詩「小さな貝殻」

てのひらにそっと小さな貝殻をおく
それは僕が拾った特別な貝殻
長い歳月をへて
限りなく丸くなり
寂しそうに笑ってる

この小さな貝殻は
どこから来たんだろう
そして
僕をあとへ残して
どこへ去っていくんだろう
そう思うと
愛しくなって
いつまでも
ここにいてくれと
握りしめる

貝殻のなかにも心がある
貝殻も小さな宇宙
なにものも傷つけない
温かいぬくもりを与えてくれる

僕はもう手を開かない
このよろこびで
僕は駆けていこう
手にぬくもりをうけて
君のところへ
このよろこびを
届けに行こう

堤防を駆け抜けて
夕陽が沈まないうちに

10年5月11日

ウェブ作品集

加藤 行

 

てのひらにそっと小さな貝殻をおく
それは僕が拾った特別な貝殻
長い歳月をへて
限りなく丸くなり
寂しそうに笑ってる

この小さな貝殻は
どこから来たんだろう
そして
僕をあとへ残して
どこへ去っていくんだろう
そう思うと
愛しくなって
いつまでも
ここにいてくれと
握りしめる

貝殻のなかにも心がある
貝殻も小さな宇宙
なにものも傷つけない
温かいぬくもりを与えてくれる

僕はもう手を開かない
このよろこびで
僕は駆けていこう
手にぬくもりをうけて
君のところへ
このよろこびを
届けに行こう

堤防を駆け抜けて
夕陽が沈まないうちに

09/12/13