との共存こそ』の中から。抜粋

【新聞テレビから】
☆『熊本八代震度5弱 4月19日以来』、『「楽しむ野球」つかんだ偉業 中京学院大初出場V 歓喜の応援団』、『米で乱射50人死亡 容疑者、IS忠誠か フロリダ クラブで53人負傷』『オバマ氏「米全体への攻撃」 さらなる銃規制訴え』『凶行3時間 血の海』『立てこもり数十発 米乱射週末の夜 店内300人超』『服部君の母「銃規制を」』『容疑者FBIの監視対象 テロリストと接点/数週間前 銃購入』、『3人刺され父と娘死亡 大阪・泉佐野 交際の男自殺か』、『水上バイク衝突2児死亡 羽島・木曽川 ボートに突っ込む』、『名古屋城天守閣入場制限を検討 河村市長 木造復元慎重派けん制?』、『〈大波小波〉恥ずかしい日本の私』(13日付、中日夕刊)
☆『米乱射50人死亡 ナイトクラブ 容疑者、ISに忠誠 銃犯罪で米史上最悪』『IS系サイト「戦士が実行」』『閉店間際の惨劇 フロリダ乱射 銃声続けざま』、『東証一時500円下げ 円高進行 市場動揺続く』『週明け長期金利 過去最低を更新』、『共産不信任案提出へ 公私混同の舛添氏 午後集中審議』(13日付、毎日夕刊)

六月十二日
 東京の神宮球場であった第65回大学野球選手権大会決勝で中京学院大(東海)が中央学院大(千葉)を5―2で下し初優勝。プロ野球日本ハムの大谷翔平投手(21)が札幌ドームでの阪神戦で1回いきなり163㌔を連発、試合も6―0で快勝した。スポーツ界ではサッカー日本代表の長友佑都選手(インテル・ミラノ所属)のタレント平愛梨さん(31)とのラブストーリーに端を発した【アモーレ(大切な人)発言現象】が沸騰している。

 米国フロリダ半島オーランドのイスパニック系ゲイナイトクラブで銃乱射事件が発生、50人以上の命が奪われたという。犯人は射殺されたが、イスラム過激派組織ISが関わったテロとの説も。とまれ、米国での銃乱射騒ぎは一向に収まりそうにない。明らかに誤った銃文化が暴走を重ねている。
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 番組は詩人若松丈太郎さんとアーサー・ビナードさんの対談形式で進んだ。若松さんの頭に去来するものは =12日早朝のNHKEテレ『〈こころの時代〉ひとのあかし』から
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 早朝。NHKのEテレ『〈こころの時代〉ひとのあかし』を見る。一匹(いっぴき)文士の私も所属する脱原発社会をめざす文学者の会メンバーで「福島原発難民 南相馬市・一詩人の警告」(2011年5月 コールサック社刊)などの著者でも知られる詩人の若松丈太郎さん(福島県南相馬市在住、81歳)が出演される、との事前連絡が文学者の会事務局から入っていたためである。
 原発事故などで暮らしが根こそぎ奪われてしまう非情な人間社会。それでも草木は生え、新しい命も育まれ連綿として続いていく自然界。番組は、能登の農村信仰・田の神さま神事など人の営みを例に宿命とも言えるこの世のあくなき生の継続は、決して終焉ではなく始まりであり続ける。詩は、誰に向かって書くかは分からないが、やはり自分に向かって書くのかな―などと静かに語り合う若松さんと米国人詩人アーサー・ビナードさんの対談形式で進行。人間本来の「生」のありようをあらためて突きつけられ、考えさせられもし、とても勉強になった。
 ただ、けさは番組の開始時間(午前5時)を知らされていながら、少し寝過ごしてしまい冒頭部分を見そこなってしまったので18日午後1時からのEテレでの再放送を今一度見てみよう、と思う。せっかくの機会だけに読者の皆さまも、ぜひ再放送を見てほしい。

 日曜日。きょうは朝から空は曇り、雨が降りそうでふらない、なんだかハッキリしない1日に。雲が空一面に覆いかぶさっているにもかかわらず、雨は降ってこず能登の七尾にいたころの、はっきりしない曇り空を思い出した。雨は夜遅くなり、ポツリポツリと落ちてきた。

 午後は、ことし2月23日に訪ねた福島県いわき市の塩屋埼灯台直下に広がる被災地で進む復興の模様をユーチューブにアップしたが、自分で撮影した映像の中になかなか適当なものが見当たらないまま、どの映像にするか、を決めるのに四苦八苦。それでも、その中の1シーンが灯台直下の波打ち際にいた3羽の海鳥をたまたまワンチャンスでとらえた貴重な瞬間だったことを思い出し、映像をこれに決め、なんとかアップロードにこぎつけたのである。
 遅まきながらユーチューブ化を決めたのは、過去3年続いて塩屋埼灯台直下の現地を訪ね、その年々の復興の現状を自らの目で見てきているだけに、やはりことしの状況も記録に残しておくべきだ、と判断したからだ。以下に、ユーチューブの映像に付けた題とコメントの内容を記しておきたい。
▼題【希望への道 3羽の海鳥、何思う 1羽が大空へ向かって飛び立った /東日本大震災の復興現場、塩屋埼灯台直下にて】
▼内容【ことし2016年2月23日の午後―私はいつものようにあの東日本大震災に泣いた福島県いわき市の塩屋埼灯台直下に広がる被災地を訪ね、復興が進む四ツ倉、豊間、小名浜の海沿いを1人、黙々と歩いた。映像は、その時に私が撮った数々の復興現場のなかでも毎年、運命の日が近づくと決まって訪れる場所、美空ひばりさんの歌〈みだれ髪〉の舞台でも知られる塩屋の岬に立つ塩屋埼灯台直下の豊間でのひとコマである。/
 豊間のこの海沿いの被災地でも、他と同じように高台の嵩上げや整地作業、護岸工事などはかなり進んでおり、昨年に比べたら造成は雲泥の差だった。だが、内心密かに待ち望んでいた他の被災地で見られるような新しい住宅建設は、まだまだ先のようで昨年この地を訪れた際に「来年きたときには家は何軒立っているだろうか」と抱いた期待実現には至っていなかった。/
 それどころか、昨年までなら、震災にも耐え仁王立ちになって【震災のシンボル】として立ち続けていた海沿いの豊間中学校校舎と体育館の姿が忽然と視界から消えており、長い護岸堤に描かれていたあのカラフルでホッとするような花や鳥、魚介類などの絵までが全て失くなっていた。一帯何があったのか。/
 そんな私の気持ちを慰めるように、1羽、2羽…と海鳥たちが空高く舞い上がる姿が「心配ないから。大丈夫だよ。ごんたさん」と告げてくれている天使の翼にも見えたのである。復興へのあくなきイバラの道は、震災から5年3カ月を経たきょうも続いている(撮影は2016年2月23日午後2時半過ぎ。/同年6月12日。伊神権太記)】

※ユーチューブで【希望への道 3羽の海鳥】を検索していただけましたら、映像と私の声が出てきます。ぜひ、みてください。

【新聞テレビから】
☆『葛尾村の避難解除 福島 居住制限区域で初』、『平野さん「三十路すぎの昇格 光栄」英バレエ最高位に日本人2人』、『〈陸上■学生個人選手権〉桐生10秒01 100㍍日本2位タイ 余裕の走り五輪派遣記録 日本選手権で「最速」へ』、『〈社説〉田中角栄の遺したもの 週のはじめに考える』、『〈サンデー版大図解〉日本とブラジル』、『愛知 子の貧困率調査へ 本年度 小中生ら3万5000人』、『ユキヒョウ 大家族の系譜 東山動物園 5代目戻り繁殖期待』、『ATM18億円不正引き出し 神奈川 容疑者2人逮捕』(12日付、中日朝刊)
☆『頭部未発見171人死者に含めず 東日本大震災 行方不明扱い、3県警にずれ』『家族 思いさまざま』、『札幌YOSAKOIソーラン 応援感謝 熊本チーム舞熱く』、『■子どもの貧困対策、助成先 募集=内閣府が子どもの貧困対策を目的とした「子供の未来応援基金』を使った活動費助成の公募を27日から始める』、『上場審査不正見逃し 元役員が1.5億円外部送金 IT関連企業 東京地検が捜査』、『舛添氏「適切支出」か 都議会あす集中審議』(12日付、毎日朝刊)

六月十一日
 早いもので、あの東日本大震災から丸5年と3カ月がたった。この5年余の間、大地震と大津波、あげくに福島第1原発事故のメルトダウンに伴う放射能汚染に遭われた多くの方々の悲しみと苦闘の日々、復興への道を思うとき、どう言っていいのか。ことばもない。あゝ、何ということが起きてしまったのか

 きょうは午前中、マイカーを走らせ各務原の蘇原コミュニティセンターでの社交ダンス教室へ。先生の厳しくも熱く、情熱的と言っていいほどのレッスンに仲間と共に挑んだ。ワルツとタンゴの全身と足の基本的な〈運び〉を何度も繰り返す、というものだったが先生いわく。「ごんたさん。ホラッ、もっと背筋を伸ばして。胸を開いて。からだは、こうして密着させなくっちゃあ」と繰り返しての特訓は、ある面鬼気迫るものだった。
 帰って。今度はかつての任地、尾張一宮へ。底をついたわが家の常備薬を確保するためだったが、本来ならJR名鉄駅に通じる駅前通りに面してあったはずの目的の薬局さんが、どうしても見つからない。デ、やむなく近くのアーケード街にあった別の薬局で求めると「製薬会社は違いますけれど。成分が同じ薬なら当店にもありますよ」とのことだったので、結局その薬を手に入れ帰宅した。
 聞けば、私が行こうとしていた目的の薬局はつい最近、閉店したとの由。「あぁ、こうして店は1つずつ消えていくのか。そういえば、あの店は老夫婦が営んで居られた。でも、あそこの薬は私たち家族には、ことのほか、よく馴染んでくれたっけ」と妙なところで感慨を新たにするなどした。私たち家族は、この街には新聞社の支局長時代も含め10年の長きにわたって暮らしていたのだ。

 それにしても尾張の首都、一宮は新駅舎にせよ、市役所庁舎にせよ、随分と洒落たモダンな建物に生まれ変わったものである。これまではどちらかといえば、いつもガサガサ、ざわざわとしていた街全体がナンダカ生まれ代わったようにも感じられ、当然ながらその分、町を行き交う人々の目も、皆生き生きと輝いてみえたのである。

【きょうの一文・ことば】
 天知る。地知る。子知る。我知る。  十八史略
=朗唱漢詩漢文(全国漢文教育学会編、東洋館出版社)から
※「知」が四つ出てくるので、「四知(しち)」とも。天が知っているし、地も知っている。あなたも知っているし、私自身も知っているのです。隠れて不正をはたらいても、必ずそれは明るみに出るものだということ 

【新聞テレビから】
☆『〈みんなのアルバム〉 【ファインダ―】ひなたちの口 生命力あふれ(田島直樹)』、『東京芸大 修復の被災品展示 東北美術に再び輝きを』、『「ガラ紡」復活 カンボジア救え 豊橋発 貧困絶つ糸口に』、『(英国の名門ロイヤル・バレエ団が)英バレエ最高位(のプリンシバルに日本の男女2人を昇格させる、と発表) 平野(亮一、32歳)さん 高田(茜、26歳)さん 吉田都さん以来』、『アリ氏追悼式に1万5000人 喝采と差別 力に走った』『「ゆっくり休んで」同級生』、『フジモリ氏が敗北宣言 ペルー大統領選「責任ある野党に」』『「今後もペルーのために」 フジモリ氏、悔しさ封印』、『世界株安の様相 英のEU離脱に警戒感』(11日付、中日夕刊)
☆『世界同時株安の様相 NY119㌦安 英EU離脱警戒』『ユーロ、ポンドも急落 NY原油49㌦台』、『ボランティアバス「違反」 観光庁が是正通知 旅行業法 熊本地震派遣中止も』『〈解説〉調査せず場当たり的【尾崎修二】』『黙認一転クロに戸惑い ボランティアバス「値上げ必至」』、『私の魂 森になれ 樹木葬で森林再生 都心部 墓不足で注目』(11日付、毎日夕刊)
☆『マチュピチュで尽力 元村長は日系人 祖父足跡に光を 孫の南山大院生 研究紹介』、『(他人に成り済まされない権利を)アイデンティティー権(として)認定 ネット成り済まし被害 地裁が初判断「人格同一性持ち続ける権利」』、『〈未来へ 2016参院選〉現・前首相 東海で舌戦』『三重で安倍氏 野党共闘は「野合」』『名駅で 野田氏 増税先送り「絶望」』、『下呂温泉観光協訪韓して謝罪へ 市長の接待要求問題』『韓国でも「疑惑」報道』、『組長 異例の勾留停止 大阪地裁決定 娘挙式出席のため』、『警部 捜査費横領疑い 岐阜県警 交際女性と飲食か』(11日付、中日朝刊)
☆『進まぬ家屋建て替え 福島・葛尾村あす避難解除 帰還の妨げ住民不満』『順番待ち 我慢も限界』、『認可外利用補助広がる 保育所33自治体実施 東京23区・政令市調査』、『中国艦「露を監視」口実 政府分析 尖閣進入 周到計画か』、『日本チーム探査車の世界レース参加 白兎月面を駆けろ 地面が類似 鳥取砂丘で訓練』、『教科書謝礼9社に警告 不当な顧客 誘引の恐れ 公取委方針』『教科書協会の会長を辞任へ 大修館社長』(11日付、毎日朝刊)

六月十日
 秋田県鹿角市の山林で山菜採りに出かけたまま行方不明になっていた74歳の女性が遺体で発見された。頭や腹に傷があり、クマに襲われたらしい。一帯では5月下旬以降、タケノコ採りに入った6、70代の男性3人の同様遺体も発見されている。10日午後には、地元猟友会が現場付近でツキノワグマ1頭を射殺、ニンゲンとクマとの闘いがつづく。
 東京の大修館書店が同社の英語教科書を採用した5都県の高校14校に英語教材1500冊を無償提供していた、として問題化。都内で陳謝の記者会見をした鈴木一行社長は業界団体の教科書協会会長を辞任する意向を明らかに。「在庫を処分するなら、授業に使ってもらって先生の手助けになればとの思いがあった」という。検定中の教科書を教員に見せて謝礼を支払っていた問題とは少し違う気がするのだが。私にはよく分からない。
        ★        ★

 百里を行く者は九十を半ばとす。(百里を行く者は、九十里行ったとき、はじめて半分が過ぎたと考えるべきだ。最後の十里は極めてむずかしいものだ。)

 いつもは1階のパソコンが備えられた自室で書いたり読んだりしているが、きょうは心地よい〈かぜ〉が流れていたこともあって、窓を少しだけ開け2階の書庫部屋で〈かぜ〉に身を浸しながらの読書とあいなった。
 冒頭は、そこである物語を読み終えてひと段落し、ふと瞼を上げたら、目に飛び込んできた全国漢文教育学会編の「朗唱 漢詩漢文」のなかの思いがけない1文である。本の末尾には、【2006年1月16日朝 舞より】とあった。どうやら、何かの折に舞からプレゼントされたものらしい。もっともっと勉強しなくっちゃあ。いい作品書けないよ―との願いを込め、手渡されたに違いない。この先は、いつも私の傍らに居てくれた今は亡き愛猫こすも・ここの代わりにデスク傍らに置くことにした。

        ❤        ❤
 NHK総合で今夜、再放送された〈ドキュメント72時間選〉の【最高齢ゾウはな子再び 心震わすふしぎな魅力 ゾウに人生重ねる人々】。亡くなる前、足腰が弱くなり横になると、なかなか立ち上がれなかった69歳の〈はな子〉の姿を見るにつけ、私は、ことし3月7日に亡くなったこすも・ここの、よく似た表情を思い出した。ここ、元気でいますか。ここは天国に逝っても、私たち家族全員の心の中でいつだって生きているんだから。ネ!
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【きょうの一文・ことば】
 復興への長い道のりで、僕はピンチを前向きに捉えるような、視点を変換するお手伝いをしたい。くまモンと一緒に被災地・熊本の子供と交流したサッカー日本代表の香川真司選手は、5歳で阪神大震災に遭い、被災地支援で来たカズ(現・横浜FCの三浦知良選手)と会って「サッカー選手になる」と夢を抱いた。子供たちがこれから20年たった時、熊本地震があったから今がある、この夢へ歩き出した、と思えるようなきっかけをつくっていきたい。
=10日付毎日夕刊『〈復興への道標 熊本地震㊤〉くまモンと共に前へ 「生みの親」で放送作家小山薫堂さん(51)』の記事のなかで。小山薫堂さんが示した復興への道標
※記事によれば、くまモンは実は東日本大震災の翌日、2011年3月12日生まれ。お披露目イベントは中止になり、後に活動を始めてからは、胸に「がんばろう東北」のバッジをつけ続けてきたという

【新聞テレビから】
☆『〈旅〉パタン ネパール・カトマンズ盆地 絆が支える 復興の町(文・写真 神谷円香)』、『〈きょうは時の記念日〉思い出のチクタクもう一度 機械式時計 修理依頼相次ぐ=三重県松阪市の老舗時計店「時計屋なかの」= 1カ月待ちも 数少ない職人』『時計発展祝い 大津(の近江神宮)で漏刻祭』、『イスラム葬に1万人 宗教超えて アリ氏悼む』、『フジモリ氏敗北 ペルー大統領選 クチンスキ氏勝利』、『三菱UFJが仮想通貨』、『アパートの遺体は23歳美容師と判明 相模原』、『「市議が女性記者に暴行」 富山 北日本新聞社被害届』(10日付、中日夕刊)
☆『川内原発 「適合」取り消し求める 10都県33人が提訴』、『「全てに、わくわく」 来月宇宙へ 大西さん会見』、『7冠祝う会に400人 井山本因坊の偉業たたえ』『羽田に 都心低空ルート 誘導路など 建設予算要求へ 国交省方針』『東京五輪へ 発着拡大狙う』、『シッタ―事件 男児死亡殺害否認 横浜地裁初公判 被告、無罪主張』『初公判まで2年』、『4車線ぽっかり カナダ首都・大通り陥没』(10日付、毎日夕刊)
☆『お伊勢さんマラソン「野口みずき杯」に』、『心を一つに復興新聞 熊本・西原村の小学校 被災者から励まし児童が恩返し』、『〈未来へ2016参院選〉オタク注目の街宣車 モデルとネット配信 10代へ党PR熱く 党名ゆるキャラ おしゃれパンフ 投開票まで1ヵ月』、『〈特報〉チェルノブイリ法に学ぶ 福島にも救済法を 国費で移住 発病者以外も』『日本基準より低線量で補償 地方が旗振り』(10日付、中日朝刊)
☆『「朝鮮人捕虜」米調書発見 日本支配の過酷さ記録 米公文書館 「慰安婦は身売りと認識」』『〈解説〉民族・女性差別の深刻さ浮き彫り(岸俊光)』、『原宿駅舎保存検討 20年建て替え完成予定 大正期に建築の木造駅舎』、『舛添氏徹底追及へ 都議会13、20日に集中審議』(10日付、毎日朝刊)

六月九日
 広島、富山、津で紫陽花の開花宣言。雨にしとしと打たれ、じっと無言で花を咲かせるあじさいは、ことのほか好きである。

        ☆        ☆
 新元素「ニホニウム」の発見の件だが。新聞やテレビを読んだり、見たりした限りでは、今ひとつ理解し辛い。ただ「研究は国民に支えられていることを名前にして表したかったので、日本という名前を入れた」とか「日常生活には役に立たないが、アジアの一員の日本が発見者となり、元素の周期表に一席を占めたのは大きな意義がある」「(子どもたちには)何でも良いので、自分が好きだと思ったことをとことん突き詰めてやってほしい」(いずれも9日付中日夕刊から)といったようなことは分からぬでもない。
 基礎科学そのものが人類にとって大切な知的財産であることも確かだ。過去、現在、未来への道しるべたることもナントナクだが、わかる。さらに同じ夕刊によれば、理化学研究所のチームを率いた森田浩介・九州大教授が埼玉県和光市の理化学研究所で記者会見。原子核を扱う専門家として実験を重ねて真理を発見することで東京電力福島第一原発事故で失われた科学への信頼を取り戻したいとの意向も示したとあるが、これは論理の飛躍のような気がしないでもない。なぜなら科学への信頼は原発事故に関する限り、いま現在完全に失せているからだ。
 それより、いったん事故を起こしてしまったら制御出来なくなる現状を打破しそれこそ【科学の力】でこれら放射能汚染を沈静化かつ解消させ、放射性廃棄物の処理も短期間で完璧にしてしまう、そんな科学の【新しい力】を見せつけてほしいのだが。

 いつも思う。たとえば、台風をそのまま自然エネルギーにかえ、人類にとって危険極まりない原発をなくしてしまうことは出来ないものなのだろうか。新元素もいいが、むしろ、そちらの研究を推し進めるのに厖大なお金を注ぎ込んでほしい。そのことの方が大切ではないのか。ここであらためて科学者たちの新しい本物の力に期待したい、のである。
        ☆        ☆

「もう体力がない。気力もわいてこないんですよ」とは社交ダンス仲間の〈ヒデさん〉。「そんなこと言わないでよ。これる時だけでもよいから。でないと、急速に体力が衰えてっちゃうよ」ときょうが誕生日のダンス教師。人間、確かに70歳を越えると、急速に体力が衰えていく現実は分からぬでもない。私にとっては、これまで共に手を携え一緒にがんばってきた大切な先輩だけに、どう対応してよいものか。ここは、ヒデさん次第である。
 きょうは、ほかに、ある女性から託されている人生譚や目下、読書中の小説読み、なかなか言うことを聞いてくれない横笛ふき、さらにはある物語執筆に当たっての資料収集と、することが山ほど。思い切って全てを土台から切り崩してしまおうとも思うが、そんなことをしたら自らの存在を放棄することにもなりかねない。

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 夜。「タカ坊。ナニやっとるの」と言って亡き父の後を継いでの税理士稼業で大忙しの妹が歩いて、わが家へ。「これ」と言って息子さんからの土産〈甲斐のみどり初摘新茶〉なるものを手渡された。どうやら美貌と健康維持を兼ね、歩いてここまで来たらしい。
「気をつけて帰らなアカンぞ」と私。かつては美人の誉れ高く数学の天才少女(名大理学部数学科卒。しばらくは公立学校の数学教師)だった自慢の妹も、いまではただの人か。
 あゝ、人生はそんなものである。でも、こうして普通に暮らしていればいいじゃないか、と私。
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        ×        ×
 歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(38)が都内で記者会見、妻の小林麻央さん(33)が乳がんで抗がん剤治療を受けていることを明らかにした。「乳がんは、1年8カ月ほど前に分かった」という海老蔵さん。「私自身途方にくれました。いまは、とにかく元気になってもらうことが我々家族の願いです」と続けた。

 360兆回。悲願達成までには気の遠くなるような実験があった。なのに約0・002秒の寿命とは。日本生まれの新元素。 ◇ 君臨すること38年間。一代で年商3兆円の巨大企業に育て上げた「中小企業のおやじ」。CEO職返上を表明したものの隠居のつもりはみじんもなし。「スズキ商店」は永久に不滅か。=いずれも9日付毎日新聞夕刊〈近事片々〉から

【きょうの一文・ことば】
「詩を書き始めて半世紀、常に野を歩き、新技法を追求してきた。野の続きのような庭に佇み、木の下で対話を続けていきたい」=詩集『桜まいり』(書肆山田)の鈴木東海子さん、70歳/「短歌を17年間離れた時期もあったが、その真価が少しずつ分かり、また、短歌に戻ってきた。日本語の美しさをつないでいきたい」=歌集『薔薇断章』(短歌研究社)の尾崎左永子さん、88歳/「恩師から『シジミは必ず升2杯買い、1杯は川に放す』と聞いた。吉野の桜、那智の滝水を絶やすことなく守り、自然に恩返しをしていきたい」=句集『真鳥』(角川文化振興財団)の茨木和生さん、77歳。
=9日付毎日夕刊『■Topics 第31回詩歌文学館賞贈賞式 一瞬と永遠つなぐ力 鈴木さん、尾崎さん、茨木さん喜び』の記事のなかで。鈴木さん、尾崎さん、茨木さんの喜びの声

【新聞テレビから】
☆『〈時論〉命名ニホニウム』(9日夜、NHK総合)
☆『平和の願い届け オバマ氏の折り鶴公開 原爆資料館』、『おめでた喜びトリオ(バンドウイルカの雌3頭が相次いで妊娠) 名港水族館 野生入手困難 繁殖へ期待』、『尖閣接続水域に中国軍艦 ほぼ同時にロ艦船も 領海侵入確認されず』『中国大使に未明抗議』、『「ニホニウム」森田・九州大教授発見 周期表にNh「大きな意義」』、『「厳しい」提訴の意向 シャラポワ 2年資格停止で』、『名古屋場所はっけよい 大相撲 先発事務所を開設』、『「東京おもちゃショー」開幕 みトイで、よっトイで』、『錦織長者番付29位 スポーツ界日本勢最高』(9日付、中日夕刊)
☆『常磐線再開へ試運転 JR東日本 小高―原ノ町間』、『「日米同盟強化」けん制か 尖閣に軍艦 中国、公式反応せず』『露も反応せず 露軍艦艇 航行』、『原発被災者にささぐ 113番元素「ニホニウム」命名案 森田さん、戒め忘れず』、『横田さん夫妻 孫、ひ孫と 14年モンゴルで面会の写真公開』、『殺害、死体遺棄認める 九頭竜湖事件公判で林被告』、『岐阜(中津川)で民家火災焼け跡に2遺体 80代の姉弟か』(9日付、毎日夕刊)
☆『最後の大型水力完成 徳山ダム曲折の60年 中電が発電所完工式』、『里見(香奈)が女流王位防衛』『里見圧巻3連勝』、『ニホニウム 日本初の新元素名案〈解説〉Nhで周期表が身近に(科学部・永井理)』『原爆、原発被害に思い ニホニウム命名森田教授』『愚直に研究30年 時には疑心暗鬼■おさい銭は113円』、『彦根城耐震診断へ 国宝天守など熊本を教訓』、『シャラポワ2年資格停止 薬物陽性 五輪絶望的』、『舛添知事「給与半分に」 都議会一般質問 続投なお意欲』、『新聞を開く世界をひらく 来年8月NIE名古屋大会』(9日付、中日朝刊)
☆『113番元素「ニホニウム」 理研合成 日本初の命名へ』、『舛添氏集中審議へ 都議会総務委 13日で調整』『「疑惑の総合商店」都議会 強まる舛添氏への反発』『都知事かたり弁当100個注文』、『ロシアの五輪参加「 困難」 反ドーピング機関 元委員長が見解』、『裁判員4人が辞任 工藤会系組幹部裁判「声かけ」影響か』(9日付、毎日朝刊)

六月八日
 日本の名を冠した新元素「ニホニウム」が誕生した、と理化学研究所の実験チーム。「非常に嬉しい」とは実験チームを率いる森田浩介九州大学教授。ただ「新元素の合成は原爆開発と共にあり、その歴史を背負っている」との言葉が気になる。科学者のマスタベーションだけならまだしも人類を不幸にすることだけはないよう。科学に疎い、理解に限りなく乏しいニンゲンの1人として、このことだけを願う。

 連日の舛添報道を見ていて、空しさばかりが募る。舛添糾弾ももちろん必要ではあるが、なんだか大切なモノ(時間とか、そういったもの)が、どんどん食われていくような、そんな気がしてならない。「猛省」「生まれ代わった気持ちで」といった言葉がだんだん軽くなっていく。こんな虚言はない方がいい。それにしても都議会、東京五輪の行く末などほかの質問はできないのか。猫も杓子も舛添、舛添では進歩がない。
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 深夜未明。「熱砂」同人仲間で琴伝流大正琴大師範かつ弦洲会の会主としても超多忙な詩人、牧すすむさん(愛知県小牧市在住)からテーマエッセイ集の作品【手】がパソコンで届き、過去20回の歴史を刻んだ「熱砂」自慢ともいえるテーマエッセイ集の20回目の公開が、これで全作出そろった。同人各位の、それぞれに忙しいなかの出稿に感謝したい。

 せっかくの機会なのでここで、これまでのテーマを以下、記録に留めたい(1回目から順次、20回目まで)。
〈音楽と私〉〈酒〉〈雨〉〈色〉〈時〉〈夜明け〉〈○○にて〉〈贈り物〉〈便り〉〈走る〉〈声〉〈巡る〉〈泣く〉〈東京五輪〉〈あの人〉〈忘れもの〉〈花〉〈間違い〉〈しあわせ〉〈手〉
 
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 牧さんは私がかつて新聞社の空飛ぶ記者、すなわち名古屋空港担当記者として全国の事件、災害、話題の現場を駆け回っていた小牧在任当時からのかけがえのない友人かつ兄貴分でもあり、付き合いとなると40年近い。人には言えない話など、いろいろあった。
 こんな若き日の牧さん。取材にいつ訪れてもピアノの前に座っているか、ギターを抱え譜面とニラメッコしているか、のいずれかだった。大正琴のほかにも、若いころから母子家庭という逆境をはねのけてのこうした努力が実り、作詞作曲を手がける【ふるさと音楽家】としても開花。各地の小中学校校歌や幼稚園の園歌はじめ、チェリッシュの〈青春の街・小牧〉、尾張徳川家の旧尾張藩士が北海道に渡って八雲の地を開いた〈トコタン冬物語〉、都はるみの〈恋の犬山〉など数々の作曲でも知られ、最近では米カーネギーホールなど世界各国に出向いての大正琴による国際交流にも大いに役立っている。
 そんな多忙な牧さんから届いた1編のテーマエッセイ、【手】だけに、読者の皆さまには他の作品と併せ、ぜひ読んでほしく思う。そこには、かつて〈古城〉などで日本中の歌謡ファンをうならせた、あの三橋美智也さんの本物の手が登場しています。牧さんならでは、の名作誕生です。
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【きょうの一文・ことば】
「『友だちはお金では買えない』といわれるけど、必要な人はいる。昔は、親戚や隣近所にレンタル友だちやレンタル恋人のような存在がいたようだが、核家族や少子化で人間関係が希薄化した。それを埋めるサービスだと思う」(レンタル友だちを派遣する便利屋「サポートワン」=東京・赤坂=の古川めぐみ代表)
「最近の若者は損得勘定に敏感。何かを頼むと、何かを頼まれたときに断りにくい。それならお金でと判断する。需要をうまくつかんだビジネス」(中央大の山田昌弘教授)
=8日付中日朝刊特報面『友だちもレンタル? 希薄な人間関係「気疲れ」ない仲間求める』の記事のなかで。古川代表と山田教授の見方

【新聞テレビから】
☆『〈2016年米大統領選〉クリントン氏勝利宣言 民主指名争い「初の女性候補に」』『「米国人にも壁」トランプ氏批判』、『米印原発建設で合意 東芝WH6』、『「幸せな読まれ方」(「長いお別れ」が)日本医療小説大賞受賞 中島京子さん』、『国債入札特別資格返上へ 三菱UFJマイナス金利重荷』、『大阪・池田小事件15年 8人追悼鎮魂の鐘 安全祈りと誓い』『当時の2年生社会人に「友達が見ている」』『秋葉原無差別殺傷8年 現場に献花 再発防止へ見守る』、『アマバンド 夢のCMソング 田原 名古屋トヨペット依頼』、『容疑者「処分困り置いた」期限切れ食品陳列 小麦粉も認める』(8日付、中日夕刊)
☆『〈特集ワイド〉ビートルズ来日50年 思い出抱きしめたい』、『「桁外れのスケール」津島佑子さんしのぶ お別れの会に150人』、『原油終値(1バレル=)50㌦台回復』、『印パリ協定早期批准へ 米と発効連携合意 温室ガス削減〈解説〉日本抜きの発効も(久野華代)』、『GDP(国内総生産) 上方修正年1.9%増 1~3月 設備投資改善で』、『三菱電機元社員逮捕へ 東海道新幹線 予約保守 架空外注 詐欺容疑』、『不正プログラムで視聴 有料放送 開発、公開容疑 17歳逮捕』(8日付、毎日夕刊)
☆『重体女子大生意識戻る 東京・刺傷事件半月ぶり』、『日立、名古屋市に3.8億円請求 陽子線(がん治療施設)訴訟 市長負担に発展も』、『〈未来へ 2016参院選〉18、19歳 ネット意識調査「政党は説明不足」88%』、『皇太子ご一家 ポンペイ展に』、『〈特報〉裁判員裁判7年遠のく理想 選任手続き出席率20.9%に低下の現実』(8日付、中日朝刊)
☆『ただいま! 北海道・男児退院』、『クリントン氏指名確実 余裕なき「勝者」 米大統領選オバマ氏が支持へ』、『〈日本のゆくえ 現場を歩く2016参院選〉脱原発もがく川内 再稼働と再生エネ並走』『「原発後」を構想せよ ④エネルギー 都留文科大教授 高橋洋さん 新増設は困難』、『米中南シナ海物別れ 戦略対話 鉄鋼過剰「世界的問題」』、『不正引き出し ATM被害7割が首都圏 国際組織関与か』、『(愛知県内の)弘道会事務所など捜索 岡山県警 神戸山口組幹部射殺』『愛知県警が警戒を強化』(8日付、毎日朝刊)

六月七日
 北海道七飯町の林道で行方知れずとなり6日後に無事、保護された小学2年生田野岡大和くん(7つ)が函館市内の病院を晴れて、退院。第一声は「野球をしたい」「運動会が楽しみ」「大丈夫です」だった。よかったね。ヤマトくん
 渦中の舛添要一都知事。都議会の代表質問で各党が政治資金流用について厳しく質問したが「不徳のいたすところ」「反省している」など、答弁を見る限り既に〈死に体〉で、答弁自体がむなしい。大阪府の松井一郎知事いわく「ボクだったら、やめますね」。トルコのイスタンブール中心部で7日、爆発があり11人が死亡、36人がケガ。トルコ警察は警察車両を狙った爆弾テロだとして容疑者4人を拘束したという。
        ☆        ☆

 薄い雨が、降ったりやんだりの1日。合間に、横笛を手に吹いてみたが音は思うように出ず、半ば失望し笛を置いた。あれこれとあって、このところ少し離れていたせいもあるのだが。いやはや、笛の精は敏感である。私に対して造反している。全てを見透かされている。

【きょうの一文・ことば】
 織田信長の命日の六月二日に茶どころ名古屋を代表する月例茶会「木曜会」(旧六日会)で初めて席主を務めた。会場の料亭「志ら玉」には、一服の濃茶のために地元はもとより関東、関西からもお客が参集。(略)/地元の茶道文化を掘り起こす取材をしていた時、巡り合ったのが名古屋の武家茶道、有楽流である。国宝茶室「如庵」で知られる信長の実弟、織田有楽斎を流祖とし、江戸時代には尾張徳川家が藩の茶道として重用した歴史、由緒ある古流だが、消滅寸前にあった。(略)/
 信長、秀吉、家康を生んだ愛知、名古屋の武家文化に対する注目は高まっている。茶道もその一つになるといい。変わらず古流復興に微力を注ぐつもりである。(長谷義隆)
=7日付中日夕刊『〈エンタメモ〉信長の命日』のなかから。抜粋

「(警戒区域設定が)空振りになろうが、おおかみ少年と呼ばれようが、住民が無事ならそれが一番大事だ」「批判を恐れず、先手先手で対策を打てる資質がいまの首長たちにあるだろうか」「(43人の命を守れなかったことは)痛恨の極みだった。人生が終わるまで、背負っていく」。
=7日付中日夕刊『おおかみ少年でもいい。防災へ先手を 雲仙の大火砕流で陣頭 鐘ケ江・元島原市長 熊本地震首長らに求める』の記事のなかで。当時、「ひげの市長」と呼ばれた元島原市長鐘ケ江管一さん(85)

【新聞テレビから】
☆『名古屋城復元10億円計上 市が提案へ 特別会計を新設』『清正の鎧堂々復活 墓がある山形で公開へ』、『〈2016年米大統領選〉クリントン氏指名確実 AP報道 民主過半数に到達』、『両候補、差さらに縮まる ペルー大統領選 地方・在外票がカギ』、『個性派「二つ目」波に乗る 「落語女子」熱い視線 モデル、声優…幅広く活躍』、『出頭時に組員「自分が撃った」 岡山の射殺、送検』、『愛知の中学生爆破予告容疑 書類送検』、『都議会、舛添氏追及 支出問題 自民「説明になってない」』(7日付、中日夕刊)
☆『カナダ在住被爆者 サーロ―節子さん オバマ氏への手紙 未来のために行動を』『ローズ・米大統領副補佐官 核なき世界へ取り組む』、『米利上げ見送り示唆 FRB議長 雇用鈍化「失望」』『小幅に円安』、『ISS(国際宇宙ステーション) 風船型居住棟 飛行士「新鮮な感じ」』『民間企業が開発 宇宙ホテル構想』、『東京・秋葉原無差別殺傷事件から8年 「つらい、でも忘れないで」救護中重傷警察官語らず3年後病死…妻の思い』、『〈特集ワイド〉ディストピア小説受けるワケ「若者が自決広める扇動」「男が人工子宮で出産」 「暗黒の未来」実は「反理想郷の現実」 人口減、震災、貧困…読者増やす』(7日付、毎日夕刊)
☆『家族絡み 支出続々 舛添氏会見 ホテルや食事代、同伴の出張で漫画 反省連発でも続投』『「知事の職 不適切」市民公私混同に怒り』『舛添氏支出440万円不適切 弁護士調査「違法性なし」 知事は続投意向』、『リオ・パラ五輪まで3カ月』、『iPS(人工多能性幹細胞)網膜移植2例目へ 理研、京大など 他人の細胞で作製』(7日付、中日朝刊)
☆『在日米海軍全面禁酒 飲酒事故受け 基地内外、自宅も』、『舛添氏支出「一部不適切」 政治資金 宿泊や飲食費 第三者調査 都知事辞職は否定』『「慢心」「汗顔」でも辞めず 政治資金調査報告 舛添氏神妙貫く 質疑打ち切り 説明は避け』『初心に帰って/さもしい』『〈解説〉有権者の納得ほど遠く』、『腸よく病を制す 多発性硬化症食生活カギ 症状抑える細胞 マウス腸内に確認』(7日付、毎日朝刊)

六月六日
 当時5つだった男児1人にも、とうとう甲状腺がんの疑いが。東電福島第1原発事故の健康への影響を調べている福島県の「県民健康調査」検討委員会が福島市内で開かれ、今回2巡目の検査でがんと確定したのは前回から14人増え30人に、「疑い」も27人と確定と疑いが計57人に達していることがわかった。
 星北斗座長は委員会後の記者会見で「原発事故の影響とは考えにくい」と従来の見解を繰り返しつつも「県民の不安が増していることも間違いない。さらに詳細な調査を繰り返したい」との見解。チェルノブイリでは事故発生当時に5歳以下だった子らの多くが7、8年後に甲状腺がんを発症した経緯がある。それだけに、こんごを見守る必要がある。

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 見苦しい、往生際が悪いとはこのことか。これって。続投のアリバイづくり? 都民の心は既に完全に離れているというのに。「粉骨砕身、都政運営に努めたい」とおっしゃる。ジタバタしないで、とっとと辞職すべきだ。
 東京都知事・舛添要一なる人物の都庁での記者会見の様子を見ながら貴重な時間を見ることに充てるむなしさを感じた。あがくニンゲンの惨めさも感じ、腹立たしさがこみあげる。足掻くほどに、ご自身のからだに縄が巻かれていく。この知事、公費をなんと考えているのか。口と目の表情がいやらしく、利己本位に映ってなさけない。

 舛添氏は、この日自身の政治資金流用疑惑に対する弁護士2氏による調査結果を記者会見で公表。宿泊費や飲食費の1部、美術品代に充てられた計約440万円は私的に使われた「不適切な支出の疑いがある」としながらも、政治資金規正法などに使途の制限がなく「違法性はない」との判断だった。また公用車の利用が問題視された神奈川県湯河原町の別荘は「第三者に売却する」旨も明らかにされた。でも、これで都民の気持ちが鎮まるかとなると甚だ疑問だ。

 調査結果の公表に併せ、この際自らを断罪し潔く知事を辞職すれば都民の気持ちも少しは晴れただろうに。腐った人間とは、こうした男を言うのだろうか。本欄も大切な紙面をこれ以上は充てたくない。汚したくもない。ここらでやめよう。
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 月曜日。舞のお店、リサイクルショップ〈ミヌエット〉はお休みだが、朝のゴミ出しに始まり、洗濯物や寝布団のベランダ干し、病院での受診、買い物、帰宅後の俳句や短歌の創作、食事の準備と彼女は病身ながら、それこそ1日休まる時がない。
 そんな様子を彼女のからだの安泰だけを願って、怖いものでも見るように黙って見守る私。「俺は一体全体、何をしているのか。ただ本や新聞を読み、社交ダンスなどの趣味に興じ、甘やかされ、何かを書き続けているだけではないのか」。昔も今も私というニンゲンは彼女の頑張りと庇護のなかで生かされているだけではないのか。
 ふと舞がつぶやく。「あなた。だって、そんな偉そうなこと言える? 昔よく招待されてたじゃない。旅の取材にも招かれたりして、サイパンやら、台湾やシンガポールといった東南アジア、ハワイ、トルコなどにも何度となく行ってたじゃないの(これは、接待とはチト違うのだが。取材費が社から出ている。単純な舞は、そう思い込んでいる)」とのひと言は強烈である。
 ここで胸に手をあててみる。マスゾエがどうのこうの、と本当に言えるのだろうか。自身を振り返りつつ、ふと悔恨の念にかられることも確かに少しはある。
――いやいや、仕事上、確かにそういう、料亭などで接待されたこともあるにはあったが。許される範囲内だったはずである(私はマルサの男=父は、主に税務監察官の道を歩みつづけ四日市、千種両税務署長を経て名古屋国税局監察官室長。退職後に勲四等瑞宝章を受章=で贈られてきたものを全て拒否し、いちいち母に送り返させるほどに厳格だった父に比べたら、かなりいい加減、ルーズではあるのだが。人に招待された時は極力、次の席を設け、その代金は全て自分で支払うなど痩せ我慢を張り、かえってより多くの自己負担は常だったと記憶している。確かに、仕事上もあって宴席なぞに招かれたことは数限りない)。でも、少なくとも人の金を流用したことは、ない。
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 夜。舛添知事の厚顔無恥をテレビで見ながらのささやかな食事。食卓には、きのう収穫したばかりのジャガイモさんが、さっそく料理自慢の舞の手で煮っころがしに生まれ代わって出されており、とても美味しかった。
 これが幸せというものか。権威も、権力も、力も。何ひとつない。あるのは、愛する家族と猫一匹。そして親しい友と、ありがたい読者だけか。そうした中からしか人の胸に迫る小説なぞ書けっこない。傍らには、いつだって頑張りやの舞がいてくれる。私はちいさな幸せをかみしめ、ヨシッと顔を上げ、また本を読みだした。
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【きょうの一文・ことば】
「一緒にあの世へ行きましょう。じいじ、苦しかったよね。かんにん。ばあばも一緒になるからね」=6日付毎日夕刊『じいじ、かんにん 認知症の夫殺害介護の妻が遺書残し 東京の都営住宅 施設入所決めた直後』の記事のなかで。認知症の夫(92歳)の介護を献身的に続け殺害したあげくに首吊り自殺した妻(87歳)が残した遺書

 闘いなお。「過去の病気」ならず、結核の猛威。ガードを下げてはいけない。世界保健機関(WHO)の警告。=6日付毎日夕刊〈近事片々〉から

【新聞テレビから】
☆『〈プロフェショナル〉感動! 日本一の巨大港 世界が驚く秘密の裏側 織田信成が潜入調査』(6日夜、NHK総合)
☆『〈テニス〉ジョコ(セルビアのノバク・ジョコビッチ)力み抜け快挙 全仏初V四大大会制覇』、『「せんせいになりたい」 娘の夢母が継ぐ 池田小事件15年 学童指導員で活動』『新任教員10年で1.5倍 団塊世代退職に対応 14年度公立小中高校』、『決選投票僅差続く ペルー大統領選 元首相がリード』、『南シナ海米がけん制 中国に「法と外交で解決を」』、『甘利氏が政治活動再開』、『お中元伊勢志摩の美食も 松坂屋名古屋店で決起集会』(6日付、中日夕刊)
☆『習氏「米と協力強化」 戦略対話アジア太平洋巡り』、『フジモリ氏劣勢 ペルー大統領選大接戦 開票速報』、『東証一時300円安 円高受け』、『名古屋圏ホテルラッシュ リニア効果 ビジネス・訪日客急増 既存ほぼ満室 来秋までに開業11』、『〈Interview〉玉木宏 ひと癖あるから魅力的 映画「探偵ミタライの事件簿」主演』、『「5時間ぐらい歩いた」 北海道・保護男児 泣いて方向見失う あす退院』、『非正規「老後不安」76% 低収入、貯蓄の余裕なく 連合総研』(6日付、毎日夕刊)
☆『仮説入居やっと開始 熊本地震52日再建へ一歩 甲佐町に90戸』『用地確保難航 建設に遅れ』、『翁長知事派過半数 沖縄県議選 辺野古反対派が圧勝』、『華麗なる休息の場 サミット会場ホテル公開(三重県志摩市の志摩観光ホテル)』、『御嶽山 岐阜側で山開き 安全願い犠牲者に黙とう』『来月1日慰霊登山 長野県側 山開きに合わせ』、『長野で植樹祭 両陛下が出席』、『★関東甲信も梅雨入り』(6日付、中日朝刊)
☆『ディナーに世界が舌鼓 伊勢志摩サミット総料理長』、『保護の男児回復順調 「お父さん 優しいから許す」北海道』、『米兵酒酔い逆走事故 現行犯逮捕 沖縄、綱紀粛正下』、『川崎ヘイトデモ中止 反対市民抗議 警察が説得』、『岡山県警 愛知の組員を逮捕 「神戸」系幹部射殺容疑 「神戸」対「名古屋」に警戒』、『大谷163㌔プロ最速』『球場や条件で差』(6日付、毎日朝刊)

六月五日
 自室の障子窓を照らす夕日。光りの色が刻々と変わっていった=5日午後6~7時にかけて。室内から撮影
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 東京ドームで行われた交流戦、日本ハム×巨人戦の4回表。日本ハムの大谷翔平投手が、1ボール2ストライクからクルーズに対して投げた4球目がファウルにこそされたものの、日本プロ野球界の公式戦最速を更新する「163㌔」を計測し、東京ドーム球場内を大きくどよめかせた。
 大谷投手は2失点ながら奪三振10個で完投、試合も6―2で勝ち4勝目。この日5番で出場した大谷は犠飛でも1打点、15試合連続ヒットと投打ともに大活躍、リアル2刀流の真価ここにあり、を見せつけた。巨人は連勝が6でストップ。21歳、右腕のスピードはこの先どこまで上がるのか。大いに期待していい。

 任期満了に伴う沖縄県議選(定数48)が投開票され、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する候補が31議席を獲得し、過半数を維持。沖縄県警が酒酔い運転の道交法違反の現行犯で米軍嘉手納基地に所属する海軍2等兵曹アイメ・メヒア容疑者(女性、21歳)を逮捕。メヒア容疑者は読谷村の友人宅で飲酒後、車を運転、国道を逆走し2台と衝突、最初にぶつかった車に同乗していた女性に胸の骨を折る重傷を負わせるなどした。基準値の6倍のアルコールが検出されたという。
 川崎市では、在日コリアンへの差別的言動を続ける団体がヘイトデモ反対のため集まった数百人ともみ合いに。デモは中止された。
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 日曜日。きょうは昨日の梅雨入りに合わせるように、起床時には降っていた小雨が午後には止み、♪牛にひかれて善光寺参り、ならぬ♪妻にひかれて畑がよひ―に。3時には、舞と一緒にわれらが畑地〈エデンの東〉詣で、とあいなった。
 それでも妻のもくろみどおり、彼女はダンボール箱いっぱい分のじゃがいもを無事、収穫でき満足そう。私は鎌を手に畝や畦の雑草刈りに追われたのである。嬉しかったのは、先日植えたスイカが少しだけ根を張らせていたことか。花はまだ咲いてはいない。

 全体に小ぶりではあったが。まずは、めでたしか 
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 というわけで、帰りは近くの野っ原にある駄菓子屋を兼ねた食堂へ。私は赤いイチゴのかき氷を、舞は郷愁を誘うトコロテンを食べながら。「やれやれ、疲れた」といったところか。舞には、どうやら考えがありそうで彼女采配による畑仕事、いや農作業は続きそうだ。

 帰って。横笛をふこうと思ったが、きょうのところは控えた。笛をふいていたのでは私がいま熱中して読んでいる本が読めなくなるからだ。二兎を追う者は一兎をも得ず、と。よく言うではないか。読書のさなか、室内に差し込んでくる夕日の風合が気に入り、思わず障子越しにシャッターを切る。2度、3度。4度、5度。6、7度と。一瞬一瞬、窓に映る光りの色合いが心をときめかし私に迫りきた。何か、を訴えるように、だ。
 でも、そやつが一体何者なのか、は神秘的すぎて分からない。この世は不思議ないきものである。

【きょうの一文・ことば】
「自分の一部を失った。最も大きな部分を」=5日付中日朝刊『「自分の一部失った」フォアマンら悼む声』の記事のなかで。今は亡きボクシングの元ヘビー級王者ムハマド・アリのかつてのライブル、ジョージ・フォアマンさん

 ……司馬さんの小説にはメッセージがあった。敗戦と伝統的な価値観の断絶という二つの挫折で落胆していた日本人に「日本の歴史と偉大な先人たちを誇るべきだ」と訴え続けていた。=5日付中日朝刊『〈ドナルド・キーンの東京下町日記〉司馬遼太郎の主張 焦土から誇れる日本』の記事のなかで。日本文学研究者ドナルド・キーンさん

【新聞テレビから】
☆『梅雨入り彩る 蒲郡』、『ムハマド・アリさん 黒人差別に反骨の拳』『反戦、差別撤廃、引退後に病 アリさん死去 不屈闘志リング外でも』『「逆境に打ち勝つ姿に勇気もらった」ボクシングジム畑中会長』、『オバマさんの思い感じて 折り鶴託された子ども願う 原爆資料館 今週中にも公開』、『改選過半数届かない場合 首相、退陣明言せず』、『〈未来へ 2016参院選〉子育て、奨学金、ブラック企業… 若者目線で争点化を 名大で模擬投票』、『富山・男児救おうと貯水池に 70代夫婦 溺れ死亡』(5日付、中日朝刊)
☆『東海地方梅雨入り 平年より4日早く』、『闘い抜いた英雄 アリさん 人種、宗教、病の逆境』『元気があれば旅立ちもできる 猪木さん流で追悼』、『〈日本のゆくえ 現場を歩く2016参院選①憲法〉 改憲言及「票逃げる」 自民が争点隠し』、『軍属の範囲明確化 日米地位協定運用改善へ 防衛相会談』、『〈Sストーリー〉被害者本位を貫く――元慰安婦支援事業の現場』『元慰安婦と共に 「ハッキリ会」臼杵さんの奮闘 向き合う戦後責任 医療・福祉支援で成果』、『記者は迷った 道が消えた 強かった7歳の脚 北海道男児保護 10㌔歩んだ生命力』(5日付、毎日朝刊)

六月四日
 九州から東海地方が、きょう梅雨入り。

 わが青春時代に、おどけて、よくスパーリングの真似をしてみせた、あの全盛期の〈蝶の舞い〉そのものの華麗な動きが忘れられない。
 とてもかっこよく、当時の私たち歳下の若者たちにとっては、憧れでもあった、あのムハマド・アリさんがアリゾナ州の病院で呼吸器系の病気で亡くなった。74歳だった。

 アリはケンタッキー生まれ。12歳からボクシングを始め、1960年のローマ五輪ライトヘビー級で金メダルを獲得後プロに転じ、64年には世界ヘビー級チャンピオンに。67年にベトナム戦争への徴兵を拒否した際には、9度の防衛に成功したタイトルを剥奪された。
 それでも、アリは負けない。74年にジョージ・フォアマンに勝ってタイトルを奪回した日のことや76年、日本武道館でプロレスラーのアントニア猪木さんと行った世紀の格闘対決など覚えている人も多いに違いない。81年。アリは引退したが、その後パーキンソン病と闘いながら96年のアトランタ五輪では震える手で聖火の点火役を見事に務め、多くの人びとに感動のドラマを与えもした。

 そのアリが亡くなってしまった、とは。三重県志摩半島の新聞社通信部でアリの真似をして舞を前に、フットワークよろしく華麗にボクサーごっこをしたあの忘れられない日々。2人とも大黒柱を失ったような虚脱感に襲われたのである。安らかに。眠ってください アリ!
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♪猫は友 春満月の 旅に出る  舞子 / 文化祭会場の俳句・俳画コーナーには、知人女性(渡邉きよ子さん)とコラボで完成させた舞の作品が掲げられていた
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〈蝶の舞い〉のアリでもあるまいが。きょうは北へ、南へ。さらには東、西とマイカーで駆け回る1日に。印象深かったのは午後、江南市民文化会館で開催されていた市民文化祭と夜、市福祉センターであった地元9条の会などによる「戦争映画を見る会」でDVD「太平洋戦争」全10巻のうち、この日の映写分である第2巻「開戦」と第3巻「戦線拡大」を妻の舞と一緒に延々と鑑賞したことか。
 どちらも内容を書き始めたらキリがないが、このうち文化祭郷土史コーナーでの江南郷土史研究会会長、山田信夫さんによる生駒家の家紋(亀甲に五三の桐)や、生駒家出身で29歳で命を果てた信長の側室、吉乃に関する説明などが味わい深く、かつ小説執筆のヒントになる内容だった。

 生駒家の家紋
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 帰って。新聞を読み終えるのにも、かなりの時間を費やした。本日は、このあたりで。

【きょうの一文・ことば】
 原発を巡っては国民の意見が大きく分かれており、官僚にすれば、公表して議論を呼び起こせば手間がかかる。公開・市民参加の下で政策決定をしたくないのが本音で、原子力分野はその傾向が強い。だが、事故の健康被害について考えるためにも調査報告書は公表すべきだ。
=4日付毎日朝刊『チェルノブイリ事故 国が健康調査公表せず 「被害深刻」の文献否定』の記事のなかで。原発事故に関する公文書を収集・整理しているNPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長のコメント〈官僚が議論回避〉
※チェルノブイリ原発事故の健康被害=国際原子力機関などの国際機関は、事故後の小児甲状腺がんや作業員の白血病・白内障の増加を被ばくによる健康被害と認め、被ばくによる死者を4000人と2005年9月に推計。しかし、調査に携わった組織や団体が9000人や1万6000人といった新たな推計を報告し、評価は定まっていない。(同紙より)

【新聞テレビから】
☆『ムハマド・アリ氏死去 74歳 ボクシング元世界王者』『人種差別や病と闘う アリ氏死去 リング外でも存在感』、『「南シナ海」で中国孤立化 アジア安保会議 米長官、名指し警告』『中谷防衛相「秩序への挑戦」懸念』、『北海道男児救出なぜ遅れたか 先入観で捜索域絞る? 7歳まさかの行動力 演習場進入も想定外』『深い森大人でも2時間半 大和君が通った? 林道歩く ■鉄製のゲート■街が見える丘』『NY円急騰一時106円台 米早期利上げ後退』(4日付、中日夕刊)
☆『「禎子の鶴」に体かがめ オバマ大統領原爆資料館で 案内役に質問、何度も』『はだしのゲン 台湾でも出版』、『セーヌ川洪水 ルーブル休館』、『横10㍍の巨大旗元気の恩返し 福島の男性熊本へ』、『神奈川県税務処理ミス 職員6万2000人分 源泉票2度再発行』、『アジア安保会議 「中国の行為、自ら孤立」米国防長官 名指しで批判』『「南シナ海、強く懸念 中谷防衛相「航行の自由」支持』、『健診案内 成長グラフ… 評判上々 広がる電子母子手帳 医療機関との連携も』、『ブラッター氏ら巨額報酬 5年で86億円 W杯特別ボーナス』(4日付、毎日夕刊)
☆『空腹 寒さ 耐えた 不明男児6日ぶり保護 家族と再会 やっと笑顔』、『益川氏 梶田氏 若者にエール 本紙130周年シンポ=テーマは「ノーベル賞受賞者と語る宇宙と物質の謎」で1200人が参加』、『自民「赤字国債に頼らず」 公約発表 財源補填策 記述なし』、『ATM不正感知で停止 犯人側熟知、一斉犯行か』(4日付、中日朝刊)
☆『米雇用増大幅鈍化 5月(は前月比増)3.8万人 利上げに逆風』『自民「今秋 経済対策」参院選公約 赤字国債に頼らず』、『口調しっかり 北海道・男児保護』『不明男児保護 父親「ごめん」 好条件命つなぐ』、『川崎中1殺害 共謀19歳 懲役6~10年 横浜地裁判決 仲間との暴行認定』、『川崎でヘイトデモ 警察、道路使用許可』、『■プリンスさん死因は鎮痛剤の過剰摂取』(4日付、毎日朝刊)

六月三日
「ホントに良かった」。
 きょうは朝から日本中、いや世界に安堵が広がる1日となった。

 不明男児の無事保護、を報じる3日付中日夕刊
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 先月28日に北海道七飯町東大沼の山林で行方不明となっていた北斗市立浜分小2年、田野岡大和くん(7つ)が「家族でドライブに行った公園で人や車に石を投げつけるなど悪さをするので、しつけのためだ」と両親に車で置き去りにされた場所から北東に6㌔、道路沿いに歩いて10㌔地点の陸上自衛隊駒ケ岳演習場内の「かまぼこ形」木造平屋建て施設=駒ケ岳廠舎=内にいたところを施設に入った隊員が見つけ6日ぶりに保護、ドクターヘリで函館市の市立函館病院に運ばれた。
 大和くんは土曜(28日)の夜、歩いて施設にたどり着き、カギのかかっていなかった側面の出入り口から中に入り、備え付けのマットレスの間にもぐりこんで寒さをしのぎ、水道の水だけを飲んで生きていた。軽い脱水症状と両腕と足の軽いすり傷以外、からだは大丈夫だという。

 3日午前7時50分ごろ。大和くんは50代の男性隊員が施設のカギを開けると、行方不明時と同じ黒色Tシャツにジャージーのズボン姿で正面に立っており「ヤマトクンかい?」の問いに「ウン」とうなづいた。隊員が昼食用に持っていたおにぎりを手渡すとむさぶるようにほおばり、「お父さん、お母さんももう怒ってなんかいないよ。家に帰ろうね」と話しかけると「ウン」と答えたという。
 この後、市立函館病院前で取材に応じた父貴之さん(44)は「私の行き過ぎた行動で息子に大変つらい思いをさせてしまいました。学校関係者はじめ、みなさまにご迷惑をおかけしました。また捜索に携わっていただいた方々には、感謝の気持ちでいっぱいです」と述べたという。

「よかったね」とは、このこと。事実は小説より奇、なのである。この世の中、良いことも悪いことも、波のうねりの如く起きる。
        ☆        ☆

 43人が犠牲になった長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流から25年のこの日、島原市の復興アリーナで犠牲者追悼式が行われた。フランス中部でふり続く大雨のため、パリ中心部のセーヌ川が増水、洪水への不安がたかまっている。このため近くにあるルーブル美術館は浸水被害を避けるため3日を臨時休館にして収蔵品を安全な高い階に移動させるなどの対応措置を取っているという。

        ×        ×
 6月2日といえば、本能寺の変。天正10年(1582年)のこの日に謀反を起こした明智光秀が織田信長を本能寺で討った日で知られる。ということもあって、けさの毎日新聞〈雑記帳〉によれば、光秀が行軍した京都府亀岡市から本能寺(京都市)までを1日深夜から2日早朝にかけて歩くイベントが開かれたという。亀岡市にある京都学園大が初めて企画、250人が25㌔を7時間かけて歩いたが、学生たちは「思った以上に疲れた。この状態で信長を討っただなんて、すごい」とただ、ただ感服―
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【新聞テレビから】
☆『不明男児 6日ぶり保護 北海道6㌔先の陸自施設 「水だけで過ごす」』『「大和君かい?」「うん」 保護の男児 設備使い寒さ耐え』『「つらい思いさせた」父親会見』『海外メディア速報』、『雲仙の大火砕流25年 「後世に脅威伝える」 追悼式、遺族黙とう』、『大垣出身・辻さん=東京音楽大1年辻彩奈さん(18)=優勝 国際音楽コン(カナダのモントリオール国際音楽コンクール) バイオリン部門』、『「宇宙の神秘迫った」 中日文化賞贈呈 梶田さんら 4人に』、『スズキに立ち入り検査 国交省、燃費データ不正』(3日付、中日夕刊)
☆『「核なき世界米の役割確信 ケリー氏、原爆資料館に手紙 4月訪問時の感想つづる』、『熊本空港国際線再開 「観光復興の足がかりに」』、『不明男児 6日ぶり保護 陸自施設 水だけで過ごす 北海道』、『悲劇風化させない 普賢岳火砕流25年』、『ヘイトデモに厳格対処 警察庁通達へ 既存の法活用』、『人気トラ寺院 闇取引か タイ 冷蔵庫に死骸40頭 訴追へ』(3日付、毎日夕刊)
☆『給付型奨学金「検討」保育士賃上げ 参院選へ“与党公約”「骨太」など閣議決定』『1億総活躍 給付型奨学金 検討明記〈脱貧困〉苦しむ学生「勉強の力に」』、『2時間で7店舗移動 ATM不正 容疑者「車乗り換えた」 昨年末にも1億円被害』、『覚醒剤600㌔押収 那覇、過去最大規模 末端価格420億円』(3日付、中日朝刊)
☆『芭蕉の書画16点発見 京都・愛知の個人宅などで』、『本土の反対懸念「名護よりほか無い」 辺野古決定政権の本音 梶山元官房長官98年に書簡』、『不明1週間 男児どこへ
 捜索あす打ち切り 北海道 叔父「無事祈っている」』(3日付、毎日朝刊)

六月二日
 中日(東京)の夕刊報道によれば、先に米国大統領として初めて被爆地・広島への歴史的訪問を果たしたオバマ大統領は平和記念公園での17分に及ぶ演説直前まで慎重に言葉を選んでいたという。ローズ米大統領補佐官が自身のブログへの投稿で演説直前までオバマ氏が「書いては消しの推敲を重ねていた」ことを明らかにしたもので、ローズ氏は「通常とは大きく異なる訪問だった」とも。
 
 北海道七飯町の林道で両親に置き去りにされたまま行方不明となり6日目となった小学2年生田野岡大和くん(7歳)が依然見つかっていない。北海道警や消防、陸上自衛隊などはこの日も現場周辺で大がかりな捜索を続けたが手がかりは見つからなかったという。一体全体どこに消えてしまったのか。何が起きたのか。早く元気な姿で現れてほしい。
        ☆        ☆

 きょうの社交ダンスのレッスン場。レッスンを終え「ハイ、ごんたさん」と歴史にとても詳しいダンス仲間から手渡されたのは、平成二十八年度高齢者教室江南市の歴史と文化財なるレジュメ資料集だった。中で気になる一節は「生駒の方(久庵桂昌尼公・吉乃)を母とする二男一女の行く末」だった。戦国の世のいっときを信長と共に駆け抜けた吉乃。彼女の波乱に富んだ生涯はかねてから気になっていただけに、これを機会に徹底的に調べてみる必要がある。

【きょうの一文・ことば】
 社会が不安定になると、盗賊が社会の矛盾を暴く白浪物が横行する。若者が置かれた厳しい状況に迫る本書も、この伝統を受け継いでいるのだ。(猫)
=2日付中日夕刊『〈大波小波〉白浪物と現代の若者』の記事から。※文中にある本書は、若き時代小説作家・谷津矢車の新作『しゃらくせえ鼠小僧伝』(幻冬舎)

【新聞テレビから】
☆『オバマ氏直前まで推敲 広島演説、舞台裏』『不要な連想与えぬ配慮 早大客員教授 指摘』、『満彩の山肌 高山のクリンソウ』、『伊豆海底から高濃度金 主要鉱山の90倍地点も 東大発見 将来の事業化に期待』、『野球・ソフト 五輪復活へ前進 一括採決で脱落回避』、『スズキ国内工場停止 ブレーキ部品 調達できず』、『外務次官に杉山氏 私大から初』(2日付、中日夕刊)
☆『凍土壁全域に拡大 福島第1 本格運用へ東電提案』『津波 私が伝える番 田老の女性「義父の思いつなぐ』、『純白のフード 岐阜=北ア西穂を望む千石園地でミズバショウが見ごろ』『企業所有者 開示で判断 租税回避の悪質認定 OECD(経済協力開発機構) 方針』、『北朝鮮を「強く避難」 弾道弾発射 安保理が報道声明』、『ホテル襲撃15人が死亡 ソマリア』、『財務次官に佐藤氏 35年ぶり主税局長昇格』『外務次官は杉山審議官』(2日付、毎日夕刊)
☆『首相「参院選で信問う」消費増税再延期を表明 アベノミクス評価争点』『22日公示、7月10日投開票』、『リニア(大阪)延伸 最大8年前倒し 首相表明 国融資、3兆円超か』、『中国人強制連行で和解 三菱マテ、3765人に賠償』(2日付、中日朝刊)
☆『「昼の鵜飼」開幕 木曽川』、『■トキの「純野生」 ひな巣立ち=環境省が1日、新潟県佐渡市で、いずれも野生下で生まれ育った国の特別記念物・トキのつがいから生まれたひな2羽が巣立ったと発表。「純野生」ひなの巣立ちは1974年いらい42年ぶりだという』、『■スイスに世界最長57㌔トンネル(ゴッタルドトンネル)』、『ダイコー事件 廃棄食品愛知県が撤去へ 悪臭懸念 4000万円投じ』、『舛添知事 都議会で謝罪 政治資金疑惑 会期中に調査結果』(2日付、毎日朝刊)

六月一日
 母。96歳の誕生日。村に電気が灯されたその日に生まれた。熊本城のライトアップが1カ月半ぶりに再開し、なんだかホッと。心に明かりがついたようだ。

 増税の延期につき2年前の自らの決断「再延期はあり得ない」を棚に上げ、こんどは〈新しい判断〉を力説する安倍首相には「確かに消費税など上げてほしくはないけれど。頭にあるのは、自らの政権を維持したい保身だけでは」とは、ある女性。
 舛添東京都知事の釈明会見にいたっては「1流の仕事をする人は1流でなければ。それが3流、4流では。公私混同は小学生にだって分かる」(都内女性)と、こちらも手厳しい。おふたりとも、どうしたらあれほどの厚顔無恥になれるのか。
 私など歩けばあるくほどに自らの金が零れ落ちてゆくばかりだ、というのに。あゝ
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♪元気かのひとこと母はいつも母  位田 仁美(64)名古屋市中川区
=6月1日付、中日朝刊1面〈平和の俳句〉から

 けさの〈平和の俳句〉。何げないひと言に母の愛がにじみ出た、すばらしい1句だった。
「〈中江有里〉そう聞くのは、いつもと声の調子が違うから。離れていても、いつも心を配ってくれている人がいるって本当にありがたいことです。」という選者のことばもまた光っていた。その通りだと思う。

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――空。雲。電線。雑草。影。チュチュチュッ、チュチュッ。ケロケロ。カア~、カア―ッ。かぜ。草のにおい。交通標識。白い蝶。こんどは黄色蝶。山いちご、蛇苺? 赤いヤマモモ。すずめ。かえる。からす。茅萱(ちがや)の花、茅花(つばな)と言うそうだが。絹糸みたいな白い穂が風に揺られて楽しそうに、皆笑顔でそよいでいる。
 たんぽぽの丸い綿毛。野に咲く白や黄の名も知らぬ花々。通行車両。アスファルト。駐車車両。左カーヴ。土道。黄色い枯れ葉。足音。……さすがに、かつて戦地を逃げ回ったであろう●赤い蝶たち●はいなかった。いたのは幸せの黄色いハンカチに出てくるような、身も心も美しいチョウばかりだった。
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 以上は、昨日母のもとを訪ねた時。行く手の視界に映った光景をメモったものである。母を訪ねて何千里ならぬ、最寄りの駅「黒笹」から僅か2㌔足らずの間に繰り広げられた風景がそこには広がっていた。戦後まもないころ。あの満州の大地で、ロスケたち(露人)に追われて。母に抱かれて逃げ回った兄とともに私の場合、胎内にいて母と泥の川を渡ってから、もう何年がたっただろう。こんな母には、この世が続くかぎり、いつまでも永遠に生きていてほしく願う。母はいま兄夫妻のおかげで幸せな日々を、過ごしている。
        ❤        ❤
 
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 甘利明前経済再生担当相(66)を巡る現金授受問題。けさの毎日新聞の「捜査尽くしたのか」の記事を受けての解説によれば、あっせん利得処罰法なる法律、その実は「政治家の、政治家による、政治家のための法律になっている」らしい。
 というのは、この法律は政治家や秘書のいわゆる、口利きを防ぐために議員立法で制定され2001年に施行されたものの「議会で行政に不利な質問をすること」などが想定されており、国会議員やその秘書が立件された例はこれまでに1度もなく、検察幹部は「仮に補償を得られていたとしても『こうしなければ国会質問する』というような強い文言がなければ影響力を行使したとはいえない』と指摘しているという。
 これでは何のための、誰のための法律なのか。ザル法を通り越し、政治家を守るための法律だったのか。検察はあくまで国民を守るための存在ではなかったのか。聞いて呆れる、とはこのことだ。こんな検察ならば、ない方がよい。
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【きょうの一文・ことば】
 昔「誰でもできるきれいな仕事」なんて女性求人ビラが電柱に。ご用心。ネット時代の今。男性悩み事相談の「メル友」になるだけで報酬などと、登録料だまし取る手口で全国数万人の被害と。=6月1日付毎日夕刊〈近事片々〉から。 

【新聞テレビから】
☆『緑の初夏 涼やか』、『2カ月早く採用面接解禁 短期決戦 就活本番 学生「気付けばもう面接」』『中部の企業は囲い込み躍起』、『市民2万人アンケート 木造名古屋城62%賛成』『でも…五輪前完成支持は21%』、『三菱マテ強制連行で和解 中国人3700人以上対象』、『ダイコー廃棄物 愛知県が撤去へ 8日から 費用大幅圧縮』、『ファミマATMも被害 不正引き出し 数億円規模か』、『男児転落ゴリラ射殺 米動物園物議醸す』『人名優先。でも撃たず解決したい…』、『寂聴さん 初の掌編小説集「求愛」 少女期の夢を実現』(6月1日付、中日夕刊)
☆『女性の再婚禁止100日に 期間短縮 改正民法成立』、『海外犯罪遺族ら支援 弔慰金200万円 支給法が成立』、『(第74期名人戦7番勝負で羽生善治名人を4勝1敗で降してタイトルを初獲得した将棋の)佐藤(天彦)新名人「自分らしく」一夜明け』、『就活解禁 出遅れ学生に焦り 熊本 地場企業も手探り』、『生活保護半数が高齢者 うち単身9割貧困化進む』、『〈特集ワイド〉「月9」なぜ低視聴率 若者憧れのトレンディードラマ→「ラヴソング」史上最低6・8% ネット世代のテンポとズレ それでも「恋愛の夢届けるのがテレビ」』(1日付、毎日夕刊)
☆『〈平和の俳句〉平和想像する句ときめいた 6月分選者中江有里さん』、『メタンハイドレート再挑戦 愛知、三重沖で掘削開始』、『内閣不信任案否決 衆院本会議 自公など反対多数』、『清原被告に自力更生促す 懲役2年6月 地裁、猶予付き判決』、『甘利氏復帰に強い意欲 4月、支援者に謝罪の手紙』『甘利氏と元秘書不起訴 あっせん利得証拠不十分』(1日付、中日朝刊)
☆『両陛下和やかに散策 東京(小金井市にある「江戸東京たてもの園」を)』、『〈検証〉首相、増税再延期決定 「リーマン資料」極秘準備 経産主導財務・外務反発』、『内閣不信任案否決 首相きょう会見』、『佐藤、初挑戦で名人 羽生破り 16期ぶり20代』『〈第74期名人戦第5局〉佐藤28歳新時代開く A級1期目羽生に4勝1敗』、『甘利氏不起訴「捜査尽くしたのか」 告発者ら 検察審申し立て検討』(1日付、毎日朝刊)

08/4/26